2024年2月22日木曜日

回転窓/学生時代の思い出

 母校の柔道場が解体されることになり、先日のお別れ会に出席した。50年にわたる歴史を持つ道場に多くのOBが集まり、在学中のつらく苦しかった稽古や合宿などを懐かしみながら会話が弾んだ▼老朽化を理由に京都大学が学生寮「吉田寮」の現棟(京都市左京区)の明け渡しを寮生に求めた訴訟の判決が16日、京都地裁であった。裁判長は現在入居中の寮生の一部に居住の継続を認めた▼現棟は1913年完成の木造2階建てで、利用されている日本最古の学生寮。相部屋でトイレや炊事場、風呂場も共同。月2500円程度で住むことができるという▼京大は2017年12月に「大地震で倒壊する恐れがある」などとし、寮生らに18年9月までの退去を求めた。寮生側は「現棟の補修工事を行うことで合意していたのに一方的に退去を迫られた」などと反論。京大に訴訟を取り下げ、話し合いで解決するよう要求していた▼1月1日に能登半島地震が起きたばかりだけに、老朽化し耐震性の低い現棟をこれからどうしていけばいいのか。何より学生時代に住んだ寮の思い出が大学との裁判で占められてしまってはさみしい。

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2024年2月21日水曜日

回転窓/必要な準備と覚悟

 茨城県の建設関係団体が開いた講演会で、女子バレーボール日本代表監督を務めた中田久美氏が「目標を明確にすれば、やるべきことは見えてくる」とリーダーの心構えを話していた▼最年少の代表入りや三度の五輪出場など、いくつもの史上初を成し遂げてきた中田氏。地元企業の経営者らを前に「新しい風を吹かす、ぶち壊す」ことの大変さを強調した▼講演会は時間外労働の罰則付き上限規制が4月から適用されるのを前に、施工と設計関係の団体会員間で親睦を深めようと企画した懇親会に先立ち行われた。「法律の枠内で適正な工期と利潤を得るのが必要だ」。ある参加者はこう指摘する▼建設工事は設計者と施工者、現場は元請会社と協力会社、職人らの関係で成り立っている。品質や納期、作業の安全はお互いの信頼があってこそ。厳しい規制が適用されてもそうした関係性を維持していかなくてはならない▼中田氏は「夢を現実にする準備と覚悟」の重要性も説く。規制を順守しながらの現場運営には、今までの普通を見直すことも求められる。できる限りの準備とそれぞれの覚悟で大きな課題をクリアしていきたい。

source https://www.decn.co.jp/?p=161185

2024年2月20日火曜日

キャリア採用社員(編集記者・企画提案営業職)の募集

日刊建設工業新聞社ではキャリア採用の社員を募集しています。募集要項は以下の通りです。


キャリア採用

募集職種

編集記者

業務内容

取材・編集・原稿作成

応募資格

大卒以上。PCの基本操作(Microsoft Word、Excel)

募集人数

若干名

勤務地

東京都港区東新橋2-2-10 村松ビル

終業時間 休憩時間

9時30分~17時30分、休憩1時間(実働7時間)

賃金

月給231,500円~271,600円。昇給年1回。賞与年2回

福利厚生

各種社会保険完備

雇用形態

正社員

お問い合わせ

〒105-0021 東京都港区東新橋2-2-10 村松ビル Tel:03-3437-0841 受付時間:9時~17時 Email:sas@decn.co.jp 日刊建設工業新聞社採用担当

キャリア採用

募集職種

企画提案営業職

業務内容

営業、特集の企画・立案、展示会の企画・運営、販売管理業務

応募資格

大卒以上。PCの基本操作(Microsoft Word、Excel)

募集人数

若干名

勤務地

東京都港区東新橋2-2-10 村松ビル

就業時間 休憩時間

9時00分~17時00分、休憩1時間(実働7時間)

賃金

月給231,500円~271,600円。昇給年1回。賞与年2

福利厚生

各種社会保険完備

雇用形態

正社員

お問い合わせ

〒105-0021 東京都港区東新橋2-2-10 村松ビル Tel:03-3437-0841 受付時間:9時~17時 Email:sas@decn.co.jp 日刊建設工業新聞社採用担当

回転窓/皆が共生しやすい国へ

 歴史的に海に囲まれた島国で暮らす人々は外部との交流が少なかったためか、視野が狭く閉鎖的な考え方になりやすいと言われる。この「島国根性」はあまり良い意味に捉えられない言葉だが、日本の国民性や社会性に少なからず通じるものはあるだろう▼先進国の中でも日本の在留外国人比率は低い水準だ。少子化に伴う人口減少に歯止めが掛からず、持続的成長のためにも外国人材の積極的な受け入れは欠かせない。国家間では人材の獲得競争が激化しており、関連法制の見直しが喫緊の課題との指摘もある▼外国人技能実習制度を廃止し、新制度の「育成就労」を創設する政府方針が9日決定された。人材確保に重点を置き、3年間で一定の技能水準に育成し中長期的な在留につなげるのが狙い。事実上無期限の滞在や家族の帯同が可能な「特定技能2号」取得者の増加も促す▼2023年の名目GDP(国内総生産)が世界3位から4位に転落した日本。円安などの影響もあるが、人口減少により経済規模はさらに縮むとの見方が強い▼外国人材から選ばれ皆が共生する国へと転換していけるのか。国民の意識改革も求められる。

source https://www.decn.co.jp/?p=161141

2024年2月19日月曜日

回転窓/旧コンデジ人気に思う

 スマートフォンで手軽に写真を撮れるようになって久しい。そんな中でも20年ほど前に発売されたコンパクトデジタルカメラ(コンデジ)がここ数年来、若い世代に人気を博しているという▼理由の一つはクリア過ぎず風合いのある画質を楽しめること。片手で簡単に扱え、その形状も10~20代のZ世代を中心に受けているようだ▼若者の間でレトロブームが続いていると言われる。2000年前後の「Y2Kファッション」が流行し、オールドコンデジも00年~10年頃までのものが人気なのだとか。家に眠ったままの古い機種があれば、今の時代に新たな価値が出るかもしれない▼取材先で企業経営者や管理職の方に話を聞くと、多くが世代間の意識や行動のギャップを課題に挙げる。オールドコンデジが人気のように新しいものばかりが受け入れられるわけではなく、世代による違いよりも共感できることを見いだしていきたい▼25年卒学生の就職活動が3月から本格化する。ものづくりにDXも含めさまざまな先進技術を駆使し、良き伝統文化も継承する建設業界に一人でも多くの若者が仲間入りしてくれるのを期待しよう。

source https://www.decn.co.jp/?p=161126

2024年2月15日木曜日

回転窓/持続的発展への一手

 次世代半導体の生産拠点周辺で地元自治体を中心に新しいまちづくりの動きが活発化している。半導体受託生産最大手の台湾積体電路製造(TSMC)らの第一工場が年内にも稼働する熊本県菊陽町は、最寄りのJR原水駅周辺を対象とした土地区画整理の将来ビジョンの検討を始める▼次世代半導体の国産化を目指すラピダスが新工場を建設中の北海道千歳市は先週、新しい工業団地の整備に乗り出す方針を表明。関連産業の集積に期待を寄せる▼自治体の2024年度予算案の発表が相次ぐ時期になった。次世代半導体を巡っては関連予算の新規計上や拡充が目立ち、栃木県は企業誘致につなげようと、関連企業に対する補助限度額を全国トップクラスに引き上げるという▼同県の福田富一知事は記者会見で「経済を持続的に発展させるには成長が見込まれる産業への対応が重要」と説明し、「戦略的な誘致活動を進めたい」と意欲を見せた▼工場立地や産業集積は、人口や税収の増加に直結する。呼び水となる自治体の予算は企業の投資に似た側面も。先を見て次の一手を地域にどう打つのか、新年度予算の内容が注目される。

source https://www.decn.co.jp/?p=161014

2024年2月14日水曜日

回転窓/座り仕事のリフレッシュ方法

 オフィスでパソコンに向き合う座り仕事となり2年ほどたつ。普段運動する習慣がないので帰宅時に1駅前で降りて歩いているが、期待する効果を得られているか自信はない▼座り仕事も多種多様でドライバーもその一つだろう。労働環境の改善が求められるトラックドライバーの疲労回復や健康増進に寄与するとともに、一般ドライバーにリフレッシュしてもらおうと高速道路のPAやSAにジムがオープンする▼RIZAP(ライザップ)グループと中日本高速道路会社らが5月ごろ、東名高速の日本平PA(上り、静岡市)に24時間営業の小規模無人ジム「chocoZAP(チョコザップ)」1号店を開く。市中の店舗と同じくトレーニングマシンやマッサージチェア、ゴルフ練習ブースなどが設置される▼新店舗ではそうした体を動かしてリフレッシュすることが中心のサービスを提供。チョコザップ会員だけでなく、高速道路の店舗専用に料金プランを設けて非会員も利用可能だ▼運転中の眠気や疲労感は大事故につながりかねない。高速道路でそんな時の対策にジムという新たな選択肢が加わるのを歓迎したい。

source https://www.decn.co.jp/?p=160978

2024年2月9日金曜日

回転窓/中間管理職の不満は?

 若手社員が管理職になりたがらないのは必然--。みずほリサーチ&テクノロジーズの河田皓史主席エコノミストが調査リポートで指摘している▼賃金水準が低下する一方で負担は増えており、管理職という立場のコストパフォーマンスが悪いことを問題の本質と分析。管理職が不足する事態は近い将来の現実的なリスクと警鐘を鳴らす▼働き方改革と称して一般社員の労働時間を減らす裏側で、宙に浮いた業務を管理職が引き取る安直な対応が行われているとも。マネジメント負担への対価の適正化が重要と河田氏は説く▼日本建設業連合会(日建連)の会員企業労働時間調査報告書(2022年度)によると、非管理監督者の総実労働時間がおおむね減少しているのに対し、管理監督者は21年度まで上昇基調だった。22年度は管理監督者も改善したが、23年度はどうか▼若手に無理強いできず、幹部からは成果を求められる日本の中間管理職の実情。しわ寄せが目立つようでは、若手が上を目指す健全な組織にはならない。「周りの管理職は今の処遇に満足していますか?」。どきりとした経営者は早めに手を打つべきなのだろう。

source https://www.decn.co.jp/?p=160883

2024年2月8日木曜日

回転窓/誰もが審査できる建築賞

 優れた建築をたたえる表彰制度は数多くあるが、設計や施工技術、環境保全、文化の進展など審査基準の違いが各賞の個性となっている。審査員は建築の学識者や実務者のほか、建築以外のデザインや文化、芸術の専門家が担うこともある▼一般の人が参加して“ベストワン”を決める、ユニークな建築アワード「みんなの建築大賞」が創設された。前年に完成・発表した国内建築の中から10作品「この建築がすごいベスト10」を選び、X(旧ツイッター)で一般から「いいね」で投票してもらい大賞を決める▼ベスト10は建築の魅力をもっと広く、多くの人に伝えたいという有志約30人の委員会が推す作品。初開催の今回は住宅や介護施設、学校、文化財の改修、神社の仮殿、震災関連施設など多彩な作品がノミネートされた▼個人住宅や地方の郊外に立つ施設など訪ねるのが難しい作品も少なくない。SNS(インターネット交流サイト)を積極活用する賞の特徴を生かし、空間を再現したメタバース(3D仮想空間)で建築体験できると一般の方も投票が面白くなるだろう▼投票期間は11日まで。15日の結果発表を楽しみに待ちたい。

source https://www.decn.co.jp/?p=160845

2024年2月7日水曜日

回転窓/被災地のドローン

 インフラの点検や人が立ち入りにくい空間の調査などに用途が広がるドローン。能登半島地震の被災地でも有効性が多く確認されている▼危険を伴う土砂崩落現場の調査をはじめ、医薬品の搬送などさまざまなシーンでドローンが活躍。日本UAS産業振興協議会(JUIDA)のように陸上自衛隊と災害時の連携協定を締結し、物資輸送などで相互協力する体制を整えた団体もある▼被災地のために「何かできないか」と考え、現地に向かったドローン関係の企業を先日取材した。行政機関の要請を受け、倒壊リスクがある建物の内部調査などを実施。倒壊家屋で船舶の権利証を見つけた時は住民にとても感謝されたという▼ある行政機関は現地入りしたドローン関係団体・企業の情報を発信した。しかし行方不明者捜索の最前線では情報が届かない現場もあり、活動できなかった操縦者もいたようだ▼「ドローンの有効性を知ってもらえていないのは、われわれの責任」と話すのはJUIDA幹部の一人。技術情報やメリットなどを関係機関に改めて説明していく考えだ。災害時の対応と事前の備えに一層の活用が期待される。

source https://www.decn.co.jp/?p=160814

2024年2月5日月曜日

回転窓/復旧現場の奮闘に光を

 毎年1月に召集される通常国会で首相が政策の基本方針などを説明する施政方針演説は、多くの国民が注目する。今年は先月30日に衆参両院の本会議で行われた▼岸田文雄首相はデフレからの完全脱却に向けて「チャンスをつかみ取り、絶対に後戻りさせない」と強調し、改めて経済再生に強い意志を持って取り組むと表明。賃上げを喫緊の課題に位置付け「あらゆる手を尽くし、物価高を上回る所得を実現していく」と宣言した▼大いに期待するも大企業と中小企業の賃金格差が縮まる気配は見えない。経営資源が限られる中小にとって持続可能な経営環境づくりが急がれる▼岸田首相は施政方針演説で能登半島地震について「異例の措置でもためらわずに実行する」「被災者の帰還と被災地の再生まで責任を持って取り組む決意だ」と訴えた。災害という非常時に国や自治体が果たす役割と寄せられる期待は大きい▼被災自治体の首長が先月行った記者会見の中で、道路啓開に当たる公共機関への謝意が示された。被災地できょうも懸命に応急復旧作業を続けている建設業。注目会見で光が当たれば現場の士気はきっと高まる。

source https://www.decn.co.jp/?p=160749

2024年2月2日金曜日

回転窓/バスも「地域の守り手」

 能登半島地震からの早期復旧・復興が求められる中、北陸鉄道グループが、石川県内の金沢駅と能登半島内を結ぶ特急バスの運行を再開した▼被災者らの利用を優先するとともに、約1カ月間は運賃を無料にするそうだ。のと鉄道も被災区間で代替バス運行を始めた。交通手段を取り戻していくことは大きな助けになるだろう▼都営バスが先月、100周年を迎えた。現在は約1500両のバスを保有し、1日当たり約60万人が利用する。だがスタート時は44両にすぎなかった▼発足のきっかけは関東大震災。路面電車が被災し復旧に時間がかかることが見込まれたため、市民の移動を支えようと米国から輸入したトラックを改造し、乗り合いバスに仕立てた▼日本バス協会は、2030年に電気自動車(EV)バス1万台を目指す方針を掲げている。EVへの切り替えが進めば、脱炭素への貢献と同時に、災害時に電力供給の拠点としても活躍できる。バス事業者は、建設業と同様に「地域の守り手」と言えよう。増加する赤字路線や運転手不足など苦境にあえぐが、非常時の役割も考慮しながら大事な産業を守っていく必要がある。

source https://www.decn.co.jp/?p=160684

2024年2月1日木曜日

回転窓/ご当地力士の活躍

 先月28日に千秋楽を迎えた大相撲初場所は横綱照ノ富士が4場所ぶり9回目の優勝を果たした。2敗で並んだ関脇琴ノ若との優勝決定戦。出足鋭く出て寄り切りで制する気迫の取り組みには大いに魅了された▼今場所はざんばら髪の新入幕力士が土俵を沸かせた。西前頭15枚目の大の里は192センチ、183キロの恵まれた体を生かした立ち合いの圧力を武器に、9日目を終えて8勝と快進撃を続けた▼10日目からは関脇、大関、横綱と新入幕力士では異例の役力士との3連戦。結果は3連敗と振るわなかったが、次の場所に生きる貴重な経験に。千秋楽を白星で飾り11勝4敗となり、初の三賞となる敢闘賞を受賞した▼大の里は能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県出身。ご当地力士の活躍は被災地をどれだけ元気づけたことだろう。「地元にいい報告ができる。次もしっかり勝ち越しを目指したい」とのコメントも頼もしい▼きょう1日で地震発生から1カ月。被災地ではインフラの応急復旧が進められ、災害ボランティアも活動できるようになってきた。本復旧・復興には時間がかかるが、日々の一歩一歩を大切にしたい。

source https://www.decn.co.jp/?p=160660

2024年1月31日水曜日

回転窓/被災地の雪

 石川県能登半島には地形から雪が降りにくい地域もあり、金沢地方気象台が「冬は比較的積雪も少ない」と気象特性を紹介している▼普段は降雪量が多くないとはいえ、今冬一番とされる強い寒気が日本列島を覆った先週、能登半島地震の被災地でも断続的に雪が降った。現地の行政機関担当者や利用したタクシーの運転手に聞くと、「ここまで強く、積もるのは結構珍しい」という▼被災地では24日、損壊した道路の緊急復旧や土砂崩壊箇所の応急対策といった作業を一時中断した現場が少なくなかった。「視界が悪く、現場に行きたくても行かれない」ともどかしそうに話した工事関係者が印象に残っている▼それでも翌日の作業再開に備え、降雪の合間に現場とその周辺を除雪する建設会社も。災害対応の要請を受けている中でも、平常時の業務である除雪を続けて担った建設会社も多い▼復旧現場は厳しい真冬の作業が続く。「今は闇夜のど真ん中。でもいずれ夜は明ける。寒い中でも頑張りたい」(平櫻保石川県建設業協会会長)。あと4日で二十四節気の立春。冬を越え、作業環境が少しでも改善されていってほしい。

source https://www.decn.co.jp/?p=160613

2024年1月30日火曜日

回転窓/立ち呑み文化で復興支援

 2024年を迎え、業界団体の交流会が各地で行われている。元日の能登半島地震の発生で新年を祝う雰囲気はないものの、久々にマスクを気にせず対面での開催となり、参加した関係者らの会話も弾むようだ▼立食スタイルのパーティーは着座より出席者同士の交流が深まり、新たな出会いの場ともなる。料理や飲み物をゆっくり楽しむこと以上に、「人との交流」を楽しむ場と言える▼金沢駅周辺にある立食形式の飲食店のグループが、能登半島地震の被災者とその支援者らに向けて定食など一部メニューを300円たらずで提供している。証明書等は不要。創業店舗「串酒場 大笑」の店長は「災害で大変な時に少しでも元気になってもらえれば」と話す▼グループのホームページによると、代表者は修業時代の大阪で立ち呑み文化の豊かさに触れ、金沢で立食形式の店舗を展開することに。「のれんの先にある笑顔を絶やさない、誰もが平等に笑うことのできるまち」をコンセプトに掲げる▼被災地では発災直後から建設業界をはじめ、多くの人たちが支援活動を展開している。被災者が一日も早く笑って暮らせるよう願う。

source https://www.decn.co.jp/?p=160570

2024年1月29日月曜日

回転窓/それぞれの応援ソング

 受験や仕事で追い込まれた時など、これまで心に響き励まされるいくつもの音楽に出会ってきた。そんな自分の背中を押してくれた曲はこれからも大切にしたい▼アーティストが故郷のためにつくった応援ソングもある。千葉県野田市ではシンガー・ソングライター、ナオト・インティライミさんの曲「The Day」が、東武野田線野田市駅の発車案内で流れることになった▼野田市で2歳から15歳まで過ごしたナオトさん。市長からの「明るく幸せな家庭を築ける野田市」をイメージした曲づくりのリクエストに応え、一昨年にこの作品を完成させた▼何げない1日が本当は特別な1日のはずであり、そうした日々を大切にできる曲にしたかったという。住んでいた当時の「食卓を思い返しながら書いた曲」ともナオトさんがユーチューブでコンセプトを語っている▼能登半島地震の被災地で懸命に緊急復旧作業を続けている建設業。小欄には応援ソングをつくり届けることはできないが、日々奮闘する国土と地域の守り手を心からねぎらい、そして早期復旧・復興への願いを託したい。きょうの作業もどうかご安全に。

source https://www.decn.co.jp/?p=160551

2024年1月26日金曜日

回転窓/賃上げに向けた価格転嫁

 シンクタンクの日本経済研究センターが民間エコノミストによる賃上げ率予測を集計した。2024年春闘の賃上げ率予測は平均3・85%--。実現すれば31年ぶりの高水準となった昨年春闘を上回る▼「成長と分配の好循環」を掲げる政府も、賃上げに力を注いでいる。岸田文雄首相は23日、春闘スタートのタイミングで、政府と労働界、経済界のトップによる政労使会議を開催。物価上昇を上回る構造的な賃上げの必要性を強調した▼労務費の価格転嫁を通じて、中小企業が賃上げの原資を確保することが鍵になるとも。それは中小企業の現状が厳しいことの裏返しでもある▼同会議で全国中小企業団体中央会が提出した資料によれば、総合工事業と設備工事業の約2割が、価格転嫁について「実現しなかった」「対応未定」と回答。原材料費や人件費の上昇を転嫁できなければ従業員の処遇改善は難しい▼新4K(給与・休暇・希望・かっこいい)を目指す建設業。求められる第1の要素が給与だ。国民の安全・安心な暮らしを支え続けるためにも、発注者や社会の理解を得て、若者を引き付ける処遇を実現していきたい。

source https://www.decn.co.jp/?p=160493

2024年1月24日水曜日

回転窓/SLIMの偉業

 鹿児島・大隅半島で肝付町や南大隅町の名産に香酸かんきつ類「辺塚だいだい」がある。自生種があって集落ごとに栽培もされているが、出荷量が年間数十トンと少なく、希少な果実と呼ばれている▼独特の果汁と香りにファンが多く、しょうゆにひと搾りしたり、焼酎に輪切りを浮かべたりする人も。酒類を含めた缶飲料としても出回り、存在が広く知られるようになってきているという▼宇宙航空研究開発機構(JAXA)が小型月着陸実証機(SLIM)を2023年9月7日に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げて約4カ月。20日午前0時20分に月面に軟着陸する偉業を達成し、関係者らが歓喜に沸いた▼JAXAが目指すのは「降りやすいところに降りる時代から、降りたいところへ降りる時代」。月への降下中にSLIMが送信したデータの解析が進行中で、詳細が25日に明らかにされる▼降下の準備開始が決まった10日以降、JAXAには辺塚だいだいのソーダ飲料の差し入れが届いたそう。宇宙関連の技術開発を急いでいる建設業などの産業界とともに地域の期待も背負ったSLIM。朗報を楽しみに待ちたい。

source https://www.decn.co.jp/?p=160399

2024年1月23日火曜日

回転窓/土裂けて水湧き出る

 平安時代末ごろの作家・鴨長明は、随筆「方丈記」に京都で起きた元暦の大地震(1185年)について書いている▼〈山は崩れて河を埋み、海は傾きて陸地をひたせり。土裂けて水湧き出で、巌割れて谷にまろび入る〉。この中で〈土裂けて水湧き出で〉は液状化現象を表現したものと言われ、現代にも貴重な地震被害の記録として伝えられる▼1日の能登半島地震では新潟市内で液状化被害が相次いだ。西区などを中心とした地域の被害は大きく、多くの建物や塀、電柱が傾き、道路の至るところに陥没や亀裂が生じた▼地震から11日後、被災した住宅街を訪れた。水浸しの道路の脇には土砂が盛られ、広い範囲に噴砂の跡が。その日はすれ違う人がほとんどいなく、工事関係者らが作業に当たっていた。地元の人の話によると、被害に見舞われたのは旧河道の地域だという▼地面が裂けて水と土砂が噴出し、建物も横倒しになるなど甚大な被害を及ぼす液状化。この研究は60年前の新潟地震(1964年)を契機に本格化した。地震国の日本で繰り返される液状化被害をどう防いでいくのか。依然難しい課題と言わざるを得ない。

source https://www.decn.co.jp/?p=160347

2024年1月22日月曜日

回転窓/メディアと生成AIの未来

 18世紀後半の産業革命以降で最大級の変革をもたらすと目される生成AI。社会実装の取り組みは多分野に広がり、建設産業も例外ではない▼年頭の建設関連各社のトップインタビューでも、業務の効率化や省力化などで生成AIを積極的に導入しようと考える企業が目立つ。生産年齢人口の減少が続き、働き方改革と生産性向上を両立させることに苦心する中、革新的技術への期待は高まる一方だ▼国も生成AIの研究開発や人材育成支援などの関連施策に予算を重点配分する。国土交通省はインフラ管理の高度化に向け、2023年度補正予算措置で生成AIを活用する試みを推進。24年度内に一定の成果をまとめ、次年度以降の実運用につなげるという▼社会にとって良いことばかりではなく、権利侵害や誤情報拡散のリスクも指摘される。昨年末には米大手メディアが記事の無断利用で開発企業を訴えた。初の訴訟案件として動向が注目される▼デジタル技術の恩恵を享受する上で、情報やデータの安全性・信頼性の担保は欠かせない。悪用を防ぐためのルールやシステムが必要だ。メディアと生成AIの未来が気になる。

source https://www.decn.co.jp/?p=160331

2024年1月19日金曜日

回転窓/2025年問題も見据えて

 「業務の多様化で忙しくなっているが、なかなか増員が認められない」。建設関連企業の管理部門の部長が嘆いていた。建設業への時間外労働の上限規制適用が迫る中、現場の対応を最優先とする会社は多いが、管理部門も厳しい状況が続く▼人手不足の深刻度が年々高まっている。帝国データバンクの調査によれば、2023年における人手不足を要因とした倒産は過去最多の260件。建設業が91件と最も多く、前年比約2・7倍と大幅に増えている▼労働人口は流入減と流出増が顕著だ。総務省統計では、1日時点の18歳人口は、前年比6万人減の106万人と過去最低に。団塊の世代が後期高齢者となり大量離職が見込まれる「2025年問題」も近づく▼ある企業は、自ら学生にアプローチするスカウトサービスに注力し新卒採用を確保。別の企業は定年制を撤廃するとともに、年齢に限らず週の勤務日数を自由に決められるようにした▼人手不足の解決は難しいが、予見可能性の高い問題であることも忘れてはなるまい。危機回避へ先手を打てるかどうかが、将来の組織力の差につながる。そうした意識がより一層求められる。

source https://www.decn.co.jp/?p=160264

2024年1月17日水曜日

回転窓/被災地の同業者へ

 近所のガソリンスタンド(GS)で、車の色あせを遅らせ、汚れを落ちやすくする保護塗装を若い男性店員から熱心に勧められたことがある。塗装技能のお墨付きとなる民間資格を取得したばかりとも話していた▼その彼に保護塗装を任せてから7年ほどがたつ。先日、同じGSに車検のため預けた車を取りに行くと、店長に昇進したと教えてくれた。少し照れた感じがほほ笑ましくもあり、いつも仕事が丁寧な彼と職場のGSをこれからも応援したいと思った▼GSは一般的な建物と比べ、耐震や耐火の性能に優れる。地下の貯蔵タンクは引火しにくく、整備工場も備えていれば非常時に避難や救援の拠点として機能する▼能登半島地震の被災地では、営業可能なGSが地域の被災者や県外から来て立ち往生した車両を支援。燃料の確保が難しい中、給油量を制限しながら1台でも多くの車両に燃料を供給しようと奔走した▼そうした同業の仲間をおもんぱかり、「被災地のGSが大変な思いをしている」となじみのGS店長は心配そう。懸命な復旧作業を続ける建設会社だけでなく、支援に当たる多くの人にエールを送りたい。

source https://www.decn.co.jp/?p=160199

2024年1月15日月曜日

回転窓/無駄にしないDNA

 日本で一般的な1日3回の食事が広まり始めたのは、江戸中期と言われる。それ以前は体力を使う仕事の人たち以外、朝と夕の1日2食だったようだ▼江戸時代に多くの食に関する本も刊行され、その数は180冊を超えるという(『お江戸ごはんの献立帖』ホビージャパン発行)。当時どんな料理が好まれていたのか興味をそそられる▼そうした関心に応えてくれる料理家・福田浩氏監修の同書は、疲れが癒やされる元気レシピの一つに「鯛(たい)の青淵汁(とろろじる)」を紹介している。だし汁にみそを溶いて冷まし、これを素焼きした後にすり鉢ですった鯛の身と山芋のとろろに加える。酒も入れて最後にこしょうを少々。シンプルな一品だが江戸っ子のグルメっぷりが分かる▼現代の日本では食品ロスが大きな問題に。政府が昨年末まとめた削減対策には賞味期限の延長などが盛り込まれた。来年度中に賞味期限の計算方法などが定められた現行指針を見直す方針だ▼循環型社会を構築していた江戸時代に、いずれ食品ロス問題が生じることなど予想できただろうか。食べ物は無駄にしない、そんな日本のDNAを活性化させなければ…。

source https://www.decn.co.jp/?p=160109

2024年1月12日金曜日

回転窓/外交力問われる年

 フランスのマクロン大統領が、国民教育相を務めていたガブリエル・アタル氏を新首相に任命した。歴代最年少の34歳。国民の人気が高く、政権浮揚につなげる狙いもあるとみられる▼2024年は世界のリーダーが民意を問われる年。13日に台湾で総統選の投開票が行われる。3月にロシアで、11月には米国で大統領選が実施される見通し。このほかにも欧州連合(EU)欧州議会選挙など注目される選挙が目白押しだ▼これら選挙の結果は、当該地域のみならず、国際社会の行く末にも影響する。ロシアのウクライナ侵攻やイスラエル・パレスチナ情勢など混迷の度を増す世界。リーダー同士が連携しながら、協調路線を歩んでいく必要がある▼日本にとっては外交力がより一層問われていくことになろう。今年は政府開発援助(ODA)を始めてから70年の節目に当たる。開発途上国の貧困削減や経済成長などを後押ししてきたことが、国際社会からの信頼獲得につながってきた▼質の高いインフラは地域の安全・安心を支え、国際社会の安定に貢献する。地道な取り組みを通じて世界の平和を先導していく立場で歩み続けたい。

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2024年1月10日水曜日

滋賀県/医療福祉拠点人材養成機能整備(大津市)で対話調査、1月24日に見学会

 滋賀県は、大津市で計画している医療福祉拠点整備事業の人材養成機能に関するサウンディング(対話)型市場調査を実施する。24日に参加必須の事前説明会と現地見学会を開く。説明会の参加申し込みを18日まで受け付ける。参加申請を25日~4月19日、説明資料の提出を同4月26日まで受け付け、5月7~13日にヒアリングを行う。  事業場所は県庁西側の敷地7209平方メートル。多様化する医療ニーズや新たな感染症など健康危機管理に対応するため、医療福祉拠点を一体整備する。このうち県が在宅医療福祉を推進する医療福祉センター機能(〈仮称〉第二大津合同庁舎)を整備。民間事業者は人材養成機能を併せ持つ医療福祉拠点と、県庁舎周辺のにぎわい創出拠点を整備する。  人材養成機能には看護職・歯科衛生士・リハビリ専門職などの養成を行う養成機関を設置する。職種ごとの定員は看護職の4年制大学は80人程度、歯科衛生士の養成機関は40人、リハビリ専門職の大学院は5~20人程度を想定。  人材養成機能・にぎわい創出機能の対象区域は、県が整備する範囲を除いた約4700平方メートル(大津市梅林1の207の1)。用途地域は商業地域(建ぺい率80%、容積率400%)。事業方式は一般定期借地(50年以上70年未満)または事業用定期借地(30年以上50年未満)のいずれかを予定している。  対話に参加できるのは学校法人または学校法人と民間企業により構成されるJV。  対話では▽事業区域▽想定スケジュール▽事業方式▽民間整備の内容・条件▽応募者の資格要件▽事業実施の支援-などについて意向を把握する。  9月にプロポーザルによる公募手続きを開始し、12月ごろの事業者選定を想定。2027年4月の供用開始を目指している。

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回転窓/温かい支援の輪

 決勝戦が8日に行われた全国高校サッカー選手権は、今大会も多くの感動を与えてくれた。3回戦に進んだ石川県代表・星陵高校の試合は、前日の1日に起きた地震の影響で地元から応援団が来られない事態に。惜しくも敗れたが、千葉県内の試合会場は温かい雰囲気に包まれた▼同校への支援がSNS(インターネット交流サイト)で呼び掛けられ、関東在住のファンだけでなく、他校もスタンドから応援。ユニホームが同じ黄色のJリーグチームのサポーターも熱い声援を送った▼被災地を支援する輪が大きく広がっている。物資や重機を載せた九州などからの船舶が日本海を行き来し、近隣県には缶詰パンを通常の2倍規模でフル生産する工場などがある▼強い揺れが襲った珠洲市には、出雲国風土記に登場する国引き神話の縁で、姉妹都市の松江市が物資の提供や職員を派遣した。東日本大震災の被災地でも道の駅で義援金を募る活動などが進む▼建設業界は被災地の道路啓開や復旧で献身的な活動を展開している。全国からのさまざまな支援も本格化していくだろう。被災された方々の不安が少しでも和らぐよう願う。

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2024年1月9日火曜日

回転窓/波の花と朝市の地に

 海岸に舞う「波の花」は、石川県の奥能登の冬を彩る風物詩として知られる。強い季節風により岩場で砕けた波が泡状になって浮遊する。その光景はまるで花吹雪のようだという▼もう数十年前のことになる。高校時代に友人たちと寝台特急やバスを乗り継ぎ訪れたのが冬の能登。波の花を見るのが楽しみだったが、残念ながら風も弱く条件が合わない日で希望はかなわなかった▼能登半島地震の発生から9日目を迎えた。元日の穏やかなひと時が一変し、繰り返し強震に見舞われた恐怖はどれほどのものであったろう。津波の恐ろしさも改めて痛感させられた▼大規模火災が起きた輪島市の朝市通り一帯では約200棟が延焼した。10代の旅行で楽しい思い出をつくれた地であり、変わり果てたまちの姿に言葉を失う▼先週末時点でも被害の全容が分からず、発表される犠牲者数は日を追うごとに増える。道路の寸断で輪島市や珠洲市などの一部地域が孤立。県内の広い範囲で断水も続いている。災害に対する安全性を高めるためにどれだけの教訓を得ればいいのか。安全で安心できる国・地域づくりへの歩みはこれからも続く。

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2023年12月28日木曜日

回転窓/強くしなやかな国に

 暮れも押し迫る23日夜、奈良県下北山村の国道169号で大規模な土砂崩れが発生した。道路沿いの斜面が高さ約5メートル、幅約30メートルにわたって崩落し道路をふさいだ。二次災害の危険性も伴い復旧のめどは立っていない▼雨も降らずに土砂崩れが起きた要因として指摘されるのは「凍結融解」。水が凍ったり溶けたりを繰り返す現象で、斜面の地中で起きると土砂の隙間が広がり、土砂崩れが起きやすくなるという▼気候変動などで災害発生のリスクが複雑化・多様化しているのか、被害は多発傾向にある。堤防決壊や越水での浸水被害、地滑りやがけ崩れなどの土砂災害が各地で発生。国土交通省の調査によると、2022年の水害被害額(暫定値)は全国で約6000億円に達した▼13~22年の10年間で4番目の被害額で、静岡県と石川県は1961年の統計開始以来最大となった。全壊や半壊といった被災建物数が約2万2000棟、水害区域面積は約3万1000ヘクタールに上るなど被害の甚大さに改めて驚く▼23年も風水害や地震など多くの災害に見舞われた。今後もこの傾向は続くだろう。強くしなやかな国づくりに終わりはない。

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2023年12月27日水曜日

回転窓/工事再開への期待

 JR飯田線の豊橋駅(愛知県豊橋市)と飯田駅(長野県飯田市)を行き来する特別急行列車「伊那路」に乗車した。飯田行きの車内で気になったのは、右側に座る人が目立つこと。車窓から見える景色が素晴らしいのだろうか▼この路線は秘境駅を訪れたり、渓谷美を楽しんだりするファンが多いと聞いた。飯田駅近くの飲食店に入り、「豊橋からなら右がお薦め」と店主。やはり乗客の位置は偶然でなかったようだ▼リニア中央新幹線の東京・品川~名古屋の開業が、2027年以降に遅れることになった。(仮称)長野県駅が整備され、東京都心までの移動が3時間ほど縮まる長野・伊那地域からは「とても残念」(佐藤健飯田市長)との声が挙がる▼それでも水資源などの問題でトンネルの本体掘削を行えていない工区のある静岡県が先日、JR東海が示した対策に理解を示したのは大きい。掘削開始の時期は見えないものの、ここにきて転機を迎えたとの見方もある▼店主はリニア開業を「楽しみ」とも話してくれた。ゆっくり行きたい人も、早く着きたい人も迎えられるのが理由だという。工事再開への期待は膨らむ。

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2023年12月26日火曜日

回転窓/物流のチームワーク

 クリスマスが過ぎ、今週末までに正月休みに入る方は多かろう。一般的な年末年始の休暇は29日から2024年1月3日までのようだが、前後を休みにして10日以上の連休にするところもある▼建設関連各社トップへの新春インタビューの中で正月の予定を聞くと、「自宅でのんびり過ごす」との回答がほとんど。自社の休業期間にかかわらず4日には銀行や顧客先などへのあいさつ回りがあり、三が日は遠出せずに英気を養うようだ▼自宅での過ごし方について話を振ると、「箱根駅伝のテレビ観戦」が目立つ。近所を通るコースまで応援に行く方には、チームのたすきをつなぐ中継所付近など観戦場所へのこだわりも。100回記念大会の今回は例年以上に注目が集まっている▼24年4月から時間外労働の規制が強化される物流業では、長距離輸送の道中で貨物を引き継ぐ中継拠点を整備する対策費が24年度予算案に盛り込まれた。高速道路を走る大型トラックなどの法定最高速度を時速80キロから90キロに引き上げる法改正も進む▼いかに目的地まで安全かつ早く到達するか。駅伝同様、物流業界にもチームワークが求められる。

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2023年12月25日月曜日

回転窓/腹が立っている時に

 通信社が選んだ今年の十大ニュースを見ると、この1年もいかに暗いことが多かったのかを実感させられる▼国内外それぞれの十選で明るいニュースと言えば、藤井聡太棋士の八冠制覇や米大リーグでの大谷翔平選手の活躍などわずか。年末年始くらいは腹立たしい事件もなく楽しい話題に包まれたい▼童話『100万回生きたねこ』などの名作を残した絵本作家・佐野洋子さんに、腹が立っている時について書いたエッセーがある。〈気分転換など自分でするものだと思っていない。あちらからやって来る〉(『ヨーコさんの“言葉”』講談社)▼例えば買った本が期待外れの場合、腹が立った箇所に印を付けながら読み終えるとたたきつけて、また同じ著者の別の本を買ってくる。こうしてその人の本を全部読んでしまう。そんな腹が立っている時は自分が〈実にまっとうな人間であるような気がして元気が出る〉と▼佐野さんの作品『わたしクリスマスツリー』はもみの木が主人公であり、ちょっと切なくも心温まるストーリーがいい。きょうはクリスマス。すてきな本を読み返そう。ささいなことで生まれた腹の虫ならきっとおさまる。

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2023年12月21日木曜日

回転窓/街路樹再生への思い

 自宅近くにある350メートルほどの通りは桜並木の名所で、植樹から60年以上の老木が立ち並ぶ。毎春に美しい花を咲かせるが、立ち枯れなどによる倒木を防ぐため伐採が進んでいる▼2018~22年度の5年間の平均で全国の街路樹約5200本が台風などによって倒れたことが、国土交通省の初調査で判明した。調査対象は国や自治体が管理する道路沿いにある街路樹約720万本。災害の有無で年によって濃淡があるため、5年間の平均を算出した▼約5200本のうち、約3700本が強風などの災害による倒木で、残り約1500本は立ち枯れや腐食など災害以外の要因で倒れたという▼道路管理者による点検の結果、倒木が発生する前に伐採された街路樹は年平均で約2万6700本に上った。倒れた木が原因で事故も起きている。倒木を減らすには、日常的な点検と必要に応じた伐採を着実に進めていかなければならない▼近所の通りでは伐採した木の株が残り、若木に植え替えられていない。それではどこか寂しく、通りの活気も色あせて見える。伐採と植樹がセットで街路樹を再生していくことも大切だと思うのだが。

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