2026年6月25日木曜日

中国整備局、広島県/福山港箕島地区/水深9・5m岸壁が暫定供用

 中国地方整備局と広島県が進めている福山港箕島地区ふ頭再編改良事業(福山市)で、水深9・5メートルの岸壁が暫定供用し、21日に記念式典が開かれた。鋼材や造船機材などバルク貨物の輸出、バイオマス燃料の輸入に対応し、標準サイズの貨物船が満載状態で接岸できる。既設の水深7・5メートル岸壁を合わせると3隻が同時着岸でき、輸送の効率化が図られる。
 式典には国や県、地元自治体をはじめ、港湾利用者や施工会社の関係者らが出席。永井学国土交通政務官は「暫定供用は通過点に過ぎない。水深12メートルの岸壁が完成することで、3万トン級の貨物船が着岸可能となり、福山港の物流機能がますます強化される。事業の早期完成に向け、引き続き全力で取り組む」と述べた。
 横田美香知事は「全体が完成することで福山港が県東部の物流拠点として充実強化される。地域産業の国際競争力のさらなる向上や持続的発展に大きく貢献できるよう今後も国と連携をして取り組む」と決意を述べた。
 地元選出の国会議員らの祝辞や利用企業の代表者あいさつに続き、テープカットとくす玉開披で暫定供用を祝った。
 同事業はバルク貨物の取扱量の増加や船舶の大型化に対応するため、中国整備局が岸壁と航路、泊地、県が貨物ヤードの整備を進めている。暫定供用した岸壁は延長160メートル。積載量1万7000~1万9000トン級の貨物船が満載接岸できる。3月31日に運用を開始した。
 今後は岸壁の延長を260メートルまで延ばし、水深を12メートルまで深くする。航路と泊地も水深12メートルにする。積載量3万トン級の貨物船が接岸できる。事業期間は2031年度まで。総事業費は234億円。


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回転窓/グルクンの紙幣

 沖縄県を代表する魚のグルクン。年間を通じて捕れるタカサゴ科の魚を総じてこう呼び、唐揚げは郷土料理としても知られる▼沖縄本島から南西に約300キロの宮古島。この時期は西の伊良部島や、宮古島と伊良部島を結ぶ伊良部大橋越しに眺める夕日が美しい。地元の都市開発関係者が夕暮れにグルクンなどを狙ったサンセットフィッシングが「ぜいたくな時間」と話していた▼宮古島は働きながら長期の島暮らしを楽しむ若者や、リゾート開発、インフラ工事に携わる建設関係者が多くいる。島に暮らす人の3割以上が島外出身という統計もあって、宮古島市議会は島外から来た人々との共生がたびたび議題になる▼観光収入が柱の島にとって、島外の人々がもたらす経済効果は大きい。試行錯誤が続く中、市は共生策の一つとして理想通貨を運用している。地元支援やボランティアなどから得ることができて、協賛店で使える▼通貨の単位はM(ミャーク)。1M札にグルクンを描いた通貨制度のキャッチコピーは「いいコトをしたら、ちょっといいコト。」。紙幣の流通に伴って共生が進めば、きっとグルクンも喜んでくれる。


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関東整備局/AIで被災状況、支援要請を自動選別/システム試作、28年度実運用へ

 関東地方整備局が、災害時に出先事務所や自治体から送られてくる大量のメールをAIで自動選別するシステムを構築している。文書に記載されている被害の規模や応援要請の有無などを読み取り選別する。防災担当の職員が手作業で選別が不要となり、円滑な初動対応を可能にする。年度内にシステムを試作。2027年度に実運用の準備を進め、28年度の運用開始を目指す。
 災害時、関東整備局の統括防災官グループには被災状況報告に加え、テックフォース(緊急災害対策派遣隊)やリエゾン(現地情報連絡員)の派遣を要請する文書が一度に500通以上送られてくる。大量のメールからインフラの被害状況や要請の有無などを見落とすことなく抽出し、対応の優先順位を付けるには時間と労力が必要となる。
 関東整備局はAIを使って大量のメールを自動で整理し、振り分けられれば職員の業務効率向上が期待できると判断。25年度にシステム構成などの検討に着手した。自治体名や被害の大小などを基に優先順位を付けやすくするため、AIには過去の災害で発信されたメールを学習させる。
 公募型プロポーザルで公告した「R8災害対応システム検討業務」の一部でシステムを試作する。第4四半期(27年1~3月)にはAI用のサーバーの設計などを行う予定だ。28年度に運用を開始し、改善点などがあれば修正する考えだ。


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全国クレーン建協宮城支部/宮城県知事に緊急要望/適正価格での取引を

 全国クレーン建設業協会(全ク協)宮城県支部(成澤隆二支部長)は23日、移動式クレーン作業の適正価格での取引に関連する協力を求め、村井嘉浩宮城県知事に緊急要望した。成澤支部長、菊地文博副支部長らが県庁を訪れ、物価が高騰するなか、低価格競争による影響を受けた窮状を支部独自の資料を作成して説明。作業単価の改善による適正価格の確保や作業料金提示方法の見直しに理解を求めた。
 同支部では、車両本体価格やメンテナンス費用の高騰、燃料費の上昇などで、25トンクラスのクレーンで一日9万円前後と試算している。公共工事の現場で、実際には日額4万円での契約があると指摘した上で「十分なメンテナンスや修理、部品の定期交換が必要。安全な作業を維持していくために現状の作業単価の改善が必要」と適正価格を訴えた。要望では、適正価格を把握するため、移動式クレーン作業料金を機械損料等(燃料費、一般管理費含む単価)と人件費、法定福利費の3分割とするよう元請企業に理解と周知を求めた。クレーン作業が伴う県発注工事での会員企業の積極的な活用や現場の実態に合った経費計上も要望した。
 村井知事は「地元企業を活用した場合、加点するなどの総合評価方式も採用している。皆さんが声を出すことで実情を知る機会になった」と応じた。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185504
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大阪市/インテックス整備等基本計画・民間活力導入可能性調査等業務/日建設計JVに

 大阪市は「国際見本市会場(インテックス大阪)整備等に関する基本計画策定及びPPP/PFI導入可能性調査等業務委託」の公募型プロポーザルで、日建設計・日建設計コンストラクション・マネジメント・日本総合研究所JVを委託先に選定した。プロポーザルには3者が参加した。老朽化が進んでいる国際見本市会場「インテックス大阪」(住之江区)の4・5号館を建て替え、ほかを大規模改修する。
 インテックス大阪は1985年に開業した西日本最大の見本市会場。建物や設備の経年劣化が進み、機能面でも陳腐化している。他都市では次々と新たな展示館の建設が進んでおり、都市間競争力の低下が懸念されている。現状のままでは今後のMICE(国際的なイベント)需要に十分対応できない可能性があり、市が目指す世界水準のMICE都市の推進には、機能回復にとどまらない抜本的な対応が必要とされている。
 今回の業務ではインテックス大阪の機能向上を図るため、4・5号館の建て替えと他号館の改修スケジュールなどに関する基本計画を策定するとともに、PPP/PFIの導入可能性調査を実施する。
 主な業務は▽施設配置計画の作成▽諸室整備計画▽事業手法・事業計画の検討▽導入可能な事業手法案の抽出▽PPP/PFI事業手法導入範囲の整理▽事業スキームの比較検討▽民間意向調査▽VFM(バリュー・フォー・マネー)算定▽6号館の建物診断▽他館の改修スケジュールの作成▽整備費の算出▽事業者公募に必要な資料作成-など。委託期間は2028年3月31日まで。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185497
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ダイナミックマッププラットフォーム/北米に道路橋・トンネル管理システム提供

 ダイナミックマッププラットフォームは、米国やカナダの交通行政機関に道路橋や道路トンネルの高さ制限情報を提供し、整備・管理を支援する取り組みを始めた。自動運転などモビリティー向けに整備してきた高精度3Dデータをインフラ管理にも活用する。モービル・マッピング・システム(MMS)と呼ばれる計測機器を搭載した専用車両を走行させてデータを取得。国内でもインフラ管理分野への応用が可能とみて、活用の可能性を探る。
 同社は北米全域の自動運転や先進運転支援システム(ADAS)向けに高精度3Dデータを整備してきた。米国本土48州とカナダ全土で計約150万キロの道路データを整備してきた。約25万件の橋梁・高架構造物とトンネル約2000本のデータも保有する。これらの資産を最大限活用し、効率的な維持管理やインフラストックの更新を支援する。
 高精度3Dデータは、SNBI(米橋梁管理基準)に対応した形式で提供できる。GISや3Dデータ管理プラットフォームなど既存の運用環境との連携も可能だ。国内のインフラ管理分野でも北米向けに先行提供するシステムの技術や知見が応用できるとみている。
 同社によると、米国では橋梁の車両衝突事故が年間約1万5000件発生している。高さ制限情報を正確に把握することが急務とされ、道路舗装後に通行可能高さが低くなるケースもあり、継続的な情報更新も必要になっている。米国の州交通局は、制度改定などを背景に橋梁情報の高度化が進展。詳細データの整備ニーズも高まっているという。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185493
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JERA/DCの集積モデル構築へ/発電所から直接送電

 JERAは24日に東京都中央区の本社で会見し、同社の発電所から直接電気を供給するデータセンター(DC)の集積モデル構築に向け、検討を深める方針を示した。国内では系統接続に時間が必要なため「JERAから直接電力を供給するモデルに高い関心が寄せられている」(可児行夫代表取締役会長)という。DCに直接送電することで、施設の稼働開始時期の早期化や安定的な運営につなげる。
 同社の火力発電所は東京湾岸に集中している。DCの集積モデル構築に当たっては、「発電所の隣接自治体や事業者とのネットワークを生かす」(同)考えだ。2025年10月には横浜港(横浜市)にある同社の火力発電所構内にDCを誘致する覚書を横浜市と交換した。政府とは投資促進税制の適用可能性や申請に向けたスケジュールなどを協議している。
 アメリカや欧州、アジアでも複数の事業者とDC向けの電力供給に関して協議を続ける。可児会長は「JERAにとっては単なる新規事業ではない。世界のデジタル技術の基盤構築につながる。特に日本では産業競争力を支える取り組みになる」と述べ、社会貢献度の高い事業になるとの見方を示した。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185501
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2026年6月24日水曜日

回転窓/球場の光熱費

 東京大学卒のプロ野球選手で、引退後は福岡ソフトバンクホークスで取締役として球団経営に携わった小林至氏のユーチューブチャンネルが面白い▼「マネーボール」というタイトル通り、経営の観点でプロ野球にまつわるお金のからくりを解説する内容だ。21日にアップされた動画では、球場の光熱費がテーマになった▼結論は、屋外球場が年1億~1・5億円、ドームなら4億~6億円。小林氏はドーム球場を「3万~4万人が35~38度の熱を発するホットヨガスタジオ」と例え、照明に加え巨大空間を冷やす空調や湿度管理などに費用がかさむと紹介した▼夏季の暑さが厳しさを増す中、ドーム建設のネックになるのは建築費と指摘する。屋根の設置費を200億~300億円と試算したものの、雨天中止時の損失防止やコンサートなど試合以外のイベント開催なども考えると、ライフ・サイクル・コスト(LCC)はプラスになると見込む▼小林氏が現役時代にプレーした千葉ロッテマリーンズは、屋内型スタジアムとして千葉マリンスタジアムの再整備を目指している。コスト力もある「稼げる」球場の誕生を期待したい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185453
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環境省/年内に総合評価方針/国などの産廃処理契約

 環境省は、国や独立行政法人などの産業廃棄物処理の事業者選定に適用する総合評価方式の方針を年内にまとめる。環境配慮契約基本方針検討会の専門委員会が2026年度の初会合を23日に開き、具体的な検討を開始した。これまでの議論を踏まえ、評価項目、配点、留意事項などの案を9月ころまでに取りまとめ、同検討会で決定する予定だ。
 環境配慮契約法に基づく基本方針は、産廃処理の事業者選定について総合評価方式が「最善」と定めている。ただ環境負荷を低減する要素と価格を巡る判断が難しく、基準を満たす事業者の中から価格競争で落札者を決める裾切り方式も依然採用されている。同省の調査では契約件数に占める36・8%が同方式になっていた。同省は産廃処理の環境負荷低減効果を算定するための知見が蓄積されてきたことなどから、総合評価方式の適用を再検討することにした。
 廃棄物専門委員会が23日に会合を開いた。同委員会は25年度までの会合で総合評価方式への移行が「時期として妥当」と判断している。理由に優良処理業者の参入促進と不適正処理排除の観点を挙げた。評価項目について複数の項目を設定し、標準点と加算点のバランス、廃プラスチックにターゲットを絞った制度設計などに配慮するよう求める意見が出ている。民間からは、気候変動などに関する国際的開示基準のCDPスコアや企業のガス削減に関するSBT認定といった外部評価、焼却処理の有無の評価を求める意見が寄せられている。
 総合評価方式についての対応は政府の基本方針に反映されることになる。基本方針の変更が26年度末に閣議決定された場足、28年度の契約から同方式が本格導入される見通し。
 地方自治体は努力義務として対応が求められることになる。


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清水建設/粘性汚染土壌のPFAS98%除去/泡に吸着・回収し場内処理

 清水建設は、粘性土主体の有機フッ素化合物(PFAS)で汚染された土壌の洗浄技術を確立した。泡に吸着するPFASの性質を利用した。室内試験を実施したところ、PFAS含有量の98%以上を試験対象の土壌から除去し、浄化土として95%以上の回収に成功。汚染サイトでの場内処理が可能になり、従来の焼却処理で生じていた搬出・運搬などのコストを圧縮し、二酸化炭素(CO2)排出量も削減する。
 泡に吸着するPFASの性質に着目。解泥機で汚染土壌に水を加えて攪拌し、粘性土をスラリー(泥水)状にほぐして細かく分散。汚染土壌に付着したPFASを効率的に水へ移すと同時に、汚染物質を泡に吸着させ濃縮物として回収する「泡浮上分離」と呼ぶ手法を採用した。
 従来の土壌洗浄は、砂質主体の汚染土壌を対象にしており、粘性土主体のPFAS汚染土壌に適用しにくくい。焼却処理を適用してきたものの、処理コストがかさむ課題もあった。
 今後は米テキサス州に小規模プラントを設置し、9月から技術実証に乗りだす。日本に比べ規制が先行する米国市場での処理実績を積み重ねていく。将来的な国内での規制強化も見据えつつ、国内外で土壌浄化事業の積極展開を目指す。
 PFASは水や油をはじき、熱や薬品に強い耐熱・耐腐食性を備える。幅広い製品に使用されてきたが、人体への強い影響が指摘されている。自然界に放出されるとほとんど分解されない。環境への残留性や生態系への影響を考慮し、世界で製造や使用を規制する動きが広がっている。


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