2026年5月25日月曜日

回転窓/紙芝居に見る伝え方

 昭和初期の紙芝居で代表的なヒーローといえば「黄金バット」。後にアニメ化もされて人気を誇ったが、ある本を読んで興味深い誕生の経緯を知った▼元々の主人公は怪人「黒バット」。次々と作品が続いていくうちに強くなり過ぎ、この主人公と対決させるために登場したのが黄金バットだったという。まさに「突如あらわれたる正義の味方」であった(上地ちづ子著『紙芝居の歴史』から)▼かつて流行した大衆芸能の中で、「立絵」に携わっていた人たちが「平絵」の街頭紙芝居を始める。今から100年近く前のことだった▼デジタル化が進む現在も紙芝居の人気は根強い。語り手と見る側の間に生まれるコミュニケーション。限られた枚数でストーリーが展開するため、描かれていない世界は想像を働かせながら補って楽しむ。そんな紙芝居を見た後の子どもたちは、物語を驚くほど正確に理解しているそうだ。「小さな親切」運動本部のウェブサイトに紹介されていた▼伝えたいことがたくさんあっても、あえて説明し過ぎない。そうして受け手にイメージを膨らませてもらう方が、強く記憶に残るのかもしれない。


https://www.decn.co.jp/inc/hp_image/altimage.jpg

from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=184507
via 日刊建設工業新聞

0 comments :

コメントを投稿