2026年10月19日月曜日

凜/関電工DX推進部副長(DX推進担当)・塚野祐香さん

 ◇後輩に同じ働き方をさせたくない
 電気設備工事の現場に寄り添ったDXの実現に向け、システム開発に従事する。施工管理の経験を生かし、「現場の困り事をどう効率化しようか」と常に考えている。今夏に導入した見積もりの自動概算システムの開発では、チームの中心的な役割を担った。
 座右の銘は「面白いことを見つける」。IT企業との協業では、「仕事の進め方や場の仕切り方がまったく違う。自分の引き出しが増えた」と喜ぶ。施工管理は職人と材料をつなぎ、システム開発は人と情報をつなぐ仕事。そこに共通点を見いだしている。
 理数系科目が得意で工業大学に進学。「人と関わりながら、ものづくりができる仕事がしたい」と2007年に関電工に入社した。
 当時、現場にはまだ女性技術者が少なかった。ある改修工事では、建物を稼働させながら設備を更新するため、夜間や休日の作業が中心だった。「挑戦させてもらえて良い経験だった」と感謝する。ただ、仕事と育児の両立には難しさも感じていた。「育児と仕事を両立できたかと問われると難しい。家族の協力があって続けられたが、この働き方を後輩にはしてほしくない」と振り返る。
 その後はダイバーシティ推進チームのメンバーになり、より良い働き方を会社に提案してきた。「もっと働き方の選択肢が増えれば、建設業界はもっと良く変わっていく」と信じている。
 (つかの・ゆか)


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188505
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回転窓/地元の名産に思いを込めて

 毎年秋を迎えると、千葉県に住む友人からの頂き物を楽しみにしている。豪雨災害で収穫に影響が出ているようだが、先日、家に届いた落花生「おおまさり」(品種名)は今年も見事な出来栄えだ▼千葉名産・落花生の中でも堂々たる風格を持つ。大きさは一般的な品種と比べて約2倍。ゆでると実はやわらかく、甘くて食味がいい。落花生を好きな方は一度食べればきっとファンになるだろう▼極めて大粒で収穫量が多く、おいしい落花生を。こうした品種の育成に県農林総合研究センターが1993年度から取り組み、14年かけて品種登録の出願にこぎ着けた。2009年から一般栽培されている(県ホームページ「教えてちばの恵み」から)▼落花生の生産量で全国1位を誇る千葉県。1876年に栽培が始まり、今年は150周年の節目に当たる。これを記念し、県内では企画展なども開かれている▼友人が社長を務める建設会社は、豪雨災害の復旧工事に携わる。自分の住まいも浸水被害に見舞われた。被災地の復興を応援してほしい--。大変な状況にもかかわらず特産品を贈ってくれた彼の、そんな思いが伝わってくる。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188497
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大阪府箕面市/新市立病院整備/分離ECI採用、12月上旬に事業者選定プロポ公告

 大阪府箕面市は、新船場北公園跡地で計画している「新市立病院整備事業」で、12月上旬にECI事業者(施工予定者)を決める公募型プロポーザルを公告する。建築工事と設備工事を分離して発注する「分離ECI方式」を採用。参加資格書類を同中旬ごろまで受け付け、プレゼンテーション審査などを経て2027年5月中旬ごろに事業者を決定する。病院棟の規模はS造9階建て延べ約3万8900平方で病床数は390床を想定。28年度の着工と31年度中の開院を目指す。
 発注方針書によると、参加できるのはいずれも単体または2~3者JV。単体とJV代表者は11年度以降に延べ1万5000平方メートル以上の一般病床がある病院(免震構造)の新築または増築工事の施工実績があること。建築工事の単体とJV代表者は建築一式の総合評定値が1700点以上、設備工事は管工事、電気工事の総合評定値が単体またはJVとして1600点以上であることなど。技術協力(実施設計)期間は28年7月まで。工期は同8月から31年8月まで。
 現在の市立病院(萱野5)をCOM1号館と隣接する新船場北公園の跡地(船場東1、約1・5ヘクタール)に移転新築する。基本設計によると規模は病院棟がS造9階建て延べ約3万8900平方メートル、立体駐車場棟はSRC造地下1階地上4階建て延べ約9970平方メートル。
 診療科目は呼吸器・免疫内科や放射線治療科などを新設し計30科、病床数は390床(高度急性期・急性期)で全室個室とする。1階は救急・放射線、2階は手術・HCU(高度治療室)、3階は外来・検査、4階は総合受付・患者支援センター、5~9階は病棟とする。駐車場は約250台確保。8月時点での概算事業費は、建設費約517億円(税込み、以下同)、医療機器整備費約71億円、設計・工事監理費約18億円の計約606億円。
 指定管理者は医療法人協和会、基本計画策定支援業務はシップヘルスケアリサーチ&コンサルティング、CM(コンストラクションマネジメント)業務はプラスPMが担当した。基本・実施設計は安井建築設計事務所が担当している。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188504
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台風25号/印旛沼・船形干拓堤防緊急復旧が完了/西澤関東整備局長らが現場確認

 台風25号の影響で堤防が決壊した印旛沼(千葉県)で、最も被害が大きかった船形干拓地先の緊急復旧工事が15日に完了した。国土交通省関東地方整備局と水資源機構、千葉県で結成した「チーム印旛沼」が、破堤箇所をふさいだ上で鋼矢板を打設して補強する二重締め切り工を実施した。16日に西澤賢太郎関東整備局長と水資源機構の岡村次郎理事長、熊谷俊人千葉県知事が現地を訪れ、施工状況を確認した。
 3人は現場を視察した後、テックフォース(緊急災害対策派遣隊)をはじめとする関東整備局の担当者のほか、水資源機構や県の報告を受けた。西澤局長は「役割分担しながら連携できたことが、スピード感を持った施工につながった」、岡村理事長は「利水関係者や周辺市町の協力に感謝する」と述べた。熊谷知事は「(発災から)3週間という早さで施工いただき感謝する。これから、有識者とともに破堤メカニズムの解明に取り組んでいく」と話した。
 鋼矢板の延長は約120メートル。関東整備局は工事監督や技術支援、緊急排水オペレーションを実施。水機構は印旛、大和田の両機場で排水ポンプを稼働させて水位を低下させ、復旧工事を支援した。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188498
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清水建設/米スタートアップと現場向け人型AIロボット開発/作業代替を促進

 清水建設は、建設現場の作業に対応したAI搭載ヒューマノイド(人型ロボット)の開発で、米スタートアップと連携する。建設業向けロボットの本体や制御システム、ソフトウエアを開発しているノーブルマシーンズ(カリフォルニア州、ウェイ・ディン最高経営責任者〈CEO〉)に出資。AIで機械やロボットを動かすフィジカルAIの技術で、人手に頼ってきた現場作業の支援・代替につなげる。
 年内は現場の移動、巡回といった基本動作の検証に取り組む。2027年春以降は実現場での具体的な作業検証にも着手する考えだ。同社は24年5月の設立。連携を機に清水建設は出資を完了した。
 ノーブルマシーンズは身体的負担が大きく、危険な作業の支援・代替ができるよう、建設現場に特化したAIやロボットを開発。清水建設の持つ現場の知見、ノウハウを反映させ、実用性を高める。同社のBIM/CIMデータを活用した模擬的な現場、実現場など、さまざまな検証が可能。建設用途に適したスピード感のある開発・改良が進むとしている。
 年内は現場を再現した仮想空間での歩行シミュレーションを実施。資機材の運搬などの動作検証を進める。27年春以降は施工現場を含め、実機を用いた作業検証に取りかかる。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188500
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2026年10月16日金曜日

回転窓/今治の新たな風景

 健康増進を目的に歩く習慣が付いた一方、自転車に乗ることがめっきりなくなった。この機会に20代の頃から乗り続けた愛車を処分。だが安全のためにと家族から贈られたヘルメットは踏ん切りがつかず、まだ手元にある▼自転車用ヘルメットも耐用年数があり、3年程度が買い替えの目安だそうだ。愛媛県今治市が着用の促進とともに、安全な使用と適切な時期の買い替え、資源循環を一体で進めている▼今治市サイクルシティ推進協議会や乃村工芸社らが連携し「IMABARI REHELM(リヘルム)プロジェクト」を展開。使わなくなったヘルメットを再生素材に変え、イスやテーブルなどの家具にアップサイクルしようと取り組んでいる▼25日にはサイクリングの聖地として知られる「瀬戸内しまなみ海道」を舞台に、世界のサイクリストが集う国際大会「サイクリングしまなみ」が開かれ、同協議会らがプロジェクトを発信。来年3月には家具を市内に設置するという▼今治市はしまなみ海道の四国側の起点で自転車が地域に根付く。ヘルメットがまちで触れ使える家具に生まれ変わり、今治の風景になる日を待ちたい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188472
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新社長/フジテック・市村雄二氏/世界水準の利益率確保を

 世界レベルの大手昇降機メーカーと同等の利益率確保を目標に掲げた。先行する企業に学びながらオペレーティングモデルを迅速に変革。研究開発への投資も増やし、顧客の期待を超えるイノベーションを創出する。ビジネス環境や顧客の要求に素早く対応する“ハイベロシティ企業”を目指す。
 --就任から約4カ月が経過した。
 「日本の製造業はポテンシャルが高い一方で、テクノロジーを使い切れていないと感じている。グローバル市場での地位確保にも苦戦している。当社もポテンシャルは高いが、生かし切れていないところがある。グローバル・エクセレント・カンパニーへの成長を目指したい」
 --今後のかじ取りは。
 「2026年3月期の連結売上高は過去最高を更新したが、会社のポテンシャルを考えれば、さらに利益を積むことができると思っている。社会や顧客に提供する価値を高めることで、世界レベルの大手メーカーと同等の利益率の確保を目指す」
 --利益率を高める方策をどう考える。
 「リニューアルと保守の領域で投資を増やして利益水準を引き上げ、会社全体の成長につなげたい。リニューアルは、他社製品のリニューアルや保守にも対応できるよう、技術力を高めていく。保守はデジタルで専門的な技術などを補いながら、保守要員の多能工化を進めていく」
 「本社のグローバル化も進める。地域ごとの経験やノウハウを直接、各国のグループ会社間で共有できるようになれば、さらに多くの可能性が生まれる。オペレーションモデルの転換に向け、グローバルな視点でファイナンスや人事制度の標準化を目指している」
 --グループ全体で注力する分野は。
 「昇降機の稼働を通じて蓄積した、人流や属性などさまざまなデータの活用を考えたい。現在はメンテナンス以外で生かせていないデータを、ソフトウエア開発会社やロボットメーカーなどとの協業を通じて活用し、他社にはない新たな価値を創出することで、企業価値の向上や成長につなげる」
 「市場全体で見ると、新設台数は数年前から緩やかに減少している。リニューアルや既設昇降機の性能改善などの需要もあるため、日本市場は伸びしろがあるとみている。海外は北米やインドなど、市場規模が2桁成長している地域で、着実に需要を取り込む。海外メーカーよりもきめ細かく顧客の要望に応え、リニューアル領域も拡大させる。国内外の両市場で着実に業績を伸ばし、目標達成に向けた成長曲線を描きたい」。
 (6月26日就任)
 (いちむら・ゆうじ)1984年大阪大学経済学部卒、NEC入社。2012年コニカミノルタ入社、18年常務執行役。22年三菱ケミカルグループ執行役兼シニアバイスプレジデント兼最高デジタル責任者(CDO)。26年フジテック社外取締役を経て6月26日付で現職。大阪府出身、65歳。テニスは学生時代から競技として続けている。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188452
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横浜市/新横浜駅北部地区まちづくり方針公表/新図書館との回遊性重視

 横浜市は、新横浜駅北部地区のまちづくり方針をまとめた。「つどいが価値を生み つながりが未来を動かす都心 新横浜(シンヨコ)」を目指す姿として、交通機能の強化や土地の高度利用を進める。同地区で計画する、延べ2万平方メートル規模の図書館と連携したまちづくりを展開する。
 高度地区に指定されている環状2号線や宮内新横浜線沿いでは、業務、商業などで土地の高度利用を図る。ITや半導体関連など先端産業の拠点形成や、歩行者ネットワークを拡充させる。7~10年後の完成を見込む新図書館とまちづくりを結び付ける。
 市の担当部署によると、「図書館と駅の回遊性を向上させる機能を導入する」方針で、歩行者デッキの新設なども候補となる。防災力強化のために、帰宅困難者の一時滞留施設の設置も検討する。避難動線の確保、防犯カメラの設置も進める。
 新横浜駅周辺は1975年に土地区画整理事業が終了。95年に「新横浜北部地区街づくり協議指針」を策定した。まちづくり方針を巡っては、2023年からワークショップを開催するなど住民と対話を重ね、2月に骨子を公表していた。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188465
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東京都西東京市/東伏見駅周辺まちづくり推進/年度内に基本計画策定へ

 東京都西東京市は、連続立体交差(連立)事業に連動し、東伏見駅周辺のまちづくりを推進している。年度内に基本計画を策定する。素案によると、まちづくりでは、市内外の人でにぎわう街、安全で安心して住める環境を目指す。下野谷遺跡や石神井川、東伏見稲荷神社などの地域資源を維持、活用にも取り組む。誰でも気軽に立ち寄れる施設や、下野谷遺跡の保存と博物館やカフェのような施設整備も検討している。
 基盤づくりに駅北側の側道、交差道路拡幅、南北交通広場整備なども行う。にぎわい創出には土地利用の誘導、高架下活用、駅舎デザイン、バス路線再編などを検討する。安全・安心な住環境のため、石神井川の護岸整備も推進する。
 連続立体交差事業は西武新宿線井荻駅から柳沢駅間の約5・1キロの区間。19カ所の踏切を除却し、交通渋滞解消、道路と鉄道の安全性向上を図る。住居エリアの保全や地域の利便性の向上を目的とした側道の整備を計画する。
 市は2026年度予算案で関連経費として3億3318万6000円を計上した。26年度は西武新宿線井萩駅から東伏見駅付近までの連立事業に関連し、基本計画のほか用地取得なども予定する。駅の南方向に延びる西東京市都市計画道路3・4・17号線の事業認可を受けるため、予備設計に着手する。今後は意見募集の実施後、27年3月に基本計画を策定する。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188462
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大成建設ら/建設ロボ専用図面を自動生成/現場導入後押し

 大成建設とサン・エンジニアリング(神戸市中央区、日部恭宏社長)は、CADやBIMのデータから建設ロボット専用の図面を自動生成するシステムを開発した。ロボットの作業範囲や走行ルートを認識させるために必要な地図の作成を自動化。手作業でかかっていた時間と負担を大幅に減らす。図面の品質も均一化し、建設現場へのロボット導入を後押しする。
 「AutoRoboMapSystem(アームス)」として開発した。米オートデスクが提供するCADソフトで作成した建物のデータを読み込ませると、数回のクリック操作でロボット専用の地図を自動生成できる。現場の状況に応じて、2Dと3Dのいずれの形式でも出力できる。
 BIMデータが持つ部屋や部材の材質などの属性情報を活用し、建設ロボットの環境認識精度を高めることも可能だ。走行ルートの最適化に加え、施工や移動の制御の高度化にも柔軟に対応できるとしている。
 大成建設によると、従来はオペレーターが手作業でロボット専用の地図を作成していた。2Dデータから不要な文字や記号を取り除く必要があり、多大な時間と手間がかかっていた。今回のシステムには、あらかじめ設定したルールに基づいて処理するアルゴリズムを採用。手作業で起こりがちだった文字や記号の消し忘れ、誤消去などのヒューマンエラーを防ぎ、品質の均一化と精度の向上を図る。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188464
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2026年10月15日木曜日

中国整備局/俵山・豊田道路第2トンネル貫通/延長1267メートル

 中国地方整備局山陰西部国道事務所が山口県内で建設を進めている国道491号「俵山・豊田道路」(延長13・9キロ)で、第2トンネル(1267メートル)の掘削が完了し、13日に貫通式が開かれた。施工はアルソシア建設(旧三井住友建設)・岩田地崎建設JVが担当。工事関係者や長門市の江原達也市長、俵山小学校の児童ら約130人が参加し、通り初めや鏡開きで節目を祝った。
 俵山・豊田道路は山口県下関市と長門市を結び、山陰道の一部を構成。第2トンネルは俵山北IC~(仮称)俵山温泉IC間に計画し、仕上がり内空断面積は99・4平方メートル。2024年8月に掘り進め、9月10日に貫通した。遠隔操作でロックボルトを自動打設するなど最新技術を積極的に導入した。
 式では山陰西部国道事務所の岩政孝之建設監督官らが貫通発破のボタンを押した後、無事貫通を確認。俵山幼稚園の園児がくす玉を開くと、同事務所の本村信一郎所長と江原市長ら関係者が通り初めを行い、それぞれ握手を交わし万歳三唱した。
 本村所長は「皆さんは高い技術力と不断の努力によって多くの課題を乗り越えた。安全確保を最優先に品質の高いトンネルを完成させてほしい」と期待。江原市長は「順調に工事が進んでいる。命の道、観光産業の道である山陰道の整備をしっかり前に進めるための活動を加速させたい」と意気込んだ。
 その後、たるみこしを迎え、鏡開きと乾杯で貫通を喜び合った。俵山小の児童は金子みすゞの詩「私と小鳥と鈴と」を合唱し、会場を盛り上げた。
 最後にアルソシア建設の平喜彦取締役兼専務執行役員土木事業本部長が「安全・環境に配慮し、持てる力を結集して最後まで力を尽くす」と決意を述べた。


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回転窓/砂の上の笑顔と涙

 この前の3連休に、東京湾の海辺で15歳以下のビーチサッカー大会が開かれた。関東以外からもビーチ専門のチームなどが参加し、熱戦が繰り広げられた▼芝の上とは違い、ボールの行方が分かりにくく、足で扱うのにも苦労する。それでも、ためらいなく体を投げ出し、曲芸のような動きを見せる。砂まみれになってボールを追いかける選手たちの、はじけるような笑顔が印象的だった▼決勝戦は千葉市美浜区のJFA夢フィールドにあるピッチで行われた。ビーチ専門のチームと、ビーチサッカーにも力を入れる11人制主体のチームが対戦した▼先制したのは専門チーム。見事なオーバーヘッドキックでシュートをたたき込んだ。11人制主体のチームも負けじと華麗な足技で相手をかわし強烈なシュートを放つ。試合終了30秒前、同点に追い付いた▼両チームは3年前の全国大会でも対戦していた。一部の選手にとっては小学生時代以来の再戦だった。勝敗はPK戦に持ち込まれ、勝者と敗者に分かれたが、砂の上で育まれた友情を見せてもらえた。互いに健やかに成長し、いつか人生のどこかで再び巡り合う日を楽しみにしたい。


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国交省検討会/処遇や働き方、育成で議論/AIで人を支える視点も

 国土交通省の有識者会議「持続的な成長産業としての建設業のあり方に関する検討会」は13日の会合で「人を大事にする」産業の実現方策を議論し、さらなる処遇改善や働き方改革、人材育成の強化などで幅広く意見が交わされた=写真。人を支えるのに欠かせないツールとして、DXやAIの徹底的な活用を訴える声もあった。次回以降のテーマとなる真に「経営力」のある産業、「未来に続く」産業の議論に各委員の意見を引き継ぎながら、打ち出すべき施策の大枠を固めていく方向だ。
 古屋星斗リクルートワークス研究所主任研究員は、中小・零細企業が多い建設業では人材育成の共同化が有効と指摘。地域の建設業界が主体的に学校教育に投資し、将来の担い手の裾野を広げるアイデアも披露した。浜田紗織ワーク・ライフバランス取締役は、組織の内外に存在する「潜在労働力」を引き出す経営ノウハウの展開を提案。時間や家庭の事情で制約のある人材を切り捨てないマネジメント事例を示し、「人が無理をして仕事に合わせる産業ではなく、人の力が発揮されるよう仕事をつくり変えられる産業」への転換を訴えた。
 福地宏之一橋大学大学院経営管理研究科准教授は、個社として規模の拡大を追求し、教育や採用などの機能を集約する方法も有効な一手だと指摘。ロールアップ型のM&A(企業合併・買収)で経営能力に優れた会社を軸にグループ化するなどし、「人を大事にする企業が成長できる競争環境の創出を考えていく必要がある」と主張した。
 建設業界側からは、月給制への転換の重要性を指摘する声が相次いだ。勝見剛日本建設業連合会(日建連)総合企画委員会政策部会部会長は「施工時期の平準化や支払い条件の改善に向けた民間発注者への指導と、月給制を導入する企業への支援・評価の仕組みが必要だ」と話した。錢高久善全国建設業協会(全建)副会長は仕事量の繁閑差を課題に挙げ、既存制度の建設業務労働者就業機会確保事業について「使い勝手が悪い。柔軟に活用できる制度を考えてもらいたい」と要望した。
 全邦釘東京大学大学院工学系研究科特任教授は「安全や処遇、働き方の改善はAIなしで実現しない。人を減らす技術ではなく、人を守る技術としてAIを捉えるべきだ」と問題提起した。丸山優子山下PMC社長は日本の優れた品質管理のノウハウをフィジカルAIに取り込むことを提案。「人が誇りを持ち、人にしかできない仕事をする。そのことが他産業に比べて高い魅力、やりがい、処遇をもたらす」と訴えた。


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大阪市/大屋根リング初期改修基本設計・維持管理計画策定業務/東畑建築事務所JVに

 大阪市は2025年大阪・関西万博のシンボル「大屋根リング」の一部残置に向けた「大屋根リングの初期改修に係る基本設計及び維持管理計画策定業務委託」の公募型プロポーザルで、東畑建築事務所・梓設計JVを優先交渉権者に選定した。契約期間は契約日から27年10月29日まで。
 プロポには同JVだけが提案した。7日にプレゼンテーション審査を実施。学識経験者らが実施体制や業務実績、技術提案を審査した。
 業務では此花区夢洲の万博会場に整備された大屋根リングのうち、残置する約200メートルを対象に、木材の劣化状況や構造上の課題を調べ、耐久性向上や構造補強、防耐火・避難安全対策など初期改修の内容を検討する。点検や補修、部材の更新、状態監視を含む長期的な維持管理計画もまとめる。
 大阪府と大阪市は、大屋根リングを万博のレガシー(遺産)として夢洲第2期区域北東部に残し、周辺を記念公園として整備する方針。リングは人が登れる公園施設として活用する。初期改修は工期約12カ月、概算事業費約40億円を想定している。
 業務の契約上限額は4455万円(税込み)。


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2026年10月14日水曜日

回転窓/ジムも生き残り競争

 3連休最終日の12日、スポーツの日にちなんだイベントが各地で行われた。自治体の中には運営する体育館のジムを無料開放したところもあり、小欄も恩恵にあずかろうと重たい体にむち打って利用した▼ジムといえば、かつては大規模施設に多様な筋トレマシンやプールを備え、インストラクターが常駐するのが一般的で、利用料も決して安くはなかった。だが、コロナ禍を経て健康志向が高まり、在宅勤務も普及する中、手軽さを売りにした低価格ジムが急増した▼こうした変化を商機と捉えたのがRIZAPグループだ。コンビニジム「chocoZAP(チョコザップ)」の大量出店で培ったノウハウを外部に提供するため、子会社のRIZAP建設を設立し、建設業に本格参入した▼東京商工リサーチによると、フィットネス市場が拡大する一方、ジムの倒産件数も過去最多のペースで増えている▼最近はランニングと8種の筋トレを組み合わせた「ハイロックス」が世界的な人気を集めるなど、流行の移り変わりも激しい。変化するニーズをつかみ、どう生き残るか。結果を約束する力がジム各社に問われている。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188384
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国交省/リスク検証・改修方法で指針/能登半島地震RC造建築物転倒踏まえ

 国土交通省は、能登半島地震で発生したRC造建築物の転倒被害を踏まえた既存建築物の検証・改修方法の指針を近く公表する。杭基礎の耐震設計が義務付けられた2001年以前に建てられた建築物を対象に、設計図書や実測から転倒につながるリスク要因があるかどうかを絞り込むプロセスを提示。転倒の可能性がある場合、地盤や基礎杭を詳細に調査し、必要に応じ増し杭や地盤改良、減築などの対策を講じてもらう。
 9日に開かれた社会資本整備審議会(社整審、国交相の諮問機関)建築分科会建築物等事故・災害対策部会で、指針内容をほぼ了承した。国交省は策定・公表前に広く一般に意見を募集することを検討している。
 能登半島地震での転倒被害は現地調査や有識者会議の議論を経て、基礎杭の損傷や軟弱な地盤の傾斜、柱の配置の偏りなどが要因になったと分析されている。有識者会議は現行の耐震基準は有効だと結論付けたが、それ以前に建てられ転倒を招いた条件が合致する建築物の安全性確保に取り組む必要性を指摘していた。
 近く策定する指針では、最初にリスク要因があるかどうかを簡素に判断するスクリーニングの方法を提示する。基礎と上部構造の二つの観点でリスク要因を挙げ、すべて該当する場合に詳細な調査に進む。基礎は杭の耐震設計や靱性がある杭の実施・使用状況、上部構造は建物形状や柱の偏りなどから判断する。
 詳細な調査では、地盤調査や基礎ばりの状況から杭が破壊されても地盤で支持力を確保できるかどうかを算出。地震時の杭そのものの性能も詳細に検証する。この結果、転倒の可能性があると判断されれば、施主と設計者が相談しながら地盤や杭を改修する対策を検討してもらう。
 同部会では複数の有識者から、指針の活用を促すための周知方法で注文があった。設計者などの専門家だけでなく、一般のビルオーナーへの「呼び水」となるようなアプローチ方法を求める声があった。


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野原諭中企庁長官/中小建設会社の稼ぐ力強化/価格転嫁と取引適正化推進

 中小企業庁の野原諭長官は9日、日刊建設工業新聞など専門紙各社の取材に応じた=写真。8月7日に就任した。中小企業政策のうち、建設業については民間企業の調査結果から零細事業者の倒産が多くなっていることから、「人手不足、後継者がいないなどいろいろな理由がある」とした上で、稼ぐ力を巡る取り組みの柱に価格転嫁と取引適正化、成長投資、事業承継を挙げ、対応を強化する考えを示した。
 野原氏は中小建設会社の倒産に関し、「失業率は上がっていないが、必要な技術が失われるのは避けないといけない」と指摘した。稼ぐ力の強化に向けて、持続的な賃上げの好循環を促していくために価格転嫁と取引の適正化を進めることや、AI・AXを念頭にした成長投資の支援、M&A(企業合併・買収)を含めた事業承継を進めることの必要性を強調した。
 官公需については「インフレ傾向で調達価格が上がっていても、予算が追加されているわけではなく、実質値下げしないと予算に収まらない話があるかもしれない。調査で解像度を高め、対策をしっかり講じたい」と話した。
 中小建設会社にも目を向け、債務負担行為の活用や入札契約制度の工夫で「適切な価格転嫁が図られるよう取り組みを進めたい」と述べ、関係省庁と連携して対応してく方針を説明した。中小企業の設備投資は「AI導入はGXにつながる面もある。投資が必要で新しい取り組みをサポートしたい」と支援に意欲を見せた。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188393
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松尾建設/翠興産にCO2固定化設備導入/低炭素コンクリ製造へ

 松尾建設(佐賀市、松尾哲吾社長)は、グループ会社でプレキャスト(PCa)コンクリート製品やプレストレストコンクリート(PC)製品を製造する翠興産(佐賀県伊万里市)の伊万里工場に二酸化炭素(CO2)固定化技術「カーボンキュア」の設備を導入したと発表した。環境負荷の低減と建設分野の脱炭素化を目指し、低炭素コンクリートの製品化を進める。コンクリート1立方メートル当たり約19・3キログラムのCO2削減効果を見込む。
 液化CO2貯蔵タンクや配管、機器操作室を設けた。液化CO2を練り混ぜ水に溶かし炭酸イオンとしてコンクリート内に取り込み、炭酸イオンとカルシウムイオンを結合させCO2を固定した微細な鉱物を生成。これをコンクリート製造時に使用するセメントの一部に代えて配合し、低炭素コンクリート製品を製造する。
 CO2注入量はセメント使用量の0・3%、セメントの削減量は5%を想定。コンクリート1立方メートル当たりのCO2削減量は鉱物化による固定で1・3キログラム、セメント使用量削減による排出削減で18キログラムと試算している。
 今後、強度試験などを行い性能や品質を確認し、実用化を図る。カーボンキュアコンクリートは松尾建設が同社唐津営業所の駐車場舗道の床版に九州で初めて採用した。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188389
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理研/富岳NEXT新計算機棟DBOWTO入札公告/12月17日開札

 理化学研究所(理研)は、DBO(設計・建設・運営)方式を採用する「(仮称)新計算機棟設計・施工・維持管理事業」の一般競争入札(WTO対象、総合評価方式)を13日に公告した。2月27日に公募型プロポーザル(WTO対象)で発注したが提案がなかった。要求水準書を見直して一般競争入札に切り替え、参加資格などの条件を緩和した。神戸市中央区の神戸キャンパスに次世代スーパーコンピューター「富岳NEXT」を収容する延べ約6500平方メートル規模の新建屋を整備・運営する。
 入札説明書は理研のホームページで交付する。参加申請は11月24日まで経理・調達本部調達部神戸調達課への持参か郵送で受け付ける。入札書の提出期間は12月7~10日。同17日に開札する。
 参加形態は設計、施工、工事監理、維持管理の各業務を担う単体か複数の企業で構成するグループ。設計と工事監理の担当者は理研か文科省で設計・コンサルティング業務の資格を持つ1級建築士事務所。施工担当者は各工種の算定点数が建築工事1190点、電気設備工事950点、機械設備工事950点の資格をいずれか、あるいは全てを満たすことなど。過去15年間に合計計画電力20メガワット以上、延べ5000平方メートル以上のデータセンター(DC)建屋に関する各実績も求める。
 現行の「富岳」が稼働する理研計算科学研究センターの南側隣接地(敷地面積1万0153平方メートル)に、延べ約6500平方メートルを目安とした新建屋を建設する。最大約40メガワットの計算機用電力、約40メガワットの冷却能力、約50メガボルトアンペアの受電能力を備える次世代の高密度計算基盤となる。工事場所は港島南町7の1の1。工期は2029年12月まで。事業期間は36年3月31日まで。
 アドバイザリー業務はデロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー(現デロイトトーマツ)が担当した。2月公告時に提示した上限金額(税込み)は施設整備約173・5億円、維持管理約6・5億円の総額180億円だった。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188392
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大林組/PC橋の柱頭部施工効率化/30%の工期短縮・省人化

 大林組は、プレストストコンクリート(PC)橋梁工事で柱頭部の施工を効率化する工法を開発した。大型ブラケットを使わず、軽微な改良を施した移動作業車で構築する。大型ブラケットや足場支保工の組み立て解体が不要になり、従来工法に比べ約30%の工期短縮と省人化を実現。高所作業も削減し安全性も高まる。実現場に積極適用し、PC橋梁工事のさらなる生産性を後押しする技術開発も推し進める。
 「クラッベワーゲン工法」として開発した。柱頭部を3段階に分けて構築。まず橋脚と同じ幅の柱頭部を構築した後、移動作業車1基を設置して片側の柱頭部をつくる。続いて幅が広くなった柱頭部の上に2基目の移動作業車を設置。その際には1基目の移動作業車と干渉しないよう配置を工夫する。最終段階でもう片側の柱頭部を構築し、柱頭部が完成する。
 従来の張り出し架設工法では、2基の移動作業車配置するための足場支保工に時間を要していた。新工法では幅が狭い柱頭部にも移動作業車を設置できるよう、移動作業車に作用する荷重をコンクリート部へ伝達する主部材の配置を工夫した。
 相対する主部材を互いに干渉しない位置に配置し、限られた幅に2基の移動作業車設置を可能にした。
 柱頭部を構築した後は従来の施工方法に移行できるよう、主部材の位置を元に戻すスライド機構を既存部材に追加。柱頭部の構築後、短時間で安全に主部材を従来位置へ戻せるようにした。既設設備を基盤に軽微な改良で対応できるのが特長となる。
 新工法では、同社が施工するPC橋梁工事の標準的な作業量で、従来140日必要だった工期を100日まで短縮。作業人員も約1100人から約750人に減らした。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188387
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2026年10月13日火曜日

回転窓/探究の道のりは遠し

 かつてゴルフの楽しさを教えていただいた建設会社の経営者がいる。穏やかでスマートなプレースタイル。歩きながらの会話は弾み、周囲への気配りもすばらしい方だった▼そうした出会いとともに、ゴルフにまつわる格言や文章を読み、その奥深さを知るのも楽しい。なかでも「読むゴルフ」で知られる作家・夏坂健が残したエッセーは秀逸だ▼夏坂がゴルファーの必須科目に挙げるのは歴史学や物理学、心理学、設計学、気象学など。そして「ゴルフとは、遠大にして悠久な一大学問なり」と書いている(ゴルフダイジェスト社『夏坂健 Best of Best 誇り高きダブルボギー』から)▼歴史やルール、マナーを学び、コースに出ると風の向きや強さ、地形、芝目などを読む。1打ごとに変化する自分の心理とも向き合う。まさに「一大学問」と言え、多くの人を魅了してやまない理由でもあろう▼一緒にプレーさせていただいた経営者は、すでに鬼籍に入られた。ゴルフだけでなく、時には仕事面のアドバイスも頂戴した。学問や仕事も探究の道のりは遠く、今も小欄の迷走ぶりを見守ってくれているに違いない。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188330
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政府/梅雨前線豪雨から台風25号までを激甚災害指定へ/災害復旧事業を支援

 政府は、梅雨前線豪雨から台風第25号までの一連の気象現象を激甚災害に指定する見込みを示した。公共土木施設などの災害復旧事業について、国庫補助率を引き上げる措置などを講じる。細野豪志防災担当相は9日の閣議後記者会見で、「被災した市町村や都道府県は、財政面を過度に心配することなく、復旧事業を進めることができる」と説明。その上で、「政府を挙げて、被災自治体や住民の皆さんをしっかりと支援していきたい」と強調した。
 激甚災害の指定により適用される措置には、▽公共土木施設災害復旧事業などに対する特別の財政援助▽農林水産業共同利用施設災害復旧事業費の補助の特例▽公立社会教育施設災害復旧事業に対する補助▽私立学校施設災害復旧事業に対する補助▽市町村が実施する感染症予防事業に関する負担の特例-などがある。
 農林水産業共同利用施設災害復旧事業費の補助では、農業協同組合や漁業協同組合などが所有する倉庫、共同作業場などの共同利用施設の災害復旧事業に対し、国庫補助率を引き上げるなどの措置を講じる。
 公立社会教育施設災害復旧事業に対する補助では、災害復旧事業費の3分の2を補助する。私立学校施設災害復旧事業に対する補助では、災害復旧事業費の2分の1を補助する。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188338
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26年熊本地震/熊本県/復旧・復興プラン素案公表/早期復旧と創造的復興推進

 熊本県は8日、「26年熊本地震」の復旧・復興プランの素案を公表した。「最速で目指す痛みの最小化」と「重点取り組みによる被災地の新たな創造的復興」を2本柱に、公共施設の早期復旧や防災庁の地方組織となる「防災局」の誘致などを進める。痛みの最小化は最速での完了を目指し、創造的復興は期間を定めず取り組みごとに進捗を管理していく。今後、市町村からの意見集約を行い、27日に案を公表、10月末までの策定を目指す。
 対象は全45市町村で、熊本市や八代市、氷川町など11市町を重点地域に設定した。
 痛みの最小化では▽命と健康を守る被災者支援▽住まいと暮らしの再建▽社会基盤の早期復旧▽地域経済・なりわいの再建▽防災・減災の取り組み-の5項目を重点的に進める。
 社会基盤の早期復旧では、八代港の港湾機能の維持に最大限配慮しながら復旧を進めるほか、八代工業用水道の早期復旧を図る。地域経済・なりわいの再建では、県営八代工業団地の基盤整備にも取り組む。
 新たな創造的復興では▽新時代を担う地域産業の再興▽新時代へつなぐ「ひと・まち・文化」の創造▽新時代を支え、守る基盤の構築-の3項目を掲げる。
 「ひと・まち・文化」の創造では、県立高校での災害に強い教育基盤の構築や防災・減災に特化した学科の整備に向けた検討を進める。
 基盤の構築では、防災局の誘致による災害対応先進地域の創造を目指すとともに、インフラの強靱化や住宅の耐震化の推進、道路ネットワークの整備、道の駅の防災機能強化を推進する。日奈久断層帯での今後の地震に備え、新たな津波対策にも取り組む。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188341
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日本郵政、日本郵便/東京都江東区の物流施設取得/近隣局の一部機能移転

 日本郵政と日本郵便が東京都江東区にある延べ15万平方メートルの物流施設を取得した。日本郵政の担当者は「銀座局(東京都中央区)、と京橋局(同)をはじめとした近隣郵便局も含め郵便・物流機能を再編する中で、一部機能を移転する予定」と活用方針を説明した。隣接地には郵便局とグループ会社の支社が立地している。シナジー(相乗効果)を生み出し、総合物流企業としての価値を高める。
 日本郵政と日本郵便が2日に土地と建物の取得を発表した。取得価格は非公開。所在地は江東区新砂2の4の17(敷地面積5万9000平方メートル)で、RC造5階建ての構造になっている。建て替えなどはせず、そのまま使う。北側には新東京郵便局、南側には郵便物の輸送などを担う日本郵便輸送(東京都港区、中島直樹社長)の東京支社が立っている。
 日本郵政や日本郵便を含めた日本郵政グループは5月に2026年度から3カ年の中期経営計画を策定した。集配拠点の再編と連動した不動産開発を推進。総合物流企業への転換も掲げた。集配拠点の再編に伴い、空いた土地で新たな施設を造る計画だ。
 再編候補に銀座局と京橋局を挙げていた。銀座局の郵便・物流機能は28年度までに移転する。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188335
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大阪府岸和田市/新庁舎設計/石本建築事務所に

 大阪府岸和田市は「岸和田市新庁舎整備事業設計委託業務」の公募型プロポーザルで、石本建築事務所を最優秀提案者に選定した。4者が提案審査に進出していた。老朽・狭あい化の課題を抱える現庁舎(岸城町)を南海電鉄岸和田駅東側の福祉総合センター敷地(野田町、約1万7400平方メートル)に新築移転する。新庁舎の規模は総延べ約1万7500平方メートルを想定。履行期限は最長で2028年12月28日。32年度の完成を目指す。
 新庁舎は7~8階建てで免震構造を基本とし、低層階に子育てや教育、福祉など市民利用の多い部署を置き、中層階に土木建築などの部署、高層階に議会機能などを配置する。約250台の平面駐車場(約6250平方メートル)を確保し、福祉総合センターと共同利用する。385台の駐輪場(670平方メートル)と92台のバイク駐輪場(320平方メートル)も整備する。
 このほか付属棟に倉庫(平屋50平方メートル)と災害備蓄倉庫(同15平方メートル)、福祉総合センター作業室(同45平方メートル)を設ける。
 同社は「祭りのミチ」「協働のミチ」「集いのミチ」の空間構成を提案し、市民と職員が適度に関わりながら利用できる庁舎の姿を提示。周辺とのつながりを生み出す動線配置などが高評価を得た。
 業務内容は▽新庁舎の基本・実施設計▽現庁舎解体の実施設計▽新庁舎外構整備の基本・実施設計▽許認可申請▽積算▽モニタリング支援▽各種調査▽働き方改革を踏まえたオフィスレイアウト作成。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188332
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関電工/巨大パーツを100km輸送/あぶくま南風力の風車設置が終盤

 福島県のいわき市と広野町にまたがる阿武隈高地で進行している「あぶくま南風力発電所」の建設で、風車据え付け工事がラストスパートに入った。8日までに全28基中23基の組み立てが完了。青空に映える風車群が姿を現している。設計・施工を担当する関電工の久松克也所長は現在、同社が手がける全国11件の風力発電所建設工事の中で「最も難度が高いだろう」と語る。風が強まる11月を前に「10月が勝負どころだ。品質の良い発電所を一日でも早く無事故で事業者にお渡ししたい」と意気込む。
 施工内容は風車の調達・輸送・据え付け、変電所の建設、自営線や集電線の設置など多岐にわたる。工期は2023年9月~27年6月。全体の進捗率は8月末時点で73・4%。10月に17基、11基の年度内引き渡しを目指している。
 この工事を難しくしているのが、部材を運ぶ輸送路の長さだ。海外から部材が届く市内の小名浜港から内陸の「風車サイト」までの道のりは約100キロに及ぶ。久松所長によると、国内の風力発電所では異例の長さで、途中には輸送の支障になりそうなカーブや交差点に加え道幅が狭い箇所が数多く存在していた。工事全体を通しても「経路整備と車両選びが一番大変だった」と明かす。
 ゼネラル・エレクトリック(GE)ベノルバ製の風車のサイズはローター径が103メートル、タワー部分の高さが85メートル。ブレード1枚の長さは約50メートル、タワーは1段当たり約21~24メートルにもなる巨大構造物だ。さらに発電機を格納するナセルは約83トンの重量がある。
 輸送計画の策定には、日本通運グループのNXエンジニアリング(東京都千代田区、宮嵜靖夫社長)が協力。3D測量を活用し、大型車両が通過できるように険しい山道を拡幅・補強したほか、ぶつかりそうな信号機の移設や樹木の伐採などを約8年間かけて地道に進めた。土地の所有者が不明の場合は登記簿調査や地元への聞き取りを行い、一つ一つ突き止めたという。
 輸送にかかる期間も異例の長さだ。一般的に「2日間でも珍しい」(久松所長)とされる中、今回は1回当たり計4日間にわたる。大型部材は6種類の特殊車両を使い分け、小名浜港から計3カ所で積み替えながら風車サイトに運び入れる。このうちブレードの運搬では、トレーラー型の「起立台車」を採用。ブレード先端の位置を電線や信号機の隙間を縫うように微調整しながら輸送する。
 据え付け作業では、国内に16台しかない1200トンづり自走式クレーン2台が稼働。風車のタワー部分を4段階に分けて組み立て後、ナセルやブレードを取り付ける。作業の実施は当日の風の強さや天候を慎重に見極め判断している。
 輸送・据え付け作業は、道路の使用許可が下りる深夜~早朝になる。1日当たり約100人の作業員が毎日、夜通しの工事で発電所を形づくる。久松所長は「万全の準備を整え、作業に臨んでいる」と胸を張る。
 福島県は、産業創出などを目的に再生可能エネルギーの導入を推進している。あぶくま南風力発電所は、コスモエネルギーホールディングスの事業会社・コスモエコパワー(東京都品川区、野倉史章社長)ら4社によるSPC(特定目的会社)「あぶくま南風力発電」(いわき市)が発注。関電工は15年に基本設計、詳細設計を18年に受注。23年8月にEPC(設計・調達・建設)契約を結んだ。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188342
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2026年10月9日金曜日

マルコメ/無添加みそ工場が竣工/施工は大林組、年間1万トンを生産

 みそを中心とする食品メーカーのマルコメ(長野市、青木時男社長)が本社内に建設していた「無添加みそ工場」が8日に竣工した。建物はS造地下1階地上4階建て延べ8201平方メートルの規模。だしなどを含まない無添加みそを年間1万トン製造できる設備を備える。設計は第一設計・大林組JV、施工は大林組が担当した。建物や生産設備への投資額は84億円(税抜き)。
 同日に現地で竣工式を開いた。神事では、青木社長や大林組の佐藤俊美社長ら関係者が神前に玉串をささげた。
 神事後のあいさつで、青木社長は「伝統の醸造技術と、最新鋭の製造・安全衛生システムを組み合わせた新工場から、世界中の食卓にみそを届けたい」と力を込めた。佐藤社長は「(新工場は)マルコメの製品へのこだわりや発酵食品の魅力を発信する重要な場所となる。未来を支える生産拠点として、末永く活用されることを祈っている」と述べた。続いて、俳優の斎藤工さんがゲストとして加わり、テープカットで無事完成を祝った。
 マルコメ本社の所在地は安茂里883。JR長野駅の西側約1キロに位置する。新工場には、みその熟成に使う80トンタンク6基、20トンタンク18基を配置。みそづくりの様子を見学できる施設も設けた。
 健康志向の高まりで、無添加みその需要が急速に伸びている。新工場の稼働により、同社の無添加みそ生産量を年間1万8000トンから2万8000トンに増やす。将来的には、会社全体で3万トンの生産体制を目指す。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188295
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回転窓/平易で正確な表現を

 満員電車の中で新聞を小さく折り畳み、器用にページをめくりながら情報収集する。以前はよく見られた光景がすっかりなくなり、今や新聞はスマートフォンに取って代わられた。どこにいても大量の情報に触れられる▼文化庁が先日発表した2025年度「国語に関する世論調査」によると、国語に関心があると答えた人は83・1%と前回の23年度調査から2・2ポイント上昇し過去最高を記録。スマホやSNSが普及し文字でのコミュニケーションが増えたのが要因という▼「見れた」「出れる」といった「ら抜き言葉」の使用は半数を超えた。若い世代ほど割合が高いが、幅広い世代でら抜き言葉が定着している▼日常生活で文字を縦書きで読み書きする機会があると答えたのは67・3%。どこで読み書きするか複数回答で尋ねると「紙の本・辞書」(69・6%)、「紙の新聞」(58・7%)となった▼新聞が日本語の読み書きに与える影響は大きい。手元に置く『記者ハンドブック』の前書きに、記事は「分かりやすくやさしい文章で書く」「できるだけ統一した基準を守る」のが原則とある。どれだけ時が流れても、記者の基本は変わらない。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188291
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鶴田浩久国交審/インフラ海外展開、業界の力を最大限生かす

 国土交通省で国際関係施策を統括する鶴田浩久国交審議官が、建設専門紙会社の取材に応じた=写真。インフラ海外展開を加速するため「企業や団体と連携し、業界の力を最大限生かしていく」と民間との協働を呼び掛ける。国際市場の中で日本の立ち位置を冷静に分析し、優位性を発揮できる領域を見極める必要性を説く。「(海外からの)違う目で見て、初めて自分たちの価値に気づく」と指摘し、海外進出が日本の技術やサービスの潜在力を引き出す契機になることを期待する。
 海外諸国の旺盛なインフラ需要を日本の活力向上につなげる。海外インフラ事業はライバル国との競争が激化し、相手国のニーズも変化している。日本単独だけでなく他国と協調する必要性も指摘。「場合によっては国際標準に合わせ、比較優位が見いだせなければあえて追求しない。自分たちを過信し過ぎず、冷静に分析して進める」と話す。
 日本の強みとして公共交通指向型都市開発(TOD)やスマートシティー、3D都市モデルを積極展開する。これ以外に「防災」を有望分野に挙げる。「日本が力を入れる事前防災は、その概念から広めていくべきだ。人命を守るとともに、事前に防ぐ方が経済的に優位だと発信する必要がある」。
 今後の進出先としてグローバルサウスや、高市早苗首相が5月に発表した「進化したFOIP(自由で開かれたインド太平洋)」を踏まえた展開を検討する。相手国のニーズを探り、日本側が持つ技術などのシーズとマッチングするため「対話の場をつくる」ことに重点を置く。エネルギー資源や水資源の安全保障といった国際社会で重要性を増すテーマにも「国交省として貢献し得る」としてインフラやモビリティーの展開を模索する。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188289
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26年熊本地震/木造仮設住宅の建設進む/2階建てで垂直避難可能に、恒久利用も視野

 26年熊本地震の被災地で、恒久利用を視野に入れた木造仮設住宅の建設が最盛期にある。地震が発生した後、豪雨に見舞われた能登半島地震の教訓を生かし、浸水想定区域に位置する建設地は豪雨などの災害時、上階に避難できるよう2階建て住宅を多く建設する。被災者に寄り添った住環境を整える。
 県は災害協定に基づき、全国木造建設事業協会(全木協、安成信次理事長)、プレハブ建築協会(プレ協、芳井敬一会長)らに仮設住宅の建設を依頼した。1日時点で710戸が着工済み。うち203戸が完成しており、住民への引き渡しが始まっている。全木協は428戸の建設を担い、約60戸を引き渡している。
 8日までに実人数で約420人の建築大工が現場に入った。現在の最盛期では1日当たり約200人が作業に従事する。建設要請を受けた全木協は、JBN・全国工務店協会(安成信次会長)に加盟する工務店を元請とし、全建総連(鈴木貴雄中央執行委員長)が建築大工を送り出す「労働者供給事業」のスキームを活用して工事を進めている。
 発災後わずか6日の8月3日に着工した宇城市当尾仮設団地(第一期)は、9月20日に竣工した。現場の指揮を執るエバーフィールドの久原英司社長は「全国から大工が来て宿泊、消費などをすることで地元が元気になることが一番だと思っている」と話す。
 同社は2016年の熊本地震をはじめ、能登半島地震でも木造仮設住宅の建設を担った。過去の災害対応で培った経験は今回の整備にも生かされている。現場で使う資材は、地域で通常流通しているものを基本としている。地域で普段から流通する材料を使うことで、調達のしやすさに加え地元工務店や木材流通業者など地域産業への需要波及も見据える。
 恒久利用で仮設住宅をそのまま一般住宅として活用できれば、高齢者らの転居に伴う負担も軽減できる。熊本県住宅課の田添知和主幹は「少しでも居住環境を良くしたい。どの住宅も従来の6坪(約20平方メートル)から9坪(約30平方メートル)で整備してもらえるよう要望した」と話す。
 さまざまな事業者が一丸となり、被災者の住まい確保に向けた取り組みが進む。災害時の住宅供給にとどまらず、復旧・復興までを見据えた住環境の整備が求められている。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188282
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三井不、野村不/東京ミッドタウン日本橋が竣工/総延べ38・6万平米

 三井不動産と野村不動産が東京都中央区で推進していた「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」が9月30日に竣工した。街区名称は「東京ミッドタウン日本橋」。A~C街区に総延べ38・6万平方メートルのビルが並ぶ。2027年にグランドオープンする。街区の北側には日本橋川が流れている。付近で今後本格的に行われる他の再開発と連携し、新たな親水空間も構築する。
 東京ミッドタウン日本橋の所在地は中央区日本橋1。日本橋川の沿岸にはA街区とB街区が東西に並んでいる。A街区は中央区指定有形文化財の「日本橋野村ビルディング旧館」が地下2階地上4階建て延べ5300平方メートルの規模で立っている。その東側のB街区には商業と住宅の複合施設「日本橋リバーサイドテラス」が並ぶ。地下2階地上7階建て延べ6600平方メートルの規模となる。
 A・B街区の南側にあるC街区には地下5階地上52階建て塔屋3階延べ37万4800平方メートルの「日本橋野村三井タワー」が立地する。オフィスや商業施設、ホテルなどが入る。廊下やホワイエを含め総面積6700平方メートルのMICE(国際的なイベント)施設も配置している。
 東京ミッドタウン日本橋のコンセプトには「世界に誇る、日本の起点へ」を掲げた。三井不動産ビルディング本部ビルディング事業一部の山崎翔太主事は8日に開いた内覧会で「日本橋の地が持つ歴史性を踏まえながら、このエリアでフラッグシップ施設として世界に発信していきたい」と説明した。設計・監理は日建設計、施工は清水建設・大林組・錢高組JVが担当した。
 近くを流れる日本橋川を生かしたにぎわい創出にも取り組む。日本橋一丁目中地区再開発事業を含めた日本橋川沿いの五つの再開発事業(開発区域面積合計11ヘクタール)が連携した親水空間を生み出す。首都高速道路の日本橋区間が地下化される2040年頃には長さ約1200メートル、幅約100メートルの親水空間が現れる計画だ。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188292
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ゼネコンら9社/次世代燃料活用の実証に参加/クリーン燃料証書制度導入へ課題検証

 鹿島や清水建設など9社は、環境価値を取引する「クリーン燃料証書制度」の導入に向けて環境負荷が少ない次世代燃料を現場で活用する実証に参加する。実証ではENEOSが水素化植物油(HVO)を輸入し環境価値証書とともに提供。ゼネコンなどが需要家企業として現場の重機などに活用する。制度導入に当たっての課題などを検証する。
 経済産業省がクリーン燃料証書制度の構築を目的に実施する実証。▽NTTドコモ▽ENEOS▽鹿島▽清水建設▽鶴見サンマリン▽T2▽東急建設▽NIPPO▽日本航空-の9社が参加する。
 実証では次世代燃料の環境価値を適切に認証・移転するための仕組みづくりを進める。HVOは廃食油などを水素化処理して製造するバイオ燃料。ENEOSがHVOを提供し、他の8社とトヨタら複数企業が需要家企業としてHVOを活用する。
 証書によるHVO供給を通じて制度の有効性や運用上の課題を検証する。需要家企業は環境価値証書(クリーン燃料証書)の活用に向けた制度的な検証に取り組む。需要家企業は証書を活用することで、低炭素燃料由来の環境価値を事業活動の脱炭素化に反映できるようになる。
 クリーン燃料証書制度は環境価値を適切に評価・流通させる仕組みとして、国が導入を主導する制度。2027年度の制度開始を予定する。制度では認証された環境価値を証書化。燃料現物は環境価値を切り離した燃料として消費される一方、その環境価値は需要家企業が購入できる。需要家企業にとっては、次世代燃料用の専用設備を整備することなく脱炭素化に取り組めるメリットがある。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188288
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2026年10月8日木曜日

回転窓/地域の今年の秋

 今年もお裾分けの逸品で、家人が栗ご飯を炊いてくれた。優しい黄色になったほくほくの実と、毎秋試してきた塩加減がいい具合になって、見た目も味も秋らしさいっぱいの食卓を囲めた▼炊飯器を使い栗を煮ずに済ませる手軽な調理法が多く紹介されている。それでも実を取り出すには、水に浸した外皮の底に包丁を的確な角度で当て、絶妙な力加減で引くようなこつと手間がいる。料理好きの人に準備の時間も楽しむための心持ちを聞いてみたい▼この栗は「食べきれないから」という理由で、知人が届けてくれる。ありがたいけれど、今年は栗の木のある農地周辺が様変わりしたと聞いた▼8月と9月の大雨の爪痕が多く残り、土砂がそばまで迫った家屋もまだある。通行止めのある県道の迂回(うかい)路は朝晩や休日に混雑し、通勤や通学への影響が続く▼週末は栗の木から遠くない畑で、さつま芋と落花生の収穫体験がある。畑を手入れしてきた少年サッカーチームの幼稚園児や小中学生が楽しみにしているが、通行止めで回り道をしないと畑に近づけない。笑顔も復旧工事もある今年の秋。現実の重さを受け止めたい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188235
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新社長/日本国土開発・長谷川幸生氏/質を重視し収益力向上

 1951年の創業以来、建築部門出身が社長に就くのは初めて。キャリアの大半を過ごした現場を大切にし、量よりも質にこだわり建設事業の収益力を高める。土木と建築で培った知見を応用し事業領域の拡大を目指す。変化を恐れず挑戦する姿勢で、業績の持続的成長をけん引する。
 --就任の抱負を。
 「『三現(現場・現物・現実)主義』を大切にする。現場に足を運び、実際に見て現状を理解した上で、課題などに対応することが大事だ。工事だけでなく、支店なども含め社員が働いているところは全て現場と認識している。持続的成長には人材の確保・育成が不可欠で、若手が知識、経験、資格を身に付ける環境を整備する。近く全国の若手と対話する場も設け、今後の経営戦略に生かす」
 --業績の現況を。
 「中期経営計画初年度の2026年5月期は、営業損益で厳しい業績となった24年5月期から着実に回復している。好調な建築が営業利益を押し上げた。土木のセグメント利益は初年度の計画に届かなかったが、赤字だった前期から黒字に転じた。建設事業は収益力を高めることが重要になる。量より質にこだわり、受注時の採算管理や綿密な施工計画の立案を徹底する。特に一人一人の能力に見合った人員の適正配置を重視する」
 --注力分野は。
 「建設事業は成長の余地がある。土木は、防災・減災やインフラの維持管理・更新を注視する。特に建築は、新築とリニューアルで伸びしろがあるだろう。引き渡し後の維持管理からリニューアル工事までワンストップで手掛ける『建物のトータルサポーター』として進化し、顧客に寄り添っていく」
 --非建設や海外は。
 「成長分野の不動産・エネルギーに安定して投資する基盤を固めたい。新規事業として能登半島でスマート農業を試行している。海外は、業績全体に占める比率を現在の1割程度から高めたい。土木はバングラデシュなどのアジアで無償資金協力の政府開発援助(ODA)案件、建築は支店がある台湾で注力する」
 --アライアンスの考え方や方針は。
 「規模の拡大を目的とするのではなく、当社だけで不足する人材や地域ネットワークなどを補完する手段として考えている。脱炭素やDXなど当社の強みとシナジー(相乗効果)が発揮できる領域で連携できればいい」
 --DXの戦略は。
 「AIで施工データを分析し、リスク評価に生かす。土木現場を中心に施工の機械化・自動化を推進する。建築の施工管理でも配筋検査システムを試行中だ。生産性や顧客サービスの向上を目指す」。
 (8月27日就任)
 (はせがわ・ゆきお)1990年愛知工業大学工学部建築工学科卒、日本国土開発入社。2023年執行役員建築事業本部長、25年常務執行役員。長年現場に勤務した経験を踏まえ、チームとして互いに理解し助け合う姿勢と、最後までやり遂げる責任感の大切さを説く。趣味は山登りとキャンプ、カメラ。愛知県出身、58歳。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188231
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国交省/26年度建設マスターに446人選定/ジュニアマスターは120人

 国土交通省は7日、2026年度「優秀施工者国土交通大臣顕彰」(建設マスター)の対象者として446人(うち女性1人)を決定したと発表した。15年度に設けた「青年優秀施工者不動産・建設経済局長顕彰」(建設ジュニアマスター)は120人(うち女性1人)を選定。顕彰式典を14日に東京都文京区の文京シビックホールで開く。
 建設マスターの平均年齢は52・7歳(40~65歳)。主な職種は建設機械運転工56人、土工54人、大工(型枠大工含む)29人、とび工29人。顕彰制度は、建設産業の第一線で工事施工に従事する人たちの社会的地位・評価の向上を図る狙いがある。
 建設マスターは特に優秀な技術・技能を持つ「ものづくりの名人」で、後進の指導・育成にも貢献し、現場従事者の模範となっている技能者から選ばれる。35回目で総数は1万3762人になった。
 建設ジュニアマスターは、今後さらなる活躍が期待される青年技能者を顕彰し、次世代の担い手の確保・育成に役立てるのを目的に創設。12回目で計1342人となった。今回の平均年齢は35・5歳(27~41歳)。主な職種は大工(型枠大工含む)14人、鉄筋工10人、電気工9人だった。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188238
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富山県魚津市/新庁舎基本設計案公表/27年度第4四半期着工、30年度中に供用開始

 富山県魚津市は6日、新庁舎整備事業の基本設計案を公表した。一般意見は11月6日まで受け付ける。設計は石本建築事務所・中川建築設計事務所JVが担当している。
 新庁舎の規模はS造3階建て延べ約6900平方メートルで免震構造を採用する。場所は現本庁舎の駐車場がある釈迦堂1の10の1。
 1階に窓口・市民サービスを集約しワンフロアで完結する分かりやすい構造とした。業務時間外にも利用できる開放エリアも設置する。2階には執務機能をまとめ、職員の上下移動を抑えた効率的な業務環境を実現する。3階は議会フロアで議場・議会機能を行政執務から切り離し、独立性のある空間を形成する。駐車場は現本庁舎を解体した跡地に整備する。
 新庁舎の建設と並行して公園の再整備も進める。面積は現在の魚津市役所前公園(6069平方メートル)と同程度の規模で芝生広場や車両が乗り入れられるスペース、水景施設などを設置しにぎわいの創出に取り組む。
 概算事業費は78・3億円で、そのうち建設工事は62・7億円。
 2027年度第2四半期までに実施設計をまとめる。同第4四半期に着工し30年度中の供用開始を目指す。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188243
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大成建設/山岳トンネル吹き付けロボ/機体外からリモコン操作可能に

 大成建設らは、山岳トンネル工事のコンクリート吹き付け作業に使うロボットをリモコンで操縦できる新システムを開発した。機体の周囲が見渡せる安全な場所から、走行・停止や速度などをコントロール。オペレーターが機体の外側から操縦するため、周囲の安全を確認する誘導員を置く必要がなくなる。9月から施工中の現場1カ所に導入し坑内で運用している。
 吹き付けロボットのリモコン走行システム「ヘラクレスRC(ラジコン)」は、山岳トンネル工事向け建設機械の開発・販売などを手がけるエフティーエス(東京都中央区、木村浩之社長)と共同開発した。同社が8日から山岳トンネルの工事関係者向けに一般販売する。
 前後進や速度調整、クラクションによる合図、アウトリガーの操作、ケーブルの巻き取り・巻き出しなどの機能をリモコンに集約。運転席からの通常操作も切り替え可能で、さまざまな施工条件に対応できる。
 操作中は回転灯と音声アナウンスで、周囲に機体が動いていることを知らせる。機体の前後を確認し、リモコンにある安全スイッチを押さないとエンジンが始動しない。操作レバーには意図しない操作を防ぐ機構も採用。リモコン本体への大きな衝撃を検知すると、機体が緊急停止する。誤操作やオペレーターの転倒などの異常時に機体が安全に停止する。
 山岳トンネル工事は、掘削した壁面にコンクリートを吹き付ける作業に専用ロボットを使う。機体が長く、運転席から前後や周囲を直接確認しにくい。特に資機材や設備が並ぶ坑内を移動する場合、オペレーターと別に誘導員を置く必要がある。吹き付け作業の自動化・遠隔化が進んでも、機体の移動に最低でも2人が必要で、省人化の課題となっている。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188239
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2026年10月7日水曜日

飛島HD/中央大学陸上競技部の駅伝ウエアにロゴ/支援団体とスポンサー契約

 飛島ホールディングス(HD)は、中央大学陸上競技部長距離ブロックの活動を応援する。同部の支援団体「CHUO EKIDEN CLUB」(花田俊輔代表理事)と公式ウエアスポンサー契約を締結。12日の出雲駅伝を皮切りに始まる今季の学生三大駅伝(全日本大学駅伝〈11月1日〉、箱根駅伝〈2027年1月2~3日〉)で、選手が着用する公式ウエアの胸元に同社のロゴを載せる。
 長距離ブロックは、学生三大駅伝で3冠の達成を目指している。スポーツを通じた地域貢献にも取り組み、飛島HDが経営ビジョンで掲げた創造、共創、共生の三つの「バリュー」に重なることから支援を決めた。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188204
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回転窓/看板が持つ意味

 過去に放送していたテレビCMの動画集をユーチューブで視聴するのが、ひそかな楽しみになっている。子どもの頃は何とも思わなかったが、大人になって見返すと懐かしさだけでなく、実は丁寧に作り込まれていたのだと、再確認できる▼CMを見て感じるのが、放送当時の社名ではない企業が意外なほど多いこと。廃業した会社もあり、聞きなじみのある社名が変わるのは少々寂しさを覚える▼年度内に名称を変更済みか、変更予定の上場企業は約70社を数える。中には一見しただけで何をやっている会社か判然としない社名もある▼企業が社名を変えるのはイメージ戦略だけでなく、ブランドやサービス名の方が有名になったからなど理由はさまざま。気泡緩衝材メーカーの川上産業は、指でつぶした時に鳴る“プチッ”という音と感触をそのまま社名に使用。1日付でプチプチ株式会社に変更した▼社名とは、いわば会社にとっての看板。企業理念のように守り続けるものと、変えるべきものが何かを捉え、実行に導くのも経営トップの役割と言えよう。看板を掛け替えても中身が変わらない--。そんな事態だけは避けたい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188208
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NTT都市開発/アーバンネット札幌リンクタワーが全面開業

 NTT都市開発(東京都千代田区、池田康社長)が札幌市中央区に開発したアーバンネット札幌リンクタワーがグランドオープンを迎え、3日に池田社長らが出席し、同ビル内でオープニングセレモニーが開かれた。
 セレモニーでは冒頭、近隣に所在するベルキッズさっぽろ保育園の園児が描いたグランドオープン記念作品を披露。引き続きあいさつに立った池田社長は「多様な用途・機能、さまざまな人々がリンクし、さまざまな交流が生まれリンクする場になるという思いを込めて開発した。札幌の発展に貢献し、地域に長く愛される存在となるように努めていく」と述べた。
 来賓として出席した秋元克広札幌市長は「多くの方々がここでさまざまな交流をし、新しい出会い、新しい創造が生まれることを期待している」とあいさつした。
 この後、池田社長、秋元市長、ハイアットセントリック札幌の瀧村勇毅総支配人が園児とともにメモリアルオブジェを完成させ、札幌の新たなランドマークの全面開業を祝った。
 アーバンネット札幌リンクタワーの建設地は北海道庁南側に位置する札幌市中央区北1西5の1の4。建物はS・SRC造地下2階地上26階建て塔屋1階延べ6万0941平方メートル、高さ111メートルの規模。北海道庁に面する高層棟のノース棟と、北海道警察札幌方面中央警察署など歴史的建物に囲まれる低層棟のサウス棟の2棟で構成する。
 ノースは地下1階から地上2階に広場や飲食・物販店舗など、3~16階に高機能オフィス、17~26階に米ハイアットホテルズコーポレーションとして札幌初進出のホテルとなる「ハイアットセントリック札幌」(216室)を配置。サウスは2~7階に札幌中心部で最大級のスタートアップ支援施設となる「Hook」が入居する。
 設計は久米設計、施工は大成建設が担当した。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188206
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観魚荘倶楽部/内本浩亮の茶室移築保存を計画/一般社団法人化し支援募る

 九州の電力事業や観光業の発展に寄与し俳人や茶人としても知られる内本浩亮(1885~1977年)の茶室「總庵」(福岡市中央区浄水通)を移築保存する計画が進んでいる。遺族から「茶道や建築を学ぶ人の学びの場として役立てたい」と相談を受けた有志らが「観魚荘倶楽部」(代表・荒井圭一郎大阪工業技術専門学校大工技能学科長)を発足させ、移築実現に向けた活動を行っている。
 茶室は内本が暮らした邸宅「観魚荘」の敷地の一角にあり、W造平屋約35m2。初代は1939年に完成した。設計・施工は清水組(現清水建設)で、設計は同社の設計技師である大友弘、施工は日本を代表する数寄屋大工の中村外二が手掛けた。45年の福岡大空襲で焼失したが、大友、中村両氏が再結集し同一図面を使用して55年に再建された。
 移築計画のきっかけは清水建設社員らによる戦前に同社が手掛けた邸宅を調査、記録保存する活動で、観魚荘の存在や内本の人物像などを知ったこと。2024年10月の文化庁の調査では文化遺産相当の価値があるとの評価だった。
 内本の孫の男性が活用を模索していたが具体化する前に亡くなり、敷地も27年末までに売却されることが決まった。
 移築には億単位の資金が必要との試算もあり、倶楽部を一般社団法人として正式に発足させ、企業や個人から広く支援を募りたい考えだ。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188211
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三井不動産ら/既存トンネル使いDC整備/27年末に運用開始

 三井不動産ら3社は、神戸市が造成時に土砂運搬用として使っていたトンネルに、地中型データセンター(DC)を整備する。トンネルの大部分は地下40メートルより深い位置に造られている。高い耐震性や物理的セキュリティーが特徴。生成AIの需要拡大に対応する。2027年末の運用開始を予定している。将来的には最大受電容量20メガワット規模のDCとして運用することを目指す。
 三井不と熊谷組、DC事業などを展開するゲットワークス(東京都千代田区、中澤秀則代表取締役)の3社が発表した。トンネルの長さは14・5キロで、ベルトコンベヤーが通っていた。05年9月まで使っていた。
 三井不と熊谷組は14・5キロのうち3キロ(面積約1万7000平方メートル)の貸し付けに関する入札に参加し、9月に落札した。トンネル内にはコンテナ型DCを置く。パシフィックコンサルタンツが協力事業者として参画している。
 三井不は今回のDC整備を各地に存在する遊休地中空間の新たな活用モデルで第一歩に位置付けている。ここで蓄積した開発・運営・技術ノウハウを生かし、他の地域でも地中型DCを展開する考えだ。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188201
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大阪府/住之江公園に指定管理とPark-PFI一体導入/具体化へ対話調査実施

 大阪府鳳土木事務所は府営住之江公園(大阪市住之江区南加賀屋1)で、公園全体の指定管理制度とPark-PFI(公募設置管理制度)を同じ事業者に担わせる仕組みの導入を検討する。府営公園では初めての取り組み。プール再整備と周辺の一体更新を2030年度までに終え、31年度から20年間の指定管理による運営を目指す。
 府営公園ではこれまで、指定管理区域の一部を除外してPark-PFIを導入した事例がある。今回は公園全体の管理運営を担う事業者が、Park-PFIによる施設整備・運営も手掛ける仕組みを想定する。住之江公園では従来、5年ごとの指定管理を実施してきた。27~30年度の次期指定管理期間にハード整備を進め、31年度からの長期の指定管理移行に備える。
 事業の具体化に向け、5日にサウンディング(対話)型市場調査を開始した。提案資料は12月16日まで受け付ける。27年1月下旬~2月上旬に個別対話を行い、26年度末ごろに調査結果の概要を公表する。
 実施要項によると調査範囲は公園全域約15・1ヘクタール。プールや更衣室の更新、民間資金による飲食・運動施設の整備、イベントなどの提案を募る。想定する方式以外の提案も受け付ける。 プールは完成から約60年が経過し、躯体やろ過装置、更衣室の老朽化が著しい。50メートルプールは現形状を維持して更新し、夏季以外は水槽内に足場と床材を設置する。プールサイドを含む約3200平方メートルを運動施設に活用する案も示した。
 更衣室約600平方メートル、機械棟約100平方メートルは新築を想定。児童・幼児向けの水遊び施設や日陰をつくる大屋根、約30台分の臨時駐車場の拡張も提案対象とする。
 調査結果を踏まえて課題を整理した上で、整備内容や事業条件を詰める。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188213
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オリエンタル白石、燈/つり足場で四足歩行ロボの自律歩行成功/AIで姿勢制御

 オリエンタル白石と東京大学発のAIスタートアップの燈(東京都千代田区、野呂侑希社長兼最高経営責任者〈CEO〉)は、障害物や細かい段差のあるつり足場で、AIを搭載した四足歩行ロボットの自律歩行に成功した。周囲の形状を精緻に捉えるライダーを用いて障害物を回避しながら、AIでロボット本体の姿勢を制御し転倒を防ぐ。人に代わって建設現場を自動巡回し、作業員の安全確保などに役立てる。
 実証実験には、中国ユニツリーロボティクス製の四足歩行ロボット「Go2」を使用した。大きさは幅31センチ、高さ40センチ、長さ70センチ。天井が低い空間などでも人に比べ柔軟に移動できる。
 ロボットにライダーを搭載し、つりチェーンなどの障害物を感知し、経路を計画した。ロボットに装備したセンサーで自身の傾きや、床面から受ける反力を計測し、AIが分析することで転倒せずに歩行。シートやケーブルなど足元の障害物がロボットに引っかかると、自律的に引っかかりを解消しようとする挙動も確認した。
 実証実験を踏まえ、両社は四足歩行ロボットの現場導入に向け開発を続ける。平たんでなく、天井が低いなど限られた空間でも柔軟に移動できる四足歩行ロボットによる現場巡視を実用化。現場で作業員の体調不良を早期に検知し、深刻な事態を未然に防ぐ「早期発見パトロールシステム」の実現を目指す。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188209
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2026年10月6日火曜日

北海道開発局札幌開建/三笠ぽんべつダム定礎式開く/2030年度完成目指す

 北海道開発局札幌開発建設部(開建)は4日、北海道三笠市の現地で三笠ぽんべつダムの定礎式を開いた。かさ上げされた新桂沢ダムと合わせて三笠市、岩見沢市を水害から守る幾春別川総合治水事業の一環として治水ダムを新設する事業。式典には高橋祐介国土交通大臣政務官ら国会議員や国土交通省の職員、自治体関係者、施工者ら約150人が参加し、本格的な本体建設工事に向け礎石を納め、ダムの安泰と永久堅固を祈願した。施工は鹿島・飛島建設JVが担当。2030年度の完成を目指す。
 式典冒頭、主催者を代表してあいさつした高橋政務官は「三笠ぽんべつダムはわが国初の流水型台形CSGダム。鹿島をはじめとする工事関係者が無人化施工など先進的な取り組みを積極的に進めており、これらの技術が国全体のダム建設技術の発展につながると期待されている」と事業の意義を強調。その上で「国交省として地域を洪水の被害から守る安全・安心の確保と、地域のさらなる発展を支える国土づくりに取り組んでいく」と力を込めた。
 続いて来賓の国会議員や周辺自治体の首長が祝辞を述べ、幾春別川総合開発促進期成会の会長を務める西城賢策三笠市長は「このダムが将来にわたって流域住民の命と暮らしを守り、持続可能なまちづくりの強力な基盤となるよう、流域自治体として全力で協力していく」と述べた。
 定礎の儀では、高橋政務官らが礎石の周囲にモルタルを投入する「鎮定(ちんてい)の儀」、岡下淳北海道開発局長、西城市長らがモルタルをならす「斎鏝(いみごて)の儀」、鹿島の風間優代表取締役兼副社長執行役員と飛島建設の深田純一取締役兼上席執行役員副社長、鹿島JVの上本勝広所長らが槌でたたいて納める「斎槌(いみづち)の儀」を行い、、仕上げの「埋納(まいのう)の儀」では、ダンプトラックからCSG材が投入され、礎石が埋め込まれた。
 最後に来賓による万歳三唱とくす玉開披で定礎を祝うとともに、工事の無事完了と地域の発展を願った。
 三笠ぽんべつダムは、北海道三笠市の石狩川水系奔別川上流に新たに建設される日本初の流水型台形CSGダムで、堤高53メートル、堤頂長173・5メートル、堤体積21万4200立方メートルの規模。治水の専用ダムで、新桂沢ダムと二つのダムで洪水の一部をため込むことにより洪水被害を軽減させる。23年4月に基礎掘削工に着手し、年間で掘削工を終え、25年4月に堤体打設を開始した。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188163
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回転窓/Bark at the Moon.

 夜道を歩いていると、青白く光る月を見上げることがある。満月なら、なおさらだ。きれいなのに、どこか不気味。こんな夜は、どこかで誰かが悪巧みをしている気がしてならない▼月は何も言わない。ただ、青白い光を地上に落としている。こちらが何を思おうと知らん顔だ。それなのに、見られているような気がする。月のせいなのか、こちらに後ろめたいことがあるのかは分からない▼人間は勝手なものだ。腹が立てば世の中に文句を言い、思い通りにならなければ誰かのせいにする。誰にも言えないことを抱えた夜には、何の罪もない月にまで文句を言いたくなる▼考えてみれば、書くことも似ている。誰かに届く保証などない。それでも、言葉にせずにはいられないことがある。書いたところで何かが変わるとは限らない。それでも、淡々と書く。月が黙って夜空を照らすように▼月は空にいる。こちらの愚痴にも、怒りにも、たぶん興味はない。ただ青白く、こちらを照らしている。ひとりで歩く夜も、誰かと歩く夜も、いつも同じように。もっとも、月からすれば、こっちの方がよほど怪しい夜更けの男なのかもしれない。


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千葉県の台風・豪雨被害/井林国交相らが視察/土砂災害専門家の派遣指示

 井林辰憲国交相らは、台風25号や8月の千葉豪雨で被災した千葉県内の現場などを4日に視察した。多発した土砂崩れの影響で、県管理道路は復旧に数カ月以上かかる通行止め箇所が29区間(1日時点)に及んでいる。土砂で河川がふさがれて浸水が起きるなど、復旧の長期化が懸念されている。井林国交相は、国土技術政策総合研究所(国総研)の土砂災害専門家を現地に派遣するよう指示した。
 井林国交相は熊谷俊人千葉県知事らとともに、台風25号による印旛沼の堤防決壊箇所、認定こども園が被害を受けた佐倉市吉見の土砂崩れ現場、のり面崩落などで運転を見合わせているJR内房線の姉ケ崎~長浦間、通行止めが続く県道287号袖ケ浦姉ケ崎停車場線を視察した。千葉豪雨で冠水した国道16号アンダーパスと、千葉公園(千葉市中央区)で整備中の弁天地区雨水貯留施設も見て回った。視察後、千葉県庁で意見交換した。
 視察と意見交換を終えた井林国交相は「被災箇所の多さと、一つ一つの傷の深さが印象に残った。安全管理上、視察できない箇所もあり、厳しい状況だと肌で感じた」と振り返った。土砂崩れの現場を中心に「(復旧が)かなり長期にわたっている。テックフォース(緊急災害対策派遣隊)の体制を強化する必要がある」と指摘。土砂崩れによる河川閉塞(へいそく)で浸水が発生している酒々井町の現場に対しては「国総研から土砂災害の専門家を派遣し、現地をしっかり確認するよう指示した」と明らかにした。
 熊谷知事は「千葉豪雨からの復旧途中で台風25号の被害を受けた。国交省と力を合わせてそれぞれの復旧作業を早く行い、再度の災害を防ぐことが大切だ」と話した。
 県は1日、台風25号による県管理道路の被災状況と復旧見込みを発表した。降雨量が多かった県の中・南部を中心に、56区間で通行止めが続いていることが分かった。土砂崩れで国道409号が寸断された袖ケ浦市の現場など、復旧に数カ月から半年かかると見込まれる箇所は29区間に及ぶ。被災箇所では、千葉県建設業協会(石井良典会長)所属の各社が復旧作業に当たっている。
 県土整備部道路環境課の担当者は「経験した中でも相当に大きい被害だ。崩壊規模が大きく箇所も多いため、復旧に時間がかかっている」と説明した。テックフォースなど関係機関と連携し、一日も早い完全復旧を目指す。


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さいたま市/地下鉄7号線中間駅周辺区画整理アセス配慮書の縦覧開始/2案を提示

 さいたま市が岩槻区で計画する「(仮称)地下鉄7号線中間駅周辺地区土地区画整理事業」の環境影響評価(環境アセス)計画段階配慮書の縦覧が5日、さいたま市役所などで始まった。区域面積が約120ヘクタールの2案を提示しており、2027年3月にも事業の採算性や案への市民意見などを踏まえて1案に絞る。都市計画審議会を経て29年度に市の都市計画決定を受ける予定。41年度の中間駅開業と同時の街開き、50年度の事業完了を目指す。
 市は地下鉄7号線(埼玉高速鉄道線)の延伸計画(浦和美園~岩槻駅間、約7・2キロ)に伴い、浦和美園駅と岩槻駅の間にある岩槻区浮谷地区に中間駅の設置を想定している。中間駅の周辺の約120ヘクタールを対象に、市施行で土地区画整理事業を行う。区域を駅前空間や商業、産業施設、集合住宅、公園、農業などのエリアに分けて街づくりを進める。目標定住人口は約1万人。
 計画段階配慮書ではA、Bの2案を提示した。A案は、既に都市化が進んでいる真福寺地域などを除いた区域を設定。B案は、同地域などを含めた上で西側の区域を成形し、一体的に区画整理を行えるよう区域を設定している。
 「地下鉄7号線中間駅周辺地区土地区画整理事業に係る環境影響評価業務」は国際航業が担当している。計画段階配慮書の縦覧期間は11月8日まで。
 関連して市は8月、「中間駅まちづくり推進会議」の下部組織として、基盤整備や建築デザインを議論する「駅まち空間検討部会(駅前ワーキンググループ〈WG〉)」を設置。緑地の保全・活用やエネルギーマネジメントなどを踏まえた土地の利活用方法を検討する「環境共生検討部会(みどりWG)」も設けた。
 中間駅周辺のまちづくりに民間の意見を取り入れる「官民連携プラットフォーム」の参加事業者の募集も開始。今月にも第1回の会合を開き、個別提案も募る。対話の内容を、今後の街づくりに反映していく。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188180
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東鉄工業/クマ遭遇リスク低減に向けてロボット開発/名古屋と新潟で実証実験

 東鉄工業は、JR東日本管内の線路メンテナンス作業時にクマなど野生動物との遭遇リスクを抑え、作業員の安全を確保する自律歩行型動物撃退装置を開発している。装置はTechShare(東京都江東区、重光貴明社長)が販売する4足歩行ロボット「Unitree A2」がベース。スピーカーを搭載し警報音や動物のうなり声などの音を発生しながら、作業担当者の1~15メートル先を歩行する。
 センサーを使って作業担当者の距離を一定に保つため、作業に集中できる。動物遭遇時にはおとりになり、逃げる時間を確保する。自律歩行は鉄道のレールをガイドの目印とする。システム開発はCalTa(東京都港区、古林秀之社長)が担当する。名称はRail Utility Keeper&Escortの頭文字をとり「RUKE(ルーク)」とした。
 1日には名古屋市中川区で実証実験を行った。レールに見立てた木材を設置した会場で、屋外の基本動作と環境認識試験、音声・スピーカーの動作試験などを行い、動作確認や課題を洗い出した。
 東鉄工業線路技術・DX推進部の住谷寿上席主任は「ここ数年、現場の作業員からクマを目撃したという報告が増加している。クマ対策で鈴や笛、スプレーを携行しているが、より安心して作業に当たりたいという要望があり開発することになった」と経緯を説明した。地元猟友会や自治体とも連携し「クマとの遭遇が避けられる装置に仕上げて作業員の不安を取り除きたい」と語った。導入時期は2027年春頃を予定。特にクマの目撃情報が多い新潟支店、高崎支店、八王子支店管内に配備する。
 さらに「険しい坂路や段差なども超えられ、カメラもあり離れた場所から状態を確認できる。災害復旧現場の巡視にも活用したい」としている。6日には新潟県魚沼市のJR只見線上条駅~入広瀬駅間のメンテナンス工事で実証実験を行う。11月7、8日には長野県塩尻市でJR東日本が開く「塩尻鉄道せつび体験ラリー」で実物を展示する。


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2026年10月5日月曜日

凜/岡田工務店工事管理部建設ディレクター・白石理奈さん

 ◇何げないやりとりにやりがい
 「白石さん、お願い!」と気軽に頼ってもらえる人になりたいと話す。入社2年目だが、群馬県ではまだ数少ない建設ディレクターの一人として、現場を支えている。入札書類や施工計画書の作成に加え、ドローンやSLAM(自己位置推定同時地図作成)を使った測量にも取り組む。
 建設ディレクターを初めて知ったのは高校時代。担任に紹介された岡田工務店を見学したのがきっかけだ。「現場と会社をつなぐ役割は、両方の仕事ができるから楽しそう」。そんな直感と温かな会社の雰囲気に引かれ、入社を決めた。
 5月には、仕事を教えてくれた先輩が退職。多くの仕事を引き継ぎ、不安からミスが増えた時期もあった。上司や現場の社員に支えられ、なんとか乗り切った。心に残ったのは「建設ディレクターは支える仕事なのに、逆に支えてもらっている…」という悔しさ。だからこそ、早く一人前になりたいと強く思っている。
 「ありがとう」「分かりやすいね」と言ってもらえるのがうれしい。何げないやりとりに、仕事のやりがいを見つけている。最近は広報業務も担当。SNSで人気のミーム動画にも挑戦し、サカナクションの「舟こぎダンス」では、自ら船長役を務めた。頼まれたらまずやってみる。そのフットワークの軽さが、「白石さん、お願い!」と声を掛けられる存在につながっていく。
 (しらいし・りな)


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国建協/25年度のコンサル海外受注、前年度比51・4%増、回復の兆し見せる

 国際建設技術協会(国建協、安田吾郎理事長)が2日、2025年度の海外コンサルティング業務の受注実績調査結果を公表した。総受注額は1242・7億円(前年度比51・4%増)だった。22年度以来3年ぶりに1000億円を上回り、受注水準回復の兆しを見せた。国際協力機構(JICA)の円借款や、世界銀行などの国際機関が原資の業務受注が増えたことが増加に寄与した。
 受注件数は24年度より288件増加の1149件。1件当たり平均の受注額は1・08億円、16年度以降で24年度の0・94億円に次いで2番目に低い水準だった。
 国建協と海外運輸協力協会、海外農業開発コンサルタンツ協会、海外コンサルタンツ協会の会員79社が回答した。実際に海外業務を受注したのは68社だった。
 総受注額の内訳は、政府開発援助(ODA)関連が1164・4億円(前年度比60・0%増)で、全体の93・7%を占めた。発注機関別では、JICAが914・9億円(36・5%増)で、内訳は円借款が445・3億円(99・5%増)、円借款以外が469・6億円(5・0%増)。無償資金(外務省)が16・3億円(33・6%増)、アジア開発銀行(ADB)など国際機関が193・9億円(894・4%増)だった。国別は、フィリピンが449・6億円(283・5%増)で最も多く、インドネシア76・1億円(59・8%増)、ベトナム46・4億円(120・8%増)と続いた。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188130
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熊谷組/トンネル掘削で装薬作業自動化/遠隔システムと脚線付き電気雷管で機械装填

 熊谷組は、山岳トンネル工事現場の掘削で装薬作業を自動化するシステムを開発した。実現場で運用している自社開発の爆薬遠隔装填システムと、今回開発した標準的な脚線付きの電気雷管を使う親ダイの機械装填装置を組み合わせた。実際のトンネル工事で親ダイ・増ダイ・込め物の機械装填に適用し、システムの有効性を確認した。他の実現場に水平展開していく。
 ニシオティーアンドエム(大阪府高槻市、北俊介社長)とキヨモトテックイチ(宮崎県日向市、清本康夫代表取締役)の協力を得て開発した。
 国内の山岳トンネル現場であまり普及していない次世代技術の無線電子雷管向けに先行開発した親ダイ機械装填装置の機構をベースに、結線を必要とする標準的な脚線特有の課題に対応している。脚線のテンション(張力)を適切にコントロールしながら保護・ガイドし、断線リスクを低減しつつ、スムーズに所定位置まで押し込む仕組みを構築した。
 これまで現場で運用してきた爆薬遠隔装填システムは、増ダイや込め物の自動装填に対応していたものの、親ダイの装填は起爆用脚線の処理や取り扱いが難しく、人力による手作業に頼っている。作業員が切羽から離れたドリルジャンボなどの操作室内からパネルを操作。発破孔への位置合わせを行った後、「装薬開始ボタン」を1度押すだけで、脚線付き親ダイの挿入から増ダイ・込め物の遠隔装填までの一連作業を連続して自動で実行する。
 実際の現場に適用した試験施工では、懸念していた脚線の断線や絡まりなどののトラブルがなく、確実に装填できた。今後も従来の脚線付き電気雷管と無線電子雷管の両方に対応する技術の開発や改良を重ね、装薬作業の完全自動化を目指す。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188119
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2026年10月2日金曜日

回転窓/ゲームで培った力

 「eスポーツ」がゲームの対戦や大会を表す言葉として使われ始めたのは2000年ごろだそうだ。デジタル時代の新たなスポーツとして急速に進化し、今や世界中で数億人のプレーヤーと観客を魅了している▼4日閉幕の愛知・名古屋アジア競技大会はeスポーツが正式なメダル競技で11種目13タイトルを実施。パズル型対戦ゲーム「ぷよぷよ」部門で栗原悠輝選手(11)が圧倒的な強さを発揮し、史上最年少で金メダルを獲得した▼応援に駆け付けた日本選手団の井上康生団長は「素晴らしい試合だった。表情を見ていても貫禄があり、かわいさもあった。eスポーツもスポーツの魅力を発信してくれるものだ」と目を細めた。eスポーツは正真正銘のスポーツになったといえよう▼ゲームで培った空間を認識する能力や判断力、複雑な操作能力には目を見張るものがある。ゲームに縁遠い小欄には思考をどう巡らし、瞬時に力を発揮するのか想像が付かない▼その能力は遠隔でロボットを動かすのにも生かせる。人が立ち入れない被災現場、火星や月といった宇宙空間など、未来社会を支える重要な技能になるかもしれない。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188097
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森本輝水管理・国土保全局長/水の恵み生かし災害に備える/職員は果敢にチャレンジを

 8月に就任した国土交通省の森本輝水管理・国土保全局長が日刊建設工業新聞などの取材に応じた=写真。水は、多ければ災害を引き起こす一方、平時には人々の生活を支え、豊かな暮らしや景観、潤いを生み出す。「どうマネジメントするか、日本のためにトライしたい」と話す。「職員が何かにチャレンジしたとき、もし60点だったとしても、失敗したとしても『少しでも前に進んで良かった』と言える局長でありたい」と抱負を語る。
 全国で災害が頻発化・激甚化している。着任以来、26年熊本地震や豪雨災害などへの対応に全力を挙げている。施設の耐震化などハード対策の効果が確実に出ている。財政的な制約も踏まえ「優先順位を付けて効果の高いところから対策する必要がある」と指摘した。
 流域治水は制度面でも現場でも「花が開いてきている」と語る。各府省庁が流域治水の施策を共有する関係省庁実務者会議も効果を実感している。例えば学校施設などさまざまな場所で流域治水に取り組んだとき、何か課題が出てくる。「それを本省でも共有すれば双方向で取り組みが前進する」と話した。
 中部地方整備局長時代の渇水対応の経験も振り返る。豊川の渇水対応では愛知、静岡両県との3者会談で調整役を担った。関係者が一緒になって渇水を乗り越える方策を検討し、納得できる道筋をつくった。「ダムの操作や運用には、さまざまなやり方がある。今後はそうした運用のあり方についても考えていきたい」と意気込む。
 「どこへ行っても建設業の方々がいると安心する」と話す。災害時にいち早く現場に駆けつける建設業の重要性を指摘。業界をより良くしていくには、「いかに大事な仕事か、国民に理解してもらえるようなイメージアップに取り組みたい」と語った。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188102
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国交省/テックフォース予備隊員、全国で499人に/災害支援体制の強化へ

 国土交通省は1日、2026年度のテックフォース予備隊員について、全国で499人を登録したと発表した。民間企業などに在籍する防災の専門知識を持つ人材を登用し、被災地の状況調査や被害拡大の防止、早期復旧の支援体制を強化する。登録期間は27年12月31日まで。
 予備隊員は災害時に非常勤の国家公務員として任用され、被災地などに派遣される。早期復旧支援に携わる即戦力としての役割を担う。今回登録した予備隊員の内訳は、地方整備局などで421人、地方運輸局が43人、地方航空局で35人の計499人。
 被災地では関係行政機関との連絡調整や被害状況の調査(被災状況調査班)、災害応急対策に必要な地方公共団体への技術的助言(高度技術指導班)などを行う。
 国交省は予備隊員のほか、地域企業の力を被災地支援に生かす「テックフォースパートナー」制度や、有識者による助言体制「テックフォースアドバイザー」なども設けている。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188094
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沖縄総合事務局/港湾・空港工事の総合評価方式運用見直し/S・チャレンジ型を新設

 沖縄総合事務局開発建設部は港湾・空港工事入札の総合評価方式の2026年度の運用見直し概要を公表した。受注実績がなく加点が見込めない企業・技術者の参加環境を確保するためWTO対象以外での技術提案評価型(S・チャレンジ型)を新設。技術提案評価型(S型)についても技術提案の配点割合を引き上げ、技術力による競争力をより一層促進する。
 1日に改訂した26年度の運用ガイドラインによると、技術提案評価型(S・チャレンジ型)は全国的な施工実績はあるが当該地域で実績がない企業の受注機会の確保を図ることが望ましいと判断された工事などが対象。配点は▽技術提案40点▽企業の能力等3点▽技術者の能力等3点▽地域精通度・貢献度等4点-の計50点。
 技術提案評価型(S型)の配点については、合計点60点は変わらず技術提案を30点から40点に引き上げ、企業の能力等を7・5点から6点、技術者の能力等を15点から7点、地域精通度・貢献度等を7・5点から7点にそれぞれ引き下げた。
 施工計画重視型(チャレンジ型)についても、近隣地域での受注実績がないため加点が見込めない企業・技術者についても参加しやすくするため、工事内容や難易度に応じて近隣地域での施工実績を考慮しない場合も設定した。
 施工計画評価方法の見直しでは、施工計画重視型で評価基準の「現地条件との整合性・理解度」でこれまで0点だった可に該当する施工計画を新たに加点対象(0・5点)に変更した。
 S型の技術提案記載内容についてはこれまでの「付加的/関連性」という表現が、複数の同等規模の技術提案を行うことにつながり結果として高コスト化を招いていたとして、表現を「補完・補強」に変更。1提案につき1技術を原則として評価対象とし、提案効果を直接高める場合に限り最大3技術まで含めることができるとした。加えて様式にコスト把握のため概算金額の項目を追加した。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188101
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日鉄興和不/東京都中央区に環境配慮型ホテル/地域材・木造技術を活用

 日鉄興和不動産は1日、東京・銀座で環境配慮型ホテルの建設に着手した。東京都中央区に所有するオフィスビルを建て替え、長期滞在型ホテルを造る。地域木材を使用した木質化技術を採用する。建物はS・RC・W造地下1階地上12階建て延べ9742平方メートル規模。2029年10月の開業を目指す。設計監理は三菱地所設計。施工は熊谷組・住友林業JV。地域産業振興と設計などが評価され「令和8年度優良木造建築物等整備推進事業」に採択された。
 計画名は「(仮称)木挽ビルホテル計画」。所在地は銀座7の205の1ほか。建物は中央部分がS造で、設備配管を集約。戸境壁に内装を兼ねる「CLT耐震壁」と、鉄骨の柱梁にかかる力を減らす「耐震木ブレース」を採用した。客室エリアの必要な階高を確保しつつ、木造化が可能に。木造化で生じる梁への配管貫通の制約や、地区計画の高さ制限などの課題を解消した。
 建物全体には「木鉄ハイブリッド柱」「配筋付製材型枠」などの木質化技術を採用。構造、施工技術に木造・木質化技術を採用することで350立方メートルを超える大量の木材を使用する。木材は東日本大震災の復興に取り組む岩手県釜石市産を中心に使う。森林の維持管理、活用に取り組む地域産業の振興にも貢献している。
 建物両端の客室では、木の柱・梁が現れ木造そのものを感じられる。外装は建物中央部の耐震木ブレースと同じ傾斜角の平行四辺形のサッシで構成。木造・木質化への取り組みを町ゆく人に向け発信する。事業は先進的な木造・木質化の取り組みとして国土交通省の「令和8年度優良木造建築物等整備推進事業」で先導枠に採択された。環境配慮型ホテルを通して都市と地域をつなぐ新たな価値を創出する。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188099
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奥村組/築40年の免震ビルで免震性能検証へ/総重量約2500tを自由振動

 奥村組は10月、竣工から40年が経過した免震構造ビルを実際に揺らして免震装置の性能変化を検証する。茨城県つくば市の技術研究所にある総重量約2500トンの免震ビルを油圧ジャッキで押し自由振動させる。国内で最初に建設された実用免震ビルとして、設置40年の性能検証を初めて行うことになる。
 技術研究所管理棟は1986年に竣工した。RC造4階建て延べ1330平方メートルの規模。基礎免震を採用している。実験に当たり、建物全体で鋼棒製ダンパーを取り外し、積層ゴムだけで支持する状態にする。2基の油圧ジャッキで水平方向に10センチ押し込み、瞬時に解放して建物を揺らす。
 自由振動時の揺れの周期や振幅などのデータを測定・分析して免震装置(積層ゴム)の経年による性能変化を検証する。免震装置(積層ゴム)が設置から40年経過しても性能を維持できるかを確認する。
 同社は管理棟の竣工以来、10年ごとに自由振動実験を実施している。今回で5回目となる。
 免震装置の一つである積層ゴムは経年劣化を想定して設計されている。だが免震建物の歴史は40年程度と浅く、長期間にわたる構造性能と耐久性で実測データが不足していた。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188104
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2026年10月1日木曜日

回転窓/きつねの嫁入り祭りの地の防災訓練

 各地に伝わる「きつねの嫁入り」。新潟県東部の阿賀町では、嫁入りの行列に伴うきつね火が多く見える年ほど豊作になると言われてきた。婚礼を再現する祭りが毎年開かれ、中心部には観光交流施設「狐の嫁入り屋敷」がある▼町を阿賀野川が流れ、周囲を険しい山が囲む。気温や湿気の条件によって雲海に包まれやすく、祭りをより幻想的に演出する。一方で、水害や土砂災害と向き合ってきた地域でもある▼先週、この地域の建設会社による合同防災訓練が行われた。土砂の撤去や土のう作りの初動を確認。国土交通省の補助金を活用して導入したマシンガイダンス対応のICT建設機械を稼働させ、特殊アタッチメントのチルトローテーターや3D測量の効果を確かめ、情報を共有した▼参加した建設会社の関係者は「災害はないに越したことはないが、訓練の成果を有事の際に役立ててほしい」と話した。「仲間が減っている。地域の防災力はみんなで高めないと」とも▼きつねの嫁入りの言い伝えが残る地域には、防災・減災に力を注ぐ建設会社がある。地域の守り手であり、担い手でもある彼らに、手厚い支援が届いてほしい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188054
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内閣府地方創生推進事務局長・宿本尚吾氏/地方から稼げる産業創出

 発足から10年になる内閣府地方創生推進事務局。8月7日付で11代目の事務局長に就いた国土交通省出身の宿本尚吾氏は「政府の地域未来戦略の実現に向けて、整えられてきた仕組みをうまく使い、地方創生を成り立たせていきたい」と抱負を語る=写真。人口減少や官民の担い手の確保といった課題と向き合いながら「稼げる産業の地方からの創出」を目指す。
 地方創生に関する総合戦略(2025年12月閣議決定)に取りまとめることが盛り込まれた地域未来戦略が7月に閣議決定された。戦略産業クラスター計画などの3計画や政策パッケージの取り組みが進んでいく。「国内総生産(GDP)の半分程度を占める地方経済の成長は重要。伸びしろを生かしたい」。稼げる産業を地方からもさらに創出するという地域未来戦略の「新しい発想」を踏まえ、施策の実行に力を入れる。
 地域再生の施策、交付金、税制などを生かしたまちづくり、新しい公共サービスの提供、移住支援といった地方創生を巡る10年の取り組みから「さまざまないい事例が出てきている」と効果を認識している。「地域によって面的な整備も機能の集約も求められる。地域が望むことを大事に取り組みを進める」考え。人口減少と東京一極集中が進み、地方からの産業創出にも課題は多い。地域未来戦略には産業団地の造成などに伴う必要なインフラ整備の実施がうたわれており、地域が必要とするインフラを束ねた事業に期待を寄せる。
 27年度予算概算要求が締め切られ、府省庁の地方創生の施策は金額を示さない事項要求が多く並んだ。府省庁それぞれの政策、施策があり、「国をよりよくしていくために知恵を絞りながら、予算と施策が年末にかけて検討されていく」状況にある。事務局の職員の約半数は地方自治体からの出向者。国と地方の人脈の積み重ねとネットワークを生かしながら地方創生を後押しする。国力の向上に貢献するために「地域からも世界に目を向ける意識」も高めていく。
 設計や施工を担当し、地域のまちづくりやにぎわいの創出に貢献している建設業を地方創生や政府の17の戦略分野を支える「大事な担い手」と見ている。「活躍の場がまだまだある。ノウハウ、知恵、役割はこれからも必要」。地域のために活躍する建設業にエールを送る。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188050
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26年度下半期スタート/建設関連企業の社名変更相次ぐ/組織再編、トップ交代も

 2026年度の下半期を迎える1日、多くの建設関連企業が社名や体制を変更し、心機一転のスタートを切る。国内建設需要は堅調に推移しているものの、国際情勢や金利動向など先行きの不確実性も高まっている。持続的に成長できる事業基盤を築き、変革を強力に推し進める。
 三井住友建設は、インフロニア・ホールディングス(HD)との経営統合を機に、社名を「アルソシア建設」に変更する。グループシナジー(相乗効果)を発揮し、コンセッション(公共施設等運営権)など脱請負領域への参画拡大を目指す。グループ会社の三井住建道路は「アルソシア道路」、SMCテックは「アルソシアテック」、SMCプレコンクリートは「アルソシアプレコン」、三井住友建設鉄構エンジニアリングは「アルソシア鉄構」にそれぞれ社名を変更する。
 住友電設は、大和ハウスグループ入りを機に、社名を「セムリンクス」に変更する。電気工事や機械工事などを対象に、技術と人の力で「つなぐ」という価値を生み出し続ける思いを込めた。28年夏ごろまでに、東京都港区三田にある東京本社を中央区日本橋本町3(日本橋本町MK-SQUARE)に移転する予定だ。
 1月に純粋持ち株会社として発足したパシフィックコンサルタンツHDの新体制も本格始動する。国内は中核事業会社のパシフィックコンサルタンツ、海外は同日設立した全額出資子会社のパシフィックパデコインターナショナルが担い、人員などの経営リソースをより戦略的に振り分ける。パシコンの社長には岡野郊子氏、パシフィックパデコインターナショナルの社長には石河雅典氏が同日付で就任する。
 太平洋セメントは、トクヤマのセメント販売事業を継承するトクヤマセメント(東京都文京区、磯村哲郎社長)の全株式を同日付で取得する。全額出資子会社の「トクヤマ太平洋」として事業を展開。セメント内需が減少する中、両社の顧客ネットワークや販売網を最大限に生かす。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188063
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中日ドラゴンズファーム移転/経済効果は10年間で420億円/MURCらが試算

 三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)と三菱UFJ銀行は、中日新聞社と中日ドラゴンズが計画している新ファーム施設の開発が実現した場合の経済的・社会的な価値を予測するリポートを作成した。開業後10年間の経済波及効果は420億円、交流人口は40万人増加すると試算した。
 経済的価値を予測する前提条件は、公募条件を踏まえ敷地面積を7万5000平方メートルと設定。
 球場などのほか野球観戦を目的としない来訪者を呼び込む公園・緑地、飲食店、イベントスペースなどの設置も想定した。立地自治体の規模は9・5万人と仮定した。
 経済波及効果は建設期間合計で220億円、開業後10年間では交流人口と定住人口の増加による消費額の増加で420億円の効果が生まれると予想。市町村税収は事業スキームにより変動するが、10年の合計で19億~31億円の増加を見込んだ。
 社会的価値では▽生活・文化水準の向上▽先進都市への進化▽地域への愛着向上▽地域企業・産業の振興▽野球界の振興-が創出されるとまとめた。
 7月18日に締め切った1次提案を通過したのは22自治体。2次提案は30日に締め切り、2027年5月ごろに優先交渉権者を決める。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188064
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プロロジスら/京都府京田辺市でマルチテナント型自動倉庫建設/最大1000億円投資

 プロロジス(東京都千代田区、山田御酒代表取締役会長兼最高経営責任者〈CEO〉)らが京都府京田辺市に次世代型物流施設を建設する。総投資額は800億~1000億円。複数の顧客が使うマルチテナント型の自動倉庫で、工期は2027~30年を見込んでいる。従来、自動倉庫は利用企業ごとに使い方が異なるため、1社だけの専用施設として整備していた。
 台湾を拠点に物流施設の開発・運営などを手掛けるアリー・ロジスティク・プロパティー(ALP、チャーリー・チャン共同創業者兼CEO)と組み、次世代型物流施設を建てる。プロロジスとALPは9月29日に共同事業会社の設立に向け基本合意書を交わした。
 ALPが展開する物流施設「OMEGA(オメガ)」として整備する。オメガは大規模な自動倉庫機能を共用インフラとして提供するサービスモデル。同モデルの物件は中央部に高密度のパレット型自動倉庫を配置する。無人搬送車を組み合わせることで荷物の保管・入出庫・搬送などを自動化する。
 京田辺市での工事現場は松井宮田(敷地面積約9万5000平方メートル)で、既設の物流倉庫「プロロジスパーク京田辺」の近くに位置する。高さは約40メートルで、多層階施設として開発する。建物中心部に置く自動倉庫には数万パレットの保管能力を持たせる。
 入居企業は大規模な自動倉庫設備を整備・保有することなく物流オペーレションを自動化できる。省人化や保管効率のアップも可能になる。利用するスペースやパレット数の増減が可能で、物量の変化や事業拡大に対応できる。
 1号案件が稼働後は「国内で適切な土地があれば2号案件、3号案件の開発に取り組む」(プロロジス広報室)考えだ。世界で事業展開するプロロジスの知見を生かし、将来的には欧米での展開も視野に入れている。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188059
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MSC、佐藤渡辺/プラごみを道路舗装に活用/建設業界初、リサイクル地産地消へ

 プラスチックごみのリサイクルを手がけるMSC(仙台市太白区、麦谷貴司社長)と佐藤渡辺は、リサイクル過程で発生する残りかすを道路舗装材に使う技術を開発した。MSC独自の微粉化技術で残りかすを加工したアスファルト改質添加剤「Re-PAB(リーパブ)」を、佐藤渡辺がアスファルト混合物に添加し、「エコ・ループファルト」として製品化した。建設業界では初めての取り組みという。プラスチックごみが出た地域の道路舗装にリーパブを取り入れ、リサイクルの地産地消につなげる。
 エコ・ループファルトは、アスファルト混合物1トン当たり10キロのリーパブを添加する。プラスチックごみの約51%を占め、これまで焼却されていた残りかすをアスファルト混合物に活用することで、製造時の二酸化炭素(CO2)排出量を約50%削減できる。道路舗装材に加え、工業用マットやコーン標識、雨水貯留槽などへの展開も見込む。
 麦谷社長は「出したごみが生活に戻ってくる実感が、資源循環の最大の力になる」としている。佐藤渡辺は、コンクリートにリーパブを添加した「エコ・ループクリート」の開発にも取り組んでいる。同社の橋本秀浩代表取締役兼常務執行役員は「顧客が信頼して選べる製品になるよう、商品価値を高めたい」と話した。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188061
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2026年9月30日水曜日

回転窓/アジア発の新常識

 名古屋市を中心に東海地方で連日、熱い戦いが繰り広げられている第20回アジア競技大会。日本での開催は1994年の広島大会以来32年ぶりで、会場やテレビで観戦している人も多かろう▼今大会では5競技が新たに加わった。サーフィン、総合格闘技(MMA)、テニスに似たラケットスポーツのパデル、VR(仮想現実)技術を活用したバーチャルテコンドー、サッカーと卓球の要素を融合したテックボールなど、一般にはまだなじみの薄い競技も多い▼近代五種では従来の馬術が廃止され、代わりに世界的に人気の視聴者参加型テレビ番組「SASUKE」に似た障害物レースのオブスタクルも導入された。スポーツの常識を超えたエンターテインメント性が盛り込まれている▼2022年の中国・杭州大会から正式競技として採用されたeスポーツも、過去最多となる11種目13タイトルが採用された。日本は大会を前に、五輪選手らが利用するナショナルトレーニングセンターに専用施設を設け、強化してきた▼今大会の新種目が盛り上がり、アジア発の新常識として、世界のスポーツイベントに定着することを期待したい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187996
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新社長/DNホールディングス・吉村実義氏/AIと暗黙知の融合で新価値創出

 土木構造物の設計や地質調査など公共事業で培った技術力を強みに、民間事業の参入、拡大を目指す。7月に始動した3カ年中期経営計画では2029年6月期の連結売上高を425億円(26年6月期380億円)に設定。コア事業を堅実に成長させながら成長事業の拡大、新規事業への参入を図る。事業拡大を通じ持続的に成長するホールディングス(HD)体制を描く。
 --経営の課題は。
 「前期に事業会社がコンプライアンス違反を起こし、すべてのステークホルダーに心配と迷惑をかけた。失われた信頼の回復が第一の使命だ。社外取締役を増員するなど、グループを挙げてガバナンスを強化する。設計照査の体制を整備してきたが、それでも橋梁設計でミスが起こった。抜け目のない照査体制を築き業務の精度を高めていく」
 --事業環境をどう見る。
 「公共事業の発注量は大幅な増加が見込めず、競争が激しくなるだろう。リスク分散の観点から民間事業を公共事業に次ぐ、もう一つの柱に育てる。調査から設計・維持管理まで対応できる総合建設コンサルタントの強みを生かし、売上高の民間比率を現状の3割弱から4割まで引き上げる。36年までの長期ビジョンに掲げた目標だが、より早く達成したい」
 「民間分野は原子力発電所や新エネルギー施設の調査・設計を成長事業に据える。中でも過去に文献調査を受注した高レベル放射性廃棄物の地層処分関連事業は、施工までを含めると1世紀以上かかる大規模事業となる。事業会社では半世紀前から原子力発電所の地質調査などに関わってきた。何としても参画し100年続く仕事を確保する」
 --コア事業の構造設計分野の戦略は。
 「鋼構造の橋梁設計では業界トップクラスの売り上げを誇り、今後もこの地位を維持したい。国内は大規模な新設橋梁の案件数が限られるため、点検や維持管理、補修に照準を合わせる。新設の橋梁関連業務は海外に目を向ける。事業会社の海外事業部などを通じた受注活動とHD内での技術継承に力を注ぐ。フィリピンではマニラ事務所を現地法人化する準備に入った。培った技術力を次世代につなぐためにも技術者が海外で経験を積む必要がある」
 --AI活用の考えを。
 「過去の業務提案書を学習させ、資料作成の補助に活用している。現状のAIが出す成果品は一定レベルには達するが、提案採用の決め手になる『もう一工夫』が足りない。熟練の技術者が持つ暗黙知や顧客との対話を通じた提案は人間ならではのもの。AIの効率性と人の知見を融合して、新たな価値を創造し提供したい」。
 (9月29日就任)
 (よしむら・みよし)1982年千葉大学理学部卒、ダイヤコンサルタント(現大日本ダイヤコンサルタント)入社。2013年執行役員、17年取締役を経て21年DNホールディングス取締役。千葉県出身、69歳。期日より前に仕事を終わらせ、相手を待たせないことを信条とする。趣味は農園での野菜作りとキャンピングカーでの旅行。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187994
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三機工業R&Dセンター・植村センター長/「社会実装までやり切る」技術戦略拠点に

 神奈川県大和市にある研究開発拠点「SANKI R&Dセンター」は、ロボット開発をはじめ、三機工業の建設DXをけん引する。4月に就任した植村聡執行役員センター長は、建築設計の現場経験を経て、26年余り研究・開発の第一線に立つベテランだ。2025年に創立100年を迎えた同社の歴史を念頭に、「次の100年をつくる技術戦略拠点だ。挑戦を楽しみ、社会実装までやり切る意識を定着させたい」と強調する。
 現在の三機テクノセンター内への移転を機に18年10月、技術研究所から改称した。同社は中期経営計画(25~27年度)で成長投資枠として500億円を設定し、R&Dを重点投資する五つの分野の一つに位置付ける。植村氏は「企業の研究・開発は、最終的に施工現場や顧客への価値につなげることが重要だ。特に人の能力に依存するため、しっかり学び、研究できる人材の成長を促していく」と運営方針を語る。
 2月に発表した「フレキシブルダクト施工支援ロボット」は、天井に軽量で柔軟性のある空調用の「フレキシブルダクト」を自動でつり下げる。従来工法と異なり、高所作業車や足場を使わず地上から施工できるため、作業員は1人で済む。高所での作業時間を50%以上減らし、負担軽減と安全性の向上を両立する。
 植村氏は「AI利用とロボティクスは他社より進んでいるのではないか」と自負する。三機工業は既に大半の社員が生成AIを業務に活用している。特許や論文、他社の動向などの調査では、これまでのように専門企業に依頼することがなくなったという。将来は「埋もれている暗黙知を生成AIで引っ張り出し、次の仕事につなげる仕組みをつくりたい」と語る。ヒューマノイドロボットについても「まだまだ現場への導入は難しいが、巡回など、できるところから始めたい」と見通す。
 センターでは、外部との連携によるオープンイノベーションも積極的に進める。KPI(重要業績評価指標)の一つに位置付ける「共創」の件数は順調に増えているという。パートナーについては「開発を深く、広く、早くできるような相手を探す。簡単には見つからないため、日頃から展示会や学会の懇親会に顔を出すよう職員に伝えている」と話す。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187991
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東京都/神田川に新たな調節池整備を検討/上中流部で計4カ所想定

 東京都は、神田川で新たな調節池の設置を検討している。全国的に豪雨被害が相次ぎ、特に都市部の中小河川の洪水対策が急務になる中、都は2023年3月に改定された神田川河川整備計画で河川整備の目標を20年に1度の豪雨に引き上げた。今年5月には、将来の気候変動も考慮に入れた新たな流域河川整備計画原案も公表し、治水安全度向上のため調節池など新たな治水施設整備を盛り込んでいた。上中流に4カ所程度の調節池整備を視野に、今後具体化を図る。
 神田川は井の頭池(三鷹市)を水源とし杉並、中野、新宿、豊島、文京の各区などを経て、隅田川に合流する。流路延長24・6キロの1級河川で、下流部は日本橋川に分かれる。川沿いには治水施設として既に神田川・環状七号線地下調節池(貯留量57万立方メートル)など複数の調節池が稼働中。市街地化が進んだ下流部は高田馬場付近の分水路など、多重の洪水対策を講じている。
 都は将来の気候変動を考慮すると、さらなる施設整備が必要と見ている。上流端(三鷹市井の頭3)~鎌倉橋(杉並区浜田山2)の上流部で3カ所、駒塚橋(文京区目白台1)~江戸川橋(同関口1)の中流部で1カ所の計4カ所で調節池設置を検討している。
 上流部では▽上流端~第2吐水(三鷹市井の頭2)=貯留量約5・2万立方メートル▽第2吐水~月見橋(杉並区高井戸西1)=3・6万立方メートル▽正用下橋(杉並区高井戸東1)~鎌倉橋=10・1万立方メートル-の3カ所の整備を検討する。
 形式は地下トンネル式と地下箱式。今後、検討業務を委託し、具体的な形式や配置、貯留量などを固める。既存調節池も含めた調節池ネットワークの形成も視野に入れる。
 中流部では駒塚橋から江戸川橋の間で貯留量30・7万立方メートルの大規模な調節池整備を計画している。形式は地下トンネル式。立坑は5カ所を想定する。ルートや取水施設などの詳細は今後詰める。


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岡山市/アリーナ整備実施方針案/BT+コンセッション、27年2月に入札公告

 岡山市は28日、BT(建設・移管)方式のPFIを導入する「岡山市アリーナ整備・運営事業」の実施方針案と要求水準書案を公表した。北区野田に建設を計画し、スポーツやコンサートなどの興行時は客席数を8000席以上確保することを求めている。維持管理と運営はコンセッション(公共施設等運営権)方式を採用する。市民の意見などを踏まえ、早ければ12月に実施方針を公表し、2027年2月に総合評価一般競争入札を公告。同10月に落札者を決める。
 建設場所はJR北長瀬駅から約1キロに位置し、敷地は約2・3ヘクタール。南側は県道岡山倉敷線に接する。計画地を含む北長瀬周辺地区は都市拠点に位置付け、新たなまちづくりが検討されており、アリーナは核施設として整備する。
 メインアリーナはバスケットボール・Bリーグやバレーボール・SVリーグといったトップチームの施設基準に対応し、最大収容人数は1万人程度、コンサートやスポーツ興業時は8000席以上とする。周辺の住環境に支障とならないよう防音や振動対策を行う。サブアリーナの固定席は400席以上。
 設計と建設期間は28年3月~32年11月。同11月12日に施設を引き渡し、運営権を設定。30年間維持管理と運営を行う。
 入札には単独企業かグループが応募できる。参加要件は設計と工事監理企業が観客席数5000席以上のスポーツ施設の設計実績があること。建設企業は建築工事の総合数値が1120点以上。工事を分担する場合は電気920点以上、管910点以上、土木920点以上。1者以上は5000席以上のスポーツ施設新築工事の元請施工実績が必要となる。
 27年3~4月に入札説明書などに関する説明会や現地見学会を開き、参加表明書を受け付ける。同9月に提案書を締め切り、学識者らによる選定委員会の審査結果を踏まえ、市が落札者を決定する。
 その後、基本協定を締結し、28年3月に事業契約を結ぶ予定だ。
 総事業費は約280億円を見込んだが、物価高騰から増額する方向で検討を進めており、11月の定例市議会で関連の補正予算案を提出する方針。
 両案に対する意見は10月27日まで受け付ける。


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2026年9月29日火曜日

新社長/大木建設・大木健司氏/技術力と人間力磨き続ける

 創業81年の歴史を受け継ぎつつ、建築・土木の建設事業と、コンクリート部材を扱うPC事業で培った技術力を発揮し、さらなる成長を図る。時代の変化に応えながら堅実で誠実な社風を守り、安全で快適な環境の創造と経済の発展に貢献していく。管理や営業、支店などの運営で積んだ豊富な経験を生かし、会社のかじ取りを担う。
 --就任の抱負を。
 「会社は社員の居場所であり、一人一人が安心して力の発揮できる職場づくりを目指す。『信頼に技術と真心で』という経営理念の下、技術力と人間力を磨き続け、社会や顧客に優れた品質の建造物やサービスを持続的に提供する。会社の繁栄が社員の幸福につながっていくと考えている」
 --事業環境をどう見る。
 「各支店の顧客はデベロッパーや製造業、教育、医療福祉など業種や企業が異なっている。長い付き合いの顧客が多く、新築から改修、増改築、建て替えまで幅広い仕事を特命で受けている。ただ先行き不透明な経済状況を踏まえ、民間建築工事だけでなく、公共建築工事の入札案件にも挑んでいる」
 「PC工場を保有しているのも強みだ。5年ほど前に生産能力を増強した。毎年3000万~4000万円を投じて、計画的に設備更新を行っている。多少の波はあるがフル稼働が続いており、PC事業の売り上げは年間約20億円と安定的に推移している。建設費が上昇する中、施工の効率化や工期短縮などの観点から、PCを検討、採用する動きがあり、積極的にアピールしていきたい」
 --業績の動向は。
 「全社を挙げて採算を重視した受注活動に取り組むなど、業績の向上に努め財務体質を強化してきた。2026年3月期の連結業績は営業利益、経常利益、純利益ともに過去最高を更新した。27年3月期の業績目標は受注高222億円(26年3月期実績184億55百万円)、完成工事高176億円(250億12百万円)を掲げている。完成工事総利益(粗利益)率の通期目標は7・1%だが、8月末時点で7・5%に上昇している」
 --人材の確保・育成の対応は。
 「200億~220億円の受注に対し、現在の社員数約200人の施工力はバランスが良いと考えている。だが成長していくには、人材の採用と育成が必要になる。採用活動に一層注力するとともに、20~30代の技術職の資格取得を後押ししていく。女性や高齢者の待遇を改善し、活躍してもらう制度や環境を整える。経営幹部の教育も重要だ。幹部のリーダーシップによって組織は大きく変わる。次代の経営を担う人材を発掘し育てていかなければいけない」。
 (6月18日就任)
 (おおき・けんじ)1984年東洋大学経営学部卒、大木建設入社。2016年執行役員、20年上席執行役員、22年取締役、25年同兼専務執行役員。埼玉県出身、64歳。中学、高校とサッカー部に所属。浦和レッズを設立からサポートし、年間シートを購入して妻、孫と一緒に観戦。今年こそ20年ぶりのシーズン制覇を期待している。


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台風25号/印旛沼決壊、国らの緊急復旧が急ピッチで進む/鹿島が200人態勢で

 台風25号の豪雨で堤防が決壊した印旛沼(千葉県)の緊急復旧が急ピッチで進んでいる。県と国土交通省関東地方整備局、水資源機構の3者が決壊した3地区4カ所の復旧を推進。成田市船形干拓地先では決壊した延長100メートルにぐり石を敷き詰め、水を食い止める荒締め切り工に28日早朝から着手した。施工を担当する鹿島が200人を動員。24時間態勢で工事を行っている。=5面に関連記事
 非常に強い勢力で沖縄と奄美地方に接近している台風26号は、今後、西・東日本の南海上を東北東へ進む見込み。
 進路が北寄りの場合、30日~10月1日ごろ関東や東海に接近する恐れがある。被害を最小限に抑えるため、関東整備局は「スピード感を持って対応する」とコメントしている。


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巴山組(新潟県阿賀町)/ICT建機で初の防災訓練/チルトローテーターの効果検証 

 巴山組(新潟県阿賀町、猪俣一成社長)は25日、ICT建設機械などを使用した協力会社との合同防災訓練を阿賀町にある津川新和生コンの敷地で行った。地震による土砂崩れの緊急対応や大型土のうの作成の初動、安全に作業するポイントなどを確認した。国土交通省の補助金を活用して導入したICT建機、関連機器の情報提供を兼ねた。協力会社8社と、新潟県建設業協会(新潟建協)、全国建設業協会(全建)の関係者などが参加した。
 同町は1級河川の阿賀野川が流れ、険しい地形の山間部が多い。水害や土砂災害の発生リスクが高く、同社は非常時であっても生産効率と安全性の高い緊急作業を行うための備えを強化している。巴山組は、ICT機器の購入や、購入した製品を利用した防災訓練を支援する国交省の「建設市場整備推進事業費補助金」によって、3Dマシンガイダンス対応の0・4立方メートルクラス油圧ショベル、特殊アタッチメントのチルトローテーター、3D測量に使うトータルステーション(TS)などを導入した。
 同社がICT建機などを利用した訓練を行ったのは初めて。補助金は国交省に代わって全建が交付を担った。全建によると、国交省北陸地方整備局管内でのこうした訓練は初めてという。この日は、会津盆地西縁断層帯から阿賀町で最大震度5強の地震が発生した想定で、同町から要請のあった町道の緊急的な土砂撤去と、その作業中に新潟建協から要請のあった大型土のう作成について訓練した。町内の複数の箇所に出動する中で、経験の浅いオペレーターが作業に従事することを念頭にした。
 土砂崩れが発生した現場の3D測量からの設計データを生かしたマインガイダンスによる掘削や、ダンプトラックの土砂搬出、大型土のうの作成と搬出の作業を実施した。訓練には、コマツカスタマーサポート、金井度量衡の技術者も参加し、チルトローテーター装備のICT建機、自動追尾TSの特徴を説明。マシンガイダンスによって精度の高い掘削を行えたり、車体を動かさずに斜め方向の掘削などを行えるチルトローテーターのメリットを紹介した。
 猪俣社長は訓練について「足場が悪くても建機を動かさずに斜めの掘削などが行えるチルトローテーターの効果は大きい。車両の数で把握せざるを得ない状況もある土量を正確に計測できる」と話した。災害が発生しやすい地域のため「平時から十分に備え、防災意識を高くしたい」と考えている。災害時にはパトロールの中で被害を確認することもあり「自力で(インフラ管理者の要請に)対応できるようにしたい。災害現場でも安全に効率のいい作業を行いたい」という。同社の清野義昭取締役は「災害時には方々から要請が入る。最新の機器を導入できる支援に感謝したい」と話した。


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道路舗装各社/帰省旅費拡充の動き/背景にWLB充実の狙い

 大手道路舗装会社で、単身赴任社員らの帰省旅費を手厚くする動きが広がっている。建設業では月1~2回の支給が多数を占める中、前田道路は2026年度から月4回、大林道路も月4~5回に拡充した。ワーク・ライフ・バランス(WLB)の充実につなげ、若い世代にアピールする狙いがある。
 前田道路は、3カ月に6回、月換算で2回としていた制度を変更し、26年度から月4回に倍増させた。完全週休2日に向けた制度整備の一環。帰省旅費の拡充に合わせ、単身赴任手当も月1万円から3万円に増額した。
 大林道路は7月から、1カ月当たりの土曜日の数に応じて帰省旅費を支給する制度を導入した。最大で月5回となる。7月以前は月4回だった。配偶者か23歳未満の被扶養者である子どもがいる社員が対象となる。
 世紀東急工業は24年度から、仕事と子育ての両立を支援する一環として、一部の社員を対象に帰省旅費の支給回数を月2回から4回に増やした。同社は、未就学児の子どもがいる社員を対象に、子どもが小学校に入学するまで転勤を免除する制度も設けている。転勤免除の申請は任意で、申請せずに単身で転勤した場合は帰省旅費を月4回支給する。「転勤に帯同せず、子どもととどまった配偶者などの子育てをサポートすることを想定」(同社)した。
 共働き家庭の増加に伴い、子育て世代を中心に転勤を敬遠する傾向が強まっている。全国に拠点を持つ建設会社では、転勤を完全になくすことは難しい。前田道路は毎年の個人面談で、社員のキャリア希望や家庭の事情などを聞いている。転居を伴う転勤がない職種を設ける企業も出てきた。
 転勤を当たり前に受け入れる時代ではなくなってきた。各社は転勤を一時的に免除したり、転勤に伴う経済的負担を軽減する手当を拡充したりして、現代の働き方に対応した環境整備を急いでいる。


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東京・豊島区/サンシャインシティ周辺再整備/文化・交流機能を充実

 東京・豊島区は、東池袋にある大型複合施設「サンシャインシティ」周辺で既存の施設を活用しながら商業や文化、交流などの機能を強化する。既存のバスターミナルの規模を縮小し、展示場を拡充。新設する広場と既存通路を組み合わせ、歩きやすい空間を創出する。11月に関連する計画案を区都市計画審議会に付議。12月に都市計画決定し、2027年1月以降の着工を予定している。
 サンシャインシティ文化会館ビルの1階にあるバスターミナルは、現在の3層から1層に階層を変更し、面積を約2・28ヘクタールから約0・5ヘクタールに縮小。バース数も36から16に減らす。ターミナル機能は池袋駅の東西に分散させ、効率的な運用を図る。空いたスペースは展示場に用途変更する。災害時の帰宅困難者の受け入れ場所としても活用。隣接するとしまみどりの防災公園と連携し、地域の災害対応機能を引き上げる。
 広場は2カ所新設する。広さはそれぞれ約200平方メートル。サンシャインシティ内にある既存の立体広場や屋上広場、通路と連携させることで、サンシャインシティの北側に位置する東池袋中央公園までをつなぐ歩行者ネットワークを形成する。
 サンシャインシティの所在地は東池袋1ほか(敷地面積約7・7ヘクタール)。超高層ビルのサンシャイン60(高さ239メートル)を中心に、商業施設や展示場、ホテル、バスターミナルなどで構成する。1978年に開業した。ここ数年は周辺の再開発や公園整備などで来訪者が増加している。


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北陸整備局/8号浅野川橋下りP5橋脚耐震補強/3Dプリンター製型枠活用

 北陸地方整備局金沢河川国道事務所は、「国道8号浅野川橋下りのP5橋脚耐震補強工事」に3Dプリンター製埋設型枠(3DCP型枠)を活用した。これにより、型枠工の施工日数を約47%縮減。非出水期内での施工完了を達成した。この成果は9月に北陸整備局本局で開催の事業研究発表会で紹介し、深刻な担い手不足の中で在来工法と同等以上の品質確保につながったとして、高い評価を得た。同工事では施工者の明翫組からの提案で3Dプリンターを活用した。工期は2025年8月22日から26年6月30日までだった。
 P5橋脚耐震補強工事の内容は、柱補強工、基礎補強工と、地盤の支持力を増すために基礎の底面を広くした部材(フーチング補強工事)などで構成。工期縮減策として、フーチングのRC増厚補強に3DCP型枠を適用して、型枠作業の省力化と施工効率を高めることにした。
 同現場は施工場所の近くに中日本高速道路会社管理の高速道路と金沢市道が通り、橋脚桁下には河川堤防があり高さ制限に配慮しなければいけないという条件が課されていた。このため施工方法の選定に多くの制約が存在した。
 さらに堤防の開削を伴うため、施工期間が非出水期の11月から5月(浅野川の場合)に限定された。こうした制約があることから、工事を11月から5月の期間内に完了させる必要があった。
 特に、掘削・仮設・補強・復旧の各段階で、冬季積雪、降雨や地下水の影響などによる不確定要素が存在するため、工程管理上の余裕は限られていた。これらを解決するための一つとして、フーチングのRC増厚補強に3DCP型枠を活用することにした。
 この結果、従来必要だった現場での型枠加工・脱型作業と、足場の設置・撤去作業を省略または削減することができ、工期短縮に大きく貢献した。
 フーチングのRC増厚補強に3DCP型枠を活用することで、現場施工日数を従来の15日から8日に、率にして約47%削減できた。
 これは、従来工法で必要だった型枠の現場施工・組み立て・脱型といった一連の作業工程が、3DCP型枠の採用で大幅に簡略されたことが要因になっている。非出水期間内に工事を完了させなければいけない同工事では、この47%の施工日数削減効果は、極めて有効だったという。
 ただ、工事費は従来工法と比較して287万円(約45%)の増加となった。
 これについて金沢河川国道事務所は、3DCP型枠の使用は、従来工法に比べて直接的な工事費は増加したものの、品質向上の効果や非出水期内での施工完了、交通への影響の低減、現場作業の省力化の効果を総合的に考えた場合、合理的な選択だったとの見解を示している。


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2026年9月28日月曜日

回転窓/命を守る行動のために

 〈レッカー移動待ち〉--。台風25号が通り過ぎた翌日、住まいのある地元の道路に、こう書かれた紙をはった1台の乗用車が放置されていた▼そこは幅員の狭い道路が下り坂から上り坂にちょうど転じるところで、豪雨による冠水で立ち往生したのだろう。周辺に人家も少ない場所で車が止まってしまい、ドライバーが味わった恐怖は想像に難くない▼今年5月末、河川氾濫や大雨、土砂災害などについて、5段階の警戒レベルに対応する新たな防災気象情報の運用が始まった。それから数カ月足らずの間に、命の危険が迫るレベル5の特別警報が、各地に相次いで出されるという深刻な状況が続いている▼こうした中で懸念されるのは、レベル4や3であれば「まだ安全ではないか」と捉えてしまうこと。レベルの数字が小さいからといって、危険性を過小に認識するのは禁物だ▼異常な事態に直面した時、自分だけは大丈夫だと思い込んでしまう、いわゆる「正常性バイアス」が働くと、災害時に避難行動の遅れにつながる。バイアスを自覚し、いざという時に命を守る行動が取れるよう、日頃から心構えをしておきたい。


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日建連、不動協/9月29日、10月8日に幹事会/設備工事業団体との意見交換も

 不動産協会(不動協、吉田淳一理事長)と日本建設業連合会(日建連、押味至一会長)は、「持続可能な建設業および不動産業の実現に向けた協議会」の2回目の「幹事会」を29日に、3回目を10月8日に開く。3回目の会合には、日本空調衛生工事業協会(日空衛、小島和人会長)と日本電設工業協会(電設協、文挾誠一会長)が参加する予定。初回会合でサブコンの深刻な人手不足などが建築費高騰の一因になっているとの指摘もあり、3回会合で設備工事業の現状を把握する。幹事会への参加は両団体が希望していた。
 6月1日に開いた協議会の初会合では、民間建築を巡る課題認識を発注者と施工者が共有した。建設費の上昇要因や重層下請構造によるコストの見えにくさ、生産性向上策などで意見交換した。中でも建築費高騰の一因に「電気や空調など設備工事業の供給制約がコストアップにある」との意見もでていた。工事案件があっても受注ができず需給が逼迫(ひっぱく)している現状がある。一方、日空衛の小島会長は「設備工事業だけが圧迫しているというのは間違いではないか」とも指摘しており、説明できる場として幹事会への参加を希望していた。
 第3回の幹事会で電設協からは▽藤井一成技術・安全委員会副委員長(日本電設工業常務執行役員)▽上野賢一専務理事-の2氏が参加。日空衛から▽鮫島武士経営活性化委員会委員(高砂熱学工業常務執行役員東京本店長)▽山崎房長専務理事-の2氏が参加する。


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防災庁、11月2日に設置/防災・災害対応の司令塔の役割担う/ロゴマークも決定

 細野豪志復興相は25日の閣議後会見で、平時からの事前防災を強化し災害対応を一元的に担う司令塔となる防災庁を、11月2日に設置すると発表した。同日、防災庁のロゴマークも公表した。細野復興相は「国民の期待に応えられるような新しい組織を作っていくために、準備を着実に進めていく」と力を込めた。
 防災庁は内閣直属の組織として、防災施策の基本方針の策定や大規模災害に対処する企画立案、総合調整などを担う。府省庁への勧告権を持つ防災相を配置する。防災庁の地方組織となる「防災局」の設置に向けては、今秋にも業務や組織体制の在り方について議論する有識者検討会を設置・開催する予定だ。
 ロゴマークは「防」の字を基に角度を変えて上向きの印のように見せることで、防災を通して明るい未来へ向かうイメージをデザイン。一つの傘の下に産官学の関係者が集うという意味も込めた。青、だいだい、赤の3色で「事前防災、発災時、復旧復興」を一貫して担うことも表現している。


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東京ガス/LNG基地設備パトロールにロボット導入/省人・効率化を推進

 東京ガスは、横浜市磯子区にある根岸液化天然ガス(LNG)基地で、設備のパトロールにロボットの導入を計画している。現在は人が1日延べ10時間かけて点検している。かなりの負担になっていた。現在最終調整中で、早ければ2026年中に運用開始したい考えだ。現在約60年使用しているタンクなどの設備は過度の負荷をかけず長寿命化を図る。独自の劣化評価も織り交ぜ、トータルで80年まで使い続ける。
 根岸LNG基地は1966年に操業を始め、69年にアジアで最初にLNGを受け入れた。敷地面積は約50万平方メートルで、東京ディズニーランドとほぼ同じ広さを持つ。敷地内にはLNGが持つマイナス160度の冷熱エネルギーを使った冷熱発電設備や、ガスを液体から気体に戻す気化器、地上・地下式タンクなど、都市ガスや発電用ガスを製造するために必要な設備が並んでいる。
 根岸LNG基地では構内電力使用量予測やポンプの故障予知にAIを導入済み。今後は広い敷地に立ち並ぶ設備の異常チェックにも先端技術を取り入れる。ロボットを導入し、作業の省人化、効率化を推進する。竹村洋行エネルギーアセット統括部長は25日に開いた同基地の見学会で「中長期的にはロボットと遠隔監視を組み合わせた『スマート保安』をかなりの部分で実現したい」と話した。根岸LNG基地でロボットが稼働後は、同社が持つほかのLNG基地にも展開したい考えだ。
 今後も高い需要が見込まれるLNGを供給するため、同社はタンクや桟橋など重要で大規模な設備の長期使用を目指している。コスト的にも物理的にも交換は困難なためだ。
 長期にわたって使うためには無理のない範囲で稼働させるとともに、状態チェックも欠かせない。同社はタンクの躯体コンクリート強度、内部構造の疲労劣化を評価する手法を確立した。竹村統括部長は「今の設備を診断し、問題のない範囲でできるだけ長く使う。50年代を見据え、供用年数80年を目指す」と説明した。


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堺市/築港八幡地区の地区計画変更へ/堺浜シーサイドステージ跡地開発見据え

 堺市は商業施設「堺浜シーサイドステージ」(堺区築港八幡町)の跡地開発を見据え、築港八幡地区の地区計画を変更する。商業・アミューズメント中心の土地利用方針を、物流などの産業機能と海辺のレクリエーション機能の集積へ転換する素案をまとめた。2027年3月ごろの都市計画変更・告示を目指す。現地では土地所有者のヨドバシカメラが物流施設の立地に向けて既存施設の解体を進めている。
 素案によると地区計画の対象区域は築港八幡町と匠町にまたがる約39・1ヘクタールから、築港八幡町の約26・9ヘクタールに縮小する。「商業アミューズメント地区」の区分を削除し、広域的な道路ネットワークを生かした物流機能などの集積を新たな目標に据える。区画道路2号より西側の海辺では親水空間を確保し、レクリエーション機能の導入によるにぎわい創出を図る。産業系施設の配置や緑化にも配慮し、両機能の調和を目指す。
 3、5日に素案の説明会を開いた。市の担当者は「土地所有者からは物流施設の立地計画があり、海辺のエリアではレクリエーション機能の導入も検討していると聞いている」と説明した。新たな施設の規模や着工時期は明らかになっていない。
 現行の地区計画は、大規模な工場用地への商業施設誘致を目的に04年2月に都市計画決定した。映画館などの大型施設が立地したが、その後は撤退が相次いだ。周辺では工場や物流施設の集積が進んでいる。市はこうした土地利用の現状と今後の開発動向を踏まえ、計画を見直す。
 市は今後、10月ごろに公聴会、12月ごろに都市計画案の縦覧を実施し、27年2月ごろに市都市計画審議会へ付議する予定だ。


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熊谷組ら3社/海底への構造物設置を高精度に/水中測位など技術融合

 熊谷組ら3社は、目視が難しい海底への構造物の設置を高精度に行える技術にめどをつけた。海底の設置位置を座標で取得し、デジタルツインで設置をシミュレーションした後、クレーン操作で高精度に再現した。海洋土木工事の効率と安全性の向上を確認した。
 熊谷組の高精度水中測位システム「AquaMarionette(アクアマリオネット)」と、不動テトラ、高橋秋和建設(秋田県由利本荘市、堀江拓成社長)が考案した水中据え付け手法を融合させた。陸から1800メートル沖合の海底で模擬構造物を使った実証試験を行った。
 3メートル×6メートルフレームの模擬構造物をクレーン付き台船からつり下げ、海底に着底させた状態でアクアマリオネットを使い模擬構造物の位置を水中で計測。デジタルツインでも位置を可視化した上で、再度構造物を同じ位置にクレーンで設置できることを確認した。
 アクアマリオネットは水上台船から目視できない水中構造物や移動体の絶対位置(座標)と姿勢をリアルタイムで高精度に計測・解析するシステム。取得した位置データを基に水中の施工状況をリアルタイムで3D空間上に再現するデジタルツイン技術を活用すれば、濁りなどで見えない水中でも構造物の設置を誘導できる。
 実証した技術は実際の海洋土木工事現場に導入していく。現場の省人化・省力化や安全性向上につなげる。
 海洋土木工事で海底に沈設するケーソンやブロックなどの構造物の位置決めや誘導作業は潮流や水中の視界不良の影響を受ける。そのため手作業で位置を計測する負担や熟練技術者のノウハウに依存しがちなことが課題だった。


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2026年9月25日金曜日

回転窓/時計の針を戻すには

 連休中に伊豆諸島や関東を襲った台風25号は、河川氾濫や土砂崩れなどの爪痕を残した。温暖化や気候変動による異常気象が頻発化し、風水害や土砂災害などへの危機が増している▼旭硝子財団が地球環境の悪化に伴う人類存続の危機を時計の針で表示する「環境危機時計」について、今年は「9時39分」となり、昨年より6分進んだと先日発表した。時刻は0時1分~12時の範囲で示し、9時台は4段階で最も厳しい「極めて不安」となる▼1992年から環境問題に関わる国内外の政府関係者や有識者らに調査を行い、時刻を算出。2021~24年の4年連続で針が戻ったが、25、26年と2年続けて6分ずつ進む結果となった▼ロシアのウクライナ侵攻や中東情勢が緊迫・長期化する中、環境保全に向けた国際協力の停滞などが結果に影響したようだ。人類は急速に地球の健康をむしばんでいる▼世界各地で高温や豪雨、干ばつなど気候変動を起因とする災害が相次ぐ。ネパールと中国の国境地帯で発生した壊滅的な洪水は記憶に新しい。地球環境の回復には各国の協力が必要だが、その実現は国を問わず一人一人の行動しかない。


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中部整備局/白龍が伊勢湾内の漂流物を回収/9月8日の大雨で

 中部地方整備局名古屋港湾事務所は、東海地方を襲った8日の大雨で伊勢湾内に流入した流木などの漂流物を海洋環境整備船「白龍」で回収した=写真。
 9日から15日までの7日間で約1万6000ヘクタールを巡視・清掃し、81立方メートルの漂流物を回収した。過去3年間の年間平均回収量は168立方メートルで、今回の作業で年間回収量の約半分を回収したことになる。


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山口県光市/庁舎建て替え/市民アンケート結果を公表、利便性・安全性を重視

 山口県光市は24日、老朽化が進む市役所本庁舎(中央6の1の1)の建て替えに当たり、市民にコンセプトや機能、建設位置などを聞いたアンケートの結果を公表した。「手続きが容易で立ち寄りやすい」「災害が起きても壊れない」など利便性や安全性を求める回答が多かった。現庁舎はバリアフリー化への対応が十分ではなく、現行の耐震基準を満たしておらず、市は市民の声や要望に加え、職員の意見や他自治体の事例などを踏まえ、基本構想を策定する。
 現本庁舎の敷地は約1万2000平方メートル。規模はRC造地下1階地上4階建て塔屋1階延べ約7000平方メートル。1968年に建てられ、コンクリートの剥落やひび割れなど老朽化が進んでいる。
 アンケートでは▽市役所の利用頻度▽利用時の要件▽市役所への移動方法-のほか、新庁舎の建設に当たり特に大切にしてほしいことを聞いた。592人が回答した。
 その結果、新庁舎に求めるのは「手続きや相談がしやすく、市民が気軽に立ち寄りやすい建物」が20%と最も多く、次いで「大きな地震や災害が起きても絶対に壊れない」が19%、「誰もが安心して快適に利用できる」が18%。主な意見では「市民サービスを持続的に提供し、シンプルで分かりやすく職員や市民が使いやすい機能的な施設」「街の魅力や活気を感じられる市の新たなシンボルになるような施設」などの声があった。
 避難所の機能を併設し、十分な駐車台数の確保や交流スペースなど市民の活動拠点とする意見も出た。
 建設位置については、現在地のほか、光駅付近、旧浅江中学校跡地、旧光総合病院跡地、旧三輪小学校跡地などさまざまな意見があり、建設手法は総合福祉センター(あいぱーく光)や図書館、文化センターなどとの複合化を求める回答があった。
 アンケートの意見や要望は、本庁舎整備の方向性を検討する上での基礎資料として活用し、建設地や必要な機能、規模などを盛り込んだ基本構想にも反映する方針だ。


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清水建設/新たな仮設冷房システム開発/超高層現場の作業環境改善

 清水建設は、超高層ビルの建設現場に対応した新たな仮設冷房システムを開発した。室内温度を上げる要因となっていた室外機の放熱を、屋外に逃がす機能などを導入。外装のカーテンウオールを取り付けた後、風が通りにくくなる屋内の作業環境を抜本的に改善する。実用化の第1弾として、複合開発「TOKYO TORCH(トウキョウトーチ)」(東京都千代田区)の現場で採用した=写真(清水建設提供)。
 多くの現場では室内機と室外機が一体となったスポットクーラーが活用されている。吹き出し口から冷気を出すが、熱交換を行う室外機からの放熱により室内温度を上昇させる課題があった。カーテンウオールを採用する超高層ビルの建設では通風がしにくい環境であるため、特に夏場の作業環境を厳しくしている。
 清水建設は業務用の空調機を手がける日本キヤリア(東京都品川区、丸山峰生社長)、制気口メーカーの協立エアテックと協力。通風が不足する屋内現場でも効率的な冷却できる仮設冷房システムを開発した。
 熱交換を行う室外機の排気口とカーテンウオールの通気口を排気ダクトによって直結。室外機からの熱を強制的に屋外に逃がす仕組みとなっている。広域に冷風を出す軽量の段ボール製の吹き出し口も導入。熱交換の効率を高めるため、室内機から生じるドレン水(結露水)を室外機に噴霧する機能も取り入れた。
 2028年の完成を目指し、国内一の高さ約385メートルを予定する超高層ビル「Torch Tower(トーチタワー)」の現場には、計4台の仮設クーラーを設置。四隅に1台ずつを配置し、100メートル×100メートルの広大な空間での冷却効果を検証していく。


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2026年9月24日木曜日

回転窓/短い秋を味わう

 秋の味覚を代表するサンマが近所のスーパーに並び始めた。まだ高いかなと思いつつ値段を見ると「1匹550円」。お値打ち価格になるのを待ちたいが、今年はどうも、そうならないようだ▼昨年の豊漁から一変し、今年は歴史的な不漁となり価格が高騰している。豊洲市場(東京・江東)の8月中旬~9月上旬の卸値(生サンマ、中値)平均は1キロ当たり約3645円と、前年同期の3・3倍に跳ね上がっている▼水産庁によると、今年はサンマの漁獲時期となる8~12月に日本近海へやって来るサンマの量が昨年の半分以下に激減。調査を始めた2003年以降で最も少なくなる見通しという▼サンマの水揚げ量を巡っては、海水温の上昇や漁場の変化などにより08年から大幅な減少が続いている。ここ数年は回復傾向が見られるが、豊漁だった25年でもピークの08年と比べ8割も減少しているそうだ▼ぐずついた天候が続くが、秋分の日も過ぎ季節は秋へと移り変わっている。当面サンマが食卓に上る予定はないが、旬の食材に舌鼓を打ち、紅葉狩りや虫の音を楽しむ。温暖化などの影響で短くなる秋を少しでも味わいたい。


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井林辰憲国交相が就任会見/「喫緊の課題は災害対応」、現場力と総合力で国土強靱化

 17日に発足した第2次高市改造内閣で国土交通相に就いた井林辰憲氏が18日に初登庁し、記者会見した=写真。国民の暮らしと命を守る上で「喫緊の課題は災害対応」と強調した。26年熊本地震、8月の千葉豪雨が発生するなど、「大規模災害が相次ぎ、種類が多様化している」と現状を指摘。「災害対応に万全を期す」と表明した。東日本大震災、能登半島地震といった発生した災害の復旧・復興を含めて「笑顔が取り戻せるよう、省を挙げて取り組む」と決意を示した。
 政策の柱に国民の安全安心の確保、力強い経済成長、個性を生かした地域づくりと持続可能で活力ある国づくりを挙げた。高市早苗首相の指示を踏まえ、防災・減災と国土強靱化、港湾・高規格道路・空港・整備新幹線といったインフラ整備とともに、次代を支える担い手の確保に強い意欲を示した。
 井林国交相は「事前防災にしっかり取り組む」とも話し、インフラ整備は地域未来戦略の戦略産業クラスター計画を実行するための重要な取り組みという認識を示した。整備新幹線については2027年度予算概算要求の事項要求を踏まえ、地方負担に配慮しつつ「必要な検討を進めたい」と語った。中東情勢の影響に伴う建設資材に関しては、価格と受給の動向を注視し「安心して仕事ができる環境整備に取り組みたい」と話した。
 井林氏は国交省出身で中部地方整備局沼津河川国道事務所調査第二課長、同整備局地域道路課長などを歴任した。省庁再編で発足した国交省の在り方として「強みは現場力と総合力。(旧建設、旧運輸などの)旧省庁を思い起こす言葉は極力使うべきではない。私の部屋(大臣室)では使わないでほしいとお願いしている」と話した。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187803
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不動協/日建連との会合に日空衛、電設協が参加へ/2回目幹事会は9月29日

 不動産協会(不動協、吉田淳一理事長)は18日の理事会後に開いた記者懇談会で、日本建設業連合会(日建連、押味至一会長)と設けた「持続可能な建設業および不動産業の実現に向けた協議会」の2回目の「幹事会」を29日に開くと明らかにした。働き方の問題や生産性向上などをテーマに議論する予定。3回目の会合には、日本空調衛生工事業協会(日空衛、小島和人会長)や日本電設工業協会(電設協、文挾誠一会長)が参加する予定だ。
 不動協や日建連は3回目の会合で設備関連の業界団体も出席し意見交換する。日程は決まっていないが、間を置かずに開きたい考え。サブコンは深刻な人手不足などを背景に工事案件があっても受注ができず、需給が逼迫(ひっぱく)している。幹事会への参加は両団体が希望していた。
 不動協と日建連の話し合いは、「協議会」の傘下に設けた「幹事会」が事務レベルで議論を重ねている。協議会の初会合は6月1日に、幹事会の初会合は7月17日に都内で開催。幹事会ではサブコンの施工力や重層下請構造の要因、課題などを話し合った。基本的に2、3カ月に1回のペースで開く予定だ。約1年をかけて議論し、結論を取りまとめる。取りまとめた後も検討のための枠組みは残す。


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清水建設発防災スタートアップ/横浜市で避難所設置訓練/連携し「受援力」向上

 清水建設発防災スタートアップのシェルターワン(東京都江東区、児島功社長)は18、19の2日間、横浜市泉区の旧深谷通信施設跡地で開かれた市主催の避難所設置・運営・撤収を実証する訓練に参加した。「TKB(トイレ・キッチン・ベッド)48」と銘打ち、ユニット化した資機材一式を使ってプライバシー空間が確保された自律型仮設避難施設となるテントを短時間で組み立てた。実際に宿泊や撤去も体験し、安全性や快適性などを検証した。
 訓練には同社や清水建設協力会社の地元工務店、市の職員、市民らが参加した。避難所運営で先進的なイタリアのモデルを意識し、発災後48時間以内に開設を目指すTKB48の運用を訓練し実証。17日午前9時に相模トラフ沿いでマグニチュード(M)8・1の地震が発生したと想定し、市の広域避難所に当たる同所に避難所を設営。周辺の備蓄基地に資機材を輸送・集積し、18日の午後3時までに設営を終えた。同日夜は実際に就寝し、寝心地などを確かめた。
 同社は2025年4月の設立以降、各地で自治体らと連携し同様の訓練を重ねてきた。25年度に全国の自治体で初となるTKBユニットを所有してもらう契約を横浜市と締結。今回の訓練は自治体所有のTKBユニットを実証する初の事例になる。
 訓練を指揮した児島社長は「26年熊本地震」の避難所運営を支援してきた経験も踏まえ、「大規模な災害が発生した場合に市町村主体の被災者支援体制には限界があり、職員だけでは対応できない。民間の力に頼る市町村の『受援力』を高めることが有効だ」と話した。
 市の担当者も「TKBユニットも含め、民間との連携によって円滑な避難所運営の体制を構築したい」と述べた。


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話題の技術/鹿島の立体音響スピーカー「オプソーディス・ワン」/自宅で超臨場感

 ゼネコン発の家電製品がオーディオ市場に新風を吹き込んでいる。鹿島が製造・販売する小型の立体音響スピーカー「OPSODIS1(オプソーディス・ワン)」は、自宅にいながらコンサートホールやスタジオのような音響が楽しめる。映画鑑賞を中心に開拓してきた顧客層を、今度はゲームファンに広げる。個人が構築したエンターテインメント空間に、新たな音の楽しみ方を提案する。
 オプソーディス・ワンは、英サウサンプトン大学と共同開発した立体音響技術「オプソーディス」を搭載する。幅38センチ、高さ7センチ、奥行き13センチと小型で、テレビやパソコンのモニターなどを置くデスクトップにも設置しやすい。
 基盤技術の開発は長い歴史を持つ。鹿島は建設業界で初めて1949年に技術研究所を開設し、その初期から現場の騒音対策や建築音響の研究に取り組んできた。研究成果を基とし、96年にオプソーディスの基本原理を発明。これまでに多数の音楽ホールやスタジオの設計・施工に携わり、オプソーディスを搭載した音響解析シミュレーターを活用して音響性能の向上につなげている。
 2002年には、オプソーディスを搭載したスピーカーの試作機を開発した。一般的なスピーカーは、壁や天井からの反射音が加わることで、室内の形状で音の聞こえ方が変わることがある。オプソーディスはスピーカーの直接音だけで、上下、左右、前後、遠近を含む360度の音場を再現する。反射音を利用しないため、屋内だけでなく大規模なイベント会場や屋外でも使用できる。
 24年6月から約1年間、クラウドファンディングを通じて販売したところ、国内企業単独の製品開発プロジェクトで過去最高額となる約9億2800万円の支援金を集めた。表彰事業でも高い評価を受け、24年末に放映されたテレビ番組「アメトーーク」の人気企画「家電芸人」では、お笑いコンビ「チュートリアル」の徳井義実さんが紹介した。オーディオブランドへのライセンス供与を収益源とする事業モデルを構築し、今年3月の一般販売開始につなげた。
 電気設備設計を専門とする鹿島の村松繁紀立体音響プロジェクトチーム事業推進統括部長によると、ここ数年、ネット配信サービスの急速な普及を踏まえ、映画鑑賞での利用を中心に製品をPRしてきた。一方、日本発のゲームコンテンツの充実ぶりに加え、市場規模が大きく、イヤホンやヘッドホンで楽しむ人も多いゲームそのものにも着目。17~21日に千葉市美浜区の幕張メッセで開かれた「東京ゲームショウ(TGS)2026」に初出展した。
 村松氏は「ゲームをオプソーディスで体験すると、時間の価値が変わると知ってもらいたい」と話す。TGSでは、臨場感のある音響でロールプレーイングゲームやシューティングゲームが楽しめるコーナーを設け、多くの来場者を集めた。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187807
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2026年9月18日金曜日

国建協/小沢海外功労賞表彰式開く/5氏の栄誉たたえる

 国際建設技術協会(国建協、安田吾郎理事長)は17日、東京都千代田区のアルカディア市ケ谷で、建設分野の国際協力に貢献した個人や企業を表彰する第45回「小沢海外功労賞」の表彰式を開いた。安田理事長が受賞者らに表彰状を手渡した=写真。
 受賞したのは▽孔井順二(国際航業事業統括本部海外コンサルティング部都市開発グループ)▽辻本邦男(大林組アジア支店土木工事部部長)▽徳楠充宏(ニュージェック国際技術部国際技術グループマネジャー)▽松澤勝文(日本工営交通運輸事業本部道路橋梁整備部)▽脇田雄一(オリエンタルコンサルタンツグローバル道路事業部道路技術部プロジェクト部長〈常勤嘱託〉)-の5氏。いずれも土木技術者として、アジアや中東などでインフラ建設プロジェクトを成功に導いてきた実績が評価された。
 受賞者のあいさつで、孔井氏は海外勤務を振り返り「(国際航業の)聞けば答えてくれるという社風の中で人脈ができた。みなさんから多大な技術支援をいただきながら仕事をすることができた。私がやってきたというよりも、私の周りにいていただいた方々が私を育ててくれた。皆さんに感謝したい」と述べた。
 辻本氏は「若いころ上司、仲間、下請のみなさんに恵まれ、海外で働く楽しさを感じた。それ以来ずっと海外でやってきた。今後はこの経験や、今まで自分が受けたこと、考えてきたことを後輩に伝えていき、さらなる国際貢献につなげていきたい」と後進の育成に力を注ぐ考えを示した。
 45年以上にわたり海外の道路・橋梁分野に従事している松澤氏は「国建協との活動を通じて、日本の援助がどのような仕組みで進むかを知った。国建協のプロジェクト形成過程が昔と違い、もっと上の方で決まり、具体化するのが大変になっているが、国建協のプロジェクト形成は非常に成果が上がっている」とし、今後に期待した。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187769
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回転窓/敬老の日に思う

 老人福祉への関心や理解を深めることも目的に、国民の祝日「敬老の日」が1966年に設定されてから、今年で60年となる▼当初の9月15日はかつて「としよりの日」として定着していた。これが63年制定の老人福祉法で「老人の日」に規定され、その3年後、「敬老の日」の名称で祝日となった▼さて、なぜ9月15日かには諸説あるらしい。一つは兵庫県野間谷村(現在の多可町)で高齢者を敬う「敬老会」が開かれた日であったこと。歴史をさかのぼると、聖徳太子が大阪の四天王寺に悲田院を建立した日であることも由来の一つとされる。悲田院は現在の老人福祉施設のような役割を果たしていたという▼ハッピーマンデー制度の導入で2003年、「敬老の日」は9月の第3月曜日に変更された。今年は21日に当たり、23日の「秋分の日」などと合わせて秋の大型連休となる▼建設現場で高年齢者も安全に安心して働ける環境づくりは重要だ。そして建設業界で言う「敬老」とは、建設業に長年従事してきた人たちを敬うだけでなく、培ってきた経験と優れた技術を尊重し、次代につないでいくことも一つの形かもしれない。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187758
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愛知県豊田市/ペロブスカイト太陽電池実証開始/公園施設で性能・施工方法検証

 愛知県豊田市は16日、ペロブスカイト太陽電池(PSC)の実証実験を鞍ケ池公園内の建物でスタートした。中部電力と中部電力ミライズ、トーエネックと連携し、アイシンが開発中のPSCを用いて発電性能や経年劣化、施工方法などを検証する。同日、現地で行われた実証事業開始式には太田稔彦市長など多くの関係者が出席。軽量で柔軟という新たな導入ポテンシャルを有する先進技術の確立に期待を寄せた。
 設置場所は、鞍ケ池公園内にあるプレイハウスの屋上外周柵。日照条件など季節ごとの発電量の差を把握するため東西南北に設置した。2年程度かけて施工方法や発電特性などの評価検証、都市空間の有効活用に向けた実用性や発電性能の検証、軽さや薄さの特性を生かした施工方法の検証、シリコン系の従来型では設置が困難だった建築物への施工の検討などを行う。
 中部電力は実証データに基づく発電特性と経年劣化の評価、中部電力ミライズは実証の推進・支援、検証全体の取りまとめ、トーエネックは設備の設計・施工、保守・管理、施工方法の検証を担当する。市は実証事業を通じ、PRや公共施設への早期導入、普及促進策の検討を進める。
 市の取り組みは、県が推進するあいちPSC推進協議会が本年度に取り組む実証実験の一つ。県はこれらの実証に合わせPSCの導入ニーズや市場規模の推定も進め、社会実装と再生可能エネルギーを最大限に活用した持続可能な社会の実現へモデルケースを構築する。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187771
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日本生命保険/日本生命博多駅前ビル(福岡市博多区)/大林組で解体着手

 日本生命保険は所有する「日本生命博多駅前ビル」(福岡市博多区)=写真=の解体工事の施工者を大林組に決めた。仮設工事を進めており10月中旬に工事着手する。解体するビルは1974年完成で、規模はSRC造地下3階地上13階建て延べ3万4524平方メートル。解体工事の期間は未定。跡地の活用については建て替え、売却含め現時点では未定としている。
 現地の看板によると、工事名は「2026年度福岡諸工事」。発注者はジェイエイシーリクルートメント。工期は2027年3月31日まで。
 所在地は博多区博多駅前3の2の1(敷地面積3322平方メートル)。用途地域は商業地域で建ぺい率80%、容積率800%。隣接地には市のビル建て替え促進プロジェクト「博多コネクティッド」の容積率緩和措置の適用を受けて、7月21日に開業した西日本シティ銀行の新本店「西日本シティビル」がある。
 日本生命博多駅前ビルも博多コネクティッドの対象エリアにあるものの、28年度末までに完成したビルに適用されるため活用は難しいとみられる。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187766
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2026年9月17日木曜日

全中建/ブロック別意見交換会スタート/東北の市場環境改善へ認識共有

 全国中小建設業協会(全中建、河崎茂会長)と国土交通省による2026年度ブロック別意見交換会がスタートした=写真。16日に山形市のホテルメトロポリタン山形で開いた東北地区を皮切りに、全国6地区で開催する。労務費の行き渡りを実現するため、実効性ある施策の展開へ意見を交わした。酷暑や雪など気候特性を考慮した工期設定、経費計上を求めた。
 東北地区の会場には、全中建の河崎会長をはじめ、傘下の団体から山形県建築協会の市村清勝会長、八戸建設業協会の寺下一之会長、みやぎ中小建設業協会の舩山雅弘会長らが出席。発注機関は国交省から不動産・建設経済局建設業課の中山遼映入札制度企画指導室課長補佐、東北地方整備局の堀井一保技術調整管理官、及川斉弘建設産業調整官、山形県県土整備部の担当者らが参加した。
 全中建の河崎会長は「地域で活躍する企業の生の声を共有し、少しでも現状の問題を改善したい。若者に選ばれる産業になるよう、皆さんの協力をお願いする」とあいさつした。山形県建築協会の市村会長は「環境の変化が速く、取り組むべきテーマが山積している。しっかり学ばせていただく」と述べた。
 国交省の中山課長補佐は「建設行政の課題について」と題した講演で、第3次担い手3法の理念に沿った労務費を確保する施策の重要性を強調。改正建設業法全面施行の初年度に当たり、取引実態や行き渡りのボトルネックについて、新たに実施するフォローアップ調査を解説した。
 意見交換のテーマは「建設業者の処遇改善や生産性向上に向けた整備環境について」。
 第3次担い手3法の趣旨を踏まえ、見積書の内訳明示や労務費の行き渡りが確実に実施される有効な施策展開を要望。価格競争の色合いが濃い発注方法では、適正単価を提示しても受注できないため、実効性ある制度の普及を求めた。市町村など発注担当者の理解促進へ、実務研修の実施なども提案した。
 週休2日制の導入拡大には、酷暑や雪など自然環境を反映した柔軟な運用をに向け、特に市町村や民間発注者に対して促すよう求めた。
 中東情勢などを反映した物価上昇への対応は、工期の長い工事では経営への影響が大きいため、速やかに対応する制度運用を要望。民間工事でも価格転嫁できるガイドラインの強化を訴えた。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187730
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回転窓/ワイエス展に至る坂道

 米国人画家、アンドリュー・ワイエス(1917~2009年)の絵画展が愛知県の豊田市美術館で開かれている。米大統領から国民芸術勲章を贈られたワイエスの展覧会が国内で開かれるのは17年ぶりだ▼友人やその邸宅、窓など身近なものを題材に、陰影に富んだ作品を描いた画家のファンは、日本にも多い。今回の絵画展は、同美術館の館長を務め、ワイエスと親交があった高橋秀治氏の企画。巡回展は東京での開催を終え、豊田は23日まで。10月3日から大阪に会場を移す▼同美術館は、かつて七つの国を見渡せたという七州城があった丘に建つ。駅から歩けば住宅街や田園の向こうに山並みまで望め、坂道を心地よい風が吹き抜ける▼建物を設計したのは、文化施設を数多く手がけた谷口吉生。市街が一望できるレストランもあり、四季の自然を眺めながら、菓子とともに一服を楽しめる茶室も設けてある▼ワイエスは、家族の生死や自身の病と向き合いながら、身近な建物や人を描き続けた。変わらない日常の中にある風景は、決して当たり前ではない。心もおなかも満たされ、歩く帰りの下り坂で、そんなことを思った。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187741
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葉山莞児氏(元大成建設社長、元土工協会長)死去/業界再生に心血注ぐ

 大成建設の社長などを務め、日本土木工業協会(土工協)の会長時代に「旧来のしきたりからの決別」を宣言するなど、業界の健全な発展に尽力した葉山莞児氏(はやま・かんじ)が11日、死去した。89歳だった。葬儀は近親者で済ませた。お別れの会は遺族の意向で開かない。
 神奈川県出身。1960年に東京大学工学部土木学科を卒業し、大成建設入社。87年取締役、89年常務、93年専務、97年代表取締役副社長を経て、2001年から社長に就いた。07年には代表取締役会長に就いた。
 団体活動では05年に土工協会長に就任した。09年に土工協、日本電力建設業協会(電建協)、日本鉄道建設業協会(鉄建協)、日本海洋開発建設協会(海洋協)の4団体を統合して発足した新生土工協の初代会長を務めた。新生土工協の看板を揮毫(きごう)した際には「会長になって一番の難工事だった」と話し関係者の笑いを誘うなど、周囲を気遣う一面もあった。
 11年には土工協、日本建設業団体連合会(日建連)、建築業協会(BCS)の合併による現在の日本建設業連合会(日建連)の発足にも道筋をつけた。3期4年にわたり土工協の会長を務め、副会長だった山本卓朗氏らと建設業界の変革に力を注いだ。相次ぐ不祥事で、建設業や公共事業に対する世間の不信感は高まっていた。
 こうした中、05年末の大手ゼネコンによる共同宣言に続き、06年4月には業界として決別を宣言。過当競争を招くだけではない、健全な「新しい市場秩序」の確立に取り組んだ。
 建設業や社会資本整備への理解を広げる活動にも心血を注いだ。広報委員長を務めていた02年には「100万人の市民現場見学会」をスタート。現在も日建連の「けんせつ探検隊」として続く、業界を代表する行事の定着につながった。学生時代は柔道に打ち込み、月1回の山歩きやゴルフを趣味にしていた。
 大成建設の相川善郎社長は「経営基盤の強化と当社グループの発展に尽力されるとともに、建設業界の発展にも多大な貢献をされた。長年にわたり当社を導かれたご功績に、改めて深い敬意と感謝を表する」とコメントを発表した。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187739
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全建会員、変形労働時間制導入4割/未導入理由、天候の影響大きく調整困難

 全国建設業協会(全建、今井雅則会長)の調査によると、変形労働時間制度を導入している企業は約4割だった。割合は「1カ月以内での変形労働時間制度を導入している」が8・7%、「1カ月超1年以内での変形労働時間制度を導入している」が30・4%。未導入企業は、天候などの影響で計画的な運用が難しいことが最大の課題と捉える。酷暑や積雪など気候条件の実態に合った柔軟な制度運用を求める声がある。
 調査は「労働環境の整備に関するアンケート」として6~7月に実施し、会員3781社が回答した。
 変形労働時間制度の導入状況(フレックスタイム制度を除く)を聞くと、「1カ月以内での変形労働時間制度を導入している」8・7%、「1カ月超1年以内での変形労働時間制度を導入している」30・4%、「導入を検討している」3・5%、「導入していない」57・4%となった。1カ月超1年以内の変形労働時間制度を導入している企業の具体的な活用方法として、「夏季に休日を多く設定する」など猛暑対策としての利用や、繁閑に応じた労働時間の調整が挙げられた。気候条件や工事の繁閑に合わせて労働時間を調整できる制度として活用が進んでいる。
 一方、未導入の理由には、「天候の影響が大きく計画的運用が難しい」が48・6%で最多。次いで「勤怠管理が複雑になる」34・5%、「発注者・下請との工程管理の調整が難しい」33・4%などとなった。天候や工程に左右される建設業の業務特性が導入の壁となっている。
 特に天候に左右される海上の護岸工事や農地整備は、施工可能な期間が限られる。週休2日の確保が難しい現場もあり、特殊工事の実態を踏まえた柔軟な工期設定を求める声もある。現場の予測困難性を踏まえた制度の運用改善と、発注者・下請を含めた関係者間の理解が必要となる。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187734
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中銀カプセルタワー跡地再開発/延べ1万平米のホテル建設/施工は橋本組

 2022年に解体された「中銀カプセルタワービル」(東京都中央区)の跡地で延べ9989平方メートル規模のホテル建設が進行している。設計は久米設計。橋本組(静岡県焼津市、橋本真典社長兼最高経営責任者〈CEO〉)が施工している。橋本組は、世界中から注目を集めたビルが立っていた場所で、地元で培ってきた経験やノウハウを生かし、東京・銀座に新たな都市景観をつくる。
 建設現場は中央区銀座8の16で、目の前を首都高八重洲線が通っている。新築するホテル名は「Pullman Tokyo Ginza」。S一部SRC・RC造地下1階地上12階建てで、高さは41・9メートルとなる。工事現場に掲示された「建築計画のお知らせ」によると、工期は29年2月までを予定している。
 元々立っていた中銀カプセルタワービルは黒川紀章氏(1934~2007年)が設計し1972年に竣工した。「建築は成長し、新陳代謝する」というメタボリズム思想を体現した建物だった。築年数を重ねる中で老朽化が課題になっていった。管理組合は建て替えを含め対策を議論していたが、2021年に敷地の売却を決めた。
 跡地でホテルの新築を担う橋本組は、地域の橋梁や港湾、高速道路など、人の暮らしを支えるインフラを数多く建設してきた。大阪・関西万博ではハンガリーのパビリオンの施工を担当した。
 発注者の銀座のホテル(東京都新宿区)、久米設計と1年にわたって品質や安全性、施工方法を協議したという。歴史のある場所だからこそ、一つ一つ慎重に検討し判断した。橋本社長兼CEOは「銀座という高密度な都市環境で、周辺地域への配慮を徹底する。安全と品質を最優先に、一つ一つの工程を着実に進める」と話した。
 中銀カプセルタワービルは140のカプセルで構成していた。このうち約20カプセルが再生され、美術館や商業施設での展示、宿泊施設などとして活用している。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187726
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福岡市/25~28年度道路整備アクションプラン策定/投資額は1069億円

 福岡市は2025~28年度に進める道路整備の方向性と目標を示した「福岡市道路整備アクションプラン2028」を策定した。「安全・安心でみんなにやさしい道づくり」など四つの柱を掲げ、都市計画道路の整備率86・5%などの目標を設定。未着手の49区間約34キロについて事業効果による優先度評価を行い新たに着手する区間を選定する。計画期間の投資額は約1069億円。
 柱ごとの成果指標としては「安全・安心でみんなにやさしい道づくり」では生活関連道路のバリアフリー化率99%(24年度は96%)、小学校周辺の歩車分離率91%(82%)などを設定。この関連の投資額は約275億円を見込む。
 「都市の魅力・活力を高める道づくり」では都市計画道路の整備率86・5%(85・3%)、1年間における歩行者利便増進道路(ほこみち)制度の活用実績数14件(7件)の成果指標を設定し、関連投資額は約259億円。
 「災害に強い道づくり」の成果目標は無電柱化整備延長187キロ(165キロ)、橋梁耐震補強計画に基づく耐震補強完了橋梁数25橋(0橋)、道路施設アセットマネジメント個別施設計画に基づく橋梁修繕数63橋(13橋)など。関連投資額は約482億円。
 「環境にやさしい道づくり」では自転車歩行空間の整備延長190キロ(152キロ)、道路照明灯のLED化率100%(91%)、路面温度上昇を抑制する舗装の導入を目指す。関連投資額は約53億円。
 総投資額は21~24年度のプランより約146億円の増となる。
 主要施策では都市計画道路長尾橋本線有田区間の拡幅や、県道560号都地姪浜線外1線福重区間の新設に着手。環境対策では、建設資材の脱炭素化推進のため、二酸化炭素(CO2)排出量の削減に効果的なアスファルトやコンクリートの導入に向けた検討に取り組む。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187729
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2026年9月16日水曜日

回転窓/ベストなタイミング

 築30年を超える自宅のマンションは、外壁の塗装が劣化し、あちこちで水漏れも起こっていた。雨が多いこの季節。被害が拡大しては生活環境だけでなく、資産価値にも影響しかねない▼小欄が管理組合の総会前に修繕を提案した結果、管理会社が複数のリフォーム会社から相見積もりを取ってくれた。早急に対応してもらったこともあり、総会を経て大規模修繕が決まった。老朽化を何とかしたかったのはもちろん、修繕のタイミングを逃してはならない事情があった▼それが資材や人件費の高騰だ。中東情勢の影響で塗料や防水材といった石油製品の値上がりが顕著で、〈1カ月先の価格すら見通せない〉とリフォーム担当者も嘆いていた▼修繕積立金が足らず、借金をしてまで工事費を確保しなければならない事態にまで発展している。修繕を先送りする以外に策はないのだろうか▼いつかは値崩れするだろうが、それを待っていてはいつまでたっても工事に入れない。決断するのは当事者であり、大規模修繕はベストなタイミングだったと納得している。ついでに管理組合の監査役になってしまったが、この際、よしとするか。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187691
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時流/復興庁事務次官・天河宏文氏/第3期復興・創生期間の対応に全力

 ◇産業やなりわい再生も重要
 東日本大震災から15年、特定帰還居住区域の除染やインフラ整備、除去土壌の県外最終処分、創造的復興の中核拠点となる福島国際研究教育機構(F-REI)の建設など復興への道のりは続く。2026年度から「第3期復興・創生期間」の取り組みが始まった。府省庁、地方自治体と連携し、一丸となって復興の歩みを進める。
 --就任の抱負を。
 「震災前、福島県に出向していたことがある。復興の仕事に携わるのを天命のように感じる。岩手県や宮城県のようにハード整備がおおむね完了したところがあるが、被災地の状況は地域によって違う。『復興は道半ばにも達していない』という指摘もある。さまざまな状況にしっかり、細やかに対応することが重要だと考えている。原子力災害の被災地の状況は厳しい。第3期復興・創生期間の5年で、できることは全部やるという思いでいる」
 --課題や必要な対応をどう捉えているか。
 「特定帰還居住区域のように帰還の意向のある住民の皆さんができるだけ早く戻れるよう、除染、公共施設の整備などをしっかり行っていく。福島県内で生じた除去土壌を2045年までに県外最終処分する約束がある。中間貯蔵施設で保管されている土壌の約4分の3は、放射能濃度が低く、資材として利用できる。安全性をはじめ多くの国民に理解していただくことが必要だ」
 「再利用や処分の技術的な検討を行っている環境省と連携しながら、約束を果たす努力を続ける。産業やなりわいの再生も大きなポイントになる。生活者目線で取り組みを考えていく必要もある。各省庁から職員が来てくれている。力をうまく束ね、被災地で暮らしていただけるようにするのが課題だと思っている」
 --F-REIの本体建築工事が進む。
 「元に戻すだけではない創造的復興の中核施設であって、新しい産業や動きを生み出す研究や教育の拠点になる。器がしっかりできることで、中身を充実させていかれる。工事への期待はとても大きい。建設業の皆さんは、震災直後の道路啓開や建物の解体、除染などに力を発揮してもらってきた。能登半島地震や26年熊本地震などの復旧、復興も担っている。人の生活を根底から支える重要な産業であって、感謝を込めて引き続きの活躍をお願いしたい」
 --防災庁の設置準備が進んでいる。
 「東日本大震災という未曽有の大災害に対して、復興庁は地元の要望をワンストップで受け止め、調整し、求められる業務を各省庁と効率的に執行する機能を担った。被災地のコミュニティーを再生する取り組みも進めてきた。こうしたノウハウを提供し、参考にしてもらうことが大事だと思っている。震災の記憶の風化に対する懸念があり、教訓や経験の伝承も大切になる」。
 (あまかわ・ひろふみ)1990年東京大学法学部卒、建設省(現国土交通省)入り。99年福島県商工労働部中小企業課主幹、2019年国交省官房人事課長、20年官房審議官〈不動産・建設経済局担当〉、22年都市局長、24年国土交通審議官、25年復興庁統括官兼務。8月4日付で現職。愛知県出身、60歳。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187708
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大成建設/花博に大型木製テラス出展/蜷川実花氏協力、カラフルな空間実現

 ゼネコンが百花繚乱(りょうらん)の舞台を創造--。大成建設は、横浜市で2027年3月に開幕する国際園芸博覧会(花博)に、花とアートを融合させた大型の木製テラスを出展する。写真家、映画監督、クリエーティブディレクターなど多彩な分野で活躍する蜷川実花氏が協力。花や緑にカラフルな装飾を組み合わせ、来場者の目を楽しませる空間を演出する。
 華やかな見た目だけが目玉ではない。テラスには太陽光発電や環境配慮型コンクリートなど、同社が培ってきた12の環境技術を紹介するコーナーも設置する。花を楽しむ場を入り口に、自然と共存する建設の在り方を発信する。 =3面に詳しく


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187699
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国交省/見積もり不備が価格転嫁阻害/建設Gメン、中東情勢影響を重点調査

 国土交通省は、中東情勢の不安定化による建設資材の調達難や価格高騰の影響を建設Gメンが重点的に調査した結果を公表した。通常調査の延長で6、7月に建設会社172社に聞き取りした。中東情勢を理由とした価格転嫁や工期変更の協議拒否の事例はなかったが、必要な材料費や労務費を内訳明示していない見積書、請負代金や工期の変更条項がない契約書などを多数確認。価格転嫁協議を注文者に申し出る際の根拠を整えておく意味でも、見積もり・契約段階で建設業法の規定に沿った適切な対応の必要性を訴える。
 重点調査は地方整備局の「駆け込みホットライン」への通報などを端緒情報に展開。主要な建設業団体や労働組合の県単位組織に通報窓口を周知し、協力を呼びかけた。協議拒否の事例があれば元請などの注文者と具体的な内容を確認する手順を想定し、現在も継続している。
 6、7月分の集計結果として、中東情勢の影響の有無にかかわらず業法に照らして不適正な行為があったのは約8割の138社。指導内容は1社で複数該当のケースを含めて「見積もり(材料費などの内訳明示や見積もり条件提示の不備など)」が115社、「契約書(法定記載事項15項目の不備や書面なし契約など)」が69社、「価格転嫁(契約書の法定記載事項のうち金額変更条項の不備など)」が22社だった。
 昨年12月全面施行の改正業法で努力義務化された見積書での内訳明示に対応できていない会社が依然多い。当初見積もりで材料費などをどの程度見込んでいたかを提示できれば、物価高騰後の価格転嫁の協議材料として有効だと考えられる。契約変更条項が反映された契約書の活用や、契約前の「恐れ(リスク)情報」の適切な通知を含め、価格転嫁には事前の対応が重要だと国交省は注意喚起する。
 調査結果は政府が10日開いた「賃上げに向けた中小企業等の活力向上に関するWG」で報告した。国交省には価格転嫁を阻害する商習慣の見直し、取引適正化に向けた業界団体との連携強化の指示があった。


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東京都都市整備局/霞が関・虎ノ門再開発都市再生特区指定案/立体的な駅前広場設置

 東京都都市整備局は15日、東京メトロ・虎ノ門駅隣接地に計画されている「霞が関・虎ノ門地区」再開発事業の都市再生特別地区指定案を公表した。組合施行で高さ約180メートルの高層棟と約60メートルの低層棟を建設する。総延べ16・1万平方メートルの規模。立体的な駅前広場を設け地下鉄駅と直結する。官民連携拠点やスタートアップ支援、国際規格開発・標準化活動の拠点などが入る予定。低層棟は2026年度、高層棟は31年度の着工を目指す。
 計画地は港区虎ノ門1の一部と千代田区霞が関1の一部(敷地面積約8070平方メートル)。交通結節点整備などの都市基盤整備、国際競争力向上、防災機能強化などの都市再生への貢献を評価し、800%の基準容積率に750%加算。上限を1550%に引き上げる。事業主体は虎ノ門・霞が関地区市街地再開発準備組合で、中央日本土地建物と東洋不動産が参画する。
 建物は、高層棟が地下4階地上28階建て延べ15万1800平方メートルの規模。最高高さ179・9メートル。低層棟は地下2階地上12階建て延べ9400平方メートルで、高さ約60メートルとなる。36年度の完成を目指す。
 官公庁が集積する霞が関地区と国際ビジネスオフィスが集まる虎ノ門・新橋地区に挟まれた立地を生かし、施設内に官民連携ハブを設ける。国際規格の標準化や民間認証など国際的なルール形成を支援する拠点施設と位置付け、国際競争力向上や新市場創出を促す。
 地域冷暖房や高効率設備機器を導入し環境負荷を低減する。東京都建築物環境計画書制度の段階3取得、建築総合環境性能評価システム(CASBEE)評価Aランクを取得し、Sランク取得も視野に検討する。1次消費エネルギー削減によりZEB Orientedの基準達成も目指す。
 都市再生特別地区指定案は、11月に開かれる第255回東京都都市計画審議会に提出する予定。24日から都庁第二本庁舎(新宿区)などで縦覧を開始する。


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マーキュリーインテリジェンス/建設業に一番詳しいAIコンサルへ

 AIによる生産性向上支援を手がけるマーキュリーインテリジェンス(東京都港区、韓敬三社長)が、建設業の顧客拡大に力を注いでいる。大都市に比べ競合のAIコンサルタントが少ない地方の中小建設会社を中心に、今後1~2年で100社程度の新規開拓を目指す。建設業界では将来にわたる担い手の確保や時間外労働上限規制の順守に苦慮している。AIを現場管理やさまざまな事務作業にに取り入れ、各社の持続可能な成長を支えていく。
 マーキュリーインテリジェンスは、国内外でのM&A(企業合併・買収)や海外進出などを支援するマーキュリーキャピタルのAI事業会社として6月に設立。社長を金融会社出身の韓氏が兼務する。両社の本社は港区内で離れた場所にある。韓氏は「現在は事業会社の立ち上げ期で、トップ営業も必要になる」ため、ほぼ事業会社の方に常駐している。
 AI事業は、デジタル環境が進展したコロナ禍に成長し、マーキュリーキャピタルの売上高の3割程度を占める基幹事業に成長した。今後さらに伸びる余地があるとみて、事業会社の設立に至った。
 マーキュリーインテリジェンスが展開する基本サービスは、個社ごとの課題やニーズに対応してカスタマイズするAIの開発とAIにたけた社内人材の育成研修だ。業務の無駄を改善し、生産性向上に導くための課題分析や課題分析からAI開発・人材研修の実装に加え、ツール普及や専門部署立ち上げといった運用段階の浸透・定着までワンストップで対応する。
 同社によると、マーキュリーキャピタルから展開してきたサービスで支援したのは150社超に上る。政令市や多岐にわたる産業の大企業も含まれる。このうち建設業は地方に本社を置く中小を中心とした約20社にとどまる。
 韓氏が建設業に着目したのは、昨秋に訪れた東北地方での講演だ。聴衆だった地元の建設会社や建築設計事務所などから相談が相次ぎ寄せられたという。「地方の企業でAIを活用して業務を効率化したいという企業は多いが、東京や大阪のように身近に相談できるAIコンサルタントが少ない」と指摘。その上で「管理工数が多く、一瞬のミスが命取りになる現場ではAIで削減できる業務や安全向上など課題解決に役立つことがいっぱいあると思う」と話す。
 ここ最近で建設業の関係者から寄せられた相談では、AIを建設業法に基づく技術者配置や天候情報に考慮した適正な現場管理などに生かせないかという内容が特に多かったという。請負代金の入金明細・請求書の作成などでもニーズが高いとみる。
 事業を先導する同社ソリューションチームのジェームス・マーティン氏は「建設業に一番詳しいAIコンサルになりたい」と意気込む。今後も企業に寄り添った伴走型のコンサルティングを展開。マーキュリーキャピタルのAI事業に関する売上高は公表していないが、今後約5年で現在の大幅増となる累計100億円程度の達成を目指す。
 建設業界を取り巻く環境変化やAI事業の進捗などに応じ、コストの低減効果見越した業界特化型のAIソリューション開発も視野に入れる。


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