福岡県久留米市は17日、有識者でつくる西鉄久留米駅周辺整備構想会議(会長・趙世晨九州大学大学院教授)の初会合を市内で開き、同駅(東町)の半径500メートル圏内を対象とする街づくりの将来像に関する素案を示した。同構想では回遊しやすい交通結節点の形成、周辺国道の交通混雑の解消、地域の価値向上など中長期の方向性を盛り込む予定。2024年度内に会合を2回程度開催し、市民への意見募集を経て、25年6月の構想策定を目指す。
市の中心部では九州新幹線の開業を機に市庁舎が立地するJR久留米駅周辺などで街の機能更新が進んだ。これに対し中心部東側の一大拠点である西鉄久留米駅の周辺は昭和末期以降、新たな商業施設の建設や既存建物の建て替え、道路の整備といった都市基盤の更新が行われておらず、低未利用地も多く存在する。
交通結節点としては西鉄久留米駅は九州内の全駅の中でも8番目の乗降客数を誇り、駅前には多くの路線バスが集まる。ただバスと歩行者の交錯が起こりやすく歩行者の安全確保に課題を残すほか、駅周辺の国道(3号、209号、322号)では交通混雑も発生している。
こうした各種の課題を受けて市は同日に示した構想素案の中に、▽回遊しやすい交通結節点▽心地よく歩ける道路▽持続的なにぎわいの確保▽地域の価値向上-などを基本的な方針として盛り込んだ。
交通結節機能についてはバス待ちの待合スペースの拡大、持続的なにぎわいの確保に向けては建物の更新などを具体策として挙げている。
整備構想策定業務はオオバが担当。
同駅の西口地区では国がバスタプロジェクトの事業展開を検討しており、市もバスタ構想と連動した市街地再開発事業の実施可能性を探っている。施行主体の検討や事業スキームの整理、資金計画の具体化などを行う再開発可能性検証業務はアール・アイ・エーが担当。
from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=168115
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