2026年10月16日金曜日

回転窓/今治の新たな風景

 健康増進を目的に歩く習慣が付いた一方、自転車に乗ることがめっきりなくなった。この機会に20代の頃から乗り続けた愛車を処分。だが安全のためにと家族から贈られたヘルメットは踏ん切りがつかず、まだ手元にある▼自転車用ヘルメットも耐用年数があり、3年程度が買い替えの目安だそうだ。愛媛県今治市が着用の促進とともに、安全な使用と適切な時期の買い替え、資源循環を一体で進めている▼今治市サイクルシティ推進協議会や乃村工芸社らが連携し「IMABARI REHELM(リヘルム)プロジェクト」を展開。使わなくなったヘルメットを再生素材に変え、イスやテーブルなどの家具にアップサイクルしようと取り組んでいる▼25日にはサイクリングの聖地として知られる「瀬戸内しまなみ海道」を舞台に、世界のサイクリストが集う国際大会「サイクリングしまなみ」が開かれ、同協議会らがプロジェクトを発信。来年3月には家具を市内に設置するという▼今治市はしまなみ海道の四国側の起点で自転車が地域に根付く。ヘルメットがまちで触れ使える家具に生まれ変わり、今治の風景になる日を待ちたい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188472
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新社長/フジテック・市村雄二氏/世界水準の利益率確保を

 世界レベルの大手昇降機メーカーと同等の利益率確保を目標に掲げた。先行する企業に学びながらオペレーティングモデルを迅速に変革。研究開発への投資も増やし、顧客の期待を超えるイノベーションを創出する。ビジネス環境や顧客の要求に素早く対応する“ハイベロシティ企業”を目指す。
 --就任から約4カ月が経過した。
 「日本の製造業はポテンシャルが高い一方で、テクノロジーを使い切れていないと感じている。グローバル市場での地位確保にも苦戦している。当社もポテンシャルは高いが、生かし切れていないところがある。グローバル・エクセレント・カンパニーへの成長を目指したい」
 --今後のかじ取りは。
 「2026年3月期の連結売上高は過去最高を更新したが、会社のポテンシャルを考えれば、さらに利益を積むことができると思っている。社会や顧客に提供する価値を高めることで、世界レベルの大手メーカーと同等の利益率の確保を目指す」
 --利益率を高める方策をどう考える。
 「リニューアルと保守の領域で投資を増やして利益水準を引き上げ、会社全体の成長につなげたい。リニューアルは、他社製品のリニューアルや保守にも対応できるよう、技術力を高めていく。保守はデジタルで専門的な技術などを補いながら、保守要員の多能工化を進めていく」
 「本社のグローバル化も進める。地域ごとの経験やノウハウを直接、各国のグループ会社間で共有できるようになれば、さらに多くの可能性が生まれる。オペレーションモデルの転換に向け、グローバルな視点でファイナンスや人事制度の標準化を目指している」
 --グループ全体で注力する分野は。
 「昇降機の稼働を通じて蓄積した、人流や属性などさまざまなデータの活用を考えたい。現在はメンテナンス以外で生かせていないデータを、ソフトウエア開発会社やロボットメーカーなどとの協業を通じて活用し、他社にはない新たな価値を創出することで、企業価値の向上や成長につなげる」
 「市場全体で見ると、新設台数は数年前から緩やかに減少している。リニューアルや既設昇降機の性能改善などの需要もあるため、日本市場は伸びしろがあるとみている。海外は北米やインドなど、市場規模が2桁成長している地域で、着実に需要を取り込む。海外メーカーよりもきめ細かく顧客の要望に応え、リニューアル領域も拡大させる。国内外の両市場で着実に業績を伸ばし、目標達成に向けた成長曲線を描きたい」。
 (6月26日就任)
 (いちむら・ゆうじ)1984年大阪大学経済学部卒、NEC入社。2012年コニカミノルタ入社、18年常務執行役。22年三菱ケミカルグループ執行役兼シニアバイスプレジデント兼最高デジタル責任者(CDO)。26年フジテック社外取締役を経て6月26日付で現職。大阪府出身、65歳。テニスは学生時代から競技として続けている。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188452
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横浜市/新横浜駅北部地区まちづくり方針公表/新図書館との回遊性重視

 横浜市は、新横浜駅北部地区のまちづくり方針をまとめた。「つどいが価値を生み つながりが未来を動かす都心 新横浜(シンヨコ)」を目指す姿として、交通機能の強化や土地の高度利用を進める。同地区で計画する、延べ2万平方メートル規模の図書館と連携したまちづくりを展開する。
 高度地区に指定されている環状2号線や宮内新横浜線沿いでは、業務、商業などで土地の高度利用を図る。ITや半導体関連など先端産業の拠点形成や、歩行者ネットワークを拡充させる。7~10年後の完成を見込む新図書館とまちづくりを結び付ける。
 市の担当部署によると、「図書館と駅の回遊性を向上させる機能を導入する」方針で、歩行者デッキの新設なども候補となる。防災力強化のために、帰宅困難者の一時滞留施設の設置も検討する。避難動線の確保、防犯カメラの設置も進める。
 新横浜駅周辺は1975年に土地区画整理事業が終了。95年に「新横浜北部地区街づくり協議指針」を策定した。まちづくり方針を巡っては、2023年からワークショップを開催するなど住民と対話を重ね、2月に骨子を公表していた。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188465
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東京都西東京市/東伏見駅周辺まちづくり推進/年度内に基本計画策定へ

 東京都西東京市は、連続立体交差(連立)事業に連動し、東伏見駅周辺のまちづくりを推進している。年度内に基本計画を策定する。素案によると、まちづくりでは、市内外の人でにぎわう街、安全で安心して住める環境を目指す。下野谷遺跡や石神井川、東伏見稲荷神社などの地域資源を維持、活用にも取り組む。誰でも気軽に立ち寄れる施設や、下野谷遺跡の保存と博物館やカフェのような施設整備も検討している。
 基盤づくりに駅北側の側道、交差道路拡幅、南北交通広場整備なども行う。にぎわい創出には土地利用の誘導、高架下活用、駅舎デザイン、バス路線再編などを検討する。安全・安心な住環境のため、石神井川の護岸整備も推進する。
 連続立体交差事業は西武新宿線井荻駅から柳沢駅間の約5・1キロの区間。19カ所の踏切を除却し、交通渋滞解消、道路と鉄道の安全性向上を図る。住居エリアの保全や地域の利便性の向上を目的とした側道の整備を計画する。
 市は2026年度予算案で関連経費として3億3318万6000円を計上した。26年度は西武新宿線井萩駅から東伏見駅付近までの連立事業に関連し、基本計画のほか用地取得なども予定する。駅の南方向に延びる西東京市都市計画道路3・4・17号線の事業認可を受けるため、予備設計に着手する。今後は意見募集の実施後、27年3月に基本計画を策定する。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188462
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大成建設ら/建設ロボ専用図面を自動生成/現場導入後押し

 大成建設とサン・エンジニアリング(神戸市中央区、日部恭宏社長)は、CADやBIMのデータから建設ロボット専用の図面を自動生成するシステムを開発した。ロボットの作業範囲や走行ルートを認識させるために必要な地図の作成を自動化。手作業でかかっていた時間と負担を大幅に減らす。図面の品質も均一化し、建設現場へのロボット導入を後押しする。
 「AutoRoboMapSystem(アームス)」として開発した。米オートデスクが提供するCADソフトで作成した建物のデータを読み込ませると、数回のクリック操作でロボット専用の地図を自動生成できる。現場の状況に応じて、2Dと3Dのいずれの形式でも出力できる。
 BIMデータが持つ部屋や部材の材質などの属性情報を活用し、建設ロボットの環境認識精度を高めることも可能だ。走行ルートの最適化に加え、施工や移動の制御の高度化にも柔軟に対応できるとしている。
 大成建設によると、従来はオペレーターが手作業でロボット専用の地図を作成していた。2Dデータから不要な文字や記号を取り除く必要があり、多大な時間と手間がかかっていた。今回のシステムには、あらかじめ設定したルールに基づいて処理するアルゴリズムを採用。手作業で起こりがちだった文字や記号の消し忘れ、誤消去などのヒューマンエラーを防ぎ、品質の均一化と精度の向上を図る。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188464
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2026年10月15日木曜日

中国整備局/俵山・豊田道路第2トンネル貫通/延長1267メートル

 中国地方整備局山陰西部国道事務所が山口県内で建設を進めている国道491号「俵山・豊田道路」(延長13・9キロ)で、第2トンネル(1267メートル)の掘削が完了し、13日に貫通式が開かれた。施工はアルソシア建設(旧三井住友建設)・岩田地崎建設JVが担当。工事関係者や長門市の江原達也市長、俵山小学校の児童ら約130人が参加し、通り初めや鏡開きで節目を祝った。
 俵山・豊田道路は山口県下関市と長門市を結び、山陰道の一部を構成。第2トンネルは俵山北IC~(仮称)俵山温泉IC間に計画し、仕上がり内空断面積は99・4平方メートル。2024年8月に掘り進め、9月10日に貫通した。遠隔操作でロックボルトを自動打設するなど最新技術を積極的に導入した。
 式では山陰西部国道事務所の岩政孝之建設監督官らが貫通発破のボタンを押した後、無事貫通を確認。俵山幼稚園の園児がくす玉を開くと、同事務所の本村信一郎所長と江原市長ら関係者が通り初めを行い、それぞれ握手を交わし万歳三唱した。
 本村所長は「皆さんは高い技術力と不断の努力によって多くの課題を乗り越えた。安全確保を最優先に品質の高いトンネルを完成させてほしい」と期待。江原市長は「順調に工事が進んでいる。命の道、観光産業の道である山陰道の整備をしっかり前に進めるための活動を加速させたい」と意気込んだ。
 その後、たるみこしを迎え、鏡開きと乾杯で貫通を喜び合った。俵山小の児童は金子みすゞの詩「私と小鳥と鈴と」を合唱し、会場を盛り上げた。
 最後にアルソシア建設の平喜彦取締役兼専務執行役員土木事業本部長が「安全・環境に配慮し、持てる力を結集して最後まで力を尽くす」と決意を述べた。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188425
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回転窓/砂の上の笑顔と涙

 この前の3連休に、東京湾の海辺で15歳以下のビーチサッカー大会が開かれた。関東以外からもビーチ専門のチームなどが参加し、熱戦が繰り広げられた▼芝の上とは違い、ボールの行方が分かりにくく、足で扱うのにも苦労する。それでも、ためらいなく体を投げ出し、曲芸のような動きを見せる。砂まみれになってボールを追いかける選手たちの、はじけるような笑顔が印象的だった▼決勝戦は千葉市美浜区のJFA夢フィールドにあるピッチで行われた。ビーチ専門のチームと、ビーチサッカーにも力を入れる11人制主体のチームが対戦した▼先制したのは専門チーム。見事なオーバーヘッドキックでシュートをたたき込んだ。11人制主体のチームも負けじと華麗な足技で相手をかわし強烈なシュートを放つ。試合終了30秒前、同点に追い付いた▼両チームは3年前の全国大会でも対戦していた。一部の選手にとっては小学生時代以来の再戦だった。勝敗はPK戦に持ち込まれ、勝者と敗者に分かれたが、砂の上で育まれた友情を見せてもらえた。互いに健やかに成長し、いつか人生のどこかで再び巡り合う日を楽しみにしたい。


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国交省検討会/処遇や働き方、育成で議論/AIで人を支える視点も

 国土交通省の有識者会議「持続的な成長産業としての建設業のあり方に関する検討会」は13日の会合で「人を大事にする」産業の実現方策を議論し、さらなる処遇改善や働き方改革、人材育成の強化などで幅広く意見が交わされた=写真。人を支えるのに欠かせないツールとして、DXやAIの徹底的な活用を訴える声もあった。次回以降のテーマとなる真に「経営力」のある産業、「未来に続く」産業の議論に各委員の意見を引き継ぎながら、打ち出すべき施策の大枠を固めていく方向だ。
 古屋星斗リクルートワークス研究所主任研究員は、中小・零細企業が多い建設業では人材育成の共同化が有効と指摘。地域の建設業界が主体的に学校教育に投資し、将来の担い手の裾野を広げるアイデアも披露した。浜田紗織ワーク・ライフバランス取締役は、組織の内外に存在する「潜在労働力」を引き出す経営ノウハウの展開を提案。時間や家庭の事情で制約のある人材を切り捨てないマネジメント事例を示し、「人が無理をして仕事に合わせる産業ではなく、人の力が発揮されるよう仕事をつくり変えられる産業」への転換を訴えた。
 福地宏之一橋大学大学院経営管理研究科准教授は、個社として規模の拡大を追求し、教育や採用などの機能を集約する方法も有効な一手だと指摘。ロールアップ型のM&A(企業合併・買収)で経営能力に優れた会社を軸にグループ化するなどし、「人を大事にする企業が成長できる競争環境の創出を考えていく必要がある」と主張した。
 建設業界側からは、月給制への転換の重要性を指摘する声が相次いだ。勝見剛日本建設業連合会(日建連)総合企画委員会政策部会部会長は「施工時期の平準化や支払い条件の改善に向けた民間発注者への指導と、月給制を導入する企業への支援・評価の仕組みが必要だ」と話した。錢高久善全国建設業協会(全建)副会長は仕事量の繁閑差を課題に挙げ、既存制度の建設業務労働者就業機会確保事業について「使い勝手が悪い。柔軟に活用できる制度を考えてもらいたい」と要望した。
 全邦釘東京大学大学院工学系研究科特任教授は「安全や処遇、働き方の改善はAIなしで実現しない。人を減らす技術ではなく、人を守る技術としてAIを捉えるべきだ」と問題提起した。丸山優子山下PMC社長は日本の優れた品質管理のノウハウをフィジカルAIに取り込むことを提案。「人が誇りを持ち、人にしかできない仕事をする。そのことが他産業に比べて高い魅力、やりがい、処遇をもたらす」と訴えた。


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大阪市/大屋根リング初期改修基本設計・維持管理計画策定業務/東畑建築事務所JVに

 大阪市は2025年大阪・関西万博のシンボル「大屋根リング」の一部残置に向けた「大屋根リングの初期改修に係る基本設計及び維持管理計画策定業務委託」の公募型プロポーザルで、東畑建築事務所・梓設計JVを優先交渉権者に選定した。契約期間は契約日から27年10月29日まで。
 プロポには同JVだけが提案した。7日にプレゼンテーション審査を実施。学識経験者らが実施体制や業務実績、技術提案を審査した。
 業務では此花区夢洲の万博会場に整備された大屋根リングのうち、残置する約200メートルを対象に、木材の劣化状況や構造上の課題を調べ、耐久性向上や構造補強、防耐火・避難安全対策など初期改修の内容を検討する。点検や補修、部材の更新、状態監視を含む長期的な維持管理計画もまとめる。
 大阪府と大阪市は、大屋根リングを万博のレガシー(遺産)として夢洲第2期区域北東部に残し、周辺を記念公園として整備する方針。リングは人が登れる公園施設として活用する。初期改修は工期約12カ月、概算事業費約40億円を想定している。
 業務の契約上限額は4455万円(税込み)。


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2026年10月14日水曜日

回転窓/ジムも生き残り競争

 3連休最終日の12日、スポーツの日にちなんだイベントが各地で行われた。自治体の中には運営する体育館のジムを無料開放したところもあり、小欄も恩恵にあずかろうと重たい体にむち打って利用した▼ジムといえば、かつては大規模施設に多様な筋トレマシンやプールを備え、インストラクターが常駐するのが一般的で、利用料も決して安くはなかった。だが、コロナ禍を経て健康志向が高まり、在宅勤務も普及する中、手軽さを売りにした低価格ジムが急増した▼こうした変化を商機と捉えたのがRIZAPグループだ。コンビニジム「chocoZAP(チョコザップ)」の大量出店で培ったノウハウを外部に提供するため、子会社のRIZAP建設を設立し、建設業に本格参入した▼東京商工リサーチによると、フィットネス市場が拡大する一方、ジムの倒産件数も過去最多のペースで増えている▼最近はランニングと8種の筋トレを組み合わせた「ハイロックス」が世界的な人気を集めるなど、流行の移り変わりも激しい。変化するニーズをつかみ、どう生き残るか。結果を約束する力がジム各社に問われている。


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