2023年1月31日火曜日

記者手帖/20年前の架空旅行

鉄道に興味を持った小学3年生の頃、両親に電車運転体験ゲーム「電車でGO!」を買ってもらった。地元・関西から遠く離れた秋田新幹線や新潟県の北越急行線などを再現したゲーム映像を見つめながら、架空の旅にのめり込んでいた◆昨年10月にJR東日本が鉄道開業150年を記念し、新幹線も含めた管内の路線を3日間自由に乗り降りできる企画切符を発売した。「せっかくの機会」と思い立ち、北越急行と秋田新幹線を経由するルートで周遊の旅に。両線とも乗車するのは初めてだったが、所々にゲーム内で見た風景が広がっていることを確認。「懐かしい」と感じる一幕もあった◆デジタルツインといった3D都市モデルを、都市計画のシミュレーションなどで活用する動きが広がりつつある。「仮想空間で何ができるのか」と当初は半信半疑だったが昨秋の旅を契機に、20年前に発展途上のグラフィックス映像で体験していたことも「一緒では」と親近感が湧き始めた◆デジタルに頼り過ぎるのは良くないが、アイデア次第で仮想空間の可能性は無限に広がるはず。3D都市モデルに対する理解を深め、記事を通じて積極的に伝えていきたい。(慶)


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今治・夢ビレッジ/愛媛県今治市に新スタジアム完成、多様な人々集まりにぎわう空間へ

◇設計は梓設計、施工はりんかい日産建設・四国通建JV
愛媛県今治市が拠点のサッカーJ3・FC今治の新スタジアムが完成--。新スタジアム建設運営会社「今治・夢ビレッジ」(今治市、岡田武史代表取締役)が、2021年11月から同市高橋ふれあいの丘に建設していた「今治里山スタジアム」が29日にこけら落としを迎えた。365日多様な人々が集まりにぎわう、心の豊かさに包まれた空間を創出。周辺の木々や緑とともに今後も成長を続ける。設計は梓設計、施工はりんかい日産建設・四国通建JVが手掛けた。

敷地面積は約5万7000平方メートル。クラブハウスなど主要施設はS造4階建て延べ8273平方メートルの規模。観客席の最前列はピッチとの距離が約8メートル、高さも30センチほどで迫力ある試合観戦を楽しむことができる。里山の港に停泊中の海賊船がモチーフ。最上階にある実況席は船に積まれたコンテナ、各階の部屋も船室をイメージした造りとなっている。
スタジアム周辺にはワイン用のぶどう畑などを設ける。福祉施設とFC今治が運営するカフェを併設した建物が今春にも竣工する予定だ。試合のない日だけにオープンするドッグランの整備も予定している。しまなみの景色を一望できる眺望の丘もあり、4月下旬には広場は豊かな緑で覆われる予定という。ランドスケープデザインは高野ランドスケーププランニングが協力した。
オープニングセレモニーが29日に開かれ、観客約5000人が新たな船出を祝った。今治・夢ビレッジはFC今治の運営会社「今治・夢スポーツ」(今治市、矢野将文社長)の全額出資子会社。同社の代表取締役会長を務める岡田氏は「このスタジアムはまだ未完。やりたいことはたくさんあるし、これからどんどん成長していかないといけない。皆さんからの期待を実行に移し、現実にしていくのがわれわれの責務。これからも力をお貸しいただきたい」と呼び掛けた。矢野社長は「いよいよ出航だ。皆さまが主人公。皆さまと共に心の豊かさを感じられるスタジアムにしていきたい」と決意表明した。
エキシビションマッチには元日本代表の内田篤人、大久保嘉人、玉田圭司、中澤佑二、松井大輔さんらが登場し、スタジアムを沸かせた。内田さんはプレー後、「欧州には7万人、8万人が入る大きなスタジアムはあるが、これだけの距離感であの雰囲気はなかなかない。サッカーはサポーターと作っていくもの。素晴らしいスタジアムだ」と絶賛した。
総事業費は約40億円。市の所有地を無償で借り受け、民設民営で整備した。観客席は5316席でスタートし、J2(1万席)、J1(1万5000席)の規模に増設できるようにしている。FC今治の23年のチームスローガンは「突き進め 光射す方へ」。3月5日、福島ユナイテッドFCを迎えて開幕戦に臨む。
観客に語り掛ける岡田氏
海賊船がモチーフ
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中日本高速会社/東海環状柿田トンネルが貫通4車線事業の節目祝う、施工は大林組

 中日本高速道路会社が岐阜県内で建設を進めている東海環状自動車道の柿田トンネルが貫通し28日、可児市柿田のトンネル坑内で貫通式が開かれた。池田光次名古屋支社長をはじめ冨田成輝可児市長、金子俊平衆院議員ら多数の関係者が出席。貫通発破、貫通点清め、貫通点通り初め、鏡開きなどを行い、土岐JCT~可児御嵩IC付近4車線化事業の節目を祝った。施工は大林組。
 式典では、池田支社長らが貫通発破のスイッチを押した。無事貫通が確認されると、秋山幸一大林組柿田トンネル工事事務所長が藤原由康中日本高速道路岐阜工事事務所長に貫通を伝え、藤原所長が「設計通り誤差無く貫通した」と報告。関係者による万歳三唱も行われた。
 池田支社長は「多くの関係者のおかげで貫通を迎えることができた。大変難しい工事だったが、施工者や協力企業の技術力により無事故での貫通となった」と感謝するとともに「今後も安全を最優先に4車線化を着実に進める」とあいさつ。冨田市長は「市民の念願を着実に進めていただき感謝する。ストック効果をしっかり発揮したい」と祝辞を述べた。
 施工者謝辞で山本裕一大林組常務執行役員名古屋支店長は「技術と経験を結集し、工程の順守と厳格な品質管理を実施した。完成まで品質や供用線の通行の安全など、万全を期して取り組む」と力強く語った。
 柿田トンネルの延長は1638メートル。掘削断面積は約80平方メートル。NATMを採用し、可児御嵩IC側から掘削を進めた。掘削着手日は2020年10月26日。工期は23年10月13日まで。供用中のトンネルとは約20メートルの距離で近接。約10メートルの低土被り区間もあったが無事、貫通することができた。
 貫通を記念し2月1日午前9時から道の駅可児ッテで貫通石の無料配布を行う。



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海建協/第1回OCAJIプロジェクト賞表彰式開く、日本のプレゼンス向上貢献

 海外建設協会(海建協、相川善郎会長)は23日、海建協と日本建設業連合会(日建連)の会員企業が海外で携わった優れた建設プロジェクトを対象にした第1回「OCAJIプロジェクト賞」の表彰式を、東京都千代田区のホテルニューオータニで開いた。14社が応募した25件の中から11件を選定。相川会長が受賞した会員企業の関係者に表彰状と記念品を手渡した。
 冒頭、相川会長は「今回受賞したプロジェクトは各地域から発信されるさまざまな要請に対し、中長期の視点に立った施工計画などが実践され、発注意図に沿う大変効果的な方策が講じられた。わが国の建設業にとって国際的なプレゼンス向上に資する成果を上げられた」とあいさつした。
 相川会長は今後の展望にも言及。世界的なインフレやウクライナ危機の長期化などを念頭に「海外建設市場は先を見通せない厳しい状況が続いている。海建協ではOCAJIプロジェクト賞を通じ日本の建設技術があらゆる困難を打開する可能性を備え、将来にわたり時代のニーズに即応し得る水準にあることを積極的に訴えていく」と述べた。
 受賞者を代表し大林組の木村隆之アジア支店土木部長は「技術者として大変誇りに思う。今回の受賞を励みに次の新たな目標として研さんを重ね、それぞれの役割をまい進したい」と謝意を示した。



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中部整備局ら/国道1号藤枝BP潮トンネルが着工、早期の全線4車線化目指す

 中部地方整備局静岡国道事務所と静岡県藤枝市は21日、国道1号藤枝バイパス(BP)潮トンネル着工式を藤枝市下藪田のトンネル西側坑口付近で開いた。自治体や地元関係者など58人が出席。葉梨こども園の園児らも参加した鍬入れ式が行われ、地域の安全や防災力向上など多方面に貢献する事業の着工と早期完成を祈願した。
 式典で稲田雅裕中部整備局長は「藤枝BPの全線4車線化は渋滞緩和や企業活動の活性化、救急医療体制の拡充などに寄与する。工事を安全、着実に進め一日も早い全線4車線化を目指す」とあいさつ。北村正平市長も「藤枝BPは安全・安心な市民生活を守るために極めて重要な道路。潮トンネルの着工で4車線化が大きく前進した」と述べ、事業の早期完成に大きな期待を寄せた。
 新東名高速道路の開通で沿線の企業進出が進み、交通量の増加で渋滞が発生。県道や街路に車両が流入し事故も多発している。このため、藤枝市仮宿(広幡IC)~島田市野田(野田IC)間の延長10・7キロを4車線化することで渋滞を緩和し事故率を低下させ、地域の安全・安心を守る。2016年4月に事業着手した。1号藤枝BP潮トンネル工事の概要は、工事延長500メートル、トンネル掘削延長318メートル。施工場所は藤枝市潮~下藪田。施工は飛島建設が担当。



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2023年1月30日月曜日

きみに期待/日水コン/DXソリューション部課長・富永昌伸さん

◇挑戦する姿を見せたい
DXソリューション部で地方自治体に利用してもらうための下水道管路台帳システムの販売や、浸水対策に役立つリアルタイム浸水予測システムの販売などを担当する。最近では小型合成開口レーダー(SAR)衛星の利活用の検討にも取り組む。「現在販売しているシステムをベースに、新たなソリューションが生まれるような機能改良を図っていきたい」と日々奮闘中だ。
入社後は東京本社の下水道事業部に配属され、下水道計画を中心に10年程度勤務した。2015年から企業会計移行支援業務に従事し、20年に現職に就いた。管理職としての目標は「新しいことに挑戦している姿を後輩たちに見せること」。挑戦を続ける自分の姿に感化された後輩が、新しい提案を持ってくる。そんな組織づくりを目指している。
「明朗快活なタイプ。持ち前の企画力、行動力、調整力をバランス良く発揮し、新たな領域拡大に取り組んでいる」と富永課長の人柄を語るのは、DXソリューション部の後藤光彦部長。「多忙な中でも仕事と子育てを両立している。その姿勢を後輩が見ることで、チームの活性化やマインド醸成につながるのではないか」と期待を寄せる。
(とみなが・まさのぶ)
富永課長(右)と後藤部長

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奥村組/テレビCM新作放映開始/シリーズ6年目突入、最新映像技術を駆使

奥村組は、建設の仕事が好きな同社社員を俳優の森川葵さんが演じるテレビCM「建設LOVE!奥村くみ」の新シリーズを制作した。「電気をつくる編」と、無声映画の「弁士」さながらに奥村組の歴史や未来を熱弁する「メタバース弁士編」の2話。同社が協賛し29日に開催された「第42回大阪国際女子マラソン」の番組から放映を始めた。
シリーズは6年目に突入。今回は最新技術のバーチャルプロダクション対応の巨大LEDディスプレーを備えたスタジオで撮影した。
「電気をつくる編」は同社の施工実績が浮遊する抽象空間から北海道のバイオマス発電所にワープ。さまざまな取り組みを紹介する。「メタバース弁士編」ではタキシード姿の森川さんが演じる弁士が巨大な映像をバックに奥村組を熱弁。創業者の奥村太平が「しゃべる人形」として登場し合いの手を入れる。声を奥村太加典社長が熱演している。森川さんは「今年も建設LOVE!なCMがたくさん届くことを願っている」とコメントを寄せた。br />
CMシリーズは6年目に突入

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風力発電導入、順調に拡大/ウインドファーム認証の審査期間短縮が課題

国内で風力発電の導入が順調に拡大している。日本風力発電協会(JWPA、加藤仁代表理事)によると、2022年末時点の累積導入量は479・5万キロワットで、10年末時点(233・6万キロワット)から2倍以上に進展。特に洋上風力発電は、官民共通の導入目標の達成に向け「日本版セントラル方式」の導入や排他的経済水域(EEZ)の活用を可能にする法整備の検討が進む。一方、事業者からはさらなる規制緩和を求める声が上がっている。

課題の一つが、ウインドファーム認証の審査期間だ。風力発電事業では建設に至るまでに、風況など現地条件の調査、それを踏まえた風車などの強度や安全性など設計上の確認(ウインドファーム認証)といった段階を踏む必要がある。
港湾内で洋上風力発電事業を推進する電力事業者は「ウインドファーム認証に時間がかかり過ぎる」と指摘。同認証は第3者機関が行うため、機関の種類や案件ごとに異なるが、審査に2~3年かかるケースもあるという。あるゼネコンの幹部も「施工者は資機材の調達計画を立てにくい。市場形成のブレーキになるのでは」と警鐘を鳴らす。
政府は同認証と、国の審査を一本化し手続きを簡素化するなど、審査全体で期間短縮に努めてきた。同認証の前段で行う現地条件の調査でも、政府が関与を強める日本版セントラル方式の導入で事業の迅速化を目指す。ただ、ウインドファーム認証自体への改革は手つかずの状態だ。
50年カーボンニュートラル(CN)を打ち出した菅政権から岸田政権へと変わり、再生可能エネルギー政策がトーンダウンしたと見る向きもある。同じ脱炭素電源に位置付けられる原子力発電への政策対応が強化されているためだ。一方、MHIベスタスジャパンのの山田正人社長は「(再エネと原子力は)トレードオフの関係ではない」と指摘。CNの達成には電源内でシェアを奪い合うのではなく、脱炭素電源全体での拡大を重視する。
そのためにも、再エネの事業を後押しする規制緩和、基地港湾など事業を下支えする基盤施設の整備を着実に進める必要があり、実現には官民の協力が不可欠といえる。政府は20年末を最後に開かれていない洋上風力に関する官民協議会について「時期は未定だが、開催しようと思っている」(資源エネルギー庁担当者)とし、連携強化に前向きな姿勢を示している。
風力発電の導入拡大にはさらなる規制緩和と官民連携が求められる(写真はイメージ)

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凜/ミライト・ワン・渡辺奈南香さんと吉田陽菜さん、女性が活躍できることを証明

 ミライト・ワンの渡辺奈南香さん=写真右=と吉田陽菜さんが、2022年11月4~7日に東京都内で行われた「第60回技能五輪全国大会」の情報ネットワーク施工職種で共に銅賞を獲得した。渡辺さんは1年目に賞を取れず、2、3年目が敢闘賞。悲願のメダル獲得に「取れて良かった」と笑みがこぼれる。吉田さんは2回目の出場。「メダルを取れてうれしいがもう少しできた」と厳しく評価する。
 身近な存在に建設業はいなかったという2人。渡辺さんは就職に強い工科高校で学び、電気工事士の資格を取る中で手先を動かす仕事に就きたいと入社した。吉田さんは学生の頃女性が競技に臨む姿が印象に残り憧れを抱いた。「技能五輪に出たい」との思いで飛び込んだ。
 入社してからは基本的に技能五輪に特化した訓練に励む。スピードと見栄えが求められ「どう効率良く作業したらいいかを考えながら訓練するのが大変だった」と渡辺さん。先輩に教えてもらいながら正確さを磨いた。吉田さんも普段から効率を考えて生活し、競技で生かしているという。
 技能五輪を引退する渡辺さんは今後、選手指導や技能研修のインストラクターとしてサポートに徹する。「業界や技能五輪にもっと女性が携わってほしい」と期待を込める。次の大会で金メダルを狙う吉田さんは「技能五輪で培った技術力を生かしたい。女性でもできると証明したい」と力を込める。
 (わたなべ・ななか)(よしだ・はるな)



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2023年1月27日金曜日

全建協連/女性用ユニホームデザインコンテスト/入賞作品発表会のPRポスター作成

 全国建設業協同組合連合会(全建協連、青柳剛会長)は、5年ぶりに実施している女性用ユニホームデザインコンテストの「入賞作品発表会」をPRするためのポスターを作った=写真。600枚程度を印刷し、国土交通省や団体などに配布。同発表会は2月22日に東京・西新宿の東京モード学園コクーンタワーコクーンホールAで開く。
 最優秀作品は昨年10月18日に同所で開いた公開審査会で選定。同発表会の会場にはランウエイが設けられ、実際のデザインを採用したユニホームがお披露目される。
 建設業の女性活躍が広がる中、担い手確保に向け新4K(給与・休暇・希望・かっこいい)産業としてのイメージアップにつなげる。


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国交省/道路協力団体のロゴマーク決定/認知度向上に活用

 国土交通省は身近な道路の清掃や道路空間のにぎわい創出などに自発的に取り組む「道路協力団体」のロゴマークを決定した。指定団体や全国の道路管理者への募集を通じて選んだ。今後は各団体が活動する際に積極的に活用してもらい、制度の認知度向上につなげる。
 ロゴマークは指定団体と道路管理者の協力をイメージして2人の人をあしらった図案に、国土に伸びる道路のデザインを重ね合わせた。カラーリングには国土の豊かな環境を表す緑と青を選んだ。
 道路協力団体制度は2016年の道路法改正で設けた。路面の清掃や花壇の整備、段差解消のための簡易な工事といった活動に自発的に取り組む法人などを、道路管理者が指定する。指定後は業務に必要となる道路占用の手続きが円滑化される。オープンカフェやレンタルサイクルなど、道路空間を使った収益活動が可能になるメリットもある。
道路協力団体のロゴマーク(報道発表資料から)

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建築へ/俳優・田中道子さんに聞く/1級建築士合格で夢へ前進

 大手芸能事務所のオスカープロモーション(東京都港区、石川薫社長)に所属する俳優の田中道子さんが、2022年度の1級建築士試験に合格した。撮影や舞台稽古など仕事の合間に地道に勉強を積み重ね、初挑戦で合格を勝ち取った。今は俳優を続けながら実務経験を取得する道を模索中。建築士との二刀流で活躍する目標を見据え、「まだまだ通過点」と気を引き締める。多様性が求められる時代の中、新たなロールモデルに挑戦していく。
 --受験までの経緯を。
 「ゲームソフト『ファイナルファンタジー』の街のデザインに憧れて大学で空間造形学科に入った。そうしたら現実の空間を学ぶ建築だった。最初は落ちこぼれだったが、ゼミに入り、ランドスケープの先生に『建築と教育は結び付いていて、感受性や発想力を育てていける』と聞いた。父が教師で子どもの成長に携わりたいと思っていて、建築の仕事に魅力を感じた。学校を卒業し2級建築士を取った」
 「まだ1級は先だと思っていた直後に、今の事務所に声を掛けていただいた。アクション俳優に憧れていた。建築の仕事は何歳でもできるが、芸能の仕事は今しかできない。後悔したくないと飛び込んだ。1年くらいたって建築の実務を積ませてほしいと直談判したものの『何のために東京に来たのか』と言われ、いったんは諦めたが、建築士への夢は捨てられなかった。その後、実務経験がなくても挑戦できるように(制度が)緩和されたと聞いた。コロナ禍で自宅待機した時に勉強しようと考え、一念発起した」

 --受験対策は。
 「21年10月に始めた。2級建築士の時から勝手が分かっている総合資格学院(岸和子学院長)に通った。1級建築士の合格には1000時間の勉強が推奨されていた。実務を積んでいないため、それだけでは足りないと1200時間を目安にした。学科試験までの期間は約1年で、逆算すると月100時間、週25時間となる。仕事上、明日の予定が前日にならないと決まらず、1日拘束されることも多い。とにかく前倒ししながら取り組んだ。休日は12時間勉強した」
 「学校では、今まで言われたことがないくらい厳しく指導された。『吹き抜けの下の階にトイレを配置しては駄目』など指摘されたことはすべてノートに書いた。課題は最下位くらい下手で指摘も多かったが、逆に先生から言われたことは全部守ろうと考えた。試験には、ちょうどよい緊張で臨めた。奇跡的にいつもよりうまくいった」

 --今後の展望を。
 「免許登録には実務経験が必要になる。継続的でなくても良いため、ドラマが入っていない時などスケジュールを見ながら挑戦したい。どこまで可能か分からないが、公共事業や大規模建築に関わりたい。近未来的なスマートシティーにもロマンをくすぐられる。生半可な気持ちでできるとは思っていないが、芸能の仕事で得たものも生かしながら、建築で新しいことがしたい。出産して復帰できていない友人がいる。託児所があって働きやすい女性設計士軍団を作れたらという思いもある」
 「コロナ禍で、副業や二足三足のわらじが受け入れられる時代になってきた。芸能一筋も格好良いが、二刀流や三刀流で活躍する人がいても良いのではないか。自立したオールマイティーな女性が小さい頃からの理想像だった。フレキシビリティーのある生き方をして、『私もやってみよう』と思ってもらえるような存在になりたい」
 「ドラマでは視聴者や監督に面白いと思ってもらえるように表現している。内容は違うが、建築でクライアントの要望に応えることともつながっていると思う。東日本大震災が起きて衣食住の仕事の尊さや貴重さを感じ、生活に密接に関わる部分に即座に対応できるプロになりたいと思った。試験には合格したが卵から生まれていないくらいで、まだまだ通過点だ。合格の報道を見た60代男性から、『諦めていたが建築士に挑戦したい』とお手紙をいただいた。それだけでも意味があると思った。だからこそ、もっともっと頑張りたい」。
 (たなか・みちこ)2013年静岡文化芸術大学デザイン学部空間造形学科卒。同年、2級建築士に合格。ミス・ワールド2013日本代表、世界大会ベスト30。ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」や大河ドラマ「西郷どん」、映画、舞台、バラエティー番組などで活躍中。静岡県出身、33歳。
舞台稽古で時間がない中で取り組んだ課題には指摘事項が多く記されている。「練習不足と言われて泣いて帰った」と今は笑顔で話す

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大阪府門真市駅前地区再開発、事業協力者に前田建設ら4者グループ/準備組合

 大阪府門真市の京阪本線門真市駅前の複合ビル「門真プラザ」(新橋町)の建て替えに向け、地権者でつくる再開発準備組合は、前田建設を代表とするグループを事業協力者に選定した。門真市など行政機関の支援を受けながら再開発事業の実現を目指す。準備組合は2023年度に都市計画決定し、24年度の本組合設立、26年度の着工を目指している。
 門真市駅前地区市街地再開発準備組合が11日に臨時総会を開き、前田建設グループを事業協力者にすることを決めた。他の構成員は野村不動産、京阪電鉄不動産、旭化成不動産レジデンスの3社。
 門真プラザは、市などによる門真市駅前再開発事業で1973年に完成した複合施設。78年から市や民間企業が出資する第三セクター「門真都市開発ビル」が管理している。施設規模はSRC造地下1階地上12階建て延べ約4万1660平方メートル。市営住宅20戸や分譲住宅35戸、店舗などで構成し、老朽化や耐震性に課題がある。
 予定する事業名は「(仮称)門真市駅前地区市街地再開発事業」。事業区域は約1・9ヘクタールを想定。市の玄関口にふさわしい都市機能を導入し、駅前広場などを整備することでにぎわいと交流の拠点を目指す。市営住宅と分譲住宅または賃貸住宅、商業・業務、駐車場機能などの導入をイメージしており、今後は地権者のほか、事業協力者の意見などを踏まえ、具体的な施設計画や収支計画を検討する予定だ。
 事業協力者は▽基本計画案(都市計画素案)の立案▽事業計画案の策定支援▽組合設立までの事業資金の立て替え▽保留床処分▽権利者の合意形成支援-などの役割を担う。
 コンサルタントはユーデーコンサルタンツが担当する。



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2023年1月26日木曜日

創刊95周年インタビュー/日本建設業連合会・宮本洋一会長

◇担い手確保へ新4K産業に
安心・安全で持続可能なより良い「国のかたち」を実現するため、建設産業が果たしていく役割は大きい。10月に創刊95周年を迎える日刊建設工業新聞は今年、「国のかたちを考える-建設産業が描く未来ビジョン-」と題したキャンペーンを展開する。その一環で日経CNBCの番組などにレギュラー出演している経済キャスター・曽根純恵さんがインタビュアーとなり、主要建設団体の首脳らに迫るインタビューシリーズを掲載していく。第1回は日本建設業連合会(日建連)の宮本洋一会長に登場していただいた。

□想定外リスクを反映した契約に□
--日本経済が長年にわたり停滞している中で、建設産業の経営環境はどう変化してきているのでしょうか。
「昨年はロシアによるウクライナ侵攻や中国のゼロコロナ政策など、世界中に大きな影響を及ぼす事態が相次ぎました。建設業にとっても海外から資材を調達するのが難しくなり、(建設資材)価格も1年半前に比べ2~3割程度上昇し、大きな痛手となりました。政府には適切な価格転嫁の施策に注力していただいているものの、思うように進んでいないのが現状です。建設業の仕事は契約締結後から実際に着工するまで一定のリードタイムが生じます。その間に値上がりすると非常に困ることになります」
--主要ゼネコンの2022年4~9月期決算を見ると、確かに利益率が低下しているようです。
「建設市場は今、安定した需要があるのにもかかわらず、多くの会社で利益という質的なものが悪くなっています。資材価格が変動した場合、公共工事が中心の土木では標準請負契約約款で定められたスライド条項を適用していただいています。一方で民間工事は国の中央建設業審議会(中建審)で決めた民間の契約約款がありますが、実際の契約に反映されていないケースもかなり見られます」
--民間発注者に適切な対応を促す仕組みが必要なのでしょうか。
「民間工事は総価契約を採用しています。このため発注者には資材価格などが契約期間中に高くなろうが安くなろうが関係ないという考えがあります。今回のような急激な価格高騰に対しては、発注者と受注者がウィン・ウィンの関係の中で、適切なリスク分担を行うことが重要です。民間契約の在り方を国に議論してほしいとお願いしてきた結果、国土交通省が『持続可能な建設業に向けた環境整備検討会』を昨年立ち上げていただいたのは大変ありがたいことです」
--価格転嫁の動きは着実に進み出しているのですね。
「日建連は昨年4月に業界共通の資料として価格高騰の現状を整理したパンフレットを作成し、会員各社が発注者に対し価格転嫁への理解を求めています。現時点で大きく変わったということはないのですが、少しずつ相談に乗っていただいているとも聞いています。まだまだ道半ばの状況です。高騰する資材価格などのコスト上昇分を、資材納入業者や協力会社に適正な支払いを進めるためにも適切なリスク分担が不可欠です」

□大切なのは強靱化事業継続□

--「新しい資本主義」を掲げる岸田政権は、経済政策で賃上げに最も力を入れて取り組んでいます。
「私が入社した約50年前、職人さんや親方は今と比べものにならないほど稼いでいました。仕事が終わるとよく声を掛けてもらい食事に連れて行ってもらったものです。ところが現在、日本全体の賃金は世界でも極めて低い水準にあります。働いている人たちが我慢することで日本経済は持ちこたえている状況です。まずは国が賃上げの環境をつくることが重要だと考えます」
「建設業界では現在、多くの団体や国交省などが連携し、技能者の能力や保有資格などを見える化する建設キャリアアップシステム(CCUS)の普及に努めています。これは技能者の適切な評価に基づく賃金の支払いにもつながるものです」
--政府は公共事業の入札で賃上げ表明企業を優遇する取り組みも進めています。
「日建連の会員企業で見ると、売り上げに占める公共工事の比率は2割程度です。その受注のために会社全体で賃上げをするというのは大変なことです。賃上げという趣旨は賛同できますが、賃上げを実現できなかったら減点するといった制度の運用には見直しが必要ではないでしょうか」
--公共分野は国土強靱化も進められており、底堅い需要が期待できるのではないでしょうか。
「大雨や台風、地震などによる自然災害が毎年のように各地で発生しています。インフラの老朽化による事故も増加傾向です。大切なのは強靱化のための事業を継続していくことです。政府には『防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策』の後継となる、事業費やスケジュールなどを示した新たな中長期の事業計画を策定することに期待しています」

□4週8閉所の実現を目指して□

--最近の若者は就職先を考える際、休みが多いことを最も重視しているとも聞きます。
「今は週休2日が当たり前の世の中です。建設現場も若い人が働きやすくするために最低限土日を休みにして、その上で有給休暇もきちんと取得できるようにする。そのためには発注者の理解も不可欠で、十分な工期を確保する必要があります。特に民間発注者の理解が欠かせません。日建連は自前で開発した、週休2日を前提に建築工事の工期が自動算出できる『建築工事適正工期算定プログラム』の活用を呼び掛けるなど、4週8閉所の実現を目指して取り組んでいます」
--建設現場でAIやロボットといった最先端の技術はどのような効果を発揮するのでしょうか。
「現在の技術では、例えばのり面の整形も機械にGPS(衛星利用測位システム)の情報を入力するだけで可能となっています。インフラのメンテナンスでは、近くから目視で行っていた構造物の点検をドローンで行えるようになっています。建築工事で資機材などを高層階に運ぶようなロボットも実用化されています」
「24年4月に時間外労働の罰則付き上限規制が建設業に適用されます。こうした規制に対応するため、ICTを含めたさまざまな先端技術も活用し、労働時間を短縮していくことが必要です。人でなければ難しい細かな作業も機械やロボットで行えるようにすることが、これからの課題の一つです。新技術の開発に取り組む企業が幅広く公共発注機関の入札に参加できるよう、日建連として東京大学と共に建設産業全体の協調領域について標準システムの構築に取り組んでいます。国交省にも仕様の共通化などの対応をお願いしています」

□すべての人が気持ち良く働き続けられる環境を□

--女性活躍推進に向けたけんせつ小町の活動について教えて下さい。
「建設業で働く女性の愛称がけんせつ小町です。その活動はさまざまで、現場で女性が働きやすくすることを考え、まずは女性専用のロッカーやトイレを設置するなどしてきています。近年はダイバーシティー(多様性)を尊重する考え方も広がっています。日建連は昨年11月に『ちゃく、ちゃく』という新たなキャッチコピーを決め、男性も含め建設業で働くすべての人たちが気持ち良く働き続けられる環境整備を着々と進めていきます」
--建設産業の未来を担う若い人たちへのメッセージをお願いします。
「建設産業は人の生活基盤や産業基盤をつくり維持管理して守り、またつくり直していく大事な仕事です。今後もそうした役割を果たしていく産業としてなくなることはありえません。ただそういった仕事を続けていくためには、将来にわたり現場で働いていただく技能者を確保していく必要があります。働く環境は他の業界と遜色なく、休みも取れて十分な給料も稼げる。こういった建設業の新4K(給与・休暇・希望・かっこいい)への変革を言葉だけでなく実現していきます。曽根さんにはぜひ出演されている番組でも建設産業への応援をお願いします」。

〈聞き手〉
キャスター・曽根純恵(そね・すみえ)さん
中央大学経済学部国際経済学科卒。2001~09年TBSニュースバード(現TBS NEWS)でキャスターを務める。09年4月から日経CNBCに出演。神奈川県出身。
宮本会長

曽根さん
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大分県/庄の原佐野線下郡・明野工区、区間変更や都計手続き完了

大分県は「都市計画道路庄の原佐野線(下郡・明野工区)」(大分市下郡南~明野西、延長約1・6キロ)の整備について早期の補助事業採択を国に要望している。事業区間の変更とそれに伴い事業費を約20億円増額し約270億円とする事業再評価が有識者らの県事業評価監視委員会で了承され、2022年12月に都市計画変更手続きを完了し事業化に向けた条件が整った。事業採択されれば測量や調査、設計などに着手する。
下郡・明野工区は21年度に県事業評価監視委で事前評価を行い、23年度の事業化を目指すことを妥当と評価された。この段階で事業区間の延長は約1・3キロだったが、その後、起点側に接続する事業中の下郡工区の連続高架橋部分約300メートルを下郡・明野工区に含める形で事業区間を変更。22年11月の県事業評価監視委で再評価を審議し了承された。
再評価書によると事業内容変更後の重要構造物は本線の連続高架橋が延長914メートル。ランプ部の橋梁230メートルは従来計画から変更はない。これら以外は土工部となる。車線数は4車線、設計速度は時速60キロ。幅員は車道が13メートル、これに歩道や自転車道を含めると22メートル、ランプがある高架部は最大61メートル。
概算事業費のうち約6割を橋梁工が占める。費用便益費(B/C)は前回評価より0・1下がり1・6となる。23年度に事業採択されれば23~24年度に測量や調査、設計と併せて事業内容変更前に下郡工区だった区間の橋梁下部工を進め、25年度の用地取得着手、28年度以降の工事本格化、36年度の事業完了を想定する。
整備されれば大幅な交通の転換により県道大分臼杵線の交通渋滞緩和や所要時間短縮が図られるほか、浸水時の避難路の確保などの効果が見込まれる。
庄の原佐野線は大分市の東西骨格軸となる重要な路線。延長約15・35キロのうち起点から約6キロが地域高規格道路大分中央幹線道路として事業化され、このうち起点から約5・1キロが開通済み、これ以外の約0・9キロが下郡工区として事業中となっている。


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石神井公園駅南口西再開発(東京都練馬区)/特定業務代行者は前田建設に

東京都練馬区で第1種市街地再開発事業を計画する「石神井公園駅南口西地区市街地再開発組合」は、再開発ビルの施工を任せる特定業務代行者を前田建設に決めた。プロジェクトでは総事業費約229億円を投じ、2棟総延べ約3・4万平方メートルの再開発ビルを整備する。権利変換計画の認可を経て、2024年4月の着工、27年3月の竣工を目指す。
計画区域は石神井町3(区域面積約0・6ヘクタール)。西武池袋線石神井公園駅の南側に隣接する。組合には参加組合員として野村不動産が参画。事業コンサルタントと基本・実施設計はアール・アイ・エーが手掛けている。特定業務代行者の業務には新築施工のほか、プロジェクトの推進支援や既存建物の解体も含む。前田建設は準備組合の段階で事業協力者としてプロジェクトに加わっていた。
区域北側の「北街区」(敷地面積3082平方メートル)には地下2階地上26階建て延べ3万1260平方メートルの施設を整備。低層階に商業、公益施設が入り、中高層階は住宅となる。南側の「南街区」(同525平方メートル)には9階建て延べ2800平方メートルのビル1棟を建て、商業施設とオフィス、住宅を設ける。最高高さは北街区が都市計画上限の約100メートル、南街区が約35メートルを想定している。
再開発と連動し、区域を東西に貫く都市計画道路「補助232号線」(未整備区間約220メートル)も整備。再開発区域内の区間(延長約90メートル)は再開発プロジェクトと一体で整備し、安全な歩行者空間や広場なども設ける。再開発区域を除く区間は区施行の予定で、既に都から事業認可を受けている。
区は23年度予算案で再開発事業の支援など、石神井公園駅周辺の街づくりに28億98百万円を計上した。
再開発ビルの完成イメージ(都の報道発表資料から)

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大成建設/遠隔操縦式水中作業機を硬岩掘削にも対応、アタッチメント2機種追加

大成建設は、ダムのリニューアル工事などで行う水中掘削作業向けに開発した遠隔操縦式水中作業機(T-iROBO UW)に硬岩掘削専用の新型アタッチメントを加えた。岩盤掘削に先立ち掘削境界に連続孔を設ける機種と、その後に行う岩盤せん孔と割岩を一体で行う機種の2タイプ。既存のアタッチメントを組み合わせることで、軟質な堆積土から硬質な岩盤まで地質条件に応じた水中掘削が可能になる。
「T-iROBO UW」は2014年に同社とアクティオ、極東建設の3社で共同開発した。水上の台船から湖底地盤にシャフトを降ろし、これに沿って昇降する作業機に各種アタッチメントを設置。マシンガイダンスにより砕岩から掘削、ずり処理、精密測深、撮影など一連の水中作業が遠隔操作できる。潜水士が必要なく安全性が向上。大がかりな仮設桟橋も削減でき工期短縮を実現する。
これまでに堆砂や土砂、軟岩を対象とした7機種のアタッチメントを開発済みだ。硬岩専用の新型アタッチメントでは「連孔スロットせん孔アタッチメント」を使い岩盤の掘削境界に連続して穴を開ける。その後、岩盤せん孔用のダウンザホールハンマーと割岩用の油圧パッカーを備えた「せん孔・割岩一体型アタッチメント」に切り替える。まず掘削岩盤に油圧パッカー挿入孔を開け、油圧パッカーを挿入後、くさびを圧入して岩盤を押し広げ亀裂を発生させ割岩する。最後に油圧ブレーカーで二次破砕を行う流れとなる。
新機種導入に伴いマシンガイダンス機構を改良しアタッチメント先端の位置精度を高めた。作業機の油圧システムも改良。初動速度を通常の10分の1の低速かつ一定で操作できる微操作モードを増設した。
同社はダムのリニューアルをはじめ各種水中掘削工事に提案、活用することで工期やコスト縮減、作業の安全確保に努めていく。25日に同社東京支店PC工場(千葉県成田市)で実機のデモを報道陣に公開した。
せん孔・割岩一体型アタッチメントの実機デモ
遠隔操作室
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公共事業でCM方式活用広がる、小規模建築や土木新設維持に/国交省調べ

国土交通省は公共事業で活用されているCM(コンストラクションマネジメント)方式の実態調査を行った。関係業界団体に2021年度まで累計で受注したピュア型CM業務を聞いたところ、建築事業で21社・340件、土木事業で26社・180件の計47社・520件の実績があった。ここ数年、建築は小規模案件、土木は災害復旧以外の新設・維持案件で活用が広がっている。国交省は技術職員が少ない地方自治体などのマンパワー不足を補完する有効な仕組みとして引き続き活用を促していく。

建築は日本コンストラクション・マネジメント協会、土木は建設コンサルタンツ協会の加盟企業に受注実績を聴取。いずれも公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)改正でCM方式が位置付けられた14年度以降、契約件数が大きく伸びている。過去3年は建築が19年度36件、20年度50件、21年度31件、土木は19年度10件(うち災害復旧3件)、20年度35件(15件)、21年度36件(20件)。
建築は庁舎や学校、病院の整備事業での活用が多い。市区町村の活用が5割を超え、発注自治体のうち人口10万人未満は3割、建築職員数10人以下は2割を占める。事業費30億円未満の小規模案件が増加傾向にあり、小規模自治体の庁舎建て替えなどに業務範囲が広がっているようだ。基本計画・基本設計など建築事業の上流段階からCM方式を導入した案件は8割で、複数年にまたがる業務も半数以上に達している。
都道府県発注が主体の土木は災害復旧で先行。ただ災害復旧で実績がなくても新設・維持で活用する地域が徐々に増えている。災害復旧で一度経験した自治体が、建築を含む他の事業で活用を繰り返すケースも多いという。国交省は自治体の契約担当者らが参加する会合などで調査結果を示しながらCM方式の有効性などを紹介していく方針だ。


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回転窓/海洋生物の異変

今年に入り海洋生物の話題が相次いでいる。大阪湾の淀川河口近くに全長15メートルのクジラが迷い込み、鳥取県岩美町の海岸には深海に生息するダイオウイカが漂着。東京湾でもトドとクジラが立て続けに確認された▼珍しさもあり愛称が付くなど注目されるが、日本近海での海洋生物の異変は楽観視できない。専門家によると温暖化で海水温の高い状態が続き、生物の分布範囲が北に広がっているという▼人間の社会活動に伴う温室効果ガスを主因とする気候変動の影響が、やはり地球に住む多くの生き物に波及しているのだろうか。地球規模で広がる環境問題の解決には、国際連携の推進とともに個人や企業が省エネ・創エネの取り組みを重ねていくしかない▼先日公表された国連らの報告書で、南極上空のオゾン層が2066年ごろまでに回復する見通しが明らかになった。1985年にオゾンホールが発見されて以降、オゾン層を破壊する化学物質を国際的に規制。80年以上をかけて回復させることができそうだ▼世界は低炭素から脱炭素へと大きくかじを切っている。オゾン層保護を気候変動対策の先行例にしていきたい。


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大分県/庄の原佐野線下郡・明野工区、区間変更や都計手続き完了

 大分県は「都市計画道路庄の原佐野線(下郡・明野工区)」(大分市下郡南~明野西、延長約1・6キロ)の整備について早期の補助事業採択を国に要望している。事業区間の変更とそれに伴い事業費を約20億円増額し約270億円とする事業再評価が有識者らの県事業評価監視委員会で了承され、2022年12月に都市計画変更手続きを完了し事業化に向けた条件が整った。事業採択されれば測量や調査、設計などに着手する。
 下郡・明野工区は21年度に県事業評価監視委で事前評価を行い、23年度の事業化を目指すことを妥当と評価された。この段階で事業区間の延長は約1・3キロだったが、その後、起点側に接続する事業中の下郡工区の連続高架橋部分約300メートルを下郡・明野工区に含める形で事業区間を変更。22年11月の県事業評価監視委で再評価を審議し了承された。
 再評価書によると事業内容変更後の重要構造物は本線の連続高架橋が延長914メートル。ランプ部の橋梁230メートルは従来計画から変更はない。これら以外は土工部となる。車線数は4車線、設計速度は時速60キロ。幅員は車道が13メートル、これに歩道や自転車道を含めると22メートル、ランプがある高架部は最大61メートル。
 概算事業費のうち約6割を橋梁工が占める。費用便益費(B/C)は前回評価より0・1下がり1・6となる。23年度に事業採択されれば23~24年度に測量や調査、設計と併せて事業内容変更前に下郡工区だった区間の橋梁下部工を進め、25年度の用地取得着手、28年度以降の工事本格化、36年度の事業完了を想定する。
 整備されれば大幅な交通の転換により県道大分臼杵線の交通渋滞緩和や所要時間短縮が図られるほか、浸水時の避難路の確保などの効果が見込まれる。
 庄の原佐野線は大分市の東西骨格軸となる重要な路線。延長約15・35キロのうち起点から約6キロが地域高規格道路大分中央幹線道路として事業化され、このうち起点から約5・1キロが開通済み、これ以外の約0・9キロが下郡工区として事業中となっている。



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2023年1月25日水曜日

東京・葛飾区/私学事業団から敷地6・8万平米取得/新小岩駅近くにサッカー場建設

 東京・葛飾区が、日本私立学校振興・共済事業団(私学事業団)が保有する約6・8万平方メートルの土地を取得するための協定を近く締結する。JR新小岩駅に近接する土地を活用し、サッカーJリーグが定める基準に応じたサッカースタジアムの建設を視野に入れる。2023年度の当初予算案に関連費用を計上する方針で、9月の区議会定例会に議案を提出する。24年3月に土地を取得する予定だ。  取得する土地は私学事業団の総合運動場。所在地は東新小岩1の113の7~8、280の1(地名地番、敷地面積6万8103平方メートル)で、JR新小岩駅の東側に位置する。  施設規模や整備費などは未定。ただ、同区を本拠地とするサッカークラブ南葛SCがJリーグ1部(J1)に昇格するのを見据え、スタジアム基準で定める「入場可能数1万5000人規模」が妥当としている。国内のスタジアムなどを参考に建設コストは約130億~150億円、維持管理・運営費を約2・9億~3・3億円と試算している。  葛飾区は2月7日に公表を予定する23年度当初予算案に土地の取得費などの関連予算を計上する予定。東京都の産業連関表を基に算定した施設建設時の経済波及効果は約316億~364億円と予想する。人気サッカー漫画「キャプテン翼」で町おこしを目指す同区はスタジアムを通じ、さらなる地域振興を狙う。
取得する総合運動場の位置

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中部整備局ら/国道1号藤枝BP潮トンネルが着工、早期の全線4車線化目指す

 中部地方整備局静岡国道事務所と静岡県藤枝市は21日、国道1号藤枝バイパス(BP)潮トンネル着工式を藤枝市下藪田のトンネル西側坑口付近で開いた。自治体や地元関係者など58人が出席。葉梨こども園の園児らも参加した鍬入れ式が行われ、地域の安全や防災力向上など多方面に貢献する事業の着工と早期完成を祈願した。  式典で稲田雅裕中部整備局長は「藤枝BPの全線4車線化は渋滞緩和や企業活動の活性化、救急医療体制の拡充などに寄与する。工事を安全、着実に進め一日も早い全線4車線化を目指す」とあいさつ。北村正平市長も「藤枝BPは安全・安心な市民生活を守るために極めて重要な道路。潮トンネルの着工で4車線化が大きく前進した」と述べ、事業の早期完成に大きな期待を寄せた。  新東名高速道路の開通で沿線の企業進出が進み、交通量の増加で渋滞が発生。県道や街路に車両が流入し事故も多発している。このため、藤枝市仮宿(広幡IC)~島田市野田(野田IC)間の延長10・7キロを4車線化することで渋滞を緩和し事故率を低下させ、地域の安全・安心を守る。2016年4月に事業着手した。1号藤枝BP潮トンネル工事の概要は、工事延長500メートル、トンネル掘削延長318メートル。施工場所は藤枝市潮~下藪田。施工は飛島建設が担当。
園児らも参加した鍬入れ式
完成イメージ(中部整備局提供)
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山形県/酒田港外港地区高砂埋立用護岸整備(酒田市)、3カ年で事業費112億円

 ◇23年度に調査設計業務発注  山形県は、酒田港の外港地区で計画する「高砂埋立用護岸整備」事業を本格化する。2024年度の着工に向け、調査設計業務を23年度発注する方針。事業期間は23~25年度の3カ年を計画している。事業費は約112億円。前段階の概略設計はニュージェックに委託していた。護岸は延長810メートル(前面650メートル、側面160メートル)を計画。冬季波浪の越波や船舶の航行波から背後地を守るため、重力式ケーソン構造を想定している。  プロジェクトは港湾管理者の県が実施する。公共事業評価監視委員会(委員長・下平裕之山形大学教授)の事前評価で「事業実施は妥当」との判断を受けている。整備箇所は酒田港の中央部にある外港地区で、主に外貿コンテナを取り扱っている国際ターミナルの前面に護岸を新設する。北防波堤の内側で計画する航路浚渫で発生する土砂の受け入れ場所になる。埋め立て容量は85万立方メートルを見込む。  26年度を想定している浚渫土砂の受け入れ開始を見据え、県は23年度に整備事業に着手する方針。公共事業評価監視委に提出した資料によると、ケーソン56函、消波ブロック約2・5万個の製作を計画している。消波ブロックは護岸の前面だけに設置する。  護岸の新規整備で浚渫土砂の安定処分が可能になり、酒田港周辺地域の環境悪化が回避できると見る。23年度に調査設計業務を発注して消波機能や経済性、施工性に優れた護岸の構造を最終的に決定。26年度の完成を目指し着工することになる。  埋め立て完了後の土地は、国際ターミナルの機能拡充やクルーズ船着岸機能の補完などに利活用する方針。酒田港の中長期構想で外港地区は、輸送環境の変化に伴う増加貨物への対応として、背後地への物流関連機能誘致、隣接企業との連携を目指す。今後想定される洋上風力発電関連の建設を踏まえ、必要なインフラとしての港湾機能も強化する。
酒田港外港地区の将来イメージ(山形県提供)

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森ビル/虎ノ門ヒルズステーションタワー今秋開業、グローバルビジネスセンター実現

 森ビルは24日、東京都港区の複合開発「虎ノ門ヒルズ」で建設中の「ステーションタワー」の概要を発表した。今秋に開業する。辻慎吾社長は、国際水準のオフィスやホテルを導入し「グローバルプレーヤーが求める都市機能をコンパクトに集積させた」と話す。世界から企業やお金を呼び込む「グローバルビジネスセンター」を実現する。=1面参照  虎ノ門ヒルズは四つの市街地再開発事業で開発した4棟の超高層ビルが一体となって街を構成する。2014年に完成した「森タワー」を皮切りに、20年に「ビジネスタワー」、22年に「レジデンシャルタワー」が竣工した。ステーションタワーが完成すると総延べ約79万平方メートルの規模になり、約76万平方メートルの六本木ヒルズに匹敵する規模になる。  ステーションタワーは地下4階地上49階建て延べ23万6640平方メートルの規模になる。高さは約266メートル。設計は自社。鹿島が施工している。国際拠点を目指し、国際水準のオフィスやホテルを導入。最上階にはビジネスイベントを開催可能なホールを備えた情報発信拠点を設ける。  インフラ整備にも力を入れた。地下では東京メトロ日比谷線の虎ノ門ヒルズ駅と直結。1階から地下3階に3層吹き抜けの駅前広場を整備する。地上部では、国道1号「桜田通り」を挟んで隣接する森タワーとの間に幅員20メートルの歩行者デッキを架設し回遊性を高める。  森記念財団都市戦略研究所が公表する「世界の都市総合力ランキング」で東京は7年連続で3位を維持している。辻社長は「東京の磁力を高めることが日本の未来を強くする」と話す。今秋には「麻布台ヒルズ」の開業も控える中で、辻社長は「ヒルズがつながっていくことで、都市として強い磁力を持つようになってきた」と手応えを示した。
虎ノ門ヒルズの模型と記念撮影する辻慎吾社長(24日撮影)
工事が進む歩行者デッキとステーションタワー(森ビル提供)
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前田建設/東京建築支店がWELL認証ゴールド取得、ビル改修し快適性追求

 東京都千代田区の前田建設東京建築支店が、米国の健康建築性能評価制度「WELL認証(Ver・2 Pilot)」のゴールドレベルを取得した。老朽化が著しかった自社ビルをリニューアルし、内装や各種設備を一新。カフェスペースの設置や座席のフリーアドレス化により、生産性が上がる快適な職場環境を追求した。同社の技術や働き方を示すショールームとしても活用していく。  所在地は九段北4の3の1。入居する一口坂中央ビルはSRC造地下1階地上8階建て。1988年5月に竣工し、築30年を過ぎた2019年に改修計画が持ち上がった。その後、新型コロナウイルス流行を受けた出社率低下など働き方の変化を踏まえて設計され、22年1月に完成した。今回取得したゴールドは最高位のプラチナに次ぐ格付けに当たる。  エントランスでは、同社の若手がデザインした天然スギ材による木質のアプローチが訪問客を出迎える。植物に囲まれた自然を感じられる1階ロビーには、同社が日機装と共同開発した深紫外線(UV)除菌システムを設置している。  座席は支店長室と受付を除き、全てフリーアドレス化して約3割削減。4フロア分あった執務面積を3フロア分に圧縮した。創出した6階の空間にカフェスペースや健康関連書籍などを読める図書コーナーを設け、職員が仕事の合間にリフレッシュできる。座席予約システムも構築し、特に若い世代から好評という。  職員の階段利用を誘発するため、壁の模様は下階に行くほど緑色が濃くなるデザインだ。自動販売機や社員食堂のメニューには糖質量などを表示し健康意識を促す。空調設備も刷新し各階ごとに調節可能にした。  断熱性能が高い窓ガラスに変えるなど環境負荷に配慮した設備を各所に採用し、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)Readyを取得している。  設備設計などを担当した建築事業本部設計戦略部CSV・DX推進グループの久保俊輔チーフエンジニアは「WELL認証は建築部門だけでなく、ソフト面も含めて成り立つ指標だ。総務関係など支店を巻き込んで実現した」と施策のポイントを述べた。
フリーアドレス化で生まれた空間を活用したカフェスペース
植物を配置した1階ロビー
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回転窓/地域の守り手に感謝

 寒空の下で肉を味わうイベントが21日、秋田市内で開かれた。秋田駅前のにぎわい創出を目的にJR東日本秋田支社が毎月第3土曜日に行う「エキマエ、はじまる。さんど市」の一環▼アウトドア愛好家らの秋田なまはげバーベキュー協会が主催し、「極寒焼肉フェス」と銘打って参加者を募集した。1度ほどの気温の中、万全の防寒装備で比内地鶏や秋田由利牛などを食べてもらったという。2月のさんど市はかまくらをテーマにすると聞いた▼真冬を楽しむ話題が目立った先週から様変わりし、日本列島の広い範囲が強い寒気に覆われた。危機感を込めて気象予報サイトが「10年に一度の強烈寒波」と報じ、気象庁は厳重な警戒を求めている▼暴風雪が相次いだ2013年には、子供を寒さから守ろうとした親が亡くなるなど痛ましい事故が相次いだ。強すぎる寒気の影響は26日まで続く見通し。暮らしも企業活動でも災害級の対応が必要になる▼各地の地域建設会社が厳しい環境下で除雪や待機行動を続けている。社長が自ら重機を運転している社もある。地域の守り手の対応に感謝するとともに作業の安全を心から願いたい。

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奈良県/国宝興福寺五重塔保存修理へ、素屋根建設の入札再公告

 奈良県は、興福寺(奈良市登大路町)の国宝五重塔の保存修理に向け、建物全体を覆う素屋根を設置する。当初は今月中の着工を目指し、2022年7月に設置工事の入札を公告したが、建設資材高騰の影響や追加の調査が必要になり、選定手続きがずれ込んだ。20日に「国宝興福寺五重塔素屋根建設工事」の一般競争入札を再公告した。2~4者構成のJVから30日まで参加申し込みを受け付ける。総合評価方式を適用し、2月6日まで技術提案書の提出を受ける。入札書の開札は3月8日を予定。
 興福寺は藤原氏の氏寺で五重塔は730年に建てられた。5回の焼失と再建を経て、1426年ごろに現在の塔が建てられたとされる。経年劣化で屋根の傷みが著しく、瓦の状態を確認しながら全面的にふき替える。
 参加資格は建築一式A等級で、代表者は県内に本店を置き、経営事項審査の建築一式工事の総合評定値が900点以上。県内に営業所を置く者も900点以上あれば参加できる。それ以外は代表者と同じ条件の構成員と県内に本店や営業所があること。入札書は2月28日~3月3日に受け付ける。
 技術提案による加算点は最高22点。品質管理や安全管理、企業の施工実績を評価して落札者を決め、議決後に契約を結ぶ。
 工事は仮設用仮設足場の設置。新築、電気・機械設備のほか、除却工事などを含む。敷地は約3900平方メートル。規模はS造6階建て延べ5017平方メートル。仮設足場を含めると7357平方メートルになる。基礎は直接基礎とし、屋根はガルバリウム鋼板折板葺き、外壁は防炎メッシュシート2重張りを採用する。高さは59メートルになる。工期は24年7月31日まで。設計は桝谷設計が担当。
 予定価格は22億7999万2000円(税込み)。低入札価格調査制度の対象となり、調査基準価格は20億9759万円2000円(同)。前回公告時の予定価格は14億9494万4000円(同)だった。



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2023年1月24日火曜日

福岡県/新美術館基本設計プロポ、隈研吾事務所が最優秀

福岡県は21日、福岡市中央区の大濠公園に計画する新県立美術館の設計者を選ぶ「新福岡県立美術館整備事業基本設計業務」の公募型プロポーザル(WTO対象)の4者による2次審査の公開プレゼンテーション・ヒアリングを行い、最優秀者に隈研吾建築都市設計事務所を選定した。今後、庁内で検討し3月には設計者を正式決定する。
2次審査は福岡市中央区の西鉄ホールで開催。会場とウェブ合わせて約500人が傍聴した。1者につき20分間のプレゼンと20分間の学識経験者らでつくる選定委員会(委員長・宮城俊作東京大学大学院教授、7人)による質疑応答を行った。その後の採点で1位と2位の点差が25点以内だったため、決選投票を行い5票を獲得した同事務所が最優秀者となった。
最優秀者の提案は、4階建てで主構造は国宝や国指定重要文化財を展示できる公開承認施設の要件を満たすRC造、開放性が必要なエントランスやロビーはS造を採用。
県産木材を活用した深い庇(ひさし)が特徴で、建物北側の大濠公園の景観と東側の日本庭園に配慮し建物の最大高さは現在ある武道館と同じ21メートルに抑える。日本庭園に向かって徐々に建物高さをステップ上に低くすることで圧迫感を軽減。庇は日本庭園の借景となり、環境負荷も抑制する。機械室や収蔵庫などの搬入動線は西側にまとめ、将来的な増築にも対応しやすい造りとした。
内部は東西に伸びる吹き抜け空間の「メディアヴォイド」と、南の国体道路側の街と北側の大濠公園側をつなぐ通路である「アーバンスリット」を設けた。
1階にはアーバンスリットを挟んで西側に県民ギャラリーや多目的ルームなどを、東側にレストランとショップを配置。2階は常設と企画の展示室でそれぞれに大きさの違う作品に対応する天井高が4、6、8メートルの3部屋を連続して配置し一体性も持たせた。3階には展望デッキやライブラリーカフェを設ける。
地下1階と地上部の間に免震層を設ける柱頭免震構造を採用。屋上には太陽光パネルを設置するなど「ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル) Ready」認証の取得を目指す。
宮城委員長は「メディアヴォイドというアートと人のコミュニケーションスペースの在り方に強いメッセージがあった。公園と都市のつながりを考える上でも国体道路側から大濠公園側にかけて透過性の高い空間構成になっている」と講評した。
隈研吾建築都市設計事務所のパートナー、名城俊樹氏は「館の職員が使いやすく、さらには住民がどういう風に施設を使いたいかという考えを取り込むことでより良い施設になると考えている」と話した。
プロポーザルの次点にはASを選定した。
新美術館の規模は延べ約1万4000平方メートル。2025年度に設計を終え、26年度に着工し、28年度の完成、29年度の開館を目指す。
隈研吾事務所が提案した新県立美術館の模型

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関東整備局荒川下流河川/河川上空ドローン利用ルール策定へ、実証実験スタート

全国初となるドローンの河川上空利用ルールの策定を目指した実証実験が東京都墨田区の荒川河川敷で始まった。関東地方整備局荒川下流河川事務所が主催し、民間企業が参加して実施。災害時の緊急物資輸送を想定し、大型ドローンを使って食料や水などを荒川をまたいで対岸に運ぶ様子を20日、報道機関に公開した。2月上旬まで実証試験を続け、意見交換などを経てルールを策定する予定だ。
20日の実証実験にはロジクトロン(東京都練馬区、野間智行代表取締役)が参加。林業などで使われている大型ドローン「XYZ55」を用いてインスタント食料(リゾットやカップ麺)や水などを川の対岸に運んだ。XYZ55は一般流通しているドローンの中で最大級の大きさという。1回の運搬量は最大約50キロ。約1時間で9往復し、合わせて約230キロの物資を運んだ。運搬時の騒音はドローン直下で110デシベルだった。
実証実験後、取材に応じた野間代表取締役は「都市部で大型のドローンを飛ばすことができ、貴重な機会となった。川の上はGPS(衛星利用測位システム)の信号もよく入り、普段飛ばしている山の中よりも飛ばしやすい環境だった。都市間物流で河川上空を使うのは理にかなっている」との見解を示した。課題としてドローンのバッテリー容量を挙げ「今後の技術革新に期待したい」と話した。
同事務所の実証実験は17日に始まっており、合わせて6社が参加する予定。同事務所は今後、成果と課題を整理し河川上空利用ルールの早期策定に向け取り組む考えだ。
災害を想定し水や食料を対岸から運搬した
実証実験に使用した「XYZ55」。山進が開発し林業などで使われている大型ドローン
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三井不ら/神宮外苑地区再開発(東京都港区、新宿区)、総事業費は3490億円

三井不動産など4者が東京・神宮外苑(港区、新宿区)で計画する再開発事業の総事業費が、約3490億円になることが明らかになった。うち工事費は約3131億円を占める。神宮球場、秩父宮ラグビー場の建て替えや、高さ約185メートル超の高層ビル2棟の新築など、総延べ約55万平方メートル超の施設群を開発する。2025年3月に着工し、35年11月の全体完成を目指す。
三井不と明治神宮、伊藤忠商事ら4者の共同事業になる。計画では神宮第二球場を解体し、跡地にラグビー場棟を整備。その後、秩父宮ラグビー場を解体し、ホテル併設の野球場を建設する。
ラグビー場棟は地下1階地上7階建て延べ7万6700平方メートルの規模となる。2万席程度の座席を備え、ラグビーに関連したミュージアムや商業施設も併設する。昨年日本スポーツ振興センター(JSC)が整備・運営事業者を公募し、鹿島、三井不、東京建物、東京ドームの4社グループと契約を結んだ。
野球場・野球場併設ホテル棟は、地下1階地上14階建て延べ11万5700平方メートルの規模になる。隣接地には地下2階地上40階建て延べ12万7300平方メートル、高さ約185メートルの規模のオフィスビルを整備。2棟とも28年5月に着工し、32年3月の完成を目指す。
伊藤忠商事の本社は、地下5階地上38階建て延べ21万3000平方メートル、高さ約190メートルのビルに建て替える。ほかにも、ホテルが入る複合棟B(地下1階地上18階建て延べ2万9100平方メートル)や、5棟の文化交流施設などの建設も予定している。
事業は昨年3月に都から都市計画決定の告示を受けた。20日には都が環境影響評価(環境アセス)書を告示し、着工前のアセス手続きが完了した。今後は来年度の権利変換計画の認可に向けて手続きを進めていく。
22年5月に公表した完成イメージ(三井不提供)

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ニュージェック/老朽配管の漏水検知システム開発、水圧データ活用し評価

ニュージェックは老朽化した水道配管の漏水箇所が効率的に特定できる検知システムを開発した。配水管網に圧力計と伝送装置を設置して流量、水圧データをリアルタイムに取得。面的に水圧分布を描き、通常時の水圧分布との変化量を評価し漏水を判断する仕組みを構築した。漏水の可能性が高い箇所を絞り込みシステム画面に表示できるため、大半が人海戦術だった漏水調査の省人化に貢献する。
現在の漏水監視や検知の手法は、給水ブロックの最上流部に流量計を設けて遠隔監視するのが一般的。流量の変化からブロック内の漏水を検知し場所を絞り込んでいる。流量計を増やせば絞り込み範囲を縮小できる一方、コストが高くなる。漏水検知システムで使う圧力計は水道管を止めずに設置が可能。機器自体も安価で、流量計に比べ設置のハードルが低い。
圧力計は面的に管路に設置。水圧データを時系列に取得し、状態監視システムで常時監視する。データはテレメーターからインターネットを経由して事務所のサーバーやクラウドサーバへ転送され、机上でデータ確認が行える。実証実験では約30メートルの離隔まではマンホールを透過した通信が可能なことを確認している。
通常時と漏水発生時を比較した水圧分布の変化を面的に表現し、独自のアルゴリズムで変化量を評価し漏水を判定する。配水管網の漏水発生箇所をさらに絞り込むため、あらかじめ構築している管網水理計算モデルを活用。配水ブロックに流入した水量での水圧分布の変化を検証し、漏水発生箇所の候補地を示す。
従来の配水ブロック単位ではなく、配水ブロック内の漏水箇所を絞り込めるため現地調査が軽減し、コストも大幅に削減できる。同社は早期の社会実装に向け、実地フィールドで実証実験などを進めていく。
従来方式と漏水検知システムの比較(報道発表資料から)

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内閣官房/脆弱性予備評価結果、防災インフラ整備・管理の必要性浮き彫りに

内閣官房は23日、国土強靱化政策の根幹となる新たな「基本計画」の策定に向けた脆弱(ぜいじゃく)性予備評価の結果を示した。総合評価では、国民の生命と財産を守るための防災インフラの整備・管理の必要性が浮き彫りになった。中長期的で明確な見通しの下、インフラ施設を整備するとともに、予防保全型メンテナンスへの転換、それらを支える建設業の人材育成を重視。ライフラインの強靱化や官民連携の強化も求められるとした。今後、本格的な評価を実施し、新たな基本計画に反映する。=2面に関連記事
同日に東京都内で開かれた「ナショナル・レジリエンス(防災・減災)懇談会」(座長・小林潔司京都大学名誉教授、京都大学経営管理大学院特任教授)で示した。予備評価ではこれまでの国土強靱化の取り組みを振り返るとともに、現況に関する概略・予備的な調査を行った。
評価結果を分野ごとに見ると、住宅・都市分野では、耐震化対策を重視。老朽化したマンションの再生・除却を着実に実施するほか、耐震改修に対する支援措置や老朽化した公営住宅の建て替えなどあらゆる手法を組み合わせる必要があるとした。災害時に避難所となる学校施設や社会教育施設など不特定多数が集まる文化施設の耐震化の重要性も強調。地震発生時に避難路となる緊急輸送道路の沿道建築物への対策が重要とした。火災対策として危険な密集市街地の解消に引き続き取り組むよう求めた。
産業構造分野では災害時に地域の守り手となる建設産業の担い手確保についても言及。デジタル化を通じた生産性の向上など若者にとって魅力ある職場環境の構築が必要とした。
交通・物流分野では災害に強い国土幹線道路ネットワークを構築するため、高規格道路のミッシングリンク解消や暫定2車線区間の4車線化の実現を求めた。高規格道路と代替機能を発揮する直轄国道とのダブルネットワークの強化や三大都市圏での環状道路整備が引き続き必要という。
国土保全分野では、あらゆる関係者が協働する「流域治水」の取り組みを推進する重要性を説いた。ダムの事前放流も重視。治水機能の強化、水力発電の促進、地域振興を実現する「ハイブリッドダム」の推進が肝要とした。災害復旧を迅速化するため、ICT施工やBIM/CIMの導入による建設生産プロセスの高度化や効率化も求められる。


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回転窓/次世代に伝える味

地域で親しまれている「ご当地グルメ」は、旅行や出張などの楽しみの一つ。ネット販売が広がり、全国各地の名物を自宅で手軽に味わえるようになっても、本場の味を求めて地元有名店を訪れる方も多かろう▼先日の新潟出張で名物の「タレかつ丼」の発祥とされる老舗を訪れた。卵でとじず、甘辛いしょうゆだれにくぐらせた薄めのカツとご飯のみのシンプルな料理。こだわりの素材を使った一品はおいしいだけでなく、飽きずにまたすぐ食べたくなるところが、多くの人に愛されるゆえんだろう▼テレビなどでもよく紹介される有名店ながら、店主に話を聞くと支店は出していないという。先代からの言い伝えを守り、これまで地元に愛される店づくりを貫いてきた。最近は店名の商標登録が認められたのを機に、新たな商売の仕方を考えているとも▼農林水産省のホームページにある「うちの郷土料理~次世代に伝えたい大切な味~」で、各地域で選定された郷土料理を知ることができる。料理のいわれや歴史、レシピを紹介している▼郷土料理は大切な家族だんらんのメニューでもある。日本の食文化を守り続けてもらいたい。


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記者手帖/今年の目標は「運動」

人生で初めて骨折した。1人暮らしの狭い家。工夫して家具を配置していたが、実家からの荷物も散乱してよく見えていなかった。ベッドの角に思いっきり足の指をぶつけてしまった。診断の結果は剥離骨折。新年早々ついてない◆程度にもよるが全治1カ月ほどとのこと。医者からは「カルシウムを取って運動することで強くなる」と教えてもらった。負荷が掛かることで骨を作る細胞を活性化させるらしい◆建設関連企業の多くは朝8時にラジオ体操をしている。骨や関節、筋肉を満遍なく動かす全身運動として効果的で、けが防止や体力向上につながる。以前工事会社で働いていた時は早起きもあり、あくびをしながら体操していた。当時は意味があるのか疑問だったが、理にかなっていたのだと腑(ふ)に落ちた。けがなく竣工できた一因かも知れない。侮っていたが、骨折を通じて大事だったと痛感した◆健康診断の結果には「食事・運動などの生活習慣の工夫を心掛けましょう」の文字。20代後半でまだ若いと思っていたが時の流れにはあらがえない。少しでも健康を維持していきたい。建設現場に倣い、まずはラジオ体操から始めよう。(駿)


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愛媛県内建設業/女性活躍支援の取り組み広がる、3年間で25社が自主目標達成

 愛媛県内の建設関連企業で女性の活躍を後押しする取り組みが広がっている。育児を支援するイクボスの愛媛県版「ひめボス」の宣言事業所が設定した自主目標を達成すると「ひめボス事業所plus」「ひめボス事業所plus+」に認定される新制度が2020年度にスタート。22年度認定(16日時点)で建設関連企業は計25社(全業種は94社)が目標をクリアしている。
 県は達成した目標の数に応じ、ひめボス事業所plus(一つ達成)、ひめボス事業所plus+(二つ以上達成)として認定する。22年度は建設関連企業で、ひめボス事業所plusに3社、ひめボス事業所plus+には6社が認定された。
 ひめボス事業所plus+に認定された1社が管工事業の重松兄弟設備(松山市、清水盛士郎社長)。目標としていた女性職員の定着で、女性従業員が16年度の6人から21年度に8人に増加。退職者ゼロの定着率100%を達成した。従業員45人で女性比率は17・7%となっている。
 同社は産前・産後休業以外に、育児や看護、介護のための休暇を整備。積極的な取得を周知し、男女問わず介護離職などを防ぐ取り組みを継続して行っている。採用者に占める女性比率を30%に引き上げる新たな目標を掲げた。
 同じくひめボス事業所plus+に認定された白石建設工業(新居浜市、白石尚寛社長)は、従業員94人で女性比率39・4%。育児のための短時間勤務制度を設けており、21年度は1人が利用した。同制度を使いやすくするため、制度を広く周知して同僚らの理解を獲得。利用者の業務負担の軽減につなげた。
 説明会で産休・育休取得の実績をアピールし、新規採用に占める女性比率も増加している。過去3年の新卒採用24人のうち女性が10人を占める。新しい目標として、女性技術者の活躍を推進する研修などへの積極的な参加(年2回以上)を促していく。



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イノフィスら/アシストスーツ協会を設立、マッチング後押しし利用拡大へ

 アシストスーツを展開するイノフィス(東京都新宿区、折原大吾社長兼最高経営責任者〈CEO〉)やアルケリス(横浜市金沢区、藤澤秀行代表取締役兼CEO)ら4社が、任意団体「アシストスーツ協会」を立ち上げた。アシストスーツの認知度向上と市場形成の加速化が狙い。業務や作業環境によって有効な製品が異なるため、協会で連携して展示会や出張体験会を開き、普及拡大を図る。建設を含めた業界団体らに積極的にアピールしていく。
 加地(島根県出雲町、小川要社長)とダイドー(大阪府河内長野市、追田尚幸社長)を含めた4社で、2022年11月11日に発足した。このほか6社が入会を希望しており、早期の一般社団法人化を見据える。
 アシストスーツは、モーターによる支援や人工筋肉などを用いた荷重分散効果で、重量物の移動時などに身体にかかる負荷を軽減する。建設現場でも一部で導入されているが、利用目的に見合った製品を探したり体験したりすることが難しい面もあった。メーカー間で連携してPRし認知度を高め、導入促進を狙う。
 20日には東京都内で展示体験会「アシストスーツサミット」を開き、会員の製品を紹介した。代表理事を務めるアルケリスの飯田成晃取締役兼最高執行責任者(COO)は「業界団体に声を掛けてもらい、スムーズにマッチングしていきたい。個人が気軽に使えるようにしたい」と話す。行政との連携や、装着時のデータを収集してビッグデータを活用することも見据える。



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東光電気工事/ペーパーレス化で保有紙文書7割減、打ち合わせスペースなど創出

 東光電気工事が全社で取り組んでいるペーパーレス化が浸透してきた。2022年12月時点で全社保有の紙文書量が21年8月時点と比べ、約7割の削減を達成。個人保有の紙文書量は約半分に減らすことができている。紙を削減することによる業務効率化や、時間と場所にとらわれない働き方の実現を目指す。
 同社は紙文書を減らすプロジェクト「文書管理改善PJ~紙も電子もスッキリ大作戦」を22年4~12月に実施した。▽全社の紙文書量を70%削減▽個人の紙文書量(袖机)を50%削減▽全社共通の文書管理を維持するための適切なルールの構築-の三つを目標に掲げた。コンサルタントはコニカミノルタジャパンが担当した。
 全社の紙文書量の削減率は70・6%。中でも北海道支社、九州支社は約80%の削減を達成した。個人の紙文書量は54・7%の削減率となった。東京都千代田区の本社は、9割以上の部門が50%以上削減した。支社平均は47%以上で、目標値の50%に近い削減結果となった。今後は現場部門の個人文書を中心に削減することで目標達成を見込む。
 電子化した後に廃棄する文書も同時に選定。廃棄できない文書の中には、紙での保存義務がない文書が多く存在していたという。電子化によって検索性や閲覧性が高まり、より効率的に文書を取り扱えるようにしていく。
 削減活動で不要になったキャビネットを廃棄し、新たな打ち合わせスペースを確保した。袖机を削減できたことでフリーアドレスを一部で導入した。社内コミュニケーションの活性化と、キャビネットや書類の廃棄を促すことで社員一人一人の文書管理の意識定着を図っていく。
 同社は今後、プロジェクト成果を踏まえ、23年4月から文書管理ルールの運用開始を目指す。文書管理の是正ポイントを洗い出し、文書を電子化。クラウドや文書管理システムの検討なども進める。



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ゼネコン各社/九州で「地熱」利用、脱炭素社会へ地域資源生かす

 ゼネコン各社が九州で地熱を利用する取り組みを進めている。西松建設は、熊本県小国町で地元企業から譲り受けた地熱発電事業を開始。大林組と清水建設は、大分県で地熱とその他発電を組み合わせて製造過程から二酸化炭素(CO2)を出さない「グリーン水素」の出荷を九重町でそれぞれ実施するなど、地域資源を生かした活動を展開する。
 大林組が九重町に建設した実証プラントでは、地熱発電とその他発電電力を利用して製造した「グリーン水素」を九州各地の需要先に供給する事業を2021年7月に開始。同県内で催された自動車レースに水素エンジン搭載車両で参戦したトヨタ自動車は、地産地消で製造されたこのグリーン水素を燃料として利用した。
 清水建設はスギのチップ材と地熱水の蒸気をバイオマス資源に利用した低コストなグリーン水素製造技術を地元企業らと共同で開発。九重町に建設したプラントの実証運転を昨年8月から12月にかけて実施。安定的な稼働、製造コストやCO2排出削減率などを算定した報告書を3月中に環境省に提出する予定だ。この実証事業で得られるノウハウを生かした中小地熱発電所に併設する水素製造実用プラントの自社開発に取り組むという。
 西松建設が阿蘇を拠点とする石松農園(熊本県小国町、石松裕治社長)から事業を譲り受けた「わいたグリーンエナジー地熱発電所」は、温泉井戸の余剰蒸気を有効活用する温泉バイナリー発電所。西松建設はこれをパイロット事業と位置付け、地域と共存する地熱発電所の開発・運営ノウハウを取得してさらなる事業の推進を図る。
 地熱発電発祥の地とされる大分県をはじめ、九州各地には源泉が多く地熱利用のポテンシャルは高い。この地域資源を50年カーボンニュートラルの目標達成に生かそうという各社の活動は、今後一層注目されそうだ。



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2023年1月23日月曜日

鳥インフル各地で猛威/「地域の守り手」全力対応、過酷な作業環境・工事停滞も

 高病原性鳥インフルエンザの発生件数が各地で過去最多を更新する中、地域建設業が防疫作業に全力対応している。年度末に工期末を迎える手持ち工事が停滞する可能性があり、今後の対応を不安視する向きがある。寒冷地では防疫対応と道路除雪に繰り返し緊急出動を余儀なくされるケースも見られる。地震や水害だけでなく防疫への対応も「地域の守り手」の重要な役割だ。建設業協会などと防疫協定を結ぶ地方自治体には、守り手を持続的に確保していくための施策や手厚い支援が求められそうだ。=2面に各地域の主な対応、4面に関連記事  農林水産省によると、19日正午時点で25道県の養鶏場などで飼っていた約1153万羽が殺処分対象。既に昨シーズン全体(2021年秋~22年春)の約189万羽を大きく上回り、野村哲郎農水相が「最大限の緊急警戒」を呼び掛ける。  発生地域に偏りはなく全国各地に広がっている。鹿児島県では「建設業界が人材や建設機械を投入し、優先的に作業に当たってくれた」(農政部畜産課)ことが奏功し、昨年までに県内過去最多の計約134万羽を殺処分した。  19日に約93万羽の殺処分を終えた茨城県城里町では「全国でも類を見ない規模」(大井川和彦知事)の防疫対応に約30の建設関係団体が協力した。青森、鹿児島、茨城など多くの知事が業界に謝意を伝えている。  地域建設業が各地で奮闘する一方、年度末にかけて懸念されるのが本業への影響。鳥インフルの発生件数がさらに増えた場合、業界からは「災害協力のケースと同様、(発注者に)工期延長などのお願いをすることになるだろう」「年度末の工事繁忙期と重なった場合の対応はその時点でどうするか考える」などの声が上がっている。  寒冷地では手持ち工事と防疫対応に、除雪作業も重なる。国内で過去最大規模となる約139万羽を殺処分した青森県三沢市では、昨年12月中旬から下旬にかけて約25団体が埋却や発生農場の消毒に協力。埋却作業を担当した上北農村整備建設協会(青森県十和田市 )によると、手持ち工事に加え防疫対応や道路の除雪に休日返上で緊急出動している作業員も多い。協会担当者は本業の停滞とともに、作業員に蓄積された心身の疲労をできる限り軽減するような配慮も求める。  地域の建設業界からは、防疫対応に尽力した建設会社の持続的な経営を後押しするため、地域の実情に配慮した予算配分や入札契約制度などでのインセンティブを求める意見も出ている。
24時間連続で防疫作業が続くことも(茨城県提供)

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群馬建協/除雪の担い手不足浮き彫りに、会員の3割は社長自ら作業

 会員企業の約3割が社長自ら除雪作業に従事していることが、群馬県建設業協会(青柳剛会長)の調査で明らかになった。「人手不足」と「従業員の時間外労働を増加させない」が理由に挙がった。20日に会見した青柳会長は「人材確保が難しい」と指摘した上で、「コンスタントな事業量の確保が大切。働いてくれる人へのインセンティブを保証する必要がある」と述べ、関係機関に対応を求める考えを表明した。  アンケートは1月10~16日に実施。回答した241社のうち、32%に相当する76社は社長が日常的に除雪車の運転や凍結防止剤の散布などを行っていた。55社は「人手不足」を理由に挙げた。青柳会長は「交代要員がおらず、全社員で行っている」と説明。建設工事など日常業務への影響を懸念した。  青柳会長によると、除雪対応は「未明に除雪作業を行い、日中は通常の工事業務に従事する過酷な労働環境になっている」という。「事業の絶対量が少なく財務状況が良くない中で、雪害など予想外の事態への対応が求められるのが地方建設業の実情だ」とも指摘した。「事業量を確保するだけでなく、現場で使命感を持って働く人にインセンティブがあるような制度を検討していきたい」と述べた。  建協は、県内で経営事項審査(経審)を受けた企業の財務状況の調査結果も公開した。2022年1月4日時点の収益性(売上高経常利益率)の中央値は3・41%だったが、本年1月6日時点で2・67%まで低下した。青柳会長は「資材高騰が大きく影響している。きめ細かい対応を行政に求めたい」と述べた。今後は「行政との意見交換などの場で、恒常的な事業量の確保を求めたい」(青柳会長)考えだ。
社長自ら除雪作業を行うことも増えている(群馬建協提供)

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国交省/事業促進PPPを5タイプで運用改善、多様な発注ニーズに対応

 国土交通省は官民連携で発注関係業務を推進する「事業促進PPP」を、導入する段階や目的に応じ分類した5タイプによる運用に見直す。国交省直轄の事業促進PPPガイドラインを年度内にも改定し、タイプ別に業務内容を設定できるよう改善する。業務内容に高度な技術支援、施設管理、BIM/CIM活用支援も新たに位置付け、多様化する発注ニーズに対応しやすくする。  事業促進PPPの導入は当初の大規模災害復旧・復興事業だけでなく平常時の大規模事業などに広がり、導入件数は右肩上がりに増加している。発注実態とガイドラインの整合を図り、目的に応じた業務内容に該当するタイプを選択できることを明確に示す。  5タイプのうち「総合型」は調査、設計、用地、施工の複数段階、「単独型」は用地などの単一段階に適用。長大橋梁・トンネルや軟弱地盤対策など技術的難易度が高い事業を対象とする「技術支援型」、地域課題に密接に関わる事業で地場企業の参加を促す「地域精通型」、施設点検結果の評価や対策優先順位の検討など維持管理段階の事業促進を支援する「施設管理型」の3タイプを多様な発注ニーズを踏まえ設定する。各タイプで必要に応じBIM/CIM活用支援に当たる。  業務実施段階の業務内容の追加・変更に柔軟に対応するため、受発注者協議を経て適正な設計変更を行うこともガイドラインに明記。配置技術者に求められる能力の記載を充実させ、受注者の選定や業務遂行の参考にする。例えば管理技術者には不確定要素に対するさまざまなシナリオを想定した対応策の検討が求められる。主任技術者や担当技術者、さらには発注者側の調査職員に期待される行動の例なども記載する。  こうした方向性を13日に開かれた有識者会議「発注者責任を果たすための今後の建設生産・管理システムのあり方に関する懇談会」の「業務・マネジメント部会」で説明した。マネジメント業務を担う技術者の確保や育成、評価方法なども課題に挙がっており、それらの検討を継続することも確認した。


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イノフィスら/アシストスーツ協会を設立、マッチング後押しし利用拡大へ

 アシストスーツを展開するイノフィス(東京都新宿区、折原大吾社長兼最高経営責任者〈CEO〉)やアルケリス(横浜市金沢区、藤澤秀行代表取締役兼CEO)ら4社が、任意団体「アシストスーツ協会」を立ち上げた。アシストスーツの認知度向上と市場形成の加速化が狙い。業務や作業環境によって有効な製品が異なるため、協会で連携して展示会や出張体験会を開き、普及拡大を図る。建設を含めた業界団体らに積極的にアピールしていく。  加地(島根県出雲町、小川要社長)とダイドー(大阪府河内長野市、追田尚幸社長)を含めた4社で、2022年11月11日に発足した。このほか6社が入会を希望しており、早期の一般社団法人化を見据える。  アシストスーツは、モーターによる支援や人工筋肉などを用いた荷重分散効果で、重量物の移動時などに身体にかかる負荷を軽減する。建設現場でも一部で導入されているが、利用目的に見合った製品を探したり体験したりすることが難しい面もあった。メーカー間で連携してPRし認知度を高め、導入促進を狙う。  20日には東京都内で展示体験会「アシストスーツサミット」を開き、会員の製品を紹介した。代表理事を務めるアルケリスの飯田成晃取締役兼最高執行責任者(COO)は「業界団体に声を掛けてもらい、スムーズにマッチングしていきたい。個人が気軽に使えるようにしたい」と話す。行政との連携や、装着時のデータを収集してビッグデータを活用することも見据える。
飯田代表理事(左から3人目)らによる記念撮影

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中日本高速会社/西湘バイパス滄浪橋で塩害対策強化、脱塩工やPCグラウト再充てん

 中日本高速道路会社は、神奈川県沿岸を通る西湘バイパス(BP)の滄浪橋で行っている塩害対策を強化する。コンクリート中の塩化物イオンの濃度を低減し、鋼材の腐食環境を改善する脱塩工と表面被覆工に加えて、プレストレストコンクリート(PC)橋桁のPCグラウトを再充てんする対策工法の開発を進める。海から飛来する塩分で損傷した箇所が多く、予防保全と対策工法を巡る対応を急ぐ。  西湘BPは2021年1月27日に開通から50年が経過した。同社は西湘西宮IC(二宮町)~箱根口IC(小田原市)の14・5キロを管理している。大部分が二宮海岸や小田原海岸に沿って整備され、構造物は台風などで波をかぶる過酷な環境で維持管理している。  滄浪橋は小田原市内の橘IC付近~国府津IC付近に位置する橋梁延長5685メートル(269径間)のPC単純T桁橋。PC橋が延長の4992メートル(240径間)を占める。塩分によって桁の損傷が進行し、開通から約20年となった1991年ころ断面修復工と表面被覆工に着手。表面被覆工は主に91~93年に240径間で行った。99年からは電流の電位差で腐食を防ぐ西湘BPの電気防食工を開始し、滄浪橋は主に2003~13年に240径間の88径間に適用した。  波の届く滄浪橋は受電設備の管理が難しく、19年から脱塩工と表面被覆工を組み合わせた塩害対策を始めた。コンクリートの塩化物イオン濃度を低減した後、コンクリートと内部の鋼材が劣化しないよう、コンクリートの表面を被覆する。240径間のうちの54径間で行っている。  施工中の塩害対策は鉄筋の腐食を防ぐのが目的。滄浪橋は鉄筋の腐食だけでなく、PC鋼材の損傷も発生している。PC鋼材をくるむシース管の内側に注入するPCグラウトが不足している箇所は、グラウトによるPC鋼材の防食効果がなく、PC鋼材と桁の劣化が進行しやすいためだ。補修や電気防食、防水塗装を施した箇所でも再び劣化することになる。  同社は滄浪橋でPCグラウトの充てん状況の調査と再充てん工法の技術開発に取り組んでいる。これまでに240径間のうちの37径間でPCグラウトの重点調査を行い、36径間に2000以上の調査箇所の約13%に相当する充てん不足があることを確認した。超音波の特性を生かす広帯域超音波法を利用した非破壊検査で充てん状況を判定。不足箇所は鉄筋探査の後に、削孔した位置からシース管を開削し、ポンプでPCグラウトを再充てんする作業を試験的に行った。今後必要な技術基準を定めることにしている。  施工当時の工法やシース管では充てん不足が避けられなかったが、材料や工法の改良と基準の改定に伴って1999年以降は充てん不足の発生リスクが低くなった。同社、東日本、西日本の高速道路会社3社は、想定していなかった劣化事例への対応を検討中で、滄浪橋の知見などが生かされるという。
滄浪橋の脱塩工
充てん状況の確認作業(中日本高速道路会社提供)
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回転窓/消防出初め式に思う

 地元で行われた新年恒例の消防出初め式は、今年もコロナ禍の影響で式典だけの縮小開催となった。来年は消防団員らの分列行進や一斉放水が4年ぶりに見られるのを楽しみにしたい▼1950年代半ばに全国で約200万人いた消防団員の減少に歯止めがかからない。消防庁が先月発表した昨年4月1日現在の団員数は約78・4万人と前年から2万人以上減り、初めて80万人を下回った。消防団は災害現場での消火や救助活動、避難誘導などに重要な役割を果たす。このまま大幅な人数減が続くと、地域防災力の低下を招いてしまう▼「あなたの力を地域防災に」--。自治体も市民にそう呼び掛けて団員を募集するが、活動と仕事の両立が難しいのではないかなどと懸念され、団員増には結び付いていないのが実態だ▼一年の中でも冬から春にかけて火災件数は増える。2022年度に展開されている全国統一防火標語は「お出かけは マスク戸締り 火の用心」。改めて火災の怖さを認識して防火に努めたい▼消防団の活動には建設業も密接に関わっている。これからもそれぞれの地域に「守り手」たちの存在は欠かせない。

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凜/阿久津左官店・遅澤雅さん、仕事の魅力を広めたい 

 2022年11月4~7日に東京都内で行われた「第60回技能五輪全国大会」の左官職種で金メダルに輝いた。入社3年目の快挙に「左官の仕事に性別やキャリアは関係ないと実感できた」と喜びをかみしめる。「応援してくれた皆さんのおかげで取れたメダル」と謙虚に捉えている。
 建設業を営む祖父に憧れ職人の道に進んだ。阿久津左官店に入社してすぐに、阿久津一志社長に腕を見込まれ出場を薦められた。全国左官技能競技大会で3位となったことがある先輩職人の遠山雄太さんが指南役となり、特訓の日々が始まった。
 競技は厚塗りや薄塗りなどの技術を駆使し、ボードにモチーフを描く。練習は「一度も納得いく仕上がりにならなかった」。前日まで完璧にこなせたことが突然できなくなり、ふがいなさに涙を流したときもあった。何度も諦めようと思ったが、そのたびに遠山さんが「大丈夫だよ」と声を掛けてくれた。「親身になって支えてくれた方々のためにも負けるわけにはいかない」。そんな心構えで本番に臨み、金賞を勝ち取った。
 大会を終えて「社長や遠山さんがいなければ、今の自分はなかった」と振り返る。若手や女性職人がまだ少ない左官業界だが、「先輩方から教わったことを後輩に引き継ぐ。さまざまな世代に仕事の魅力を広められるようアプローチしたい」と未来に目を向ける。
 (おそざわ・みやび)



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2023年1月20日金曜日

国交省/23年度から直轄土木BIM・CIM原則化、適用範囲拡大へ検討継続

国土交通省は2023年度に直轄土木工事で原則化するBIM/CIMの適用範囲を次年度以降、段階的に拡大していく方針だ。当面は3Dモデルに不慣れな中小規模事業者に裾野を広げる狙いでデータ活用のハードルを低く抑えるが、生産性向上の効果をより引き出すには高度なデータ活用の促進も求められる。関連業界団体と連携した複数のプロジェクトチーム(PT)を設置し個別課題の解消に当たり、よりメリットが見込まれる活用内容などから原則適用のメニューに順次追加する流れとなる。=2面に関連記事

産学官で構成する「BIM/CIM推進委員会」の会合を19日に開き、国交省が23年度からの原則適用の方向性を示し了承を得た。
原則適用の前提として業務・工事ごとに発注者が3Dモデルの活用目的を明確に示し、それに応じたレベルの3Dモデルの作成・活用を受注者に求める。活用目的のうちハードルが低い内容を「義務項目」と位置付け、原則すべての詳細設計・工事に適用する。より高度な活用目的を「推奨項目」として設定し、一定以上の規模・難易度を見込む業務・工事で受注者に対応を促していく。
こうした枠組みを維持したまま、各PTの検討を踏まえ義務項目と推奨項目の内容を毎年度、見直していく考えだ。例えば工事の義務項目は当面、施工計画の検討や2D図面の照査など3Dモデルの閲覧による対応に限られる。今後の検討次第では施工者側で3Dモデルに手を加えたり、活用目的のメニューを増やしたりするなど、より高度な対応が要求される可能性がある。
PTはBIM/CIMを巡る具体的な課題を踏まえ随時設置し、各整備局がモデル事務所の現場実証などに対応する。会合ではPTの代表例を示した=表参照。
設計とICT建機のデータ連携を例に取ると、現状ではデータ作成の目的の違いなどから設計段階の3DモデルをそのままICT建機で利用することが難しい。設計モデルを自動変換しICT建機に取り入れられればコスト負担を軽減できる。設計側、施工側ともに手間が少ないデータの在り方も検討課題となる。


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仮設工業会/3年以内にDX推進方策策定へ、生産性向上と労災防止目指す

仮設工業会(豊澤康男会長)は、今後3年以内に仮設現場のDX化を推進していくための方策「レジリエンス能力向上総合対策」を策定する。足場などの仮設作業に携わる技能者の減少や高齢化が進む中、ICTを最大限活用し技能者一人一人の多能工化による生産性向上や労働災害の撲滅を後押しする。事故発生のリスクを予測する「8D-BIM」の作成やマニュアル策定などを目指す。
同対策の策定は、ゼネコンやメーカーなど産学官の有識者で組織する「仮設工事におけるDX時代のレジリエンス能力向上対策に関する検討委員会」で議論しながら進める。委員長に立命館大学の建山和由教授が就任し、傘下に設ける三つの分科会の会長には東邦大学医療センター佐倉病院の小山文彦、日本大学の鳥居塚崇、宮城大学の蒔苗耕司の各教授が就く予定。2月9日に東京都内で初会合を開く。
DX化の推進方策として▽8D-BIMの作成やマニュアル策定▽メタバース(3D仮想空間)を活用した技能者一人一人の柔軟な対応能力を高めるためのソフト開発▽従来の新ヒヤリハット報告に仕事の成功体験も加えた「新ヒヤリ・グッジョブ報告」作成-の三つの成果を目指す。
仮設工業会によると、仮設作業にDXを取り入れている現場は少数にとどまる。方策の検討では仮設作業や教育・訓練などにデジタル技術を活用した海外の先行事例も収集。必要に応じて政策提言もまとめる。
豊澤会長

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オリコンサル/電線共同溝BIM・CIMモデル、自動作成プログラムを開発

オリエンタルコンサルタンツは19日、円滑な合意形成と事業期間の大幅短縮を目的に、電線共同溝のBIM/CIMモデルを自動作成するプログラムを開発したと発表した。2D図面の平面図や縦断図、特殊部間ごとの横断図を読み込み、3DのBIM/CIMモデルを自動で作成する。これにより従来1カ月~1カ月半かかっていたモデル作成時間が半日程度になり、95%以上の時間短縮が可能になる。
計画の初期段階からBIM/CIMモデルを活用できるのが特徴。工事で予想される課題をフロントローディングによって設計段階で検討・解決でき、設計・施工の品質が向上する。計画変更に対しても短時間で対応できるため、3Dモデルを有効活用した円滑な協議と確実な合意形成が図れる。
無電柱化に向けた電線共同溝事業は、関係者との協議・調整に時間がかかり、事業期間が長期化することが課題となっている。こうした対応策の一つとしてBIM/CIMの活用が期待されているが、計画が頻繁に変更される電線共同溝設計ではBIM/CIMモデルの作成負担が大きく、十分に利活用されていない実態がある。
近年は災害の激甚化、頻発化などを背景に無電柱化の必要性が高まっている。こうした状況を踏まえ、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」では電柱倒壊のリスクがある市街地などの緊急輸送道路の無電柱化が進む。国土交通省の「無電柱化推進計画」では、2021年度から5年間で4000キロを無電柱化するとしている。
プログラムの開発により、円滑な合意形成や手戻りの防止といった効果が期待される(報道発表資料から)

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東光電気工事/ペーパーレス化で保有紙文書7割減、打ち合わせスペースなど創出

東光電気工事が全社で取り組んでいるペーパーレス化が浸透してきた。2022年12月時点で全社保有の紙文書量が21年8月時点と比べ、約7割の削減を達成。個人保有の紙文書量は約半分に減らすことができている。紙を削減することによる業務効率化や、時間と場所にとらわれない働き方の実現を目指す。
同社は紙文書を減らすプロジェクト「文書管理改善PJ~紙も電子もスッキリ大作戦」を22年4~12月に実施した。▽全社の紙文書量を70%削減▽個人の紙文書量(袖机)を50%削減▽全社共通の文書管理を維持するための適切なルールの構築-の三つを目標に掲げた。コンサルタントはコニカミノルタジャパンが担当した。
全社の紙文書量の削減率は70・6%。中でも北海道支社、九州支社は約80%の削減を達成した。個人の紙文書量は54・7%の削減率となった。東京都千代田区の本社は、9割以上の部門が50%以上削減した。支社平均は47%以上で、目標値の50%に近い削減結果となった。今後は現場部門の個人文書を中心に削減することで目標達成を見込む。
電子化した後に廃棄する文書も同時に選定。廃棄できない文書の中には、紙での保存義務がない文書が多く存在していたという。電子化によって検索性や閲覧性が高まり、より効率的に文書を取り扱えるようにしていく。
削減活動で不要になったキャビネットを廃棄し、新たな打ち合わせスペースを確保した。袖机を削減できたことでフリーアドレスを一部で導入した。社内コミュニケーションの活性化と、キャビネットや書類の廃棄を促すことで社員一人一人の文書管理の意識定着を図っていく。
同社は今後、プロジェクト成果を踏まえ、23年4月から文書管理ルールの運用開始を目指す。文書管理の是正ポイントを洗い出し、文書を電子化。クラウドや文書管理システムの検討なども進める。
紙文書のペーパーレス化前
九州支社では紙文書を削減したことでウェブミーティングスペースを創出(東光電気工事提供)
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ゼネコン各社/九州で「地熱」利用、脱炭素社会へ地域資源生かす

ゼネコン各社が九州で地熱を利用する取り組みを進めている。西松建設は、熊本県小国町で地元企業から譲り受けた地熱発電事業を開始。大林組と清水建設は、大分県で地熱とその他発電を組み合わせて製造過程から二酸化炭素(CO2)を出さない「グリーン水素」の出荷を九重町でそれぞれ実施するなど、地域資源を生かした活動を展開する。
大林組が九重町に建設した実証プラントでは、地熱発電とその他発電電力を利用して製造した「グリーン水素」を九州各地の需要先に供給する事業を2021年7月に開始。同県内で催された自動車レースに水素エンジン搭載車両で参戦したトヨタ自動車は、地産地消で製造されたこのグリーン水素を燃料として利用した。
清水建設はスギのチップ材と地熱水の蒸気をバイオマス資源に利用した低コストなグリーン水素製造技術を地元企業らと共同で開発。九重町に建設したプラントの実証運転を昨年8月から12月にかけて実施。安定的な稼働、製造コストやCO2排出削減率などを算定した報告書を3月中に環境省に提出する予定だ。この実証事業で得られるノウハウを生かした中小地熱発電所に併設する水素製造実用プラントの自社開発に取り組むという。
西松建設が阿蘇を拠点とする石松農園(熊本県小国町、石松裕治社長)から事業を譲り受けた「わいたグリーンエナジー地熱発電所」は、温泉井戸の余剰蒸気を有効活用する温泉バイナリー発電所。西松建設はこれをパイロット事業と位置付け、地域と共存する地熱発電所の開発・運営ノウハウを取得してさらなる事業の推進を図る。
地熱発電発祥の地とされる大分県をはじめ、九州各地には源泉が多く地熱利用のポテンシャルは高い。この地域資源を50年カーボンニュートラルの目標達成に生かそうという各社の活動は、今後一層注目されそうだ。
大分県九重町に建設した大林組の実証プラント(21年7月撮影)

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回転窓/賃上げの春闘へ

2023年春闘がまもなく始まる。経団連は、労使交渉で物価上昇を特に重視するよう会員企業に要請。賃上げを「企業の社会的な責務」とした▼「ユニクロ」などを展開するファーストリテイリングは先週、3月から人材への投資を強化すると発表した。入社1~2年目で就任する新人店長は月収29万円から39万円にアップするという。グローバル競争を見据えた決断となる▼「賃上げは利益には負のインパクトになるが、社員に安心してもらうことが責任だ」。賃上げを予定するある建設関連企業トップは、こう力を込める。目前に迫る時間外労働の上限規制やDXを駆使した生産性向上など、従来路線とは異なる水準で社員に変化を求めているため、その見返りが必要との認識を示す▼一方で「いつまで続ければいいのか」と苦しい胸の内を明かす経営者もいる。所得の上昇で積極的な消費につながれば、内需活性化の起爆剤にもなるが、継続的な賃上げは容易ではない▼資材価格など経済情勢の変化に応じた適正なコストで、発注者が事業を進めることが必須だろう。苦しい時期だが、前向きな好循環を生み出す契機にしたい。


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大阪府警/IR開業見据え夢洲地区に新警察署、23年度予算案に基本計画費計上

 大阪府警察本部が2023年度当初予算案編成で計上を要求していた、大阪市此花区夢洲地区に新設する警察署庁舎の基本計画策定費5百万円が認められた。府と大阪市、大阪IR(大阪市北区)が誘致を進めるカジノを含むIR(統合型リゾート)施設とのアクセスが良好な場所に設ける。大阪IR区域整備計画によると、警察署設置などのイニシャルコストとして約71億円を見込む。予算の議決後、23年度に基本計画を策定する。24~26年度に設計、26~29年度に工事を行う見通しだ。
 夢洲の警察署は、IR施設の開業により、国内外から多くの旅行者や利用者が夢洲を訪れることが想定され、「犯罪の発生対策などに万全を尽くす必要がある」(大阪府警察本部)ため、新警察署の設置方針がIR区域整備計画に位置付けられた。
 新警察署の設置で警察職員は約340人を増員し業務を行う計画。夢洲だけでなく周辺の地域や繁華街などでのトラブルや事件・事故の未然防止、マネーロンダリング対策などの検挙活動、青少年の健全育成対策の強化などにあたる。
 現在、夢洲地区は此花警察署が管轄し、事件・事故発生時にはユニバーサルスタジオ前交番(此花区島屋)が対応している。
 新警察署の計画が順調に進むと、府内の警察署開設は、21年7月の中堺警察署(堺市)以来となる。



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2023年1月19日木曜日

デジタルで建設をDXする・88/樋口一希/今後のBIM展開を左右するCDEとは

 国土交通省が2025年度までにBIM相互のデータ連携環境の構築とともにBIMによる建築確認申請の試行を開始するとし、80億円規模の建築BIM加速化事業を実施するなどBIMを巡る環境は急変している。そのような状況下、BIM相互のデータ連携を可能にするSaaS(Software as a Service)として注目を集めているのがCDE(Common Data Environment)だ。今後のBIM展開を左右する最も重要なファクターであるCDEについて概説するとともに、代表的なCDEとしてBimsync(グローバルBIM社)について例示する。

 □CDEに関する情報源として注目の建築BIM推進会議とBIMの国際規格としてのISO19650□
 CDEは「建設プロジェクトに関わる多くの組織がより効果的に協働するために必須なクラウド上の共通データ環境」と訳される。CDEに関する情報源としては、国交省の建築BIM推進会議やBIMの国際規格であるISO19650に求めることができる。
 建築BIM推進会議は、BIM普及の課題としてデータの不連続を解消するために情報共有基盤の整備を目的とし、CDEについて詳細に検討している。創る=設計BIMから、建てる=施工BIMを経て、管理する=維持管理(FM)BIMに至る建設プロジェクトにおいては、前工程から後工程にデータをバトンタッチ方式で供給(Data Delivery)するとともに、関係者間でデータを共有(Data Share)するCDEが必須としている。
 ISO19650では、発注者による発注者情報要件(EIR)と資産運用時の情報要件(AIR)に従い、設計・施工業者は、プロジェクト情報モデル(PIM=設計・施工段階のBIMモデル)を作成し、維持管理業者は資産情報モデル(AIM)を作成するとしている。合わせて、ライフサイクルコンサルタントがPIMを維持管理に使用するAIMへと展開するとしており、データ連携の核心にはCDEが位置づけられている。

 □IFC・BCFを基軸としてオープンBIMによるコラボレーション環境を実現する「Bimsync」□
 Bimsyncは、ノルウェー・オスロのCatenda社が開発、提供している建設プロジェクト管理に特化したプラットフォームだ。クラウド(サーバー)で稼働し、インターネット経由で利用するのがSaaSとされるゆえんであり、そのためWEBベースで利用でき、OSやデバイスには依存しない。
 デジタル情報は、組織の壁もシームレスに越えていくが、組織によって使用するBIM関連ソフトが多様であり、データ互換性はない。図にあるように、Bimsyncは、異なるソフト間のデータ連携を可能とするオープンフォーマットであるIFC(Industry Foundation Classes=ISO16739)・BCF(BIM Collaboration Format)を基軸としてオープンBIMによるコラボレーション環境を実現する。

 □IFCデータのアップ・ダウンロード+リビジョン管理+ダイレクトリンク+API連携を実現□
 オープンBIMによるコラボレーション環境については、IFCデータのアップ・ダウンロードはもちろんのこと、BIMデータの履歴のリビジョン(改訂)管理から、3次元モデルの重ね合わせ+点群との重ね合わせ、2次元・3次元の切り替え表示、意匠・構造・設備モデルとの確認調整まで優れた特徴を備えている。
 主要なBIMソフトである「Archicad」「Revit」「Tekla」などでは、プラグインによるダイレクトリンクが可能で、IFCによる入出力、BCFでの連携も実現、NYKシステムズの「Rebro」とはプラグインによるダイレクトリンクの開発に着手するなどBIMの推進を加速すると思われる。
 API(Application Programming Interface)による外部アプリケーションとの連携もCDEとしての可能性を広げており、先進的なIWMS(Integrated Workplace Management System=統合型職場管理システム)などとの連携も実現、「MainManager」などとの連携も推奨している。直近では建物設備データ、IoTデータなどとAPI連携できるソリューションをリリースするなどBuilding OS(BOS)への展開も進めている。
 〈アーキネットジャパン事務局〉(毎週木曜日掲載)



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九電と西部ガス出資の合同会社/LNG発電所に着工、設計・施工は三菱重工業JV

 九州電力と西部ガスが出資するひびき発電合同会社(北九州市若松区)は北九州市に計画するLNG(液化天然ガス)を燃料とした発電所「ひびき発電所」の新築工事に三菱重工業・三菱電機JVの設計・施工で着手した。10日に工事を開始した。2025年度末の営業運転開始を目指す。
 建設地は北九州市若松区向洋町38の5のひびきLNG基地の隣接地。出力は62万キロワット(1基)。発電方式は二酸化炭素(CO2)排出量が少ない、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた高効率の発電方式であるガスタービンコンバインドサイクル方式を採用する。水素などのカーボンフリー燃料の活用を視野に入れた設備とする。建物規模は総延べ約10万平方メートル。
 事業主体の合同会社は22年4月に設立。発電所の建設により「2050年カーボンニュートラル」の実現に向け、九州地域の発電設備の低・脱炭素化に努めるとしている。



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2023年1月18日水曜日

浦和駅西口南高砂地区再開発(さいたま市浦和区)、延べ10万平米ビルが起工/組合

 さいたま市浦和区の浦和駅西口南高砂地区再開発組合は17日、再開発ビルの起工式を同区の調神社で開いた。事業費約670億円を投じ、2棟総延べ約10万平方メートルの再開発ビルを建てる。特定業務代行者を務める前田建設・タカラレーベン・斎藤工業(さいたま市浦和区)JVのうち、前田建設と斎藤工業が本体工事を担当している。2026年6月の完成を目指す。
 「浦和駅西口南高砂地区第一種市街地再開発事業」の計画地は高砂1丁目と2丁目にまたがる約1・8ヘクタールの敷地(建築面積8449平方メートル)。JR浦和駅の南西に位置する。参加組合員は野村不動産、三菱地所レジデンス、大和ハウス工業の3社。
 再開発ビルはRC造地下2階地上27階建て塔屋3階の「西棟」と、S・SRC造地下2階地上6階建ての「東棟」の2棟構成。総延べ面積は9万9700平方メートル。西棟は共同住宅525戸が入る。東棟は商業施設を配置し、「市民会館うらわ」も移転する。設計は安井建築設計事務所・前田建設JV。
 同日の式典には事業の関係者らが参加し、工事の無事完成を祈った。再開発組合の関係者は「浦和の街にふさわしく、地域住民に期待してもらえる施設にしたい」と話した。
 □阿部義則統括所長(前田建設)の話
 「長い年月をかけて着工にこぎ着けることができた。近隣住民らに配慮して工事を進めたい」。
完成イメージ(組合提供)

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政府/総合評価賃上げ加点大枠変えず23年も継続、企業負担重く制度改善要望も

 賃上げ企業を総合評価方式の入札契約手続きで加点する国の措置が、現行制度の大枠を変えずに2023年も継続することになった。財務省からの連絡を受ける形で、国土交通省が「大企業」で3%以上、「中小企業等」で1・5%以上と定めている賃金上昇率の目標値を23年も据え置くと省内発注部局に周知した。22年度の契約案件から適用が始まった賃上げ加点措置は実質的に2年目に突入する。

 地方整備局など発注部局に継続した対応を求める事務連絡を12日に発出した。
 国庫債務負担行為による複数年契約の工事案件を対象とした評価スキームが当初から実施要領に盛り込まれており、継続運用は既定路線と見られていた。一方、2年続けての賃上げ表明は企業経営への負担が格段に重くなり、「企業として努力はするが何年も続けられたら厳しい」という声も漏れていた。
 建設業界からは現行制度の改善や見直しを求める声が後を絶たない。賃上げ実績の確認書類の簡素化や経営実態に即した柔軟な確認手法の充実に加え、物価高騰の現状を考慮した減点措置の緩和、賃上げ実施後を評価する「事後評価方式」への転換などの要望が寄せられている。中小企業が多い地域建設業への影響を考慮し、都道府県や市区町村の公共工事への対象拡大を憂慮する声も根強い。
 今月からは1年目の賃上げ表明を暦年単位(22年1~12月)で行った企業を対象とした実績確認が始まった。国交省は評価方法を柔軟に選択可能とあらかじめ周知し、全社員への支給総額だけではなく評価対象を継続雇用の正社員に限定したり、時間外手当や賞与などを除いたりできると例示。企業ごとの個別事情に応じた選択を促し、円滑な確認手続きにつなげる。


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清水建設JV/フィリピン初の地下鉄工事、9・5キロのシールド掘進スタート

 清水建設を代表する4者JVが施工しているフィリピン初の地下鉄工事「マニラ首都圏地下鉄事業CP101工区」で、総延長9・5キロに及ぶシールドトンネルの掘削工事が始まった。車両基地、三つの駅舎を含む先行開業区間(延長7・3キロ)に上下線各3本のトンネルを構築する。6機のシールド機のうち、先行する2機が9日、北端の車両基に設けた立坑から発進した。全体の竣工は2027年7月を予定。
 同事業ではマニラ首都圏北部のミンダナオ通りから南部ウェスタンビクタンに至る全長33・1キロに17駅と車両基地を整備する。工事の発注者は同国運輸省。
 清水建設を代表にフジタ、竹中土木、地元大手建設会社のEEI社で構成する4者JVは、北端の車両基地からキリノハイウェイ駅、タンダンソラ駅、ノースアベニュー駅に続く延長7・3キロ区間の設計・施工を総額1585億円(日本円換算)で受注した。
 車両基地(敷地面積約30ヘクタール)と3駅舎、これらを結ぶシールドトンネル工事を担当。2021年8月に着工し、車両基地の建築工事や地下移行部の開削トンネル工事、各駅舎の地下躯体工事を順次進めてきた。
 シールドトンネル工事は6機の泥土圧シールド機を使用。内径6・1メートル、総延長9・5キロのトンネル6本(上下線各3本)を構築する。先行発進したシールド機は車両基地からキリノハイウェイ駅に向かう2機。今後はノースアベニュー駅とタンダンソラ駅間、タンダンソラ駅とキリノハイウェイ駅間の上下線トンネルを順次構築していく。
 9日に同国のフェルディナンド・マルコス大統領やハイメ・バウティスタ運輸相ら多数の来賓が出席しシールド発進式が行われ、工事の無事竣工を祈念した。
北端の車両基地からシールド2機が発進(報道発表資料から)

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ヒューリックら/大阪・心斎橋の延べ4・6万平米複合ビルが起工、施工は竹中工務店

 ヒューリックと竹中工務店ら4社は17日、大阪市中央区で計画する「(仮称)心斎橋プロジェクト」の建設工事に着手したと発表した。オフィスやホテル、商業施設が入る延べ約4・6万平方メートルの高層ビルを整備する。基本設計は日建設計・竹中工務店JV。竹中工務店が実施設計と施工を担う。2026年2月の完成を目指す。
 事業者はヒューリックと竹中工務店のほか、Lキャタルトンリアルエステートとパルコの共同出資会社「心斎橋開発特定目的会社」、JR西日本不動産開発の4社。総事業費は約700億円程度を見込む。
 建設地は南船場3の8の4ほか(地名地番、敷地面積3289平方メートル)。御堂筋と長堀通に面する交差点の一角に位置する。ヒューリックが所有していた「心斎橋プラザビル」と「心斎橋フジビル」の跡地を再開発する。
 ビルは地下2階地上28階建て延べ4万6241平方メートルの規模になる。高さは約132メートル。制振構造を採用する。低層部に高級ブランドを想定したメゾネット型の商業施設、オフィスを中層部に設ける。高層部にはヒューリックが運営する「ザ・ゲートホテル」を開業する。約220室の客室を設け、最上階には大阪を一望できるルーフトップバーを整備する。
 地下2階で心斎橋駅と直結し、交通利便性を高める。太陽光発電や自然換気なども導入し、環境に配慮した施設を目指す。
ビルの完成イメージ(報道発表資料から)

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阪神・淡路大震災から28年/兵庫県ら1・17のつどい開く、経験と教訓語り継ぐ

 6434人が犠牲となった阪神・淡路大震災は17日、発生から28年がたった。兵庫県内の各地で追悼行事が行われ、県などが主催する「ひょうご安全の日 1・17のつどい」には、国や県、神戸市のほか被災市町や関係団体、一般来場者など約500人が参列。震災の記憶を風化させることなく経験と教訓を次世代に語り次ぎ、災害に強い兵庫をつくり上げていくことを誓い合った。
 安全の日のつどいのテーマは「震災を風化させない-『忘れない』『伝える』『活かす』『備える』」。「人と防災未来センター」慰霊のモニュメントに設けられた献花台を前に、午前11時50分に式典が開始。小西隆紀兵庫県議会議長の開会の言葉に続いて、正午の時報とともに神戸市立なぎさ小学校の生徒らが「カリヨンの鐘」を打ち鳴らし、犠牲者に黙とうをささげた。
 主催者代表の齋藤元彦兵庫県知事は「われわれは震災の経験と教訓を決して忘れることなく、一丸となって防災先進地づくりを進めてきた。兵庫の創造的復興モデルは東日本大震災や熊本地震などでも復興の基本方針となり、国内外の災害復興に生かされるようになった。コロナ禍を克服し、持続的に成長する兵庫を実現するためには安全・安心な地域社会の構築が不可欠だ。『人に温かい兵庫』を目指し、県民と共に歩んでいく」と決意を語った。
 続いて谷公一内閣府特命担当相が「わが国の災害対策は教訓を今後に生かすことで強化されてきた。国民の生命や財産、生活を守るために、引き続き防災・減災、国土強靱化に全力で取り組んでいく」と来賓あいさつを述べた。
 この後、県立舞子高校環境防災科3年の大崎きらりさんら地元の小中高生がメッセージを披露。神戸市立灘の浜小学校の児童らが被災者を勇気付ける曲「しあわせ運べるように」を合唱した。
 最後に、人と防災未来センターの河田惠昭センター長が「震災の教訓はすべての時代に通じる知恵だから」と「ひょうご安全の日宣言」を読み上げ、参列者が献花台に花をささげた。
谷担当相
齋藤知事
地元小中高生が献花
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回転窓/官民連携が育てた実

 17日で開店からちょうど1カ月、茨城県常総市のイチゴのテーマパークが盛況と聞いた。広大な栽培ハウスに上下可動式の栽培棚を備え、複数品種約19万本のイチゴを立ったまま収穫できる▼触れ込みは「関東初、日本最大級の空中イチゴ園」。朝摘みのイチゴ1000パックが開店1時間でなくなる日もあり、時間制のイチゴ狩りやカフェも好評だ▼施設は農をコンセプトの一つとして、常総市が官民連携事業として整備を進めている「アグリサイエンスバレー」のエリア内にある。圏央道・常総ICに隣接するアクセスの良さも売りという▼農地エリアと都市エリアに分かれ、都市エリアは区画整理事業によって物流施設や道の駅などの整備が進行中。操業した企業施設も一部にある。都市計画手続きの開始からまだ6年。官民連携の効果を「何と言ってもスピードの早さ」と神達岳志市長は捉えている▼一帯の開発は、市域の3分の1が浸水した2015年9月の関東・東北豪雨の復興と産業振興を兼ねて計画された。市民も観光客も楽しめて、雇用とキャッシュフローを生む施設群。官民の創意工夫が大きな実になった。


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東北整備局/2河川で「特定都市河川指定」目指す、流域治水推進室出発式開く

 流域全体でハード・ソフト一体の水災害対策を推進する東北地方整備局の新組織「流域治水推進室」の出発式が16日、仙台市青葉区の合同庁舎で行われ、業務をスタートした=写真。多発する豪雨災害で地域をサポートし、課題を横断的に対応・解決していくことを確認。流域治水の取り組みでは、鳴瀬川水系吉田川、阿武隈川水系釈迦堂川の2河川で2023年に東北初の特定都市河川の指定を目指す計画を示した。
 発足式には室長の斉藤喜浩河川調査官、副室長の能勢和彦都市調整官と川口滋地域河川調整官、大宮達徳用地調査官をはじめ河川、建政、用地の3部からオンラインを含め29人が参加。斉藤室長は「流域治水を進めるためには、地域の特性に応じた東北らしい氾濫リスク対策を考えていくことが重要だ。これまで以上に連携を深め、街づくりや生業も意識しながら、具体的な取り組みを積み重ねていきたい」と呼び掛けた。
 初顔合わせで、流域治水の取り組み事例や特定都市河川浸水被害対策法などについて共有。自然災害に対応した安全な街づくりやグリーンインフラの施策も紹介した。今後、勉強会や現地視察で意識を高めるとともに、東北管内の各事務所や自治体と情報交換しながら連携を図ることを確認した。
 東北整備局では12水系で、あらゆる関係者が協働して治水対策を進める「流域治水プロジェクト」を策定。このうち7水系で「緊急治水プロジェクト」が進行する。特定都市河川浸水被害対策法に基づき、21年11月の法改正で特定都市河川を全国の河川に拡大したことを受け、水害リスクを踏まえ流域の貯留・浸透機能の向上を図る。
 19年の東日本台風で被害を受けた吉田川では流域治水部会を設置。釈迦堂川は流域水害対策検討会を設けた。集中豪雨などの度重なる洪水被害や地形などの特性を踏まえ流域治水対策を協議。いずれも23年の特定都市河川指定を予定する。
 特定都市河川は2河川ともに、国土交通大臣が指定する。一定規模の開発事業や雨水浸透の阻害行為が許可制になる。
 このほかの流域でも順次、特定都市河川の指定に向け取り組みを進めることとしている。



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2023年1月17日火曜日

国交省/維持・修繕工事で将来像提示、複数年度契約拡大や企業連携促進

国土交通省は担い手の確保などに課題を抱えるインフラの維持管理分野で今後必要とされる検討事項をまとめた。維持工事は1者応札が多い現状を踏まえ、企業が中長期的な視野で若手採用や資機材投資に取り組めるよう契約期間の長期化や、小規模であっても地域精通度が高い企業間の連携促進が必要と指摘。不調・不落が発生しやすい修繕工事ではフレームワーク方式など対策効果が高い発注方式の活用を拡大する方向性を提示した。
16日に開かれた有識者会議「発注者責任を果たすための今後の建設生産・管理システムのあり方に関する懇談会」の「維持管理部会」で説明した。
将来的に維持管理・更新費が増大する中、維持・修繕工事の担い手不足が懸念される。国交省は1者応札率に地域差がある実態を示し、地域・現場条件への精通が求められる維持管理を長期にわたり継続していくには地域特性を踏まえた対応が必要と強調した。
会合では直轄の維持・修繕工事で試行している新たな発注方式として、▽長期性能保証▽性能規定方式▽修繕ECI▽設計工事連携型▽地域維持JV型▽事業協同組合型▽参加者確認型随契▽フレームワーク方式-の8類型を検証。不調・不落対策や受注者の工夫余地の拡大につながる効果を挙げつつ、維持工事で1者応札、修繕工事で不調・不落が多い状況に大きな変化がない現状にも触れた。
委員からは「どのような条件で各方式を活用するのか具体的に示していくことが重要」との指摘があり、より明確なルールづくりを今後の検討課題に据えることを確認。フレームワークや事業協同組合、地域維持JVなど企業グループを対象とする発注方式の拡大、複数年度契約の拡大といった方向性には建設業団体が賛意を示し、受注者がよりメリットを感じやすい枠組みの検討を求めた。


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大成建設/コンクリ練り混ぜ時にCO2直接噴射で固定化、アルカリ性を保持

大成建設はコンクリートの練り混ぜ時に二酸化炭素(CO2)を直接噴霧し、内部に固定化する技術「T-Carbon Mixing」を開発した。既存のコンクリート製造プラントにCO2噴霧装置を設置し、製造工程に工夫を凝らすことで酸性のCO2を混ぜても内部のアルカリ性を保持。中和反応による鉄筋などの腐食の心配がなく、RC構造物の材料にも使える。
コンクリート製造プラントに噴霧用のCO2ボンベやノズルなど簡単な設備を設置するだけで済む。コンクリート製造作業は2段階に分けて行う。コンクリート材料(水、結合材、細骨材、粗骨材、化学混和剤)の10~20%を先行して練り混ぜ、同時にCO2を噴霧しコンクリート内部にCO2を確実に固定させる。その後、残る80~90%の材料を混ぜて製造する。
普通コンクリートと同等の強度を維持しつつ、コンクリート1立方メートル当たり約10キロのCO2が固定化できると試算している。大成建設が開発した各種の環境配慮コンクリート(T-eConcrete)と併用することで一層の削減効果が期待できるという。
同社はコンクリート製造プラントなどに試行導入し、運用レベルでコンクリート材料の特性評価を行う。さらに噴霧方法などを工夫し、コンクリート製造工程でCO2排出量の削減を目指していく考えだ。
開発技術を適用したコンクリート製造手順(報道発表資料から)

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関東整備局、埼玉県ら/核都市広域幹線道路の概略検討に着手、地元検討会が初会合

関東地方整備局大宮国道事務所は、埼玉県内を東西に結ぶ「核都市広域幹線道路」の概略計画検討に着手した。16日に同事務所と埼玉県、さいたま市、有識者らでつくる地元検討会の初会合を開き、課題や求められる機能などについて意見を交わした。2023年以降に地元住民の意見を聴取した上で複数のルート案を提示し、概略計画をまとめる予定だ。埼玉の重要な東西軸となる「2・5環状」の実現に向け大きな一歩を踏み出した。
新路線は首都高速道路新都心線をさいたま見沼ICから延伸し、東北自動車道浦和料金所~岩槻IC付近に接続する。直線距離で約5キロとなる。
核都市広域幹線道路の一部として、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)と東京外かく環状道路(外環道)の間を埋める、いわゆる2・5環状を形成する。構造は多車線の自動車専用道路とする方針。想定延伸区間にはさいたま、川口両市にまたがる田園地帯「見沼田圃(たんぼ)」が広がり、景観や自然保護が課題となる。
情報発信のため近くポータルサイトを立ち上げる。広報誌などを通じて住民への計画周知に努め、はがきによるアンケートやワークショップ、オープンハウスなどを実施して地域の意見を聞く予定だ。2月からはさいたま市役所内でパネル展示も実施し、機運醸成に努める。
同日の地元検討会で委員からは「見沼田圃の自然は斜面林、湿地の環境、見沼代用水の三つが一体であることが重要。単に道路を造るだけでなくルート帯や構造の検討などで地域のまちづくりに貢献するインフラづくりを心掛けてほしい」「道路を造ったら景観がどう変わるのかシミュレーションで市民に分かりやすく伝える努力をしてほしい」など環境や景観への配慮を求める声が相次いだ。また「高規格道路は都市、県の構造を劇的に変える」と期待を寄せる意見もあった。
21年10月に示した構想案(埼玉県東西軸道路検討会の資料を基に作成)

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