不安定な中東情勢の影響で建設資材の価格が高騰し、供給の先行きも見通しにくい状況となっている。全国建設業協会(全建、今井雅則会長)が5月に実施した調査によると、資材の需給状況や価格変動は4月の調査時より深刻化している。接着剤やシーリング材などで価格高騰を訴える割合が増加。資材調達の状況については、4月から「悪化」「やや悪化」と回答した企業が66・7%に達し、「改善」「やや改善」はゼロだった。
全建の緊急アンケート「中東情勢に伴う建設資材の需給に関する調査」は5月15~21日、土木専門委員会と建築専門委員会のメンバー18社を対象に実施した。「全国建設業協会統一様式 おそれ情報通知書」に記載している71種類の建設資材について、現状の課題や今後の見通しを聞き、4月の調査結果と比較した。
価格面では、アスファルト類や塩ビ管の高騰が引き続き目立った。価格上昇を訴える割合は、接着剤(4月比23・9ポイント増)、シーリング材(25・3ポイント増)、内装用塗料(21・7ポイント増)などで増加した。回答によると、防水材は最大40%、塗装材料は最大30%、シンナーは最大80%、断熱材も最大40%上昇した。石油関連製品以外でも、燃料費や物流費の上昇を背景に、ほぼ全ての建設資材で価格が高騰している。
納期面でも状況は悪化している。外装用塗料や複層仕上げ塗材、浴室ユニットに加え、5月に入ってからは接着剤や塩ビ管、内装用塗料で入荷遅延を挙げる回答の割合が急増した。塩ビ管では「納期不明」、断熱材では「受付停止・納期未定」といった事例が報告されている。塗料・シール材の発注受付停止や床材用接着剤の納期未定など、建設工事の最前線では資材調達を巡る厳しい状況が続く。さらに設備機器にも影響が出始めており、高圧ケーブルでは納期の回答が困難な状況となっている。住宅設備機器でも納期遅延が発生しており、供給不足や出荷制限は広範囲に及ぶ。資機材の中では特に塩ビ管で供給制限を挙げる回答が4月から急増した。
会員企業からは、「塩ビ管不足により代替資材(鋼管)の不足が懸念される」「代替資材も不足する可能性がある」など切実な声が寄せられた。「公共工事での単品スライド条項の柔軟かつ迅速な適用」「契約後の価格改定協議の実施」「資材高騰分を反映した適切な設計変更」などを求める声も上がった。
おそれ情報通知書も改定した。価格高騰や供給不足・納期遅延に関する想定リスクに、中東情勢に関する記述を追加。リスクのある主要資材として、建築工事版は6項目、土木工事版で3項目を新たに加えた。
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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=184828
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