2024年2月29日木曜日

回転窓/100年先も見た使命

 東京都台東区内の柳が植えられた建物の前を通るのが散歩の定番コースとなっている。落語家・林家正蔵師匠の自宅で、父林家三平師匠の資料館「ねぎし三平堂」でもある。現在はリニューアルのため閉館中だが、再開を楽しみに待ちたい▼東京の落語家や講談師らでつくる「落語協会」が25日に創立100年を迎えた。1923年の関東大震災で多くの寄席が焼失し、ばらばらで活動していた落語家たちが団結し翌年に発足した▼落語家は活躍の場が寄席からラジオ、テレビへと広がり、近年ではインターネットを介した新たなメディアにも。各時代の名人たちが芸を守り革新してきた歴史だったのだろう▼「こんなにうれしいことはない。お客さまに喜んでもらうことでしか恩返しできない」と会長の柳亭市馬師匠。100年先のお客さまに応えられるよう良い芸を提供していくのが使命とも語る▼建設業は相次ぐ災害への対応や需給の変化など幾多の困難を乗り越え、創業から1世紀を超える企業も多い。市馬流に言えば、100年先のニーズにも応えられるよう高品質の建造物を提供していく建設業の使命はこれからも不変だ。

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2024年2月28日水曜日

回転窓/LRTで変わる地域づくり

 宇都宮市と栃木県芳賀町を結ぶLRT(次世代型路面電車)の宇都宮ライトレールの開業から半年が過ぎた。国内初の全線新設、75年ぶりの路面電車などと話題を集め、地域の期待を背負って2023年8月26日に運行が始まった▼利用者はほぼ想定通りに推移。土曜や休日は想定の2倍以上の人が乗降することもあり、「自分の力で乗りやすい、利用しやすい公共交通」(佐藤栄一宇都宮市長)として地元の人たちや観光客らに親しまれている▼宇都宮駅からは西口方面への延伸が計画され、25年度にも国に軌道事業の特許申請を行う動きがある。市は延伸関連の費用を24年度予算案に計上した▼予算案を発表した記者会見で佐藤市長は「人口減少に対応できる都市基盤を今のうちに造っておきたい」と話した。「人口が当初より減る予想」という強い危機感が念頭にあり、「財政事情に満足せず、打って出たい」とまちづくりに意欲を見せる▼宇都宮ライトレールの車両は「(未来への)光の道筋」との思いを込めて「ライトライン」の愛称で呼ばれる。地域の顔となった新しい公共交通が次代のまちづくりをけん引していく。

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2024年2月27日火曜日

回転窓/戦争と建設

 ロシアの文豪、トルストイの傑作とされる長編小説「戦争と平和」。フランスの皇帝ナポレオンによるロシア遠征など19世紀前半の史実を踏まえ、ロシアの貴族や庶民の人間模様を描きつつ、生きる喜びや豊かな人生の在り方を示す▼世界中で読み継がれる文学作品の一つだが、登場人物は559人に及び、ストーリーが複雑に入り組んで難解とされる。それでも題名にある戦争への批判的な姿勢はうかがえる▼2年前に開始されたロシアによるウクライナ侵攻が今も続いている。多くの人たちが犠牲となり、悲劇しか生まない戦争を繰り返す人類史にピリオドを打つのはなかなか難しいようだ▼先週、国土交通省はウクライナ地方・国土・インフラ発展省との間で、同国の復旧・復興支援などの協力覚書を交わした。対象分野は鉄道・道路・空港・海上輸送、道路管理、観光、住宅、ダム、上下水道、都市・国土計画、建設業の法規制と幅広い。ワークショップや会合を通じて情報交換を進めるという▼人々が安心・安全に暮らせる平和な社会を築く上でインフラは不可欠。戦禍で荒廃した国土の再生で建設産業が果たす役割は大きい。

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2024年2月26日月曜日

回転窓/教育界の変化

 東京大学が文系と理系を融合した5年制の新たな教育課程の創設を目指している。学士課程と修士課程の一貫カリキュラムで、2027年開設を予定。秋入学とすることで世界から学生を受け入れやすくする▼名称は「カレッジ・オブ・デザイン(仮称)」。社会システムの変革を含めた広義の意味でデザインを再定義し、人文学や社会科学、工学など分野をまたいだ学びを展開する。社会変革の担い手となる次世代リーダーの育成が目標だ▼SDGs(持続可能な開発目標)など、多様な社会課題の解決が求められる現代。新たな枠組みで輩出される人材は企業にとっても魅力的なはず▼新課程は1学年100人程度。学生全体からすると少数だが、大学教育の多様化といった観点から影響を与える可能性がある。秋入学が広がれば就職・採用はもちろん、社会全体に変化が及ぼう▼新人研修など組織が一斉に行ってきたことも従来通りいかなくなるかもしれない。多様な人材に活躍してもらうには、これまでと違うことを否定せず、許容する度量の広さも必要。次世代のリーダーを呼び込むため、建設業界も柔軟な姿勢が求められる。

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2024年2月22日木曜日

回転窓/学生時代の思い出

 母校の柔道場が解体されることになり、先日のお別れ会に出席した。50年にわたる歴史を持つ道場に多くのOBが集まり、在学中のつらく苦しかった稽古や合宿などを懐かしみながら会話が弾んだ▼老朽化を理由に京都大学が学生寮「吉田寮」の現棟(京都市左京区)の明け渡しを寮生に求めた訴訟の判決が16日、京都地裁であった。裁判長は現在入居中の寮生の一部に居住の継続を認めた▼現棟は1913年完成の木造2階建てで、利用されている日本最古の学生寮。相部屋でトイレや炊事場、風呂場も共同。月2500円程度で住むことができるという▼京大は2017年12月に「大地震で倒壊する恐れがある」などとし、寮生らに18年9月までの退去を求めた。寮生側は「現棟の補修工事を行うことで合意していたのに一方的に退去を迫られた」などと反論。京大に訴訟を取り下げ、話し合いで解決するよう要求していた▼1月1日に能登半島地震が起きたばかりだけに、老朽化し耐震性の低い現棟をこれからどうしていけばいいのか。何より学生時代に住んだ寮の思い出が大学との裁判で占められてしまってはさみしい。

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2024年2月21日水曜日

回転窓/必要な準備と覚悟

 茨城県の建設関係団体が開いた講演会で、女子バレーボール日本代表監督を務めた中田久美氏が「目標を明確にすれば、やるべきことは見えてくる」とリーダーの心構えを話していた▼最年少の代表入りや三度の五輪出場など、いくつもの史上初を成し遂げてきた中田氏。地元企業の経営者らを前に「新しい風を吹かす、ぶち壊す」ことの大変さを強調した▼講演会は時間外労働の罰則付き上限規制が4月から適用されるのを前に、施工と設計関係の団体会員間で親睦を深めようと企画した懇親会に先立ち行われた。「法律の枠内で適正な工期と利潤を得るのが必要だ」。ある参加者はこう指摘する▼建設工事は設計者と施工者、現場は元請会社と協力会社、職人らの関係で成り立っている。品質や納期、作業の安全はお互いの信頼があってこそ。厳しい規制が適用されてもそうした関係性を維持していかなくてはならない▼中田氏は「夢を現実にする準備と覚悟」の重要性も説く。規制を順守しながらの現場運営には、今までの普通を見直すことも求められる。できる限りの準備とそれぞれの覚悟で大きな課題をクリアしていきたい。

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2024年2月20日火曜日

キャリア採用社員(編集記者・企画提案営業職)の募集

日刊建設工業新聞社ではキャリア採用の社員を募集しています。募集要項は以下の通りです。


キャリア採用

募集職種

編集記者

業務内容

取材・編集・原稿作成

応募資格

大卒以上。PCの基本操作(Microsoft Word、Excel)

募集人数

若干名

勤務地

東京都港区東新橋2-2-10 村松ビル

終業時間 休憩時間

9時30分~17時30分、休憩1時間(実働7時間)

賃金

月給231,500円~271,600円。昇給年1回。賞与年2回

福利厚生

各種社会保険完備

雇用形態

正社員

お問い合わせ

〒105-0021 東京都港区東新橋2-2-10 村松ビル Tel:03-3437-0841 受付時間:9時~17時 Email:sas@decn.co.jp 日刊建設工業新聞社採用担当

キャリア採用

募集職種

企画提案営業職

業務内容

営業、特集の企画・立案、展示会の企画・運営、販売管理業務

応募資格

大卒以上。PCの基本操作(Microsoft Word、Excel)

募集人数

若干名

勤務地

東京都港区東新橋2-2-10 村松ビル

就業時間 休憩時間

9時00分~17時00分、休憩1時間(実働7時間)

賃金

月給231,500円~271,600円。昇給年1回。賞与年2

福利厚生

各種社会保険完備

雇用形態

正社員

お問い合わせ

〒105-0021 東京都港区東新橋2-2-10 村松ビル Tel:03-3437-0841 受付時間:9時~17時 Email:sas@decn.co.jp 日刊建設工業新聞社採用担当

回転窓/皆が共生しやすい国へ

 歴史的に海に囲まれた島国で暮らす人々は外部との交流が少なかったためか、視野が狭く閉鎖的な考え方になりやすいと言われる。この「島国根性」はあまり良い意味に捉えられない言葉だが、日本の国民性や社会性に少なからず通じるものはあるだろう▼先進国の中でも日本の在留外国人比率は低い水準だ。少子化に伴う人口減少に歯止めが掛からず、持続的成長のためにも外国人材の積極的な受け入れは欠かせない。国家間では人材の獲得競争が激化しており、関連法制の見直しが喫緊の課題との指摘もある▼外国人技能実習制度を廃止し、新制度の「育成就労」を創設する政府方針が9日決定された。人材確保に重点を置き、3年間で一定の技能水準に育成し中長期的な在留につなげるのが狙い。事実上無期限の滞在や家族の帯同が可能な「特定技能2号」取得者の増加も促す▼2023年の名目GDP(国内総生産)が世界3位から4位に転落した日本。円安などの影響もあるが、人口減少により経済規模はさらに縮むとの見方が強い▼外国人材から選ばれ皆が共生する国へと転換していけるのか。国民の意識改革も求められる。

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2024年2月19日月曜日

回転窓/旧コンデジ人気に思う

 スマートフォンで手軽に写真を撮れるようになって久しい。そんな中でも20年ほど前に発売されたコンパクトデジタルカメラ(コンデジ)がここ数年来、若い世代に人気を博しているという▼理由の一つはクリア過ぎず風合いのある画質を楽しめること。片手で簡単に扱え、その形状も10~20代のZ世代を中心に受けているようだ▼若者の間でレトロブームが続いていると言われる。2000年前後の「Y2Kファッション」が流行し、オールドコンデジも00年~10年頃までのものが人気なのだとか。家に眠ったままの古い機種があれば、今の時代に新たな価値が出るかもしれない▼取材先で企業経営者や管理職の方に話を聞くと、多くが世代間の意識や行動のギャップを課題に挙げる。オールドコンデジが人気のように新しいものばかりが受け入れられるわけではなく、世代による違いよりも共感できることを見いだしていきたい▼25年卒学生の就職活動が3月から本格化する。ものづくりにDXも含めさまざまな先進技術を駆使し、良き伝統文化も継承する建設業界に一人でも多くの若者が仲間入りしてくれるのを期待しよう。

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2024年2月15日木曜日

回転窓/持続的発展への一手

 次世代半導体の生産拠点周辺で地元自治体を中心に新しいまちづくりの動きが活発化している。半導体受託生産最大手の台湾積体電路製造(TSMC)らの第一工場が年内にも稼働する熊本県菊陽町は、最寄りのJR原水駅周辺を対象とした土地区画整理の将来ビジョンの検討を始める▼次世代半導体の国産化を目指すラピダスが新工場を建設中の北海道千歳市は先週、新しい工業団地の整備に乗り出す方針を表明。関連産業の集積に期待を寄せる▼自治体の2024年度予算案の発表が相次ぐ時期になった。次世代半導体を巡っては関連予算の新規計上や拡充が目立ち、栃木県は企業誘致につなげようと、関連企業に対する補助限度額を全国トップクラスに引き上げるという▼同県の福田富一知事は記者会見で「経済を持続的に発展させるには成長が見込まれる産業への対応が重要」と説明し、「戦略的な誘致活動を進めたい」と意欲を見せた▼工場立地や産業集積は、人口や税収の増加に直結する。呼び水となる自治体の予算は企業の投資に似た側面も。先を見て次の一手を地域にどう打つのか、新年度予算の内容が注目される。

source https://www.decn.co.jp/?p=161014

2024年2月14日水曜日

回転窓/座り仕事のリフレッシュ方法

 オフィスでパソコンに向き合う座り仕事となり2年ほどたつ。普段運動する習慣がないので帰宅時に1駅前で降りて歩いているが、期待する効果を得られているか自信はない▼座り仕事も多種多様でドライバーもその一つだろう。労働環境の改善が求められるトラックドライバーの疲労回復や健康増進に寄与するとともに、一般ドライバーにリフレッシュしてもらおうと高速道路のPAやSAにジムがオープンする▼RIZAP(ライザップ)グループと中日本高速道路会社らが5月ごろ、東名高速の日本平PA(上り、静岡市)に24時間営業の小規模無人ジム「chocoZAP(チョコザップ)」1号店を開く。市中の店舗と同じくトレーニングマシンやマッサージチェア、ゴルフ練習ブースなどが設置される▼新店舗ではそうした体を動かしてリフレッシュすることが中心のサービスを提供。チョコザップ会員だけでなく、高速道路の店舗専用に料金プランを設けて非会員も利用可能だ▼運転中の眠気や疲労感は大事故につながりかねない。高速道路でそんな時の対策にジムという新たな選択肢が加わるのを歓迎したい。

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2024年2月9日金曜日

回転窓/中間管理職の不満は?

 若手社員が管理職になりたがらないのは必然--。みずほリサーチ&テクノロジーズの河田皓史主席エコノミストが調査リポートで指摘している▼賃金水準が低下する一方で負担は増えており、管理職という立場のコストパフォーマンスが悪いことを問題の本質と分析。管理職が不足する事態は近い将来の現実的なリスクと警鐘を鳴らす▼働き方改革と称して一般社員の労働時間を減らす裏側で、宙に浮いた業務を管理職が引き取る安直な対応が行われているとも。マネジメント負担への対価の適正化が重要と河田氏は説く▼日本建設業連合会(日建連)の会員企業労働時間調査報告書(2022年度)によると、非管理監督者の総実労働時間がおおむね減少しているのに対し、管理監督者は21年度まで上昇基調だった。22年度は管理監督者も改善したが、23年度はどうか▼若手に無理強いできず、幹部からは成果を求められる日本の中間管理職の実情。しわ寄せが目立つようでは、若手が上を目指す健全な組織にはならない。「周りの管理職は今の処遇に満足していますか?」。どきりとした経営者は早めに手を打つべきなのだろう。

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2024年2月8日木曜日

回転窓/誰もが審査できる建築賞

 優れた建築をたたえる表彰制度は数多くあるが、設計や施工技術、環境保全、文化の進展など審査基準の違いが各賞の個性となっている。審査員は建築の学識者や実務者のほか、建築以外のデザインや文化、芸術の専門家が担うこともある▼一般の人が参加して“ベストワン”を決める、ユニークな建築アワード「みんなの建築大賞」が創設された。前年に完成・発表した国内建築の中から10作品「この建築がすごいベスト10」を選び、X(旧ツイッター)で一般から「いいね」で投票してもらい大賞を決める▼ベスト10は建築の魅力をもっと広く、多くの人に伝えたいという有志約30人の委員会が推す作品。初開催の今回は住宅や介護施設、学校、文化財の改修、神社の仮殿、震災関連施設など多彩な作品がノミネートされた▼個人住宅や地方の郊外に立つ施設など訪ねるのが難しい作品も少なくない。SNS(インターネット交流サイト)を積極活用する賞の特徴を生かし、空間を再現したメタバース(3D仮想空間)で建築体験できると一般の方も投票が面白くなるだろう▼投票期間は11日まで。15日の結果発表を楽しみに待ちたい。

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2024年2月7日水曜日

回転窓/被災地のドローン

 インフラの点検や人が立ち入りにくい空間の調査などに用途が広がるドローン。能登半島地震の被災地でも有効性が多く確認されている▼危険を伴う土砂崩落現場の調査をはじめ、医薬品の搬送などさまざまなシーンでドローンが活躍。日本UAS産業振興協議会(JUIDA)のように陸上自衛隊と災害時の連携協定を締結し、物資輸送などで相互協力する体制を整えた団体もある▼被災地のために「何かできないか」と考え、現地に向かったドローン関係の企業を先日取材した。行政機関の要請を受け、倒壊リスクがある建物の内部調査などを実施。倒壊家屋で船舶の権利証を見つけた時は住民にとても感謝されたという▼ある行政機関は現地入りしたドローン関係団体・企業の情報を発信した。しかし行方不明者捜索の最前線では情報が届かない現場もあり、活動できなかった操縦者もいたようだ▼「ドローンの有効性を知ってもらえていないのは、われわれの責任」と話すのはJUIDA幹部の一人。技術情報やメリットなどを関係機関に改めて説明していく考えだ。災害時の対応と事前の備えに一層の活用が期待される。

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2024年2月5日月曜日

回転窓/復旧現場の奮闘に光を

 毎年1月に召集される通常国会で首相が政策の基本方針などを説明する施政方針演説は、多くの国民が注目する。今年は先月30日に衆参両院の本会議で行われた▼岸田文雄首相はデフレからの完全脱却に向けて「チャンスをつかみ取り、絶対に後戻りさせない」と強調し、改めて経済再生に強い意志を持って取り組むと表明。賃上げを喫緊の課題に位置付け「あらゆる手を尽くし、物価高を上回る所得を実現していく」と宣言した▼大いに期待するも大企業と中小企業の賃金格差が縮まる気配は見えない。経営資源が限られる中小にとって持続可能な経営環境づくりが急がれる▼岸田首相は施政方針演説で能登半島地震について「異例の措置でもためらわずに実行する」「被災者の帰還と被災地の再生まで責任を持って取り組む決意だ」と訴えた。災害という非常時に国や自治体が果たす役割と寄せられる期待は大きい▼被災自治体の首長が先月行った記者会見の中で、道路啓開に当たる公共機関への謝意が示された。被災地できょうも懸命に応急復旧作業を続けている建設業。注目会見で光が当たれば現場の士気はきっと高まる。

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2024年2月2日金曜日

回転窓/バスも「地域の守り手」

 能登半島地震からの早期復旧・復興が求められる中、北陸鉄道グループが、石川県内の金沢駅と能登半島内を結ぶ特急バスの運行を再開した▼被災者らの利用を優先するとともに、約1カ月間は運賃を無料にするそうだ。のと鉄道も被災区間で代替バス運行を始めた。交通手段を取り戻していくことは大きな助けになるだろう▼都営バスが先月、100周年を迎えた。現在は約1500両のバスを保有し、1日当たり約60万人が利用する。だがスタート時は44両にすぎなかった▼発足のきっかけは関東大震災。路面電車が被災し復旧に時間がかかることが見込まれたため、市民の移動を支えようと米国から輸入したトラックを改造し、乗り合いバスに仕立てた▼日本バス協会は、2030年に電気自動車(EV)バス1万台を目指す方針を掲げている。EVへの切り替えが進めば、脱炭素への貢献と同時に、災害時に電力供給の拠点としても活躍できる。バス事業者は、建設業と同様に「地域の守り手」と言えよう。増加する赤字路線や運転手不足など苦境にあえぐが、非常時の役割も考慮しながら大事な産業を守っていく必要がある。

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2024年2月1日木曜日

回転窓/ご当地力士の活躍

 先月28日に千秋楽を迎えた大相撲初場所は横綱照ノ富士が4場所ぶり9回目の優勝を果たした。2敗で並んだ関脇琴ノ若との優勝決定戦。出足鋭く出て寄り切りで制する気迫の取り組みには大いに魅了された▼今場所はざんばら髪の新入幕力士が土俵を沸かせた。西前頭15枚目の大の里は192センチ、183キロの恵まれた体を生かした立ち合いの圧力を武器に、9日目を終えて8勝と快進撃を続けた▼10日目からは関脇、大関、横綱と新入幕力士では異例の役力士との3連戦。結果は3連敗と振るわなかったが、次の場所に生きる貴重な経験に。千秋楽を白星で飾り11勝4敗となり、初の三賞となる敢闘賞を受賞した▼大の里は能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県出身。ご当地力士の活躍は被災地をどれだけ元気づけたことだろう。「地元にいい報告ができる。次もしっかり勝ち越しを目指したい」とのコメントも頼もしい▼きょう1日で地震発生から1カ月。被災地ではインフラの応急復旧が進められ、災害ボランティアも活動できるようになってきた。本復旧・復興には時間がかかるが、日々の一歩一歩を大切にしたい。

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