2026年8月28日金曜日

回転窓/世界遺産登録10周年

 動物園や博物館などがある上野公園(東京都台東区)は、夏休みの自由研究を助けてくれるイベントや教材であふれている。園内の「国立西洋美術館」をスケッチする小学生に遭遇。親子の会話から世界遺産登録10周年が研究テーマのようだ▼20世紀を代表する近代建築の巨匠ル・コルビュジエが日本で手掛けた唯一の建築として知られる。7カ国に点在する17作品の一つとして、2016年7月に世界文化遺産へ登録された▼コルビュジエが描いた設計図面はわずか12枚で、1枚を除き寸法が入っていなかった。図面とともに送られてきた書簡には、日本の弟子たちを信頼し、彼らが寸法を書き入れることができると信じていると書かれていたそうだ▼コルビュジエの下で学んだ前川國男が構造と設備、坂倉準三と吉阪隆正が建築を担当し、師の意志を反映しながら新たに実施設計図を起こした。施工を担った清水建設の技術者らと共に日々試行錯誤し、コルビュジエ建築を実現したのだろう▼台東区が雷門前の浅草文化観光センターを会場に30日まで「世界遺産パネル展」を開催中。巨匠の足跡をたどり建築の魅力を味わいたい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187171
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トーセ/本社ビル・土地売却/京都府長岡京市の新オフィスに機能集約

 トーセは27日、京都市にある本社ビルと土地を売却し、京都府長岡京市に建設中の建物に本社・開発機能を移転すると発表した。現本社は595平方メートルの土地に延べ2261平方メートルの規模で立っている。売却益は24億7400万円となる。本社に加え、これまで京都府内に分散していた開発拠点を集約。コミュニケーションの深化や意思決定の迅速化を図り、開発のスピードアップにつなげる。
 現本社の所在地は京都市下京区東洞院通四条下ル。SRC・RC地下1階地上5階建てで、国内法人1社に売却する。
 新オフィスビルは長岡京市長岡1の1の2で建設している。S造6階建て延べ4621平方メートルで、建物本体の建築費は28億3000万円を見込んでいる。工事は奥村組が担当。2027年12月ごろに完成する。28年1月ごろ新オフィスに移転し、業務を始める。
 集約する開発拠点は西大路開発センター(京都市右京区西院高田町)と、山崎開発センター(京都府大山崎町下植野二階下)。新オフィスでは先端技術を取り入れやすい設備環境を構築する。各工程のスピードアップを後押しするとともに事業部門とコーポレート部門の連携を強化する。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187176
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国交省/27年度組織・定員要求/建設技能者の教育体制強化

 国土交通省は27日に公表した2027年度の組織・定員要求で、建設技能者の教育訓練の推進に向けた体制強化を求めた。不動産・建設経済局に企画官級のポスト新設を想定する。建設業行政として以前から取り組む入職促進に加え、技能向上で労働生産性を高める教育訓練に一段と力を入れる。政府が成長投資などを促す17の戦略分野全体の設備投資を下支えする建設産業の供給力を強化する狙いがある。
 水利用の最適化に向けた施策を統括する新たなポストも要求した。地下水の適正な保全と利用、流域総合水管理を推進。気候変動による渇水リスク、半導体・AI投資で高まる水需要、地下水採取への懸念などに対処する。自動運転の安全の確保に向けたポスト新設も求めており、自動運転者の事故調査などを行う体制を整備する。
 定員の新規増員要求数は1478人。防災・減災、国土強靱化、インフラ老朽化対策の体制強化などに充てる。合理化などに伴う減少数は658人を見込む。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187177
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NANKAI/泉ケ丘駅前活性化計画(堺市南区)/9月上旬に商業棟着工

 NANKAIは、堺市南区の泉ケ丘駅前に商業施設と分譲タワーマンションを整備する「泉ケ丘駅前活性化計画」で、商業棟を先行して9月上旬に着工する予定だ。S造地下1階地上4階建て延べ1万1071平方メートルの規模で、設計は東急設計コンサルタントが担当。施工者は未定。併設する30階建てのマンション棟は引き続き計画の具体化を進める。
 建設地は南区茶山台1の2の1ほか。全体の敷地面積は6430平方メートル。うち商業棟に3086平方メートル、マンション棟に3309平方メートルを充てる。商業棟は2028年度の完成・開業を予定している。
 マンション棟はRC造30階建て延べ4万1916平方メートル、372戸の規模を計画。設計者、施工者はいずれも未定。31年度の完成を目指す。
 マンション棟側の既存施設の解体設計は鍛冶田工務店と現代綜合設計が担当した。
 同計画は22年3月に始動したが、工事費の高騰などを受け、23年8月に建設工事を延期して計画を見直していた。堺市との公民連携による駅前再整備が具体化したことから、従来の商業施設に分譲タワーマンションを加えて再始動した。
 駅前整備では市が整備するペデストリアンデッキと商業棟を接続するほか、駅前南コンコースから2階レベルへの歩行者動線を再編する。27年度に動線とデッキ接続部を整備し、28年度には商業棟の開業に合わせて隣接する「くすのき広場」も再整備する。


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清水建設/遠隔装薬システム開発/肌落ちによる災害リスク低減

 清水建設は山岳トンネル工事の切羽への爆薬装填作業を無人化する装薬システムを開発した。爆薬装填パイプと爆薬圧送ホースの先端を連結・一体化。実現場に試験適用したところ、遠隔操作でも手作業と同等の装薬性能が発揮できると確認した。1孔当たり、人手と同様の平均30秒程度で装薬ができる。土砂の剥がれ落ち(肌落ち)によるリスクを低減する。今後は装薬システムを搭載した専用機の実用化を目指す。
 同社が開発を進めている、切羽への爆薬装填作業を無人化する装薬専用機「CHARGE MASTER(チャージマスタ)」の核となるシステム。遠隔装薬の手順は、前作業の装薬孔の穿孔で取得した3D位置座標データを利用して、爆薬装填パイプの先端を装薬孔に誘導して挿入する。爆薬を空気圧送してパイプに装填し、装薬孔からパイプを引き抜くと装薬作業が完了する。チャージマスタに使う爆薬は、従来と同様の起爆用爆薬「親ダイ」と追加の爆薬「増ダイ」の2種類。増ダイには湧水の影響を受けない粒状爆薬を使う。
 7月に徳島県阿南市の「令和4-7年度桑野道路長生・明谷トンネル工事」(発注者・国土交通省四国地方整備局)で実施した装薬システムの試験適用では、システムを重機の2本のブーム先端に設置して遠隔操作を実施。オペレーター2人がそれぞれのブームで装薬を操作した。長生・明谷トンネルは湧水量が多いが、増ダイの粒状爆薬を問題なく装薬でき発破効果も確認した。
 同社が目指す次世代のトンネル構築システム「シミズ・スマート・トンネル」の一環として遠隔装薬システムを開発した。今後は装薬孔の穿孔作業と装薬のタイミングを分離し、残留熱による爆薬の暴発リスク排除などを目指す。装薬システムを搭載した専用機を製作し、実証施工を経て水平展開していく。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187174
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2026年8月27日木曜日

回転窓/花の山の新しい小屋

 存在感のある大きな花が特徴のダリア。改良が進み、濃い赤、薄い紫、2色以上といった色だけでなく、大きさも形もさまざまな品種が出てきた▼毎年盛夏を過ぎてから見頃を迎える地域が多い。埼玉県小鹿野町と秩父市にまたがる両神山の麓にあるダリア園は、9月1日の開園に向けた準備が最終段階に入った。約350種、5000株のダリアが咲く。今年は雨が多く、成長が1カ月ほど早いという▼両神山は標高1723メートル。「日本百名山」の一つで、山犬信仰の歴史に触れながら、鎖場のような労も眺望も楽しめる登山初心者に人気のルートがある▼その途中で新しい山小屋の建設が7月に始まった。神社の参籠施設を解体し、多目的スペースや自然保護の研究室を設ける。搬送はヘリコプターが担う。ふるさと納税からの寄付を募っており、寄付金は山道の修繕や動植物の生息調査にも投じられる▼両神山は春の花や紅葉の名所でもあり「花の百名山」にも選ばれている。早朝の登山からダリア園を回る両神山の秋が待ち遠しい人は少なくない。山小屋の完成は11月としている。工事作業の安全と寄付の増進を願いたい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187150
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中部地方整備局・西村拓局長が就任会見/郷土愛と人脈生かす

 中部地方整備局は26日、7日に就任した西村拓局長の会見を同局内で開いた。西村局長は、「中部をより安全・安心で生産性が高く魅力のある地域にしていくことがミッション」と強調。▽災害への事前の備えと発災時のしっかりした対応▽産業の生産性向上や競争力強化に向けたインフラの整備・管理▽各地域が持つ魅力やポテンシャルを生かしたまちづくりや地域づくりへの貢献-の三つの施策に注力する考えを示した=写真。
 災害対応では、「防災・減災、国土強靱化の推進とBCP(事業継続計画)の実効性の向上などソフト・ハード両面の取り組みが必要」とし、豪雨災害が激甚化・頻発化する中で多くの関係者が連携して取り組む流域治水の重要性も指摘。
 災害時はテックフォース(緊急災害対策派遣隊)や予備隊員、テックフォースパートナーなども連携し自治体の支援に当たる。前任の東北地方整備局での支援や受援の経験を踏まえ、「国土交通省の強みは地方整備局間の連携、絆、助け合いの精神があること」と強調。強みを生かして中部の防災に取り組んでいくとした。
 中部は日本経済を支える重要な地域であり、道路や港湾などのインフラ整備を着実に進めることでさらなる発展に貢献するとしたほか、リニア中央新幹線の開通効果を最大化するため「リニア駅へのアクセス向上、観光交流を活性化するまちづくりを進める」と話した。さらに、愛知県、中部出身として「郷土愛と人脈を生かして取り組みたい」と抱負を述べた。
 (にしむら・たく)1992年運輸省(現国土交通省)入省。2012年四国地方整備局高知港湾・空港整備事務所長、17年港湾局計画課事業企画官、22年港湾局計画課長、24年東北地方整備局長を経て8月から現職。東京大学工学部卒。愛知県出身、57歳。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187143
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JFEエンジ/洋上風力のモノパイル国内生産、岡山県笠岡市で初公開

 洋上風力発電設備の基礎部品になる「モノパイル」の国内生産が軌道に乗る。JFEエンジニアリングは26日、岡山県笠岡市に設けた笠岡モノパイル製作所で初製造品の完成式典を開いた=写真。洋上風力の風車とタワーを海中で支える巨大な鋼構造物を製造。完成品は秋田県沖のプロジェクトに出荷する。=3面に詳しく


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187139
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島根県浜田市/石見神楽保存・伝承拠点基本構想案/工事費31億円試算

 島根県浜田市は、石見神楽の公演や展示・収蔵の機能などを備えた「石見神楽保存・伝承拠点」の基本構想案をまとめた。伝統的な神楽を後世に残し、市内外に情報発信する。舞台設備を備えた舞殿は200人を収容し、常設や企画展示室を設ける。工事費は31億2510万円(税込み)と試算し、機能を圧縮する場合と面積を半分程度にする場合の縮小案も盛り込んでいる。
 市は同案について市民アンケートを行い、今後の方向性を決める。
 基本構想案は神楽関係者や学識者らによる検討委員会がまとめ、市から基本構想策定支援業務を受託したエブリプランが施設規模や概算工事費、縮小案、運営方式などを検討した報告書を作成した。建設候補地は示していない。
 同案では石見神楽を「守り」「伝え」「未来へつなぐ」のを目的に▽収集・保存▽調査・研究▽展示▽教育・普及▽交流-の五つの機能を持った拠点施設を整備する。
 報告書によると、舞殿は舞台を中心に浅敷席を配置し、面積は400平方メートルを想定。400平方メートルの常設展示室や80平方メートルの企画展示室、多目的室、情報発信スペース、収蔵ゾーンなどを含めた全体の面積はおおむね2600平方メートルを見込んだ。
 概算工事費のうち建築費は23億6600万円(税抜き)、展示工事費は4億円(同)と試算した。
 縮小案は舞殿や展示室など主要施設を中心に75%程度に抑えた機能圧縮案(面積1900平方メートル)と半分程度の規模にした最低限機能案(1300平方メートル)を設定。工事費は機能圧縮案で22億6930万円(税込み)、最低限機能案で15億3890万円(同)と算定した。
 検討委は石見神楽に特化した拠点施設として整備することが望ましいと提言している。報告書では郷土資料館を併設し、管理部門などを共有することで効率化され、集客性が高まるとしている。


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国交省/橋梁修繕、自治体の2割が未着手/道路メンテナンス年報

 国や自治体などが管理する道路構造物を予防保全する取り組みが進む一方で、自治体による修繕の着手が遅れていることが国土交通省の調査で分かった。建設から50年超の橋梁が増える中、早期または緊急の措置が必要な橋梁の数は減っていた。早期または緊急の措置が必要な橋梁のうち、自治体が修繕に着手した割合は79%にとどまっていた。国・自治体の管理道路で2025年度に発生した道路陥没は1万1227件だった。
 国交省は、5年に1度の法定点検の結果をまとめる「道路メンテナンス年報(25年度)」を26日に公表した。14年度からの点検の3巡目・2年目の結果を明らかにしている。
 18年度末に約13万橋だった建設から50年超の橋梁は、25年度末に約24万橋まで増えた。調査の結果、早期に措置する「III」と、緊急に措置する「II」の判定の合計は、18年度の約6・9万橋が約5・1万橋に減り、予防保全に向けた管理者の対応が進んでいることが裏付けられた。25年度は点検した72万5525橋のうち、III判定は5万0434橋、IIは612橋だった。トンネルは点検した1万1353カ所のうち、IIIは2990カ所、IIは26カ所だった。
 19~23年度の2巡目の点検でIIIまたはIIと判定された橋梁で、修繕などに着手した管理者別の割合は国交省91%、高速道路会社79%、自治体69%。完了した割合は国交省52%、高速道路会社52%、自治体45%だった。III・IIの橋梁は、次の点検までに必要な措置を講じることになっているが、5年以上経過しても措置に着手できていない自治体の橋梁が約20%ある。III・II判定のトンネルで修繕などに着手した割合は国交省89%、高速道路会社77%、自治体79%。完了は国交省61%、高速道路会社64%、自治体57%。5年以上経過で措置に着手できていない自治体のトンネルは約10%ある。
 国交省が25年度に行った路面下空洞調査の延長は全体の約12%に相当する2788キロメートル。陥没の可能性が高いのが194カ所あり、すべてで修繕などに着手した。年報に陥没の件数を記載したのは初めて。25年度に発生した陥没は直轄国道101件、都道府県管理道路1282件、市町村管理道路9844件。要因は排水施設が多く、都市部は占有物件が起因の陥没が目立った。


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