2026年6月30日火曜日

回転窓/満員御礼 ぎゅうぎゅう家族

 帰ってきた、と勝手に思っているツバメ夫婦に、待望の子どもが生まれた。今年は5羽。近所の顔なじみ気分で見守っている。巣の縁に小さな頭が並ぶ様子は何とも愛らしいが、見れば見るほど気になることがある。どう考えても部屋が狭い▼もともとツバメの巣は広くない。そこへ成長した5羽がぎゅうぎゅうに身を寄せ合う。餌の時間はさらに大騒ぎ。一斉に首を伸ばして口を開くものだから、落ちないかとひやひやする。それでも当の本人たちはお構いなし。決まって左端にいる子は特に元気だ▼親鳥は朝から晩まで大忙しで、おなかを空かせたひなのため餌探しに飛び立ち、戻ってきて与え、また空へ。何度も往復する姿はけなげというほかない▼あと何日かすれば、巣は空っぽになる。今は狭過ぎるほどのワンルームも、その頃には広く、寂しく見えるだろう。だからこそ、今だけのにぎやかさをそっと見守りたい▼見上げれば、きょうも5羽が肩を寄せ合っている。窮屈そうなのに、見ているこちらの気持ちは和む。やがて来る巣立ちまでのわずかな時間、この小さな家族と同じ屋根の下で過ごせると思うと、頬が自然と緩む。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185609
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新社長/矢作建設工業・竹下英司氏/総合力磨き企業価値向上へ

 新中期経営計画(2026~30年度)がスタートした。持続的成長と企業価値の向上を実現するため、建築、土木、不動産事業でより強固な基盤を築くとともに、無形資産価値の最大化に取り組む。人材と組織の活性化によって総合力を引き上げ、総合建設業としての強みをさらに高める。
 --就任の抱負を。
 「安全と品質、顧客や地域との信頼関係、社員や現場を大切にする姿勢は変わらない。一方で、目まぐるしく変化する社会環境に対応するため、スピード感のある意思決定を心掛ける。人材と組織の活性化にもこだわり、企業経営をさらに進化させたい」
 --現在の経営状況は。
 「総合建設業として建築、土木、不動産の3本柱で収益バランスが取れ、相互補完できる体制が整った。各分野の技術力を高めるとともに、土地の確保から造成、建築、管理までを一貫して担うプロジェクトを通じて総合力を発揮し、相乗効果を高めていく」
 「建設部門は、顧客の要望に供給力が追い付いていない状況を改善する必要がある。不動産部門では、得意とするBtoB分野にリソースを集中するため分譲マンション事業を名鉄グループに譲渡した。物流倉庫の需要は一時期の勢いに比べると落ち着きが見られるものの、産業用地開発は今後も一定の需要があり堅調に推移すると考えている。中部地域はものづくり産業が集積している。防災性やアクセス性など、顧客の要望に合った土地を開発したい」
 --中期経営計画で目指す姿は。
 「建築は受注領域を広げたい。土木は公共、民間ともに受注拡大を図る。不動産はBtoB事業にしっかり取り組み、それぞれの事業価値を高める。同時に、人材や技術など無形資産の価値も最大化したい。人材確保では首都圏と関西圏に力を入れ、採用動画の更新やデジタル広告の活用などによる知名度向上にも取り組む。教育は、社員の自発的な学びを支援する方向へシフトする。技術開発や人材育成への投資は惜しまない」
 「建設業は人がいてこそ成り立つと痛感している。職場環境は大きく改善できた。今後の課題は働きがいの向上だ。社員に活力がなければ良い仕事はできない。自らの仕事に誇りを持ち、社内で価値を認められるには、社員同士のリスペクトが必要だ。部署間の垣根がなく互いに顔の見える組織になれば、挑戦の幅も広がるだろう。人材と組織の活性化にこだわりたい」
 「顧客や地域の課題にしっかり答えを出せる会社でありたい。他社以上に顧客や地域に近い距離で向き合い、総合力を生かしてスピード感を持って課題を解決できれば、企業価値の向上につながる」。
 (6月26日就任)
 (たけした・えいじ)1995年名古屋大学工学部卒、矢作建設工業入社。2022年執行役員人事部長、24年常務執行役員コーポレート本部副本部長兼人事部長、25年専務執行役員コーポレート本部長。相手の良い所を見つけて人間関係を築ける性格。「社員も組織も本人もまだまだ伸びしろがある」と確信している。愛知県出身、53歳。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185607
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国交省/女性活躍・定着SNS発信強化/ロールモデル事例集など周知

 国土交通省は、建設産業の女性活躍・定着を促進する官民の取り組みを一段と周知するため、SNSでの発信を強化する。北陸地域を拠点とする「ほくりくアイドル部」と協力し、各メンバーのX(旧ツイッター)アカウントで建設現場の魅力的な職場づくりや柔軟な働き方の事例を紹介してもらう試みを始めた=写真(国交省公式Xから)。
 同部を2026年度の「女性活躍けんせつ産業ナビゲーター」に任命した。建設業の女性就業者や経営トップ、現場監督者、官民の工事発注者など情報発信のターゲットを明確に定めた上で、各メンバーが7月末までに集中的に関連情報を投稿。国交省が過去に作成してきた女性活躍・定着に関する事例集をまとめたウェブサイトに誘導する。
 各事例集のターゲット層への周知が徹底されていないとの問題意識が背景にある。女性の技術者や技能者のキャリアパス・ロールモデル集や、出産・育児などと仕事の両立を支援するパンフレットといった充実した事例集を当事者らに有効に活用してもらう狙いがある。これと並行し本年度は、建設業のさまざまな職種や働き方を女性の若年層にアピールする方法などの調査・検討も進める。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185616
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鳥取県/県立高専設置へ産官学で検討チーム/全国初の農業高専誕生も

 鳥取県は、県立高等専門学校の設置に向けた検討を始める。6月補正予算に「県立高等専門学校設置検討事業」として120万円を計上した。議会閉会後に産官学による検討チームを立ち上げ、具体的な協議を進める。
 県立高専は地域産業のニーズを踏まえ、実践的な高度専門人材育成し、地元に定着させるのが目的。4月に設置した高校教育改革推進コンソーシアム内に検討チームを設置する。コンソーシアム内の各部会でも協議する。
 メンバーは県内の産業界や県教育委員会などの教育関係、県の関係部局を中心に構成し、文部科学省と鳥取大学、鳥取環境大学がアドバイザーとして参画する予定。
 検討のテーマは▽県立高専設置の可否▽必要となる制度改正と財源確保策の整理▽運営基盤の在り方-となり、改革先導拠点校の鳥取工業高校と倉吉農業高校の高専化が可能かについて協議する。
 農業高専が設立されれば全国初となり、県農業大学校との連携実績を生かして運営を行う。工業関係では企業内実習の重点化など地元の産業ニーズを踏まえて検討する。2年程度をかけて議論する見通しだ。県議会は29日に閉会した。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185624
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東洋建設/国内最大級ケーブル敷設船完成/洋上風力係留・送電網構築に活用

 東洋建設は、ノルウェーを拠点とする造船会社・ヴァルドの造船所で建造していた自航式ケーブル敷設船の引き渡し式を26日に現地で開いた。国内最大級となる9000トンのケーブルタンクを搭載し、将来、浮体式洋上風力の係留や海底直流送電網の構築などに活用する。今後、約3カ月かけて日本に回航し、北海道の石狩湾新港を母港にする。
 ケーブル敷設船の名称は「DISCOVERY(ディスカバリー)」。規模は総トン数約1・9万トン、全長150・1メートル、幅28メートル、深さ12・2メートル。9000トンのケーブルタンクと、400トンつり級のメインクレーンと100トンつり級のサブクレーンを搭載。大規模で高難度の敷設工事にワンストップで対応でき、自動船位保持スステムで変化の激しい海象条件にも安全で高精度なケーブル施工を実現する。
 中村龍由社長は、建造に尽力したヴァルドの関係者らに感謝を伝えた。その上で「日本での本格的な事業展開に向けての準備を進めていくに当たり、顧客や事業パートナー、そして社会のために、長期的な価値創造に引き続き尽力する」とコメントした。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185618
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2026年6月29日月曜日

回転窓/慣れた行動に思わぬ危険も

 家の中で足の小指をドアにぶつけ、あまりの痛さに声も出なかったことがある。翌日に病院へ行くと、診断は「骨折」。今でもあの痛みを思い出すと冷や汗がにじむ▼いつものように部屋へ入ろうとしただけなのに、なぜぶつけたのか。人間の脳は足の小指を正確に認識できず、だから距離感をつかめないでぶつけてしまうのだという。それなら仕方ないと納得しようとするものの、自らの不注意を反省するしかない▼今年も7月1日に「全国安全週間」が始まる。6月の準備月間に建設各社の安全大会が開かれ、ゼロ災への重点方針を確認。先日取材した大会では、高年齢労働者に対する労災防止措置を事業者の努力義務とした改正労働安全衛生法の内容などが解説されていた▼転倒災害の発生状況を見ると、年齢とともに増える傾向がある。つまずきが原因の場合は多くが何もない場所で起きているというから、自分では気づかない加齢による身体機能の低下に十分注意しなければならない▼慣れた行動の中に思わぬ危険が潜んでいることも。足の小指を骨折して以来、何げない日常でもそうした警戒心を持つようにしている。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185570
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新社長/鹿島・桐生雅文氏/持続的成長へ基盤強化

 「技術立社」としての高い品質に裏打ちされた建設バリューチェーン(価値連鎖)を拡充する。人とAIが融合した現場の生産性向上策を加速。新たなM&A(企業合併・買収)も視野に、事業基盤を強化する。2026年3月期に達成した過去最高の業績を持続的成長につなげていく。
 --就任の抱負を。
 「重責に身の引き締まる思いだ。創業186年の歴史で積み上げてきたステークホルダーとの信頼を大切にしていく。私自身もキャリアの大部分に当たる35年間を現場で勤務し、近隣や協力会社らの方たちと向き合ってきた。現場で培った判断力や調整力を経営に生かし、鹿島グループのさらなる発展に尽力する」
 --業績現況と当面の経営方針を。
 「26年3月期は、連結売上高が初めて3兆円の大台に乗り、営業利益も過去最高を更新した。中期経営計画の最終年度となる27年3月期は、押味至一代表取締役会長と天野裕正元社長が推進してこられた施策を引き継ぎ、さらなる高いレベルに引き上げたい」
 --次期中期計画の重点施策は。
 「持続的成長に向け事業基盤を強化する。そのためにもグループ全体で建設バリューチェーンを拡充・加速させる。企画・開発や設計・エンジニアリングなどの上流から運営・保守といった下流までをワンストップで対応し、収益力を高めていく」
 「担い手の確保と育成も重要だ。建設業の魅力発信や技術の継承、協力会社で働く技能者の処遇改善に力を注ぐ。現場の生産性向上も推進する。有効なツールとしてAIを活用する考えだが、引き続き最終的な判断は人が担う」
 --国内建設事業にはどう取り組む。
 「建築は、半導体やデータセンター、医薬品といった生産施設に加え、都市部の再開発などの動向を注視している。土木は、国土強靱化や老朽化対策とともに、風力・原子力発電などのエネルギー関係にも目を配っていく」
 --M&Aはどう考える。
 「引き続き国内外を問わず、建設バリューチェーンを高める観点で検討する。成長が見込める分野に事業領域を拡大し、収益力・施工力を高めるためにも必要だ。一方、業界再編を目的としたM&Aは、特殊な建設業の業態に合わないと思う」
 --海外は。
 「エリアの特性に応じた戦略を展開する。例えば米国ならM&Aで現地企業を買収し、施工を全て任せる方法が現実的だろう。東南アジアでは日本人の技術者が現地に赴いて監督する必要がある。国としては米国が最大市場で、ベトナムやマレーシアでの展開も視野に入れている」。
 (6月26日就任)
 (きりゅう・まさふみ)1984年早稲田大学理工学部建築学科卒、鹿島入社。2021年執行役員東京建築支店副支店長、24年常務執行役員横浜支店長。受けた恩を深く感じ取り最大限報いる「感恩報謝」の精神を大切にしている。趣味はゴルフと早朝の散歩、料理。東京都出身、64歳。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185567
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東京都都市整備局/神田錦町三丁目南部東都市計画素案/再開発ビルは延べ22万平米

 東京都都市整備局は、都市再生特別措置法に基づく「神田錦町三丁目南部東地区」の都市計画素案をまとめ、26日から縦覧を開始した。都市再生特別地区制度を活用し、容積率を1130%まで引き上げる。再開発ビルは地下3階地上35階建て延べ約22万平方メートルの規模。高さは約180メートル。事業主体は神田錦町三丁目南部東地区市街地再開発準備組合(野見山芳忠理事長)。安田不動産や都市再生機構が事業協力者として参画する。都市計画策定支援業務を久米設計と上野計画事務所、基本計画の策定と基本設計を久米設計が担当している。
 再開発の計画地は、東京メトロ東西線竹橋駅の300メートル北東に位置する千代田区神田錦町2ほか。北側は神田警察通り、南側は外堀通りに面する。計画面積は約2・5ヘクタール。建物は低層の北地区と高層の南地区に別れており、北地区には公共公益施設の配置を予定している。
 ウオーカブルな街づくりによるにぎわい創出、近接する日本橋川の水辺空間と連携した都市基盤整備、防災力向上など都市機能への貢献を評価し、基準容積率(615%)に515%を上乗せし、最高限度を1130%に引き上げる。再開発区域内の区道は廃止して一体の街区とする。
 メインの建物となる南地区は事務所や店舗、宿泊、文化交流、高校、駐車場などを配置する。地下には北地区と合わせて417台分の駐車場を設け、周辺エリアと連携したウオーカブルな街づくりに貢献する。中層部に文化交流施設、高層部はデザイン性の高いホテルを誘致する。
 周辺の大通りや街路と一体となった広場空間も整備する。エリアマネジメント組織を立ち上げ、神田錦町エリア全体での魅力ある街づくりを目指す。工事期間中も仮囲いアートなどでにぎわいを生み出す。
 2029年度に着工し36年度の完成を目指す。周辺の歩行者空間や下水道管路の整備、無電柱化なども29年度から着手する計画だ。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185578
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東日本高速会社/吉岡幹夫社長が就任会見/スピード感持ち財源確保

 東日本高速道路会社の吉岡幹夫新社長が25日に都内で会見し、今後の方針などを語った=写真。吉岡氏は「現場と経営陣が同じ方向を向くことが大事だ」との考えを示し、風通しの良い組織づくりに注力すると表明。資材高騰や老朽化対応などの課題に正面から向き合い、高速道路サービスの安定提供に尽くすとした。
 労務費や資材費高騰で維持管理コストが上昇基調にある状況で、吉岡氏は債務返還や事業運営をどう進めるかが喫緊の課題と指摘。「他社と連携しながら、スピード感を持って財源確保を進めたい」と述べた。高速道路の料金収入に加え、SAやPAを「収益部門の極めて重要な柱」と認識。休憩場所ではなく、地元と連携し付加価値を創出する地域拠点を目指していく。利便性を高めるため、無人決済の導入や大型車ドライバー向けのシャワー施設などを整備していく。
 「高速道路はいろいろな新技術を実験する非常に貴重な空間だ」と述べ、自動運転や走行中給電の実証実験を進める方針。猛暑対策では「熱中症対策に伴う費用をしっかり計上しなければいけない」と表明。工期設定などで作業環境を改善していく考えも明らかにした。
 吉岡氏は1986年東京大学工学部卒後、建設省(現国土交通省)入り。北陸地方整備局長、道路局長、技監、事務次官などを経て2025年7月から国交省顧問を務めた。神奈川県出身、62歳。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185571
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前田道路/ポットホール検出技術を開発/生活道路も網羅、市町村道中心に展開へ

 前田道路は、インターネットに接続できる一般車両(コネクティッドカー)が収集したデータから、道路のポットホールを検出するシステムを開発した。検出した舗装の異常を対応の優先度が高い順に5段階で評価。タグを地図に色分け表示する。一般車両からデータを得るため、生活道路なども網羅。道路の管理で人手不足などの課題を抱える市区町村にサービス提供する。
 ポットホール検出システム「みちタグ」は、段差などで起こる車輪速の変化から路面の状況を推定する。異常の検出箇所を地図にタグ表示。80%程度の精度でポットホールが検出できる。対応優先度が最も高い「至急補修」から最も低い「経過観察」まで、損傷度合いを5段階で評価し、道路の効率的な維持管理を支援する。
 走行中にさまざまな情報を送信するコネクティッドカーからデータを得ることで、生活道まで網羅できるのが強みだ。コネクティッドカーは一般車両のため走向台数が多く、生活道路を含めデータを網羅的に取得できる。同社は「地域密着の会社として生活道を守る機能に注力した」(村田純技術研究所技術戦略課課長)という。
 タグには現地の情報や補修記録などのメモが書き込める。舗装の損傷は3カ月程度で進行するため、地図データを3カ月間隔で比較すると、ポットホールになりそうな箇所が予測でき、事後対応になりがちな補修を効率化できる。国内の自治体に試行導入したところ、市民などからの補修要望が56%減少。高精度なポットホール検出で補修箇所が増加し、補修の効率は4・5倍に高まった。
 道路の総延長のうち市町村道は約8割を占める。ポットホールは早期の検出と補修などの対応が求められるが、道路を管理する市町村は人材や予算が不足している。苦情が寄せられてから対応するという事後処理が課題だった。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185575
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2026年6月26日金曜日

回転窓/誰もが快適な利用を

 最寄り駅で女性トイレにだけ長い列ができる光景をよく見かける。空港との乗換駅のため大きなキャリーバッグを持つ外国人も多く、日本のトイレ事情がどのように映っているのか気がかりだ▼国土交通省の調査によると男性用便器の設置数(個室と小便器の合計)を1とした時、女性用便器の数は鉄道駅0・63、空港0・66、バスターミナル0・71、映画館0・89だった。特に鉄道駅と空港で女性用の数が少ない▼建設当初に男性利用者が多いことを前提に便器数を設定したのが主因。女性の社会進出が進んだ現在、男女の便器数が利用者構成と懸け離れている▼女性トイレの行列解消に向け国交省が初めてガイドラインを公表した。便器数の基準を策定する学会や行政、施設管理者などに対し、男女の待ち時間が平等になるようバランスに応じた便器の設置を求めた▼男女の利用者数がほぼ同数の施設は原則、女性用便器数を男性用以上とも定めた。男女問わず快適にトイレが利用できるようにしていきたい▼個室でのスマートフォン使用を控えるなど利用者側にも取り組めることがある。待ち時間を減らす行動も心掛けたい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185534
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労研首脳が会見/安全管理水準のレベルアップ/熱中症対策、外国人への教育強調

 建設労務安全研究会(労研)の細谷浩昭理事長、小澤重雄、稲直人、田中克志の3副理事長は24日に都内で会見し、今後の活動について「100年続くようなものにしていかなければいけない」などと語った。10月に発足80年を迎える。建設現場で働く外国人の安全教育やシニア世代の労働災害、熱中症対策などを課題に挙げ、会員の情報共有や安全管理水準のレベルアップにつながる対応を取っていく。
 安全衛生委員会グッドプラクティス部会が「熱中症良好事例集」を策定中で7月に作業を終える。会員企業の好事例として103件を盛り込む予定で、細谷理事長は「かき氷や塩バナナ、ミストなど各社が工夫している。各社の良い取り組みを組み替えながら、水平展開することは非常に効果的だ」と発刊の意義を説明した。
 稲副理事長は「熱中症がクローズアップされている状況で、厳しい環境で働きながら『大丈夫だろう』と思う人がまだいる」と課題を指摘。小澤副理事長も「重篤化は対処が遅れた結果であり、病院で診察を受け治療してもらうのが最善策だ」と述べた。
 細谷理事長は、労災防止の課題として外国人を挙げた。労研の調査(4月1日時点)によると、作業所で働く4249人のうち552人(13%)が外国人だった。割合は増加傾向にある。言葉の壁や会話の理解度、文化の違いなどが課題で、約3割は意思疎通に不可欠な日常会話でハードルがあると分かった。細谷理事長は「日本語が理解できないと労災がさらに増加する可能性がある」と今後を懸念。「外国人に対する新しい教育、現場の実情に応じた指導とフォローも必要だ」との見解を示した。稲副理事長は「何もないところから建物を造る建設現場は一般作業と比べ危険も多い。言葉が話せず文字も読めない人材が来ても技術習得や安全教育はできない。受け入れる方法を考えないといけない」と課題を挙げた。
 細谷理事長は、仕事の目的や最悪の事態を理解する「仕事の本質教育」の重要性を強調した。「何のために行うのかという仕事の目的や趣旨を意識する。この考え方は災害防止が基盤になる」と訴えた。さらに「人間は必ずミスをするという前提で、設備や機械、工具、方法を見直し、作業そのもののを安全化することが重要だ」と強調した。
 5月18日の定時総会で就任した田中副理事長は「他会社の良い点を吸収し、自社に持ち帰ることに努め、業界全体で安全と労災防止に取り組みたい」と語った。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185538
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首都高速道路会社/青木由行社長が就任会見/長期的視点で価値向上へ

 首都高速道路会社の社長に25日付で就任した青木由行氏が都内で会見し、今後の方針などを語った=写真。青木新社長は利用料金の引き上げや、道路清掃業務を巡る問題への対応など、目の前の課題に「真摯(しんし)に対応する」と述べた上で、脱炭素社会の実現を見据えたネットワーク整備や渋滞対策を推進する考えを表明した。
 日本橋区間地下化事業やETC専用化など、より快適で便利なサービスの提供を目指す。
 国交省での勤務経験も踏まえ、「省庁時代には見えなかった首都高グループの労苦や課題を軽減するため、自分の知見を生かす機会があればありがたい」と語った。長期的な視点に立ち、首都高速道路の価値向上につながる取り組みを進め、次世代へ継承していく考えも示した。
 同社が10月から実施する利用料金の改定では、「労務費や材料費の高騰などで事業環境は厳しさを増している。利用者の理解を得ながら準備を進める」と説明。利用者の満足度を高めるための安全対策やサービスの充実を進めるとともに、積極的なコスト削減にも取り組む姿勢を示した。
 青木新社長は1986年東京大学法学部卒業後、建設省(現国土交通省)入り。官房建設流通政策審議官、都市局長、土地・建設産業局長、不動産・建設経済局長、内閣府地方創生推進事務局長などを経て、2022年10月から不動産適正取引推進機構の理事長を務めた。63歳。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185540
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松山市/斎場BTO/7月1日に新施設着工、28年4月完成目指す

 松山市がBTO(建設・移管・運営)方式のPFIで進める「松山市斎場再整備・運営事業」で7月1日に新施設の建設工事が始まる。規模はRC、S造2階建て延べ約4150平方メートル。火葬炉14基、待合室14室などを備え、1日最大35件の火葬に対応する。工期は2028年4月末まで。同8月の供用開始を目指す。PFI事業者は西松建設が代表企業を務める特定目的会社(SPC)の松山だんだんの杜。
 現斎場の南側(食場町乙11の9、敷地面積9010平方メートル)を造成し建設用地を確保した。新斎場の利用開始まで現施設を使い続ける。現斎場は29年7月末までに解体し跡地に駐車場を設ける。維持管理・運営期間は48年3月末まで。総事業費は93億9399万2911円(税込み)。
 SPCのほかの出資者は宮本工業所と合人社計画研究所、五輪、二神組。協力企業として山下設計と大建設計工務が参画している。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185536
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ダイキン、鹿島ら/空調付きベンチ開発/東京・丸の内で今夏に事業性検証

 ダイキン工業や鹿島など4社は、空調機能付きのベンチを共同開発した。背面や側面から適度な風を送り、通常時に比べ体感温度を5度下げるという。持続可能なまちづくりへ、デザインや構造には木端材を活用する。7月24日~8月23日に東京都千代田区の丸の内仲通りで開催される社会実験イベントで利用状況を調べ、今後の製品化やビジネス展開の可能性を探る。
 プロジェクトには、ダイキン工業などが出資し共創支援事業を展開する「point0」(東京都千代田区、石原隆広社長)、鹿島グループの内装設計会社イリア(東京都港区、田澤良一社長)が参画する。
 ベンチは「Marunouchi Street Park 2026 Summer」の会場に設置する。内部構造に、ダイキン工業の空調の知見を応用した。鹿島は快適に過ごせる環境の検証と分析を担う。point0は地域の魅力を高め、都市空間での新しい滞在方法を提案する。イリアは街並みと調和し、快適さと意匠性を両立するデザインを追求する。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185530
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2026年6月25日木曜日

中国整備局、広島県/福山港箕島地区/水深9・5m岸壁が暫定供用

 中国地方整備局と広島県が進めている福山港箕島地区ふ頭再編改良事業(福山市)で、水深9・5メートルの岸壁が暫定供用し、21日に記念式典が開かれた。鋼材や造船機材などバルク貨物の輸出、バイオマス燃料の輸入に対応し、標準サイズの貨物船が満載状態で接岸できる。既設の水深7・5メートル岸壁を合わせると3隻が同時着岸でき、輸送の効率化が図られる。
 式典には国や県、地元自治体をはじめ、港湾利用者や施工会社の関係者らが出席。永井学国土交通政務官は「暫定供用は通過点に過ぎない。水深12メートルの岸壁が完成することで、3万トン級の貨物船が着岸可能となり、福山港の物流機能がますます強化される。事業の早期完成に向け、引き続き全力で取り組む」と述べた。
 横田美香知事は「全体が完成することで福山港が県東部の物流拠点として充実強化される。地域産業の国際競争力のさらなる向上や持続的発展に大きく貢献できるよう今後も国と連携をして取り組む」と決意を述べた。
 地元選出の国会議員らの祝辞や利用企業の代表者あいさつに続き、テープカットとくす玉開披で暫定供用を祝った。
 同事業はバルク貨物の取扱量の増加や船舶の大型化に対応するため、中国整備局が岸壁と航路、泊地、県が貨物ヤードの整備を進めている。暫定供用した岸壁は延長160メートル。積載量1万7000~1万9000トン級の貨物船が満載接岸できる。3月31日に運用を開始した。
 今後は岸壁の延長を260メートルまで延ばし、水深を12メートルまで深くする。航路と泊地も水深12メートルにする。積載量3万トン級の貨物船が接岸できる。事業期間は2031年度まで。総事業費は234億円。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185506
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回転窓/グルクンの紙幣

 沖縄県を代表する魚のグルクン。年間を通じて捕れるタカサゴ科の魚を総じてこう呼び、唐揚げは郷土料理としても知られる▼沖縄本島から南西に約300キロの宮古島。この時期は西の伊良部島や、宮古島と伊良部島を結ぶ伊良部大橋越しに眺める夕日が美しい。地元の都市開発関係者が夕暮れにグルクンなどを狙ったサンセットフィッシングが「ぜいたくな時間」と話していた▼宮古島は働きながら長期の島暮らしを楽しむ若者や、リゾート開発、インフラ工事に携わる建設関係者が多くいる。島に暮らす人の3割以上が島外出身という統計もあって、宮古島市議会は島外から来た人々との共生がたびたび議題になる▼観光収入が柱の島にとって、島外の人々がもたらす経済効果は大きい。試行錯誤が続く中、市は共生策の一つとして理想通貨を運用している。地元支援やボランティアなどから得ることができて、協賛店で使える▼通貨の単位はM(ミャーク)。1M札にグルクンを描いた通貨制度のキャッチコピーは「いいコトをしたら、ちょっといいコト。」。紙幣の流通に伴って共生が進めば、きっとグルクンも喜んでくれる。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185498
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関東整備局/AIで被災状況、支援要請を自動選別/システム試作、28年度実運用へ

 関東地方整備局が、災害時に出先事務所や自治体から送られてくる大量のメールをAIで自動選別するシステムを構築している。文書に記載されている被害の規模や応援要請の有無などを読み取り選別する。防災担当の職員が手作業で選別が不要となり、円滑な初動対応を可能にする。年度内にシステムを試作。2027年度に実運用の準備を進め、28年度の運用開始を目指す。
 災害時、関東整備局の統括防災官グループには被災状況報告に加え、テックフォース(緊急災害対策派遣隊)やリエゾン(現地情報連絡員)の派遣を要請する文書が一度に500通以上送られてくる。大量のメールからインフラの被害状況や要請の有無などを見落とすことなく抽出し、対応の優先順位を付けるには時間と労力が必要となる。
 関東整備局はAIを使って大量のメールを自動で整理し、振り分けられれば職員の業務効率向上が期待できると判断。25年度にシステム構成などの検討に着手した。自治体名や被害の大小などを基に優先順位を付けやすくするため、AIには過去の災害で発信されたメールを学習させる。
 公募型プロポーザルで公告した「R8災害対応システム検討業務」の一部でシステムを試作する。第4四半期(27年1~3月)にはAI用のサーバーの設計などを行う予定だ。28年度に運用を開始し、改善点などがあれば修正する考えだ。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185503
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全国クレーン建協宮城支部/宮城県知事に緊急要望/適正価格での取引を

 全国クレーン建設業協会(全ク協)宮城県支部(成澤隆二支部長)は23日、移動式クレーン作業の適正価格での取引に関連する協力を求め、村井嘉浩宮城県知事に緊急要望した。成澤支部長、菊地文博副支部長らが県庁を訪れ、物価が高騰するなか、低価格競争による影響を受けた窮状を支部独自の資料を作成して説明。作業単価の改善による適正価格の確保や作業料金提示方法の見直しに理解を求めた。
 同支部では、車両本体価格やメンテナンス費用の高騰、燃料費の上昇などで、25トンクラスのクレーンで一日9万円前後と試算している。公共工事の現場で、実際には日額4万円での契約があると指摘した上で「十分なメンテナンスや修理、部品の定期交換が必要。安全な作業を維持していくために現状の作業単価の改善が必要」と適正価格を訴えた。要望では、適正価格を把握するため、移動式クレーン作業料金を機械損料等(燃料費、一般管理費含む単価)と人件費、法定福利費の3分割とするよう元請企業に理解と周知を求めた。クレーン作業が伴う県発注工事での会員企業の積極的な活用や現場の実態に合った経費計上も要望した。
 村井知事は「地元企業を活用した場合、加点するなどの総合評価方式も採用している。皆さんが声を出すことで実情を知る機会になった」と応じた。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185504
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大阪市/インテックス整備等基本計画・民間活力導入可能性調査等業務/日建設計JVに

 大阪市は「国際見本市会場(インテックス大阪)整備等に関する基本計画策定及びPPP/PFI導入可能性調査等業務委託」の公募型プロポーザルで、日建設計・日建設計コンストラクション・マネジメント・日本総合研究所JVを委託先に選定した。プロポーザルには3者が参加した。老朽化が進んでいる国際見本市会場「インテックス大阪」(住之江区)の4・5号館を建て替え、ほかを大規模改修する。
 インテックス大阪は1985年に開業した西日本最大の見本市会場。建物や設備の経年劣化が進み、機能面でも陳腐化している。他都市では次々と新たな展示館の建設が進んでおり、都市間競争力の低下が懸念されている。現状のままでは今後のMICE(国際的なイベント)需要に十分対応できない可能性があり、市が目指す世界水準のMICE都市の推進には、機能回復にとどまらない抜本的な対応が必要とされている。
 今回の業務ではインテックス大阪の機能向上を図るため、4・5号館の建て替えと他号館の改修スケジュールなどに関する基本計画を策定するとともに、PPP/PFIの導入可能性調査を実施する。
 主な業務は▽施設配置計画の作成▽諸室整備計画▽事業手法・事業計画の検討▽導入可能な事業手法案の抽出▽PPP/PFI事業手法導入範囲の整理▽事業スキームの比較検討▽民間意向調査▽VFM(バリュー・フォー・マネー)算定▽6号館の建物診断▽他館の改修スケジュールの作成▽整備費の算出▽事業者公募に必要な資料作成-など。委託期間は2028年3月31日まで。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185497
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ダイナミックマッププラットフォーム/北米に道路橋・トンネル管理システム提供

 ダイナミックマッププラットフォームは、米国やカナダの交通行政機関に道路橋や道路トンネルの高さ制限情報を提供し、整備・管理を支援する取り組みを始めた。自動運転などモビリティー向けに整備してきた高精度3Dデータをインフラ管理にも活用する。モービル・マッピング・システム(MMS)と呼ばれる計測機器を搭載した専用車両を走行させてデータを取得。国内でもインフラ管理分野への応用が可能とみて、活用の可能性を探る。
 同社は北米全域の自動運転や先進運転支援システム(ADAS)向けに高精度3Dデータを整備してきた。米国本土48州とカナダ全土で計約150万キロの道路データを整備してきた。約25万件の橋梁・高架構造物とトンネル約2000本のデータも保有する。これらの資産を最大限活用し、効率的な維持管理やインフラストックの更新を支援する。
 高精度3Dデータは、SNBI(米橋梁管理基準)に対応した形式で提供できる。GISや3Dデータ管理プラットフォームなど既存の運用環境との連携も可能だ。国内のインフラ管理分野でも北米向けに先行提供するシステムの技術や知見が応用できるとみている。
 同社によると、米国では橋梁の車両衝突事故が年間約1万5000件発生している。高さ制限情報を正確に把握することが急務とされ、道路舗装後に通行可能高さが低くなるケースもあり、継続的な情報更新も必要になっている。米国の州交通局は、制度改定などを背景に橋梁情報の高度化が進展。詳細データの整備ニーズも高まっているという。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185493
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JERA/DCの集積モデル構築へ/発電所から直接送電

 JERAは24日に東京都中央区の本社で会見し、同社の発電所から直接電気を供給するデータセンター(DC)の集積モデル構築に向け、検討を深める方針を示した。国内では系統接続に時間が必要なため「JERAから直接電力を供給するモデルに高い関心が寄せられている」(可児行夫代表取締役会長)という。DCに直接送電することで、施設の稼働開始時期の早期化や安定的な運営につなげる。
 同社の火力発電所は東京湾岸に集中している。DCの集積モデル構築に当たっては、「発電所の隣接自治体や事業者とのネットワークを生かす」(同)考えだ。2025年10月には横浜港(横浜市)にある同社の火力発電所構内にDCを誘致する覚書を横浜市と交換した。政府とは投資促進税制の適用可能性や申請に向けたスケジュールなどを協議している。
 アメリカや欧州、アジアでも複数の事業者とDC向けの電力供給に関して協議を続ける。可児会長は「JERAにとっては単なる新規事業ではない。世界のデジタル技術の基盤構築につながる。特に日本では産業競争力を支える取り組みになる」と述べ、社会貢献度の高い事業になるとの見方を示した。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185501
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2026年6月24日水曜日

回転窓/球場の光熱費

 東京大学卒のプロ野球選手で、引退後は福岡ソフトバンクホークスで取締役として球団経営に携わった小林至氏のユーチューブチャンネルが面白い▼「マネーボール」というタイトル通り、経営の観点でプロ野球にまつわるお金のからくりを解説する内容だ。21日にアップされた動画では、球場の光熱費がテーマになった▼結論は、屋外球場が年1億~1・5億円、ドームなら4億~6億円。小林氏はドーム球場を「3万~4万人が35~38度の熱を発するホットヨガスタジオ」と例え、照明に加え巨大空間を冷やす空調や湿度管理などに費用がかさむと紹介した▼夏季の暑さが厳しさを増す中、ドーム建設のネックになるのは建築費と指摘する。屋根の設置費を200億~300億円と試算したものの、雨天中止時の損失防止やコンサートなど試合以外のイベント開催なども考えると、ライフ・サイクル・コスト(LCC)はプラスになると見込む▼小林氏が現役時代にプレーした千葉ロッテマリーンズは、屋内型スタジアムとして千葉マリンスタジアムの再整備を目指している。コスト力もある「稼げる」球場の誕生を期待したい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185453
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環境省/年内に総合評価方針/国などの産廃処理契約

 環境省は、国や独立行政法人などの産業廃棄物処理の事業者選定に適用する総合評価方式の方針を年内にまとめる。環境配慮契約基本方針検討会の専門委員会が2026年度の初会合を23日に開き、具体的な検討を開始した。これまでの議論を踏まえ、評価項目、配点、留意事項などの案を9月ころまでに取りまとめ、同検討会で決定する予定だ。
 環境配慮契約法に基づく基本方針は、産廃処理の事業者選定について総合評価方式が「最善」と定めている。ただ環境負荷を低減する要素と価格を巡る判断が難しく、基準を満たす事業者の中から価格競争で落札者を決める裾切り方式も依然採用されている。同省の調査では契約件数に占める36・8%が同方式になっていた。同省は産廃処理の環境負荷低減効果を算定するための知見が蓄積されてきたことなどから、総合評価方式の適用を再検討することにした。
 廃棄物専門委員会が23日に会合を開いた。同委員会は25年度までの会合で総合評価方式への移行が「時期として妥当」と判断している。理由に優良処理業者の参入促進と不適正処理排除の観点を挙げた。評価項目について複数の項目を設定し、標準点と加算点のバランス、廃プラスチックにターゲットを絞った制度設計などに配慮するよう求める意見が出ている。民間からは、気候変動などに関する国際的開示基準のCDPスコアや企業のガス削減に関するSBT認定といった外部評価、焼却処理の有無の評価を求める意見が寄せられている。
 総合評価方式についての対応は政府の基本方針に反映されることになる。基本方針の変更が26年度末に閣議決定された場足、28年度の契約から同方式が本格導入される見通し。
 地方自治体は努力義務として対応が求められることになる。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185458
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清水建設/粘性汚染土壌のPFAS98%除去/泡に吸着・回収し場内処理

 清水建設は、粘性土主体の有機フッ素化合物(PFAS)で汚染された土壌の洗浄技術を確立した。泡に吸着するPFASの性質を利用した。室内試験を実施したところ、PFAS含有量の98%以上を試験対象の土壌から除去し、浄化土として95%以上の回収に成功。汚染サイトでの場内処理が可能になり、従来の焼却処理で生じていた搬出・運搬などのコストを圧縮し、二酸化炭素(CO2)排出量も削減する。
 泡に吸着するPFASの性質に着目。解泥機で汚染土壌に水を加えて攪拌し、粘性土をスラリー(泥水)状にほぐして細かく分散。汚染土壌に付着したPFASを効率的に水へ移すと同時に、汚染物質を泡に吸着させ濃縮物として回収する「泡浮上分離」と呼ぶ手法を採用した。
 従来の土壌洗浄は、砂質主体の汚染土壌を対象にしており、粘性土主体のPFAS汚染土壌に適用しにくくい。焼却処理を適用してきたものの、処理コストがかさむ課題もあった。
 今後は米テキサス州に小規模プラントを設置し、9月から技術実証に乗りだす。日本に比べ規制が先行する米国市場での処理実績を積み重ねていく。将来的な国内での規制強化も見据えつつ、国内外で土壌浄化事業の積極展開を目指す。
 PFASは水や油をはじき、熱や薬品に強い耐熱・耐腐食性を備える。幅広い製品に使用されてきたが、人体への強い影響が指摘されている。自然界に放出されるとほとんど分解されない。環境への残留性や生態系への影響を考慮し、世界で製造や使用を規制する動きが広がっている。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185459
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広島市/MICE施設整備基本計画策定支援業務/デロイトトーマツに

 広島市は「MICE施設整備基本計画策定支援業務」の公募型プロポーザルで、デロイトトーマツの提案を選定した。西区の商工センター地区に計画する展示機能を主体にしたMICE(国際的なイベント)施設の整備に向け、概略の配置計画や事業手法などを検討する。同社だけが参加。1595万円(税込み)で契約した。
 整備予定地はMICE施設が西区商工センター3の2、立体駐車場が同2の12の6。展示面積は6000平方メートル(無柱空間)を基本とし、将来的に拡張を検討する。可動間仕切りで3~4分割に対応する。
 業務では市や他都市の類似事例などを踏まえ、各室の構成や規模、建物形状を整理。立体駐車場の規模も検討する。MICE施設と駐車場、両施設を接続するペデストリアンデッキの配置図や平面図、イメージパース図を作成し、MICE施設は配置コンセプトが異なる3案程度を比較検討して最適案を提案する。駐車場の必要台数の算定や概算事業費の算出も行う。市場調査を実施し、PPP/PFI手法の導入可能性を調査する。
 委託期間は2027年3月末まで。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185464
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2026年6月23日火曜日

京都労働局ら/京都新聞ビル再開発計画の現場で合同パト/熱中症防止など呼び掛け

 京都労働局の伊勢久忠局長と建設業労働災害防止協会京都府支部の小崎学支部長らは22日、京都市中京区で進む「KNP計画(京都新聞ビル再開発計画)」の現場で2026年度の夏季安全衛生合同パトロールを行った。改修工事に伴うアスベスト(石綿)の飛散防止対策などを見て回り、熱中症など労働災害の防止を呼び掛けた。
 同計画は大成建設と平和不動産、マイナー・ホテルズが共同で出資し、京都新聞旧本社ビルの北館を改修、南館を建て替えてホテルを整備するもの。ホテルの規模は地下2階地上8階建て塔屋3階総延べ約2万3000平方メートルで、客室数は約240室を見込む。大成建設が担う南館の解体と北館の内装解体工事が1月に着工し、同社が並行してホテルの基本設計を進めている。29年秋の竣工、30年の開業を目指す。
 パトロールでは冒頭、伊勢局長が「安全は工事関係者や事業者、行政が一体となって初めて実現する。現場の優れた取り組みを共有し、災害のない職場づくりを進めていきたい」とあいさつし、小崎支部長が「安全な作業環境実現のため、さまざまな視点から意見・助言をいただきたい」と述べた。工事概要説明の後、北館内装解体の現場を視察。クーリングルームなど熱中症対策の設備や石綿除去の作業を見て回った。作業では大成建設が開発し、少量・高圧の水で石綿の飛散を抑制するT-ジェット工法が用いられており、その効果や安全性を確認した。
 講評の後、大成建設の山浦恵介作業所長が「現場の安全はもちろん、地域の方々の安全を最優先に考え、無事故・無災害で竣工を迎えたい」と述べた。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185416
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回転窓/グルグルが気になるお年頃

 「なにそれ?」と首をかしげられるようなことが、妙に気になる性分である。小欄の場合、それは洗濯機だ。スイッチ一つで後は機械が勝手にやってくれる。そう分かっているのに、つい洗濯槽をのぞき込んでしまう。シャツとタオルは偏っていないだろうか、きちんと洗濯液につかっているのか。心配したところで、洗濯機はお構いなしだ▼先日も梅雨の晴れ間に洗濯機をのぞき込み、グルグル回る洗濯槽を眺めていた。その姿はさながら品質検査員。家族から見れば、不審者そのものだったろう▼もっとも、こんなことができるのも洗濯機のおかげだ。ひと昔前まで、洗濯は手間も時間もかかる重労働だった。家族全員の洗濯物と向き合った人たちが、洗濯機の前でぼんやり過ごす私を見たら、「あんた、暇だね」と失笑するに違いない▼洗濯機はきょうも黙々と回り続ける。その様子をじっと眺めながら、洗濯物がきれいになるのを待っているのか、つかの間の何もない時間を味わっているのか、自分でもよく分からない▼洗濯機がグルグルと回り、水の音が響く。便利さが生んだのは、案外、こんな真っ白な時間なのかもしれない。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185413
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関東整備局江戸川河川/サマータイム導入後押し/大林組施工、江戸川水閘門改築I期

 関東地方整備局江戸川河川事務所は、同局発注で大林組が施工する「R6江戸川水閘門改築(I期)工事」で、猛暑時間帯の施工を避けるサマータイムの取り組みを後押しする。熱中症対策として涼しい時間帯に作業を集中させ、安全確保や施工品質の維持につなげる。実施期間は7月13日~8月7日。通常は午前8時~午後5時の作業時間を午前7時30分~午後1時30分に変更する。
 サマータイムは、同社が現場管理の一環で導入する。移動式の冷却設備や体調管理システムといった従来の熱中症対策も併用。▽熱中症リスクの低減▽施工品質の確保▽生産性の維持-を図る。同事務所は工事関係地域への周知などで、円滑な取り組みを支援する。
 導入後は1日当たりの作業時間が約2時間短縮される。同事務所担当者によると、「年間を通じた総作業時間が変わらないよう、別の時期に作業時間を延長」し、工程全体で調整する考え。「こうした先行的な取り組みを後押しし、情報提供を進めていく。建設業界が魅力ある職場になれば」と期待を寄せる。
 大林組は、サマータイムの取り組み後に「作業員の感想を収集し、評価分析をする」(同社担当者)方針だ。
 R6江戸川水閘門改築(I期)工事は、東京都江戸川区と千葉県市川市にまたがる江戸川水閘門を改築し、耐震性や設備の操作性を高める。工期は3期に分割。1期はECI方式を適用し、閘門と水門を一つずつ建設する。設計は建設技術研究所が担当。施工は大林組が担う。2028年度の完成を目指す。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185411
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広島県呉市/幸町地区新複合施設基本計画策定支援業務/日本工営都市空間グループに

 広島県呉市は「幸町地区総合整備に関する建物等調査及び新たな複合施設整備基本計画策定支援業務」の公募型プロポーザルで、日本工営都市空間と昭和設計による共同事業者の提案を選定した。ヒアリング審査などを踏まえ、同者を優先交渉権者にした。
 業務内容は点群調査、青山クラブと桜松館の3Dモデル作成、部材移設・意匠再現検討と調査、複合施設の展示・収蔵計画、事業手法、整備スケジュールの検討、概算工事費の算出、基本計画図やイメージパースの作成などを行う。履行期間は2027年3月31日まで。
 計画では、青山クラブや入船山記念館など旧海軍ゆかりの建物が立地する幸町地区に複合施設などを整備する。青山クラブはすべて解体し、外観デザインを継承した複合施設を建てるほか、美術館本館や入船山記念館は現在の配置のままで一部機能の移転などを検討する。地区内の移動をスムーズにする空中回廊も設ける。
 複合施設は美術館やホール、音楽活動練習室、情報発信コーナー、物販・飲食スペースなどを備え、延べ面積は約5900平方メートルを想定する。
 26年度は保存・活用する青山クラブと桜松館の部材調査や解体設計を進め、27年度に取り壊す。複合施設は26年度に新美術館の基本計画をまとめ、29年度の着工を予定。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185418
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三井住友建設/XRでトンネル施工管理効率化/計測作業・帳票作成を一人で

 三井住友建設は、現実世界と仮想世界を融合するXR技術で、山岳トンネルの施工管理を効率化する計測・管理アプリを開発した。米アップル製のXRゴーグルと組み合わせ、従来は2人で対応していた高所を含む計測作業から帳票作成までを一人で完結。測量機器や高所作業車の設置、計測中の工事車両一時通行止めが不要になり、出来形計測に有効と確認した。
 建設テックスタートアップのネクステラス(札幌市中央区、木下大也代表取締役)の協力で、「XR Measure」として開発した。山口県長門市で施工する「令和5年度俵山・豊田道路第2トンネル工事」(発注者・国土交通省中国地方整備局山陰西部国道事務所)の壁面導水シートで性能を確認した。
 計測者はXRゴーグルを装着し、対象物の起点と終点を指定するだけで、簡単に距離が計測できる。事前に測量した基準点に基づき、CIMモデルを実空間に重ねて表示すると、設計断面で対象物の計測情報を確認しながら測定可能だ。
 計測結果はCAD展開図に自動で反映される。DXF形式の帳票として自動出力され、出来形管理がより迅速で正確に行えるになる。
 今後、CIMモデルとの連携強化やトンネル施工管理のデジタル化を発展。計測データの一元化と施工管理のさらなる効率化を目指す。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185414
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2026年6月22日月曜日

回転窓/地域と共に歩むトンネル

 19世紀末に英国人宣教師で登山家のウォルター・ウェストンが著した『日本アルプスの登山と探検』は、日本の雄大な山々の魅力や風習を世界に紹介した。1896年にロンドンで出版されてから、今年で130年を迎える▼長野県松本市の上高地には、ウェストンのレリーフが設置されている。今年も6月第1日曜、現地で「ウェストン祭」が開かれた▼上高地の山岳リゾート地としての歩みは、玄関口の道路トンネルなくしては語れない。菊地俊朗氏の著書『釜トンネル 上高地の昭和・平成史』(信濃毎日新聞社)を読むと、トンネルが地域社会といかに密接な関係にあるかが分かる▼国土の多くが山地の日本で、トンネル施工の人材確保は重要だ。だが日本建設業連合会(日建連)の調査資料では、トンネル切羽作業員が高齢化によって、2034年には大幅に減少すると予測されている。新技術の導入や標準化、施工の自動化などが急がれる▼かつて秋の上高地を訪れた時、地元の方に「今度は新緑の6月ごろにもぜひ」と勧められた。当時はまだなかった現在の釜トンネルなどを抜けて、初夏の色に彩られた風景に出会いたい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185389
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日本国土開発/社長に長谷川幸生常務執行役員が昇格/8月27日就任予定

 日本国土開発は19日に開いた取締役会で、長谷川幸生常務執行役員が社長に昇格する人事を内定した。8月27日開催予定の定時株主総会後の取締役会で正式決定する。進行中の中期経営計画で設定した目標の達成が見え、業績も回復基調にあることから、経営を後進に引き継ぐ。林伊佐雄社長は取締役を退任し特別顧問に就く予定だ。
 長谷川 幸生氏(はせがわ・ゆきお)1990年愛知工業大学工学部建築工学科卒、日本国土開発入社。2023年執行役員建築事業本部長、25年常務執行役員。愛知県出身、58歳。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185387
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東京・港区/全区道で道路下空洞調査へ/陥没事故受け対象路線拡大

 東京・港区は道路下空洞調査の対象範囲を広げる。5年に1回の頻度で行う調査で、従来は2車線以上の区道を対象にしていた。今後は2車線未満も含め、全区道(延べ約220キロ)で空洞の有無を調べる。2025年に区内で起きた陥没事故の教訓を生かす。区民がいつも安全に道路を通行できる環境を整える。
 港区は「道路施設維持管理計画」に基づき、区道や橋梁、トンネルなど道路施設の点検、補修・更新に取り組んでいる。舗装に関しては、路面の状態調査と道路下空洞調査を5年に1回行っている。
 路面の状態調査は2車線以上の区道のうち代表1車線をピックアップ。路面性状測定車で調べている。空洞調査は2車線以上の区道を対象に空洞探査車を使って調査している。ただし、震度5以上の地震が発生した時には、全区道を対象に空洞探査車だけでなくハンディ型地中レーダーなどを使い、迅速に調べる。今後は地震の有無にかかわらず全区道を確認する。
 調査対象拡大の契機になった陥没事故は25年5月21日に発生した。穴は幅、深さとも1・2メートルの規模。清掃作業車の後部車輪が穴にはまり動けなくなった。けがをした人はいなかった。区は24年度に定期点検を行っていた。だが、陥没した道路は道幅が狭く点検の対象外だった。
 事故を受け、区は25年度と26年度に2車線未満の区道の道路下空洞調査を実施。25年度は延長78・7キロを調べ、陥没する危険性が高い場所が7カ所あった。補修は完了している。数センチ程度の小規模な空洞も見つかった。直ちに陥没することはないことから、状況を見極めながら計画的に補修する。26年度は延長75・6キロの道路を調べている。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185391
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JR貨物/広島車両所を大規模改修/車両棟、事務所棟など新設

 JR貨物は18日、広島車両所(広島市東区)の大規模改修工事を実施すると発表した。建て替えを含めた全面的な改修を行い、労働環境の改善や作業効率の向上を図り、安全・安定輸送を支える車両メンテナンス体制を強化する。
 広島車両所は1943年3月に操業を開始し、機関車・貨車の大規模な定期検査を担っている。敷地は約8万平方メートル。操業から80年以上が経過し、施設や設備の老朽化に加え、レイアウトは操業当時と変わっておらず、現状のメンテナンス工程に合わせた効率化が課題になっている。
 改修工事ではメンテナンス作業を続けながら解体や新築、移設を段階的に実施する。メイン工場となる第1主棟をはじめ、第3、第4主棟などを解体し、車両棟や総合事務所棟などを新築する。26年から工事を始め、完成は35年を予定する。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185393
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清水建設/耐火材自動吹付ロボットを実用化/生産性1・5倍に向上

 清水建設は、耐火被覆材の自動吹き付けロボットを実用化した。タッチパネルで範囲を選択すると、ロボットが梁などに被覆材を満遍なく吹き付ける。約900平方メートルの吹き付け作業で、必要な人員を従来の3人から2人に削減できる。月内に機能を吹き付け作業に限定した改良機を完成させ、都内の大規模現場に試験導入する。
 2025年に開発した「Robo-Spray(ロボ・スプレー)II」を、神奈川県内で施工する公共施設の現場に導入した。実証で過去最大の面積となる約900平方メートルを施工。ロボットはアームやアームの高さを調整するリフター、現場を自律移動する台車で構成する。オペレーターがタッチパネルで吹き付け範囲を選択すると、ロボットが施工位置を自動で合わせ、6軸のアームを駆使して被覆材を吹き付ける。
 今後はロボットの施工効率を最大化する運用体制を構築する。移動や盛り替えの回数が少なく済む大梁などの施工面積が大きい箇所はロボットが作業する。技術的な難度が高い小梁などは従来通り人が施工。ロボットと人で作業対象を分け施工の効率を最適化する。
 吹き付け作業の全自動化に向け、ロボットの改良にも取り組む。自律移動の機能をなくして電動移動に限定し、作業機能も吹き付けに絞る。機能を簡易化して開発コストを削減した改良機を月内にも完成させ、現場に投入する。
 耐火被覆の吹き付けは、これまで被覆材を供給するプラントマン、押さえ工、吹き付け工の3人一組で作業していた。ロボットを使うとプラントマンと押さえ工兼オペレーターの2人体制で施工できる。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185385
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2026年6月19日金曜日

東北整備局/中山平大橋で現場見学会/小中学生がDXに触れる

 東北地方整備局仙台河川国道事務所は17日、宮城県大崎市に建設中の国道47号中山平大橋の現場で、地元小中学生を対象に見学会を開いた。上部工の施工を担当する三井住友建設の若手社員らが、DXの取り組みを紹介。子どもたちは現場のスケールを実感し、最新の技術に触れた。
 見学したのは鳴子小中学校(大崎市)6・7年生の児童生徒と先生約50人。工事概要の説明を受けた後、現場で使われた複数のDX技術を体験した。箱桁内部を歩いているかのように体験できるVRゴーグルも人気を集めた。
 7年生の村田明王さんは「家が近いのでいつも見ていたが、あっという間に橋ができてびっくりした。VRゴーグルは最先端でかっこいい」と目を輝かせた。
 工程とレーザスキャナーによる計測システムを説明した入社2年目の伊禮蘭世さんは「緊張したが子どもたちに分かりやすく話すことを心掛けた」と振り返った。
 浪岡和浩所長は「省人化につながる技術を多く紹介した。子どもたちが興味を抱いて、将来は担い手になってもらえたらうれしい」と話した。
 線形改良事業の一環で建設している中山平大橋は橋長159メートルのPC2径間連続ラーメン箱桁橋。張り出し架設工法を採用した。工期は2026年7月10日まで。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185340
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復興支援ソング「球磨川」再リリース/さとう宗幸氏作曲、CD化でクラファン呼び掛け

 2020年7月豪雨で甚大な被害を受けた熊本県人吉市。被災地の復興支援ソングがCD化され、再リリースされる。題名は「球磨川」。地元商工会議所が1997年に創立50周年事業として制作。地元の画家、故坂本福治さんが作詞し、シンガー・ソングライターのさとう宗幸さんが作曲した。7月4日には人吉温泉にあるあゆの里で、発売記念の「さとう宗幸コンサート」=写真はちらし=を予定している。
 20年7月3日の夜半から九州中部で激しい雨が降り、球磨川が決壊した。69人が犠牲となり、人吉温泉街も大きな被害を受けた。
 温泉宿の女将(おかみ)がメンバーの「さくら会」のコーラスで、歌い継がれてきたのが球磨川だった。復興作業を進める中で地元有志が集まり、地域で長年親しまれてきた歌をCD化しようという動きが始まり、復刻版の発売にこぎ着けた。制作費に充てるクラウドファンディングを実施中。地元では人吉の復興を支えた歌として、協力を呼び掛けている。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185333
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回転窓/日頃の備えを再点検

 梅雨前線が北上し、北陸や東北もいよいよ梅雨入りしそうだ。この週末は前線の活動が活発となり、西日本などで大雨となる恐れがある。一方、5月初めに梅雨入りした沖縄では、夏本番が近づいている▼今年は5月に異例の早さで全国的に夏日(最高気温25度以上)や真夏日(30度以上)を記録したこともあり、6月に入って涼しさを感じた日も少なくない。だが、梅雨の時期は気温がそれほど高くなくても湿度が高いため、汗が蒸発しにくく、体に熱がこもる「梅雨型熱中症」に注意が必要だ▼気温が25度前後でも油断は禁物。体がまだ暑さに慣れていないこともあり、体温調節がうまくできない。本格的な夏を迎える前からリスクが高まるため、水分補給に加え、エアコンや除湿機を活用した湿度管理にも気を配りたい▼梅雨の季節は、大雨による災害が発生しやすい時期でもある。今月上旬には、和歌山県南部に上陸した台風6号に伴い各地で線状降水帯が発生し、氾濫危険情報が出された▼最新の気象情報や避難情報に注意を払い、いざという時に落ち着いて行動する。そのためにも、この機会に備えを改めて点検したい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185335
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UBE三菱セメント/社長に加藤秀樹氏、6月26日就任予定

 UBE三菱セメントは、代表権のある会長に小野光雄専務執行役員、社長に加藤秀樹常務執行役員兼最高財務責任者(CFO)が就く人事を内定した。26日開催予定の定時株主総会後の取締役会で正式決定する。小山誠代表取締役会長と平野和人社長は特別顧問に就く予定。
 加藤 秀樹氏(かとう・ひでき)1986年九州大学法学部卒、三菱鉱業セメント(現三菱マテリアル)入社。2022年UBE三菱セメント常務執行役員、25年CFO。福岡県出身、62歳。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185331
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建築学会/建築士試験の在学中受験、教育機関の意見聴取し制度設計・運営に反映を

 日本建築学会(小野田泰明会長)は、建築士試験の在学中受験を可能にする建築士法改正案などに対する意見書を18日付で国土交通省に提出した。改正法施行まで十分な時間を確保し、受験要件の指定科目を提供する教育機関の意見を学会などを通じ丁寧に聴取した上で、制度設計や運営に反映するよう求めた。今回の制度改正でコンピューターを使用したCBT試験への移行を前提に検討する必要があるとも指摘した。
 日本建築士事務所協会連合会(日事連)、日本建築士会連合会(士会連合会)、日本建築家協会(JIA)の3団体が、建築士資格制度の改善事項を自民党建築設計議員連盟に共同提案。これらを受けまとめた改正案によると、建築士確保のため、一定の単位取得などを条件に在学中の受験を導入する。
 建築学会は建築士確保や試験制度の見直しの必要性に理解を示した上で、受験機会が1年増える利点はあるものの、全体の有資格者数増加の効果は極めて限定的と指摘した。教育カリキュラムへの影響は甚大とし、公正な制度設計や運用に向けた準備・検討に多大な時間を要すると予想。このため法改正から施行まで十分な時間的余裕を確保し、教育機関の意見を丁寧に聴取した上で、制度設計や運営に反映してほしいとした。
 建築士試験のCBT化は避けて通れないとも主張。今回の制度改正は、CBT試験方式の移行を前提に検討する必要があるとした。受験者、作題者、監督者、採点者などの負担を踏まえ、現行制度のような紙ベース(手描き)で年1回一斉に試験することの合理性を点検する必要も指摘した。
 試験制度改善についても提案した。現行制度では受験負担(受験準備にかかる金銭・時間)に大きな課題があり、必ずしも必要とは考えられない負担を次世代の職能人材に課し、その結果、建築士職能の魅力を減退させる懸念があると指摘。少子化が進行する時代で次世代の職能人材を適切に育成するため、一括同時選抜型から通年分散型に移行し、資格志望者の多様なキャリアパスに応じる制度改正を求めた。
 日本の建築士資格は裾野の広い包括的な専門資格となっている。この特性と強みを踏まえ、将来的な職能と資格の在り方を発展させる方向で制度を改正するべきだと主張。包括的で基盤的な専門資格の位置付けを勘案し、試験の実施形態や難易度の設定などを検討してほしいとした。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185337
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熊本市/新庁舎など概算事業費/1065億~1230億円、専門委で妥当性検証

 熊本市は新たな本庁舎・議会棟と中央区役所庁舎の整備に伴う概算事業費が約1065億~約1230億円に達するとの試算結果を公表した。近年の労務単価や資材の高騰を受け、基本構想(2024年8月策定)で示した約616億円から大幅に増加する見込みとなった。市は7月に外部専門家で構成する「新庁舎整備事業検証委員会」を設置し、整備内容や工事費の妥当性、財政への影響などを検証していく。
 最新の概算事業費は17日の市議会庁舎整備に関する特別委員会で報告された。主な内訳は、▽設計費約25億円▽工事費約885億円▽土地取得費約95億円▽現庁舎解体費約45億~約210億円。現庁舎解体費は3案を示し、可能な限りすべての構造物を撤去する場合に約210億円、上部と地下躯体のみで約135億円、上部躯体のみで約45億円。工期の検証や地下水への影響を考慮し、解体範囲を固めていくとした。
 概算事業費から地方交付税の措置分、庁舎跡地の売却益などを引いた実質的な市の財政負担額は約437億~約528億円と算出した。
 築44年を迎えた現庁舎を耐用年数の築70年まで改修しながら継続使用し、一部庁舎機能の維持のために民間ビルの賃借を引き続き行うと、約530億円の財政負担が発生。耐用年数まで使用した後の建て替えでは1000億円規模の費用が生じ、今回の新庁舎整備よりも過大な財政負担になると説明した。
 新設する検証委は、▽防災関係の専門家▽建設市場の動向や公共事業の専門家▽地方財政の専門家▽国土交通省の営繕関係者▽県の建設関係団体-の5人程度の委員で構成し、原則公開で開催する。検証結果については、26年度末の基本計画策定に向けて詳細な床面積などを検討している検討分科会に答申する。
 新庁舎の整備予定地は本庁舎がNTT西日本所有地(中央区桜町、敷地面積9987平方メートル)、中央区役所庁舎が市役所花畑町別館跡地(花畑町、2749平方メートル)。必要面積は本庁舎議会棟が延べ5万6000平方メートル程度、中央区役所庁舎が延べ1万9000平方メートル程度と試算している。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185343
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鉄建建設ら/マンケージの肌落ち災害防護/柔軟素材マットで接近作業しやすく

 鉄建建設ら3社は、山岳トンネル工事のうち切羽付近の肌落ち災害対策として、作業用ケージ(マンケージ)を防護するマットを共同開発した。トンネル断面に合わせて変形する柔軟なマット構造に着目。支柱などを取り付ける従来の鋼製防護設備では難しかった壁面近接を容易にした。ドリルジャンボやコンクリート吹き付け機にも後付けできる。今後、複数現場での検証や改良を重ね、本格展開を目指す。
 「マンケージ用防護マット」として、日建リース工業(東京都千代田区、金子弘社長)、テッケン興産(東京都文京区、野尻泰弘社長)と共同開発した。日建リース工業グループの東宏(札幌市東区、田渕優也社長)が製造している発泡ウレタンとポリカーボネートで構成する「肌落ち防護マット」を応用した。
 トンネル断面に合わせて柔軟に変形するため、坑壁や天端に接近して作業できるようになった。防水シートで覆われ、ロックボルトなど削孔濁水を伴う作業の環境も改善。スライド機構を搭載しており、作業範囲に応じてマット位置も調整する。備え付けのレバーホイストで高さを調整すると、最適な作業位置が確保できる。
 宮城県加美町で施工する「鳴瀬川ダム迂回路トンネル工事」(発注者・国土交通省東北地方整備局)の現場に試行導入した。新技術情報提供システム(NETIS)の登録申請も準備している。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185329
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2026年6月18日木曜日

宮城県加美町/新庁舎が着工/施工は丸か建設・小野田建設JV

 宮城県加美町は17日、移転新築する「加美町新庁舎建設工事」の安全祈願祭を開いた。分散している行政機能を集約し、利便性の向上と業務の効率化を図る。設計は東北設計計画研究所(仙台市泉区)・E.I.S設備計画(同青葉区)JV、施工は丸か建設(加美町)・小野田建設(同)JVが担当。2028年3月の竣工、同5月の開庁を予定している。
 神事では鎌入れを東北設計計画研究所の鈴木光夫代表取締役会長、鍬入れを石山敬貴加美町長、鋤入れを丸か建設の佐々木一暢社長が行い、工事の安全を祈願した。
 石山町長は「新庁舎完成を予定する28年度は、町の合併から25年の節目となる。新たな町づくりのスタートになる」と期待した。設計者を代表して東北設計計画研究所の千葉昭典社長が「官民協働型の新庁舎として、利用しやすく働きやすい庁舎を町民とともにつくり上げていく」と述べ、佐々木社長は「庁舎建設は、半世紀に一度の機会。地元に育てられた企業として、町民の思いを受け止め、無事故・無災害で町のシンボルとなる建物を完成させる」と決意を語った。
 建設地は矢越11の1ほか。敷地1万5629平方メートルにS一部W造3階建て延べ5197平方メートル規模の町役場を新築する。1~2階は執務室のほか町民の多様な活動に対応可能な共用スペースを配置し、3階に議場を設ける。耐震性能を高めた構造と防災拠点としての機能も備える。ZEBReady取得も目指す。工事は建築、電気、機械設備、昇降機設備、外構の各一式を担う。
 高橋悟作業所長(丸か建設)の話
 「資材調達・納入など課題はあるが、チーム一丸となって工期内に高品質の建物を安全に完成させたい」。


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回転窓/アジサイと映える傘

 先日アウトドアショップで携行用の傘を選んでいると、店員がさまざまな商品を見せてくれた。重いけれど丈夫な晴れ雨兼用、軽さを追求した外国製の日傘、某メーカーの人気の折り畳み式も▼店員は梅雨の晴れ間に北関東の高山を登ってきたそう。日に焼けた肌を見せながら「これからは夏山も街歩きも必須です」と言って、遮光率が高く、片手で差せて登山リュックに装着しやすい折り畳み式を薦めてくれた▼店の商品カタログの中で、折り畳み傘はドイツ発祥ながら、ワンタッチで自動開閉する機能は日本で開発されたと紹介があった。行動中に片手で差せるのはとても便利で、傘選びのポイントにもなる▼そうした機能の恩恵は、あったらいいと思う独自の発想と、製品化のための研究開発のおかげだろう。人の時間と技術力の結晶が世界に評価され、大勢の人の身近なところで役立っているのが誇らしく思えた▼あじさいが映える季節になった。水色やピンクが鮮やかに見える雨の中、一瞬のきつい日差しで水滴がきらきら光る花も見られますように。ぜいたくな願いを込めて、ぜひ、お気に入りの傘を持ち歩こう。


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中部整備局・森本局長と中日建設・高木社長ら対談/建設業のイメージをかっこよく

 中部地方整備局と愛知県建設業協会が創設した「一目でわかる伝わる工事メッセージ大賞」で大賞を受賞した中日建設の高木賢一朗社長と作品を考案した監理技術者の加藤学氏、森本輝局長との対談が16日、局長室で行われた=写真。大賞の副賞として企画されたもので、「建設業の明るい未来に向けて」をテーマに意見を交換。業界全体で「子どもたちが将来なりたい職業ナンバーワン」を目指し、建設業のかっこいいイメージづくりに取り組んでいくことで一致した。
 メッセージ大賞は、建設業に対する理解や共感を深めてもらうため、工事の内容や目的などが一目で分かる工事看板メッセージを表彰する。中日建設は、施工する熱田伝馬橋解体工事で「新しい橋へバトンタッチ 熱田伝馬橋 解体中」という看板メッセージを考案。現場内の3カ所に設置している。
 冒頭、テーマに対し高木社長は「子どもたちが将来なりたい職業ナンバーワンを目指す産業へ進化すること」、加藤氏は「地域住民や若い世代に分かりやすく情報発信していくことが重要」と提言した。
 加藤氏は「解体に長い年数を要する一方、何の工事か、何のための工事か分からず地域の方から十分な理解を得ていない、むしろ不満の感情があるのではないか、と感じていた」と言い、「前向きなメッセージになるよう“バトンタッチ”という言葉を選んだ」と、メッセージの背景や込めた思いを説明。森本局長は、細やかなコミュニケーションで地域との信頼関係を構築していることに感謝と敬意を表した。
 意見交換で高木社長は「建設業に携わる全ての人が誇りを持てるようにしたい」、加藤氏は「日々の作業が暮らしを支えている。見えづらいが現場の努力にも着目してほしい」と思いを語った。
 森本局長は「かっこいい、やってみたい、と思ってもらえないことが最大の課題。建設業に携わる者全てが誇りを持ち、業界を挙げてイメージ改善に取り組む必要がある」と述べるとともに「発注者としても電子化や無駄の排除、契約変更など柔軟に対応し現場がスマートに、かっこよく仕事ができるよう全力で取り組みたい。業界と連携し公共事業や建設業に関するさまざまな情報発信も行っていきたい」と話した。
 意見交換後、加藤氏は「看板設置後、地域の理解が進んだような気がする。(国土交通省や県など)他の現場でもやってみたい」、濱田禎企画部長は「看板説明の例示や前例にとらわれない、現在の言葉で表現できたのは良かった。取り組みに理解を示す発注者もある。来年度以降も取り組みが広がってほしい」と話した。


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専門工事会社、半数超が技能者1人も採用できず/業界全体で対応を/建専連調査

 建設工事の技能者を雇用する専門工事会社の採用難が一段と厳しくなっている。建設産業専門団体連合会(建専連、岩田正吾会長)が傘下団体の会員企業に行った直近の調査によると、技能者を「(必要だったが)1人も採用できなかった」との回答が5割を超えた。予定通り採用できた会社は1割強にとどまり、1年前と比べても採用状況は悪化している。ゼネコンやハウスメーカーを含めた人材獲得競争の激化が背景にあるとの見方もある。=2面に関連記事
 昨年11、12月に行った「働き方改革における週休2日制、専門工事業の適正な評価に関する調査」の結果(有効回答751社)を公表した。技能者を予定通り採用できた会社は14・1%。予定通り採用できなかった会社は74・9%に達し、1年前の65・2%を大きく上回った=グラフ参照。
 調査主体の「建設技能労働者の働き方改革検討委員会」で委員長を務める蟹澤宏剛芝浦工業大学教授は、この結果を「建設業界全体で重く受け止めるべきだ」と強調する。従来は専門工事会社が主にアプローチしてきた工業高校生に「大手のゼネコンやハウスメーカーが(主に技術者として)目を向けている」と指摘。「現場で直接施工を担う人材が枯渇してしまったらどうするか。元請や下請の立場を超え、業界全体で考えないと、現場のものづくりが成り立たなくなってしまう」と警鐘を鳴らす。
 建設業への入職機運を高め、既存人材の離職を食い止めるためにも、現場の労働環境の改善が必要だと訴える。
 今回の調査によると、各社で実際に取得できている休日が「4週8休以上」は18・9%だった。1年前の10・3%から改善したが、依然低い水準だ。週休2日が困難な理由は「適切な工期が確保できない」「元請が休ませてくれない」が回答数の上位を占める。現状の打開には発注者・元請間での対応が必須となる。
 酷暑対策も急務だ。昨年から熱中症対策が義務化され、水分摂取や休憩しやすい環境整備など元請主導の対策は下請目線でも強化されている。一方、猛暑期間の現場閉所日数が「増えた」は14・1%だった。蟹澤教授は、夏場の休日確保や労働時間短縮の必要性を指摘。その間も生産性を維持する方策として部材のプレハブ化や、設計の確定を前倒しするフロントローディングの徹底による現場作業のオフサイト化を提案する。


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日建連/片山さつき財務相に予算拡充要望/「新たな投資枠」創設を

 日本建設業連合会(日建連)の押味至一会長と蓮輪賢治副会長は、片山さつき財務相と12日に面会し公共事業予算の抜本的な拡充を要望した。押味会長は日建連の新執行体制を報告し、建設業には十分な施工余力があると説明。ここ数年の資材高騰や賃金上昇を的確に反映した予算編成を求めた。2025年度補正予算と26年度当初予算の合計額を上回る予算規模を確保し、「実質事業量」を維持する必要性を、具体的な根拠とともに説明した。佐藤信秋前参院議員も同席した。
 押味会長らは「新たな投資枠」の創設も求めた。「危機管理投資」として第1次国土強靱化実施中期計画に基づく事業、「成長投資」として幹線道路ネットワーク整備事業を当初予算で別枠確保するよう要望。公共工事設計労務単価を政策的に引き上げ、労務費が現場の技能者まで適切に行き渡る仕組みを徹底することで、担い手の確保につながると説明した。
 片山財務相は、「大規模な事業は予見可能性が重要で、ある程度の見通しを示す必要がある」と話した。新たな投資枠については、「今日お話しいただいたものの中には経済安全保障に関わる部分もあると思う。そうしたものは別枠で予算を措置することもあり得るのではないか」と述べた。その上で、「建設業なくして日本の国内総生産(GDP)は成り立たない」と理解を示した。


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広島県/木材利用促進へ建築大賞創設/8月31日まで応募受付

 広島県は木材を使った建築物を表彰する「ひろしまの木を活かす建築大賞」を創設した。木造や木質化した非住宅の建築物を表彰することで、建築士らの木材利用の意欲を高め、森林資源の循環利用につなげるのが目的。16日に作品募集を始めた。
 対象は2016年4月から26年6月15日までに竣工した建築物。県内で伐採して丸太を製材した県産材や県内で製材加工された県産木材を使用しているのが条件で、使用箇所や使用量は問わない。
 設計者、建築主、施工者のいずれかが応募でき、連名も可能。学識者や建築関係団体の代表者らが木造化・木質化を実現するための工夫やデザイン、快適な空間づくりなどを基準に審査を行い、最優秀賞(県知事賞)1点、優秀賞数点を選定する。
 作品の応募受け付けは8月31日まで。1次審査で5点程度を選定し、プレゼンテーションを受ける2次審査(公開)で受賞作品を決める。早ければ年内に表彰式を行う。
 応募は、建築大賞事務局(広島県木材組合連合会内、電話082・253・1433)まで。


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西武鉄道/西武球場前駅建替(埼玉県所沢市)/周辺エリアの魅力向上

 西武鉄道は17日、埼玉県所沢市にある西武球場前駅の駅舎を建て替えると発表した。改札前に配置している屋根の一部や床面は改修する。ベルーナドームの最寄り駅として、駅を出た瞬間から心と体が動き出すような躍動感のある駅空間を目指す。周辺エリアの魅力向上につなげる。工期は2026~29年度を予定している。
 西武球場前駅の所在地は所沢市上山口2090の3。改札前の屋根は、改修で風の流れや揺らぎを表す形状にする。トイレも更新する。新駅舎のデザインコンセプトは「Swing」。付近に位置する狭山丘陵の風に加え、野球の応援で盛り上がる熱気、声援を表現するとともに、安心感のある空間を創出する。
 西武グループは、所沢エリアを「ベッドタウン」から、「暮らす・働く・学ぶ・遊ぶ」の4要素がそろった「リビングタウン」に進化させる。西武球場前駅周辺は、ベルーナドームや西武園ゆうえんち(所沢市)をはじめ、多彩なレジャー施設と豊かな自然が共存している。


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エムビーエス、村田製作所/ガラス管とRFIDタグで構造物外装の異常検知

 建築物のリフォームなどを手掛けるエムビーエスと村田製作所が、土木・建築構造物の外装に生じる異変を簡単な仕組みで検知し、監視できるようにするシステムを共同開発した。両社の独自技術を組み合わせ電源設備や配線を不要とすることで、保守管理の負担やコストを抑えつつ幅広く適用できる。それぞれ単独で特許を出願した。エムビーエスは2027年5月頃までに実証実験を始め、早期のサービス展開を目指す。
 新開発の「状態・異常検知システムおよび状態・異常検知方法」ではエムビーエスのコンクリート剥落を防止するコーティング技術によって、村田製作所の無線自動識別(RFID)タグを封入したガラス管デバイスを構造物表面に一体的に固定する。構造物のひび割れや変位に伴う応力でガラス管が破損すると、通信状態が変化。RFIDタグの読み取り機が検知し、損傷の発生を警告する。
 変化の有無を基準に異常かどうかを判定するため、センサーで連続的に数値を計測する従来型の監視システムに比べ、大幅な簡素化を実現した。ガラス管にスリット加工を施すことで検知精度を調整でき、1ミリ未満の微細なひび割れにも対応できる。タグごとの固有番号と取り付けた位置をあらかじめ対応させておけば、通信状態が変化した時に、構造物のどこに異常が起きたかを特定しやすい。コーティングは透明で、目視確認も併用できる。
 コンクリート構造物だけでなく、外壁タイルやサイディングなどの建築外装材にも応用できると見込む。老朽化が進む道路や橋梁、擁壁などインフラ設備の管理負担を減らす方法として実用化していく。


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清水建設/水上建築事業化へブロック浮体改良/施工性・耐久性を向上

 清水建設は、実水域での浮体式建築を事業化するため、要素技術として自社開発のブロック浮体を改良した。実用性にこだわり、形状変更や製作段階での工夫を凝らして施工のしやすさや耐久性を高めた。イベントプロモーションなど手掛ける博展と協働し、改良したブロック浮体の技術を検証。浮体式建築の事業創出に取り組む。
 浮体式建築の技術は、同一規格の発泡スチロール製ブロック浮体を組み合わせ、水上に構築した地盤の上に建物を建築する。水上でのイベントやカフェ・レストランなど水辺のにぎわいを創出する多様なニーズに応える。
 改良したブロック浮体は、人力による作業のしやすさを考慮し持ち手を設けた。ブロック上面の凹部に水がたまらないよう十字の溝を入れ、その中央に排水用の貫通穴を開けた。貫通穴に通した短管パイプを固定して浮体の分離を防止。メンテナンスがしやすいより安全な構造にした。
 表面仕様も従来モデルに採用していた硬質ウレタン塗装からプラスチックコーティングに変更した。耐久性が向上し、内部素材と一体成型で強度も高めた。
 ブロック浮体は、1個の重量が約20キロ(1・8メートル×0・9メートル)と約30キロ(2・7メートル×0・9メートル)の2種類あり、いずれも人が運べるほど軽い。鋼製やコンクリート製の浮体に比べ、建設機械が使えない施工条件でも、人力で速やかに組み立てられる。ブロック浮体の組み合わせ個数・段数を変えると、建物の重さに応じて浮力が調整できる。
 同社は、2021年9月からブロック浮体の開発を始めた。静岡県西部の浜名湖に水上の暮らしが体感できる実験施設「マリンフォレスト」を設け、実証実験に取り組んできた。博展と27年12月までの共同実証契約を締結した。水上利活用イベントに改良型ブロック浮体を導入するなどして、浮体式建築の事業化を目指す。


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2026年6月17日水曜日

回転窓/勘違いが生む悲劇

 自分の勘違いが原因で人に誤解を与えてしまった経験が多々ある。たいていは勉強不足だった当の本人が改善すべきこと。ネットで資料を調べたり、人に聞いたりして正しい情報を得て記憶を修正すれば済む▼勘違いの代表例として多いのが言葉の意味だ。例えば、テレビ番組や書籍などでたびたび目にする「憮然(ぶぜん)」という言葉は失望や落胆を意味するが、なぜか腹を立てる状態の「憤然」と取り違えて記憶してしまっている▼すぐ調べればよいものをつい忘れてしまうことも少なくない。誤認識したことを放置した結果、恥ずかしい思いをした方も多かろう。小欄も勘違いの末、話がかみ合わなかったことが何度もある▼勘違いは誰にでもある。だが間違った知識を正しいものとして理解してしまったことで、取り返しのつかない事態を引き起こす恐れがある。人間の記憶とは違い、新聞はそう簡単に修正できない▼記者は物事への探究心だけではなく、記事がどう影響するかを想像できる思考回路も備えるべきではないか--。重大な過失を生まないため、正しい知識を学び吸収することが大事だと肝に銘じたい。


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中日本高速道路/小山PA整備運営、トヨタ不と連携

 中日本高速道路会社は11日、新東名高速道路に建設する「小山PA(仮称)(上り)」の施設を、トヨタ不動産と連携して整備運営すると発表した。敷地を分割所有し、飲食や物販、情報発信などの施設を設置する。PA全体の運営管理は中日本高速会社が担う。開業時期は未定。
 同PAの計画地は静岡県小山町大御神。新東名・新秦野IC(神奈川県秦野市)~新御殿場IC(静岡県御殿場市)間に位置する。敷地面積は約2万平方メートル。造成工事が進んでいる。
 中日本高速会社は軽飲食物や物販などの施設を整備運営する予定。トヨタ不は飲食施設や複合施設「富士モータースポーツフォレスト」の情報発信拠点、小山地域の魅力を伝える物販施設、リラックスできる屋外空間の整備運営する計画だ。
 トヨタグループは、同PAの周辺で富士モータースポーツフォレストプロジェクトに取り組んでいる。同PAや併設する「小山スマートIC(仮称)」が玄関口になるため、整備運営への参画を決めた。


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国交省/インフラDX大賞の募集開始/9月17日まで受付

 国土交通省は16日、インフラ分野の生産性向上に貢献する優れた取り組みを表彰する2026年度「インフラDX大賞」の募集を開始した。応募期限は9月17日。施工や維持管理だけでなく調査、測量、設計など上流工程の取り組みも積極的に募る。データやデジタル技術を活用したインフラサービスの向上、建設生産プロセスの高度化・効率化、組織の働き方や文化・風土の改革など、幅広い事例を募集する。
 25年度に完了した取り組みが対象。元請、下請を問わない。審査観点は▽有効性▽先進性▽波及性-の三つ。有効性と先進性がそれぞれ5点ずつ、波及性はより比重の大きい10点としている。コストや汎用性などの面で、より導入しやすい取り組みを高く評価する。
 26年度はi-Constructionの取り組み開始から10周年を迎える。国交省は、さらなるDXの推進につながる先進事例の応募を期待している。特にオープンデータの利活用、インフラ分野のAI実装、i-Con2・0の取り組みにつながるBIM/CIMなどによる省人化、生産性向上の取り組みを募る。
 「国交大臣賞」や「優秀賞」に加え、インフラ分野のDX推進で有効なスタートアップの取り組みに対する「スタートアップ奨励賞」も設けている。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185268
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近畿整備局/総合評価方式で26年度から新制度試行/猛暑対策の取り組みに加点評価

 近畿地方整備局は、総合評価方式で建設現場の猛暑対策を評価する新たな制度を2026年度から試行する。技術提案評価型に「猛暑対策の取り組み」に関する評価項目を新設し、作業環境の改善や施工時間の短縮につながる提案を加点評価する仕組みだ。まずは本官工事1件で試行し、制度面から現場対策の普及を後押しする。
 この施策は、国土交通省が25年12月に公表した「猛暑対策サポートパッケージ」の一環。総合評価方式を活用して受注者の創意工夫を促し、作業環境の改善や生産性向上、担い手確保につなげる狙いがある。
 新設する「技術提案評価型(猛暑対策評価)」は、本官工事を対象とするS2タイプ(WTO工事)とS3タイプ(非WTO工事・一般土木)、分任官タイプの3区分で運用する。近畿整備局は、本官工事に加え、分任官工事にも適用効果があると判断し、独自に評価対象を設定した。
 S2、S3タイプは、入札参加者が多く見込まれ、昼間の屋外作業が多い工事などを対象とする。S2では従来の指定テーマ(工事目的物の性能・機能の向上に関する事項)の提案数を最大4提案から3提案に、S3は2提案から1提案に減らし、その代わりに「猛暑対策の取り組み(具体的な方法と効果)」を1提案求める。
 提案内容は、施工の効率化や現場の省人化によって夏場の施工時間短縮につながるものとし、具体的な方法・工夫の適切性や履行確実性、施工時間の短縮効果などを総合的に評価する。配点は15点。
 分任官タイプは2億円以上の工事と、アスファルト舗装工事では1・4億円以上(A等級)を対象に試行する。従来の施工能力評価型に猛暑対策の技術提案(10点)を追加する仕組みで、対象工事の条件や提案内容はSタイプと同様とする。
 近畿整備局では「27年夏に向けた取り組みとして、本年度に契約する本官工事でS2、S3のいずれか1件を試行したい」(神谷毅企画部技術管理課建設専門官)としている。分任官タイプについても、来年夏まで工期が及ぶ工事などを対象に条件を精査し、試行に向けた検討を進める。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185273
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福岡市/福岡アジア美術館別館新設/工事費140億円、今夏に基本設計プロポ公告

 福岡市は警固公園地下駐車場跡地(中央区天神)に新設する福岡アジア美術館の別館施設について、工事費が140億円程度になるとの試算結果を公表した。今夏をめどに基本設計の委託先を選定する公募型プロポーザルを公告し、2027年初めの事業者決定を予定している。新設施設の規模は約7500~9000平方メートルを想定し、実施設計以降の事業手法は、従来方式とDBO(設計・建設・運営)方式、BTO(建設・移管・運営)方式のPFIを比較検討している。
 工事費の試算結果などは同日に開かれた市議会の経済振興委員会、福祉都市委員会に報告した。
 別館新設は老朽化に伴い廃止となった同駐車場跡地(RC造地下2階地上1階建て延べ1万1292平方メートル)の既存構造物を改修し、美術館として再活用する。工事費は近年の国内美術館の整備事例を参考に、3月時点の工事単価、想定する床面積を基に算出した。
 新設施設の機能は、ギャラリーなどの展示ゾーン約3000平方メートル、ワークショップ室などの学び・体験ゾーン約600平方メートル、ショップなどのにぎわい・集客ゾーン約1500平方メートルなどを想定。
 駐車場上にある同公園の新たな顔として、約1000~1500平方メートルのエントランス施設も計画している。


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第一生命保険/仙台第一生命ビル建て替え/竹中工務店で着工

 第一生命保険は16日、仙台第一生命ビル建て替え計画の新築工事に着工した。設計と施工は竹中工務店が担当。近隣では仙台市役所や勾当台公園、定禅寺通の再整備が進み、エリア全体が新しい姿に変貌する。完成時期は2028年4月を予定している。
 施工地は仙台市青葉区国分町3。規模はS造13階建て延べ1万6345平方メートル。1・2階が店舗、3~13階は事務所を設ける。環境性能評価はZEBReadyを達成する。
 仙台市が推進する「せんだい都心再構築プロジェクト」の対象で、高機能オフィスを設けることで容積率緩和を実現する。低層部には都市計画提案(都市再生特別地区の変更)により、周辺公共空間と一体化したオープンスペースを設け、地域や入居テナントと協働しにぎわいを生む利活用に取り組む。


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西濃建設/東海環状道大野神戸IC周辺にホテルと商業施設など整備/6月15日起工式

 西濃建設(岐阜県揖斐川町、宗宮郷社長)は、東海環状道大野神戸IC北側の用地の整備事業で、ホテルや商業施設からなる複合施設の建設計画を公表した。15日に起工式を開いた。2027年秋以降の開業を予定する。
 場所は岐阜県大野町下磯、大野神戸ICから約200メートルの距離に位置し、道の駅「パレットピアおおの」の北側に当たる。約1万5000平方メートルの敷地にホテル棟(S造3階建て延べ2000平方メートル)とヴィラタイプの客室(W造平屋25~100平方メートル)47棟を整備する。商業施設(S造平屋2500平方メートル)には飲食、物販、温浴施設などが入る予定。総事業費は35億円。
 大野町が24年に行った「大野神戸インターチェンジ周辺まちづくり整備事業」の公募型プロポーザルで同社が選ばれ、町による造成工事が一部完了したことから建設を開始する。
 同社によると、商業施設は地域の魅力を発信し、体験につながる内容とするとともに、パレットピアおおのと連携してにぎわいの創出に取り組むという。宿泊施設は周辺企業のニーズに応える客室タイプに加え、ファミリーやグループでの利用も視野に入れた計画とし、広域観光およびインバウンド向けに観光と滞在が楽しめる施設を目指す。


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大成建設/環境配慮コンクリート使用の擬石製品受注製造へ/低炭素の付加価値可視化

 大成建設は、自社開発の環境配慮コンクリートを使った擬石製品のオーダーメード受注を始める。環境配慮コンクリートと任意の石材を組み合わせて、テーブル天板などのオリジナルの擬石製品をつくる。発注者自らがワークショップ形式で骨材の配置決めや打設などをして製作に携わってもらう。二酸化炭素(CO2)を吸着できるという低炭素建材としての付加価値をオリジナル製品にすることで可視化。付加価値を強調して、同社の環境配慮コンクリートの活用を促進する。
 キャッチコピーは「CO2マイナスを、愛着プラスへ」。初弾として同社設計本部のオフィス向けに環境配慮コンクリートを使ったオリジナル天板を製作した。同社が総力を挙げて取り組んだホテルオークラ東京(港区)新築工事の一部と同じ種類の石を使用。天板はオフィスが一部移転しても共に成し遂げた仕事を回顧し、新しい世代へ継承する象徴として機能している。
 原章史設計本部リニューアルデザイン部リニューアルデザイン室(西田)シニア・アーキテクトは、製作した天板について「若い世代との会話のきっかけにもなる。会社への愛着や前向きな考え方を引き継いでいける場になっている」と話す。顧客にもオリジナル製品を通じて、こうした「場」を付加価値として提供できると考える。
 大成建設は構造部材などへの環境配慮コンクリートの活用に取り組んでいる。環境配慮コンクリートは柱や梁などの主要構造物に適用させるには、大臣認定などハードルが高い。オーダーメード受注で法的制限がなく柔軟に導入できる内装材として普及に努めつつ、主要構造物への適用も目指し同時並行で展開していく。
 今後はショールームも兼ねたオフィスに積極的に導入し、発注者などにオーダーメード製品の魅力をアピールする。


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2026年6月16日火曜日

関電不開発/中之島三丁目共同開発Ⅳ期が起工/設計は日建設計、施工は大林組

 関電不動産開発が大阪・中之島で進める「中之島三丁目共同開発IV期計画」の起工式が、15日に行われた。関電ビルディング東側の敷地で、木質デザインを内外装の基調としたオフィスビルを建設する。規模はS造(木質ハイブリッド構造)8階建て延べ1万0739平方メートル。設計は日建設計が手掛け、施工は大林組が担う。2028年11月の竣工を予定している。
 同社と関西電力、ダイビルは1997年から、中之島にふさわしい街づくりを目指して「中之島三丁目共同開発」を段階的に進めてきた。I~III期工事は既に竣工し、IV期となる今回のオフィスビル建設が開発の総仕上げとなる。
 建物の内外装に木質素材を採用するとともに、CLT(直交集成板)耐震壁など構造面にも木質建材を使い、木のぬくもりと安全性・機能性を両立したオフィス空間を創出する。新たな歩行者デッキも整備し、堂島川から土佐堀川までをつなぐ歩行者動線を形成して、水辺と調和した都市景観をつくる計画だ。
 起工式では日建設計の児玉謙代表取締役副社長が鎌、関電不動産開発の福本恵美社長が鋤、大林組の佐藤俊美社長が鍬を入れ、工事の安全を祈願した。来賓の森望関西電力社長、鍬田博文ダイビル社長のあいさつの後、福本社長は「最も重視したのは、街区で培われてきた価値・思想を受け継ぎつつ、それを今の時代にふさわしい形に更新することだ。これからの都市に求められる、やすらぎと持続可能性を一つの建物として具現化する。安全第一で、このまちの未来に誇れる建物を完成させたい」と述べた。


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回転窓/井戸を掘れない人と掘れる人

 会話はキャッチボールとよく言う。だが実際は、ボールを受けるより投げる方が楽なことが多い。自分語りは迷わずできるし、沈黙も埋められる。相手がうなずけば、なお心地よい▼記者の仕事は、その逆にある。取材では、自分が話し過ぎた瞬間に大切な言葉を逃す。少しだけ呼び水を差し込み、相手が安心して話せる流れをつくる。沈黙を恐れず、表情の変化や言葉のためらいに耳を澄ます。そうして初めて、本音が顔をのぞかせる▼人は誰しも、自分を分かってほしいと思う。自分語りが悪いわけではない。ただ、人の話を引き出すほど、自分の知らなかった世界が現れる。相手の言葉をたどり、思いがけない景色と出会う喜びが記者の妙味だ▼年齢を重ねるほど、人は語りたい物語を抱えていく。だからこそ油断すると、人の話より自分の答えを急いでしまう。冗舌さと対話力は違う。たくさん話すより、相手に話してもらう方が難しい▼井戸を掘る人は、自分の水量を誇らない。深く掘れば、まだ知らない水脈があると知っているからだ。他人の井戸に耳を澄ませば、自分の世界も深くなる。会話とは、水脈を探す営みに近い。


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福岡アイランドシティ特定目的会社/新アリーナ、8月着工へ/設計は戸田建設

 健康補助食品の通信販売を行うやずや(福岡市南区)が出資する福岡アイランドシティ特定目的会社は、福岡市東区香椎照葉で新アリーナの建設工事に8月ごろ着手する。規模はS造4階建て延べ1万4755平方メートル。設計担当は戸田建設で、施工者は未定。やずやがスポンサーを務めるバスケットボールBリーグ2部(B2)の「ライジングゼファー福岡」の新本拠地としての利用などが計画されている。
 建設地はやずやグループが所有し、JLLリテールマネジメント(東京都千代田区)が運営する複合施設「アイランドアイ」の敷地内(敷地面積1万5567平方メートル)。複合施設の西側でライジングゼファーの練習場「アイランドアイコートMIRAIBA」が立地する周辺を建設用地として確保する。
 標識設置報告書によると、計画名称は「(仮称)ICアリーナ」。2025年9月にやずやグループが民設民営でアリーナを建設するとの計画を発表し、完成後は同社とJLLリテールマネジメントが共同で運営する考えを示した。
 計画発表時点では収容人数はバスケットボールの試合開催時で約6000席。幅約200メートル、高さ約8メートルの360度大型ビジョンを設け、Bリーグ以外にも各種スポーツ大会や展示会などの開催にも対応。28年12月の完成、29年3月の開業を目指すとしていた。
 新アリーナは26年秋に始まるBリーグの新たな最上位カテゴリー「Bリーグ・プレミア」(Bプレミア)の開催基準を満たす施設として計画。新アリーナが完成すれば、29年秋からのBプレミア参入が可能となる。


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関東整備局/受発注者で3Dモデルの内製化進む/意思疎通スムーズに

 設計や施工の3Dデータの内製化が建設会社などで広がっている。直轄の工事や業務を受注する企業を対象に、関東地方整備局がBIM/CIMの活用状況を聴取。回答した272人の中で「3Dモデルを編集できる」割合は1割を超えた。3Dデータを外注するよりもコストが抑えられるだけでなく、受発注者の意思疎通が素早くできるという点が内製化の流れを生んでいる。
 関東整備局が発注した工事や業務を受注した建設会社と建設コンサルタントの担当者272人の意見をまとめた。BIM/CIMの編集スキルやソフトウエアの操作・閲覧ができるかを1~2月に聞いた。
 3Dモデルの編集が可能と回答した割合は12%で、2024年度の9%を3ポイント上回った。これまで3Dデータを作製する専業の会社に支払っていたコストの縮減につながる。発注者の依頼で設計図面を修正する際の対応スピードが速い点が、内製化が進んでいる理由とみられる。
 発注機関である関東整備局の職員91人のうち、「ソフトウエアの操作とデータの閲覧が可能」と答えたのは38%(24年度実績35%)だった。BIM/CIMの原則適用で、3D起工測量や設計データを積極的に活用する事例が増えている。時代の潮流に乗るため、スキルアップに力を入れる職員が増えつつある。一方、「操作できない」と回答した職員も6割存在した。
 受発注者にとってメリットがある内製化の割合を高めるため、関東整備局は外部向けに行っている「DX研修・講習」にCIM講習を追加。4月以降、随時講習会を行っている。申し込みがあった受講者のうち55%が建設業、34%は建設コンサルや発注者支援業務の受注会社だった。CIM講習は7月17日と同21、22日に千葉県松戸市の関東技術事務所で行う予定だ。


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産総研ら/低炭素コンクリへの二酸化炭素固定量を正確に把握

 ◇排ガス由来と大気混入、分けて測定
 産業技術総合研究所(産総研)と東京大学、名古屋大学の研究チームは、低炭素型コンクリートが製造過程で固定する二酸化炭素(CO2)量を正確に測定する新手法を開発した。CO2に含まれる炭素の放射性同位体を分析。工場の排ガスなど化石燃料由来と、空気中から混入するCO2を分けて測定できる。大気の影響を排除してコンクリの炭素貯蔵量を正確に算出する。環境貢献の信頼性を高めることにつながる。
 脱炭素社会を目指し、建設業界では低炭素型コンクリの開発が進んでいる。ただCO2固定量の算定では、排ガスから取り込むCO2と、意図せずに大気中から混入するCO2を区別できなかった。定量的な環境貢献の評価が難しく、低炭素型コンクリの環境価値を科学的に証明できない課題があった。
 研究チームは、CO2の発生源で炭素の同位体比に差がある特性を利用し、定量化手法を開発した。石油など化石燃料を燃やして発生するCO2はC14と呼ぶ放射性同位体がほぼ含まれない。一方、大気中のCO2は宇宙線の影響でC14が一定割合含まれる。さらに気体の混合で炭素同位体の割合が変化する「同位体分別」の補正計算式も構築。排ガス由来のCO2固定量が高い信頼性で算出できる。
 今後は評価手法をさまざまな低炭素型コンクリの開発に適用。脱炭素社会実現に向けた環境価値の「見える化」に取り組んでいく。


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2026年6月15日月曜日

神戸市、オリックス不ら/市庁舎2号館再整備が起工/施工は竹中工務店

 神戸市と、オリックス不動産ら7者の企業グループが計画する「市役所本庁舎2号館再整備事業」が本格着工し、12日に起工式が開かれた。民間活力を導入し、本庁舎2号館(中央区加納町6)を神戸の新たなランドマークとなる高層複合ビルに建て替える。規模はS・SRC・RC造地下2階地上29階建て延べ約7万7000平方メートル。行政のほか商業施設、オフィス、高級ホテルの機能が入る。設計・監理を竹中工務店・日建設計JV、施工を竹中工務店が担当。2029年9月の完成を目指す。
 22年度に神戸市が同グループを再整備事業者に選定。代表企業のオリックス不動産をはじめ阪急阪神不動産、関電不動産開発、大和ハウス工業、芙蓉総合リース、竹中工務店、安田不動産で構成する。70年の期間で定期借地権を設定し、行政機能部分を除く施設の運営を手掛ける。
 複合ビルの最高高さは約135メートルに及ぶ。地下1階~地上2階に市民利用空間と商業施設、中間免震層を挟んで市庁舎機能を5~8階に配置。9~18階をオフィスとし、高層階で兵庫県初となる五つ星級のラグジュアリーホテル「コンラッド・ホテルズ&リゾーツ」が開業する。環境配慮では、建物全体で神戸市が定める建築物総合環境評価制度(CASBEE神戸)Sランク、市庁舎部分でZEB Oriented相当の認証を取得する。
 地下1階で東側の三宮地下道と接続、三宮の各鉄道駅と直結する。駅から南のウオーターフロント方向に人流を呼び込み、都心の回遊性向上が期待される。
 式典で久元喜造市長は「15年に三宮再整備ビジョンを打ち出して以降、きょうを無事迎えられることができ感慨深い。新たな2号館は神戸の街を再生するとともに都心のにぎわい・回遊性の創出という重要な役割を持つ。施工者と共に安全に工事を進めていく」とあいさつ。
 オリックス不動産の北村達也社長は「当プロジェクトは市庁舎の建て替えにとどまらない新たな挑戦に位置付けている。三宮とウオーターフロントの結節点に、神戸の未来を象徴する新たな都市拠点が誕生する。次世代に愛される神戸のランドマークを作るため、事業者一丸で取り組む」と話した。竹中工務店の佐々木正人会長は「プロジェクトの重要性を再認識し、身の引き締まる思いだ。安全と品質を第一に施工に努める」と語った。
 最後に関係者が鍬を入れ、建物の無事完成を祈願した。


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回転窓/探しものと人の心理

 物理学者の寺田寅彦(1878~1935年)が残した随筆『錯覚数題』に、「捜すものは無い」と題した一節がある。〈捜さない時には、邪魔なほどに目の前にころがっているものが、いざ入用となって捜すときはなかなか見つからない〉▼その理由を寺田は〈そういう特別な場合の記憶だけが残存蓄積するせいもあろう。捜してすぐにあった場合は忘れるからである〉と書いている▼身近なことでは、いつもと同じ所に置いたはずの物が、どうにも見つからない時がある。結局は自分の勘違いと分かるのだが、誰かが持っていったのではないかと、良からぬ思いに駆られることも。〈七度尋ねて人を疑え〉。軽率に人を疑ってはいけないという格言が身に染みる▼探すのは物だけではない。膨大な情報が行き交うデジタル社会。利便性や効率性は向上するが、情報があふれるだけに、本当に身になるものを探すにはやっかいな時代かもしれない▼寺田はこうもつづっている。〈結局自分に入用なものは、品物でも知識でも、自分で骨折って掘り出すよりほかに道はない〉。時代は変わっても、「さがす」ことの本質は変わっていないのだろう。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185188
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建専連の会長・副会長ら会見/元請などとの価格交渉、民間工事も設計労務単価ベースに

 建設産業専門団体連合会(建専連、岩田正吾会長)の会長・副会長ら幹部が11日の通常総会後に記者会見した=写真。昨年12月の改正建設業法の全面施行で「労務費に関する基準(標準労務費)」の運用が始まったことを受け、専門工事業の職種・団体ごとの対応状況を説明。公共工事設計労務単価が標準労務費の構成要素であることに着目し、複数の団体トップが元請などとの価格交渉で「設計労務単価がベースになると民間工事でも強く訴えていきたい」と当面の対応方針を明かした。
 幹部らは現状の建設市場について、躯体職種を中心に全国で仕事量が落ち着いていると認識する。岩田会長(全国鉄筋工事業協会会長)は「繁閑差を埋めることが次のステップとしてなければうまくいかない」と強調する。標準労務費の工種・作業別の「基準値」が公表されてから、実際の現場でのやりとりの変化などが耳に届いている。「全国を回って声を聞き、今後どうアプローチできるか探りたい」と話す。
 三野輪賢二副会長(日本型枠工事業協会会長)は「(基準値として)値段が出ると、値段が走る」と問題点を指摘する。型枠工事の基準値は一律の歩掛かりが用いられているが、実際は建物の種類ごとに歩掛かりが異なる。実態調査を踏まえ、建物の種類ごとの標準的な歩掛かりを団体として近く公表する予定だ。それぞれの地域で、建物の種類に応じた見積もりを促す。伊東銀平副会長(全国建設室内工事業協会会長)も、多岐に及ぶ内装工事の種類に応じた歩掛かりの公表を団体内で検討している。
 大木勇雄副会長(日本建設躯体工事業団体連合会会長)は「公共工事はそれなりの単価・経費をもらえているが、民間は依然として実勢価格になる。厳しさはあるが、標準労務費に近づけていこうと粘り強く交渉している」と話す。とび・土工職種の基準値は数十種類に細分化され複雑なため、当面は一般的な工種に絞って元請に訴えていく方針を団体内で周知している。
 民間工事を念頭に設計労務単価をベースとした見積もりの普及に取り組む意向は、大木副会長とともに、佐藤隆彦副会長(全国コンクリート圧送事業団体連合会会長)も共通する。コンクリート圧送工事は公的な歩掛かりがなく、現時点で基準値が未作成の状態だ。それでも市場の実勢に沿った旧来の見積もり慣習から一歩脱却するため、設計労務単価をベースにした標準見積書を作成中だという。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185190
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名古屋市/第1回区役所整備の指標検討懇談会開く/検討対象は8施設

 名古屋市は12日、区役所・支所の整備指標を作成する「第1回区役所整備に係る指標検討懇談会」を開いた=写真。築40年以上の6区役所、2支所の大規模改修や移転改築などを合理的に進めるため、各庁舎の状況を客観的に分析・評価する指標を2026年度中に作成する。27年度中に指標を基にした評価で対策の優先度を整理し、28年度以降に基礎調査の実施や基本構想・計画の策定を進める。
 対象施設は緑区役所、中川区役所、名東区役所、天白区役所、港区役所、北区役所、北区楠支所、守山区志段味支所。指標には劣化状況や災害リスクの状況、市民の利便性・執務環境などを盛り込む予定。
 整備方針は▽名古屋市公共施設総合管理計画=大規模改修・改築による長寿命化(耐用年数80年程度)▽想定し得る最大規模の風水害への対応方針=防災拠点機能の確保▽福祉都市環境整備指針=都市施設整備のバリアフリー化の推進▽区の在り方基本方針=条件が整った場合の保健所・土木事務所と区役所の同一庁舎化-をベースに検討する。
 委員からは「改築と大規模改修では重視する指標が変わる」「改築であれば計画から完成まで10年以上かかる。日常の使用と耐震性などは別の物差しで考え、解決できる問題は早急に対応した方がいい」などの意見が出され、次回以降の課題とした。
 8月に現地見学会を実施し、評価項目や基準、方法を検討する。27年2月に指標を確定する。
 スポーツ市民局の櫻井瑞郎局長は「高度経済成長期に整備したインフラの老朽化が課題で、区役所の施設の更新もその一つ。議会でも関心が高い。これまでは建築年次を目安として再整備を進めてきたが、防災やバリアフリーの観点を含め、客観的に分析する指標を考えていく」と会議の目的を説明した。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185193
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西松建設、奥村組/4足歩行ロボットで坑内測量無人化/自動充電ステーションと連携

 西松建設と奥村組が、シールドトンネル工事の掘進管理測量を四足歩行ロボットで完全無人化するシステムを共同開発した。ロボットの発進・待機拠点となる自動充電ステーションと西松建設の遠隔測量システムを組み合わせた。今後、GNSS(全球測位衛星システム)などの測位技術と連携させ、トンネル工事以外に応用していく。
 システムの名称は「わんワン測量」。犬の動作に似た四足歩行ロボットを掘進管理の坑内測量に活用する。施工中のシールドトンネル現場と、実際のセグメントを使った模擬トンネルで実証し、ロボットと自律歩行能力と測量精度に問題ないことを確認した。現在特許を出願している。
 システムに採用したアーム付きの四足歩行ロボットは、トンネルの線形や軌条設備に依存せず足場の上を柔軟に移動する。遠隔操作による自動発進・帰還の機能も搭載。後方台車に設置した自動充電ステーションから自動発信し、測量終了後には自動帰還して充電する。
 ロボット上部に設置している3D-LiDAR(ライダー)センサーで取得した点群データを活用し、既知点への移動とプリズムの据え付け作業を自動化する。その際、重心を低くした安定姿勢でロボットアームを展開。アーム先端に搭載したカメラの撮影画像とAIも使い、アームを最適に調整しながら既知点の鉛直上に据え付ける。
 両社は、今回開発したシステムを測量以外の用途やトンネル以外の工種に広げていく方針。現場条件の変化や複雑な作業環境にも柔軟に対応可能なプラットフォームの構築を視野に入れる。当面はロボットの自律判断能力と環境適応力を強化するため、センサー技術とAIを融合した先進的な「フィジカルAI」技術の高度化を目指す。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185174
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2026年6月12日金曜日

回転窓/厳しい状況こそ絶好の好機

 パッケージを白と黒の2色に抑えた「ポテトチップス」が、コンビニエンスストアに並び始めたそうだ。小欄はまだ出会っていないが、もの珍しさに購入してみようと思う▼原因は緊迫する中東情勢に端を発する資源不足でパッケージの印刷に必要なインクの材料(ナフサ)が手に入りにくくなったこと。スナック菓子大手のカルビーが限定販売する白黒デザインには「石油原料節約パッケージ」と表記されている▼材料費が上がった分だけ商品価格を上げたり、値段は据え置く代わりに中身の量を減らしたりする企業が大半を占める中、カルビーは他社と異なるアプローチを取った。外見の美しさを犠牲にしてでも中身を必ず届けるという道を選んだ▼外装の色彩を極限までそぎ落とすことでインク使用量を減らし、商品が店舗から消えてしまう欠品を防ぐ。食品や日用品などでパッケージ、梱包(こんぽう)を簡素化する取り組みが広がってきた▼政府はナフサの供給に問題はないとの見解を示すが、事業者らの手元に届いていないのも事実だ。追い詰められた苦しい状況こそ、新たなことをスタートする絶好の機会となろう。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185136
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風聞/清水建設・新村達也社長/熱中症予防に万全期す

 「現場で熱中症そのものを発生させないことが最も重要だ」と力を込めるのは清水建設の新村達也社長。前年度までは対策の主眼を重篤化防止に置いていた。本年度からは事前の予防により集中。暑さが年々厳しさを増している夏季の熱中症対策に万全を期す。
 昨年6月に法律で職場の熱中症対策が義務化された。屋外作業の多い建設業界では、夏季限定で作業時間を変更・短縮する動きが広がる。比較的涼しい早朝から作業を開始し、暑さ指数(WBGT)がピークを迎える前に終わらせる取り組みも。体調最優先で週休3日制を取り入れる社も出てきた。
 対策強化の一環で作業時間を見直す可能性を示唆し、「近隣との関係も考慮した上で、柔軟に対応しないといけない」と指摘。週休3日制には慎重な構えだが、現場ごとに作業条件が大きく異なる建設業の特性にも触れ、「現場単位というよりも、職種ごとに考える必要がある」との考えを示した。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185134
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日建連/26年度意見交換会総括/働き方改革が確実に進展、PCa導入推進を

 日本建設業連合会(日建連)の蓮輪賢治副会長土木本部長ら土木本部幹部が福岡市内で10日に会見し、全国9地区で開いた公共発注機関との2026年度意見交換会を総括した。公共事業予算の規模拡大や入札制度の改善、働き方改革、担い手確保などをテーマに議論。本部長として初めて臨んだ意見交換について、蓮輪氏は「それぞれ独立した課題ではなく、密接に関係していることを改めて感じた」と総括。「選ばれる産業となるための改革に向けた有意義な意見交換だった」と振り返った。
 会見で蓮輪本部長は「官民を問わず公共インフラを支える仕組みを改革していくための意見交換として大きな意味があった」と述べた。進行役を務めた清水琢三副会長土木本部副本部長は、働き方改革について「週休2日や時間外労働規制の順守という観点で確実に進展している」と評価した。
 猛暑対策は、関連制度の強化もあり各地の意見交換で議論の重要項目になった。問題意識が高まっている状況にあって、日建連は「柔軟な働き方をするためにはどういうサポートをしていかないとできないのかを考えていく」(清水副本部長)考えを公共発注機関に伝えた。
 勤務時間をずらす、休憩を確保しながら働きたいとする意見もあり、清水副本部長は「工期を延ばすだけでなく、現場の実態に即した工事費や積算の在り方を考えていく必要がある」とした。発注段階からプレキャスト(PCa)や生産性向上策を取り込むことも重要で、「設計段階から取り組みを進めることで、働き方改革や猛暑対策にもつながる」(清水副本部長)スタンスを説明した。
 国谷一彦理事土木本部副本部長は、自治体を含む発注者側の理解が年々深まっていると評価した。一方で、PCaの導入が「依然として十分に進んでいない」ことを課題に挙げ、「工期短縮や労務負担軽減などの価値も含めて評価し、導入拡大につなげる必要がある」との考えを示した。
 生産性向上は働き方改革、担い手確保にもつながる。ICTやロボット技術の活用が進む状況にあって、今後の展開では「成功事例だけでなく、新技術が採用されなかった事例やその理由についても分析し、課題解決につなげていかなければいけない」(国谷副本部長)との考えを示した。
 意見交換の全日程を終え、蓮輪本部長は「データがないことにはものが言えない時代だ」と強調。山積する課題に向き合い、解決の糸口を見つけて実行していくため、「エビデンスを示しながら改革を進めていきたい」と述べた。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185137
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関東甲信ブロック土木部長等会議/春季定期会合開く/建設業の発展へ議論

 関東甲信1都8県5政令市の土木部門トップと国土交通省、関東地方整備局で構成する2026年度「関東甲信ブロック土木部長等会議」の春季会合が10日、甲府市の山梨県庁で開かれた=写真。地域の守り手である建設業の持続的な発展に向け、公共発注機関が取り組むべき四つの項目を議論。建設業の人材確保・育成に向け、栃木県らが新たな仕組みを検討していると明かした。
 席上、国交省の小林賢太郎官房技術審議官は、建設現場での週休2日や猛暑対策を着実に取り組むとした上で「建設業を他産業並みにする」と訴えた。生産性向上と多様な人材確保には「ICTの活用が不可欠」と指摘。「デジタルデータを利用した書類の削減」にも協力を求めた。
 開催県を代表して山梨県の井上弘之副知事は、3月末に策定した第5次社会資本整備重点計画を説明し、「活力・成長、防災・減災と持続・スマートの三つのキーワードごとに将来像を示している。土木行政の課題は都県政令市で共通する項目もある。課題解決に知恵を絞りたい」と述べた。
 会合では、予算執行上の課題や公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)を踏まえた施策推進、インフラの維持管理手法と地域産業成長プランの4点をテーマに意見交換した。
 人材確保・育成では、短期と長期の視点に立った取り組みを共有した。長期的視点に立った取り組みでは、栃木県と栃木県建設業協会(谷黒克守会長)、とちぎ建設技術センター(谷英夫理事長)の3者が連携。稼働中の建設現場などを活用して建設業への就職を目指す人材をトレーニングする仕組みを検討すると表明した。
 短期的な取り組みでは、猛暑対策として山梨県が夏季の作業不能日を定めた「その他の不稼働日」で算定方法を変更したことを報告。直近5年間で、「暑さ指数(WBGT)31以上」を最も多く観測した年を基準に不稼働日を設定し運用している。
 地域インフラ群再生戦略マネジメント(群マネ)の実施状況なども議論した。国交省が自治体のサポートを目的にした手引書「群マネ入門超百科」を説明。その上で群馬県からは、県と13自治体が管理するJR線に架かる跨線橋(約100橋)の点検業務を群馬県建設技術センター(岩下勝則理事長)に委託する取り組みを紹介した。26年度に開始したこの取り組みは5年間を想定する。
 着実な予算執行を目指し、千葉県は発注工事の積算過程でAIを活用する効率化策を報告。積算に誤りがないかをAIでチェックするシステムの構築を目指す。
 会合で関東整備局の橋本雅道局長は「受注者のさまざまな声をしっかり受け止め、皆で共有していく」とコメント。業界の発展に向け、不断の努力を続けていくと力強く語った。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185144
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マンションデベら/中東情勢緊迫、ナフサ不足続く/状況注視し柔軟に対応

 マンションデベロッパーやハウスメーカーが、中東情勢の悪化に伴うナフサ不足への対応に追われている。ナフサは塗料や断熱材、接着剤の原料であり、住宅の安定供給に欠かせない。大手住宅設備メーカーがユニットバスの新規受注を全面再開するなど、事態は改善に向かう動きも見られるものの、先行きは依然として予断を許さない。住宅供給各社の情報収集・分析力やプロジェクトマネジメント力が一段と問われそうだ。
 日鉄興和不動産は、ユニットバス以外の住宅設備機器や建設資材について、「断熱材や防水材、塗装材などで納期が不安定な状況が続いている」として懸念を示す。一方、ある大手マンションデベロッパーは、一部機器で納入の遅れが生じているものの、「納品時期の見通しが立たなくなっている住設機器はない」とし、影響は限定的との見方を示した。
 中東情勢が日々変化する中、抜本的な解決策を見いだすのは容易ではなく、各社は臨機応変な対応を迫られている。三菱地所レジデンスは「状況は刻一刻と変化している。注視しながら、その時点で最善と思われる対応策を講じていく」(明嵐二朗社長)との方針を示している。
 大手マンションデベロッパーは「今後さらに影響が拡大する可能性も踏まえ、情報収集と対策の検討を継続している」と説明する。日鉄興和不動産は「継続的に資材の調達状況を確認しつつ、建設工程を調整しながら事業を進めている」とし、大和ハウス工業は「状況を見極める」との構えを示す。
 政府は一貫して「ナフサの供給量は足りている」と説明している。だが、一部の現場に十分行き渡っていないのが実情だ。国による丁寧な情報発信とともに、流通過程での目詰まり防止や買い占めなどの混乱を招く行動の抑制に向けた、冷静な対応が求められている。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185146
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香川県土庄町/まちなか道の駅DBO/27年度に事業者公募

 香川県土庄町は、旧庁舎跡地(甲559の2、敷地面積6595平方メートル)に産業・観光・交流施設「まちなか道の駅」の整備を計画している。整備・運営にはDBO(設計・建設・運営)方式を想定。2027年度に事業者を公募、選定する。28年度の基本・実施設計を経て、29年度に着工するスケジュールを想定している。
 土庄港に近接する立地を生かし、休憩機能や観光案内、地域産品の発信などを一体的に提供する拠点の形成を目指す。百十四銀行・デロイトトーマツJVに委託し検討を進めてきた。
 国土交通省の「官民連携による地域活性化のための基盤整備推進支援事業」の26年度第1回配分先に選定された。事業費は2000万円で半額を国が補助する。概略設計や官民連携事業化手法の精査、事業者公募準備を進める。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185148
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2026年6月11日木曜日

防衛省のECI~部隊と進める工事~・下/土木・建築両部門のモーダルシフト

 ◇PCa工法で工期短縮
 陸上自衛隊武山駐屯地は、三浦半島の西側、相模湾に面している。防衛省南関東防衛局の加藤琢朗調達部長は、整備の課題に部隊活動、期間、交通の三つを挙げる。学校教育や部隊訓練への影響を最小限にとどめ、2028年度の男女共学化に向けた工事を地域交通に配慮しながら工程通りに進める必要があるためだ。学校生活や訓練があり、工事に使える敷地が限られ、「どう進めるか、困難がいろいろあった」という。
 防衛省はECIの設計業務、技術協力業務の中で、学校、部隊、設計者、施工予定者と課題を整理し、技術提案を踏まえながら対策と施工に伴う計画を練り上げた。「コストを含めた総合的な判断」(加藤部長)から、新築する一部の学生隊舎、隊庁舎の新築にPCa工法を適用した。「工期を1年は短縮できた」(同)とみている。最大18トンの部材を揚重する必要があり、五洋建設JVは対応可能なクレーンの能力を見極め、最適な配置にこだわった。
 建物の基礎構築やインフラ工事などから約4・4万立方メートルの建設発生土が出る。車両搬出なら安全確保を徹底しても駐屯地前の国道134号の渋滞が懸念される。そこで設計業務の際に発注者、設計者、施工者が海上搬出について協議した。護岸などを訓練に使う海自と横須賀教育隊の運用を調整し、仮設桟橋を設けた。浚渫も行い、土砂を作業船からガット船に積み替えて搬出する「土木、建築両部門が連携したモーダルシフト」(五洋建設JVの岩崎利彦所長)の体制を整えた。津波対策のために杭径が高層マンション級に大きくなるような建物もあるが、土の搬出と移動を減らす工程と計画を立案した。
 現場は週休2日で作業する。平日、作業員は横須賀市の体験型公園「ソレイユの丘」の駐車場に車両を止め、マイクロバスで現場に移動する。市内業者にはビジネスマッチングの場を通じて、食事の配達やクリーニングなどを担ってもらっている。武山駐屯地の学校整備は、自衛隊の将来を担う人材の確保に直結する。重要な事業ながらも防衛省は「安全保障と経済の好循環」(加藤部長)として地元経済への貢献に努めている。
 「部隊の活動や、建物の仕様、周辺の道路を利用する住民の生活環境も理解してもらえている」。陸自武山駐屯地業務隊の龍崎直樹管理科営繕班電気係長は、現場作業をそう話す。津波対策をはじめ発注段階では仕様を確定できない工事や、インフラの収まりが課題になる建物があり、設計者、施工者と知恵を出し合ってきた。訓練の場所を変えるなど陸海空の各部隊と施工側の要望を擦り合わせながらの作業が続くが、龍崎係長は「勤務環境、生活環境を改善する工事に隊員の期待は大きい」と話す。
 防衛省は防衛3文書の防衛力整備計画に基づき、全国の駐屯地・基地など283地区で最適化事業を推進し、自衛隊施設の強靱化に取り組んでいる。26年度予算にはECI方式を適用する25地区の経費を計上。「ECIでないとできなかった工事」(加藤部長)の経験を次の事業に生かす。 (編集部・溝口和幸)


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全国建設産業教育訓練協会会長・大木勇雄氏に聞く/センターが旗振り役に

 ◇教育はコストでなく人への投資
 富士教育訓練センター(静岡県富士宮市)を運営する全国建設産業教育訓練協会の会長に、大木勇雄氏(日本建設躯体工事業団体連合会〈日本躯体〉会長)が先月就任した。入職者不足が深刻化する今だからこそ、教育訓練機関の中心を担う「センター・オブ・センター」としての役割を認識。「プレイングマネジャーとして自ら運営しながら、建設産業の教育訓練の新しい在り方を示す」と意気込む。
 --就任の抱負は。
 「2027年に開校30周年を迎える。この30年を振り返りつつ、将来も永続的にセンターを発展させるため、次代を見据えた飛躍の年にしたい。これまで3代の会長が難局を乗り越えてきて今がある。尽力に感謝したい。重い責任に身の引き締まる思いだ」
 「建設産業は多くの課題を抱えるが、特に、現場を支える入職者の不足には危機感を持っている。教育訓練の重要な役割をもっと強調したい。センターで技能を身に付け、働くことの楽しさや喜び、達成感を味わってほしい」
 --教育訓練の必要性をどう訴える。
 「受講生を送り出す企業にメリットを発信し、意識を変えていきたい。人手不足の中、現場を離れて教育させるのは大変だと思う。受講の前後でスキルが目に見えて違うと実感してもらえる教育を提供していかなければならない。教育訓練をコストではなく、人への投資と考えてほしい。送り出す企業には、受講させた成果の生の声を聞いていく。わたし自身も講師と意見交換し、受講生とも身近に接したい」
 --今後の教育訓練の方向性は。
 「これまでは個々の企業や現場、職長ごとに、いわば自己流でやってきた。足場を例に取っても、地域や企業で組み方も専門用語も異なる。どこでも安全や品質が担保されるよう、センターで標準的な組み方を教えることが重要だ。統一的なマニュアルに基づいた教育訓練も今後必要になってくるだろう。業界全体で同じような教え方をするには、相当なエネルギーがいる。センターが旗振り役となり、他の教育訓練機関とも一緒に目指したい」
 「建設キャリアアップシステム(CCUS)の就業履歴は、その人が転職してもたまり続ける。統一的な教育訓練は、労働移動の活発化を前提とした環境でこそ必要だ。AIの発達で産業構造が変わり、異業種からの転職が盛んになる可能性もある。現場経験のない人が学ぶ場としてセンターの重要性は増していくのではないか。育成就労制度が始まり、外国人材を熟練労働者に育てる機運も出てくる。CCUSと連動したスキル向上とキャリア形成に向けた教育訓練を官民で構築していく」
 --新たな教え方に対応した講師の育成も求められる。
 「自己流であってはいけないが、『俺の背中を見て覚えろ』という従来のやり方は、決して悪いわけではない。立派な職人であれば自分のスタイルに自信を持つべきだし、その良さを後進は見習うべきだ。従来の良さを生かしつつ、普遍的で最新の知見に基づいた教え方を追求する。その両方が備わっていれば受講生への説得力も高まるだろう」。
 (おおき・いさお)1972年日本大学理工学部建築学科卒、竹中工務店入社。80年大木組入社、90年社長、現在は名誉会長。団体活動では2018年5月から日本躯体会長。趣味は近代建築巡り。東京都出身、76歳。


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日建連意見交換会・九州地区/工事書類の簡素化を推進/「工事の勘所」運用徹底

 日本建設業連合会(日建連、押味至一会長)と国土交通省九州地方整備局など公共発注機関による九州・沖縄地区の意見交換会が10日、福岡市内で開かれた。日建連は「国の道路・河川工事のうち48%が時間外労働の原則ルールに抵触している。2025年度よりも悪化している」(風間優公共工事委員長)と指摘。さらなる時間外労働の削減に取り組む必要があると訴え、さらなるDX推進による現場生産性の向上、施工管理業務の効率化を求めた。=2面に出席者一覧
 九州整備局は、時間外労働の上限規制を順守するため、24年度から現場での留意・配慮事項を整理・運用する「工事の勘所」や、建設現場の時間外労働削減や働き方改革を目的とした「五つの運用基準(5ルール)」を独自に実践している。25年度には工事書類の簡素化、効率化に向け、日建連九州支部と九州整備局職員による会議を複数回開催。対応案を議論し、26年3月に土木工事書類省力化ガイドを作成した。
 九州整備局の青野正志企画部長は「5ルールや勘所は、受発注者ともに認知度が不足している状況がみられた」と課題を認識。「施工計画の打ち合わせや工事監理連絡会で、受発注者が内容を相互に確認することをルール化した」と報告した。働き方改革の取り組みとして「受発注者の現状を含めた工事の勘所による5ルールで適正運用を徹底する」と表明した。
 意見交換会は九州地区で全日程を終えた。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185098
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YKKAP/住宅・ビル商品、26年秋に15%値上げ/アルミなどの高騰受け

 YKKAPの魚津彰社長は10日、日刊建設工業新聞の取材に応じ、10月にビル用商品、11月には住宅用商品で価格をそれぞれ15%程度引き上げる方針を明らかにした。アルミなどの原材料価格や物流コストの高騰を受けた対応。同社は5月1日受注分から、住宅用やビル用の商品、金属外装材などで価格を5~10%引き上げた。今秋の値上げは2026年で2度目となる。
 魚津社長は、アルミを中心とする原材料価格に加え、光熱費や物流コストの高騰が利益を圧迫していると現状を説明。「非常にインパクトが大きい。自助努力による販管費の削減だけで(コスト上昇分を)吸収できる状態ではない」とし、価格改定は避けられないとの認識を示した。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185096
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兵庫県/新庁舎整備基本計画検討会議が初会合/完成時期はDB方式が最短、33年上期

 兵庫県は10日、「新庁舎等整備プロジェクト基本計画検討専門者会議」の第1回会合を開いた。県本庁舎(神戸市中央区下山手通5)の現在地建て替えに向けたゾーニング案や民間施設の導入機能案などを報告したほか、整備手法の比較検討を行った。実施設計・施工一括(DB)方式の場合、最短で2033年上期の完成となる見通しを示した。基本計画策定支援業務は昭和設計・NTTファシリティーズJVが担当。
 敷地内西側の1号館と中央の2号館、議場棟などを解体し、1号館跡地に新庁舎を建設する。東側の3号館は改修を行い継続使用する。2号館跡地内の南側敷地や、周辺の旧県民会館跡地、旧県警東側駐車場、県公館東側敷地の4カ所は民間提案エリアとする。
 1号館跡地に高層の新庁舎棟、現3号館の西隣に新議会棟を整備。両棟は2号館跡地内の北側敷地に設ける駐車場棟を介して連絡通路で接続する。基本構想(25年度策定)によると、庁舎の必要面積は約9万2000平方メートル(うち現3号館が約2万8000平方メートル)。
 新庁舎棟の南側に広場を設け、敷地を南北に通り抜ける歩行者動線を確保。県庁前交差点を軸としたウオーカブル空間を形成する。フロア構成案では、新庁舎の低層階に旧県民会館の県民交流機能を導入。県庁舎の北側に立地する現災害対策センターの機能を新庁舎内に移転、同センターは改修を経て行政機能を配置する。
 民間提案エリアの活用に向けて実施したサウンディング(対話)調査の結果も報告。不動産や建設など9者が参加し、「定期借地の場合、採算を確保するために40~50年の期間が必要」「三宮と比較してホテルやオフィスの需要は低い」「リスク回避のため既存建物は県で撤去してほしい」などの意見を得た。引き続き追加でヒアリングを行い、ニーズを把握した上で公募条件の精査を進める。
 整備手法は従来方式とDB方式、PFIを比較検討し、完成時期はそれぞれ33年下期、同上期、34年上期とした。DBの場合、先行の解体工事で地下駆体を残置し、新庁舎工事で解体を行うことで事業期間を最も短縮できることを報告した。
 会議は計4回開き、秋ごろに中間取りまとめを報告、事業費を精査した上で26年度末に基本計画を策定する。27年度に基本計画策定支援業務の受託者が引き続き基本設計をまとめる予定。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185088
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世紀東急工業/植物由来原料使った再生中温化合材開発/材料と製造両面で低炭素化

 世紀東急工業は、植物由来原料を使った再生中温化アスファルト合材を開発した。一般的に使われる石油系再生用添加剤を植物由来に変更。製造時の温度を通常よりも30度下げた。材料と製造の両面で二酸化炭素(CO2)の排出削減にアプローチ。通常温度で石油系添加剤を使用した場合と比較し、合材1トン当たりのCO2排出量を5・5キロ削減した。
 自社の再生合材「マイブル-eco」に、花王の植物由来再生用添加剤「ダノックス」を使用した。ダノックスは繰り返し再生したアスファルトの性状回復効果がある。
 製造過程では、再生用添加剤とアスファルトをあらかじめ混合した後に水を高圧噴射して微細な気泡を発生させる。気泡によって合材の流動性が高まる。アスファルトは粘度が高く、高温にしないと流動しにくいが、気泡によって低温でも流動しやすくする。
 発泡させた混合物を、微細化な泡にする「スタティックミキサー」に通し、さらに流動性を高める。二つの工程を経ることで混合物の締め固め特性などを向上させる。
 多治見合材工場(岐阜県)で再生率50%の合材を試験製造・施工した。製造温度は従来よりも30度低下。通常の温度で製造・施工した場合と比較し、混合物としての性状と品質に差がないことも確認した。
 技術研究所の関伸明所長と同第一研究グループの村井宏美グループリーダーは「今後は実道での実績を重ね、供用性などの評価をしつつ展開を図る」としている。
 アスファルトの減産や原料価格の高騰などを背景に再生骨材の需要が高まっている。同時に合材の製造と施工でCO2を排出する舗装業界にとって、対応は大きな課題だった。


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2026年6月10日水曜日

防衛省のECI~部隊と進める工事~・上/陸自武山駐屯地大規模施設整備設計

 ◇設計・施工に技術提案の最適解
 陸上自衛隊武山駐屯地(神奈川県横須賀市)にある男子校の高等工科学校。2028年度から男女共学になり、陸上だけでなく海上、航空の各自衛隊で活躍する人材の育成拠点になる。共学移行と陸海空の共同化に向けて、駐屯地では政府の防衛力整備計画に基づいた総延べ約11万平方メートルの大規模な施設整備が進行中。ECI方式を適用し、施工者の五洋建設JVと「技術提案の最適解を反映した工事」(加藤琢朗防衛省南関東防衛局調達部長)に取り組んでいる。
 (編集部・溝口和幸)
 「武山(6補)教育施設等整備工事」は建設地を1~3地区に分け、ともにプレキャスト(PCa)工法で新築する学生隊舎3棟(各RC造8階建て延べ約9700平方メートル)、隊庁舎3棟(RC造5~9階建て延べ約8400~2万7000平方メートル)や、教場(RC造4階建て延べ約8900平方メートル)、仮設隊舎(S造3階建て延べ約6800平方メートル)の建設、受変電施設、非常用発電設備、受水槽、水インフラなどの工事が進む。改修する建屋もある。
 一帯のインフラを再構築する必要もあって、加藤部長は「まちを一つ造り替えるような事業」と話す。設計は綜企画設計・オリエンタルコンサルタンツ・復建技術コンサルタント・コーセツコンサルタントJVが担当。技術協力業務を担う五洋建設・京急建設・土志田建設・川本工業・向洋電機土木JVが設計に関与し、施工している。
 武山駐屯地は陸自東部方面混成団が活動する。海自横須賀教育隊の地区、空自武山分屯基地もある全国でも珍しい自衛隊拠点の一つ。工事は、学校教育や部隊活動を妨げずに、定められた期間に集中して実施しなければならない。自衛隊活動に支障がない施工や仮設などの計画が求められ、仕様の確定が難しい施設やインフラがあった。そこで防衛省は施工者の知見、ノウハウを前倒して反映するため、ECI方式(技術協力・施工タイプ)の採用を決めた。
 自衛隊施設の工事は、地元企業の受注にも配慮した分離・分割発注が基本だが、複数の工事を同時進行させる場合は、工事ごとに部隊との調整や安全管理が必要になる。加藤部長は「発注者も部隊も五洋建設JVを見ればいい。統制がうまくいっている」とECI方式の効果を捉えている。
 工事は、列を乱さずに走る学生や、訓練中の各部隊のそばで進む。工事関係者と車両の出入りは、技術提案を踏まえ、敷地東側のゲートに限定した。顔認証システムを導入して入退場の手続きを効率化し、未退出者のチェックなどに万全を期している。五洋建設JVの岩崎利彦所長が心掛けるのは「慎重かつ安全な作業」。同社は「たくさんの技術提案」(岩崎所長)とマリコンの施工力をフル活用している。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185050
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新社長/前田道路・富安敏明氏/家族まで大切にする会社に

 不安定な中東情勢は道路舗装業界にも大きな影響を与えている。難しい局面で経営のかじを取る。工事発注が減少する状況に対処しつつ、地域ネットワークの深耕・拡大によって持続的な成長を目指す。健康経営にもより力を入れ、社員がパフォーマンスをフルに発揮できる環境づくりを模索する。
 --就任の抱負を。
 「短期と長期の両面を大事にしたい。短期的には中期経営計画などで示した定量的な目標の達成と、そのための環境づくりを目指す。会社を成長させるには、数値だけで表せない要素も必要だ。長期的な視点として10年、20年先を見据えた社員教育や学生へのアプローチなどを考えていく。将来的に道路舗装業界にとってプラスとなる要因が見つけにくい状況にある。M&A(企業合併・買収)や事業領域の拡大も視野に入れる」
 --足元の経営環境は。
 「中東情勢の影響で原油価格が上昇している。緊急措置として4月からアスファルト合材を値上げして対応している。顧客には値上げに理解をいただけている状況だ。今回の危機が収束すれば直ちに値下げをすると約束している。原油価格に影響する中東情勢は常に注視しているが、中東の動向にかかわらず国内の人口は減り続ける。道路づくりの仕事は人口に比例するため、仕事量が減少することへの危機感が常にある」
 --人口減少に歯止めが掛からない状況で、成長の道筋をどう描く。
 「営業所と合材工場を合わせて約200カ所ある拠点は当社にとって強みだ。4月に鹿児島と金沢に営業所を開設した。道路舗装工事という市場規模の拡大が難しい事業で持続的な成長を実現するには、各地でシェアをさらに高める必要がある。地域の合材工場とのJVも検討する」
 「現状では当社が参入できそうな包括委託の発注は少ない。複数の自治体が連携するようになれば件数も増えるとみている。まずは、自治体の道路管理業務の支援を行いながら、インフロニア・ホールディングス(HD)が持つインフラ運営事業の知見と、当社のネットワークを融合することで、仕事の幅を広げていきたい」
 --社員が仕事に打ち込める環境も重要だ。
 「休日の確保では昨年、全現場で完全週休2日制を達成した。健康経営の一環として、社員の配偶者も含め、がん検査の一つであるPET検査の費用負担を始めている。親などの介護に対する手当も創設した。経営目標を達成するために、みんなが働きやすい環境とは何かを突き詰めて考えている。社員はもちろんその家族と、さらに協力会社まで大切にする会社でありたい」。
 (4月1日就任)
 1993年前田建設入社。2020年前田道路執行役員、21年取締役兼常務執行役員、23年同兼専務執行役員、24年代表取締役兼専務執行役員。休日は小学生の息子と遊ぶなど、家族の時間を大事にする。座右の銘は「慎独」。他人が見ていない時こそ、自分の行いを律する。山口県出身、58歳。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185045
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全建が総会/今井雅則会長が続投/新4K実現へ課題乗り越え前進

 全国建設業協会(全建、今井雅則会長)は9日、東京・大手町の経団連会館で開いた2026年度定時総会・理事会で、今井会長が続投する人事を決めた。副会長は石井源一氏、西村裕氏が退任し、大橋聡司富山県建設業協会会長、中村高志山口県建設業協会会長が就任した。錢高久善副会長(大阪建設業協会理事)、千葉嘉春副会長(宮城県建設業協会会長)は続投する。
 定時総会の冒頭、今井会長は自然災害の激甚化・頻発化、防災・減災のための国土強靱化、老朽化が進んだインフラの維持管理・更新を課題に挙げた。中東情勢の影響に伴う建設資材の供給の不足、遅延に懸念を表明し、工事の中止や遅延が避けられない状況になっっていると指摘した。
 その上で地域の守り手の地域建設業が地域の基幹産業としての役割を担い続けるため、「魅力ある憧れの産業」となることの重要性を強調した。「新4K(給与・休暇・希望・かっこいい)の実現に向けて、さまざまな課題を乗り越えながら前進していかなければならない」とも述べた。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185058
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東京都東久留米市/本庁舎改修を一時停止/スケジュールなど再検討

 東京都東久留米市が本庁舎改修事業を一時停止する。資機材や人件費の高騰、他自治体での入札不調などを勘案し、改修工事のスケジュールや事業費などを再検討する。市は3月に改修基本計画を策定し、事業費を約118億円と試算。7月に基本設計の委託先選定手続きに入る予定だった。
 8日の市議会本会議で富田竜馬市長が表明した。事業費は2025年12月に試算したため、33年6月を見込む工事完了までに大きく上昇する可能性がある。市内には更新の必要な公共施設が他にもあるため、優先順位や財政負担を検証する。
 久米設計に委託し策定した基本計画では、改修後の施設規模を現庁舎と同程度の延べ2万平方メートル前後とした。整備手法に基本設計先行型の設計・施工一括(DB)方式を採用。28年3月末までに基本設計を終え、28年度に実施設計と施工を任せる事業者を選定する予定だった。
 市が算出した概算工事費は本庁舎改修118億6350万円(税込み、以下同)、仮移転する旧下里小学校への入居1億8568万円。本庁舎の所在地は本町3の3の1。敷地面積は6794平方メートル。施設はSRC造地下1階地上7階建て塔屋1階延べ2万0129平方メートルの規模。1996年に竣工した。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185060
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清水建設/石綿含有建材付着の廃アルミパネル再利用/トーチタワーのサッシに

 清水建設は、アスベスト(石綿)含有建材が付着した廃アルミパネルを新築工事向け建材の原材料に再生利用する。東京駅日本橋口前で施工中の国内最高層ビル「Torch Tower(トーチタワー)」に設置するアルミサッシの原材料として使う。少ない水量で高い除去効率が確保できる自社技術を活用。パネル裏面の石綿含有建材を除去する。スクラップ材としての品質を有価売却できるまでに高めた。
 再生アルミサッシはYKKAPの協力を得て製作した。取り組みの初弾として、東京駅日本橋口前再開発の一環で解体された朝日生命大手町ビルの外装アルミパネルを再資源化。石綿含有建材の付着物を分別処理し、跡地で施工中のトーチタワーに取り入れた。
 清水建設によると、解体現場で回収される外装アルミパネルは、石綿を含有する樹脂状の防振材が裏面に塗布されていることが多く、再資源化の支障になっている。そのため廃アルミパネルの大部分はパネルごと石綿含有廃棄物として埋め立て処分されている。
 同社はこうした課題に対処するため、自社開発した小水量型超高圧ウオータージェット工法「S-Jet」を活用。手作業では困難だった石綿含有建材を効率的、低コストで取り除く。
 解体時に分別回収した朝日生命大手町ビルの外装アルミパネル91トンをサッシメーカーとスクラップ事業者に有価売却。うち約31トンをトーチタワー向けに製作するアルミサッシの原材料として活用した。これからトーチタワーの建設現場に順次搬入し、地上14~54階に設けるサッシの一部に採用していく。
 同社は、アルミ建材に限らず幅広い新築・解体現場由来の廃材の再資源化に取り組んでいく。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185048
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2026年6月9日火曜日

川崎学園/100周年記念事業が起工/医科大・付属病院本館棟建て替え

 ◇設計は佐藤総合計画、施工は荒木組
 学校法人川崎学園(川崎誠治理事長)が岡山県倉敷市の川崎医科大学と付属病院の敷地内で計画する創業100周年記念事業の起工式が6日、現地で行われた。老朽化が進む本館棟を3期に分けて全面的に建て替えるほか、北館棟と西館棟は高度救命救急センター機能を充実させる。研究棟も新設する。本館棟の設計は佐藤総合計画、研究棟は佐藤総合計画・木村設計JV、施工は荒木組が担当。100周年に当たる2038年の全体完成を目指す。
 神事には学校法人や同病院、設計、施工の関係者ら約50人が出席。佐藤総合計画の鉾岩崇社長と木村設計の高田聖次会長が鎌、川崎理事長が鍬、荒木組の荒木雷太社長が鋤を入れ、工事の安全を祈願した。
 新本館棟の規模はS一部RC造地下1階地上14階建て延べ約8万平方メートル。外来棟となる1期は病院北側に新築し、規模は地下1階地上5階建て延べ約1万4000平方メートル。完成後、現本館棟を解体し、跡地に中央診療部門や病棟が入る2期と3期棟を建設する。34年12月の竣工予定。
 北館棟と西館棟は改修を行い、急性期の手術や集中治療を強化する。大学の研究部門は独立し、新たに研究棟「メディカルリサーチセンター」(SRC+S造6階建て延べ約7930平方メートル)を建てる。竣工予定は28年7月末。
 川崎理事長は「地域に信頼される医療の提供と医療福祉の人材育成の場としての役割を果たすため、プロジェクトを行う。大変な工事が予想されるが、安全に工事を進めてほしい」と述べた。
 鉾岩社長は「患者が安全で安心に過ごせる医療環境の整備を第一に考えた」と話し、荒木社長は「後世に残るよう丁寧につくる。職人らと高い意識で工事を進める」と決意を述べた。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185018
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回転窓/布団のかまくらで見たマラドーナ

 2002年の日韓ワールドカップ(W杯)は、日本中を興奮の渦に巻き込んだ。街には出場国のユニホームがあふれ、歓声とため息、そして感動が交錯した▼もっとも、初めてW杯に心を奪われたのは、ディエゴ・マラドーナが輝いた1986年のメキシコ大会だった。両親に怒られまいと、16歳の高校生は音や光が漏れないようテレビに布団をかぶせ、その“かまくら”の中で神の手と5人抜きに息をのんだ▼それから数十年。W杯は今なお世界最大級のスポーツイベントであり続けている。一方で参加国は増え、開催規模が拡大した。賛否両論があることは確かなものの、それでもW杯が特別な舞台であることは昔も今も変わりがない▼日本での再開催を望む声も根強い。実現への道のりは容易ではないが、もしこの国でW杯が開かれる日が来れば、きっと多くの子どもたちは夢中になるのだろう。かつての小欄がそうだったように▼布団の“かまくら”の中で見たマラドーナの姿は、今も鮮やかに残る。未来の子どもたちはどんな選手、どんなプレーに心を奪われるのだろうか。その答えは、いつか訪れるW杯のピッチにある。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185009
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経産省、国交省/一般海域占用公募の運用指針改定/洋上風力発電施設

 経済産業、国土交通両省は、一般海域に整備する洋上風力発電施設の公募に関する運用指針を改定した。秋田県、千葉県の計3海域からの事業者撤退と整備に伴う課題を踏まえ、供給価格の評価や事業の実現性に関する配点を見直す措置などを講じる。落札の制限、選定事業者が撤退した場合のルールなどは事業者を募集する海域ごとの公募占用指針に記載されることになる。
 改定版は公募、占用指針、事業者選定、占用許可、地位の承継・認定取り消し、罰則などで構成する。想定供給価格幅の設定、事業実現性評価点の見直し、事業実現性の採点、スケジュールの柔軟性確保などに関する事項を定めてある。想定供給価格幅は、事業者の創意工夫から想定される価格と、供給価格の上限との間に設けられ、事業者選定の中で供給価格に応じた価格点を付与する際に考慮されることになる。
 事業の実現性を「実施能力」と「地域との調整や地域経済等への波及効果」から評価し、事業計画の迅速性の評価はエネルギー政策の目標などを踏まえ、適宜見直すと明記した。事業の迅速性以上に実行面を重視する配点の考え方も定めてある。
 「一般海域における占用公募制度の運用指針」の改定版を5日に公表した。事業者撤退を受け、総合資源エネルギー調査会(経産相の諮問機関)、交通政策審議会(国交相の諮問機関)の小委員会で公募の在り方や撤退時のルールなどを議論し、一般意見を受け付けていた。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185010
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京都府立大/スポーツ施設整備基本計画を公表/体育館兼講堂と多機能講義棟を合築

 京都府立大学は、「京都府立大学等スポーツ施設整備基本計画」を公表した。体育館兼講堂を現在地で建て替えるのに併せ、学舎、行政、防災などの機能を備える多機能講義棟(仮称)を合築する。施設規模は総延べ約2万5000平方メートルを想定。整備手法は基本設計先行型の設計・施工一括(DB)方式で今後検討し、概算事業費は283億円を見込む。2026年度6月補正予算案に基本設計費約9000万円を計上。本年度中にも基本設計の委託先の選定手続きに着手する予定だ。
 施設の老朽化や耐震性能の不足により使用停止している下鴨キャンパス(京都市左京区下鴨半木町1の5)の第1体育館兼講堂(延べ2226平方メートル)を建て替えるとともに、府立医科大学の3キャンパスに散在するスポーツ施設機能を府立大学下鴨キャンパスに集約する。計画対象は第1体育館兼講堂のほか、弓道場(府立医科大学花園キャンパスからの移設)、屋外ステージ(新築)、観覧スタンド(同)、グラウンド(現地再整備)、テニスコート(同)など。新たな体育館兼講堂の規模は4階建て延べ8046平方メートルを想定している。
 4号館跡地と駐車場には、既存学舎の集約・再編の効率化と学生・地域住民の活動場所の形成を両立させる多機能講義棟を配置。同施設は中央棟、東棟、西棟で構成し、西棟の渡り廊下で体育館兼講堂と接続する。講義室や防災備蓄倉庫、食堂、ラウンジなどを備え、規模は4階建て延べ1万6710平方メートルを想定。
 今後は26~27年度に基本設計、28~29年度に実施設計を行う予定。施設全体の供用開始は最短で33年度を見込む。
 基本計画策定等業務は長大が担当。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185016
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2026年6月8日月曜日

回転窓/梅酒と琥珀の月日

 江戸時代に医師で本草学者の人見必大(ひとみ・ひつだい)が著した『本朝食鑑』には、食と医の観点からさまざまな食材の特徴や効能などが書かれている。当時の食文化も分かり、現代語訳が出版されていて興味深く読める▼同書の「穀部之二・造醸類十五種」に取り上げられた酒の一つが梅酒。その効能を「痰(水毒の一種)を消し渇を止め、食を進め、毒を解し、咽痛を止める」と説き、梅酒に適した梅の大きさや作り方なども記している(東洋文庫296『本朝食鑑1』訳注・島田勇雄、平凡社)▼チョーヤ梅酒のウェブサイトによると、江戸時代には梅干しや梅酒など梅を加工する文化が定着していた。そうした梅の栽培や加工が農家の副業としても推奨されていたという▼今年も梅酒の仕込み時期を迎えた。近所のスーパーには自家製梅酒コーナーが設けられ、古城と南高の青梅2種を販売している。氷砂糖や果実酒ビンなども並び、初めてでも迷うことはなさそうだ▼漬け込んでから月日を経た梅酒は琥珀(こはく)色に変わる。時を重ねてまろやかで深みのある味わいに…。梅酒づくりは人づくりに似ているかもしれない。


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凜/関東地方整備局道路部道路計画第一課・横内麻里子さん/広い視野大切に道路整備

 多くの道路は自動車が優先され、「歩行者や自転車は遠回りを強いられる」という思いが幼い頃から心のどこかにあった。自分にできることはないか--。そんな思いが「土木を志すきっかけになった」。公共性の高い道路は誰もが使いやすくなければいけない。そのために必要な「物事を俯瞰(ふかん)して見る広い視野」と「苦労をいとわない姿勢」を大切にする。
 国土交通省に入ったのは、コロナ禍で閉塞(へいそく)感が漂っていた時期だった。オンライン研修を経て北首都国道事務所に配属。初めて携わった国道4号東埼玉道路の整備事業は、2025年6月に一部が開通した。「プライベートでも現地を見に行った」というほど思い入れが強く開通の喜びもひとしおだった。
 その後、横浜国道事務所へ異動し、横浜環状南線の建設工事を担当。道路整備に必要な地下空間が狭く、「制約の多い現場」に苦労した。事業に関わる多くの人と組織や立場の垣根を越えて何でも話せる関係を築き、信頼関係の大切さを学んだ。
 現在は道路部に所属し、発注工事の事業評価や報道発表の資料作成などを担当する。仕事ぶりが評価され、若手職員を対象とした研修では講師も務めた。「業務が目まぐるしく変わるので、ついていくのに必死」とはにかみながら話す。それでも「多くの経験を積める」と前向きに捉える姿勢に、より良い道路づくりへの思いがにじむ。
 (よこうち・まりこ)


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橋本店/退職金制度を24年ぶり改定/AI分析で安定したモデル構築

 橋本店(仙台市青葉区、武田文孝社長)は、AIを経営戦略の検討に活用し、安定した退職金制度モデルを構築した。宮城県内に保有する不動産や太陽光発電事業の収益の一部を長期国債など安全性の高い資産に投資し、40年間で約110億円を積み立てる資産形成モデルを策定。景気変動や建設市場の動向による収益変動に左右されない安定的な収益基盤を築き、将来的な還元財源を確保する。
 2025年6月時点の退職金積立金は3億円。継続的な積み立てで20年後には、国債や社債から得られる利息収入だけで、全従業員約200人の退職金に充てる体制を整える。複数のAIによる分析を取り入れながら、国債や高格付け(AAAクラス)の社債を中心に資産運用を進める。
 退職金一時金制度の縮小や廃止で、原資を月例給与に振り向ける企業が広がる。武田社長は「地域に根差す建設業は地元経済を支える重要な役割を担う。地元で働き、地域を支え、ともに成長してきた社員を大事にしたい」と語る。
 同社は24年ぶりに退職金制度を改定した。大卒で入社し60歳まで勤めた場合、退職金は2000万円となる。一方で、27年度採用から大卒初任給を30万円に引き上げる予定で、処遇改善によって将来への安心感の醸成と採用力の向上を図る。武田社長は「地域で長く活躍できる人材を育てることが地域企業としての使命だ」としている。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=184970
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国交省/2024年度の環境施策を点検/30年度目標へ着実に前進

 国土交通省の環境政策が着実に進展している。環境行動計画で掲げた国土交通分野の施策による二酸化炭素(CO2)排出削減目標は、2030年度までに約8074万トン。24年度実績は約4577万トンとなり、30年度目標の達成に向けて順調に推移している。
 5日に開いた社会資本整備審議会環境部会・交通政策審議会交通体系分科会環境部会の合同会議で、環境関連施策の2024年点検結果を報告した。
 定量的な指標を設定した施策のうち、鉄道分野と都市緑化分野は目標年度の水準を既に上回り、A評価となった。鉄道分野は、省エネルギー型車両や施設への省エネ設備の導入支援などで、原油換算の省エネ効果が14年度の4・9万キロリットルから24年度に107・8万キロリットルまで増加した。
 ヒートアイランド現象の緩和や温暖化対策などにもつながる都市公園整備や都市緑化の推進では、都市緑化整備面積が7万7000ヘクタール(13年度)から10万1000ヘクタール(24年度)に拡大した。
 建築物の省エネ化も進んでいる。省エネ基準に適合する建築物ストックの割合は13年度の24%が24年度に42%まで上昇。中大規模の新築建築物のうちZEB基準水準の省エネ性能に適合する建築物の割合は13年度にゼロだった割合が10年で42%に上昇した。
 国交省はさらなる普及拡大に向けた取り組みを進める。環境行動計画では住宅・建築物の省エネ対策の強化や、インフラなどの再生可能エネルギーの導入・利用拡大、脱炭素化につながるまちづくりなどを重点施策に位置付けている。今後も関係施策を着実に推進し、30年度目標の達成を目指す。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=184971
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大阪府茨木市/次期ごみ処理施設整備方針検討業務/建設技術研究所に

 大阪府茨木市は、「茨木市次期ごみ処理施設整備方針検討業務委託」の公募型プロポーザルで、建設技術研究所を受託候補者に選定した。2040年度に稼働終了予定のごみ処理施設などで構成する環境衛生センター(東野々宮町14の1)について、施設全体の整備に向けた検討を行う。
 同センターは全国初の高温溶融処理方式ごみ処理施設として1980年に建設。第1工場棟(延べ約1万2000平方メートル)や第2工場棟(約1万7000平方メートル)、し尿処理施設、再資源化物集積場など30棟で構成し、施設規模は総延べ4万1461平方メートル。23年からは広域処理として大阪府摂津市の廃棄物も処理している。
 第1工場は日量150トンの全連続高温溶融炉を1炉、第2工場は同150トンの同型炉2炉を設け、合計最大日量450トンを処理できる。両施設は07~12年度、20~23年度に延命化工事を実施しており、40年度までの稼働を予定。26年度はエネルギーの利活用や収集運搬体制の最適化、ごみ量推計などを含めた施設整備の方向性を検討する。
 業務内容は、▽ごみ処理現況・将来推計▽ごみ処理技術の動向調査▽施設整備手法の検討▽建設候補地の概況整理▽事業スケジュールの検討▽施設整備方針の取りまとめ-など。
 業務期間は27年3月31日まで。予算額は1160万1000円(税込み)。


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鹿島/建築設備機器運転を最適化/エッジコンピューティングで自動制御

 鹿島は、建築設備機器の運転を最適に自動制御するシステムを開発した。クラウドではなく、利用者や現場の近くでデータが処理できる「エッジコンピューティング」の技術を活用。AIと組み合わせ、省エネルギーで快適な室内環境を実現する。新築だけでなく既設建物の設備機器にも対応可能。都内自社施設の空調機制御に試験適用したところ、導入前に比べ建物利用者の快適性を損なわず、空調機のエネルギー消費量を約3割削減した。
 開発したシステムの名称は「K-BOX」。小型エッジコンピューターを一般的な設備機器に外付けするだけで、簡易で低コストに設備機器の最適制御を実現する。クラウド型の気象情報サービスとも連携すれば、天候の変化に応じた制御も可能になる。
 オフィス・工場といった産業施設や住宅など幅広い用途の建物で活用可能。新築・既設建物問わず、フロアやテナント単位で制御内容をカスタマイズでき、柔軟に導入できる。小型エッジコンピューターの設置台数は建物の規模やテナントごとのニーズに合わせ任意に増減可能。小型エッジコンピューターが故障した場合、自動的に従来運転に切り替わるフェイルセーフ機能も搭載している。
 同社によると、ここ数年で普及拡大しているスマートビルでは、外部クラウドを介して外気や室内の温度・湿度、電力消費量などのデータを収集・分析し、設備機器を制御している。ただ瞬時のデータ分析に基づき機器を制御するのが難しく、ニーズに応じた制御内容の柔軟なカスタマイズも困難。特に既設建物では設備機器を外部クラウドと接続する際、情報通信の導入や情報セキュリティーへの対応などに伴う建物改修が必要になる。
 そこで外部クラウドを経由せず、データの生成元であるデバイス(エッジ)側で情報処理できるエッジコンピューティング技術に着目した。一般的なスマートビルで取り扱うデータに加え、設備機器の動作特性情報をAIが分析し設備機器を最適に自動制御する。
 クラウド型情報サービスとの連携にも対応。気象予報情報を活用した制御も可能になる。小型エッジコンピューターを空調機などの設備機器に外付けすることで、設備機器との情報通信が建物内で完結する。


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2026年6月5日金曜日

回転窓/伝統の技を失う前に

 学名「ニッポニア・ニッポン」。「朱鷺(とき)色」と呼ばれる淡いピンク色の美しい羽を広げ、優雅に大空を飛ぶ国の特別天然記念物・トキは、まさに日本を象徴する鳥だ▼かつては日本各地に生息していたが、明治時代以降に乱獲や開発で、その数は激減した。1981年に野生のトキを保護して繁殖を試みるも失敗。日本のトキは絶滅した。その後中国から贈呈されたペアをもとに人工繁殖の技術を確立し、2008年に佐渡島で放鳥。自然繁殖にも成功して生息数は約500羽にまで回復している▼能登半島に位置する石川県羽咋市で5月31日、佐渡島のトキが本州で初めて放鳥された。人工ふ化や野生復帰に向け、懸命に努力を続ける関係者の喜びもひとしおであろう▼建設の世界には、現代の科学でも完全な再現が困難な「失われた技術」が数多く存在する。さらに職人の高齢化で伝統の技が失われる危機にも直面している▼使えなければ技術はいつか廃れる。伝統的な技を現代のエンジニアリングでアップデートし、社会の要請や現行の法規などに適合させる。使うことで技術は磨きがかかり、次世代へと伝わっていく。


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日建連意見交換会・北海道地区/適正な労務費確保と行き渡り要望

 日本建設業連合会(日建連、押味至一会長)と国土交通省北海道開発局など公共発注機関による北海道地区の意見交換会が4日、札幌市内で開かれた。日建連は公共工事標準請負契約約款の改正を踏まえ、適正な労務費などの確保と行き渡りと、契約変更における双務性の確保などの適正な契約環境の展開を要望。地方公共団体や民間発注者に対して約款の標準使用を求めた。=2面に出席者一覧
 遠藤達哉局長は「北海道では自然災害が激甚化、頻発化し、社会保障の整備、維持管理に加え災害対応の役割はますます重要だ」と述べた。公共工事標準請負契約約款について開発局は「民間発注者団体を個別に訪問して制度周知に努めている。2026年度も改正約款の積極的な利用を働き掛ける」と意欲を示した。
 日建連は、働き方改革のために資材価格の調査方法を改善した上で予定価格へ適切に反映するよう求めた。
 要請に対し、開発局は「現場の実態を歩掛かりに反映させるためには、待機や段取り替え、休憩時間など現場の実態把握が重要となる」と指摘。日建連に対して施工合理化調査への協力を求めた。
 開発局の工事積算で使用する資材価格は、物価資料に掲載された情報を採用している。毎月改定している資材に加えて、生コンなどの主要資材は各開発建設部で実勢価格を調査し、25年度は年2回、単価を改定した。26年度も同様の改定を予定しているという。


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広島市/広島城天守の木造復元へ/基礎地盤・石垣調査・検討支援プロポ公告

 広島市は広島城(中区基町)の天守群の木造復元に向け、現天守の解体や復元に伴う遺構への影響を調査する。4日に「広島城天守の木造復元に向けた基礎地盤及び石垣に関する調査・検討支援業務」の公募型プロポーザルを公告した。25日まで応募資格確認申請書を受け付ける。提案書の提出は7月21日まで。8月下旬に審査結果を通知する予定だ。
 参加資格は単体企業か3者以内で構成するJV。7月29日に審査委員会がヒアリングを行い、特定基準に基づき提案を評価。最高得点者を委託先候補として選定する。
 業務では遺構への影響を評価するために必要な検討事項を整理し、天守台天端や本丸上段などでボーリング調査を実施。本丸の上段と下段(腰曲輪)は平板載荷試験を行う。ボーリング調査などの結果を踏まえ、個別要素法や有限要素法などの解析手法を用いて影響を評価する。現天守の解体および天守群復元の設計を進めていく場合に調査・検討が必要と考えられる課題を整理する。有識者による検討会議の運営支援なども行う。
 契約期間は2029年3月23日まで。委託費は8200万円(税込み)以内。
 広島城天守の復元を巡っては、3月に「広島城天守の復元に関する技術的課題を調査する検討会議」(座長・三浦正幸広島大名誉教授)が、現天守の耐震改修や解体に比べると整備期間は長期になるものの、木造復元の効果が最も高いとする報告書をまとめている。


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大成建設/最適発破パターンを自動設計/岩盤データ・AIで余掘り抑制

 大成建設は、山岳トンネル工事の最適な発破パターンを自動設計するシステムを開発した。切羽内の岩盤強度分布を可視化する自社開発技術で算出した岩盤データを活用し、AIも使って最も外側に設ける装薬孔(外周孔)の削孔先端位置を最適化する。過剰な掘削(余掘り)を抑えながら施工の省人化・効率化を図り、掘削残土や覆工コンクリートの使用量削減にもつなげる。
 「T-iBlast Designer」を山形県真室川町で施工中の「国道13号新及位トンネル(仮称)」(発注者・国土交通省東北地方整備局)で検証し、効果を確認した。フルオートコンピュータージャンボから取得した削孔データを基に、切羽内の岩盤強度分布を算出・可視化する独自システム「T-iBlast TUNNEL」を改良した。
 切羽の部位ごとに、基準となる発破の孔数や削孔位置、装薬量などのパターンを自動で割り当てる。さらに、基準発破パターンの構成比から掘削体積当たりの装薬量を算出し、岩盤条件に応じた効率的な発破設計を可能にする。
 余掘りに大きな影響を及ぼす外周孔は、自社開発のAIで余掘り厚さを推定できる。目標値に近づくよう削孔先端位置を最適化し、技術者は推定された余掘り厚さをシステムで確認できる。発破計画の採否や調整方針が判断しやすくなる。
 主要メーカーのフルオートコンピュータージャンボに対応しており、既存の施工フローに組み込める。施工データを蓄積・学習することで、AIによる余掘り厚さの推定精度や最適化機能のさらなる向上を見込む。
 同社によると、現場データを用いた検証では、切羽当たり最大約17%の装薬量削減が可能になることを確認した。今後は実工事への適用を拡大する。既に実用化している山岳トンネル工事向けの自社開発技術と組み合わせ、発破サイクル全体でさらなる効率化と高度化を目指す。


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2026年6月4日木曜日

回転窓/地域の担い手の訴え

 出水期に入ってすぐにやって来てしまった台風6号の影響が続いている。記録的な大雨が降った地域があり、これ以上の被害が出ないよう願いたい▼政府は2日から警戒を呼び掛けた。休校や運休を早々に決めた学校、交通機関があって、3日は在宅勤務や休暇取得を促した企業が少なくなかった。それでもインフラ管理者や災害対応を担う建設会社などは事態対処に奔走した。いまも活動中の人たちの安全も重ねて願いたい▼全国建設業協会(全建)が先月29日、高市早苗首相に公共事業関係予算の拡充と資材価格高騰への対応を申し入れた。必要な社会資本整備がまだまだある中で、価格高騰によって実質的な事業量が減っている危機感が念頭にある▼首相に説明した「緊急要望」には、地域建設会社が社会資本の整備、維持管理とともに地域の経済と雇用を担い、「地域の守り手」として被災地の最前線で活動していることが盛り込んである▼守り手が不在になった地域は、災害時の緊急対応だけでなく警戒活動や除雪などに影響が出てしまう。不在になってからでは遅い。要望が地域の防災力の向上にもつながったらいい。


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堺市/中百舌鳥駅前事業スキーム検討支援業務(北区)入札公告/7月6日入・開札

 堺市は中百舌鳥駅前北側広場(北区中百舌鳥町2)の再整備に向け、改めて民間活力導入を前提とした事業計画の精査に着手する。2日に「中百舌鳥駅前事業スキーム検討支援業務」の一般競争入札(総合評価方式)を公告した。参加申請の提出期限は16日。7月6日に技術提案書と入札書を受け付けると同時に開札する。同14日に落札者を決める。
 参加資格は市の入札参加資格で「業務委託・役務の提供」のうち「調査研究・計画策定」の登録を有することなど。
 業務では「中百舌鳥駅前北側広場再整備基本計画」の実現に向け、事業スキームの作成を支援する。近年の工事費高騰などを踏まえ、拠点施設の規模や配置、官民の役割分担、採算性、整備・運営・維持管理手法を改めて整理し、事業の実現性を高める。12月以降には公募型サウンディング(対話)市場調査を行い、民間事業者の参入意向も把握する。
 履行期限は2027年3月17日。
 対象区域は中百舌鳥駅前北側広場。面積は約7100平方メートル。用途地域は商業地域(建ぺい率80%、容積率400~600%)。南海高野線、泉北高速鉄道、大阪メトロ御堂筋線が接続する交通結節点となっている。
 市は24年12月に基本計画を策定。民間活力による拠点施設の導入に加え、市によるロータリー上空を活用した歩行者デッキ、公衆トイレや喫煙スペース、駐輪場再配置、公共交通と一般車の動線分離、バリアフリー対応の乗降スペース確保を検討している。
 これまで拠点施設の民間事業者公募に向けた検討を進めてきたが、建設市場を取り巻く環境変化を受け、公募条件の精査が必要になった。民間事業者の公募時期は未定としている。


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日建連/金子国交相らに要望/公共事業予算、抜本拡充を

 日本建設業連合会(日建連)の押味至一会長と蓮輪賢治副会長ら幹部は2日、金子恭之国土交通相らを訪ね公共事業予算の抜本的拡充を要望した。建設業の施工余力が十分であることを伝え、資材高騰や賃金上昇を的確に反映した2025年度補正予算と26年度当初予算の合計額を上回る十分な予算規模による実質事業量の確保を求めた。見坂茂範参院議員と佐藤信秋前参院議員も同行した。
 同日、牧野京夫国土強靱化担当相、自民党の小泉龍司国土強靱化推進本部長、梶山弘志公共工事品質確保に関する議員連盟会長とも面会した。「新たな投資枠」の創設による「危機管理投資」として、「第1次国土強靱化実施中期計画」に基づく事業、「成長投資」として幹線道路ネットワークなどの公共事業を当初予算で別枠確保することも要望した。
 要望を受けた金子国交相は「補正予算と当初予算を合わせた額を上回る額を確保することは最低ライン」との認識を示した。「予算規模による実質事業量の確保はこれからしっかり努力していく」とも述べた。資材の確保、目詰まりに関して、代理店・問屋への発注集中による中間業者の困窮という構造的問題に対して「どのようにこじれた糸をほどいていくのか、丁寧に話を聞きながらやっていかなければいけない」との考えを示した。
 牧野担当相は「各省庁から提出される内容を国土強靱化枠として取りまとめる立場である。国土強靱化実施中期計画に基づく事業について、これまで補正予算で措置していたものを『新たな投資枠』で当初予算に上乗せして組み込む方向性で考えている」とした。
 小泉本部長は、国土強靱化実施中期計画に基づいて実施する危機管理投資や成長投資につながるプロジェクトについて、「当初予算で別枠として中長期的な視点でもって確保する必要性、賃金を上げていかないと人員が確保できず建設業自体が存立しなくなる可能性がある」と理解を示した。
 梶山会長は「建設業は地方も含めてインフラ整備の担い手であると同時に、災害時の守り手でもあるという認識を広めていくことが重要」と指摘。「経済成長、国土強靱化も含めて、それを支えるために安定的で継続的な予算の確保をする認識で活動していく」と強調した。 


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安藤ハザマ/人通孔あるRC基礎梁高さを最小限に抑える工法開発/掘削土量など削減

 安藤ハザマは、点検・メンテナンス用の人通孔を設けるRC基礎梁の高さを最小限に抑える工法を開発した。人通孔の周囲に補強筋を配置して強度を確保する。基礎梁に人通孔を設けると梁の強度が低下するため、梁の高さは人通孔直径の3倍以上を確保する必要があった。新工法では約2・4倍に抑えられる。梁高を低減した分、基礎梁の施工に伴う掘削土量やコンクリート打設量を削減できる。
 開発したのは「安藤ハザマSMART基礎梁工法」。従来の開孔補強方法を一部改良し、人通孔周辺を補強する。特殊な補強金物や鉄筋は不要で、従来工法と同じ材料、手順で施工できる。梁高を抑えることでコンクリート打設量と基礎の掘削土量を削減できる。現場打ちコンクリートの場合、地下躯体工事費を従来工法に比べて約4%削減できる。
 同社が開発した「PCaパラレル基礎梁工法」にも適用可能だ。プレキャスト(PCa)コンクリートに挟まれた中央部分だけ現場でコンクリートを打設し基礎梁を構築する。PCa部材が型枠として機能するため、現場作業を省力化できる。この工法に人通孔の補強工法を適用すると、作業員数を4割削減できる。
 建物の基礎梁には、人が通行できるよう中央付近に円形の人通孔を設けることがある。この場合、人通孔周辺の強度を確保するため、梁の高さは人通孔直径の3倍以上を確保することが慣例だった。


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大成建設/花博で展示の木製テラス施工に次世代バイオディーゼル燃料導入

 大成建設は、2027年国際園芸博覧会(花博)で建設する大型木製テラスの施工に、二酸化炭素(CO2)の排出量が少ないバイオ燃料を活用する。建設機械にCO2排出量を実質ゼロにできる次世代バイオディーゼル燃料などを使用。施工段階での脱炭素を推し進める。
 ユーグレナの次世代バイオディーゼル燃料「サステオ100」と「サステオ51」を建機燃料に使用する。軽油と比較してCO2排出量を「サステオ100」は約100%、「サステオ51」は約51%削減できる。既存のディーゼルエンジンや給油設備がそのまま利用できるドロップイン型燃料。建機の改造や大規模な設備投資をせずに、現場の脱炭素に貢献できる。
 建設現場で排出されるCO2の削減が課題となっている。長時間稼働や高出力が必要な建機は多く、電動化機械だけでの施工は難しいケースもある。大成建設は既存設備を使ってCO2排出量が削減できる方法として、次世代バイオディーゼル燃料に着目した。
 大成建設グループは花博で展望施設「TAISEI GREEN TERRACE(仮称)」の出展を予定する。展望施設は会場中央付近に配置し、来場者が会場全体の眺望を楽しめる。


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2026年6月3日水曜日

回転窓/運転席から見える物流業界

 ピカピカに磨かれたボディーにきれいな内装、最新の設備で安全、快適な運転をサポートする。自動車の中でも一般にはあまりなじみのない大型トラックの展示会があり足を運んだ▼トラックと聞いて思い浮かぶのは狭い車内。だが実際は想像以上にゆとりがあり、車高のある車種であれば立ちながら運転席から助手席へと移動ができる▼会場を物色していると、車体のカメラ映像を合成して車両周りを確認できるモニターシステムが展示されていた。画面を指でなぞるだけであらゆる角度から車体を確認できるという。トラックドライバーの前方不注意を起因とする事故が後を絶たない。担当者の説明にも自然と力が入る▼建設業と同様、長時間労働が問題となっている運輸・運送業界。残業時間が年960時間に制限されたとはいえ、ドライバーの高齢化に伴う人手不足や待遇面など課題は残る▼ネット通販が生活の一部になって久しい。指定した時間通りに配達してくれる便利なサービスの裏には、細心の注意を払い荷物を運搬するドライバーの姿がある。サービスを利用する者として感謝の気持ちを忘れてはならない。


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資材調達状況、6割超が「4月より悪化」/全建調査/中東情勢の影響深刻化

 不安定な中東情勢の影響で建設資材の価格が高騰し、供給の先行きも見通しにくい状況となっている。全国建設業協会(全建、今井雅則会長)が5月に実施した調査によると、資材の需給状況や価格変動は4月の調査時より深刻化している。接着剤やシーリング材などで価格高騰を訴える割合が増加。資材調達の状況については、4月から「悪化」「やや悪化」と回答した企業が66・7%に達し、「改善」「やや改善」はゼロだった。
 全建の緊急アンケート「中東情勢に伴う建設資材の需給に関する調査」は5月15~21日、土木専門委員会と建築専門委員会のメンバー18社を対象に実施した。「全国建設業協会統一様式 おそれ情報通知書」に記載している71種類の建設資材について、現状の課題や今後の見通しを聞き、4月の調査結果と比較した。
 価格面では、アスファルト類や塩ビ管の高騰が引き続き目立った。価格上昇を訴える割合は、接着剤(4月比23・9ポイント増)、シーリング材(25・3ポイント増)、内装用塗料(21・7ポイント増)などで増加した。回答によると、防水材は最大40%、塗装材料は最大30%、シンナーは最大80%、断熱材も最大40%上昇した。石油関連製品以外でも、燃料費や物流費の上昇を背景に、ほぼ全ての建設資材で価格が高騰している。
 納期面でも状況は悪化している。外装用塗料や複層仕上げ塗材、浴室ユニットに加え、5月に入ってからは接着剤や塩ビ管、内装用塗料で入荷遅延を挙げる回答の割合が急増した。塩ビ管では「納期不明」、断熱材では「受付停止・納期未定」といった事例が報告されている。塗料・シール材の発注受付停止や床材用接着剤の納期未定など、建設工事の最前線では資材調達を巡る厳しい状況が続く。さらに設備機器にも影響が出始めており、高圧ケーブルでは納期の回答が困難な状況となっている。住宅設備機器でも納期遅延が発生しており、供給不足や出荷制限は広範囲に及ぶ。資機材の中では特に塩ビ管で供給制限を挙げる回答が4月から急増した。
 会員企業からは、「塩ビ管不足により代替資材(鋼管)の不足が懸念される」「代替資材も不足する可能性がある」など切実な声が寄せられた。「公共工事での単品スライド条項の柔軟かつ迅速な適用」「契約後の価格改定協議の実施」「資材高騰分を反映した適切な設計変更」などを求める声も上がった。
 おそれ情報通知書も改定した。価格高騰や供給不足・納期遅延に関する想定リスクに、中東情勢に関する記述を追加。リスクのある主要資材として、建築工事版は6項目、土木工事版で3項目を新たに加えた。


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国交省/第3次無電柱化推進計画を閣議決定/多様な手法でコスト削減

 政府は2日、激甚化・頻発化する災害対策や安全な歩行空間の確保に向け、具体的な目標や施策を盛り込んだ「第3次無電柱化推進計画」を閣議決定した。無電柱化の整備完了延長目標を約1000キロに設定。約4000キロの計画策定も目指す。緊急輸送道路の無電柱化に注力し、新設電柱を抑制。地域や現場の実情に合った多様な整備手法を活用し、コスト削減を促す。計画期間は2026年度~30年度。災害にも迅速に対応できる「脱・電柱社会」を目指す。
 昨年6月に閣議決定された第1次国土強靱化中期計画では、電柱倒壊リスクがある市街地などの緊急輸送道路の無電柱化率を54%(23年度時点)から61%(30年度)、100%(79年度)に引き上げる目標を掲げている。
 国内では85年頃から無電柱化を進めてきた。一定の進捗は認められるものの、欧米やアジアの主要都市と比較しても大きく立ち遅れている現状がある。
 無電柱化の推進に向け、▽技術開発▽地方公共団体へ向けた支援▽工事のスピードアップ-▽コスト縮減-に取り組む。「新技術情報提供システム(NETIS)」を利用し、新技術を積極的に活用する。無電柱化を実施したことがない地方公共団体などへ向けてマニュアルの周知や研修などを行う。
 工事のスピードアップに向けては、包括発注やPPPなどを推進。民間のノウハウ・技術力を活用した発注方式を地方公共団体へ普及するため、契約手続きや関係者との調整方法、活用効果などを取りまとめた手引を作成する。
 昨年1月に発生した埼玉県八潮市の道路陥没事故を踏まえ、道路管理者が電柱などの占用物件の安全性や維持管理状況について定期的に確認するなど、道路管理者と占用者の連携を強化する。ガスや上下水道など他の地下埋設物の工事に併せて無電柱化を実施する「同時施工」にも取り組む。
 各地方整備局に設置した「無電柱化ワンストップ相談窓口」を通じた地方公共団体への助言や、目標・施策に対するフォローアップなどを実施し、取り組みを後押しする。
 同日、閣議後会見した金子恭之国土交通相は「電柱は増やさず、確実に減らすという方針の下、関係機関と連携し無電柱化を着実に推進する」と述べた。


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奈良県香芝市/複合施設基本計画案を策定/総事業費は160億円に

 奈良県香芝市は、音楽ホールや図書館などの機能を持つ複合施設の整備に向けた基本計画案をまとめた。2025年8月策定の基本構想で80億~110億円としていた総事業費は、昨今の建設費高騰や、面積当たりの単価が高いホール機能の拡充などにより約160億円に上る見込みだ。29年度としていた施設の完成予定は最短でも30年度にずれ込む見通しで、市は基本設計の着手時期などは未定としている。
 計画予定地は市役所(本町)南側の駐車場部分を中心とした区域で、総合体育館に隣接している。新施設には旧モナミホール(下田西3、除却済み)と中央公民館(同)、ふたかみ文化センター(藤山1)の機能を集約し、規模は4階建て程度、延べ約1万4500平方メートルを見込む。
 図書館(蔵書数約30万冊、3200平方メートル)や博物館(1500平方メートル)、キッズルーム(500平方メートル)などの機能を備え、商業施設誘致スペース(500平方メートル)では飲食や物販などの事業者の出店を想定している。基本構想で2000平方メートル程度としていた約1000人収容の音楽ホールの面積は、バックヤードや舞台関連諸室を含めて5000平方メートルに設定した。近接するモナミホール跡地と中央公民館の敷地には、複合施設と体育館の来場者が利用できる立体駐車場を整備予定で、規模は最大600台程度。
 事業手法は従来方式のほか設計・施工一括(DB)方式、PFIなどを比較検討し、基本設計の着手段階で決定する。運営方式は直営を基本とし、各機能の特性などに応じて指定管理者制度などの活用を検討する。


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広島駅南口/路面電車乗り場に大屋根架設/大型クレーンで据え付け

 広島駅南口(広島市南区)の路面電車の乗り場を覆う大屋根の架設工事が2日未明に行われ、大型クレーンで約80tの鋼製の屋根を慎重に据え付けた。広島駅南口広場再整備工事は大林組・広電建設・広成建設JVが担当。大屋根の製作・架設は宮地エンジニアリングが手掛けた。
 今回架設した大屋根は中央部分の長さ約27m、幅約16m。油圧伸縮式ブームのクレーンとして世界最大級のつり能力を持つドイツ製クレーンを使い、作業ヤードからつり上げ、旋回しながら路面電車の乗り場の上部に取り付けた。
 大屋根全体の幅は約58mで、今後は両サイドの屋根を製作して架設する。南口広場の完成は2028年度末を予定。


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