2026年2月12日木曜日

CM協会/都内で学生エッセイコンテスト表彰式開く/6人の健闘たたえる

 日本コンストラクション・マネジメント協会(CM協会、吉田敏明会長)は10日、東京都内で「第5回学生エッセイコンテスト」の表彰式を開いた。最優秀賞を受賞した戸成一翔さん(琉球大学人文社会学部国際法政学科3年)と、優秀賞の受賞者に賞状と賞金が贈られた。
 吉田会長は「部活やアルバイトなど身近なテーマにマネジメントを取り入れ、非常に読み応えがあった。建設以外の学生からも多数の応募をいただき、うれしかった。いろいろな進路があるが、どこに行ってもマネジメントと付き合っていかなければいけない。これを機にマネジメントを頭に置いてキャリアアップしてほしい」と総評した。
 今回設定したテーマは「もしあの時マネジメントを知っていたら…」。CMや建設の領域に限定せず幅広い分野から作品を募った。応募総数79件の中から、最優秀賞1点、優秀賞6件を選んだ。
 戸成さんは「ゴマモンガラは微笑まない」で最優秀賞に選ばれた。審査員からは「沖縄の海と熱帯魚、地獄絵図を見せるゴマモンガラが目に浮かぶエネルギーにあふれた作品だ。学生たちが沖縄の海で躍動しながら、失敗を糧にしてマネジメントに気付き、成長するという内容は印象深く、最優秀賞にふさわしい」と評価された。
 戸成さんは「情熱を空回りさせず、ゴールまで一緒に走っていく。CMに限らず人生にはそうしたことが往々にしてある。そうしたことを再確認させてくれる素晴らしい機会をいただいた」と話した。




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首都防衛・1/総力挙げ複合リスクに備え/国際都市・東京の機能維持へ

 地震、火山噴火、感染症、テロ--。政治、経済、行政、金融の中枢が集積する東京は、常に複合的なリスクと隣り合わせにある。ひとたび都市機能が失われれば、その影響は首都圏にとどまらず、日本、さらには世界にも波及する。小池百合子東京都知事は「首都防衛」を掲げ、都を挙げて都市の強靱化に取り組んできた。相次ぐ自然災害や国際情勢の緊張が危機意識を高める中、首都・東京を守る取り組みは、もはや行政だけに委ねられた課題ではない。産学官の枠を超え、あらゆる主体が総力を結集し、前例のない備えに動き始めている。(編集部首都防衛取材班)
 「首都・東京の強靱化は、東京を守るだけにとどまらず、日本全体を災害に強くするためにも重要だ」。東京都の都市政策を統括する谷崎馨一都技監兼都市整備局長は、語気を強め首都防衛の大切さを説く。危機管理の重要性は年々増している。
 東京には政治、行政、経済、金融といった機能が集中する。それらの全部あるいは一部が一瞬でも止まれば、日本だけでなく世界的な混乱を招きかねない。都は、関東大震災から100年の節目となる2023年度から、多岐にわたる強靱化施策を一体的に進める「TOKYO強靱化プロジェクト」を立ち上げ、本格的に動き出した。
 プロジェクトは「五つの危機」として風水害、地震、火山噴火、電力・通信等の途絶、感染症への対応を掲げる。自治体の計画としては珍しく、具体的な事業規模を明示している点が特徴だ。40年代半ばを目標に、事業全体で17兆円、当初10年間に限っても7兆円を集中投資し、災害に対抗する力を高める。
 強靱化施策の中でも特に力を入れているのは、小池都知事が災害対応の「一丁目一番地」と位置付ける無電柱化だ。今後、宅地開発時の電柱新設を原則禁止とする新たな条例を制定する方針。昨秋の台風では島しょ地域を中心に多くの電柱が倒壊した。小池都知事は25年第4回都議会定例会で「電柱倒壊のリスクは島に限ったものではない。島しょ地域をはじめ都内の無電柱化を加速するべく、今後も力を入れていく」と所信表明し、取り組みを一段と進める方針を示した。
 災害に対抗する力を着実に高めるとともに、都市の安全性を内外に発信していくことも重要になる。谷崎都技監は「レジリエンスを着実に進めることで、東京の国際競争力を維持し、安全な都市として世界から人や投資を呼び込むことにつながる」と期待を寄せる。巨大都市の機能的な“もろさ”は世界共通の課題だ。東京が蓄積してきた技術や施策を世界に発信し、防災技術の輸出にもつなげていく狙いがある。
 プロジェクトは始動から3年。まだ序盤戦といえるが、以前からの取り組みも含め、成果は着実に現れつつある。谷崎都技監は「住宅の耐震化率の向上や浸水被害の棟数は、以前に比べれば大幅に減っている」と手応えを語る。「事前にどれだけ準備できているかが、首都防衛の要だ」。その言葉通り、ハードとソフト、自助・共助・公助を組み合わせ、東京は手だてを尽くして防災対策を進めていく。
 (次回から4面、第2・4木曜日に掲載)




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国交省/ブルーカーボン取り組み推進/藻場の造成や沖合展開で実証へ

 国土交通省は、ブルーカーボンを巡る取り組みを推進する。港湾施設を活用した藻場造成の実証に民間と取り組むとともに、藻場の形成に関するルール・制度や、官民と地域が連携した取り組みを進めるための体制を検討する。4月にはグリーンレーザー搭載ドローン(GLドローン)を使った把握・管理システムを稼働させる。港湾管理者に対して協力を働き掛ける。=2面に関連記事
 9日に開いた「地球温暖化防止に貢献するブルーカーボンの役割に関する検討会」で今後の取り組みを確認した。二酸化炭素(CO2)の吸収源になるだけでなく、ブルーカーボンは生態系の保全や水産振興などの効果も出てきており、取り組みに一段と力を入れる考え。カーボンクレジットのJブルークレジット制度からの資金に期待も寄せている。
 防波堤の壁面などの人工構造物を使って造成した藻場を200メートル以上の海底に沈め、CO2を吸収・固定する「沖合のブルーカーボン」の実証を始める。総合電機メーカー、消波ブロックメーカー、金融機関で構成する実施主体からの提案を踏まえ、港湾内での種苗生産・中間育成、防波堤での藻場造成の確認・実証、事業化を検討する。2026年度にも種苗生産を始める予定。実施主体には10者程度の研究機関、大学、企業が参加の意向を示している。関係機関と情報を共有し、協議を行いながら港湾施設を使うという。地場産業との連携、新産業の育成に貢献することも視野に入れている。
 藻場形成などのニーズが多い一方、海面利用の調整や環境保全は欠かせず、無秩序な案件形成を避ける必要がある。そこで公共施設の藻場形成やカーボンクレジットの考え方を整理し、必要なルール・制度を検討する。環境省が中心の一般海域の制度設計にも貢献する。
 防波堤などの港湾施設を活用したブルーカーボン生態系の保全・創出、ブルーカーボン由来のクレジット、沖合の主体の協力について、それぞれ検討体制を整える。既存の「ブルーカーボンデータ計測マニュアル研究会」の体制を整理し、人工衛星などを利用した計測の検討を進める。




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鉄道運輸機構/北海道新幹線(倶知安駅~新小樽駅間)二ツ森トンネルが貫通

 鉄道建設・運輸施設整備支援機構は10日、北海道新幹線で建設中の新函館北斗~札幌駅区間のうち、倶知安駅~(仮称)新小樽駅間に設ける「二ツ森トンネル」が貫通したと発表した。延長は1万2650メートル。安全確保ができ次第、関係者で貫通式典を開く。建設中区間に17カ所あるトンネルのうち11カ所が貫通したことになる。
 二ツ森トンネルは倶知安町、仁木町、赤井川村の三自治体にまたがる。工事は3工区に分けて発注。9日に最後まで残っていた明治工区(3255メートル)が、新青森駅から305・8キロ地点で尾根内工区に到達した。明治工区の施工者は鉄建建設・ノバック・生駒組・萌州建設JV。
 同工区以外の施工者は鹿子工区(延長4780メートル)が熊谷組・大本組・橋本川島コーポレーション・和工建設JV、尾根内工区(4615メートル)が清水建設・岩倉建設・札建工業・吉本組JV。いずれも貫通している。




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東洋建設/生成AIで現場状況を即時監視・分析/警戒情報を音声通知・画面表示

 東洋建設は生成AIを活用し、工事現場のカメラ映像で現場の労働災害リスクを監視・分析するシステムを開発した。市販のクラウド型AIサービスとAPIで連携。現場に設置したパソコンから任意の間隔でカメラ映像を切り出し、生成AIが現場状況を分析した上で労災リスクの警戒情報などを画面に表示し、音声でも伝える。今後は他の作業・計測機器とも連携し、既存技術の高度化や新技術の開発にも役立てる。
 新技術は「生成AI映像分析システム(VLモニター)」として開発した。画像と言語情報を統合的に理解・処理する生成AI技術「VLM(視覚言語モデル)」を活用する。現場のカメラ映像から任意の間隔で切り出した映像を、事前登録した指示文(プロンプト)とともにAPI経由で生成AIに送信。現場状況の分析結果を説明文と音声で通知する。
 パソコン画面の映像は、建設機械やつり荷などとの接触が懸念される警戒エリアも設定可能。プロンプトで指定した人物、物体などの監視対象物が警戒エリアに入ると警告文で知らせる。
 従来は機械学習などの画像認識AIを使い、作業員や船舶といった作業中の監視対象物を自動検出するシステムを構築してきた。だが、監視対象物の事前学習が必要で、対象範囲だけを認識していた。新技術は監視対象物に加え、作業状況や現場の変化も柔軟に対応可能。作業内容ごとに現場職員がプロンプトを調整して効率的に監視できる。同社は新技術の特許を出願している。




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2026年2月10日火曜日

土木学会/未来の土木コンテスト表彰式開く

 ◇最優秀賞に「まんまるハウスが集う移動できるまち」(兵庫県宝塚市立仁川小、竹内瑶絵さんら)選定
 土木学会(池内幸司会長)は8日、東京都新宿区の早稲田大学井深大記念ホールで小学生から未来の街のアイデアを募る「未来の土木コンテスト2025」の最終選考と表彰式を開いた。最優秀賞には仁川小学校(兵庫県宝塚市)6年の竹内瑶絵さんと土木エンジニア4人のチーム竹内による「まんまるハウスが集う移動できるまち~コロコロ転がり関わり合う~」を選定した。22年度大会のコンテストで最優秀賞を受賞した川戸亮輔さんが表彰状と記念品を手渡した。
 コンテストは日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)が全面協力した。「未来プランナー」として1次選考を通過した優秀賞受賞者の小学生4人とゼネコンに勤めるプロの土木エンジニアがチームを結成。小学生の夢を実現するため技術的な検討を重ねた成果を発表した。自由で夢のあるアイデアの実現を目指し、土木エンジニアたちが本気で取り組んだ。
 最優秀賞に輝いたチーム竹内の提案は、転がって移動できる球形移動式住宅「コロリンハウス」が特徴。誰も我慢せず病気や障害、年齢、住む場所に関わらず全員が幸せを享受できる「強くて優しいまち」をコンセプトに、家自体が移動、浮遊することで災害から命と生活を守れるようにした。家ごと移動できるため防災や安全、利便性向上を実現する。
 タツナミシュウイチ選考委員長(東京大学大学院客員研究員・常葉大学客員教授)は、「非常に優劣がつけにくい審査だった。本当に素晴らしく新しい刺激を受けることができた」と講評。「いずれの作品も決してファンタジーではない。大人が思いつかないアイデアを子どもたちは平気で出してくる。子どもたちが縛られていない証拠だ」と述べた。続けて「大人は予算やヒューマンリソース、スケジュールを考え、その縛りが大人の自由な発想、アイデアを阻害してしまう。子どもたちには今のままの発想でいてほしい」とエールを送った。




from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=181501
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回転窓/信用は残り、信頼は消える

 人の心が離れる瞬間は、音もなく訪れる。崩れるのはたいてい「信頼」であって、「信用」ではない。信用は履歴書のようなものだ。数字や実績で上書きされる▼あいさつの温度、言葉の裏表、沈黙への配慮。どれか一つでも欠けると、信頼は気づかぬうちに薄くなる。問題は、微妙な異変を感じることができるかどうかだろう▼自分は同じ川を渡っているつもりでも、流れは少しずつ変わる。地図を書き換えないまま車のハンドルを切れば、同乗者は冷たい流れに放り出される。変わったことを脇に置く人ほど、「前と同じだ」と言い張る。だが周囲から見れば、昨日まで通れた橋は既になくなっている▼迷惑し、困惑し、人はやがて距離を取る。そこにあるのは対立ではなく諦め、安心が失われただけである。信頼はガラス細工に似ている。磨けば澄むが、乱暴に扱えば音もなくひびが入る。割れた後で「実績はある」と叫んでも遅い。厳しい話だが、それが現実だ▼変化に鈍感な正しさは、人を失うきっかけになる。信頼は日々の更新でしか守れない。はっと気付いた時には、もう後の祭り。人間関係は、だいたいそうだ。




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国、自治体、建設業界一丸で除排雪に尽力/東北整備局が除雪機械を貸与

 1月下旬からの記録的な大雪を受け、国、自治体と建設業界が一体となって除排雪に尽力している。東北地方整備局は青森県、秋田県、山形県の自治体に除雪支援を展開。3県の10市町に除雪機械計41台を貸与するとともに県と連携し「スクラム除雪」を実施した。特に積雪量の多い青森県の建設業協会では、県の要請を受け、比較的降雪が少ない自治体から延べ300台以上のダンプトラックをあっせんしている。
 東北整備局は、3県が豪雪災害対策本部を設置したことを受け、連絡調整会議を開催。国、県、所管事務所が参加し、運搬排雪などの実施状況を共有した。同会議に基づき青森県の青森市、弘前市、鰺ケ沢町、平内町、秋田県の大館市、北秋田市、山形県の山形市、酒田市、新庄市、舟形町に除雪機械を貸し出している。東北整備局では「自治体からのニーズを聞き取り、国、県が連携して自治体支援を継続する。スクラム除雪などの要請があれば適宜対応していく」としている。
 青森県ではJR線の運休が相次ぐ中、青森市や周辺自治体で交通渋滞が発生。ダンプトラックによる排雪輸送を集中的に行っている。さらに、青森市と藤崎町でスクラム除雪を実施するとともに市町村の除雪を県が担う「代行除雪」は鹿内組(青森市)と佐藤惣建設(弘前市)が担当した。板柳町は、同町建設業協同組合などに協力を要請し、一斉排雪で生活道路の通行を確保した。
 秋田県では、県北部を中心に平年の2~3倍の積雪になり、県南部などから除雪ダンプや重機を応援に回している。6日は北秋田市旧合川地区で県と市が県内初のスクラム除雪を実施した。9日から10日にかけては、大館市内の国道7号でスクラム除雪を行う。県内の建設会社も4日から大館市、北秋田市、上小阿仁村の3市村に延べ39台を応援に送り、集中的に作業している。
 山形県は大雪により尾花沢市などで家屋の倒壊などが発生するとともに、除雪中の事故も多発している。スクラム除雪は現在、国と県が調整中だ。山形県建設業協会では要請に備え、対応可能な体制を整えている。




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川崎市/扇島地区先導エリア港湾施設整備/29年度末にも一部供用開始

 川崎市は、2023年9月に高炉を廃止したJFEスチール東日本製鉄所京浜地区(川崎区扇島、約222ヘクタール)の土地利用転換事業のうち、扇島地区先導エリア(約70ヘクタール)の一部で2029年度末にも供用開始する見通しだ。供用開始を予定するのは先導エリアのうち、港湾物流ゾーンのふ頭用地と臨港道路、桟橋(係留施設)。26~27年度に調査・設計を行い、27~29年度に整備工事を実施する予定だ。
 9日の市議会環境委員会で港湾施設整備の進展状況を報告した。土地と桟橋はJFEスチールが市に無償譲渡する。ふ頭用地と臨港道路は整備に支障がある工作物(ベルトコンベヤーなど)を同社が撤去後、市に引き渡す。桟橋はコンクリート面より上の工作物(ベルトコンベヤー、アンローダーなど)を撤去し、劣化・損傷が著しいと判定された箇所を補修後、順次、市に引き渡す。桟橋がある既存バースは水深18~22メートル、延長710メートル。
 市は23年8月に「JFEスチール東日本製鉄所京浜地区の高炉等休止に伴う土地利用方針」を策定している。高炉休止後の24年5月にはJFEホールディングス(HD)と扇島地区先導エリアの整備推進協定、大規模土地利用転換推進の相互協力協定を結んでいる。
 これまでの計画によると先導エリアを▽高度物流▽港湾物流▽カーボンニュートラル(CN)エネルギー-の3ゾーンに区分する。既存の大水深バースを利用した水素などの供給拠点整備や、最先端技術を使った高度な物流拠点の形成などを想定している。




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清水建設/超高層ビルの建て替え、1年以上工期短縮/仮設杭や土工などが不要に

 清水建設は、超高層ビルの建て替え工事で大幅な工期短縮と環境負荷低減を両立する工法を開発した。既存ビルの地下構造体を再設計し、改築工事の仮設として活用する。新たな仮設杭や土工事、地下水流入対策が不要になる。東京・内幸町で施工している高さ227メートル、地上46階建てのビル工事で1年以上の工期短縮を見込む。他の超高層ビルの建て替え計画にも積極的に提案していく。
 新工法「Re-GENUS BASE(リジェナス・ベース)」は、直接基礎で建設した超高層ビルの改築工事を効率化する。東京都千代田区で進む「内幸町一丁目街区南地区再開発事業」(代表施行者・中央日本土地建物)として施工中の再開発ビル(S・SRC一部CFT造、地下3階地上46階建て、延べ28万5854平方メートル)に初適用した。工期は2029年3月までで、工事の進捗率は約20%となっている。
 清水建設によると、超高層ビル建て替えの地下工事では、一般的に逆打ち工法を採用する。既存ビルの地上階を解体した後、改築部分1階の床を構築し、地上階と地下階の躯体を同時に施工する。ただし、新築柱を支持する仮設の杭基礎が必要となるため、杭打ち機や生コンクリート車が走行する作業床の整備など、大規模な仮設工事を伴う。
 新工法は既存の地下構造体を再設計し、外壁や床、梁を山留めとして活用する。底盤(ピット部)も最大限に用い、杭基礎を不要とした。杭基礎の代わりに、既存底盤の上部に構築するコンクリート層の上に基礎をスポットで築き、改築柱を支持する。これにより、底盤に杭基礎施工用の開口を設ける解体作業や、杭打ち機が走行する作業床の構築、地下水流入を防止して作業床を支持するための既存地下階の埋め戻しなどが不要になる。従来比で約2割、13カ月の工期短縮を実現した。
 初適用した内幸町の工事では、二酸化炭素(CO2)排出量を約9000トン削減し、建設汚泥の発生をゼロにした。担当者は「自社で設計・施工を手掛ける超高層ビル建て替えプロジェクトに積極的に提案していく。地盤が強固であれば、今回適用した建物を上回る超高層ビルの建て替えにも対応できる」としている。




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