2026年2月27日金曜日

回転窓/近づく空飛ぶ未来

 先日閉幕したミラノ・コルティナ五輪の中継ではドローンを駆使した迫力ある映像が流れた。アルペンスキーやスノーボードなどでは選手を背後からドローンで追いかけながら撮影。スピードスケートは天井から選手を追った。臨場感たっぷりに競技の魅力を伝えた▼日頃、目にできない上空からのダイナミックな映像に引き込まれた方も多かろう。スポーツだけでなく高層ビルが林立する大都市や歴史的な町並み、農村・漁村などの俯瞰(ふかん)した風景を見る機会が身近になるかもしれない▼三菱地所などが24~28日の5日間、都内で「空飛ぶクルマ」のチェックインから搭乗までの流れを検証する実証実験を行っている。一連の流れを検証するのは、国内初の取り組み▼市街地を対象に2030年の商用運行開始を見据え、都内で空飛ぶクルマを実際に走らせる際の課題を洗い出す。既に体験モニターは定員に達しているが、デモフライトと旅客ターミナル施設は誰でも自由に見学できるそうだ▼上空にはどんな風景が広がっているのだろうか。タクシーのように気軽に空飛ぶクルマに乗る、そんな未来が近づいている。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=181952
via 日刊建設工業新聞

堺市/都市機能誘導、最大300%容積割り増し/4月1日運用開始

 ◇10の取り組み評価
 堺市は質の高い都市開発を誘導するため、都市機能誘導区域で容積率を緩和する。歩行空間や緑地の整備など10の取り組みを評価し、内容に応じて容積率を割り増す。上限は指定容積率の1・5倍かつ300%とする。10日に開いた第3回堺市都市計画審議会で「持続可能性とエリア価値を高める都市機能誘導方針案」を示し、了承を得た。今後、市長答申を経て、4月1日に運用を開始する。
 評価対象は10項目。「質の高い緑と公共的空間の確保」と「誘導施設の積極的導入」は必須とし、いずれか、または両方の導入を求める。その上で、宿泊施設の導入や魅力あるオフィス整備、脱炭素化の推進、市街地の防災性向上などを積み上げて評価する。
 割増容積率は取り組みごとに上限を設定し=表参照、合計の上限は指定容積率の1・5倍かつ300%とする。住居系用途地域と工業系用途地域では割増率を2分の1に低減する一方、立地適正化計画と連携するエリア計画などに基づく取り組みでは、各取り組みの割増率を1・5倍とする。総合設計制度による割増容積率の上限は既存の許可要領の範囲内とする。
 対象となる都市機能誘導区域は立地適正化計画に基づき設定している拠点エリアで、都心(堺東~堺駅周辺)をはじめ、泉ケ丘、中百舌鳥、鳳、新金岡、深井、美原、北野田、光明池、栂・美木多、萩原天神などの鉄道駅周辺を中心とする区域(おおむね駅から800メートル圏)。対象用途は商業、業務、医療、子育て、文化、行政など。
 制度を活用する事業者は都市計画提案制度に基づき、地区計画などの都市計画提案を行い、市の審査を経て都市計画決定を受ける必要がある。
 市は容積率割り増しにより、都市機能の更新や市街地再生、拠点性強化の促進、民間投資の誘導につなげる。




from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=181956
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広島市/広島大本部跡「知の拠点」/完成を34年度に先送り、工事費は約129億円に

 広島市は25日、広島大学本部跡地(中区)に計画する「平和に関する『知の拠点』」の完成時期が当初計画から5年遅れの2034年度にずれ込む見通しを明らかにした。被爆建物「旧理学部1号館」の一部を保存し、背後に増築する研究機能などと一体的に整備する。工事費は倍以上の約129億3000万円に増える。同日開かれた市議会総務委員会で基本設計について報告した。26年度は実施設計に入り、27年度に発注準備を行う。
 旧理学部1号館(RC造3階建て延べ約8500平方メートル)は、築95年が経過し、建物の耐震性やコンクリートの劣化などが課題になっている。
 計画では、玄関ホールを含む正面棟を保存し、残りを解体して3階建ての施設と一体的に増築。平和に関する研究や教育、情報発信、まちづくり活動などの機能を備える。基本計画時の工事費は約63億円と試算していた。
 基本設計では増築部分を合わせた床面積を約6000平方メートルと想定。保存部分は被爆の痕跡を残しながら現在の姿に近い形で残すことを前提に、バリアフリー対応や、劣化が進んでいるタイルや躯体の補修などを行う。増築部分は保存部分とは別の時代であることが区別できる意匠を採用する。
 当初計画では29年度に完成し、30年度の供用開始を予定していたが、劣化状況調査などで躯体の損傷が広範囲で著しく進んでいることや、床や梁、基礎の強度が不足していることが明らかになり、さらなる安全対策が必要になった。
 工事スケジュールは解体工事の期間が延び、液状化対策が加わったことで保存改修工事の着手が31年度にずれ込む。改修工事の期間も1年以上延び、全体では5年間の工事期間延長の見通しとなった。解体は28年度に始める。
 工事費は保存改修が約64億6000万円、増築が約37億8000万円、解体が約5億7000万円、液状化対策が約6億1000万円、土壌汚染対策が約7億6000万円など。基本計画から約66億3000万円の増額となる。
 基本・実施設計は山下設計が担当する。




from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=181958
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鉄建建設/音速解析で土質・性状を即時判定/シールドトンネル工事の安全性向上

 鉄建建設は、シールド工事で切羽の状態を可視化する技術を開発した。超音波ソナーの情報を解析して掘削泥土の性状変化を的確に把握。データを根拠に切羽の安全性などを判断する。地質変化が大きい場所への導入により、シールド工事の安全性を高めるとともに、生産性の向上につなげる。
 シールド機の隔壁に設置したソナーからチャンバー内部に超音波を照射し、カッタースポーク(面板)で反射して戻るまでの時間を計測する。チャンバー内の掘削泥土の性状を音速としてデータ化。砂やれきなどの粗粒土と細粒土(シルト)では超音波の到達時間に差があり、添加材の投入量が増えると音速は低下する。こうした土質特性と音速の相関関係を利用し、データを専用プログラムで自動解析して、シールド機が安全に掘進できるかどうかを判定する。
 同社は、保有するシールド周辺地山のリアルタイム監視システムなどの技術とも連携し、シールド工事全体の生産性向上と安全対策の強化を推進する。今後は音速以外の出力にも着目し、チャンバー内の可視化精度をさらに高めていく方針だ。




from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=181954
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2026年2月26日木曜日

大建協/4月3日に親子現場見学会、淀川左岸線2期トンネルで

 大阪建設業協会(大建協)は4月3日、大阪市内で進む「淀川左岸線(2期)トンネル整備工事-1」(施工=鴻池組・あおみ建設・久本組JV)の現場で、春休み親子現場見学会を開催する。対象は小学生高学年と保護者のペアで、定員は15組30人。参加は無料。募集締め切りは3月13日。応募多数の場合は抽選となる。
 親子見学会は大建協が展開する担い手確保の活動「わかものきたれ!プロジェクト」の一環として企画。将来を担う子どもたちに建設現場を見てもらい、建設業への理解と関心を深めることを目的としている。
 見学会は午後1時30分から約2時間を予定。淀川堤防と一体構造となる迫力ある開削トンネル工事の見学に加え、配筋・重機体験などのアクティビティも予定している。
 応募要領は大建協ホームページの「親子現場見学会」特設ページ(https://www.o-wave.or.jp/pro2/2026oyakogenbakengakukai/)に掲載。ウェブフォームから申し込みを受け付ける。




from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=181925
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回転窓/身だしなみの境界線

 幼いころ、美容師のはとこが化粧をしてくれたことがあった。頬にチークを置いて、唇に鮮やかな紅を差してくれた▼母やはとこをまねただけであって、祖母らが好意を示してくれた。気にしていなかったが、女性も男性も化粧をされたくない人はいるのだから、今の時代なら配慮は必要だろう▼ある企業の講演を終えた知人の女性が「変な味がして気持ち悪いから口紅はすぐに落とした」と悲しい表情で話していた。会場に指示通り早めに着くと、係の女性がファンデーションや口紅でメークをしてくれたそう▼身だしなみのチェックを兼ねた、その企業なりの善意だと感じて、拒まずに受け入れた。その女性は普段、素顔に近いナチュラルメークと、自然由来の化粧品にこだわっている。係の女性に控室はなく、用意はパイプ椅子だけ。大切な仕事道具が床置きにされた姿をふびんに思ったという▼社名は教えてくれなかったし、どういう意図で化粧をさせたかは分からないが、女性に複雑な思いを抱かせたことは間違いのない事実。建設会社ではないと信じたい。「だから女性の活躍が進まないのよ」と指摘されてしまうから。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=181913
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関東整備局宇都宮国道/道の駅しもつけ(栃木県下野市)に防災用コンテナトイレ設置

 関東地方整備局宇都宮国道事務所は、栃木県下野市にある道の駅「しもつけ」に防災用コンテナ型トイレを設置した=写真(報道発表資料から)。「防災道の駅」の指定を受けている同施設に配備し、災害時に備える。13日に運用を開始した。
 防災用コンテナトイレは幅6メートル、奥行き2・4メートル、高さ2・6メートルのサイズ。太陽光発電とバッテリーを搭載し、停電や断水中でも使用できる。浄化システムも内蔵しているため、上下水道への接続も不要。年1回メンテナンスを行えば継続使用が可能という。
 防災道の駅は全国79カ所が指定を受ける。災害時には自衛隊やテックフォース(緊急災害対策派遣隊)などの救援活動、緊急物資の基地、地域の一時避難所としての役割を果たす。2024年1月に発生した能登半島地震では、道の駅「うきは」(福岡県うきは市)から同「あなみず」(石川県穴水町)にコンテナ型トイレを派遣。災害時に起こるトイレ問題の解決に一役を買った。




from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=181921
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東急建設/廃石こう再利用へあの手この手/農業用土壌改良資材や壁面アート作品

 東急建設が建築工事で発生する廃石こうの再利用を拡大している。廃石こうに含まれる硫酸カルシウムが農作物に不可欠な養分として活用できることに着目。農業用の土壌改良資材に精製し、米や小麦の耕作に役立てている。現場の仮囲いも有効利用し、廃石こうなどを活用した立体の壁面アート作品も創出。住民や歩行者の安全を確保する仕切りとしての本来の機能に加え、景観の一部としても楽しんでもらうことで、現場のイメージ向上を図る目的もある。
 廃石こうは、建築工事で石こうボードを加工する際に出る端材。石膏ボード工業会(須藤永作会長)によると、今後は老朽建築物の改築需要の増加に伴い、廃石こうの排出量も大幅に増える見通しだ。東急建設は石こうボードとしての一定の再利用を進める一方、用途の多様化を目指している。
 農業用土壌改良資材としての再利用は、東急電鉄、東急、東急リニューアル(東京都渋谷区、佐藤順一社長)、土壌改良材開発を手掛けるスタートアップの土と野菜(那覇市、岩間聖悟代表)、日本土壌協会(長谷部亮会長)と協働して展開している。
 東急田園都市線駒沢駅(東京都世田谷区)のリニューアル工事などで発生した廃石こうを粉砕し、土壌改良資材として農業用土壌に散布した。廃石こうに含まれる硫酸カルシウムで、農作物の収穫量減少や品質低下の要因となる硫黄欠乏を予防する。農家の課題解決と建設廃棄物の削減を両立するリサイクルシステムの確立を目指す。昨年6月に小麦、同10月は米を収穫し品質や安全性を確認した。1月には用賀駅(同)で収穫した米を鉄道利用客に配布するイベントも行った。
 廃石こうや廃ガラスなどの廃棄物を使った壁面アートの仮囲い展示は、廃材活用のアートプロジェクトなどを手掛けるスタートアップのWALLTECH(沖縄県沖縄市、長谷場咲可代表取締役)と協働。東急建設が施工する共同住宅・事務所複合ビル「(仮称)奥沢駅北側隣接地計画」(世田谷区)で展示している。
 作品は「奥沢の街並みとカルチャー」をイメージしてデザイン。仮囲いの前を通る人に向け、新たな景観の一部として奥沢の魅力を発信する。建設現場のイメージ向上や環境意識の醸成につなげる狙いもある。今後も建設廃棄物の新たな活用方法を拡大し、環境配慮技術の開発や普及にも力を注ぐ。




from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=181914
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静岡市/アリーナ整備・運営事業/NTTドコモら10社グループに、防災機能も提案

 静岡市は25日、「静岡市アリーナ整備・運営事業」の事業者をNTTドコモを代表企業とする「The Shizuoka Alliance」に決めたと発表した。落札額は363億6344万9988円(税込み、以下同)、内訳は市負担額が300億円、運営権対価が63億6344万9988円。同グループはスポーツや音楽イベント開催に加え、防災機能を持った「地域のためのアリーナ」を提案した。
 代表企業を除く構成企業はインフロニア・ホールディングス、SFG不動産投資顧問、木内建設、静岡鉄道、SBSプロモーション、静岡ガス、VELTEXスポーツエンタープライズ、東急コミュニティー、芙蓉総合リース。協力企業は、梓設計、前田建設、静鉄建設、平井工業、JR東海、電通東日本、東レアローズ。
 市は、事業者選定にPFI手法のBT(建設・移管)+コンセッション(公共施設等運営権)方式を採用。2025年8月8日に一般競争入札(WTO対象)を公告。1月30日に入開札し、事業提案書を受け付けた。20日のプレゼンテーション審査を経て同グループを落札者に決めた。応札は同グループだった。
 新体育館の建設地は葵区東静岡1。敷地面積は約2・6ヘクタール。
 提案によると、メインアリーナ・サブアリーナを中心とする建物は、S造4階建て延べ2万9200平方メートル。最大約1万人を収容するメインアリーナには、あらゆるイベントで座席を最大限確保できる「八角形型ボウルデザイン」を採用した。
 緊急物資集積所、指定避難所など防災拠点としての利用も想定。大規模災害にも耐える構造とし、インフラ遮断時でも電気、給排水等の施設利用を可能とする。
 今後、市と同グループは3月に基本協定、7月に事業契約を結び、30年4月オープンを目指す。維持管理・運営期間は60年3月まで。




from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=181923
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2026年2月25日水曜日

回転窓/老舗のおごり

 記念日などに少しだけ奮発してフレンチやすし屋へ足を運ぶ方も多かろう。小欄は銀座にあるなじみの天ぷら屋へ行くのがささやかな楽しみ。旬の味覚に舌鼓を打ち、英気を養っている▼その天ぷら屋は主人自らテーブルに出向いて料理の説明をする。世間話を交えたわずか数分のやりとりだが、心穏やかな気持ちで食事を楽しめる。味はもちろんだが、店員さんの丁寧な接客態度が気に入っている▼老舗の中には、なぜ繁盛しているのか疑問に感じる店も少なくない。先日、東京都内で古くから商売を営んでいる喫茶店に足を運んだ。レトロな雰囲気の店内は、国内外から多くの観光客でにぎわっていることもあり、待合時の接客などがお世辞にも丁寧とはいえなかった▼混雑している中でも客の気分を損ねない店は、2度3度と通いたくなる。ほんの少しの心配りがリピーターを獲得できるかどうかの明暗を分けるのかもしれない▼長い歴史で育まれてきた技術や味はもちろん、店の雰囲気にこそ、対価を払う価値がある。過度なプライドは、ともするとおごりにも変わる。また訪ねたくなる素晴らしい店を見つける嗅覚を養いたい。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=181866
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