2026年9月11日金曜日

陣内孝雄氏(元自民党参院議員)が死去

 元自民党参院議員の陣内孝雄(じんのうち・たかお)氏が8日午後1時、肺炎のため東京都内の病院で死去した。93歳だった。葬儀は14日午前10時から東京都品川区西五反田5の32の20の桐ケ谷斎場で。喪主は長男の健雄(たけお)さん。
 佐賀県出身。旧建設省職員を経て、1988年の参院佐賀選挙区補欠選挙で初当選。当選4回。小渕内閣で法相を務めた。参院予算委員長や郵政民営化特別委員長などを歴任。2024年12月に死去した足立敏之参院議員の遺志を引き継ぐ政治団体「インフラ・建設みらい研究会」の会長を務めていた。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187618
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建築へ/旧長濱検疫所一号停留所移築(横浜市金沢区)、検疫の歴史伝える文化財

 神奈川県の観光地・八景島に近く、夏には多くの海水浴客でにぎわう海の公園(横浜市金沢区)に、明治期に完成した検疫施設「旧長濱検疫所一号停留所」が移築された。国内洋風建築の黎明(れいめい)期をたどる上で貴重な文化遺産の一つで、国の登録有形文化財にもなっている。移築後は、8月10日に建物の活用事業者に選ばれたスターバックスコーヒージャパンがカフェを開業。明治の面影を残す建物が、新たな場所で時を刻み始めた。
 明治時代初頭に流行した感染症「コレラ」への対策として、明治政府は神奈川県の長浦村(現横須賀市箱崎)に1878年、横浜検疫所の起源となる「長浦消毒所」を開設した。
 日清戦争に伴う横須賀軍港の拡張に伴い、消毒所は95年に長濱(現横浜市金沢区長浜)へ移転。翌年、「長濱検疫所」に改称された。一号停留所は移転に合わせ、感染症の疑いのある上等船客を一時的に収容する施設として建てられた。99年には、医師として駆け出しだった野口英世が海港検疫医官補として採用され、検疫所で勤務した。
 一号停留所は1923年の関東大震災で損傷した。当時の資料によると、多くの建物が倒壊などの被害を受ける中、一号停留所は傾きが軽微で修理可能と判断され、古材も使って復旧工事が進められた。再建は被災翌年の24年。第2次大戦後、横須賀市浦賀に検疫所が設けられるまで、感染症のまん延を防ぐ施設として重要な役割を果たした。47~55年には、海外引き揚げ者らの宿泊施設にも使われた。
 検疫所としての役割を終えた後も、一号停留所を含む2棟は解体されずに残った。その歴史的・意匠的価値が認められ、2018年に国の登録有形文化財となった。
 今回の移築は、23年の厚生労働省横浜検疫所の移転に伴って実施された。一号停留所は、建築の歴史を伝える文化財として移築・保存することが決まり、入札の結果、神社仏閣や文化財の保存修理を強みとするアイチケン(愛知県江南市、井上小百合社長)が工事を担った。25年3月に完了した。
 移築では、当時の面影を残すことを最優先した。柱や梁、窓、ドアノブ、金具も可能な限り再利用。解体時には各部材に番付を施し、元の位置が分かるようにした。何度も塗り重ねられた外壁や内装は、サンドペーパーで丁寧にこすり、再建時の色を特定した。壁紙も一部に当時のものを使っている。
 工事を終えた一号停留所は市に引き渡され、公園指定管理者の横浜市緑の協会が活用事業者を公募。スターバックスコーヒージャパンが店舗を開業し、停留所にあった食堂や談話室などがカフェスペースに生まれ変わった。
 当時はサンルームの役割も果たしたという日当たりの良い廊下も残る。和洋折衷が主流だった時代の建築として貴重な、純洋風の意匠が現代に受け継がれた。店舗設計に携わった1級建築士の岩元俊輔氏は、「真ちゅうのフレームなど、通常の店舗では見られない要素がある。空間体験として楽しんでほしい」と話す。
 保存に向けて働きかけてきた有志団体もある。野口英世よこはま顕彰会(染谷優児事務局長)は、「日本の検疫の黎明期を伝える貴重な建物を残す」ことを使命に、各方面と連携して署名活動を展開してきた。一号停留所だけでなく、施設に収蔵されていた幕末偉人の扁額(へんがく、名称や文字を記した額)など、貴重な資料の保存も訴えた。
 一号停留所は移築され、資料は国が収蔵することになった。染谷氏は、当時の面影を残した移築を喜ぶ。「海水浴や散歩を目的とする人々の目に触れる。スタバの人気も驚くほどだ」。今後は年に数回、一号停留所で検疫の歴史や野口の働きを伝えるイベントも計画する。
 「開国以降、各地の港町に建てられた検疫所で唯一現存する施設だ。コーヒーカップを傾けながら建物の雰囲気を感じつつ、検疫の重要性を改めて学ぶ場になってほしい」と思いを語る。
 横浜検疫所の小倉義之総務課長は「検疫所は、感染症が治まると世の中の関心が薄れてしまう。検疫の歴史と併せて、貴重な遺構を後世に残せるのであれば、越したことはない」と語る。市みどり環境局戦略企画部戦略企画課まちづくり連携担当課長の臼田吉徳氏も「優雅な時間を過ごしながら、歴史を感じてほしい」と話す。
 建物内には、野口の活躍や検疫所の歴史を伝えるパネルが多数設置されている。コーヒー片手に、人々を疫病から守ってきた施設の歴史を感じてみてはいかがだろうか。


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日建連/次期SIPテーマ設定で初要望、スマートインフラ・防災の項目継続を

 日本建設業連合会(日建連、押味至一会長)は、政府の次期(第4期)「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」のテーマ設定で初めて要望活動を行った。9日に蓮輪賢治副会長(土木本部長)が総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)有識者議員の宮園浩平氏(東京大学特別栄誉教授)を訪問。次期SIPのターゲット領域の検討が始まるのを踏まえ、日建連土木本部がまとめた要望書を手渡した。
 2027年度までの現行(第3期)SIPには、「スマート防災ネットワークの構築」「スマートインフラマネジメントの構築」の検討に日建連会員が参画している。日建連は次期SIPのターゲット領域の検討に当たり、「スマートインフラ」と「防災」に関する項目を継続できるよう要望。▽防災課題とインフラ課題に係る独立したターゲット領域の継続的な設定▽技術実証から公共調達・制度適用までを見据えた官民一体の一気通貫支援-の二つを盛り込んだ。
 蓮輪土木本部長は「第3期でSIPで設定されているインフラ課題や防災課題は社会実装の観点からまだ道半ばの状況だ」と指摘。豪雨災害や熊本地震、首都直下型地震のリスクなどを背景に、インフラマネジメントや生産性向上の技術開発の必要性は高い。防災とインフラの課題に対し、独立したターゲット領域の継続的な設定から技術実証、公共調達、制度適用までを見据えた官民の支援を求めた。
 CSTIは3月に策定した第7期科学技術・イノベーション基本計画で17の重要技術領域を決めた。高市内閣も成長戦略として科学技術の重要17領域が合致した形で設定されている。
 宮園氏は「今後これらの領域に対して研究資金をはじめ重点的な取り組みが進められる見通しだ」と展望。次期SIPに向けては「日建連を含む関係者からの要望を踏まえ検討していく。昨今の台風・災害などに対する国民の関心が高まっており、社会的ニーズも考慮して進める」と話した。


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2026年9月10日木曜日

回転窓/上高地のインフラへの心遣い

 北アルプスを代表する登山口の上高地(長野県松本市)が、今年の夏山シーズンもにぎわっている。飲食店が集まる河童橋周辺ならバスターミナルから近く、軽装で行き来できる▼8月は混雑のため、松本駅方面に向かうバスに3時間待ちの行列ができた日があったと聞いた。レアチーズケーキが人気のカフェは、梓川が濁るような雨の日も、片手に傘を持った軽装の観光客と、防水対策が万全の登山者が交互に順番待ちしていた▼上高地には歴史的なインフラが多くある。梓川の砂防のために整備されたアーチ式の釜ケ渕堰堤がその一つ。竣工は1942年。2002年9月3日にアーチ式砂防堰堤として全国初の登録有形文化財となった▼上高地に向かうには、マイカー規制のために新しい釜トンネルをバスなどで通る必要がある。その堰堤を車窓から見ることはできなくなったが、80年以上も地域を守り続けてくれている▼バスターミナルに隣接した上高地インフォメーションセンターに、釜ケ渕堰堤の紹介コーナーが設けられた。大勢の人が集う一画から、大切なインフラの存在を知ってもらおうとする心遣いがうれしい。


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国土政策研究会/東北地方シンポ開く/インフラの将来像を展望

 国土政策研究会(谷口博昭会長)は、東北地方シンポジウム2026を仙台市青葉区のハーネル仙台で8日に開いた。「東北地方の未来を支える建設業の役割と課題~東日本大震災から15年。その先の東北へ~」と題し、インフラを取り巻く状況について谷口会長と石川雅美東北学院大学名誉教授が基調講演した。第2部では担い手確保をテーマにパネルディスカッション。約250人の参加者が、東北のインフラを巡る現状と今後の展望に認識を深めた。
 冒頭、東北地域づくり協会の渥美雅裕理事長は「最も深刻な課題は人手不足だ。克服に向けて皆さんと一緒に考えていきたい」とあいさつ。東北地方整備局の小島優局長は「社会資本整備は未来への投資だ。培ってきた経験と教訓をしっかり伝承し、今後に役立てる」と語った。
 基調講演で谷口会長は「東北地方のビッグピクチャーから長期計画、実行へ~国土、インフラと建設業の再生~」と題し、インフラの考え方と進むべき方向性を示した。地方再生の実現には、経済面でも地方が主役になるシステムを取り入れた上で、「地方同士を結ぶ広域ネットワークの充実は国の役割」と強調。10年、20年先の姿からバックキャストする戦略の重要性を説き、「費用便益比が1を下回るとしても必要な事業は実施すべき」と、積極的な財政投資を訴えた。
 石川教授は「震災復興の経験を踏まえたインフラメンテナンスのLastOneMile」をテーマに、地方で深刻化する担い手不足の実態を踏まえた取り組みを論じた。市町村が管理する小規模橋梁は建設年次や設計が不明なものが多く、職員不足の影響から補修が遅れていると指摘。「周辺自治体と技術職員を融通する仕組みづくりや、インフラメンテナンスに民間の知見を取り入れる体制整備を急ぐ必要がある」と力を込めた。

 ◇キーワードは「体験」/担い手確保の道筋探る
 パネルディスカッションのテーマは「震災の経験を踏まえ、東北の未来を支える社会基盤整備と担い手を考える」。各パネリストが問題提起し、解決策を探った。
 東北整備局の中尾吉宏企画部長は、担い手不足を「難局」と捉え「東日本大震災で得た多くの知見に加え、さまざまな主体がそれぞれにできることを持ち寄っていくべき」と連帯の重要性を語った。
 仙台市立仙台工業高等学校の春日川孝校長は「将来を考える中学生の時期に、達成感を得られる現場体験実習は効果的」とし、建設業と学校の連携を訴えた。
 仙台建設業協会の深松努会長は、杜の都建設協同組合を事例に、地域を守り続ける上で協同組合の有効性を解説。東日本大震災を経験して入社した社員は「建設業の尊さを知っているから辞めない」とも話した。
 建設コンサルタンツ協会の田澤光治東北支部長は「地域に精通したコンサルの役割は大きくなっているが、若手の離職者が多い」と危機意識を表明。これを受けて石川教授は「メディアとの親和性が高そう」とし、広報活動に連携を深めることを提言した。
 アニメーションを通じ、子どものキャリア形成を支援する「未来補完計画プロジェクト」実行委員会の岡野哲也事務局長と、ソーシャル・デザイナーズ・ベースの山田菊子取締役兼COO(最高執行責任者)は、子どもや女性に向けた広報戦略の必要性を伝えた。


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国交省/建築関係行政手続き、28年までに電子で一元化/概要書廃止し手間削減

 国土交通省は、建築関係のあらゆる行政手続きを対象に、オンライン対応の環境を2028年までに整える。民間の指定確認検査機関や建築主事を置く地方自治体が共同利用できる建築確認の「電子申請受け付けシステム」の機能を段階的に拡張。各手続きを一元的に扱うプラットホームとして運用する。これに合わせ提出書類の様式を合理化。申請書と一緒に提出する建築計画概要書などの「概要書」を廃止し、申請者の二度手間をなくす。
 共同利用のシステムは、自前でオンライン化できない審査機関に利用を促している。これまで電子化にほぼ未対応だった自治体の利用を想定しており、今月時点で特定行政庁440団体のうち約7割の304団体まで利用が広がっている。
 25年4月の運用開始当初は建築確認に限定されていた対応手続きは、完了検査・中間検査、構造計算と省エネの適合性判定の申請に拡大している。
 27年4月を目標に、自治体への定期報告や建築工事届、許可・認定といった手続きまで一元的に扱う予定。自治体の台帳システムとの連携を前提に、建築計画などの概要情報をオンラインで閲覧できるシステムを開発し、28年4月の供用開始を目指す。
 概要書の廃止は、同じ内容の書類提出を求めないワンスオンリー化の一環。建築確認申請書や定期調査・検査報告書に概要書の内容はほぼ含まれていることから、閲覧用の概要情報を申請書・報告書から切り出しやすい形で様式を見直す。関係法令を変更する意見募集手続きを進め、10月には公布。概要情報のオンライン閲覧の開始を見込む28年4月に施行する。
 全国どこでも一連の手続きをオンラインで可能にするため、共同利用のシステムの一層の普及が求められる。自前でオンライン化に対応する自治体でのシステム改修も急がれる。オンライン対応の広がりは、建築確認にBIMデータを活用する「BIM図面審査」と、次のステップとして29年4月に開始する「BIMデータ審査」に対応する審査機関側の環境整備にもつながる。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187560
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ガイアート/海洋生物育成ブロック題材に教育絵本制作/海の環境問題など解説

 ガイアートは、藻場を再生して海洋生物が住み着く仕組みを子どもたちに伝える取り組みとして、教育絵本『海の救助隊 モバタートルズ』を制作した=写真(ガイアート提供)。自社で開発した生態系を整えるためのブロック「モバブルー」をモチーフにしたキャラクター「モバタートルズ」が登場。藻場や海の生き物を育て、守っていく大切さなどを伝える。
 神奈川県大磯町の小中学校や学校図書館に配布する。同町の小中学校ではブルーカーボン教育の中でモバブルーが紹介されたことがある。絵本を通じて子どもたちに海の環境やブルーカーボンを学んでもらう。高校や自治体、漁業関係者、大学・研究機関、環境イベントなどにも紹介する。
 モバブルーは、道路建設で培ったコンクリートや施工の技術を海洋環境分野に応用した。藻場や海の生物の生息環境づくりを目的としている。福井県内の高校が取り組むアマモ再生活動に使われている。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187554
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福岡市/南地域交流センター基本計画案/延べ6800平米、BTO方式

 福岡市は9日、南区の西南部地域で計画する「南地域交流センター(仮称)」の基本計画案を公表した。多目的ホールや体育館、図書館分館などで構成し、建物規模は延べ6800平方メートル程度を想定。財政負担の平準化や民間のノウハウの活用などの観点から事業手法はBTO(建設・移管・運営)方式のPFIを採用する。2027年度に事業者選定手続きを開始し、33年度ごろの供用を目指す。
 同日の市議会総務財政委員会で報告した。
 若久池(南区屋形原、約2ヘクタール)を造成して地域交流センター、駐車場、近隣公園、治水施設を整備する。
 建物は3階建てを想定。床面積の内訳は▽多目的ホール1100平方メートル程度▽会議室等300平方メートル程度▽体育館約1400平方メートル程度▽図書館分館700平方メートル程度(開館時蔵書数約6万冊)▽市民ロビー700平方メートル程度▽管理スペース・共用部2400平方メートル程度▽防災備蓄倉庫200平方メートル程度。
 外部空間として地域のイベントなどに利用できる屋外広場や約200台の駐車場なども設ける。
 BTO方式を採用した場合の総事業費は施設整備費約69億7000万円、15年間の管理運営費約22億8000万円、金利その他約24億9000万円の計約117億4000万円を見込む。設計・工事期間は29~33年度。
 整備計画検討業務は日本総合研究所が担当。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187559
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話題の技術/スパイダープラス「資機材情報管理システム」/電子タグを活用

 スパイダープラスが開発した建設現場の資機材情報管理システムは、現場管理者の業務削減に効果を発揮する。無線自動識別(RFID)タグを使い、搬入や配置など資機材の流れを一元的に把握できる。手作業に頼り、所在不明や手配漏れが頻発する現場のあしき慣習を改め、業界の「共通資産」となる仕組みを目指す。
 資機材情報管理システム「S+Trace(エスプラストレース)」は3月から提供している。デジタル管理を先行する高砂熱学工業の監修を受けて開発した。ウェブアプリで納期や数量を調整・管理するほか、RFIDタグを使って納品した資機材の管理・追跡を行う。在庫や施工、検査の進捗も把握できる。
 一つの現場で扱う資機材は数万点に及ぶケースが多い。そこで資機材一つ一つにRFIDタグを貼り、リーダーをかざすことで、目視できない場所にあるものも追跡できるようにした。個体を識別することで、取り違いや誤配、紛失を防ぐ。確実なトレーサビリティー(追跡可能性)を確保し、資機材を探すための手間や手戻りによる工期遅延のリスク、原価の流出も抑える。
 高砂熱学工業の現場で計3万時間以上運用した結果、現場管理者1人当たりの1日平均業務時間を24分削減した。総削減時間は3万2716時間。フルタイム勤務の約13人分に相当する。
 担当者は「資機材一つ一つの状態をリアルタイムで把握するニーズがあった」と開発の背景を説明する。現場管理者の経験や勘に頼ることで、資機材の所在不明や手配漏れが常態化していた状況を改める。2024年度に導入された時間外労働の罰則付き上限規制も背景にある。
 システムは全社レベルの運用を想定する。購入を希望する企業は、まず単体のモデル現場で試行し本格導入の是非を判断する。価格は現場の規模や管理者の人数などを踏まえ、個別に見積もる。
 現在は数社のサブコンに加え、ゼネコンからも引き合いがあるという。納期の回答などを担うサプライヤー側には、情報共有の一環としてシステムの構築に参画してもらう。資機材のサプライチェーン(供給網)に関わる事業者が情報を共有、利用できる共通データ基盤の構築も見据える。
 主力サービスの建築図面・現場管理アプリ「SPIDER PLUS」との連携も探る。蓄積した情報を図面にマッピングできる同アプリの機能と組み合わせ、さらに使いやすいシステムを目指す。
 別の担当者は「データを一元管理できれば、ユーザーにとってもメリットがある。施工管理と資機材管理をシームレスにつなぎ、業界全体の生産性向上に貢献したい」と話す。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187549
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2026年9月9日水曜日

建築学会/2026年度大会が開幕/会場は広島市の安田女子大学

 日本建築学会(小野田泰明会長)の2026年度大会が8日、オンラインで開幕した。メインテーマは「Play‘ Play‘ Play 建築の未来を考える4日間」。9~11日は広島市安佐南区の安田女子大学で対面開催となる。約1万1000人の参加者を見込む。
 開会式で大会実行委員長の田中貴宏氏は「メインテーマの『Play』には、遊びのような柔軟な思考や試行錯誤が建築を未来へ一歩進める原動力になるという思いを込めた」と説明。田川浩大会委員長は「建築はさまざまな分野で大きな変革期を迎えている。このような時代だからこそ、関係者で知恵を絞り未来を議論することが必要だ。大会が未来への具体的なアクションにつながることを期待する」と呼び掛けた。
 小野田会長は「建設費の高騰や人口減少といった問題に直面する中、建築という職能がこれからの社会をどう改善し、未来につなげていけるかが非常に重要だ。このような可能性が開けたテーマを皆さんと一緒に議論できることを楽しみにしている」と充実した大会に期待した。
 学術講演発表題数は7091件、建築デザイン発表会の発表題数は312件を予定。パネルディスカッションなど40件の研究集会も開かれる。


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