2026年4月13日月曜日

回転窓/北上する桜前線とマナー

 3月に北上を始めた桜前線はどこら辺まで達したろうか。職場近くの桜は緑の葉桜に変わったが、休日に足を伸ばせば、咲き誇る花をまだ楽しめる▼米国でも桜は人気だ。ワシントン・ポトマック河畔の桜並木は、かつて東京市(現東京都)から2度目に贈られた苗木が始まり。最初に寄贈した苗木は病害虫が付いていたため焼却処分された▼この報告を米国代理大使から受けた尾崎行雄市長は、桜の木の命を絶った事実も包み隠さず語るのが米国伝統の習慣であり、「初代大統領ジョージ・ワシントンがその習慣の生みの親です」と言葉をかけた(『話のタネになる本』から)。ワシントンが少年時代に父親の大切な桜の木を切り、正直に告白した逸話を引き合いに出したのだ。政治家らしい機知が光る▼国際親善のシンボルでもある桜だが、日本では花見客のマナーの悪さが目に余ることも。国内外から多くの人が押し寄せ、地域の生活環境に深刻な影響が生じて中止となった桜まつりもある。オーバーツーリズムが各地で顕在化し、住民の不安は募る▼桜の花言葉は「気高い」「みやびやか」。めでる側も花に恥じない節度を持ちたい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183262
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凜/三建設備工業技術統括本部/NAW ZIN MAW THETさん

 ◇挑戦してみると道が開ける
 BIMエンジニアとして工事に役立つソフトやアプリを開発している。昨年3月にBIMの国際的なプロフェッショナル認定の英語版を取得。世界中の最新情報を集め国際標準に沿ったツールを内製できる人材として社内のDX推進を支える。「人手不足の中で仕事をもっと早く進め、もっと自由時間を増やすことに挑戦している。建物は人にとって大事なものであり、その一部を担うのはやりがいがある」と笑顔を見せる。
 ミャンマー出身。「男性の仕事」とされた道路建設の現場で、土木技術者として働く祖母を見て育った。「ミャンマーの建設技術は遅れている部分がある。自分も何かできれば」と考え、工科大学に進学した。卒業後は住宅建設会社で図面作成などを経験。同僚の誘いを受け、当時、同国に進出していた三建設備工業の面接を受けた。2020年2月の来日後は日本語を学びながら研修で各地の現場を回り、設備設計の実務を学んだ。
 最近、「一期一会」という日本語を覚えた。好きな日本の女性ユーチューバーが「日本の文化のベースには、わびさびと一期一会がある」と語り、自分の人生や仕事にも通じると感じた。「今まで過ごし、学んだことは無駄にならなかった。分からなくても、挑戦してみると道が開ける」と力を込める。
 (三建設備工業技術統括本部電気計装システム部BIM・NFチーム)
 (ノウ・ズィン・モーテッ)


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183272
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JABMEE/カーボンニュートラル賞/13件選定、大賞に新菱冷熱工業

 建築設備技術者協会(JABMEE、小瀬博之会長)は9日、第14回カーボンニュートラル賞の受賞業績を発表した。応募業績から、各支部の選考でカーボンニュートラル賞13件を選定。大賞には「新菱冷熱工業イノベーションハブの脱炭素と創造性を支える環境技術」(代表応募者・新菱冷熱工業)が輝いた。
 カーボンニュートラル大賞選考委員会「選考委員特別賞」には「温故創新の森 NOVAREにおける次世代まちづくりを見据えた先進環境技術の導入」(清水建設)が選ばれた。
 カーボンニュートラル賞は建物からの二酸化炭素(CO2)排出量をゼロに近づける「CN化」に貢献する建築設備などの取り組みと関係者を表彰している。
 第14回カーボンニュートラル賞の受賞業績(代表応募者)は次の通り。
 【カーボンニュートラル大賞】
 ▽新菱冷熱工業イノベーションハブの脱炭素と創造性を支える環境技術=新菱冷熱工業
 【カーボンニュートラル大賞選考委員会「選考委員特別賞」】
 ▽温故創新の森 NOVAREにおける次世代まちづくりを見据えた先進環境技術の導入=清水建設
 【カーボンニュートラル賞】
 ▽寒冷地の免震建築(十勝農協連ビル)における環境配慮技術とコミッショニング実績=三菱地所設計
 ▽ショーボンド建設北日本支社におけるカーボンニュートラルへの取り組み=三菱地所設計
 ▽温故創新の森 NOVAREにおける次世代まちづくりを見据えた先進環境技術の導入=清水建設
 ▽新菱冷熱工業イノベーションハブの脱炭素と創造性を支える環境技術=新菱冷熱工業
 ▽Toyota Technical Center Shimoyama 車両開発棟・来客棟~自然との共生を図るサステナブル研究開発施設~=竹中工務店
 ▽大成建設関西支店ビル グリーン・リニューアルZEBの実践=大成建設
 ▽別府温泉 杉乃井ホテル「宙館」における環境・設備計画=鹿島
 【カーボンニュートラル賞支部奨励賞】
 ▽環境との共生、周辺との調和からコミュニティを育む南会津町役場庁舎=福島県南会津町
 ▽キトー山梨本社 地域の資源循環に溶け込む『ZEB』オフィス=竹中工務店
 ▽エア・ウォーター健都 脱炭素を目指したイノベーションオフィスの環境・設備計画=竹中工務店
 ▽JR九州社員研修センターの建築設備計画=安井建築設計事務所。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183271
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東京都調布市/味の素スタジアム南東に公園整備/国有地6ha取得、関連費は40億円

 東京都調布市は東京スタジアム(味の素スタジアム)の南東にある国有地約6ヘクタールを取得し公園を整備する。財務省関東財務局が8日に開催した審議会の結果を受け、9月までに国から土地を取得できる見込みになった。スポーツ・防災機能を備えた公園の整備を年度内に開始し、2028年度第1四半期(4~6月)の供用開始を目指す。
 25年8月に市は味の素スタジアムを本拠地とするJリーグ・FC東京と「包括連携に関する協定」を結んでいた。スポーツを通じたまちのにぎわい強化などを目指し国有地活用に向けた基本計画も策定。再整備の機運が高まっていた。
 公園には、天然芝のサッカー練習場やテニスコートを整備する。災害時には帰宅困難者の受け入れも想定し、防災備蓄倉庫なども設ける。練習場などはFC東京が主体で整備し、市に寄付する。公園の指定管理はFC東京が担当。市は指定管理料を支払う。用地の確保と練習施設以外の整備も市が実施する。
 市は26年度予算に関連予算として、40億2313万円を計上している。「調布基地跡留保地整備計画造成工事」は7月に制限付き一般競争入札で公告する予定。公園の基本設計はアトリエ尖が担当している。
 取得する土地は西町666の1などの調布基地跡地留保地。1974年に国が米軍から返還を受けて以降、「当面の間、処分を保留する」土地に指定され、一般開放されていなかった。その後国は03年に都市部の大規模国有地利用について「原則利用、計画的有効活用」と方針を転換した。
 市は08年には該当の土地を含む留保地利用計画を国に提出していたが、市の財政事情などが原因で事業化していなかった。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183268
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2026年4月10日金曜日

三菱地所ら/ザ・ランドマーク名古屋栄が竣工/施工は竹中工務店

 三菱地所とJ.フロント都市開発、日本郵政不動産、明治安田生命保険、中日新聞社が名古屋市中区で建設を進めていた「ザ・ランドマーク名古屋栄」が竣工し、9日に竣工式が建物内で開かれた。多数の関係者が出席し、栄地区では最も高いランドマークの完成を祝った。設計は三菱地所設計と竹中工務店、施工は竹中工務店が担当した。
 神事には三菱地所の岩田聡執行役常務、J.フロント都市開発の平井裕二社長、日本郵政不動産の細井成明常務開発本部長、明治安田生命保険の大崎能正常務執行役、中日新聞社の久野哲弘取締役、三菱地所プロパティマネジメントの高橋哲也代表取締役副社長執行役員、三菱地所設計の露崎達也常務執行役員経営企画部長、竹中工務店の八木康行専務執行役員らが出席した。
 ザ・ランドマーク名古屋栄の規模はS、SRC、RC造地下4階地上41階建て塔屋1階延べ約10万9700平方メートル、高さは約211メートル。地下鉄栄駅とも直結する。オフィスのほか東海エリア初の「コンラッド・ホテル&リゾーツ」、栄エリア初の「TOHOシネマズ」が進出。商業施設「HAERA(ハエラ)」も整備される。
 三菱地所の茅野静仁執行役員中部支店長は、2022年7月の着工以来、約4年の工期で予定通り完成を迎えることができたことについて「事業者側と施工者がチーム一丸となって取り組んだ結果」と振り返るとともに「竣工はスタート。皆さんに今後も愛され、使っていただけるプロジェクトにしていきたい」と話した。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183186
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回転窓/没頭して得る確かなもの

 「没入」という言葉が、楽しさを表現するキーワードになって久しい。「○○の世界に没入できる」「圧倒的な没入感」。エンターテインメントの世界で、こんな宣伝文句が増えている▼小田急箱根が13日に立体音響システムを搭載したロープウエーゴンドラ「音箱(OTOBACO)」の運行を始める。天候に合わせて、風景と音が一体となった新感覚の没入体験を提供する▼ゴンドラにはスピーカー8台と低音再生のウーファー2台を搭載し、眺望に合わせた壮大な音楽が乗っている人を包む。晴れの日はピアノ協奏曲、雨や曇りの日には箱根の景色の想像をかき立てるデジタルミュージックが流れる▼映画館のような立体的な音響が楽しめる「ドルビーアトモス」システムをゴンドラに搭載したのは世界で初めて。早雲山から大涌谷までの区間を片道で貸し切り運行する。箱根でしか味わえない新たな観光価値の創出に一役買いそうだ▼建設業界ではVR(仮想現実)やAR(拡張現実)を駆使した没入型の業務体験や学習方法が広がっている。効果も高いと聞くが、目の前の仕事に“没頭”し、得られる成果と経験も大切にしたい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183204
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日建連、不動協/民間建築の課題解決で協議体設置へ/受発注者の意思疎通深化

 物価高騰や人件費の上昇など急激なコスト増に直面する民間建築工事の課題解決に向け、日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)と不動産協会(不動協、吉田淳一理事長)は協議体の立ち上げで合意した。同じテーブルに着き、円滑な意思疎通を通じて、発注者と受注者の間にある認識の違いを埋める。両団体トップから報告を受けた金子恭之国土交通相は「歴史的な取り組みだ」と述べ、協力する意向を示した。=2面に関連記事
 宮本会長と吉田理事長は9日、金子国交相に制度面や政策面で支援を求める要望書を提出した。協議体では、工事の発注者と受注者というそれぞれの立場から見える課題を共有し、円滑な意思疎通を図る。意見交換のテーマには、▽担い手の確保▽就労意欲に応じた柔軟な働き方の確保▽労務費の行き渡り▽生産性向上▽都市再生関係事業への支援措置の充実-の5項目を盛り込んだ。協議体の開始時期や主要論点は今後具体化する。
 大規模開発の延期や中断が相次ぐ現状に、両団体は危機感を強めている。要望書では「都市の国際競争力強化、自然災害に対する防災力強化、環境問題への対応、良好な住環境の整備など、喫緊の課題の解決に著しい支障が生じている」と窮状を訴えた。
 吉田理事長は「社会課題が輻輳(ふくそう)的に存在している。できることを、スピード感を持って進めなければならない」と指摘。「協議体で施工を取り巻く状況や課題を適切に共有し、理解をさらに深めていく」と考えを表明した。宮本会長は「意見を率直に交わすことがウィンウィンの関係につながる。何を議論すべきか、何が課題かを整理し、認識の違いを明確にしながら進めたい。一定のスピード感も必要だ」と語った。
 金子国交相は「両団体の取り組みが実を結ぶよう最大限努力したい」と協力姿勢を見せた。「建設投資の約7割を占める民間工事は、なお十分に理解されていない」とも指摘。「建設業と不動産業は社会経済システムを支える基盤整備産業として、一体的に発展していく必要がある」との認識を示した。


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五洋建設が創業130周年/時代の変化先取りし未来創造/ロゴも制定

 五洋建設が10日に創業130周年を迎え、「新たな挑戦がつづく」というコーポレートメッセージを打ち出す。時代の変化を先取りし、進化し続けて未来を切り開くという思いを込める。清水琢三社長は「これからも『進取の精神』でサステナブルな建設事業の実践と新技術・新分野への挑戦を続け、全ステークホルダーがわくわくする建設の未来を切り拓(ひら)く」と展望する。
 進化を目指す新たな挑戦のテーマとして、「サステナビリティの取り組みは現場から」と「建設の未来を切り拓く」を掲げる。
 ESG(環境・社会・企業統治)の観点から、サステナビリティを常に意識した事業活動や企業行動を会社のDNAとして進化・定着させる。二酸化炭素(CO2)削減やネーチャーポジティブ(自然再興)の取り組みを推進し、DE&I(ダイバーシティー・エクイティ&インクルージョン)やステークホルダーとの適正取引も着実に進める。
 若者が魅力を感じる建設現場を実現するため、AIとロボットも実装していく。1日付でICT推進室を改組して設立した「グローバルDXセンター」が先導し、デジタル施工の高度化や設計・施工計画の自動化などをけん引していく。
 同社は、130周年を記念するコーポレートロゴマークも制定した。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183201
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清水建設ら/BIMデータを4DVRに自動変換/円滑な合意形成後押し

 清水建設は施工支援システムとして、BIMデータを4D(3D+時間軸)のVR(仮想現実)に自動変換するシステムを開発した。ウェブで施工手順に沿ったモックアップのVRを再生する。高性能PCや専用アプリケーションを不要とし、BIMの専門知識がなくても視覚的に施工手順が再現可能。ウェブサイトで複数人が同時閲覧でき、関係者間で速やかに情報共有して円滑な合意形成や意思決定を後押しする。
 現場支援システムは「VR Snapi(スナッピ)」として、スマートシティーのコンサルティングサービスなどを手掛けるAndeco(大阪市中央区、早川慶朗代表取締役)と共同開発した。
 米オートデスクのBIM統合シミュレーションソフト(Navisworks)を活用し、物件の3Dモデルデータを4DのVRに変換するプラグイン(機能拡張プログラム)になる。施工手順の確認が必要な工種と工程、再現間隔を入力すれば、Navisworksの3Dデータを読み込んで対象工種・工程の3Dモデルを切り出し、自動的に4DのVRとして可視化する機能を備える。
 ウェブを介して遠隔地からでも複数人が同時に簡単にアクセス可能。ゴーグルを着用してVR空間に入れば実物大の4Dモデルを視認でき、関係者間の合意形成協議を確実にスピードアップさせる。
 清水建設は、新システムを「施工特化型4DVR」と位置付ける。現場での施工手順の確認や伝達にとどまらず、発注者への施工計画説明や若手向けの教育・研修、新技術の検証といったあらゆる場面での効果発揮を期待する。
 今後、新システムに現場のDXに役立つ機能を開発・追加し、生産性向上ツールとしてさらなる改良を図る。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183193
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2026年4月9日木曜日

回転窓/桜を追う子どもたちの行く学校

 隠れた桜の名所でもある近所の公園は、雨降りだったこの前の土曜日も満開のソメイヨシノを見ようと出掛けてきた人が多かった。風が強く、咲いたばかりの白い花びらも、中央に赤色が寄った散り際の花びらと一緒に舞った▼それを手でつかまえようと、小学校の入学式が間近になった子どもたちが元気に追い掛けていた。薄日が差した時間があって、雨のしずくがきらきら光る。輝くような桜と子どもたちの笑顔がとてもまぶしく見えた▼文部科学省の有識者会議が、学校の適正規模・適正配置に関する議論の成果をまとめた。公立小中学校の半数で校舎の築年数が40年を超え、その約7割は改修が必要。人口減少で小学校と中学校が1校ずつしかない市町村の割合は16%となった▼会議は広域化や総合化、現代化からの対応が必要と指摘。まちづくりと一体にした在り方の検討などを求めた▼文科省は議論を「適正規模・適正配置等に関する手引き」の改定に反映する。社会や教育が変わっても、児童や生徒を育み、学びの場であり続ける学校。新しい手引をベースに、優しさに包まれた笑顔あふれる空間が提供されたらいい。


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