2026年7月14日火曜日

東京都/築地市場跡地に海軍遺構/明治時代の製鋼炉跡が出土

 東京都中央区の築地市場跡地で、明治時代の海軍遺構が出土した。兵器素材として使う鋼を造る製鋼炉跡で、地表から3・5メートル下に基礎部分や煙道、燃焼施設の一部が並んでいる。近代の日本海軍を支える重要な施設だった。都の担当者は「築地市場を造る時にほとんど解体されたと聞いていたが、予想に反して良い状態で出土した」と説明した。
 都が12日に発掘現場を公開した。築地市場跡地では28年度まで埋蔵文化財調査と土壌汚染対策の準備工事を行っている。同日公開したエリアは築地市場跡地の東側(築地6)で、海軍造兵廠があった。
 現場の南側に位置する四つの浅い溝が特徴の製鋼炉基礎部分は、被熱で赤化していた。北西から南東方向にれんがで細長く構築された煙道は、内側に赤茶色の溶解物が付着。炉材の融解物か鉱滓(こうさい、副産物)と考えられるという。出土した遺構は保存するが、具体的な方法は今後検討する。
 発掘現場は再開発に伴い舟運・シアターホール複合棟やオフィス棟を建設する。大規模集客・交流施設などを造る築地市場跡地の西側エリアでも文化財の発掘調査が続けられている。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186036
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回転窓/無料の代償

 スマホでニュースアプリを開けば、あっという間に欲しい情報が手に入る。「無料」のニュースを誰が、どれだけの時間をかけて届けているのか。そんなことを気にする人は、そう多くないだろう▼公正取引委員会(公取委)が国内メディア約370社を対象に、巨大IT企業との取引実態調査に乗り出した。生成AIによる記事の無断利用や記事使用料、「ゼロクリック検索」の影響などを探る。検索画面だけで答えが得られれば、読者が配信元の記事に触れる機会はさらに減っていく▼「ニュースはタダで読む」という意識が漫然と広がれば、揺らぐのはメディアの経営だけではない。時間をかけて事実を掘り起こし、多角的に検証する報道の質そのものだ。利便性を享受する社会だからこそ、その裏側を支える報道にも正当な対価が必要になる▼無料に見えるニュースも、現場を歩き、裏付けを重ねた取材で成り立っている。その土台がやせ細れば、失うのは信頼できる情報そのものだ▼公取委の調査が、公正な競争環境を築く契機となることを期待したい。便利さと引き換えに、替えの効かない報道まで失ってはならない。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186029
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北陸整備局/植田雅俊局長が就任会見/被災地の復旧・復興に全力/現場ファースト強調

 北陸地方整備局の植田雅俊局長(1日就任)は13日に記者会見し、2024年に発生した能登半島地震と奥能登豪雨で甚大な被害が出た被災地の復旧・復興はまだ途上であることを強調し、地元自治体と連携して全力で取り組むと語った。復旧・復興の進捗状況については、地元自治体と連携して的確に示したいとの考えを示した。北陸整備局では23年7月から約2年間、副局長を務めた。
 復旧・復興を支える建設業については、「地域の安全・安心を守るために建設業が将来にわたって健全に発展していける体制づくりが必要」と述べ、「『給与(が良い)・休暇(が取れる)・希望(が持てる)・かっこいい』の四つが実現できるよう、他の発注者に先駆けて、業界の働き方改革を後押しする」と語った。
 港湾・空港関係施設の復旧・復興は、3月までに復旧を進める係留施設の約6割で工事が完了したことを説明した上で、「来年3月までにすべての係留施設の復旧完了を目指している」と述べた。
 金沢港では一部区間の復旧工事が完成したことで、クルーズ船の受け入れが再開し、金沢港初のクルーズ船2隻同時寄港が実現したことなどを紹介した。
 能登半島地震では能登半島から離れた石川、富山、新潟県内でも液状化被害が発生。被害の再度発生防止の対策が各自治体で進められていることについては認識しているとの見解を示した上で、「各自治体の声をしっかりくみ取って、再度発生防止対策が早く進むよう後押ししたい」と語った。
 局が担うさまざまな事業の進め方では、現場ファーストの姿勢で職務に当たることを強調。その上で「現場が汗をかいて、地域に信頼される仕事を脈々と諸先輩たちが続けてきた。そういう姿勢が地域に信頼される組織、北陸整備局をつくりあげたと認識している。信頼をより強固なものにしていきたい」と述べた。
 能登半島地震、奥能登豪雨の被災地の復旧・復興以外にも多くの安全・安心を高めるプロジェクトを抱えていることと、その整備については、激甚化・頻発化する自然災害に備え、26年度から30年度までの5カ年を計画期間とする事業規模20億円強を見込んだ「第1次国土強靱化中期計画を踏まえて、高規格道路や道路防災事業、河川整備事業などをよりスピードアップできるよう努めたい」と語った。
 (うえた・まさとし)1992年大阪大学大学院工学研究科修了、建設省(現国土交通省)入省。道路局環境安全課企画専門官、宮城県大崎市副市長、都市局都市政策課都市環境政策室長、近畿地方整備局道路部長、道路局道路交通管理課長、首都高速道路執行役員、北陸整備局副局長、阪神高速道路取締役を経て、7月から現職。趣味はジョギング。高知県中村市(現四万十市)出身、58歳。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186034
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関東整備局/熱中症特設サイトをリニューアル/4項目に整理、視認性も向上

 関東地方整備局は、ホームページ(HP)にあるコンテンツ「熱中症特設サイト」をリニューアルした。これまで個別に表示していた応急手当ての方法や関係法令などを「熱中症対策の基礎知識」など四つの項目に整理。国土交通省が昨年末に公表した猛暑対策サポートパッケージといった新たな施策も紹介する。建設会社や一般に正しい知識を広め、熱中症予防に役立ててもらう。
 サイトには、「熱中症対策の基礎知識」「関係法令、ガイドライン等」「国土交通省関東地方整備局における取り組み」「その他関連情報」の4項目を掲載している。基礎知識では応急手当てや脱水症状など熱中症対策に効果的な事例を掲載する。
 関東整備局の取り組みでは、技術提案評価型(S型)総合評価方式の対象工事で猛暑対策を提案した参加者を加点する制度も紹介する。宇都宮国道事務所などで試行する夏季休工、江戸川河川事務所が展開する「サマータイムチャレンジ」の関連情報を周知。受注企業に対するサポート内容を丁寧に解説している。
 厚生労働省がまとめた熱中症の死傷者数(2021~25年度の累計)によると、建設業の人数は1038人、割合に直すと18・7%だった。建設現場に常駐する誘導員などの警備業も614人(11・1%)だった。関東整備局は熱中症特設サイトを通じて、建設業従事者が安全で健康に働ける環境づくりを進める。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186042
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JFEエンジ/国内初の高圧水素パイプラインをEPCで受注

 JFEエンジニアリングは13日、日本水素エネルギー(JSE、東京都港区、原田英一社長)が川崎市の川崎臨海部で計画する高圧水素パイプライン建設プロジェクトを、EPC(設計・調達・建設)で受注したと発表した。国内製造した水素を臨海部のターミナルに供給する総延長約4キロのパイプラインを整備。年間最大100万トン規模の水素需要に対応できるという。
 高圧で水素を大量輸送するパイプラインは国内初。JSEが事業主体の「液化水素(LH2)サプライチェーン(供給網)の商用化実証」の一環になる。
 川崎市川崎区扇町の水素供給源と、4キロ先の臨海部にあるJSEの川崎LH2ターミナルを結ぶ。2030年度の供給開始を目指す。受注額は非公表。
 実証事業は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション(GI)基金事業「大規模水素サプライチェーンの構築」の一部。実証を経て社会実装の段階では同ターミナルで輸入した液化水素を気化し、パイプラインを通じ川崎市臨海部の需要家に供給する。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186040
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熊本市/床面積の縮減案を検討/新庁舎事業費の抑制で

 熊本市は新たな本庁舎・議会棟と中央区役所庁舎の整備を巡り、概算事業費の抑制を目的に基本構想で示した床面積の一部縮減を検討している。10日に開かれた「新庁舎整備基本計画検討分科会」(分科会長・田中智之早稲田大学創造理工学部建築学科教授)の会合では、執務室や交流・共創機能、議会棟などの見直しに関する意見が出た。これを踏まえ市は面積縮減案をまとめ、次回の同分科会会合で示す考え。
 計画する新庁舎は近年の労務単価や資材の高騰を受け、6月に概算事業費が基本構想(2024年8月策定)で示した約616億円から大幅増の約1065億~約1230億円に達する見込みとなった。
 市は今後、外部専門家で構成する「新庁舎整備事業検証委員会」で整備内容や工事費の妥当性、財政への影響などの検証に着手する。これと並行し、26年度末の基本計画策定に向けて、同分科会では床面積の縮減を視野に入れた建築計画の見直しを進める。
 同日の同分科会では委員から、執務室の一部機能について現行と同様、「民間ビルの賃借で対応を続けることを検討すべき」などの意見が出た。本庁舎地下の駐車場も、業務のDX推進などで「必要台数を見直せないか」との声もあった。本庁舎の低層部に設ける多目的スペースなどの交流・共創機能を巡り、ほかの共用部との役割整理が改めて必要ともされた。
 新庁舎の整備予定地は本庁舎がNTT西日本所有地(中央区桜町、敷地面積9987平方メートル)、中央区役所庁舎が市役所花畑町別館跡地(花畑町、2749平方メートル)。必要面積は本庁舎・議会棟が延べ5万6000平方メートル程度、中央区役所庁舎が延べ1万9000平方メートル程度と試算している。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186033
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2026年7月13日月曜日

回転窓/文化のインフラ

 インターネット書店の台頭で電子書籍が普及しているが、定期的に書店に足を運び、どんな本が並んでいるか、どういう本が売れているのかを観察している。電子書籍の購入は増えたが、好きな作家のサイン本を見つけると、つい手に取ってしまう▼全国の書店は減少の一途をたどっている。新刊を取り扱う書店が一つもない「無書店自治体」が、2025年時点で市区町村の4分の1以上に達しているそうだ▼帝国データバンクが先日発表した全国書店経営動向調査によると、25年度に赤字だった書店は38・7%に上った。電子書籍の普及などで書店市場が小さくなり、厳しい経営状況に陥っている▼市場規模は1兆0700億円程度で、15年度(約1兆4000億円)と比べ2割近く減少。雑貨など書籍以外の事業拡大で1兆円台を維持しているものの、このペースが続けば、数年以内に書店市場全体で1兆円を下回る可能性があると指摘する▼書店は単なる物販の場にとどまらず、文学や知的好奇心との出会いを提供する「文化のインフラ」と言えよう。インフラの価値が広く再認識され、再生に向けた取り組みが進んでほしい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185987
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凜/太平洋セメントセメント事業本部営業部技術グループ・城出愛さん

 ◇培った知識で価値を届ける
 大学、大学院で再生骨材を使ったコンクリートの品質に関する基礎データの収集に取り組んできた。「材料や施工環境によってさまざまな使い方ができる、生き物みたいなところがセメントの魅力」と語る。
 太平洋セメントに入社して12年目。現在は技術営業職として本社で活躍する。入社後2年間は中央研究所に籍を置き、鉄筋コンクリートの内部にある鉄筋の腐食を検知するセンサーの研究開発に携わった。その後、北海道に赴任し技術営業職のキャリアをスタート。顧客がセメントを使う際の技術的なフォロー役として、さまざまな課題と向き合ってきた。2019年夏に本社へ異動し、生産部門など複数部署との連携が必要な課題の解決や、顧客から寄せられる品質に関する指摘への対応などに取り組んでいる。
 自身の仕事を「他社との差別化を図り、セメントに付加価値を与えること」と話す。「知識が一番必要になる部署なので大変さはある。でも、社内で真っ先に頼られる存在であることは誇り」と、やりがいをにじませる。
 「社内外から信頼される技術者」になることが今の目標。「顧客対応などで培った経験を生かし、誠実な対応を心がけたい」と未来を見据える。環境対応や社会情勢など、セメント産業が直面する課題と正面から向き合い、時代に即応する技術やサービスの提供に貢献し続けていく。
 (しろで・あい)


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国交省建設業政策ビジョン検討会/「潜在労働力生かせ」提案相次ぐ

 建設業政策の新たなビジョンを検討するため、国土交通省が9日に開いた有識者会議の初会合では、20人以上の委員が「持続的な成長産業」への提案を表明した=写真。「労働供給制約社会」と言われる将来に向け、建設業の働き方のルール、人材評価やマネジメントの方法を刷新していくべきだとの意見は多い。多様な働き方を受け入れつつ、限りある人材に効率よく働いてもらい、生産性を高める必要がある。人材の流動性を高める仕組みづくりを求める声もあった。
 「持続的な成長産業としての建設業のあり方に関する検討会」で意見表明の口火を切ったのは、堀田昌英東京大学大学院工学系研究科教授。建設業で働きたい、働き続けたいと思っている人が「従来の規制や慣行で意欲をそがれず、優れた仕事を継続してきた方がその価値にふさわしい評価がされるよう、新しいルールが必要だ」と指摘。技術者や技能者、建設会社の資格要件や契約制度の更新を具体策に挙げた。
 浜田紗織ワーク・ライフバランス取締役は、シニアや女性といった「潜在労働力」となる層に選ばれる産業にする重要性を説き、「働き方で切り捨てるような習慣を脱し、経営戦略として人を大事にする企業が選ばれる」産業像の具現化を訴えた。古屋星斗リクルートワークス研究所主任研究員は、建設業でも女性技能職の採用市場が急拡大する一方、フルタイムでなく短時間勤務を希望するケースが多いと指摘。「短時間労働者をどうマネジメントしていくかが大きな論点だ」とした。
 建設業団体では、全国建設業協会(全建)の錢高久善副会長が作業環境の厳しさがあっても、社会維持に不可欠な仕事が建設業にあることから、「環境を当然変えていく必要がある。なおかつ、しっかりと仕事に見合った賃金を払えるように」と発注者の対応に注文を付けた。
 日本建設業連合会(日建連)の中原淳事務総長は「技能者の流動性、回転率を高める必要がある」と指摘。一人親方や日給制の労働者を内製化していく大前提として、各社が繁閑差に応じ一定条件下で技能者を貸し借りできる仕組みを整えることを強く訴えた。岩田正吾建設産業専門団体連合会会長も、仕事量の繁閑調整の一方策として労働力の調整を挙げ、繁閑期が異なる職種の技能者の多能工化などの具体例を示した。


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参院災害対策・東日本大震災復興特別委/防災庁設置法案を賛成多数で可決

 参院災害対策・東日本大震災復興特別委員会は10日、政府提出の防災庁設置法案と関係法改正案を可決した。13日の参院本会議で可決、成立する見通し。政府は今秋の設置を目指す。同委員会は、自民党無所属の会、立憲民主無所属、国民民主党・新緑風会、公明党、日本維新の会、参政党の各派共同提案による19の付帯決議を採択した。
 付帯決議には、事前防災や地方自治体の支援方策の検討、復旧・復興に関する国・自治体・民間の役割分担を検証する場の設置、複合災害に各段階で対処する役割の明確化などが盛り込まれた。可決、付帯決議の採択を受け、牧野京夫防災庁設置準備担当相は「決議について十分に尊重し適切な措置の実施に努める」と述べた。
 法案は、防災庁が内閣直属の組織として政府全体の防災・災害対応の司令塔となることや、防災に関する基本方針の策定、大規模災害に対処するための企画立案・総合調整などを担うと規定。発災時の対処、事前防災の推進などに4部局で対応する。府省庁に対する勧告権を持つ防災相を置き、地方機関の「防災局」を2027年度以降、2カ所に配置する。人材育成や研修・研究の機能を担う「(仮称)防災大学校」を設置できる。


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