鴻池組・西武建設・あおみ建設・鎌田建設JVが仙台市青葉区で施工している「広瀬川第3雨水幹線工事1」で、内径2600ミリ、延長828メートルのトンネルを構築する下流工区のシールド掘進が完了した。昨秋に掘進を開始し、曲線半径100メートル以下7カ所、縦断曲線2カ所など複雑な線形を計画通り掘り進め、広瀬川左岸に近接する立坑へ9月25日到達。今後はシールド機の解体、人孔の構築などを進め年度末までの完成を目指す。
仙台市が発注した同工事は「仙台駅西口地区大規模雨水処理施設整備事業」を構成するプロジェクトの一つ。同地区は都市化の影響で地面の浸透率が低下し、下水道に流れ込む雨水の量が増えたため、大雨時の浸水被害が発生していた。市は10年確率降雨(1時間当たり52ミリ)に対して浸水被害を解消する目標を立て、雨水幹線の構築を進めている。
工事場所は花京院1の241~土樋1の198の1。五橋公園に設けた発進立坑から仙台駅方面に向かう上流工区(内径1800ミリミニシールド工、延長1612メートル)と、広瀬川方面に向かう下流工区で構成。契約時の工期は2021年3月19日~24年9月30日、金額(税込み)は46億5597万円だった。現時点で工期は24年12月27日まで、金額も51億5748万9700円に変更。工期は年度末まで延長する予定になっている。
五橋公園を発進して東二番丁通の共同溝をくぐり、愛宕上杉通の地下鉄をまたぐトンネル構築では、ほぼ直角に曲がる箇所をシールド機の巧みなコントロールで克服。地下鉄連絡通路との交差部は地下にH形鋼が残置されていたため、カッターヘッドの回転速度を落としながら押す力を調整してH形鋼を削り、大きな振動を出さずに無事通過した。
同事業は18年度に計画を策定し、20年度から詳細設計に入った。事業完了は25年度末を予定している。事業区域内に配置する17カ所の人孔から雨水を取り込み新しい管路に流す。既存の合流管が排水能力不足になり道路に雨水があふれる事態を解消することで、仙台駅西口地区の浸水被害を防止する。
from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=167847
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