2026年4月27日月曜日

回転窓/建設の魅力を伝えるために

 建設工事を円滑に進める上で重要な施工管理だが、その仕事内容が一般に広く知られているとは言い難い▼工程、安全、品質、原価の管理など、現場で担う業務は多岐にわたる。全体を的確にマネジメントし、さまざまな課題を解決しながら竣工に導くのが施工管理者の役割だ▼こうした施工管理という仕事の魅力を若者に伝えようと、岐阜市に本社を置く市川工務店が、シミュレーションゲーム「セコカン!」を企画・制作した。建設現場のマネジメントを疑似体験できるカードゲームで、東日本建設業保証が発行する広報誌『EAST TIMES』の最新号(2026春)でも紹介されている▼市川工務店によると、「セコカン!」は総務課の採用担当者が発案したという。このゲームを活用した高校や大学などでの出前授業も行っている▼建設業に興味を持ってもらうには、まず仕事の実像を知ってもらう必要がある。これから社会に出ていく世代が最前線で活躍する頃、建設生産の姿は大きく変わっているだろう。そのときに担い手を確保できているかは、建設業界がいま何を発信し、どう伝えられるかに懸かっている。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183727
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凜/住友不動産ビル事業本部企画管理部企画課にぎわい創出係・高橋真鈴さん

 ◇どんな仕事も粘り強く
 所有するビルテナントへのソフトサービスを担う現在の係に異動したのは2025年。立ち上げたばかりで「『まず何をやる』からのスタートだった」。当時は入社3年目。大学と大学院では土木を中心に学んだ。仕事は戸惑うことも多かったが、これまで各ビルで開いたイベントの課題を洗い出し、企画を練った。
 昨年7月には東京・六本木で所有するビルのエントランスなどを使い、盆踊りをメインにした夏祭りを企画した。地元の町会では盆踊りがずっとできていなかった。
 開催までは平たんな道のりではなかった。苦労したのは地元行政に提出する書類作り。不慣れなことも多く、作成しないといけない書類の数が次第に膨らんだ。物販店の誘致やテナント、地元住民への声掛けも行い、準備を進めた。
 夏祭りの日まで「人が来てくれるか心配だった」。だが当日、盆踊りの参加者はどんどん増え、気付けば踊りの輪が二重になった。ちょうちんの明かりの下でテナントの社員と地元住民が一緒に踊っている姿が忘れられない。「いろいろな人の協力があってできた。一人ではできなかった」。
 粘り強さが信条。「『無理だ』と言われても簡単には諦めない。別のやり方を考えて前に進む」。今後はビルやマンションの開発に携わりたいと思っている。「今はいろいろな知見を蓄えている段階」と、目の前の仕事に全力投球する。
 (たかはし・ますず)


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183732
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関東整備局/生成AIで業務効率アップ/負担軽減など導入効果検証

 関東地方整備局は、書類作成時の業務効率を高めるため、生成AIの活用を本格化する。工事や業務発注時に必要な書類の作成、新人職員への教育ツールとしての活用を想定し、生成AIをベースにしたチャットボットに質問しながら書類を仕上げる。気軽に質問できるチャットボットは新たな“仕事の相棒”という認識を持つ職員もおり、年度内に負担軽減など導入効果を検証する。
 関東整備局では1月以降、建設コンサルタントなどの業務発注段階で生成AIを導入している。通常、発注公告などの書類は運用マニュアルを参考に人力で作成している。運用マニュアルは発注する業務内容に応じた最適な総合評価方式のタイプなどを記載しているが、記載箇所を探し当てながらの書類作成には、多くの時間がかかっている。
 チャットボットは気軽に質問できる上、参考図書の出典を交え、的確にアドバイスする。繰り返しの学習によって生成AIの精度と職員の知識レベルアップにつなげるメリットもある。
 本年度は業務で試行していた生成AIの活用を工事にも広げる方針だ。日常業務で培った高度な知見を継承するナレッジにも対応可能か検証する。
 23日に開いた26年度「インフラDX推進本部会議」の初会合で、生成AIの活用について報告した=写真。席上、橋本雅道局長は「人手不足をカバーするにはデジタル技術の活用が有効だ」と表明。試行したばかりの生成AIなど「デジタルの活用を前提にした仕事へと変革することが重要だ」と訴えた。
 関東整備局が取り入れたチャットボットは、マイクロソフトの生成AI「Copilot(コパイロット)」をベースに構築。「しどう君」という名称で運用している。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183730
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スパイダープラス/高知工業高校(高知市)で建設DX体験授業/アプリで工事写真撮影

 建設業向けの建築図面・現場管理アプリを展開するスパイダープラスは22日、高知県立高知工業高校(高知市)で建設DX体験授業を実施した。建築科の生徒19人が参加。岸之上工務店が施工を担当するマンション現場で黒板に手書きで鉄筋本数が見えるように撮影するアナログ作業と、現場に貼られた黒板内容を電子黒板にまとめて撮影するDX作業を体験した=写真(報道発表資料から)。生徒からは「簡単にできる」「手間が減る」などの声が上がり、建設DXの意義を実感する機会となった。
 座学と現場実習を通じ施工管理の仕事に理解を深め、将来の進路選択につなげてもらおうと、2025年に開始した「未来人材プロジェクト」の一環。同社と学校に地域企業が加わった3者連携は初の試みという。岸之上工務店の現役社員やOBが講師として参加し、現場のリアルな仕事観ややりがいを伝えた。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183718
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岡山県倉敷市/市民交流ゾーン基本設計を公表/図書館核に複合施設など整備

 岡山県倉敷市は、屋内水泳センター跡地などで計画している「市庁舎等再編整備事業(市民交流ゾーン整備)」の基本設計を公表した。図書館を核にした複合施設を建設するほか、歴史民俗資料館と屋外スペースを一体的に活用した広場を整備し、新たな出会いと学び、憩いの場を目指す。引き続き実施設計を進めており、2028年度末の完成を予定。
 計画では老朽化した公共施設を本庁舎の東側敷地に複合化して行政サービスの向上を目指す。複合施設は中央図書館を中心に各機能を配置し、1階はエントランスを挟んで北側に一般開架や会議室、南側に雑誌や児童図書、カフェ、国際交流、ボランティア活動室などを置く。2階北側は一般開架や地域資料、市民活動室、南側は児童図書室やグループ学習室などを設ける。歴史民俗資料館は保存活用し、図書館と連携した読み聞かせや来場者の談話コーナーを設置する。屋外にはイベントが開ける広場を整備する。
 同事業は設計・施工一括(DB)方式を採用し、大本組・梶岡建設・藤原組・日本設計・GEN設計・リスプJVが進めている。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183720
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三菱地所設計ら/システム天井向け国産木材格子ルーバー開発/木質感のある意匠実現

 三菱地所設計とパナソニックエレクトリックワークス(EW)は24日、システム天井向け「国産木材格子ルーバー」を開発したと発表した。グリッドタイプのシステム天井に容易に組み込める木ユニット。施工性や更新性といったシステム天井の強みを生かしながら、木質感のある天井意匠を実現する。今後さまざまな物件に提案、導入するとともに、製品化に向けたブラッシュアップと販売ルートの整備を進める。
 三菱地所設計が長年培ってきた木材活用や天井設計の知見と、パナソニックEWのシステム天井材と照明のノウハウを掛け合わせた。システム天井専用の取り付け金具を開発し、システム天井の構成部材(Tバー)と木材格子ルーバーを一体的に固定。通常のシステム天井と同等の耐力を確保した。
 三菱地所設計は新築やリノベーションの設計時、木材格子ルーバーをパナソニックEWによる照明設計とともに提案する。形状や寸法、設置する空間の用途などに合わせて照明器具や照射位置、色温度などを総合的に検討。木の表情を引き立てながら、適切な光環境を実現する。
 木材格子ルーバーの製造は、三菱地所らが出資するMEC Industry(鹿児島県湧水町、森下喜隆社長)が手掛ける。東京都港区のパナソニック汐留ビルのオフィス空間に導入。スギ材を使い不燃処理している。コストは在来天井と同等という。
 2027年に三菱地所設計の新本社屋、28年には学校建築に導入予定。両社で積極的に提案し、規模や数量を増やすことでコストメリットも引き出す考えだ。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183728
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2026年4月24日金曜日

鉄建建設ら/真木川小水力発電所(山梨県大月市)の運転開始式開く

 鉄建建設が取り組む小水力発電事業が始動した。同社など4社が出資するTKアクアグリーン(東京都千代田区、宮崎龍司社長)は、山梨県大月市の山あいに整備した「真木川小水力発電所」の運転を1日に開始。険しい地形が多いオーストリアで開発された水車や、現地で主流となっている「コアンダ取水」を採用。発電効率やランニングコストの面で優れた発電施設となっている。
 23日に運転開始を祝う式典を同市で開いた。式典で宮崎社長は「地域や市民と国際的な先進技術が融合した取り組みであり、意義は大きい」と強調した。鉄建建設の今井政人社長は「地域に信頼される運営に努める。地域と共に新たな価値創造に取り組めることをうれしく思う」と述べた。山梨県森林環境部の長田芳樹次長、小林信保大月市長、シグリッド・ベルカ駐日オーストリア大使らが加わり、テープカットで門出を祝った。
 発電所は相模川水系真木川の上流から水を引き込み、78メートルの落差を利用して水車を回し、発電する。最大出力は199キロワット。年間発電量は119万キロワット時(約280世帯分)を見込む。オーストリアの水車メーカー・WWSが、ノズルから水を噴射して水車を回す「ペルトン水車」を、水量や地形、発電効率を踏まえてオーダーメードで製作。水車や制御設備を収める建屋も整備した。
 既存の堰堤に取水設備を増設し、地中に埋設した導水管で水を取り込む。水が物体に沿って流れる性質を利用し、傾斜をつけたスクリーンで落ち葉などを除去しながら取水するコアンダ取水を採用した。12ユニットのスクリーンを並べており、この規模のコアンダ取水設備は国内初という。
 TKアクアグリーンには鉄建建設以外に、飯塚工業(山梨県笛吹市、飯塚潤社長)、岡山電設(京都府綾部市、大槻裕二社長)、再エネ地域デザイン研究所(川崎市宮前区、奈良泰史代表取締役所長)が出資している。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183649
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回転窓/先取りした対策を

 サクラが散った近所の公園で、赤やピンク、白と色鮮やかなツツジが咲き始めた。花見の主役が交代し、4月中~下旬、春から初夏への移ろいを告げる時期を楽しみしていた方も多かろう▼今年はツツジの開花が例年より早いそうだ。その理由は春の気温上昇が早かったため。冬から春にかけての平均気温が高く、ツツジが通常よりも早い段階で休眠から目覚め、つぼみも急いで成長したため、咲くペースが早まったという▼開花が早過ぎて大型連休まで持たないと、影響を心配する声も出ている。5月に訪れて見頃を過ぎていたということがないよう、ツツジの名所などでは月内の花見を呼び掛けている▼既に夏のような暑さになる日もあった。地球温暖化の影響もあって11日には静岡市で30・3度の真夏日となり、東京都心の27・3度など全国150地点以上で25度以上の夏日を観測した。4月といえば気温も安定し、熱中症を強く意識する必要がなかったのも今は昔…▼気温の上昇時期が早まり、体が暑さに慣れる前に、高温の日を迎えるケースが増えている。何かと屋外作業の多い建設現場もどうか、熱中症対策の先取りを。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183646
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鹿島アントラーズFC、茨城県潮来市/クラブハウス再整備を検討

 鹿島アントラーズ・エフ・シー(茨城県鹿嶋市、小泉文明社長)と茨城県潮来市は、サッカーJ1・鹿島アントラーズのクラブハウス再整備に向けた検討を始めたと22日に発表した。再整備は潮来市が提案。条件などを精査し、実現可能性を探る。同社は現クラブハウスがある鹿嶋市と「協議の場を設け、誠意を持って対話を重ねる。最適な在り方を模索」する考えを示した。最終的な事業実施の判断は2027年2月ごろを予定する。
 現クラブハウス(鹿嶋市粟生東山2887)は完成から30年以上が経過し、老朽化している。同社によると、トップチームとアカデミー(育成組織)の練習拠点を集約する考え。現敷地はスペースの確保が困難だという。
 同社は「具体的な協議を開始するもので、移転の最終決定ではない」と説明。「鹿嶋市などホームタウン5市と共に、これからも変わらず歩み続けていく方針に揺るぎはない」との考えを強調した。
 再整備が具体化した場合、施設は潮来市が主体となって整備する。計画地は同市が策定した「地域連携拠点整備基本構想」でスポーツ・にぎわい施設ゾーンに設定した約14ヘクタールの区域。東関東自動車道(東関道)潮来ICの周辺を想定する。管理棟やサッカーコート、フットサルコート、ハーフコートなどを構想。PPP/PFI手法を前提に、官民連携の整備を検討していく。
 27年度にかけて基本計画を策定したい考え。28年度以降、整備に向けた設計、建設に着手。整備完了は31年度を予定している。現クラブハウスの今後の活用も検討する。
 原浩道潮来市長は「鹿嶋市をはじめとするホームタウン各市と連携し、より良い拠点の整備に努めていく」とコメントした。


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三菱地所ら/グラングリーン大阪北公園・うめきたの森を報道公開/11月20日開園

 三菱地所や大阪ガス都市開発、オリックス不動産など9社でつくる共同事業体が23日、大阪市北区のうめきた2期地区で整備を進めているグラングリーン大阪ノースパーク(北公園)「うめきたの森」を報道関係者に公開した。緑に囲まれた親水空間を導入し、生態系の再生と人の活動を両立させる「リジェネラティブ(再活性)」の公園街区が誕生する。2027年春ごろの全面開園に先駆けて、11月20日に開園する予定だ。
 開園するのは北公園内西側の約0・9ヘクタール。南側のサウスパーク(南公園)が芝生広場を中心とする開放的な空間であるのに対し、うめきたの森は静けさや癒やしを重視。都市で働く人々が心身をリフレッシュできる憩いの場を担う。
 基本設計を日建設計と三菱地所設計、実施設計とランドスケープ設計を日建設計、デザインリードをGGNがそれぞれ担当。大林組・竹中工務店・竹中土木JVで施工を進めている。
 園内には幅約10メートル、落差約3メートルの滝や約1400平方メートルの池を整備。エノキやムクノキなどの落葉樹に加え、水生植物を取り入れた「水辺の森」として、日本の四季を感じられる景観を創出する。桜も23本植樹し、季節ごとの変化を楽しめる設計とした。モズをはじめとする野鳥や昆虫など誘致目標種56種を設定し、都心部の生態系ネットワーク形成を目指す。
 北公園と南公園をつなぐ延長約350メートルのデッキ「ひらめきの道」を整備し、街区全体の回遊性を創出。グラングリーン大阪北館と同南館、グランフロント大阪北館を直結する。うめきたの森は隣接するイノベーション拠点「JAM BASE」と連携し、スタートアップや企業と実証実験の場としても活用する。
 グラングリーン大阪は24年度の南公園の先行街開き以降、延べ2800万人が来訪。三菱地所関西支店の山本晃史グラングリーン大阪室長は「再生型のまちづくりとして、環境と社会、経済の三つの価値を好循環させていく」と開園後の展望を語った。


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