2026年5月8日金曜日

回転窓/変わるサイレン音

 都内の住宅地で、聞き慣れないサイレン音が耳に入った。「ピーポーピーポー」と鳴っているようで少し違う。音のする方向を見ると、救急車だった▼サイレン音の変化が気になって調べると、低い和音で音色が柔らかい、「ファーフォー」と聞こえる「コンフォートサイレン」のようだ。東京消防庁は従来のピーポー音が主流だが、このコンフォートサイレンや、不協和音の「ギュイーン」という音を一部で導入しているという▼全国の消防本部でもコンフォートサイレンの採用が広がっている。住宅地などを低速で走行する際、不快感を軽減するだけでなく、搬送される患者の精神的負担を和らげる効果も期待されているそうだ▼道路交通法では、緊急走行時にサイレンを鳴らすことが義務付けられている。一方、夜間の住宅地などでは、騒音と受け止められることもある。サイレン音の改良や工夫は、騒音苦情への対応だけでなく、交差点での安全確保にもつながっている▼建設現場でも、大きな音が発生する作業は少なくない。騒音対策に加え、近隣への丁寧な説明や配慮を通じて、地域に歓迎される建造物を実現してほしい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=184001
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福島県復興祈念公園(福島県双葉町、浪江町)開園/復興への強い意志を発信する場に

 国と福島県が整備した「福島県復興祈念公園」(福島県双葉町、浪江町)が2日に開園を迎えた。46.4haの敷地に、国営の追悼・祈念施設と県営の復興祈念公園を配置。東日本大震災で犠牲となった人々への追悼と鎮魂、記憶や教訓の伝承で重要な役割を担う。同日、金子恭之国土交通相、牧野京夫復興相らが海を望む献花台に花を手向け、犠牲者の冥福を祈るとともに、復興への決意を新たにした=写真(代表撮影)。
 式典後、金子国交相は「開園は復興に向けた歩みの一里塚だ。人々をつなぐ心のよりどころとして、復興への強い意志を発信していく場になることを心から願っている」とあいさつした。その上で、「引き続き被災地の皆さんに寄り添い、各自治体とも連携しながら復興に全力で取り組んでいく」と述べた。
 金子国交相は献花式後、浪江町の震災遺構・請戸小学校や、双葉町にある東日本大震災・原子力災害伝承館など、県内の震災関連施設を視察した。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=184013
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建設各社/熱中症対策を強化/週休3日制の導入や新製品開発に注力

 夏の足音が、すぐそこまで近づいてきた。年々厳しさを増す暑さは、屋外で働く建設業の技術者や技能者にとって、命に関わるリスクとなる。特に真夏の現場では、熱中症対策が安全管理の要。建設会社や現場向け製品のメーカーは対策を一段と強化している。夏季限定の週休3日制導入など、働き方や現場運営を見直す動きが広がる。作業中の体感温度を下げる製品開発も進む。過酷な暑さから現場従事者を守ろうと、知恵と技術を総動員している。 
 気象庁によると、2025年6~8月は全国153カ所の気象台などのうち、132地点で平均気温が過去最高を更新した。最高気温が40度を超える「酷暑日」も9日を数えた。4月21日に発表した5~7月の天候見通しによると、平均気温は平年を上回ると予想している。
 建設会社やメーカー各社も、今夏は昨年以上に厳しい環境になることを見据え、現場従事者の体調管理を最優先した対策強化を進めている。現場運営で柱となるのが週休3日制の導入だ。トーエネックは昨夏、架空配電線部門の技能職と技術職を対象に試行した。鴻池組は、業界初とする「包括的酷暑対策ロードマップ」を策定。今夏から連続休暇や週休3日制などを導入する。いずれも連続勤務を避け、体内にこもった熱を確実に逃がす狙いがある。
 特に厳しい環境での作業が想定されるのが、高温のアスファルト混合物を扱う道路舗装工事の現場だ。昨秋から今春にかけて各地で開かれた日本道路建設業協会(道建協、西田義則会長)と国土交通省地方整備局などとの意見交換会では、熱中症対策が議論の焦点になった。
 ある道路舗装会社の関係者は、降雨時に施工できないという工事特性も触れつつ、「現場従事者の体調管理が最優先だ。歩掛かりの引き上げや柔軟な工期設定が前提になるが、大胆な休日・休憩確保など、さまざまな可能性を模索したい」と話す。
 現場向け熱中症対策製品の開発も相次ぐ。安藤ハザマは、高温多湿になりやすい山岳トンネルの坑内向けとして、一定温度で熱を吸収・放出する素材を採用した冷却プロテクターを開発した。仙台銘板(仙台市青葉区、鹿又浩行社長)を通じて月内に販売を始める。
 アクティオは、市販のペットボトル飲料をフローズン状にできる「アイススラリー冷蔵庫」のレンタルを開始した。液体よりも素早く体内が冷やせる点に着目。開封後もフローズン状のまま保存できる「作りおき保存モード」機能も備え、1回で飲みきれなかった分を次の休憩時に飲めるようにした。
 25年6月には、厚生労働省令による改正労働安全衛生規則(安衛則)が施行され、職場での熱中症対策が義務化された。建設各社も現場対策を強化しているが想定を超える暑さもあり、建設業就業者の熱中症災害は増加している。厚労省がまとめた「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」(25年12月末速報値)によると、建設業の死傷者数は前年に比べ62人多い278人に上った。職場環境の改善は働き方改革の要。過去の事例も教訓にして、建設各社は酷暑に備えた対策を本格化させる。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=184006
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西松建設/積載量1割増の水平バケット開発/堤体コンクリート打設の生産性向上へ

 西松建設は、従来に比べコンクリートなどの積載量を10%増量したダム工事向けの水平バケットを開発した。ケーシング部材の厚さを抑えるなどバケットを軽量化。揚重機の能力を変えずに従来のバケットよりも積載量を増やした。1回の運搬でより多くのコンクリートが積載・打設でき、ダム堤体のコンクリート打設で作業効率が高まる。
 「軽e-バケット」はダム工事の生産性向上を目的に開発した。今後は順次施工現場に導入する。長期間使用によるバケットの耐久性やメンテナンス作業の省力化といった点で性能評価を行い、導入効果を検証していく。
 積載容量4・5立方メートルの水平バケットを軽量化し5・0立方メートルに増やした。本体ケーシング部材に耐摩耗鋼材を使い薄肉化したり、底面のゲート開閉の動力を油圧から電動に変えたりして計1・2トンの軽量化を実現。重機の能力はそのままで、1回でより多くのコンクリートが積載・打設できるようになった。
 国土交通省によるi-Construction2・0では、2040年度までに建設現場の生産性を1・5倍に高める目標を掲げている。ダム工事では堤体コンクリート打設の生産性向上がキーポイントとなっている。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=184009
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2026年5月7日木曜日

宮城県富谷市/複合図書館「ユートミヤ」オープン/学ぶ、創る、遊ぶが融合

 宮城県富谷市が成田地区に建設していた複合図書館「ユートミヤ」が1日、グランドオープンした。市立図書館とスイーツステーション、児童屋内遊戯施設の三つの機能が融合したシンボリックな公共施設が完成。整備費は約31億円。設計はナスカ・はりゅうウッドスタジオ(福島県南会津町)JV、施工は阿部和工務店(仙台市青葉区)が担当した。
 オープンに先立ち、開館記念式典であいさつした若生裕俊市長は「市政施行10周年を迎える節目に、市民の声に応え、新たなシンボルとなる施設が誕生した。幅広い世代の皆さんに親しまれ、人がつながり、文化と創造を育む施設にしていきたい」と語った。関係者らによるテープカットで施設の完成を祝った。
 建設地は成田1の1の1(敷地面積は1万3418平方メートル)。市の成田公民館(成田市民センター)に隣接するグラウンド跡に建設し、公民館とは渡り廊下で接続する。施設規模はRC・S造2階建て延べ3230平方メートル。市民図書館の蔵書数は12万冊(オープン時)、地元産の果物や菓子などを販売・提供するスイーツステーションを設ける。屋内遊戯スペース「とみのわパーク」には児童向けの遊具エリアを設置。安全に遊べる滑り台やアスレチック広場などを配置し、遊ぶことで学び、創造性を育む場とする。施設内はオープンフロアを基本とし、各機能が相互に付加価値を高めていく仕組みを生み出している。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183987
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回転窓/豊かな水が育んだ醸造文化

 江戸時代の百科事典とされる『和漢三才図会』に、酒が苦手な人や女性に人気のあった甘い酒のことが書かれている。どんな酒かお分かりだろうか▼それは「味淋(みりん)」。今でこそ料理の調味料に使われるのが一般的だが、かつては飲用として親しまれていたという。その起源については中国から伝わってきたとする説や、日本の九州などに古くから存在した甘い酒が発展したとの説があるようだ▼みりんの中でも、透明感があり上品な甘味とコクを特徴とする白みりんは、千葉県の北西部に位置する流山市が発祥。200年以上前に誕生したというから歴史は古い。ここで生まれたブランドは今も受け継がれている▼醸造元の創意工夫に加え、流山の地が江戸川の豊富な水に恵まれていたことも大きい。一大消費都市の江戸には川を使って運ばれた▼〈自然の甘味とコクで料理に深みをもたらし、てりと艶を加えて料理を美しく演出する〉(「流山市白みりんミュージアム」のリーフレットから)。そんな〈魔法の調味料〉と呼ばれるゆえんをたどれば、豊かな水と地の利もうまく生かした醸造文化の奥深さが見えてくる。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183984
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東京・新宿区/大規模マンションの短期売買抑制/開発事業者に対策を要請

 東京・新宿区が大規模分譲マンションの開発事業者に短期売買の抑制を求めている。本年度に入り、開発事業者は総合設計などを適用して区内に100戸以上のマンションを建設する場合、短期売買抑制に向けた計画の提出が必要になった。区は「実需に基づかない取引は好ましくない」との考えを示している。
 対象になる都市開発制度は▽高度利用地区▽特定街区▽再開発等促進区を定める地区計画▽高度利用型地区計画(提案型)▽都市再生特別地区▽総合設計-の六つ。事業者は制度の適用を申請する前に、「抑制対策」を届け出る。「具体的な取り組み目標を定めるものではない」(区担当者)ものの、事業者との協議で短期売買の抑制につなげたい考えだ。
 区は「新宿区マンション等まちづくり方針」に基づき、事業者に対して▽総住戸数▽入居時に予想される小中学校の児童・生徒数の見込み▽保育需要の見通し-などの届け出を既に求めている。今後は抑制対策計画についても協議の対象とし、必要に応じ改善を促す。
 マンションの短期売買を抑制する動きは、新宿区以外でも顕在化している。千代田区は2025年7月、不動産協会(不動協)に対し、再開発事業などで建設する物件で、原則5年の転売制限を要望。不動協は同11月、引き渡し前の転売禁止を盛り込んだ対応方針を会員企業に通知している。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183985
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広島県/東広島市河内町大仙地区県有地利活用事業プロポ公告/6月12日まで参加受付

 広島県は、山陽自動車道河内ICに近い東広島市河内町の県有地約232ヘクタールを売却する。4月30日に「東広島市河内町大仙地区県有地利活用事業」の公募型プロポーザルを公告した。6月12日まで参加申請書を受け付ける。提案書の提出期間は9月1~11日。プレゼンテーション審査などを踏まえ、10月上旬に選定結果を通知する。
 対象地は広島空港(三原市)の周辺開発用地として取得したが、景気低迷を受けて計画を中止。現在は山林や原野がほとんどで、メガソーラー用地の活用にとどまっている。
 応募者は事業の実施に必要な資力、経営力、信用力を持つ法人か法人のグループ。応募者が自ら資金を調達して土地の全部または一部を購入し、地域の活性化につながる提案を求める。県では工業や物流、研究開発、商業・業務、福祉・医療関連、レクリエーション機能の導入を期待している。
 最低価格となる参考価格は、国道432号の北側エリア(約69万2870平方メートル)が1平方メートル当たり620円、南側エリア(約162万8860平方メートル)が340円。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183991
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2026年5月1日金曜日

九州整備局/五ケ瀬高千穂道路新津花トンネル/26年度に着工

 九州地方整備局は、高規格幹線道路の九州中央自動車道(九州横断自動車道延岡線)の一部区間となる「国道218号五ケ瀬高千穂道路」(宮崎県五ケ瀬町~高千穂町、延長約9・2キロ)の最長トンネルとなる延長2433メートルの「新津花トンネル」の工事に2026年度着手する。工区分けし発注する予定で、入札公告の時期や工事内容などは今後の発注見通しで公表する。
 26年度は事業費として36億3000万円を配分。調査設計や葛原地区の用地買収を進めるとともに、新津花トンネルの工事に着手する。同トンネルはトンネル等級Aのため、本坑に並行して避難坑延長2440メートルも設ける。
 五ケ瀬高千穂道路は2車線で設計速度は時速80キロ、18年に事業化された。ICは五ケ瀬東IC、高千穂ICの2カ所(IC名は仮称)。山間部を抜けるため、ルートの7割超をトンネルや橋梁が占める。全体事業費は559億円。3月末現在の用地進捗率は約73%、事業費ベースの進捗率は約35%。
 五ケ瀬高千穂道路が完成すれば急カーブなどを避け、より安全に走行できるようになる。災害時にも機能する高速ネットワークが形成され、高度医療を受けられる病院への搬送時間の短縮や観光振興などに寄与することが期待される。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183954
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長谷工コーポ/マンションミュージアムにアンドロイド3体展示/万博のレガシー継承

 長谷工コーポレーションが運営する「長谷工マンションミュージアム」(東京都多摩市)に、3体のアンドロイドが登場する。大阪・関西万博でパビリオンを訪ねた人たちを50年後、1000年後の社会へといざなったアンドロイドを同ミュージアムの新たなコンテンツとして継承。来館者の反応や教育向けの活用可能性などを踏まえ、未来の住まいや社会を考えるプログラムへと発展させる。=1面参照
 長谷工グループ(代表企業・長谷工コーポレーション)は、大阪・関西万博で石黒浩大阪大学大学院基礎工学研究科教授がプロデュースしたパビリオン「『いのちの未来』」館のプラチナパートナー。長谷工コーポレーションが同館の設計協力・施工を手掛けた。
 4月30日に現地でアンドロイド設置の内覧会を開き、メインアンドロイド「MOMO」と子どもアンドロイド「アスカロイド」2体を披露した。同ミュージアムの江口均館長は設置の経緯を説明し、「MOMOは未来の人間像を問い掛ける象徴的な存在であり、アスカロイドは未来の子どもの視点から想像させる役割を担っている」と話した。
 石黒教授は2種類のアンドロイドの特徴を解説。「ミュージアムに展示していただき、非常にうれしい。万博オリジナルのアンドロイドであり、多くの人に見てもらい万博のレガシー(遺産)を感じてほしい」と期待した。
 長谷工コーポの熊野聡社長は「アンドロイドに限らず最新のテクノロジーと、日本家屋のような住まいの原点回帰が将来の豊かな暮らし、生活につながっていく」との見方を示した。
 9日にアンドロイドを一般公開。11日から2週間は午前に公開する。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183952
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大建協/春休み親子現場見学会開く/淀川左岸線(2期)トンネル、10組21人が参加

 大阪建設業協会(大建協)は4月3日、大阪市福島区で建設中の淀川左岸線(2期)のトンネル工事現場で、春休み親子現場見学会を開いた。小学生1~6年の10組21人が参加し、淀川堤防と一体となった大規模な開削トンネルを見学。重機への乗車や鉄筋の結束作業にも挑戦し、現場ならではの仕事に触れた。
 淀川左岸線(2期)は阪神高速3号神戸線(海老江JCT)から国道423号新御堂筋(仮称・豊崎IC)に至る延長4・4キロの路線。本体は地下、掘割、高架を組み合わせた構造で、大阪市と阪神高速道路会社との合併施行方式で事業を進めている。
 見学会は鴻池・あおみ・久本JVが施工している「淀川左岸線(2期)トンネル整備工事-1」で行われた。開削工法で本線函体(650メートル)とランプ部(85メートル)を構築しており、工期は2027年7月30日まで。
 見学会の冒頭、広報委員会の松島弘幸委員長が「普段は入れない現場を見られる絶好の機会。建設業のダイナミックさを感じてほしい」とあいさつ。鴻池組の都築由行氏が工事概要や安全対策などを説明した後、一行は現場へ移動した。躯体工事が完了したトンネル内部に足を踏み入れると、子どもたちはその広さに目を輝かせていた。巨大なトンネルを背景に記念撮影を行ったほか、鉄筋の結束作業では慣れない手つきながらも真剣な表情で取り組んだ。
 質疑応答では「何歳から働けるのか」「暑さや寒さへの対策は」「1日どれぐらい工事が進むのか」などの質問に、担当者が丁寧に答えた。最後に鴻池JVの岸本健三郎所長が「道づくりを通じて人々の生活を豊かにするやりがいのある仕事に携わっている。今回の体験をきっかけに建設業に関心を持ってほしい」と呼び掛けた。


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回転窓/魅力を知るきっかけに

 江戸東京博物館(東京都墨田区)が常設展示で、1959年に竣工した「ひばりが丘団地」の一室を、忠実に再現している。ブラウン管テレビや電気釜といった電化製品、家具などが並ぶ。団地暮らしの経験はないが、「こんなのあった、懐かしい」と見入ってしまった▼都市再生機構中部支社が管内7団地の特徴をまとめた「団地カード」を作成し配布を始めた。カードの作成と配布は都市機構全体で初めてという▼手に取る楽しさと現地を訪れる体験の両方を通じ、団地への興味が広がることを目指しているそう。団地の解説文と一緒に「住戸数」「自然の豊かさ」などをレーダーチャートで視覚的に紹介する▼一見同じような団地にも個性があり、その違いの面白さを知ってほしいと若手職員が企画した。各団地の管理サービス事務所で6月30日まで配布し、なくなり次第終える▼団地は単なる安い集合住宅ではなく、リノベーションなどで魅力を高め、訪ねたい暮らしたい場所に変わりつつある。「ダムカード」「マンホールカード」などインフラ系カードの収集家が増える中、団地の魅力を知るきっかけになればと思う。


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国交省/資材高騰おそれ情報、中東情勢は「典型パターン」/民間発注者にも理解訴え

 国土交通省は、中東情勢に起因する建設資材の調達難や価格高騰を踏まえ、受発注者間で契約変更の協議を適切に行うよう働き掛けを強める。2024年の改正建設業法はロシアのウクライナ侵攻などを要因とする資材高騰を背景に、契約前の「おそれ(リスク)情報」の通知を建設業者に義務付けた。楠田幹人不動産・建設経済局長は、今回の経済情勢を予知困難なリスク情報に該当する「典型的なパターンだ」と指摘。受発注者双方に適切な対応を呼び掛ける。=1面参照
 民間工事を手掛ける建設業者からは「民間発注者が価格転嫁などに応じてくれるだろうか」と不安がる声が出ているという。楠田局長は、民間企業が参加する会合などを利用し「発注者の理解が得られるよう訴えていきたい」と強調する。
 建設業者には改正業法に基づく対応を徹底してもらう。契約書に請負代金や工期の変更方法を定めた契約変更条項を設け、事前にリスク情報を通知しておくことが重要だ。これが前提となり、発注者には協議に誠実に対応する努力義務が生じる。楠田局長は「協議の門前払いがあれば行政指導もできる」と説明する。
 円滑に価格転嫁が可能な環境が整えば、買い占めや駆け込みによる一時的で過度な需要の抑制にもつながるとみる。国交省は建設業者などの需要側に、各資材の必要分の購入など安定供給への協力を改めて要請する。
 政府は原油について「日本全体として必要量は確保できている」(高市早苗首相)との見解を示すが、建設業はサプライチェーン(供給網)の出口に位置し流通の目詰まりなどの影響を受けやすい。楠田局長は「業界と協力し、より広く情報を収集し建設業全体の状況を把握することも別途考えたい」と今後を見通す。中東情勢の影響の長期化も念頭に、中小企業庁と連携した「セーフティーネット貸付」などの経営支援策を業界に周知。「建設投資の抑制などの影響が出ることは避けなければいけない」とも話した。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183867
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東京・北区/赤羽駅東地区まちづくりガイドライン検討着手/防災対策を強化

 東京・北区が赤羽駅東口周辺の防災対策のレベル向上や交通結節点の機能強化に向けた指針の策定に着手した。同駅周辺は荒川の氾濫による水害リスクが高かった。老朽化が進む赤羽小学校の改築や赤羽会館整備も念頭に置く。今後、専門部会を立ち上げ、具体的な対策を議論する。
 北区は「赤羽駅東地区まちづくりガイドライン」策定に向けた検討会を4月28日に開いた。ガイドラインには駅東口周辺のまちづくり戦略や実現方策、整備計画などを盛り込む。対象地区は、北が北本通り、南は補助86号線、東は補助246号線、西は赤羽駅線路に囲まれたエリア。2027年度の策定を目指す。
 東口エリアは荒川氾濫時に「早期の立ち退きが必要」な区域に該当する。高台になっている駅西側へ避難が求められる。赤羽駅よりも荒川寄りに位置する東京メトロ・赤羽岩淵駅の周辺は洪水で家屋が倒壊する可能性が高い。倒壊は免れても2階軒下まで浸水する恐れがある。
 赤羽駅近くの赤羽小学校周辺は木造建物が密集している。長屋も多く、すぐには建て替えが難しいため、地震や火災に伴う被害拡大が懸念されている。
 駅は鉄道7路線が乗り入れ、利便性に優れている。ただ、東口駅前広場でバス乗り場が分散し、スムーズな乗り換えができない。歩道に駐輪場が多く、歩行空間が狭いことも課題だった。駐輪場は日中の稼働率が100%の場所もあり、どう対応するか慎重な判断が求められる。
 区は策定したガイドラインを基として再整備に取り組み、区民が安全・安心で快適に暮らせるまちを目指す。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183855
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高砂熱学工業/グリーン水素の供給網構築実証事業に参画/液体で運搬

 高砂熱学工業は、再生可能エネルギー由来の電力でつくる「グリーン水素」を東京都心で活用するため、安全に効率良く運ぶサプライチェーン(供給網)の構築実証事業に参画した。水素を大量に溶け込ませ常温・常圧で扱える液体「メチル・シクロ・ヘキサン(MCH)」を利用。小型の水素供給装置を開発し、茨城県内の同社施設で生成した水素を都内のレストランで使う流れを検証する。
 参画するのは▽新明和工業(兵庫県宝塚市、五十川龍之社長)▽高圧ガス工業(大阪市北区、黒木幹也社長)▽水素コンロなどを手掛けるH2&DX社会研究所(東京都千代田区、福田峰之代表取締役)-の3社が進める事業。2024年度に都の「MCHを用いた都市部における汎用(はんよう)水素利用技術開発・実証事業」に採択された。
 事業期間は25年2月~27年3月。高砂熱学工業は、高砂熱学イノベーションセンター(茨城県つくばみらい市)で水素を製造する。水素ガスをMCHに変換したり、MCHから水素を取り出したりする汎用的な利用装置の実証も担う。
 MCHはトルエンに水素を添加してつくる。同じ条件下で比較した場合、気体として扱うよりも体積当たり約530倍の水素が運べる。政府は液化水素やアンモニアと並ぶ「水素キャリア」として注目。技術的な課題の解決を支援している。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183866
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2026年4月30日木曜日

回転窓/大型連休の推し活

 春の大型連休が29日から本格的に始まった。連休の谷間に当たる平日に有給休暇を取得すれば、5月10日まで12連休も可能だ▼市場調査会社の日本インフォメーション(東京都中央区、斎藤啓太社長)が今月上旬、20~60代の1074人を対象に連休の過ごし方や消費行動を調べたところ、約5割が「自宅でのんびり過ごす」と回答した▼一方、少数ながら5・4%で目を引いたのが「推し活」だ。世代別では、男女ともに20代のZ世代が目立つ。仏広告大手クリテオの日本法人によれば、昨年の連休消費をけん引した実績もある▼推し活を生きていくための推進力として捉え、着目したのが人気作家の朝井リョウさんだ。本屋大賞2026で大賞に輝いた『イン・ザ・メガチャーチ』(日本経済新聞出版)は、孤独感を抱えた登場人物が過度な消費行動に走りながらも、お気に入りのアイドルや女優に惹(ひ)きつけられることで、誰かとつながっていたいという人間の切実な本能が描かれている▼今春の連休も、多くの人が思い思いの推し活に熱中し、幸福感を満たすのだろう。小欄も外に出て身近な非日常を探求してみたい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183810
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26年春の叙勲/旭日中綬章に酒井和廣氏、瑞宝重光章に武藤浩氏、石井喜三郎氏

 政府は2026年春の叙勲の受章者を決定し、29日付で発令した。大綬章と重光章の受章者には5月12日に皇居で親授式と伝達式があり、中綬章以下の受章者には各省が伝達式を行う。国土交通省の伝達式は同14日午前11時から都内のホテルで行われる。=2面に建設・不動産関係の受章者一覧
 旭日中綬章は元西日本高速道路会社社長の酒井和廣氏(76)らに贈られた。旭日小綬章は元日本空調衛生工事業協会副会長の川本守彦氏(横浜商工会議所副会頭、70)、元佐賀県建設業協会会長の岸本剛氏(岸本組社長、70)、元福岡県建設業協会会長の黒木篤氏(黒木工務店代表取締役、71)らが受章した。
 旭日双光章は元全国測量設計業協会連合会会長の岩松俊男氏(元パスコ取締役技術監理本部長、73)、元日本塗装工業会会長の北原正氏(北原工業代表取締役、70)、元広島県建築士事務所協会会長の小西郁吉氏(元小西建築設計事務所社長、70)、元山梨県建設業協会副会長の櫻井義明氏(堀内土建社長、78)、元日本建設躯体工事業団体連合会副会長の中塚康裕氏(元中塚工業代表取締役、73)、全国中小建設業協会副会長の日野一基氏(元日野建設工業代表取締役、93)、元福岡県建築士事務所協会会長の八島英孝氏(志賀設計社長、71)らが選ばれた。
 元国土交通審議官の石井喜三郎氏(70)、元国土交通事務次官の武藤浩氏(70)らが瑞宝重光章を受章。元国土交通省水管理・国土保全局下水道部長の岡久宏史氏(70)、元近畿地方整備局長の谷本光司氏(70)、元国交省水管理・国土保全局長の森北佳昭氏(70)らには瑞宝中綬章が贈られた。瑞宝単光章は青森県中小建設業協会会長の鉄謙一氏(渋谷組代表取締役、70)らが選ばれた。
 建設関係11団体が主催する叙勲祝賀会は5月14日午後6時から東京都港区の東京プリンスホテルで開かれる。


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TAC/次世代育成事業が始動/仙台市内で若手合同研修会開く

 東北アライアンス建設(TAC、福島県郡山市、陰山正弘社長)の次世代育成事業がスタートした。入社1~3年目の若手を中心に、22~24日の3日間、仙台市内で初の合同研修会を開いた。企業の垣根を超えたコミュニティーを育み、地域に根付いた持続可能な建設業への一歩を踏み出した。
 TACは陰山建設(福島県郡山市)、大森建設(秋田県能代市)、幸栄建設(山形県東根市)、タカヤ(盛岡市)、深松組(仙台市青葉区)、藤本建設(青森市)、NICHIUN(青森市)の7社と、みずほ銀行の共同出資で2025年6月に設立された。
 合同研修会は構成企業の連携強化と若手のスキル向上を目的に企画し、約40人が参加した。会場は、深松組のグループ会社が運営するアクアイグニス仙台に開設した研修施設。フィンランド発祥の投てき競技・モルックで一体感を醸成するとともに、若手同士の交流を通じて親睦を深めた。「TACで実現したい未来」をテーマにしたグループワークでは、魅力的な組織づくりについて提案した。
 初日の研修では、陰山社長が新しい経営の形となるTACの取り組みを紹介。「単独では実現できない共創や地域の持続性を考え、魅力ある業界にしていくのが狙い」とした上で、「広域案件や迅速な災害対応など、地場ゼネコンが県境を越えて連携するビジネスモデルとなる」と強調した。 2日目は各社の事例を共有し、知見を深めた。パートナーシップ協定を締結するアイリスオーヤマや鉄鋼業界からの情報提供に加え、東北地方整備局がインフラ分野のDXの取り組みを紹介するなど、建設業の最新動向を学んだ。最終日はより魅力的な組織にするための連携アイデアをグループごとに発表。現場の最前線に立つ仲間として意識を高めた。
 合同研修会を企画・運営した深松組の深松栞取締役経営企画部長は「研修を通じて若手のネットワークを構築することができた。仕事に対するモチベーションを高めるきっかけになったと、ポジティブな声が多く寄せられた」と語った。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183813
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東京メトロ、サンケイビル/東京都港区に延べ1・2万平米の複合施設建設

 東京メトロとサンケイビル(東京都千代田区、飯島一暢社長)が東京都港区に延べ1・2万平方メートルの複合施設を建設する。千代田区と港区、渋谷区を通る青山通りに面し、地下鉄・表参道駅(港区)と直結する。新たなビルの設計は久米設計が担当する。着工時期は2027年度で、32年度の竣工を予定している。表参道エリアの新たなランドマークとして、同エリアの魅力向上に貢献する。
 建設地は港区北青山3の6の16ほか(地名地番、敷地面積約2000平方メートル)。再開発ビルは地下3階地上14階建て延べ1万2800平方メートルの規模を計画している。地下2階~地上2階は商業施設、地上3~14階はホテルが入る。


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2026年4月28日火曜日

環境省/新宿御苑で日本館御殿復元に着工/設計は香山建築研究所、I期施工は佐藤秀

 環境省自然環境局新宿御苑管理事務所は27日、東京都新宿区にある新宿御苑内で「日本館御殿」の復元工事に着手した。明治・大正期の建築として歴史的価値の高い木造の建物を可能な限り忠実に再現する。設計は香山建築研究所。工事は複数に分けて実施し、「令和7年度新宿御苑日本館御殿工事(I)」は佐藤秀が施工する。
 27日に起工式を開いた。環境省や工事の関係者ら約20人が出席。神事では香山建築研究所の香山壽夫会長が鎌、青山繁晴環境副大臣が鍬、佐藤秀の植木宣一郎社長が鋤を入れ、工事の安全を祈願した。
 青山副大臣は「もともとの御殿は東京大空襲などの戦禍で失われ、復元的に再建することとなった。日本の歴史に一歩を刻む大きな出来事だと思う」とあいさつした。
 新宿御苑管理事務所の野村環所長は「今年は新宿御苑という名前になってから120年の節目だ。この年に再建できることをうれしく思う」と述べた。
 計画地は東京都新宿区内藤町11の新宿御苑内。建築面積は510平方メートル。施設はW造平屋456平方メートルの規模。工期は2027年3月31日まで。
 □小八重一幸現場所長(佐藤秀)の話□
 「御苑には工事中も来園者があるので、環境に配慮しながら信頼される現場運営を目指していく」。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183780
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回転窓/沈黙は共犯だ

 裸の王様は、なぜあれほど滑稽で、どこか哀れなのか。愚かさよりも、それがそのまま通用してしまう空気のほうが、不気味さを帯びる▼見えない服をまとったつもりで胸を張る王様と、見えているふりをする家臣や民衆。誰もが違和感を覚えながら、最初の一人が口をつぐんだ瞬間、沈黙は合図に変わる。ためらいは静かに広がり、無言の沼に沈んでいく▼一体、誰が悪いのか。王様か、周りか。単純には割り切れない。ただ、どこかに「裸だ」と言いかけて、喉の奥で止めた瞬間があったはずだ。視線をそらし、言葉を飲み込んだその後に、しらじらしい空気が場を覆っていく▼子どもが王様を裸にしたのは、正しいことを口にしたからではない。空気を読む術を知らない、その無防備さゆえだ。無垢な一言は残酷なほどまっすぐで、容赦なく突き刺さる。大人は理由を重ね、立場を測り、言葉を選び続けるうちに沈黙を選ぶ▼記者の仕事は、見えているものを、見えていると言い切ることだ。その重さも、場の空気を壊す怖さも知った上で、後には引かない。飲み込みかけた言葉を外に出した時、現実は自分の呼吸を取り戻す。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183757
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きんでん/社長に吉増憲二経営執行役員常務昇格、6月24日付

 きんでんは27日に開いた取締役会で、吉増憲二経営執行役員常務が社長に昇格する人事を内定した。6月24日開催予定の定時株主総会後の取締役会で正式決定する。上坂隆勇社長は代表権のある副会長に就く。
 吉増 憲二氏(よします・けんじ)1988年近畿大学理工学部電気工学科卒、近畿電気工事(現きんでん)入社。2017年執行役員大阪支社長、20年常務執行役員、24年取締役兼常務執行役員技術本部長を経て25年経営執行役員常務。和歌山県出身、63歳。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183758
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北海道開発局/26年度開発事業費の経済波及効果/生産誘発額は1兆1696億円

 北海道開発局は、2026年度北海道開発事業費による経済波及効果の試算結果を公表した。26年度の事業費6827億円から用地費と補償費を除いた直接需要額は6586億円。これに伴う生産誘発額は1兆1696億円で、経済波及効果は事業費の約1・8倍に上ると試算した。就業者誘発数は、道内総就業者数(約264万人)の約2・7%に相当する7万1877人と見込まれる。
 経済波及効果は、15年北海道産業連関表や23年度道民経済計算などを用い、道開発事業費による発注工事が建設に及ぼす経済効果と、その建設業との取引による他産業への波及効果などを試算した。
 生産誘発額のうち工事の施工に携わる建設業での誘発額は6610億円と、全体の56・5%(前年度比0・1ポイント上昇)を占める。そのほかは建設機械リースなどのサービス業が1864億円、製造業が961億円、金融・保険・不動産が798億円、商業が552億円、運輸・情報通信が541億円、電力・ガス・熱供給・水道が180億円など幅広い業種への波及が見込まれる。
 就業者誘発数は建設業が49・6%(12・6ポイント低下)の3万5636人を占め、以下、サービス業が1万9464人、商業が6820人、運輸・情報通信が3625人、製造業が2840人、金融・保険・不動産が2282人、農林水産業が691人、電力・ガス・熱供給・水道が264人、鉱業が178人などとなっている。
 このうち開発局が実施する直轄分の直接需要額3473億円に対する生産誘発額は1・78倍の6194億円と試算。圏域別で最も生産誘発額が大きいのは道央の2719億円で直接需要額に対する経済波及効果は1・72倍。経済波及効果が最も大きいのは道北と十勝の1・85倍となっている。
 直轄分の就業者誘発数は、全道で約4万1400人が見込まれ、圏域別では道央が約1万8500人、道南が約3600人、道北が約9200人、オホーツクと十勝が約3200人、釧路・根室がそれぞれ約3600人と試算する。
 圏域別の経済波及効果は次の通り。▽圏域=予算額/生産誘発額(経済波及効果)。
 ▽道央=1577億円/2719億円(1・72倍)▽道南=301億円/547億円(1・82倍)▽道北=703億円/1300億円(1・85倍)▽オホーツク=315億円/576億円(1・83倍)▽十勝=270億円/500億円(1・85倍)▽釧路・根室=307億円/552億円(1・80倍)。


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日本工営/建設コンサルで初めて気象予報業務許可を取得/民間に広くデータ提供

 日本工営は、民間企業に気象や洪水の予報データを広く提供していく。気象庁から気象業務法に基づく気象、洪水のそれぞれの予報業務許可を3月27日に取得した。気象予報業務許可の取得は、国内の建設コンサルタントで初となる。同社の防災プラットフォームで、雨量や水位などの情報を可視化。企業が避難や水防体制の構築といった対策を取るとき、根拠情報として利用してもらう。
 気象予報業務は日本全国を対象に、最大で816時間先のデータを提供できる。個人や法人など、不特定多数の閲覧が可能になった。洪水予報業務の予報期間は、最大で15時間先。福島県いわき市を流れる夏井川の流域にある、日本工営の鎌田水位観測所、小川水位観測所の水位予測データを提供する。夏井川水系付近の浸水区域や浸水深の予測データも伝えられる。
 日本工営は、災害対応を支援するクラウド型防災プラットフォーム「防災マネジメント支援システム〈Stage〉」を展開している。予報業務許可の取得を契機とし、自治体に提供していたプラットフォームを民間事業者にも広めていく。予報データを組み込み、事前の防災対策や事後の迅速な対応、関係者との情報共有などに役立ててもらう。
 今後はシステムを運用しながらノウハウを蓄積。予報技術を高度化させていく。洪水予報業務の対象区域の拡大にも取り組む。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183779
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茨城県/新カシマサッカースタジアム基本計画策定支援業務プロポ公告

 茨城県は「新カシマサッカースタジアム基本計画策定支援業務」の委託先を選定する公募型プロポーザルの手続きを24日に開始した。企画提案書を5月19日まで政策企画部地域振興課鹿行グループへのメールか郵送で受け付ける。同21日に審査する。委託期間は契約締結日~2027年3月5日。見積限度額は4814万7000円(税込み)に設定した。予定価格は別途定める。
 プロポには過去10年度に地方公共団体が発注した、サッカーJリーグ1部(J1)クラブライセンス(26年特別シーズン)を交付されているチームが使用中・使用予定のスタジアムの新設か改修に伴う調査、計画策定業務を元請で履行した実績も求める。
 業務では▽前提条件などの整理▽整備方針▽必要規模▽概算事業費▽事業スケジュール▽民間活力の導入可能性-などを検討し、基本計画を策定する。
 新スタジアムの整備は県が主体となる。鹿島アントラーズ・エフ・シー(茨城県鹿嶋市、小泉文明社長)と鹿嶋市を含めた3者で実現を目指す。計画地は鹿嶋市神向寺55の1にある卜伝の郷運動公園(公園面積9万5000平方メートル)。現スタジアムに隣接する市有地に当たる。基本計画の策定後、28~29年度に設計をまとめる。造成や施工は30~33年度。同年度のオープンを予定している。
 現スタジアムは、建設から30年以上が経過し老朽化している。塩害の影響もあり、安全性確保や維持管理コストの増大が課題となっている。開業後に現スタジアムは解体する方針という。


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2026年4月27日月曜日

回転窓/建設の魅力を伝えるために

 建設工事を円滑に進める上で重要な施工管理だが、その仕事内容が一般に広く知られているとは言い難い▼工程、安全、品質、原価の管理など、現場で担う業務は多岐にわたる。全体を的確にマネジメントし、さまざまな課題を解決しながら竣工に導くのが施工管理者の役割だ▼こうした施工管理という仕事の魅力を若者に伝えようと、岐阜市に本社を置く市川工務店が、シミュレーションゲーム「セコカン!」を企画・制作した。建設現場のマネジメントを疑似体験できるカードゲームで、東日本建設業保証が発行する広報誌『EAST TIMES』の最新号(2026春)でも紹介されている▼市川工務店によると、「セコカン!」は総務課の採用担当者が発案したという。このゲームを活用した高校や大学などでの出前授業も行っている▼建設業に興味を持ってもらうには、まず仕事の実像を知ってもらう必要がある。これから社会に出ていく世代が最前線で活躍する頃、建設生産の姿は大きく変わっているだろう。そのときに担い手を確保できているかは、建設業界がいま何を発信し、どう伝えられるかに懸かっている。


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凜/住友不動産ビル事業本部企画管理部企画課にぎわい創出係・高橋真鈴さん

 ◇どんな仕事も粘り強く
 所有するビルテナントへのソフトサービスを担う現在の係に異動したのは2025年。立ち上げたばかりで「『まず何をやる』からのスタートだった」。当時は入社3年目。大学と大学院では土木を中心に学んだ。仕事は戸惑うことも多かったが、これまで各ビルで開いたイベントの課題を洗い出し、企画を練った。
 昨年7月には東京・六本木で所有するビルのエントランスなどを使い、盆踊りをメインにした夏祭りを企画した。地元の町会では盆踊りがずっとできていなかった。
 開催までは平たんな道のりではなかった。苦労したのは地元行政に提出する書類作り。不慣れなことも多く、作成しないといけない書類の数が次第に膨らんだ。物販店の誘致やテナント、地元住民への声掛けも行い、準備を進めた。
 夏祭りの日まで「人が来てくれるか心配だった」。だが当日、盆踊りの参加者はどんどん増え、気付けば踊りの輪が二重になった。ちょうちんの明かりの下でテナントの社員と地元住民が一緒に踊っている姿が忘れられない。「いろいろな人の協力があってできた。一人ではできなかった」。
 粘り強さが信条。「『無理だ』と言われても簡単には諦めない。別のやり方を考えて前に進む」。今後はビルやマンションの開発に携わりたいと思っている。「今はいろいろな知見を蓄えている段階」と、目の前の仕事に全力投球する。
 (たかはし・ますず)


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関東整備局/生成AIで業務効率アップ/負担軽減など導入効果検証

 関東地方整備局は、書類作成時の業務効率を高めるため、生成AIの活用を本格化する。工事や業務発注時に必要な書類の作成、新人職員への教育ツールとしての活用を想定し、生成AIをベースにしたチャットボットに質問しながら書類を仕上げる。気軽に質問できるチャットボットは新たな“仕事の相棒”という認識を持つ職員もおり、年度内に負担軽減など導入効果を検証する。
 関東整備局では1月以降、建設コンサルタントなどの業務発注段階で生成AIを導入している。通常、発注公告などの書類は運用マニュアルを参考に人力で作成している。運用マニュアルは発注する業務内容に応じた最適な総合評価方式のタイプなどを記載しているが、記載箇所を探し当てながらの書類作成には、多くの時間がかかっている。
 チャットボットは気軽に質問できる上、参考図書の出典を交え、的確にアドバイスする。繰り返しの学習によって生成AIの精度と職員の知識レベルアップにつなげるメリットもある。
 本年度は業務で試行していた生成AIの活用を工事にも広げる方針だ。日常業務で培った高度な知見を継承するナレッジにも対応可能か検証する。
 23日に開いた26年度「インフラDX推進本部会議」の初会合で、生成AIの活用について報告した=写真。席上、橋本雅道局長は「人手不足をカバーするにはデジタル技術の活用が有効だ」と表明。試行したばかりの生成AIなど「デジタルの活用を前提にした仕事へと変革することが重要だ」と訴えた。
 関東整備局が取り入れたチャットボットは、マイクロソフトの生成AI「Copilot(コパイロット)」をベースに構築。「しどう君」という名称で運用している。


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スパイダープラス/高知工業高校(高知市)で建設DX体験授業/アプリで工事写真撮影

 建設業向けの建築図面・現場管理アプリを展開するスパイダープラスは22日、高知県立高知工業高校(高知市)で建設DX体験授業を実施した。建築科の生徒19人が参加。岸之上工務店が施工を担当するマンション現場で黒板に手書きで鉄筋本数が見えるように撮影するアナログ作業と、現場に貼られた黒板内容を電子黒板にまとめて撮影するDX作業を体験した=写真(報道発表資料から)。生徒からは「簡単にできる」「手間が減る」などの声が上がり、建設DXの意義を実感する機会となった。
 座学と現場実習を通じ施工管理の仕事に理解を深め、将来の進路選択につなげてもらおうと、2025年に開始した「未来人材プロジェクト」の一環。同社と学校に地域企業が加わった3者連携は初の試みという。岸之上工務店の現役社員やOBが講師として参加し、現場のリアルな仕事観ややりがいを伝えた。


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岡山県倉敷市/市民交流ゾーン基本設計を公表/図書館核に複合施設など整備

 岡山県倉敷市は、屋内水泳センター跡地などで計画している「市庁舎等再編整備事業(市民交流ゾーン整備)」の基本設計を公表した。図書館を核にした複合施設を建設するほか、歴史民俗資料館と屋外スペースを一体的に活用した広場を整備し、新たな出会いと学び、憩いの場を目指す。引き続き実施設計を進めており、2028年度末の完成を予定。
 計画では老朽化した公共施設を本庁舎の東側敷地に複合化して行政サービスの向上を目指す。複合施設は中央図書館を中心に各機能を配置し、1階はエントランスを挟んで北側に一般開架や会議室、南側に雑誌や児童図書、カフェ、国際交流、ボランティア活動室などを置く。2階北側は一般開架や地域資料、市民活動室、南側は児童図書室やグループ学習室などを設ける。歴史民俗資料館は保存活用し、図書館と連携した読み聞かせや来場者の談話コーナーを設置する。屋外にはイベントが開ける広場を整備する。
 同事業は設計・施工一括(DB)方式を採用し、大本組・梶岡建設・藤原組・日本設計・GEN設計・リスプJVが進めている。


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三菱地所設計ら/システム天井向け国産木材格子ルーバー開発/木質感のある意匠実現

 三菱地所設計とパナソニックエレクトリックワークス(EW)は24日、システム天井向け「国産木材格子ルーバー」を開発したと発表した。グリッドタイプのシステム天井に容易に組み込める木ユニット。施工性や更新性といったシステム天井の強みを生かしながら、木質感のある天井意匠を実現する。今後さまざまな物件に提案、導入するとともに、製品化に向けたブラッシュアップと販売ルートの整備を進める。
 三菱地所設計が長年培ってきた木材活用や天井設計の知見と、パナソニックEWのシステム天井材と照明のノウハウを掛け合わせた。システム天井専用の取り付け金具を開発し、システム天井の構成部材(Tバー)と木材格子ルーバーを一体的に固定。通常のシステム天井と同等の耐力を確保した。
 三菱地所設計は新築やリノベーションの設計時、木材格子ルーバーをパナソニックEWによる照明設計とともに提案する。形状や寸法、設置する空間の用途などに合わせて照明器具や照射位置、色温度などを総合的に検討。木の表情を引き立てながら、適切な光環境を実現する。
 木材格子ルーバーの製造は、三菱地所らが出資するMEC Industry(鹿児島県湧水町、森下喜隆社長)が手掛ける。東京都港区のパナソニック汐留ビルのオフィス空間に導入。スギ材を使い不燃処理している。コストは在来天井と同等という。
 2027年に三菱地所設計の新本社屋、28年には学校建築に導入予定。両社で積極的に提案し、規模や数量を増やすことでコストメリットも引き出す考えだ。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183728
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2026年4月24日金曜日

鉄建建設ら/真木川小水力発電所(山梨県大月市)の運転開始式開く

 鉄建建設が取り組む小水力発電事業が始動した。同社など4社が出資するTKアクアグリーン(東京都千代田区、宮崎龍司社長)は、山梨県大月市の山あいに整備した「真木川小水力発電所」の運転を1日に開始。険しい地形が多いオーストリアで開発された水車や、現地で主流となっている「コアンダ取水」を採用。発電効率やランニングコストの面で優れた発電施設となっている。
 23日に運転開始を祝う式典を同市で開いた。式典で宮崎社長は「地域や市民と国際的な先進技術が融合した取り組みであり、意義は大きい」と強調した。鉄建建設の今井政人社長は「地域に信頼される運営に努める。地域と共に新たな価値創造に取り組めることをうれしく思う」と述べた。山梨県森林環境部の長田芳樹次長、小林信保大月市長、シグリッド・ベルカ駐日オーストリア大使らが加わり、テープカットで門出を祝った。
 発電所は相模川水系真木川の上流から水を引き込み、78メートルの落差を利用して水車を回し、発電する。最大出力は199キロワット。年間発電量は119万キロワット時(約280世帯分)を見込む。オーストリアの水車メーカー・WWSが、ノズルから水を噴射して水車を回す「ペルトン水車」を、水量や地形、発電効率を踏まえてオーダーメードで製作。水車や制御設備を収める建屋も整備した。
 既存の堰堤に取水設備を増設し、地中に埋設した導水管で水を取り込む。水が物体に沿って流れる性質を利用し、傾斜をつけたスクリーンで落ち葉などを除去しながら取水するコアンダ取水を採用した。12ユニットのスクリーンを並べており、この規模のコアンダ取水設備は国内初という。
 TKアクアグリーンには鉄建建設以外に、飯塚工業(山梨県笛吹市、飯塚潤社長)、岡山電設(京都府綾部市、大槻裕二社長)、再エネ地域デザイン研究所(川崎市宮前区、奈良泰史代表取締役所長)が出資している。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183649
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回転窓/先取りした対策を

 サクラが散った近所の公園で、赤やピンク、白と色鮮やかなツツジが咲き始めた。花見の主役が交代し、4月中~下旬、春から初夏への移ろいを告げる時期を楽しみしていた方も多かろう▼今年はツツジの開花が例年より早いそうだ。その理由は春の気温上昇が早かったため。冬から春にかけての平均気温が高く、ツツジが通常よりも早い段階で休眠から目覚め、つぼみも急いで成長したため、咲くペースが早まったという▼開花が早過ぎて大型連休まで持たないと、影響を心配する声も出ている。5月に訪れて見頃を過ぎていたということがないよう、ツツジの名所などでは月内の花見を呼び掛けている▼既に夏のような暑さになる日もあった。地球温暖化の影響もあって11日には静岡市で30・3度の真夏日となり、東京都心の27・3度など全国150地点以上で25度以上の夏日を観測した。4月といえば気温も安定し、熱中症を強く意識する必要がなかったのも今は昔…▼気温の上昇時期が早まり、体が暑さに慣れる前に、高温の日を迎えるケースが増えている。何かと屋外作業の多い建設現場もどうか、熱中症対策の先取りを。


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鹿島アントラーズFC、茨城県潮来市/クラブハウス再整備を検討

 鹿島アントラーズ・エフ・シー(茨城県鹿嶋市、小泉文明社長)と茨城県潮来市は、サッカーJ1・鹿島アントラーズのクラブハウス再整備に向けた検討を始めたと22日に発表した。再整備は潮来市が提案。条件などを精査し、実現可能性を探る。同社は現クラブハウスがある鹿嶋市と「協議の場を設け、誠意を持って対話を重ねる。最適な在り方を模索」する考えを示した。最終的な事業実施の判断は2027年2月ごろを予定する。
 現クラブハウス(鹿嶋市粟生東山2887)は完成から30年以上が経過し、老朽化している。同社によると、トップチームとアカデミー(育成組織)の練習拠点を集約する考え。現敷地はスペースの確保が困難だという。
 同社は「具体的な協議を開始するもので、移転の最終決定ではない」と説明。「鹿嶋市などホームタウン5市と共に、これからも変わらず歩み続けていく方針に揺るぎはない」との考えを強調した。
 再整備が具体化した場合、施設は潮来市が主体となって整備する。計画地は同市が策定した「地域連携拠点整備基本構想」でスポーツ・にぎわい施設ゾーンに設定した約14ヘクタールの区域。東関東自動車道(東関道)潮来ICの周辺を想定する。管理棟やサッカーコート、フットサルコート、ハーフコートなどを構想。PPP/PFI手法を前提に、官民連携の整備を検討していく。
 27年度にかけて基本計画を策定したい考え。28年度以降、整備に向けた設計、建設に着手。整備完了は31年度を予定している。現クラブハウスの今後の活用も検討する。
 原浩道潮来市長は「鹿嶋市をはじめとするホームタウン各市と連携し、より良い拠点の整備に努めていく」とコメントした。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183645
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三菱地所ら/グラングリーン大阪北公園・うめきたの森を報道公開/11月20日開園

 三菱地所や大阪ガス都市開発、オリックス不動産など9社でつくる共同事業体が23日、大阪市北区のうめきた2期地区で整備を進めているグラングリーン大阪ノースパーク(北公園)「うめきたの森」を報道関係者に公開した。緑に囲まれた親水空間を導入し、生態系の再生と人の活動を両立させる「リジェネラティブ(再活性)」の公園街区が誕生する。2027年春ごろの全面開園に先駆けて、11月20日に開園する予定だ。
 開園するのは北公園内西側の約0・9ヘクタール。南側のサウスパーク(南公園)が芝生広場を中心とする開放的な空間であるのに対し、うめきたの森は静けさや癒やしを重視。都市で働く人々が心身をリフレッシュできる憩いの場を担う。
 基本設計を日建設計と三菱地所設計、実施設計とランドスケープ設計を日建設計、デザインリードをGGNがそれぞれ担当。大林組・竹中工務店・竹中土木JVで施工を進めている。
 園内には幅約10メートル、落差約3メートルの滝や約1400平方メートルの池を整備。エノキやムクノキなどの落葉樹に加え、水生植物を取り入れた「水辺の森」として、日本の四季を感じられる景観を創出する。桜も23本植樹し、季節ごとの変化を楽しめる設計とした。モズをはじめとする野鳥や昆虫など誘致目標種56種を設定し、都心部の生態系ネットワーク形成を目指す。
 北公園と南公園をつなぐ延長約350メートルのデッキ「ひらめきの道」を整備し、街区全体の回遊性を創出。グラングリーン大阪北館と同南館、グランフロント大阪北館を直結する。うめきたの森は隣接するイノベーション拠点「JAM BASE」と連携し、スタートアップや企業と実証実験の場としても活用する。
 グラングリーン大阪は24年度の南公園の先行街開き以降、延べ2800万人が来訪。三菱地所関西支店の山本晃史グラングリーン大阪室長は「再生型のまちづくりとして、環境と社会、経済の三つの価値を好循環させていく」と開園後の展望を語った。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183653
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鹿島、丸井産業ら/太径横筋配置省人化装置を開発/鉄筋工4割削減

 鹿島や丸井産業(広島市西区、吉村良介社長)ら4社は、太径横筋の配置作業を省人化する装置を開発した。従来のプレハブ工法が適用できない端部などの入り組んだ箇所に対応。クレーンでつり上げた横筋を、鉄筋工が足場最上段で積層スペーサに載せ替えて降下するだけで配筋が完了する。鉄筋架台の設置を不要とし、一度に複数本の横筋を複数段にわたり配置可能。導入効果を実証したところ、従来工法に比べ鉄筋工を4割削減した。
 「Bar Crawler(バークローラ)」として、美保鉄筋(島根県出雲市、清水俊宏社長)、原商(松江市、秀浦淑晃社長)と共同開発した。東北電力の躯体構築工事に導入された。
 足場最上段でクレーンから荷受けした横筋を積層スペーサに載せ替え、降下させるだけで配筋が完了する。プレハブ化が困難なL型鉄筋などを使う構造物端部の配筋に対応し、鉄筋継ぎ手の位置変更など仕様を変えずに配筋可能。離れた安全な場所からスマートフォンで操作できる。
 積層スペーサが鉄筋架台の代替となり、準備作業の工程を簡素化する。頭上に制限のない足場最上段で重量のある横筋を安定した姿勢で取り扱うため、安全性も大幅に向上。横筋の配置作業に充てる人員を削減し、技能者の身体的負担も大幅に軽減する。横筋の揚重作業量が低減し、クレーンを他の作業にも転用できるようになり、現場全体の作業効率を高められる。
 鹿島と丸井産業は、バークローラを建設現場で展開していく。


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2026年4月23日木曜日

回転窓/パン好きの外国人夫婦の旅行

 神社の参道にあるカフェで、日本に欧州から旅行で来た外国人のご夫婦が、珍しそうにコッペパンの具を選んでいた。選んだ具を店主が調理し、パンに挟んで提供してくれる▼参道にはウナギの老舗も多い。夫婦はカフェの看板メニューでもあるウナギパンと、いくつかのコッペパンを買っていた。会計の列に並んでいると、旦那さんが「日本のお店は小さいけれどとても楽しい」と親しげに話し掛けてくれた▼政府が第5次観光立国推進基本計画を決定した。政策の柱の一つに、外国人旅行者の戦略的な誘客と住民生活の質の確保の両立を掲げている▼日本の魅力や旬の情報を発信し、インフラ政策と組み合わせた観光資源の整備を推進していく。混雑の緩和やマナー違反への対処といったオーバーツーリズム対策も、一段と強化するという▼この日は参道を舞台にした太鼓祭が開かれた。和太鼓と異国の太鼓の共演や、外国人の打ち手の見せ場もあり、大勢の人が訪れていた。文化や食べ物を通じて理解と親しみが深まれば、地域はさらに潤う。基本計画に命を吹き込み、外国人旅行者とのふれ合いがより進むことを期待したい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183608
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青梅駅前地区再開発(東京都青梅市)/藍テラス完成、施工はイチケン/組合

 東京都青梅市の青梅駅前地区市街地再開発組合(林薫理事長)が建設していた再開発ビル「藍(あお)テラス」が完成した。施設は共同住宅や図書館、商業施設が入る本体棟と、駐車場棟で構成し、2棟総延べ1万3797平方メートルの規模。設計と監理を南條設計室が担当し、イチケンが施工した。参加組合員としてフージャースコーポレーションと大京が参画している。
 21日の竣工式で林理事長は「藍テラスを拠点に新たなにぎわいや交流が生まれ、さらに魅力ある街に発展することを心から願う」と述べた。来賓の大勢待利明市長は「建物の2階に子どもから高齢者まで楽しめる、新しいタイプの図書館を整備する」と今後の予定を話した。
 所在地は本町1001ほか。JR青梅線青梅駅の南側に位置する。敷地面積は2297平方メートル。本体棟はRC造14階建て延べ1万2771平方メートルの規模。高さは47・6メートル。62台が収容可能な機械式立体駐車場はS造2階建て延べ1026平方メートルの規模。高さは35・4メートル。2023年12月19日に着工し、26年3月31日に完工した。
 本体棟は1階に商業施設(11区画)、2階に市立図書館(2区画)、3~14階に共同住宅(112戸)を配置した。共同住宅は完売している。2階の図書館は意見募集などを踏まえて仕様を決定する。工事を指揮したイチケン東京支店建設一部の立野正明氏は「駅前に近いため、公衆災害防止に万全を期して建設した」と述べた。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183606
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近畿整備局/建設関連9団体との災害協定改定/4000社規模で大規模広域災害時支援

 近畿地方整備局は、日本建設業連合会(日建連)関西支部など建設関連9団体との災害協定を改定し、大規模・広域災害時の支援体制を強化した。応援範囲を管外や被災自治体まで拡大するとともに、民間企業を新たに「テックフォースパートナー」と位置付け、緊急災害対策派遣隊(テックフォース)と一体で支援する新たな枠組みを構築した。これに伴い、9団体約4000社が全国規模で応援要員として出動可能となる。大阪市中央区の大手前合同庁舎で22日に協定締結式が行われた。
 今回の改定は、災害対策基本法の改正を踏まえた措置。気候変動に伴う災害の激甚化・頻発化や、南海トラフ地震などの大規模災害リスクの高まりに対応する狙いがある。
 内容を拡充した「災害応急対策業務等に関する協定書」を締結したのは、全国建設業協会(近畿2府5県の建設業協会)、日建連関西支部、日本道路建設業協会関西支部、日本橋梁建設協会、プレストレスト・コンクリート建設業協会関西支部、建設コンサルタンツ協会近畿支部、全国測量設計業協会連合会近畿地区協議会、関西地質調査業協会、建設電気技術協会近畿支部の9団体。
 協定締結式には各団体の代表らのほか、近畿整備局の齋藤博之局長、佐藤忠晴副局長、野坂周子企画部長、川尻竜也統括防災官ら幹部が出席した。
 齋藤局長は「大規模かつ広域な災害の発生が懸念される中、テックフォースの果たす役割と重要性は一層高まる。今後はテックフォースパートナーとの一体的な活動を通じ、災害対応力のさらなる強化を期待している」と話した。
 全国建設業協会(近畿ブロック)を代表して福井県建設業協会の山本厚会長は「地域の守り手としての役割を今後も担う」と述べ、日建連関西支部の山下浩一支部長も「有事の際に確実に貢献できるよう、平時からの備えを徹底する」と決意を表明した。各団体の代表者らも官民連携の下継続的な体制強化に取り組む姿勢を示した。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183614
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前田道路/健康経営優良法人に選定/多様なWLB施策を展開

 前田道路が「健康経営優良法人2026」の大規模法人部門に選定された。2025年度に提唱した完全週休2日を全部門で達成し、定期健康診断受診率100%の維持などが評価された。引き続き社員一人一人の事情に最大限配慮したワーク・ライフ・バランス(WLB)を応援し、挑戦意欲を高め働きがいのある職場づくりにまい進していく。
 健康経営優良法人は、経済産業省が16年度に創設し、日本健康会議が運用する認定制度。社員の心身の健康管理・増進や快適な職場づくりを評価する。
 同社は、女性活躍推進法や次世代育成支援対策推進法に基づく「えるぼし」「トライくるみん」に続き健康経営優良法人として認定された。
 佐藤祐胤執行役員管理本部人事部長は「当社は人を経営の基軸とし、10年先を見据えた『人づくり』を推進している」と述べ、「建設業界で一歩先を進んでいる」と自負する多様なWLB施策を展開している。
 「最も大きな取り組みだった」と振り返るのが土日を基本とする完全週休2日の達成。工事・製品・内勤の全部門で全社員が達成した。さらに「健康にも力を入れている」として、一般健康診断で35歳以上の肺のCTとMRI検査などを無料にしている。
 メンタルケアにも気を配り、本社から管理部門の担当部長らが支店に出向いて相談に応じている。全体のバランスを考慮し、希望する部署への配属などをできる限り実現している。
 佐藤氏は「社員の満足度をさらに上げたい」と訴える。手厚い家族向けの支援策を単身者向けにも展開できるよう検討する。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183609
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関電不開発/大阪・中之島で内外装木質基調のオフィスビル着工/28年11月竣工予定

 ◇設計は日建設計、施工は大林組
 関電不動産開発は21日、大阪・中之島の関電ビルディング東側で、木質デザインを内外装の基調としたオフィスビルの建設に着手した。高い断熱性能や環境配慮技術でエネルギー消費を大幅に減らし、設計段階で「ZEB Ready」認証と「CASBEE大阪みらい」の最高評価Sランクを取得。設計は日建設計が手掛け、施工は大林組が担う。2028年11月の竣工を予定している。
 同社と関西電力、ダイビルは1997年から、中之島にふさわしい街づくりを目指して「中之島三丁目共同開発」を段階的に進めてきた。I~III期工事は既に竣工し、IV期となる今回のオフィスビル建設が開発の総仕上げとなる。
 計画名称は「中之島三丁目共同開発IV期計画」。ビルの規模はS造(木質ハイブリッド構造)8階建て延べ1万0739平方メートル。建物の内外装に木質素材を採用するとともに、CLT(直交集成板)耐震壁など構造面にも木質建材を使い、木のぬくもりと安全性・機能性を両立したオフィス空間を創出する。
 空調には堂島川・土佐堀川の河川水を活用した「地域冷暖房システム」を採用。同システムは冷水や温水をまとめて製造し地域に供給することで省エネルギーを実現するもので、大阪中之島美術館など周辺9施設にも導入されている。
 ビル建設に合わせて新たな歩行者デッキを整備し、堂島川から土佐堀川までをつなぐ歩行者動線を形成する。緑豊かなプロムナード(歩行者空間)なども整備し、水辺と調和した都市景観をつくる計画だ。


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鴻池組/地山評価システムを開発/AIでトンネル切羽前方地山を即時評価

 鴻池組は、AIを活用した地山評価システム「KtesAI(ケーテスアイ)」を開発した。トンネル工事の安全性、確実性、生産性を高めるのが目的。ドリルジャンボの機械データを解析し、切羽前方の地山状況をリアルタイムで評価。支保パターンや補助工法の適切な選定、発破設計を支援する。技術者の地山評価作業を補助し、山岳トンネル施工の高度化につなげる。
 KtesAIは、掘削時に取得するドリルジャンボのデータに加え、計測データや切羽評価点の推移、既施工区間の支保実績をリアルタイムで整理・分析する。未掘削部を含む前方地山の予測が可能となり、支保の設計や補助工法の必要性、発破パターンを掘削前に検討・準備できる。急変地山や湧水への備えに前倒しで対応。施工の安全性と品質を高めながら、工程管理の確実性も向上可能になる。補助工法の区間や範囲の合理的な決定で、経済的なメリットも得られる。
 山岳トンネルは、事前の地質調査だけで地山の状態を正確に把握するのが難しい。これまでは掘削後に切羽を評価し支保パターンを決めていた。坑口部や破砕帯など地質変化の大きい区間で、評価直後に地山状況が変わる恐れもあり、突発湧水や地質急変の対応が後手に回る課題があった。対策工の検討や施工のため掘削を停止し、工程に影響するケースも出ていた。
 システム開発完了後、自社施工の実績データを入力している。今後、新規現場にも適用を広げながら、機能向上と操作性改善を継続。より実用的な技術に発展させる方針だ。


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2026年4月22日水曜日

回転窓/雪解けは訪れたか

 ふとした瞬間、学生時代に経験した就職活動を思い出す。説明会に参加して企業研究をしたり、徹夜で履歴書を書き上げたり。疲れ切った状態で足取り重く試験会場へ向かった。思い通りの結果が得られず、焦りだけが心に積もっていった▼世はまさに不景気。大卒者の就職内定率は77%と低迷し、極寒の就活戦線だった。面接試験で自分のセールスポイントをすらすらと話すライバルを、うらやましく、時に恨めしく思った▼非正規雇用率が他世代よりも高水準にある氷河期世代を対象に、国は新たな支援プログラムを発表した。就職から定着までを行政が一体となってサポートする手厚い内容だ▼資格取得やキャリア形成などを目的としたリスキリングも後押しする。自力では難しい現状打破を国が支援することに異論はない。けれども、遅きに失していると感じるのは、当事者である世代だからだろう▼とはいえ、働きながら大学に通う人がいるように、学び直しに遅過ぎることはない。小欄も英会話ができるようになりたいと思い、駅前ならぬ「おうち留学」を始めた。〈あの時やっておけば良かった〉と後悔しないためにも。


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国交省/下水管路の全国調査結果公表/748キロが要対策、空洞は96カ所で確認

 国土交通省は21日、昨年1月に発生した埼玉県八潮市の道路陥没事故を受け全国の下水管路を対象に実施した全国重点調査の結果(2月末時点)を公表した。対策が必要な管路延長は調査・判定を終えた4692キロのうち全国で748キロに上り、約16%を占めた。空洞は96カ所で確認され、いずれも対応を完了している。国交省は対応が必要と判断された管路について速やかな対応を要請している。
 原則1年以内の対応が必要な「緊急度I」は山梨県を除く46都道府県で計201キロ。応急措置をした上で5年以内に対応すべき「緊急度II」は全ての都道府県で計547キロ確認された。
 調査対象は建設から30年以上が経過した管径2メートル以上の下水管路で、全国535団体が管理する計5332キロ。このうち結果が判明したのは4692キロで、調査未了208キロ、判定未了429キロ、調査困難3キロだった。調査・判定未了箇所については、6月ごろをめどに完了する見込み。
 調査困難箇所は管路内が常時満水となっている区間など。自治体からは水位が高い管路内で十分な作業環境が確保できず、ドローンを投入しても機体が墜落するなど調査が難航しているとの声もあった。
 八潮市の陥没事故では、破損した下水管路に土砂が流入し大規模な陥没につながった。国交省は同3月、腐食やたるみ、ひび割れの状況をおおむね1年以内に調査するよう自治体に要請していた。
 国交省は、財政と技術の両面で管理者の取り組みを支援する。昨年閣議決定された第1次国土強靱化実施中期計画に基づく支援に加え、25年度補正・26年度当初予算で改築に向けた個別補助制度を創設した。技術面では調査が難しい箇所への対応方策について、同省や国土技術政策総合研究所(国総研)による助言などを行う。
 金子恭之国交相は21日の閣議後会見で、今国会に下水道の老朽化状況を評価する新たな基準を設けるなど下水道法などの改正案を提出していると説明。「自治体と連携し強靱で持続可能な下水道構築へ取り組む」と話した。


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最近1年間の完成工事高2025年下期調査1

 今回は「2025年下期調査」として2024年10月~2025年9月の決算期分を対象に、3月31日までに回答を得た533社の業績を速報として集計した。集計の都合上、総合建設業303社、道路・舗装工事業29社、鉄骨・橋梁工事業8社、電気・通信工事業23社、設備工事業156社のほか、いずれにも分類できない14社は建設関連としてまとめ、次ページ以降に完成工事高順などでランキング掲載した。調査票に完工高が未記入の会社は、各分類の末尾に参考として掲載している。変則決算会社もランク外として各分類の最後尾に掲載している。
 集計対象のうち、24年10月~25年3月に決算期を迎えた会社のデータは、前回集計の「2025年上期調査」(25年9月30日掲載)と同じ数値となっている。今回は主に25年4~9月に決算期を迎えた会社のデータを更新した。
 回答533社の業績傾向を見るため、完工高が売上高の50%以上を占める491社を抽出し、これを基に売上高や経常利益、完工高、完工利益、受注高などを別途ランキングした。
 再集計から総合建設業と道路・舗装工事業、鉄骨・橋梁工事業を「土木・建築関係」、設備工事業と電気・通信工事業を「設備関係」として、それぞれ完工高上位を順位ゾーン別で下表に掲載した。表では業績の傾向を把握するため売上高や完工高、受注高、利益などの区分で前期から業績が改善した(上回った)会社の数を対象総数で割り、「伸びた会社の割合(%)」として示した。
 今回の調査対象のうち上位の多くが3月期決算であるため、25年3月期決算の集計結果に沿った内容になる。総合集計は前期決算に相当する前々回の「2024年下期調査」結果との対比として作成した(調査対象会社は一部変わっている)。
 土木・建築関係の業績は前期比で、売上高が大手5社で2.8%プラス、6~30位が6.1%プラス、31~100位で3.4%プラス、101~200位が4.5%プラスで、201~300位が3.8%プラスと各階層でプラスとなり、全体として堅調に拡大している。
 完工高は、大手5社で3.0%プラス、6~30位が7.6%プラス、31~100位で3.3%プラス、101~200位が3.6%プラス、201~300位は3.7%プラスとなった。
 完工利益も伸びており、大手5社は65.5%と大幅伸びた。6~30位と31位~100位は10~20%台のプラス、101位~200位は6.2%プラス、201~300位は10.3%プラスとなった。
 経常利益は、前期比ですべての階層でプラスとなっており、特に大手5社は116.7%プラス、以下の階層で10~30%のプラスとなっている。
 売上高経常利益率の平均値はすべての階層で5~6%台に向上した。完工高総利益(粗利益)率の平均値もすべての階層で向上している。
 受注高は、前期比で大手5社が0.6%マイナス、6~30位で0.3%、31~100位が6.9%、101~200位で2.9%、201~300位が6.2%と、大手5社を除いてプラスとなっている。各階層で採算性を最優先している。
 設備関係の業績は、売上高が全ての階層の前期比で4~6%のプラスとなった。完工高も全ての階層で5~6%台のプラスとなった。完工利益は上位30位が31.4%プラス、以下の階層も20%台プラスと大幅に伸びた。
 経常利益は、前期比で上位30位が41.0%プラスと大幅な伸び。31~100位が41.3%プラス、101~160位で33.3%プラスとなっている。売上高経常利益率の平均値は各階層で9%台に伸びた。
 国内の建設需要はおう盛で業績も堅調だ。しかし、不安定な中東情勢や円安の影響を背景に、利益確保の難易度が上がっている。建材価格は依然として高止まりしており、利益を圧迫している。これに人材不足が加わり、単なるコスト増だけでなく、工期の遅れなど深刻なリスクに結びついている。
 多くの工事を受注するだけでなく、利益が確保できる案件を選別する能力がより重要になる。コスト増を発注者に適切に求めることができるかも、業績を左右する要因になる。


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大阪広域環境施設組合/一廃処理基本計画を改定/29~37年度に4工場で基幹改良

 大阪市と大阪府八尾市、松原市、守口市で構成する大阪広域環境施設組合は3月、一般廃棄物処理基本計画を6年ぶりに改定した。計画期間は2026~38年度の13年間。現在、建て替え工事中の鶴見工場(大阪市鶴見区)の竣工後、29~37年度にごみ焼却工場4施設で基幹改良工事を行う。38年度から、最大処理能力を持つ平野工場(同平野区)を建て替える。
 29~30年度に、西淀工場(同西淀川区)の延命化を目的に、主要設備の大規模更新などを行う基幹改良工事を実施する。施設規模は日量300トン×2基。大規模災害発生時に1~3メートルの浸水が想定されているため、1階にあるプラットフォームの浸水対策なども必要となる。
 組合は同工場基幹改良事業の発注支援業務の委託先を選定するため、26年度第2四半期に公募型プロポーザルを実施予定。26年度予算に委託費など2937万5000円を計上し、27年度の債務負担3148万円を設定した。
 続いて31~33年度に舞洲工場(同此花区、450トン×2基)、34~35年度に八尾工場(八尾市、300トン×2基)、36~37年度に東淀工場(大阪市東淀川区、200トン×2基)の基幹改良工事を実施。38年度に平野工場(同平野区、450トン×2基)の建て替えに着手する予定だ。
 組合は国の「ごみ処理基本計画策定指針」に沿って約5年ごとに計画を見直しており、前回は20年3月に改定した。その後の社会経済活動活性化などにより、ごみ減量が進んでいないことなどを踏まえ、今回の改定を行った。前計画では西淀、八尾工場の再整備を並行して進めるとしていた29~30年度に、7工場全体の処理余力が3%まで低下する見込みとなったことから、西淀工場を建て替えから基幹改良工事に変更。両工場の整備時期をずらすこととした。


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清水建設/陸上風力アクセス道路の設計支援システム開発/ルート設定を自動・最適化

 清水建設は、山岳部の陸上風力発電施設にアクセスする道路の設計支援システムを開発した。最適なルートを自動的に設定。計画立案にかかるコストと時間が大幅に削減できる。陸上風力発電施設の受注に生かすとともに、造成工事のパイロット道路など切り土や盛り土が伴う大規模工事にも適用していく。
 「陸上風力アクセス道路設計システム」として開発した。計画地の地形データを入力し、風車の配置情報や造成禁止エリアなどを図示すると、システムのアルゴリズムが最短となるアクセス道路の概略ルートを抽出。切り土・盛り土量を最少に抑え、高低差の少ないルートを勘案して概略ルートを補正する。
 同システムを使って過去に設計と施工を手掛けた陸上風力発電施設のアクセス道路ルートを検討したところ、実際に設計者が立案したルート設定に類似する結果となった。30基の風車を延長約12キロのアクセス道路で結ぶ計画立案にかかった時間は約4時間で、実際に要した時間の10分の1程度に短縮できた。
 同社によると、開発計画の初期段階ではさまざまなケースを想定した多くのルート設定を繰り返し検討する。同システムの活用で考えるケースやルートの大幅な増加が見込まれ、経済性のさらなる追求に期待する。今後、陸上風力発電の新規プロジェクトで同システムを運用しながら実用性を高めていく。
 山岳部の開発を伴うケースが多い陸上風力発電施設のプロジェクトでは、アクセス道路のルートや線形が事業採算を左右する。幹線道路からの距離や等高線など考慮しながら多くのルートを想定し比較検討するため、作業にかかる多大な時間と手間が課題になっている。


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2026年4月21日火曜日

関東整備局/バスタ新宿(東京都渋谷区)が開業10周年/累計7881万人利用

 関東地方整備局が東京都渋谷区の新宿駅南口に整備した「新宿南口交通ターミナル」(通称・バスタ新宿)が4日、開業10周年を迎えた。東北から九州まで各地の主要都市を結ぶバス発着場として、これまで累計約7881万人が利用。国内外の旅行者やビジネス利用者の移動を支えてきた。関東整備局は「10年の歩み」と題して足跡を紹介している。
 バスタ新宿は、新宿駅周辺に点在していたバス停留場を集約するため、跨線橋の架け替えに合わせて建設した。開業は2016年4月4日。1日平均で1222便が運行し、約2・2万人が利用する。利用者数が最多の路線は河口湖方面で、大阪、名古屋と続く。
 各地を結ぶバスターミナルの特性を生かし、19年11月には特産物を販売する「バスタマーケット」を開催した。地域インフラを観光資源と捉え、魅力を発信する「バス旅」では、八ツ場ダム(群馬県長野原町)や羽田空港(東京都大田区)を巡るツアーを企画するなど地域創生にも貢献している。
 現在、関東整備局では開業10周年を記念したイベントやセレモニーを企画中。詳細が決まり次第、情報発信する。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183521
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回転窓/言葉は痩せ、沈黙が太る

 公平と平等は似て非なるものだ。前者は差異を踏まえて配分するすべ、後者は一律にそろえる思考停止の形式だ。だが、その境界は曖昧に溶け、「同じにしないのは不正だ」という短絡が幅を利かせている▼規範と規律、命令と指示。本来は違いを整理するための言葉が、分断の記号として切り出され、単純な善悪に押し込まれる。現場の事情や文脈は追いやられ、意味もそがれ、旗印だけが増殖していく▼言葉は現実をすくう網のはずだった。だが、乱用されれば、現実が網目に合わせてゆがめられる。「配慮」の名で文脈は刈り取られ、「不快」の一語で議論は閉じる。言葉狩りは静かに思考を痩せさせ、沈黙だけを太らせる。異論は「配慮に欠ける」と退けられ、やがて声を失う▼どこへ向かいたいのか。答えは皮肉なほど明快だ。考えなくてよい、波風が立たない、しかし何も決められない場所。その先に一体、何が残るのか。異なるものを異なるまま扱う胆力はどこに消えうせたのか▼言葉を磨くとは、刃を鈍らせ、切ったとうそぶくことではない。切るべきものと、残すべきものを選び取る、その責任に背を向けないことだ。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183518
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高齢者の災害防止、暑熱環境作業に注意/熱中症による死亡3割超/建災防調査

 建設業労働災害防止協会(建災防、今井雅則会長)の調査によると、高齢就労者の災害防止に当たり、元請として熱中症などの「暑熱環境作業」に注意していることが分かった。建設業に従事する高年齢者の熱中症による過去5年間の死亡者数割合は、3割弱(25・9%)だが、ここ2年は3割を超えている。高年齢者向け対策についても7割(69・7%)が取り組んでいた。約3割の取り組んでいない理由として「年齢に関係なく安全対策を実施」が最も多かった。
 調査は25年度に実施した。高年齢者に対する労働災害防止対策の現状を把握する目的。全国中小建設業協会(全中建、河崎茂会長)の会員企業を対象に調査し、165社から回答を得た。昨年度は大手ゼネコンを対象に調査した。
 高齢者の健康状況については「ある程度把握している」が63・6%、「十分に把握している」が35・2%と、計98・8%が把握している。ほぼ全数で把握し、健康診断の受診有無のほか、日々の健康状況などを新規入場時や現場での声掛けなどで確認している。
 元請として気を付けている作業は▽暑熱環境作業135件▽高所作業120件▽重量物運搬作業82件▽重機等運転作業58件の順に多い。
 高年齢者の労働災害防止対策を進める上でマニュアル作成を求める声が多かった。▽対策マニュアル、チェックリスト105件▽対策事例集82件▽体力測定71件▽意識付け教育60件-となった。
 他の意見では「本人への意識付けか高年齢者になっているとの認識」「密なコミュニケーションをとる」「協力会社が事業者責任として行うべき事項・対策等をマニュアルとして作ってほしい」「推奨される高年齢者保護器具の紹介」などが上がった。
 協力会社に対しては43・6%が高齢就労者の災害対策について指導していた。年齢に応じた災害防止対策をしているのは2割弱(16・4%)だった。年齢別対策としては、60歳以上、70歳以上で区分しているところが多い。自由記述では「薬を服用している人の確認」や「おのおの得意分野を生かせるよう確認、聞き取り」などが見られた。
 建災防は今後の課題として「中小建設工事業者の取り組みを促進するため、関係者向け周知啓発用資料の作成が求められる」と話す。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183519
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2026年4月20日月曜日

西武鉄道/西武新宿線・中井駅~野方駅間連立でシールドマシン発進

 西武鉄道は15日、地下化での連続立体交差(連立)を計画している西武鉄道新宿線・中井駅(東京都新宿区)~野方駅(中野区)間の掘削に使うシールドマシンの発進式を新井薬師前駅(中野区)の工事ヤードで開いた。シールドマシンは上下線で2台用意。中井駅から野方駅に向けて2・4キロを掘り進める。掘進開始は5月8日を予定している。
 事業名は「西武鉄道新宿線(中井駅~野方駅間)連続立体交差事業」。西武鉄道と東京都、中野区が取り組んでいる。地下化する区間に位置する新井薬師前駅と沼袋駅(中野区)は地下にホームを造る。
 連立で7カ所の踏切を除去し、交通渋滞を解消する。線路で分断されているまちを一体化し、新たなまちづくりを後押しする。
 シールドマシンは直径7メートルで、重さは約350トン。掘削土を泥土化して掘り進める「泥土圧シールド」を採用する。今回の工区の設計はパシフィックコンサルタンツ、施工は大成建設・西武建設・安藤ハザマ・東急建設JVが担当している。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183470
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回転窓/悩むより行動を

 本紙に毎週月曜掲載のインタビューシリーズ「駆け出しのころ」は、12年前の2014年11月にスタートした。これまでに500人近くが登場し、新人時代のことなどを語ってきた▼進路を選んだ理由や仕事での忘れられない出来事、出会った人々…。限られた取材時間の中で話題は尽きない。とりわけ多くの人が鮮明に覚えているのは、若い頃の「失敗」である▼誰もが失敗やミスは避けたいが、どれだけ注意を払っても現実には難しい。重要なのは自分が起こしたことにどう向き合うかにある▼失敗や課題に対して悩んでいるだけでは前に進めない。「不安は行動することでしか解消できない」「1秒でも早く行動すれば、失敗もその分早く取り戻すことができる」と、自身も多くの失敗を経験してきたLINEマーケティングプロデューサーの中村誠氏(REXLI社長)が自著に記している(『夢をかなえる失敗学』KADOKAWA)▼シリーズ「駆け出しのころ」では過去を振り返りつつ、次代を担う人たちへのメッセージも伝えている。経験に裏打ちされた言葉をどう受け止めるかで、これからの一歩はきっと変わる。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183472
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凜/大成建設風土改革推進部プロジェクト企画室・島名彩乃さん

 ◇正面から向き合い信頼関係築く
 一度きりの人生だから、生きた証しを残したい。そう考えた時、頭に浮かんだのは、トンネルや橋などインフラの壮大なスケールだった。大成建設を志したのは、学生時代に現場見学で出会った女性技術者の存在。男性が多い中で現場を仕切る姿がとても輝いて見えた。「私もこうなりたい…」。ひと目で心を奪われた。
 入社後、関西支店に配属され、土木技術者としてさまざまな現場を経験した。特に大変だったのが、大阪・関西万博の交通ルートとなった道路工事だ。
 万博の開幕が刻一刻と迫り、工期の遅れは絶対に許されない。他の現場以上に制約がある状況で、「作業が思うように進まず、職長さんらとぶつかることもあった」。嫌われたくないと葛藤したが、「正面から向き合うことで困難を乗り越えられた」。ぶつかった人ほど強い信頼関係が築けたと実感した。
 現在は、企業風土改革の推進部署に勤務する。一人一人の多様性を尊重し、働きがいが持てる職場づくりに心を砕いている。「現場のように分かりやすい『ゴール』が見えているわけではないので難しい。でも、やりがいは大きい」。
 建設業に進もうと考えている女性には、自身の経験も踏まえ「人で成り立っている要素が大きく、特に人を大切にする産業だと思う」とメッセージを贈る。「地図に残る仕事。」を成し遂げる--。共に歩む仲間が一人でも増えることを夢見る。
 (しまな・あやの)


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183473
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兵庫県/建設業の生産性向上支援で新たな補助制度/第1期は7月1~14日受付

 兵庫県は、建設業の生産性向上と働き方改革の推進を目指す新たな補助制度「ひょうご建設業環境整備支援事業」を始動させた。県が推し進めるインフラDXの一環。国の重点支援地方交付金を活用し、物価高騰の影響を受ける建設企業のICT機器導入や職場環境の整備を後押しする。申請は先着順に、土木部技術企画課技術管理班(インフラDX担当)で第1期が7月1~14日、第2期が9月1~14日に受け付ける。
 補助対象者は、兵庫県の建設工事と測量・建設コンサルタント等業務の入札参加資格を持ち、兵庫県内に本店などを置く中小企業。
 補助制度は「ICT機器等導入支援」と「スマートシフト支援」の2本柱で構成。
 「ICT機器等導入支援」(支援総額2億5000万円)では、地上型レーザースキャナーなどの測量機器や、マシンガイダンス搭載ショベルなどの建設機械、ウエアラブルカメラなどICT機器の購入経費を補助対象とする。補助率は2分の1以内で、測量機器と建設機械の上限は200万円、ICT機器は50万円。賃貸借やサブスクリプション(定額制)を含むソフトウエアライセンスの経費、個人支給のものは対象外とする。
 「スマートシフト支援」(支援総額3000万円)では、働きやすい職場環境づくりを支援する。執務室の美化や大型モニターなどウェブ会議室環境の整備のほか、男女別トイレや更衣室、シャワー室の整備に要する経費を補助する。補助率は2分の1以内で上限50万円。両制度の併用も可能。問い合わせは技術企画課技術管理班(インフラDX担当)(電話078・362・9282)まで。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183469
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匠の技が衛生陶器生産支える/TOTOサニテクノ小倉工場から

 TOTOグループのTOTOサニテクノ小倉工場(北九州市小倉北区)は、創立の地に立つグループ全体の技術指導の拠点で、多品種を生産するマザー工場でもある。衛生陶器の老舗メーカーとして挑戦を続けるグループの土台を支え続けている。
 衛生陶器は、陶石や粘土など20種類以上の天然素材を原料に製造する。小倉工場では主に開発段階の製品や特殊な衛生陶器をつくっており、工程のほとんどが職人による手作業だ。創立以来100年以上かけて磨き続けた技術は、高品質で使いやすい衛生陶器を生み出す原動力といえる。
 衛生陶器づくりは、原料を水とともにシリンダーミルに入れ、20時間回転させて液体状の粘土材料・泥(でい)しょうをつくるところから始まる。出来上がった泥しょうを石こう型へ流し込み、パーツごとに成形。手作業で接着して乾燥させる。乾燥工程で水分が抜け、さらに焼成工程でも収縮するため、使用する型は完成品よりも13%サイズを大きくするのがポイントだ。
 その後、2日かけて乾燥させ、肉眼による最初の検査を実施する。次に職人かロボットがうわぐすりを塗布し、丈夫で汚れにくく、美しいつやと色のベースをつくる。施ゆうでは、うわぐすりを満遍なく塗布することが重要だ。施ゆう工程の後は、長さ115mのトンネル窯で24時間、温度を変えながら焼成する。焼き上がった衛生陶器の出来栄えをチェックし、検査を通過すれば完成品となる。
 TOTOは、国内にまだ下水道が十分に整っていなかった時代から衛生陶器の研究を開始し、その時からアジアへの輸出も視野に入れていたという。トイレ空間は、和式から洋式へ、さらにウォシュレットの普及や快適さの追求など、時代とともに変化してきた。だが、その基礎はいまもなお職人の手による“匠の技”が支えており、そこにものづくりの奥深さがある。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183466
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竹中工務店/建物基礎にCO2低減地盤改良工法適用/物流施設付属棟新築で15%削減

 竹中工務店は、二酸化炭素(CO2)排出量が低減できる地盤改良工法を建物基礎に初適用した。コンクリート解体殻から再生した微粉を炭酸化した「CO2固定微粉(CCU〈CO2の回収・利用〉材料)」を使う。竹中土木とのJVで施工中の物流施設現場に導入。CO2排出量を一般的な地盤改良工法に比べ15%削減した。当面は建築現場で適用範囲を拡大し、竹中土木と協力して2030年までに土木現場へ広げていく。
 「CUCO-CO2固定地盤改良」工法を実現場で活用した。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業で、鹿島やデンカなどと共同開発。コン殻や地盤改良解体材に含まれるカルシウム分とCO2を反応させて固定し、生成物を地盤改良材用のCCU材料として再利用することで、CO2を改良材に固定する。
 竹中工務店が建物基礎に適用したのは、福岡県古賀市で施工中の大型物流施設「古賀ロジスティックスセンター」の付属棟新築工事。防火水槽を支える柱状の地盤改良体約80立方メートル(直径1・2メートル、長さ8メートル)のうち、約20平方メートルに適用した。1立方メートル当たり約16キロのCO2を固定。従来工法に比べCO2排出量を15%削減した。
 今後は適用範囲を段階的に拡大し、建築面積全面への適用を視野に入れる。竹中土木と連携し、30年には液状化対策など土木工事にも広げていく。
 普及の課題はCCU材料の製造能力向上とコストダウンになる。開発を担当した竹中工務店の河野貴穂首席研究員(技術研究所建設・環境基盤研究部)は、「製造を委託している武蔵野土木工業(東京都町田市、土方利夫代表取締役)の町田リサイクルプラント(東京都町田市)のような拠点を全国に増やす必要がある」と展望している。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183463
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2026年4月17日金曜日

回転窓/解体ではない道

 著名な建築家が設計した有名な建築物でも、老朽化や耐震不足などを理由に解体される。日本を代表する建築家・丹下健三氏(1913~2005年)が設計し、その外観から「船の体育館」と呼ばれ親しまれた「旧香川県立体育館」の解体工事が10日に始まった▼64年に完成した船の体育館は丹下氏が手掛けた戦後モダニズム建築の秀作だ。県内にはほかにも丹下氏設計の「県庁舎東館」があり、こちらは耐震改修し、22年に国の重要文化財に指定された▼日本建築学会が15日に26年の学会賞を発表した。作品賞3作品のうち、周防貴之氏による「屋島山上プロジェクト」、高橋一平氏による「霞ケ浦どうぶつとみんなのいえ」はリノベーションや改修を行った作品だ▼選考委員会で作品部会長を務めた赤松佳珠子氏はリノベーション作品の応募が多く、「新しいものができにくくなっている社会情勢を踏まえ、建築単体で評価するのが無理になってきている」と指摘。時代の転換点にあると説く▼既存建築に新たな価値を付け加える知見や技術が集まり、実作も増えている。持続可能な社会の実現へ解体ではない道も開けてきた。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183428
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清水建設/軍艦島(長崎市)に56年ぶりの新棟建設/遺構保存へ研究拠点施設供用

 清水建設が「軍艦島」の通称で知られる長崎市沖の端島(はしま)に56年ぶりとなる新棟を建設し、16日に供用を開始した。組み立てや解体が容易な独自の木造仮設技術を導入。研究拠点施設「72号棟」として、建物群など遺構の保存に取り組む。災害や体調不良者の発生時には観光客ら一般来訪者を含めた一時避難所にもなる。崩壊と劣化が進行する世界文化遺産を守り抜く。
 同社は、2025年10月に島内の老朽建物保存活用で連携協定を結んだ長崎市の共同事業者として研究拠点施設を建設した。
 同11月に着工した72号棟は、木造平屋の床面積約50平方メートル、高さ約3メートルの規模。施工は地元工務店の四季工房(長崎県長与町、松浦文彦社長)、整地と蛇籠(じゃかご)基礎工は日本道路が担当した。
 「シミズサイクルユニット」と呼ぶ独自仮設木造システムを採用した。一般流通木材を使い、柱・梁の組み立てや地震時の水平力を負担する外壁(構造用合板パネル)の設置まで簡単な工程で対応できる。建築物として恒久施設とほぼ同等の性能を備える。
 島内の史跡内では地盤が改変できないため、研究拠点施設外周に配置したウエートで強風時などに建物の転倒を防ぐ機構とした。ウエートには、現地にある史跡構成要素以外のがれきを詰めたじゃかごを使い、資材の揚陸も削減している。
 研究拠点施設を運用するための電源システムも導入し、舗装型太陽光発電システムを検証する。地面に敷設した35センチ角の発電ユニット(パネル)と可搬型蓄電池を接続し、ユニット上では歩行も可能。当面は施設の照明・空調・通信用に最大発電能力約21ワットのユニット20枚を設置し、必要に応じて増設していく。通信環境も低軌道衛星通信サービス「スターリンク」を導入して改善した。
 研究者や作業員ら衛生環境にも配慮し、長崎市が管理する新たなトイレシステムも設置。下水道への接続を必要とせず、水をミネラルイオン溶液で再生循環させる。化学溶液を添加した洗浄水400リットルを初期投入すると、2500回程度の利用が可能になる。
 今後、研究拠点施設を活用し、デジタルツインで建物の劣化や被災度を定期的に可視化・自動診断するシステムの開発を目指す。点群データを基に部材単位で変化を比較し、対策の検討に役立てる。
 清水建設は、1916(大正5)年に竣工した国内最古のRC造集合住宅とされる「三菱端島砿業所30号アパート」をはじめ、島内にある建築物の大部分で施工や保全を手掛けてきた。15年の世界遺産登録時には、保管する図面類を歴史資料として長崎市に提供した。引き続き市と連携し、遺構の保存や公開活用などに貢献する。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183419
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25年度のアス合材製造量/3・4%減の3247万トン、5年連続減/日合協

 日本アスファルト合材協会(日合協、今泉保彦会長)の調査結果(速報値)によると、2025年度に会員企業の工場828カ所で製造したアスファルト合材は、前年度比3・4%減の3247万トンだった。5年連続の減少。会員以外の企業を含む製造数量(予想値)は3・7%減の3420万トンと過去最低を見込む。ピークの1992年度(8083万トン)から見ると約6割減で、年間3500万トンを下回るのはピーク以降初めてとなる。
 会員企業の製造数量の内訳を見ると、高規格道路など向けの「新規材」が4・3%減の787万トン、一般道が多い「再生材」は3・1%減の2460万トン。製造数量に占める再生材の割合(再生合材製造率)は0・3ポイント上昇の75・8%だった。
 製造量を地域別でみると、全10地区のうち能登半島地震で復興需要のある北陸で増加した。北海道、東北、関東、中部、近畿、四国、九州、沖縄の8地区は減少した。
 会員の合材工場稼働率は全国平均が1・0ポイント低下の31・8%。全国平均を上回ったのは関東(40・8%)と北陸(37・7%)、中部(35・8%)の3地区にとどまる。最も低い沖縄は16・6%だった。日合協は「需要減少や稼働率の低下、固定費の負担増加などが工場経営を圧迫している」と分析する。
 都道府県別の合材製造量を見ると、増加したのは能登半島地震での復興需要がある石川県(20・7%増)などを中心に、愛媛県や新潟県で増加した。一方、前年度の製造量が多かった滋賀県(18・6%減)は反動減となった。
 会員外を含む工場数は12工場が廃止し、ピーク時から約4割減少している。日合協は「工場の廃止は平時の道路維持に加え、災害時の緊急対応力の低下に直結する」と危機感を募らせる。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183429
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東北整備局/F-REI建物整備が本格化/5月にも建築本体WTO入札公告

 東北地方整備局が復興庁からの支出委任を受けて進めている福島国際研究教育機構(F-REI、福島県浪江町)の建物整備が本格化する。同機構の管理・運営を担う本部棟(RC+S造4階建て延べ7900平方メートル)など2棟の本体建築工事で、WTO対象の一般競争入札を5月に公告する。概算工事規模は50億円以上で、工期は約27カ月を見込む。同電気・機械設備の一般競争入札(WTO対象)2件は6月に公告する見通しだ。
 建設地は川添中ノ目ほか。本部棟や本部機能支援棟(RC+S+W造2階建て延べ4000平方メートル)、講堂・ホール施設、研究実験施設、短期宿泊施設、固有実験施設などで構成する。本部など連携・交流機能を敷地16・9ヘクタールの東側、研究施設を中央~南側に配置。本部施設棟は2028年度の竣工、研究実験施設や短期宿泊施設、講堂・ホール施設などは30年度末までの順次供用開始を目指している。
 固有実験施設を除く「福島国際研究教育機構施設(24)設計業務」は日建設計・日本設計・パシフィックコンサルタンツ設計JV、固有実験施設を設計する「同(R07)設計業務」は山下設計・日本工営都市空間設計JVに委託している。
 25年4月にF-REIに統合した南相馬市の福島ロボット・テスト・フィールド(RTF)では、実証準備棟(RC+S+W造2階建て延べ1900平方メートル)を建設する。7月にWTO対象の一般競争入札を公告する予定だ。設計はエーシーエ設計が担当している。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183433
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前田建設/全現場で技能者向けポイ活/CCUSレベルに対応、現場入場でポイント獲得

 前田建設は、建設キャリアアップシステム(CCUS)の技能レベルに応じ、現場に入場した技能者にポイントを付与する手当制度の運用を始めた。土木、建築を問わず、同社が元請で施工する全現場が対象。1日当たり、レベル4で500ポイント、レベル3が200ポイント、レベル2で100ポイントを付与する。1ポイント1円として月単位で集計し、デジタルギフトを配布する。ポイント活動(ポイ活)を通じ、同社の現場で働く技能者にCCUSのメリットを実感してもらう狙いだ。
 独自の手当制度「MKポイント」は4月に運用を開始した。多くの技能者が同社の現場で働きたいと思える環境を整備し、将来に向けた労働力を確保するのが目的。技能レベルに応じた手当でCCUSの登録率を高め、レベルアップを促す狙いもある。
 同社の現場に入場する技能者(CCUS登録者)のうち、4段階ある技能レベル2~4が対象になる。協力会社組織「前友会」に所属しているかどうかや、請負次数は問わない。
 エムシーディースリー(MCD3、東京都渋谷区、飯田正生社長)が提供する労務安全書類の作成・管理サービス「グリーンサイト」の作業員名簿に記載されていることも条件となる。併せて、グリーンサイトの従業員情報の連絡先に技能者本人の携帯電話番号の入力が必要となる。
 MCD3が提供するアプリ「MYグリーンサイト」をスマートフォンにインストールし、前田建設の「CCUSレベル別ポイントキャンペーン」に毎月応募する。CCUSカードのタッチか顔認証で同社の現場に入場すると、ポイントが付く。月末に集計し、翌月中旬ごろにデジタルギフトを配布する。受け取るデジタルギフトは、Amazon、Apple、Google Playなど7種類から選べる。
 制度の周知と浸透を目的にポスターを作り、全現場の詰め所や朝礼看板などに掲示する。前友会に事前説明したところ、「前向きに受け止めていただいた。レベルアップにもつながりそうだ」(同社担当者)としている。
 同社は、国土交通省の「技能者を大切にする企業の自主宣言」(職人いきいき宣言)制度でゼネコン登録第1号。自社作業所に従事するすべての技能者を対象に、CCUSレベル(2~4)に応じて手当を支給すると宣言していた。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183430
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2026年4月16日木曜日

回転窓/火山と共生する人の言葉

 日本アルプスなど3000メートル級の山々を頂く各地の山小屋で、今シーズンの営業に向けた準備が始まった。富山県のある山荘では、現地入りした従業員が晴天のたびに次々と布団を屋根に干していると聞いた▼長野県と岐阜県にまたがる標高3067メートルの御嶽山。9合目の山荘は7月からの再開を決め、5月から宿泊予約を受け付けるそうだ。その山荘だけでなく、近くの山小屋や麓の温泉宿も、今夏は宿泊予約への期待が一段と大きいと聞いた▼地域一帯が10日付で、58番目の国定公園に指定されたためだ。山頂の荒々しく独特な景観や、そこに至るまでの豊かな自然、今も息づく登山信仰の文化などが評価され、保護に取り組む地元の熱意も伝わった▼御嶽山は富士山に次ぐ国内で2番目に高い火山。9合目の山荘付近には、2014年9月に起きた悲惨な噴火災害の爪痕が残っている▼災害の教訓や備えを取材した時、山荘の主人が「この山と生きていくしかないんだよ」と話してくれた。地元は地域の活性化につながるとして公園指定に沸いているが、その背景には、火山と共生する覚悟と複雑な思いがあると心に留めたい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183379
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大阪府/発注工事件数は減少傾向、19年度比15%減/土木の落ち込み目立つ

 大阪府全体の発注工事件数(府電子契約ポータルサイトの入札結果ベース)は、元号が令和に変わった2019年度以降も総じて減少傾向にある。格付けのある主要5業種ではとりわけ土木の落ち込みが目立っており、全体件数の縮小に影響していることが分かった。
 全業種の総発注件数は、19年度の1353件から20年度に1315件、21年度に1299件、22年度に1270件と減少。その後、23年度は1288件とやや持ち直したが、24年度は1141件と再び減少に転じた。25年度は1140件とほぼ同規模で推移し、19年度比で213件(15・7%)減となる低水準が続いている。
 主要5業種(土木、建築、電気、管、舗装)のうち、土木は19年度が418件、20年度が393件、21年度が371件、22年度が386件、23年度が358件、24年度が325件、25年度が310件(19年度比25・8%減)で推移し、減少傾向が最も顕著となった。
 土木以外の業種は増減を繰り返しており、土木ほど一貫した減少基調は見えにくい。業種ごとに振れはあるものの、全体件数の減少は土木の落ち込みが強く影響している。
 一方で府の建設事業費はここ数年、増加傾向にある。22年度が1680億円、23年度が1789億円、24年度が1979億円、25年度が1848億円で推移。25年度は22年度比で168億円(10・0%)増となっている。
 ただ、件数が減っていることを踏まえると、近年の資材価格高騰や労務費上昇によって1件当たりの工事費が膨らみ、事業費の伸びがそのまま事業量の確保につながっていない可能性がある。予算規模が増えても、コスト上昇が工事量を圧迫している実態がにじむ。
 さらに府の建設工事競争入札参加資格登録事業者数が26年度に7589者と前年度より154者(2・1%)増えており、受注側にとって案件数の減少は受注機会の縮小に直結する。主要発注部局の発注件数が減少傾向にある中、限られた案件を巡る競争は一段と厳しさを増していきそうだ。


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大塚駅南口再開発(東京都豊島区)/41階延べ6・2万平米規模に/準備組合

 大塚駅南口地区再開発準備組合(東京都豊島区)が計画するプロジェクトで、建設するビルの概要が明らかになった。延べ6万2780平方メートルの規模で、年度内の都市計画決定を目指す。2027年度の事業計画、28年度の権利変換計画の認可を見込む。解体、新築は29年度着工、完成は32年度を計画している。
 準備組合の事業協力者には東京建物と住友不動産が参画している。コンサルタントは都市設計連合、設計は松田平田設計とゼロアーキテクツ。建物はRC一部S造地下2階地上41階建て。高さは160メートル未満を計画する。低層部に店舗や温浴施設などを配置し、中高層部は共同住宅になる。
 計画地は南大塚3の52ほか。JR・都電荒川線大塚駅の南側約0・5ヘクタールが対象になる。戦後の区画整理以降、多くの飲食店などが立地しにぎわっている。地域のまちづくり協議会などでは、建物の老朽化が進行し防災上の懸念があると指摘されていた。
 再開発事業では災害時の一時避難スペースになる広場も整備する。2カ所で計945平方メートルになる広場に防災備蓄倉庫も設置し、地域の防災対応力向上に貢献する。
 再開発後も残る商店街の一部と駅をつなぐ動線も強化する。再開発ビルの敷地中央は通り抜けできる設計。幅員約9メートルの歩行者通路を設け、駅とまちの回遊性を高める。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183394
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大成建設/太陽光発電だけで建物運用/蓄電池と低圧水素貯蔵設備を活用

 大成建設は、横浜市戸塚区にある技術センターの「人と空間のラボ(ZEB実証棟)」で、太陽光発電だけで必要な電力を賄う建物運用を実証した。蓄電池と低圧水素設備を制御するエネルギー・マネジメント・システム(EMS)で余剰電力を利用。発電量が天候や季節、時間帯で変動する太陽光発電のデメリットをカバーし、蓄電と不足時の供給が同時に行えるようにした。
 太陽光発電は1日単位で見ると、昼の時間帯の発電量が多く余剰電力が発生する。1年を通して見ると、春~夏に電力が増加する。同社は蓄電池の充放電を最適化し、1日の電力需給バランスを調整。年間ベースでは、春と夏の余剰電力を水素に変換して貯蔵し、冬季の水素発電で電力需給を整えた。
 蓄電池はミリ秒単位で充放電でき、容量は900キロワット時(450キロワット時×2台)。入出力は1台当たり100キロワット。リチウムイオン型を採用している。
 水素設備は固体高分子電解質膜(PEM)型の水電解装置を使っており、製造能力は1時間当たり5立方ナノメートル。水素吸蔵合金の貯蔵量は2000立方ナノメートル(111立方ナノメートル×18台)。純水素燃料電池の出力は5キロワットとなる。
 2026年度にデータ分析や実績評価を通じて制御・計画技術を確立する。27年度以降は建物や街区といったシナリオにも技術を展開していく。


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2026年4月15日水曜日

回転窓/10年の思いを紡ぐ

 九州屈指の絶景ドライブロード「やまなみハイウェイ」をご存じだろうか。大分県別府市と熊本県阿蘇市を結ぶ全長約50キロの県道の愛称である。標高の高い山々を貫くように通り、草原の大パノラマが広がる▼沿道には、大自然を体感できる牧場や温泉といった観光名所も多い。中でも人気なのが、九州3大名湯の一つとされる熊本県南小国町の黒川温泉だ▼昨夏に旅行で訪れた時、旅館の女将(おかみ)から「地震ではこの周辺でも土砂崩れや落石が発生し、長期休業を余儀なくされた」と聞いた。さらに「コロナ禍もあって、お客さまの数が元の水準に戻ったのはつい最近」と、苦笑いを浮かべながら教えてくれた▼同一観測点で史上初めて震度7を2度観測した熊本地震の発生から、14日で10年を迎えた。インフラの復旧は着実に進展している。半導体受託製造で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が熊本に進出し、半導体関連企業を九州に呼び込んでいる▼本紙では、復旧の最前線に携わった人たちのインタビュー連載を掲載している。当事者の貴重な経験を伝えることで、地震の記憶と教訓を未来に紡ぎたい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183333
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変更労働時間制、全建と日商が運用緩和要望/規制改革推進会議WGで

 政府の規制改革推進会議が設置した「働き方・人への投資ワーキング・グループ(WG)」の14日の会合で、1年単位の変形労働時間制の運用緩和を全国建設業協会(全建)と日本商工会議所(日商)が要望した。現行制度では猛暑や積雪などの天候や、取引先の都合による工期遅れなど突発的な事象への対応が難しいと主張。月ごとの勤務カレンダーを30日前までに定めて労使で合意する仕組みについて、直前での作成や事後的な変更などを認める措置の検討を厚生労働省に求めた。
 厚労省はここ数年の酷暑の影響から運用緩和の声が強まっていることを認識しつつも、余暇の確保などの労働者の生活への影響を踏まえ運用緩和には慎重な姿勢を示す。WGでは、突発的な事象にさらされやすい建設業などは人手不足が進む中で多様で柔軟な働き方が求められていると指摘。厚労省に対して労働者の予見可能性に留意しながら、柔軟な対応を可能にする在り方を労働政策審議会で検討するよう要望した。
 全建は、酷暑などによる現場の不稼働日・時間が増加傾向にある一方、柔軟な働き方のため変形労働時間制の活用したいが、現状は制約が大きいと訴えた。「30日前に天候は予想できない」として、勤務カレンダーの事後作成や前日までの作成を許容することを要望。一度作成しても労使の合意を前提に事後や前日の変更を可能にするなど、天候に応じ臨機応変に対応できる仕組みを求めている。
 労使協定ではなく現場単位で労働者の合意を得れば導入可能にするなど、手続きの簡素化も要望している。就業規則の整備を不要にしたり、監督署への届け出を省略したりすることを提案した。日商も勤務カレンダーの柔軟な変更の認めることや、手続きの簡素化と個別の導入サポートの強化を求めた。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183345
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ライザップが建設業に本格参入/物件選びから施工まで一貫体制、人材育成にも注力

 トレーニングジム事業を中心に展開するRIZAPグループ(ライザップ、東京都新宿区、瀬戸健社長)が、建設業に参入する。主に内装工事を手掛ける「RIZAP建設」(同、幕田純社長)が本格始動する。
 無人運営の24時間ジム「チョコザップ」を年間で1909店舗出店した店舗開発の内製化ノウハウを生かし、物件選びから施工までを一括して担う体制を敷く。人材は自社育成し、年度内にグループ全体でホワイトカラーから500人の職種転換を目指す。
 2015年6月設立の子会社・RIZAPパートナーズを1月、RIZAP建設に改称した。資本金は100万円。既にグループ外から受注を始めており、施工実績は25年10月~26年3月の半年間で186件(売上高約30億円)に上るという。
 14日に都内で会見した瀬戸社長は「建設業のイメージを『新3K』(健康、快活、給与アップ)に変え、人材が活躍できるよう伴走していく」と話した。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183335
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東京・品川区/しながわ水族館リニューアル/33年度開業目指す

 東京・品川区がリニューアルする「しながわ水族館」の開業時期を2033年度に設定していることが分かった。整備事業費は基本設計を基に147億円と試算。設計・施工一括(DB)方式で整備する。28年度までに事業者を決定し、29年度以降の着工を予定。33年度のオープンを目指す。品川らしい「江戸前の海」を感じられる空間にリニューアルする。
 水族館は勝島3の2の1にあるしながわ区民公園内に位置する。京急線大森海岸駅から北東に200メートルの距離にある。既存施設は本館(RC一部S造地下1階地上2階建て延べ3698平方メートル)とアザラシ館(同2階建て延べ351平方メートル)で構成。
 新水族館は、既存施設の東側に建設する。延べ5000平方メートル規模に再編する。既存施設の内、イルカエリアやサメ水槽などは解体するが、一部は休憩所などに改修して残す。リニューアルに向けた設計は三菱地所設計が担当している。
 区は新水族館の展示方針に▽公園の景観と調和▽品川宿の歴史と結びつく品川らしい展示▽生物多様性への興味関心を向上▽XR(クロスリアリティー)を活用した非日常空間の演出-などを挙げた。東京湾と周辺河川に生息する生物を中心に展示する。
 同館は1991年10月の開館。当初は首都圏唯一のイルカショーが見られる水族館だった。区は「イルカショーの継続には現状よりも大規模な施設が必要で、維持管理コストなどを考えると財政負担が大きい。水族館の運営継続を優先しイルカの展示とショーは終了する」としている。
 区は5月に「しながわ水族館リニューアル事業計画」を公表する予定。5月1日から6月末まで区民などに展示したい生き物などを広く募集する。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183348
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MCD3/労務安全書類作成・管理サービスとCCUS技能レベル情報を連携

 エムシーディースリー(MCD3、東京都渋谷区、飯田正生社長)は、建設キャリアアップシステム(CCUS)に登録された技能者のレベル情報を取得・確認しやすくする。元請の建設会社などに提供している労務安全書類作成・管理サービス「グリーンサイト」で、4段階あるCCUS技能レベルのデータ連携を6月上旬に開始。自動で技能レベルの情報を取り込み、更新・昇格した場合には反映させる。大きな負担になっていた技能レベル情報の取り扱いを大幅に軽減する。
 同社によると、CCUSと民間サービスのAPI連携でCCUS技能レベルのデータ連携は建設業界初になる。グリーンサイトがCCUSから技能レベル情報を直接取得し、技能者本人や所属企業への情報提出依頼や内容確認が不要になる。グリーンサイトで技能レベルに応じた技能者を検索でき、人員配置の最適化に生かせる。
 データ連携により技能者の処遇改善も大きく後押しする。技能レベルに基づく技能者向け手当金算出サービス「スキルマップサイト」と、就労実績に基づくデジタルギフト付与サービス「Myグリーンサイト」にも活用。スキルマップサイトではCCUSの技能レベルを手当金算出の条件に設定し、技能レベルと就業実績を組み合わせた手当計算を自動化・効率化できる。Myグリーンサイトでは技能レベルに応じたデジタルギフトを送付でき、エンゲージメントを向上させる。
 CCUSを運用する建設業振興基金(振興基金、谷脇暁理事長)の長谷川周夫専務理事兼CCUS事業本部長は、「280万人以上の技能者情報基盤を持つグリーンサイトと連携し、CCUSデータの共同利用が進められることは大変意義深い」とコメント。その上で「多くの元請会社や協力会社が客観的なデータに基づいた技能者の評価を効率的に行えるようになり、処遇改善への具体的なアクションにつながることを大いに期待している」と展望する。
 今後、CCUSから取得するデータを技能レベル情報以外にも拡充する予定だ。


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2026年4月14日火曜日

鹿島東北支店/枝垂れ桜との別れ惜しむ/支店ビル建替で伐採

 鹿島東北支店(横井隆幸執行役員支店長)は9日、仙台市青葉区にある支店ビルの建て替えで伐採される枝垂れ桜との別れの会を開いた=写真。支店幹部に加え、本社から市橋克典専務執行役員開発事業本部長、北典夫専務執行役員建築設計本部長も出席。長きにわたり東北支店の歴史を見守り、毎年春には咲き誇る花で社員らの心を癒やしてきた桜との別れを惜しんだ。
 枝垂れ桜は、現状のままでも寿命は10年に満たないと、専門家に診断されていた。京都の「桜守」として知られ、昨年10月に亡くなった植藤造園第16代・佐野藤右衛門さんの「満開の桜を見て、お別れしなはれ」という助言を受け、開花を待って会を企画した。
 北専務執行役員は「新しい支店ビルは木造高層建築のフラッグシップとなる。鹿島の技術、デザイン力、開発力を結集し、桜に恥じない建築にしたい」と語った。新支店ビルは年内にも着工予定で、「鹿島の木造」として、新たな歴史を刻むことになる。


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仙台市/道路補修判断などでAI活用検証/国交省スマートシティ実装支援に採択

 仙台市は、持続可能なインフラの維持管理に向けた先進的な実証事業に本格着手する。公用車などから撮影した走行映像を道路損傷検知AIで解析し、道路台帳やハザードマップなどの情報と統合。道路管理・防災・都市計画などの分野にまたがるデータを地理空間(都市OS)上で分析できるようにする。補修の判断を効率化し、迅速な道路維持管理につなげる。国土交通省の2026年度「スマートシティ実装化支援事業」で支援対象に選定。6月にも走行映像データの収集に乗り出す。
 本年度の支援額は3960万円(25年度からの継続採択)。NTTデータ東北(仙台市青葉区)と連携している。事業名は「複合データの利活用を通じた高度な施策サイクルの実現」。25年度の実証では、インフラ管理部門で巡回不足や非効率な履歴管理が顕在になった。スマートシティ事業で分野横断データを統合・可視化し、高度で効率的な行政判断に生かす。
 実証事業では、道路維持管理や補修計画の高度化に寄与するかを検証する。市の専門知識を学習した行政特化AIを用い、損傷状況や周辺条件を踏まえた補修の緊急度を提示し、職員の判断を補完。判断支援として有効かを確認する。職員がどの程度使いやすさ、効果を感じたかをアンケートやヒアリングし、AIの判断支援が現場に役立ったかを整理する。
 26年度に実証し、28年度の本格実装につなげる。6~8月にデータを収集し、9月から実証実験効果を検証。26年度末にかけて報告書を作成する。
 費用面は、短期的には行政内部で維持費などを捻出。長期では都市計画や公共施設マネジメント、インフラ維持管理などを高度化し、行政運営全体の効率効果を運営費に再投資するモデルを構築する。


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愛媛県今治市/合同庁舎整備基本計画策定業務プロポ公告/4月24日まで参加受付

 愛媛県今治市は13日、「(仮称)今治市合同庁舎整備基本計画策定業務」の公募型プロポーザルを公告した。24日まで参加表明書、5月19日まで企画提案書を受け付ける。6月8日に最終審査結果を通知する。履行期間は2027年3月31日まで。見積限度額は4983万円(税込み)。
 市庁舎と県の今治支局庁舎を一体的に整備する。必要な機能と規模、敷地内配置、概算事業費、事業手法、整備スケジュールを基本計画にまとめる。建設予定地は現支局庁舎と今治市河野美術館の敷地(旭町1の4、8、9、敷地面積約9470平方メートル)。
 現在の市庁舎は本館や3棟の別館、市民会館、付属棟を入れて延べ2万0853平方メートル、支局庁舎は同4579平方メートル。老朽化や耐震性能不足が課題となっている。
 参加資格は単体かJV。官公庁施設か半分以上が事務所用途で延べ1万平方メートル以上の基本計画または基本設計の実績を求める。


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大林組/PCa部材製作図自動チェックシステムを開発/図面整合性確認を大幅省力化

 大林組は、CADで作成したプレキャスト(PCa)コンクリート部材製作図の自動チェックシステムを開発した。設計図や図面同士の整合性を自動で確認するウェブアプリケーション。従来は多くの時間を要していた目視による図面の整合性確認作業を省力化し、生産性向上と品質確保を両立させる。今後、同システムをPCa以外の工法や工種にも順次拡大・展開していく予定だ。
 同システムでは、設計情報を登録してチェック対象の製作図をアップロードすると、自動で図面を照合してチェック結果を出力する。アップロードした製作図から部材寸法や鉄筋本数、かぶり厚さなどの必要な数値や項目が自動で抽出。設計情報と比べて図面間の不整合を検出する。
 約2300枚の図面を作成した地上28階建て・基準階床面積約2500平方メートルの建築現場では、全体の約22%に当たる省力化効果を確認した。従来の図面チェックにかかる作業量は1日約1000人に上る。同システムの活用でチェック項目の一部を自動化し、同約220人分の作業を削減した。
 特に柱や梁などの躯体構造に関わる鉄筋本数やかぶり厚さなどのチェック項目で高い自動化率を実現。柱で99・4%、梁(単梁)で90・1%、同(その他)で69・8%を自動チェックでき、構造関連のチェック業務全体で約86%の省力化効果を得た。


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2026年4月13日月曜日

回転窓/北上する桜前線とマナー

 3月に北上を始めた桜前線はどこら辺まで達したろうか。職場近くの桜は緑の葉桜に変わったが、休日に足を伸ばせば、咲き誇る花をまだ楽しめる▼米国でも桜は人気だ。ワシントン・ポトマック河畔の桜並木は、かつて東京市(現東京都)から2度目に贈られた苗木が始まり。最初に寄贈した苗木は病害虫が付いていたため焼却処分された▼この報告を米国代理大使から受けた尾崎行雄市長は、桜の木の命を絶った事実も包み隠さず語るのが米国伝統の習慣であり、「初代大統領ジョージ・ワシントンがその習慣の生みの親です」と言葉をかけた(『話のタネになる本』から)。ワシントンが少年時代に父親の大切な桜の木を切り、正直に告白した逸話を引き合いに出したのだ。政治家らしい機知が光る▼国際親善のシンボルでもある桜だが、日本では花見客のマナーの悪さが目に余ることも。国内外から多くの人が押し寄せ、地域の生活環境に深刻な影響が生じて中止となった桜まつりもある。オーバーツーリズムが各地で顕在化し、住民の不安は募る▼桜の花言葉は「気高い」「みやびやか」。めでる側も花に恥じない節度を持ちたい。


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凜/三建設備工業技術統括本部/NAW ZIN MAW THETさん

 ◇挑戦してみると道が開ける
 BIMエンジニアとして工事に役立つソフトやアプリを開発している。昨年3月にBIMの国際的なプロフェッショナル認定の英語版を取得。世界中の最新情報を集め国際標準に沿ったツールを内製できる人材として社内のDX推進を支える。「人手不足の中で仕事をもっと早く進め、もっと自由時間を増やすことに挑戦している。建物は人にとって大事なものであり、その一部を担うのはやりがいがある」と笑顔を見せる。
 ミャンマー出身。「男性の仕事」とされた道路建設の現場で、土木技術者として働く祖母を見て育った。「ミャンマーの建設技術は遅れている部分がある。自分も何かできれば」と考え、工科大学に進学した。卒業後は住宅建設会社で図面作成などを経験。同僚の誘いを受け、当時、同国に進出していた三建設備工業の面接を受けた。2020年2月の来日後は日本語を学びながら研修で各地の現場を回り、設備設計の実務を学んだ。
 最近、「一期一会」という日本語を覚えた。好きな日本の女性ユーチューバーが「日本の文化のベースには、わびさびと一期一会がある」と語り、自分の人生や仕事にも通じると感じた。「今まで過ごし、学んだことは無駄にならなかった。分からなくても、挑戦してみると道が開ける」と力を込める。
 (三建設備工業技術統括本部電気計装システム部BIM・NFチーム)
 (ノウ・ズィン・モーテッ)


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183272
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JABMEE/カーボンニュートラル賞/13件選定、大賞に新菱冷熱工業

 建築設備技術者協会(JABMEE、小瀬博之会長)は9日、第14回カーボンニュートラル賞の受賞業績を発表した。応募業績から、各支部の選考でカーボンニュートラル賞13件を選定。大賞には「新菱冷熱工業イノベーションハブの脱炭素と創造性を支える環境技術」(代表応募者・新菱冷熱工業)が輝いた。
 カーボンニュートラル大賞選考委員会「選考委員特別賞」には「温故創新の森 NOVAREにおける次世代まちづくりを見据えた先進環境技術の導入」(清水建設)が選ばれた。
 カーボンニュートラル賞は建物からの二酸化炭素(CO2)排出量をゼロに近づける「CN化」に貢献する建築設備などの取り組みと関係者を表彰している。
 第14回カーボンニュートラル賞の受賞業績(代表応募者)は次の通り。
 【カーボンニュートラル大賞】
 ▽新菱冷熱工業イノベーションハブの脱炭素と創造性を支える環境技術=新菱冷熱工業
 【カーボンニュートラル大賞選考委員会「選考委員特別賞」】
 ▽温故創新の森 NOVAREにおける次世代まちづくりを見据えた先進環境技術の導入=清水建設
 【カーボンニュートラル賞】
 ▽寒冷地の免震建築(十勝農協連ビル)における環境配慮技術とコミッショニング実績=三菱地所設計
 ▽ショーボンド建設北日本支社におけるカーボンニュートラルへの取り組み=三菱地所設計
 ▽温故創新の森 NOVAREにおける次世代まちづくりを見据えた先進環境技術の導入=清水建設
 ▽新菱冷熱工業イノベーションハブの脱炭素と創造性を支える環境技術=新菱冷熱工業
 ▽Toyota Technical Center Shimoyama 車両開発棟・来客棟~自然との共生を図るサステナブル研究開発施設~=竹中工務店
 ▽大成建設関西支店ビル グリーン・リニューアルZEBの実践=大成建設
 ▽別府温泉 杉乃井ホテル「宙館」における環境・設備計画=鹿島
 【カーボンニュートラル賞支部奨励賞】
 ▽環境との共生、周辺との調和からコミュニティを育む南会津町役場庁舎=福島県南会津町
 ▽キトー山梨本社 地域の資源循環に溶け込む『ZEB』オフィス=竹中工務店
 ▽エア・ウォーター健都 脱炭素を目指したイノベーションオフィスの環境・設備計画=竹中工務店
 ▽JR九州社員研修センターの建築設備計画=安井建築設計事務所。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183271
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東京都調布市/味の素スタジアム南東に公園整備/国有地6ha取得、関連費は40億円

 東京都調布市は東京スタジアム(味の素スタジアム)の南東にある国有地約6ヘクタールを取得し公園を整備する。財務省関東財務局が8日に開催した審議会の結果を受け、9月までに国から土地を取得できる見込みになった。スポーツ・防災機能を備えた公園の整備を年度内に開始し、2028年度第1四半期(4~6月)の供用開始を目指す。
 25年8月に市は味の素スタジアムを本拠地とするJリーグ・FC東京と「包括連携に関する協定」を結んでいた。スポーツを通じたまちのにぎわい強化などを目指し国有地活用に向けた基本計画も策定。再整備の機運が高まっていた。
 公園には、天然芝のサッカー練習場やテニスコートを整備する。災害時には帰宅困難者の受け入れも想定し、防災備蓄倉庫なども設ける。練習場などはFC東京が主体で整備し、市に寄付する。公園の指定管理はFC東京が担当。市は指定管理料を支払う。用地の確保と練習施設以外の整備も市が実施する。
 市は26年度予算に関連予算として、40億2313万円を計上している。「調布基地跡留保地整備計画造成工事」は7月に制限付き一般競争入札で公告する予定。公園の基本設計はアトリエ尖が担当している。
 取得する土地は西町666の1などの調布基地跡地留保地。1974年に国が米軍から返還を受けて以降、「当面の間、処分を保留する」土地に指定され、一般開放されていなかった。その後国は03年に都市部の大規模国有地利用について「原則利用、計画的有効活用」と方針を転換した。
 市は08年には該当の土地を含む留保地利用計画を国に提出していたが、市の財政事情などが原因で事業化していなかった。


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2026年4月10日金曜日

三菱地所ら/ザ・ランドマーク名古屋栄が竣工/施工は竹中工務店

 三菱地所とJ.フロント都市開発、日本郵政不動産、明治安田生命保険、中日新聞社が名古屋市中区で建設を進めていた「ザ・ランドマーク名古屋栄」が竣工し、9日に竣工式が建物内で開かれた。多数の関係者が出席し、栄地区では最も高いランドマークの完成を祝った。設計は三菱地所設計と竹中工務店、施工は竹中工務店が担当した。
 神事には三菱地所の岩田聡執行役常務、J.フロント都市開発の平井裕二社長、日本郵政不動産の細井成明常務開発本部長、明治安田生命保険の大崎能正常務執行役、中日新聞社の久野哲弘取締役、三菱地所プロパティマネジメントの高橋哲也代表取締役副社長執行役員、三菱地所設計の露崎達也常務執行役員経営企画部長、竹中工務店の八木康行専務執行役員らが出席した。
 ザ・ランドマーク名古屋栄の規模はS、SRC、RC造地下4階地上41階建て塔屋1階延べ約10万9700平方メートル、高さは約211メートル。地下鉄栄駅とも直結する。オフィスのほか東海エリア初の「コンラッド・ホテル&リゾーツ」、栄エリア初の「TOHOシネマズ」が進出。商業施設「HAERA(ハエラ)」も整備される。
 三菱地所の茅野静仁執行役員中部支店長は、2022年7月の着工以来、約4年の工期で予定通り完成を迎えることができたことについて「事業者側と施工者がチーム一丸となって取り組んだ結果」と振り返るとともに「竣工はスタート。皆さんに今後も愛され、使っていただけるプロジェクトにしていきたい」と話した。


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回転窓/没頭して得る確かなもの

 「没入」という言葉が、楽しさを表現するキーワードになって久しい。「○○の世界に没入できる」「圧倒的な没入感」。エンターテインメントの世界で、こんな宣伝文句が増えている▼小田急箱根が13日に立体音響システムを搭載したロープウエーゴンドラ「音箱(OTOBACO)」の運行を始める。天候に合わせて、風景と音が一体となった新感覚の没入体験を提供する▼ゴンドラにはスピーカー8台と低音再生のウーファー2台を搭載し、眺望に合わせた壮大な音楽が乗っている人を包む。晴れの日はピアノ協奏曲、雨や曇りの日には箱根の景色の想像をかき立てるデジタルミュージックが流れる▼映画館のような立体的な音響が楽しめる「ドルビーアトモス」システムをゴンドラに搭載したのは世界で初めて。早雲山から大涌谷までの区間を片道で貸し切り運行する。箱根でしか味わえない新たな観光価値の創出に一役買いそうだ▼建設業界ではVR(仮想現実)やAR(拡張現実)を駆使した没入型の業務体験や学習方法が広がっている。効果も高いと聞くが、目の前の仕事に“没頭”し、得られる成果と経験も大切にしたい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183204
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日建連、不動協/民間建築の課題解決で協議体設置へ/受発注者の意思疎通深化

 物価高騰や人件費の上昇など急激なコスト増に直面する民間建築工事の課題解決に向け、日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)と不動産協会(不動協、吉田淳一理事長)は協議体の立ち上げで合意した。同じテーブルに着き、円滑な意思疎通を通じて、発注者と受注者の間にある認識の違いを埋める。両団体トップから報告を受けた金子恭之国土交通相は「歴史的な取り組みだ」と述べ、協力する意向を示した。=2面に関連記事
 宮本会長と吉田理事長は9日、金子国交相に制度面や政策面で支援を求める要望書を提出した。協議体では、工事の発注者と受注者というそれぞれの立場から見える課題を共有し、円滑な意思疎通を図る。意見交換のテーマには、▽担い手の確保▽就労意欲に応じた柔軟な働き方の確保▽労務費の行き渡り▽生産性向上▽都市再生関係事業への支援措置の充実-の5項目を盛り込んだ。協議体の開始時期や主要論点は今後具体化する。
 大規模開発の延期や中断が相次ぐ現状に、両団体は危機感を強めている。要望書では「都市の国際競争力強化、自然災害に対する防災力強化、環境問題への対応、良好な住環境の整備など、喫緊の課題の解決に著しい支障が生じている」と窮状を訴えた。
 吉田理事長は「社会課題が輻輳(ふくそう)的に存在している。できることを、スピード感を持って進めなければならない」と指摘。「協議体で施工を取り巻く状況や課題を適切に共有し、理解をさらに深めていく」と考えを表明した。宮本会長は「意見を率直に交わすことがウィンウィンの関係につながる。何を議論すべきか、何が課題かを整理し、認識の違いを明確にしながら進めたい。一定のスピード感も必要だ」と語った。
 金子国交相は「両団体の取り組みが実を結ぶよう最大限努力したい」と協力姿勢を見せた。「建設投資の約7割を占める民間工事は、なお十分に理解されていない」とも指摘。「建設業と不動産業は社会経済システムを支える基盤整備産業として、一体的に発展していく必要がある」との認識を示した。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183191
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五洋建設が創業130周年/時代の変化先取りし未来創造/ロゴも制定

 五洋建設が10日に創業130周年を迎え、「新たな挑戦がつづく」というコーポレートメッセージを打ち出す。時代の変化を先取りし、進化し続けて未来を切り開くという思いを込める。清水琢三社長は「これからも『進取の精神』でサステナブルな建設事業の実践と新技術・新分野への挑戦を続け、全ステークホルダーがわくわくする建設の未来を切り拓(ひら)く」と展望する。
 進化を目指す新たな挑戦のテーマとして、「サステナビリティの取り組みは現場から」と「建設の未来を切り拓く」を掲げる。
 ESG(環境・社会・企業統治)の観点から、サステナビリティを常に意識した事業活動や企業行動を会社のDNAとして進化・定着させる。二酸化炭素(CO2)削減やネーチャーポジティブ(自然再興)の取り組みを推進し、DE&I(ダイバーシティー・エクイティ&インクルージョン)やステークホルダーとの適正取引も着実に進める。
 若者が魅力を感じる建設現場を実現するため、AIとロボットも実装していく。1日付でICT推進室を改組して設立した「グローバルDXセンター」が先導し、デジタル施工の高度化や設計・施工計画の自動化などをけん引していく。
 同社は、130周年を記念するコーポレートロゴマークも制定した。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183201
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清水建設ら/BIMデータを4DVRに自動変換/円滑な合意形成後押し

 清水建設は施工支援システムとして、BIMデータを4D(3D+時間軸)のVR(仮想現実)に自動変換するシステムを開発した。ウェブで施工手順に沿ったモックアップのVRを再生する。高性能PCや専用アプリケーションを不要とし、BIMの専門知識がなくても視覚的に施工手順が再現可能。ウェブサイトで複数人が同時閲覧でき、関係者間で速やかに情報共有して円滑な合意形成や意思決定を後押しする。
 現場支援システムは「VR Snapi(スナッピ)」として、スマートシティーのコンサルティングサービスなどを手掛けるAndeco(大阪市中央区、早川慶朗代表取締役)と共同開発した。
 米オートデスクのBIM統合シミュレーションソフト(Navisworks)を活用し、物件の3Dモデルデータを4DのVRに変換するプラグイン(機能拡張プログラム)になる。施工手順の確認が必要な工種と工程、再現間隔を入力すれば、Navisworksの3Dデータを読み込んで対象工種・工程の3Dモデルを切り出し、自動的に4DのVRとして可視化する機能を備える。
 ウェブを介して遠隔地からでも複数人が同時に簡単にアクセス可能。ゴーグルを着用してVR空間に入れば実物大の4Dモデルを視認でき、関係者間の合意形成協議を確実にスピードアップさせる。
 清水建設は、新システムを「施工特化型4DVR」と位置付ける。現場での施工手順の確認や伝達にとどまらず、発注者への施工計画説明や若手向けの教育・研修、新技術の検証といったあらゆる場面での効果発揮を期待する。
 今後、新システムに現場のDXに役立つ機能を開発・追加し、生産性向上ツールとしてさらなる改良を図る。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183193
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2026年4月9日木曜日

回転窓/桜を追う子どもたちの行く学校

 隠れた桜の名所でもある近所の公園は、雨降りだったこの前の土曜日も満開のソメイヨシノを見ようと出掛けてきた人が多かった。風が強く、咲いたばかりの白い花びらも、中央に赤色が寄った散り際の花びらと一緒に舞った▼それを手でつかまえようと、小学校の入学式が間近になった子どもたちが元気に追い掛けていた。薄日が差した時間があって、雨のしずくがきらきら光る。輝くような桜と子どもたちの笑顔がとてもまぶしく見えた▼文部科学省の有識者会議が、学校の適正規模・適正配置に関する議論の成果をまとめた。公立小中学校の半数で校舎の築年数が40年を超え、その約7割は改修が必要。人口減少で小学校と中学校が1校ずつしかない市町村の割合は16%となった▼会議は広域化や総合化、現代化からの対応が必要と指摘。まちづくりと一体にした在り方の検討などを求めた▼文科省は議論を「適正規模・適正配置等に関する手引き」の改定に反映する。社会や教育が変わっても、児童や生徒を育み、学びの場であり続ける学校。新しい手引をベースに、優しさに包まれた笑顔あふれる空間が提供されたらいい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183159
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ドトールコーヒー/代々木公園にカフェオープン/1964年の東京五輪宿舎を活用

 コーヒーチェーンのドトールコーヒー(東京都渋谷区、星野正則社長)は9日、東京都渋谷区にある代々木公園に「ドトールパークカフェYOYOGI」をオープンする。1964年の東京五輪で使われた宿舎を活用。レトロな外観を残しつつ、公園を訪れた人の新たな憩いの場を提供する。
 建物は1947年に米軍宿舎として整備された。1964年の東京五輪ではオランダ代表の宿舎として使用。その後は都が保存していたが、老朽化が激しく一般開放はしていなかった。2025年、改修を目的に建物をいったん解体。都立公園の新たな魅力づくりのため、都公園協会が同社を運営事業者に決めていた。
 店舗の内装には五輪の歴史を伝えるデザインを取り入れた。天井に五つのリング状の照明を採用している。建物の歴史を伝えるパネルも設置。壁面に庵治石を敷き詰め、自然との調和を演出している。
 店舗の所在地は代々木神園町2の1。面積は105平方メートルで、「ドトールパークカフェ」ブランドの出店は東京都江戸川区、千葉県柏市に続き、3店目になる。月内に水戸市でも新規店舗がオープンする。
 都と都公園協会は、観光活性化の一環で、都立公園の夜間利用促進に注力している。秋ころには代々木公園内の噴水リニューアルが完了する予定。照明を強化し、夜間も楽しめる環境にする。ドトールコーヒー担当者は「当初は午後7時までの営業だが今後は延長も検討する」とし、カフェとの相互利用も見込まれる。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183162
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山口県周南市/徳山動物園管理運営整備など/ワールドインテックグループと基本協定

 山口県周南市は、Park-PFI(公募設置管理制度)を導入する「徳山動物園管理運営及び広場ゾーン外整備事業」の概要を明らかにした。動物と来場者をつなげる架け橋となるようさまざまなイベントを行うほか、動物のグッズを販売する店舗やキリンを鑑賞できるフードコートを新設するなど民間事業者のノウハウを生かした運営が行われる。このほど、事業者に選定したワールドインテックグループと基本協定を結んだ。指定管理者制度も採用する。
 園内では体験型ワークショップやステージイベントを行い、グルメが集まるにぎわいの場を創出。キリン園舎の近くに屋内休憩所を整備し、フードコートではキリンを眺めながら食事を楽しめる。観光案内施設や動物図書コーナーも設置する。芝生広場や園路、橋なども整備する。2049年3月末まで施設の維持管理と運営を行う。
 ワールドインテックは店舗などを運営し、設計・監理は笹戸建築事務所と山口建設コンサルタント、施工は共同産業と矢田工業が担う。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183165
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PFI・PPP協会/日本式PFIで復興後押し/ウクライナ官民連携支援庁と覚書交換

 日本PFI・PPP協会(植田和男会長兼理事長)は7日、ウクライナの官民連携支援庁と日本のPFI方式導入に向けた「官民連携(PPP)分野における協力に関する覚書」を交換した。ウクライナでの戦闘が終了後、高い公平性や透明性を持つ日本式のPFIで同国の復興を後押しする。日本企業の海外進出にもつなげる。
 今後はウクライナが関心を示すプロジェクトを抽出する。並行して同国と交流できる地方自治体や、同国市場に関心のある企業を募り、戦闘終了後にモデル事業として展開する。
 モデル事業の実施に当たっては公募文章などの作成に協力する。落札者選定手順の透明・公平性や説明責任を担保するメカニズムを伝える。
 6月にポーランドで開かれる「ウクライナ復興会議」に同協会も参加する。今後の活動スケジュールなどを協議するとともに、ウクライナ側から提案された復興プロジェクトを検討する。病院やダムなどの再整備が想定されるという。
 植田会長兼理事長は覚書の調印式で「ウクライナと日本の交流発展のため、太いパイプをつくり上げる第一歩になる」と話した。ウクライナ官民連携支援庁のガチェチラゼ長官は「ウクライナの支援につながるプライベートファイナンスを導入してくれることは私たちにとってとても貴重な機会だ」と期待を寄せた。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183167
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話題の技術/ケミカルグラウト/高圧噴射撹拌工法による杭補強工法

 ◇建物供用中に杭基礎周辺耐震補強
 ケミカルグラウトは、地盤改良による既設建物の杭基礎耐震補強技術を確立した。自社開発の超小型施工機を活用し、建物を供用しながら屋内から直下に広がる杭基礎周辺の地盤改良を施す。全面的な建て替えによる補強と比べコストを大幅に抑えられ、日常の生活や業務などにもほとんど影響しない。防災拠点やBCP(業務継続計画)の観点から学校や病院、工場などを想定し、建設会社や建築設計事務所などに提案していく。
 任意の深さで大口径の地盤改良が可能な高圧噴射撹拌工法を既設建物の杭周囲で展開し、杭基礎を耐震補強する技術になる。国土交通省の革新的社会資本整備研究開発推進事業(BRAIN)に採択された「高圧噴射撹拌工法による既存杭補強工法」として5年間かけて開発。実大実験や3DFEM(影響)解析で杭基礎の補強効果を確認し、このほど建築研究所から研究開発達成との評価を得た。
 自由度の高い高圧噴射撹拌工法によって杭基礎の耐震補強を実現する。自社開発した高圧噴射撹拌工法対応の超小型施工機(長さ0・8メートル、幅0・5メートル、高さ1・8メートル、本体重量360キロ)を用いることで、屋内からでも施工可能。1階の入居者や利用者に限り一時的な退去が必要になるものの、2階以上は供用したたま耐震補強できる。従来の施工機に比べ長さ1・7メートル、幅0・7メートル、高さ0・6メートル縮小し、重量も10分の1程度になる。
 杭基礎の耐震補強効果は、土槽での模型実験や試験ヤードに打設した杭を用いた実大実験で確認。3DFEM解析による再現解析も実施した。
 従来の建て替えに比べコストメリットも大きい。同社が試算したところ、RC造の集合住宅を対象にした場合、杭補強工法の費用は3分の1~5分の1程度に低減可能と見る。
 今後、南海トラフ地震や首都直下地震などの災害に備え、緊急輸送道路沿いにある建築物や防災拠点となる学校・病院、工場などの基礎補強ニーズなどを掘り起こし、新たな収益源として育てていく。当面は年数件程度の採用を目指す。将来的には同数十件程度の需要が創出されると見込んでいる。
 同社の担当者は、「高圧噴射撹拌工法で建物を供用しながら杭基礎周辺の耐震補強が実現できるという認知度を上げないといけない」とし、BRAINによる技術開発の成果を親会社の鹿島以外も含めたゼネコンや建築設計事務所などに説明していく。その上で「興味を持っていただけた会社と連携し、実績を積み上げながら信頼度を高めたい。ゆくゆくは有効な工法として認知され、行政が補助金などで支援するような形で展開されていけばいい」と展望している。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183155
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2026年4月8日水曜日

回転窓/地域資源を守るには

 さて問題です。10月10日は何の日?答えは体育の日だけではない。東京都内に限って言えば「銭湯の日」でもある。1964年10月10日に開幕した東京五輪にちなみ、銭湯経営者で組織する東京都公衆浴場業生活衛生同業組合が制定した▼若者の間でもブームになりつつある銭湯。小欄の近所にも銭湯があり、通い始めて3年以上がたつ。壁に描かれた風景画を眺めながら、ぼーっと湯船につかり、水風呂で引き締める。これを繰り返して日頃のストレスを発散している▼地域とともに歩んできた銭湯は、当然ながら湯を沸かすのに燃料を使う。エネルギー価格の高騰はダイレクトに入浴料へ跳ね返り、値上げが繰り返されてきた▼現在はおおよそ550円だが、中東情勢がどう料金に影響するかが心配だ。懐を気にせず利用できる時代は終わってしまったのだろうか。とはいえ、採算を無視して営業を続ければ立ち行かなくなる。銭湯経営者は苦境に立たされている▼銭湯は単なる入浴施設ではなく、人とのつながりを育む場でもある。地域の大切な宝物が失われるのは忍びない。銭湯ファンとして妙案がないか、知恵を絞りたい。


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大阪府、大阪市、堺市/中東情勢踏まえ中小企業支援強化/相談窓口や制度融資を拡充

 中東情勢の緊迫化や原油価格の上昇を受け、大阪府域でも骨材業界など一部で収益圧迫の影響が出始めている。こうした状況を踏まえ、大阪府、大阪市、堺市は中小企業の資金繰りや経営支援に向けた対策を相次いで打ち出した。相談窓口の設置や制度融資の拡充により、影響の長期化に備える構えだ。
 大阪府は1日に制度融資「経営安定サポート資金(オールラウンド型)」の受け付けを開始した。中東情勢や原油高など多様な要因による業績悪化に対応するもので、売上高や利益率が前年同月比で減少した中小企業を対象とする。融資限度額は2億円(うち無担保8000万円)とし、幅広い資金需要に対応する。
 大阪市は、大阪産業創造館を拠点にワンストップの支援体制を構築。専門家による無料の経営相談や資金繰り相談、セーフティーネット保証の認定申請、制度融資の受け付けを一体的に提供する。中東情勢や原油価格高騰、米国関税措置など複合的な外部要因に対応し、事業継続を後押しする。
 堺市も同様に、産業振興センターや商工会議所に特別相談窓口を設置。資金繰りに支障を来す事業者に対し、制度融資の案内や専門家による経営支援につなげる体制を整えた。燃料費や原材料価格の上昇といったコスト増への対応を支援する。
 建設関連でも骨材や輸送コストの上昇が利益率を圧迫する動きが出ており、今後の情勢次第では影響の広がりも懸念される。行政は早期の相談・活用を呼び掛けており、企業側にとっては資金繰り対策と情報収集を並行して進める重要性が高まっている。
 相談窓口は次の通り。
 ▽大阪府中小企業支援室金融課(電話06・6210・9508)▽大阪産業創造館経営相談室(電話06・6264・9838)▽堺市産業振興センター金融支援課(電話072・255・8484)。


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宮崎県延岡市/リサイクル複合施設整備基本計画案を公表/27年度に事業者公募

 宮崎県延岡市は、長浜町のクリーンセンター敷地内にある粗大ごみ処理施設とリサイクルプラザゲン丸館を複合施設として現在地で建て替える「延岡市リサイクル複合施設整備基本計画」の案を公表した。事業手法はDBO(設計・建設・運営)方式の採用を基本とし、施設整備費は約72億3000万円(税込み)と試算した。2026年度は基本設計に着手。27~28年度に事業者選定を行う。
 26年度一般会計当初予算に基本設計や生活環境影響調査委託費、既存施設解体費など2億5702万2000円を計上した。基本設計は指名競争入札を予定している。
 1日当たりの処理能力は17・5トンで、内訳は燃やさないごみと粗大ごみが9・8トン、びん・缶が3・5トン、古紙・古布が4・2トン。31年度の完成、32年度の供用開始を目指す。管理運営期間は20年。
 事業手法は従来方式、DBO方式、DB+O(設計・建設の一括発注、運営の別途発注)方式、BTO(建設・移管・運営)方式のPFIを比較検討。VFM(バリュー・フォー・マネー)の試算では、DBO方式を採用した場合、従来方式に比べ2・67%の削減と最も割合が高かったことなどから、DBO方式の導入を前提に手続きを進める。
 基本計画は27日まで意見募集を行い、5月の策定を目指す。
 基本計画策定等業務はパシフィックコンサルタンツが担当。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183140
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西松建設/コンクリひび割れ調査効率化アプリを開発/点検調書作成を省力化

 西松建設は、コンクリート構造物のひび割れ調査を効率化するアプリケーションを開発した。画像開析ソフトで出力した膨大なひび割れの点検結果データを取り込み、一括して整理・分析する。従来は手作業で対応していた点検調書の作成作業が大幅に省力化できる。インフラ老朽化対策の生産性を高めるツールとして、効率的な点検・調査や適切な補修・補強の実施判断に役立てていく。
 ひび割れの点検結果に関する膨大で多様なデータをアプリに取り込み、一括管理やデータ間の連携を可能にする。情報を選別して表示を自動制限するひび割れの「フィルタリング機能」、色の濃淡で健全度を可視化する「ヒートマップ機能」も搭載している。
 フィルタリング機能では、ユーザーが指定したひび割れの幅や長さ、方向の値に応じて対応可能とした。把握したいひび割れだけを即時に抽出し、高精度な点検データを効果的に活用できる。
 ヒートマップ機能では、単位面積当たりのひび割れ長さに基づく展開画像を色分けして表示する。ひび割れの発生を可視化し、コンクリート構造物の健全性評価が可能だ。分析結果と周辺の地形・地質情報、過去の補修・補強実績を重ね合わせることで、個別の施設特性に応じたひび割れの発生傾向を明らかにする。今後は、アプリの積極活用やさらなる機能向上を目指す。


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2026年4月7日火曜日

回転窓/強火だけでは、組織は焦げる

 4月に入り、職場で上司という役を与えられた人もいる。だが、役に就いても中身は自動で備わらない。ここで戸惑う管理職は少なくない。部下との距離、マネジメントの加減、ハラスメントとの境界。どれも曖昧で、一歩間違えれば信頼を失う▼「俺の背中を見て学べ」は、もはや時代にそぐわない。火加減を誤れば料理は焦げるだけだ。米組織心理学者ケン・ブランチャードが提唱した「シチュエーショナルリーダーシップ」は、その加減を見極めよと説く。部下の段階をしっかり見定め、手を貸すか任せるか。現場では判断が問われる▼経験が浅い段階では、迷わせない指示が必要だ。火の通り具合を見て対話で考えさせる。任せられるようになれば手を引く。同じ料理法をあてがうのは思考停止にほかならない▼厳しさは欠かせない。だが、それが「指導」か「圧力」かは紙一重だ。部下の成長よりも自分の評価を優先した瞬間、その境界は崩れ、ハラスメントが顔を出す▼問われているのは目の前の一人に合わせて変われるか。その一歩を踏み込めるかどうかで、肩書は意味を持つ。覚悟がなければ、看板倒れで終わるだけだ。


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ヤマコン/創立60周年感謝祭開く/100億円企業を決意

 コンクリート圧送業界トップのヤマコン(山形市、佐藤隆彦社長)が創立60周年を迎え、グループ会社で創立55周年となる車両整備を担うサニックス(佐藤啓社長)との合同感謝祭を4日、山形市のパレスグランデールで開いた。会社を支える社員に感謝を伝える記念事業として、両社の社員をはじめ佐藤孝弘山形市長、地元金融機関の頭取ら約430人が出席し、節目の年を祝うとともに、さらなる飛躍へ決意を新たにした。
 佐藤隆彦社長は「さまざなま困難の中でも会社が歩みを止めることなく続いているのは、現場の最前線で汗を流し、知恵を絞り安全と品質を守り抜いている社員の皆さんの力があってこそ。その積み重ねこそがヤマコンの誇りであり、最大の強みだ」と強調。ヤマコングループとして売上高100億円を目指す目標を掲げ「夢を持つことが理想となり、計画となり、着実な行動を通じて大きな成果へとつながる。ともに未来を築いていこう」と力を込めた=写真。
 式典では、創業者・佐藤勝彦名誉会長のDNAを原点に大きく成長するため、ヤマコングループを統括する「SHО-Kアライアンス」のロゴマークを発表。山形市にレンタルの電動アシスト自転車7台、市内循環バス停ベンチ4基を寄贈。佐藤山形市長は「社会インフラの建設に不可欠なコンクリート圧送技術のパイオニアとして、ますます発展し、力添えをお願いしたい」し語り、感謝状を贈った。
 同社は1966年3月に前身の山形コンクリートサービスとして、山形の財界人12人が株主としてコンクリートポンプ車を購入し創業。コンクリート圧送業として建設現場への安定供給の一翼を担い、赤をコーポレートカラーに「燃える赤いポンプ車軍団」として確固たる地位を築いてきた。


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政府WG/26年度官公需中小向け目標案61%、契約額6・5兆円

 ◇プランで実効性確保
 経済産業省は6日、中小企業の賃上げに関する関係省庁のワーキンググループ(WG)に、官公需法に基づく2026年度の「中小企業者に関する国等の契約の基本方針」の案を示した。中小企業者向けの契約目標は前年度と同じ61%、契約額は約6・5兆円(前年度約5・9兆円)。26年度は官公需に関するプランに基づく取り組みを推進。プランには27年度までにすべての工事発注の契約書にスライド条項を定め、その運用基準を策定することなどを盛り込んだ。
 6日に「賃上げに向けた中小企業等の活力向上に関するWG」を開いた。基本方針の案は、設立10年未満の中小企業者向けの契約目標を3%以上と定めた。価格交渉時には一方的に価格を決定せず、迅速・適切に協議を行うことや、受注者が交渉時に提示した公表資料を合理的な根拠として尊重すること、入札からの契約でも実勢価格が変化した場合に再協議できることなどを明確にする。
 地方自治体は国に倣って必要な施策を講じることに努める。25年9月はコストアップに対して価格転嫁できた割合を示す価格転嫁率が52・1%(25年3月52・3%)に低下していた。
 官公需を巡っては初めて策定した「価格転嫁・取引適正化加速化プラン」に基づいて対策を講じる。プランには、作成するすべての予定価格に需給、原材料費、人件費、エネルギーコストなどの実勢価格を反映し、複数年度契約でも期中の価格変動を適切に反映する取り組みを行った割合を26年度末までに100%(24年度実績90%)にする。すべての工事契約を対象に、受注者から請負契約の変更の申し出があった場合に、変更の実績がないことを理由に協議に応じないようなことをせず、誠実に対応する割合も100%(78%)にする。
 工事発注については、27年度末までに契約書にスライド条項が100%設定され、運用基準が策定されているようにする。24年度の実績は、スライド条項の設定が59%、再協議条項の設定が51%、年1回以上の協議の実施が2%になっているという。24年度の活用割合が97%になっている低入札価格調査制度または最低制限価格制度の活用も100%にする。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183115
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JFEHD、三菱商事/川崎・扇島に受電容量60MWの大規模DC

 JFEホールディングス(HD)と三菱商事が、川崎市川崎区の臨海部にある製鉄所跡地に受電容量60メガワットの大規模データセンター(DC)を建設する。敷地面積は5ヘクタールの予定。隣接地に立つJFEHDの自家発電所から電力を受ける。2031年度に稼働し、将来的には規模を拡大したい考え。AIの普及に伴い、急拡大しているDC需要に応える。
 DCの建設地を含めた周辺エリアは「京浜扇島地区」で、JFEスチールの東日本製鉄所京浜地区だった。23年9月に高炉の稼働を休止した。
 両社は6日、電力事業とDC事業の共同実施に向け、3月末に基本合意書を交換したと発表した。60メガワット級のハイパースケールDCは世界のトップを走る大手IT企業が利用する規模で、数万平方メートルの延べ床面積が必要になることが想定される。
 三菱商事とJFEHD、MCデジタル・リアルティ(MCDR、三菱商事と米国企業が出資した会社)は今後、クラウドやAI計算の基盤構築が可能なDC設計を含めた具体的な計画策定を推進する。
 将来的に土地利用転換の進展やDC事業の拡大に合わせた発電所の増強も見込まれる。三菱商事とJFEHDは水素基地が計画されている扇島地区の特性を生かし、グリーン電力の供給も目指す。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183116
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鹿島/外ケーブル補強工法をUFC道路橋床版交換に国内初採用

 鹿島は、高速道路橋の既設RC床版を「超高強度繊維補強コンクリート(UFC)道路橋床版」に取り換える工事に、外ケーブルで鋼桁を補強する工法を採用した。RC床版に比べ軽量なUFC道路橋床版と鋼桁補強による上部工の重量増加を最小限に抑え、耐震性の大幅な向上と工期の短縮にも貢献する。UFC道路橋床版を用いる高速道路橋の大規模リニューアル工事で導入を拡大するため、技術をさらに改良していく。
 外ケーブル補強工法と組み合わせたUFC道路橋床版への交換は、中日本高速道路名古屋支社が滋賀県彦根市で進める「名神高速道路(特定更新等)河内橋他1橋床版取替工事」の現場で、2025年6月と11月にそれぞれ採用、施工した。鋼単純合成鈑桁橋長29・1メートルにわたる範囲で、UFC道路橋床版に44枚(上下線各22枚)取り換えた。鹿島によると国内で初の事例になる。
 UFC道路橋床版は、阪神高速道路会社と共同開発した。既設RC床版を現行設計基準に対応したプレストレストコンクリート(PC)床版に取り換える場合、鋼桁補強や耐震補強が必要になる場合がある。ただフランジの増厚や補強部材を追加する従来工法は重量が大きく工費もかさむ。そこで鋼桁補強を最小限に抑え、取り換え期間中の補強作業が不要になる外ケーブル工法を組み合わせることにした。
 外ケーブル工法は、ケーブルを鋼桁下部に配置して定着部や偏向部を介しケーブルを緊張することで、鋼桁上部からの負荷に対する耐力を向上させる。PC橋に用いられることが多い補強工法になる。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183109
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2026年4月6日月曜日

回転窓/考・コミュニケーションスキル

 新入社員の皆さんは、きょうも研修に臨んでいるだろうか。入社式を終えてから5日ほど。社会人生活が始まり、慣れない環境での緊張と不安も、これから少しずつ和らいでいくに違いない▼社会人に求められる力の一つに、コミュニケーション力がある。単に人と会話を交わせればいいわけではない。お互いの距離を縮め、信頼し合える関係を築くのに必要なスキルと言えよう▼米国の心理学者アルバート・メラビアンは1971年、視覚、聴覚、言語がコミュニケーションに与える影響を数値化した。感情や態度を伝える場面で、最も影響の度合いが大きいのは視覚からの情報。表情やしぐさ、視線によって相手に与える印象は大きく変わるという▼逆に相手の表情などに目を向ければ、その気持ちを読み取る手がかりになるかもしれない。ただし、見た目の印象がすべてではない。声のトーンや話す速さ、言葉がうまく組み合わさり、はじめて意思を伝えられる▼まずは相手の目を見て話し、そして相手の話に耳を傾けてうなずく。「なんだそんなことか」と思える小さな積み重ねが、コミュニケーションスキルの向上につながる。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183053
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凜/関東建設マネジメント企画部育成課技術主任・坂入麻美さん/チャレンジ精神大事に

 広報部門では、社員向けのメールマガジンや自社を紹介するパンフレットの作成に携わってきた。「変化を好む」性格は広報の仕事と相性が良く、自身のアイデアで会社のPR動画を作った時は、「最高に楽しかった」と笑顔で語る。業務で身に付けた“チャレンジ精神”で、会社のさらなる成長に貢献している。
 前職では、非常勤職として国土交通省で秘書業務を経験。仕事と子育ての両立を考え2021年に転職した。2年目に配属された企画部企画課で広報業務を担当。自身の発案で始まった社内向けメルマガは「話題探しに苦労」しながらも、3月時点で90号を超えた。
 広報業務と並行し、就労環境の改善につながる企画提案にも取り組む。女性活躍の推進を後押しする企業を対象とした「えるぼし」認定で「約半年間、関係機関との調整」に奔走。苦労の末に取得へと導いた。
 「多くの人に会社を知ってもらいたい」という思いも込め、国民的人気キャラクターのガチャピンが出演するユーチューブチャンネルとのタイアップ動画も制作。建設業界特有の「専門用語をかみ砕いた表現」を織り交ぜながら台本を仕上げた。配信開始以来、再生回数は1・6万回と順調に伸びている。
 新年度への切り替えに伴い、リクルートが主業務の育成課に異動した。広報業務などで培った経験を「採用の場面でも上手に生かしたい」と気持ちを新たにする。
 (さかいり・あさみ)


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183069
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マイクロソフト/日本に1・6兆円投資/データセンター開発も

 米マイクロソフトは3日、日本のAIインフラを強化するため、2029年までの4年間で1兆6000億円投資すると発表した。データセンター(DC)の開発にも充てる見通し。精密製造やロボットの設計・製造などの現場でAIのニーズが拡大している。投資で社会課題の解決と国際競争力強化を支援する。
 同社のクラウドコンピューティングサービスを利用できる環境を整えるため、国内にDCを設ける。具体的な建設候補地は公表していない。技術面ではソフトバンクやクラウドサービスを提供するさくらインターネットと連携する。両社のAI計算基盤を活用し、ユーザーとネットワークを結ぶアプリケーション層やユーザーインターフェース、管理機能などの開発を検討する。
 AIスキルを持つ人材の育成にも力を入れる。国はAIとロボティクス分野で40年までに約320万人の労働力が不足すると予測しているという。NTTデータやソフトバンク、NEC、日立製作所、富士通と協力し、30年までに100万人のエンジニアや開発者を育成する。
 ブラッド・スミス社長は「世界最高水準のテクノロジーを日本に提供するとともに、安全で信頼性の高いインフラの構築に取り組む」と投資の意義を強調。3日午前、首相官邸で高市早苗首相に面会し、投資計画を説明した。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183066
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政府/太陽光パネルリサイクル法案決定/再資源化を義務付け

 政府は3日、大量の排出が見込まれる太陽電池廃棄物の再資源化を促す太陽光パネルリサイクル法案を閣議決定した。特別国会に提出する。多量の事業用太陽電池を廃棄する太陽光発電事業者などにリサイクルの取り組みを義務付け、国が認定した事業者の計画に基づくリサイクルの実施を求める。廃棄物処理法に基づく都道府県ごとの許可を不要にしたり、技術開発や施設整備に対する財政措置を講じたりすることで、リサイクルの体制を全国的に整える。
 早期の成立、2027年末から28年初めの施行を目指す考え。メガソーラー事業者が主な対象で、ガラス材料を含む板状の太陽電池を想定。廃棄のための実施計画を環境省、経済産業省が認定する。該当する事業者や、計画を届け出る重量などは今後検討し、政省令で定める。
 法案によると、関係する▽国▽自治体▽事業者▽収集運搬・処分事業者▽排出者(解体工事業者など)▽製造・輸入業者、販売業者-各主体の役割、リサイクル目標、施設整備、費用の低減、技術開発の方向性を示す基本方針を国が策定する。太陽光発電事業者などに対する規制として、国が指導・助言、勧告・命令する措置を定める。
 「廃棄実施計画」の受理から30日経過しなければ、事業者が自ら排出したり、工事や作業を行わせたりできない。計画は重量、排出予定時期、処分方法、工事発注先などを明らかにする。不十分な計画や、合理的な理由なく埋め立て処分が選択されていた場合は変更が求められる。計画と異なる廃棄など、違反には最高100万円の罰金を科す。
 再資源化のための事業計画計画が認定されると、廃棄物の保管日数などの特例が受けられる。法案には製造・輸入業者、販売業者が取り組む事項も定めた。経産省は太陽光パネルを資源有効利用促進法に基づく指定再利用促進製品に指定し、環境配慮設計を求めることも検討する。最終処分場の残余年数やリサイクル費用の状況などから、制度を見直す検討規定を付則してある。施行は公布から1年6カ月以内となっており、国会会期中に成立した場合、施行は早ければ27年末となる。
 使用済み太陽光パネルは、設備の寿命によって30年代後半から大量に廃棄され、現在の約6倍となる最大約50万トンの年間排出が見込まれる。環境省によると、現状は埋め立て処分費が1キロワット当たり約2000円なのに対し、リサイクル費用は8000円超という。現在パネルは廃棄物処理法による適正処理が義務付けられているものの、パネル専用のリサイクル施設は87件、年間処理能力は約13万トンとされることもあって、リサイクルを検討する事業者は約4割にとどまる。
 そのため国主体でリサイクルの枠組みを全国的に整え、リサイクルの選択を後押しする。必要な技術の開発、実装も促す。3日の閣議後会見で石原宏高環境相は「社会全体のコスト抑制を図りながらリサイクルを進める」と法案の意義を強調した。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183056
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瑞浪駅南地区市街地再開発準備組合/事業協力者の募集開始/4月13日まで受付

 岐阜県瑞浪市の瑞浪駅南地区市街地再開発準備組合(宮地哲雄代表理事)は、事業協力者の募集を開始した。応募登録申請書は13日まで受け付ける。提案書などの提出期間は5月21日まで。ヒアリングを経て6月上旬に審査結果を通知、発表する。
 応募できるのは単体または企業グループ。単体は建築一式工事1000点以上でRCまたはSRC造延べ5000平方メートル以上の共同住宅の施工実績が条件。グループは単体の条件を満たす構成員が1者。その他の構成員は900点以上で延べ3000平方メートル以上の共同住宅の施工実績が条件。
 業務内容は▽再開発事業認可・組合設立に向けた支援業務=10街区施設計画の立案と関連支援。その他再開発事業に向けた技術(建築・土木)支援▽準備組合の運営支援・協力=関係権利者合意形成支援▽施設建築物等の計画に関する支援業務=10街区施設計画による工事費算定。工事費縮減、工期短縮に向けた提言・助言。事業協力の期間は権利変換認可時まで。
 事業地はJR瑞浪駅の南側。施行地区面積は約0・9ヘクタール。三つの街区に店舗・公益施設(延べ約2400平方メートル、第6街区)、屋内広場・店舗・駐車場(延べ約4700平方メートル、第9街区)、住宅・店舗・公共施設(延べ約7900平方メートル、第10街区)を建設する。住宅の戸数は約110戸。
 3街区のうち最も規模が大きい10街区再開発ビルを確実に完成に導くため、実施設計の段階から技術力とノウハウがある事業協力者を選定する。事業推進性を高め、工事費の高騰にも対応する。
 問い合わせ先はシティプロジェクト推進課都市開発係(電話0572・68・9270)。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183067
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ライト工業/削孔能力高めた新型機を開発/削孔最大径2800ミリに拡大

 ライト工業は、地盤改良工法の一つで大口径の改良体が造成可能な「RASコラム工法」で、削孔能力を大幅に高めた新型機を開発した。削孔の最大直径を従来機の2500ミリから2800ミリに拡大。重量を増やさずに掘削力を高め、硬質な地盤が掘れるようにした。1カ所当たりの改良体を大きくし、本数を減らせるため、より効率的な地盤改良が可能になる。コスト抑制にも役立つと見込む。
 RASコラム工法は、ライト工業が展開する深層混合処理の機械撹拌工法の一つ。原地盤とセメントミルクを撹拌翼でかき混ぜながら削孔し、地盤を改良する。撹拌装置は既存の杭打ち機の先端に取り付けて使う。二重管構造で内軸と外軸が異なる方向に回転する仕組みにより、均質で高品質な改良体を造る。
 新型機「二軸同軸式アースオーガー(BOSSタイプ)」は、減速機などを改良し、出力が同じモーターでもトルクを高められるようにした。従来機との比較で1・5~2倍ほど硬質な地盤にも適用できるという。同社の宇都宮機材センター(栃木県下野市)で試験施工を実施。粘性土と砂れきで構成する地盤を深度15メートル程度まで掘削。改良体の強度や周辺地盤の変位などのデータを基に、所定の品質が確保できると実証した。
 今後は、マニュアルの整備や技術認証の取得を進める。近く新型機を増備し現場での実績などを踏まえ、年度内にもさらに追加する考えだ。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183057
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2026年4月3日金曜日

藤村女子中高/三鷹仮校舎FINDER BASE公開/自ら問いを「見つける」校舎に

 藤村女子中学・高校(東京都武蔵野市)は、JR三鷹駅近くに「未来を見つける学び舎『FINDER BASE』」を開設する。現校舎の建て替えに伴う対応で、仮校舎として一時使用する。教壇のない教室など、従来の形にとらわれない開放的な空間づくりを目指した。菊池健太郎校長は「生徒が自ら問いを『見つける』空間にしたい」と校舎に込めた狙いを話した。
 藤村女子中・高は2027年度に校名を「吉祥寺湧水高等学校・中学校」に変更し、共学化する。仮校舎の所在地は武蔵野市中町3の6の24で、三鷹駅から徒歩10分の距離。新学期から中学校の生徒が登校する。 
 建物はS造2階建て延べ約1260平方メートルの規模。大型ビジョンを備え、プレゼンテーションにも対応可能な空間、可動式のオリジナル器具を備えた空間など、これまでの教室の枠組みを超えたつくりが特徴だ。各部屋の想定用途は大まかに示したが、生徒や教員が自分で使い方を「見つけていく」姿勢を重視している。
 空間の変化に合わせ、授業形式も大きく変えていく。「一つの授業に教員が一人とは限らない体制」を考えているという。「これまでの教室とは違う使い方ができ、授業の可能性が広がる」と環境の変化に前向きだ。
 FINDER BASEを仮校舎として利用するのは数年間だけ。設計を担当した環境計画研究所の進藤然子氏は「かつての仮設校舎は、本校舎ができるまでの数年を『我慢する』場所だった。ただ、生徒にとっての数年は二度と訪れない時間。生徒たちがさまざまな可能性にチャレンジできる、思い切った空間デザインに挑戦した」とコンセプトを明かした。
 設計は同社とシオアリトルデザインが担当。施工は郡リースが担当した。新校舎は現校舎(武蔵野市吉祥寺本町2の16の3)敷地に整備する。施工は竹中工務店。29年度の完成を目指す。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183021
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回転窓/脈々とつながるDNA

 誰にでも人生に影響を与えた恩師がいよう。映画作家の岡博大氏(NPO湘南遊映坐理事長)が初めてメガホンをとった映画『粒子のダンス』は、恩師の建築家・隈研吾氏を15年にわたって追ったドキュメンタリーだ▼岡氏は隈氏が慶応大学で教壇に立っていた時代の教え子。当初教育関係の仕事を志していたが、「隈先生の授業を通じて芸術、文化の魅力を知り、目が開かれた。その魅力を分かりやすく伝えたい」と新聞記者を経て映画の世界に飛び込んだ▼映画には内田祥哉氏(1925~2021年)と原広司氏(1936~2025年)も登場する。ともに隈氏が東京大学で建築を学んだ恩師。ワインを手にリラックスした雰囲気での何げない会話などを収めている▼中でも内田氏が亡くなる2日前、電話での最後のやりとりが奇跡的に映像に残った。「先生お元気そうで安心しました」という隈氏の表情は恩師との別れを悟った寂しさがにじんでいた▼教育の場では隈スタイルを押し付けず、学生自身が考えては造り、造っては考えるという態度を取る。恩師から受けた多彩な建築家を育てるDNAは脈々とつながっている。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183020
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日建連、高速道路会社と意見交換/契約変更に必要な財源確保を

 日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)と高速道路各社が意見交換し、入札契約制度や事業推進の在り方で課題を共有した。日建連は、労務費や資材価格の上昇に伴い、実質的に事業量が減少していると指摘。安定的な事業推進に必要な財源規模の拡大と安定的な確保を要請した。契約工事数量の減少や工事打ち切りが発生しないよう、契約変更に必要な財源の確保や措置も求めた。
 意見交換は2、3月に中日本、東日本、西日本の各高速道路会社と実施した。▽財源規模の拡大と契約変更の適正化▽働き方改革の推進▽設計変更協議の円滑化▽生産性向上に資する技術の現場実装の推進▽技術者の育成・定着▽建設業全体の魅力発信の取り組みの横展開-の6テーマで議論した。
 日建連は、労務費や資材価格の上昇の影響を受け「高速道路発注工事で、財源不足による工事の数量減や打ち切りが一定数発生している」と指摘。会員調査の結果によると、数量減や打ち切りが東日本で25%、中日本は12%、西日本で11%あり、受注者に大きな影響が出たという。理由として「発注者の予算・財源の制約」「設計や計画の不備」などが挙がった。
 働き方改革では、時間外労働の罰則付き上限規制や猛暑対応に伴う施工条件の変化を踏まえ、工期や費用の適切な見直しやルールの明確化を要望。資機材ヤードの事前確保など発注者の関与強化も求めた。高速道路各社で4週8閉所を実施した現場は増加傾向にあり、8割を超えている。猛暑による作業効率の低下を抑えるため、対応ガイドラインの整備などにも努める。
 設計変更協議の円滑化では、出来高認定の簡略化や仮払い制度の導入を提案した。高速道路各社は、ガイドラインに基づく対応の徹底に加え、検査の簡略化などを検討していく。生産性向上では、ICTやBIM/CIMの活用に加え、新技術導入時の費用負担の制度化を要請。プレキャスト(PCa)工法は標準化と規格化を前提に、設計段階からの採用拡大を求めた。各社は実務者協議で検討を進めており、共通の技術基準や標準規格の整備を検討していくとした。
 人材面では配置要件や専任要件の緩和、ICTを活用した遠隔管理の導入などを提案した。高速道路各社は「26~42%の現場で管理技術者の交代が必要となり、いずれも受理されている」と説明した。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183017
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奈良県/競輪場(奈良市)再整備・運営DBOプロポ公告/整備の委託上限額105億円

 奈良県は1日、DBO(設計・建設・運営)方式で行う「奈良県営競輪場再整備・運営事業」の公募型プロポーザル(WTO対象)を公告した。13、14日に現地説明を含む募集要項などの説明会を実施。参加表明書は6月16~22日に、企画提案書は7月7~13日にメールなどで受け付ける。8月上中旬に優先交渉権者を決める。再整備業務の委託上限額は105億1817万4000円(税込み)。
 参加資格は、事業統括管理業務と維持管理・運営業務を担う代表企業と、再整備業務(設計、施工、工事監理)を担当する設計施工JVで構成するグループ。設計、工事監理企業は1級建築士事務所に登録していること。建設企業は単体または2~4者のグループとし、単体とグループの代表は建築一式工事の総合評定値が1000点以上、それ以外は900点以上であること。バンク整備を行う事業者は、バンクの新設・改修工事などの実績を持つ者を協力企業として選定すること。
 同競輪場(奈良市秋篠町)は一部施設の耐震性能不足などが課題で、県は敷地に点在する老朽施設を集約し、2030年度開催予定の国民スポーツ大会(国スポ)リハーサル大会に向けて29年度内の工事完了を目指している。同事業では、老朽化した施設の解体や新スタンド・バンクの整備、女子選手宿舎や多機能棟の新設、施設の維持管理・運営などを行う。
 事業用地の面積は約6・6ヘクタール。県は敷地を南北に分けて再整備を実施する計画で、同事業で整備を行うのは主に南側の約3・7ヘクタール。新スタンドの規模はS造3階建て延べ3300平方メートル程度。老朽化しているバンクは全面改修する。他に女子選手宿舎(S造2階建て延べ900平方メートル程度)などを新築し、管理センター(同3階建て延べ約1800平方メートル)などの改修も行う。敷地南西のファンゾーン(民間提案エリア)では、地域住民や子どもの居場所となる空間を整備する。
 事業期間は35年3月末まで。
 要求水準書作成・事業者選定支援業務は日建設計コンストラクション・マネジメントと森・濱田松本法律事務所が担当。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183023
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TOTO/セラミック事業が存在感高める/高利益率維持しながら成長続ける

 TOTOが展開する事業の重要領域として、「セラミック」のプレゼンスが高まっている。大分県中津市にあるTOTOファインセラミックス(櫻井隆好社長)の中津工場では、スマートファクトリーを推進するなど、セラミック精密部品の増産体制を強化。2020年の新棟稼働以降、高利益率を維持しながら成長を続けている。26年3月期の営業利益は、前年同期比66億円増の270億円を見込む。
 同社は1979年、茅ケ崎工場(神奈川県茅ケ崎市)に研究開発本部を設置し、ファインセラミックスの商品開発を開始した。半導体製造装置用のセラミック部品(静電チャック)は、84年の事業部設立とともに製造を始めた。
 事業の伸長は、中津工場で4棟目の工場が稼働した20年が起点となっている。新工場はスマートファクトリーを旗印に、クリーンルーム内の無人化やAIによる検査精度の高度化を推進。歩留まりを高め、事業体質の強化を図った。その成果は徐々に現れ、23年度に訪れた4年に1度といわれる需要停滞期(シリコンサイクル)においても、30%の利益率を確保できるまでに至った。セラミック事業の売上高は、25年3月期でグループ全体の7%に当たる503億円に達した。204億円の営業利益は全体の40・6%を占め、連結経営の重要な柱となっている。
 「セラミック事業が成長したことで会社のポートフォリオはより強固になった。住設事業との相互補完も機能していると感じている」とセラミック事業部セラミック事業企画部の亀島順次部長は語る。
 TOTOが創業以来100年以上にわたり磨き上げてきた衛生陶器の成形技術や水栓金具の精密加工技術を生かし、TOTOファインセラミックスは精密さが求められる半導体製造装置向けに、静電チャックやAD(エアロゾルデポジション)部材、液晶パネルなどの製造装置向け構造部材を製造している。
 静電チャックは、セラミックと金属部品を接合した機能部材で、半導体デバイス製造用の基板であるウエハーの固定に用いられる。プラズマ照射が行われるチャンバー(製造装置)内部は過酷な環境であり、高いプラズマ耐性が求められる。同社は他社を上回る耐久性と純度を備えた製品を供給している。
 天井材に使用するセラミックには、同社が実用化したAD法により、プラズマ耐性に優れたイットリア(酸化イットリウム)の膜を塗布している。AD法は産業技術総合研究所(産総研)が発見した、セラミック微粒子を高速噴射し、常温でセラミック膜を形成する技術である。今後、半導体のさらなる進化には、ウエハーをより強力なプラズマで加工する必要がある。それに伴い、セラミックの耐久性もより高めなければ、加工過程でセラミックが削れてごみが発生し、品質低下を招く。高度なプラズマ耐性が求められる環境になれば、需要は一段と拡大する可能性がある。
 構造部材では、3メートルを超える中空構造のセラミック部材を製造できる世界唯一の技術力が強みだ。顧客の要望や半導体の進化に対応できれば、市場の拡大と連動して半導体事業も成長を続けられる。その中で新製品の開発や市場開拓を進め、これまで強みとしてきた構造部材事業をさらに伸ばすことで、セラミック事業の基盤は一層強固になるとみている。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183018
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2026年4月2日木曜日

回転窓/値上げの価値

 料理教室などが開かれている近所の公共施設の利用料金が1日から上がった。1室640円だった料理実習室は25%アップの800円になった▼この料理実習室は、いまならイチゴのケーキやタケノコの煮物といった旬の食材の調理を教えてもらえる教室が人気。同級生や身内と偶然一緒になる人もいるのだそう。値上げに伴って教室の参加費も改定される公算が大きいが、価格に見合う価値が提供される限り、予約を取りにくい状況は続くのだろう▼政府が特別国会に提出する法案に、国土交通省所管の下水道法等改正案がある。道路陥没事故を教訓に老朽化対策を着実に進めるため、安全を評価する診断基準を法制化する。維持管理の状況の公表を義務付け、点検や修繕の体制を強化する▼下水道使用料の考え方には、改築に必要な資金の積み立てが組み込まれる。維持修繕や更新の財源を手当てするのが狙いである▼財源の確保は、国交省の有識者検討会が提言で求めていた。負担を伴うが、社会に欠かせない機能を維持する体制の整備が着実に進むと期待したい。市民を巻き込む事故の悲劇を二度と起こさないためにも。


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ナカ工業/社長に西村昌明氏/4月1日就任

 建材メーカーのナカ工業(東京都台東区)の社長に1日付で西村昌明氏が就任した。佐久間克行社長は代表権のない会長に就いた。
 西村 昌明氏(にしむら・まさあき)1984年大阪工業大学高校卒、ナカ工業入社。2019年執行役員、21年取締役兼上席執行役員、25年常務。大阪府出身、60歳。


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