2026年7月30日木曜日

26年熊本地震/建設各社/応急復旧出動へ準備着々

 熊本県内で28日に発生した最大震度7の地震で、建設各社はBCP(業務継続計画)に基づき、震災対策本部を設置するなど初動対応を開始した。社員の安否確認や施工中の物件の被災状況確認などに追われたものの、目立った被害はなかった。ライフラインとなる道路の応急復旧工事に備え、アスファルト合材の増産体制を整えた舗装会社もある。 =1面参照
 鹿島は福岡市の九州支店から熊本県内に応援社員を派遣した。現地の状況や要請に応じ、全社体制で人員や資機材を投入する。大林組は28日夜時点で、施工中の物件やグループ会社の施設に大きな被害が出ていないことを確認。大成建設は顧客からの支援要請に順次対応している。
 清水建設も稼働中の現場や施工先施設などで被害は確認されていない。竹中工務店は九州支店に対策本部を設置し、本社・大阪本店との連携体制を構築した。顧客と連携し、引き渡し済み建物の被災状況も調査する。五洋建設、戸田建設、フジタ、熊谷組、安藤ハザマ、西松建設なども応急復旧工事の出動に備える。いずれも国土交通省や日本建設業連合会(日建連)などからの支援要請を待っている。
 熊本県内には道路舗装会社の合材工場や、セメントメーカーの出荷拠点、生コンクリート工場なども点在する。29日午前時点で、合材工場に目立った被害は出ていない。セメントメーカーの施設では、出荷基地である熊本県八代市の八代サービスステーション(SS)で被害が発生。太平洋セメントの軽微な被害が見られたものの、他拠点から出荷できるため、流通網への影響はないという。UBE三菱セメントは液状化や設備の損傷を確認。宇城市にあるグループ会社の生コン工場でも設備が損傷した。住友大阪セメントは29日昼時点で八代SSの被害状況を確認している。
 救急や物資輸送の動脈となる道路の応急復旧が急がれる。日本道路や東亜道路工業などは、日本道路建設業協会(道建協)などを通じて災害協定締結先からの出動要請に備えている。世紀東急工業は、道路路面の段差などの簡易補修に使う常温合材(αミックス)の在庫管理と増産体制を指示した。発注者らからの緊急要請を想定し、施工体制の確保に万全を期している。
 今後本格化する応急復旧に向け、「地域の守り手」として各地で災害復旧・復興を支えてきた建設会社らの役割が期待される。


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26年熊本地震/官民挙げて初動対応/被災状況調査や物資支援

 28日に発生した最大震度7の2026年熊本地震により、熊本県内を中心に人的被害や道路、橋梁などのインフラ、建物への被害が相次いでいる。高速道路では各所で橋梁の桁ずれ、国道では路面の段差による通行止めが発生、九州新幹線も地震発生直後から運転を見合わせるなど影響が広がっている。こうした中、九州地方整備局や業界団体が被災状況把握や応急復旧に乗り出している。=1面参照
 九州整備局は29日午前、被災状況確認のため、テックフォース(緊急災害対策派遣隊)の第1陣として先遣調査班20人とリエゾン(現地情報連絡員)班8人を派遣した。今後のテックフォースの被災情報調査班や応急対策班の派遣に向け支援が必要な箇所などの情報収集に努める。派遣場所は熊本県庁と同県内の八代市、宇城市、氷川町。期間は8月1日までを予定している。
 福岡市内で出発式を開き、垣下禎裕局長は「安全と健康に留意しながら、一日も早い復興に向け活動してもらいたい」と激励。派遣命令書を受け取った企画部の寺尾幸太郎環境調整官は「地域に寄り添いながら国土交通省の現場力を発揮し、被災状況の把握とできる限りの支援をしたい」と決意を語った。
 熊本県建設業協会は地震発生直後から各支部でパトロールを実施し、被災状況の調査に着手。29日午前に八代支部内に災害対策本部を設置し、応急対応などに当たっている。
 日本建設業連合会(日建連)九州支部は発災直後に土山元治支部長を本部長とする災害対策本部を設置。九州整備局からの災害協定に基づく派遣要請を受け、氷川町やイオンモール熊本(嘉島町)への仮設トイレ設置、西日本高速道路会社からの橋梁現地確認への技術者派遣などの要請に対応している。
 プレストレスト・コンクリート建設業協会(PC建協)九州支部は、発災直後に田中政章支部長を本部長とする現地対策本部を設置。西日本高速会社からの要請を受け橋梁の被災状況調査に会員企業から技術者3人が同行している。
 日本道路建設業協会(道建協)九州支部は災害対策本部を設置し対応の準備を進めている。
 建設コンサルタンツ協会(建コン協)九州支部は、29日に穐山泰治支部長を本部長とする災害対策九州現地本部を設置。熊本県と熊本市から災害協定に基づく技術者の派遣要請があり、今後、橋梁とトンネルの被災状況確認に対応していく予定。


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森記念財団/日本の都市特性評価2026公表/港区が3年連続首位

 森記念財団(森浩生理事長)は、「日本の都市特性評価2026」の結果を29日に公表した。「経済・ビジネス」や「生活・居住」など6分野87項目の指標で、都市の特性を総合的に評価。東京23区の合計スコアは港区が3年連続で1位を獲得した。政令市などを含めた136都市では札幌市が2025年の9位から7位にランクアップした。
 対象は東京23区と136市(政令市、県庁所在地、人口17万人以上)に分けて行った。▽経済・ビジネス▽研究・開発▽文化・交流▽生活・居住▽環境▽交通・アクセス-の6分野で評価し、スコアを合算した。
 1位の港区は、企業が経済活動で生み出す付加価値額を含め「経済・ビジネス」分野で25年の2位から1位に上がった。宿泊施設客室数やイベントホール客席数も多く、「文化・交流」分野で1位を維持したことなどが寄与した。千代田区は25年に続き2位となった。公共交通の利便性が高く、鉄道網も充実しているため、「交通・アクセス」分野で1位となった。新規不動産業用建築物供給面積や特別区制度認定数も堅調に推移した。
 総合3位の中央区は「生活・居住」分野に強みを持つ。交通事故死亡者数の少なさやコンビニ・飲食店舗の密度の高さなどが評価された。
 136都市では大阪市が6年連続で1位を獲得した。2位は名古屋市、3位は福岡市で、1~3位は25年と同じ順位となった。2ランクアップした7位の札幌市は、札幌駅前の再開発などにより、経済・ビジネス分野が25年の14位から8位に躍進したことが影響した。観光客の誘致に向けた情報発信も評価された。


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美濃太田駅南地区再開発(岐阜県美濃加茂市)/TSUCHIYAに/準備組合

 岐阜県美濃加茂市の美濃太田駅南地区市街地再開発準備組合は、6月26日に開いた第12回準備組合通常総会で建設系事業協力者をTSUCHIYAに決めた。29日に公表した。
 計画地はJR美濃太田駅南側(太田町後田)で、地区面積約1ヘクタールで、敷地面積6580平方メートル。商業・業務施設や住宅120戸、駐車場170台を整備する。
 事業協力者はフージャースコーポレーション、コーディネーターは都市研究所スペーシアが担当している。
 2026年度に再開発組合設立、27年度に権利変換計画認可と既存建物解体工事着手、28年度に建築工事に着手し、30年度の完成を目指す。


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ソニーFG、コクヨ/オフィス向けコンディショニングチェア開発/ビジネス力発揮支援

 ソニーフィナンシャルグループ(FG)とコクヨが、ビジネスシーンに応じて働く人の心理面での調子を整える「コンディショニングチェア」を開発している。ドーム状の椅子に座ると、没入感のある音と音楽に合わせた振動が体を包み気持ちの切り替えを促す。商談や重要な会議などで、本来の実力を発揮できるよう支援する狙いだ。開発に当たっては、東京大学大学院情報理工学系研究科の大黒達也准教授が技術指導した。
 これまでコンディショニングチェアはアスリートやアーティストを対象に効果を検証してきたが、このほど検証対象をビジネスパーソンにも広げた。
 ソニーFGは、振動や動きを与えることで実際に物に触れているような感覚を再現するソニーの触覚提示技術(ハプティクス技術)を活用し、パフォーマンス・コンディショニングサービス「NOUS ARE(ノウスアレ)」を開発した。耳で聞くだけでは得られない深い音楽への没入感を生み出し、高揚や沈静といった音楽による状態変化を人工的に引き出せる。
 コクヨと共同でノウスアレを活用した椅子型のプロトタイプを開発した。ユーザーは自分が必要とする状態に応じてモードを選ぶ。気持ちや活力を高め、本番に向かうための「RISE」、冷静な状態で本番に臨むための「COOL」、気持ちを適度に高めながら落ち着いて目の前のことに向き合うための「FLOW」の三つのモードを備える。クッションに指を置くことで、連動するアプリで心拍数を測定し、変化を可視化できる。
 29日に都内でノウスアレのプロトタイプ体験会を開いた。開発に携わったソニーFG成長戦略室グループ事業開発課の赤羽祐哉氏は、「本番で、準備してきたことを十分に発揮できなかったことが多々ある。その経験から開発の着想を得た」と開発の経緯を説明した。大黒准教授は音楽について、「最初にドキドキや一体感といった身体の反応があり、そこから脳が論理や解釈を生む」と述べ、身体への影響を説明した。


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2026年7月29日水曜日

回転窓/お守りに込めた思い

 体調不良を訴える父親を思い、先日、東京都千代田区にある神田明神を参拝した。地元の人から親しみを込めて「明神さま」と呼ばれる神社には、病気の回復と健康を祈る「平癒守」がある。お守りの効果があったのか、父はすっかり元気になった▼お守りには厄よけや安産祈願など、いくつかの種類がある。神田明神の平癒守は、袋に稲穂と薬つぼがあしらわれ、ネット通販でも購入できる。神社を訪れた日本人や外国人旅行者にも人気のお土産だと聞いた▼お守りを買う目的は、願い事の成就を祈るためだけではない。神社を訪れた思い出づくりという人も多かろう。全国には変わったお守りもあり、北海道の帯広神社(帯広市)には、白と黒の牛柄をモチーフにした「道中安全守」がある。人気を博しているという▼ひもで閉じられた袋の中にお札を入れ、常に身につけるのは日本独自の文化という。天災や流行病などに苦しめられてきた日本人にとって、お守りを持つことは心の平穏につながっているのかもしれない▼実は小欄も財布に小さなお守りを忍ばせている。念じているのは〈この先も、災いが起きませぬように…〉。


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大阪府/ナフサ由来資材の追加調達費、設計変更で計上可能に/8月から運用

 大阪府都市整備部は中東情勢の変化による建設資材の流通状況を踏まえ、ナフサ由来資材の代替資材の調達や流通経路の見直しで発生する追加経費を設計変更で計上できるようにする。受注者が資材調達のリスクを抱え込まず、安心して施工・受注できる環境を整える。8月1日以降の単価適用年月日を用いて積算業務に着手する工事から適用を始める。住宅建築局の発注工事は除く。
 対象となる「調達検討資材」は発注者が工事ごとに確認し、必要に応じて単価適用年月や地区、設計数量などの条件を特記仕様書や設計図書に明示する。
 別途調達経費が必要となるケースとしては▽対象資材が入手できず代替資材を調達▽設計で想定した調達先から入手できず、別の流通経路で調達▽対象資材を設計単価より高い価格で調達-などを想定する。
 受注者は事前に書面で監督職員と協議し、原則として複数社の見積書を提出する。発注者は経済性や工期などを総合的に判断し、徴収した見積もりのうち最も経済性に優れる価格を設計変更に採用する。納品後は納品書や実際の取引伝票などで購入価格と数量を確認する。
 調達変更に伴って工期への影響が生じる場合は、工期も適切に変更する。今回の設計変更は工事請負契約のスライド条項の対象外とする。31日以前の単価適用年月日の工事も、受発注者間の協議が整えば対象とする。
 国土交通省はナフサ由来資材で供給の偏りや流通の目詰まりが生じているとして、6月16日から既契約を含む全ての直轄工事で同様の運用を導入している。


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世紀東急工業/人事評価制度見直し/地域限定社員の一部で処遇改善、中途採用強化

 世紀東急工業が2026年度から人事評価制度を大幅に見直す。転勤はないものの昇格に上限がある地域限定職員について、要件を満たせば総合職と同等に処遇する。転勤せずに働きたい社員のニーズに応え、中途採用の強化につなげる。高い専門性を持つ非管理職の技術系社員を管理職と同等に評価する仕組みも新設する。今回を皮切りに、30年度まで段階的に人事制度を見直す。
 同社は30年度までの長期経営ビジョンで、連結売上高1100億円(26年3月期実績952億59百万円)、営業利益80億円(64億17百万円)を目標に掲げる。目標達成に向け、人的資本投資を積極的に実施する。
 全国転勤のない技術系エリア社員の処遇体系を見直す。全国転勤がある総合職社員と同様の役割を担う場合は、総合職社員と同等に処遇する。技術系エリア社員は転勤がない一方、昇格には上限があった。制度の見直しで、より上位へのキャリアアップが可能になる。同社は転勤を希望しない人を、技術系エリア社員として中途採用するケースが多い。転勤せずにキャリアアップを目指したい社員のニーズに応え、人材確保を強化する。
 高い専門性を持つ非管理職の技術系社員は「プロフェッショナル職」と位置付け、管理職と同等に処遇する。1級土木施工管理技士などの取得を必須要件とし専門性の高さを担保する。これまでは管理職に進まない技術系社員のキャリアパスが明確ではなかった。プロフェッショナル職の最高位は、営業所長や課長と同等の処遇を受けられる。
 施工管理に関する資格保有者には手当を支給する。1級土木施工管理技士や1級建設機械施工管理技士など国家資格保有者に月額2万円を支給。これとは別に、現場に従事する技術社員には採用・定着を目的に月額5000円の現業手当を支払う。資格取得への意欲を高め、人材の定着を後押しする。
 少子化などを背景に、人材確保は一段と難しくなっている。同社の人事担当者は「仕組みを抜本的に変えなくてはいけないという危機感がある。社員にとって納得感のある評価を取り入れ、離職防止とモチベーション向上に取り組む」としている。


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徳島県/藍場浜公園西エリア新ホール整備基本・実施設計/石本建築事務所に

 徳島県は、「藍場浜公園西エリア・新ホール整備事業基本・実施設計業務」の公募型プロポーザル(WTO対象)で石本建築事務所を優先交渉権者に決めた。5者が参加し27日に2次審査を実施した。次点交渉権者は香山建築研究所。提案上限額は7億7000万円(税込み)としていた。
 石本建築事務所の技術提案書によると「藍場浜コモンデッキ」がコンセプト。隣接するあわぎんホールとデッキで結び、新町川沿いの一体的な空間を生み出す。規模は地下1階地上3階建て延べ1万0800平方メートル。構造は地下躯体と大ホール(1500席)、リハ室、多目的ホールがRC造、外周部や屋根架構はS造をベースに検討する。
 建設地にある既存駐車場の地下躯体を活用し、ピットを含めたすべての地下階を駐車場躯体内に納めることで土工事や山留め、解体工期を縮減。ZEB Ready達成などによりライフ・サイクル・コスト(LCC)の削減を見込む。
 事業対象地は徳島市藍場町2の4ほか(敷地面積7400平方メートル)。履行期間は基本設計等業務が8月から2027年3月19日まで、実施設計業務は同5月から28年4月10日まで。


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2026年7月28日火曜日

回転窓/その自信は誰のためか

 リーダーを最後に支えるのは能力でも経験でもない--。そんな言葉を耳にすることがある。確かに、困難な局面で政治や経営を前に進めるには、腹をくくり、自らを信じて決断する覚悟が欠かせない▼だが、自信が陶酔に変わった瞬間、周囲は息苦しくなる。厄介なのは、自分の思惑を「みんなのため」と信じ込み、異論を遠ざけることだ。人は驚くほど簡単に、自分に都合のいい物語へ逃げ込んでいく▼「結果が出れば理解される」。そう言って耳を閉ざした先に、組織が行き詰まる場面を取材で何度も見てきた。リーダーとは現実を引き受ける人だ。功績は周囲に譲り、少なくとも失敗の責任だけは自ら負う。その覚悟こそが、組織への信頼を支える▼「強いリーダー」を演じる人は少なくない。だが、本当に人がついていくのは、耳の痛い声から逃げず、責任を引き受ける人ではないか。人は結局、言葉ではなく背中を見る▼都合のいい思い込みに流されず、責任だけは他人に押しつけない。その姿勢は苦しい局面ほど試される。だからこそ、自分は本当に先頭に立つ覚悟があるのか。その問いを忘れず、自戒を込めて襟を正したい。


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国交省、日建連/意見交換フォローアップ開始/工期順守必要時の柔軟な対応議論

 国土交通省と日本建設業連合会(日建連、押味至一会長)は5、6月に全国9地区で行われた意見交換会の内容を踏まえた対応を話し合う会合を始めた。本年度から議論する新規テーマの一つとして「働き方改革と工期順守の両立に向けた検討」を挙げる。道路の供用開始日や河川の出水期などの事情があり工期を延ばしにくい工事で、工期短縮に役立つ新技術の導入を柔軟化するなど対応が可能かどうか検討する。
 意見交換会のフォローアップ会議として実務者レベルで計3回の議論を重ね、年度末までに成果をまとめる。24日に東京都内で開いた初会合で、議題とするテーマを決定した。冒頭、田村央官房技術調査課長は「業界を代表する方々と協力しながら、持続可能な建設業に向けた具体的な取り組みが進められるよう意見交換ができれば」と呼びかけた=写真。
 新規テーマは4件。「暑熱な環境下の柔軟な働き方の検討」として変形労働時間制の課題などを取り上げ、解決方策を議論する。工事関係書類の簡素化をさらに加速する新たな視点として「工事帳票のデータ化による書類作成業務の改善」に乗り出し、データ連携による業務効率化を追求する方向で検討を深める。
 改正建設業法の全面施行を踏まえ「労務費行き渡りに向けた検討」も新たに始める。発注者と元請のそれぞれの立場でどう対応可能かを議論する。受発注者間で労務費・賃金の支払いを約束する「コミットメント」条項の適用などが視野に入りそうだ。
 昨年度からの継続テーマは7件。「時間外労働上限規制に伴う適正な工期と歩掛かりの設定」に向け、資材を運ぶトラックや生コン・クレーンなど関連業界への影響をヒアリングなどで把握し反映を目指す。
 これ以外の継続テーマは、▽技術評価を重視した総合評価方式など入札手続きの改善▽トンネル工事の働き方の見直し▽新技術・新工法の現場実装の推進▽プレキャスト(PCa)工法の活用拡大▽技能者の処遇改善▽若手技術者の育成・定着-を挙げている。


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9割の現場で中東情勢に伴う価格転嫁協議中/民間工事では協議厳しく/東建

 東京建設業協会(東建、池上一夫会長)の調査によると、中東情勢を影響とした請負金額や工期延長の協議が約9割の現場で協議が行われていることが分かった。一方、価格転嫁や工期延長が認められた現場は少なく、協議が認められなかった現場もあった。会員からは「民間工事では施工中の工事で金額面の協議が厳しい」などの状況がうかがえ、行政に対して「物価スライドの適用と民間発注者への指導」を求める声があった。
 「中東情勢による受注工事への影響に関するアンケート(第3回)」は、6~15日に実施。発注者に対する価格変動に伴う請負金額の変更協議や工期延長協議の状況を▽国▽東京都▽市区町村▽民間-の4発注者に分類して確認した。15社(51現場)から回答があった。
 価格変動に伴う請負金額の変更協議の状況を聞くと、国発注工事では「協議中」が100%となり、「価格転嫁が認められた」事例はなかった。都発注でも同様の結果となった。市区町村発注では「協議中」が90%、「認められた」は10%だった。民間発注は「協議中」が91%。高速道路会社や鉄道会社、電力会社、製造会社などで協議が進んでいるという。一方、「認められた」は6%、「協議を申し入れたが認められなかった」が3%だった。
 工期延長の協議状況は、国と都の工事ではともに全現場で協議中だった。市区町村は「協議中」88%、「工期延長が認められた」12%となった。民間では「協議中」88%、「認められた」8%、「工期延長が認められなかった」4%の結果となった。
 契約前に「おそれ情報」を通知した現場も調査した結果、53%(27件)の現場が「通知しなかった」と回答した。理由には「建設業法の改正前の契約だった」が最も多かった。資材の調達状況では、鋼材・舗装材で20%が「十分調達できるようになった」と回答した。空調機器などは50%が「やや調達できるようになった」とし、一部資材では目詰まり解消の動きが見られた。一方、配管材は「やや調達しにくくなった」「変わらない」で70%となり、依然として状況が改善していないと感じている会員企業もいた。


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寿建設(福島市)/重機イラストをネットプリント販売/8月1日から全国のコンビニで

 寿建設(福島市、森崎英五朗社長)が、コンビニエンスストアのマルチコピー機を利用した「ネットプリント」サービスで、重機のイラストを販売する。期間は8月1~30日。イラストレーターの武者小路晶子さんが手がけた人気シリーズ「重機の旅」の作品を、全国のコンビニで手軽に印刷して楽しめる。
 重機が各地を旅するユーモラスな世界観が魅力のシリーズで、同社のカレンダー向けに制作された。今回は、福島県の魅力を発信する「重機の旅inふくしま」などから、フォト風デザイン2種類(L判、2L判)と塗り絵(A4サイズ)の計3種類を用意。価格は300~600円。
 全国のローソン、ファミリーマート、ミニストップで購入・印刷できる。台湾でも同時に展開する。森崎社長は「若い世代の感性を大切にしたいと考え、企画は若手社員に任せた。これまでとは一味違う広報が、どんな反響を呼ぶのか楽しみ」と話している。


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ナカノシンガポール50年-人が築いた信頼と未来・上/着実に実績重ね地位固める

 ◇メンテまできめ細かく対応
 ナカノフドー建設のシンガポール現地法人、ナカノシンガポールが創業50周年を迎えた。住宅や商業施設を中心とした建築プロジェクトに携わり、約280件の施工実績を積み上げてきた。同国政府から品質や環境性能を評価する数々の賞を受賞するなど、建設会社として確固たる地位を築いている。これまでの軌跡と施工中の現場を取材した。(編集部・片山洋志)
 同社のシンガポール進出は、1975年に横河電機製作所(現横河電機)初の海外生産拠点を建設したことに始まる。以来、コンドミニアムや工場、物流施設、ホテル、ショッピングセンターなど、さまざまな建築プロジェクトを手掛けてきた。
 当初は日系企業からの受注が中心だったが、着実に実績を重ねる中でローカル企業からの受注も増加。2000年代以降は売り上げの多くをローカル・外資企業が占める。
 ナカノシンガポールの強みは、竣工後のメンテナンスを含めて提供する顧客に寄り添ったワンストップに近いサービスだ。窓口の一本化で責任体制を明確にしている。
 この体制の下、顧客ニーズに沿った適切で正確な積算をタイムリーに提示し、建設地に最適な施工計画を立案する。高品質な建築物を実現するため、経験豊富な日本人スタッフの監督・指導の下、ベテランのローカルスタッフが施工管理を担う。
 メンテナンスもきめ細かく実施している。瑕疵(かし)期間終了後も専属のメンテナンス部門が迅速に対応する。親会社のナカノフドー建設とも緊密に連携しており、顧客の要望があれば日本側でも対応する。
 こうした事業スキームを確立し、高品質で環境性能に優れたシンボリックな物件を数多く施工してきた。シンガポール建設省(BCA)の表彰制度では、施工品質や安全性、設計・施工上の工夫など、建設プロジェクトの優れた成果に対する表彰をたびたび受けている。
 同国で運用されているグリーン建築評価制度「Green Mark Award」では、最上位の「プラチナ」レベルを複数の物件で獲得。環境性能に優れた建物の施工でも実績を上げている。
 17年9月には、BCAが開設した共同住宅の品質に着目した検索サイト「Search for Quality Housing」で卓越した品質が評価され、初回の「トップ10請負企業リスト」で1位に選ばれた。
 飯塚隆社長は「ナカノシンガポールは安全、品質、誠実さ、そしてチームワークという、世界共通の価値観を体現した高水準のプロジェクトを数多く手掛けてきた」と胸を張る。その支えとなったのは「50周年という記念すべき節目は『人』」との思いだとし、「あらゆるプロジェクトにスキルと情熱を注いできた従業員の献身的な努力に感謝する」と話した。
 (次回から3面に掲載)


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2026年7月27日月曜日

新社長/きんでん・吉増憲二氏/現場力高め選ばれる会社へ

 「人と現場」を経営の根幹に据え、これまで培ってきた技術力や施工力をさらに高める。人財育成や施工体制の強化、DX推進を通じて旺盛な需要を取り込み、GXなど成長分野にも積極的に投資する。グループを含めた総合力を磨き、地域密着の総合設備エンジニアリング会社として社会から求められ、顧客から選ばれる会社を目指す。
 --就任の抱負を。
 「2026年度は6カ年中期経営計画の最終年度となる。この間、連結ベースで売上高7000億円程度、営業利益500億円程度という成長指標を2年前倒しで達成するなど、組織面を含め大きく成長した。一時的なものにせずさらに前進させたい。良きものは守り、変えるべきものは変える。安全・品質を最優先に、社会や顧客ニーズの変化に応えたい。関西電力グループの一員として電力安定供給という社会的使命も果たす」
 --経営方針は。
 「最も大切なのは『人』と『現場』であり、社員が力を発揮できる環境づくりに努める。私自身、一貫して一般工事部門で歩み、苦労を重ねながら施工管理に携わってきた。この経験からも事業の原点は現場にあると考えている。『現場力』と『必ずやり遂げる精神』を次世代へ受け継ぐ人財を育てたい。ここ数年は毎年400人超の新卒者を採用している。きんでん豊洲ビルや建設中の新きんでん学園などの教育拠点を活用するとともに、研修内容も充実し現場力を高めていく。失敗を恐れず挑戦する企業風土も大切にしたい」
 --今後の受注戦略は。
 「建設市場は当面堅調に推移するだろう。データセンターや半導体関連は成長分野であり、1990年代から培ってきた大型案件の施工実績とノウハウがある。電気、空調、情報通信、内装まで対応できる総合力で需要を取り込む。ビルや工場など従来分野も顧客に寄り添った提案を続ける。施工体制の強化は不可欠だ。地域密着営業を基本に、大型案件ではエリアを越えた『オールきんでん』で対応する。北弘電社や弘電社と連携を深めながら施工能力を高め、協力会社との関係強化にも力を注ぐ。M&A(企業合併・買収)は施工力や技術力の向上につながる案件を慎重に見極める」
 --DX・GXをどう成長戦略につなげるか。
 「DXはAI活用に向けた社内検討を進め、生産性向上や業務改革を加速する。GXでは関西電力と展開する蓄電所向けの保守・メンテナンス事業や『カン-denchiファンド』を収益の柱に育てたい。洋上風力など再生可能エネルギー分野も事業性や採算性を踏まえ、脱炭素社会の実現に貢献していく」。
 (6月24日就任)
 (よします・けんじ)1988年近畿大学理工学部電気工学科卒、近畿電気工事(現きんでん)入社。2017年執行役員大阪支社長、24年取締役兼常務執行役員技術本部長、25年経営執行役員常務。好きな言葉は「和をもって尊しとなす」。現場経験を重ねる中で、仲間と力を合わせ、対話を大切にしてきた。和歌山県出身、64歳。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186389
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回転窓/届けられた数だけ

 江戸時代の僧侶で歌人の良寛には、落とし物を巡ってこんな話が伝わる。誰かに落とした金を拾うのは楽しいものだと聞き、それなら試そうと自ら金を地面に捨てては拾った▼ところが一向に楽しくない。すると何度も繰り返しているうちに、金が草むらにでも入ったのか、本当になくなってしまう。苦労してようやく見つけた時、楽しいものだと喜んだという▼この逸話は、小説家・小沼丹(1918~96年)の随筆「落とし物」にも登場する。小沼は二度ばかり財布を落とし、いずれも手元に戻ってきた経験をつづっている。一度は近所の人が拾い、中に入っていた名刺を手掛かりに、奥さんを通じて知らせてくれた▼ACジャパンが本年度、「3128万の思いやり」と題した全国キャンペーンを展開している。1年間で警察に届けられた落とし物は3000万点を超え、それら一つ一つに人の思いやりがある▼全国キャンペーンのCMは実際に届けた人たちの言葉を重ね、最後に「ありがとう。あなたのおかげで、この国は優しい」のナレーションが入る。この優しさを受け継いでいける、この国でありますように。


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凜/ナカノフドー建設東京本店工事部・堤理香子さん/仲間を頼りながら良いものを

 父親が短大で設備などを教えていたこともあり、物心ついた頃から建設の仕事が身近にあった。建築系の大学に進学し、マンションや工場など規模の大きな建物に携わりたいとの思いから、施工管理の道を目指すようになった。大学の先輩が働いていたことに加え、アットホームな社風にも心が引かれ、入社を決めた。
 仕事のやりがいは建物が完成した時の達成感だ。人と話すことが好きで、さまざまな人とコミュニケーションを取れることも、仕事の魅力だとほほ笑む。入社後は1~5年目に施工管理を担当し、6、7年目は施工管理を支える部署に在籍。8年目を迎えた現在は再び現場に立っている。苦労も多いが、「所長をはじめ職人さんたちの優しさに助けられている」と話す。
 転機は入社5年目。現場での人間関係に悩み、「自分は施工管理に向いていないのでは…」と感じた。仮囲いや試掘など、施工が本格化する前の業務や書類作成を担う部署へ異動。施工管理から少し距離を置いたことで視野が広がり、周囲を頼ることや相談することの大切さを学んだ。
 心掛けているのは、「人を頼りながら、一緒に良いものをつくり上げること」。持ち前の笑顔とコミュニケーション能力に加え、困難を乗り越える中で培った柔軟さを強みに、周囲との信頼関係も大切にしながら、きょうも仲間と共に現場を支えている。
 (つつみ・りかこ)


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186402
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日本DX大賞/6部門24件を選定、大成建設が業務変革部門で大賞受賞/実行委員会

 日本デジタルトランスフォーメーション推進協会(JDX)ら3団体でつくる実行委員会が「日本DX大賞2026」の受賞者を決めた。過去最多186件の応募の中から、6部門24件を選定。このうち業務変革部門の大賞を大成建設の「T-BasisX:建築DX標準基盤-『夢のある建築現場』実現のために-」が受賞した。特別賞(4部門8件)も合わせた表彰式を22、23日の2日間、都内で開いた。
 同賞は単なるデジタルツールの導入にとどまらず、現場の課題に真摯(しんし)に向き合い、業務プロセスや組織風土そのものを変革した事例を発掘し表彰する。受賞者は「JDXアンバサダー」として培った貴重な知見を次なる変革の起点として広く展開し、社会全体のDX推進に貢献してもらう。
 業務変革部門は、社内のプロセス変革や働き方改革など、抜本的な業務改善を実現したDX事例を表彰する。大成建設のプロジェクトは、建設業界が直面する人手不足や資源高騰の課題に対し、業界のイメージを根本から変えるほどのラジカルな業務変革に取り組み、確実な成果を上げていると高く評価された。
 受賞者は次の通り。
 【支援部門】〈大賞〉ふくおかフィナンシャルグループ〈優秀賞〉堺市・堺DX推進ラボ、NTTDXパートナー〈奨励賞〉北九州産業学術推進機構
 【地域DX部門】〈大賞〉横須賀市〈優秀賞〉日本ヘルスケアプラットフォーム〈奨励賞〉熊本県玉名市、磐田市立総合病院
 【庁内DX部門】〈大賞〉福島市・富士フイルムシステムサービス〈優秀賞〉玉名市役所〈奨励賞〉長崎県、日向市
 【サステナビリティ部門】〈大賞〉もりやま園〈優秀賞〉クラダシ、会津若松市上下水道局〈奨励賞〉松江土建×フォーラムエイト
 【価値創造部門】〈大賞〉追手門学院〈優秀賞〉アート引越センター、ヒューマングループ〈奨励賞〉Seibii
 【業務変革部門】〈大賞〉大成建設〈優秀賞〉三共電機〈奨励賞〉大阪ガス、東京ガスネットワーク
 【特別賞】〈勘定奉行クラウド賞〉ふくおかフィナンシャルグループ〈オーディエンス賞〉福島市・富士フイルムシステムサービス〈同・事前投票最多得票〉会津若松市上下水道局〈ポスターセッション賞・最優秀賞〉掛川市、オリエントコーポレーション〈同・優秀賞〉高エネルギー加速器研究機構、ホリエ〈Field Transformation DX Award〉ニイミ産業。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186395
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東建/池上会長らが会見/担い手確保と育成・定着、BCP強化に注力

 東京建設業協会(東建)の池上一夫会長ら幹部は24日、都内で開いた理事会後に記者会見し、就任の抱負などを語った=写真。池上会長は「今まで取り組んできたことをさらに深化させていく」として、「担い手確保と育成・定着に力を入れる」考えを示した。BCP(事業継続計画)の強化を進める方針も表明。「災害など有事に建設業が災害対策できないと意味が無い」と指摘し、BCPの一環で連絡訓練を実施し「会員企業の連絡体制を整えたい」と語った。
 都立工科高校との連携推進協議会に参画し、東建としてカリキュラムを提供しつつ建設業の魅力も発信していく。「具体的な成果は時間がたたないと見えない。地道にしていくことが大事だ」と述べた。
 清水琢三副会長は、働き方改革について「大手は進んでいるが中小や民間建築では課題が残る」と指摘。中小企業の実態把握に向けた調査を進める考えを示した。大谷清介副会長は「賃金をしっかり引き上げ、技能者まで行き渡らせることが重要だ」と述べ、発注者への働き掛けを強める。
 工事現場では熱中症対策の一つとしてサマータイムを導入する動きがある。池上会長は、「市街地工事では早朝・夜間施工への切り替えは近隣住民への配慮やサプライチェーン(供給網)など資材供給体制を考えると難しい側面がある」との認識を示した。「工期が延びることは受発注者双方にとってよくない。必要な費用をかけて熱中症対策を講じ、乗り切ることが現実的だ」と述べた。
 清水副会長は、単に作業時間を短縮するのではなく、生産性向上を図りながら暑熱対策を進めることが重要だと強調。「夏場は急に作業中止もあり得るが、作業員は拘束している。日給ベースではなく、月給を前提とした積算や人件費の確保が必要になるのではないか」との考えを示した。
 大谷副会長は「猛暑前提の工期設定を発注者と協議していく時代になるのでは」と指摘。施工時期の平準化なども含め、気候変動に対応した施工計画への転換が必要との認識を示した。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186400
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エリア発/巴山建設/女性目線で現場を変える、若手育成も担い手確保に一役

 建設業の担い手不足が深刻化する中、女性活躍の推進や若手育成で独自の工夫を重ねる企業が東京都調布市にある。巴山建設(巴山一済社長)は、女性社員の声を経営陣に直接届け、現場環境の改善につなげる「ともやま小町」の活動で着実に成果を上げている。中学校や専門学校との連携にも力を入れ、人材確保にも工夫を凝らす。性別にかかわらず誰もが働きやすい職場を整え、人材が定着する会社づくりを目指している。
 女性が働きやすい現場づくりを本格化させたのは、巴山一済社長が就任した2021年ごろ。同社初の女性施工管理職が入社したのをきっかけに、女性専用の休憩室やトイレを整備した。髪の長い女性でもそのまま着用できる女性用ヘルメットも導入。その後も女性社員の要望を受け姿見の設置や、夏場にはスプレー式の日焼け止め、冬場には電気毛布を現場に配置するなど、細やかな改善を重ねてきた。総務部主任の渡口美紗子氏は「現場の声に柔軟に応えたいという社長の考えが大きい」と話す。
 「ともやま小町」の活動の一つが、女性社員による現場パトロールだ。施工現場だけでなく、内勤の女性社員も加わって現場を巡回し、細かな点まで点検する。トイレの配置や近隣に配慮した喫煙所の設置など、これまで見過ごされがちだった課題を洗い出し、改善につなげている。「女性が加わることで職場の雰囲気が変わり、男性社員の意識にも良い影響が出ている」と渡口氏は語る。
 担い手確保では、女性に限らず若手の採用にも力を入れる。建設業に興味を持ってもらい、業界のイメージ向上につなげようと、近隣の中学校や土木学科のある日本工学院八王子専門学校の生徒を対象に、現場体験や建設産業を紹介する授業を続けている。ドローンやICT施工など最新技術も紹介。渡口氏は「建設業全体のイメージを良くしたい」と意気込む。
 こうした取り組みが高く評価され、東京都の2024年度「東京都女性活躍推進大賞」特別賞と、技術同友会の第11回「女性技術者育成功労賞」組織奨励賞を受賞した。
 女性活躍をきっかけに現場環境の改善や人材育成を続けてきた同社。その姿勢は、担い手不足に悩む建設業界にとってモデルケースの一つといえそうだ。渡口氏は「建設業に挑戦したいと思う人を一人でも増やし、その人たちが安心して働ける環境をつくることが何より大切」と話している。
 ●巴山建設
 □所在地=東京都調布市多摩川2の25の1
 □電話=042・484・2828
 □ホームページ=https://www.tomoyama-group.co.jp/kensetsu/company/
 【会社概要】
  1950年創業。河川や道路、橋梁、災害復旧工事で多数の施工実績を持つ。受注工事でドローン測量や3D設計データ、ICT建機などを取り入れ、質の高いサービスと建設現場の省人化を両立する。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186392
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奈良県/文化会館コンセッション(奈良市)/DMG森精機グループに

 奈良県は24日、コンセッション(公共施設等運営権)方式のPFIを導入する奈良県文化会館(奈良市登大路町)運営事業の公募型プロポーザルで、DMG森精機を代表企業とするグループを優先交渉権者に決めた。委託上限額は52億8751万7000円(税込み)だった。
 構成企業はシアターワークショップとJTBコミュニケーションデザインで、協力企業はピーエーシーウエストとイオンディライト。アドバイザー企業をエナジーラボが務める。
 県は2027年度のリニューアルオープンを目指して同会館の大規模な改修工事を進めており、同事業ではリニューアル後の運営・維持管理を行う。運営期間は15年。事業内容は▽統括管理業務▽内覧会やオープニングイベントの開催業務を含む開業準備業務▽運営業務▽維持管理業務▽飲食施設運営などの付帯業務-など。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186387
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2026年7月24日金曜日

建コン九州/夢アイデアまちづくりの提案募集/9月30日まで受付

 建設コンサルタンツ協会(建コン協)九州支部は第24回「夢アイデアまちづくりに関する提案」の作品を募集している。まちを楽しく元気にし、人が驚き、感動するアイデアを受け付ける。応募は9月30日まで。まちづくり構想や観光、地域振興など作品のジャンルや対象地域は自由。
 応募部門は「一般の部」、中学生以下を対象とした「ジュニアの部」。一般の部は応募の書式・枚数は問わないが、400字詰め原稿用紙10枚程度が目安。ジュニアの部はA4用紙2枚分の指定様式で受け付ける。
 賞金は一般の部は最優秀賞10万円分、優秀賞3万円分、優良賞1万円分の商品券、ジュニアの部が最優秀賞1万円分、優秀賞5000円分、優良賞3000円分の図書券を贈る。本年度からインフラ分野で実現に向けた具体性があり、行政と連携して動かせる可能性のあるアイデアを評価する「九州夢インフラ賞」も新たに創設した。
 11月28日に「夢アイデア交流会2026」を福岡市中央区のTKPエルガーラホールで開催し、1次審査を通過した作品の発表や審査、表彰を行う。ライブ配信も実施予定。
 夢アイデアは理想の地域像の夢やアイデアを具現化することで、より良いまちづくりを目指す同支部独自の活動。累計1000件以上の応募があり、実現に向け進んでいる案もある。
 応募や問い合わせは同支部の夢アイデア交流会事務局(電話092・434・4340、FAX092・434・4342、メールqsinfo@jcca.or.jp)へ。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186304
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回転窓/漫画で触れる職人の魅力

 待ち望んでいた漫画作品の第2巻が発売された。伝統の手仕事を圧倒的ディテールと珠玉のドラマとともに描く『神田ごくら町職人ばなし』(坂上暁仁著、リイド社)。人気作品とあって先日訪れた書店には平積みされていた▼おけ職人や刀鍛冶、畳刺し、左官といった職人の技と意地を静かな熱さで伝える短編集の前作に対し、今作は長編。職人の試練と宿命を描く建具屋編を完全収録している▼仕事は早いが全てにおいてずさんな建具職人・惣次が、親方の厳しい教えに反発し賭場で渡世の争いに巻き込まれていく。命と引き換えに命じられた建具修理に没頭する中で、親方の思いに気付き、そして建具の技と道具の大切さに目覚めるという展開だ。読者は圧巻の描写に引き込まれる▼神田ごくら町は粋でいちずな職人の町として描かれているが、小欄が暮らす東京の下町も職人の町。畳や表具、指し物、のれん染めなど職人たちの息遣いを感じるが、いつまで続くのか不安も少なくない▼手仕事を通じて生み出された製品や空間には、作り手の技術やぬくもり、情熱が宿る。そうした職人の魅力に、一つの漫画作品を通じて触れられる。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186294
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東日本高速道路東北支社長・加藤健治氏に聞く/『安全最優先』軸に4車線化推進

 ◇現場主義で信頼される高速道へ
 東日本高速道路東北支社の支社長に6月25日付で加藤健治氏が就任した。加藤氏は「安全最優先」「現場主義」「全体最適」の三つを軸に、安全で安心な高速道路サービスを提供し続けることが使命と話す。高速道路が本来の機能を発揮するための4車線化事業、防災・減災の観点でリニューアル事業を着実に進める。
 --就任の抱負を。
 「高速道路は地域の産業や暮らしを支え、災害時には命を守る重要なインフラだ。老朽化や災害への対応、担い手不足など、取り巻く環境は大きく変化しているが、将来にわたって地域から信頼される高速道路を維持したい。工事、保全、交通管理、料金、SAなど多くの部署が連携してサービスを提供している。地域社会にとって何が最善かを支社全体で考え、行動できる組織を目指す」
 --力を注ぐプロジェクトは。
 「計画的な更新・修繕によるリニューアル事業を着実に進める。4車線化事業は、最盛期を迎える秋田自動車道で工事をしっかり進めたい。雪の影響を受けにくい常磐自動車道は、東北自動車道のバックアップ路線としても4車線化を急ぐ。地域の発展や国土強靱化を考えると、都市圏の環状道路も2車線区間が残っていることが課題と認識している。仙台北部道路と仙台南部道路で検討を深める」
 「民営化でエリア運営の考え方は大きく変わった。交流人口が増えればお客さまも増える。そのための施策を進めていく。災害対応では東北道路啓開計画が策定された。ドローンなどの新技術を活用し、実効性の高い災害対応力を身に付けたい」
 --働き方改革と生産性向上にどう取り組む。
 「限られた時間で付加価値の高い成果を生み出せる環境づくりが重要だ。DXやICTを積極的に活用し業務の効率化と省力化を追求する。最終的に事業を支えるのは人だ。技術や経験の継承をこれまで以上に意識し、人材育成に力を注ぐ。建設会社の負担を軽減するため、書類の簡素化や遠隔臨場など、できることを臆せず対応する。どのような取り組みが効果的か継続的に対話する」
 --組織運営で心掛けることは。
 「現場を知らなければ適切な判断はできない。良い情報だけでなく、リスクや困り事も上層部に届く組織が理想だ。若手、ベテランを問わず自由に意見が交わせる風通しの良い職場を大切にしたい。多くの関係者との対話を重視し、共通の目標に向かって力を合わせていく」。
 (かとう・けんじ)1993年東京工業大学大学院土木工学科修了、日本道路公団入り。関東支社東京外環工事事務所長、建設事業本部建設部長、同副本部長を経て6月から現職。信条は「和を以て貴しとなす」。東京都出身、58歳。


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三井不/産業デベの地位確立/DC開発に6000億円超投資

 三井不動産は23日に都内で会見を開き、ロジスティクス部門の事業展開を説明した。海外を含めた開発物件が88件、累計投資額は役1兆4000億円に達した。開発中の案件が24件(総延べ約140万平方メートル)あり、年度内に「MFIP海老名&forest」など4件が完成する。今後は物流だけでなく、データセンター(DC)や研究所なども開発ターゲットに位置付け、「産業デベロッパー」としての地位を確立する。DC分野の投資規模は2035年度までで6000億円以上を計画している。
 ロジスティクス部門の中核となる物流施設は、26年度中に「MFIP海老名&forest」「(仮称)MFLP入間II」「(仮称)MFLP三郷」の3棟が完成予定。倉庫以外では「相模原DC計画」も27年1月の完成を控える。
 さらに同9月には大坂都心エリアの旗艦施設となる「SGリアルティ・MFLP大坂加島」(延べ21・1万平方メートル)、28年9月には「NLFP・LOGIFRONT京都八幡I・II」(総延べ23・9万平方メートル)などの大型案件が竣工見込みだ。会見で涌井耕人ロジスティクス事業部長兼イノベーション推進室長は「年6~8件を安定的に供給していきたい」との考えを示した=写真。
 ただ建築費の高止まりで、市場環境の厳しさは増している。冷凍冷蔵倉庫の開発など物流倉庫の付加価値向上に取り組む。人流創造など街づくりとの連携や防災機能の付与など、同社の強みとする「街づくり型」の物流倉庫開発に一層力を入れる。蓄電池やコンテナ型DC、ペロブスカイト太陽電池など先端技術などの導入を検討する。
 将来的な自動運転への対応も視野に入れる。25年4月に自動運転車両向け地図サービスを提供するダイナミックマッププラットフォームと提携協定を締結。今月21日には自動運転トラックを開発するT2(東京都千代田区、熊部雅友代表取締役兼最高経営責任者〈CEO〉)への出資も発表した。さらにトラックバースの荷役時間管理ソフト「&LOGI Berth」を開発し、サービス展開を検討しているという。
 DC事業は現在、運用中3棟、開発中が7棟。主に東京・多摩エリアと大阪・北摂エリアを中心に開発していく方針。目標額は昨年発表した35年度までに6000億円超を据え置いたが涌井部長は「既に開発中案件だけで3000億円を超えている。柔軟に対応したい」と述べ、目標の上方修正に含みを持たせた。エリア面でも「実需を拾っていきたい」と多摩、北摂エリアに限らず開発案件を模索していく姿勢を見せた。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186295
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泥リ協/特定建設資材位置付けなど要望/国交、環境両省へ

 泥土リサイクル協会(泥リ協、嘉門雅史理事長)は、建設汚泥の適正な現場利用と工事間利用を促すための制度改正を国土交通省と環境省に申し入れた。建設汚泥を建設リサイクル法の特定建設資材に位置付けることや、発注者が現場内利用と工事間利用を検討することの義務化などが柱。地域で資源を循環させる「地域循環型リサイクル」の実現を求めた。
 嘉門理事長が15日、国交省の森下博之総合政策局公共事業企画調整課長と、環境省の大川正人環境再生・資源循環局廃棄物規制担当参事官室参事官に要望書を手渡した。
 建設汚泥は再資源化率が94・6%と高い水準にあるものの、中間処理、再販売が多い。国の調査によると、現場内利用率は21・0%、工事間利用率は0・3%にとどまっている。泥リ協は、建設汚泥を地盤材料として再利用するための技術開発、人材育成に取り組み、現場内利用と工事間利用は累計70万立方メートル超の実績がある。コスト削減、二酸化炭素(CO2)の排出削減効果を確認している。
 現場利用、工事間利用を巡っては発注者の検討不足が指摘され、制度上のインセンティブ、不明確な廃棄物該当性判断、需給のマッチングなどが課題に挙がる。そこで特定建設資材への位置付けなどに加えて、▽利用率に関する数値目標(KPI)の設定▽総合評価方式や工事成績評定での加点などの経済的インセンティブの導入▽工事間利用を促進する広域マッチングシステムの整備▽廃棄物該当性判断の明確化▽発注者や設計者を含めた人材育成制度の充実-を要請した。
 要望の実現は、最終処分量やCO2排出量の削減、不法投棄の防止につながると見ている。泥リ協は建設汚泥のリサイクルを「処理から資源循環へ転換」することで、建設分野のGXとカーボンニュートラルの実現に貢献する活動に力を入れるという。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186299
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京都市/学校空調設備BTO/Daigasエナジーグループに

 京都市は、6月23日に一般競争入札(WTO対象、総合評価方式)を開札した「京都市立学校空調設備整備事業」の落札者を266億8751万0094円(税抜き、以下同)でDaigasエナジーグループに決定した。事業手法はBTO(建設・移管・運営)方式のPFIを採用。市内の141小学校と59中学校、5義務教育学校を対象に既存空調設備の大規模更新を行う。予定価格は336億7079万1000円だった。
 グループの構成員はDaigasエネテック、エネ・グリーンの2社。協力企業は総合設備コンサルタント、ダイキンエアテクノ、フロンティアコンストラクション&パートナーズの3社。
 事業内容は、▽設計▽施工▽工事監理▽所有権移転▽性能保証▽維持管理▽移設。
 8月に基本協定を締結する。9月に同グループが設置する特別目的会社と仮契約を結び、12月議会の議決を経て正式契約する。設計・施工期間は2027年1月~30年3月、維持管理期間は27年4月~44年3月を想定する。具体的なスケジュールは今後詰める


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186303
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オリエンタル白石ら/ニューマチックケーソン工法設備配置計画の自動化ソフトを開発

 オリエンタル白石は、ニューマチックケーソン工法の設備配置計画を自動化するソフトウエアを開発し、全社展開を始めた。地上の工事ヤードや作業空間内で使う設備配置案を自動で作成する。従来数日かけて作成していた配置案を、20分程度で算出できる。ソフトには熟練技術者のノウハウを盛り込み、配置計画業務の均質化を目指す。
 ソフトは東京大学発のAIスタートアップの燈(東京都千代田区、野呂侑希社長兼最高経営責任者〈CEO〉)と共同で開発した。
 自動処理と人の手を組み合わせ、効率化と正確性を両立。対象の現場の図面(DXFファイル)から地上の工事ヤードやケーソンの寸法や形状を読み込むと、受変電設備や掘削重機など、必要な設備配置を出力する。人の手で位置を仮決めし、その後ほかの設備位置を再計算する機能も備えた。配置案はDXFファイルとして出力でき、現場図面としての使用も可能だ。
 オリエンタル白石によれば従来、ニューマチックケーソン工法を用いた施工に必要な設備の配置計画立案には多くの時間と労力を要していた。掘削重機や地上に土砂を搬出するシャフト、地上で土砂を受け取る揚重機の位置などが相互に干渉するため、考慮する条件が多い。熟練技術者が数日かけ配置案を作成していた。
 同社は今後使用者から改善点などの意見を集め、2028年ころに改良版のリリースを目指す。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186301
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2026年7月23日木曜日

スコープ/ジオテクノロジーズが新サービス/AIが地図を「理解」し意思決定支援

 キーワードを入力するだけで、AIエージェントが条件に合う場所を特定してくれる。そんなサービスが実用段階に入った。ジオテクノロジーズ(東京都文京区、八剱洋一郎社長)のAIエージェントは、地図情報に加え、人流や購買、画像データなどを学習・解析。「急カーブの多い道を抽出して」「変わった形の郵便ポストを探して」といったキーワード検索に応え、利用者の意思決定をサポートする。
 同社は、地理空間情報と自律型AI基盤を組み合わせたAIエージェント「GeoTechAgent」の提供を4月に始めた。人間の主観やニュアンスを含む自然言語で高度な空間解析ができるのが特徴だ。日常の言葉で入力するだけで、条件に合う場所を即座に特定する。
 AIが地理空間情報を理解できるよう、最新技術を取り入れた。同社独自のデータから関連情報を検索し、回答精度を高める「RAG」や、AIと外部システムを円滑に連携させる接続規格「MCP」を採用。自社データに直接アクセスし、正確な回答を生成するとともに、将来の機能追加にも対応できる拡張性の高い基盤を構築した。
 AIエージェントは、機械学習を出発点に、自然言語対話、時間軸予測、エコシステム構築へと段階的に機能を高度化していく。「急カーブの多い道」は地図データ、「変わった形の郵便ポスト」は画像データから回答する仕組みを実現している。
 「生きたデータを集める仕組みが確立できているのが強み」と話すのは、中村比呂記氏(最高AI責任者〈CAIO〉)。精度の高いデータは、AIによる分析の信頼性を支える土台になっている。
 同社は1995年、自社整備の地図サービス「MapFan」の提供を開始した。豊富な地理空間情報を基に、目的地までの最適な経路を案内する。車、自転車、徒歩に加え、大型車向けのルート検索にも対応。地図は車載カメラの映像などを基に作成し、毎月1回更新している。常に新鮮な情報を蓄積し続けているのが強みだ。
 2020年には移動するだけでポイントがたまるアプリ「トリマ」をリリースした。5月時点の累計ダウンロード数は2500万件に達した。同社によると、利用者の同意を得た上で、1日当たり約10億件の位置情報を取得している。レシートの写真を投稿するとポイントがたまる機能もあり、購買データも取得できる。年代や性別などの属性に加え、移動ルートなどのデータも収集している。
 写真投稿型アプリ「ジオクエ」は、街中のビルや駐車場など指定施設を撮影するとポイントがたまる。利用者が投稿した画像は、同社の地図や道路規制情報の更新に活用される。さまざまなアプリを通じて集めた膨大で最新のデータが、AIエージェントの信頼性を高め、さらなる進化につながっている。
 一般的な生成AIは現在、空間情報の意味を理解することが苦手という。「ある地点間を移動したい」と入力すると、インターネットの文字情報を参照して回答する。誤った情報やもっともらしい誤回答を生成するリスクがあるため、信頼性には課題が残る。
 国主導では、地理空間情報とAI技術を組み合わせた「ジオAI」の研究が進む。内閣官房と国土交通省は2月、「ジオAI研究会」を立ち上げ、地理空間情報とAIを組み合わせる取り組みについて産学官で議論を開始した。5月にまとめた中間整理では、防災・減災や都市計画、交通分野などでの活用が見込まれるとした。
 AIで機械やロボットを動かすフィジカルAIと、空間を理解するジオAIを連携させることで、ロボット単体の動きだけでなく、街全体の物流や交通網を最適化する未来も展望する。ジオテクノロジーズも同研究会にGeoTechAgentの事例を提供し、議論を後押ししている。
 中村氏は「行政機関が保有するインフラデータの公開が進めば、さらにAI活用の可能性が広がる」と話す。地理空間情報は世界各国で整備が進み、国交省によると「質・量ともに充実した状態」にある。急速に進化するAIとの融合によって、インフラの整備・維持管理や国土保全、都市計画がどう変わるのか。今後の展開に注目が集まりそうだ。

 □ジオテクノロジーズ沿革□
 1994年パイオニアの全額出資でインクリメントPとして設立。カーナビ地図開発が主力事業。2021年パイオニア傘下から独立。22年から現社名。移動でポイントがたまるアプリ「トリマ」など消費者向けサービスの展開も進める。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186252
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回転窓/環境配慮が広がる資格

 標高のある高原でこの時期に見頃を迎えるニッコウキスゲ。だいだい色の花はやんちゃでかわいい子どものようだし、少し反り返って咲く姿は気品のある大人のようにも見える▼その群生地は、山道が車で渋滞することが多く、この3連休は長野県のある自然保護センターが回り道を案内していた。大勢の人が花をめでてくれるのはうれしいけれど、こんなに混雑していなかった頃の花の色と山の景色を懐かしく思えた▼日本生態系協会が運用しているビオトープ管理士の受験者が着実に増えている。自然の保全や再生が安心して任せられる技術者を増やすことなどを目的に創設された▼資格は建設技術者にとどまらず、一般の保持者もいて2級は小学生の合格者が登場した。今年の受験申し込みは9月14日まで。入札契約の優遇があって建設関係者の受験が目立つものの、協会担当者は「環境を巡る意識の高さ、広がりを感じている」と話す▼ニッコウキスゲの見頃は1週間ほど。人の暮らしも建設業の仕事も、自然との向き合い方が問われ続けていく。環境配慮の行為が重なって、花の見頃が少しでも延びるようならうれしい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186258
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兵庫県/コウノトリ但馬空港在り方検討で最終報告案/将来研究に空飛ぶクルマ活用など

 兵庫県は14日、コウノトリ但馬空港(豊岡市上佐野)の在り方を検討する懇話会の第7回会合を開き、最終報告案を取りまとめた。現有の空港施設を最大限活用しつつ、県と運営会社、地元が一体で、旅客増や防災機能強化など価値向上に取り組む方針を提示。空飛ぶクルマの活用や滑走路延長などを将来に向けた研究課題に位置付けた。
 報告案は、今後あるべき姿に▽人とモノと地域をつなぐ空の玄関口▽多様なモビリティの結節点▽地域の防災拠点▽にぎわい機能-の四つを掲げた。その実現に向け、「着実に取り組むこと」と「将来に向けて研究すること」に区分して施策を整理した。
 今後取り組む施策では、旅客増に向けた利用促進や新たな路線展開、空港公園などを活用したにぎわいづくり、防災拠点としての機能強化を推進。滑走路端安全区域(RESA)の国際的な安全基準への適応を図るほか、衛星航法補強システム(SBAS)を活用した進入方式の適用などで就航率向上に取り組む。
 2026年度はターミナルビル(S造2階建て延べ2255平方メートル)の防災機能強化と、RESAの拡張でそれぞれ実施設計に着手。RESAは滑走路の両端で盛り土造成を行い、それぞれ50メートル拡張する。
 将来の研究項目には、飛行機や空飛ぶクルマ、高速バス、路線バスをつなぐ交通結節点としての役割や、進入灯の整備、滑走路の延長を位置付けた。滑走路延長は地元の期待が大きい一方、費用対効果や航空会社の動向などを踏まえた上で検討を進める考えを示した。
 コウノトリ但馬空港(約38ヘクタール)は1994年に開港し、但馬空港ターミナルがコンセッション(公共施設等運営権)方式で運営。1本の滑走路(延長1200メートル)を備え、大阪国際空港(伊丹空港)との間で朝夕2往復が就航している。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186268
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サンケイビル/木造ビルの展開に注力/施工時のCO2排出量削減

 サンケイビルが木造ビルの展開に力を入れる。鉄骨の量を減らすことで建設時の二酸化炭素(CO2)排出量を削減。環境負荷を緩和し、持続可能な社会の実現を後押しする。使用する木材は高い耐火性能を持たせることで入居者が安心して働ける環境を整える。都市で働く人が森や木の循環に触れられる場も創出する。
 同社が東京都千代田区で建設していた木造とS造のハイブリッドオフィスビル「KiGi AKIHABARA」が22日にオープンした。9階建て延べ1072平方メートルの規模。同規模のS造ビルに比べ、59・1トンの鉄を木に置き換えた。施工時のCO2排出量は鉄を使った場合に比べ112・3トン減らした。耐火性能の高い木材を使い、安全性も高めた。
 ビルの所在地は千代田区東神田2の8の16(敷地面積169平方メートル)。JRなどが乗り入れる秋葉原駅から約530メートル南東に位置し、神田川に面している。設計は熊谷組、施工を熊谷組・住友林業JVが担当した。
 柱や梁、床の木材には熊谷組が開発した「環境配慮型λ-WOODII(ラムダウッド・ツー)」を採用した。木造の構造体に強化石こうボードで耐火層を設けた木造耐火技術。60~120分の耐火性を備えている。最上階の柱は木材を耐火被覆として利用した鉄骨部材「ドレスウッド」を使った。
 ビルが立地する場所にはもともとサンケイビルが所有するオフィスビルが立っていた。既存ビルの杭は残しつつ、その間に新築杭を支持層まで打ち込んで新たな建物を支えている。
 サンケイビル技術本部建築技術部の稲岡理絵マネジャーは22日に開いた発表会で「さまざまな技術を組み合わせているので、木造や一部木質化を他の設備も展開していけたら」と今後の方向性を話した。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186265
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戸田建設/安全品質の知見をAIが高度に分析、作業内容に応じ教訓抽出

 戸田建設は22日、社内に蓄積された膨大な安全・品質情報を生成AIで検索・整理し、迅速に提示する「安全・品管管理チャットボットシステム」を開発したと発表した。現場職員が作業内容を入力すると、関連する過去の事故事例や対策を対話形式で要約・提示する。現場での安全意識改革と、実効性ある指導体制の強化につなげる。今後もAIと社員の創造性や知見を組み合わせ、安全・品質管理の高度化を目指す。
 AIソリューション事業を手がけるHACARUS(ハカルス、京都市中京区、染田貴志代表取締役兼最高経営責任者〈CEO〉)の支援を受け開発した。社内の複数システムに分散していたデータを横断的に活用する。▽安全ポータル(過去の災害事例や事故情報)▽ヒヤリポ(現場で発生したヒヤリハット事例)▽環境・品質管理システム(環境や品質に関するトラブル事例)-の3システムと連携し、データを収集する。
 利用者が作業内容を対話形式で入力すると、AIが過去のデータから関連事例を即座に特定し、回答を提供する。回答項目は「要因の整理」「処置・対策」「参照元資料へのリンク」など。作業内容に応じた安全・品質の教訓を抽出し提示する。
 今後は、システム開発を通じ明確になった課題に対応し、より精度の高い情報を提供していく。自社開発の「Toda-AI-Portal」と連携し、全社に水平展開していく。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186263
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2026年7月22日水曜日

静岡県、JR東海/リニア工事で自然保護協定締結/県と国のモニタリング体制構築

 静岡県とJR東海は18日、県庁でリニア中央新幹線静岡工区の着工後を見据えた自然環境保全協定の締結式を開いた。協定には、水資源や生物多様性の保全、トンネル発生土の扱い、モニタリング体制などを盛り込んだ。水嶋智国土交通省事務次官立ち会いのもと、鈴木康友知事と丹羽俊介社長が協定書に調印した=写真。
 協定には、工事に伴うトンネル湧水を全量戻す対応を明記した。南アルプスの自然環境への影響を回避・低減する措置も盛り込んだ。トンネル発生土はオンサイト処理を基本とし、可能な限り無害化、減量化する。藤島発生土置き場では、二重遮水シートとベントナイトシートを活用し、徹底した封じ込め措置を講じる。
 自然環境の保全に影響が出た場合は、工事を一時中断する。JR東海が原因を調査し県へ報告。県が設置する「環境影響評価(環境アセス)審査会中央新幹線部会」と、国が設置する「リニア中央新幹線静岡工区モニタリング会議」が連携し、モニタリングを実施する。初会合の時期や開催頻度は今後検討する。
 締結式で鈴木知事は「2018年に専門部会を設置し、大井川の水資源と南アルプスの自然環境の保全について、JR東海と丁寧な議論を積み重ねてきた。流域市町村や静岡市、利水団体とも検討を重ね、本日を迎えることができた。心から感謝する」と述べた。丹羽社長は「一日でも早く着工できるよう尽力したい。モニタリングなどを確実に実施し、適切に運用したい」と語った。
 また、今後のスケジュールについて丹羽社長が「地元住民向けの工事説明会を開く予定だ。工事計画や環境保全策を説明し、理解を得た上で安全祈願祭と着工式を行う。具体的な着工時期は明言できないが、一日でも早く準備を進めたい」と説明した。
 両者は同日、東海移動新幹線を活用した県内産業や観光の活性化、新たな関係人口の創出などを進める「中央新幹線の建設と地域振興に関する基本合意書」も締結した。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186219
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回転窓/祭典の主役は誰なのか

 サッカー・ワールドカップ北中米大会は、スペインが4大会ぶり2度目の優勝を果たし、幕を閉じた▼今大会は出場チーム数が32から48に拡大。国際サッカー連盟(FIFA)によると総観客数は681万0966人に達し、過去最多だった1994年米国大会の358万7538人を大きく上回った▼大会は商業面で大きな成功を収めたといえるだろう。一方で、開幕前から懸念されていたトランプ米大統領の政治色を帯びた言動や物議を醸す振る舞いは、最後まで後味の悪さを残した▼象徴的だったのが19日の決勝後の表彰式だ。プレゼンターを務めたトランプ氏は表彰台に居座り続け、優勝国だけに許されるトロフィーリフトを前に、スペインの選手たちは戸惑いの表情を浮かべた。8万人を超える観客からブーイングが起こり、大統領の行動を制止できなかったFIFAの対応にも批判が集まった▼トランプ氏の任期中に当たる2028年には、米ロサンゼルスで夏季五輪が開かれる。100年以上の歴史を刻んできた世界最大のスポーツイベント。平和の祭典が政治の舞台へと姿を変えることだけは、誰も望んではいない。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186225
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青木あすなろ建設/夏季閉所の実証開始/モデル現場にサマータイム導入など

 青木あすなろ建設は21日、猛暑期に建設現場で働く社員や協力会社の職人らの安全と健康の確保を目的に、夏季現場閉所の実証を始めると発表した。全現場一律ではなく条件が整った国内のモデル現場を対象に試行。現場ごとの工程、発注者条件などを踏まえ、閉所期間や閉所形態を個別に調整する。得られた知見を基に現場ごとの実効性や課題を確認し、より働きやすい現場づくりにつなげる。
 実施期間は7~8月のうち熱中症リスクが特に高まる期間。モデル現場では、現場閉所や現場条件に応じたサマータイムの導入(熱中症リスクの高い午前11時~午後2時を休憩)に取り組む。このほか、パルスオキシメーター(指先をはさむだけで採血せずに血液中の酸素飽和度と脈拍数を測定する医療機器)など熱中症予防品を導入する。
 同社は若い世代が安心して建設業に挑戦できる環境の実現に向け、夏季現場閉所の取り組みを3段階で進める。第1ステップが26年度のモデル現場での試行。第2ステップは工期への影響や施工体制・人員確保、追加費用といった課題を整理した上で、より良い仕組みを検討する。第3ステップでは検証結果を踏まえ、全国の建設現場への段階的な展開を検討する。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186217
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国交省/就業体験モデル事業開始/建設業の魅力発信、民間にノウハウ水平展開

 国土交通省は、建設業の就業体験や魅力発信のモデル的な取り組みを始める。今夏以降、技術職や技能職の仕事内容を無料で体験できるプログラムを全国各地で展開。テレビやSNSを通じ、職人の技に迫る番組などのPRコンテンツを発信する。まずは国の予算を活用した実証事業と位置付け、若年層への訴求効果を分析し、継続的な実施に必要な方法・費用を検証。建設業団体や個社が活用可能なガイドラインに成果をまとめ、2027年度以降は民間が実施主体となる形で水平展開したい考えだ。
 就業体験は建設会社や訓練校の協力を得て、図面作成や施工管理、技能作業、ICT活用などのプログラムを用意。高校生や社会人を問わず、異なるプログラムに何度も参加できる。進路や就職・転職を選択する際の材料にしてもらう。
 初回は8月19日に東京都内で実物大モデルを用いた施工体験を行う。同25日は名古屋市、同27日は大阪市でCAD体験プログラムを開く。27年2月まで実施地域・内容を順次拡大する。委託先のエイジェックが開設したウェブサイト(https://kensetsu-taiken.mlit.go.jp/)で参加を受け付ける。
 PRコンテンツは日テレアックスオンが制作・発信を受託した。23日から、建設業の職人や道具に焦点を当てたミニドキュメンタリーを日本テレビで放送する。中高生に人気の縦型ショートドラマとタイアップし、建設業の魅力や将来性をアピールするエピソードを配信。国交省のユーチューブチャンネルで、中高生リポーターが建設現場を取材するコンテンツを今秋から順次公開する。
 いずれも現状は単発の取り組みとなるが、国交省は建設業団体や個社による継続的な実施につなげたい考え。工業高校以外の高校生や、既卒の求職社会人など、従来は想定していなかった層まで採用ターゲットを広げる狙いがある。就業体験や魅力発信の効果的な内容や実施方法、必要な費用をガイドラインに整理し、業界と共有。団体・個社による新たな採用ルートの積極的な開拓を後押しする。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186223
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大阪公立大学/中百舌鳥キャンパス3期整備技術協力業務堺市中区)プロポ公告

 大阪公立大学は21日、中百舌鳥キャンパス(堺市中区学園町1の1)の第3期整備事業をECI(技術協力・施工)方式で進めるため、技術協力業務の公募型プロポーザルを公告した。大型実験施設2棟の新築と既存学舎3棟の大規模改修などを一体的に実施する。工事費の参考額は57億4399万6000円(税込み、以下同)。
 業務名は「大阪公立大学中百舌鳥キャンパス第3期整備事業に係る技術協力業務」。参加申請書は8月6日まで受け付ける。技術提案書は同24日から10月5日まで受け付ける。プレゼンテーションとヒアリングを行い、優先交渉権者は同23日に決定する。
 参加要件は単体企業かJV。代表企業には大阪府の建築一式工事AA等級、経営事項審査の総合評定値1600点以上などを求める。大型水槽設備を持つ実験施設と構造材料工学系実験施設の施工実績も必要。
 同業務では優先交渉権者が技術協力者として実施設計に参画し、施工方法や工程、工事費などを詰める。履行期限は2027年6月30日、契約上限額は1500万円。実施設計後、価格交渉を経て工事請負契約の締結を目指す。
 第3期整備は新築工事と改修工事などで構成する。新築施設は大型水槽などの実験設備を扱う水圏環境・循環棟(S造地下1階地上2階建て延べ1973平方メートル)と、構造体の力学的性質を研究する構造材料棟(S造2階建て延べ1584平方メートル)の2棟。
 改修は既存施設のA13棟(RC造4階建て延べ7066平方メートル)のうち4593平方メートル、A14棟(同4階建て延べ5637平方メートル)のうち3992平方メートル、A10棟(S造平屋918平方メートル)のうち204平方メートルを想定する。
 引き渡し予定日は新築が29年1月31日、改修が28年3月31日。
 実施設計は昭和設計との契約を予定。納期は27年3月末に設定する。基本設計は東畑建築事務所、コンストラクションマネジャー(CMr)は日建設計コンストラクション・マネジメントが担当。
 同キャンパスの整備は府立大学と市立大学の統合に伴い、両大の研究分野を集約する取り組み。第1期で工学系学舎を整備し、第2期でB4棟改修を終え、高専施設の整備も進めている。第3期では専門性の高い実験・研究機能の再編を目指す。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186231
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大成建設/山岳トンネルでデータドリブン施工/プラットフォームで自動収集・活用

 大成建設は、山岳トンネルの施工データを自動収集・一元管理するプラットフォームを開発した。データを可視化・分析し、より効果的で作業効率の高い現場管理や研究開発、応札業務の実現に生かす。収集したデータからBIM/CIMモデルを自動生成するアプリも開発し、月3日程度必要だった作業時間をわずか5分程度に短縮。各地で施工中の山岳トンネル計約20現場で導入している。
 「DataPit」として、山岳トンネルのデータドリブン施工を支えるデータ基盤を構築した。自社開発の現場管理システム「T-iDigital Field」や既存の計測システムから出力される施工データを自動でクラウドに収集し、一元管理する。
 作業所と本社、研究開発部門の技術者が同じデータにアクセスできる環境を構築した。部門を横断したデータ活用が可能になり、施工状況の把握や迅速な技術判断をより高度で的確に行えるようにした。データに基づく迅速な意思決定や本社による施工管理支援にも役立てる。
 同社によれば、地山の変位計測からドリルジャンボによる穿孔、追加地質調査までのデータを包括して統合・一元管理する仕組みは、建設業界で先駆けた事例となる。
 収集した施工データを活用し、施工実績データ管理図とBIM/CIMモデルを自動生成するアプリも開発した。日常業務の省人化と効率化を支援する。AIを活用したデータ分析や施工支援といったデータドリブン施工の本格展開も視野に入れる。
 今後、プラットフォームを導入した約20現場のうち、先行して石川県輪島市で施工する「R7-9能越道雁ノ巣山1号トンネルその1工事」(発注者・国土交通省北陸地方整備局)と、静岡県藤枝市で施工する「令和7年度1号藤枝BP原トンネル工事」(同・国交省中部地方整備局)の2現場で運用を試行。運用方法の確立と機能拡充を探る。
 将来、穿孔や湧水のデータ、サイクルタイムなどの情報をAIによる施工支援や予測技術の基盤として活用できるようにし、施工のさらなる生産性向上と品質向上を目指す。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186215
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2026年7月21日火曜日

TTK宮城支店「TTK荒井ビル」が竣工/グループ全体のシナジー発揮へ

 ◇施工は西武・丸本組JV
 ミライト・ワングループのTTK(仙台市若林区、加藤正幸社長)は、仙台市若林区の仙台工業団地内に新築を進めてきた「TTK荒井ビル」の竣工式を16日に開いた。仙台市東部に分散していたグループ3社(TTKエンジ宮城、HOKUBU、TTK宮城支店)の拠点機能を統合し、移転。移動ロスの解消と業務の効率化を推進する。設計は安井建築設計事務所・西武建設JV、建築施工は西武建設・丸本組(宮城県石巻市)JVが担当した。
 建設地は若林区六丁目南の敷地7967平方メートル。建物は、事務所棟がS造5階建て延べ5550平方メートル、立体駐車場が同造3階建て延べ3500平方メートル、倉庫棟が同造2階建て延べ470平方メートルの規模。大容量の太陽光発電設備の導入などにより、省エネ最高ランクのZEB認証を取得予定の環境配慮型オフィスとなる。地盤のかさ上げで強靱な浸水対策を実施するなど、災害時の緊急避難所としても活用し、地域の安全を支えるBCP(事業継続計画)拠点の役割も果たす。施工に当たっては、ミライト・ワングループの西武建設をはじめ日設が空調給排水衛生設備、TTKグループの塚田電気工事が電気設備、HOKUBUが外構、TTKエンジ宮城が太陽光発電設備工事を担い、共創プロジェクトとしてそれぞれの強みを生かした。
 神事に続いて、加藤社長、安井建築設計事務所の佐古慎一常務執行役員東京事務所長、西武建設の佐藤誠社長、丸本組の佐藤昌良社長らがテープカットし、新社屋の完成を祝った。
 祝賀会であいさつした加藤社長は「拠点を一体とすることでグループ全体のシナジー(相乗効果)を発揮して質の高いサービスを提供し、地域に貢献していく」と決意を述べ、西武建設の佐藤社長に感謝状を贈った。佐藤社長は「ミライト・ワングループの力を集結した建物が完成した」と語った。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186196
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回転窓/夏休みと水辺の伝承

 近くの小学校ではきょうから子供たちにとって待望の夏休みが始まる。先日は、学校で栽培したアサガオを保護者と一緒に持ち帰る児童を見て、ほほ笑ましく思えた。楽しい思い出が残る夏にしてほしいが、この季節に心配なのは水の事故が増えることだ▼日本には水辺の怖さに警鐘を鳴らす伝承が多い。宮城県に伝わる民話の一つが「姉取り沼」。姉妹が沼へ洗濯に行くと、姉がえたいの知れない沼の主に引きずり込まれてしまう。沼やため池などの危険性を教訓とする言い伝えとされる▼水難事故を防ぐためにさまざまな啓発活動が行われているが、残念ながら事故は後を絶たない。今月も川で遊んでいた中学生や高校生らが溺れて亡くなっている▼2025年の警察庁統計では、水難者のうち死亡・行方不明者が約半数を占める。水の事故は命に関わる。海や川などには「まさか」の危険が潜んでいることを意識しなければならない▼行政機関のポータルサイトなどを活用すれば、水辺で安全に遊ぶための正しい知識を得られる。各地の言い伝えにも思いを巡らせ、子どもたちにはたくさんの楽しい夏の思い出をつくってほしい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186184
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日本工営、東京海上日動火災保険/空飛ぶクルマ商用化へスカイドライブと連携協定

 日本工営と東京海上日動火災保険は、空飛ぶクルマの開発を手がけるSkyDrive(スカイドライブ、愛知県豊田市、福澤知浩代表取締役兼最高経営責任者〈CEO〉)と連携協定を結んだ。3社の知見や技術を融合し、空飛ぶクルマの商用化を目指す。離着陸場の計画・設計や運航リスクをカバーする保険など具体的な事項を検討し、社会実装を推し進める。
 17日に発表した。協定に基づき▽展開地域と対象ユースケース▽離着陸場の成立性▽ビジネスモデル・事業スキームの構築▽安全運航を支えるリスク管理と保険-の4項目の調査・検討で連携する。
 日本工営は交通・都市インフラ計画の業務実績を生かし、離着陸場の計画・設計などを担当する。東京海上日動は、事業全体の推進支援と商用運行のリスク評価に加え補償制度を検討。スカイドライブは機体関連技術を提供する。
 東京海上日動は、2020年8月に国内で初めて有人で航行した空飛ぶクルマに保険を提供し、スカイドライブと連携を始めた。22年7月の大阪ベイエリアでの航路実現可能性調査に日本工営も参加。3社共同で安全性の確認や運航環境の構築に向けた実証を重ねていた。
 国土交通、経済産業両省は3月、「空の移動革命に向けたロードマップ」を改定し、空飛ぶクルマの商用運航開始時期を27~28年と明記。実用化に向けた機運が高まっている。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186194
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大阪府/8月公告分から労務費ダンピング調査を試行/低入札価格調査案件から

 大阪府は8月1日以降に公告する建設工事を対象に、労務費などの適正性を確認する「労務費ダンピング調査」を試行する。国土交通省の直轄工事での運用に準じた仕組み。府独自の対応として低入札価格調査制度の適用案件に対象を絞って始める。落札候補者の工事費内訳書を確認し、直接工事費が一定水準を下回った場合は理由書の提出を求める。理由に合理性がなければ契約は締結するものの、国交省が設置する建設Gメンに通報する。
 調査では、落札候補者の工事費内訳書に記載された直接工事費が、予定価格算出基礎額の直接工事費等に係数を乗じた「一定水準額」以上かどうかを確認する。係数は「0・97」。土木工事等は「予定価格算出基礎額の直接工事費×0・97」、建築・建築設備工事は「予定価格算出基礎額の直接工事費×0・9×0・97」で算出する。
 直接工事費が一定水準額を下回った場合、府は落札候補者に理由書の提出を求める。提出された理由書の内容が合理的と判断されれば契約する。合理性に欠けると判断した場合も契約は締結するが、建設Gメンに通報する。理由書の提出がない場合は建設Gメンに通報した上で、当該入札書を無効とする。
 府都市整備部(住宅建築局を除く)の建設工事では、低入札価格調査制度の対象を総合評価方式の適用工事(土木1億円以上など)や予定価格4億円以上の土木一式・舗装・造園・鋼橋上部・PC橋上部工事、同6億8000万円以上の建築一式工事、同2億3000万円以上の電気・電気通信・管工事、プラント設備工事などに設定している。
 改正建設業法の全面施行で労務費を原資としたダンピング対策の強化が求められる中、府発注工事でも落札段階での確認を強め、技能者の処遇確保の取り組みを後押しする。


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広島県/尾道糸崎港貝野地区/提案募集し土地利用検討

 広島県は、埋め立て造成中の尾道糸崎港貝野地区(三原市和田沖町)の分譲予定地について、民間事業者から土地利用の提案を募集する。埋め立てに未着手の区域を含む約21・2ヘクタールを対象に、将来の投資規模や雇用などを含めた事業計画を募り、県は企業ニーズに対応した土地利用計画に変更する。10月16日まで提案を受け付け、庁内の関係課でつくる審査会が提案内容を評価し、11月30日までに結果を通知する。
 対象地は工事中のA区域が約19・9ヘクタール(護岸裏込め約4・1ヘクタール含む)。未着手のB区域が約1・3ヘクタール(仮護岸を含む)。A区域の完工は10~20年後を予定。最大約21・2ヘクタールの範囲で提案を募集する。対象業種は港湾物流に関連する製造業や運輸業、卸売業、小売業など。
 A区域については、提案者が土地造成工事を施工するなどして早期に利活用したい場合、その計画を含めて提案できる。B区域とA区域と合わせた活用も希望できる。提案者には順位を個別に通知し、結果は公表しない。
 県土木建築局は順位付けを参考に最も効果の高い区画割り案を作成し、港湾計画の土地利用計画などの変更や分譲予定地の用途や区画割の変更も視野に入れて検討をする。
 貝野地区は将来的な分譲を見据え、埋め立て工事を進めているが、着工後約30年が経過し、土地利用のニーズが変化している。新たな土地利用計画を再検討する必要があり、民間事業者から提案を募り、今後の計画に反映させる。
 4月に実施したアンケートでは、貝野地区を含む尾道糸崎港臨海部への移転希望や興味があると回答した企業が23社に上り、8社が貝野地区に移転を希望した。うち3社は3年以内を望んだ。
 問い合わせは、土木建築局港湾振興課港営グループ(電話082・513・4019)まで。


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2026年7月17日金曜日

回転窓/猛暑にインフラも悲鳴

 うだるような暑さにぐったりしている人も多かろう。列島各地で最高気温が35度を超える猛暑日が続出。都内でも14日、今年初めて36・6度を観測した。熱中症のリスクが非常に高まっている▼羽田空港(東京都大田区)で13日午後3時半ごろ、C滑走路に縦横約20センチ、深さ約5センチの穴が見つかった。国土交通省が詳しく調べたところ、周辺でも複数のひび割れを確認した▼路面が剥離したのは、直射日光が当たる滑走路表面のアスファルト層だけだった。路面のひび割れから入り込んだ水分が熱で膨張し、舗装がもろくなったことが、穴の発生原因とみられる▼修復作業のため、C滑走路は約2時間半にわたって閉鎖され、13日の運航ダイヤは大幅に乱れた。国交省は14日夜から15日明け方にかけてC滑走路を再び閉鎖し、本格復旧を終えた。今後は滑走路の点検を強化するという▼夏本番の暑さに悲鳴を上げているのは、どうやら人間だけではないようだ。暮らしや経済を支えるインフラも猛暑のリスクにさらされている。社会を支える「足元」が揺らぐ時代。猛暑を乗り切る備えは、人だけを守れば済む時代ではなくなった。


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この人に聞く/大成建設副社長執行役員営業総本部長・北口雄一氏

 ◇採算重視の受注戦略堅持
 国内外の事業と支店を束ねる営業総本部を率いる。採算性と施工体制を重視した受注戦略を継続し、2027年3月期は、前期に達成した過去最高営業利益の更新を目指す。中東情勢などのリスクを慎重に見極めながら、エンジニアリング力が生かせる成長分野を見定める。来期始動する次期中期経営計画の目標達成をけん引する。
 --受注の基本方針を。
 「建設市場は堅調だが規模を追求するのではなく、採算性を最優先に考える。適正な施工体制や工期のバランスを考慮し、安定的で戦略的な受注戦略を堅持する。受注高に一喜一憂せず、毎年度の目標を着実にクリアすることが大切だ。一つ一つの案件を積み上げ、顧客との長期的なパートナーシップを築いていく。中長期的な視点で事業価値の向上や社会課題の解決に貢献する案件にも果敢に挑戦したい」
 --受注の重点分野は。
 「建築は、半導体やデータセンターなどの成長分野に加え、強みであるエンジニアリング力が生かせる医薬品などの生産施設を積極的に手がけたい。リニューアル分野にも注力する。社員の健康や働きやすさを重視したウェルネスオフィスのニーズは高い。耐震・免震やZEBへの改修にも目を配る。竣工後のO&M(運用・保守)を含むライフサイクル(LC)全般を見据えたソリューション営業も展開する。土木は、引き続き国土強靱化やインフラ老朽化対策に強い使命感を持って取り組む。長期的な視点では、浮体式洋上風力発電も視野に入れている」
 --建築と土木以外では。
 「カーボンニュートラルだ。建築と土木の両方に関わる国内初の『ゼロカーボンビル』を運用している埼玉県幸手市の次世代技術研究所と、建物内で使用する水を雨水の再利用だけで賄う『ゼロウオータービル』が完成した福島県田村市の次世代技術実証センターを、営業活動でも積極的に活用していく。海外では、国際事業本部の活動を支援しつつ、国内と同様に5~10年先を見据えた受注戦略を立て実行する」
 --27年3月期の受注見通しを。
 「エンジニアリングやリニューアルは堅調と見ている。前期に過去最高となった営業利益の更新を目指している。一方、建設コストの高止まりによるプロジェクトの中止や縮小、延期に加え、中東情勢などのリスクも慎重に見極める必要がある。限られたリソースを重点的、効率的に振り向けるべき成長分野を見極めていく」
 --中長期の展望は。
 「27年度は、長期経営計画『TAISEI VISION 2030』の総仕上げになる次期中期経営計画が始動する。29年度か30年度には繁忙度がさらに高まり、1000億円以上の超大型案件の竣工も集中する。市場の動向や変化をいち早く捉え、今のうちから準備を進め、業績目標の達成を力強くけん引したい」
 --営業人材の育成は。
 「『ワンランクアップ大作戦』と銘打って展開している。自分の担当業務にとどまらず、時間軸を持って行動し、約束を必ず守る姿勢を大切にしてほしい。その上で、上司の業務を担うくらいの熱量で仕事に取り組んでもらいたい。23年度からスペシャリストを養成するため、営業専属の新卒採用に取り組んでいる。コミュニケーションを密にしながら、川上段階からさまざまな提案ができる人材を育てていく」。
 (4月1日就任)
 (きたぐち・ゆういち)1984年日本大学大学院理工学研究科建築学専攻修了、大成建設入社。2015年執行役員東京支店新国立競技場担当、21年常務執行役員建築営業本部長〈第三〉、24年専務執行役員営業総本部副本部長〈建築営業統括〉を経て26年4月現職。千葉県出身、66歳。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186118
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山中横浜市長、金子国交相に要望/鶴ケ峰駅付近連立推進を

 横浜市の山中竹春市長は15日、東京・霞が関の国土交通省で金子恭之国交相と面会し、横浜市内のインフラ整備で国の継続的な支援を求めた。相鉄線鶴ケ峰駅付近の連続立体交差事業の推進、横浜港南本牧ふ頭の機能強化で財政的な援助を要望。面会後、日刊建設工業新聞社の取材に応じた山中市長は、いずれの事業も地域や国家にとって最重要との認識を、金子国交相と共有したと話した。
 事業が長期間にわたる鶴ケ峰駅付近の連立事業に関する財政支援の要望に対し、金子国交相からは「渋滞対策、地域活性化の点から非常に重要だ」と返答があったという。山中市長は「遮断時間が極めて長い『開かずの踏切』であり、住民の方々に不便を強いている。渋滞緩和や地域活性化に関するわれわれの考えを(金子国交相に)認識いただいたことは大変意義がある」と述べた。
 鶴ケ峰駅付近の連立事業は2022年に着工しており、33年度に完了を予定する。事業延長は約2・8キロで、10カ所の踏切を除却する。慢性的な交通渋滞や地域の分断解消を目指す。総事業費は1057億円で、負担の内訳は市364億円、国444億円、相模鉄道249億円となっている。
 南本牧ふ頭の整備では、超大型コンテナ船受け入れ拡大のため、さらなる港湾機能の強化を求めた。コンテナを移動させる大型ガントリークレーンの増設や物流効率化システム「CONPAS」の運用拡大など、世界水準の港湾形成に向け国と連携を深めたい考えだ。金子国交相からは「国家戦略の一つとして、予算の確保も踏まえ、港湾ロジスティクスの強化に全力で取り組む」と回答があった。
 南本牧ふ頭は国内で唯一、水深18メートルの岸壁がある大型港湾。山中市長は「市にとって横浜港は特別な位置付けだ。港湾都市として国内だけでなく世界に飛躍するためにも、ロジスティクスの強化が必須だ」と話した。
 市の要望書には「旧上瀬谷通信施設地区のまちづくり推進への支援」や「横浜3号線延伸の早期実現に向けた支援」など計24項目を盛り込んでいる。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186123
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大阪府/土木・設備工事の週休2日費用補正終了

 大阪府都市整備部は土木・設備工事の週休2日工事で、労務費や共通仮設費、現場管理費などに上乗せしてきた費用補正を終了する。国土交通省の直轄工事の運用に準じ、8月1日以降の単価適用年月日を用いて積算に着手する工事から適用する。完全週休2日(土日)で土日に施工した場合の振り替え休工は回数制限を撤廃し、悪天候による振り替えも認める。
 8月改正の実施要領では積算方法を定めた条項と労務費、市場単価、土木工事標準単価の補正係数表を削除する。府は週休2日が建設現場に定着し、必要な費用が公共工事設計労務単価や諸経費率に反映されているとの考えから、直轄工事に準じて別枠の費用計上を終える。
 完全週休2日に取り組む工事では土日に施工した場合の振り替え休工を柔軟化する。これまでは同一月内で2回まで、月の日数が15日未満の場合は1回までとしていた振替回数の制限を撤廃。従来は認めていなかった悪天候による振り替えも可能にする。振替日は同一週の月~金曜日に設定し、週2日以上の現場閉所を確保する。
 都市整備部が発注する土木・設備工事は原則として発注者指定方式の週休2日工事とすることに変更はない。受注者は契約後、完全週休2日か月単位の週休2日を選択する。現場閉所が難しい工事では技術者や技能労働者が交代で休日を確保する週休2日交代制や受注者希望方式を適用する。実稼働日数が5日未満の工事、緊急の応急復旧工事、災害復旧工事などは原則対象外となる。
 従来、発注者指定方式の工事では完全週休2日を前提に労務費を1・02倍、共通仮設費を1・02倍、現場管理費を1・03倍に補正して予定価格を算定していた。月単位の週休2日では労務費を1・02倍、共通仮設費を1・01倍、現場管理費を1・02倍としていた。受注者希望方式でも月単位の週休2日などを達成した場合は、補正分を設計変更で増額していた。
 建築工事は住宅建築局で別に定める実施要領の改正作業を進めており、完了次第、費用補正を終了する。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186131
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松山市/松山駅周辺まちづくりプラン修正/アリーナから市民会館代替施設に方針転換

 松山市は、3月に発表した「松山駅周辺まちづくりプラン」を修正した。JR松山駅西側の車両基地跡地(南江戸1)に計画していたアリーナ整備の概要とスケジュールを削除し、関連する記載を「新しい文化施設」に変更。2028年3月末に閉館する松山市民会館(堀之内5)の代替施設となる。文化施設整備基本方針(案)を年度内に策定したい考え。
 市はサウンディング(対話)型市場調査で車両基地跡地広域交流拠点施設は25者、駅周辺整備は23者と対話を実施。駅周辺にぎわい施設整備事業の事業協力者公募に向けた公募型プロポーザル手続きを進めており、8月下旬に事業協力予定者を決める。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186121
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西松建設/山岳トンネル、ホイールローダーを自動運転/走行ルート生成し判断・選択

 西松建設は16日、山岳トンネル工事のずり(掘削土砂)出し作業に使うホイールローダーの自動運転システムを開発したと発表した。走行ルートを自律的に判断、選択して移動。切羽に向かい走行し、ずりをすくい取り、後方(最大約100メートル)にあるクラッシャーへ運搬、投入する一連の往復動作を自動化した。年度内に現場実証し、有効性の確認と課題を抽出。得られた知見などを生かし、技術をさらに高度化する。
 新システムはホイールローダーに搭載したLiDAR(ライダー)センサーで重機の自己位置を正確に把握するとともに、切羽のずりやクラッシャーの位置情報も読み取り、瞬時に最適な走行ルートを自律生成する。この流れを動作のたびに繰り返し行い、時々刻々と変化する切羽のずり位置に応じた最適なルート生成ができる。
 走行ルートにカーブや障害物がある場合、アクセルやブレーキを自律的に調整する機能も搭載。指定した進入禁止エリアを除外した走行ルートを自律生成できる仕様も備えた。これにより、ほかの重機との同時施工にも対応し、安全性を一層高める。
 従来システムで必要だった事前の走行ルート設定やオペレーターによる選択操作が不要となり、操作負担を大きく軽減。走行ルートを瞬時に自律生成できるため、作業の待機時間がなくなり、より効率的なずり出し作業を実現する。
 同社は山岳トンネル工事で重機の遠隔操作や自動運転を中心とした無人化・自動化施工システム「Tunnel RemOS(トンネル・リモス)」を開発している。今回のホイールローダー自動運転システムも、トンネル・リモスを構成する技術の一つ。
 同社は2027年度末に複数の遠隔操作技術を統合して切羽作業の無人化を実現するとともに、自動化技術の開発を並行して推進。30年度末に30%以上の省人化による生産性向上の実現を目指す。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186127
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2026年7月16日木曜日

回転窓/ありがとうメッシ選手、また日本で

 準決勝まで進んだ北中米サッカーワールドカップ(W杯)。今大会もアルゼンチン代表の10番、リオルネ・メッシ選手の活躍を外電が伝えてくる▼大会中、39歳になって迎えた6度目のW杯。子どもたちに「サッカーはこうやるんだよ」と、教えているかのようにボールを受けて、放して、華麗に運ぶ。絶妙なパスを通し、美しくてうっとり、でもゴールキーパーにとっては理解しがたい凶悪なシュートを決める▼日本各地で熱戦の舞台となるスポーツ施設を巡る取り組みが活発になっている。スポーツ庁によると、サッカーやバスケットなどのスタジアム・アリーナの整備構想、計画は全国に76件ある▼政府はPPP/PFIの行動計画にあるスポーツ施設の整備目標を40件から50件に引き上げた。同庁や観光庁によるスポーツ分野からの観光誘客なども進んでおり、ハードとソフト両面で、地域が政策に期待を寄せる▼約4年前の小欄でメッシ選手をたたえた。前回W杯の優勝後に代表引退を示唆したためだ。出場してくれてありがとう。日本でプレーしたのは2年以上前。ぜひまた日本のスタジアムで勇姿を見せてほしい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186087
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新会長/日本建築家協会・松山将勝氏/若い建築家の活動を後押し

 日本建築家協会(JIA)として初めて、地方支部からのたたき上げで会長に就任した。これまでの活動経験を生かし、会員数の減少や財政基盤改革などの課題と正面から向き合う。若い建築家が活躍できる環境整備にも力を注ぎ、活動の場を広げて若年層の入職促進も目指す。
 --就任の抱負を。
 「歴代の会長が関東や近畿などの大都市圏から選出されているのに対し、初めて九州支部からのたたき上げで会長に就任した。JIAの課題は地方支部に集中している。地方の実情も理解している立場から、これらの課題を吸い上げ対応する。若い世代と接点を持ち、彼らを後押しする活動にも力を注ぐ。多くのことを学んで下の世代に継承することも意識していく」
 --JIAに求められる役割とは。
 「社会に対して責任を果たす建築家の姿を示すことが、JIAの役割の一つだ。建築家にとって、自身の思いを込めた設計スタイルが社会に評価されることは大切だが、独りよがりであってはいけない。建築家は社会の資産をつくるという点でクライアントだけでなく、社会に対しても責任を負う。JIAとしてその姿勢を示すことで、社会から信頼され、建築界の未来が築ける」
 --注力する取り組みは。
 「協会の財政基盤を整え、若い建築家が活躍できるようにしたい。ピーク時に約7800人だった会員は現在、少子高齢化などを背景に正会員で3000人割れが迫っている。協会活動でさまざまな委員会や会議に取り組んでいるが、持続も厳しい状況だ。改善に向けた財政改革に取り組み、会員の理解を得ながら組織のスリム化などを図る」
 「JIAでは建築家大会で若手を主体とした議論やシンポジウムに積極的に取り組んできた。それをさらに推し進め、若い人がJIAに入って建築家としての職能を高めたり、ネットワークを広げたりしたいと思うような活動を展開する。ひいては若い世代の入会促進につなげたい」
 --国際基準に準拠したアーキテクトを認定する制度の創設が注目されている。
 「JAPANアーキテクト(仮)は国際的にも通用する認定制度だ。若い人が建築に希望を持ち、果敢に挑戦できるようにしたい。認定があればプロポーザルに参加できるという運用までいければ、大きな成果だ。建築士試験制度の見直しに向けた建築士法の改正も動いている。資格取得の裾野を広げ、若い人が資格を取りやすくすることは賛成だ。資格取得は自信につながり、建築を生涯の仕事にするという覚悟もできる。若い人に手を差し伸べ、後押しする取り組みが必要だ」。
 (6月24日就任)
 (まつやま・まさかつ)1991年東和大学工学部建設工学科卒。97年松山将勝建築設計室(現松山建築設計室)設立。2014年JIA福岡地域会長、20年JIA九州支部長、22年JIA副会長。座右の銘は「継続は力なり」。努力を積み重ねてきた結果が現在の立場と自負し、事務所のスタッフにも伝えている。鹿児島県出身、57歳。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186083
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熊谷組ら共同出資会社/国産樹皮の新バイオマス燃料を製造販売/生産工場竣工

 熊谷組ら3社が共同出資するローカルエナジーシステム(大阪市西区、小泉亨社長)は、脱炭素効果が大きい新たなバイオマス燃料の量産体制を整えた。国産バーク材(樹皮)を主原料とするバイオマス燃料「ブラックバークペレット」(BBP)を生産する。愛媛県西条市で建設していた国内初のBBP製造工場が完成し、15日に現地で式典を開いた。9月まで試運転し、10月からの商業運転開始を予定している。
 同社は木質バイオマスなどの燃料開発を目的に、熊谷組と神鋼商事、機械・鋳鋼製品メーカーの清本鉄工(宮崎県延岡市、清本邦夫社長)が出資して2023年5月に設立された。熊谷組と清本鉄工が共同開発したBBPの運営会社になる。
 工場の建設地は西条市港157の1。敷地面積は約1万2000平方メートル。設計・施工を熊谷組が担当した。製造能力は年間約3万トンで、商業運転するBBP工場として、国内最大規模の製造能力を持つ。
 同日の式典には、越智三義市長や愛媛県の加藤道和東予地方局長、熊谷組の上田真社長らが出席。テープカットし、無事竣工を祝った。
 BPは使い道がないバーク材を半炭化し、少量の植物性由来廃油を特殊な手法で含浸させた混焼材。熱量は石炭と同等水準の1キロ当たり5400キロカロリー。粉砕しやすく、混焼率は一般的な木質ホワイトペレットの2~3%に対し、最大30%程度まで可能だ。高い耐水性を備えるため野積み保管でき、別途倉庫の整備が不要になる。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186085
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北陸新幹線延伸/自民・維新、「桂川案」で合意/敦賀~新大阪ルート一本化

 自民党と日本維新の会は15日、北陸新幹線の未着工区間(敦賀~新大阪)の延伸ルートを巡り、福井県小浜市と京都市を経由する現行計画「小浜・京都ルート」の2案のうち、京都市西部の桂川駅付近を通る「桂川案」を選定した。小浜・京都ルートは、桂川案と京都駅地下を南北に通る「南北案」に分かれる。
 前回会合では、自民が桂川案と南北案を提案した一方、維新は桂川案と、滋賀県の米原駅で東海道新幹線に乗り入れる「米原ルート」を主張していた。同日開いた両党の整備委員会で協議し、ルートを一本化した。
 小浜・京都ルートを巡っては、沿線自治体から工事に伴う地下水への影響などを懸念する声が上がっている。両党は、桂川案は南北案に比べて影響が少なく、地元の理解が得られやすいと判断した。維新は当初、小浜・京都ルートに反対姿勢を示していた。
 敦賀~新大阪間の延伸を巡っては、2016年12月、当時の与党だった自民、公明両党が小浜・京都ルートを決定した。詳細なルート選定に入る予定だったが、京都府と京都市が財政負担の重さや環境への影響に懸念を示し、選定は先送りされていた。
 自維連立政権が25年10月に発足すると、維新は小浜・京都ルートに米原ルートなどを加えた計8ルートの再検討を提起し、自民が受け入れた。26年6月には国土交通省が各ルートの費用対効果などを試算。選定された桂川案は福井~京都間を約53分で結び、将来の物価高騰分を含めた建設費は約5兆5000億円、工期は26年と見込まれる。
 整備委は、建設費に関する沿線自治体の負担軽減に向け、JRが支払う「貸付料」の拡充などを要望した。両党は今後、プロジェクトチーム(PT)で桂川案を正式決定し、政府に実現を求める。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186094
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大分県/トンネル断面形状等調査・検討業務プロポ公告/海峡横断の豊後伊予連絡道路

 大分県は15日、大分市を起点とし愛媛県八幡浜市を終点とする豊後伊予連絡道路のトンネル断面などを検討する「令和8年度道路トンネル断面形状等調査・検討業務」の公募型プロポーザルを公告した。参加表明書の提出期限は30日。8月19日まで技術提案書を受け付け同26日にプレゼンテーション・ヒアリングを行い、審査結果を通知する。
 参加資格では、管理技術者に総合技術監理部門の建設一般およびトンネルか建設部門のトンネルの資格を求める。
 業務では愛媛県との間の豊予海峡に道路と鉄道併用の海底トンネルで整備を想定している同道路について、国内外の事例、研究を参考にトンネル断面や縦断線形の検討、課題抽出・整理を行う。対象区間は大内宮河内IC(大分市宮河内)~保内IC(愛媛県八幡浜市保内喜木)。
 トンネル断面は2車線道路と複線鉄道を含む断面として、同一断面内での上下配置を基本に形状を複数案検討する。縦断線形は新幹線での標準的な勾配、実績のある最急勾配の2ケースを立案し、最急勾配ケースでは海峡部のみ鉄道と道路の併用、陸上部では鉄道と道路を分岐させて別線とする場合も立案する。
 履行期限は2027年3月14日。予算限度額は1877万7000円(税込み)。
 大分県が3月に公表した同道路の検討結果によると、全体延長は約80キロ。このうち海峡トンネル部分は約21・3キロを見込む。
 担当は道路建設課。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186095
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2026年7月15日水曜日

回転窓/行間を読む

 「いい記事を書くね」と言われることが、かつては励みだった。だが今は、その言葉を追い求めようとは思わない。真実に近づき、言葉にならない思いまで文字にできれば、それで十分だ▼取材には機微がある。相手を見る力がなければ、大切なものに気付けない。声の調子や視線の揺れ、沈黙の長さ。言葉以上に雄弁なものは少なくない。事実だけでなく、その奥にある思いをくみ取り、行間を読む力が記者には欠かせない▼だからこそ、洞察力を磨き続ける。本を読み、人に会い、失敗や葛藤を重ねる。人の痛みを知らなければ、喜びも深く書けない。取材は相手を知る営みであり、自分を問い直す営みでもある▼この仕事は喜びばかりではない。思うように話が聞けず、力不足を痛感する日もある。それでも、一文が誰かの琴線に触れ、「あの記事はよかった」と言われた瞬間、苦悩は報われる▼乗り越えた先にあるのは、評価ではない。人の人生と実直に向き合い、社会を少しでも深く見つめる。目の前の一人、一つの出来事に誠実であり続ける。その積み重ねこそが、「記者とは何か」という問いへの、自分なりの答えなのだと思う。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186055
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ひと/滋賀県建設業協会会長・八田庄平氏/若い世代に達成感伝える

 5月18日の通常総会で第22代会長に選任された。県内各地の魅力を生かし、交流や観光、企業立地を促進するためには「インフラの早期整備が不可欠」とし、「県内経済や地域社会の発展に寄与できるよう一生懸命努めたい」と抱負を語る。
 建設現場のICT化は着実に進んでいるものの、業界全体への浸透は道半ばだ。「制度や新技術に関する情報を会員各社へ積極的に発信し、業界の持続的な発展につなげたい」と意気込む。公共事業量の安定的な確保や入札契約制度の改善など、関係機関への要望活動にも「地道に取り組んでいく」と力を込める。
 担い手の確保では「建設業のイメージをもっと変える必要がある」と指摘。やりがいや達成感をいかに若い世代に伝え、興味を持ってもらうかが目下の課題だ。「各年代に応じた新たな働き掛けが必要」と強調し、2028年度に開校する滋賀県立高等専門学校をはじめとする教育機関への支援にも力を入れる。
 技術の進歩に伴い、ものづくりの在り方は変わりつつある。それでも若手には「ICTや新技術が進展する中でも自分で考える過程を大切にしてほしい」と呼び掛ける。
 (はった・しょうへい)1983年八田建設入社、2004年11月から社長。協会では10年に理事、22年から副会長を務めた。22年建設事業関係功労者等国土交通大臣表彰受賞、25年黄綬褒章受章。滋賀県建設産業団体連合会会長も兼務する。滋賀県出身、65歳。


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大林組/シンガポールでロボット開発/政府産業開発機関と協業

 大林組は、シンガポール政府の産業開発機関JTC Corporation(ジャクリーン・ポー最高経営責任者〈CEO〉)と、建設ロボットの技術開発などで協業する。4月9日付で協力覚書(MOU)を交換した。工業団地の開発などを手がけるJTCが提供する実証フィールドを活用し、自律型の現場巡回・監視ロボットなどの実証や開発を推進していく。MOUの有効期間は3年間。
 14日に発表した。当面はMOUに基づき▽建設現場でのロボット活用を阻害する要因の分析と対応策の検討▽自律型の現場巡回・監視ロボットなどを含むロボティクスソリューションの実証と開発▽建設重機の自律化・遠隔操作の実現可能性に関する検討-の三つで協業する。
 大林組によると、両国では現場で稼働するロボットや建設機械の自動化・自律化が進んでいるものの、本格導入には導入・運用コストや現場環境への適応性といった課題に対処する必要がある。
 佐藤俊美社長は「当社が持つロボティクス・自動化分野の豊富な経験を融合することで、シンガポールは建設自動化技術の導入で世界をリードする存在となり得ると確信している」とコメント。ポーCEOは「大林組の高い専門性とJTCが推進する多様な開発プロジェクトを結び付け、現場条件や運用基準といった実務上の課題に実効性ある解決策を追求する。デベロッパーや施工者が新たな技術を円滑に導入する明確な道筋を示したい」と今後を展望した。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186064
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防災庁/設置法・改正法成立/国民の安全・安心確保へ、首相ら決意

 「防災庁」の設置法と関係する改正法が国会で成立した。14日に開かれた政府の会合や閣議後会見で、高市早苗首相や閣僚が期待を話した。高市首相は、防災基本計画の修正などを議論した中央防災会議で「平時から発災時、復旧・復興までの一貫した災害対応の司令塔となる防災庁を年内に設置する」とした上で、「政府の防災体制を抜本的に強化する」と話した。
 赤間二郎防災担当相は閣議後会見で「国、自治体、企業、NPO、ボランティアなどさまざまな主体の総力を結集しながら、さらなる災害対応力の強化に努める」と話した。出水期に入っていることで「引き続き緊張感を持って日々の職務に当たる」とも述べた。
 金子恭之国土交通相は、同省が災害対応や事前防災に対応しているのを踏まえ、「司令塔となる防災庁との緊密な連携によって、強みである現場力と総合力を最大限発揮し、国民の安全・安心の確保に全力で取り組む」と決意を示した。
 木原稔官房長官は13日の成立後に「防災体制の抜本的強化は喫緊の課題だ。産官学民の総力を挙げた体制を実現していく」と強調した。防災庁の地方機関となる防災局を2カ所に設けることになっており、政府によると44地域が設置を要望しているという。木原長官は「法律の公布から2年以内の設置に向けて具体的な検討を進めていく」と述べるにとどめた。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186063
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建専連、九州整備局と意見交換/標準労務費の実効性確保要望

 建設産業専門団体連合会(建専連、岩田正吾会長)と建設産業専門団体九州地区連合会(九州建専連、宮村博良会長)は13日、九州地方整備局との2026年度意見交換会を福岡市内で開いた=写真。建専連は労務費に関する基準(標準労務費)の実効性確保や猛暑日の作業回避のための夏季作業休工などを要望。九州整備局は発注機関などへの説明会を積極的に行い、全ての契約段階で適正な労務費が確保される環境作りをしていきたいと応じた。
 開会に当たり建専連の大木勇雄副会長は「標準労務費が絵に描いた餅とならないよう指値やダンピング、ブローカー排除に向け、是正勧告などの強力な措置とともに企業名公表に踏み切るべきだ」と訴えた。宮村会長は「現場の実情を率直に伝え、建設産業の持続可能な発展に向けて議論し課題解決への道筋を描きたい」と述べた。
 九州整備局の垣下禎裕局長は25年12月に公表した猛暑対策サポートパッケージに触れ「今年の夏が最初の挑戦の時。さまざまな取り組みを試していきたい」と話した。
 意見交換で建専連は標準労務費の実効性確保について、大手と地場など元請業者の立場による意識のズレがあるとして受発注者や関係機関に対して標準労務費や標準見積書の活用を周知・啓発するよう要望した。
 九州整備局は本年度、説明会や講演会を計19回、市町村に出向いての説明を計10回行っていることを紹介。今後も説明会や建設Gメンによる監視、指導を通じて、労務費を内訳明示した見積書の商習慣化につなげると応じた。
 市町村への説明に関して、建専連は工事契約の承認を行う議会にも標準労務費への理解を求めていく必要があると指摘した。
 夏季の作業休工では、建専連は現場で働く技能労働者の生命と健康を守るとともに、担い手確保の観点から猛暑日の作業を回避する試行実施を拡充するよう要望した。
 九州整備局は猛暑期間を休工可能とする工事を本年度1件発注していると説明し「本年度の取り組みの結果を集約し来年度は積極的に発注数を増やしていきたい」と応じた。このほか本年度から特記仕様書に猛暑期間における現場施工回避の協議ができる旨を記載したことを紹介した。
 建専連は命を守る取り組みとして、休工しなければならない基準を定める必要があると指摘。一方で学校など夏に作業を行うことが主流となっている施設があることを踏まえ、岩田会長は「休めない業種にはその分金額を上乗せする仕組みが必要」との考えを示した。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186061
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話題の技術/応用地質の樹木健全度診断/地中レーダーで完全非破壊かつ迅速に

 応用地質は、地中レーダーに関する特許技術を活用し、自治体などが管理する樹木の適正管理を支援している。樹木を傷つけることなく、わずか数分で内部の空洞や腐朽の有無を把握できる。診断結果は地理情報システム(GIS)で樹木の位置情報とひも付け、一元管理する。診断から維持管理までをワンストップで提供し、PDCA(計画・実行・点検・改善)サイクルを支える。
 2021年12月には、地下空洞探査に用いる地中レーダー技術を応用した樹木の簡易診断技術で特許を取得した。開発に携わった地球環境事業部自然環境部の石澤伸彰部長は「全ての木を精密診断するには時間もコストもかかる。簡易診断で対象を確実に絞り込み、効率よく危険木を把握できる」と胸を張る。
 同社が自治体などに提供する樹木管理ソリューションでは、まず予備調査として樹木の外観を目視で確認する。樹種や樹高などの基礎情報を収集して、レーダーを当てる位置を決める。
 続く簡易診断では、特許技術を活用し、2台の地中レーダー機器で樹木内部に透過波を送る。2基の送受信アンテナのうち送信用は固定し、受信用は幹に沿って移動させながら電波を受信。その特性を分析し、精密診断が必要かどうかを判断する。診断は1本当たり数分程度で終わり、結果もその場で確認できる。このため1日当たり約100本の判定が可能だ。
 電波が減衰して途切れた場合は、幹内部に空洞や腐朽の疑いがあると判断し、精密診断へ移る。地中レーダーで幹内部を詳しく調査し、その結果を基に断面図を作成。腐朽率を算出して倒木リスクを評価する。「精密診断に要する時間も非常に短い」と石澤氏。測量を含めても1断面当たり約30分で済み、1日15~20断面を測定できる。
 同社は17~25年度に、全国34件の街路樹や公園樹木などの点検・管理業務を担当。26年度に入ってさらに1件を受託した。自治体に加え、企業や神社でも導入実績を重ねる。相次ぐ倒木事故を背景に、引き合いはさらに増えているという。
 従来の樹木管理では、自治体職員による日常点検や樹木医の外観調査を経て、精密診断の対象を選定している。外観調査ではキノコの発生や害虫被害などを目視で確認するが、内部の状態までは把握できず、見逃しによる倒木を防ぎ切れないのが実情だ。
 そこで同社は、日常点検・外観調査と精密診断の間に特許技術を活用した簡易診断を組み込み、効率的に対象を絞り込むスクリーニング手法を確立し、提案している。
 さらに、GISを基盤とする「樹木管理データベースシステム」も構築した。1本ごとの健全度に加え、位置情報や次回診断の内容、実施年度などをひも付け、地図上で一元管理する。毎年度の診断・管理計画の策定にも活用できる。
 全国では倒木事故が後を絶たない。国土交通省は3月、自治体向けの街路樹点検指針を策定し、通学路沿いの街路樹などを対象に定期巡回を基本とする方針を示した。一方、同省が24年度に自治体を対象に実施した調査では、21年4月~24年11月の間、都道府県の33%、市町村の68%が街路樹の定期巡回を実施していなかった。
 石澤氏は「樹木の診断結果や位置情報をデータとして蓄積している自治体はまだ少ない。診断技術と合わせて、効率的な樹木管理を支えたい」と話す。街路樹の一斉点検に加え、天然記念物や神木などにも対象を広げ、計画的な維持管理の実現に貢献していく。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186050
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2026年7月14日火曜日

東京都/築地市場跡地に海軍遺構/明治時代の製鋼炉跡が出土

 東京都中央区の築地市場跡地で、明治時代の海軍遺構が出土した。兵器素材として使う鋼を造る製鋼炉跡で、地表から3・5メートル下に基礎部分や煙道、燃焼施設の一部が並んでいる。近代の日本海軍を支える重要な施設だった。都の担当者は「築地市場を造る時にほとんど解体されたと聞いていたが、予想に反して良い状態で出土した」と説明した。
 都が12日に発掘現場を公開した。築地市場跡地では28年度まで埋蔵文化財調査と土壌汚染対策の準備工事を行っている。同日公開したエリアは築地市場跡地の東側(築地6)で、海軍造兵廠があった。
 現場の南側に位置する四つの浅い溝が特徴の製鋼炉基礎部分は、被熱で赤化していた。北西から南東方向にれんがで細長く構築された煙道は、内側に赤茶色の溶解物が付着。炉材の融解物か鉱滓(こうさい、副産物)と考えられるという。出土した遺構は保存するが、具体的な方法は今後検討する。
 発掘現場は再開発に伴い舟運・シアターホール複合棟やオフィス棟を建設する。大規模集客・交流施設などを造る築地市場跡地の西側エリアでも文化財の発掘調査が続けられている。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186036
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回転窓/無料の代償

 スマホでニュースアプリを開けば、あっという間に欲しい情報が手に入る。「無料」のニュースを誰が、どれだけの時間をかけて届けているのか。そんなことを気にする人は、そう多くないだろう▼公正取引委員会(公取委)が国内メディア約370社を対象に、巨大IT企業との取引実態調査に乗り出した。生成AIによる記事の無断利用や記事使用料、「ゼロクリック検索」の影響などを探る。検索画面だけで答えが得られれば、読者が配信元の記事に触れる機会はさらに減っていく▼「ニュースはタダで読む」という意識が漫然と広がれば、揺らぐのはメディアの経営だけではない。時間をかけて事実を掘り起こし、多角的に検証する報道の質そのものだ。利便性を享受する社会だからこそ、その裏側を支える報道にも正当な対価が必要になる▼無料に見えるニュースも、現場を歩き、裏付けを重ねた取材で成り立っている。その土台がやせ細れば、失うのは信頼できる情報そのものだ▼公取委の調査が、公正な競争環境を築く契機となることを期待したい。便利さと引き換えに、替えの効かない報道まで失ってはならない。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186029
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北陸整備局/植田雅俊局長が就任会見/被災地の復旧・復興に全力/現場ファースト強調

 北陸地方整備局の植田雅俊局長(1日就任)は13日に記者会見し、2024年に発生した能登半島地震と奥能登豪雨で甚大な被害が出た被災地の復旧・復興はまだ途上であることを強調し、地元自治体と連携して全力で取り組むと語った。復旧・復興の進捗状況については、地元自治体と連携して的確に示したいとの考えを示した。北陸整備局では23年7月から約2年間、副局長を務めた。
 復旧・復興を支える建設業については、「地域の安全・安心を守るために建設業が将来にわたって健全に発展していける体制づくりが必要」と述べ、「『給与(が良い)・休暇(が取れる)・希望(が持てる)・かっこいい』の四つが実現できるよう、他の発注者に先駆けて、業界の働き方改革を後押しする」と語った。
 港湾・空港関係施設の復旧・復興は、3月までに復旧を進める係留施設の約6割で工事が完了したことを説明した上で、「来年3月までにすべての係留施設の復旧完了を目指している」と述べた。
 金沢港では一部区間の復旧工事が完成したことで、クルーズ船の受け入れが再開し、金沢港初のクルーズ船2隻同時寄港が実現したことなどを紹介した。
 能登半島地震では能登半島から離れた石川、富山、新潟県内でも液状化被害が発生。被害の再度発生防止の対策が各自治体で進められていることについては認識しているとの見解を示した上で、「各自治体の声をしっかりくみ取って、再度発生防止対策が早く進むよう後押ししたい」と語った。
 局が担うさまざまな事業の進め方では、現場ファーストの姿勢で職務に当たることを強調。その上で「現場が汗をかいて、地域に信頼される仕事を脈々と諸先輩たちが続けてきた。そういう姿勢が地域に信頼される組織、北陸整備局をつくりあげたと認識している。信頼をより強固なものにしていきたい」と述べた。
 能登半島地震、奥能登豪雨の被災地の復旧・復興以外にも多くの安全・安心を高めるプロジェクトを抱えていることと、その整備については、激甚化・頻発化する自然災害に備え、26年度から30年度までの5カ年を計画期間とする事業規模20億円強を見込んだ「第1次国土強靱化中期計画を踏まえて、高規格道路や道路防災事業、河川整備事業などをよりスピードアップできるよう努めたい」と語った。
 (うえた・まさとし)1992年大阪大学大学院工学研究科修了、建設省(現国土交通省)入省。道路局環境安全課企画専門官、宮城県大崎市副市長、都市局都市政策課都市環境政策室長、近畿地方整備局道路部長、道路局道路交通管理課長、首都高速道路執行役員、北陸整備局副局長、阪神高速道路取締役を経て、7月から現職。趣味はジョギング。高知県中村市(現四万十市)出身、58歳。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186034
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関東整備局/熱中症特設サイトをリニューアル/4項目に整理、視認性も向上

 関東地方整備局は、ホームページ(HP)にあるコンテンツ「熱中症特設サイト」をリニューアルした。これまで個別に表示していた応急手当ての方法や関係法令などを「熱中症対策の基礎知識」など四つの項目に整理。国土交通省が昨年末に公表した猛暑対策サポートパッケージといった新たな施策も紹介する。建設会社や一般に正しい知識を広め、熱中症予防に役立ててもらう。
 サイトには、「熱中症対策の基礎知識」「関係法令、ガイドライン等」「国土交通省関東地方整備局における取り組み」「その他関連情報」の4項目を掲載している。基礎知識では応急手当てや脱水症状など熱中症対策に効果的な事例を掲載する。
 関東整備局の取り組みでは、技術提案評価型(S型)総合評価方式の対象工事で猛暑対策を提案した参加者を加点する制度も紹介する。宇都宮国道事務所などで試行する夏季休工、江戸川河川事務所が展開する「サマータイムチャレンジ」の関連情報を周知。受注企業に対するサポート内容を丁寧に解説している。
 厚生労働省がまとめた熱中症の死傷者数(2021~25年度の累計)によると、建設業の人数は1038人、割合に直すと18・7%だった。建設現場に常駐する誘導員などの警備業も614人(11・1%)だった。関東整備局は熱中症特設サイトを通じて、建設業従事者が安全で健康に働ける環境づくりを進める。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186042
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JFEエンジ/国内初の高圧水素パイプラインをEPCで受注

 JFEエンジニアリングは13日、日本水素エネルギー(JSE、東京都港区、原田英一社長)が川崎市の川崎臨海部で計画する高圧水素パイプライン建設プロジェクトを、EPC(設計・調達・建設)で受注したと発表した。国内製造した水素を臨海部のターミナルに供給する総延長約4キロのパイプラインを整備。年間最大100万トン規模の水素需要に対応できるという。
 高圧で水素を大量輸送するパイプラインは国内初。JSEが事業主体の「液化水素(LH2)サプライチェーン(供給網)の商用化実証」の一環になる。
 川崎市川崎区扇町の水素供給源と、4キロ先の臨海部にあるJSEの川崎LH2ターミナルを結ぶ。2030年度の供給開始を目指す。受注額は非公表。
 実証事業は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション(GI)基金事業「大規模水素サプライチェーンの構築」の一部。実証を経て社会実装の段階では同ターミナルで輸入した液化水素を気化し、パイプラインを通じ川崎市臨海部の需要家に供給する。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186040
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熊本市/床面積の縮減案を検討/新庁舎事業費の抑制で

 熊本市は新たな本庁舎・議会棟と中央区役所庁舎の整備を巡り、概算事業費の抑制を目的に基本構想で示した床面積の一部縮減を検討している。10日に開かれた「新庁舎整備基本計画検討分科会」(分科会長・田中智之早稲田大学創造理工学部建築学科教授)の会合では、執務室や交流・共創機能、議会棟などの見直しに関する意見が出た。これを踏まえ市は面積縮減案をまとめ、次回の同分科会会合で示す考え。
 計画する新庁舎は近年の労務単価や資材の高騰を受け、6月に概算事業費が基本構想(2024年8月策定)で示した約616億円から大幅増の約1065億~約1230億円に達する見込みとなった。
 市は今後、外部専門家で構成する「新庁舎整備事業検証委員会」で整備内容や工事費の妥当性、財政への影響などの検証に着手する。これと並行し、26年度末の基本計画策定に向けて、同分科会では床面積の縮減を視野に入れた建築計画の見直しを進める。
 同日の同分科会では委員から、執務室の一部機能について現行と同様、「民間ビルの賃借で対応を続けることを検討すべき」などの意見が出た。本庁舎地下の駐車場も、業務のDX推進などで「必要台数を見直せないか」との声もあった。本庁舎の低層部に設ける多目的スペースなどの交流・共創機能を巡り、ほかの共用部との役割整理が改めて必要ともされた。
 新庁舎の整備予定地は本庁舎がNTT西日本所有地(中央区桜町、敷地面積9987平方メートル)、中央区役所庁舎が市役所花畑町別館跡地(花畑町、2749平方メートル)。必要面積は本庁舎・議会棟が延べ5万6000平方メートル程度、中央区役所庁舎が延べ1万9000平方メートル程度と試算している。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186033
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2026年7月13日月曜日

回転窓/文化のインフラ

 インターネット書店の台頭で電子書籍が普及しているが、定期的に書店に足を運び、どんな本が並んでいるか、どういう本が売れているのかを観察している。電子書籍の購入は増えたが、好きな作家のサイン本を見つけると、つい手に取ってしまう▼全国の書店は減少の一途をたどっている。新刊を取り扱う書店が一つもない「無書店自治体」が、2025年時点で市区町村の4分の1以上に達しているそうだ▼帝国データバンクが先日発表した全国書店経営動向調査によると、25年度に赤字だった書店は38・7%に上った。電子書籍の普及などで書店市場が小さくなり、厳しい経営状況に陥っている▼市場規模は1兆0700億円程度で、15年度(約1兆4000億円)と比べ2割近く減少。雑貨など書籍以外の事業拡大で1兆円台を維持しているものの、このペースが続けば、数年以内に書店市場全体で1兆円を下回る可能性があると指摘する▼書店は単なる物販の場にとどまらず、文学や知的好奇心との出会いを提供する「文化のインフラ」と言えよう。インフラの価値が広く再認識され、再生に向けた取り組みが進んでほしい。


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凜/太平洋セメントセメント事業本部営業部技術グループ・城出愛さん

 ◇培った知識で価値を届ける
 大学、大学院で再生骨材を使ったコンクリートの品質に関する基礎データの収集に取り組んできた。「材料や施工環境によってさまざまな使い方ができる、生き物みたいなところがセメントの魅力」と語る。
 太平洋セメントに入社して12年目。現在は技術営業職として本社で活躍する。入社後2年間は中央研究所に籍を置き、鉄筋コンクリートの内部にある鉄筋の腐食を検知するセンサーの研究開発に携わった。その後、北海道に赴任し技術営業職のキャリアをスタート。顧客がセメントを使う際の技術的なフォロー役として、さまざまな課題と向き合ってきた。2019年夏に本社へ異動し、生産部門など複数部署との連携が必要な課題の解決や、顧客から寄せられる品質に関する指摘への対応などに取り組んでいる。
 自身の仕事を「他社との差別化を図り、セメントに付加価値を与えること」と話す。「知識が一番必要になる部署なので大変さはある。でも、社内で真っ先に頼られる存在であることは誇り」と、やりがいをにじませる。
 「社内外から信頼される技術者」になることが今の目標。「顧客対応などで培った経験を生かし、誠実な対応を心がけたい」と未来を見据える。環境対応や社会情勢など、セメント産業が直面する課題と正面から向き合い、時代に即応する技術やサービスの提供に貢献し続けていく。
 (しろで・あい)


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国交省建設業政策ビジョン検討会/「潜在労働力生かせ」提案相次ぐ

 建設業政策の新たなビジョンを検討するため、国土交通省が9日に開いた有識者会議の初会合では、20人以上の委員が「持続的な成長産業」への提案を表明した=写真。「労働供給制約社会」と言われる将来に向け、建設業の働き方のルール、人材評価やマネジメントの方法を刷新していくべきだとの意見は多い。多様な働き方を受け入れつつ、限りある人材に効率よく働いてもらい、生産性を高める必要がある。人材の流動性を高める仕組みづくりを求める声もあった。
 「持続的な成長産業としての建設業のあり方に関する検討会」で意見表明の口火を切ったのは、堀田昌英東京大学大学院工学系研究科教授。建設業で働きたい、働き続けたいと思っている人が「従来の規制や慣行で意欲をそがれず、優れた仕事を継続してきた方がその価値にふさわしい評価がされるよう、新しいルールが必要だ」と指摘。技術者や技能者、建設会社の資格要件や契約制度の更新を具体策に挙げた。
 浜田紗織ワーク・ライフバランス取締役は、シニアや女性といった「潜在労働力」となる層に選ばれる産業にする重要性を説き、「働き方で切り捨てるような習慣を脱し、経営戦略として人を大事にする企業が選ばれる」産業像の具現化を訴えた。古屋星斗リクルートワークス研究所主任研究員は、建設業でも女性技能職の採用市場が急拡大する一方、フルタイムでなく短時間勤務を希望するケースが多いと指摘。「短時間労働者をどうマネジメントしていくかが大きな論点だ」とした。
 建設業団体では、全国建設業協会(全建)の錢高久善副会長が作業環境の厳しさがあっても、社会維持に不可欠な仕事が建設業にあることから、「環境を当然変えていく必要がある。なおかつ、しっかりと仕事に見合った賃金を払えるように」と発注者の対応に注文を付けた。
 日本建設業連合会(日建連)の中原淳事務総長は「技能者の流動性、回転率を高める必要がある」と指摘。一人親方や日給制の労働者を内製化していく大前提として、各社が繁閑差に応じ一定条件下で技能者を貸し借りできる仕組みを整えることを強く訴えた。岩田正吾建設産業専門団体連合会会長も、仕事量の繁閑調整の一方策として労働力の調整を挙げ、繁閑期が異なる職種の技能者の多能工化などの具体例を示した。


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参院災害対策・東日本大震災復興特別委/防災庁設置法案を賛成多数で可決

 参院災害対策・東日本大震災復興特別委員会は10日、政府提出の防災庁設置法案と関係法改正案を可決した。13日の参院本会議で可決、成立する見通し。政府は今秋の設置を目指す。同委員会は、自民党無所属の会、立憲民主無所属、国民民主党・新緑風会、公明党、日本維新の会、参政党の各派共同提案による19の付帯決議を採択した。
 付帯決議には、事前防災や地方自治体の支援方策の検討、復旧・復興に関する国・自治体・民間の役割分担を検証する場の設置、複合災害に各段階で対処する役割の明確化などが盛り込まれた。可決、付帯決議の採択を受け、牧野京夫防災庁設置準備担当相は「決議について十分に尊重し適切な措置の実施に努める」と述べた。
 法案は、防災庁が内閣直属の組織として政府全体の防災・災害対応の司令塔となることや、防災に関する基本方針の策定、大規模災害に対処するための企画立案・総合調整などを担うと規定。発災時の対処、事前防災の推進などに4部局で対応する。府省庁に対する勧告権を持つ防災相を置き、地方機関の「防災局」を2027年度以降、2カ所に配置する。人材育成や研修・研究の機能を担う「(仮称)防災大学校」を設置できる。


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大阪府/土木・設備工事で猛暑対策を試行/作業前倒し、休憩延長に対応

 大阪府都市整備部は土木工事と設備工事を対象に、猛暑期間の作業回避に向けた新たな取り組みを試行する。6月1日~9月30日を「猛暑期間」と位置付け、作業開始時間の前倒しや休憩時間の延長を認める。9日付で試行要領を施行。施行日前に契約した工事にも適用する。受注者が施工の時期や時間を柔軟に選択できるようにし、現場作業員の安全確保と働きやすい作業環境づくりを支援する。
 対象は猛暑期間に一部でもかかる土木工事・設備工事(単価契約除く)。うち昼間施工があり、主たる作業が猛暑により厳しい環境となる工事で、地域の状況などに支障がないと発注者が判断した案件とする。夜間作業には適用しない。発注時に適用可能な工事は特記仕様書に明記する。
 作業開始時間の前倒しは、通常の作業時間を午前8時~午後5時とする場合、午前6時以降に作業開始時間を設定できる。終了時間は開始時間の前倒しに応じて繰り上げる。作業時間帯は地元や関係機関との協議を完了しておく必要がある。前倒しに伴う契約金額の変更は行わない。
 休憩時間の延長は熱中症リスクが高い午前11時~午後2時(昼休み1時間は除く)に、1時間単位で休憩を確保する。例えば午前8~11時、午後2~5時に作業する場合は休憩を午前11時~午後2時の3時間とし、昼休みを除いた2時間分が作業時間の短縮となる。午前8~11時、午後1~5時に作業する場合は、午前11時~午後1時に休憩し、1時間分の短縮となる。
 受注者が取り組みを希望する場合は騒音規制法など関係法令への適合を確認した上で、事前に発注者に申し出る。作業時間や休憩時間は日報などで確認する。
 休憩時間の延長で作業時間が短くなった場合、受注者は必要に応じて工期延長を協議できる。延長日数は短縮した作業時間の合計を日当たりに換算し、特記仕様書に記載した猛暑日日数を差し引いて算出する。工期を延長する場合は受発注者協議で延長日数に応じた経費を契約変更時に計上できる。対象経費は仮設材の賃料、建設機械の賃料・損料などを想定している。
 熱中症特別警戒アラートや熱中症警戒アラートが発表された場合、受注者は作業の一時中止も検討する。一時中止した場合は工期延長を協議できる。府は試行後、アンケートやヒアリングを通じて効果を検証する。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185995
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さいたま市/新庁舎整備技術協力業務3件プロポ公告/8月31日まで参加受付

 さいたま市は10日、新庁舎整備に関連する技術協力業務3件(建築、電気設備、機械設備)の委託先を決める公募型プロポーザル(WTO対象)を公告した。参加申請を8月31日まで都市戦略本部都市経営戦略部新庁舎整備担当で受け付ける。技術提案書の提出期間は9月1日~10月23日。11月上旬に審査し、同下旬に審査結果を公表する。12月に基本協定・技術協力業務委託の各契約を結ぶ。2028年1月に仮契約し、市議会議決を経て3月に契約する。
 業務名は▽さいたま市新庁舎整備技術協力業務委託(建築)▽同(電気設備)▽同(機械設備)。各工種の施工予定者が実施設計を支援する「分離ECI方式」を採用した。大型工事の入札契約手続きが不調になる背景に、設備工事の施工者不足があるため、参加意欲を高めるため同方式を適用する。
 建築の参加資格は単体かJV。総合評定値は単体・JV代表者が1200点以上、構成員は750点以上など。電気設備と機械設備も単体かJVが参加できる。総合評定値は工種ごとに単体・JV代表者1000点以上、構成員750点以上などに設定した。
 新本庁舎の計画地は大宮区北袋1の603の1ほか(敷地面積約1万7300平方メートル)。建物は▽行政棟(S一部SRC造地下1階地上20階建て塔屋1階延べ4万2270平方メートル)▽議会棟(同地下1階地上19階建て延べ1万1554平方メートル)▽中広場棟(同地下1階地上3階建て延べ5638平方メートル)▽付属棟(S造2階建て延べ5152平方メートル)-で構成する。付属棟以外の3棟は免震構造を採用する。
 工期は3件とも31年12月12日まで(約45カ月)。基本設計はアール・アイ・エー・環境デザイン研究所JVが担当した。実施設計は9月上旬ごろにアール・アイ・エーJVと契約予定。基本設計の発注者支援業務は日建設計コンストラクション・マネジメント(NCM)に委託した。実施設計発注者支援業務も同社に委託する予定で、9月上旬ごろに契約する見通しだ。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185993
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話題の技術/成和リニューアルワークス/濁水処理プラントを自動運転制御

 成和リニューアルワークス(東京都港区、大石憲寛社長)が開発した「リクリアビジョン」は、建設現場に設置する濁水処理プラントの自動運転を支援するシステムだ。従来は運転員が現場で対応してきた装置の調整を、過去のデータを基にクラウド経由で制御する。3月に初適用した九州地方の建築プロジェクトの造成工事現場では、運転員の1日当たりの作業時間を約半分に短縮した。AIを活用して運転制御機能のさらなる高度化を目指す。
 リクリアビジョンは、現場で濁度・pH(水素イオン指数)・流量などのデータを収集し、MODE(東京都千代田区、上田学最高経営責任者〈CEO〉)が提供する現場の遠隔監視クラウド基盤「ビズスタック」に送信する。過去の運転データから最適化した処理条件に基づき、薬品用ポンプや高分子添加ポンプ、原水調整弁を自動制御し、薬品使用量を最適化する。
 特に効果を発揮するのが、処理水が所定の基準を満たさない異常時だ。この場合、自動でクラウドに蓄積された過去データから、最新の処理原水の濃度に近く、処理結果が良好だった運転データを検索。その内容を参考に制御値を切り替える「過去再現運転」に移行する。開発した運転制御の自動化システムと従来の遠隔監視機能を組み合わせることで、運転コストと運転員の作業負担を大幅に軽減した。
 現場で扱う濁水処理プラントの処理能力は一般的に1時間当たり約5~約300立方メートル。成和リニューアルワークスの試算によると、処理能力が大きいほど従来設備に比べて運転コストの削減効果が高まる。処理能力が30立方メートル程度まではほぼ変わらないものの、150立方メートル程度になると約6%の削減を見込む。
 初適用した造成工事現場では、薬品使用量を31%削減した。運転員が現地で行っていた管理業務も1日当たり8時間から4時間45分まで短縮。薬品使用コストの削減に加え、少人数でのプラント運用を可能にした。
 1年前からシステム開発に着手した。国を挙げて自動・遠隔施工を推進するi-Construction2・0も意識する。同社によると、遠隔監視クラウドと連携し、濁水処理プラントを自動制御する技術は国内初という。
 開発を先導する機械統轄部機械部機械技術営業室の乙坂航平副課長は「省人化につながる技術を共に働く仲間に周知し、改善点を常に意識しながら顧客の要望を捉えていく」と語る。さらに「業界全体で遠隔制御できる機器を増やすため、レンタル会社などとアライアンスを組み、導入支援を進めていきたい」と力を込める。
 乙坂氏によると、現在のシステムでは原水の変動に追従して最適化するには限界がある。流入水の水質変動への対応や処理速度の向上を踏まえた制御が課題という。そのためクラウドAIを活用し、さらなる自律運転化を推進する。多様な仮設プラントに対応したメンテナンス手順を生成AIで横断的に呼び出せる機能の実装も目指す。
 今後は適用範囲を都市部のシールド工事や山岳トンネル工事などへ順次拡大し、5年以内に10件程度の適用を目指す。同時に、プラント全処理工程の完全自動化を視野に入れ、AIを活用したさらなる省力化に力を注ぐ。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185978
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大成建設、ファナック/倉庫向け自動ピッキングシステム開発/AI画像認識活用

 大成建設とファナックは、倉庫や工場で指定した数量の製品を自動でピッキングするシステムを開発した。AIが製品や数量を画像認識してピッキングするため、事前のデータ登録作業が不要。パレットからの荷下ろしを完全自動化する。高精度なピッキングの実現で、複数の製品を1枚のパレットに混載する運用が可能になる。スペースロスが減り、倉庫の保管効率が向上する。1月に工場へ導入し、無人化を実現した。
 自動ピッキングにはAIによる画像認識と、バーコードなどの識別情報を組み合わせる。2段の判定で高精度なピッキングを実現。出荷ミスを防止する。ピッキングするロボットアームは製品形状や重量に応じて最適制御し、破損や落下のリスクも低減する。
 混載パレットの活用で倉庫スペースを有効利用できる。従来は1種類の製品のみ積載する単載パレットの運用が一般的だが、より保管効率が高い混載パレットを活用できる。スペースの無駄をなくすことで倉庫の新設・増設を抑制し、設備投資を最適化できる。
 倉庫や工場の出荷作業では、作業員が指示書を確認しながら製品を取り出す手作業のピッキングが一般的。単純作業の繰り返しによる出荷ミスや製品破損が発生し課題となっていた。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185983
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2026年7月10日金曜日

回転窓/手抜かりなき備えを

 日本には天気にまつわることわざや言い伝えが多い。自然現象などから天気を経験的に予想するのは「観天望気」と呼ばれ、現代のような天気予報がなかった時代に欠かせない生活の知恵であった▼例えば「雷が鳴れば梅雨明ける」もその一つ。だが、梅雨の最中にも雷はよく発生する。どうもこれは本当なのか。疑問を抱く方もおられるだろう▼実はこれ、梅雨前線の発達による雷ではなく、晴れていた日の午後に発生する「熱雷」のこと。日射で地表面が熱せられ、強い上昇気流が生じて起こる雷であり、「この種の雷が活躍するようになれば梅雨が明けたと見てよい」(東京堂出版『天気予知ことわざ辞典』大後美保編)という▼昨年6月の猛暑は記憶に新しく、今年も建設現場では早い時期から熱中症による健康被害の防止に取り組んでいる。春先の長期予報に反し、6月の気温は平年並みか低い地域が多かったものの油断は禁物。7月中旬以降は厳しい暑さになると予想される▼熱雷で知ることになるかは分からないが、関東甲信地方なども梅雨明けはもうすぐ。夏本番へ暑さ対策に手抜かりがないようにしたい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185938
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NTT都市開発/アーバンネット札幌リンクタワーが竣工/施工は大成建設

 NTT都市開発が札幌市中央区で開発を進めていた「アーバンネット札幌リンクタワー」が6月30日に竣工し、9日に現地で竣工式が開かれた。ホテル、オフィス、商業施設などからなる複合施設。設計は久米設計、施工は大成建設が担当。今秋の全面開業を予定している。
 式典には関係者ら約40人が出席。神事ではNTT都市開発の池田康社長、久米設計の井上宏社長、大成建設の相川善郎社長が玉串をささげ、無事竣工を祝った。
 建設地は北海道庁南側に位置する札幌市中央区北1西5の1の4。建物はS・SRC造地下2階地上26階建て塔屋1階延べ6万0902平方メートル、高さ111メートルの規模。北海道庁に面する高層棟のノース棟と、北海道警察札幌方面中央警察署など歴史的建物に囲まれる低層棟のサウス棟の2棟で構成する。
 ノースは地下1階から地上2階に広場や飲食・物販店舗など、3~16階に高機能オフィス、17~26階に米ハイアットホテルズコーポレーションとして札幌初進出のホテルとなる「ハイアットセントリック札幌」(216室)を配置。サウスは2~7階に札幌中心部で最大級のスタートアップ支援施設となる「Hook」が入居する。Hookは15日、ノースの一部店舗は9月1日から順次開業し、今秋の全面開業を目指す。
 神事を終え、池田社長は「ここで働く人や札幌市民、観光客をはじめさまざまな人に訪れ、つながっていただき、札幌の新しい価値や魅力を生み出す場になってほしい」と期待した。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185933
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東亜建設工業/海洋資源の研究開発体制強化/レアアース泥など照準

 東亜建設工業は、レアアース泥やメタンハイドレートなど海洋資源の開発に関連する取り組みを本格化する。1日付で技術研究開発センター(横浜市鶴見区)に「海洋資源開発室」を新設し、推進体制を強化した。従来の資源・エネルギー技術グループも「GX技術グループ」に改編し、海洋資源開発室の傘下に置いた。関連技術の研究開発により力を注ぐ。
 4月1日付で新設した社長室(経営戦略部・技術戦略部)など関係部門とも連携していく。海洋資源に関する情報収集を強化し、先進的な研究開発に取り組む。四方を海に囲まれた日本の排他的経済水域(EEZ)は、多様な経済活動やカーボンニュートラルの実現などに不可欠な資源として、レアアースやバッテリーメタルが存在するといわれる。
 同社は安定供給に貢献するため、これまで国のSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)などで協力し、技術開発の進展に貢献してきた。2026年度に始動した3カ年中期経営計画では、引き続き異業種との共同研究などに充てる技術研究開発投資も計上した。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185931
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TAC(福島県郡山市)/初の工事案件受注/広域連携の事業展開目指す

 東北アライアンス建設(TAC、陰山正弘社長、福島県郡山市)が仙台市内のマンション建設プロジェクトを受注し、13日に工事に着手する。2025年6月の設立後、初の受注案件になる。施工はTACと幸栄建設(山形県東根市)、陰山建設(福島県郡山市)の3者JV。陰山社長は「初弾案件をしっかり施工することで次への自信につなげたい」としている。=6面に関連記事
 受注したのはセゾンリアルティ(東京都千代田区、岡本龍成社長兼最高執行責任者〈COO〉)が事業主の賃貸住宅「(仮称)SEASON FLATS仙台西公園新築工事」。建設地は仙台市青葉区立町9の1ほか。RC造13階建て延べ2858平方メートルの規模で、工期は28年8月10日までを予定する。
 TACは東北6県の建設会社7社とみずほ銀行の共同出資で誕生した。地域建設会社の集合体として各社のノウハウや技術、人材を活用。広域連携での事業展開を目指している。5月にはTACの協力会社を中心に134社が加盟する東北トラスティア事業協同組合も発足。元請と協力会社、建設機械・建材メーカーなどが企業の垣根を越えて連携する「並列型パートナーシップモデル」を構築し、建設業界が直面する担い手不足や資材高騰に対応する。
 陰山社長は「単体では難しい案件にも挑戦でき、視野が非常に広がった」としており、地域建設会社と現場を支える協力会社の力を結集し、東北発のビジネスモデルを確立していく。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185942
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建設業技術者センター/高齢技術者進む就業機会確保、課題は柔軟な働き方

 建設業技術者センターは、高齢技術者のいる地域建設業の取り組みについての調査結果をまとめた。7社とその技術者の調査によると、努力義務として70歳までの就業機会確保などを求める高齢者雇用安定法に全社が対応し、技術者の事情に合わせた働き方を実現する環境を整えていた。高齢技術者が受注と施工で力を発揮している。全従業員が柔軟に働ける勤務制度を重要と考えていることが分かった。
 「高齢技術者の活躍支援により地域建設業が抱える課題を改善した優良事例調査」をまとめた。白石建設工業(愛媛県新居浜市)、小野組(新潟県胎内市)、久本組(大阪市)、田名部組(青森県八戸市)、旭建設(宮崎県日向市)、土志田建設(横浜市)、幸輝興業(岡山県倉敷市)の経営者、技術者などに回答を求め、高齢技術者に話を聞いた。
 高齢者雇用安定法の対応については、技術者の定年を70歳にしたり、定年を90歳としていたりする社がある。働く意欲のある人が定年後も働くことができる環境を整えている社があり、能力・パフォーマンスに基づく給与設計を導入していることで、定年前後を理由に給与を下げていない社があった。経営者からは、健康や家庭の事情でフルタイムの勤務が難しい社員が年齢に関係なく出るため、短日・短時間の勤務、在宅勤務などの柔軟な働き方は社員全体を対象に検討することを課題と捉えていた。
 監理技術者や現場代理人となることで入札参加や受注の機会を増やし、後輩だけでなく役所や同業他社からも信頼を得ている高齢技術者がいる。そうした事例も踏まえ、事情に合った働き方を実現するには、協議・合意した労働条件を労働条件通知書に反映する雇用契約が向いていると分析した。
 大切にしていることや後輩に伝えたいことに「自分の目で見る・自分で考えること」を挙げた高齢技術者がいた。図面との違いを感じ、次の工程に進むために必要な追加工事が分かるようなことを「ベテラン」と答えた人もいた。会社・同僚と高齢技術者の双方が「居心地良く感じる」空気を醸成する努力が重要と指摘する意見もあった。
 高齢技術者の活躍を含めた地域建設業の課題には、40歳代の技術者不足を挙げる社が多く、従来の3Kを克服している社や建設業の情報を届け、イメージアップに力を入れる必要があるとした。調査結果では、入職後も学びを続けたり、文系からの入職者を技術者として養成したりする取り組みを紹介している。インフラの老朽化が課題の中で、「手間が掛かる部分」を引き受け、その貢献が評価される仕組みがあるものの、「手間に対して費用が払われる仕組みになっていないようである」とも指摘した。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185939
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国交省/建設業政策ビジョン検討開始/検討会初会合、成長し希望持てる産業に

 国土交通省が設置した有識者会議「持続的な成長産業としての建設業のあり方に関する検討会」の初会合が9日に開かれ、建設業政策の新たなビジョンの策定に向けた議論がスタートした。これから打ち出す法制度のたたき台として、業界の声も取り入れながら約1年後にビジョンをまとめ、中央建設業審議会(中建審)に報告する。「次の10年こそが建設業の明暗を分ける岐路」との認識を参加者全員で共有。担い手の減少など直面する危機を乗り越える方策を、10年先まで視野に入れて検討する。
 冒頭、楠田幹人不動産・建設経済局長=写真=が活発な議論を呼び掛け、「成長を続け、従事する方々や企業が将来に希望を持て、わが国の成長や地域経済の発展を力強く支え続けられる建設業の実現」を目指すためのビジョン策定に期待した。
 検討のベースとして「今後の建設業政策のあり方に関する勉強会」の取りまとめで示された政策の方向性を引き継ぐ。元請と専門工事、大手と中小など業界の裾野の広さを考慮しながら、個々の政策検討の解像度を上げる。
 他産業以上の処遇を実現する月給制への転換手段や、仕事量の繁閑への対応策、建設企業の経営力向上へのサポート方法、重層下請構造をはじめとする旧来の業界慣行の改善方策などを詰めていく。
 検討会傘下のワーキンググループ(WG)として「企業評価WG」と「入札・発注WG」の設置も決まった。各分野の専門家で制度見直しの方向性を議論する。別途進行する技術者制度に関する検討会の成果もビジョンに反映する。
 企業評価WGは、処遇改善や生産性向上を実践する企業を対象とした新たな評価の観点や、評価結果の活用を促す仕掛けを検討する。まずは経営事項審査(経審)や建設業許可、専門工事会社の施工能力などの「見える化評価制度」といった現行制度を検証する。
 入札・発注WGは、地方自治体の技術系職員の減少を踏まえ、災害時の対応も念頭に円滑な入札・発注を支える制度改善を話し合う。民間工事も見据えたオープンブック・コストプラスフィー(OBCF)契約の活用促進手法も検討する。


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大阪市/10月公告案件から労務費ダンピング調査を実施/業務にスライド制度導入も

 大阪市は、低価格入札による労務費削減を防ぐため、10月1日以降に発注する予定価格6億円超の工事を対象に「労務費ダンピング調査」を実施する。入札参加者が提出する工事費内訳書を基に、労務費を含む直接工事費が市の積算額に対して適正水準を満たしているかを確認。一定水準を下回った場合は、落札者または落札候補者に理由書の提出を求めて審査する。提出を拒否した場合は落札を無効とする。制度導入は、8日に市役所内で開かれた関係局で構成する入札契約制度改善検討委員会で了承された。
 2025年12月に全面施行された第3次担い手3法を踏まえ、市は4月から工事費内訳書に材料費、労務費、法定福利費の事業主負担額、安全衛生経費、建設業退職金共済(建退共)掛け金の記載を義務化している。
 適正水準の確認は、市の積算額と入札時に提出された工事費内訳書を比較して算出。一定水準額は「直接工事費×0・97」とし、この水準以上であれば調査を終了する。基準を下回る場合は、価格設定の理由書の提出を求める。合理的な回答であれば調査を完了する。合理的な説明と認められない場合には、注意喚起や警告を行った上で、事業所管局(設計担当)から建設Gメンへ通報する。
 同日の検討委員会では、測量・建設コンサルタントなどの業務を対象に「スライド制度」を導入することも決定した。物価高騰や設計技術者単価の上昇、業務期間の長期化を踏まえ、受注者が適切に価格転嫁できる環境を整えるのが狙い。契約変更を可能とすることで、安定的な業務履行と担い手の確保につなげる。
 スライド制度の適用対象は測量、地質調査、建築設計・監理、設備設計・監理、建設コンサルタント、補償コンサルタント。いずれも履行期間が2カ月以上あり、スライド額を正確に算定するため、着手済みまたは未着手の範囲が明確に確認できる業務とする。
 全体スライドは、契約日から12カ月を経過した後、国内の賃金水準や物価水準の変動で業務委託料が不適当と認められた場合に適用する。受注者負担は変動額が残業務委託料の1・5%とする。
 インフレスライドは、履行期間内に急激なインフレが発生した場合に適用。変動額が残業務委託料の1・0%を超える場合、受注者が一定額を負担する。27年4月以降の履行開始分から導入する。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185949
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広島市/新アリーナ整備検討支援業務プロポ公告/7月15日まで参加受付

 広島市は8日、「新アリーナ整備に係る検討支援業務」の公募型プロポーザルを公告した。JR広島駅北口を候補地に検討が進む新アリーナについて、民間が想定する事業スキームの有効性を評価する。15日まで参加申請書、27日まで提案書を受け付ける。審査会が提案内容を評価し、8月中旬ごろに受託候補者の選定結果を通知する。
 参加資格は単体企業または2~3者のJVで、単体とJV代表者は国または地方自治体が発注した観客席5000席以上のアリーナや集客施設整備の発注者支援業務(アドバイザリー業務など含む)の元請履行実績があること。
 提案事項は▽事業スキームの評価の手順・考え方▽市の関与条件の整理の手順・考え方-など。8月4日にプレゼンテーション審査を行う。
 業務内容は民設民営や負担付き寄付、PFIなどの事業スキームを比較し、メリットやデメリット、リスク分担などを整理。民間側が想定する事業スキームが今後提示される事業計画の実現性なども踏まえ、有効な事業スキームであるかの検討を支援する。必要な経費や管理運営など市の関与条件も整理するほか、民間側との協定締結に向けた支援も行う。
 委託期間は2027年3月31日まで。業務委託費は2277万円以内(税込み)。
 7日に行われた広島県内の官民のトップが参加する協議会では、発起人を務めるバスケットボールBリーグプレミア(1部)広島ドラゴンフライズの浦伸嘉社長が「負担付き寄付」の事業手法を提案している。


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戸田建設、LIXIL/アルミサッシの水平リサイクルモデル構築

 戸田建設はLIXILと協働し、建築物の解体工事で発生したアルミサッシを同一種類製品として再利用する「水平リサイクルモデル」を確立した。東京都中央区にある旧東京建設会館(RC造地下2階地上8階建て延べ約1万0107平方メートル)の解体で発生したアルミサッシ廃材を原料に、新たなアルミサッシを製作した。茨城県つくば市の筑波技術研究所内で新築する「(仮称)構造材料棟」(S一部RC造3階建て延べ約4350平方メートル)のカーテンウオールに採用する。
 解体建物のアルミサッシ廃材を再生利用し、特定の建築物に採用する建設業界でも珍しい取り組みになる。アルミサッシ廃材の運搬や選別、溶解、鋳造、サッシ製造に至るまでの全工程でトレーサビリティー(追跡可能性)を確保。新築中の構造材料棟では、100%リサイクルアルミを使用したLIXILのアルミ形材「PremiALR100」も採用する。
 戸田建設によると、アルミ製品の製造で必要な新地金は100%輸入に依存しており、リサイクルアルミを使用した建材の利用拡大が急務となっている。サーキュラーエコノミー(循環経済)推進の観点から、資源循環の重要性が高まる建築プロジェクトの顧客ニーズに対応。アルミの主原料であるボーキサイトは精錬工程で大量に電力を使用するため、リサイクルは脱炭素にも貢献する。
 同社は、アルミサッシに加え、旧東京建設会館の解体で発生した▽塩ビクロス▽石こうボード▽板ガラス▽タイルカーペット▽鉄スクラップ-の各廃材も再利用していく方針だ。今回構築したアルミサッシの水平リサイクルルートをさらに活用し、建設廃材の資源循環を高度化してサーキュラーエコノミーの実現を目指す。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185944
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東京ガスネットワーク/維持管理・点検業務を高度化/自走ロボやAI診断実用化へ

 東京ガスネットワーク(東京都港区、棚澤聡社長)がガス管の維持管理・点検業務の高度化を推し進めている。管路にある複数の曲管部もスムーズに通過できる自走ロボットカメラを開発中。AIを使った画像劣化診断も実用化を目指しており、業務に必要なコストや時間の削減につなげる。9日に開いた説明会で今井朋男取締役兼常務執行役員は「新しい技術をどんどんいれていく体制をつくりたい」との考えを示した。
 自走ロボットカメラは東京大学、早稲田大学と共同開発している。口径50ミリのガス管で使う想定。現行はケーブルカメラを使って点検しているが、管が複数の箇所で曲がっている場合は通過が難しかった。
 ロボットには全長30メートルの配管が往復できる機能を持たせる。現在、往路の30メートルは走破した。復路はロボットの後部につなげているケーブルの引っかかりなどからストップするケースもあるという。補助ロボットを曲管部に取り付けるなど対策を検討している。将来的にはロボット操作をAIに任せる考えだ。
 AIによる画像劣化診断は、橋梁に架かるガス管(架管)の点検業務に採用する。過去の点検画像を読み込ませ、部材や劣化の種類を判定させる。実装できればほかの設備への展開も視野に入れている。
 AIに読み込ませる架管画像の撮影にはドローンを使う計画だ。従来は人が船に乗って目視で確認していた。ドローンを使うことで準備を省力化できる。船の上からでは見ることができない部分も確認可能となる。
 ドローン点検は東京電力パワーグリッド(東京都千代田区、金子禎則社長)、NTT東日本(東京都新宿区、澁谷直樹社長)と連携。3社で同時点検を行う。画像診断とドローン点検の具体的な導入時期は未定だが、「それほど時間はかからない」(今井取締役兼常務執行役員)見込みだ。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185946
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2026年7月9日木曜日

神奈川県鉄筋業協同組合/全国技能大会神奈川地区予選開く/代表に佐々木晃太さん

 神奈川県鉄筋業協同組合(工藤桂一理事長)は、「第6回全国鉄筋技能大会(TETSU-1 GRAND PRIX)」の神奈川地区予選を、4日に横浜市旭区の神奈川県立産業短期大学校西キャンパスで開いた。組合員などから4選手が出場し、鉄筋組み立ての精度と速さを競った。審査で駒井興業の佐々木晃太さんを代表に選んだ。佐々木さんは10月3日に静岡県富士宮市の富士教育訓練センターで開かれる全国大会に出場する。
 大会は全国鉄筋工事業協会が主催し、日刊建設工業新聞社らが後援。鉄筋工事業界の技能向上や次世代技能者の育成、社会的認知の向上を目的に開いている。競技課題は国家技能検定の鉄筋組み立て1級問題にはら筋1段を追加した内容。標準時間は1時間20分で、1時間40分を超えると打ち切りとなる。
 神奈川地区予選には佐々木さん以外に山田貴史さん(スチール・ワン)、前野佑介さん(イー・ケー・エス)、中山康希さん(同)の4人が出場した。選手は、図面を確認しながら鉄筋を配置し結束作業を進め、全員標準時間内に終了させた。工藤理事長は「本選に向けて練習を積み重ね、出来栄えの精度をさらに上げるように頑張ってほしい」と激励した。


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地域発/丸高工務店(岩手県奥州市)/5年前から月給制に切り替え

 型枠工事会社の丸高工務店(岩手県奥州市、高橋健一社長)は、現場作業に従事する社員の給料を5年前から月給制に切り替えた。春の大型連休など現場が休工となる時期でも、一定額の給料を支払い、安定した生活やモチベーションの維持につながっている。2年前からは1日の労働時間を工夫することで、年間休暇日数の最低ラインとされる「105日」も確保している。
 1974年に創業して50年を超えた同社は、95年に法人化。岩手県を中心に地場ゼネコンの1次、全国大手の2次下請会社として、現場での型枠施工を手掛けている。社員数は24人。うち21人が現場作業に従事しており、平均年齢は外国人材を含めて34歳と若い。年間売上高は2億5000万~3億円の間で推移している。
 建設会社勤務を経て先代から会社経営を引き継いだ高橋社長は、県内の型枠工事会社で組織する岩手大友会の副会長を務めるなど、業界活動にも力を入れる。日給月給制による不安定な給料の支払いについては、当初から課題を感じていたという。「新卒で入社した若手社員にとってみれば、日給月給制の下では大型連休の現場休工を経た5月分の給料が、4月分よりも減ってしまう影響は大きい」(高橋社長)。実際、日給月給制の時代は、若手の離職率が高かった。
 現場で働く社員の中には、結婚して子どもが小さい人も少なくない。運動会など学校行事で仕事を休む場合でも、一定の給料を支払うことができる月給制への移行には、社員も「喜んでいるようだ」と高橋社長。働いた分だけ給料を得ることができる日給月給制から月給制へと一斉に移行した当初、「士気が下がるのではないかと危惧する意見もあったが、それもなかった」と振り返る。
 2年前からは年間休暇日数を105日とするため、1日の労働時間を変更した。従来は、午前8時~午後5時の間に昼食(1時間)と午前10時、午後3時に各30分の休憩を取ることによって、1日7時間労働としていた。これを午前8時~午後5時30分の間に、昼食(1時間)と午前10時、午後3時の休憩を各15分に変えることで、1日の所定労働時間を8時間とした。
 こうした工夫で生産性を高めながら、週休2日を基本とした働き方を実現した。
 同社は、所在地の奥州市を中心に工業高校、普通高校など10校ほどに毎年求人票を出し、新卒採用を目指している。人材育成にも力を入れ、登録基幹技能者や1級技能士の資格取得者も複数輩出している。
 ただ、少子高齢化が地方部で特に顕著に進行していることもあり、なかなか思ったように若手を採用できていない。そうした中で協同組合ユウアンドアイ(東京都足立区、天野博之理事長)を通じて、フィリピン人の技能実習生8人を迎えている。今後12人まで増やす計画もある。
 制度が「育成就労」に移行しても、外国人労働者の採用方針を継続し、彼らの意向も踏まえて在留資格「特定技能」の取得も後押ししたい考えだ。戦力として期待される外国人材には「資格取得を促し、現場のリーダー格として従事できるよう育てていきたい」と高橋社長は語る。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185887
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回転窓/健康な地熱開発

 梅雨の湿気は苦手でも、蒸し料理なら好む人は多いだろう。野菜も肉も魚でも、ゆでたら溶け出る栄養やうまみを蒸気がぎゅっと閉じ込めてくれる。油を使わない健康的な調理でもある▼温泉どころの大分県別府市の鉄輪温泉に「地熱観光ラボ縁間(えんま)」がある。豊後水道の海鮮など好みの食材を蒸す調理の体験が人気という。ここは地熱への理解を促す経済産業省の取り組みで整備された▼活火山の多い日本は、発電端出力1000キロワット以上の地熱発電所が27カ所あり、設備容量は世界10位の50万キロワット超(2025年4月時点)。政府の第7次エネルギー基本計画は、次世代型地熱を含めて自立電源とする競争力を中長期で高めることにしている▼有望地域の調査が国主導で行われ、温泉法や自然公園法などの許認可を巡る関係省庁の対応も進みつつある。ただ温泉地をはじめ新規の開発は、なかなか難しい現実があると聞いた▼それでも理解を得る活動が各地で続き、日本地熱協会のように開発リスクに備える保険制度を提供する団体もある。地域との対話を重ねながら、資源を持続的に生かす地熱開発が広がってほしい。


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日建協/26年賃金交渉中間報告/31組合すべてベア獲得、大卒初任給30万円台も

 ゼネコン各社で賃上げの動きが続いている。日本建設産業職員労働組合協議会(日建協、青山敏幸議長)が8日に公表した2026年賃金交渉の中間結果によると、回答した31組合すべてが基本給を引き上げるベースアップ(ベア)を獲得し、6組合は要求を上回る水準の回答が会社からあった。ベアの加重平均で1万8482円(前年実績1万8044円)。企業業績よりも政策や社会情勢で賃上げの大きな流れができた結果となった。大卒初任給で初めて32万円台に引き上げた社もあった。
 1日時点の集計結果を公表した。月例賃金は31組合すべてが定期昇給を含め前年実績以上の水準を確保した。6組合は要求を上回る水準。17組合は要求を下回る水準ながらもベアを獲得した。
 ベアの単純平均は2万0719円(1万7225円)。定期昇給を含めた昇給額は、単純平均で2万8970円(2万5778円)、加重平均は2万8970円(2万7894円)だった。日建協は「政府主導の賃上げ機運の醸成や物価上昇が追い風になり、継続した賃上げを獲得した」と見る。
 一時金は妥結報告があった30組合のうち24組合が前年実績を上回り、5組合が同額となった。単純平均で5・42カ月(5・17カ月)、加重平均で5・96カ月(5・18カ月)だった。1組合は前年実績を下回る水準で妥結した。
 大卒初任給は組合要求による引き上げはなかったものの、23組合は会社提示で増額になった。過去最高の水準になっており、日建協個別賃金水準の先行ラインとしている29万円台を上回り、30万円台が14組合(8組合)、31万円台が3組合(1組合)、32万円台が1組合あった。32万円台は過去最高となる。日建協によると「人材獲得の動きが如実に表れた」と分析している。
 日建協は来年度に「日建協個別賃金」を改定する予定だ。「企業業績よりも政策や社会情勢で賃上げの大きな流れができた結果」と分析する。今後も「政府の賃上げ施策や運用を注視し、足元の物価高に対応する必要がある」とした。


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広島新アリーナ構想/オール広島で実現へ/官民協議会が初会合、31年度開業目指す

 大規模なイベントに利用できる新アリーナの実現に向け、広島県内の官民のトップが参加する協議会の初会合が7日、広島市中区のエディオンピースウイング広島で行われた。広島駅北口のJR西日本社有地(広島市東区二葉の里3、約1万8800平方メートル)を候補に建設の方向性を検討する。バスケットボールBリーグプレミア(1部)の広島ドラゴンフライズの浦伸嘉社長が「負担付き寄付」の事業手法を提案し、規模や運営方法などを含めて次回から議論が本格化する。「オール広島」で取り組むことも確認した。
 発足した「新アリーナの実現に向けた協議会」の発起人はドラゴンフライズと広島イベント事業振興協会。メンバーは広島県の横田美香知事、広島市の松井一實市長、広島商工会議所の松藤研介会頭、JR西日本広島支社の飯田稔督支社長、福山市立大都市経営学部の渡邉一成学部長、イベント事業振興協会の松本朋憲社長、ドラゴンフライズの浦社長の7人。都市再生機構らがオブザーバーとして参加する。座長に渡邉学部長が就いた。
 会合では浦社長が構想の経緯や建設候補地、目標スケジュールを説明。施設規模は最大1万人収容を想定し、開業は本拠地の広島グリーンアリーナの暫定利用期限となる2031年度がめどとした。28年度の着工を目指す。
 浦社長は「人とまちと社会のつながりを深化する拠点としてオール広島で実現したい」と述べ、JR西日本をはじめ、政財界に協力を求めた。飯田支社長は「連携してしっかり取り組みたい」と応じ、積極的に参画する意向を示した。事業計画の検討にも加わる。
 事業手法について、浦社長は「建設後に行政に寄付することを念頭に検討してはどうか」と、民間が建てた後、行政が所有し、民間が運営を担う「負担付き寄付」を提案。横田知事は「機運の醸成などを検討したい」とした。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185898
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清水建設/フィジカルAI実装へ本腰/ロボット現場巡回・塗装作業など

 清水建設は、AIで機械やロボットを動かす「フィジカルAI」の現場導入に本腰を入れる。手にカメラを持った状態で自律歩行するヒューマノイドロボットによる現場巡回や、作業者の動作を模倣学習したロボットアームでの塗装作業を実証中。東京駅日本橋口前で施工する国内最高層ビル「Torch Tower(トーチタワー)」の現場などで導入し、効果を確認している。
 フィジカルAIは、カメラやセンサーなどで現実世界の状況を把握し、ロボットや機械システムを最適に制御するAI技術群の総称に当たる。
 同社は、フィジカルAIの代表技術として、人間と同じようにその場の状況で柔軟に動作するAIロボットに着目。建設現場でこれまで活用されてきたロボットはプログラムされた通りの動作しか対応できないため、作業ごとの専用機であることが多かった。AIロボットは複数の作業をこなす汎用(はんよう)機になると期待する。
 施工中のトーチタワー現場では、カメラを持ったヒューマノイドが毎秒1メートルの速度で自律歩行する。現場の状況を感知・判断しながら、あらかじめ指定した道順で巡回している。今後、カメラで撮影・取得した映像は、マルチモーダルLLM(大規模言語モデル)を駆使したAIで解析し、現場巡回のさらなる効率化に役立てることも考えている。
 AIロボットを柱とするフィジカルAIの本格展開に向け、現場用に特化した「AIエコシステム」も構築する。現場のデータ収集・分析・シミュレーションやAI学習モデルの構築、ロボットへの実装(実証実験)といったサイクルを着実に回し、ロボットによる現場作業の適用範囲拡大を目指す。高齢化する熟練技能者の知見もモデル・アーカイブ化し、伝承していく。ソニーら複数企業の技術協力を得て一連の取り組みを推進する。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185890
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東畑・梓JVら/大阪・関西万博の大屋根リング、デジタル空間に再現/無償で公開

 東畑建築事務所・梓設計JVと梓総合研究所が、大阪・関西万博のシンボル「大屋根リング」の文化的、建築的価値を未来に保存、継承するデジタルアーカイブプロジェクト「Record-RING(レコード・リング)」を始める。空撮による3Dスキャニングデータを基に、デジタル空間でリングの姿を「ありのまま」に再現。特設サイト(https://record-ring.jp)で無償公開する。
 東畑・梓JVは大屋根リングの基本設計に携わった。従来の図面や写真による2Dの記録にとどまらず、その場に流れていた空気感や光の移ろいといった「リングの文化的価値」をそのままの状態でデジタル空間に保存。誰もがいつでもアクセスできる状態で公開する。
 デジタル再現するため、3Dガウシアンスプラッティング(GS、大量の写真から高精度な3D空間を再現する技術)を活用。会期終了直後の空撮で取得した3Dスキャニングデータと、竣工写真などを組み合わせた3Dデジタルアーカイブを構築する。
 アーカイブをプロジェクト特設サイトで無償公開し、3D空間でリングの上を飛び回るような疑似体験ができる場を提供。リングの成り立ちや設計コンセプトを伝えるコンテンツとしての機能も兼ね備える。
 今後は、プロジェクトの趣旨に賛同する建築関係者・企業と連携し、個々のパビリオンの記録公開を受け入れるプラットフォームとしての役割を果たす考え。公的機関によるデジタルアーカイブ構築の支援などにもつなげていく。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185892
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2026年7月8日水曜日

回転窓/橋とともに

 「瀬戸内のハワイ」ともいわれる山口県東部の周防大島(屋代島)が人気を集めている。青く澄みわたる海と四季の彩り美しい山に囲まれた瀬戸内海で3番目に大きい島。温暖な気候を生かして栽培するみかん畑もあちこちに広がる▼リゾートホテルやおしゃれなカフェも多く、観光やドライブに人気のスポットである。県内外からの移住者も増加中。特に富裕層の人気が高く、周防大島町の2022年度町民税収入は前年度比で約7倍となった▼周防大島の玄関口となるのが、本州と連絡する「大島大橋」だ。橋長1020メートルの連続トラス橋として1976年7月に開通した。潮の速い流れに対応し、橋脚は世界初となる多柱式基礎の上に連続トラスを設置する工法が採用された▼96年6月に通行が無料となり、アクセスがしやすくなった。18年10月には外国籍貨物船が接触し、橋に敷設された本土から島に送水する管が切断する事故も。紆余(うよ)曲折を経て4日に開通50周年を迎えた▼藤本浄孝町長は同日の記念式典で「これからも大切な命綱である大島大橋を大切にしたい」と話した。島と橋は共存共栄であり続ける。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185854
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ひと/地盤工学会東北支部長・吉田真悟氏/見えないものを知ってもらう

 「地盤工学は縁の下の力持ち。見えないからこそ、その意義を丁寧に伝えることが大切になる」と力を込める。地盤調査は「建物を建てたり、トンネルを掘ったりする時、最初に必要となる」工事の根幹だ。技術の担い手を確保し、人材を育成するため、正確な情報発信に力を注いでいく。
 「社会の安全を支える大切な技術、仕事だと若い世代にも知ってほしい」との思いは強い。2025年から「地盤調査フィールドツアー」を開催し、実際に地盤調査を体験してもらう機会を設けた。1泊2日の地盤工学セミナーにも現場見学を盛り込み、仕事を肌で感じてもらう機会を広げている。
 今後は就活イベントでの情報発信にも前向きに挑戦する。「参加した学生に『こういう分野があるんだよ』と伝わってほしい。心のどこかにキーワードとして残してくれたら」と柔和に笑う。見えないところで社会を支える技術者を送り出すため、若者に誠実に向き合い続ける決意だ。
 (よしだ・しんご)1990年日本大学大学院理工学研究科修了、大成建設入社。東京支店土木部長、大成ロテック常務執行役員などを経て、2025年4月から大成建設執行役員東北支店長。地盤工学会では同5月から東北支部長を務める。神奈川県出身、61歳。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185864
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国交省直轄土木/設計成果をデータ本位に変革/BIM・CIMプロセス間連携で方針

 国土交通省は、直轄土木の工事・業務に適用するBIM/CIMで、設計から施工などプロセス間のデータ連携を円滑にする対応方策を示した。3Dモデル自体を設計から施工に引き継いでも、現場条件などの更新に対応できず、施工段階に改めて3Dモデルを作成している実態に着目。3Dモデルの契約図書化を目指していた従来方針を転換し、設計に関するデジタルデータを成果物として引き継ぎ、後工程での加工や編集をしやすくする。
 産学官で構成する「BIM/CIM推進委員会」の7日の会合で説明した。BIM/CIM原則適用からは3年が経過。工事・業務受注者へのアンケートでは、発注者などとの対話促進に3Dモデルの有効性が挙がる一方、2Dと3Dの二重作業が手間といった声が絶えない。3Dモデルのファイル形式は再編集が難しく、施工段階で再作成が必要だとの課題もある。
 プロセス間のデータ連携が十分に図られていない現状を踏まえ、国交省は3D設計の在り方を組み立てる上で、デジタルデータの伝達を主目的とする方針を打ちだす。設計成果をファイル形式ではなく、データ本位の「情報モデル」に変革するとうたう。AIの発達で3Dモデルの自動生成などの技術開発が進展することを背景に、各プロセスで3Dモデルや2D図面が必要であれば、引き継がれたデータを基に都度再現することにする。
 まずは設計デジタルデータを情報モデルとして工種ごとに体系化する。各データと3D空間をひも付けたり、視覚的な確認が困難なデータの妥当性などを判断できたりする仕組みも必要だとする。その上で、3Dモデル自体を契約図書にする従来方針はいったん留保し、情報モデルを契約図書とするガイドラインの策定を目指す。ガイドラインの作成を進めながら、2027年度には活用の試行を経て本格導入する。
 3Dモデルの再現や、受発注者間の共有を容易にする仕組みも整える。BIM/CIM適用業務で用いる3Dモデルの標準オブジェクトライブラリを整備し、9月に公開予定。受発注者が必要な3Dモデルや関連データがブラウザーで共有可能なクラウドシステムを構築中で、12月にも完成する。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185852
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帝国データバンク/26年上半期インフレ倒産動向/建設業倒産が最多151件

 帝国データバンクは7日、「物価高(インフレ)倒産の動向」(2026年上半期)を発表した。燃料や原材料の上昇分を価格転嫁できない「値上げ難」などによる倒産は556件(前年同期比23・8%増)で、集計を開始した18年以降で最多となった。業種別は建設業が最も多く151件(27・9%増)を占め、半期ベースの過去最多を更新した。
 建設業の倒産は、中東情勢に伴うナフサ由来の製品の資材高や価格高騰の影響が目立った4月以降から増加し、6月は36件発生した。建設業の倒産は、木材の価格高騰と供給難が相次いだウッドショック、円安による資材高、人手不足の影響が重なった24年5月の32件がこれまでの最多。それ以降は単月ベースで10~20件台が続いていた。
 建設業の物価高倒産を要因別に集計したところ、鋼材、木材、コンクリートなどの資材費が高騰する原材料高由来の倒産が全体の約40%に相当する65件あった。ナフサの供給不足からの影響は確認できず、以前からのウッドショック、物価高といった建築資材の価格高騰に加えて、若手の不足と高齢の職人の引退からの作業員不足、外注費が高騰する中での人件費増の倒産もあった。
 建設業の物価高倒産は、72件の総合工事が特に多く、そのうち一戸建て住宅や集合住宅などの新築が主体の木造建築工事が42件で最も多かった。木造建築工事の半期ベースの倒産は、24年上半期に次いで2番目に多かった。左官工事は65件、半期ベースで過去最多となった。
 不動産業の倒産は11件で初めて10件を超えた。建築コストの上昇から物件の価格を引き上げている社が多いものの、金利上昇などから最終ユーザーの購買意欲が落ち、販売棟数が減ったことで事業に行き詰まった社があったという。ウッドショックの影響の表面化までが約3年だったことや、建設業、製造業は売り上げの上昇分をコスト高が上回る増収型の物価高倒産が増える懸念があり、「今後の動向を注意深く見守る必要がある」と展望している。


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九州整備局/建機に軽油代替燃料活用/八代河川国道で試行工事

 九州地方整備局は土木工事の現場における脱炭素化に向けた取り組みの一環として、熊本県内の直轄工事で軽油代替燃料を活用した試行を実施する。廃食油を化学処理した成分を軽油に添加した2種類の代替燃料を、現場で稼働する建設機械で活用。騒音や臭い、建機への影響などを検証し、2027年度以降の適用条件を検討していく。7日に八代河川国道事務所が試行工事1件の一般競争入札を公告した。
 国土交通省では25年4月に策定した「脱炭素アクションプラン」を踏まえ、国発注の土木工事の脱炭素化に向けたリーディング施策として、次世代燃料の使用促進に関するロードマップを作成。九州整備局も25年度末に管内での取り組み事項を整理した「道路脱炭素推進計画」を公表した。
 今回の試行ではおおむねすべての建機メーカーが保証範囲としている廃食油由来の成分5%を軽油に混合させた「B5」の代替燃料を活用。併せて、混合割合の高い燃料の使用拡大を見据え、一部の建機メーカーが保証範囲とする混合率20%の「B20」も導入する。掘削や土砂の積み込み、整地を行うバックホウの稼働状況に問題がないかなど、効果や影響の度合いを検証する。
 試行対象は「熊本57号長浜地区改良11期工事」で、工事内容は道路土工、地盤改良工、構造物撤去工、仮設工など。工期は27年2月26日まで。場所は熊本市南区海路口町~熊本県宇土市上網田町。
 九州整備局によると、25年度に関東地方整備局が先行して試行している。26年度の管内での試行は同工事のみ。調達上の課題などを検証した上で27年度以降の対応方針を決めるとしている。


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関東整備局/357号多摩川トンネル工事/ケーソン沈設が本格始動、施工は五洋建設

 関東地方整備局は、国道357号(東京湾岸道路)の整備に関連し、「多摩川トンネル」工事の進捗状況を明らかにした。延長2・7キロのシールドトンネルを施工するのに必要な立坑を羽田空港(東京都大田区)と浮島(川崎市川崎区)に整備。立坑はニューマチックケーソン工法で施工する。五洋建設が施工を担当し、月内には浮島側でケーソンを沈設する工事が本格化する。
 多摩川トンネルは東京湾岸道路の一部を構成し、計画延長は3・4キロとなっている。うち地下トンネル部が約2・7キロ、外径は約16メートル。2車線で計画する。20年12月に公表した東京湾岸道路の事業評価によれば、トンネル自体の総事業費は約1880億円を見込む。2029年3月末の完了を目指す。
 羽田空港側に整備する立坑は横46メートル、縦28・1メートル、深さ31メートル。浮島側は同31・9メートル、同37メートル、同48・4メートルの規模を想定する。RC製のケーソン躯体を自重で沈下させるニューマチックケーソン工法で立坑を構築する。順調に進めば月内にも浮島側で躯体を沈設する工事に着手する。両端の立坑が完了後、トンネル本体の工事に移る。
 浮島と羽田空港を結ぶ方法は、内陸側に位置する産業道路か国道1、15号を経由する3ルートがある。ただ3ルートとも1日10万台以上の交通量があり、慢性的な交通渋滞が発生している。多摩川トンネルが完成すると両区間のアクセス時間は約8分で済む。約23分を必要としていた産業道路よりも大幅な時間短縮が期待できる。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185858
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飯田橋駅東地区再開発(東京都千代田区)/事業費793億円、当初計画の倍以上/組合

 JR飯田橋駅(東京都千代田区)の東側エリアで進行している「飯田橋駅東地区第一種市街地再開発事業」の事業費が793億円になることが分かった。当初計画の2倍以上になる。飯田橋駅東地区市街地再開発組合の担当者は「複合的な事業変化に伴うもの」と説明した。
 同組合が東京都に事業計画書の変更認可申請を行った。千代田区役所で21日まで縦覧している。同計画に対する意見を8月5日まで都都市整備局市街地整備部で受け付ける。
 2022年10月の組合設立認可時、事業費は367億円だった。4万6565平方メートルだった延べ床面積を5万0090平方メートルに拡大する。計画変更後の工期は28年9月~32年2月(従来23年9月~26年11月)を予定。公共施設の工期は29年5月~33年2月(25年4月~28年8月)を見込んでいる。
 計画地は飯田橋3(区域面積約0・7ヘクタール)。JR飯田橋駅の東側に位置し、東京メトロ・都営大江戸線飯田橋駅に近い。計画地を東西に貫く区道は歩行者空間が不足し、歩行の安全に課題があった。再開発で駅前広場を構築し、駅周辺のにぎわいを創出する。安全で快適に歩ける環境も整える。
 再開発ビルはS・SRC・RC造地下2階地上26階建て塔屋2階。建築面積は約3670平方メートル。最高高さは従来と同じ約130メートルとなる。地下2階に駐車場を配置し、地下1階に駐車・駐輪場と店舗を配置する。地上1階は店舗フロア、2~16階がオフィスで、18~26階に住宅を設ける。
 敷地内に複数の広場を整備する。合計1988平方メートルの広さとなる。幅2メートル、延長約220メートルの歩道状空地も整備する。再開発組合には参加組合員として三菱地所、三菱地所レジデンス、大和ハウス工業、清水建設の4社が参画している。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185861
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豊田上豊田駅周辺土地区画整理組合発起人会/8月に事業化検討パートナー募集

 愛知県豊田市の(仮称)豊田上豊田駅周辺土地区画整理組合発起人会(田中則夫会長)は、8月3日に事業化検討パートナーの公募手続きを開始する。業務代行者になることを前提に、無償で事業計画作成に協力する民間事業者を募る。9月以降に参加意向書や事業提案書などを受け付ける。11月下旬に開催する選定委員会で事業者を選定、12月下旬に協定を結ぶ予定。
 豊田上豊田駅周辺土地区画整理事業の施行区域(上原町、大清水町)は、名鉄豊田線上豊田駅の東側約23・8ヘクタール。市の総合計画では「えきちか居住誘導エリア」と「重点居住誘導駅」に位置付けられている。現在は市街化調整区域だが、浄水地区と梅坪地区の市街地に挟まれ名鉄豊田線を中心とした利便性の高い地区であるため、多くの住宅需要が見込まれている。
 2024年4月に発起人会が発足、現在は測量等の調査を進めている。基本構想では住宅開発を中心に駅前広場の整備や商業施設などの誘致を想定。駅へのアクセスを改善し、利便性とにぎわいを創出するまちづくりを目指している。
 事業化検討パートナーは、業務代行者となることを前提に事業計画書の作成に向け無償で助言や提案を行う。今後の想定スケジュールは、27年度内に事業計画を作成し、28~29年度に業務代行予定者の公募と選定、都市計画決定手続きを進める。30年度に本組合を設立し、業務代行者と契約を結ぶ。業務代行者は、保留地の取得などを条件に土地区画整理組合との契約に基づく事務や調査設計、工事発注などを一括で代行する。


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淀屋橋駅西地区再開発組合ら/淀屋橋ゲートタワー、7月9日グランドオープン

 淀屋橋駅西地区市街地再開発組合と参加組合員の大和ハウス工業、住友商事、関電不動産開発は7日、大阪市中央区北浜4に完成した大型複合ビル「淀屋橋ゲートタワー」を報道機関に公開した。オフィスフロアは5月から順次入居が始まっており、9日には地下1階~地上2階の商業ゾーンと11階の公共貢献複合ゾーンを含めてグランドオープンする。御堂筋の玄関口に、人とまちをつなぐ新たな交流拠点が生まれる。
 内覧会に先立つ記者会見で、組合の江口康二理事長は「グランドオープンはゴールではなく、新たなスタートになる。多くの人々が集い、交流し、新しい価値を創造するランドマークとして成長していくことを願っている」と述べ、再開発事業の完成を契機に淀屋橋・北浜エリアのさらなる発展をけん引する考えを示した。
 その後、商業ゾーンやオフィスフロア、公共貢献複合ゾーンを公開した。11階には一般開放する屋上庭園を中心に、シェアラウンジやビジネスサポート施設を配置。中之島や土佐堀川を望む眺望と緑を生かし、オフィスワーカーや来訪者、地域の人々に開かれた空間とした。1階オフィスロビーは水面を進む船をイメージした折り上げ天井を採用し、水都大阪や船場の歴史を感じさせる象徴的な空間に仕上げた。
 同施設は「淀屋橋駅西地区第一種市街地再開発事業」として整備したオフィス主体の大型複合ビル。施設規模はS一部SRC・RC造地下2階地上29階建て延べ13万2424平方メートル。高さは135メートル。主要用途は事務所、店舗、駐車場。設計・監理は日建設計、施工は大林組が担当した。2025年12月15日に竣工した。


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