首都圏の民間鉄道主要9社の2026年度設備投資計画が20日に出そろった。25年度比で全社が増額を計画している。切迫する首都直下地震や気候変動による風水害の頻発に対応するため、各社とも高架橋の耐震化や線路脇ののり面補強に力を入れる。連続立体交差(連立)事業も推進し、踏切渋滞・事故を解消する。ホームドアの設置も急ぎ、誰もが安心して使える環境を整える。
設備投資計画を公表したのは▽東急電鉄▽小田急電鉄▽東武鉄道▽京王電鉄▽西武鉄道▽京浜急行電鉄(京急)▽京成電鉄▽相鉄グループ▽東京メトロ-の9社。最も投資額が大きかったのは東京メトロで993億円だった。有楽町線と南北線の延伸に169億円を充てる。年度内にシールド工事を発注し、30年代半ばの開業を目指す。東西線の遅延防止と混雑緩和で南砂町駅(東京都江東区)の大規模改良工事を推進。26年度は新設トンネルを構築し軌道を敷設する。
連立事業や鉄道立体化には7社が取り組む。西武鉄道は東京都東村山市にある東村山駅付近や中井駅(新宿区)~野方駅(中野区)間など4事業に取り組む。東武鉄道は東京都墨田区のとうきょうスカイツリー駅付近など3カ所を高架化。京成電鉄も押上線四ツ木駅~青砥駅間(いずれも葛飾区)で仮線工事を進める。
全社が構造物の耐震性を高める工事を展開する。東急電鉄は武蔵小杉駅(川崎市中原区)~元住吉駅(同)間などで高架橋を補強する。相鉄グループはトンネル内の中柱を鋼材で補強。東京メトロも大手町駅(東京都千代田区)や永田町駅(同)などで開削トンネルRC中柱の耐震性強化に取り組む。
小田急電鉄は駅周辺まちづくりと連携した駅舎建て替えを推進。新宿駅(新宿区)周辺では、商業施設などを延べ28万平方メートルのビルに建て替える「新宿駅西口地区開発計画」の一環として、ホーム直上の建物の解体・新築工事に取り組む。泉岳寺駅を抱える京浜急行電鉄は、同駅隣接街区の再開発事業と連携。ホームやコンコースを拡張するとともに、昇降設備を充実させていく。
京成電鉄は成田空港へのアクセス強化に引き続き取り組む。成田スカイアクセス線の複々線化、単線区間が残る成田空港周辺の成田湯川駅から成田空港駅の複線化、空港駅機能の改善に向けた検討を加速する。アクセス強化に合わせて宗吾車両基地(千葉県酒々井町)を拡充するため新工場を建設する。
相鉄グループは26年度に海老名駅(神奈川県海老名市)でホームドアを整備する。これにより相鉄線全線での設置が完了する。京王電鉄は井の頭線と京王線の全駅でのホームドア完備に向け工事を推進。26年度は新代田駅(東京都世田谷区)や幡ケ谷駅(渋谷区)など7駅で整備する。
https://www.decn.co.jp/inc/uploads/2026/05/202605210401003-1.jpg
from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=184414
via 日刊建設工業新聞


0 comments :
コメントを投稿