2022年6月30日木曜日

国交省/建設発生土の適正処理へ元請の義務・責任強化、計画書の作成対象拡大

 国土交通省は公共工事と民間工事を問わず建設発生土の適正処理を促すため、元請業者に作成・保存を義務付けている「再生資源利用促進計画書」の運用を見直す。計画書の作成対象となる土砂搬出量を「1000立方メートル以上」から「500立方メートル以上」に拡大。計画内容を発注者に提出・説明する義務を新たに課し、発注者の理解増進につなげる。2023年1月に適用する予定で、同時に立ち入り検査や勧告・命令の対象事業者を拡大しチェック機能も強化する。
 資源有効利用促進法に基づく指定副産物省令など関係省令の改正案を29日に公表し意見募集を始めた。9月までに公布し、周知・準備期間を経て23年1月の施行を予定している。
 静岡県熱海市の土石流災害を受けて内閣府の有識者会議が昨年12月に公表した提言を踏まえた対応。計画書の運用強化を通じ建設発生土の搬出先を明確化し、さらなる有効利用と違法行為の発生抑制につなげる。
 改正後は現場の仮囲いなど外部の見えやすい場所に計画書を掲示する必要がある。計画書の記載内容もより詳細に規定。計画内容を変更した場合や、発注者が請求した場合は実施状況などを発注者に報告する義務が生じる。事後検証にも役立てられるよう計画書の保存期間を従来の1年から5年に延ばす。
 建設発生土の現場管理体制は元請業者が整備主体を担うと明確化。運搬費など処理費用の見積もりを建設業者側に働き掛ける規定も追加し、発注者を含めた適切な費用負担を促す。
 今回の省令改正とは別に、現状で一定規模以上の工事業者に限られている立ち入り検査や勧告・命令の対象を広げる方向で検討。来春に予定する「盛土規制法」の施行に合わせる形で、同法に基づく盛り土許可の搬出先への事前確認と、搬出後の「土砂受領書」の確認を義務付ける制度改正の具体化も目指している。
 建設発生土はストックヤードなどの仮置き場に搬出されるケースも多い。国交省は土砂受領書を搬出先から受け取る方向で制度設計を進めてきたが、ストックヤードなどの実態調査を踏まえ適切な土砂搬出を確認可能な方法を改めて検討している。



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高砂熱学工業/現場生産改革の基盤稼働、施工管理をフロントローディング

 高砂熱学工業が現場ごとの「施工管理」から、プラットフォームを中心とした「生産管理」に施工の在り方を変えようと取り組んでいる。その基盤となるプラットフォーム「T-Base」(埼玉県八潮市)が5月に本格稼働した。施工管理業務をフロントローディングで実施。企画・生産・ロジスティクスといった生産管理を行い、建設現場内での労務低減と高品質施工を両立する。標準化したユニット(製品)として現場に搬送することで高品質と安定供給につなげる。
 T-Baseでは▽施工の標準化技術開発拠点▽標準化製品の生産施設▽全国生産をつなぐ物流基地▽新技術の教育・育成センター▽多様な人財の活躍を促す場-の役割を果たす。展示スペースも設けており、ゼネコンにユニット化製品の提案が行える。
 28日に開いた説明会で小島和人社長兼最高執行責任者(COO)は「一言で言うと『未来の現場の秘密基地』だ。未来の現場を作ろうと始めた。100周年の新ビジョンを構築しているが重要なファクターになる。実際の現場は作業が5割程度で生産性が低い。逆に伸びしろがある。住宅と違って現場一品生産は厳しい。オフサイトでBIMやDXを使いながら変革をしていく」と話した。
 ユニット化は現在4ラインで空調機械など6ユニットの組み立て・加工を行っている。アルミフレームユニットや空調機をある程度完成させた状態で現場に搬送し、最小限の施工業務で設備工事を行い、工期短縮を見込む。ストックヤードも完備し、現場への搬送を迅速に行える体制を整えている。資材を一括で集約するため現場での廃材も削減できる。
 今後はユニットの計画や資機材情報をデータベース化する「セントラル生産システム」を活用し、情報共有の仕組みも構築する。出荷物の誤配送や納品ミス防止につなげる。



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大阪市/京橋駅周辺の街づくり検討調査プロポ公告、7月12日まで参加受付

 大阪市は、JRと京阪電鉄、大阪メトロが乗り入れる京橋駅周辺の街づくりを検討する。JR東西線の将来的な地下化を想定した上で、道路や公園、鉄道用地など公共空間の活用や再整備を検討するほか、同駅周辺の土地利用や都市機能などを盛り込んだ街づくり方針を作成する。29日に調査業務の委託先を選定する公募型プロポーザルを公告した。7月12日まで参加申請、同29日まで提案書を受け付ける。8月3日に提案者からプレゼンテーションを受け、同4日に審査結果を通知する。
 件名は「京橋駅周辺のまちづくり検討調査業務委託」。応募資格は建設コンサルタントの「都市計画および地方計画」部門に登録していること。JVも結成できる。プロポーザルでは責任者の実績など業務実施体制のほか、▽公共的空間の活用・再整備案を比較検討するための項目の妥当性▽参考となる事例の選定理由の合理性-など業務実施計画を評価して委託先を選定する。
 業務内容は京橋駅周辺と隣接地域の特性や現況、課題を整理した上で、JR東西線の地下化を想定して公共空間の活用や再整備の将来パターンを3案程度作成する。各パターンの官民の役割分担も明確にして、民間活力を最大限に活用できる事業スキームの案を検討する。駅周辺の開発事業者や学識者らの議論も踏まえ、街づくりのコンセプトやゾーニング、デッキや広場など基盤整備の方向性、短期と中期の取り組みなどを示した「まちづくり方針案」をまとめる。
 契約上限額は500万5000円(税込み)。履行期限は2023年3月24日。
 京橋駅周辺は17年8月に都市再生緊急整備地域に指定され、ターミナル駅にふさわしい複合的な都市機能の集積や交通結節機能の強化、歩行者ネットワークの向上が課題になっている。一方で、20年9月に森之宮周辺が拡大指定され、大阪公立大学を先導役にイノベーションコアの拠点形成が進んでいる。京阪と東西線の間にはイオン京橋店の跡地があり、大規模な開発も検討されている。



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上智学院/上智大四谷キャンパス3階建て木造耐火校舎が竣工、設計・施工は住友林業

 上智学院(東京都千代田区、佐久間勤理事長)が、東京都千代田区に建設していた「上智大学四谷キャンパス15号館」が竣工した。耐火構造の木造施設で、構造躯体や外装材などに合計124立方メートルの木材を活用した。設計・施工は住友林業が担当した。
 所在地は上智大学四谷キャンパス内(麹町6の16ほか)。建物はW造3階建て延べ478平方メートルの規模。1階は一般利用も可能なカフェ、2~3階は教室となる。内装への木材導入や壁面と屋上の緑化など、自然を感じられる施設を目指した。外観には多摩産材のスギを使用し、木材を交差させた格子で覆うデザインにした。
 構造躯体には112立方メートルの木材を活用した。資材製造時の二酸化炭素(CO2)排出量は概算で217トン。同規模の施設をRCやS造で建築した場合と比較し、資材製造時のCO2排出量をそれぞれ15%、20%削減できるという。
 施設の耐震・耐火性能も十分な水準を確保した。耐震面では、耐力部材に通した鋼棒やワイヤロープに引っ張る力を与えることで、部材間の固定度を高める「ポストテンション耐震技術」を導入。構造材には1時間耐火の大臣認定を取得した住友林業の純木質耐火集成材「木ぐるみFR」を採用した。木材が表出した「あらわし」の状態で利用できるのが特徴となっている。



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神奈川建設重機協組/工業高校で出前授業、生徒たちがクレーン操作など体験

 神奈川建設重機協同組合(内田靖夫理事長)は28日、川崎市多摩区にある神奈川県立向の岡工業高校(佐藤宏之校長)で出前授業を行った。クレーン車3台を持ち込み、オペレーターが生徒を指導。玉掛け合図の出し方やクレーンの操作などを生徒たちが実際に体験した。
 出前授業は高校生にクレーンオペレーターの仕事を知ってもらい、入職につなげるのが目的。同協組が6年前から取り組んでいる活動で「組合員の中には出前授業がきっかけでクレーンオペレーターになった社員もおり、若い人材の確保に大きな効果が出ている」(戸田和吾事務局長)という。
 今回は指導役のオペレーターの中に7人の同校卒業生が参加した。授業を受けたのは建設科建築コースと建設科都市工学コースを専攻する2年生54人。生徒たちは注意事項などの説明を受けた後、操縦席に座り、荷物のつり上げや旋回などに挑戦した。
 同校のホールで行われた座学授業では出前授業の実施について、向の岡工業高校の生徒らが同協組に謝意を表し、内田理事長に感謝状を贈った。
 内田理事長は「クレーンは高層ビルや土木構造物などを造るときに必要不可欠な重機。クレーンを操る仕事に憧れて、入職してくれる人を待っている。希望を持って頑張ってほしい」と期待を述べた。
 同校卒業生7人のオペレーターへの質疑応答では「1日何時間働くのか」といった質問が出て、クレーンオペレーターの仕事に興味を示す生徒もいた。



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2022年6月29日水曜日

CCUSレベル4相対的に賃金上昇傾向、能力応じた支払い浸透か/国交省調査

 国土交通省は建設キャリアアップシステム(CCUS)登録技能者の賃金実態を調査し、CCUSの能力評価制度で最上位となる「レベル4」の技能者の賃金が相対的に上昇していることが分かった。「レベル1~3」の技能者の平均賃金と比べると、2021年10月時点でレベル4の平均賃金は13・85%高かった。賃金差は1年前より2・67ポイント広がっており、能力や経験に応じた賃金支払いが着実に浸透してきたとの見方ができそうだ。
 毎年10月に実施している公共事業労務費調査で取得したデータに基づき、CCUS登録技能者の賃金実態を調査、分析した。労務費調査では20年度から調査票にレベル記入欄を設けている。
 CCUS登録技能者の平均賃金は、全建設技能者の平均賃金より2・55%高かった。1年前の20年10月時点と比べると賃金差は1・51ポイント縮小している。国交省は要因として、この1年で技能者登録がある程度進展し、全建設技能者に占めるCCUS登録技能者の割合が大きくなったためと分析している。
 一方、CCUS登録技能者間でレベルごとに賃金差は広がる傾向にある。職種別にレベル4とレベル1~3の平均賃金を比較すると、▽左官=(レベル4がそれ以外に比べ)27・52%増▽鉄筋工=23・51%増▽普通船員=23・35%増▽電工=20・08%増-などで大きな開きがあった=表参照。
 技能者の能力や経験に見合った評価や処遇が実現されれば、おのずとレベルごとの賃金差は生まれる。こうした傾向はCCUSの目的に沿った動きと判断できそうだ。
 元請のゼネコンではCCUSのレベルを企業独自の手当に反映する取り組みも広がりつつある。国交省の調べによると、自社の優良技能者認定制度でレベル別の手当支給を行っているゼネコンが複数社ある。処遇改善とは異なるインセンティブ付与の在り方として、休日取得目標を達成した場合の労務費割り増し補正制度の運用でCCUSの就業履歴を出勤確認に利用しているケースもあった。



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熊谷組/台北で超高層複合ツインタワー建設受注、総延べ52万平米超

 熊谷組は28日、全額出資子会社の華熊営造(台湾台北市)が台北市内で総延べ床面積52万平方メートル超の大規模複合施設新築工事を受注したと発表した。同国投資会社大手・藍天電脳と不動産開発会社・宏匯の合弁会社「台北雙星」が進める総事業費約2665億円に及ぶ開発プロジェクトの一環。超高層事務所棟2棟と大規模商業施設が一体化したツインタワーで、華熊営造が現地企業2社と共同企業体を結成し10月に着工する。
 工事名称は「台北雙子星大楼(台北ツインタワーC1・D1)新築工事」。建設地は台北市中正区で台北駅前に位置する。
 低層部が一体化した超高層ツインタワーは地下4階で、地上部は主に事務所が入るC1棟が56階建て延べ20万3154平方メートル(高さ288メートル)、事務所・ホテルが入るD1棟が74階建て延べ31万9532平方メートル(高さ368メートル)。地下階に駅舎や駐車場、店舗、低層部にも商業施設や駐車場などが入る。
 基本設計をSOM建築設計事務所、詳細設計を三大聯合建築師事務所、構造設計を永峻工程顧問が担当。華熊営造・中華工程・久年営造JVが施工する。受注額と全体工期は非公表。



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JR西日本/自在に位置変わるホームドア、23年春開業の新駅に設置

 JR西日本は27日、大阪駅北側の再開発地区「うめきた2期区域」(大阪市北区)で建設中の地下新駅に導入するホームドアを報道陣に公開した。ドアと壁が自在にスライドし、列車の扉位置や編成に応じて扉が開く世界初の「フルスクリーンホームドア」。来春開業する新駅に設置する予定だ。
 同社は地下駅をイノベーションの実験場「JR WEST LABO」に位置付けており、デジタル技術などを活用した「近未来の駅空間の実現」を目指している。
 新駅には特急や在来線が入るが、列車の編成や種類によって扉の数が異なるほか、2031年に「なにわ筋線」が接続し、私鉄が乗り入れる。そこで多様な車種に対応し、開口部が自在に移動するホームドアの開発を進め、19年11月に最初の試作機を発表した。
 ホームドアにはサイネージを取り付け、上部に行き先別の乗車位置を表示。下部はふすまのような扉が左右にスライドし、列車に合わせて扉が開くほか、次列車の案内や列車の到着を知らせる。新駅には4線が通るが、そのうち一つに設置する予定だ。
 この日はスマートフォンのアプリで目的地を入力するだけで、自分だけの進行方向が表示される「デジタル可変案内サイン」も公開した。
 イノベーション本部の小森一担当課長は「新駅は未来に向けた実験場と捉えており、最新の技術で安全性と利便性を感じてほしい」と話した。



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日建設計/中国・深センの国際コンペに当選、中国で最大規模の交通ハブに

 日建設計は28日、中国で最大規模の交通ハブとなる「深セン(土へんに川)市西麗総合交通ハブ」の国際コンペに、同社らの4者JVが当選したと発表した。駅舎頂部と両側の都市がつながる「リボンシティ」というコンセプトを掲げ、駅とまち、人、自然とを有機的につなぐ。同プロジェクトの完成は2025年を予定する。
 コンペの実施主体は深セン市地下鉄集団。JVには、日建設計のほか、中鉄第四勘察設計院グループ、深セン市建築設計研究総院、深セン市都市交通計画設計研究中心が参画している。
 計画地は深セン市南山区。約2200メートル×約700メートルの敷地内に、4本の高速鉄道線路を引き入れる計画。全体で13プラットホーム、25線路が整備され、同市最大の高速鉄道駅になるという。駅の北側では2本の都市間鉄道線路と4本の地下鉄が立体的に交差する。将来的な平均乗降客数は1日130万人を超えると予想されている。
 地上と地下に歩行者ネットワークを張り巡らせて、リボンのようにつながる交通動線や駅舎空間を形成する。気候などを考慮したランドスケープを一体的に計画し、自然あふれるオアシスのようにする。
 都市再生や地域活性化を誘発し、公共交通志向型開発の効果を周辺へと波及させる構想。容積率の置き換えや共同事業などの手法を通して、駅と周辺地域とを隔てる境界などを消し去り、自然と技術が調和するヒューマンスケールな新世代ハブを創出するとしている。



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振興基金/理事長に谷脇暁氏就任

 建設業振興基金(振興基金)は28日に開いた臨時理事会で、新たな理事長に谷脇暁氏を選出した。任期満了に伴う役員変更。同日付で就任した。新たな非常勤理事として石田信夫全国建設業協会常務理事の就任も決めた。
 谷脇 暁氏(たにわき・さとる)1983年一橋大学法学部卒、建設省(現国土交通省)入省。中部地方整備局副局長、土地・建設産業局長などを経て国交省を退職し、道路新産業開発機構専務理事、同副理事長を歴任。高知県出身、61歳。



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2022年6月28日火曜日

箕面市立病院/審議会が他院と再編の方向性示す、指定管理者制度適用も

 箕面市立病院(大阪府箕面市萱野5)の移転建て替え計画を検討している新市立病院整備審議会は25日、他病院との再編を目指す方向性を決めた。同市周辺にある「豊能医療圏」の病院に実施したアンケート結果によると、再編統合の意向がある病院が二つあり、指定管理者制度の適用を要望していることが分かった。審議会も同制度適用を望ましいと結論付けた。病院の設計・施工手法については、市が適切に選択していくことを決めた。審議会は7月30日の会合で新病院に関する答申を取りまとめる。
 審議会は、船場東に移す新病院計画について、他病院との再編統合で急性期300~350床の施設を目指す案と、市単独で同267床を確保する案を検討してきた。
 現病院は317床で運営しているが、市単独で整備すると、法改正により特定病床50床は確保できなくなり、267床の新施設を建設することになる。この場合は診療範囲を集約し、他病院との連携が必要になる。呼吸器・免疫内科を新設する一方で、眼科と耳鼻咽喉科は外来のみの体制に移行するプランも検証してきた。
 他病院と再編統合する場合、削減する病床に対し再編相手病院と共に厚生労働省から病床機能再編支援事業に基づいて交付金を受けることが可能になる。再編案では呼吸器・免疫内科に加え、肝臓内科と乳腺センターの新設なども検証してきた。
 審議会の答申後、秋頃に市の方針を固める見込み。順調に手続きなどが進むと2028年度の開院も可能になるという。
 市は市立病院を北大阪急行電鉄延伸事業で設ける新駅「箕面船場阪大前駅」近くのCOM1号館跡地(船場東1の1)と隣接する新船場北公園への移転建て替え方針を決め、準備を進めていた。17年度に取りまとめた箕面市立病院リニューアル調査検討報告書によると、新病院の延べ床面積は約2万2000平方メートル。計画は20年8月の上島一彦市長就任に伴い、ゼロベースで見直すことになった。



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国交省/安衛経費確保へ提言決定、実務者検討会が再開「確認表」検討へ

 建設工事での安全衛生経費の「見える化」や関係者の意識改革に向けた方策を検討していた「建設工事における安全衛生経費の確保に関する実務者検討会」(座長・蟹澤宏剛芝浦工業大学教授)が議論を再開した=写真。事務局を務める国土交通省が提言(案)を示した2019年12月の第6回会合から一時ストップしていたが、業界関係者の合意形成を経て27日の第7回会合で提言を成案としてまとめた。関連施策の具体化に向け、まずは安全衛生対策項目の「確認表」の検討に入る。
 提言では実効性ある施策として、元請と下請の契約時などに活用できる安全衛生対策項目の「確認表」と、安全衛生経費を内訳明示する「標準見積書」の作成を挙げている。同日の会合では提言に基づく施策実現の進め方でも合意した。第1ステップとして22年度に元下双方の実務者が参加する検討の場を設置し、確認表の作成に着手。その上で各専門工事業団体などに確認表を普及させ、第2ステップとして標準見積書の作成・普及に取りかかる。
 確認表には元下間の安全衛生対策の認識のずれを解消し、費用負担の考え方も整理する目的がある。工種ごとに必要な安全衛生関係の資機材や教育活動をリストアップする。提言では施工場所や施工時期など工事特性に応じ、できる限り幅広い対策を記載できるよう工夫する必要性が指摘されている。
 建設業団体関係者など各委員からは、安全衛生経費を標準見積書に落とし込むことによる「見える化」に期待する声が多く挙がった。公共工事だけでなく民間工事でも経費確保の必要性が意識されるよう、発注者を意識した戦略的な広報を訴える意見があった。
 いわゆる「野丁場」の現場以上に、安全衛生上の課題が多いとされる「町場」や木造建築の現場も視野に入れて具体的な検討が必要との指摘もあった。
 一方、これまでの検討会で意見があった安全衛生経費の「別枠化」は「予定価格の積算体系を根本から見直すことは現実的でない」などの理由で提言内容から外した。



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新潟市など/アウトドアラウンジやすらぎ堤オープン、河川敷でレストランなど

 北陸地方整備局と新潟市が管理する信濃川河川敷のやすらぎ堤で水辺を生かしたにぎわいづくり行事を展開する官民連携組織「ミズベリングやすらぎ堤研究会」と、アウトドア製品メーカーのスノーピークがマネジメント事業を担う「アウトドアラウンジやすらぎ堤」が25日にオープンした。
 9月25日までの3カ月間、万代橋~八千代橋間約600メートル区間の右岸と左岸の河川敷で9者がレストランやオープンカフェ、売店、ヨガ教室などを展開する。
 オープニングセレモニーで中原八一新潟市長は「新潟市のにぎわいづくりにつながるイベントして定着してきた。来場者の皆さんにやすらぎ堤を十分楽しんでいただきたい」とあいさつ。
 高井文寛スノーピーク副社長は「新潟が誇る信濃川の河川敷を使って人と人とのつながりを演出できればうれしい。イベントを通じて新潟市の魅力向上に役立ちたい」と語った。
 河川管理者を代表して出席した北陸整備局信濃川下流河川事務所の小川純子所長は、緩傾斜で安全に水辺に近づくことができるやすらぎ堤の整備はまだ途上でありさらに上流まで続いていくことを説明した上で、「皆さんに愛されるやすらぎ堤を目指して整備を進めたい」と述べた。
 出展9者の代表による各店舗の特徴説明の後、中原市長と高井副社長がオープンを記念してたき火に点火した。
 占用主体の新潟市が認めれば民間事業者が店舗営業やイベントの開催が可能な「都市・地域再生等利用区域」にやすらぎ堤の右岸と左岸の約600メートル区間が指定されたのが2016年2月。以来、6年以上が経過し、イベント空間としての認知度が高まっている。
 「ミズベリングやすらぎ堤研究会」の取り組みは、地域の川を生かしたにぎわいづくりの優れた例として、19年12月に国土交通省の「かわまち大賞」を北陸地区で初めて受賞している。



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東急建設/ユーチューバー・菅生健人さんとコラボ企画シーズン2開始

 東急建設は動画投稿サイト・ユーチューブの配信者で、俳優の菅田将暉さんの実弟、菅生健人さんとコラボレーションし、土木工事の魅力を紹介する動画を公開している。2020年11月~21年7月に動画を配信したシーズン1に続き、シーズン2がスタート。23日に第1弾として菅生さんが専門工事会社の新入社員研修に参加し、土木の実際の仕事内容を学ぶ動画を公開した。若い世代に対し建設業の魅力や、採用活動の機会が限られる東急建設の協力会社をPRする。
 動画は「菅生健人の土木を知る」と題し、菅生さんが社長インタビューや現場体験に挑んでいる。鉄道土木工事で実績がある森建設(東京都世田谷区、永瀬哲治社長)の社員研修を取材。油圧ショベルカーの操作や足場の設置など土木工事の理解を深める内容になっている。
 動画の内容は全国約2200校の高校に配布、設置しているフリーペーパー「YOUTH TIME JAPAN」にも掲載している。



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ジャパネットHD/長崎スタジアムシティが起工、24年9月完成めざす

 通信販売大手のジャパネットホールディングス(HD、長崎県佐世保市)が民間企業による地域創生を目指し計画するサッカースタジアムを中心とした大規模複合開発「長崎スタジアムシティプロジェクト」の起工式が26日、長崎市幸町の建設地で行われた。建物規模はS・RC・プレキャストコンクリート造14階建て延べ19万3812平方メートル。施工はスタジアム棟とホテル棟、南商業棟を竹中工務店・谷川建設・西海建設・親和土建JV、アリーナ・サブアリーナ棟とエネルギーセンター棟、オフィス棟を戸田建設・上滝・谷川建設JV、駐車場棟を松尾建設・谷川建設・堀内組JVが担当。2024年9月の完成を目指す。総投資額は800億円超を見込む。
 神事ではジャパネットHDの高田旭人社長兼最高経営責任者(CEO)が苅初(かりそめ)之儀、大石賢吾長崎県知事と田上富久長崎市長、宮脇雅俊長崎県商工会議所連合会会長が鍬入(くわいれ)之儀、環境デザイン研究所の仙田満会長と安井建築設計事務所の佐野吉彦社長、三菱地所設計の内田裕常務執行役員が鋤入(すきいれ)之儀を実施。
 杭打(くいうち)之儀で竹中工務店の佐々木正人社長、戸田建設の大谷清介社長、松尾建設の松尾哲吾社長の順に力強く起工の杭を打ち込んだ。その後、祭壇に玉串をささげ、工事の安全と円滑な進ちょくを祈念した。
 発表会で高田社長兼CEOは「民間がスポーツに投資し、事業化、収益化しながら地域創生を行うことが成功すれば、日本中の地域を元気にしようという民間企業が増えるのではないか。採算が合うことを証明したい」と意気込みを語った。大石知事は「プロジェクトの推進により街の魅力が高まる」と期待を寄せた。田上市長は「(プロジェクトが)民による地域創生のパイオニアになる」と話した。
 建設地は三菱重工業長崎造船所幸町工場の跡地7万4752平方メートル。建築面積は4万4734平方メートル。サッカーJリーグ2部に所属するV・ファーレン長崎のホームスタジアムとなる約2万席のスタジアム、約6000席の多機能・可変型のアリーナ、県内最大級の賃貸オフィス、サッカー観戦もできる245室のホテル、約90店舗の商業施設などで構成する。敷地の北側に立体駐車場を設ける。
 コンストラクションマネジメント(CM)業務は三菱地所設計、基本設計は環境デザイン研究所・安井建築設計事務所JV、実施設計は環境デザイン研究所・安井建築設計事務所・竹中工務店・戸田建設・松尾建設JVが担当。



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2022年6月27日月曜日

財務省/総合評価賃上げ加点の未達時減点措置に免除規定、自然災害や経済情勢考慮

 賃上げを行う企業を総合評価方式で加点評価する国の施策を巡って、財務省は入札参加企業の賃上げ表明を促す観点で特例的な措置を講じる。加点後の実績確認で賃上げが未達成だった場合に課される減点措置が、自然災害や経済危機など不測の事態が生じれば免除される規定を設ける。取引先の倒産や資材の供給不足などを要因に業績や資金繰りが悪化した場合も、客観的な証明書類の提出などの条件付きで減点免除が可能になる。
 財務省が新たな規定の取り扱い方を示した事務連絡を20日付で関係省庁に送付した。賃上げ表明後にどんな事情があっても例外なく減点措置が適用されるのかどうか、建設会社などから多く問い合わせがあることが背景にあるようだ。
 減点措置の免除が認められる典型的なケースとして、特定非常災害特別措置法に基づく「特定非常災害」の適用対象地域に主要な事業所がある場合を例示。その適用期間内は減点措置を課さない。
 2008年の「リーマンショック」と同程度の厳しい経済情勢となった場合は、全国一律で減点措置を免除する。そうしたケースに該当するかどうかは、さまざまな経済指標の動向などを踏まえ財務省が判断し別途通知する。
 さらに「自らの責によらない」範囲の個別事情で経営状況が悪化した場合も免除対象になり得る。想定されるケースとしては▽自然災害や人為的災害(火災など)で被災し事業遂行が一定期間不可能になった▽主要な取引先の倒産で業績が悪化した▽資材供給不足などで契約履行期限の延長などが行われ契約上の代価の一部を受領できず資金繰りが悪化した-を列挙。「罹災(りさい)証明」や「契約書類の写し」などの証明書類と、従業員が署名した理由書の提出が条件となる。
 財務省は事業年度開始月より後の賃上げを評価できる規定も新たに設け、同日付で事務連絡を送付。これまでは事業年度単位か暦年単位で賃上げ表明する必要があったが、企業によっては例年の賃上げ実施月(定期昇給月など)が別に設定されていることを考慮し、そうした企業に限定し賃上げ実施月から1年間の実績を評価できることにする。



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コダマコーポレーション/BIM対応CADシステム展開、維持段階まで全て対応

 CAD/CAM関連ソフトの開発・販売やサポートサービスなどを手掛けるコダマコーポレーション(横浜市都筑区、小玉博幸社長)が、建設業界向けにBIMに対応した3DのCADシステムの提供に乗り出した。企画から設計、施工、維持管理まですべての工程を一つのシステムで対応可能。変更が生じた場合にも、該当箇所を修正すれば全体に反映される。建築や設備、プラント分野をターゲットに、50事例の導入を目指して提案していく。
 提供システムはフランスに拠点を置くTOPSOLIDが開発した「TopSolid」。コダマコーポレーションが日本での独占販売権を取得しており、カスタマイズなどにも柔軟に対応できる。
 2Dと3DのCADが一体化しており、構想段階の図や3Dモデル、部品表などすべてを連動して扱うことができる。製品やプロジェクトの仕様書、CADデータ、部品表などすべての情報を一元管理するシステムも備える。文書や画像、動画なども含め各種データも管理できる。
 クライアントへのヒアリングを踏まえて、平面図や内装デザイン、家具レイアウトなどを3Dデータで作成し、施工図などをまとめていく流れを想定。3Dデータができれば、パースや図面、見積書を自動作成する。3Dデータ内を歩いているように確認することも可能。光源を設定してライティングを提案することもできる。一つのシステムで対応できるためデータ変換の手間がなくなり、作業期間を短縮できる。
 同社は製造業などを対象に展開してきたが、建設業界で処理速度が速く大量のデータを扱えるようなシステムへのニーズが高いことから、建設会社にも積極的に提案することにした。システム提供時には、顧客が使いこなせるようになるまでのサポートも実施する。
 小玉社長は「部分最適ではなく、一つのソフトで全段階に対応できることが重要だ。タイムリーにニーズに応えながら成功体験を作り、建設業界でのDXを広げていきたい」と話している。



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くま川鉄道/球磨川第四橋梁架け替え、22年度着工・25年度完成目指す

 くま川鉄道(熊本県人吉市、永江友二社長)は、2020年7月豪雨で流失し、新たに架け替える球磨川第四橋梁(同相良村、錦町)について、22年度中に既存設備撤去と本体工事に着手する見通しを示した。25年度中の完成を目指す。23日に開かれた関係自治体で構成する「くま川鉄道再生協議会」で報告した。
 新しい橋の構造形式は鋼4径間連続トラス橋、延長は397・5メートル。延長は旧橋より約70メートル長く、橋脚数は川の流れを止めないように13本から4本に減らした。事業費は約38億円。詳細設計はJR九州コンサルタンツが担当した。本体工事や撤去工事の入札方法などに関しては検討中としている。
 同協議会では、復旧後に「上下分離方式」で運営することについて、24年度中の管理団体設立を目指し、25年度の復旧事業終了後の導入を承認した。
 くま川鉄道は人吉温泉駅(人吉市)と湯前駅(湯前町)の24・8キロを結ぶ。豪雨災害で線路への土砂流入や鉄橋の流失が発生し全線運休。21年11月に肥後西村(錦町)~湯前間で部分運行を再開した。



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首都高速会社/日本橋地下化へ出入り口撤去現場公開、60年ぶりの青空へ

 首都高速道路会社は、日本橋区間の地下化事業(神田橋JCT~江戸橋JCT間、約1・8キロ)に伴い、撤去工事が進む江戸橋出入り口(東京都中央区)の現場を24日に報道公開した。廃止した呉服橋と江戸橋の各出入り口には都心環状線に合流する形で橋梁が架かり、桁を切断してジャッキで降ろす作業が本格始動した。出入り口が撤去されれば、開通から約60年ぶりに同区間の一部で青空を望める。
 両出入り口は日本橋区間の地下化に伴い、地下約10~20メートルに構築するシールドトンネルの区間に位置する。横から見て江戸橋出入り口には橋脚が4本あり、うち都心環状線外回りの橋脚がシールドトンネルの施工位置と重複する。このため、先行して出入り口の撤去を行っている。トンネル工事が完了する間は既設道路を支持する橋脚を新設する。
 2021年5月に利用を廃止した両出入り口の撤去作業は1~4段階で実施する。ステップ2に当たる高欄と床版撤去は2月から、ステップ3となる橋桁の撤去を今月から開始した。施工は清水建設・JFEエンジニアリングJVが担当している。
 作業は1径間分の桁を油圧ジャッキと鋼棒でつりながら両端部を切り落とす。切断した桁は日本橋川に待機する台船に一度降ろし、さらに細かく切断。時間帯に応じて潮位の影響を受けるため、陸上運搬を採用した。
 公開した現場では、1基当たり約30トンの能力を持つ油圧ジャッキで長さ約32メートル(重量35トン)の桁を支えながら台船に降ろした。所要時間は3時間半程度といい、降下した桁は6分割してトラックで搬送した。首都高速会社の担当者によると、呉服橋と江戸橋の両出入り口の撤去によって「日本橋区間に青空が1割程度戻る」という。
 日本橋区間の地下化工事は35年までに完了する予定。既設高架橋の撤去を経て、40年の事業完了を目指す。



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京都女子大、都市機構/洛西ニュータウン団地、リノベ設計コンペ発表会開く

 京都女子大学の学生が賃貸住宅のリノベーションプランを提案する設計コンペの作品発表会が24日、京都市東山区の同大学で行われた=写真。都市再生機構と共同で取り組む「洛西ニュータウン団地リノベーションプロジェクト」の一環。26チームが参加し、斬新なアイデアを披露した。7月15日に当選作品を発表する。コンペは今回が5回目となる。
 街開きから40年以上が経過する洛西ニュータウン(京都市西京区)では、2013年から両者が共同でリノベーションプロジェクトを実施。家政学部生活造形学科の井上えり子教授の指導の下、ライフスタイルに合ったさまざまなプランを提案している。過去4回のコンペで18プランを採用し、量産型72戸を含め計90戸のリノベーション住戸を供給した。
 今回の対象は、洛西福西公園団地(管理戸数298戸)。内部改修を予定する間取りが3DK(専有面積64平方メートル)の住戸の設計プランを2~4年生の学生が考えた。
 井上教授は「2カ月半をかけて作品を仕上げた。今日が一番大事なプレゼンテーションであり、精いっぱいアピールしてほしい」と学生を激励。続いて、3分の持ち時間でプレゼンテーションを行い、審査を務める都市機構の職員がデザインや材料など設計のポイントを質問。学生は図面を見ながら真剣な表情で回答していた。
 コンペでは二つの作品を選定し、施工プランを作成する。10月末に改修工事を終える予定。来年1月に内覧会を行い、入居者を募集する。



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2022年6月24日金曜日

国交省/23年1月施行の経審改正内容変更、CCUS加点条件緩和

 国土交通省は2023年1月に施行を予定している経営事項審査(経審)の改正内容を一部変更する。建設キャリアアップシステム(CCUS)を現場で導入する元請企業を評価する際の条件を緩和。当初は全工事現場あるいは全公共工事現場で就業履歴の蓄積に取り組むことを加点要件として提示していたが、過度な負担を考慮し「軽微な工事」や「災害応急工事」を審査対象から除外する。施行後すぐに適用せず、公布日以降に開始する事業年度からの取り組み状況を評価対象とする経過措置も講じる。
 今回の経審改正は3月の中央建設業審議会(中建審)総会で大枠を了承した。担い手の確保・育成につながるとしてCCUSの現場導入企業や、ワーク・ライフ・バランス(WLB)関連の認定制度の取得企業を新たに評価。災害復旧に使用される建設機械の保有状況を評価する枠組みも拡充し、環境配慮への加点評価の対象となる認証制度も増やす。
 CCUSを全現場で導入する企業は15点、全公共工事で導入する企業は10点を付与する。ただし極めて短工期で施工体制登録の時間的猶予がない少額工事や、緊急を要する災害応急工事などは審査対象から除外する規定を追加。具体的な線引きとして建設業許可が不要な「軽微な工事」(請負代金500万円未満の工事、延べ床面積150平方メートル未満の木造住宅工事など)と、発災直後の応急対策で災害協定に基づく契約や発注者の指示による工事を除外対象として明記する。
 経審改正は8月にも公布する。新たな審査基準の適用は2段階で行われる予定で、CCUSの現場導入に関する審査項目に限り、公布日以降に開始する事業年度から審査対象の期間として運用する。23年1月の施行日に適用すると、公布前から加点要件を満たしておく必要があるためだ。経過措置の運用で、例えば3月決算の企業は23年4月以降にCCUSを現場導入すれば加点対象になる。
 WLB関連の認定取得企業を評価する条件も一部変更。「くるみん認定」「プラチナくるみん認定」の基準引き上げに伴い4月に新設された「トライくるみん認定」を加点要件に追加した。



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迫力満点!林道をクレーンが走行/東光電気工事、ユーチューブ投稿動画が話題

 東光電気工事が動画投稿サイト・ユーチューブに投稿した動画が拡散し話題となっている。静岡県の山林で実験したクローラークレーンが坂道を登る動画を投稿。この動画が投稿1カ月で16万回再生を超えた。大型重機が山林を走行する迫力ある映像のほか、送電線工事の施工動画を公開。山中にある鉄塔がどのように建てられているのかが分かると注目が集まっているようだ。
 話題になっているのは「クローラークレーン林道登坂実験~(日本初?)山岳地での杭打ち作業の実現に向けて」。大型重機が山間地を走行する様子のドローン映像を収録した。これに関連した「東西日本の大動脈をつなぐ 飛騨信濃直流幹線新設工事」も再生数を伸ばしている。23日正午時点で再生数が18万回を超えている。鉄塔の建設風景や社員インタビューも視聴できる。
 動画には「出てくる人みなさんカッコいいです」「素晴らしい映像をありがとう。命懸けで働く姿めちゃくちゃかっこいい」「もっと周知されるべき」「電気的工学的な知見めちゃくちゃいるし頭も身体も使う大変な仕事でほんとに尊敬する」など称賛のコメントが寄せられている。
 東光電気工事のユーチューブチャンネルはhttps://www.youtube.com/channel/UCO0J6MtnSM37w0yMTsTbqbQ/videosへ。同チャンネルではインタビュー動画やクレーンの組み立てデモ、研修動画などもアップしている。



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首都高技術センター/鋼床版の亀裂を半自動で探査、全国展開へ積極的にPR

 首都高速道路技術センター(安藤憲一理事長)が、鋼床版の疲労亀裂を効率的に検知する診断ツールの全国展開に向けた取り組みを加速する。床版の剛性を高めるためにプレート下部に設ける「Uリブ」に超音波を当て、深さ6ミリ以上の亀裂を半自動で検出。従来方法に比べ、作業員の負担を大幅に軽減する。同センターは東京都内に開設する異業種交流拠点などを通じ、開発技術のPRに努める。
 検知技術の名称は「鋼床版き裂の半自動超音波探傷装置(SAUT)」。同センターと首都高速道路会社が共同開発した。耐久性向上を目的に新設橋の鋼床版の厚さが16ミリ以上となっている。建設の年代が古い鋼橋の多くは12ミリと薄く、高速道路各社がUリブを使用して床版のゆがみ防止に努めている。
 SAUTは、Uリブに超音波を当てる「探触子」と探触子の移動距離を捉えるワイヤ付きの「リニアエンコーダ」「超音波探傷器」で構成する。床版とUリブの境界面に探触手を滑らせ、6ミリ以上の亀裂を検出すると超音波探傷器に画面表示する。リニアエンコーダで正確な位置を把握できるため、亀裂箇所の記録を取りやすい。
 既に特許も取得済みで、首都高速道路以外には国道や都市高速道路など10橋梁で使用した実績がある。同センターは、本部が入る虎ノ門PFビル(港区虎ノ門3の10の11)に設置する「イノベーションハブ」を利用してSAUTのPRに注力する考え。各高速道路会社や公社、橋梁点検会社に技術の信頼性などを訴求し全国展開を目指す。
 亀裂の有無を確認するには、これまでUリブに探触子を軽く打ち付けながら実施していた。無理な体勢で行っている作業は診断業務に従事する検査員の負担増に加え、亀裂箇所の距離が曖昧であるなどさまざまな課題を抱えていた。



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清水建設ら/山岳トンネルロックボルト打設を完全機械化、遠隔施工システム構築

 清水建設は、古河ロックドリルと共同で山岳トンネル工事のロックボルト打設が完全機械化できる遠隔施工システムを構築した。ロックボルトの遠隔打設装置(ボルティングユニット)を2基装備した「2ブームロックボルト打設専用機」を導入。中日本高速道路会社発注の東海北陸自動車道真木トンネル工事(富山県南砺市)に実証導入し、せん孔からモルタル充填、ロックボルト挿入に至る打設作業の完全機械化に成功した。
 2ブームロックボルト打設専用機に装備する遠隔打設装置は、せん孔用装置とモルタル充填用装置、ロックボルト格納用マガジン、ロックボルト押し込み用装置を一体化。遠隔施工システムではオペレーターが装置を装着した二つのブームをキャビン内から遠隔操作し、切羽直下の人力作業を削減。ロックボルト打設の完全機械化を実現する。
 打設作業では事前に両ブームの動作パターンを3Dシミュレーションで検証。1サイクルの打設効率を最大化する施工計画を導き出す。打設時にキャビンにあるコントロールパネルのナビゲーションに従い、ブームの移動やせん孔、モルタル充填、ロックボルト挿入など一連の機器操作を順に進めていく。
 作業中はせん孔位置やロックボルト挿入位置、角度、モルタル注入量などの施工データがパネル画面でリアルタイムに可視化される。計画値と照らし合わせて作業が行えるため、出来形精度の向上や施工品質の均質化を図ることが可能だ。
 実証施工では1サイクル13本のロックボルト打設を35分で完了。一般工法と比べサイクルタイムが約10%短縮できることを確認した。作業人員も一般工法5人に対し3人に省人化できる。
 今後、課題抽出や機能改善を通じて2ブームロックボルト打設専用機を使用した遠隔施工の実効性を高め、山岳トンネル工事の標準技術として展開していく。



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アサヒビール/新工場建設候補地を佐賀県鳥栖市に、26年に操業開始

 アサヒビールは23日、「新九州工場(仮称)」の建設候補地を佐賀県鳥栖市に決め、市に土地譲受申込書を提出したと発表した。老朽化した博多工場(福岡市博多区)を移転するもので2025年末をめどに博多工場の操業を終え、26年に新工場の操業を開始する。今後、土地売買契約に関する市議会の議決を得て建設地を正式決定する。博多工場の跡地活用は未定。
 候補地は市が整備を計画する大規模工業団地「新産業集積エリア鳥栖」(幸津町、儀徳町。敷地面積約27ヘクタール)。JR鹿児島本線の肥前旭駅の東側に位置し、敷地面積は現在の博多工場の2倍以上となる。十分な生産能力が確保でき、自然災害などが発生した場合の事業継続計画(BCP)などを考慮し選定した。
 市が造成工事を行い、エリア全体を売却する予定。22年度当初の時点では造成工事の期間は4年程度を見込んでいたが、新工場建設に合わせて市と同社で今後、スケジュールを調整するとしている。
 新工場はアサヒグループの次世代生産体制のモデル工場として製造方法の刷新などによりエネルギー使用量を従来の半分まで削減し、再生可能エネルギーの使用も推進する。年間生産量は博多工場の1・3倍を想定し、九州エリアへ出荷する大部分の商品が新工場で製造・出荷できるようになる。



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2022年6月23日木曜日

参院選公示/各党がマニフェスト、防災・減災対策に積極姿勢

 ◇与党は5か年加速化対策後も視野26回参院選が22日に公示された。主要政党が同日までに公表したマニフェストや政策提言では、防災・減災、国土強靱化に向けたインフラ投資への積極姿勢がうかがえる。与党は「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」について、5か年加速化対策後の取り組みの継続に踏み込みながら、対策の重要性を訴える。公共事業に厳しい目を向けがちな野党も、災害に強い街づくりなど防災・減災対策には前向きな姿勢だ。各党の政治的な思想は異なるが、国民の安全・安心を守るという思いは共通している。
 自民、公明両党はあらゆる関係者が協働する「流域治水」の取り組みやインフラの老朽化対策など、5か年加速化対策に基づく取り組みを着実に実施する考えを改めて表明した。対策後について、自民党は「中長期的かつ明確な計画のもと、必要・十分な予算を確保」する姿勢を打ち出した。公明党は「継続的・安定的に対応するため、法的な枠組みも視野に検討」すると明記。マニフェストで5か年加速化対策後の方向性が示されるのは、今回が初めてになる。
 野党の主張に目を転じると、国民民主党は「社会資本再生法」の制定を提案した。インフラの円滑な維持管理や更新を推し進め、安全性と防災性を向上させたい考えだ。立憲民主党はグリーンインフラの整備を着実に進め、災害への備えを高める方針。れいわ新選組は「コンクリートも人も」をうたい、災害に強いインフラの充実を政策の柱の一つに掲げた。経済政策の側面でもインフラ投資を重視する。
 今年で創立100周年となる共産党は大規模な公共投資には懸念を示しつつも、災害の激甚化・頻発化を受け「従来の延長線上ではない、防災・減災対策の抜本的な強化が求められている」と強調。防災・減災対策やインフラの老朽化対策に予算を重点的・優先的に配分する方針を示した。
 災害時に「地域の守り手」として活躍する地域建設業への支援に力を注ぐ党も多い。自民党は「公共事業の必要な事業量・事業費を確保する」と強調。賃上げや処遇改善に取り組み、建設産業の担い手の確保・育成を目指す。公明党は建設業の適正な請負代金や工期の設定を実現するため、公共・民間発注者に働き掛ける。生産性向上や働き方改革も推し進める。日本維新の会は、国の出先機関が発注する工事で、地域の中小零細建設企業の受注割合を一定程度確保する制度を定めるとした。
 社民党は選挙公約の主要事項にインフラ整備を位置付けていない。
 参院選は7月10日に投開票する。



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日建連/施工時CO2排出量算定方法整備へ、革新的建機の導入目標も検討

 日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)は2050年のカーボンニュートラル(CN)実現へ対応に力を注ぐ。課題は施工に関連するサプライチェーン(供給網)全体の二酸化炭素(CO2)排出量削減。新たに建築物・土木構造物全般の施工に伴い排出されるCO2の標準算定方法を整備する。同一基準によって他のプロジェクトなどとの比較が可能になり、会員各社のより戦略的な目標設定や対策の実践を後押しする。=2面にCNの実施・検討メニュー
 22日の理事会で22年度の「カーボンニュートラルに向けた実施・検討メニュー」として報告した。柱は資材の製造過程も含めた建築物・土木構造物全般での施工時CO2排出量の標準算定方法の整備。現在は業界共通の基準や考え方が整理されていない。現状に問題意識を抱えるデベロッパーなど民間発注者の要望もあり、日建連として標準的な算定方法を検討する。
 標準算定方法は施工者が見積もり段階で活用できるよう、コンクリートや鉄といった資材ごとに工事でどれくらい使用(製造)するのか、それによりCO2をいくら排出するのか、基本的な考え方を整理するイメージ。時期は未定だが、活用度合いが高い資材から優先し順次まとめていく方針だ。
 サプライチェーン全体を同一基準で評価できるようにする見通し。他のプロジェクトとの比較によって、会員各社による一歩踏み込んだ目標設定や対策が期待できそうだ。
 同様の取り組みを巡っては、三井不動産と日建設計が3月末にオフィスビルなどの建設時に温室効果ガス(GHG)排出量を算出するための実務者向けマニュアルを策定した。部材や資材ごとの積み上げによってGHG排出量を高精度に算出できるのが特色で日建連も注視している。
 日建連は本年度末までにCN対策のロードマップを作り、取り組みの時系列や数値目標を明確にしていく。研究開発の動向や関係団体との意見交換などを踏まえ、電気自動車(EV)や水素を燃料とする「革新的建設機械」の導入目標の設定も検討する。



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市況変動/資材価格高騰「影響あり」が9割超、静岡市が工事受注者に調査

 静岡市は、原材料の品薄や物価高騰、物流停滞の状況下で、市の建設工事の受注者への影響や実情を確認するため実施したアンケート結果をまとめた。影響が「大きく出ている」と「少なからず出ている」を合わせると9割超が「影響が出ている」と回答。資材の平均上昇率は約2割だった。資材等の納期遅れ(調達難)は建築、設備で顕著。発注者に対しては、適正工期での発注や柔軟な工期延長、スライド条項の適用などを求める意見が目立った。
 調査は、市ホームページにアクセスして回答する方式。施工中の受注者には担当監督員を通じて周知し、県建設業協会など関係団体を通じアンケートの協力を依頼した。質問項目は、▽原油価格や物価高騰の影響▽物価高騰の時期、価格上昇割合▽資材等の納期遅れ(調達難)の実態▽スライド条項の認識▽意見、要望-など。調査期間は5月26日~6月8日。回答数は151件。
 原油価格や物価高騰の影響は、80件(53%)が「影響が大きい」、59件(39%)が「少なからず影響が出ている」と回答した。
 物価高騰の時期は資材によって異なるが、今年1月以降とする回答が多かった。資材価格上昇割合が最も高かったのは型枠の平均3・3割増。次いで鉄筋が3割増、電線は2・7割増など。
 各業種のうち、資材等の納期遅れ(調達難)の実態があると回答したのは建築、機械、管、電気、とび・土工、土木、舗装、造園。半導体不足などの影響で現在は建築や設備の分野で多い状況で、納期遅延期間は約3カ月とする回答が最も多かった。
 市の工事契約では、物価等の変動に基づく契約変更の条項(スライド条項)が盛り込まれている。「スライド条項を認識し、必要あれば請求している(請求する予定)」と回答したのは68件(45%)。「認識しているが請求したことはない(請求はしない)」は55件(36%)。一方、「スライド条項の認識はなかった」とする回答も28件(19%)あった。
 請求したことはない(請求しない)と回答した理由は「請求したいが手続きが分かりにくい」が12件(22%)、「請求したいが発注者に相談しにくい」が9件(16%)あり、スライド条項の適用に対する潜在的な需要は多い。「請求したいが、請求額が少額のため見送っている」とする回答も21件(38%)あった。
 発注者に対する意見としては、確実な設計変更や適正工期での発注、工期延長など柔軟な対応、早めの発注と最新価格での予算作成など。スライドを簡単に請求できる仕組みづくりを求める意見もあった。このほか、物価高騰下での工事施工における実情、その中で実施している取り組みや工夫、対策の提案なども出されたという。市はこれらの意見を発注者間で共有し、今後の対策などを検討する際に活用する考えだ。



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戸田建設ら4者/薬液注入地盤改良効果を適正評価、貫入試験と電気検層併用

 戸田建設と岐阜大学(八嶋厚工学部特任教授)、NPO法人地盤防災ネットワーク、太洋基礎工業の4者は、薬液注入工法による地盤改良効果を適正に評価する手法を開発した。小型動的コーン貫入試験と、ボーリング孔内に降ろした電極プローブで周辺地盤の電気抵抗を測る「電気検層」を併用。地盤改良前後の電気比抵抗(電気の流れにくさを表す抵抗値)の変化で改良強度を判定する。
 新たな評価手法「ジオレジスタ法」は貫入するコーンの先端に電極プローブを装着し、コーンの打撃回数で地耐力を調査する小型動的貫入試験を所定深度まで実施。その後、貫入ロッド引き抜き時に電極プローブを孔壁に接触させ、電気比抵抗を連続的に測定する。
 1回の削孔で二つの試験を効率的に実施。小型動的コーンから得られる打撃回数と改良前後の電気比抵抗の変化で評価する。
 沿岸部に立地するプラント施設液状化対策工事の現地調査に初めて適用。従来手法よりも改良範囲を明確に捉え、地盤性状のばらつきの影響も少なく、原位置の改良効果を適正に評価できることを確認した。4者は早期の実用化を図り、液状化対策など地盤改良工事で高い品質と安全性の確保を目指していく。
 薬液注入工法の地盤改良効果は改良地盤から採取した試料を使った一軸圧縮試験を行い、一軸圧縮強さが設計強度以上であることを指標に確認している。だが改良土に要求される強度は設計基準強度が小さいため、試料採取時の乱れの影響を受けやすく、原位置の改良強度を正しく評価することが困難だった。



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高輪三丁目品川駅前地区再開発(東京都港区)/準備組合の事業協力者に三井不ら5社

 東京都港区の高輪三丁目品川駅前地区市街地再開発準備組合に事業協力者として三井不動産、三井不動産レジデンシャル、野村不動産、東京建物、大成建設の5社が参画していることが分かった。品川駅の北西に延べ約19万平方メートルの超高層ビルを建設する計画。区が都市計画手続きを進めており、10月にも都市計画決定の告示を受ける見通しだ。着工は2024年度、27年度の竣工を予定している。
 計画地は高輪3の13ほか(区域面積約2・2ヘクタール)。品川駅西口に近接する。旧耐震基準の建物が多いなど防災面の課題を抱えており、20年3月に準備組合が立ち上がった。
 再開発ビルは地下2階地上30階建て延べ19万4000平方メートルの規模を想定している。高さは約155メートル。低層部に商業施設やMICE(国際的なイベント)拠点機能を配置。オフィスを中高層部に設ける。平屋170平方メートルの集会場も整備する。
 計画地の南側に隣接する約2・3ヘクタールの敷地では、京浜急行電鉄が複合施設「シナガワグース」の建て替え計画を進めている。新たな建物の規模は地下4階地上29階建て延べ約31万平方メートル、高さ約155メートル。既存施設を解体中で、来年度にも新築工事に着手する。竣工は26年度を予定している。



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2022年6月22日水曜日

中建審が公共・民間約款改正勧告/建設発生土の搬出先明確化、計画制度強化も対応

 国土交通省は建設発生土の搬出先の明確化に向けた対応方策をまとめた。公共・民間の標準請負契約約款に「指定利用」などを位置付ける。21日に開かれた中央建設業審議会(中建審、柳正憲会長)総会で約款改正を審議、了承した。公共工事は仕様書で指定利用を標準とし、大規模な民間工事でも搬出先の設定を推奨しつつ、発注者が受注者の処理実態を確認するよう求める。資源有効利用促進法に基づく再生資源利用促進計画制度の強化措置は、関係省令改正を待って約款に追記する予定だ。
 静岡県熱海市の土石流災害を受けて内閣府の有識者会議が昨年12月に公表した提言を踏まえ具体策を検討していた。中建審総会で国交省はすべての公共工事を対象とする「公共工事標準請負契約約款」と、比較的大規模な民間工事に適用する「民間建設工事標準請負契約約款(甲)」の改正案を提示。委員らの了承を取り付け、両約款ともに中建審会長名で関係団体らに同日付で実施を勧告した。
 公共約款には契約書添付書類の仕様書に搬出先を定めると明記。公共工事で指定利用を標準とする。民間約款(甲)には搬出先の指定が「望ましい」と表現。それが困難な場合でも受注者による適正処理の確認が民間発注者に求められることを明確化した。 
 有識者会議の提言では元請業者に作成・保存が義務付けられている再生資源利用促進計画書の作成対象工事を拡大し、保存期間を延長する方針なども盛り込まれた。先月公布の「盛土規制法」に基づく搬出先の盛り土許可の確認や、搬出後の土砂受領書の確認、建設現場への掲示も新たに義務化する。
 こうした措置に国交省は省令改正で対応する方針。総会では同計画書とその実施状況の記録を受注者が発注者に報告・説明するよう両約款に追記することも了承された。



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植田板金店/隈研吾氏コラボでCLT小屋を販売、多様な生活スタイルに貢献

 板金工事業などを展開する植田板金店(岡山市中区、植田博幸代表取締役)は、建築家の隈研吾氏とのコラボレーションで実現したCLT(直交集成板)造の小屋「木庵」を発売する。内部空間は4畳半(7・2平方メートル)の広さで、多様な生活スタイルの実現に貢献する。価格(税抜き)は310万円で、年間10棟程度の供給を見込む。安価な木造建築物を提供することでCLTの利用を増やし、コストダウンを導く狙いだ。
 内装は国産材によるCLTの現しで、外壁には岡山県産のヒノキを採用。どの方向から見ても木の塊に見えるような小屋となっている。内部には高さの異なる二つの窓を設け、壁一面に温かく照らす間接照明を設けており、仕事や趣味などさまざまな生活スタイルに合わせて利用してもらう。
 同社は21日、東京都新宿区の国立競技場で完成披露発表会を開いた。植田代表取締役は「格好良い小屋に仕上がっている。一般の人に質感とかを感じ取ってもらって、CLTで建てようという流れになるとありがたい」と話した。
 隈氏は「日本人にとって居心地の良い4畳半の寸法で木の空間がエンジョイできる。茶室のように小さい空間を豊かに使う知恵が日本人には備わっている。ぜひ体験してほしい」と語った。手掛けた中で最小の建築物となり、「究極なミニマムの納まりに気を使った。小さいけれど設計時間はすごくかかった」と振り返った。
 発表会に参加した建築板金業振興議員連盟やCLTで地方創生を実現する議員連盟の会長を務める石破茂衆院議員は「民需を増やさないと値段は下がらない。さらに木の利用が広がってほしい」、日本CLT協会の中島浩一郎会長は「新しいムーブメントになると思っている」と期待感を示した。脳科学者の茂木健一郎氏は「木目による表面の模様自体が自然からのメッセージで想像力をかき立てる」と指摘するとともに、木に包まれることによる森林浴的な効果にも触れた。



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大阪公立大/森之宮1期DB外観デザイン「知の森」表現、竹中グループで整備

 公立大学法人大阪は大阪公立大学の都心キャンパスに位置付ける森之宮キャンパス(大阪市城東区森之宮2)1期施設の実施設計を進めている。20日に外観デザインを公表した。大阪城東部地区のまちの中核「知の森」を表現した。西側ファサードはランダムに配置したルーバーで変化のある外観デザインと、木漏れ日のような内部環境を生み出している。敷地面積は約1万9300平方メートルで、規模はS造13階建て延べ約7万7100平方メートル。実施設計・施工一括(DB)方式を採用し、整備事業は竹中工務店・安井建築設計事務所グループが担当する。
 新キャンパスでは全新入生の基幹教育を行う。デザインは「成長が始まる場としての大地」をイメージし、「周辺の緑が映えるアースカラーの外皮」を使用する。
 南、東、北各面のバルコニーは透けて見える「有孔折板で外皮を包み、動きのある壁面デザイン」を計画する。
 エントランス・ピロティは「伸びやかで特徴的な形状の樹形柱」で支え、「学生たちを迎え入れる知の森のシンボル」とする。
 1期施設には、全学基幹教育と文学部、医学部リハビリテーション学科、生活科学部食栄養学科、文学研究科、リハビリテーション学研究科、生活科学研究科生活科学専攻食栄養学コースを開設する。基本設計は日本設計。工期は2024年12月27日で、25年4月の開校を目指す。



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国交省幹部人事(6月28日発令)/事務次官に藤井直樹氏、6整備局長が交代

 国土交通省は21日、28日に発令する幹部人事を発表した。退任する山田邦博事務次官の後任に藤井直樹国土交通審議官が就く。吉岡幹夫技監は留任。藤井国交審の後任に水嶋智鉄道建設・運輸施設整備支援機構副理事長を起用。石田優、岡西康博両国交審の後任として、和田信貴総合政策局長、林俊行復興庁統括官が就任する。=2面に新任幹部の経歴
 瓦林康人官房長は総合政策局長に就任。官房長には宇野善昌都市局長、都市局長に天河宏文官房総括審議官を充てる。退任する青柳一郎国土政策局長の後任に木村実官房審議官(総合政策局担当)が就く。井上智夫水管理・国土保全局長の後任は岡村次郎北陸地方整備局長、村山一弥道路局長の後任として丹羽克彦四国地方整備局長を起用する。塩見英之官房審議官(住宅局担当)が住宅局長に昇格する。
 浅輪宇充港湾局長の後任に堀田治中部地方整備局長を充てる。
 長橋和久不動産・建設経済局長、上原淳鉄道局長、高橋一郎海事局長、久保田雅晴航空局長、和田浩一観光庁長官、長谷川直之気象庁長官は留任する。
 28日付で6地方整備局長が交代する。稲田雅裕東北地方整備局長は中部地方整備局長に就き、後任に山本巧道路局企画課長を充てる。廣瀬昌由官房技術審議官が関東地方整備局長、内藤正彦水管理・国土保全局河川環境課長が北陸地方整備局長、森戸義貴官房技術調査課長が中国地方整備局長、荒瀬美和道路局環境安全・防災課長が四国地方整備局長にそれぞれ就く。
 海外プロジェクト審議官には天野雄介中部地方整備局副局長を充てる。国土技術政策総合研究所長は奥村康博阪神高速道路会社取締役、国土地理院長は高村裕平官房審議官(水管理・国土保全局担当)が就任する。



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建設業にドローン活用広がり/幕張メッセで展示会、メーカー各社がPR

 建設業でドローンの活用が広がっている。ドローンに関する展示会「第7回ジャパン・ドローン」が21日、千葉市美浜区の幕張メッセで開幕した。ドローンメーカー各社が最新の実機を出展し、飛行のデモンストレーションを実施。測量や施設管理に活用し、作業の安全確保と効率化に貢献するなどとアピールしている。主催は無人航空機の市場創造支援などに取り組む日本UAS産業振興協議会(JUIDA、理事長・鈴木真二東京大学名誉教授)。会期は23日まで。
 ブルーイノベーション(東京都文京区、熊田貴之社長兼最高経営責任者〈CEO〉)は今夏に発売予定の最新ドローン「ELIOS3」の実機を展示。映像をリアルタイムで3Dデータ化する屋内ドローンで、プラントや工場の点検に用いるなど、持続可能な運営に役立ててもらう。デモ飛行では搭載されたカメラに写る映像を来場者に見せ楽しませた。
 「空飛ぶクルマ」の実現に向けたドローンポート開発の内容も注目を集めた。ブルーイノベーションのほか、国土交通省や東京大学、IHIなどとの共同研究を紹介している。
 映像をリアルタイムに共有する技術も紹介。セーフィー(同品川区、佐渡島隆平社長兼CEO)は、クラウド録画サービス「Safie」やリアルタイム映像伝送・統合管理ソリューションのほか、ウエアラブルカメラも展示している。
 建設関連企業では長大や西武建設などが出展。長大は「空飛ぶクルマ」事業をパネル展示し、事業フェーズや同社が持つ技術の活用事例を紹介した。西武建設は東京理科大学らと取り組むRC造建築物の劣化診断調査用ドローンを実機で展示した。ミラテクドローン(同品川区、佐々木康之社長)のインフラ点検ドローンも西武建設ブース内で来場者にアピールした。国産ドローンのセキュリティー面の強みを説明した。
 KDDIやソフトバンクも出展した。ソフトバンクはドローンを軸とした鉄塔のさびの検知など画像処理の技術を紹介した。



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2022年6月21日火曜日

全構協ら躯体4団体/国交相に労務安全書類簡素化要望、CCUS入力一元化

 全国鉄構工業協会(全構協、永井毅会長)ら躯体4団体は20日、労務安全書類(グリーンファイル)の簡素化を求める要望書を斉藤鉄夫国土交通相に提出した。現場ごとに書式が異なるため、書類の作成や提出に膨大な時間と手間がかかっている状況を指摘。2024年度に適用される時間外労働の罰則付き上限規制を意識し、書類で入力すべき情報を建設キャリアアップシステム(CCUS)に登録できるよう入力の一元化を求めた。
 要望書は全構協と全国鉄筋工事業協会(全鉄筋、岩田正吾会長)、全国圧接業協同組合連合会(嘉藤裕一会長)、CIW検査業協会(安藤純二会長)の4団体が共同で提出した。
 労務安全書類の様式が現場ごとに異なる現状を紹介し、同一内容でも新たに作り直すケースがあると指摘。元請から利用を求められる安全書類作成サービスが複数あり、重複入力が発生している課題も挙げた。
 4団体は技能労働者の情報を一元管理しているCCUSに着目。労務安全書類の作成に必要な情報をすべて入力できるようにするほか、それが難しい場合は複数の安全書類作成サービスによる機能連携も求めた。



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国交省/インフラシステム海外展開行動計画、O&M技術で競合国と差別化

 国土交通省は2022年度のインフラシステム海外展開行動計画を決定した。新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いてきている状況を受け、国交相らによる対面でのトップセールスを本格的に再開。日本企業が持つ高品質なO&M(運営・維持管理)技術を付加価値として前面に出し、中国など価格競争力で勝る競合国に対抗する方針も打ち出した。質の高いインフラ輸出を経済成長のエンジンに位置付け、日本企業向けの支援策を積極展開する。
 20日に国際政策推進本部の会合を東京都内で開き、同計画を決定した。本部長を務める斉藤鉄夫国交相はコロナ禍やロシアによるウクライナ侵攻に触れ、「世界のインフラ需要は旺盛だが、国際的な競争環境は厳しさを増している」と現状を指摘。幹部職員に対し「民間企業の支援ニーズを丁寧にくみ上げ、海外事業への参画を積極的に支援するようお願いする」と指示した。
 相手国の閣僚レベルへの、対面での働き掛けを再開する。斉藤国交相は「政務レベルのトップセールスで直接働き掛け、民間企業の取り組みをしっかり支援していきたい」と述べた。
 新たな行動計画にはO&M事業への参画推進や、中小・スタートアップ支援といった新たな施策を盛り込んだ。
 O&Mは政府開発援助(ODA)による整備と一体的に売り込む。日本企業が持つインフラメンテナンス技術や正確で安全な鉄道運行技術などを高く評価。競合国と差別化する上での強力な材料に位置付けた。
 今後はO&Mの案件発掘調査を実施。プロジェクトが具体化した後、海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)など公的金融機関による融資や円借款などで資金面を支える。
 中小企業やスタートアップ企業の海外展開も支援する。海外展開に関する相談窓口をJOIN内に設置する予定。既存支援制度の説明会も地方ブロックごとに開催し、認知度向上につなげる。
 事業参画を目指すプロジェクトの一覧も示した。全87事業のうち今年新たに盛り込んだのは▽バンコク地下道路トンネル(タイ)▽プノンペン都洪水防御・排水改善(カンボジア)▽主要空港運営(ウズベキスタン)▽台湾高速鉄道車両調達(台湾)-の4事業。



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関電工/測定記録支援システム20機種以上に対応へ、機能拡大にも注力

 関電工は、自社開発した測定記録支援システム「BLuE」の対応機種を拡大する。これまで社内に限り使用していたが、6月にWindows版とiPad版を社外にリリース。照度計や絶縁抵抗器など6種類8機種で展開する。10月に対応する測定器の追加を予定。2023年4月までに対応できる測定器を20機種以上に増やす予定だ。
 BLuEは、近距離無線通信技術(ブルートゥース)など無線通信でつながった測定器から送られる測定情報をCAD図面やPDF図面、エクセル帳票に直接入力できるソフトウエア。タブレット上で測定値を確認しつつ簡単な操作で図面に測定値を記録。CAD図面やエクセルで作成した記録帳表はアプリで使用できる。照度や電圧などの測定・記録を支援し、作業効率化やペーパーレス、記入漏れなどのヒューマンエラーを防ぐ。
 機能拡大にも注力していく。今後は建設文書の高速閲覧アプリ「CheX(チェクロス)」などと連携し、書面管理にも役立てる方針。同アプリを提供するYSLソリューション(横浜市中区、橋本隆司社長)とも調整に入ったという。空調工事に関わる測定器にも対応できるようにする予定だ。
 関電工がWindows版を社内で検証した結果、試験成績書作成業務の約3割を削減した。従来は測定器の計測値を記録表に手書きで記入してから、パソコンに入力していた。長時間作業となり手間や人件費などが問題になっていた。



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大阪・関西万博/大阪パビリオン推進委が基本設計公表、幻想的な空間創出

 大阪府と大阪市、経済団体でつくる2025年日本国際博覧会大阪パビリオン推進委員会(会長・吉村洋文大阪府知事)は17日、大阪・関西万博の会場内(大阪市此花区夢洲)に設置するパビリオンの基本設計を公表した。屋根のトラス材は木材を積極的に活用。屋根から水を流し、水中にいるような幻想的な空間を作る。基本設計は東畑建築事務所が担当。
 パビリオンは東エントランス近くに建てる。敷地は約1万0500平方メートル。本館棟の規模はSW造2階建て延べ6271平方メートル。アトリウムを中心に、楕円(だえん)の空間が重なり合い、らせんのスロープで各展示エリアを結ぶ。ほかにミライのエンターテインメント棟(S造平屋348平方メートル)とバックヤード棟(S造2階建て延べ1304平方メートル)も建設する。
 パビリオンでは自動走行する乗り物で未来を感じてもらい、最先端の医療技術やサービスを体験できるコーナーを設ける。大阪や関西の食材を使って著名なシェフと一緒にメニューを開発し、食のイベントも開催する。ミライのエンターテインメント棟にはVR(仮想現実)シアターを設置する。
 屋根のトラス材は木材とスチールのハイブリッド構造とし、脱炭素社会に向けた建築を提案する。建物内にいながら風を感じられるようにする。事業費は約160億円。
 同日の委員会では、7月1日にパビリオンの建設や展示、運営などを担う一般社団法人を設立することを決定。民間企業からの協賛金が目標の約80億円に達したことも報告され、引き続き協賛金を募る。残りは府と市が負担する。
 設計段階から工事施工者を選定するECI方式を導入し、8月末に施工予定者を決める。
 吉村知事は「非常にユニークで大阪らしい個性的なパビリオンの基本設計ができた」と話した。



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三島駅南口東街区A地区再開発組合/参加組合員はミサワホームら、23年着工へ

 静岡県三島市で計画中の「三島駅南口東街区A地区第一種市街地再開発事業」が動き出す。5月31日付で静岡県知事から本組合の設立認可を受けた「三島駅南口東街区A地区市街地再開発組合」(井上裕幸理事長)が、17日開催の総会で正式に発足。ミサワホームら5社が参加組合員となり、4棟で総延べ5・5万平方メートルの複合施設を整備する。2023年に着工し、27年の完成を目指す。
 再開発事業の計画地は一番町、施行地区の面積は約1・2ヘクタール。再開発による保留床取得を前提に▽ミサワホーム▽ミサワホーム静岡▽東レ建設▽野村不動産▽三菱地所レジデンス-の5社が参加組合員となる。
 A地区の西側に計画するA棟(住宅・商業・公益〈健康・医療・子育て〉)は24階建て延べ2万9810平方メートル、南側のB棟(商業・オフィス・賃貸住宅)が6階建て延べ3280平方メートルの規模。東側のC棟(住宅用駐車場・市営駐車場)は7階建て延べ1万6790平方メートル、D棟(商業・住宅)が10階建て延べ4870平方メートルを想定。総延べ床面積は約5万4750平方メートルを見込む。
 今後は実施設計を経て、22年度中に権利変換計画の認可取得を目指す。A地区に隣接するB地区(約0・3ヘクタール)は定期借地事業区域となり、市から土地を借り受けるミサワホームが商業施設やホテル開発などを検討している。住宅や商業施設、健康増進・医療・子育て支援などの機能を整備し、周辺住民が心身共に健康で生き生きと暮らせる街づくりを推し進める。



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2022年6月20日月曜日

日建連/30年までにBIM定着へ/行程表作成、第1弾でDB方式対応

 部分最適から全体最適化へ--。日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)は、2030年までに建築生産システム全般でBIM活用を定着していくための行程表を作った。日建連としての取り組み項目を▽全般・共通▽設計▽設計・施工間▽施工▽維持管理・運用▽人材育成・教育-の六つに整理。全般・共通項目では第1弾として設計・施工一括(DB)の発注方式に対応したBIM活用の留意点をまとめた。
 行程表は17日にオンラインで開いた22年度「日建連BIMセミナー」で紹介した。BIMの議論をリードしてきた曽根巨充氏(前田建設)は「施工者は設計BIMデータが来なければ生産現場でBIMを使えない、使う必要がないという風潮があった」と指摘。DB方式でBIMを推進している日建連の取り組みを紹介し「部分最適から全体最適を考える段階に来ている」と訴えた。
 行程表では建築BIMの将来像として30年に「BIMを中心とした業務スタイルの確立」を掲げる。発注者からはBIM活用要求が一般化し、設計・施工分離発注案件や施工・製作間でもBIM連携が当たり前のように行われるような建築生産システムの実現を目指す。
 当面は25年までを業務スタイル確立のための活動期間に設定。あらかじめ整理した六つの取り組み項目ごとにさまざまな活動を展開し、BIM活用に関するメリットの理解増進に努める。「設計から着工までの期間を短縮できる」「施工性を最大限考慮した設計で工事費を安くできる」といったDB方式の効果も改めてPR。同方式で発注される案件でBIMの一貫利用が進むよう後押しする。
 行程表に基づく第1弾の取り組みとして作成したのが「設計施工一貫方式におけるBIMのワークフロー(第1版)」。DB方式で発注された物件の設計BIMや施工BIMを担うゼネコンの技術者向けの参考資料として、BIMデータ連携の基本的な考え方を整理した。今後、新たな知見や成果が出た時期に改定し反映していく予定だ。



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登録基幹技能者、CCUS能力評価申請を/振興基金が構成団体に働き掛け要請

 登録基幹技能者制度推進協議会(会長・大木勇雄日本建設躯体工事業団体連合会会長)は、登録基幹技能者資格保有者に建設キャリアアップシステム(CCUS)の能力評価(レベル判定)申請を促す。登録基幹技能者はCCUSで最高位の「レベル4」の資格要件だが、約8万人の資格保有者のうちレベル4取得者は約4万人にとどまる。レベル別の手当支給など元請会社でCCUSを活用した技能者評価の動きが広まる中、能力評価制度を普及させる重要性を指摘する声が関係者から出ている。
 同協議会の事務局を務める建設業振興基金の佐々木基理事長が17日にウェブで開かれた2022年度総会で、登録基幹技能者に能力評価申請を働き掛けるよう構成団体らに要請した。
 佐々木理事長は「CCUS登録技能者が100万人に迫る状況で、元請会社から(レベル4の)ゴールドカードの職人を評価し、適切な処遇を考えるべきという意見が出ている」と前置きした上で「(登録基幹技能者でも)実際には(レベル1の)ホワイトカードを持っているに過ぎず、正当な評価を得られない方がいる」と指摘。そのことが「建設業界全体のこれからの処遇改善に大きな弱点となる」と訴えた。
 登録基幹技能者の資格保有者数は3月末時点で8万0825人。一方、CCUSのレベル4取得者は6月1日時点で4万1323人で、CCUSの技能者登録や能力評価申請を行っていない資格保有者の存在を裏付けている。CCUS登録技能者は6月1日時点で90万3934人に達したが、レベル2~4取得者は1割にも満たない状況となっている。



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国交省/単品スライド条項の運用改善/資材高騰に対応、実際の購入金額反映しやすく

 国土交通省は資材価格の急激な高騰を踏まえ、直轄工事に適用する「単品スライド」条項の運用ルールを改定した。スライド額は資材の実際の購入価格と購入月の物価資料を比較し、安い方の単価で算定する方法を取っている。ただ急激な価格変動で、物価資料に直近の上昇額が反映されるのにタイムラグがあると指摘されていた。そこで購入価格が適切と証明できる書類を提出した場合に限り、実際の購入価格の方が高くてもスライド額として算定できる規定を加えた。
 新たな運用ルールを地方整備局など省内発注担当部局に17日付で送付。同日から適用した。
 単品スライド条項は特定の資材価格の急激な変動に対応する措置。鋼材類や燃料油などの工事材料の価格変動額が、対象工事費の1%を超えた場合に適用できる。ここ数年は港湾空間関係を除く整備局締結契約で年5件程度の適用実績があるが、資材高騰の影響で2021年度は前年度より適用件数が増えたという。
 現状の資材価格は毎日のように上昇する状況にある。そのため購入月の物価資料を参照しても実勢価格より安くなってしまうことが多く、スライド額に実際の購入金額を反映するのが難しくなっている。
 スライド額を適切に算定するため、実際の購入価格が物価資料より高くても採用可能とする方向で運用ルールを変更。その場合は、例えば3者分の見積書など購入価格の適切さを客観的に証明できる書類を提出することを条件とした。
 資材調達の際に購入価格を漏えいしないよう契約で規定されている鋼橋上部工などを対象にした特例措置も設定。購入価格の証明書類を提出できない場合、購入時期さえ証明できれば購入月の物価資料だけでスライド額を算定できる。年度ごとに完済部分検査を行う複数年にまたがる維持工事は、工期末の1回だけでなく各年度末に単品スライド条項を適用できるようにした。



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中央防災会議開/防災基本計画を修正/危険な盛り土への対応明記

 政府は17日に首相官邸で中央防災会議(議長・岸田文雄首相)を開き、昨年度に発生した災害や関連法令の改正などを踏まえ、防災基本計画を修正した。昨年7月の静岡県熱海市での土石流災害を受け、危険な盛り土が見つかった場合、地方自治体が迅速に是正指導を行うことを明記した。
 会議で岸田首相は「災害が激甚化、頻発化している中で、きょうの決定事項に基づく防災・減災対策の充実や強化を、一層の緊張感を持って着実に推進してほしい。万全の態勢で災害対応に臨むようお願いする」と関係閣僚に呼び掛けた。
 15日に閉会した通常国会では、盛り土規制の強化を柱とする改正宅地造成等規制法(盛土規制法)が成立した。同法では都道府県知事などが災害リスクの高い区域を「規制区域」に指定し、区域内の盛り土を許可制にする制度を創設。無許可の盛り土行為に対する罰則も強化し、違反行為の抑止につなげる。防災基本計画の修正版には、盛り土の安全性に関する調査や崩落リスクのある盛り土の撤去などに取り組む自治体を、国が支援することを記載した。
 このほか海底火山噴火による軽石被害を受け、船舶の航行に支障がある場合に石の除去作業を国が行うと明記。トンガの火山噴火に伴う潮位変化を踏まえ、海外の噴火によって国内への影響が予想される際、関連情報を周知するとした。



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鹿島ら/カーボンネガティブコンクリ開発実現へ/コンソーシアムが活動開始

 ゼネコンやセメントメーカーなどが二酸化炭素(CO2)を固定化し、コンクリート建造物の脱炭素化を進めようと本格的に動き出した。鹿島、デンカ、竹中工務店の3社を幹事会社とするコンソーシアムが14日にキックオフ会議を開催。汎用(はんよう)性が高い「カーボンネガティブ(排出量より吸収量が多い)コンクリート」の実現に向けた事業戦略ビジョンや、本年度の研究開発の実施計画などを議論した。コンクリートにCO2を固定化する独創的で革新的な技術開発を積極的に進める。 =3面に関連記事
 「CO2を用いたコンクリート等製造技術開発」は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業の採択プロジェクト。コンソーシアムはプロジェクト始動に向けた検討と準備を進めてきた。カーボンネガティブコンクリートのCO2の排出量削減と固定量増大を図り、コスト低減を実現する製造システムの確立に取り組む。開発した技術に関する品質管理やCO2固定量評価手法も検討していく。



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2022年6月17日金曜日

ストアス全地区で10万円突破、合材への転嫁進まず/経済調査会調べ

 舗装工事に使うアスファルト合材の原料となるストレートアスファルト(ストアス)の価格が過去最高を更新した。経済調査会(森北佳昭理事長)の調査結果(10日時点)によると、原油相場の上昇や円安基調を背景に続伸。東京や名古屋、大阪を含む全国主要都市の全55地区で針入度60~80のストアス(ローリー)が1トン当たり初めて10万円の大台を超えた。ただアスファルト合材への価格転嫁は十分に進んでおらず、合材製造工場の経営はさらに厳しさを増しそうだ。=2面に関連記事
 今回の調査でストアス価格が10万円台を初めて上回ったのは▽水戸▽宇都宮▽前橋▽さいたま▽千葉▽東京▽横浜▽福井▽甲府▽岐阜▽名古屋▽津▽大津▽京都▽福知山▽大阪▽神戸▽奈良▽和歌山▽岡山▽広島▽下関▽周南-の23地区。ともに前月から2万4000円上昇し、水戸と宇都宮、前橋、甲府の4地区が12万2000円、ほか19地区は12万円となった。全55地区のうち残り32地区も10万円を超えている。
 同調査会によると、背景にはロシア産原油の禁輸措置などによって原油相場が騰勢を強めている状況がある。為替の円安基調が続く影響も相まって、国内の原油調達価格はさらに上昇し高止まりしている。ストアスを製造販売する石油元売り各社は原材料コストの上昇分を製品価格に転嫁している。
 一方、アスファルト合材製造コストは十分な価格転嫁が進んでいない。ストアス価格が10万円を超えた23地区の再生加熱アスファルト混合物(再生密粒度〈13〉)の価格を見ると、前月から上昇したのは甲府、京都、福知山、神戸、奈良、和歌山、広島の7地区にとどまる。ただ同調査会は「今回のストアス上昇分ではなく、これまでの上昇分を価格転嫁しようとする各地区のメーカーの値上げが市場に浸透したものだ」(担当者)と分析。今回の上昇分が今後の取引価格にどう影響するか注視するという。
 政府は4月に決定した原油価格や物価高騰に対応する「総合緊急対策」でストアス高騰対策を明記。国土交通、経済産業両省はアスファルト合材の取引関係者に原材料コスト上昇分の適切な転嫁を働き掛け、官民の発注者に適正な請負代金の設定などを求めている。



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JIA/SDGs達成の心得でパンフレット作成、貢献の方向性提示

 日本建築家協会(JIA、六鹿正治会長)は、パンフレット『SDGs×建築家 大切にしています、建築と向き合う4つの心得』を策定した。建築家の仕事を見つめ直し、SDGs(持続可能な開発目標)で掲げられる目標の達成にどのように貢献していくか、指針となる考え方を打ち出した。建築家が建築を「きちんとつくる」責任を果たすだけでなく建築主や地域住民も巻き込み、建築物をメンテナンスしながら大切に使い、地域や環境と共生する建築の姿を目指す。
 16日に東京都渋谷区の建築家会館JIA館で記者会見し、パンフレットをお披露目した。会見で六鹿会長は「街づくりに取り組む方、自分の建物を造りしっかり手を入れたい方、人と人のつながりを考えたい方、社会のあらゆる方にパンフレットを手に取っていただき、建築家と一緒にSDGsへの貢献について考えていただきたい」と語った。
 パンフレットでは▽きちんとつくる▽だいじにつかう▽すてずにいかす▽ちいきへつなぐ-4本柱で建築家の心得を説く。
 設計する建築物だけに意識を集中するのではなく周辺の地域に目を向け、SDGsで設定する17項目のゴール全てを見渡しながら、建築家として仕事を進める重要性を示す。テクニカルな留意点を書き込むのではなく、社会全体で共有することを重視し、SDGsに対する基本姿勢を明示。「建築家としてちゃんとやれることを地に足を付けて書きたい」(六鹿会長)との思いから言葉選びなど表現方法もこだわったという。



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新日本空調/落下防止工法引き合い増加、1600の空調機で採用

 新日本空調が開発した天つり設備機器落下防止工法の引き合いが増えている。2019年に開発し、今年5月末までに新築、改修工事で累計約1600の空調機に採用された。施工時に新たなつり元を必要とせず、均一な施工品質を確保。従来工法に比べて約3分の1の作業時間で施工できる。落下防止を短時間で実現し、ベースにある振れ止め施工に落下防止対策を講じることで安全性を高めている。
 落下防止工法「O-T-9」(オーティーナイン)は、つりボルトのつり元部と、つり機器支持部の下部に落下防止金具を取り付ける。上下二つの金具を通じワイヤをループ状につなぐことで、つりボルトが破断しても、ループ状に張られたワイヤがつり機器の落下を防止する。既存の対策と比較して設置作業時間を約3分の1に短縮できる。既設設備にはつりボルトに落下防止金具を横から挿入して設置できるため、あと施工が簡単に行える。中間挿入ナットと併用すれば作業性を大幅に向上する。
 重さ100キロ以下の機器に対応している。高所や狭所、障害物で振れ止め補強が行えない機器や、落下防止用のつり元が取れない既存設備などに適用する。
 天井から支持されるつり機器は一般的に、斜材で振れ止め補強を行い地震時の大きな揺れを抑制する。ただ、つり機器と天井スラブ間のスペースが狭い場合や、斜材で補強が行えない範囲がある場合は、つりボルトが破断するリスクがあった。つり機器が落下すると機器に接続している配管が破断し漏水などの二次被害が発生するケースがある。被害を抑える観点からつり機器の落下防止が急務となっている。
 同社は同工法を含め、つり機器の振れ止め補強工法「柔ワイヤ工法」など建築設備の耐震対策工法として地震時の天つり設備機器落下防止に努めている。
 技術開発研究所の木村崇課長は「同業者でつり機器の耐震工法を開発している会社は少ない」とし「近年、高まるBCP(事業継続計画)対策や耐震補強のニーズから徐々に使用が広がっている。具体的に提案できる現場には提案する。同業者にも多く使ってほしい」と話す。今後、展示会などへの出展を検討し広くPRしていく。



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住友不ら/木造一戸建て改修の脱炭素効果検証、建替と比べCO2排出47%削減

 住友不動産と東京大学、武蔵野大学の3者は、木造一戸建て住宅を全面改修した場合の二酸化炭素(CO2)排出量が、建て替え時と比較し47%削減できるとする研究結果をまとめた。16日に研究成果の記者発表会を開催した。東大大学院新領域創生科学研究科の清家剛教授は「一戸建て住宅のような小規模建物の研究事例は少なく、貴重なデータになる」と話した。
 研究は、住友不のリフォーム事業「新築そっくりさん」を導入する都内の木造一戸建て住宅3物件で実施した。建物内部の360度カメラでの撮影と実測調査を通じて、建物の空間データや資材情報を取得。集めたデータを基にBIMを作成し、改修時の既存部材の再活用量を認識できるようにした。
 武蔵野大工学部環境システム学科の磯部孝行講師によると「発注書ベースの積算では部材の場所や種類が詳細に分からない部分がある。3Dモデリングによって丁寧に部材を把握できるようにした」という。
 新たに投入する資材の量や、廃棄物の排出量なども発注書などで確認。収集した各データを基に検証した結果、建て替え時と比較し47%のCO2排出を削減できることが明らかになった。
 清家教授は「既存住宅の改修は新築と比べ法律の網掛けが難しく、国も補助金を出す方法が少ない状況だ。研究成果を公表することで、少しでも既存住宅の改修を進める後押しになれば」と話した。住友不の加藤宏史取締役新築そっくりさん事業本部長は「CO2の削減量を見える化し、環境への貢献効果を定量的に説明できるようになった。環境にやさしい事業であることを顧客に訴求し、一層の事業展開に取り組んでいきたい」と述べた。
 今後は長寿命化効果や、省エネ・創エネ設備の導入効果など2フェーズに分けて検証を進めていく。2年後をめどに研究結果をまとめたい考えだ。



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建築へ/近衛家の旧邸・荻外荘復元へ、24年の一般公開に向け7月に工事開始

 東京都杉並区の荻窪地区に、戦前3回首相を務めた近衛文麿(1891~1945年)の別邸「荻外荘(てきがいそう)」の一部が今も残っている。荻外荘は近衛内閣の運命を決める政治会談の舞台にもなった場。日本近代史を象徴する遺産として2016年に国指定史跡となったが、一部施設が移築されていた。そこで杉並区は近衛が暮らした当時の姿に復元することを決定。24年の一般公開に向け、7月には竹中工務店の施工で復元工事が始まる。
 荻外荘は荻窪駅の南東に広がる住宅街に位置する。完成は1927年で建築家の伊東忠太(1867~1954年)が設計した。日本建築の伝統である書院造り風の間取りに、洋風の生活様式を取り込んだのが特徴。洋風建築の採用は大正天皇の侍医で、創建時の所有者だった入澤達吉(1865~1938年)が欧米式の生活スタイルを望んでいたためとされる。
 1937年に入澤家から近衛家へ譲渡され、38年ごろに別棟と蔵を増築。以降も増改築を繰り返し近衛の存命当時には、敷地東側が玄関・応接間・客間の施設群(総延べ202平方メートル)、西側が居住棟・別棟・蔵(同410平方メートル)の配置となった。2階建ての蔵以外は全て平屋。現在は西側の居住棟・別棟・蔵が敷地内に残っている。
 「建物の歴史的、建築的価値を一層高め、次世代に確実に継承できる」。田中良区長は復元の意義をこう説いた上で、「伊東忠太の住宅思想の結晶ともいえる造り、間取りにも注目してもらい、日本の歴史や文化について考えるきっかけになれば」と期待する。
 戦後は長らく近衛の次男、通隆さんの居住宅となり、60年には東側の建物群が豊島区の天理教教団施設内へ譲渡、移築された。2012年に通隆さんが亡くなると、保存を求める地元の要望を受けた区が敷地全体を取得。復元に当たり移築されていた東側の施設群を買い戻し、解体を経て、元の場所での再建に向けた準備を整えた。
 増改築で建物が変化し続けたため、復元の基準年はあえて統一せず、部分ごとに特徴ある年代の空間を再現。大部分の建屋は政治会談の舞台だった1941年ごろ、別棟・蔵は増築時の38年ごろの姿をよみがえらせる。居住棟内にあり45年12月に近衛が死去した書斎は、遺族が手を加えず近衛存命時の状態を守り抜いてきた。そのため45年当時の空間として保存、公開を決めた。区都市整備部の星野剛志副参事(荻外荘担当)は「三つの年代が合わさったハイブリッドな復元になる」と胸を張る。
 歴史的建造物の復元作業には課題も少なくない。国指定史跡となったため、敷地内の地下に残る古い基礎構造物を一切撤去できないという事態が発生。復元の設計を担当した文化財保存計画協会の柳澤礼子さんは「新たな給排水や電気用の配管を地下のどこに通すかが検討課題だった」と振り返る。
 遺構が地下深くに残る古代史跡とは違い、近代遺構ならではの難しさがある。例えば昭和初期に使っていたガス管などは全て遺構と見なされる。古い配管は老朽化し再利用できず、敷地内の基礎構造物も増改築を繰り返した経緯から複雑化している。調査を重ね、配管ルートの確保に何とか道筋が立った。
 耐震補強の面でも課題が残る。古い基礎の上にかぶせる形で、建物の荷重を地盤へと逃がす耐震用の耐圧盤を設置するのは技術上可能だが、耐圧盤が露出してしまう。当時の外観を忠実に表現するため、耐圧盤の面積を可能な限り縮小し、建屋内にうまく収納する方法を採用。補強部分が見た目で分からないよう工夫を凝らす。
 歴史的、文化的価値の高い荻外荘の復元は、家具や調度品、照明器具も含め細部までこだわっている。現存しない品は伊東や入澤、近衛らの関連資料を調査した上で、古写真をベースに再現する。外観から内装まで工夫を施す復元過程は記録映像などに残し、来訪者らに公開する。柳澤さんは「復元までの流れを知ることで、荻外荘への理解がより深まる」と強調する。
 区は荻外荘の隣接地に追加用地(敷地面積449平方メートル)を購入し、荻外荘に関連する展示品を公開する展示施設も整備する。来訪者が休憩できるカフェを設ける計画があり、星野副参事は「歴史に興味がない人でも、何度も足を運びたいと思ってもらえる仕掛けを考えたい」と展望する。



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2022年6月16日木曜日

民間工事4週8休は1割未満、3割が工期「短い」/国交省が実態調査

 国土交通省は民間工事に特化した工期の実態調査結果を公表した。約1500社の建設企業へのアンケートで、注文者から提案された工期が「(著しく)短い工期の工事が多かった」との回答は30・8%。平均的な休日取得が「4週8休以上」は8・6%にとどまり、工期の厳しさが指摘されながら明るみに出てこなかった民間工事の実情を数字で裏付ける結果となった。工期不足を生産性向上の努力でしのぐ現場も一部あるが、単純な人員増や長時間労働で対応するケースが圧倒的に多かった。
 建設業111団体にアンケートの協力を依頼し、元請と下請を問わず幅広い建設企業にウェブで聞いた。2020年9月以降に請け負った民間工事の実態について1471社が回答を寄せた。
 工期設定の際に多いケースとして「注文者の意向を優先し協議を依頼しない」は19・6%、「依頼しても応じてもらえない」は11・2%、「協議しても要望は受け入れられない」は15・0%だった。協議した場合にも「(著しく)短い工期の工事が多かった」は22・9%で、注文者の提案時より改善しているものの要望が通りにくい実態がうかがえる。
 平均的な休日の取得状況は「4週6休程度」が44・1%と最も多い。「4週5休程度」が22・9%、「4週4休程度以下」が13・2%、「4週7休程度」が10・0%と続く。
 発注者属性で工期設定や休日確保に差があることも分かった。工期変更が無かった個別工事への設問で「(著しく)短い工期の工事だった」の割合が全体平均(26・0%)を上回ったのは、商業施設工事などを発注する「小売」の44・3%、ビルやマンションを手掛ける「不動産業」の38・4%など。実際に取得できた休日が「4週8休以上」と回答した割合も、小売は4・3%、不動産業は4・6%と全体平均(11・0%)を下回った。
 請負階数が下がるほど短工期を要求される傾向は強まる。「(著しく)短い工期の工事が多かった」の割合は1次下請が中心の企業で36・8%、2次下請以下が中心の企業で44・9%だった。
 国交省は調査結果を盛り込む形で適正工期の在り方を受発注者に解説するリーフレットを作成。配布方法を今後検討する。追加で個別ヒアリングを実施しながら発注者属性別などで工期不足の原因や課題を洗い出し、国交省から個別発注者に工期適正化を働き掛けることも検討する。



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日本工営/自治体向けにSDGs取り組み自己評価ツール、チャートで可視化

 日本工営は15日、地方自治体がSDGs(持続可能な開発目標)の取り組み状況をオンラインで診断できる自己評価ツール「TSUMUGI(ツムギ)@」のベータ版を開発したと発表した。ウェブで設問に回答すると取り組み体制や進捗(しんちょく)状況を診断。チャートやスコアで結果が可視化される。同社によると、日本初のSDGs自己評価ツールという。=3面に詳しく
 ツールの開発には茨城県つくば市と法政大学川久保俊教授が協力した。今後は複数の地方自治体をパートナーにツールを実証する。
 徳島市、佐賀県鹿島市などの自治体関係者と協働したツールの実証を今月開始。同時に実証に参加するパートナーも募集する。今後は実証結果を踏まえて有効性の検証、改良を経て、2023年4月の本格運用開始を目指す。
 SDGsの達成に向けては、各自治体の取り組み状況の評価や進捗管理手法が確立されていないことが課題となっていた。日本工営は21年に中小企業向けのSDGs診断システム「KIBOH 2030」を開発。この自治体版を求める声が複数寄せられており、ツムギ@の開発に至った。



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NTTコムウェア/建設業向けサービス展開に注力、管理報告の工数削減

 NTTコムウェアが建設業向けのサービス展開に注力している。初弾として、建設現場で現場監督の作業調整や指示を効率化するクラウドサービス「ゼネコンコラボ」の提供を始めた。導入を検討しているゼネコンが社内的なトライアルを実施する。建設現場でのタスク管理や情報共有にかかる時間を短縮し、工程管理をサポートする。情報の伝達ロスを減らし管理報告業務の工数削減や手戻りゼロに貢献する。
 ゼネコンコラボは、現場管理者と作業者間のコミュニケーションを円滑化する。▽ワークルーム(タスク管理)▽チャット▽ドキュメント配信-の3機能を備え、報告・管理情報の共有をパソコンやスマートフォン、タブレットで完結できる。図面共有や自動タスク管理の機能で、建設現場での情報管理の負担を低減する。
 ワークルームでは現場ごとに関連するメンバーだけで情報共有でき、蓄積したやりとりをタイムラインで可視化。現場管理者の確認承認作業を容易にする。通信建設会社で試験運用を実施した結果、効率化と品質向上の効果を確認。工数を作業者は10~20%、管理者は20~30%削減した。
 チャット機能では導入済みの複数のビジネス用チャットツールと連携でき、一括で連絡調整が可能。チャットツールが違う場合でも、横断的にメッセージを送受信できる。現時点でLINE WORKSなど3種類に対応している。
 ドキュメント配信は書き込み可能な電子ブック形式で図面を更新、共有する。位置情報や期間により閲覧制限を設定できる。印刷や配布の手間を省くとともに、新旧図面の混在や回収漏れなどのリスクを軽減する。
 ビジネスインキュベーション本部ビジネスインキュベーション部プロダクト創出部門の松本郷史担当課長は「展示会や現場へのヒアリングなど営業活動を行い提案していく。機能拡充も2022年度中に行う」と今後の展開を話す。



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三菱地所、TBSHD/赤坂二・六丁目地区開発(東京都港区)、設計は三菱地所設計

 三菱地所とTBSホールディングス(HD)が東京都港区で進める「赤坂二・六丁目地区開発計画」で、設計を三菱地所設計が担当していることが分かった。国際新赤坂ビルを解体し、跡地に2棟総延べ約21万平方メートルのビルを整備するプロジェクト。7月に大林組の施工で解体工事に着手する。新築工事の施工者は決まっていない。
 計画地は赤坂2の14ほか(敷地面積1万4200平方メートル)。1980年に竣工した国際新赤坂ビル「東館」(延べ4万7863平方メートル)と「西館」(延べ3万3298平方メートル)を建て替える。解体工事の完了は2023年10月を予定している。
 跡地は東と西の2街区に分け、それぞれ1棟ずつ再開発ビルを建設する。東街区には地下4階地上41階建て延べ約17万平方メートル、高さ約230メートルのビルを整備。低層部に商業施設、オフィスを高層部に配置する。
 西街区のビルは地下3階地上19階建て延べ約4万平方メートルの規模となる。高さは約110メートル。低層部に約1・1万平方メートルの劇場・ホールを配置。中高層部にはホテルを導入する。
 両ビルの地下2階から地上部にかけて、東京メトロ千代田線赤坂駅と直結する広場空間を整備する。イベントなどを開催し、にぎわいを創出する。事業の完了は28年度を見込んでいる。



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近畿整備局ら/橋梁点検の新技術デモ実施、神戸市職員対象に

 近畿地方整備局兵庫国道事務所と近畿道路メンテナンスセンターは15日、ロボットカメラやドローンなど最新技術を用いた橋梁点検のデモンストレーションを、神戸市職員を対象に実施した。インフラ施設の5年に一度の点検が2巡目に入り、点検業務を支援する新技術の活用が可能になったため、自治体での普及を目的に開いた。久元喜造市長も参加した。
 デモンストレーションは兵庫運河に架かる市道御崎本町線の住吉橋(兵庫区御崎本町、橋長206メートル)で開催。足場やはしご、高所作業車がなくても構造物の腐食や亀裂などを確認できる点検ロボットや、自動ハンマーで打撃を与え、反射波(弾性波)を検出してコンクリート内部を把握する検知システムを紹介。最後に狭小な桁間や横桁を避けながら全方位を撮影するドローンのデモフライトを行った。
 住吉橋で新技術を活用すれば、点検日数は従来の8日から6日、規制日数は4日から2日に減り、点検費用は100万円とこれまでより3割程度削減できるという。
 近畿整備局道路部の小林賢太郎部長は「これまで近接目視で見られなかった箇所も点検でき、コストだけでなく、点検の質も上がる」と話し、久元市長は「安全を確保する面でも意義がある。劣化の状態に応じてどういう組み合わせにするかも課題になる」と述べた。



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2022年6月15日水曜日

大阪スーパーシティ協議会/22年内に全体計画案、建設現場革新へ規制緩和も

 大阪スーパーシティーの具体的な計画を府・大阪市・経済団体らで検討する「大阪スーパーシティ協議会」(会長=吉村洋文大阪府知事)は14日、大阪市で初会合を開き、9月に全体計画骨子案、12月に同計画案を取りまとめることを申し合わせた。関西経済連合会の松本正義会長は大阪の「スーパーシティ構想」に盛り込んだ建設現場の革新策「夢洲コンストラクション」実現に向けて建設・交通・物流などのデータを有機的につなげる規制緩和の必要性を強調。吉村会長も「非常に実務的な取り組み。しっかり進める」と応じた。
 夢洲コンストラクションは、夢洲地区で今後本格化する2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)や、誘致を進めるカジノを含むIR(統合型リゾート)施設の建設工事を安全・円滑に進め、就労環境を向上するための取り組み。
 BIM/CIMなどを使い現実世界から収集したデータをコンピューター上で再現するデジタルツインによる建設工事の効率化や、ドローンによる建設工事の円滑化、交通量予測による工事車両ピークシフト誘導、位置情報とデータ分析による車両誘導、バイタル情報・位置情報による建設作業員の安全・健康管理、AI映像解析を使う現場の安全安心実現支援などを計画している。シャトルバスの自動運転と貨客混載は国と調整する。
 国が大阪市の此花区夢洲と北区うめきた2期をスーパーシティーの国家戦略特区に指定したのを受け、大阪府らは同協議会を設置。議論を重ね全体計画案と規制改革の具体的な内容を示す区域計画素案を取りまとめ国に提案する。



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厚労省/水道安全確保へ検討着手、技術基準改正も視野

 厚生労働省は1月に発覚した水道管への不適切な防腐用塗料の使用問題を受け、水道の安全確保に向けた検討に入った。14日に有識者検討会の会合を東京都内で開催。有識者が使用を禁止または推奨する薬品などのリストの充実や、製品の使用原料を明らかにする仕組みの構築などを提案した。厚労省が有識者の意見を基に論点を整理し、対策を立案する。水道施設の技術基準(省令)の改正も視野に入れる。対策の実施時期は決まっていない。
 塗料メーカーの神東塗料(兵庫県尼崎市、高沢聡社長)が製造したダクタイル鋳鉄管の防腐用塗料が、日本水道協会(日水協、会長・小池百合子東京都知事)の規格認証を不正に取得したことが1月に判明。規定とは異なる条件で試験を行ったり、指定外の原料を使用したりしたという。同社の調べによると、水道管用以外にも、建築用や道路用の塗料など計552製品の認証で不適切な行為があった。
 厚労省が同日に開いた「水道の諸課題に係る有識者検討会」(座長・滝沢智東京大学大学院工学系研究科教授、水環境工学研究センター長)の会合では、省令(技術基準)で定める資機材の材質に関する規制項目(45件)の充実や、日水協が使用を認める材料のリスト(ポジティブリスト)を整備し、安全性を担保する案が出た。ただ有識者として参画する吉田永日水協理事長は「実際問題として自主規格の一つである日水協がポジティブリストを決めて、製造会社を規制するのは難しい。法令に基づく根拠がないと厳しいだろう」と指摘した。
 ある有識者は根本的に「衛生性の確保」という技術基準の設置目的や理念を浸透させる必要性を訴えた。安全確保に関する制度自体が「性善説」を前提に構築されたことへの問題提起もあった。抑止力として不適切な行為が発覚した場合、罰則などの対応を考える必要があるとした。
 厚労省医薬・生活衛生局の名倉良雄水道課長は「かなり複雑な課題なので、きょう出された意見を精査・分析し、過去からの経緯や関係者の意見などさまざまなことを踏まえて考えていきたい」と語った。



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日建連/3年ぶりに夏の親子現場見学会、男の子の参加も

 夏休みは建設現場に集合--。日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)は今夏、小中学生と保護者を対象に毎年夏に実施してきた現場見学会を3年ぶりに開く。従来は「けんせつ小町活躍現場見学会」として女性が主体的に活躍する現場を公開してきた。今年から名称を「けんせつ探検隊」に改め、男の子の参加も積極的に募る。これまでと同じく国土交通省が後援する。
 見学会は小中学生の夏休み期間に当たる7月22日から8月25日にかけて全国14の現場で実施。10月1日と29日には特別版のDXシリーズとして、先端技術を活用した高速道路や建築工事の現場を別途公開する。
 夏休み期間中の参加申し込みは前後期の2段階に分けて行う。前期分(7月22日~8月3日の7現場)は17日から、後期分(8月5~25日の7現場)は7月5日から専用サイト(https://www.nikkenren.com/entry/tankentai/2022_summer/)で受け付ける。
 1現場当たりの参加人数は新型コロナウイルスの感染予防に配慮し、現場や事務所が密にならないよう従来より少ない20~40人程度に絞る。過去2年はコロナの影響で中止していた。
 見学日や工事件名、所在地、施工会社は次の通り。▽日時=〈1〉工事件名〈2〉所在地〈3〉施工会社。
 ▽7月22日=〈1〉三郷北部地区土地区画整理事業〈2〉埼玉県三郷市〈3〉竹中土木
 ▽7月25日=〈1〉(仮称)東京女子学園中学校・高等学校建て替え計画〈2〉東京都港区〈3〉熊谷組
 ▽7月26日=〈1〉新名神高速道路大戸川橋他2橋(PC上部工)工事〈2〉大津市〈3〉三井住友建設
 ▽7月27日=〈1〉長崎497号松浦1号トンネル新設工事〈2〉長崎県松浦市〈3〉西松建設
 ▽7月28日=〈1〉公共内ケ谷ダム建設事業内ケ谷ダム本体工事〈2〉岐阜県郡上市〈3〉前田建設
 ▽8月3日=〈1〉千石・インディアインターナショナルスクール新校舎新築工事〈2〉東京都江東区〈3〉高松建設
 ▽8月3日=〈1〉児島聖康病院移転新築工事〈2〉岡山県倉敷市〈3〉奥村組
 ▽8月5日=〈1〉北8西1地区第1種市街地再開発事業施設建築物新築工事〈2〉札幌市北区〈3〉大成建設
 ▽8月6日=〈1〉京都線・千里線淡路駅周辺連続立体交差工事(第6工区)に伴う2021年度土木工事〈2〉大阪市東淀川区〈3〉鴻池組
 ▽8月11日=〈1〉新綱島駅前再開発施設新築工事〈2〉横浜市港北区〈3〉東急建設
 ▽8月20日=〈1〉中規模ホール整備官民連携事業建設業務〈2〉富山市〈3〉佐藤工業
 ▽8月24日=〈1〉(仮称)石神井公園団地建替計画新築工事〈2〉東京都練馬区〈3〉長谷工コーポレーション
 ▽8月25日=〈1〉中日ビル建て替え計画〈2〉名古屋市中区〈3〉竹中工務店
 ▽8月25日=〈1〉首都高速1号羽田線(東品川桟橋・鮫洲埋立部)更新工事〈2〉東京都品川区〈3〉大林組
 ▽10月1日=〈1〉新東名高速道路川西工事〈2〉神奈川県山北町〈3〉清水建設
 ▽10月1日=〈1〉新東名高速道路河内川橋工事〈2〉神奈川県山北町〈3〉鹿島
 ▽10月29日=〈1〉(仮称)大宮桜木町1丁目計画〈2〉さいたま市大宮区〈3〉鹿島。



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インフラDX―関東整備局の挑戦・上/全河川で3D管内図運用目指す

 関東地方整備局は2021年度を「DX元年」として、ICTの積極的な導入・利用をはじめさまざまな対応を進めてきた。21年7月に若林伸幸局長を本部長としたインフラDX推進本部を立ち上げ、分野別に九つのワーキンググループ(WG)を設置。生産性向上と働き方改革をテーマに工事や業務の精度と効率を追求してきた。「DX元年飛躍の年」とする22年度の取り組みを取材した。
 生産性向上は実際の現場を抱える河川WG、道路WG、営繕WGが中心となる。このうち河川WGではレーザー測量、ナローマルチビーム測深、BIM/CIM活用など個々の分野でICTの利用を進めるとともに、それらの手段で取得したデータを一元化するプラットフォームとして3D河川管内図の構築、運用を始めた。
 3D河川管内図をプラットフォームとして河川構造物の3Dモデルや地形統合モデルなどさまざまな情報を一元化し、計画から設計、施工、維持管理までを同じプラットフォーム上で一貫性を持って行うことが可能になる。先行して3D河川管内図の構築に取り組む出先機関の荒川下流河川事務所では、3D河川管内図を使って各種データを収集し、活用していくための方針を定めた「荒川デジタルツイン構築方針」などの適用を7月に始める予定だ。
 河川WGでは、全ての管理河川で25年度からの3D河川管内図運用を目指し、各河川で定期の縦横断測量で航空レーザー計測を実施している。
 道路WGもICTの活用を推進し、生産性向上に取り組んでいる。高崎河川国道事務所は「R1国道17号渋川西BP3号跨道橋下部工事」をモデルにICT施工の効果を定量的に検証。施工日数は20日から12日へ、出来形管理日数は4日が1日にそれぞれ短縮できたという。作業の延べ人数は60人から24人に大幅に削減でき、DXの確かな効果に手応えを得た。
 23年度にはBIM/CIMが原則適用となる。道路WGは業界団体などとの意見交換を活発に実施し、受発注者双方で課題を共有しながら解決策を検討していく。また施工や維持管理の効率化を目的に、GIS(地理情報システム)をベースとした構造物の完成図や道路台帳などを一元的に統合したプラットフォームの構築も目指している。
 営繕WGは国土交通本省と連携し、本年度から発注者情報要件(EIR)とBIM実行計画(BEP)を入札契約手続きの中で活用する取り組みを試行する。
 EIRにはソフトウエアプラットフォームやデータの変換方法、データの詳細度、プロジェクト工程、運用方法、役割分担などの情報が含まれ、設計や工事の発注時に発注者側が公表する。このEIRを基に受注希望者が業務提案書の一部としてBEPを作成。BEPにはプロジェクトの概要やBIM活用の項目・目標、運用計画、システム要件などを盛り込んでもらう。
 本年度は設計に着手する横浜法務合同庁舎(横浜市中区)の建て替えや、着工を予定している長野第一地方合同庁舎(長野市)の整備に適用する。



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東大、大林組/トンネル断面3D計測システム、ロボットとUAV活用

 東京大学大学院工学系研究科と大林組は14日、自律4足歩行ロボットとUAV(無人航空機)を使ってトンネル断面を3D計測するシステムを開発したと発表した。地上を自律歩行するロボットと空中を飛行するUAVにより、足場の悪い場所や高所などでも計測が可能。手作業での計測と比べて複数の断面計測を連続的に実施できるため、作業効率も大幅に向上する。
 両者は福島県南相馬市にある福島ロボットテストフィールドで実証実験を行い、複数断面を連続的・効率的に計測できることを確認した。実証実験は国土交通省の「建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト」の一環で実施した。
 断面の計測には両者が共同開発した「光切断法」を用いた。光切断法は直線状に光が照射される「ラインレーザー」とカメラを使い、レーザー光の進行方向とカメラの光線ベクトルの三角測量の原理により3D計測する仕組み。この3D計測システムをロボットなどに搭載することで作業効率の向上を図った。
 ロボットとUAVがレーザーのスイッチの切り替えを高速で繰り返して動画を撮影することで、複数断面を連続的に計測した。ロボットの活用で計測にかかる時間を、従来の約30分の1に短縮した。四足歩行ロボットの「スポット」は背中の角度や高さを調整でき、さまざまな角度でのレーザー照射が可能。わだちなどで足場の悪いトンネル坑内でも問題なく計測できた。
 両者は今後、複数断面の計測結果を統合する手法の確立を目指しつつ、地下躯体内や橋梁下面など山岳トンネル以外での適用についても検討していく考え。



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2022年6月14日火曜日

日建連・意見交換会を振り返る・上/週休2日、民間定着の第一歩に

 ◇全整備局が土日閉所試行へ
 日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)と国土交通省地方整備局など公共発注機関による2022年度「公共工事の諸課題に関する意見交換会」が13日の九州地区で全日程を終えた。残り2年を切った時間外労働の罰則付き上限規制に対応するための働き方改革や生産性向上を議論。将来にわたる担い手確保を意識し、若者から見て他産業に見劣りしない魅力あふれる業界に発展させていくため率直に意見を交わした。=2面に日建連幹部総括会見
 3年ぶりの対面開催となった。会合後は新型コロナウイルスの感染予防に細心の注意を払い懇親会も行われた。押味至一副会長土木本部長は全9地区の会合で対面開催に尽力した関係者に感謝の意を表明。「マスク越しだが皆さんと直接会って地域の特徴などを聞きながら議論できた。非常に充実した意見交換会だった」と振り返った。
 日建連は最重要課題に掲げる次世代の担い手確保に向け、業界の魅力を高める新4K(給与・休暇・希望・かっこいい)実現の取り組みや社会資本整備の着実な推進を訴えてきた。喫緊の課題は24年4月に適用される時間外労働の罰則付き上限規制への対応と認識。日建連が提案した▽適切な公共工事の実施▽担い手確保▽改正公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)の適格な運用▽生産性向上-の四つをテーマに白熱した議論を交わした。
 日建連は昨年9月の労働時間調査報告を踏まえ、会員共通の上限規制達成目標を1年前倒しし、23年4月の達成を目指している。時間外上限規制の対策は「『適切な工期設定』『提出書類の削減』『条件変更に伴う適切な工期延期』が有効」(池田謙太郎インフラ再生委員長)との考えを主張。工期設定では「土曜日に現場が稼働するだけで月32時間の時間外労働が発生している」(田中茂義公共契約委員長)現状を踏まえ、発注者に対し土日閉所が基本の完全週休2日制モデル工事の試行を求めた。
 発注者側も相次ぎ前向きな回答を伝えた。土日閉所の完全週休2日制モデル工事は中部、四国両整備局が試行済み。残る整備局も北海道開発局や内閣府沖縄総合事務局とともに本年度に試行もしくは前向きに検討するとした。地方自治体でも富山や福井、滋賀の3県が対応済みで、熊本県が週休2日工事を段階的に拡大する中で土日閉所にも取り組む方針を表明。新潟、奈良両県は国や他自治体の動向を注視しながら試行を探るとした。
 北海道や東北、北陸など、地域ブロック単位で公共工事の統一現場閉所を毎月2~3日設定し、土日や土曜の現場閉所を推進している地域も見られた。土日閉所には限らないものの、4週8閉所を基本とする発注者指定型や、技能者・技術者の交代制による週休2日工事も全体的に拡大している状況が明らかになった。
 押味氏は週休2日を拡大している公共発注機関の取り組みを「昨年よりさらに一歩進んだ内容」と評価した上で「公共工事の先進的な取り組みは民間工事にも広く展開されるべきだ」と指摘した。日建連には建築主体の民間工事が主力の会員が多い。公共工事に比べ工期などの制約が厳しく、時間外上限規制の順守には「4週8休の週休2日が民間工事に定着してこそ真の意味がある」と訴える。



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長野県/ダム流入量予測にAI導入、22年度はモデル試行・検証

 長野県はダムの流入量予測にAIを導入する。既存の流出解析モデルとAIを組み合わせて予測精度を高め、発電事業者など利水者の負担軽減や、下流域の安全性向上につなげる。2022年度は建設技術研究所が開発したモデルを試行運用し、23年度以降の本格運用を目指す。県建設部河川課の担当者は「蓄積したデータを生かして既存の治水施設を使いこなし、流域治水施策の完成度を高めたい」としている。
 対象となるのは県が管理する17カ所のダムのうち、ゲートで取水量を管理している▽裾花▽奥裾花▽松川-の3カ所。これまでは降雨量から水の流出量を測る貯留関数法によって流量を解析していた。出水がピークを迎える時期の予測精度は高いが、出水初期の流入が増加する時間帯の予測精度が低く、水力発電量の減少などの課題が生じていた。「物理モデル的な解析手法を補完して精度を高める」(建設部河川課)ため、事例を学習できるAIを採用することにした。
 建設技術研究所が21年度にAIを取り入れたモデルを構築した。既往の出水例から30例程度を抽出。降雨量と出水実績をAIが学習し、データを蓄積した。本年度は同社による保守、管理の下、データ習得や効果計測などの試行運用を実施する。運用状況を見ながらモデルの検証や改良を重ね、23年度以降に本格的な運用に入る。
 県はAIを導入し予測精度を高めることで、より少ない水量で多く発電できるようにするなど、利水者の負担軽減を目指す。ダム放流時には下流域の基礎自治体や住民に対し、迅速で適切に情報提供できるようにし、安全性も向上させる。
 建設技術研究所の担当者によると「(流入量予測モデルに)AIを取り入れている県は他にもあるが、ここまでモデルを作り込んでいるのは長野県だけだ」という。今後は全国の自治体に、同様のモデルを展開していきたい考えだ。



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竹中工務店ら/設備施工記録の一元管理システム、BIMとiPad連携

 竹中工務店らは13日、BIMとiPad、デジタル試験器を連携させ建築物の設備施工管理記録を自動作成し、一元管理する新システムを開発したと発表した。全国で適用を始めた。従来方法と比べ業務量がスリーブ検査で25%、配管圧力試験と配管排水試験で各20%削減できる。記録作成が容易になり、検査の進捗(しんちょく)度合いを表示できるので検査忘れも防げる。システムの習熟を進め業務量の半減を目指す。
 新システムはYSLソリューション(横浜市中区、橋本隆司社長)と共同開発。同社の建設ドキュメント共有アプリ「CheX」(チェクロス)を使う。対象は▽スリーブ検査▽区画貫通記録▽配管圧力試験▽配管排水試験▽その他汎用(はんよう)記録。
 現場事務所でBIMを基に試験範囲を決め、試験計画を作成。試験箇所ではiPadでBIMモデルを確認しながらデジタル試験器を用いて試験し、データを蓄積する。試験データだけでなく、立会写真、試験範囲図もBIMで一元管理できるようにした。
 これまでは試験計画の作成や試験に必要な紙の図面印刷に時間がかかっていた。また試験箇所では紙の記録簿に結果を記入するため、現場事務所でデータ整理と帳簿出力を行う必要があった。
 竹中工務店は建設業に時間外労働の罰則付き上限規制が適用される2024年4月を一つの目標に、試験・検査業務を大幅に効率化し、生産性向上と働き方改革の推進に役立てる方針だ。



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福岡市でパラスポーツ体験会、ボッチャの魅力伝える/清水建設が協力

 福岡市総合体育館(照葉積水ハウスアリーナ)で12日、「パラスポーツ体験会in福岡」が行われた=写真。施設を管理する福岡照葉アリーナ(福岡市中央区)が主催し、清水建設が協力。施設を訪れた子どもや家族連れにパラリンピック競技のボッチャの魅力を伝えた。
 清水建設は共生社会を目指す活動の一環で、2015年から障害者スポーツの体験会に協力。年3回ペースで各種体験会に参画している。今回の体験会で使用した「CYBER BOCCIA S」の開発には同社も協力。デジタル技術を駆使し、赤、青各6個のボールを投げ合い勝敗を決める競技が手軽に楽しめる。
 体育館で和弓の練習後にボッチャを体験した父娘の親子は「頭を使う競技」「力の加減が難しかった」などと感想を述べた。
 福岡を拠点とする車いすテニスの川野将太選手のトークショーも行われた。



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JR東海/リニア岐阜県駅(中津川市)が起工、施工は大成建設JV

 JR東海が計画するリニア中央新幹線岐阜県駅(仮称)の安全祈願式と起工式が11日、中津川市先千旦林の建設地で開かれた。JR東海の柘植康英会長、金子慎社長、古田肇岐阜県知事、青山節児中津川市長ら多数の関係者が出席。地上に建設する中間駅では初の本格着工を祝うとともに工事の無事故、無災害を祈願した。施工は大成建設・ジェイアール東海建設・大豊建設JVが担当する。
 安全祈願式では、鍬入れの儀で金子社長と相川善郎大成建設社長が掛け声に合わせ盛り砂に鍬を入れ、関係者が玉串をささげた。
 起工式で金子社長は「用地取得や行政手続き、地元の理解など多くの関係者の支援と協力でこの日を迎えることができた」と感謝の意を表すとともに「首都圏、中京圏、関西圏が結ばれると、岐阜県駅を拠点に広域的な発展が期待される。今後も安全第一に、環境保全や地域との連携に配慮して取り組む」と述べ、引き続きの協力を要請した。
 古田知事は「駅の工事が本格的に動き出した。われわれも駅舎や駅周辺、アクセス道路などリニアの具体的な活用戦略を検討している。ここから一丸となって駅を完成させたい」と決意を表明。青山市長は「リニア駅という大きなアドバンテージを将来の街づくりに生かしたい」と話した。
 大成建設JVが担当する「中央新幹線岐阜県駅(仮称)ほか新設工事」は、駅舎の延長が約1・3キロ。最大幅約45メートル、高さ約30メートルの大規模高架構造物。ホームは2面(上り・下り)、線路は4線。面積は約6・8ヘクタール。上部は中部総合車両基地と結ぶ回送線が一体となった構造。2020年3月に契約を結び、準備工事などを進めていた。工期は25年3月まで。駅舎など外観は今後決定する。
 大成建設の相川社長は「重要なプロジェクトに携わることに重責を感じる。安全第一、自然環境の保全に最大限に配慮し工事を進めたい」と力強く語った。また、駅舎が延長約1・3キロの大規模なRC構造物となることに触れ「コンクリートの品質管理が重要。車両の搬入計画、粉じん、振動にも十分配慮する」とした。



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2022年6月13日月曜日

政府/コンセッション導入加速、5年間で3空港の具体化目指す

 政府はコンセッション(公共施設等運営権)の導入を加速する。空港分野では地方管理空港を含め、原則すべての空港への導入を促進。今後5年間で3空港の具体化を目指す。インバウンドの回復をにらみ、空港経営に民間ノウハウを導入し、施設が発揮する機能を最大化したい考え。スタジアム・アリーナなど対象施設の拡大にも取り組む。税制や補助金・交付金といった財政支援のメニューを充実し、導入を後押しする。
 全国の97空港のうち、19空港で既にコンセッションを導入している。羽田空港(東京都大田区)や成田空港(千葉県成田市)など、空港容量の拡大が引き続き必要な空港もある。空港の機能強化の進展や地域との関係性を踏まえながら、コンセッションの活用を検討していく。現在も展開中の上下水道や工業用水分野でも引き続きコンセッションの導入拡大を目指す。
 新領域となるスタジアムとアリーナについて、コンセッションに関する指針を今秋までに策定。地方自治体の施設などを対象に、2026年度までに10件程度で具体化に向けた検討手続きを開始したい考え。ZOZOマリンスタジアム(千葉市)、建て替えを計画する秋田県立体育館(秋田市)の新施設など約20カ所を候補案件として、今月から首長へのトップセールスを行い、コンセッションの導入を働き掛ける。行政の負担を減らしながら、民間の自由な発想で良質なサービスを実現。地域の成長の起爆剤にしたい考えだ。
 政府は岸田政権が掲げる「新しい資本主義」を実現するため、官民連携の柱の一つにコンセッションを含むPPP/PFIを位置付けている。7日に決定した「経済財政運営と改革の基本方針2022(骨太の方針)」でも項目を独立させて施策の方向性を詳述。コンセッションなどを重視する政府の姿勢がうかがえる。



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竹中工務店/農水省と木材利用促進協定、中高層建築で国産材利用拡大へ

 竹中工務店は10日、農林水産省と脱炭素社会の実現に向けた「建築物木材利用促進協定」を締結した。同社が中高層木造建築物などの推進を通じて木材利用の拡大を図る構想の実現に向け、両者が連携・協力する。協定の有効期限は2027年3月31日。
 協定制度は昨年10月に施行された建築物木材利用促進法を受けて創設。農水省は補助事業などで協定締結者を優先的に支援する。
 竹中工務店は木のイノベーションを通じて木材の活用が可能な領域・自由度を拡大し、中高層木造建築物などで国産木材の利用を促進。脱炭素社会の実現に向け、森林資源と地域経済が持続的に循環する「森林グランドサイクル」を構築し普及に努める。
 「合法伐採木材等の流通および利用の促進に関する法律」(クリーンウッド法)に基づき、合法性が確認された木材利用を推進しSDGs(持続可能な開発目標)にも貢献していく。
 10日午前、東京・霞が関の林野庁で天羽隆林野庁長官と竹中工務店の佐々木社長が協定書を交換した。



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大林組/3Dプリンターで建屋建設、11月完成・技術PR施設に

 大林組は3Dプリンターを使った建屋建設に着手した。独自開発した常温硬化型超高強度繊維補強コンクリートで地上構造部材をすべて3Dプリンターで建設。同コンクリートによる構造形式で建築基準法に基づく国土交通大臣認定を取得したのは初めて。完成予定は11月。完成後、耐久性、構造、環境性能を評価し3Dプリント技術のPR施設として公開する。大臣認定の取得で得たノウハウを活用すると、複数階や面積規模を拡大した構造物の建設もできるという。
 建設する「(仮称)3Dプリンター実証棟」は、壁が複数層でケーブルや配管ダクトが配置でき、通常の建築物と同様の利用を想定したデザイン。最少材料で最大の空間が得られるように設計した。3Dモデルで設計・製作フローを構築し、建築・構造・設備の各設計と施工を連携。プリント経路の自動生成や傾斜部の積層性、障害物との干渉状況を確認するソフトウエアも開発した。デザインされた形状に、建築物として必要な情報を付加し製作するまでの時間を短縮する。
 実証棟は平屋で床面積が約27平方メートル。建設地は東京都清瀬市の同社技術研究所内。3Dプリンターで常温硬化型超高強度繊維補強コンクリート「スリムクリート」を充てんし、床版や壁をプリントしていく。床版(基礎、屋上階)は外部で製作する。建設地に床版(基礎)を設置し、3Dプリンターを据え付けて壁を構築。そのあと屋上階の床版を架設して、再び3Dプリンターで壁を築いていく流れ。
 床版は力が分散するよう、力の流れに沿った形状の突起(リブ)で補強。空調、洗面、照明などの設備も実装するため、壁は構造体層と断熱層、設備層(ケーブル保護層や空調ダクト層)で構成する。3Dプリントでの躯体工事と同時に断熱、設備工事の一部を行うことで工期短縮と省力化が図れる。



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四国整備局/室津港(高知県室戸市)延長890mの防波堤着工、27年度完成へ

 四国地方整備局が高知県室戸市の室津港で進める防波堤整備が第2ステージに入った。延長890メートルの防波堤IIを築造し、土佐湾沖を航行する船舶が避泊できるようにする。5日に室戸市内で着工式典が開かれた。当初は2月に予定していたが新型コロナウイルスの感染拡大状況などから延期していた。2027年度の完成を目指す。
 「室津港室津地区防波堤(II)築造工事」は東亜建設工業・大本組JV、「室津港室津地区防波堤(II)築造工事(その2)」は東亜建設工業が担当。1月には国内最大級のクレーン船(つり能力3700トン)で国内最大級となる1基目のケーソン(約2740トン)据え付けが行われた。
 19年度までに防波堤I(延長718メートル)が概成。21年11月に防波堤IIの海上工事に着手した。南海トラフ巨大地震に伴う津波から室戸市街地を守り、浸水被害の軽減が期待される。
 室津港は1952年に避難港として政令指定された。室津岬沖を航行する船舶の増加や大型化に対応し、避泊水域の拡充を図るため、80年度から直轄事業として防波堤による避難港の整備を進めてきた。室津港室津地区の避難港整備事業の全体事業費は約498億円。



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茨城建協建設未来協議会/茨城県鉾田市のこども園で砂場クリーン作戦

 茨城県建設業協会(石津健光会長)の建設未来協議会(鈴木達二会長)は9日、社会貢献事業として行っている「砂場クリーン作戦」を茨城県鉾田市の青山こども園で行った。ふるいにかけ、消毒した砂を4~6歳になる園児にまいてもらったり、小型油圧ショベルの運転席に座ってもらったりした=写真。県内のインフラや建設業の仕事をまとめたビジュアルブック「いばらき建設図鑑」を寄贈した。
 砂場クリーン作戦は7回目、コロナ下で行えず開催は3年ぶり。同協議会の地域貢献活動を担当する内藤裕一郎副会長や地域貢献活動委員会の根本昌義委員長、会員企業の関係者らと園児22人が参加した。
 根本委員長は「コロナ下で活動できていなかった。重機に親しみ、いい思い出になってほしい」と目的を話した。小型油圧ショベル3台やふるい装置を用意。園庭に砂山を構築した。園児は園名を使った「青山建設」のシールを貼ったヘルメットをかぶって登場。作業を終えて「家をたくさん造って大変ですか」「アスファルトはどうして熱いの」などと質問した。
 園側は開催に当たって内容を園児に伝え、重機が登場する絵本を保育室に置き、園舎が完成するまでを写真で説明してきた。「砂や水の遊びは土木、積み木は建築」と小松崎高司園長。道路を走っている重機の名前を教えてくれる園児や、街中の工事現場のことを話してくれる園児がいるという。建設未来協議会の取り組みに「感謝しかない」と謝意を示した。



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2022年6月10日金曜日

国交省/設計変更ガイドライン適切運用を、契約事項明記は都道府県の6割

 国土交通省は地方自治体発注工事で設計変更ガイドラインの適切な運用を働き掛ける。都道府県では全団体がガイドラインを策定しているものの、発注工事の特記仕様書で契約事項にすると明記しているのは約6割にとどまる。公共工事入札契約適正化法(入契法)に基づく適正化指針が先月変更された際にガイドラインの活用を促す文言が追記されたことも周知。資材価格高騰が続く状況で必要な対応として訴えていく。
 入契法に基づく実態調査の最新結果(2021年10月1日時点)によると、全都道府県がガイドラインを策定済み。ただしガイドラインを契約事項にすると特記仕様書に記載しているのは28団体だった。
 今月始まった22年度上期「ブロック監理課長等会議」(入札契約担当課長会議)を前に国交省が都道府県にアンケートしたところ、特記仕様書への記載は31団体に増えた。契約事項として明示していないものの、現場説明書などに参考とするよう記載しているケースも2団体であった。
 変更後の適正化指針では、適正な施工確保の観点で受発注者の対等性の確保に努めるよう求める事項を拡充した。適切な契約変更が必要となる事例として資材などの著しい価格変動や納期遅延を明記。設計変更ガイドラインに関する文言は新たに盛り込まれ、公共発注者の努力義務としてガイドラインの策定・公表と、これに基づく適正な手続きの実施を明確に示した。
 国交省はガイドラインを契約事項とする文言を特記仕様書に記載している直轄工事と同様の対応を都道府県に求めていく方針。アンケート結果を各ブロックの監理課長等会議で都道府県の担当者らに周知し、最近の資材高騰を踏まえた価格転嫁が自治体レベルで確実に行われる環境を整える。



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JADA、JUIDA/ドローン外壁点検で操縦者育成へ、12月に講習開始

 UAV(無人航空機)やドローンの活用・普及を手掛ける日本建築ドローン協会(JADA、本橋健司会長)とUAS産業振興協議会(JUIDA、鈴木真二理事長)は、建築物の外壁調査を行うドローン操縦者を教育する講習を始める。国土交通省による制度改正で、赤外線装置搭載ドローンによる外壁調査が認められるようになったことなどを踏まえ、安全かつ適切に劣化状況を撮影できる操縦者を育成する。12月の開講を目指す。
 昨年9月に航空法施行規則の一部が改正され、係留飛行など一定条件を満たせば、人口密集地などでも国交省航空局の許可・承認なしに飛行できるようになった。規制緩和が追い風になる一方で、外壁撮影時には壁と等間隔で飛行するなど難しい技能が求められるため、国交省ガイドラインが求める技能を身に付けてもらう教育の場を設ける。
 開講する「ドローン建築物安全飛行技能者コース」は、3日程度の期間を想定する。外壁点検に必要な飛行技能や、ドローン飛行計画書の作成のカリキュラム、係留技能の教育を行う。JUIDAの操縦技能コースとJADAの建築ドローン安全教育講習会の修了者が対象となる。
 9日に両団体が人材育成事業を対象に覚書を交わした。JADAの本橋会長は「建築分野のドローン活躍が本格化してきた」との認識を示した。JUIDAの鈴木理事長は「建物点検でのドローン利用を下支えできれば」と話した。



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太平洋セメント/石炭価格変動分上乗せへ、9月からサーチャージ制度導入

 太平洋セメントはセメント製造時に用いる燃料の石炭価格の高騰を受け、価格変動分をセメント販売価格に適時反映させる「石炭価格サーチャージ制度」を導入する。財務省の公表データを踏まえて算出した価格を、別立てで上乗せ計上して請求する。9月1日出荷分から適用する。1年間の期間限定での実施を見込む。
 財務省による通関データの一般炭価格と、同社の基準価格(1トン当たり2万2000円)との差額に、セメント製造に必要な石炭量の原単位を掛け合わせて算出する。このうち90%を顧客に上乗せするサーチャージ額とし、残り10%は同社が負担する。9~10月のサーチャージ額は、5~6月の平均価格から算出する。初弾の金額は8月中旬に公表する見通し。
 近年の石炭価格の上昇に加え、ウクライナ危機で日本政府がロシア産石炭の輸入禁止を打ち出したことで、豪州炭などに切り替える動きが広がり、高騰傾向に拍車を掛けている。同社は石炭価格を1トン当たり200ドルを基準に経営計画を立案してきたが、同400ドル水準まで値上がりしている。中野幸正専務執行役員セメント事業本部長は「異常な価格で、このままでは安定供給が難しくなる。緊急避難としてお願いしたい」と説明する。
 同社は1月から1トン当たり2000円の値上げをしているが、この値上げとは別枠となる。公平性を保つため、サーチャージ額を認めてもらえない場合は、納入辞退も辞さないとする。



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熊谷組ら/中高層S造建築物の木質耐震垂れ壁にCLT採用、意匠性も向上

 熊谷組は東京大学農学生命科学研究科(稲山正弘教授)、集成材メーカー最大手の銘建工業(岡山県真庭市、中島浩一郎社長)と中高層S造建築物で使用する「木質耐震垂れ壁構法」を共同開発した。鉄骨柱にCLT(直交集成板)の木質垂れ壁を接合。鉄骨柱と梁が鉛直荷重を支え、木質垂れ壁は地震時のみ抵抗力を発揮する。建築基準法上、耐火被覆が不要となり、室内外から木を感じられる空間が創出できる。
 ターゲットは地上4~10階建てのオフィスや商業施設。4月に日本建築総合試験所の建築技術性能証明を取得した。垂れ壁に使うCLT(国内産スギ)は厚さ210ミリ、高さ1500ミリ。長さは柱間の6・4~7・2メートルに対応する。
 あらかじめ木質垂れ壁にスリットを設けて鋼板を挿入する。スリットと鋼板は凹凸形状ではめ込み、上からドリフトピンで固定。垂れ壁に挿入した鋼板と鉄骨柱をボルトで接合し一体化する。事前に工場内で垂れ壁と鋼板の固定作業を行うことで、現場作業の効率化を図る。
 地震時には鉄骨柱と木質垂れ壁のフレームがラーメン構造の働きをし耐震性能を発揮する。木質垂れ壁を耐震要素として組み込むことで、耐火建築物でも木材の「あらわし」で利用でき、意匠性に優れる。熊谷組では実物件への採用を目指すとともに、適用範囲の拡大などに向けた検討を継続していく考えだ。



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日本M&Aセンター/建設業のM&A積極支援、成長戦略の有効な手段に

 中小企業らのM&A(企業合併・買収)仲介などを手掛ける日本M&Aセンター(東京都千代田区、三宅卓社長)が建設業での展開に力を入れている。建設業の取り扱いが増加しており、業種別でも最多となっている。後継者不在による事業承継を要因とするケースが約6割と多いものの、人材・資機材の確保につなげたり、大手傘下に入って成長を狙ったりするケースも増えている。生産性や競争力を高める手段として注目されており、同社はさらに増加するとみる。
 同社の年間成約実績によると、2017年に50件弱だった建設業界でのM&Aが、19年に100件を超え、21年には17年比で約2・5倍に増えた=グラフ参照。21年の譲渡企業の業種別内訳では、建設業が最多で23・1%を占めた。
 同社が手掛ける建設業のM&Aは事業承継型が多いが、スケールメリットを生み出すようなケースも目立つという。
 重機や設備が必要な建設会社が同業・類似業種と業界再編を狙いにM&Aを行い、仕入れのコストダウンや重機の稼働率を上げて、経営効率を高める事例などがある。
 資機材の効率的な調達やグループ一括採用による人材確保につなげる成長戦略型の事例も出ている。同社の業種特化事業部業界再編部の前川拓哉シニアチーフは「生産性向上やスケールメリットを生かす有効な手段として理解されてきたため広がっている」との認識を示す。
 例えば事業エリアを広げようと自社単独で進出する場合、事務所を設置して人員を配置したり許認可を取得したりする必要があり、求める効果を発現するまでに数年の期間を要するケースもある。拠点があって人材がいる企業とM&Aを行い効率的に事業展開できれば、譲り受ける企業と譲渡企業の双方にとって大きなメリットになる。中小・中堅企業の若手経営者が大手企業の傘下入りを決断し、自身が引き続き社長を務めながら成長を狙うケースもある。
 前川氏は「何を目指すのかという目的が重要だ」と指摘し、「目的のために補完するピースを当てはめていく企業連合のような捉え方が正しい。自社単独では難しい場合に、スピード感を持って幅広く生産性を向上していけるのがM&Aのメリットだ」と説く。中小・中堅建設会社やゼネコンの協力会社などを含めて、M&Aの潜在的なニーズは高いとみており「培ってきたデータや知見を生かしてサポートしたい」と話す。



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2022年6月9日木曜日

関東整備局/埼玉県上尾市の土砂崩落復旧工事が本格化、河道内土砂を撤去

 関東地方整備局荒川上流河川事務所が、開平橋上流の荒川左岸で2021年9月に発生した土砂崩落の復旧工事を本格化させている。災害後の地質調査で想定以上に複雑な地形であることが判明。慎重に重機の足場を確保した後、6月に土砂撤去を始めた。施工は周辺で別工事の「R3入間川右岸古谷樋管改築工事」を担当してた戸田建設が行っている。
 土砂崩落があったのは21年9月21日。現場は荒川左岸48・5キロ付近(埼玉県上尾市平方)。すぐ下流で進む荒川調節池整備事業の関連として築造中だった小堤の基礎地盤が約160メートルにわたって川側に崩落した。崩落した土砂の量は約9000立方メートルと推定されている。調査の結果、大宮台地の端部で沖積層と洪積層が複雑に入り組んだ地形が原因と判明した。
 本格復旧は崩落した土砂を撤去するための重機の進入路を造るところから始まり、平場の造成と地耐力を上げるための地盤改良が5月末に完了。崩落土砂に混じったブロックなどの支障物撤去に時間を要したものの、6月に本格的な河道内の土砂撤去に着手した。作業土量は約2万立方メートルを想定。今後、土砂撤去後に鋼矢板を打設し矢板背面の地盤改良、根固めブロック設置、低水護岸背面の盛り土、護岸ブロック設置と続く。工事完了は23年3月中旬を見込む。
 工事完了後に中断している小堤築造を再開するため、周辺部の崩落防止用の低水護岸整備を行う計画だ。



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国交省/港湾工事の技術開発促進へ新制度創設、直轄導入を前提に

 国土交通省は港湾工事で活用できる新技術の開発を促進するため、直轄工事への導入を前提として民間に技術開発の提案を募集する新制度を創設する。技術開発から実証、現場への導入まで一貫して国がサポートするスキームを構想。本格導入を前提にすることで、民間が迷いなく技術開発投資に踏み切れるようにする。制度設計は年度内に具体化する方針。2023年度以降の運用開始を予定する。
 新制度で開発した技術は設計基準を改定したり、発注者が設けている施工要領や積算要領に反映したりして現場に導入する。
 国交省担当者は「公共工事で使ってもらえるかが不透明だと、民間は投資判断ができない」(港湾局技術企画課)とし、新制度がこうした不安の解消につながると説明。国が主導することで脱炭素化など、経済合理性の枠を超えた技術開発の活性化にもつなげたい考えだ。
 検討では新技術を導入する際の現状の手続きを精査し、課題を洗い出す。既存の枠組みには国交省が設置している新技術のデータベース「新技術情報提供システム(NETIS)」がある。だが「既に世の中に出回っている技術を登録する仕組みで開発促進にはならない」(港湾局技術企画課)との問題意識を抱えている。
 他の取り組みには「港湾技術パイロット事業」がある。地方整備局からの提案に基づき、新技術を直轄の現場に試験導入。省力化や施工精度向上などの効果が確認できれば、技術基準を改定して本格導入する内容だ。だが現状は「局所的な取り組みにとどまっている」(同)と課題を指摘する。
 制度構築に向けた検討支援業務を民間委託する。「港湾分野における新技術導入促進制度に関する検討業務」の委託先を決める公募型プロポーザルを月内に公告する予定で、7日に事前公示した。



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名古屋市/橘小学校等複合化事業、半地下に体育館・人工地盤上に運動場整備

 名古屋市教育委員会は、橘小学校等複合化事業の整備構想を公表した。敷地南側に半地下式の体育館、その上に人工地盤の運動場を整備する。校舎などの複合施設は地下1階地上5階建てを想定している。整備手法は従来方式、設計・施工一括(DB)方式、BTO(建設・移管・運営)方式を候補に挙げた。PPP/PFI手法を導入した場合、2026年度に複合施設に着工し29年度の供用開始を目指す。
 橘小学校(中区橘1、延べ5134平方メートル)の建て替えに合わせ、周辺にある中生涯学習センター(延べ2372平方メートル)、前津福祉会館(延べ608平方メートル)、前津児童館(延べ568平方メートル)を集約する。
 構想によると、複合施設の地下1階~地上1階の西側に市民利用機能を充てる。地上1~5階に小学校の教室や共同利用可能なゾーンを配置する。限られた敷地を有効に活用するため、各施設の類似機能の統合、敷地外での駐車場確保などを検討する。プールは整備せず、民間プールを活用する。大規模な工事となるため、建設期間中は小学校の敷地外に仮設校舎を設置する。整備構想策定は青島設計が担当した。
 市は現在、整備計画策定業務を委託するため公募型プロポーザルの手続きを進めている。費用対効果やスケジュールを加味した整備手法の検討、施設の規模、諸室計画、工期などを具体化させ、本年度中に計画をまとめる。
 23~24年度に公募要項を作成し事業者を選定、25年度に複合施設の設計と仮設校舎建設を行う。26~28年度に複合施設建設工事を進め、29年度の供用開始、仮設校舎解体を予定している。



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東京・江戸川区/新庁舎の建物形状決定、防災面考慮し高さ95メートルに

 東京・江戸川区は再開発事業との一体整備を計画する新庁舎の建物形状を決めた。高さが65メートルとなるA案と、95メートルのB案の2案を検討してきたが、浸水対策といった防災面などを考慮しB案の採用を決めた。2023年度に設計に着手する。25年度にも着工し、28年度の供用開始を目指す。
 新庁舎はA、Bともに延べ約4・7万平方メートルの規模で検討した。A案は中高層部が階段状になるのが特徴。13階程度で、高さは65メートルとなる。B案は一般的なビルの形状で想定。1フロア当たりの床面積がAよりも小さい縦長の構造で、階数は20階程度、高さは95メートルとした。駐車場の配置に違いがあり、A案は地下を中心、B案は地上部で、地下をほぼ活用しない計画にした。
 選定では防災面の観点からB案が高い評価を受けた。選定理由には屋上にヘリポートを設置できる点や、地下駐車場がなく浸水に強い点などが挙がった。地下工事を減らすことで、工事費や工期を削減できる点も評価された。
 8日に会見した斉藤猛区長はB案の選定理由について「区内は海抜ゼロメートル地帯が多い。災害の拠点として、より高い場所にスペースを設けることが大切になると考えた」と説明した。将来的な人口減少による庁舎の縮小も想定し「フロア数を多めにすることで、庁舎の空いたスペースを民間事業者に貸し出せる構造にした」と話した。施工者の選定に当たっては「区内事業者を加えることを募集条件に入れたい」とした。
 新庁舎の建設地は都営新宿線船堀駅北側の船堀4の2ほか(区域面積約2・7ヘクタール)。船堀四丁目地区市街地再開発準備組合が計画する事業と一体的に整備する。敷地の北側に新庁舎、民間ビルを南側に建設する。
 新庁舎建設基本構想・基本計画によると設計・監理費は約12億円、建設費は約303億円を見込んでいる。新庁舎基本設計方針策定業務は山下設計が担当している。



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鉄道運輸機構/北陸新幹線敦賀駅の建設現場を動画配信、駅舎内部を初公開

 鉄道建設・運輸施設整備支援機構は、北陸新幹線の敦賀駅(福井県敦賀市)で進められている建設工事の現場を動画投稿サイト・ユーチューブで配信している。新大阪駅までの延伸が検討される中、当面の終端駅となる同駅の駅舎内部などを初公開する。
 北陸新幹線は金沢駅~敦賀駅を結ぶ延長約125kmで2024年春の開業を予定する。港町をテーマにデザインされた敦賀駅は、1階に特急の乗り換えホーム、2階のコンコースを挟んで3階に新幹線のホームを配置。駅舎の高さは37m、幅44mに上り、全国にある新幹線駅舎の中で最大規模という。
 配信映像では旅客上屋で使用する重量約22tの鉄骨柱(長さ約14m)を、500tつりクレーンで固定する作業などを収録。工事を担当する職員のリポートを交えつつ、迫力ある工事現場の様子を伝える。



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2022年6月8日水曜日

全建が総会/建設業全体の賃上げ目指す、週休2日+360時間運動も展開

 全国建設業協会(全建、奥村太加典会長)は7日、東京都千代田区の経団連会館で2022年度定時総会を開き、前年度の決算を承認するとともに本年度の事業計画や収支予算を報告した。本年度は将来にわたる担い手確保策として技能者の賃上げを柱とする処遇改善を推進。24年度に適用される時間外労働の罰則付き上限規制に備え、引き続き「目指せ週休2日+360時間(ツープラスサンロクマル)運動」も展開していく。=2面に関連記事
 奥村会長は「全建としては47都道府県建設業協会や会員企業の皆さんと一体となって公共事業の円滑な実施に貢献する。労務単価引き上げなどの施策が下請も含む建設業全体の賃上げに適切に反映されるよう取り組んでいかないといけない」と強調。地域建設業の発展を目指し「担い手確保・育成や生産性向上、働き方改革などの課題に対しても積極的な事業活動を展開していく」と述べ、各協会や会員に協力を呼び掛けた。
 来賓として自民党の佐藤信秋、足立敏之両参院議員と全建の脇雅史顧問、近藤晴貞相談役が出席。それぞれ全建の活動に期待を示した。
 全建は本年度、技能者の賃上げに向け元請クラスの会員に対し下請契約への適切な反映などを呼び掛ける。「目指せ週休2日+360時間運動」も継続し、週休2日もしくは4週8休を実現している会員の情報発信、事例集の作成・周知などを計画している。



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国交省が都道府県調査/資材単価毎月更新は15団体、適時改定・調査で対応を

 国土交通省は資材価格高騰を受けた対応として、都道府県発注工事の予定価格設定で資材の実勢価格を適切に反映するよう働き掛ける。物価変動に応じ積算に用いる資材単価を毎月更新しているかどうか調査。民間調査機関の物価資料を引用している場合は月ごとの単価改定を促し、資材単価を独自設定している場合は取引実態の調査を可能な限り行ってもらう。近隣自治体と取り組み状況を比較できるよう「見える化」した資料を各地方整備局が近く公表する。
 政府が4月26日に決定した原油価格・物価高騰に対応する「総合緊急対策」の一環で、国交省は最新の資材取引価格を反映した請負代金の設定などを官民双方の工事発注者に同日付で要請。公共発注者に資材単価の適時改定や独自調査の前倒し・頻度増加などの対応を求めていることから、各都道府県の5月20日時点の取り組み状況をまとめた。
 物価資料に掲載されている価格を引用し単価設定している場合、すべての資材で最新月の掲載価格を基に単価更新しているのは15団体だった。鋼材や燃料、木材など主要資材に限定した毎月更新は10団体。21団体は毎月の変動率を確認しているものの、前月比などで一定基準をあらかじめ設け、それを満たせば単価更新する条件を付けていた。一定基準も設けず年数回の単価更新にとどまっている1団体も確認。国交省はすべての資材で最新月の物価資料に基づいた単価更新が望ましいとして都道府県に対応を求めていく。
 生コンクリートとアスファルト合材は、物価資料に未掲載の地区で民間委託などを通じ取引価格を調査しているかどうか聞いた。毎月調査し単価更新しているのは10団体。毎月の変動率で一定基準を設け、それに応じ随時調査しているのは25団体だった。毎月の市場実態を反映させる対応が取れていないケースも5団体で確認した。
 各整備局で見える化資料を用いた都道府県への働き掛けを近く開始。年内にも各都道府県の取り組み状況をフォローアップし、改善状況を更新、公表していく方針だ。



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鹿島/スマート床版更新システム開発、取替工程を10分の1に短縮

 鹿島は1車線の規制だけで床版の取り換えが可能な「スマート床版更新(SDR)システム」を開発した。「幅員方向分割(2車線道路の場合1車線規制)取替」が対象。既設床版の撤去と架設を同時並行に行い、工程を10分の1に短縮する。高速道路などの道路橋床版更新工事に伴う交通規制による社会的損失の大幅低減に寄与する。
 SDRシステムは、床版取り換え工事の▽既設床版の撤去▽主桁ケレン▽高さ調整▽新設床版の搬入・架設-の作業を同時並行で行える。2019年に開発した「全断面(2車線道路の場合2車線規制)取替」が対象のSDRシステムを改良した。
 一次床版と二次床版を2枚のプレートとPC(プレストレストコンクリート)鋼棒で仮接合し、両者を一体化。振動の影響を回避する「交通振動対応仮設プレート型継ぎ手」や、ワンタッチで設置と撤去が可能な防護柵、床版架設機・撤去機を10トントラックと15トントレーラーで運搬し、クレーンを必要とせずに安全で高速に組み立て・撤去できる「車載運搬型床版架設機・撤去機」を新たに開発した。
 4月に幅員方向分割でのSDRシステムのサイクルタイムと施工安全性を検証した。標準的な施工方法では7時間当たり3枚しか施工できなかったのに対し、SDRシステムは同じ7時間当たりで30枚施工できることを確認。床版の取り換え工程が標準的な施工方法と比べ約10分の1に短縮できた。工事現場近くに設置したプレキャスト工場で床版を製作すれば床版の製作経費や運搬費の削減が見込まれ、工事費の約2割低減も期待できるという。
 全断面のSDRシステムは23年以降、実工事に適用する予定。今回開発した幅員方向分割のSDRシステムは24年の適用を目指す。



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出光興産ら3社/秋田県湯沢市に地熱発電所建設へ、出力1・5万キロワット

 出光興産とINPEX、三井石油開発(東京都千代田区、上田隆之社長)の3社が秋田県湯沢市に地熱発電所を建設する。出力1万4990キロワットを計画。3社が出資する小安地熱(東京都千代田区、後藤弘樹社長)が事業者となり、2027年3月の運転開始を目指し8月に着工する。
 施工は設備が出光エンジニアリング(千葉市美浜区、狩野保英社長)、送電線(電源線)が東電タウンプランニング(東京都港区、鈴木祐輔社長)、土木・建築が飛島建設。設備工事には日鉄パイプライン&エンジニアリング(東京都品川区、元内利文社長)と三菱重工業が加わる。
 建設地は湯沢市皆瀬小安奥山の国有林内と湯沢市皆瀬鳥谷。蝸牛(かたつむり)山の中腹に位置する。地中から熱水を取り出し使用後に戻す生産還元設備、蒸気タービンや発電機などで構成する発電設備などで構成。生産井と還元井は各4坑、掘削延長約2000メートルを計画している。生産井1坑と還元井2坑を新設する。
 環境影響評価書によると生産井から噴出する100~110度の熱水を使用し、気水分離器で分けた蒸気でタービンを回し、ダブルフラッシュ方式で発電する。噴出水は配管を経由して還元井で地下に還元する。既存の林道を活用した工事用道路(延長約6キロ)、新設する管理用道路(地表式、地下式合わせて約1・4キロ)も整備する。発電所の名称は「かたつむり山発電所」を予定している。
 3社は11年から同市の小安地域で地下資源の探査や地熱資源量の確認、経済性評価などを実施してきた。調査では石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の助成を受けた。
 小安地熱の資本金は1億円で、出資比率は出光興産とINPEXが各42・5%、三井石油開発15%。秋田県の南端に位置する湯沢市は複数の温泉群があり、地熱資源の豊富なエリアとして知られる。2カ所の地熱発電所が稼働し、調査も複数箇所で進行している。



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九州整備局とPICFA/福岡市内で土木とアートのコラボ作品展、6月10日まで

 九州地方整備局筑後川河川事務所と障害福祉サービス事業所のPICFA(ピクファ、佐賀県基山町)は、土木とアートのコラボ作品展を、福岡市博多区の福岡第二合同庁舎1階ロビーで開いている。地方整備局が合同庁舎でアート作品展を行うのは全国的にも珍しいという。会期は10日まで。
 両者はこれまで女性土木技術者が作業着に付けるワッペン製作など土木とアートを結び付ける取り組みを行っている。今回の作品展は、PICFAのアーティスト10人の作品約25点を展示。一輪車(手押し車)や大きな三角コーンなど土木に関わる道具に描いた作品も並ぶ。このほかにこれまでの取り組みを紹介するパネルなどもある。
 初日の6日は九州整備局の藤巻浩之局長が会場を訪れた。実際に会場で作品を制作するライブペイントを行い、PICFAのメンバーの笠原鉄平さんが工事現場などにある矢印板に犬を模した藤巻局長の似顔絵を、藤巻局長が背景に三角模様を描いて作品を完成させた=写真。
 藤巻局長は「一人でも多くの人にアートを知ってもらうことが大事で、多くの人が出入りするこの場所は最適。土木とアートの組み合わせには可能性がある。今後も末永くやっていきたい」、PICFAの原田啓之施設長は「多くの人に私たちの存在を知ってもらい、人とつながることで今後さまざまな取り組みにつなげられれば」と話した。



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2022年6月7日火曜日

ドコモモ・ジャパン/日本のモダン建築14件選定、累計264件に

 近代建築の記録と保存を目的とする学術組織「DOCOMOMO japan」(ドコモモ・ジャパン、渡邉研司代表理事)は6日、2021年度の「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」として14件を選定したと発表した。初めて茨城、和歌山の両県の建築物が選ばれた。選定建築物は今回を含め計264件となった。
 1920~79年竣工で現存していてオリジナルの建築的価値を残していることや、技術的革新性などの観点から保存が望まれる建築物が対象。渡邉代表理事は「モダニズム建築の重要性を全国に広げたい」と話した。
 21年度選定の建築物は次の通り。▽名称=〈1〉所在地〈2〉設計者〈3〉施工者〈4〉竣工年(敬称略)。
 ▽多摩聖蹟記念館(旧多摩聖蹟記念館)=〈1〉東京都多摩市〈2〉関根要太郎建築設計事務所(蔵田周忠)〈3〉大倉土木(現大成建設)〈4〉30年
 ▽水戸測候所(水戸地方気象台)=〈1〉水戸市〈2〉堀口捨己〈3〉清水組(現清水建設)〈4〉35年
 ▽山口文象自邸=〈1〉東京都大田区〈2〉山口文象〈3〉山口順三〈4〉40年
 ▽農林省大臣公邸三番町分庁舎(農林水産省三番町共用会議所別館)=〈1〉東京都千代田区〈2〉大江宏〈3〉大成建設〈4〉56年
 ▽福井神社=〈1〉福井市〈2〉五十嵐直雄〈3〉熊谷組〈4〉57~66年
 ▽白石駅本屋=〈1〉宮城県白石市〈2〉日本国有鉄道(現JR東日本)仙台鉄道管理局〈3〉仙建工業〈4〉59年
 ▽日南市文化センター=〈1〉宮崎県日南市〈2〉丹下健三研究室〈3〉大成建設〈4〉62年
 ▽佐賀県立図書館(佐賀県立図書館)=〈1〉佐賀市〈2〉内田祥哉+第一工房(高橋〓〈青へんに光=てい〉一)〈3〉松尾組(現松尾建設)〈4〉62年
 ▽大分県庁舎(大分県庁舎本館)=〈1〉大分市〈2〉建設省九州地方建設局(現国土交通省九州地方整備局、安田臣)〈3〉梅林建設〈4〉62年
 ▽岡山市民会館=〈1〉岡山市〈2〉佐藤武夫〈3〉大本組〈4〉63年
 ▽岐阜市民会館=〈1〉岐阜市〈2〉坂倉準三建築研究所〈3〉大林組〈4〉67年
 ▽稲沢市庁舎(稲沢市役所本庁舎)=〈1〉愛知県稲沢市〈2〉設計事務所ゲンプラン(満野久、中村善亮、日比野攻)〈3〉藤田組(現フジタ)〈4〉70年
 ▽京王プラザホテル=〈1〉東京都新宿区〈2〉日本設計事務所(現日本設計)〈3〉鹿島〈4〉71年
 ▽田野畑中学校寄宿舎(旧田野畑中学校寄宿舎)=〈1〉岩手県田野畑村〈2〉早稲田大学穂積研究室〈3〉鉄建建設〈4〉76年。



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土木学会/分散・共生型国土へビッグピクチャー、インフラ長期計画必要

 土木学会(谷口博昭会長)は6日、日本のインフラと国土の未来像を示す提言「土木のビッグピクチャー(長期的全体俯瞰〈ふかん〉図)」を発表した。30年先を見据えた未来像を描き、そこからバックキャストして土木分野が果たす役割や必要な取り組みを打ち出した。誰もがどこでも安心して快適に暮らせる、共生社会の構築を目指す。国土強靱化などを通じ分散・共生型の国土づくりを推進。実現に向け、インフラ長期計画の法制度化や事業決定手法の見直し、事前復興のための財源確保など公的負担の制度化が必要とした。
 同日に東京都新宿区の同学会で記者会見し、提言を発表した。谷口会長は土木分野を巡り予算中心の議論に陥っていると指摘。提言の策定経緯について「世のため人のためという土木、インフラの原点に立ち戻った議論をまとめたい思いが強かった」と説明した。
 提言では未来像を実現するために、分散・共生型の国土形成を支える政策を▽国土強靱化▽地方創生▽経済安全保障▽インフラメンテナンス▽脱炭素化▽グリーンインフラと生物多様性▽DX社会への対応-の7本柱で整理。国土強靱化の政策例として、道路や鉄道など広域幹線交通ネットワークの全国配置や、複合・巨大災害に備えた事前復興対策の推進などを列挙。インフラメンテナンスでは、生活・交通インフラの大規模更新や次世代点検技術の開発・普及を挙げた。
 ビッグピクチャーを「絵に描いた餅」で終わらせないため、求められる制度面での対応も提示。投資規模を明記した国家的なインフラ長期計画の策定を訴えた。予見性を示すことで民間投資を促進。災害時に地域の守り手となる建設業の技術力と継続性を支えるとした。相次ぐ大規模災害への対応や老朽インフラの増加を踏まえ、安全確保に向けた現行の投資水準を維持しながら、成長基盤への投資確保を重視している。
 B/C(費用便益比)一辺倒になっている事業決定手法の見直しも提案。インフラの役割や意義に対する国民の理解促進や、担い手となる土木技術者の確保・育成も提言した。提言内容を分かりやすく発信するため、イメージ図も作成した。今後、斉藤鉄夫国土交通相などに提言活動を行い、政策への反映を目指す。



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大林組/工事車両管理支援システム、入退場予定や通行ルート可視化で渋滞防止

 大林組は工事車両管理支援システム「FUTRAL」を開発した。大規模開発プロジェクトで工事車両の建設現場への入退場予定や走行記録を可視化。複数の建設現場の入退場予定や交通情報、工事車両の位置や走行記録などをシステム上で一元的に確認できる。渋滞の防止や現場作業の円滑化に貢献する。
 FUTRALは工事車両の入退場予約、位置や移動状況の把握、メッセージの送受信などのデータを集約・加工。工事車両管理に必要な情報を表示する。事前に一般車両の交通量と渋滞警戒ラインを設定し、入退場予定の時間と台数を入力すれば時間単位で交通量予測を表示できる。工事管理者は、FUTRALを通じて複数現場の入退場予定を確認しながら、通行ルートごとに渋滞発生を回避するための調整や指示が可能となり、渋滞を予防できる。
 通行禁止エリアを指定しておけば、侵入を自動検知し運行履歴を記録。ドライバーにメッセージで通知する。複数の施工会社で一つのプロジェクトを管理する場合は、入退場予定に関するデータを各社のシステムから必要な項目を出力することで連携できる。
 大林組は2021年10~12月に大阪市此花区夢洲内の2現場で工事車両の入退場予定や通行ルートの確認を行い、FUTRALの有用性を実証した。今後、FUTRALを積極的に活用し、蓄積した交通データを分析する方針。渋滞予測や交通制御の仕組みを構築し、スマートシティーの運営まで一貫して生かしたい考え。
 大規模開発工事では1日当たり数千台の工事車両が行き交う。渋滞の発生や通行禁止エリアに侵入するなど周辺環境に悪影響となるケースもあり、改善が求められていた。



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関西大学/第一高中校舎建替に着手、設計は東畑建築事務所・施工は竹中工務店

 関西大学は本年度、第一高等学校・中学校(大阪府吹田市山手町3の3の24)の建て替え計画に着手することを明らかにした。校舎10棟のうち5棟を取り壊し、2棟を新築、2棟は改修する。建築工事費は72億5000万円を予定。新棟2棟のうち「中学校普通教室棟」(S造一部地下1階地上3階建て延べ約4620平方メートル)は7月に着工、2023年11月の完成を目指す。「高校普通教室棟」(S造6階建て延べ9105平方メートル)は24年7月に着工、25年7月の完成を予定する。設計は東畑建築事務所で、竹中工務店が施工する。
 同中学、高校には最も古い1953年完成の校舎があるなど、施設の老朽化が進んでいた。こうした現状を踏まえ、関係者でつくる一高一中建設委員会と職員会議が検討・作成した基本計画に基づき、基本設計と実施設計を進めてきた。
 計画のコンセプトは▽「100年を超える伝統」と「千里山の緑豊かな環境」が共生するキャンパスシーンの創出▽キャンパスの資源である千里丘陵と緑豊かな環境の相乗効果によるエコスクールの実現▽DXと教育の多様性を支える学びの空間の創出。
 新棟2棟を整備するため、景風館(SRC造平屋約530平方メートル)と、一中校舎1・2号館(RC造地下1階地上3階建て延べ3441平方メートル)、一高校舎2号館(RC一部W一部CB造地下1階地上3階建て延べ1936平方メートル)、一高校舎3号館(RC造4階建て延べ1067平方メートル)は取り壊す。
 一方、一中校舎3号館(RC造地下1階地上3階建て延べ2344平方メートル)と一高校舎1号館(RC造5階建て延べ6076平方メートル)は改修工事を行う。工期は一中校舎3号館が24年1~3月。一高校舎1号館は25年9~12月を予定している。



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スコープ/足立敏之参院議員に聞く、災害列島に必要な備えは

 ◇中長期的な視野でインフラ立て直しを
 毎年のように台風や集中豪雨で大規模災害に見舞われる日本列島。今年も出水期を迎え、いつ襲ってくるか分からない災害への備えと警戒感が必要になっている。防災・減災、国土強靱化の取り組みがここ数年で進展したものの、多くの被災地で被害状況を目の当たりにしてきた足立敏之参院議員(自民党)は「災害はエスカレートしている。もっと万全な備えを」と訴える。2期目を目指して7月に予定される参院選へ出馬する足立氏に国土・インフラ、そして建設産業の再生に向けた展望を聞いた。
 足立氏は初当選後、相次ぎ発生した水害や土砂災害の甚大な被災現場を目にし、「災害に対する予防的な措置をさらにやっていかなければと痛感した」と振り返る。防災・減災、国土強靱化のための「3か年緊急対策」や「5か年加速化対策」で公共事業予算が確保されてきた意義を強調。一方で地球温暖化の影響による気候変動の急速な進行も考慮しながら「(5か年加速化対策の)次のつなぎ方を考えていかなければならない」と主張する。
 国際競争力の観点でもインフラ整備の遅れは深刻と言える。特に韓国と比べると高速道路や港湾・空港施設の整備水準で劣っていると分析し、「この二十数年で予算措置をおろそかにしてきたツケが回ってきた」と指摘。これからも中長期的な視野で「脆弱(ぜいじゃく)な国土と貧弱なインフラを立て直すことに全力投球したい」と意気込む。
 他方で足立氏が重要視するのが、公共事業の担い手となる建設産業の処遇改善や魅力向上だ。「災害対応など建設産業が果たしている大切な役割を考えると、他産業と比較して賃金レベルが低くなっている状況は見過ごすことができない」と問題提起する。建設会社が適正な利潤を得て、働き手の賃金も上昇していくよう現状を是正する必要性を強調する。
 公共工事設計労務単価が10年連続で引き上げられるなど潮目は変わりつつある。その流れを確かなものにするためにも、足立氏は設計労務単価引き上げと賃金上昇の裏付けとなる公共事業予算の拡充を訴える。民間の力に頼る新自由主義的な考え方を引き継ぐのではなく、公共がけん引役となって経済成長を成し遂げる在り方へのシフトチェンジを提案する。
 建設省・国土交通省時代から「現場主義」を貫く。被災地やインフラ整備が必要とされる現場に足を運び、地域の声を吸い上げてきた。足立氏は「現場で同じものを見て同じ課題について議論する。そのことが自分にとっては何よりも大事だ」と実感を込めて話す。
 これまでも地域の代弁者、建設産業の代弁者として、国会の場で政府の姿勢をただしてきた。3月28日の参院決算委員会で公共事業予算の拡充を訴えた際には、岸田文雄首相から「中長期的な見通しの下で必要な予算を確保し、戦略的、計画的に社会資本整備を進めていきたい」と前向きな答弁を引き出した。
 コロナ禍に見舞われ、この2年ほどは多くの人と面と向かって言葉を交わす機会が限られている。そうした状況に歯がゆさを感じつつも、災害が起きれば被災地に真っ先に駆け付け現場を目の当たりにし、復旧作業に尽力する建設業者をはじめとする現地の人々の声に耳を傾けてきた。
 あらゆる場で訴えてきた「建設産業の再生なくして日本の再生なし」という思いは今も変わらない。全国各地の関係者と意見交換を重ね、建設分野のより良い制度づくりや予算獲得につなげていく考えだ。



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2022年6月6日月曜日

政府/アナログ規制見直し、現場技術者専任やインフラ目視点検

 政府はデジタル技術の活用で既存規制の緩和、合理化を目指す「一括見直しプラン」をまとめた。アナログ的な規制を定める法律、政省令の約7割に当たる3895条項の見直し方針を確定。国土交通省所管分野では工事現場の監理技術者・主任技術者の専任、道路や河川などインフラの目視や定期点検、建築物の中間・完了検査などに関する規制を見直す。今後3年を集中改革期間と位置付け迅速に対応。法改正が必要なものは早ければ次期通常国会に提出する。
 政府のデジタル臨時行政調査会(デジタル臨調)の3日の会合でプランを決定した。デジタル臨調と各府省庁の連携した点検により、政府全体で5354条項のアナログ規制を抽出。初弾として見直し方針を決めた3895条項以外は、技術的な検証や関係機関との調整を踏まえ年内にも方向性を固める。
 法改正が必要なものは現時点で約350条項。政府は2023~25年の通常国会に一括的な法案提出を視野に入れる。政省令の改正手続きは随時行う方針で、すぐに対応可能なものは年内改正を目指す。
 建設業法で定める監理技術者などの専任を巡っては、ICTを活用し兼任を可能とする仕組みの創設を盛り込んだ制度見直し方針を国交省が先月公表した。国交省によると業法改正が必要となるが法案提出時期は今後詰める。
 インフラの目視点検はドローンや水中ロボット、画像解析などで点検・監視する方法に切り替え、管理業務の効率化と高度化、安全性の向上を目指す。特定元方事業者による作業場所の巡視は定点カメラやモバイルカメラを活用した遠隔監視を認める方向だ。
 特定建築物の建物・設備の定期調査・検査や港湾施設の定期点検など、定期的な実地対応を必要とする規制を見直し、常時監視や自動チェックを可能にするデジタル技術の活用を新たに位置付ける。これまで役所などに出向かないと確認できなかった建設業者の提出書類は、建設業許可申請の電子化によりシステム上での閲覧を可能にする。



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リニア新幹線建設促進同盟会が総会/早期全線整備へ要望、静岡県が加盟再申請

 東京~大阪間で計画されているリニア中央新幹線の沿線9都府県でつくるリニア中央新幹線建設促進期成同盟会(会長・大村秀章愛知県知事)は3日、東京都千代田区のザ・キャピトルホテル東急で2022年度の総会を開いた=写真。3年ぶりの開催となる総会では本年度の事業計画・予算などを承認。早期の全線整備に向け、同日には国土交通省へ要望書を提出した。
 会長を務める大村知事は「リニア新幹線は日本を成長させるエンジンとなる国家的プロジェクトだ。品川(東京)~名古屋間は27年度の開業、大阪までの全線開通は沿線自治体や関係者の切なる思いがある」とあいさつした。JR東海の金子慎社長も「首都圏と中京圏、近畿圏を1時間強で結ぶリニア新幹線は人的流れを活発化させ、日本経済の活性化につながる」と意義を強調した。
 総会では関係機関向けの要望書も決議。南アルプストンネル静岡工区の水資源・自然環境に対する影響の回避と軽減に向けた有識者会議の積極的な議論を求めた。品川~名古屋間の早期整備と名古屋以西を対象とする環境影響評価(環境アセス)の速やかな手続きなどを訴えた。
 リニア新幹線の建設を巡っては、静岡県が水資源問題に懸念を示しているため、品川~名古屋間の開業時期が当初予定よりも遅れる可能性がある。静岡県は「水資源・生物多様性・残土処理などへの影響回避という深刻な課題が残る」としながらも、リニア新幹線の整備は「沿線自治体の今後の発展にとっても、極めて重要である」として改めて整備促進の姿勢を示した。
 静岡県は2日、川勝平太知事名で期成同盟会への加盟を再申請。「開業後は『のぞみ』機能がリニアに移るため、『ひかり』と『こだま』が増発・増停車する。静岡県内からの東西への移動が促進される」とした。



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東海農政局/明治用水頭首工復旧対策検討委が初会合、原因はパイピング現象と推定

 東海農政局は2日、明治用水頭首工復旧対策検討委員会(委員長・石黒覚三重大学名誉教授)の初会合を名古屋市内で開いた。愛知県豊田市の明治用水頭首工で発生した大規模漏水事故の原因究明と復旧対策を検討するもので、同局は今後の調査に関する助言を受けた。会合後に石黒委員長は「パイピング現象が発生したと推定される」と説明。原因として施設の老朽化の可能性もあるとした。今月中旬に2回目の会合を開き、収集したデータを踏まえ詳細な調査、解析方法などを検討する。
 委員会のメンバーは同日午前中に現地を視察。午後に同局土地改良事務所で会合を開いた。頭首工上流部の河底に開いた穴から漏水し、下流部で水が噴き出している状況。会見で農林水産省農村振興局の土屋恒久施工企画調整室長は「水の道ができていることは間違いない」としたが、止水壁があるのに、どのようにパイピング現象が発生したかは現時点で不明とした。石黒委員長は、地下に大きな空洞ができている可能性も指摘した。
 同局は、穴の状況や水の道を確認する方法として、水中カメラの使用やボールなどを流すといった方法を挙げた。収集、整理したデータなどを基に、次回の委員会でさらに詳細な調査・解析方法などを検討する。
 明治用水頭首工は1957年に完成。78~83年に改修し、2017~22年に堰柱やゲート設備などの耐震化工事を実施した。堰長は約167メートル(洪水吐き133メートル、土砂吐き26メートルなど)。最大取水量は農業用水が毎秒30立方メートル、工業用水は同4立方メートル。現在は取水口からの取水ができないため、右岸側に設置したポンプ162台(能力は毎秒11・62立方メートル)で取水し用水路に流している。



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東日本高速会社/ドローン自動衝突回避システム、実証実験で有効性確認

 東日本高速道路会社が、障害物を自動で検知して衝突回避を可能にするドローンを道路構造物の維持管理に本格活用する。DX関連のコンサルタント会社が開発した衝突防止自動管制技術をドローンに搭載し、飛行実験を共同実施。計4回の実験全てで衝突を回避できたため、システムの有効性を確認している。東日本高速会社は安定飛行を確保したドローンやUAV(無人航空機)の活用拡大を狙う。
 実証実験は東日本高速会社が2021年9月に募集したアクセラレータープログラム「ドラぷらイノベーションラボ」の採択企業であるFaroStar(ファーロスター、東京都新宿区、星尚男代表取締役)と共同で行った。
 ファーロスターが開発した衝突防止自動管制技術の「AURORA(オーロラ)」は、航空機やドローンの位置情報を取得したデータをベースに飛行体同士が衝突する可能性を検知。経度と緯度を組み合わせて飛行経路を示すWP(ウェイポイント)を指定しているため自動で回避する。衝突が回避できたと判定した段階で、次のWPに誘導する仕組みだ。
 実証実験は5月18、19日に福島県南相馬市の南相馬鹿島SA付近に位置する「セデッテかしま」の東側森林で行った。ACSL(東京都江戸川区、鷲谷聡之社長)が製作した産業用ドローンにオーロラを搭載。高度30~50メートル、延長700メートルの飛行経路で、自動飛行しているドローンに別のドローンを近づけたところ、自動で衝突を回避した。



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関東整備局日光砂防/工高生向け見学会開く、大谷川上流床固めの現場で

 関東地方整備局日光砂防事務所は、地元高校生にインフラの重要性や建設業の魅力を伝える現場見学会を1日に栃木県日光市内で開いた。県立今市工業高校の3年生32人が参加。山間部の河川の床固め改築工事現場を訪れ、建設機械の操作やトータルステーション(TS)測量を体験し、建設の仕事の役割や面白さを知ってもらった。
 冒頭、日光砂防事務所の一場敏副所長は「実際の砂防工事の現場を通じて、建設業への理解や興味、関心を深めてもらい、今後の将来を考える一助としていただければありがたい」とあいさつした。
 見学会は現場周辺を見渡せる明智平展望台で事業概要の説明を受けた後、現場へ移動。班ごとに▽TSによる簡易測量▽25トンラフタークレーンの操作▽油圧式ブレーカーの振動▽0・8立方メートルバックホウの操作-を順に体験した。
 高校生らが訪れたのは「R3大谷川上流第17床固改築工事」(施工者・那須土木)の現場。中禅寺湖から華厳の滝などを経て鬼怒川へ注ぐ大谷川に設置された大谷川上流床固め群のうち第17床固めを改築している。



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2022年6月3日金曜日

低入札調査基準、都道府県8割が中央公契連モデルに対応/国交省調査

 低入札価格調査基準に関する中央公共工事契約制度運用連絡協議会(中央公契連)モデルが3月に改定されたことを踏まえ、都道府県のうち最新モデルに対応している(年度内対応予定を含む)団体が約8割に達することが、国土交通省のアンケートで分かった。2022年度から直轄土木工事に最新モデルを適用した国交省に多くが追随しており、地方自治体発注工事でのダンピング対策の徹底が期待できそうだ。
 2日の北海道・東北地区を皮切りに全国で開かれる22年度上期「ブロック監理課長等会議」(入札契約担当課長会議)を前に、現時点の対応状況を各都道府県に聞いた。
 「既に対応済み」は29団体、「22年度中に対応予定」は10団体。ただし「対応予定なし」が2団体、「現時点で未定」も4団体あった。「その他」の2団体には最新モデルに近い水準で独自基準を設定している団体も含まれるという。
 中央公契連モデルの改定では一般管理費等の算入率を以前の「0・55」から「0・68」に引き上げた。国交省は公共工事入札契約適正化法(入契法)に基づく実態調査で、市区町村も対象に調査基準価格や最低制限価格の設定状況を毎年確認。ダンピング対策が遅れている自治体には算定式の設定水準の引き上げなどを継続的に働き掛けている。
 今回のブロック監理課長等会議では、価格による失格基準や特別重点調査制度の導入有無など、低入札価格調査で何らかの実効性確保策を講じているかどうか確認したい考えだ。調査基準価格を下回る入札の排除率なども別途把握し、今後の施策展開に生かす。
 中央公契連モデルの運用対象に含まれない設計などの業務では、国交省直轄で適用する調査基準価格の算定式を改めて周知。特に市区町村で業務のダンピング対策が工事と比べ進んでいない状況を踏まえ、年度内にも各自治体の取り組み状況を「見える化」し近隣と比較可能にすることを説明する。



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日合協/新会長に今泉保彦氏(前田道路社長)、6月2日就任

 日本アスファルト合材協会(日合協)は2日に東京都千代田区の大手町サンケイプラザで定時総会を開き、任期満了に伴う役員改選で新会長に今泉保彦氏(前田道路社長)を選任した。同日付で就任した。=2面に関連記事
 今泉 保彦氏(いまいずみ・やすひこ)1981年成蹊大学法学部政治学科卒、前田建設入社。2010年執行役員建築事業本部企画推進部長、17年取締役兼専務執行役員建築事業本部長、20年6月から前田道路社長。秋田県出身、64歳。



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農水省、国交省/2団体と木材利用促進協定、人材育成や耐火建築物普及へ

 農林水産、国土交通両省は木造建築の担い手育成や耐火構造技術を活用した木造建築物の普及に積極的な2団体と5月31日、「建築物木材利用促進協定」を締結した。結んだのは▽農水、国交両省とJBN・全国工務店協会(大野年司会長)▽農水、国交両省と日本木造耐火建築協会(木村一義会長)-の二つの3者協定。同日に東京・霞が関の林野庁で協定締結式を開いた。
 JBN・全国工務店協会との協定では、木造建築に精通する建築大工などの人材育成と地域工務店での国産材利用などを促進する。同協会が大工や現場監督、設計者などの人材育成に取り組む。大工技能研修受講者600人、木材利用セミナー受講者1000人以上の実現を目指す。木造住宅の建築に携わる女性の育成(目標500人以上)や、低層非住宅と中大規模建築物分野での木造建築の普及、JBNが認定する高品質住宅の年間1万棟の供給などに力を注ぐ。
 日本木造耐火建築協会との協定では、耐火構造技術を活用した中高層・大規模耐火木造建築の普及を目指す。同協会がこうした建築物の普及促進やマニュアルの作成、優良事例の情報発信や木材利用の意義を広める活動を展開する。
 いずれの協定でも、農水、国交両省は各種施策に関する情報提供や意見交換への協力、各団体の活動の周知と広報を支援する。
 式典で天羽隆林野庁長官は協定締結に対し「大変意義深い」とあいさつ。塩見英之国交省官房審議官(住宅局担当)は「協定締結を機に、木材利用の取り組みが全国に広がっていくように、ぜひ手を携えて頑張っていければ」と語った。
 大野会長は「担い手の確保・育成、技術的な質の向上など教育、女性活躍といった取り組みを進めていって、木造建築のニーズにしっかり応えていきたい」と決意を述べた。木村会長は「木の文化の国、日本から世界に未来の都市を示す。木構造で世界をリードする。街に森を作ろう。木造都市を作ろうではないか」と呼び掛けた。



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清水建設/土木現場の安全管理を高度化、8K映像を5Gで伝送

 清水建設は2日、施工エリアが広大な土木工事現場の安全管理が高度化できる「超高精細映像転送システム」を開発したと発表した。8Kカメラで取得した超高精細な映像をローカル5Gで伝送し、リアルタイムに人や建設機械のマーキング処理を行う。同社が大阪府高槻市で施工する新名神高速道路梶原トンネル工事(発注者・西日本高速道路会社)に試験導入し、有用性を確認した。
 システム開発は総務省が公募した「令和3年度課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」の一環で実施。同社と西日本高速会社、シャープの共同実証事業となる。
 作業エリア全体を撮影した超高精細な8Kストリーミング映像をローカル5Gを介してクラウドにアップロード。自動抽出した人や建機のマーキング処理をAIで解析し、管理者が注視すべき作業領域へスムーズに誘導する。
 マーキング処理されたライブ映像の任意箇所を高精細な映像のまま配信し、拡大表示する機能も備える。映像はパソコンやタブレット端末、スマートフォンで視聴でき、遠隔地でも現場状況を詳細に把握できる。
 新名神高速道路梶原トンネル工事(上り線1341メートル、下り線1328メートル)では、供用中の高速道路上空に仮設桟橋を夜間架設する難易度が高い作業エリアに導入。超高精細映像の伝送やAI解析、マーキング処理、ライブ映像配信などの機能を検証した。
 工事関係者へのアンケートでは「夜間でも作業領域の認識が容易に行える」との回答が91%だった。任意の指定箇所を拡大表示する機能も利用者の96%が「有効」と回答。工事関係者の88%が継続利用を希望していることも分かった。
 清水建設は人や建機の検出精度向上やアラート周知方法などの機能改善を進め、さらなる安全管理の高度化に努めていく考えだ。



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ダイビル/八重洲ダイビル建替(東京都中央区)施工は鹿島、6月9日解体着手

 ダイビル(大阪市北区、丸山卓社長)は、東京駅近くのオフィス・店舗の複合ビル「八重洲ダイビル」の建て替え計画で、既存建物の解体と延べ約2・3万平方メートルに及ぶ新たなビルの施工者を鹿島に決めた。現在は準備工事の段階で、9日に仮囲いを設置し解体を開始する。2023年3月15日までに地上部を解体し、引き続き地下部の解体と新ビルの新築を行う。25年6月末の完成を目指している。設計は日建設計が担当した。
 計画地は東京都中央区京橋1の1(敷地面積1966平方メートル)。東京駅八重洲口の八重洲通り沿いに位置する。新ビルはS一部SRC造地下3階地上11階建て延べ2万2668平方メートルの規模。建築面積に1821平方メートルを充てる。高さは約56メートル(最高高さは約64メートル)。基礎工法は直接基礎を採用する。用途はオフィス、飲食店や物販店、サービス店舗のほか地下鉄などの接続通路としている。
 現在の八重洲ダイビルは建築家の村野藤吾(1891~1984年)が設計を手掛け、鹿島の施工で1968年6月に竣工した。建物はSRC造地下5階地上9階建て延べ2万7293平方メートルの規模。人と自然の調和をテーマに開発されたモダニズム建築で、御影石が覆う柱と大きな窓の両脇に小さな変形四角形の窓が並び、壁面に陰影を生む重厚な外観となっている。村野建築の特徴の一つであるモザイクタイルで装飾を施し、当時の都心ビルでは珍しい屋上庭園を設けるなど緑の潤いを感じられる建物だった。69年には第10回建築業協会賞(BCS賞)を受賞していた。



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2022年6月2日木曜日

国交省/災害復旧でICT活用促進、自治体向け手引作成

 国土交通省は災害復旧事業の円滑な実施につなげるため、地方自治体や建設産業界にICTの積極的な活用を促す。災害復旧事業に特化したICT活用の手引を作成し、5月30日付で全国の自治体に通知した。本年度は手引に基づく自治体の取り組みをフォローアップし、好事例を収集する。気候変動の影響で水害が多発している状況を踏まえ、関係者に新技術の積極的な導入を求めていく。=11面に関連記事
 国交省は自治体向けに「災害復旧事業におけるデジタル技術活用の手引き」を作成した。都道府県と政令市に通知。都道府県には管内市区町村にも周知するよう依頼した。手引は素案の段階で、今後は好事例を元にブラッシュアップしていく。年度内に正式版を公表する予定だ。
 手引は被災状況調査や災害査定、工事、成功認定(完成検査)など、災害復旧事業の各段階で有用なデジタル技術を体系的に整理した。例えば被災状況調査の場面で使える技術として、ドローンによる撮影や、レーザーで対象の形状を検知するLiDAR(ライダー)スキャナーを搭載したモバイル端末などを挙げた。
 国の査定官による災害査定は、ウェブ会議システムを使ったリモート形式を奨励。実施設計の段階ではライダーや、水中の地形を測量できるグリーンレーザーといった技術が有用だとした。施工段階では多額の費用がかかるとしたものの、無人化施工や遠隔臨場の導入を前向きに検討するよう促している。
 国交省は近年、災害復旧事業の迅速化に力を入れている。昨年度末には有識者会議の検討を経て「市町村における災害復旧事業の円滑な実施のためのガイドライン」を策定。災害査定時に求める書類の簡素化など、効率化につながる施策を指針にまとめ、自治体に提供している。
 気候変動に伴い水害や土砂災害が近年多発している。赤羽一嘉前国交相は昨年8月、豪雨被害を受けた福岡、佐賀、長崎各県を視察。自治体関係者から査定手続きの効率化を求められ、「可能なものは机上で行えるようにする」と対応に前向きな考えを示していた。



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群馬建協/道路クリーン作戦1800人が参加、地域に謝意込めて

 群馬県建設業協会(青柳剛会長)は、毎年度行っている道路の環境美化活動「道路クリーン作戦」を5月30日に県内全域で行った。女性の「環境すみずみパトロール隊」が中心となって、作業の安全点検を行いながら、道路や歩道などを清掃した=写真。1792人が作業に参加し、車両500台が出動。国道、県道、市町村道の延長2568キロで活動した。
 社会貢献活動の一環で「自分たちで作った道を美しく」をモットーに、地域への謝意を込めて観光地に至る路線の美化に努めた。コロナ禍に伴って限定してきた範囲を本年度から県内全域に再び広げた。青柳会長、星野稔沼田市長、木内弘二群馬県沼田土木事務所長が応援に駆け付けた。
 活動では不燃物4287キログラム、可燃物7233キログラムを回収した。路面やカーブミラーの清掃、通学路の草刈りなども行った。



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EE東北22が仙台市で開幕/過去最多1040の新技術・新工法集結

 東北地方最大の建設技術展「建設技術公開EE東北22」が1日、仙台市宮城野区のみやぎ産業交流センター(夢メッセみやぎ)で開幕した。358の企業や団体が出展し、「維持管理・予防保全」など過去最多の1040技術を展示する。31回目となる今回は、インフラDXを体験できる展示を設けるなど新技術を生かした生産性向上に向けての機運を高めた。会期は2日まで。
 主催は東北地方整備局や建設関係団体など官民19団体でつくる「EE東北実行委員会」。今大会のテーマは「最新の建設技術を大公開!!広げよう新技術 つなげよう未来へ」。1日の開会式では実行委員会委員長を務める東北整備局の中平善伸企画部長が開会を宣言。続いて東北整備局の稲田雅裕局長が「全国有数の技術展示会。多数の皆さんに最新技術を見て、触れてもらうことで、各現場で展開されることを期待している」とあいさつした。
 この後、実行委員会を代表して稲田局長や岩見吉輝総合政策局公共事業企画調整課長、日本建設業連合会(日建連)東北支部の森田康夫支部長、東北建設業協会連合会(東北建協連)の千葉嘉春会長ら15人によるテープカットも行われ、技術の祭典が盛大に開幕した。
 今大会の出展者数と展示技術数の内訳をあらかじめ設定した四つの技術テーマ別にみると、▽設計・施工(出展者数134者、出展技術数402技術)▽維持管理・予防保全(134者、369技術)▽防災・安全(65者、192技術)▽その他(25者、77技術)-となっている。
 建設現場の生産性向上施策として5G関連技術やVR(仮想現実)体験ができる特設コーナーのほか、3D測量やICT建機のデモンストレーションができる体験広場を今回新たに設けた。
 来場者数は事前登録5500人をはじめ2日間で約1万人程度を見込み、東北地域の高校生・大学生1300人も招待した。



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福島県沖地震/JR東日本、東北新幹線をスピード復旧

 3月16日に発生した福島県沖地震で被災した東北新幹線が4月14日、全線で運転を再開した。発災直後からJR東日本は本社と仙台支社、パートナー企業である施工会社と連携しながら復旧活動を推進。過去の災害で得た知見を生かし、1カ月という短期間で運転を再開した。それは東日本エリアの大動脈とも言える新幹線をいち早く復旧するという鉄道マンの情熱と強固な組織力が成せる技だった。
 3月16日午後11時36分。福島県沖を震源とするマグニチュード7・3の地震が発生し、交通インフラなどに深刻な影響をもたらした。特に首都圏と東北エリアを結ぶ重要路線の一つである東北新幹線は那須塩原~盛岡間の上下線で運転を見合わせた。
 JR東日本では耐震性が低い構造物から優先して耐震補強を行っている。震源近くをはじめ損傷した高架橋柱の中には2011年3月の東日本大震災を受け、鋼板巻き立て補強した箇所も複数存在する。これらの施設は重大な被害を受けなかったが、高架橋柱と橋脚、柱同士をつなぐ中層梁など計60カ所に損傷が見つかった。
 土木構造物の復旧作業は▽鉄道事業本部設備部▽新幹線統括本部▽構造技術センター▽仙台支社▽仙台支社仙台土木技術センター▽同郡山土木技術センター-などが対応。福島・白石蔵王間~くりこま高原・一ノ関間を管理する仙台土木技術センターはほとんどの所員が呼び出しを受けず、自発的に現場に向かった。1組当たり3人による計9パーティーで臨んだ。一方、那須塩原・新白河間~福島・白石蔵王間を管理する郡山土木技術センターでは30人が参集し、5~6パーティーに分かれて作業に従事した。
 発災時は地震計の揺れ(カイン値)が一定レベルを超えたため、社員らが懐中電灯で照らしながら高架橋柱などを目視確認した。夜を徹して行われた被害の全容把握はJR東日本の社員だけでなく、構造物の維持管理などに協力する東鉄工業、仙建工業(仙台市青葉区、中村知久社長)、JR東日本コンサルタンツ東北支店(仙台市宮城野区、岩田道敏支店長)らパートナー企業も駆け付けた。
 点検を通じて被害状況を整理した結果、JR東日本は列車への影響が生じると判断した。過去の災害事例を踏まえ、構造技術センターの指導により工法検討を行った。検討した工法をベースに仙台、郡山の両土木技術センターが17日から復旧工事を進めた。
 最前線に立って復旧作業に携わった仙台土木技術センターの大井手裕佳副長は「どこが損傷を受ける箇所かもある程度分かり、過去の経験が役に立った」と話す。市街地に近い箇所に位置する柱などの修繕は、騒音など近隣への影響も考えられた。このため警察署に連絡するなど「考えつく限りの丁寧な対応を心掛け、近隣住民の協力と理解を得ながら昼夜施工を実現した」という。
 郡山土木技術センターの菊田一澄副長も「大きな沈下を伴う変状は経験がなかった。構造技術センターだけでなく、パートナー企業とも連携して工法を検討したことが迅速な復旧につながった」と話す。
 東日本大震災から数えて3回の被害を受けた東北新幹線。利用者の安全・安心を確保するには、普段から有事に備えた心構えが重要になる。
 安田武道鉄道事業本部設備部工事施工管理グループリーダーは「災害への備えとして、耐震補強の工事を進めるのが肝要」と力を込める。過去の事例から地震の特徴や地域特性を捉えながら「今後も耐震性の低い箇所から優先的に対策を講じていく」と明かす。実際に地震が発生しても「技術や知見をしっかり身に付け、迅速にパーティーを組めるよう日頃から訓練を行う」などの自助努力も必要とした。
 「東日本大震災を契機に変動が発生する部位や壊れやすい箇所などを記録書として残している」と話すのは菊田副長。「昨年2月に発生した地震や今回の地震では、作成した記録書を活用して復旧工事に当たった」とし、知見を蓄積し生かすことの重要性を説く。
 情報通信の発達も復旧工事を後押ししている。安田グループリーダーは「テレビ会議システムなどの導入で関係者間の意思疎通がスムーズに行えるようになった。他支社からの応援によるマンパワーの確保、施工会社などとの信頼関係が早い復旧につながった」と振り返る。大井手副長は「発災直後は3連休を挟んでいたが、パートナー企業がしっかり資機材を調達してくれた」と感謝の意を示す。
 復旧工事の終盤にはJR東日本コンサルタンツ東北支店らの協力を受け、速度を徐々に上げながら走行に異常がないかを確認する「速度向上試験」を実施。4月14日に全線で運転を再開し、5月13日に通常ダイヤに戻した。
 1カ月で全線復旧にこぎ着けた東北新幹線。東北エリアと首都圏を往来するユーザーが快適で安心して利用できる環境は、JR東日本やパートナー企業を含む関係者の熱意によって成り立っていると言えよう。



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清水建設江東ブルーシャークス/ラグビーリーグ、ディビジョン2に昇格

 ジャパンラグビーリーグワン・ディビジョン3に所属する「清水建設江東ブルーシャークス」が、5月21日に名古屋市内、同28日に東京都内で行われたディビジョン2への入れ替え戦に勝利した。第1戦は対戦相手のマツダスカイアクティブズ広島に30対24、第2戦も53対19で勝利。入れ替え戦の勝ち点を9点とし、ディビジョン2への昇格が決まった。
 江東ブルーシャークスは、1976年に発足したラグビー部が前身の社会人チーム。2001年から社外選手にも門戸を開くクラブチームとして活動し、同年に新設されたラグビーリーグワンに加盟。東京都江東区をホストエリア、夢の島競技場をホストスタジアムとしている。
 ディビジョン2への昇格を手にした江東ブルーシャークスの大隈隆明監督は「今シーズンは戦う集団になるために“Reborn”というチームスローガンを掲げスタートし、目標に掲げたディビジョン2昇格を達成できた。もう一段階レベルアップできるよう頑張っていきたい」とコメント。高橋広大キャプテンは「多くのファンや会社関係者・江東区民などすべての方々の熱い声援が力になった。来シーズンも常に向上心を持って仕事とラグビーの両立に全力で取り組みたい」としている。



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2022年6月1日水曜日

厚労省/特定元方事業者の巡視規制緩和へ、デジタル技術23年度適用目指す

 厚生労働省は2023年度からの適用を目指し、労働安全衛生法(安衛法)で特定元方事業者に義務付けている作業場所の「巡視」規制の緩和を検討する。デジタル技術を活用し、遠隔地でも現場状況を確認できる環境を整える。巡視規制の緩和は、政府が策定する規制の「一括見直しプラン」に盛り込まれる予定。プラン決定後、厚労省が労使双方の関係団体にヒアリングを行い、デジタル活用の可否を判断。並行して、ウエアラブルカメラや画像認識処理など使用可能な技術を検討し、22年度中に成果をまとめる。
 デジタル技術の活用を認める場合、23年度にも省令改正や通知・通達など必要な措置を講じるという。
 建設業などは元下の重層構造によって現場内で複数の請負人が入り組んで作業する。作業員が作業中の建機に激突したり開口部から転落したり、請負人同士の連絡調整不足が原因で労働災害が発生する事例があった。このため特定元方事業者による1日1回以上の巡視を安衛法や労働安全衛生規則(安衛則)で規定している。巡視によって作業間の調整状況や、建機・設備の安全性などを確認。不安全な作業や危険な状況を発見した場合、即座に改善を求めたり、作業停止の指示といった労災防止措置を講じたりする。
 政府が目指すデジタル技術による規制改革の姿は▽情報収集の遠隔化(人が評価する)▽判断の精密化、自動化・無人化(AIなどが評価する)-の2段階。
 特定元方事業者による巡視規定ができた背景を踏まえると、見直しによって安全衛生水準を低下させないことが原則となる。デジタル化には現場で実施する場合と同等の情報が得られることや、速やかに労災防止措置を実行できるといった機能が求められる。厚労省はウエアラブルカメラを使用した遠隔地からの情報収集、定点カメラと画像認識処理による不安全行動の把握などを想定。デジタル技術で得た情報を基に判断や具体の措置を講じるのは、従来通り特定元方事業者になる見込みだ。



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東大生研/幅広く災害対策学ぶプログラム開講、防災のリーダー人材育成

 東京大学生産技術研究所(東大生研、岡部徹所長)の災害対策トレーニングセンター(DMTC、目黒公郎センター長)は、災害対策の基本的な情報などを講義するプログラムを開講した。行政職員や民間企業の社員など誰でも受講可能で、幅広い分野の災害対策を学ぶことができる。首都直下地震などの発生が懸念される中で、災害対応のリーダーとして活躍できる人材を育てる。
 災害対応の中心となる行政は、少子高齢化によって税収が減少し財政的な制約が増えた。今後も災害対策を維持していくには行政に依存せず、民間企業や住民などで連携しながら進めることが重要になっている。
 開講した基礎プログラムは、基礎概論と基礎演習で構成する。基礎概論では地震のメカニズムや救助・災害医療支援、災害情報、社会経済活動回復といった災害対策に関わる基本的な知識を講義する。冬に開講予定の基礎演習では講義に加え、実技や発表などの体験も実施。災害の状況を想像する力を養い、現状の課題の解決策を発見できるようにする。
 5月31日に東大駒場リサーチキャンパス(東京都目黒区)で開講式を開いた。目黒センター長は「既存の災害教育プログラムと協働しつつ、将来的には補完していくことで、わが国全体の防災力を高めたい」とあいさつした。岡部所長は「今後は行政による公助だけではなく、自助・共助が主体となる総力戦で災害に立ち向かっていく必要がある。センターを災害対策の発展に貢献する場として、これからの活動を推進していく」と話した。



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G7気候・エネルギー・環境大臣会合/石炭火力の公的支援、22年内終了で合意

 5月26、27日の2日間にわたってドイツ・ベルリンで開かれた先進7カ国(G7)気候・エネルギー・環境大臣会合で、参加国政府が二酸化炭素(CO2)排出削減対策を実施していない石炭火力発電所に対し、新規の公的支援を年末までに終了することで合意した。パリ協定(国際的枠組み)で定めた、世界の気温上昇を産業革命前から1・5度にとどめる努力目標の達成に向けて、G7が一致して取り組む意思も明確化した。
 日本からは大岡敏孝環境副大臣、細田健一経済産業副大臣が出席した。議長国のドイツ主導で議論を深め、共同声明を採択した。
 共同声明では排出削減対策を講じていない化石燃料部門に対する新規の公的投資を年内に止めることが、1・5度目標の達成に不可欠とされた。これに対し、関係閣僚が5月31日の閣議後会見で見解を述べた。萩生田経産相は「日本の主張が全面的に認められた。日本が考えるカーボンニュートラル(CN)のスケジュール通りの取り組みを進められる環境が整った」と歓迎。山口壯環境相は「大きな方向性について一致したということで、重く受け止めている。共同声明に基づき関係省庁と連携の下、内容をしっかり実行していく」と語った。



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鹿島/空飛ぶ部屋!「フライングボックス工法」開発、実工事で有効性確認

 鹿島はプレストレストコンクリート(PC)床版とCLT(直交集成板)パネルを活用した新たなユニット化工法「フライングボックス工法」を開発した。現場敷地内の屋内地上部でPC床版にCLTパネルの壁と天井を組み立て、内装まで仕上げた後に揚重して所定の位置に取り付ける。在来工法に比べて、天候の影響を受けないため計画的に安定した施工が可能。仕上材などの揚重回数を大幅に減らし、生産性向上につながる。実現場にも導入し有効性を確認した。
 同工法はシンガポールで施工中のウッドレイ複合施設建設工事で採用したユニット化工法「PPVC工法」で得た知見を生かし、日本国内の基準や施工条件に沿ったCLTパネルを活用した。現場の地組ヤードにPC床版を設置し、プレカットされたCLTパネルを組み立てる。建具や設備機器設置などの内装仕上げ後、タワークレーンで揚重して所定の位置に設置する。ユニット間のPC床版の目地にモルタルを詰め、床版を圧着。PC床版と周辺躯体をコンクリート打設して一体化する。
 同社は同工法を横浜市鶴見区に建設している(仮称)鶴見研修センター新築工事事務所に適用した。81居室のうち28室に採用する。CLTパネルの組み立ては、外装取り付けアシストマシン「マイティフェザー」を活用。重量のあるパネルの屋内組み立て作業を効率化した。タワークレーンの操作は、地上部からの遠隔操作を実現する「TawaRemo」を導入。オペレーターの作業環境と安全性を向上しつつ問題無く揚重できる。重量のあるユニットを自動的に水平な状態に調整するつり荷制御装置も活用。作業性の向上と揚重時の荷ブレを低減し安全に設置した。
 木が持つリラックス効果で、利用者のウエルネス向上にも貢献する。今後、工法の改善、改良を進め、研修施設以外の用途建物に適用を拡大する。伊藤仁専務執行役員建築管理本部副本部長は「マンション、ホテル、病院にも適用できる。今回の導入を比較検証し、発注者にはウエルネスの観点から提案していきたい」と述べた。



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岐阜県/25年度完成目指し内ケ谷ダムで定礎式、施工は前田建設JV

 岐阜県は5月30日、郡上市大和町内ケ谷で建設を進めている内ケ谷ダムの定礎式をダムサイトで行った。県や自治体、国土交通省、施工者など関係者約80人が出席し、工事の安全と早期完成を祈念した。ダム本体の施工は前田建設・大日本土木・市川工務店・TSUCHIYAJVが担当。2025年度の完成を目指し、コンクリート打設工事が本格化する。
 式典で河合孝憲副知事は「内ケ谷ダムは、度々大きな水害に見舞われてきた長良川流域の要になる。定礎式を迎えられたのは、皆さまの尽力のたまもの。今後の工事の安全とダムの悠久の安泰を願っている」とあいさつ。堀田治中部地方整備局長は「気候変動で激甚化・頻発化する自然災害に対応するため、堤防やダムの整備などハード・ソフト対策で、あらゆる関係者が協力する流域治水を推進している。内ケ谷ダム建設は洪水被害の軽減、河川環境の維持などが期待できる事業。安全に留意し、しっかり取り組んでほしい」と渡辺猛之国交副大臣の祝辞を代読した。
 式典では、前田建設JVの関係者が礎石を搬入し、河合副知事、堀田局長、平岩正光県議会議長、日置敏明郡上市長が周囲にスコップでコンクリートを打ち込む「鎮定の儀」、野島征夫県議会議員、武藤鉄弘美濃市長、尾関健治関市長、谷山拓也岐阜市副市長がコンクリートをこてでならす「斎鏝の儀」、石黒幸文中部電力執行役員再生可能エネルギーカンパニー水力事業部長、前田操治前田建設社長、馬場義雄大日本土木社長、小川健市川工務店社長、河村亨TSUCHIYA代表取締役上級副社長執行役員が木づちでたたき固める「斎槌の儀」を行った。その後、バケットでコンクリートを流し込み埋納。多くの関係者が万歳三唱とくす玉開披で定礎を祝った。
 内ケ谷ダムは、木曽川水系長良川支川亀尾島川に整備する多目的ダム。洪水調節や流水の正常な機能の維持、発電などの役割を担う重力式コンクリートダムで、規模は堤高84・2メートル、堤頂長261・5メートル、堤体積33万立方メートル。総貯水量は1150万立方メートルで、県管理ダムで最大級となる。1979年に事業採択され、83年から建設事業を推進。2016年に本体工事に着手した。総事業費は約580億円。
 上馬場靖作業所長は「無事故・無災害で折り返し地点までたどり着いた。気を引き締め、残り半分も安全・品質・環境に配慮し完成させたい」と話した。



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