2026年3月30日月曜日

群馬県ら/仮囲いデザイン・アートコンテスト/最優秀賞に湯けむりの干渉帯

 群馬県は、敷島公園新水泳場「仮囲いデザイン・アートコンテスト」の公開審査会と表彰式を26日に前橋市の群馬建設会館で開いた。群馬建設業協会(青柳剛会長)と群馬県建設事業協同組合(同)の共催。清水建設・池下工業JVが協力した。最優秀賞に加藤雄大さん(東京芸術大学大学院)と棚田悠介さん(同)の「湯けむりの干渉帯」を選んだ。作品は5月ごろ~2028年春の期間に建設現場の仮囲いを彩る。
 コンテストでは、建て替え工事中の群馬県立敷島公園新水泳場建設現場(前橋市敷島町)の仮囲い(縦2メートル×横50メートル)をキャンバスに見立ててデザインしてもらった。全国の大学生や高校生などを対象に、25年12月11日~26年3月5日に募集した。応募総数は79点。
 審査委員長は建築家の内藤廣氏が務めた。審査員は青柳会長と木村雅彦氏、谷川じゅんじ氏、成瀬友梨氏。公開審査会では1次審査を通過した学生11人(9作品)がプレゼンテーションした。最優秀賞1点、優秀賞1点、入選7点を選んだ。
 最優秀賞は、群馬の温泉地を象徴する湯けむりをモチーフに、仮囲いをびょうぶに見立てた参加型のデザインを提案。施工時にはワークショップを開き、地域住民がシールを貼ることで大きな湯けむりを共同で制作する。子どもから大人まで手の届く高さの違いを生かし、さまざまな形の湯けむりが生まれる仕掛けにした。加藤さんと棚田さんは「これからが一番大事。責任と覚悟を持ってつくっていきたい」と意気込みを語った。
 仮囲いは「群馬県立敷島公園新水泳場整備運営事業」の現場に設置している。同事業はBTO(建設・移管・運営)方式を採用。整備事業者は清水建設が代表の10社グループ。新水泳場の規模はRC・S一部W造地下1階地上2階建て延べ1万3049平方メートル。工期は28年7月31日まで。
 最優秀賞以外で公開審査に参加した1次審査通過者と大学、作品名は次の通り。発表順、敬称略。
 【優秀賞】
 ▽田部井仁菜(桐生大学短期大学部)=「Enjoy the Unbreakable Spirit」
 【入選】
 ▽下田育生(多摩美術大学)=「時の流れを泳ぐ」▽楠美運(千葉大学)=「未来をめくる、50メートル」▽内田夏々子(武蔵野美術大学)=「SWIM BEFORE SWIMMING-新水泳場へ向かう、はじまりの風景-」▽高橋来武(東京理科大学大学院)、竹野綾(東京芸大)=「織景」
 ▽北原航太(前橋工科大学大学院)=「景色の結い目-前橋に織り込まれる、未来の風景-」▽田中佑妃乃(島根大学大学院)=「horizon」▽齊藤桃菜(桐生大学短期大学部)=「ゆけむりと駆ける群馬の未来」。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182872
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回転窓/思考を止めない

 かつて発明王トーマス・エジソンの研究所には張り紙があり、こう書かれていたという。〈人間には悪い性格がある。考えないで済む方法がないかと一生懸命に考える〉▼研究で分からないことがあると、解決方法がどこかの書物にないかと探す。自ら思考せず、見つからないと次々に探し、時間を費やしてしまう。そんな研究態度を戒めるための張り紙であったと、世界的な数学者の広中平祐氏(京都大学名誉教授)が自著に書いている▼考えることや学ぶことの大切さを自身の歩みで示してきた広中氏が、18日死去した。1970年に数学のノーベル賞と呼ばれる「フィールズ賞」を受賞。子どもたちが思考力と独創性を競う「算数オリンピック」の創設にも携わった。そうした功績が改めて注目されている▼激動の時代に求められるのは判断力と考える力。人の知恵には広さ、深さ、強さの側面があり、このうち強さとは決断力を促すものだという。広中氏の代表的な著書の一つ『学問の発見』から引いた▼本格的なAI時代にこそ、人は思考を止めてはいけない。考えないで済む方法を考えてはいないか。そう問い続けたい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182874
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凜/中日本高速道路名古屋支社津高速道路事務所紀勢工事区係長・甲斐リサさん

 ◇一つ一つの解決にやりがい
 「土木はいい人が多い」。インフラ関連企業で働く母親の言葉が心に残り、土木の道に進んだ。道路は経済や防災などを支える重要なインフラだ。インターンシップで訪れた会社はどこも面白く興味を持った。その中で「計画から調査・設計、施工、維持管理まで携われる」ことが決め手となり、高速道路会社を選んだ。
 最初の配属は名古屋支社建設事業部の構造技術課。紀勢自動車道の4車線化で橋梁設計を担当した。橋梁形式の決定では、支社長も出席する会議で選定理由を説明。「指摘事項を一つ一つ解決するのは大変だが、新たな視点を得るいい機会でもある。そこにやりがいを感じた」と話す。
 専門用語などの基礎知識にとどまらず、「本当に理解しているか、自分のものとして落とし込めているか」を自問する。現在は津高速道路事務所で、設計を手掛けた橋梁の工事を担当。入社5年目を迎え、「現場経験を積み、早く一人前の土木技術者になりたい」と意欲をにじませる。
 社内公募に手を挙げ、2年前からBIM/CIM担当も兼任する。仕事の進め方が「上司から受注者までの伝言ゲーム」のようで、非効率だと感じたことがきっかけだ。最前線で課題を洗い出し、改善につなげる。日々の積み重ねが「会社全体の業務効率化につながれば」と見据える。
 大学を卒業するまで実家暮らし。今は時間に束縛されない1人暮らしを謳歌(おうか)している。
 (かい・りさ)


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182879
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国交省/標準労務費の基準値追加/11職種35工種・作業で設定

 国土交通省は、改正建設業法に基づく「労務費に関する基準(標準労務費)」を円滑に運用するため設定している工種・作業別の「基準値」を追加する。専門工事業団体などとの意見交換の進展を踏まえ、新たに11職種の35工種・作業の基準値を近く公表する。改正法の施行当初に公表された初弾を加えると、合計で22職種・分野の134工種・作業で基準値を設定している。
 基準値は、建設工事の多種多様な工種・作業ごとに「公共工事設計労務単価×標準的な歩掛かり」で算出した具体的な数値となる。実際の契約では、個々の作業内容や施工条件を踏まえ基準値を適切に補正し労務費を算出する必要がある。
 今回追加した職種は▽計装▽塗装▽内装▽とび・土工▽板金・屋根ふき▽解体▽防水▽さく岩▽タイル・サッシ・ガラス▽エクステリア▽上下水道。それぞれ具体的な工種・作業を対象に、従事する技能者の職種に応じた設計労務単価と、公共建築・土木工事の標準歩掛かりを基本として用いて基準値を算定した。住宅関係は国交省による歩掛かり調査の結果を反映した。それでも歩掛かりを把握できない工種は基準値を空欄とし、見積もり時の留意点などを示している。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182875
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JR7社/電気設備の材料・部品を共通化へ/供給安定化、災害時の融通想定

 JR7社(北海道、東日本、東海、西日本、四国、九州、貨物)は、在来線の鉄道電気設備に使う材料や部品の安定供給を目指し、仕様の共通化に乗り出した。メーカーの設計や製造、在庫管理の効率化を図るとともに、災害発生時には各社間で融通できる体制を整える。2024年11月に検討会を設立し、これまでに架線と電柱を絶縁する「電車線用ポリマーがいし」や、信号装置の一種である「インピーダンスボンド」など7品目で仕様を共通化した。
 1987年の国鉄分割民営化以降、各社は地域の気候や事故対策などを踏まえ、部材を独自に改良してきた。だが、鉄道用の電気設備部材は生産数量が限られており、製造ラインの確保や技術者の育成など、サプライチェーン(供給網)の維持が課題となっている。同じ機能でありながら、各社で寸法やケーブルの長さなどの仕様がわずかに異なる部材もある。持続可能な鉄道運営に向けた体制の構築を進める。
 検討会では、各社が培ってきたノウハウを反映した「良いとこ取り」を狙う。現在は、さらに10品目で仕様の統一を検討している。施工面でも工法の統一が進むことで、技術者や技能者の相互融通や、部材の納期短縮による工期の平準化といった効果を見込む。
 27日には東京都渋谷区のJR東日本本社で、7社の設備系部門の担当者による記者説明会を開いた。同社の齋藤祐樹執行役員・鉄道事業本部電気ネットワーク部門長は「(車両部品よりも先に)電気設備部品が調達難に直面し、各社で迅速に合意形成ができた」と背景を説明。「メーカーとウィンウィンの関係となるよう、品目を順次拡大したい」と述べた。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182876
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帝国ホテル/タワー館の解体時期延期/物価高騰で事業計画見直し

 帝国ホテルは27日、当初計画で2024年度中としていたタワー館の解体工事着手時期を「30年度末ごろ」に先延ばしすると発表した。物価高騰や隣接する「内幸町一丁目街区」再開発の進捗状況を踏まえ、事業計画を見直す必要があると判断した。
 一部のホテル事業(客室の一部と宴会場)は、タワー館の解体工事着手まで暫定的に営業を続けていた。不動産賃貸事業は24年3月末に営業を終了することを公表していた。解体時期の延期により、タワー館のホテル事業(全ての客室と宴会場)、不動産賃貸事業の営業は続ける。
 今後は、物価動向などを踏まえた事業計画の検証を続け、より質の高い計画の策定に当たる。
 帝国ホテルの隣の内幸町一丁目街区中地区では「NTT日比谷タワー」の建設が続いている。竹中工務店が施工を担当。25年12月の時点で31年10月末の完成を予定している。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182878
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2026年3月27日金曜日

江戸東京博物館/3月31日にリニューアルオープン/朝野新聞社を服部時計店に

 東京都墨田区にある「東京都江戸東京博物館」が約4年間の休館を経て、31日にリニューアルオープンする。インフラ設備を全面更新し、バリアフリー機能を向上。飲食店などの付帯施設も刷新した。朝野新聞社の大型模型を服部時計店へ改修するなど、展示内容を見直した。
 内覧会を25日に開いた。吹き抜けの5、6階に位置する江戸ゾーンと東京ゾーンの展示室(約9000平方メートル)では、6階の空間構成を見直した。天井付近の壁3面にスクリーンを設置し、江戸時代と現代の空のイメージ映像を投影する。実寸大模型の朝野新聞社社屋は、明治期の銀座を象徴する服部時計店に改修。同店向かいの芝居小屋中村座は内部に動線を設け、展示物を増設した。
 展示内容を刷新するため、明治期の浅草花やしき入場門を復元整備した。同潤会代官山アパートメントの展示では、昭和初期の生活様式を再現している。日本最古の公営乗り合いバス「円太郎バス」の展示も始めた。常設展示室の一部はギャラリー空間へと改修し、さまざまな展示手法を展開可能にした。
 展示室はワンフロアで構成する大空間のため、部屋ごとの改修ができない。同館の学芸員は「一挙にリニューアルしなければならない点が困難だった」と説明した。改修に先立って大型模型は解体し、展示物はすべて外部へ搬出。完工後に展示物を戻す作業もあったため、改修期間は4年間にわたった。
 所在地は横網1の4の1(敷地面積2万9293平方メートル)。施設はS一部SRC、RC造地下2階地上7階建て延べ5万1371平方メートルの規模。菊竹清訓建築設計事務所が設計し、鹿島らのJVが施工した。
 改修設計は建築がプランテック、設備設計は森村設計が担当した。施工は建築工事を大成建設が担った。電気設備工事は日本電設工業・新生テクノス・雄電社JV、給水衛生設備工事は大成設備・日新設備JV、空調設備工事は新日本空調・ヤマト・日設JVが施工。2025年7月に工事が完了した。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182800
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回転窓/ミリ単位の仕事

 2026年のプロ野球は、27日にセ・パ両リーグが同時に開幕する。12球団の半数に当たる6人が初の開幕投手という、フレッシュな顔ぶれ。中でも巨人とロッテは新人投手に大役を託した。交流戦を含む全143試合での熱戦に期待したい▼今シーズンから、1~3塁のベースサイズが、従来の約38センチ四方から約46センチ四方へと大きくなる。1辺が約7・6センチ長くなることで、塁間の距離は10~15センチ短くなる。盗塁や内野安打の増加、走者と野手の接触による負傷の減少が目的とされる▼日本に先立ち「拡大ベース」を導入した米大リーグでは盗塁数が増加した。導入初年の23年にナショナルリーグで最多盗塁73を記録。前年が41だったことからも、ベース拡大の効果は大きい▼ベースがほんの数センチ大きくなる。それだけで何かが変わるのか、という印象を持つ向きもあるだろう。だが、わずかな違いがチームの勝敗や選手の運命を左右することになるかもしれない▼ものづくりの現場では“ミリの精度”が求められる。極めて繊細な作業が土木構造物や建築物の完成につながる。妥協なき品質追求の先に大きな達成感がある。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182791
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埼玉県、NTT東日本/地中空洞の早期発見へ連携協定/光ファイバー網を活用

 埼玉県県土整備部とNTT東日本は、「DX推進による建設・維持管理プロセスの変革に関する連携協定」を結んだ。同社の光ファイバー網を活用した地中空洞検知技術などの効果を県管理道路で検証する。締結期間は2029年3月31日まで。
 県庁内で25日に締結式を行った。連携の柱は▽インフラの維持管理における3D点群データの共有、利活用▽地下インフラ情報のデータベース化▽センシング技術を活用した事故・災害の未然防止および維持管理業務の高度化。
 光ファイバー網は地下1~1・5メートル程度に敷設されている。光ファイバーは地中の振動特性を常時計測する。空洞が存在する場合に振動特性が変化することを利用し、空洞の早期発見につなげる。予防保全の強化にも期待する。
 同社は「すべての県管理道路の地下に光ファイバーを敷設しているわけではない。今後、活用可能な道路・地域を絞り込み検証したい」としている。同社が保有する3D点群データを県事業で有効活用する方法も検討する。
 同社は専用車両で走行しながら道路や周辺構造物の情報を高密度な3D点群データとして取得するMMS(モービル・マッピング・システム)で維持管理を実施している。地下インフラ情報のデータベース化に向けた技術支援なども進める。点検業務の効率化と省人化につなげる。


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東北のキーパーソン/UNICONホールディングス・小山剛社長

 ◇地域連合で「両取り」実現/技術者一元管理で成長
 UNICONホールディングス(HD、仙台市宮城野区)が2025年9月、東証スタンダード市場に新規上場した。東北に拠点を置く四つの建設会社を傘下に収めた「地域連合型ゼネコン」の持ち株会社だ。物価高騰や人材難など建設業を取り巻く環境は厳しい。難局に対処し持続的な成長を目指すため、同社は「企業集団制度」を活用した機動力の高い技術者配置で高い収益性を実現している。「東北のキーパーソン」の2回目は、UNICONHDの小山剛社長に今後の経営戦略などを聞く。
 --体制発足から3年半が経過した。手応えを。
 「山形、福島両県を地盤とする地域ゼネコン4社(山和建設、小野中村、南会西部建設コーポレーション、南総建)がHD傘下の事業会社として、東日本エリアの公共土木を主軸に展開している。一般に、特定地域のニッチ領域は競合相手が少なく高収益性を維持しやすい。ただ、事業規模を追うと過当競争に陥り、収益性が低下する傾向にある。『地域連合』を組むことで、地場企業としての利点を維持しつつ、グループ一丸となることでスケールメリットを享受する『両取り』が可能になる」
 「最大の強みは、国土交通省の企業集団制度に基づく技術者の一元管理だ。グループ内で柔軟に人員を融通し合い、稼働に余裕のある技術者を応援部隊として投入することで、工期短縮や受注機会の最大化、施工品質の向上につなげている」
 --足元の成果事例を。
 「中核の山和建設(山形県小国町)は、従来、年100件程度だった入札参加数が200件を超える水準となっている。HDで技術者の裏付けがあるからこそ、迅速な判断が可能となり、受注機会を逃さず挑戦できている。東北自動車道・国見SAを全面改築した工事の実績が、東日本高速道路関東支社の狭山PA拡張・改修工事を受注する成果につながり、首都圏近郊に事業エリアを広げる結果に結びついた。個社では対応が困難だった大規模案件の施工経験は、技術者のレベルアップに直結する。実績を重ねノウハウも蓄積して参入領域を拡大していく」
 --働き手の意識変化や働き方改革の成果は。
 「グループ各社で道路、河川、港湾など得意分野が異なる。若手技術者から『幅広い工種を経験したい』という前向きな声が増えている。キャリアの幅が広がることで、『オールラウンドな技術者』を目指す意識の高まりを感じている。組織的な応援があることで、特定の現場への過度な負荷集中を回避できている。夜間工事など人海戦術が必要な局面でも、1人当たりの労働時間を適切に抑制できている」
 --地域建設会社は自然災害への即応力も必要だ。
 「『地域の守り手として存在し続けること』が連合結成の原点だ。22年8月の新潟・下越地方豪雨では複数の拠点から人員と重機を即座に投入し、早期の道路啓開と復旧を実現した。被災地で物資が不足した場合も、太平洋側のグループ企業が調達と輸送を担うなど、広域連携が大きな効果を発揮した」
 --新規上場を経て今後の戦略は。
 「上場審査は課題も多かったが、なんとかオンスケジュールでこぎ出すことができた。ガバナンスや労務管理の体制、制度を整えたことで、ブランディングや採用活動での優位性も高まった。私自身、社員と一緒に会社をつくり上げている実感がある。社員も楽しんでくれていると思う」
 「昨年12月には経営企画部を新設し、M&A(企業買収・合併)の専門人材も配置した。今後は空白地帯を埋める『エリア拡大型』の企業と、既存顧客への対応力を高める『深掘り型』の企業を軸に、仲間を増やしていく。より柔軟で強靱な企業集団として地域社会への貢献度を高め、次のステージを目指す」。
 【会社概要】
 50年以上の歴史を有する南東北のゼネコン3社が経営統合し、22年7月に誕生。その後、23年1月に1社が加わり現在のグループ体制となる。官公庁案件を中心に、主に公共土木工事を手掛ける。堤防や河川を得意とする小野中村(福島県相馬市)、ヘリコプターでの空輸や運航ルールを熟知した南総建(同南会津町)など、各社とも個性が異なり、グループシナジーを生かした事業を展開している。社名のUNICONは「UNITED CONSTRUCTORS of JAPAN」から。


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