2020年12月22日火曜日

【施工は竹中工務店・大林組JV】うめきた2期地区開発、南北両街区で賃貸棟の建設着手

南街区賃貸棟の完成イメージ

 都市再生機構と三菱地所を代表とする9社の企業連合は21日、JR大阪駅北側(大阪市北区大深町)で進める「(仮称)うめきた2期地区開発事業」で、賃貸棟の建設工事に着手したと発表した。「『みどり』と『イノベーション』の融合拠点」のまちづくり方針のもと、コロナ禍で加速したニューノーマルや持続可能な開発目標(SDGs)などに配慮した新しい都市モデルの実現を目指す。賃貸棟の施工は竹中工務店・大林組JVが担当。一部の都市公園を含め2024年夏ごろに先行区域のまちびらきを予定。

 計画地は大阪駅北側に隣接する約9万1550平方メートル。都市再生機構が土地区画整理事業を進め、南街区と北街区の間に約4万5000平方メートルの都市公園を整備する。両街区には業務や商業、居住、宿泊、MICE(国際的なイベント)機能などを設け、施設群の総延べ床面積は55万平方メートルを超える。

 両街区ともに賃貸棟と分譲棟を計画。南街区の賃貸棟は西棟が地下3階地上39階建て、東棟が地下3階地上28階建てで総延べ約31万4250平方メートル。低層階に店舗を置き、国内外の大手企業が入居するオフィスを設置。東棟は都市型スパ、西棟にはMICE施設が入る。宿泊機能は高級ホテルなど約730室も設ける。分譲棟は地下2階地上51階建て延べ約9万3000平方メートル。住戸数は約600戸。

 北街区の賃貸棟は地下3階地上26階建て延べ約6万4200平方メートル。低層階に店舗で、その上はイノベーションを創出する企業などに賃貸。10階以上は約300室のホテルが入る。分譲棟は約600戸で規模は地下1階地上47階建て延べ約8万5000平方メートルを想定する。

都市公園の完成イメージ

 都市公園の南エリアは芝生広場と水景を中心とした芝生の広場とし、多くの人が集う場所にする。北エリアは緑豊かな自然を感じられる憩いの空間として整備する。南北エリアは空中デッキで結ぶ。公園の管理運営はマネジメント組織が担い、多彩なプログラムやイベントを実施する。

 このほか、区域内にはおおむね8万平方メートルの「みどり」を創出。公園の連続性を高めるため、園路を設けるほか、大阪駅や隣接するグランフロント大阪北館などと接続するデッキを設置し、歩行者の利便性を確保する。27年度に全体の開業を目指す。

 企業連合は三菱地所のほか、大阪ガス都市開発、オリックス不動産、関電不動産開発、積水ハウス、竹中工務店、阪急電鉄、三菱地所レジデンス、うめきた開発特定目的会社の9社で構成する。

 設計全体を日建設計と三菱地所設計が統括し、南街区の賃貸棟は三菱地所設計と日建設計、大林組、竹中工務店、北街区の賃貸棟は日建設計と竹中工務店がそれぞれ設計を担当。分譲棟は両街区ともに設計者は未定。

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