2026年9月30日水曜日

回転窓/アジア発の新常識

 名古屋市を中心に東海地方で連日、熱い戦いが繰り広げられている第20回アジア競技大会。日本での開催は1994年の広島大会以来32年ぶりで、会場やテレビで観戦している人も多かろう▼今大会では5競技が新たに加わった。サーフィン、総合格闘技(MMA)、テニスに似たラケットスポーツのパデル、VR(仮想現実)技術を活用したバーチャルテコンドー、サッカーと卓球の要素を融合したテックボールなど、一般にはまだなじみの薄い競技も多い▼近代五種では従来の馬術が廃止され、代わりに世界的に人気の視聴者参加型テレビ番組「SASUKE」に似た障害物レースのオブスタクルも導入された。スポーツの常識を超えたエンターテインメント性が盛り込まれている▼2022年の中国・杭州大会から正式競技として採用されたeスポーツも、過去最多となる11種目13タイトルが採用された。日本は大会を前に、五輪選手らが利用するナショナルトレーニングセンターに専用施設を設け、強化してきた▼今大会の新種目が盛り上がり、アジア発の新常識として、世界のスポーツイベントに定着することを期待したい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187996
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新社長/DNホールディングス・吉村実義氏/AIと暗黙知の融合で新価値創出

 土木構造物の設計や地質調査など公共事業で培った技術力を強みに、民間事業の参入、拡大を目指す。7月に始動した3カ年中期経営計画では2029年6月期の連結売上高を425億円(26年6月期380億円)に設定。コア事業を堅実に成長させながら成長事業の拡大、新規事業への参入を図る。事業拡大を通じ持続的に成長するホールディングス(HD)体制を描く。
 --経営の課題は。
 「前期に事業会社がコンプライアンス違反を起こし、すべてのステークホルダーに心配と迷惑をかけた。失われた信頼の回復が第一の使命だ。社外取締役を増員するなど、グループを挙げてガバナンスを強化する。設計照査の体制を整備してきたが、それでも橋梁設計でミスが起こった。抜け目のない照査体制を築き業務の精度を高めていく」
 --事業環境をどう見る。
 「公共事業の発注量は大幅な増加が見込めず、競争が激しくなるだろう。リスク分散の観点から民間事業を公共事業に次ぐ、もう一つの柱に育てる。調査から設計・維持管理まで対応できる総合建設コンサルタントの強みを生かし、売上高の民間比率を現状の3割弱から4割まで引き上げる。36年までの長期ビジョンに掲げた目標だが、より早く達成したい」
 「民間分野は原子力発電所や新エネルギー施設の調査・設計を成長事業に据える。中でも過去に文献調査を受注した高レベル放射性廃棄物の地層処分関連事業は、施工までを含めると1世紀以上かかる大規模事業となる。事業会社では半世紀前から原子力発電所の地質調査などに関わってきた。何としても参画し100年続く仕事を確保する」
 --コア事業の構造設計分野の戦略は。
 「鋼構造の橋梁設計では業界トップクラスの売り上げを誇り、今後もこの地位を維持したい。国内は大規模な新設橋梁の案件数が限られるため、点検や維持管理、補修に照準を合わせる。新設の橋梁関連業務は海外に目を向ける。事業会社の海外事業部などを通じた受注活動とHD内での技術継承に力を注ぐ。フィリピンではマニラ事務所を現地法人化する準備に入った。培った技術力を次世代につなぐためにも技術者が海外で経験を積む必要がある」
 --AI活用の考えを。
 「過去の業務提案書を学習させ、資料作成の補助に活用している。現状のAIが出す成果品は一定レベルには達するが、提案採用の決め手になる『もう一工夫』が足りない。熟練の技術者が持つ暗黙知や顧客との対話を通じた提案は人間ならではのもの。AIの効率性と人の知見を融合して、新たな価値を創造し提供したい」。
 (9月29日就任)
 (よしむら・みよし)1982年千葉大学理学部卒、ダイヤコンサルタント(現大日本ダイヤコンサルタント)入社。2013年執行役員、17年取締役を経て21年DNホールディングス取締役。千葉県出身、69歳。期日より前に仕事を終わらせ、相手を待たせないことを信条とする。趣味は農園での野菜作りとキャンピングカーでの旅行。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187994
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三機工業R&Dセンター・植村センター長/「社会実装までやり切る」技術戦略拠点に

 神奈川県大和市にある研究開発拠点「SANKI R&Dセンター」は、ロボット開発をはじめ、三機工業の建設DXをけん引する。4月に就任した植村聡執行役員センター長は、建築設計の現場経験を経て、26年余り研究・開発の第一線に立つベテランだ。2025年に創立100年を迎えた同社の歴史を念頭に、「次の100年をつくる技術戦略拠点だ。挑戦を楽しみ、社会実装までやり切る意識を定着させたい」と強調する。
 現在の三機テクノセンター内への移転を機に18年10月、技術研究所から改称した。同社は中期経営計画(25~27年度)で成長投資枠として500億円を設定し、R&Dを重点投資する五つの分野の一つに位置付ける。植村氏は「企業の研究・開発は、最終的に施工現場や顧客への価値につなげることが重要だ。特に人の能力に依存するため、しっかり学び、研究できる人材の成長を促していく」と運営方針を語る。
 2月に発表した「フレキシブルダクト施工支援ロボット」は、天井に軽量で柔軟性のある空調用の「フレキシブルダクト」を自動でつり下げる。従来工法と異なり、高所作業車や足場を使わず地上から施工できるため、作業員は1人で済む。高所での作業時間を50%以上減らし、負担軽減と安全性の向上を両立する。
 植村氏は「AI利用とロボティクスは他社より進んでいるのではないか」と自負する。三機工業は既に大半の社員が生成AIを業務に活用している。特許や論文、他社の動向などの調査では、これまでのように専門企業に依頼することがなくなったという。将来は「埋もれている暗黙知を生成AIで引っ張り出し、次の仕事につなげる仕組みをつくりたい」と語る。ヒューマノイドロボットについても「まだまだ現場への導入は難しいが、巡回など、できるところから始めたい」と見通す。
 センターでは、外部との連携によるオープンイノベーションも積極的に進める。KPI(重要業績評価指標)の一つに位置付ける「共創」の件数は順調に増えているという。パートナーについては「開発を深く、広く、早くできるような相手を探す。簡単には見つからないため、日頃から展示会や学会の懇親会に顔を出すよう職員に伝えている」と話す。


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東京都/神田川に新たな調節池整備を検討/上中流部で計4カ所想定

 東京都は、神田川で新たな調節池の設置を検討している。全国的に豪雨被害が相次ぎ、特に都市部の中小河川の洪水対策が急務になる中、都は2023年3月に改定された神田川河川整備計画で河川整備の目標を20年に1度の豪雨に引き上げた。今年5月には、将来の気候変動も考慮に入れた新たな流域河川整備計画原案も公表し、治水安全度向上のため調節池など新たな治水施設整備を盛り込んでいた。上中流に4カ所程度の調節池整備を視野に、今後具体化を図る。
 神田川は井の頭池(三鷹市)を水源とし杉並、中野、新宿、豊島、文京の各区などを経て、隅田川に合流する。流路延長24・6キロの1級河川で、下流部は日本橋川に分かれる。川沿いには治水施設として既に神田川・環状七号線地下調節池(貯留量57万立方メートル)など複数の調節池が稼働中。市街地化が進んだ下流部は高田馬場付近の分水路など、多重の洪水対策を講じている。
 都は将来の気候変動を考慮すると、さらなる施設整備が必要と見ている。上流端(三鷹市井の頭3)~鎌倉橋(杉並区浜田山2)の上流部で3カ所、駒塚橋(文京区目白台1)~江戸川橋(同関口1)の中流部で1カ所の計4カ所で調節池設置を検討している。
 上流部では▽上流端~第2吐水(三鷹市井の頭2)=貯留量約5・2万立方メートル▽第2吐水~月見橋(杉並区高井戸西1)=3・6万立方メートル▽正用下橋(杉並区高井戸東1)~鎌倉橋=10・1万立方メートル-の3カ所の整備を検討する。
 形式は地下トンネル式と地下箱式。今後、検討業務を委託し、具体的な形式や配置、貯留量などを固める。既存調節池も含めた調節池ネットワークの形成も視野に入れる。
 中流部では駒塚橋から江戸川橋の間で貯留量30・7万立方メートルの大規模な調節池整備を計画している。形式は地下トンネル式。立坑は5カ所を想定する。ルートや取水施設などの詳細は今後詰める。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188004
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岡山市/アリーナ整備実施方針案/BT+コンセッション、27年2月に入札公告

 岡山市は28日、BT(建設・移管)方式のPFIを導入する「岡山市アリーナ整備・運営事業」の実施方針案と要求水準書案を公表した。北区野田に建設を計画し、スポーツやコンサートなどの興行時は客席数を8000席以上確保することを求めている。維持管理と運営はコンセッション(公共施設等運営権)方式を採用する。市民の意見などを踏まえ、早ければ12月に実施方針を公表し、2027年2月に総合評価一般競争入札を公告。同10月に落札者を決める。
 建設場所はJR北長瀬駅から約1キロに位置し、敷地は約2・3ヘクタール。南側は県道岡山倉敷線に接する。計画地を含む北長瀬周辺地区は都市拠点に位置付け、新たなまちづくりが検討されており、アリーナは核施設として整備する。
 メインアリーナはバスケットボール・Bリーグやバレーボール・SVリーグといったトップチームの施設基準に対応し、最大収容人数は1万人程度、コンサートやスポーツ興業時は8000席以上とする。周辺の住環境に支障とならないよう防音や振動対策を行う。サブアリーナの固定席は400席以上。
 設計と建設期間は28年3月~32年11月。同11月12日に施設を引き渡し、運営権を設定。30年間維持管理と運営を行う。
 入札には単独企業かグループが応募できる。参加要件は設計と工事監理企業が観客席数5000席以上のスポーツ施設の設計実績があること。建設企業は建築工事の総合数値が1120点以上。工事を分担する場合は電気920点以上、管910点以上、土木920点以上。1者以上は5000席以上のスポーツ施設新築工事の元請施工実績が必要となる。
 27年3~4月に入札説明書などに関する説明会や現地見学会を開き、参加表明書を受け付ける。同9月に提案書を締め切り、学識者らによる選定委員会の審査結果を踏まえ、市が落札者を決定する。
 その後、基本協定を締結し、28年3月に事業契約を結ぶ予定だ。
 総事業費は約280億円を見込んだが、物価高騰から増額する方向で検討を進めており、11月の定例市議会で関連の補正予算案を提出する方針。
 両案に対する意見は10月27日まで受け付ける。


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2026年9月29日火曜日

新社長/大木建設・大木健司氏/技術力と人間力磨き続ける

 創業81年の歴史を受け継ぎつつ、建築・土木の建設事業と、コンクリート部材を扱うPC事業で培った技術力を発揮し、さらなる成長を図る。時代の変化に応えながら堅実で誠実な社風を守り、安全で快適な環境の創造と経済の発展に貢献していく。管理や営業、支店などの運営で積んだ豊富な経験を生かし、会社のかじ取りを担う。
 --就任の抱負を。
 「会社は社員の居場所であり、一人一人が安心して力の発揮できる職場づくりを目指す。『信頼に技術と真心で』という経営理念の下、技術力と人間力を磨き続け、社会や顧客に優れた品質の建造物やサービスを持続的に提供する。会社の繁栄が社員の幸福につながっていくと考えている」
 --事業環境をどう見る。
 「各支店の顧客はデベロッパーや製造業、教育、医療福祉など業種や企業が異なっている。長い付き合いの顧客が多く、新築から改修、増改築、建て替えまで幅広い仕事を特命で受けている。ただ先行き不透明な経済状況を踏まえ、民間建築工事だけでなく、公共建築工事の入札案件にも挑んでいる」
 「PC工場を保有しているのも強みだ。5年ほど前に生産能力を増強した。毎年3000万~4000万円を投じて、計画的に設備更新を行っている。多少の波はあるがフル稼働が続いており、PC事業の売り上げは年間約20億円と安定的に推移している。建設費が上昇する中、施工の効率化や工期短縮などの観点から、PCを検討、採用する動きがあり、積極的にアピールしていきたい」
 --業績の動向は。
 「全社を挙げて採算を重視した受注活動に取り組むなど、業績の向上に努め財務体質を強化してきた。2026年3月期の連結業績は営業利益、経常利益、純利益ともに過去最高を更新した。27年3月期の業績目標は受注高222億円(26年3月期実績184億55百万円)、完成工事高176億円(250億12百万円)を掲げている。完成工事総利益(粗利益)率の通期目標は7・1%だが、8月末時点で7・5%に上昇している」
 --人材の確保・育成の対応は。
 「200億~220億円の受注に対し、現在の社員数約200人の施工力はバランスが良いと考えている。だが成長していくには、人材の採用と育成が必要になる。採用活動に一層注力するとともに、20~30代の技術職の資格取得を後押ししていく。女性や高齢者の待遇を改善し、活躍してもらう制度や環境を整える。経営幹部の教育も重要だ。幹部のリーダーシップによって組織は大きく変わる。次代の経営を担う人材を発掘し育てていかなければいけない」。
 (6月18日就任)
 (おおき・けんじ)1984年東洋大学経営学部卒、大木建設入社。2016年執行役員、20年上席執行役員、22年取締役、25年同兼専務執行役員。埼玉県出身、64歳。中学、高校とサッカー部に所属。浦和レッズを設立からサポートし、年間シートを購入して妻、孫と一緒に観戦。今年こそ20年ぶりのシーズン制覇を期待している。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187920
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台風25号/印旛沼決壊、国らの緊急復旧が急ピッチで進む/鹿島が200人態勢で

 台風25号の豪雨で堤防が決壊した印旛沼(千葉県)の緊急復旧が急ピッチで進んでいる。県と国土交通省関東地方整備局、水資源機構の3者が決壊した3地区4カ所の復旧を推進。成田市船形干拓地先では決壊した延長100メートルにぐり石を敷き詰め、水を食い止める荒締め切り工に28日早朝から着手した。施工を担当する鹿島が200人を動員。24時間態勢で工事を行っている。=5面に関連記事
 非常に強い勢力で沖縄と奄美地方に接近している台風26号は、今後、西・東日本の南海上を東北東へ進む見込み。
 進路が北寄りの場合、30日~10月1日ごろ関東や東海に接近する恐れがある。被害を最小限に抑えるため、関東整備局は「スピード感を持って対応する」とコメントしている。


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巴山組(新潟県阿賀町)/ICT建機で初の防災訓練/チルトローテーターの効果検証 

 巴山組(新潟県阿賀町、猪俣一成社長)は25日、ICT建設機械などを使用した協力会社との合同防災訓練を阿賀町にある津川新和生コンの敷地で行った。地震による土砂崩れの緊急対応や大型土のうの作成の初動、安全に作業するポイントなどを確認した。国土交通省の補助金を活用して導入したICT建機、関連機器の情報提供を兼ねた。協力会社8社と、新潟県建設業協会(新潟建協)、全国建設業協会(全建)の関係者などが参加した。
 同町は1級河川の阿賀野川が流れ、険しい地形の山間部が多い。水害や土砂災害の発生リスクが高く、同社は非常時であっても生産効率と安全性の高い緊急作業を行うための備えを強化している。巴山組は、ICT機器の購入や、購入した製品を利用した防災訓練を支援する国交省の「建設市場整備推進事業費補助金」によって、3Dマシンガイダンス対応の0・4立方メートルクラス油圧ショベル、特殊アタッチメントのチルトローテーター、3D測量に使うトータルステーション(TS)などを導入した。
 同社がICT建機などを利用した訓練を行ったのは初めて。補助金は国交省に代わって全建が交付を担った。全建によると、国交省北陸地方整備局管内でのこうした訓練は初めてという。この日は、会津盆地西縁断層帯から阿賀町で最大震度5強の地震が発生した想定で、同町から要請のあった町道の緊急的な土砂撤去と、その作業中に新潟建協から要請のあった大型土のう作成について訓練した。町内の複数の箇所に出動する中で、経験の浅いオペレーターが作業に従事することを念頭にした。
 土砂崩れが発生した現場の3D測量からの設計データを生かしたマインガイダンスによる掘削や、ダンプトラックの土砂搬出、大型土のうの作成と搬出の作業を実施した。訓練には、コマツカスタマーサポート、金井度量衡の技術者も参加し、チルトローテーター装備のICT建機、自動追尾TSの特徴を説明。マシンガイダンスによって精度の高い掘削を行えたり、車体を動かさずに斜め方向の掘削などを行えるチルトローテーターのメリットを紹介した。
 猪俣社長は訓練について「足場が悪くても建機を動かさずに斜めの掘削などが行えるチルトローテーターの効果は大きい。車両の数で把握せざるを得ない状況もある土量を正確に計測できる」と話した。災害が発生しやすい地域のため「平時から十分に備え、防災意識を高くしたい」と考えている。災害時にはパトロールの中で被害を確認することもあり「自力で(インフラ管理者の要請に)対応できるようにしたい。災害現場でも安全に効率のいい作業を行いたい」という。同社の清野義昭取締役は「災害時には方々から要請が入る。最新の機器を導入できる支援に感謝したい」と話した。


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道路舗装各社/帰省旅費拡充の動き/背景にWLB充実の狙い

 大手道路舗装会社で、単身赴任社員らの帰省旅費を手厚くする動きが広がっている。建設業では月1~2回の支給が多数を占める中、前田道路は2026年度から月4回、大林道路も月4~5回に拡充した。ワーク・ライフ・バランス(WLB)の充実につなげ、若い世代にアピールする狙いがある。
 前田道路は、3カ月に6回、月換算で2回としていた制度を変更し、26年度から月4回に倍増させた。完全週休2日に向けた制度整備の一環。帰省旅費の拡充に合わせ、単身赴任手当も月1万円から3万円に増額した。
 大林道路は7月から、1カ月当たりの土曜日の数に応じて帰省旅費を支給する制度を導入した。最大で月5回となる。7月以前は月4回だった。配偶者か23歳未満の被扶養者である子どもがいる社員が対象となる。
 世紀東急工業は24年度から、仕事と子育ての両立を支援する一環として、一部の社員を対象に帰省旅費の支給回数を月2回から4回に増やした。同社は、未就学児の子どもがいる社員を対象に、子どもが小学校に入学するまで転勤を免除する制度も設けている。転勤免除の申請は任意で、申請せずに単身で転勤した場合は帰省旅費を月4回支給する。「転勤に帯同せず、子どもととどまった配偶者などの子育てをサポートすることを想定」(同社)した。
 共働き家庭の増加に伴い、子育て世代を中心に転勤を敬遠する傾向が強まっている。全国に拠点を持つ建設会社では、転勤を完全になくすことは難しい。前田道路は毎年の個人面談で、社員のキャリア希望や家庭の事情などを聞いている。転居を伴う転勤がない職種を設ける企業も出てきた。
 転勤を当たり前に受け入れる時代ではなくなってきた。各社は転勤を一時的に免除したり、転勤に伴う経済的負担を軽減する手当を拡充したりして、現代の働き方に対応した環境整備を急いでいる。


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東京・豊島区/サンシャインシティ周辺再整備/文化・交流機能を充実

 東京・豊島区は、東池袋にある大型複合施設「サンシャインシティ」周辺で既存の施設を活用しながら商業や文化、交流などの機能を強化する。既存のバスターミナルの規模を縮小し、展示場を拡充。新設する広場と既存通路を組み合わせ、歩きやすい空間を創出する。11月に関連する計画案を区都市計画審議会に付議。12月に都市計画決定し、2027年1月以降の着工を予定している。
 サンシャインシティ文化会館ビルの1階にあるバスターミナルは、現在の3層から1層に階層を変更し、面積を約2・28ヘクタールから約0・5ヘクタールに縮小。バース数も36から16に減らす。ターミナル機能は池袋駅の東西に分散させ、効率的な運用を図る。空いたスペースは展示場に用途変更する。災害時の帰宅困難者の受け入れ場所としても活用。隣接するとしまみどりの防災公園と連携し、地域の災害対応機能を引き上げる。
 広場は2カ所新設する。広さはそれぞれ約200平方メートル。サンシャインシティ内にある既存の立体広場や屋上広場、通路と連携させることで、サンシャインシティの北側に位置する東池袋中央公園までをつなぐ歩行者ネットワークを形成する。
 サンシャインシティの所在地は東池袋1ほか(敷地面積約7・7ヘクタール)。超高層ビルのサンシャイン60(高さ239メートル)を中心に、商業施設や展示場、ホテル、バスターミナルなどで構成する。1978年に開業した。ここ数年は周辺の再開発や公園整備などで来訪者が増加している。


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