2026年8月4日火曜日

高専連合会デザコン専門部会/「西川和廣賞」受賞、多くの学生が卒業後に活躍

 全国高等専門学校連合会(高専連合会、清水一道会長)デザコン専門部会が、インフラ長寿命化社会への変革を目指し、地元のインフラを守る名もなき貢献者を顕彰する「西川和廣賞」(人材育成部門)を受賞した。主催は高専インフラメンテナンス人材育成推進機構(西川和廣理事長)。7月30日に都内で表彰式が行われ、西川理事長が高専連合会デザコン専門部会幹事の玉井孝幸氏(米子高専)に表彰のたてを手渡した。=2面に関連記事
 同賞の人材育成部門は、持続的な社会インフラの建設・維持・管理を可能とするための人材育成や市民啓発などの活動を実施した個人または団体に授与する。高専連合会デザコン専門部会は「全国高等専門学校デザインコンペティション構造デザイン部門の23年にわたる開催」で受賞した。
 デザコンは本年度で23回目を迎え、これまでに延べ5000人を超える高専生が全国大会に参加。構造デザイン部門では大会ごとにさまざまな素材や構造条件の下で橋梁模型を作成し、載荷試験とプレゼンテーションにより作品の性能を競う。優秀な作品に国土交通大臣賞や日本建設業連合会会長賞、日刊建設工業新聞社賞などを贈っている。
 主催者からは「デザコンで設計から製作までを体験した多くの学生が卒業後、わが国の橋梁の新設や維持管理のエンジニアとして活躍している」と高い評価を得た。
 米子高専の玉井教授(校長補佐、地域創生テクノセンター長)は「デザコン」の名称について「『デザインコンテスト』ではなく、『デザインコンペティション』の略だ。コンペは1位を目指す競技であり、学生たちには“頂”を目指してほしく、コンペティションにこだわっている」と説明した。
 2026年度は11月7、8日の2日間、北海道函館市の函館サーモン・まるなまホールで開催。主管校は函館高専が務める。玉井教授は学生と教員の交流もあるなど積極的な参加とともに、協賛企業の募集も呼び掛けた。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186658
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回転窓/孫に誇れる橋

 橋梁業界を取材していた頃、ある橋梁会社のトップに聞いた話が忘れられない。その人は長大橋建設に携わり、幾多の苦難を乗り越えた。「一番うれしかった瞬間ですか」と尋ねると、少し照れながら「違うよ」と首を振った▼完成した橋を家族と車で渡った時のこと。かわいがっていた孫が「じいじってすごいね」とつぶやいた。その一言に涙が止まらなくなったという。橋づくりに人生を懸けた技術者にとって、それは何よりの勲章だった▼8月4日は「橋の日」。橋は人や物を運ぶだけでなく、地域と地域、人と人をつなぐ。一方で、巨大インフラには事業費や環境への影響などを理由に、厳しい視線が向けられる▼それでも多くの橋梁技術者は口をそろえる。「造らなければ技術は廃る」と。長大橋建設は数十年に一度あるかないかの挑戦だ。設計や施工の知見は現場で磨かれ、技術は次世代へと受け継がれる▼大型事業には賛否がある。だからこそ議論を尽くし、理解を得る努力が欠かせない。挑戦的で夢のあるプロジェクトは若い技術者を育て、やがて孫に誇れる橋を生み出す。その積み重ねが、未来の橋づくりを支える力になるだろう。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186662
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新会長/防衛施設強靱化推進協会・築地功氏、シンクタンク機能担う

 安全保障を取り巻く環境が厳しく、防衛施設の整備や強靱化の担い手が果たす役割は大きい。発足から3年目。設立時16社だった会員は40倍以上に増え、協会の必要性と高い期待を裏付けた。乘京正弘前会長からのバトンを引き継ぎ、2代目の会長として活動をけん引する。
 --就任の抱負を。
 「自衛隊施設強靱化議員連盟や防衛省、業界の力添え、協力をいただいて立ち上がった協会を引き継ぐ。『我が国の平和と安全に貢献』を目的としている協会の陣頭に立つことに誇りを感じる。協会を成長・発展させるのが役割だ。事業を深掘り、充実する延長線上の取り組みに加えて、協会でなければできない事業や情報発信を強化したい。組織が大きくなっている。設立時から徹底しているコンプライアンスに加えて、ガバナンスの強化に努める」
 --設立からを振り返って。
 「6月の理事会時点で会員は675社になった。規模感だけで組織の重要性は語れないが、着実な会員の増加は理念や目的、事業内容に対する業界の理解が進んでいる現れと考えている。防衛省や米軍との意見交換、防衛大臣への要望提出、防衛省との災害協定締結などに取り組んできた。8支部を置き、防衛局などとの意見交換、見学会、講演会も実施した。短期間で立ち上げ運用できたのは、皆さんの尽力あってで感謝したい」
 --防衛施設整備の課題や対応は。
 「5年間で4兆円と見積もられている『施設の強靱化』を円滑に推進するには、協会の特性を生かした事業、例えば各種の認定制度などに取り組む必要がある。問題意識は意見や要望として伝え、防衛省がさまざまな制度改正を実施し、より良い受注・施工環境がタイムリーに提供されることにつながっている。建設業界の状況や市場動向によっては、さらなる見直しを要望するケースもあり引き続き意見を伝える。支部の設置で地域の課題や特有の事業を背景にした個別要望を防衛局などに直接伝える体制が整った。支部の意見交換会を積極的に実施したい」
 --協会の将来像は。
 「防衛施設の整備などに特化した事業者団体としての知見やノウハウを蓄積していく。シンクタンクの役割も担えるよう、設計や施工の専門家集団として課題に対応する。建設事業者の将来像、地域の担い手確保、官民連携の在り方といったマクロの議論にも対応できるようにしたい。政策や施策の理解を深め、問題意識を持って事業に取り組む必要がある。方針を折に触れて伝え、一つ一つの事業を着実に推進する」。
 (6月17日就任)
 (つきじ・いさお)1987年京都大工学部卒、飛島建設入社。2013年土木事業本部受注戦略室部長、16年同土木技術部長、24年4月執行役員技術研究所長兼土木技術部長、同10月同技術戦略担当兼技術研究所長兼土木技術部長、25年4月社長。京都府出身、62歳。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186644
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26年熊本地震から1週間/建設各社が応急復旧に奔走

 熊本県内で最大震度7の揺れを観測した「26年熊本地震」の発生から4日で1週間を迎える。多くの建設各社では施工中のプロジェクトや協力会社を含む技術者・技能者らに大きな被害が発生していないことを確認。官民の発注者や日本建設業連合会(日建連)など業界団体らと連携し、飲料水など救援物資の輸送や被害確認、応急復旧に奔走している。
 鹿島は、九州支店の建築・土木・管理部門から社員を被災地に派遣。飲料水や衛生用品などの備蓄品も熊本営業所に搬送した。商業施設や教育施設などの安全確認・応急復旧にも対応中。日建連九州支部の災害対応活動に参画し、24時間対応体制で社員を配置する。
 大林組は、工事事務所の宿舎と事務所の一部で停電・断水が発生し、周辺の工事事務所などから支援物資を調達した。九州支店と他の支店から応急危険度判定員らを派遣。九州支店の備蓄飲料水も搬送した。地震の影響によるサプライチェーン(供給網)の乱れが工事に影響していないか精査している。
 大成建設は、顧客や関係機関からの要請に順次対応中。本社と九州支店などの全社連携体制を維持し、さらなる要請に備える。清水建設は、得意先施設の被災状況に応じた調査・復旧対応を順次展開中で、本社からの支援要員の派遣を準備中だ。竹中工務店は、重大危機事象に基づく社内規程に基づき、今後の対応に備えている。
 五洋建設も日建連や日本埋立浚渫協会(埋浚協)らからの要請を踏まえ対応中。戸田建設は、作業所や協力会社と連携し物資輸送などに取り組む。前田建設は、土木事業本部も建築の施工案件を調査し応急復旧に対応。安藤ハザマは、顧客の建物調査や日建連の要請に基づき土木施設の調査に同行。西松建設は、被害の大きかった地域や協力会社に飲料水を提供した。
 道路舗装会社も着々と応急復旧工事に対応している。日本道路は、7月31日から要請を受け応急復旧工事の準備中。要請内容の確認や現地打ち合わせなどを進める。鹿島道路は、緊急対応工事を優先施工中。地震発生翌日に西日本高速道路会社の依頼を受け、高速道路の点検協力や段差補修など緊急補修に対応した。
 建設コンサルタントでは、日本工営がD-Waste.Net(災害廃棄物処理支援ネットワーク)から災害廃棄物処理支援の派遣要請を受け、3日午前時点で本社から2人が対応中。災害廃棄物の仮置き場の現状確認などの作業を実施する可能性がある。エイト日本技術開発は、建設コンサルタンツ協会(建コン協)らからの要請に基づき、橋梁緊急点検に対応する。
 アジア航測やパスコは、被災地の航空写真撮影を実施・公開した。国際航業はSAR衛星データを公表し、地表面の隆起を観測。大日本ダイヤコンサルタントは、橋梁の緊急調査やのり面・トンネルの点検、橋梁復旧設計支援を展開する。オリエンタルコンサルタンツは球磨川に架かる橋梁の緊急点検要請に対応している。
 設備工事会社では、クラフティアの熊本支店管内事業所で一部被害があったが、事業を継続している。日本コムシスはグループ会社の要請を受け、広域支援体制に移行。NTTの指揮の下、6日から14班50人の支援チームを派遣予定。日本電設工業は、熊本県内の鉄道被災箇所で復旧要請があった場合、速やかに対応できるよう九州支店で支援体制を整備している。関電工は、電気設備復旧の応援要請に備える。
 建材メーカーの生産拠点も被害が出ている。熊本県八代市にあるYKKAPの九州製造所は、敷地内の液状化や・建屋、生産設備など被害が発生し、断水も継続中。地震発生直後から生産を停止しており、再開時期は未定という。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186654
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26年熊本地震/九州整備局などが支援活動本格化、球磨川堤防で緊急応急復旧推進

 26年熊本地震の余震が続く中、熊本県内を中心に九州地方整備局などが応急復旧や支援活動に当たっている。3日午前までに同局、他の地方整備局からの応援を含む延べ1390人がテックフォース(緊急災害対策派遣隊)の隊員として被災状況の確認を進めている。国直轄の河川では3水系7河川で被害を確認。特に被害の大きかった球磨川堤防では7月29日から緊急応急復旧工事を進めている。
 国直轄の河川については、発災直後から緊急点検を実施し、球磨川、白川、緑川の3水系7河川で、91カ所で堤防天端のクラックなどの被害が見つかった。このうち球磨川堤防では約250メートルにわたる堤防の沈下や亀裂、はらみ出しなどの被害発生を受け、3カ所で緊急応急復旧工事に着手。今後の台風などに備え、このほかの被災箇所でも早急な対応に向けた準備を進めている。
 九州整備局では八代市内の断水被害を受け、7月31日午後3時から八代港岸壁に所有船2隻を停泊させた給水支援を開始。1日以降は同港に中部地方整備局、三角港に北陸地方整備局からの応援船が到着し、給水支援などに当たっている。
 九州整備局は管内の防災道の駅から防災用コンテナ型トイレを随時、美里町、宇城市、氷川町、八代市の避難所に派遣設置。1日以降には福岡県と、近畿、中国、四国の各地方整備局の管内にある4カ所の防災道の駅から氷川町内に追加派遣された。
 熊本県建設業協会では7月29日午後に前川浩志会長を本部長とする災害対策本部を設置し、八代、宇城の支部を中心に県との災害協定に基づいて会員企業が24時間態勢で県管理の河川、道路の応急対応などに当たっている。
 熊本県は3日午後、第1弾となる被災者向けの応急仮設住宅の建設工事に着手。宇城市で3団地50戸、氷川町で1団地20戸を建設する。県は災害協定に基づき、全国木造建設事業協会に依頼した。
 宇城市には当尾仮設団地(松橋町)10戸、小川仮設団地(小川町)30戸、豊野仮設団地(豊野町)10戸を建設し、いずれもW造平屋を予定する。完成時期は9月下旬を見込む。氷川町にはS造平屋のプレハブで、吉本仮設団地(高塚)20戸を建設。災害協定に基づいてプレハブ建築協会に依頼する。9月上旬の完成を想定している。
 八代市でも建設に向けた調整を進めており、宇城市や氷川町でも被災状況に応じて追加での建設を検討していく考え。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186656
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茨城県河内町/新庁舎基本設計概要案公開、30年5月開庁へ

 茨城県河内町は、新庁舎の基本設計概要案を公開した。建設地は現役場敷地内。建物はRC一部S・W造3階建て延べ2997平方メートルの規模。工事は2期に分け、1期で本体、2期で現庁舎解体と外構を施工する。9月~2028年3月に実施設計をまとめる。同7月~30年3月を1期工事に充て、同5月に開庁する。概算事業費は36・6億円。基本設計は楠山設計・相澤建築設計事務所JVに委託している。
 築50年を過ぎ、建物や設備が老朽化している現庁舎を建て替える。建設地は源清田1183ほか(敷地面積1万1869平方メートル)。用途の指定なし(建ぺい率60%、容積率200%)。
 現庁舎を運用しながら整備する。新庁舎は敷地西側に配置。南側には広場を設ける。東側は駐車場にする。水害時を考慮し、1階の床レベルを周囲の地盤よりも上げ、外周部にはコンクリート壁を立ち上げる。
 1階には多目的スペースや、上部が吹き抜けとなった町民ラウンジを置く。南側広場に面した部分を、休日開放スペースにし、トイレや授乳室を利用できるようにする。3階には議場や、災害対策本部として運用できる会議室を置く。外観は町のシンボルとなるような大きな屋根を設ける。
 実施設計の段階で事業費を精査し、コスト縮減を図る。27年1~3月に先行して北側擁壁、盛り土工事に着手する。開庁後の30年5月~31年3月に2期工事(解体・外構工事)を施工する。


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2026年8月3日月曜日

国交省幹部人事/事務次官に塩見英之氏・4整備局長ら交代、8月7日発令

 国土交通省は8月7日に発令する幹部人事を発表した。退任する水嶋智事務次官の後任として塩見英之国土交通審議官が就任する。廣瀬昌由技監は留任。国交審には黒田昌義官房長、鶴田浩久総合政策局長が新たに就任する。寺田吉道氏は留任。復興庁は8月4日付で山野謙事務次官が退職し、後任に天河宏文統括官が就く。=2面に新任幹部の経歴
 建設業行政を担当する不動産・建設経済局長には須藤明夫内閣官房内閣総務官を起用し、楠田幹人氏は総合政策局長に移る。官房長は石原大物流・自動車局長。内閣官房に出向する中田裕人都市局長の後任に佐々木正士郎国土政策局長が横滑りし、その後任に井崎信也官房審議官(住宅局担当)を充てる。
 内閣官房に出向する林正道水管理・国土保全局長の後任に森本輝中部地方整備局長、内閣府へ出向する宿本尚吾住宅局長の後任に佐々木俊一政策統括官が就く。沓掛敏夫道路局長、安部賢港湾局長は留任する。
 鉄道局長に岡野まさ子官房総括審議官、物流・自動車局長は舟本浩内閣府総合海洋政策推進事務局長、海事局長に足立基成官房審議官(危機管理、海事局、港湾局担当)、航空局長は池光崇官房公共交通政策審議官、北海道局長に富山英範官房審議官(北海道局、道路局担当)、観光庁長官は木村典央観光局次長が就任する。
 地方整備局は同日付で4局長が交代する。東北地方整備局長に小島優官房審議官(技術、水管理・国土保全局担当)、関東地方整備局長は官房付の西澤賢太郎前水管理・国土保全局河川計画課長、中部地方整備局長に西村拓東北地方整備局長、近畿地方整備局長は小林賢太郎官房技術審議官を起用する。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186603
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凛/オリエンタル白石東京支店工事部・田鍋萌果さん/橋がつながる瞬間にやりがい

 橋梁新設の最前線に立ち、現場代理人として指揮を執る。入社してから8カ所目となる石川県の現場には赴任したばかりだ。「周囲の手厚いサポートのおかげで、これまで仕事を嫌だと感じたことは一度もない」。そう言い切る彼女のまなざしには、若手らしからぬ確かな頼もしさが宿っている。
 群馬県の高専で土木を学んだ後、オリエンタル白石に入社。東京支店の工事部に所属し、東日本各地の現場を駆け回ってきた。
 入社の決め手となったのは、高専時代に参加したインターンシップ。1週間にわたり現場で汗を流し、同郷の所長や女性技術者の先輩と言葉を交わす中で、「ここでなら自分らしく働ける」と直感したという。
 入社数年後には、自社の社員が自分一人という現場を任される経験もしたが、「特別、重荷に感じることはなかった」と振り返る。
 今年に入り、初めて現場代理人に就任。「工事係の頃とは異なり、現場全体の調整や資材手配などに奔走している」と責任の重さを肌で感じながらも、それ以上のやりがいを見いだしている。
 これまでの現場経験で、橋がつながる瞬間に幾度も立ち会ってきた。「この仕事でしか味わえない格別な感覚がある」とやりがいを語る。
 「身体を動かし、現場で手を動かす仕事が好き」。そう語る田鍋さんは、オフの日も活動的だ。週末には音楽フェスに足を運ぶなど、オンとオフの切り替えもしなやかに楽しんでいる。
 (たなべ・もえか)


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26年熊本地震/東北大災害科研が速報会開く/前回地震で断層に大応力

 東北大学災害科学国際研究所(越村俊一所長)は7月31日、最大震度7を観測した「26年熊本地震」の速報会をオンラインで開いた。約300人が視聴した。10年前の熊本地震後に断層へ応力が加わり、地震が発生しやすくなっていた範囲で、今回の地震が起きたことが報告された。
 福島洋教授は、16年の地震直後から日奈久断層に大きな応力が加わっており、「地震の発生確率は16年の熊本地震直後に跳ね上がり、その後は低下すると予想されていた。断層にかかる力が依然として高い中で今回の地震が発生した」と説明した。
 同断層帯の南部と雲仙断層帯でさらにひずみが蓄積していることも判明。「ただちに次の大地震が起きるという意味ではない」としながらも、「断層周辺の変化をこれまで以上に注意深く監視する必要がある」と警鐘を鳴らした。南海トラフ地震との関連はなく、阿蘇山の火山活動への影響も小さいとの見解を示した。
 速報会では▽地震発生場と余震活動▽地殻変動観測▽地震動特性▽26年熊本地震における建物被害の初期整理と現状把握▽マルチモーダル被害解析▽文化財レスキュー▽熊本県内医療機関の被災状況と医療対応▽2度目の熊本地震に際して-の8テーマを報告した。
 熊本大学からも研究者2人が参加した。竹内裕希子副学長は、地震発生直後から現在までの対応や交通状況などを説明。「これから長期にわたる復旧・復興に向け、多くの方と連携していきたい」と話した。
 地震発生から3日の開催で、被害の全容が明らかになっていない中、越村所長は「私たちに今できることは、あらゆる方法でデータや情報を収集し、地震のメカニズムや被害状況について研究力を総動員して分析・解明し、成果をできるだけ早く共有することだと考えた」と訴えた。速報会の模様は、東北大災害科学国際研究所のYouTubeチャンネルで公開する予定だ。


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ナカノフドー建設/シンガポール現法がチャンギ空港の事務所ビル受注

 ナカノフドー建設のシンガポール現地法人・ナカノシンガポールが「チャンギ空港ターミナル3・事務所ビル新築工事」を受注した。ターミナル3に接続し、共用している地下3階建て駐車場の上部に、6階建ての事務所ビルを新築する。既存施設の運営への影響を最小限に抑えるため、工事は2期に分けて実施する。1期は事務所ビルを建設し、2028年前半の完成を予定。2期はバス乗り場を改修し、同年後半の完成を見込む。
 発注者はチャンギエアポートグループ。設計はDCAアーキテクツが担当した。完成後の建物はS造地下3階(既存)地上6階建て延べ1万5340m2の規模になる。
 昨年11月に創業50周年を迎えたナカノシンガポールは、これまで約280件の建築プロジェクトを手掛けている。ECIなどの実績が評価され、今回の受注につながった。同社の片岡清社長は「安全を最優先に、空港運営や利用者への影響を最小限に抑えながら、プロジェクトを遂行する」とコメントした。


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三菱地所/大手町ゲートビルディング完成/神田と大手町エリアの交流促進

 東京・神田と大手町をつなぐエリアに新たなランドマークが7月31日に誕生した。三菱地所が手がけた延べ8・5万平方メートルの「大手町ゲートビルディング」(東京都千代田区内神田)。日本経済をけん引する大手町と江戸の文化が残る神田の結節点として、経済・文化の交流と循環を後押しする。二つのエリアを隔てる日本橋川に人道橋も整備。「大手町仲通り」と接続し回遊性を高める。
 大手町ゲートビルディングの所在地は千代田区内神田1の1の16(敷地面積5105平方メートル)。地下SRC一部RC・S造、地上S一部柱CFT造地下3階地上26階建て延べ8万5398平方メートルの規模で完成した。既存のビル2棟を1棟に建て替えた。地権者は三菱地所を含めて9者。三菱地所の個人施行で再開発した。設計は三菱地所設計、工事は大成建設、関電工、新菱冷熱工業、斎久工業、日立ビルシステムが担当した。
 ビルの2~4階は農業や食の産業支援施設が入る。8~25階にはオフィスが入居する。基準階面積は2070平方メートル。大企業からスタートアップまで幅広く対応する。
 ビル建設だけでなく、にぎわい創出につながる周辺のインフラを整備したことも特徴だ。ビルの南側を東西に流れる日本橋川に歩行者専用の人道橋「仲通り散歩橋」を架けた。日本橋川を隔てた対岸の大手町エリア内で南北に延びている大手町仲通りと接続。神田エリアとの人の往来を後押しする。
 日本橋川には防災船着き場「鎌倉河岸船着場」も整備した。災害時の防災力強化に貢献する。平時は観光舟運の拠点としての利用も検討する。人道橋と船着き場は今後千代田区が管理する。
 竣工式後の祝賀会で三菱地所の中島篤社長は「事業開始後、新型コロナウイルスや中東情勢などいくつもの困難を乗り越えて完成した。二つのエリアをつなぐというビルの役割を果たしていきたい」と話した。大成建設の相川善郎社長は「計画地は地下鉄丸ノ内線や首都高、日本橋川が近接している。既存施設に支障をきたすことがないよう当社を始め、施工を担った各社の持てる技術を最大限発揮し完成した」と述べ、高い技術力が求められた工事を振り返った。


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鹿島、鹿島道路/現場由来の廃プラ活用し高耐久アスファルト舗装/資源の再利用実現

 鹿島と鹿島道路は7月31日、建設現場で発生する廃プラスチックを再利用した資源循環型の高耐久アスファルト舗装を開発したと発表した。アスファルトに添加する改質材の一部を現場由来の廃プラに置き換え、舗装の耐久性を高める。これにより舗装の更新期間が延びる。鹿島グループ内で資源を再利用するマテリアルリサイクルの構築とともに、サーキュラーエコノミー(循環経済)の実現にも寄与する。
 「サーキュラプラス舗装」は、鹿島道路が保有するアスファルトにプラスチック原料の改質材を添加し舗装の耐久性を大幅に高める技術をベースに開発した。改質材の一部を、鹿島の建設現場で発生した廃プラに置き換え、鹿島道路のアスファルト合材プラントで添加する。
 完成した高耐久アスファルトは、鹿島、鹿島道路それぞれの建設現場でサーキュラプラス舗装として使用する。鹿島がリサイクルで協業してきた中間処理業者各社の協力も得て、鹿島グループ内でのマテリアルリサイクルを実現する。
 鹿島道路の技術開発総合センター(埼玉県久喜市)構内で、現場由来の廃プラが約50%の改質材を添加したサーキュラプラス舗装の試験施工を実施。原料となる建設廃プラのばらつきなどの影響や、動的安定度の測定によるわだち掘れ抵抗性を検証した結果、一般的なアスファルト舗装と比べ耐久性が大幅に向上することを確かめた。
 供用から舗装の補修や更新までの期間が長くなり、更新頻度を抑える。このため、二酸化炭素(CO2)排出量の削減だけでなく、維持管理費を含めたトータルコストの大幅な低減も期待できるという。


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