映像配信サービスや店舗向け音楽放送「USEN」を展開するU-NEXT HOLDINGS(HD)が傘下の電気・通信設備工事2社を統合し、9月に発足した新会社を率いる。建設産業の担い手不足を念頭に、店舗の枠を超えて建築現場を支える基盤の確立を構想する。
--統合の狙いは。
「全都道府県を網羅する約130カ所の拠点、自社エンジニア約1000人、約800の協力会社とのネットワークを生かした施工・保守体制を構築する。前身の2社が培ってきた現場力と施工管理力を掛け合わせ、お客さまの要望に柔軟に応えたい。グループアセット(資産)としてチェーン店や大型施設などの膨大な顧客基盤が既にある。ほとんどのお客さまが機材の設置など『施工』を必要としており、成長機会を確信した。グループとして、空間演出の知見も役立てられる」
--事業方針は。
「自社エンジニアと協力会社、技術、案件を一体的に結び付ける『現場インフラプラットフォーム』をつくる。設計から施工、運用まで一貫して支援する裏方のプロを目指す。BGMと同じで、後ろに控えて施設の付加価値を高める仕事であり、祖業の思想につながる。今は店舗サービスが中心だが、今春からはデータセンター(DC)2棟の建設を元請で施工している。担い手が探せなくなっているDCの建設需要に応えることは、社会貢献にもなる」
--自社の強みは。
「店舗工事では保守メンテナンスまでずっと内製でやってきた。レジや防犯カメラの設置では複数のメーカー指定会社が集まるが、ここをワンストップで担える事業者は少なく伸びしろだ。顧客のコスト抑制につながれば、われわれが出動する価値が高まる。施工後の定期保守で指定業者化を積み重ねることで、必ず収益化できる点がアドバンテージだ。定期保守は出動計画をある程度、自分たちで組める。生産性向上へ施工管理アプリもグループで設計した」
「ここ15年ほどは店舗サービスのIoT(モノのインターネット)が進み、通信設備が店の命綱になっている。設置するだけでなく、配膳ロボットやデジタルサイネージなど機器を設定する工程が必要になった。技能者の高齢化でパソコンを使う設定業務までできる担い手が少なく、社内養成している」
--技術者・技能者の確保と育成方針は。
「人はもっと増やさなければならない。新卒、中途採用ともにしっかり進める。教育では入社4年目まで研修カリキュラムを組んでいる。協力会社も足りておらず、M&A(企業の合併・買収)は一つの手段になるだろう」。(9月1日就任)
(おおた・やすひこ)1992年天理大学文学部卒、大阪有線放送社(現U-NEXTHD)入社。基幹事業である店舗サービスの各部門長や海外担当役員などを歴任し現職。U-NEXTHD取締役グループアライアンス推進統括部長、USEN取締役を兼務。趣味は楽曲・絵画制作や美術鑑賞。奈良県出身、58歳。
https://www.decn.co.jp/pb5002h/wp-content/uploads/2026/10/20261028_163549_90711.jpg
from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188853
via 日刊建設工業新聞

