マンションデベロッパーやハウスメーカーが、中東情勢の悪化に伴うナフサ不足への対応に追われている。ナフサは塗料や断熱材、接着剤の原料であり、住宅の安定供給に欠かせない。大手住宅設備メーカーがユニットバスの新規受注を全面再開するなど、事態は改善に向かう動きも見られるものの、先行きは依然として予断を許さない。住宅供給各社の情報収集・分析力やプロジェクトマネジメント力が一段と問われそうだ。
日鉄興和不動産は、ユニットバス以外の住宅設備機器や建設資材について、「断熱材や防水材、塗装材などで納期が不安定な状況が続いている」として懸念を示す。一方、ある大手マンションデベロッパーは、一部機器で納入の遅れが生じているものの、「納品時期の見通しが立たなくなっている住設機器はない」とし、影響は限定的との見方を示した。
中東情勢が日々変化する中、抜本的な解決策を見いだすのは容易ではなく、各社は臨機応変な対応を迫られている。三菱地所レジデンスは「状況は刻一刻と変化している。注視しながら、その時点で最善と思われる対応策を講じていく」(明嵐二朗社長)との方針を示している。
大手マンションデベロッパーは「今後さらに影響が拡大する可能性も踏まえ、情報収集と対策の検討を継続している」と説明する。日鉄興和不動産は「継続的に資材の調達状況を確認しつつ、建設工程を調整しながら事業を進めている」とし、大和ハウス工業は「状況を見極める」との構えを示す。
政府は一貫して「ナフサの供給量は足りている」と説明している。だが、一部の現場に十分行き渡っていないのが実情だ。国による丁寧な情報発信とともに、流通過程での目詰まり防止や買い占めなどの混乱を招く行動の抑制に向けた、冷静な対応が求められている。
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