2016年8月12日金曜日

【輝く!けんせつ小町】セントラルコンサルタント中部支社・久野貴子さん

 ◇子供に自慢できる仕事を◇

 セントラルコンサルタント中部支社で道路標識のデザインや設計業務を担当する。入社3年目を迎えた女性土木技術者だ。

 名古屋生まれの名古屋育ち。14年に名城大学理工学部環境創造学科を卒業し、同社に入社。もともと理系志望だったが、インターンシップで建設コンサルタント会社に行き、土木の魅力を知った。

 大学で地質学や水理学、構造力学などを学ぶうちに「ますます建設業(土木)の大切さに気付いた」という。

 道路グループに所属し、道路標識や表示板の効果をより明確にする「法定外標識」のデザインや設計に携わる。交通量調査から交差点の現状を分析し、事故防止に向けて適正な信号の点滅時間や交差点の形状のあり方などを提案する。事故原因をさまざまなデータを使って分析し、設計に反映させる重要な仕事をこなす。

 欧米などで普及している信号機のない「ラウンドアバウト」(環状交差点)の調査研究・計画・設計に関する技術的支援に力を入れている。「まだ日本ではなじみが薄いが、重大事故の減少や、信号機も不要でコスト縮減が図れるといった多くのメリットがある」とラウンドアバウトの有効性を説く。

 同社では、女性活躍推進法に基づく行動計画(15年10月~20年9月)を定めている。
 女性技術者の割合が低いことや女性技術者の平均勤続年数が男性技術者に比べ短いことなどが背景にある。7月末には本社(東京)で「女性技術者の会」の初会合があった。「普段なかなか言えないことも気軽に話し合え、女性同士の交流が深まった」と話し、貴重な機会を与えてくれた会社に感謝している。

 明るい性格から社内でも人気者。「気軽に話せる上司にも恵まれ、毎日楽しく仕事をさせてもらっている」(笑)と屈託がない。休日は「意外性を知ってもらいたくて始めた“ベリーダンス”」で心地よい汗を流す。将来の夢は「結婚し子どもを育て、自分の仕事の成果を子どもに自慢すること」。

 (技術第1部道路グループ技師、くの・たかこ)

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