2026年7月27日月曜日

新社長/きんでん・吉増憲二氏/現場力高め選ばれる会社へ

 「人と現場」を経営の根幹に据え、これまで培ってきた技術力や施工力をさらに高める。人財育成や施工体制の強化、DX推進を通じて旺盛な需要を取り込み、GXなど成長分野にも積極的に投資する。グループを含めた総合力を磨き、地域密着の総合設備エンジニアリング会社として社会から求められ、顧客から選ばれる会社を目指す。
 --就任の抱負を。
 「2026年度は6カ年中期経営計画の最終年度となる。この間、連結ベースで売上高7000億円程度、営業利益500億円程度という成長指標を2年前倒しで達成するなど、組織面を含め大きく成長した。一時的なものにせずさらに前進させたい。良きものは守り、変えるべきものは変える。安全・品質を最優先に、社会や顧客ニーズの変化に応えたい。関西電力グループの一員として電力安定供給という社会的使命も果たす」
 --経営方針は。
 「最も大切なのは『人』と『現場』であり、社員が力を発揮できる環境づくりに努める。私自身、一貫して一般工事部門で歩み、苦労を重ねながら施工管理に携わってきた。この経験からも事業の原点は現場にあると考えている。『現場力』と『必ずやり遂げる精神』を次世代へ受け継ぐ人財を育てたい。ここ数年は毎年400人超の新卒者を採用している。きんでん豊洲ビルや建設中の新きんでん学園などの教育拠点を活用するとともに、研修内容も充実し現場力を高めていく。失敗を恐れず挑戦する企業風土も大切にしたい」
 --今後の受注戦略は。
 「建設市場は当面堅調に推移するだろう。データセンターや半導体関連は成長分野であり、1990年代から培ってきた大型案件の施工実績とノウハウがある。電気、空調、情報通信、内装まで対応できる総合力で需要を取り込む。ビルや工場など従来分野も顧客に寄り添った提案を続ける。施工体制の強化は不可欠だ。地域密着営業を基本に、大型案件ではエリアを越えた『オールきんでん』で対応する。北弘電社や弘電社と連携を深めながら施工能力を高め、協力会社との関係強化にも力を注ぐ。M&A(企業合併・買収)は施工力や技術力の向上につながる案件を慎重に見極める」
 --DX・GXをどう成長戦略につなげるか。
 「DXはAI活用に向けた社内検討を進め、生産性向上や業務改革を加速する。GXでは関西電力と展開する蓄電所向けの保守・メンテナンス事業や『カン-denchiファンド』を収益の柱に育てたい。洋上風力など再生可能エネルギー分野も事業性や採算性を踏まえ、脱炭素社会の実現に貢献していく」。
 (6月24日就任)
 (よします・けんじ)1988年近畿大学理工学部電気工学科卒、近畿電気工事(現きんでん)入社。2017年執行役員大阪支社長、24年取締役兼常務執行役員技術本部長、25年経営執行役員常務。好きな言葉は「和をもって尊しとなす」。現場経験を重ねる中で、仲間と力を合わせ、対話を大切にしてきた。和歌山県出身、64歳。


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回転窓/届けられた数だけ

 江戸時代の僧侶で歌人の良寛には、落とし物を巡ってこんな話が伝わる。誰かに落とした金を拾うのは楽しいものだと聞き、それなら試そうと自ら金を地面に捨てては拾った▼ところが一向に楽しくない。すると何度も繰り返しているうちに、金が草むらにでも入ったのか、本当になくなってしまう。苦労してようやく見つけた時、楽しいものだと喜んだという▼この逸話は、小説家・小沼丹(1918~96年)の随筆「落とし物」にも登場する。小沼は二度ばかり財布を落とし、いずれも手元に戻ってきた経験をつづっている。一度は近所の人が拾い、中に入っていた名刺を手掛かりに、奥さんを通じて知らせてくれた▼ACジャパンが本年度、「3128万の思いやり」と題した全国キャンペーンを展開している。1年間で警察に届けられた落とし物は3000万点を超え、それら一つ一つに人の思いやりがある▼全国キャンペーンのCMは実際に届けた人たちの言葉を重ね、最後に「ありがとう。あなたのおかげで、この国は優しい」のナレーションが入る。この優しさを受け継いでいける、この国でありますように。


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凜/ナカノフドー建設東京本店工事部・堤理香子さん/仲間を頼りながら良いものを

 父親が短大で設備などを教えていたこともあり、物心ついた頃から建設の仕事が身近にあった。建築系の大学に進学し、マンションや工場など規模の大きな建物に携わりたいとの思いから、施工管理の道を目指すようになった。大学の先輩が働いていたことに加え、アットホームな社風にも心が引かれ、入社を決めた。
 仕事のやりがいは建物が完成した時の達成感だ。人と話すことが好きで、さまざまな人とコミュニケーションを取れることも、仕事の魅力だとほほ笑む。入社後は1~5年目に施工管理を担当し、6、7年目は施工管理を支える部署に在籍。8年目を迎えた現在は再び現場に立っている。苦労も多いが、「所長をはじめ職人さんたちの優しさに助けられている」と話す。
 転機は入社5年目。現場での人間関係に悩み、「自分は施工管理に向いていないのでは…」と感じた。仮囲いや試掘など、施工が本格化する前の業務や書類作成を担う部署へ異動。施工管理から少し距離を置いたことで視野が広がり、周囲を頼ることや相談することの大切さを学んだ。
 心掛けているのは、「人を頼りながら、一緒に良いものをつくり上げること」。持ち前の笑顔とコミュニケーション能力に加え、困難を乗り越える中で培った柔軟さを強みに、周囲との信頼関係も大切にしながら、きょうも仲間と共に現場を支えている。
 (つつみ・りかこ)


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日本DX大賞/6部門24件を選定、大成建設が業務変革部門で大賞受賞/実行委員会

 日本デジタルトランスフォーメーション推進協会(JDX)ら3団体でつくる実行委員会が「日本DX大賞2026」の受賞者を決めた。過去最多186件の応募の中から、6部門24件を選定。このうち業務変革部門の大賞を大成建設の「T-BasisX:建築DX標準基盤-『夢のある建築現場』実現のために-」が受賞した。特別賞(4部門8件)も合わせた表彰式を22、23日の2日間、都内で開いた。
 同賞は単なるデジタルツールの導入にとどまらず、現場の課題に真摯(しんし)に向き合い、業務プロセスや組織風土そのものを変革した事例を発掘し表彰する。受賞者は「JDXアンバサダー」として培った貴重な知見を次なる変革の起点として広く展開し、社会全体のDX推進に貢献してもらう。
 業務変革部門は、社内のプロセス変革や働き方改革など、抜本的な業務改善を実現したDX事例を表彰する。大成建設のプロジェクトは、建設業界が直面する人手不足や資源高騰の課題に対し、業界のイメージを根本から変えるほどのラジカルな業務変革に取り組み、確実な成果を上げていると高く評価された。
 受賞者は次の通り。
 【支援部門】〈大賞〉ふくおかフィナンシャルグループ〈優秀賞〉堺市・堺DX推進ラボ、NTTDXパートナー〈奨励賞〉北九州産業学術推進機構
 【地域DX部門】〈大賞〉横須賀市〈優秀賞〉日本ヘルスケアプラットフォーム〈奨励賞〉熊本県玉名市、磐田市立総合病院
 【庁内DX部門】〈大賞〉福島市・富士フイルムシステムサービス〈優秀賞〉玉名市役所〈奨励賞〉長崎県、日向市
 【サステナビリティ部門】〈大賞〉もりやま園〈優秀賞〉クラダシ、会津若松市上下水道局〈奨励賞〉松江土建×フォーラムエイト
 【価値創造部門】〈大賞〉追手門学院〈優秀賞〉アート引越センター、ヒューマングループ〈奨励賞〉Seibii
 【業務変革部門】〈大賞〉大成建設〈優秀賞〉三共電機〈奨励賞〉大阪ガス、東京ガスネットワーク
 【特別賞】〈勘定奉行クラウド賞〉ふくおかフィナンシャルグループ〈オーディエンス賞〉福島市・富士フイルムシステムサービス〈同・事前投票最多得票〉会津若松市上下水道局〈ポスターセッション賞・最優秀賞〉掛川市、オリエントコーポレーション〈同・優秀賞〉高エネルギー加速器研究機構、ホリエ〈Field Transformation DX Award〉ニイミ産業。


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東建/池上会長らが会見/担い手確保と育成・定着、BCP強化に注力

 東京建設業協会(東建)の池上一夫会長ら幹部は24日、都内で開いた理事会後に記者会見し、就任の抱負などを語った=写真。池上会長は「今まで取り組んできたことをさらに深化させていく」として、「担い手確保と育成・定着に力を入れる」考えを示した。BCP(事業継続計画)の強化を進める方針も表明。「災害など有事に建設業が災害対策できないと意味が無い」と指摘し、BCPの一環で連絡訓練を実施し「会員企業の連絡体制を整えたい」と語った。
 都立工科高校との連携推進協議会に参画し、東建としてカリキュラムを提供しつつ建設業の魅力も発信していく。「具体的な成果は時間がたたないと見えない。地道にしていくことが大事だ」と述べた。
 清水琢三副会長は、働き方改革について「大手は進んでいるが中小や民間建築では課題が残る」と指摘。中小企業の実態把握に向けた調査を進める考えを示した。大谷清介副会長は「賃金をしっかり引き上げ、技能者まで行き渡らせることが重要だ」と述べ、発注者への働き掛けを強める。
 工事現場では熱中症対策の一つとしてサマータイムを導入する動きがある。池上会長は、「市街地工事では早朝・夜間施工への切り替えは近隣住民への配慮やサプライチェーン(供給網)など資材供給体制を考えると難しい側面がある」との認識を示した。「工期が延びることは受発注者双方にとってよくない。必要な費用をかけて熱中症対策を講じ、乗り切ることが現実的だ」と述べた。
 清水副会長は、単に作業時間を短縮するのではなく、生産性向上を図りながら暑熱対策を進めることが重要だと強調。「夏場は急に作業中止もあり得るが、作業員は拘束している。日給ベースではなく、月給を前提とした積算や人件費の確保が必要になるのではないか」との考えを示した。
 大谷副会長は「猛暑前提の工期設定を発注者と協議していく時代になるのでは」と指摘。施工時期の平準化なども含め、気候変動に対応した施工計画への転換が必要との認識を示した。


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エリア発/巴山建設/女性目線で現場を変える、若手育成も担い手確保に一役

 建設業の担い手不足が深刻化する中、女性活躍の推進や若手育成で独自の工夫を重ねる企業が東京都調布市にある。巴山建設(巴山一済社長)は、女性社員の声を経営陣に直接届け、現場環境の改善につなげる「ともやま小町」の活動で着実に成果を上げている。中学校や専門学校との連携にも力を入れ、人材確保にも工夫を凝らす。性別にかかわらず誰もが働きやすい職場を整え、人材が定着する会社づくりを目指している。
 女性が働きやすい現場づくりを本格化させたのは、巴山一済社長が就任した2021年ごろ。同社初の女性施工管理職が入社したのをきっかけに、女性専用の休憩室やトイレを整備した。髪の長い女性でもそのまま着用できる女性用ヘルメットも導入。その後も女性社員の要望を受け姿見の設置や、夏場にはスプレー式の日焼け止め、冬場には電気毛布を現場に配置するなど、細やかな改善を重ねてきた。総務部主任の渡口美紗子氏は「現場の声に柔軟に応えたいという社長の考えが大きい」と話す。
 「ともやま小町」の活動の一つが、女性社員による現場パトロールだ。施工現場だけでなく、内勤の女性社員も加わって現場を巡回し、細かな点まで点検する。トイレの配置や近隣に配慮した喫煙所の設置など、これまで見過ごされがちだった課題を洗い出し、改善につなげている。「女性が加わることで職場の雰囲気が変わり、男性社員の意識にも良い影響が出ている」と渡口氏は語る。
 担い手確保では、女性に限らず若手の採用にも力を入れる。建設業に興味を持ってもらい、業界のイメージ向上につなげようと、近隣の中学校や土木学科のある日本工学院八王子専門学校の生徒を対象に、現場体験や建設産業を紹介する授業を続けている。ドローンやICT施工など最新技術も紹介。渡口氏は「建設業全体のイメージを良くしたい」と意気込む。
 こうした取り組みが高く評価され、東京都の2024年度「東京都女性活躍推進大賞」特別賞と、技術同友会の第11回「女性技術者育成功労賞」組織奨励賞を受賞した。
 女性活躍をきっかけに現場環境の改善や人材育成を続けてきた同社。その姿勢は、担い手不足に悩む建設業界にとってモデルケースの一つといえそうだ。渡口氏は「建設業に挑戦したいと思う人を一人でも増やし、その人たちが安心して働ける環境をつくることが何より大切」と話している。
 ●巴山建設
 □所在地=東京都調布市多摩川2の25の1
 □電話=042・484・2828
 □ホームページ=https://www.tomoyama-group.co.jp/kensetsu/company/
 【会社概要】
  1950年創業。河川や道路、橋梁、災害復旧工事で多数の施工実績を持つ。受注工事でドローン測量や3D設計データ、ICT建機などを取り入れ、質の高いサービスと建設現場の省人化を両立する。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186392
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奈良県/文化会館コンセッション(奈良市)/DMG森精機グループに

 奈良県は24日、コンセッション(公共施設等運営権)方式のPFIを導入する奈良県文化会館(奈良市登大路町)運営事業の公募型プロポーザルで、DMG森精機を代表企業とするグループを優先交渉権者に決めた。委託上限額は52億8751万7000円(税込み)だった。
 構成企業はシアターワークショップとJTBコミュニケーションデザインで、協力企業はピーエーシーウエストとイオンディライト。アドバイザー企業をエナジーラボが務める。
 県は2027年度のリニューアルオープンを目指して同会館の大規模な改修工事を進めており、同事業ではリニューアル後の運営・維持管理を行う。運営期間は15年。事業内容は▽統括管理業務▽内覧会やオープニングイベントの開催業務を含む開業準備業務▽運営業務▽維持管理業務▽飲食施設運営などの付帯業務-など。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186387
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2026年7月24日金曜日

建コン九州/夢アイデアまちづくりの提案募集/9月30日まで受付

 建設コンサルタンツ協会(建コン協)九州支部は第24回「夢アイデアまちづくりに関する提案」の作品を募集している。まちを楽しく元気にし、人が驚き、感動するアイデアを受け付ける。応募は9月30日まで。まちづくり構想や観光、地域振興など作品のジャンルや対象地域は自由。
 応募部門は「一般の部」、中学生以下を対象とした「ジュニアの部」。一般の部は応募の書式・枚数は問わないが、400字詰め原稿用紙10枚程度が目安。ジュニアの部はA4用紙2枚分の指定様式で受け付ける。
 賞金は一般の部は最優秀賞10万円分、優秀賞3万円分、優良賞1万円分の商品券、ジュニアの部が最優秀賞1万円分、優秀賞5000円分、優良賞3000円分の図書券を贈る。本年度からインフラ分野で実現に向けた具体性があり、行政と連携して動かせる可能性のあるアイデアを評価する「九州夢インフラ賞」も新たに創設した。
 11月28日に「夢アイデア交流会2026」を福岡市中央区のTKPエルガーラホールで開催し、1次審査を通過した作品の発表や審査、表彰を行う。ライブ配信も実施予定。
 夢アイデアは理想の地域像の夢やアイデアを具現化することで、より良いまちづくりを目指す同支部独自の活動。累計1000件以上の応募があり、実現に向け進んでいる案もある。
 応募や問い合わせは同支部の夢アイデア交流会事務局(電話092・434・4340、FAX092・434・4342、メールqsinfo@jcca.or.jp)へ。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186304
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回転窓/漫画で触れる職人の魅力

 待ち望んでいた漫画作品の第2巻が発売された。伝統の手仕事を圧倒的ディテールと珠玉のドラマとともに描く『神田ごくら町職人ばなし』(坂上暁仁著、リイド社)。人気作品とあって先日訪れた書店には平積みされていた▼おけ職人や刀鍛冶、畳刺し、左官といった職人の技と意地を静かな熱さで伝える短編集の前作に対し、今作は長編。職人の試練と宿命を描く建具屋編を完全収録している▼仕事は早いが全てにおいてずさんな建具職人・惣次が、親方の厳しい教えに反発し賭場で渡世の争いに巻き込まれていく。命と引き換えに命じられた建具修理に没頭する中で、親方の思いに気付き、そして建具の技と道具の大切さに目覚めるという展開だ。読者は圧巻の描写に引き込まれる▼神田ごくら町は粋でいちずな職人の町として描かれているが、小欄が暮らす東京の下町も職人の町。畳や表具、指し物、のれん染めなど職人たちの息遣いを感じるが、いつまで続くのか不安も少なくない▼手仕事を通じて生み出された製品や空間には、作り手の技術やぬくもり、情熱が宿る。そうした職人の魅力に、一つの漫画作品を通じて触れられる。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186294
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東日本高速道路東北支社長・加藤健治氏に聞く/『安全最優先』軸に4車線化推進

 ◇現場主義で信頼される高速道へ
 東日本高速道路東北支社の支社長に6月25日付で加藤健治氏が就任した。加藤氏は「安全最優先」「現場主義」「全体最適」の三つを軸に、安全で安心な高速道路サービスを提供し続けることが使命と話す。高速道路が本来の機能を発揮するための4車線化事業、防災・減災の観点でリニューアル事業を着実に進める。
 --就任の抱負を。
 「高速道路は地域の産業や暮らしを支え、災害時には命を守る重要なインフラだ。老朽化や災害への対応、担い手不足など、取り巻く環境は大きく変化しているが、将来にわたって地域から信頼される高速道路を維持したい。工事、保全、交通管理、料金、SAなど多くの部署が連携してサービスを提供している。地域社会にとって何が最善かを支社全体で考え、行動できる組織を目指す」
 --力を注ぐプロジェクトは。
 「計画的な更新・修繕によるリニューアル事業を着実に進める。4車線化事業は、最盛期を迎える秋田自動車道で工事をしっかり進めたい。雪の影響を受けにくい常磐自動車道は、東北自動車道のバックアップ路線としても4車線化を急ぐ。地域の発展や国土強靱化を考えると、都市圏の環状道路も2車線区間が残っていることが課題と認識している。仙台北部道路と仙台南部道路で検討を深める」
 「民営化でエリア運営の考え方は大きく変わった。交流人口が増えればお客さまも増える。そのための施策を進めていく。災害対応では東北道路啓開計画が策定された。ドローンなどの新技術を活用し、実効性の高い災害対応力を身に付けたい」
 --働き方改革と生産性向上にどう取り組む。
 「限られた時間で付加価値の高い成果を生み出せる環境づくりが重要だ。DXやICTを積極的に活用し業務の効率化と省力化を追求する。最終的に事業を支えるのは人だ。技術や経験の継承をこれまで以上に意識し、人材育成に力を注ぐ。建設会社の負担を軽減するため、書類の簡素化や遠隔臨場など、できることを臆せず対応する。どのような取り組みが効果的か継続的に対話する」
 --組織運営で心掛けることは。
 「現場を知らなければ適切な判断はできない。良い情報だけでなく、リスクや困り事も上層部に届く組織が理想だ。若手、ベテランを問わず自由に意見が交わせる風通しの良い職場を大切にしたい。多くの関係者との対話を重視し、共通の目標に向かって力を合わせていく」。
 (かとう・けんじ)1993年東京工業大学大学院土木工学科修了、日本道路公団入り。関東支社東京外環工事事務所長、建設事業本部建設部長、同副本部長を経て6月から現職。信条は「和を以て貴しとなす」。東京都出身、58歳。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186289
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