2026年10月20日火曜日

回転窓/ゆがんでいるのは地図だけか

 「地球は丸い」。誰もが当然のように思っているだろう。ところが、その地球を平面に描くと、どうしても「ゆがみ」が生まれてしまう▼9月4日の国連総会で、各国の実際の面積をより正確に反映する世界地図の利用を促す決議が採択された。背景にあるのは、長く使われてきたメルカトル図法への問題意識だ。赤道から離れるほど陸地が大きく描かれ、欧州や北米は実際より大きく見える。アフリカはグリーンランドと同程度に描かれるが、実際の面積は約14倍もある▼球体を平面にすれば、何かが犠牲になる。形を正しく描けば面積がゆがみ、面積を正しく描けば形が変わる。何を優先するかによって、同じ世界の見え方も変わってくる▼私たちもまた、目に映るものをそのまま見ているとは限らない。自分に都合のいい事実はより大きく、都合の悪い事実はより小さく扱う。目の前の一部分だけを見て、全体を理解したつもりになることもある▼地図が世界のすべてを正確には映せないように、私たちの認識にも限界がある。いま目に映っている世界は、果たして本当の姿なのか。それとも、自分に都合よく描いた世界なのか。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188548
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武蔵野大学/高校生空間デザインアイデアコンペ/最優秀に近藤康介さん

 武蔵野大学工学部建築デザイン学科は、東京都西東京市のキャンパスで「第3回高校生空間デザインアイデアコンペ~建築で描く、みんなと私がつながる場所。~」を開催した。西東京・三鷹・吉祥寺エリアの実際にある敷地を高校生が選び、空間デザインを提案した。提案では独学で模型や図面を作り発表。コンペは建築への興味を高めてもらうのが目的。同学科を受験する参加者も多いという。
 2次審査を9月27日に実施し、27作品から最優秀賞1作品と特別賞(西東京市長賞)1作品、優秀賞8作品を決定した。審査員は建築デザイン学科の専任教員や西東京市の職員が務めた。
 生徒らは自身で選んだ敷地周辺の課題を調べ、特色に合わせた施設を提案。2次審査は建築模型や図面、スケッチなどを使い、制限時間5分でプレゼンテーションした。審査後、武蔵野大工学部建築学科伊藤泰彦教授は「地域が抱える課題を発見する経験が大学に入り学んでいく上で重要になる」と総評した。
 最優秀賞は近藤康介さん(武蔵野大学高校3年生)の「Ikoee House」を選んだ。図書館やキッズルームがあり、多世代が楽しんで学べる施設を提案。熱中症対策、災害時の避難所として活用できる建物を考えた。敷地は西東京いこいの森公園内の原っぱ広場を選んだ。
 建築分野への進学を志望する近藤さんは「これから専門的な事を学んで、今よりさらに充実した設計や模型を作りたい」と話した。受賞作品は24~26日に開催する「西東京市文化祭『作品展』」で展示する。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188546
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帝国データバンク/情報漏えい発生16%/対応強化へ中小企業は費用と人材課題

 帝国データバンクがまとめた情報漏えいに関する企業調査によると、可能性のある事案を含めて情報漏えいが発生した企業が16・2%になったことが分かった。直近1年以内の発生は5・5%。大企業の約30%が経験していた。「分からない」という企業が14・8%あった。対応に関して中小企業からは、課題に費用や人材が挙がった。
 9~14日にインターネットで回答を求め、1328社が回答した。
 人為ミスやサイバー攻撃などを含めた情報漏えいの事案は、「発生したことがある」と回答した企業の場合、1カ月以内、3カ月以内、半年以内、1年以内とも割合が1%台だった。1年以上前は10・7%。
 情報漏えいについては「メールの送信先を誤った」という人為ミスが、建設、中小企業、3カ月以内に発生した企業から複数あった。他社の担当者を装ったメールを受信した際に、緊急と思い込み、電話確認せず情報を送付した企業があった。中小企業からはサイバー攻撃を外部から受けた痕跡があっても、「(対策として)大したことはできていないのが実情」という意見があった。
 情報漏えいが「全く発生したことがない」は69・1%。防止のための教育、投資を行っている企業がある一方、「どのように対策を取るべきか分からない」という不安感を示す企業があった。情報漏えいの有無が「分からない」とした企業からは「専門家がいないため、情報漏えいがあったのか、なかったのか分からない」という回答が複数あり、実態の把握と社内管理が課題になっていることが浮き彫りになった。
 大企業のサプライチェーン(供給網)を構成している企業にセキュリティー対策の強化が求められている中で、費用や人材の制約が課題になっていた。調査結果を踏まえ、情報流出の防止対策にとどまらず、発生した場合の把握と漏えいを見逃さない仕組みの構築が「企業の信用を守る上で一層重要」と指摘している。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188550
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西武HD/軽井沢プリンスホテルリニューアル/名称はヴィラプリンス軽井沢

 西武ホールディングス(HD)は、軽井沢プリンスホテル(長野県軽井沢町)のリニューアルで、改修後のホテル名を「ヴィラプリンス軽井沢」に決めた。約290億円を投資し、イーストエリアとウエストエリアのコテージをより高級感ある「ヴィラ」に造り替える。建築家の坂茂氏が設計を手掛け、西武建設が施工。初弾プロジェクトの「ヴィラプリンス軽井沢 東の杜」は2027年7月30日のオープンを予定している。
 ヴィラプリンス軽井沢は国内外の富裕層をターゲットに、温泉やスキーといったアクティビティを楽しむだけでなく、愛犬と共に軽井沢の自然を満喫してもらう。既存の樹木を生かし、ヴィラごとの距離を持たせた配置。19日に都内で開いたリニューアル説明会で、坂氏は「過ごしてみると、実際の広さの3倍、4倍に感じられると思う。元々の土地や建物の価値を生かすことに重きを置いている西武HDと共に取り組んだからこそ、できた設計だ」と話した。
 西武HDの後藤高志会長は「ヴィラプリンス軽井沢を世界に選ばれるリゾートにしたい。HDの原点である軽井沢の自然や魅力を、この地から未来に伝えていく」と述べた。
 東の杜は、新築でドッグラン付きの「ドッグヴィラ」(22棟)、プライベートガーデンを設けた「フォレストヴィラ」(9棟)、既存コテージを増改築しスキー板を履いたままゲレンデに出られるようにした「スノーヴィラ」(10棟)で構成している。東の杜に続き、「中の径」「西の峯」「天の庭」を28年春以降に開業していく。運営は西武・プリンスホテルズワールドワイド(東京都豊島区、金田佳季社長)が担う。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188551
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安藤ハザマら/山岳トンネルでの次世代通信実証/大容量データ伝送に成功

 安藤ハザマらは、山岳トンネル坑内の遠隔施工管理に関する新たな技術実証に成功した。NTTグループの次世代情報通信基盤「IOWN(アイオン)」を活用。岐阜県白川村の現場で、約1000キロ離れた距離からの遠隔検査を想定。坑内に設置したカメラ15台の映像を伝送し、幅0・2ミリのひび割れを遠隔で発見可能であると確認した。2027年度以降、実運用に向けた段階的な検証に着手する。
 NTT、富士通グループでネットワーク事業を展開する1FINITY(川崎市中原区、森林正彰社長)と共同実施。4車線化を進める東海北陸自動車道椿原トンネルの掘削現場(発注者=中日本高速道路)で3月に行った。粉じんや湧水、振動が発生するトンネル坑内環境で大容量の通信を円滑に可能であるかを確かめた。
 延長1500メートルの坑内に、延長1100メートルの光ファイバーケーブルを敷設。切羽から100メートルの間隔で6台の光伝送装置を置いた。現場事務所を1000キロ離れた場所に見立て、大容量・高速の次世代型通信網「IOWN APN」への接続による伝送の実現性を検証した。
 4K映像と音声を伝送し、坑内にある幅0・2ミリのひび割れを遠隔から確認。ひび割れは凹凸のある壁面画像を学習させたAIの画像解析による検出に成功した。人の目視による検査時の見落としリスクを低減し、早期の異常検知が可能であると分かった。
 光通信ネットワークの区間での遅延は問題ない値であった。24時間以上の連続稼働でも大きな問題なく作動を続けた。複数箇所の同時映像監視と大容量データ伝送の両立も検証。8Kカメラ15台分の監視映像と併せ、約20ギガバイトの3D計測データを坑内から事務所まで1分程度で伝送することにも成功した。
 山岳トンネルの遠隔施工管理の実現には、高精細な映像や大量の3Dデータをリアルタイムで安定的に送ることが課題となっている。今回の実証結果を受け、複数のトンネル現場、遠隔オフィスでの試行を展開。27年度以降は実環境での有効性の検証にも乗り出す。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188544
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2026年10月19日月曜日

凜/関電工DX推進部副長(DX推進担当)・塚野祐香さん

 ◇後輩に同じ働き方をさせたくない
 電気設備工事の現場に寄り添ったDXの実現に向け、システム開発に従事する。施工管理の経験を生かし、「現場の困り事をどう効率化しようか」と常に考えている。今夏に導入した見積もりの自動概算システムの開発では、チームの中心的な役割を担った。
 座右の銘は「面白いことを見つける」。IT企業との協業では、「仕事の進め方や場の仕切り方がまったく違う。自分の引き出しが増えた」と喜ぶ。施工管理は職人と材料をつなぎ、システム開発は人と情報をつなぐ仕事。そこに共通点を見いだしている。
 理数系科目が得意で工業大学に進学。「人と関わりながら、ものづくりができる仕事がしたい」と2007年に関電工に入社した。
 当時、現場にはまだ女性技術者が少なかった。ある改修工事では、建物を稼働させながら設備を更新するため、夜間や休日の作業が中心だった。「挑戦させてもらえて良い経験だった」と感謝する。ただ、仕事と育児の両立には難しさも感じていた。「育児と仕事を両立できたかと問われると難しい。家族の協力があって続けられたが、この働き方を後輩にはしてほしくない」と振り返る。
 その後はダイバーシティ推進チームのメンバーになり、より良い働き方を会社に提案してきた。「もっと働き方の選択肢が増えれば、建設業界はもっと良く変わっていく」と信じている。
 (つかの・ゆか)


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188505
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回転窓/地元の名産に思いを込めて

 毎年秋を迎えると、千葉県に住む友人からの頂き物を楽しみにしている。豪雨災害で収穫に影響が出ているようだが、先日、家に届いた落花生「おおまさり」(品種名)は今年も見事な出来栄えだ▼千葉名産・落花生の中でも堂々たる風格を持つ。大きさは一般的な品種と比べて約2倍。ゆでると実はやわらかく、甘くて食味がいい。落花生を好きな方は一度食べればきっとファンになるだろう▼極めて大粒で収穫量が多く、おいしい落花生を。こうした品種の育成に県農林総合研究センターが1993年度から取り組み、14年かけて品種登録の出願にこぎ着けた。2009年から一般栽培されている(県ホームページ「教えてちばの恵み」から)▼落花生の生産量で全国1位を誇る千葉県。1876年に栽培が始まり、今年は150周年の節目に当たる。これを記念し、県内では企画展なども開かれている▼友人が社長を務める建設会社は、豪雨災害の復旧工事に携わる。自分の住まいも浸水被害に見舞われた。被災地の復興を応援してほしい--。大変な状況にもかかわらず特産品を贈ってくれた彼の、そんな思いが伝わってくる。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188497
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大阪府箕面市/新市立病院整備/分離ECI採用、12月上旬に事業者選定プロポ公告

 大阪府箕面市は、新船場北公園跡地で計画している「新市立病院整備事業」で、12月上旬にECI事業者(施工予定者)を決める公募型プロポーザルを公告する。建築工事と設備工事を分離して発注する「分離ECI方式」を採用。参加資格書類を同中旬ごろまで受け付け、プレゼンテーション審査などを経て2027年5月中旬ごろに事業者を決定する。病院棟の規模はS造9階建て延べ約3万8900平方で病床数は390床を想定。28年度の着工と31年度中の開院を目指す。
 発注方針書によると、参加できるのはいずれも単体または2~3者JV。単体とJV代表者は11年度以降に延べ1万5000平方メートル以上の一般病床がある病院(免震構造)の新築または増築工事の施工実績があること。建築工事の単体とJV代表者は建築一式の総合評定値が1700点以上、設備工事は管工事、電気工事の総合評定値が単体またはJVとして1600点以上であることなど。技術協力(実施設計)期間は28年7月まで。工期は同8月から31年8月まで。
 現在の市立病院(萱野5)をCOM1号館と隣接する新船場北公園の跡地(船場東1、約1・5ヘクタール)に移転新築する。基本設計によると規模は病院棟がS造9階建て延べ約3万8900平方メートル、立体駐車場棟はSRC造地下1階地上4階建て延べ約9970平方メートル。
 診療科目は呼吸器・免疫内科や放射線治療科などを新設し計30科、病床数は390床(高度急性期・急性期)で全室個室とする。1階は救急・放射線、2階は手術・HCU(高度治療室)、3階は外来・検査、4階は総合受付・患者支援センター、5~9階は病棟とする。駐車場は約250台確保。8月時点での概算事業費は、建設費約517億円(税込み、以下同)、医療機器整備費約71億円、設計・工事監理費約18億円の計約606億円。
 指定管理者は医療法人協和会、基本計画策定支援業務はシップヘルスケアリサーチ&コンサルティング、CM(コンストラクションマネジメント)業務はプラスPMが担当した。基本・実施設計は安井建築設計事務所が担当している。


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台風25号/印旛沼・船形干拓堤防緊急復旧が完了/西澤関東整備局長らが現場確認

 台風25号の影響で堤防が決壊した印旛沼(千葉県)で、最も被害が大きかった船形干拓地先の緊急復旧工事が15日に完了した。国土交通省関東地方整備局と水資源機構、千葉県で結成した「チーム印旛沼」が、破堤箇所をふさいだ上で鋼矢板を打設して補強する二重締め切り工を実施した。16日に西澤賢太郎関東整備局長と水資源機構の岡村次郎理事長、熊谷俊人千葉県知事が現地を訪れ、施工状況を確認した。
 3人は現場を視察した後、テックフォース(緊急災害対策派遣隊)をはじめとする関東整備局の担当者のほか、水資源機構や県の報告を受けた。西澤局長は「役割分担しながら連携できたことが、スピード感を持った施工につながった」、岡村理事長は「利水関係者や周辺市町の協力に感謝する」と述べた。熊谷知事は「(発災から)3週間という早さで施工いただき感謝する。これから、有識者とともに破堤メカニズムの解明に取り組んでいく」と話した。
 鋼矢板の延長は約120メートル。関東整備局は工事監督や技術支援、緊急排水オペレーションを実施。水機構は印旛、大和田の両機場で排水ポンプを稼働させて水位を低下させ、復旧工事を支援した。


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清水建設/米スタートアップと現場向け人型AIロボット開発/作業代替を促進

 清水建設は、建設現場の作業に対応したAI搭載ヒューマノイド(人型ロボット)の開発で、米スタートアップと連携する。建設業向けロボットの本体や制御システム、ソフトウエアを開発しているノーブルマシーンズ(カリフォルニア州、ウェイ・ディン最高経営責任者〈CEO〉)に出資。AIで機械やロボットを動かすフィジカルAIの技術で、人手に頼ってきた現場作業の支援・代替につなげる。
 年内は現場の移動、巡回といった基本動作の検証に取り組む。2027年春以降は実現場での具体的な作業検証にも着手する考えだ。同社は24年5月の設立。連携を機に清水建設は出資を完了した。
 ノーブルマシーンズは身体的負担が大きく、危険な作業の支援・代替ができるよう、建設現場に特化したAIやロボットを開発。清水建設の持つ現場の知見、ノウハウを反映させ、実用性を高める。同社のBIM/CIMデータを活用した模擬的な現場、実現場など、さまざまな検証が可能。建設用途に適したスピード感のある開発・改良が進むとしている。
 年内は現場を再現した仮想空間での歩行シミュレーションを実施。資機材の運搬などの動作検証を進める。27年春以降は施工現場を含め、実機を用いた作業検証に取りかかる。


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