2024年6月25日火曜日

回転窓/こどもまんなか社会へ

 過去最多の56人が立候補した東京都知事選(7月7日投開票)が先週告示され、選挙戦が本格化している。首長や議員のなり手不足が深刻化する地方公共団体・議会もある中、首都の行政トップへの関心度の高さがうかがえる▼候補者はそれぞれが思い描く政策やビジョンを訴え、有権者の賛意を得ようと懸命だ。防災や行財政改革のほか、深刻化する少子化問題を受けた子育て支援などで独自の公約を表明。人口減少に歯止めがかからない情勢打破に向け、関連施策への注目度は大きい▼厚生労働省の2023年人口動態統計によると、1人の女性が生涯に産む子どもの人数を示す合計特殊出生率は、8年連続低下の1・20で過去最低を更新。0・99の東京は全国で初めて1を割り込む▼24年版の子ども白書で気になる調査結果が目に付いた。「自国の将来は明るい」と思う子ども・若者の割合は約2割にとどまり、「こどもまんなか社会の実現に向かっている」と思う人はさらに下回る▼親だけでなく、子ども自身も将来に希望を持てなければ少子化の連鎖が続く。だれもが明るく、安心して暮らせる社会が何より求められる。

source https://www.decn.co.jp/?p=164814

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