「技術立社」としての高い品質に裏打ちされた建設バリューチェーン(価値連鎖)を拡充する。人とAIが融合した現場の生産性向上策を加速。新たなM&A(企業合併・買収)も視野に、事業基盤を強化する。2026年3月期に達成した過去最高の業績を持続的成長につなげていく。
--就任の抱負を。
「重責に身の引き締まる思いだ。創業186年の歴史で積み上げてきたステークホルダーとの信頼を大切にしていく。私自身もキャリアの大部分に当たる35年間を現場で勤務し、近隣や協力会社らの方たちと向き合ってきた。現場で培った判断力や調整力を経営に生かし、鹿島グループのさらなる発展に尽力する」
--業績現況と当面の経営方針を。
「26年3月期は、連結売上高が初めて3兆円の大台に乗り、営業利益も過去最高を更新した。中期経営計画の最終年度となる27年3月期は、押味至一代表取締役会長と天野裕正元社長が推進してこられた施策を引き継ぎ、さらなる高いレベルに引き上げたい」
--次期中期計画の重点施策は。
「持続的成長に向け事業基盤を強化する。そのためにもグループ全体で建設バリューチェーンを拡充・加速させる。企画・開発や設計・エンジニアリングなどの上流から運営・保守といった下流までをワンストップで対応し、収益力を高めていく」
「担い手の確保と育成も重要だ。建設業の魅力発信や技術の継承、協力会社で働く技能者の処遇改善に力を注ぐ。現場の生産性向上も推進する。有効なツールとしてAIを活用する考えだが、引き続き最終的な判断は人が担う」
--国内建設事業にはどう取り組む。
「建築は、半導体やデータセンター、医薬品といった生産施設に加え、都市部の再開発などの動向を注視している。土木は、国土強靱化や老朽化対策とともに、風力・原子力発電などのエネルギー関係にも目を配っていく」
--M&Aはどう考える。
「引き続き国内外を問わず、建設バリューチェーンを高める観点で検討する。成長が見込める分野に事業領域を拡大し、収益力・施工力を高めるためにも必要だ。一方、業界再編を目的としたM&Aは、特殊な建設業の業態に合わないと思う」
--海外は。
「エリアの特性に応じた戦略を展開する。例えば米国ならM&Aで現地企業を買収し、施工を全て任せる方法が現実的だろう。東南アジアでは日本人の技術者が現地に赴いて監督する必要がある。国としては米国が最大市場で、ベトナムやマレーシアでの展開も視野に入れている」。
(6月26日就任)
(きりゅう・まさふみ)1984年早稲田大学理工学部建築学科卒、鹿島入社。2021年執行役員東京建築支店副支店長、24年常務執行役員横浜支店長。受けた恩を深く感じ取り最大限報いる「感恩報謝」の精神を大切にしている。趣味はゴルフと早朝の散歩、料理。東京都出身、64歳。
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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185567
via 日刊建設工業新聞


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