2026年5月22日金曜日

回転窓/東京の魅力を再発見

 赤れんがは一つ一つ色や形に違いがあり、風合いが時間の経過を感じさせる。都内にも東京駅丸の内駅舎や法務省旧本館など多くの赤れんが建築が現存するが、東京芸術大学の正門を入って左側にある「赤レンガ1号館」が最古だそうだ▼1880年に教育博物館(国立科学博物館の前身)の書籍閲覧所書庫として建てられた。設計は、西洋の建築技術を学んだ工部省技官の林忠恕(35~93年)が手掛けた▼1978年に解体が決まったが、建築史家らの調査と保存活動が結実し80年に活用方針が定まった。明治初期のれんが造りとして貴重な存在だが、内部は関東大震災後の修復の跡、その後の鉄骨補強、設備更新といった歴史を刻んできた▼赤レンガ1号館がおそらく完成以来初めて、外部の人を内部に迎え入れる。都内にある名建築の数々を散策しながらその魅力を楽しむ大規模な建築体験イベント「東京建築祭2026」(16~24日)で23、24日の2日間、特別公開される▼今年で3回目となる建築祭には過去最多の151件の建築が参加。普段非公開の建築の扉が開く貴重な機会を通じ、新たな視点で東京の魅力を再発見したい。


https://www.decn.co.jp/inc/hp_image/altimage.jpg

from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=184440
via 日刊建設工業新聞

不動協/日建連との協議に意欲/担い手確保、生産性向上などで

 不動産協会(不動協、吉田淳一理事長)は、日本建設業連合会(日建連、押味至一会長)と合同で立ち上げる協議体で積極的に意見を交換する。21日に都内で開いた総会後、吉田理事長は「不動産業界と建設業界が同じ方向を向き、担い手確保や労務費の行き渡り、生産性の向上などについて忌憚(きたん)のない議論をしたい」表明。胸襟を開いた議論で難題解決の糸口を探る。
 不動産市場は安定的に推移しているものの、建築費の高騰や金利の先高観など、確実に厳しさを増しつつある。吉田理事長は「建築費の高騰は事業の持続可能性だけでなく、市街地再開発などの都市再生、ひいては日本の経済成長に深刻な影響を及ぼすと考えている」と述べた。
 不動協と日建連の協議に当たっては国土交通省も協力する。不動協と日建連は4月、金子恭之国土交通相に制度や政策で支援を求める要望書を提出した。意見交換のテーマは▽担い手の確保▽就労意欲に応じた柔軟な働き方の確保▽労務費の行き渡り▽生産性向上▽都市再生関係事業への支援措置の充実-を見込んでいる。
 懇親会には金子国交相も出席。「国交省としても民間同士のパートナーシップ構築、連携強化のリーディングケースとなることを期待している。しっかり応援したい」と語った。


https://www.decn.co.jp/inc/uploads/2026/05/202605220203003-1.jpg

from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=184456
via 日刊建設工業新聞

森ビル/向後康弘次期社長が会見/創造力、挑戦心を発揮できる組織に

 森ビルの次期社長に内定した向後康弘取締役兼常務執行役員と辻慎吾社長が20日、東京都内で会見を開いた。社長交代は15年ぶり。向後氏は「建築費の高騰や工期の長期化、人手不足など事業環境は厳しい。人の生活や働き方、学び方なども多様化してきている」と現状を分析。その上で「社員一人一人の自由な発想や創造力、挑戦心を発揮できるような組織を作る」と述べた。
 社長就任に当たり最も大切にしている思いとして向後氏は「森ビルらしい都市づくりの追求」を挙げた。「都市に真摯(しんし)に向き合い、あるべき都市とは何かを考え続け、実現に向けて挑み続ける」との経営姿勢を示した。
 人材育成にも力を入れる。東京都港区の「六本木五丁目西地区第一種市街地再開発事業」をはじめ、複数のプロジェクトを抱えている。既存の「ヒルズ」の価値をどう高めていくのかも会社を成長させる上で重要になる。「挑戦の機会と場はそろっている。これらを通じて人と組織の成長を図っていきたい」(向後氏)。
 六本木5丁目プロジェクトは建築費の高騰や工期の長期化などで当初計画していた2030年度の竣工が難しくなっている。向後氏は「どうやれば合理的な計画になるのか、効率的に施工できるのかを建設会社や設備工事会社などいろいろな方々から意見をいただいて検討している」と説明した。
 辻社長は向後氏を「周りともうまくやりながら、諦めずに粘り強く仕事をこなして、成果を出す人物」と評した。次期社長に選んだ理由として、これまでの実績に加え「森ビルの哲学や思想といった部分を現場でずっと見てきた。森ビルの根っこにある部分を一番よく理解している」と言及。森ビルのDNAを引き継ぐ最適な人物だということを強調した。
 今後は会長として新体制を支えつつ、ニューヨークの新規プロジェクトに取り組む。詳細な内容は後日発表するという。


https://www.decn.co.jp/inc/uploads/2026/05/202605220401003-1.jpg

from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=184445
via 日刊建設工業新聞

兵庫県明石市、JR西日本ら4者/西明石駅南口が6月26日に街開き

 兵庫県明石市とJR西日本、JR西日本不動産開発、JR西日本アーバン開発の4者は20日、西明石駅南側(西明石南町2)で新設を進めてきた駅南口が6月26日に街開きすると発表した。同駅新幹線ホーム(北側)と在来線ホーム(南側)をつなぐ連絡通路の南端に南改札口を新設し利便性を向上。商業機能などが入る3階建ての新駅ビルや立体駐輪場が供用開始する。設計をJR西日本コンサルタンツ、施工を大鉄工業が担当した。
 新駅ビルの名称は「プリコ西明石南館」。規模がS造3階建て延べ約2400平方メートルで、コンビニやドラッグストア、喫茶店、クリニックが入る。2階に改札口を設け、駅構内と直結する。
 立体駐輪場は駅ビル3階とデッキで接続。S造3階建て延べ1422平方メートルの規模で、自転車748台と原動機付き自転車58台を収容する。
 街開きに合わせて駅前広場を暫定整備し、一般車両やタクシーなどの乗降スペースを確保。今後は用地取得を順次進め、ロータリーと南北軸の都市計画道路「西明石駅南線」(延長約440メートル)を整備する。
 駅南側では、開発プロジェクトの一環で西明石地域交流センター(RC一部S造4階建て延べ3909平方メートル)や、新築分譲マンション(RC一部S造20階建て延べ約3万5000平方メートル、340戸)の建設が進んでいる。


https://www.decn.co.jp/inc/uploads/2026/05/202605221004003-1.jpg

from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=184452
via 日刊建設工業新聞

奥村組ら/装薬量計画システムを開発/山岳トンネル工事発破掘削でAIが最適量算定

 奥村組など3社は、山岳トンネル工事の発破掘削でAIを活用し、適切な装薬量が計画できるシステムを開発した。過去の施工データを学習したAIモデルを活用し、コンピュータージャンボで取得した穿孔データに基づき、装薬孔ごとに装薬量を算出する。実現場でシステム検証した結果、計画値と実績値がほぼ一致すると確認した。今後はシステムを積極展開するとともに、AIモデルの精度検証や改善に取り組む。
 「装薬量計画システム」は、ジェーエムエーシステムズ(東京都港区、坂倉猛社長)、アクロクエストテクノロジー(横浜市港北区、新免流社長)と共同開発した。AIモデルを用いて▽穿孔データ取得・編集▽装薬量推論実行▽推論結果表示・出力-の3ステップで、装薬孔ごとに適切な装薬量を計画。穿孔データの取得から推論結果の表示まで、5~10分程度で全断面の装薬量が算出できる。
 奥村組施工の「令和5-7年度窪川佐賀道路見付トンネル工事」(発注・国土交通省四国地方整備局)でシステムを検証した。外周装薬孔を対象に、システムによる装薬孔ごとの装薬量計画値と熟練技能者が決定した実績値を比較。適切な装薬量を計画できると確認した。
 今後は装薬量計画システムの高度化を図るとともに、装薬孔の穿孔配置を計画するシステムも開発。二つのシステムを統合した高度な発破パターン計画システムへの発展を目指す。


https://www.decn.co.jp/inc/uploads/2026/05/202605220306003-1.jpg

from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=184447
via 日刊建設工業新聞

2026年5月21日木曜日

茨城建協、未来協/建設フォトコンテストの作品募集開始/7月30日まで受付

 茨城県建設業協会(石津健光会長)と建設未来協議会(未来協、内藤裕一郎会長)は、2026年度「いばらき建設フォトコンテスト」の作品を募集している=画像はチラシ(茨城建協提供)。募集期間は7月30日まで。県内外の建設のある風景を撮影した作品を募る。応募をコンテストのホームページ(HP)かインスタグラムで受け付ける。上位入賞者に商品券と賞状を贈る。
 HPからの応募は、専用フォーム(https://www.ibarakikensetsuphoto.com/)を利用する。インスタは、建設未来協議会のアカウントをフォローし、指定のハッシュタグを付けて投稿する。
 A「建設のある茨城の風景」とB「建設のある日本の風景」の2部門を設けた。A部門は撮影場所を県内に限定。B部門は茨城以外の都道府県で撮影した作品が対象となる。両部門共通のテーマとして▽地域を支えるインフラ▽人と建設のつながり▽建設の魅力-の三つを設定した。
 HPの応募作品は、両部門から最優秀賞1点、特選4点、準特選1点、U22(22歳以下)特別賞1点、入選10点を選ぶ。インスタ作品は両部門から最優秀賞1点、特選2点を選定する。
 審査員はフォトエディターの板見浩史氏。各部門の上位入賞作品はHPで発表する。県内の建設系イベントや公共施設などでも展示。問い合わせは茨城建協フォトコンテスト係(電話029・221・5126)へ。


https://www.decn.co.jp/inc/uploads/2026/05/202605210505003-1.jpg

from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=184425
via 日刊建設工業新聞

回転窓/幸せなジョギング

 先週、診察を終え病院から出てきた中学生が、不安そうにゆっくりと走り出すところを見かけた。地面の反発を懐かしむように全身で受け止め、感謝の気持ちを込めたような走り方だった▼腰のけがで4カ月ほど走れなくなっていたが、この日に評判の名医が「うん、もう大丈夫」と診断してくれたという。全力疾走するのはもう少し先になるそうだが、幸せでいっぱいな笑顔のジョギングをいつまでも眺めていたかった▼ここの病院は、プロチームのドクターやトレーナーの経験者が多いこともあって、走ってはいけないウオーキングサッカーを推奨している。リハビリだけでなく、運動不足の解消や高齢者の健康増進に役立つのだと▼この前の日曜日に病院近くで行われたイベントには、幼児や80歳超の人など約300人が参加した。声や身ぶり手ぶりでコミュニケーションを取る必要もあり、人のつながりを育む競技としても注目されつつあると聞いた▼健康な日常は尊いと中学生が教えてくれた。きょうは二十四節気の小満。自分に合ったやり方で適度に体を動かして、きつくなる日差しと気温の高くなる日に向き合いたい。


https://www.decn.co.jp/inc/hp_image/altimage.jpg

from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=184413
via 日刊建設工業新聞

森ビル/社長に向後康弘取締役兼常務執行役員昇格/6月23日就任予定

 森ビルは20日、向後康弘取締役兼常務執行役員が社長に昇格する人事を内定したと発表した。社長交代は15年ぶり。6月23日に開催予定の定時株主総会後の取締役会で正式決定する。辻慎吾社長は代表権のない会長に就く。
 向後 康弘氏(こうご・やすひろ)1991年慶応大学経済学部卒、森ビル入社。2019年執行役員、24年常務執行役員を経て25年6月から現職。東京都出身、58歳。


https://www.decn.co.jp/inc/uploads/2026/05/202605210105003-1.jpg

from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=184407
via 日刊建設工業新聞

首都圏民鉄9社/26年度設備投資計画は全社増額、連立や高架橋の耐震化推進

 首都圏の民間鉄道主要9社の2026年度設備投資計画が20日に出そろった。25年度比で全社が増額を計画している。切迫する首都直下地震や気候変動による風水害の頻発に対応するため、各社とも高架橋の耐震化や線路脇ののり面補強に力を入れる。連続立体交差(連立)事業も推進し、踏切渋滞・事故を解消する。ホームドアの設置も急ぎ、誰もが安心して使える環境を整える。
 設備投資計画を公表したのは▽東急電鉄▽小田急電鉄▽東武鉄道▽京王電鉄▽西武鉄道▽京浜急行電鉄(京急)▽京成電鉄▽相鉄グループ▽東京メトロ-の9社。最も投資額が大きかったのは東京メトロで993億円だった。有楽町線と南北線の延伸に169億円を充てる。年度内にシールド工事を発注し、30年代半ばの開業を目指す。東西線の遅延防止と混雑緩和で南砂町駅(東京都江東区)の大規模改良工事を推進。26年度は新設トンネルを構築し軌道を敷設する。
 連立事業や鉄道立体化には7社が取り組む。西武鉄道は東京都東村山市にある東村山駅付近や中井駅(新宿区)~野方駅(中野区)間など4事業に取り組む。東武鉄道は東京都墨田区のとうきょうスカイツリー駅付近など3カ所を高架化。京成電鉄も押上線四ツ木駅~青砥駅間(いずれも葛飾区)で仮線工事を進める。
 全社が構造物の耐震性を高める工事を展開する。東急電鉄は武蔵小杉駅(川崎市中原区)~元住吉駅(同)間などで高架橋を補強する。相鉄グループはトンネル内の中柱を鋼材で補強。東京メトロも大手町駅(東京都千代田区)や永田町駅(同)などで開削トンネルRC中柱の耐震性強化に取り組む。
 小田急電鉄は駅周辺まちづくりと連携した駅舎建て替えを推進。新宿駅(新宿区)周辺では、商業施設などを延べ28万平方メートルのビルに建て替える「新宿駅西口地区開発計画」の一環として、ホーム直上の建物の解体・新築工事に取り組む。泉岳寺駅を抱える京浜急行電鉄は、同駅隣接街区の再開発事業と連携。ホームやコンコースを拡張するとともに、昇降設備を充実させていく。
 京成電鉄は成田空港へのアクセス強化に引き続き取り組む。成田スカイアクセス線の複々線化、単線区間が残る成田空港周辺の成田湯川駅から成田空港駅の複線化、空港駅機能の改善に向けた検討を加速する。アクセス強化に合わせて宗吾車両基地(千葉県酒々井町)を拡充するため新工場を建設する。
 相鉄グループは26年度に海老名駅(神奈川県海老名市)でホームドアを整備する。これにより相鉄線全線での設置が完了する。京王電鉄は井の頭線と京王線の全駅でのホームドア完備に向け工事を推進。26年度は新代田駅(東京都世田谷区)や幡ケ谷駅(渋谷区)など7駅で整備する。


https://www.decn.co.jp/inc/uploads/2026/05/202605210401003-1.jpg

from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=184414
via 日刊建設工業新聞

道路分野の脱炭素進む/占用許可基準緩和など後押し、再エネ・省エネ先進技術導入

 改正道路法に基づく道路分野の脱炭素化が本格化している。国土交通省によると、北海道開発局と沖縄総合事務局、全地方整備局、高速道路会社が「道路脱炭素化推進計画」を策定。自治体でも14県、20市町村が計画をまとめている。道路空間を活用した再生可能エネルギー導入や省エネルギー設備の整備が各地で進めば、道路関連分野の二酸化炭素(CO2)排出量を抑えることにつながる。
 背景には気候変動に伴う自然災害の激甚化や頻発化がある。国交省が2025年10月に発行した「道路分野の脱炭素化政策集バージョン2・0」によると、道路関連分野のCO2排出量は国内全体の約18%を占めている。政府は道路の整備や利用、管理などの段階で脱炭素に関連する取り組みを加速。国交省は30年度に13年度比46%削減、40年度で73%削減を目指している。
 25年4月施行の改正道路法では、「道路脱炭素化基本方針」に基づき、道路管理者が道路脱炭素化推進計画を策定する枠組みを創設した。脱炭素につながる施設で道路占用許可基準を緩和。道路空間を活用した再生可能エネルギー設備の導入も後押ししている。
 各地では先進技術の導入が広がる。中部整備局は使用済み電池を活用したソーラー街灯を設置。近畿整備局は波力発電による電力を道路管理に利用する取り組みを進める。東北、北陸両整備局は地下水熱や地中熱を活用した融雪設備を導入し、舗装を温めることで消雪時の電力使用抑制につなげている。
 西日本高速道路会社は、名神高速道路桂川PAの駐車場屋根に、軽くて曲げられるフィルム型ペロブスカイト太陽電池を導入する。年内の設置完了を予定し、高速道路の遮音壁など設置範囲の拡大も検討している。四国整備局がトンネル工事の湧水を利用した小水力発電を道路管理に活用するなど、地域特性を生かした取り組みも進む。
 4月末時点の計画策定率は、地方整備局など国直轄10ブロックと高速道路会社6社で100%となった。地方自治体でも計画策定の動きが広がりつつある。国交省の担当者は「計画策定マニュアルやFAQなど、地方公共団体の参考となる情報も活用してほしい」としている。


https://www.decn.co.jp/inc/uploads/2026/05/202605210101003-1.jpg

from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=184421
via 日刊建設工業新聞