2026年6月3日水曜日

回転窓/運転席から見える物流業界

 ピカピカに磨かれたボディーにきれいな内装、最新の設備で安全、快適な運転をサポートする。自動車の中でも一般にはあまりなじみのない大型トラックの展示会があり足を運んだ▼トラックと聞いて思い浮かぶのは狭い車内。だが実際は想像以上にゆとりがあり、車高のある車種であれば立ちながら運転席から助手席へと移動ができる▼会場を物色していると、車体のカメラ映像を合成して車両周りを確認できるモニターシステムが展示されていた。画面を指でなぞるだけであらゆる角度から車体を確認できるという。トラックドライバーの前方不注意を起因とする事故が後を絶たない。担当者の説明にも自然と力が入る▼建設業と同様、長時間労働が問題となっている運輸・運送業界。残業時間が年960時間に制限されたとはいえ、ドライバーの高齢化に伴う人手不足や待遇面など課題は残る▼ネット通販が生活の一部になって久しい。指定した時間通りに配達してくれる便利なサービスの裏には、細心の注意を払い荷物を運搬するドライバーの姿がある。サービスを利用する者として感謝の気持ちを忘れてはならない。


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資材調達状況、6割超が「4月より悪化」/全建調査/中東情勢の影響深刻化

 不安定な中東情勢の影響で建設資材の価格が高騰し、供給の先行きも見通しにくい状況となっている。全国建設業協会(全建、今井雅則会長)が5月に実施した調査によると、資材の需給状況や価格変動は4月の調査時より深刻化している。接着剤やシーリング材などで価格高騰を訴える割合が増加。資材調達の状況については、4月から「悪化」「やや悪化」と回答した企業が66・7%に達し、「改善」「やや改善」はゼロだった。
 全建の緊急アンケート「中東情勢に伴う建設資材の需給に関する調査」は5月15~21日、土木専門委員会と建築専門委員会のメンバー18社を対象に実施した。「全国建設業協会統一様式 おそれ情報通知書」に記載している71種類の建設資材について、現状の課題や今後の見通しを聞き、4月の調査結果と比較した。
 価格面では、アスファルト類や塩ビ管の高騰が引き続き目立った。価格上昇を訴える割合は、接着剤(4月比23・9ポイント増)、シーリング材(25・3ポイント増)、内装用塗料(21・7ポイント増)などで増加した。回答によると、防水材は最大40%、塗装材料は最大30%、シンナーは最大80%、断熱材も最大40%上昇した。石油関連製品以外でも、燃料費や物流費の上昇を背景に、ほぼ全ての建設資材で価格が高騰している。
 納期面でも状況は悪化している。外装用塗料や複層仕上げ塗材、浴室ユニットに加え、5月に入ってからは接着剤や塩ビ管、内装用塗料で入荷遅延を挙げる回答の割合が急増した。塩ビ管では「納期不明」、断熱材では「受付停止・納期未定」といった事例が報告されている。塗料・シール材の発注受付停止や床材用接着剤の納期未定など、建設工事の最前線では資材調達を巡る厳しい状況が続く。さらに設備機器にも影響が出始めており、高圧ケーブルでは納期の回答が困難な状況となっている。住宅設備機器でも納期遅延が発生しており、供給不足や出荷制限は広範囲に及ぶ。資機材の中では特に塩ビ管で供給制限を挙げる回答が4月から急増した。
 会員企業からは、「塩ビ管不足により代替資材(鋼管)の不足が懸念される」「代替資材も不足する可能性がある」など切実な声が寄せられた。「公共工事での単品スライド条項の柔軟かつ迅速な適用」「契約後の価格改定協議の実施」「資材高騰分を反映した適切な設計変更」などを求める声も上がった。
 おそれ情報通知書も改定した。価格高騰や供給不足・納期遅延に関する想定リスクに、中東情勢に関する記述を追加。リスクのある主要資材として、建築工事版は6項目、土木工事版で3項目を新たに加えた。


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国交省/第3次無電柱化推進計画を閣議決定/多様な手法でコスト削減

 政府は2日、激甚化・頻発化する災害対策や安全な歩行空間の確保に向け、具体的な目標や施策を盛り込んだ「第3次無電柱化推進計画」を閣議決定した。無電柱化の整備完了延長目標を約1000キロに設定。約4000キロの計画策定も目指す。緊急輸送道路の無電柱化に注力し、新設電柱を抑制。地域や現場の実情に合った多様な整備手法を活用し、コスト削減を促す。計画期間は2026年度~30年度。災害にも迅速に対応できる「脱・電柱社会」を目指す。
 昨年6月に閣議決定された第1次国土強靱化中期計画では、電柱倒壊リスクがある市街地などの緊急輸送道路の無電柱化率を54%(23年度時点)から61%(30年度)、100%(79年度)に引き上げる目標を掲げている。
 国内では85年頃から無電柱化を進めてきた。一定の進捗は認められるものの、欧米やアジアの主要都市と比較しても大きく立ち遅れている現状がある。
 無電柱化の推進に向け、▽技術開発▽地方公共団体へ向けた支援▽工事のスピードアップ-▽コスト縮減-に取り組む。「新技術情報提供システム(NETIS)」を利用し、新技術を積極的に活用する。無電柱化を実施したことがない地方公共団体などへ向けてマニュアルの周知や研修などを行う。
 工事のスピードアップに向けては、包括発注やPPPなどを推進。民間のノウハウ・技術力を活用した発注方式を地方公共団体へ普及するため、契約手続きや関係者との調整方法、活用効果などを取りまとめた手引を作成する。
 昨年1月に発生した埼玉県八潮市の道路陥没事故を踏まえ、道路管理者が電柱などの占用物件の安全性や維持管理状況について定期的に確認するなど、道路管理者と占用者の連携を強化する。ガスや上下水道など他の地下埋設物の工事に併せて無電柱化を実施する「同時施工」にも取り組む。
 各地方整備局に設置した「無電柱化ワンストップ相談窓口」を通じた地方公共団体への助言や、目標・施策に対するフォローアップなどを実施し、取り組みを後押しする。
 同日、閣議後会見した金子恭之国土交通相は「電柱は増やさず、確実に減らすという方針の下、関係機関と連携し無電柱化を着実に推進する」と述べた。


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奈良県香芝市/複合施設基本計画案を策定/総事業費は160億円に

 奈良県香芝市は、音楽ホールや図書館などの機能を持つ複合施設の整備に向けた基本計画案をまとめた。2025年8月策定の基本構想で80億~110億円としていた総事業費は、昨今の建設費高騰や、面積当たりの単価が高いホール機能の拡充などにより約160億円に上る見込みだ。29年度としていた施設の完成予定は最短でも30年度にずれ込む見通しで、市は基本設計の着手時期などは未定としている。
 計画予定地は市役所(本町)南側の駐車場部分を中心とした区域で、総合体育館に隣接している。新施設には旧モナミホール(下田西3、除却済み)と中央公民館(同)、ふたかみ文化センター(藤山1)の機能を集約し、規模は4階建て程度、延べ約1万4500平方メートルを見込む。
 図書館(蔵書数約30万冊、3200平方メートル)や博物館(1500平方メートル)、キッズルーム(500平方メートル)などの機能を備え、商業施設誘致スペース(500平方メートル)では飲食や物販などの事業者の出店を想定している。基本構想で2000平方メートル程度としていた約1000人収容の音楽ホールの面積は、バックヤードや舞台関連諸室を含めて5000平方メートルに設定した。近接するモナミホール跡地と中央公民館の敷地には、複合施設と体育館の来場者が利用できる立体駐車場を整備予定で、規模は最大600台程度。
 事業手法は従来方式のほか設計・施工一括(DB)方式、PFIなどを比較検討し、基本設計の着手段階で決定する。運営方式は直営を基本とし、各機能の特性などに応じて指定管理者制度などの活用を検討する。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=184826
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広島駅南口/路面電車乗り場に大屋根架設/大型クレーンで据え付け

 広島駅南口(広島市南区)の路面電車の乗り場を覆う大屋根の架設工事が2日未明に行われ、大型クレーンで約80tの鋼製の屋根を慎重に据え付けた。広島駅南口広場再整備工事は大林組・広電建設・広成建設JVが担当。大屋根の製作・架設は宮地エンジニアリングが手掛けた。
 今回架設した大屋根は中央部分の長さ約27m、幅約16m。油圧伸縮式ブームのクレーンとして世界最大級のつり能力を持つドイツ製クレーンを使い、作業ヤードからつり上げ、旋回しながら路面電車の乗り場の上部に取り付けた。
 大屋根全体の幅は約58mで、今後は両サイドの屋根を製作して架設する。南口広場の完成は2028年度末を予定。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=184841
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鹿島ら6社/建設廃材のプラスチックを再生油に再利用/サプライチェーン構築

 鹿島ら6社は、建設現場から排出された廃プラスチックを再生油として再利用するケミカルリサイクルの技術を確立した。廃プラの回収から運搬、選別、加工までのサプライチェーン(供給網)を構築。ケミカルリサイクルにより、加工過程で発生する二酸化炭素(CO2)量が従来の処理方法に比べ15%削減できると確認した。
 ▽鹿島▽竹中工務店▽日本通運▽リファインバースグループ▽あおぞら(茨城県つくば市、藤井邦彦社長)▽三菱ケミカル-の6社で技術を共同開発した。鹿島と竹中工務店が廃プラを現場から回収する。日本通運が運搬し、リファインバースグループが付着物の含有割合などに応じ廃プラをステージ別に選別・集積。産業廃棄物中間処理業のあおぞらが油化原料に加工し、三菱ケミカルが油化の工程を担う。
 廃プラをステージ1~3に分類したところ、全体の35%をビニール袋や発泡スチロールといったステージ1・2に当たる廃プラが占め、ケミカルリサイクル可能と分かった。
 現状の処理方法の一つである熱回収した場合でCO2発生量を比較した。ステージ1・2の廃プラをケミカルリサイクルすると、CO2総量が15%削減できると分かった。条件次第で現状と同等程度の処理コストでリサイクルできる可能性も確認した。
 6社は環境省の「令和7年度プラスチック資源循環に関する先進的社会実装モデル形成支援事業」で技術を開発した。建設現場から排出される廃プラの大部分は焼却や埋め立てで処分している。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=184839
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2026年6月2日火曜日

回転窓/忙しさが奪うもの

 忙しさとは、不思議なものだ。人を鍛えることもあれば、人の輪郭を雑にしてしまうこともある。余裕を失えば、視野は自然と狭くなる▼目の前の数字や締め切りに敏感でも、周囲の疲れや沈黙には鈍くなる。厄介なのは、多くの場合、本人にその自覚が乏しいことだ。「今は仕方ない」「後で整えればいい」。そんな言葉を重ねるうちに、周囲をじわじわと疲弊させていく▼人は誰でも忙しくなる。問題は忙しいことではなく、その中で何を見失うかだ。忙しさを理由に対話を省き、結果だけを求め続ければ、やがて誰も本音を語らなくなる。静かな職場は、統率が取れているのではなく、諦めが広がっているだけかもしれない▼若い頃の未熟さは、年齢を重ねただけで風格に変わらない。放置された欠点は、肩書を得た瞬間から周囲を巻き込み始める。それでも経験を積んだ人ほど、「自分はもう変わらなくていい」と思い込みやすい▼耳の痛い声を遠ざけ、「忙しい」を免罪符にして振り返ることをやめた人間は、少しずつ他人の痛みに鈍くなる。覚悟とはきっと、その鈍化にあらがい、必死に前へ進み続けることなのだろう。


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パシコン/社長に岡野郊子氏、10月1日就任予定

 パシフィックコンサルタンツは1日、岡野郊子取締役兼常務執行役員が10月1日付で社長に昇格する人事を発表した。大本修社長は代表権のある会長に就く予定。
 岡野 郊子氏(おかの・さとこ)2022年執行役員内部監査室長、24年常務執行役員人事部長などを経て25年12月から現職。


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国交省/港湾の防災・減災へ協働防護協定の手引を公表/費用分担方法など示す

 国土交通省は、港湾関係者が連携して港湾の防災・減災に取り組む「協働防護」の推進に向け、「協働防護協定の手引き」を作成し公表した。協定締結に当たり、盛り込むべき内容や留意事項を整理。区域設定の考え方や費用負担の在り方、協定違反時の措置などを示した。費用負担を巡っては、対策の実施主体ではないものの事業実施によって浸水リスクが低減する関係者は、一定の負担を担うべきだとした。
 ハード・ソフト対策の遅延や不履行により被害が発生した場合など、協定違反時の措置については関係者間で合理的かつ公正な内容とすることが重要とした。想定される事案や判断基準をあらかじめ定義しておく必要性も示した。
 防護区域の考え方として▽単一の浸水リスク範囲を有する地区▽複数の浸水リスク範囲を有する地区▽複数の突堤型ふ頭が連なる地区▽独立した人工島が連なる地区-などを示した。
 手引には協定内容を確認するための「協定申請時のチェックリスト例」も盛り込んだ。協定の有効期間の明記や、違反時の対応が適切に定められているかなどを確認できる。
 日本の港湾は、貿易量の99・6%を扱う重要な社会インフラである一方で、高潮・高波・津波の影響を受けやすい。昨今の気候変動の影響によりさらなる海面水位上昇や台風の激甚化などが見込まれている。
 こうした背景を踏まえ、国交省は2025年10月に港湾関係者が連携して防護対策を進める協働防護制度を施行し、港湾立地企業の対策促進と事業継続力の向上を促している。
 関係者が連携して協働防護に取り組むことで、災害時でも物流や企業活動を継続し経済活動の停滞を防ぐ狙いがある。


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東京都/6月補正予算案/物価高騰対策など注力

 東京都は、総額542億円の6月補正予算案を5月29日に発表した。9日に開会する2026年度第2回定例会に提出する。主な内容は中東危機を受けたエネルギー構造転換や脱炭素化、中小企業支援、物価高騰対策など。補正後の予算総額は18兆7392億円となる。財政調整基金や東京強靱化推進基金の取り崩しなどで財源を確保する。
 局別の内訳は生活文化局1億70百万円、都市整備局31億84百万円、環境局89億74百万円、福祉局78億23百万円、保健医療局73億8百万円、産業労働局263億68百万円、スタートアップ戦略推進本部4億円。
 重点項目として▽エネルギー構造の転換に向けた先駆的施策▽非石油由来製品の開発支援・利用推進▽脱炭素化の取り組み強化▽身近な資源の循環利用・省エネの推進▽中小企業の経営安定化▽物価高騰対策▽はしか対策-の七つを掲げた。
 エネルギー構造の転換に向けた先駆的施策には173億円を充てる。ナフサ代替原料の開発支援や環境配慮型農業への転換などを促す。脱炭素化の取り組み強化には123億円を充当。電気自動車(EV)の導入促進や太陽光発電の市場形成支援、SAF(持続可能な航空燃料)の利用拡大などを展開する。
 身近な資源の循環利用・省エネの推進には41億円を配分する。既地産地消型再エネ・蓄エネ設備導入補助の拡充やゼロエミッション化に向けた省エネ設備導入・運用改善支援事業などの補助事業に予算を振り向ける。
 中小企業等の経営安定化には136億円を計上。中小企業制度融資の拡充や価格転嫁の緊急支援事業などを盛り込んだ。物価高騰緊急特別対策事業は232億円の予算で、主に都民向けの物価高騰対策を打ち出す。はしかの感染拡大が止まらないことから緊急でワクチン接種補助に1億円を充てる。


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