江戸時代に津山藩(岡山県津山市)の藩医、洋学者として活躍した宇田川榕庵。外国語の翻訳にも携わり、現在も使われている多くの新しい価値ある言葉を世に出した▼その一つが「珈琲」。諸説あるもののコーヒーの木の赤い実と枝から発想し、髪の玉飾りの「珈」と飾りのひもの「琲」を組み合わせたとされる▼この当て字が生まれた地でもある津山市の職員は「コーヒーは推しの一つです」と説明する。9月29日には市内の城東町並保存地区の一帯で珈琲フェアが催され、地元住民や観光客ら大勢の人でにぎわった▼市は同地区に所有する町家の一部をPFI法のコンセッション(公共施設等運営権)方式でホテルに再生した。これまで維持費を支出していた建物から、市は民間に付与した運営権の対価を受け取れるようになった。谷口圭三市長は「新たな価値を創造する」と話す▼新内閣発足から1週間が過ぎた。地方創生を政策方針の一つに掲げる石破茂首相が検討を指示した経済対策には、まちづくりの支援が盛り込まれる公算が大きい。大きな後押しとなり、地域の熱意とアイデアから新しい価値が広がるよう期待したい。
from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=167758
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