2026年9月18日金曜日

国建協/小沢海外功労賞表彰式開く/5氏の栄誉たたえる

 国際建設技術協会(国建協、安田吾郎理事長)は17日、東京都千代田区のアルカディア市ケ谷で、建設分野の国際協力に貢献した個人や企業を表彰する第45回「小沢海外功労賞」の表彰式を開いた。安田理事長が受賞者らに表彰状を手渡した=写真。
 受賞したのは▽孔井順二(国際航業事業統括本部海外コンサルティング部都市開発グループ)▽辻本邦男(大林組アジア支店土木工事部部長)▽徳楠充宏(ニュージェック国際技術部国際技術グループマネジャー)▽松澤勝文(日本工営交通運輸事業本部道路橋梁整備部)▽脇田雄一(オリエンタルコンサルタンツグローバル道路事業部道路技術部プロジェクト部長〈常勤嘱託〉)-の5氏。いずれも土木技術者として、アジアや中東などでインフラ建設プロジェクトを成功に導いてきた実績が評価された。
 受賞者のあいさつで、孔井氏は海外勤務を振り返り「(国際航業の)聞けば答えてくれるという社風の中で人脈ができた。みなさんから多大な技術支援をいただきながら仕事をすることができた。私がやってきたというよりも、私の周りにいていただいた方々が私を育ててくれた。皆さんに感謝したい」と述べた。
 辻本氏は「若いころ上司、仲間、下請のみなさんに恵まれ、海外で働く楽しさを感じた。それ以来ずっと海外でやってきた。今後はこの経験や、今まで自分が受けたこと、考えてきたことを後輩に伝えていき、さらなる国際貢献につなげていきたい」と後進の育成に力を注ぐ考えを示した。
 45年以上にわたり海外の道路・橋梁分野に従事している松澤氏は「国建協との活動を通じて、日本の援助がどのような仕組みで進むかを知った。国建協のプロジェクト形成過程が昔と違い、もっと上の方で決まり、具体化するのが大変になっているが、国建協のプロジェクト形成は非常に成果が上がっている」とし、今後に期待した。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187769
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回転窓/敬老の日に思う

 老人福祉への関心や理解を深めることも目的に、国民の祝日「敬老の日」が1966年に設定されてから、今年で60年となる▼当初の9月15日はかつて「としよりの日」として定着していた。これが63年制定の老人福祉法で「老人の日」に規定され、その3年後、「敬老の日」の名称で祝日となった▼さて、なぜ9月15日かには諸説あるらしい。一つは兵庫県野間谷村(現在の多可町)で高齢者を敬う「敬老会」が開かれた日であったこと。歴史をさかのぼると、聖徳太子が大阪の四天王寺に悲田院を建立した日であることも由来の一つとされる。悲田院は現在の老人福祉施設のような役割を果たしていたという▼ハッピーマンデー制度の導入で2003年、「敬老の日」は9月の第3月曜日に変更された。今年は21日に当たり、23日の「秋分の日」などと合わせて秋の大型連休となる▼建設現場で高年齢者も安全に安心して働ける環境づくりは重要だ。そして建設業界で言う「敬老」とは、建設業に長年従事してきた人たちを敬うだけでなく、培ってきた経験と優れた技術を尊重し、次代につないでいくことも一つの形かもしれない。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187758
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愛知県豊田市/ペロブスカイト太陽電池実証開始/公園施設で性能・施工方法検証

 愛知県豊田市は16日、ペロブスカイト太陽電池(PSC)の実証実験を鞍ケ池公園内の建物でスタートした。中部電力と中部電力ミライズ、トーエネックと連携し、アイシンが開発中のPSCを用いて発電性能や経年劣化、施工方法などを検証する。同日、現地で行われた実証事業開始式には太田稔彦市長など多くの関係者が出席。軽量で柔軟という新たな導入ポテンシャルを有する先進技術の確立に期待を寄せた。
 設置場所は、鞍ケ池公園内にあるプレイハウスの屋上外周柵。日照条件など季節ごとの発電量の差を把握するため東西南北に設置した。2年程度かけて施工方法や発電特性などの評価検証、都市空間の有効活用に向けた実用性や発電性能の検証、軽さや薄さの特性を生かした施工方法の検証、シリコン系の従来型では設置が困難だった建築物への施工の検討などを行う。
 中部電力は実証データに基づく発電特性と経年劣化の評価、中部電力ミライズは実証の推進・支援、検証全体の取りまとめ、トーエネックは設備の設計・施工、保守・管理、施工方法の検証を担当する。市は実証事業を通じ、PRや公共施設への早期導入、普及促進策の検討を進める。
 市の取り組みは、県が推進するあいちPSC推進協議会が本年度に取り組む実証実験の一つ。県はこれらの実証に合わせPSCの導入ニーズや市場規模の推定も進め、社会実装と再生可能エネルギーを最大限に活用した持続可能な社会の実現へモデルケースを構築する。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187771
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日本生命保険/日本生命博多駅前ビル(福岡市博多区)/大林組で解体着手

 日本生命保険は所有する「日本生命博多駅前ビル」(福岡市博多区)=写真=の解体工事の施工者を大林組に決めた。仮設工事を進めており10月中旬に工事着手する。解体するビルは1974年完成で、規模はSRC造地下3階地上13階建て延べ3万4524平方メートル。解体工事の期間は未定。跡地の活用については建て替え、売却含め現時点では未定としている。
 現地の看板によると、工事名は「2026年度福岡諸工事」。発注者はジェイエイシーリクルートメント。工期は2027年3月31日まで。
 所在地は博多区博多駅前3の2の1(敷地面積3322平方メートル)。用途地域は商業地域で建ぺい率80%、容積率800%。隣接地には市のビル建て替え促進プロジェクト「博多コネクティッド」の容積率緩和措置の適用を受けて、7月21日に開業した西日本シティ銀行の新本店「西日本シティビル」がある。
 日本生命博多駅前ビルも博多コネクティッドの対象エリアにあるものの、28年度末までに完成したビルに適用されるため活用は難しいとみられる。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187766
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2026年9月17日木曜日

全中建/ブロック別意見交換会スタート/東北の市場環境改善へ認識共有

 全国中小建設業協会(全中建、河崎茂会長)と国土交通省による2026年度ブロック別意見交換会がスタートした=写真。16日に山形市のホテルメトロポリタン山形で開いた東北地区を皮切りに、全国6地区で開催する。労務費の行き渡りを実現するため、実効性ある施策の展開へ意見を交わした。酷暑や雪など気候特性を考慮した工期設定、経費計上を求めた。
 東北地区の会場には、全中建の河崎会長をはじめ、傘下の団体から山形県建築協会の市村清勝会長、八戸建設業協会の寺下一之会長、みやぎ中小建設業協会の舩山雅弘会長らが出席。発注機関は国交省から不動産・建設経済局建設業課の中山遼映入札制度企画指導室課長補佐、東北地方整備局の堀井一保技術調整管理官、及川斉弘建設産業調整官、山形県県土整備部の担当者らが参加した。
 全中建の河崎会長は「地域で活躍する企業の生の声を共有し、少しでも現状の問題を改善したい。若者に選ばれる産業になるよう、皆さんの協力をお願いする」とあいさつした。山形県建築協会の市村会長は「環境の変化が速く、取り組むべきテーマが山積している。しっかり学ばせていただく」と述べた。
 国交省の中山課長補佐は「建設行政の課題について」と題した講演で、第3次担い手3法の理念に沿った労務費を確保する施策の重要性を強調。改正建設業法全面施行の初年度に当たり、取引実態や行き渡りのボトルネックについて、新たに実施するフォローアップ調査を解説した。
 意見交換のテーマは「建設業者の処遇改善や生産性向上に向けた整備環境について」。
 第3次担い手3法の趣旨を踏まえ、見積書の内訳明示や労務費の行き渡りが確実に実施される有効な施策展開を要望。価格競争の色合いが濃い発注方法では、適正単価を提示しても受注できないため、実効性ある制度の普及を求めた。市町村など発注担当者の理解促進へ、実務研修の実施なども提案した。
 週休2日制の導入拡大には、酷暑や雪など自然環境を反映した柔軟な運用をに向け、特に市町村や民間発注者に対して促すよう求めた。
 中東情勢などを反映した物価上昇への対応は、工期の長い工事では経営への影響が大きいため、速やかに対応する制度運用を要望。民間工事でも価格転嫁できるガイドラインの強化を訴えた。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187730
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回転窓/ワイエス展に至る坂道

 米国人画家、アンドリュー・ワイエス(1917~2009年)の絵画展が愛知県の豊田市美術館で開かれている。米大統領から国民芸術勲章を贈られたワイエスの展覧会が国内で開かれるのは17年ぶりだ▼友人やその邸宅、窓など身近なものを題材に、陰影に富んだ作品を描いた画家のファンは、日本にも多い。今回の絵画展は、同美術館の館長を務め、ワイエスと親交があった高橋秀治氏の企画。巡回展は東京での開催を終え、豊田は23日まで。10月3日から大阪に会場を移す▼同美術館は、かつて七つの国を見渡せたという七州城があった丘に建つ。駅から歩けば住宅街や田園の向こうに山並みまで望め、坂道を心地よい風が吹き抜ける▼建物を設計したのは、文化施設を数多く手がけた谷口吉生。市街が一望できるレストランもあり、四季の自然を眺めながら、菓子とともに一服を楽しめる茶室も設けてある▼ワイエスは、家族の生死や自身の病と向き合いながら、身近な建物や人を描き続けた。変わらない日常の中にある風景は、決して当たり前ではない。心もおなかも満たされ、歩く帰りの下り坂で、そんなことを思った。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187741
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葉山莞児氏(元大成建設社長、元土工協会長)死去/業界再生に心血注ぐ

 大成建設の社長などを務め、日本土木工業協会(土工協)の会長時代に「旧来のしきたりからの決別」を宣言するなど、業界の健全な発展に尽力した葉山莞児氏(はやま・かんじ)が11日、死去した。89歳だった。葬儀は近親者で済ませた。お別れの会は遺族の意向で開かない。
 神奈川県出身。1960年に東京大学工学部土木学科を卒業し、大成建設入社。87年取締役、89年常務、93年専務、97年代表取締役副社長を経て、2001年から社長に就いた。07年には代表取締役会長に就いた。
 団体活動では05年に土工協会長に就任した。09年に土工協、日本電力建設業協会(電建協)、日本鉄道建設業協会(鉄建協)、日本海洋開発建設協会(海洋協)の4団体を統合して発足した新生土工協の初代会長を務めた。新生土工協の看板を揮毫(きごう)した際には「会長になって一番の難工事だった」と話し関係者の笑いを誘うなど、周囲を気遣う一面もあった。
 11年には土工協、日本建設業団体連合会(日建連)、建築業協会(BCS)の合併による現在の日本建設業連合会(日建連)の発足にも道筋をつけた。3期4年にわたり土工協の会長を務め、副会長だった山本卓朗氏らと建設業界の変革に力を注いだ。相次ぐ不祥事で、建設業や公共事業に対する世間の不信感は高まっていた。
 こうした中、05年末の大手ゼネコンによる共同宣言に続き、06年4月には業界として決別を宣言。過当競争を招くだけではない、健全な「新しい市場秩序」の確立に取り組んだ。
 建設業や社会資本整備への理解を広げる活動にも心血を注いだ。広報委員長を務めていた02年には「100万人の市民現場見学会」をスタート。現在も日建連の「けんせつ探検隊」として続く、業界を代表する行事の定着につながった。学生時代は柔道に打ち込み、月1回の山歩きやゴルフを趣味にしていた。
 大成建設の相川善郎社長は「経営基盤の強化と当社グループの発展に尽力されるとともに、建設業界の発展にも多大な貢献をされた。長年にわたり当社を導かれたご功績に、改めて深い敬意と感謝を表する」とコメントを発表した。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187739
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全建会員、変形労働時間制導入4割/未導入理由、天候の影響大きく調整困難

 全国建設業協会(全建、今井雅則会長)の調査によると、変形労働時間制度を導入している企業は約4割だった。割合は「1カ月以内での変形労働時間制度を導入している」が8・7%、「1カ月超1年以内での変形労働時間制度を導入している」が30・4%。未導入企業は、天候などの影響で計画的な運用が難しいことが最大の課題と捉える。酷暑や積雪など気候条件の実態に合った柔軟な制度運用を求める声がある。
 調査は「労働環境の整備に関するアンケート」として6~7月に実施し、会員3781社が回答した。
 変形労働時間制度の導入状況(フレックスタイム制度を除く)を聞くと、「1カ月以内での変形労働時間制度を導入している」8・7%、「1カ月超1年以内での変形労働時間制度を導入している」30・4%、「導入を検討している」3・5%、「導入していない」57・4%となった。1カ月超1年以内の変形労働時間制度を導入している企業の具体的な活用方法として、「夏季に休日を多く設定する」など猛暑対策としての利用や、繁閑に応じた労働時間の調整が挙げられた。気候条件や工事の繁閑に合わせて労働時間を調整できる制度として活用が進んでいる。
 一方、未導入の理由には、「天候の影響が大きく計画的運用が難しい」が48・6%で最多。次いで「勤怠管理が複雑になる」34・5%、「発注者・下請との工程管理の調整が難しい」33・4%などとなった。天候や工程に左右される建設業の業務特性が導入の壁となっている。
 特に天候に左右される海上の護岸工事や農地整備は、施工可能な期間が限られる。週休2日の確保が難しい現場もあり、特殊工事の実態を踏まえた柔軟な工期設定を求める声もある。現場の予測困難性を踏まえた制度の運用改善と、発注者・下請を含めた関係者間の理解が必要となる。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187734
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中銀カプセルタワー跡地再開発/延べ1万平米のホテル建設/施工は橋本組

 2022年に解体された「中銀カプセルタワービル」(東京都中央区)の跡地で延べ9989平方メートル規模のホテル建設が進行している。設計は久米設計。橋本組(静岡県焼津市、橋本真典社長兼最高経営責任者〈CEO〉)が施工している。橋本組は、世界中から注目を集めたビルが立っていた場所で、地元で培ってきた経験やノウハウを生かし、東京・銀座に新たな都市景観をつくる。
 建設現場は中央区銀座8の16で、目の前を首都高八重洲線が通っている。新築するホテル名は「Pullman Tokyo Ginza」。S一部SRC・RC造地下1階地上12階建てで、高さは41・9メートルとなる。工事現場に掲示された「建築計画のお知らせ」によると、工期は29年2月までを予定している。
 元々立っていた中銀カプセルタワービルは黒川紀章氏(1934~2007年)が設計し1972年に竣工した。「建築は成長し、新陳代謝する」というメタボリズム思想を体現した建物だった。築年数を重ねる中で老朽化が課題になっていった。管理組合は建て替えを含め対策を議論していたが、2021年に敷地の売却を決めた。
 跡地でホテルの新築を担う橋本組は、地域の橋梁や港湾、高速道路など、人の暮らしを支えるインフラを数多く建設してきた。大阪・関西万博ではハンガリーのパビリオンの施工を担当した。
 発注者の銀座のホテル(東京都新宿区)、久米設計と1年にわたって品質や安全性、施工方法を協議したという。歴史のある場所だからこそ、一つ一つ慎重に検討し判断した。橋本社長兼CEOは「銀座という高密度な都市環境で、周辺地域への配慮を徹底する。安全と品質を最優先に、一つ一つの工程を着実に進める」と話した。
 中銀カプセルタワービルは140のカプセルで構成していた。このうち約20カプセルが再生され、美術館や商業施設での展示、宿泊施設などとして活用している。


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福岡市/25~28年度道路整備アクションプラン策定/投資額は1069億円

 福岡市は2025~28年度に進める道路整備の方向性と目標を示した「福岡市道路整備アクションプラン2028」を策定した。「安全・安心でみんなにやさしい道づくり」など四つの柱を掲げ、都市計画道路の整備率86・5%などの目標を設定。未着手の49区間約34キロについて事業効果による優先度評価を行い新たに着手する区間を選定する。計画期間の投資額は約1069億円。
 柱ごとの成果指標としては「安全・安心でみんなにやさしい道づくり」では生活関連道路のバリアフリー化率99%(24年度は96%)、小学校周辺の歩車分離率91%(82%)などを設定。この関連の投資額は約275億円を見込む。
 「都市の魅力・活力を高める道づくり」では都市計画道路の整備率86・5%(85・3%)、1年間における歩行者利便増進道路(ほこみち)制度の活用実績数14件(7件)の成果指標を設定し、関連投資額は約259億円。
 「災害に強い道づくり」の成果目標は無電柱化整備延長187キロ(165キロ)、橋梁耐震補強計画に基づく耐震補強完了橋梁数25橋(0橋)、道路施設アセットマネジメント個別施設計画に基づく橋梁修繕数63橋(13橋)など。関連投資額は約482億円。
 「環境にやさしい道づくり」では自転車歩行空間の整備延長190キロ(152キロ)、道路照明灯のLED化率100%(91%)、路面温度上昇を抑制する舗装の導入を目指す。関連投資額は約53億円。
 総投資額は21~24年度のプランより約146億円の増となる。
 主要施策では都市計画道路長尾橋本線有田区間の拡幅や、県道560号都地姪浜線外1線福重区間の新設に着手。環境対策では、建設資材の脱炭素化推進のため、二酸化炭素(CO2)排出量の削減に効果的なアスファルトやコンクリートの導入に向けた検討に取り組む。


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2026年9月16日水曜日

回転窓/ベストなタイミング

 築30年を超える自宅のマンションは、外壁の塗装が劣化し、あちこちで水漏れも起こっていた。雨が多いこの季節。被害が拡大しては生活環境だけでなく、資産価値にも影響しかねない▼小欄が管理組合の総会前に修繕を提案した結果、管理会社が複数のリフォーム会社から相見積もりを取ってくれた。早急に対応してもらったこともあり、総会を経て大規模修繕が決まった。老朽化を何とかしたかったのはもちろん、修繕のタイミングを逃してはならない事情があった▼それが資材や人件費の高騰だ。中東情勢の影響で塗料や防水材といった石油製品の値上がりが顕著で、〈1カ月先の価格すら見通せない〉とリフォーム担当者も嘆いていた▼修繕積立金が足らず、借金をしてまで工事費を確保しなければならない事態にまで発展している。修繕を先送りする以外に策はないのだろうか▼いつかは値崩れするだろうが、それを待っていてはいつまでたっても工事に入れない。決断するのは当事者であり、大規模修繕はベストなタイミングだったと納得している。ついでに管理組合の監査役になってしまったが、この際、よしとするか。


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時流/復興庁事務次官・天河宏文氏/第3期復興・創生期間の対応に全力

 ◇産業やなりわい再生も重要
 東日本大震災から15年、特定帰還居住区域の除染やインフラ整備、除去土壌の県外最終処分、創造的復興の中核拠点となる福島国際研究教育機構(F-REI)の建設など復興への道のりは続く。2026年度から「第3期復興・創生期間」の取り組みが始まった。府省庁、地方自治体と連携し、一丸となって復興の歩みを進める。
 --就任の抱負を。
 「震災前、福島県に出向していたことがある。復興の仕事に携わるのを天命のように感じる。岩手県や宮城県のようにハード整備がおおむね完了したところがあるが、被災地の状況は地域によって違う。『復興は道半ばにも達していない』という指摘もある。さまざまな状況にしっかり、細やかに対応することが重要だと考えている。原子力災害の被災地の状況は厳しい。第3期復興・創生期間の5年で、できることは全部やるという思いでいる」
 --課題や必要な対応をどう捉えているか。
 「特定帰還居住区域のように帰還の意向のある住民の皆さんができるだけ早く戻れるよう、除染、公共施設の整備などをしっかり行っていく。福島県内で生じた除去土壌を2045年までに県外最終処分する約束がある。中間貯蔵施設で保管されている土壌の約4分の3は、放射能濃度が低く、資材として利用できる。安全性をはじめ多くの国民に理解していただくことが必要だ」
 「再利用や処分の技術的な検討を行っている環境省と連携しながら、約束を果たす努力を続ける。産業やなりわいの再生も大きなポイントになる。生活者目線で取り組みを考えていく必要もある。各省庁から職員が来てくれている。力をうまく束ね、被災地で暮らしていただけるようにするのが課題だと思っている」
 --F-REIの本体建築工事が進む。
 「元に戻すだけではない創造的復興の中核施設であって、新しい産業や動きを生み出す研究や教育の拠点になる。器がしっかりできることで、中身を充実させていかれる。工事への期待はとても大きい。建設業の皆さんは、震災直後の道路啓開や建物の解体、除染などに力を発揮してもらってきた。能登半島地震や26年熊本地震などの復旧、復興も担っている。人の生活を根底から支える重要な産業であって、感謝を込めて引き続きの活躍をお願いしたい」
 --防災庁の設置準備が進んでいる。
 「東日本大震災という未曽有の大災害に対して、復興庁は地元の要望をワンストップで受け止め、調整し、求められる業務を各省庁と効率的に執行する機能を担った。被災地のコミュニティーを再生する取り組みも進めてきた。こうしたノウハウを提供し、参考にしてもらうことが大事だと思っている。震災の記憶の風化に対する懸念があり、教訓や経験の伝承も大切になる」。
 (あまかわ・ひろふみ)1990年東京大学法学部卒、建設省(現国土交通省)入り。99年福島県商工労働部中小企業課主幹、2019年国交省官房人事課長、20年官房審議官〈不動産・建設経済局担当〉、22年都市局長、24年国土交通審議官、25年復興庁統括官兼務。8月4日付で現職。愛知県出身、60歳。


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大成建設/花博に大型木製テラス出展/蜷川実花氏協力、カラフルな空間実現

 ゼネコンが百花繚乱(りょうらん)の舞台を創造--。大成建設は、横浜市で2027年3月に開幕する国際園芸博覧会(花博)に、花とアートを融合させた大型の木製テラスを出展する。写真家、映画監督、クリエーティブディレクターなど多彩な分野で活躍する蜷川実花氏が協力。花や緑にカラフルな装飾を組み合わせ、来場者の目を楽しませる空間を演出する。
 華やかな見た目だけが目玉ではない。テラスには太陽光発電や環境配慮型コンクリートなど、同社が培ってきた12の環境技術を紹介するコーナーも設置する。花を楽しむ場を入り口に、自然と共存する建設の在り方を発信する。 =3面に詳しく


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国交省/見積もり不備が価格転嫁阻害/建設Gメン、中東情勢影響を重点調査

 国土交通省は、中東情勢の不安定化による建設資材の調達難や価格高騰の影響を建設Gメンが重点的に調査した結果を公表した。通常調査の延長で6、7月に建設会社172社に聞き取りした。中東情勢を理由とした価格転嫁や工期変更の協議拒否の事例はなかったが、必要な材料費や労務費を内訳明示していない見積書、請負代金や工期の変更条項がない契約書などを多数確認。価格転嫁協議を注文者に申し出る際の根拠を整えておく意味でも、見積もり・契約段階で建設業法の規定に沿った適切な対応の必要性を訴える。
 重点調査は地方整備局の「駆け込みホットライン」への通報などを端緒情報に展開。主要な建設業団体や労働組合の県単位組織に通報窓口を周知し、協力を呼びかけた。協議拒否の事例があれば元請などの注文者と具体的な内容を確認する手順を想定し、現在も継続している。
 6、7月分の集計結果として、中東情勢の影響の有無にかかわらず業法に照らして不適正な行為があったのは約8割の138社。指導内容は1社で複数該当のケースを含めて「見積もり(材料費などの内訳明示や見積もり条件提示の不備など)」が115社、「契約書(法定記載事項15項目の不備や書面なし契約など)」が69社、「価格転嫁(契約書の法定記載事項のうち金額変更条項の不備など)」が22社だった。
 昨年12月全面施行の改正業法で努力義務化された見積書での内訳明示に対応できていない会社が依然多い。当初見積もりで材料費などをどの程度見込んでいたかを提示できれば、物価高騰後の価格転嫁の協議材料として有効だと考えられる。契約変更条項が反映された契約書の活用や、契約前の「恐れ(リスク)情報」の適切な通知を含め、価格転嫁には事前の対応が重要だと国交省は注意喚起する。
 調査結果は政府が10日開いた「賃上げに向けた中小企業等の活力向上に関するWG」で報告した。国交省には価格転嫁を阻害する商習慣の見直し、取引適正化に向けた業界団体との連携強化の指示があった。


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東京都都市整備局/霞が関・虎ノ門再開発都市再生特区指定案/立体的な駅前広場設置

 東京都都市整備局は15日、東京メトロ・虎ノ門駅隣接地に計画されている「霞が関・虎ノ門地区」再開発事業の都市再生特別地区指定案を公表した。組合施行で高さ約180メートルの高層棟と約60メートルの低層棟を建設する。総延べ16・1万平方メートルの規模。立体的な駅前広場を設け地下鉄駅と直結する。官民連携拠点やスタートアップ支援、国際規格開発・標準化活動の拠点などが入る予定。低層棟は2026年度、高層棟は31年度の着工を目指す。
 計画地は港区虎ノ門1の一部と千代田区霞が関1の一部(敷地面積約8070平方メートル)。交通結節点整備などの都市基盤整備、国際競争力向上、防災機能強化などの都市再生への貢献を評価し、800%の基準容積率に750%加算。上限を1550%に引き上げる。事業主体は虎ノ門・霞が関地区市街地再開発準備組合で、中央日本土地建物と東洋不動産が参画する。
 建物は、高層棟が地下4階地上28階建て延べ15万1800平方メートルの規模。最高高さ179・9メートル。低層棟は地下2階地上12階建て延べ9400平方メートルで、高さ約60メートルとなる。36年度の完成を目指す。
 官公庁が集積する霞が関地区と国際ビジネスオフィスが集まる虎ノ門・新橋地区に挟まれた立地を生かし、施設内に官民連携ハブを設ける。国際規格の標準化や民間認証など国際的なルール形成を支援する拠点施設と位置付け、国際競争力向上や新市場創出を促す。
 地域冷暖房や高効率設備機器を導入し環境負荷を低減する。東京都建築物環境計画書制度の段階3取得、建築総合環境性能評価システム(CASBEE)評価Aランクを取得し、Sランク取得も視野に検討する。1次消費エネルギー削減によりZEB Orientedの基準達成も目指す。
 都市再生特別地区指定案は、11月に開かれる第255回東京都都市計画審議会に提出する予定。24日から都庁第二本庁舎(新宿区)などで縦覧を開始する。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187710
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マーキュリーインテリジェンス/建設業に一番詳しいAIコンサルへ

 AIによる生産性向上支援を手がけるマーキュリーインテリジェンス(東京都港区、韓敬三社長)が、建設業の顧客拡大に力を注いでいる。大都市に比べ競合のAIコンサルタントが少ない地方の中小建設会社を中心に、今後1~2年で100社程度の新規開拓を目指す。建設業界では将来にわたる担い手の確保や時間外労働上限規制の順守に苦慮している。AIを現場管理やさまざまな事務作業にに取り入れ、各社の持続可能な成長を支えていく。
 マーキュリーインテリジェンスは、国内外でのM&A(企業合併・買収)や海外進出などを支援するマーキュリーキャピタルのAI事業会社として6月に設立。社長を金融会社出身の韓氏が兼務する。両社の本社は港区内で離れた場所にある。韓氏は「現在は事業会社の立ち上げ期で、トップ営業も必要になる」ため、ほぼ事業会社の方に常駐している。
 AI事業は、デジタル環境が進展したコロナ禍に成長し、マーキュリーキャピタルの売上高の3割程度を占める基幹事業に成長した。今後さらに伸びる余地があるとみて、事業会社の設立に至った。
 マーキュリーインテリジェンスが展開する基本サービスは、個社ごとの課題やニーズに対応してカスタマイズするAIの開発とAIにたけた社内人材の育成研修だ。業務の無駄を改善し、生産性向上に導くための課題分析や課題分析からAI開発・人材研修の実装に加え、ツール普及や専門部署立ち上げといった運用段階の浸透・定着までワンストップで対応する。
 同社によると、マーキュリーキャピタルから展開してきたサービスで支援したのは150社超に上る。政令市や多岐にわたる産業の大企業も含まれる。このうち建設業は地方に本社を置く中小を中心とした約20社にとどまる。
 韓氏が建設業に着目したのは、昨秋に訪れた東北地方での講演だ。聴衆だった地元の建設会社や建築設計事務所などから相談が相次ぎ寄せられたという。「地方の企業でAIを活用して業務を効率化したいという企業は多いが、東京や大阪のように身近に相談できるAIコンサルタントが少ない」と指摘。その上で「管理工数が多く、一瞬のミスが命取りになる現場ではAIで削減できる業務や安全向上など課題解決に役立つことがいっぱいあると思う」と話す。
 ここ最近で建設業の関係者から寄せられた相談では、AIを建設業法に基づく技術者配置や天候情報に考慮した適正な現場管理などに生かせないかという内容が特に多かったという。請負代金の入金明細・請求書の作成などでもニーズが高いとみる。
 事業を先導する同社ソリューションチームのジェームス・マーティン氏は「建設業に一番詳しいAIコンサルになりたい」と意気込む。今後も企業に寄り添った伴走型のコンサルティングを展開。マーキュリーキャピタルのAI事業に関する売上高は公表していないが、今後約5年で現在の大幅増となる累計100億円程度の達成を目指す。
 建設業界を取り巻く環境変化やAI事業の進捗などに応じ、コストの低減効果見越した業界特化型のAIソリューション開発も視野に入れる。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187705
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2026年9月15日火曜日

仙台市/新宮沢橋が開通/上部工施工は駒井・三井鉄構・角藤JV

 仙台都心と南部を結ぶ都市計画道路南小泉茂庭線で、広瀬川に架かる宮沢橋の架け替えが完了し12日、現地で開通式が行われた。既存橋の約30メートル上流に新しい橋を通すことで、宮沢橋交差点の変則五差路を解消して安全性を高めるとともに、現行の2車線を4車線に拡幅し、円滑な交通を確保する。事業主体は仙台市。下部工や道路改良は地域建設会社、上部工は駒井ハルテック・三井住友建設鉄構エンジニアリング・角藤JVが担当した。
 式典には工事関係者と住民ら約100人が出席し、約70年にわたり地域を支えた旧橋に思いをはせつつ、新しい橋の供用を盛大に祝福した。郡和子仙台市長は「暮らしと経済を支える重要な都市基盤の整備に、昼夜を問わず携わってくれた工事関係者に心から感謝する」と謝意を示した上で、「人と人、地域と地域を結ぶ『架け橋』として親しまれ、未来に受け継いでもらいたい」と期待を寄せた。続いて事業報告とテープカット、くす玉開披、通り初めを実施。地元の小学生による吹奏楽演奏と、地域のすずめ踊り団体の演舞が花を添えた。
 新しい宮沢橋の建設場所は若林区舟丁(左岸側)、太白区根岸町(右岸側)。橋長145メートルで幅員25メートルの鋼2径間連続箱桁。住民の要望に応えて旧橋と同じ赤色で桁を塗装した。2017年に宮沢橋工区として事業化。19年に下部工に着手し、23年からは現地で桁の架設に取り組んできた。
 上部工の架設工法は、右岸側に河川敷がないためクレーンベントと送り出しを併用した。市の担当者は「交差点との接続部は全て夜間工事だった。まだ仕上げ工程が残るので、最後まで安全に事業を遂行する」と気を引き締めた。
 新しい宮沢橋は13日から供用している。旧橋は30年度までに撤去する。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187660
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回転窓/捨てられないのは、服と過去

 衝動買いした洋服がクローゼットの肥やしになっている。評判だけを頼りに人気店に並んでしまう。そんな経験は誰にでもあるだろう▼人は、金銭や労力を費やしたことを、なかなか無駄だと認められない。これを「サンクコスト効果」という。費やしたものを惜しむあまり、合理的な判断ができなくなる認知バイアスだ▼“やめられない、とまらない”が記憶に残るスナック菓子のCMではないが、人は一度始めたことを、やめるのが苦手だ。日常のささいなことなら笑って済む。だが、採算の合わない投資や成果の見えない事柄まで、「ここまでやったのだから」と続ければ、それはいつか笑い事では済まなくなる▼「いまさら引き返せない」という言葉の裏にあるのは、根拠に乏しい執着だ。損失を取り戻そうとして、さらに損失を重ねる。冷静に判断しているつもりが、実は過去の判断に首根っこをつかまれている。なんとも人間らしい、そして厄介な性癖だ▼過去に費やしたものではなく、これから得るものを見て決める。そういう人に私はなりたい。もっとも、そう思って買った洋服が、またクローゼットに一着増えている。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187665
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新社長/寿建設・森崎達之助氏/成長のための投資、積極的に

 トンネル工事を主軸に技術力や提案力に磨きをかける。3月に設立60周年を迎え、新たな経営計画も始動。“人”と“現場”に焦点を当てた施策を積極展開し、成長していく姿を描く。社会や市場の動きを捉え能動的に動くプッシュ型の営業で受注拡大に挑み、元請、下請の両輪で地歩を固める。
 --節目の年に経営のかじ取りを託された。
 「トンネル工事の現場畑を歩み、兄と二人三脚で20年、会社を切り盛りしてきた。トンネル工事、メンテナンス工事、土木工事の三つを軸に蓄積したノウハウと技術を武器とする経営路線を踏襲しながら、時代の変化や社会動向を捉え、スピード感を持って対応していく。人材の確保・育成や施工体制の強化、DX推進など成長投資を積極的に行う。社是である『職場是命工人是宝』という創業者の精神を守り、働く人を大切にする企業であり続ける」
 --経営方針は。
 「新体制を前に3カ年中期経営計画を立案し、スタートを切った。3年先の見通しや実績を示すことで達成度を明確にする。『採用と教育の強化』『プッシュ型営業』『労働時間の厳格化』の三つを柱に業務改革を加速させる。会社の根幹は人と現場だ。そのために経営企画のセクションを担う社員を任命した。目的意識を共有し、社員がそれぞれの力を発揮できる環境づくりに取り組む」
 --今後の営業戦略は。
 「受注機会を増やすため、プッシュ型営業を展開する。元請会社(ゼネコン)に信頼される企業づくりを引き続き進める。技術力を武器にさまざまなチャンスに応じて元請、下請でバランス良く受注できる体制が理想だ。トンネルや橋梁など構造物の補修にも力を入れる。3Dスキャナーアプリ『Scanat(スキャナット)』をはじめデジタルツールをインフラメンテナンスの現場に応用し、作業の効率化を実現していく」
 --人材の確保・育成にどう取り組む。
 「この先数年、定年退職で減る人数を、入職する人数で補えない状況が想定される。今までは地元の工業高校をターゲットにしていたが、採用の目先を大学の学部不問に変え、教育を強化することでキャリアを積み重ねてもらう。離職者防止にも重点を置く。トンネル工事は夜間作業や遠方での宿舎暮らしもあるため、採用面では他社と比べハードルが高い。待遇面で給与水準を高め、安定した仕事であることをアピールする」
 「労働時間の厳格化は、現場効率を高めるとともに、属人化を解消する意味でも重要だ。SNSなどを活用した広報戦略は土木の魅力を発信する大きな後押しにもなる」。
 (8月21日就任)
 (もりさき・たつのすけ)1993年八戸大学商学部卒、寿建設入社。2003年常務、06年代表取締役副社長を経て現職。10年間、国直轄や県営、電力関連のトンネル現場に従事。現場経験を重ねる中で、社是の意味を実感してきた。「決断は早く」を心に留め仕事に向き合う。趣味はジョギング、山登り、川下り。福島県出身。55歳。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187673
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政府/建築物・土木構造物に木質材料利用促進/設計基準整備や規格化検討

 政府は、建築物や土木構造物への木質材料の適用を推進する。CLT(直交集成板)の構造利用と部分利用を促すための環境整備、BP材(接着重ね材)、木骨農業ハウスの設計基準・設計標準などの整備、土木用CLT材料の規格化の検討を進める。木材利用を巡る医療分野からの対応、脱炭素への貢献、学校教育で木について学ぶ「木育」の取り組みなどにも省庁が連携して力を入れる。
 11日の「多様な木質材料の活用促進に関する関係省庁連絡会議」で状況を確認し、今後の対応を共有した。
 CLTを活用した建築物は竣工の累計が2026年度で2000件を超え、2279件となる見通し。大都市とCLT製造工場の所在エリアが目立ち、住宅が急増している。林野庁は政府の第4次ロードマップに基づき、物価関係の資料に標準寸法の情報を掲載し、製造・設計・施工の関係者の共有を促す。部屋割りが細かい医療・福祉施設に応じた設計モデルを作成する。
 性能を検証した上での階段の設計法、通水層に水を送り燃えにくくする「通水型耐火木材」、施工性とコストを考慮した接合方法なども開発する。土木分野は敷板、駅プラットフォーム、防雪柵などに利用するための技術開発や材料の規格化を推進する。国土交通省は、重量床衝撃音に関するCLT床の評価規定の整備を検討したり、基準強度に9層9プライの層構成を位置付けたりする。環境省はZEBの補助事業で木造化を後押しする。
 27年度予算概算要求には省庁の施策が多く盛り込まれた。林野庁は木材利用をさらに拡大する。BP材は日本BP材協会が設計基準を27年度に整備する予定。接着剤やくぎを使わずに接合できる内装材として注目される「DLT」は10月にも(仮称)DLT協会が発足する見通し。同庁は非耐力外壁に使われる「WOOD.ALC」とともに、民間と連携しながら普及を目指す。木骨農業ハウスは、普及によって農業用施設の鉄の代替を目指す。
 内装の木質化が心身に与える科学的な効果に関する取り組みは国交省、厚生労働省も実施していく。林野庁は文部科学省やこども家庭庁と木育の情報発信や地域向けの取り組みを拡充することにしている。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187672
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MUFGら/新本館建設へ地鎮祭開く/設計は三菱地所設計、施工は大林組JV

 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)らは14日、東京都千代田区の「MUFG本館」の建設現場で地鎮祭を開いた。設計は三菱地所設計、大林組・戸田建設・錢高組・大末建設・鉄建建設JVが施工を担当する。4月に着工済みで、2030年10月31日の完成を目指している。地域に開かれた建物を造る。
 神事では三菱地所設計の谷澤淳一社長が鎌、MUFGの半沢淳一代表執行役社長兼グループ最高経営責任者(CEO)が鍬、JV代表企業を務める大林組の佐藤俊美社長兼CEOが鋤を入れ、工事の安全を祈念した。
 「MUFG本館新築工事」プロジェクトは、MUFGと三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の4社で推進している。工事は三菱UFJ銀行が発注した。
 建設地は千代田区丸の内2の7の1ほか(敷地面積1万0846平方メートル)。従来は三菱UFJ銀行本店ビルが立っていた。新たにS・CFT一部SRC・RC造地下4階地上28階建て塔屋2階延べ16万9000平方メートルのビルを建てる。高さは約160メートルとなる。
 低層部(地下階と1~4階)には飲食店や大ホール、ミュージアム、ラウンジなどを設ける。高層部(5~28階)はオフィスや屋上テラス・ラウンジを配置する。
 新たな本館の仕様は、MUFGの若手を中心にした従業員の意見も踏まえて決めている。低層部は丸の内を訪れた人が地域に開かれた空間を構築する。三菱UFJ銀行の加藤貴也総務部ファシリティ戦略室企画グループ次長は「単に建物を建てるというよりは、グループの新しい象徴になるよう、全社を挙げて取り組んでいる」と話した。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187681
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鹿島/花博木造タワーの建て方着手/万博大屋根リング使用材を再利用

 鹿島は、横浜・上瀬谷地区で開かれる2027年国際園芸博覧会(花博)に出展する自社施設の本体建て方に着手した。木材と鋼製の制震ダンパーを組み合わせた自社開発の「組木制震システム」を採用し、会場のシンボルになる高さ約60メートルの木造タワー「KAJIMA TREE」を建設する。木材には大阪・関西万博の大屋根リングで使用されたストックを100%再利用。14日に現場を報道機関に公開し、最初となる柱の組み立て作業を始めた。
 27年3月19日~9月26日に開かれる花博の開催地は、15年に米軍から返還された横浜市旭、瀬谷両区にまたがる旧上瀬谷通信施設の跡地。同社は会場西側に広がる「Urban GX Village」エリアの一画(敷地面積約2804平方メートル)で、20階建ての建物に相当する高さ約60メートルの木造タワーを建てる。自社で設計と施工を手掛ける。工事は6月に着手し、お盆の期間に基礎を終えた。
 建て方は9段階に分けて進める。同日公開した1節目の建て方では高さ約8メートル、残りの8節は同約7メートルごとにそれぞれ2日間かけて組み立てる。全体で柱と梁を合わせて計約450本の構造部材を使う。10月末にも建て方の完了を予定する。
 木材は、大屋根リング解体後に搬出されたストックを加工工場へ運搬され、清掃・加工・研磨・制震ダンパー金物の取り付けなどの工程を経て、再び構造部材として使う。加工された柱や梁を組み合わせたユニットを事前に地組みし、効率的で精度の高い施工を実現する。
 基礎にも再生セメントを用いた環境配慮コンクリートを採用。花博閉幕後に解体しやすいよう、地中梁の再利用を目的とする分割施工で構築した。
 現場を指揮する同社の中山卓哉工事事務所長は、施工のポイントについて「いかにまっすぐ建てられるかだ。柱・梁を現場で組み立てると、ミリ単位の精度管理をしないと組木制震システムの成立が難しい。できる限り工場で地組みをすることで難題を克服している」と説明。さらに「接合部に使う接着剤の注入は天候にも左右される。今後も気をつけなければならない課題だ」と話した。
 設計を担当した原嶋宏樹建築設計本部木推進グループチーフは「当社が将来実現を目指す木造超高層のプロトタイプになればいい」と展望した。
 工事の全体完成は27年2月を予定する。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187668
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2026年9月14日月曜日

回転窓/激甚災害の64年

 関東以西の各地に大雨をもたらし、佐賀県で大規模な土砂崩落が起きた昭和37(1962)年7月の豪雨災害。多くの死者・行方不明者を出し、同年制定の激甚法に基づく災害に初めて指定された▼法律名は「激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律」。激甚災害に指定されると、地方公共団体が行う災害復旧事業への国庫補助のかさ上げなど特別の助成措置が講じられる▼激甚法の制定から64年、日本は地震や大雨などどれほど多くの災害に見舞われてきたろう。今年も1月の鳥取県東部を震源とする地震、4月の岩手県大槌町での林野火災、7月の熊本地震が指定され、続いて8月に千葉と北陸で起きた豪雨災害も対象となる見込みだ▼地震後の豪雨など災害が重なった場合は、単発の災害と比べて被害が拡大する。11月にも発足する防災庁は、こうした複合災害も含めた災害対応を一元的に担い、その司令塔としての役割が大きく期待される▼この1カ月間だけでも豪雨被害が相次いでいる。国と地域で災害対策の強化を急ぐとともに、災害常襲列島に暮らす一人一人が防災知識を高めて備えていきたい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187641
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凜/国土交通省関東地方整備局河川部河川計画課・山下千尋さん

 ◇水害から生命と暮らし守る
 「水害から生命と人々の暮らしを守りたい」。ふるさとの兵庫県で起きた豪雨災害を経験したことが河川分野の道を志したきっかけに。異常気象の影響は各地で大規模な水害をもたらす。流域を深く理解し、適切に対策を打てる技術者になると、高い志を胸に秘める。
 大学では津波や高潮などがテーマの海岸工学を学び、建設コンサルタントに就職した。発注者を支援するよりも、「水害に強いまちづくりができる」行政の仕事に興味を持ち国土交通省に入省。利根川上流を管理する河川事務所で流量観測や環境調査業務に携わった。
 事務所勤務を経て、現在は河川計画課で予算関連の業務を担当する。上司のサポート役として予算要求の場にも同席。出先事務所の意向を適切に伝える仕事は想像以上に難しい。限りある予算を適材適所へ配分するには、「個々の河川でどのような事業が行われているかを深く理解」する必要がある。説明する力を養うため“自分磨き”に手を抜かない。
 予算業務という気の抜けない仕事だが、「希望通りの予算配分ができた」瞬間に達成感を得られる。河川整備や管理は、地域の人々の暮らしに直結する。その一員として仕事ができることに誇りを感じている。将来は「河川計画の立案に深く携われる」技術者になるのが夢と語り、一日も早く一人前になって「育ててくれた上司や仲間に報いたい」と発奮する。
 (やました・ちひろ)


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187652
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建設関連企業/ゲームと融合し顧客開拓/国内最大祭典に相次ぎ初出展

 建設関連企業の顧客開拓や技術開発で、ゲームと融合する新たな動きが出てきた。鹿島、日特建設、アジア航測の3社が、17日に千葉市美浜区の幕張メッセで開幕する国内最大級のゲームイベント「東京ゲームショウ2026」に初出展する。鹿島やアジア航測は巨大なゲーム市場の取り込みに期待し、ユーザー・クリエーター向けの製品販売やサービスに注力。日特建設は建設現場で使う技術にゲーミングの要素を取り入れ、シナジー(相乗効果)の発揮を目指す。 =3面に関連記事
 今年で30周年を迎える東京ゲームショウは、コンピュータエンターテインメント協会(辻本春弘会長)が主催する。過去最長期間となる21日までの5日間にわたり開催される。過去最多の53の国と地域から1138社(国内540社)が出展。来場者数も推計で約30万人と過去最多を更新する見通しだ。PR事務局によると、過去に建設関連企業の出展はほとんどない。
 鹿島は、3月に一般販売を開始した小型の立体音響スピーカーをゲームユーザーらにPRする。建築音響の研究成果を踏まえ開発した立体音響技術の「OPSODIS」(オプソーディス)を搭載。1台で360度の自然な立体音場を実現する。
 同社の村松繁紀立体音響プロジェクトチーム事業推進統括部長は、映画や音楽鑑賞などに加え、臨場感が醍醐味(だいごみ)となるロールプレーイングやシューティングなどでのゲームに推奨する。現在は販売をいったん停止しているものの、近く出展に合わせ再開する予定という。
 日特建設は、のり面吹き付け作業を大容量化・省力化するロボット施工技術「スロープセイバー」の遠隔操作システムを構築。家庭用ゲーム機のコントローラーで操作できるようにした。モニター画面にはのり面の角度を示す補助線や吹き付けノズルの位置を示すマークも表示でき、シューティングゲームのような遊びの要素と実用性に優れた機能も備える。
 同社の石垣幸整事業本部技術開発部次長は、現場の作業空間を疑似体験できるVR(仮想現実)を例に「ゲームとi-Constructionの親和性は非常に高い」と指摘する。
 アジア航測は、都市や海底などの地形データを加工し、3Dゲームクリエーター向けの部品として提供する新サービスを展開。出展で新事業の認知度を拡大し、ターゲット層であるゲームクリエーターから直接ヒアリングすることで、適切なデータサイズや販売形式などに反映させる。
 3社は、ゲームファンを建設分野に振り向かせる効果にも期待する。ゲームとの融合は大きな可能性を秘めている。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187650
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先端センター/建設技術共創・実装フォーラム設立/フィジカルAI部会を設置

 先端建設技術センター(五道仁実理事長)は、建設技術の公開・共有を通じ、建設産業の健全な発展を目指す「建設技術共創・実装フォーラム」の設立総会を11日に開いた=写真。総会では、代表に小林潔司京都大学名誉教授、副代表に五道理事長を選任した。大成建設や鹿島、清水建設、大林組など58法人と個人3人の計61者が賛同している。14日以降、同センターのホームページで入会申込書を掲載し、入会を受け付ける。=2面に賛同法人一覧
 フォーラムは産官学を結ぶハブとして、土木分野の技術開発を巡る課題解決や協調領域の創出を進める。建設技術の公開・共有を促進し、土木技術力の底上げと建設産業の健全な発展につなげる。
 フォーラムでは、AIで機械やロボットを動かす「フィジカルAI」と建設技術の融合や発展に向け、「フィジカルAI部会」を設置する。10月に部会のキックオフ会議を開く。会議の結果を踏まえ、11月には共同開発・共同利用に関する法的課題なども取り上げ、企業や行政などとの共創に向けた検討を始める。
 設立総会の冒頭、五道理事長は「立場や組織の垣根を越えて、知見と課題を持ち寄り、技術の共創と実装を前に進める実効的なプラットフォームとなるよう努めていく」とあいさつした。
 小林代表は「研究成果を社会のウェルビーイングにつなげるには、積極的な連携が重要。さまざまな立場の関係者が議論し、社会実装につなげられる場にしたい」と述べた。
 来賓として出席した見坂茂範参院議員は「技術者不足や技術的に難しい課題に対応するためには、コンサルタントや法律の専門家などとも連携し、共に知恵を出し合う時代への転換が必要。政治の面からもフォーラムを強力に後押しする」と力を込めた。
 同じく来賓として出席した国土交通省の廣瀬昌由技監は、防災・インフラ老朽化対策など日本の技術を磨き、海外展開につなげる必要性を指摘。その上で「関係者が共創しながら実装を進め、成果につなげてほしい」と期待を示した。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187645
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足利銀行/本店を栃木会館跡へ移転/設計は三菱地所設計

 足利銀行(宇都宮市、清水和幸頭取)は、本店を栃木県庁前にある栃木会館跡地に移転して建て替える。建物はS造地下1階地上11階建て延べ3万7000平方メートルの規模。設計は三菱地所設計に委託している。施工者は未定。設計を進め、2028年度にも着工する見込み。開業は31年度を予定している。清水頭取と福田富一栃木県知事は10日、県庁で開かれた基本協定締結式で協定書に署名した。
 同行本店営業部と本部の機能を移転する。共創拠点や憩いの場を含む複合施設を整備する考え。
 建設予定地の栃木会館跡地の所在地は宇都宮市本町12の1(敷地面積6150平方メートル)。新本店は免震構造を採用し、高さは約60メートルを想定する。外観は県庁や本庁舎昭和館などと色味を合わせ、一体感を持たせる。
 1階にはカフェや図書館、マルシェなどを計画。大階段には100~200人規模のイベントスペースを設ける。2階に本店機能などを置く。3階には約500人収容できる大会議室を用意。地下は駐車場、4階以上は執務室にする。
 総工費は非公開。ZEB Ready以上の認証取得を予定している。従業員数は約1600人を見む。
 栃木会館跡地を巡っては、県が公募型プロポーザルで利活用事業者を募り、足利銀行を選定した。同社が提案した土地売買予定価格は28億5200万円だった。
 式典後、報道陣の取材に応じた福田知事は「跡地活用は大きな課題だった。一日でも早く建物が完成し、多くの人でにぎわう姿を見たい」と語った。
 清水頭取は建物に関し、「最新の免震構造を採用する。規模は現本店の約1・4倍のサイズ感となる」と説明。現本店跡地は「まったくの白紙だが、建物を残すかも含めて上手な使い方を検討したい。31年度に移転するまでに考えられれば」と語った。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187647
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アジア航測/航空写真撮影とレーザー測量を一体実施するセンサーを国内企業初導入

 アジア航測は、航空写真の撮影とレーザー測量を一体的に実施できる高性能センサー「CountryMapper-S」を国内企業で初めて導入した。1度の航行で鮮明な航空写真と3D点群データなどを同時に取得。森林火災などの災害発生時に被災状況を迅速に把握できる。4月に1台目、8月には2台目を導入し、運用体制を強化した。
 同センサーはスイスの測量・計測機器メーカーであるライカジオシステムズが開発した。従来のカメラと同等以上の高解像度画像を取得でき、国土地理院が定める基本測量の精度にも対応する。用途に応じた機体配備のための航空機移動が抑えられ、運航に伴う二酸化炭素(CO2)の排出量を削減する。
 照射するレーザーのビーム径を小さくし、樹木の頂点の隙間を通過するレーザー数を増やしたことで、従来機に比べレーザー測量精度も高めた。樹木下や急傾斜地での地盤取得率の向上が期待できる。
 アジア航測は4月22日に岩手県大槌町で発生した林野火災現場で、同センサーを搭載した航空機を用いて自主計測・撮影を実施した。カラー画像と近赤外線画像、3D地形データを同時取得し、火災が植生へ及ぼした被害を可視化。今後の対策検討や植生回復状況の経過観察に活用できることを確認し、災害時の効率的な状況把握に役立てる。


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2026年9月11日金曜日

陣内孝雄氏(元自民党参院議員)が死去

 元自民党参院議員の陣内孝雄(じんのうち・たかお)氏が8日午後1時、肺炎のため東京都内の病院で死去した。93歳だった。葬儀は14日午前10時から東京都品川区西五反田5の32の20の桐ケ谷斎場で。喪主は長男の健雄(たけお)さん。
 佐賀県出身。旧建設省職員を経て、1988年の参院佐賀選挙区補欠選挙で初当選。当選4回。小渕内閣で法相を務めた。参院予算委員長や郵政民営化特別委員長などを歴任。2024年12月に死去した足立敏之参院議員の遺志を引き継ぐ政治団体「インフラ・建設みらい研究会」の会長を務めていた。


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建築へ/旧長濱検疫所一号停留所移築(横浜市金沢区)、検疫の歴史伝える文化財

 神奈川県の観光地・八景島に近く、夏には多くの海水浴客でにぎわう海の公園(横浜市金沢区)に、明治期に完成した検疫施設「旧長濱検疫所一号停留所」が移築された。国内洋風建築の黎明(れいめい)期をたどる上で貴重な文化遺産の一つで、国の登録有形文化財にもなっている。移築後は、8月10日に建物の活用事業者に選ばれたスターバックスコーヒージャパンがカフェを開業。明治の面影を残す建物が、新たな場所で時を刻み始めた。
 明治時代初頭に流行した感染症「コレラ」への対策として、明治政府は神奈川県の長浦村(現横須賀市箱崎)に1878年、横浜検疫所の起源となる「長浦消毒所」を開設した。
 日清戦争に伴う横須賀軍港の拡張に伴い、消毒所は95年に長濱(現横浜市金沢区長浜)へ移転。翌年、「長濱検疫所」に改称された。一号停留所は移転に合わせ、感染症の疑いのある上等船客を一時的に収容する施設として建てられた。99年には、医師として駆け出しだった野口英世が海港検疫医官補として採用され、検疫所で勤務した。
 一号停留所は1923年の関東大震災で損傷した。当時の資料によると、多くの建物が倒壊などの被害を受ける中、一号停留所は傾きが軽微で修理可能と判断され、古材も使って復旧工事が進められた。再建は被災翌年の24年。第2次大戦後、横須賀市浦賀に検疫所が設けられるまで、感染症のまん延を防ぐ施設として重要な役割を果たした。47~55年には、海外引き揚げ者らの宿泊施設にも使われた。
 検疫所としての役割を終えた後も、一号停留所を含む2棟は解体されずに残った。その歴史的・意匠的価値が認められ、2018年に国の登録有形文化財となった。
 今回の移築は、23年の厚生労働省横浜検疫所の移転に伴って実施された。一号停留所は、建築の歴史を伝える文化財として移築・保存することが決まり、入札の結果、神社仏閣や文化財の保存修理を強みとするアイチケン(愛知県江南市、井上小百合社長)が工事を担った。25年3月に完了した。
 移築では、当時の面影を残すことを最優先した。柱や梁、窓、ドアノブ、金具も可能な限り再利用。解体時には各部材に番付を施し、元の位置が分かるようにした。何度も塗り重ねられた外壁や内装は、サンドペーパーで丁寧にこすり、再建時の色を特定した。壁紙も一部に当時のものを使っている。
 工事を終えた一号停留所は市に引き渡され、公園指定管理者の横浜市緑の協会が活用事業者を公募。スターバックスコーヒージャパンが店舗を開業し、停留所にあった食堂や談話室などがカフェスペースに生まれ変わった。
 当時はサンルームの役割も果たしたという日当たりの良い廊下も残る。和洋折衷が主流だった時代の建築として貴重な、純洋風の意匠が現代に受け継がれた。店舗設計に携わった1級建築士の岩元俊輔氏は、「真ちゅうのフレームなど、通常の店舗では見られない要素がある。空間体験として楽しんでほしい」と話す。
 保存に向けて働きかけてきた有志団体もある。野口英世よこはま顕彰会(染谷優児事務局長)は、「日本の検疫の黎明期を伝える貴重な建物を残す」ことを使命に、各方面と連携して署名活動を展開してきた。一号停留所だけでなく、施設に収蔵されていた幕末偉人の扁額(へんがく、名称や文字を記した額)など、貴重な資料の保存も訴えた。
 一号停留所は移築され、資料は国が収蔵することになった。染谷氏は、当時の面影を残した移築を喜ぶ。「海水浴や散歩を目的とする人々の目に触れる。スタバの人気も驚くほどだ」。今後は年に数回、一号停留所で検疫の歴史や野口の働きを伝えるイベントも計画する。
 「開国以降、各地の港町に建てられた検疫所で唯一現存する施設だ。コーヒーカップを傾けながら建物の雰囲気を感じつつ、検疫の重要性を改めて学ぶ場になってほしい」と思いを語る。
 横浜検疫所の小倉義之総務課長は「検疫所は、感染症が治まると世の中の関心が薄れてしまう。検疫の歴史と併せて、貴重な遺構を後世に残せるのであれば、越したことはない」と語る。市みどり環境局戦略企画部戦略企画課まちづくり連携担当課長の臼田吉徳氏も「優雅な時間を過ごしながら、歴史を感じてほしい」と話す。
 建物内には、野口の活躍や検疫所の歴史を伝えるパネルが多数設置されている。コーヒー片手に、人々を疫病から守ってきた施設の歴史を感じてみてはいかがだろうか。


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日建連/次期SIPテーマ設定で初要望、スマートインフラ・防災の項目継続を

 日本建設業連合会(日建連、押味至一会長)は、政府の次期(第4期)「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」のテーマ設定で初めて要望活動を行った。9日に蓮輪賢治副会長(土木本部長)が総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)有識者議員の宮園浩平氏(東京大学特別栄誉教授)を訪問。次期SIPのターゲット領域の検討が始まるのを踏まえ、日建連土木本部がまとめた要望書を手渡した。
 2027年度までの現行(第3期)SIPには、「スマート防災ネットワークの構築」「スマートインフラマネジメントの構築」の検討に日建連会員が参画している。日建連は次期SIPのターゲット領域の検討に当たり、「スマートインフラ」と「防災」に関する項目を継続できるよう要望。▽防災課題とインフラ課題に係る独立したターゲット領域の継続的な設定▽技術実証から公共調達・制度適用までを見据えた官民一体の一気通貫支援-の二つを盛り込んだ。
 蓮輪土木本部長は「第3期でSIPで設定されているインフラ課題や防災課題は社会実装の観点からまだ道半ばの状況だ」と指摘。豪雨災害や熊本地震、首都直下型地震のリスクなどを背景に、インフラマネジメントや生産性向上の技術開発の必要性は高い。防災とインフラの課題に対し、独立したターゲット領域の継続的な設定から技術実証、公共調達、制度適用までを見据えた官民の支援を求めた。
 CSTIは3月に策定した第7期科学技術・イノベーション基本計画で17の重要技術領域を決めた。高市内閣も成長戦略として科学技術の重要17領域が合致した形で設定されている。
 宮園氏は「今後これらの領域に対して研究資金をはじめ重点的な取り組みが進められる見通しだ」と展望。次期SIPに向けては「日建連を含む関係者からの要望を踏まえ検討していく。昨今の台風・災害などに対する国民の関心が高まっており、社会的ニーズも考慮して進める」と話した。


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2026年9月10日木曜日

回転窓/上高地のインフラへの心遣い

 北アルプスを代表する登山口の上高地(長野県松本市)が、今年の夏山シーズンもにぎわっている。飲食店が集まる河童橋周辺ならバスターミナルから近く、軽装で行き来できる▼8月は混雑のため、松本駅方面に向かうバスに3時間待ちの行列ができた日があったと聞いた。レアチーズケーキが人気のカフェは、梓川が濁るような雨の日も、片手に傘を持った軽装の観光客と、防水対策が万全の登山者が交互に順番待ちしていた▼上高地には歴史的なインフラが多くある。梓川の砂防のために整備されたアーチ式の釜ケ渕堰堤がその一つ。竣工は1942年。2002年9月3日にアーチ式砂防堰堤として全国初の登録有形文化財となった▼上高地に向かうには、マイカー規制のために新しい釜トンネルをバスなどで通る必要がある。その堰堤を車窓から見ることはできなくなったが、80年以上も地域を守り続けてくれている▼バスターミナルに隣接した上高地インフォメーションセンターに、釜ケ渕堰堤の紹介コーナーが設けられた。大勢の人が集う一画から、大切なインフラの存在を知ってもらおうとする心遣いがうれしい。


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国土政策研究会/東北地方シンポ開く/インフラの将来像を展望

 国土政策研究会(谷口博昭会長)は、東北地方シンポジウム2026を仙台市青葉区のハーネル仙台で8日に開いた。「東北地方の未来を支える建設業の役割と課題~東日本大震災から15年。その先の東北へ~」と題し、インフラを取り巻く状況について谷口会長と石川雅美東北学院大学名誉教授が基調講演した。第2部では担い手確保をテーマにパネルディスカッション。約250人の参加者が、東北のインフラを巡る現状と今後の展望に認識を深めた。
 冒頭、東北地域づくり協会の渥美雅裕理事長は「最も深刻な課題は人手不足だ。克服に向けて皆さんと一緒に考えていきたい」とあいさつ。東北地方整備局の小島優局長は「社会資本整備は未来への投資だ。培ってきた経験と教訓をしっかり伝承し、今後に役立てる」と語った。
 基調講演で谷口会長は「東北地方のビッグピクチャーから長期計画、実行へ~国土、インフラと建設業の再生~」と題し、インフラの考え方と進むべき方向性を示した。地方再生の実現には、経済面でも地方が主役になるシステムを取り入れた上で、「地方同士を結ぶ広域ネットワークの充実は国の役割」と強調。10年、20年先の姿からバックキャストする戦略の重要性を説き、「費用便益比が1を下回るとしても必要な事業は実施すべき」と、積極的な財政投資を訴えた。
 石川教授は「震災復興の経験を踏まえたインフラメンテナンスのLastOneMile」をテーマに、地方で深刻化する担い手不足の実態を踏まえた取り組みを論じた。市町村が管理する小規模橋梁は建設年次や設計が不明なものが多く、職員不足の影響から補修が遅れていると指摘。「周辺自治体と技術職員を融通する仕組みづくりや、インフラメンテナンスに民間の知見を取り入れる体制整備を急ぐ必要がある」と力を込めた。

 ◇キーワードは「体験」/担い手確保の道筋探る
 パネルディスカッションのテーマは「震災の経験を踏まえ、東北の未来を支える社会基盤整備と担い手を考える」。各パネリストが問題提起し、解決策を探った。
 東北整備局の中尾吉宏企画部長は、担い手不足を「難局」と捉え「東日本大震災で得た多くの知見に加え、さまざまな主体がそれぞれにできることを持ち寄っていくべき」と連帯の重要性を語った。
 仙台市立仙台工業高等学校の春日川孝校長は「将来を考える中学生の時期に、達成感を得られる現場体験実習は効果的」とし、建設業と学校の連携を訴えた。
 仙台建設業協会の深松努会長は、杜の都建設協同組合を事例に、地域を守り続ける上で協同組合の有効性を解説。東日本大震災を経験して入社した社員は「建設業の尊さを知っているから辞めない」とも話した。
 建設コンサルタンツ協会の田澤光治東北支部長は「地域に精通したコンサルの役割は大きくなっているが、若手の離職者が多い」と危機意識を表明。これを受けて石川教授は「メディアとの親和性が高そう」とし、広報活動に連携を深めることを提言した。
 アニメーションを通じ、子どものキャリア形成を支援する「未来補完計画プロジェクト」実行委員会の岡野哲也事務局長と、ソーシャル・デザイナーズ・ベースの山田菊子取締役兼COO(最高執行責任者)は、子どもや女性に向けた広報戦略の必要性を伝えた。


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国交省/建築関係行政手続き、28年までに電子で一元化/概要書廃止し手間削減

 国土交通省は、建築関係のあらゆる行政手続きを対象に、オンライン対応の環境を2028年までに整える。民間の指定確認検査機関や建築主事を置く地方自治体が共同利用できる建築確認の「電子申請受け付けシステム」の機能を段階的に拡張。各手続きを一元的に扱うプラットホームとして運用する。これに合わせ提出書類の様式を合理化。申請書と一緒に提出する建築計画概要書などの「概要書」を廃止し、申請者の二度手間をなくす。
 共同利用のシステムは、自前でオンライン化できない審査機関に利用を促している。これまで電子化にほぼ未対応だった自治体の利用を想定しており、今月時点で特定行政庁440団体のうち約7割の304団体まで利用が広がっている。
 25年4月の運用開始当初は建築確認に限定されていた対応手続きは、完了検査・中間検査、構造計算と省エネの適合性判定の申請に拡大している。
 27年4月を目標に、自治体への定期報告や建築工事届、許可・認定といった手続きまで一元的に扱う予定。自治体の台帳システムとの連携を前提に、建築計画などの概要情報をオンラインで閲覧できるシステムを開発し、28年4月の供用開始を目指す。
 概要書の廃止は、同じ内容の書類提出を求めないワンスオンリー化の一環。建築確認申請書や定期調査・検査報告書に概要書の内容はほぼ含まれていることから、閲覧用の概要情報を申請書・報告書から切り出しやすい形で様式を見直す。関係法令を変更する意見募集手続きを進め、10月には公布。概要情報のオンライン閲覧の開始を見込む28年4月に施行する。
 全国どこでも一連の手続きをオンラインで可能にするため、共同利用のシステムの一層の普及が求められる。自前でオンライン化に対応する自治体でのシステム改修も急がれる。オンライン対応の広がりは、建築確認にBIMデータを活用する「BIM図面審査」と、次のステップとして29年4月に開始する「BIMデータ審査」に対応する審査機関側の環境整備にもつながる。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187560
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ガイアート/海洋生物育成ブロック題材に教育絵本制作/海の環境問題など解説

 ガイアートは、藻場を再生して海洋生物が住み着く仕組みを子どもたちに伝える取り組みとして、教育絵本『海の救助隊 モバタートルズ』を制作した=写真(ガイアート提供)。自社で開発した生態系を整えるためのブロック「モバブルー」をモチーフにしたキャラクター「モバタートルズ」が登場。藻場や海の生き物を育て、守っていく大切さなどを伝える。
 神奈川県大磯町の小中学校や学校図書館に配布する。同町の小中学校ではブルーカーボン教育の中でモバブルーが紹介されたことがある。絵本を通じて子どもたちに海の環境やブルーカーボンを学んでもらう。高校や自治体、漁業関係者、大学・研究機関、環境イベントなどにも紹介する。
 モバブルーは、道路建設で培ったコンクリートや施工の技術を海洋環境分野に応用した。藻場や海の生物の生息環境づくりを目的としている。福井県内の高校が取り組むアマモ再生活動に使われている。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187554
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福岡市/南地域交流センター基本計画案/延べ6800平米、BTO方式

 福岡市は9日、南区の西南部地域で計画する「南地域交流センター(仮称)」の基本計画案を公表した。多目的ホールや体育館、図書館分館などで構成し、建物規模は延べ6800平方メートル程度を想定。財政負担の平準化や民間のノウハウの活用などの観点から事業手法はBTO(建設・移管・運営)方式のPFIを採用する。2027年度に事業者選定手続きを開始し、33年度ごろの供用を目指す。
 同日の市議会総務財政委員会で報告した。
 若久池(南区屋形原、約2ヘクタール)を造成して地域交流センター、駐車場、近隣公園、治水施設を整備する。
 建物は3階建てを想定。床面積の内訳は▽多目的ホール1100平方メートル程度▽会議室等300平方メートル程度▽体育館約1400平方メートル程度▽図書館分館700平方メートル程度(開館時蔵書数約6万冊)▽市民ロビー700平方メートル程度▽管理スペース・共用部2400平方メートル程度▽防災備蓄倉庫200平方メートル程度。
 外部空間として地域のイベントなどに利用できる屋外広場や約200台の駐車場なども設ける。
 BTO方式を採用した場合の総事業費は施設整備費約69億7000万円、15年間の管理運営費約22億8000万円、金利その他約24億9000万円の計約117億4000万円を見込む。設計・工事期間は29~33年度。
 整備計画検討業務は日本総合研究所が担当。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187559
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話題の技術/スパイダープラス「資機材情報管理システム」/電子タグを活用

 スパイダープラスが開発した建設現場の資機材情報管理システムは、現場管理者の業務削減に効果を発揮する。無線自動識別(RFID)タグを使い、搬入や配置など資機材の流れを一元的に把握できる。手作業に頼り、所在不明や手配漏れが頻発する現場のあしき慣習を改め、業界の「共通資産」となる仕組みを目指す。
 資機材情報管理システム「S+Trace(エスプラストレース)」は3月から提供している。デジタル管理を先行する高砂熱学工業の監修を受けて開発した。ウェブアプリで納期や数量を調整・管理するほか、RFIDタグを使って納品した資機材の管理・追跡を行う。在庫や施工、検査の進捗も把握できる。
 一つの現場で扱う資機材は数万点に及ぶケースが多い。そこで資機材一つ一つにRFIDタグを貼り、リーダーをかざすことで、目視できない場所にあるものも追跡できるようにした。個体を識別することで、取り違いや誤配、紛失を防ぐ。確実なトレーサビリティー(追跡可能性)を確保し、資機材を探すための手間や手戻りによる工期遅延のリスク、原価の流出も抑える。
 高砂熱学工業の現場で計3万時間以上運用した結果、現場管理者1人当たりの1日平均業務時間を24分削減した。総削減時間は3万2716時間。フルタイム勤務の約13人分に相当する。
 担当者は「資機材一つ一つの状態をリアルタイムで把握するニーズがあった」と開発の背景を説明する。現場管理者の経験や勘に頼ることで、資機材の所在不明や手配漏れが常態化していた状況を改める。2024年度に導入された時間外労働の罰則付き上限規制も背景にある。
 システムは全社レベルの運用を想定する。購入を希望する企業は、まず単体のモデル現場で試行し本格導入の是非を判断する。価格は現場の規模や管理者の人数などを踏まえ、個別に見積もる。
 現在は数社のサブコンに加え、ゼネコンからも引き合いがあるという。納期の回答などを担うサプライヤー側には、情報共有の一環としてシステムの構築に参画してもらう。資機材のサプライチェーン(供給網)に関わる事業者が情報を共有、利用できる共通データ基盤の構築も見据える。
 主力サービスの建築図面・現場管理アプリ「SPIDER PLUS」との連携も探る。蓄積した情報を図面にマッピングできる同アプリの機能と組み合わせ、さらに使いやすいシステムを目指す。
 別の担当者は「データを一元管理できれば、ユーザーにとってもメリットがある。施工管理と資機材管理をシームレスにつなぎ、業界全体の生産性向上に貢献したい」と話す。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187549
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2026年9月9日水曜日

建築学会/2026年度大会が開幕/会場は広島市の安田女子大学

 日本建築学会(小野田泰明会長)の2026年度大会が8日、オンラインで開幕した。メインテーマは「Play‘ Play‘ Play 建築の未来を考える4日間」。9~11日は広島市安佐南区の安田女子大学で対面開催となる。約1万1000人の参加者を見込む。
 開会式で大会実行委員長の田中貴宏氏は「メインテーマの『Play』には、遊びのような柔軟な思考や試行錯誤が建築を未来へ一歩進める原動力になるという思いを込めた」と説明。田川浩大会委員長は「建築はさまざまな分野で大きな変革期を迎えている。このような時代だからこそ、関係者で知恵を絞り未来を議論することが必要だ。大会が未来への具体的なアクションにつながることを期待する」と呼び掛けた。
 小野田会長は「建設費の高騰や人口減少といった問題に直面する中、建築という職能がこれからの社会をどう改善し、未来につなげていけるかが非常に重要だ。このような可能性が開けたテーマを皆さんと一緒に議論できることを楽しみにしている」と充実した大会に期待した。
 学術講演発表題数は7091件、建築デザイン発表会の発表題数は312件を予定。パネルディスカッションなど40件の研究集会も開かれる。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187513
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回転窓/ととのう住まい

 過熱気味だったサウナブームが、新たなフェーズに入っている。ライト層が混雑や価格高騰を理由に落ち着きを見せる一方、月に複数回利用するヘビーユーザーを中心に、サウナを自宅に導入する動きが広がっているそうだ▼北欧サウナ製品の輸入・販売を手掛けるスタートアップ、totonouによれば、ここ数年で自宅への導入件数は増加。特にデベロッパーによるマンションへの導入が目立つという▼サウナは高温で交感神経を優位にし、血流を活性化させる。心身のリフレッシュに効果的。ブームの熱が冷めても、サウナそのものが消えるわけではない。一時の娯楽から、暮らしに組み込まれる住宅設備へと姿を変えつつある▼大家にとっても、空室率の改善や家賃アップが期待できる。利回りの良い投資手段として注目され、通常のドライサウナに加え、ミストサウナや専用の水風呂など、設備を充実させる動きもある▼賃貸住まいで引っ越しを計画している小欄も、サウナ付き物件に興味津々だ。家賃は少々高くても、満足感が味わえる時間が付いてくる。そう考えれば、「ととのう」住まいも悪くないかもしれない。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187523
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民間発注者、半数は発注見送り「増えた」/コスト増許容できず/国交省調査

 不動産業や住宅メーカー、電力会社などの民間発注者に工事の発注状況を聞いた国土交通省の調査で、計画通りに工事を発注できなかったケースが直近で「増えた」との回答が半数を超えた。物価・人件費の高騰や資材の調達難によるコスト増を許容できなかったり、受注者側の技能者が不足したりしていることが理由に挙がる。発注見送りの防止策として早めに対応可能な建設会社を確保する動きがあるが、コスト増分を見積もりに上乗せしている発注者は3割弱と少なめだ。
 2025年度の「適正な工期設定等による働き方改革の推進に関する調査」の一環で、不動産協会や住宅生産団体連合会などを通じ2~3月に調査を依頼。24年12月以降の発注動向を55社が回答した。
 発注を見送った工事があるのは約3割の16社、一部工事で規模縮小・延期があったのは約2割の12社だった。このように計画通りの発注ができなかったのは22社あり、その半数以上の12社は以前より発注できなかった工事が「増えた」とした。特に不動産業は、他業種より多い5社が「増えた」と回答している。
 工事を発注できなかった際の理由は「コスト増を許容できなかった」が7割近くを占める=表参照。現場の人員不足を理由とする発注者が次いで多い。電気事業やガス・熱供給事業などの発注者からは、希望する工期設定が困難だったとの理由も挙がる。
 全55社に発注見送りの防止策を聞いたところ、「早めに建設会社を抑える」が約5割の29社で最多。従来は取引関係になかった建設会社に依頼するなど「協力会社を増やした」のは約4割の21社、物価・人件費の高騰などに合わせて「建設コストの見積もりを上げた」のは約3割の15社だった。
 発注工事の工期設定の状況は、回答した48社のうち「あまり変化がない」が約5割の25社。「長い工期が増えている」との回答は約4割の21社だった。工期の長期化の要因について回答した21社のうち、約6割の12社は「資材・人員の不足や調達遅延」と答え、「適正な工期の見積もり」との回答は約3割の7社にとどまる。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187521
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錢高組/ウガンダで地域貢献/住民と協働し道路補修

 錢高組がウガンダで施工中の農業土木工事に関連し、道路再生などの地域貢献に力を注いでいる。途上国の道路整備を支援するNPO法人の道普請人(京都市下京区、木村亮理事長)と協働。住民とも協力し、未舗装だった同工事現場周辺で土のうを活用した手づくりのコミュニティー道路を約300メートル整備した。
 8月14日に現地で活動完了を記念する式典が開かれた。国際協力機構(JICA)の大崎光洋ウガンダ事務所長ら多くの来賓も出席。錢高組の担当者が道路補修事業に参加した住民に修了証書を手渡した。
 同社は、ウガンダのブランブリ、クウェーン両県にまたがるエリアで「アタリ流域地域灌漑(かんがい)施設整備計画」を施工中。無償資金協力事業でJICAは実施機関、ウガンダ農業畜産水産省が事業主となって展開。2027年1月までの工期を予定する。
 コミュニティー道路の整備に参加したのは、地域の水利組合加入者から選ばれた約50人。このうち3分の1以上を女性が占める。赤土を安価で調達できる土のう袋に詰め、系統的に敷設・転圧して軟弱地盤を強化する工法を採用した。住民自身の手による整備と維持管理を可能にすることに主眼を置いた。参加者には1日当たり1万5000シリング(約600円)の手当を支払い、雇用創出にも貢献している。
 道路整備以外にも多様の地域貢献活動を展開。住民を対象にした家計の金融リテラシー教育に加え、燃料効率に優れた省エネタイプのかまど建設や地域の森林回復を目的とする植樹活動でも協働した。
 アタリ流域地域灌漑施設整備計画は、錢高組にとってウガンダで5件目の施工となり、直近の7月には無償資金協力事業の「カルマ橋架け替え計画」も受注した。今後も現地のインフラ工事と共に、さまざまな伴走型の地域貢献活動を通じ事業効果を最大限高めていく。


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東北財務局/川内住宅の建て替え検討/概算67億円でBTO方式想定

 東北財務局は、仙台市にある合同宿舎・川内住宅の建て替えを検討している。2027年度予算概算要求の各府省営繕計画書に盛り込んだ。BTO(建設・移管・運営)方式のPFI事業を想定し、全体計画額は67億6496万8000円と試算した。計画工期は28~33年度(事業期間は28~40年度)を見込んでいる。担当者は「計画を具体化するため予算要求したが、施設計画や詳細なスケジュールは未定」と話す。
 同計画書によると施設規模は、宿舎がRC・W造7階建てなどで延べ9261平方メートル。W造平屋200平方メートルの集会所、同500平方メートルの自転車置き場を含む。
 市中心部西側の青葉区川内元支倉にある川内住宅は、昭和40年代後半から50年代前半にかけて建設した。敷地面積は約3・8ヘクタール。7棟のうち5棟が休止中で、東側の2棟に入居者がいる。老朽化したため、合同宿舎として新営を計画するが、配置計画や構造規模などはこれから詰める。詳細なスケジュールも今後に固める。
 既存施設は建設当時の社会情勢を反映し、子育て世帯の入居を想定して複数の居室を備えた間取りが多い。建て替えに際しては、間取りも近年のニーズを踏まえて供給する方針だ。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187520
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KDDI/スターリンク利用の通信エリア構築ソリューション/NETIS登録で拡大

 KDDIが提供する通信エリア構築ソリューションが、国土交通省の新技術情報提供システム「NETIS」に8日付で登録された。米スペースXの低軌道衛星通信サービス「スターリンク」を、基地局と基幹通信網をつなぐ中継回線として利用。従来は通信設備が設置できなかった山間部に点在するダムやトンネルなどの建設現場を念頭に、大規模な国交省直轄工事や自治体の小規模工事まで幅広く展開する。
 通信エリア構築ソリューションの「au Starlink Station」として、主に自治体や企業に提供してきた。高速・大容量・低遅延の通信規格であるLTEを搭載し、最大5キロにわたる広範囲の通信エリアを確保。遠隔臨場の遅延をほぼ解消し、工事関係者の確認作業にかかる移動や立ち会いの時間を減らす。ドローンによる3D測量や建設機械の遠隔操作といったソリューションを安定的に稼働させる。
 現場作業の安全や生産性も大幅に向上。障害物に電波が回り込むLTEの特性もあり、山間部やトンネル内など通信圏外だった場所でも携帯電話による音声通話が可能となる。現場に搭載したセンサーやカメラからのデータをリアルタイムで伝送し、危険区域への侵入も検知する。工程の進捗に合わせて通信エリアも柔軟に拡張でき、持続可能な通信環境を構築していく。
 同社は、公共工事の入札や成績評定で加点対象になるNETISの登録を機に、国や自治体の幅広い案件を中心に通信エリア構築ソリューションの普及を目指す。建機・車両の遠隔操縦やロボットによる作業の自動化を後押しする。工事だけでなく、ドローンも活用した遠隔点検などメンテナンスの効率化にも貢献。現場のDXソリューション創出を加速させる。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187507
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2026年9月8日火曜日

回転窓/THIS IS THE WAY.

 「記者の本道とは何か」と問われれば、「言葉を突き詰めることだ」と答えたい。資料を右から左に移しただけの記事なら、生成AIでも十分に文章にできる。記者だからこそできるのは、人と向き合い、事実の重みを見極め、言葉を一つ一つ選び、読者の胸に届く文章へ丹念に磨き上げることだ▼どんな言葉を選ぶかには、その人の知性も、覚悟も、誠実さもにじむ。だからこそ、一語を決しておろそかにしてはいけない。記事の存在価値は、記者自身の姿勢でおのずと決まる▼似た言葉を並べるのではなく、最も正確で、最も強く、最も伝わる一語を探し抜く。その執念に、記者の覚悟と力量が宿る。文章を瞬時に生み出せる時代だからこそ、言葉に責任を負う人間の価値は高まる▼楽な言葉に逃げず、凡庸な表現で済ませない。一本の記事を自分の仕事だと思って心血を注ぐ。仕事に誇りを持つとは、肩書を誇ることではない。誰にも気づかれない一語まで、決して手を抜かないことだ▼言葉と事実を突き詰める。そのために、自分自身にも妥協しない。その積み重ねこそ記者の本道であり、胸を張って仕事をする理由なのだ。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187469
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大阪府/府産材認証制度を創設/公共工事の指定材料にも

 大阪府は府内で生産された木材や木製品の産地、合法性を証明する「大阪府産材認証制度」を創設し、7月1日に運用を開始した。産地証明を中心としていた従来の「おおさか材認証制度」を刷新し、供給から加工・流通までの情報管理と合法性確認を強化した。認証材は府の補助事業に活用し、公共工事でも指定材料としていく予定だ。
 2025年4月に施行された改正クリーンウッド法により、木材を取り扱う事業者に原材料情報の収集や合法性の確認が義務付けられたことに対応。信頼性を高めて利用拡大を促し、府内森林資源の循環利用や林業・木材産業の持続的発展につなげる。
 制度では府の認定を受けた事業者だけが、トレーサビリティー管理票などを用いて産地と合法性を一体的に管理し、府産材として証明できる。認定区分は▽素材生産者▽原木取扱事業者▽木材加工流通事業者-の三つ。
 具体的には、素材生産者が伐採造林届け出書などの証明書と管理票を原木取扱事業者に渡し、その後も加工・流通の各事業者が管理票をリレー方式で引き継ぐ。取引先や樹種、数量、合法性の確認状況といった記録は5年間保存し、府産材と他の木材が混在しないよう分別管理する。
 認定事業者は1日現在、素材生産者5者、原木取扱事業者10者、木材加工流通事業者18者。複数区分で認定を受けた事業者を除く実数は22者で、認証の有効期間はいずれも29年3月末まで。
 本年度は府産材の使用量に応じて木造一戸建て住宅の設計を支援する「おおさか木の家」木材利用促進事業に認証材を活用する。多くの府民が使う商業施設や交通施設の内外装の木質化を支援する「民間施設における木質空間整備事業」でも使用につなげる。
 従来の「おおさか材認証制度」は新制度への移行に伴い、27年3月末で廃止する。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187481
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東京建物/トフロムヤエスタワー、10日オープンへ/25年かけてビル整備

 多くの鉄道路線やバスを結ぶ国内最大級の交通ハブ・東京駅(東京都千代田区)に直結する延べ22・5万平方メートルの大規模複合施設「TOFROM YAESU TOWER(トフロムヤエスタワー)」が10日にオープンする。立地する場所は老朽化した中小規模のビルが立ち並び、道幅も狭く、防災上の課題を抱えていた。東京建物は再開発に向け250人にも上る地権者と調整。25年かけてビルを整備し開業にこぎ着けた。
 トフロムヤエスタワーの所在地は中央区八重洲1の6の1。再開発プロジェクトは「東京駅前八重洲一丁目東B地区市街地再開発組合」が施行した。東京建物は再開発組合の一員として参画した。
 ビルはS・RC・SRC・CFT造地下4階地上51階建て延べ22万5000平方メートルの規模。基本設計は日本設計、実施設計を大林組、施工は大林組・大成建設JVが担当した。2月にビルが完成し、5月には劇場とホール・会議場がプレオープンしていた。
 東京建物の小澤克人社長は7日に都内で開いた説明会で、建築費の高騰が続く現状に触れ「長い年月をかけて行う再開発事業には大変な障害になっている」と説明した。他社が手がける再開発では計画の中止や工事の延期が起きている。「東京建物としては、防災上の観点からまちの再生や機能更新は必要不可欠だと考えている。トフロムヤエスのようにこれからも地道にまちの再生に取り組んでいきたい」と述べ、地権者を始めとした関係者と強固に連携し、再開発に取り組む姿勢を示した。
 ビル内では吹き抜けを取り囲むように立体的に店舗を配置した。2階の専門店ゾーンには知る人ぞ知る名店が軒を連ねる「八重洲の路地空間」を整備。低層部の外観は凹凸や隙間を設け、大きさの違うブロックを積み上げたような構成にした。小規模な路面店が連なっていたまちの特徴を立体的に表現した。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187475
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2026年9月7日月曜日

近畿整備局/大阪市で現場ニーズと技術シーズマッチングイベント開く/7社が提案

 近畿地方整備局は4日、建設現場の課題解決に向け、現場ニーズと民間企業の技術シーズをマッチングするイベントを大阪市中央区の大手前合同庁舎で開いた=写真。2026年度は23件の現場ニーズを対象に技術を公募。このうち5件のニーズに対して7技術の応募があり、各企業の担当者が技術の概要や特徴、活用方法などを紹介した。
 国土交通省は、建設現場の生産性向上に向けた新技術の実装を目的に、19年度から現場ニーズと技術シーズのマッチングに取り組んでいる。マッチングが成立した場合は、現場で技術を試行する機会を提供する。
 開会に当たり、青山淳企画部技術調整管理官は「対話を通じて相互理解を深め、新たな技術開発や改良のきっかけの場にしてほしい」と呼び掛けた。
 国営明石海峡公園事務所が求める「樹木の健全性を簡便に把握可能な技術」には、西日本高速道路エンジニアリング四国が「樹木の引っ張り作業により樹木の耐風速を推定する技術」を、三井住友建設が「樹木等デジタル台帳および樹木AI診断システム(treeAI)」を発表した。
 大戸川ダム工事事務所が提示した「AI解析等による樹木調査および資料作成の効率化技術」には、パスコが「UAVレーザー計測による森林調査(森林空間の三次元計測)」の概要を説明。「山間部での通信環境改善技術」のニーズには、西菱電機が「amane Wi-fiを活用した通信環境改善」を発表し、マルチキャリアに対応した通信環境を常時利用できる点などを強調した。
 福井河川国道事務所の「害獣・不審者早期検知技術」には、エイト日本技術開発が「災害被災者・害獣のリアルタイムAI画像解析『S-CATCH』(エスキャッチ)」の特徴を解説。「河川の水位を予測する技術」に対しては、構造計画研究所が「AIを活用した24時間先のリアルタイム河川水位予測システム」、ハイドロヴィーナスが「自律駆動する多点センシングモジュールと予測ソフトの統合システム」をそれぞれ紹介した。
 各企業の発表を受け、ニーズを提示した近畿整備局が感想や意見を述べた。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187414
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回転窓/「柔(やさ)しく剛(つよ)く」

 広島市に拠点を置く学校法人の安田学園は、〈柔(やさ)しく剛(つよ)く〉を学園訓に掲げる。前身となる広島技芸女学校の創立は1915年にさかのぼり、昨年に110周年を迎えた▼創立者は女子教育の発展に尽力した安田リヨウ。「人格の完成を目指して、学術や技能を磨き、徳性を身につけ、いかなる境遇にあっても、女性らしい柔しさと、剛い意志をもって、社会に貢献できる心身ともに健全な教養ある女性を育成すること」。こうした教育理念は変わらず受け継がれている▼安田学園が運営する安田女子大学(広島市安佐南区)に昨年4月、全国の女子大で初めて理工学部が開設された。新設3学科の一つが建築学科。2年次から「建築」と「空間デザイン」のコースに分かれて専門性を高める▼創立140周年を迎えた日本建築学会の2026年度大会は8~11日、安田女子大を主会場に開かれる。女子大での開催は、1970年の日本女子大学以来という▼安田女子大理工学部の新棟は、帆船をモチーフとした外観デザインが特徴だ。市北西部の丘陵地に広がるキャンパスが、全国からの大会参加者を迎えてくれる。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187425
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凜/新光重機本社建機第一事業部・加瀬亜矢子さん/笑顔と誠実な対応で信頼築く

 窓口や電話で顧客に接し、注文を受けた重機、機材の手配などを担当するフロント部門に長く従事している。千葉県にある各拠点のフロント部門は全員が女性。「当社の売り」という120%の笑顔と誠実な対応を心掛けている。
 「こういう工事に使いたい」「今すぐ借りたい」と、さまざまな注文が続いて届くこともある。「代替案を含めて用意できるか、できないか」。厳しい競争の中での仕事ながら「営業所をひいきにしてくださる得意先や、名指しで注文の連絡をくれるお客さんがいてくださる」のが励み。分け隔てなく誠実に丁寧に顧客と向き合おうと決めている。
 航空会社の電話対応やあいさつなどを学ぶ研修を行うなど、フロント部門を統括する立場からも若手の教育に携わる。職場のルールづくりも担い、「お客さんとの距離が近いからこそ、何ができるか」を追求したいという。
 レンタル需要の盛り上がりや、災害復旧での重機の活躍、自動・遠隔対応の最新鋭機の引き合いなど、市場の変遷を見てきた。1日に開所した千葉N/Tテクニカルフィールド(千葉県印西市)の業務も担当する。「工事現場で働いているわけではないけれど、暮らしを支えるインフラに貢献する会社と仕事」が誇りであり、やりがいがある。千葉ロッテマリーンズの熱心なファン。休日は応援に力を込める。
 (フロント部門フロント副統括兼柏営業所フロント長、かせ・あやこ)


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187430
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国交省/受発注者間でAI活用/ASPに機能搭載、直轄現場の業務効率化

 国土交通省は、直轄工事・業務でAIを利活用できる環境の整備を加速する。受発注者間の情報共有システム(ASP)にAI機能を搭載し、直轄現場での業務効率化やコミュニケーションの円滑化につなげる考え。設計図書や工事関係書類などをAIで読み込み可能なデータ形式に順次切り替え、PDF主体の納品形態を見直していく。基準・規格値と現場データの照合を支援する「AI臨場」の実現を目指す。
 インフラ分野のAI実装の取り組み方針を4日に公表した。AIを「人の能力を拡張させ生産性向上を加速する基盤」と位置付ける。直轄事務所など現場レベルでの徹底したAI活用、産学官の協働による現場データの整備・連携の強化などを柱に施策を具体化する。AIで機械やロボットを動かすフィジカルAIの現場導入も柱の一つに掲げ、同日には中長期的な導入戦略の当面の方向性も明らかにした。
 具体的な施策として人材・組織体制やAI利活用環境の構築、データ基盤の確立を急ぐ。特に、受発注者双方の現場業務の在り方を大きく変えるのがASPの機能拡張だ。国交省は2027年度にも直轄工事に適用するASPの機能要件にAIを活用した機能を追加し、民間の各ベンダーにサービス拡充の対応を促す。同時に、共通仕様書などの設計図書や、受注者が提出する工事打ち合わせ簿などの工事関係書類を、AIで読み込み可能な構造化データとして整備する。
 先行的に土木工事共通仕様書を構造化した形式で公表した。受注者が提出する書類・成果物のデータ形式も追って整備していく方針。発注者が定める書類の様式に沿ってPDF化する手間などが省かれ、ASP上でデータを効率的に扱えるようになる見通しだ。同じようにASPを導入する地方自治体発注工事への波及効果も期待できる。
 組織面では整備局・事務所ごとの推進体制を順次設置し、現場での実践・検証・改善を主導。現場職員がAIを実務で使うツールを充実させ、人材育成にも応用することで若手の現場対応力と専門的判断力を継続的向上に生かす。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187423
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西新宿六丁目西・新宿中央公園北西地区再開発/31年度にビル着工/準備組合

 東京都新宿区の高層ビル群が広がる西新宿エリアで延べ6・3万平方メートル規模の再開発ビルを建設する計画が進行している。準備組合が検討する「(仮称)西新宿六丁目西・新宿中央公園北西地区第一種市街地再開発事業」は事業協力者として東急不動産が参画。2031年度の着工を目指す。新たなビルは周囲のスカイラインと調和したデザインとする。
 再開発事業の計画地は西新宿6(敷地面積約4100平方メートル)。都営地下鉄大江戸線・都庁前駅から北西に約400メートルの場所にあり、新宿中央公園の北側に近接する。再開発ビルはRC造地下2階地上39階建て延べ約6万3000平方メートルの規模、高さが160メートルとなる。
 東急設計コンサルタントが都市計画コンサルタントを担当し、デザインアーキテクトはホシノアーキテクツ。27年度の都市計画決定を想定している。工期は37年度までを予定する。
 再開発ビルは1階に店舗や駐車場、住宅とオフィスのエントランスを配置する。2階は店舗フロア、3階は駐車場、4階は事務所を計画。7階は共用スペースとし、8~39階に約400戸の共同住宅を設ける。
 ビルの外観は曲線平面を生かし、水が流れるようなイメージとする。ビルの頂部には夜間照明を設ける。敷地を緑化し、新宿中央公園の緑と連続した空間を形成する。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187428
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淺沼組/建物の揺れを高精度に予測する手法開発/地震後の安全性を診断

 淺沼組は加速度センサーを使って建物の揺れを高精度に予測する手法を開発した。従来よりも設置センサー数を少なくでき、導入・運用コストを削減できる。同社が展開する地震モニタリングシステムに実装し、低コストで地震後の建物安全性診断を提供できるようにする。
 地震モニタリングシステムは建物に設置した加速度センサーが地震時の揺れを即時に分析し、建物の安全性といった診断結果を通知するシステム。システムを構成する技術のうち、少数の加速度センサーの測定値から建物の揺れを予測する技術を開発した。
 加速度センサーは、1階と最上階など一部への設置で済み、全階に設置する必要がない。設計図面に基づく建物の振動特性からセンサーを設置していない他階の揺れを解析的に予測する。建物の構造や規模に関係なく設置できる。センサーは手に収まる小型サイズのため、設置場所を選ばない。
 5階建て建物の全階にセンサーを設置した場合と比較すると、導入コストを約35%、運用コストが約60%削減できる。コスト面での導入ハードルを下げる。
 地震発生後の建物の安全性診断には複数の手法がある。このうち応急危険度判定は技術者の目視に頼るため、判定までに時間がかかったり、判定結果にバラつきが生じたりする点が課題だった。従来の地震モニタリングシステムは、診断精度を高めるため全階に加速度センサーを設置する必要があり、多額のコストが普及のハードルとなっていた。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187426
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2026年9月4日金曜日

回転窓/時代を映す近現代建築

 2026年は昭和元(1926)年から満100年に当たる。この間、日本の建築は技術や生活、社会制度の変化に応じて姿を変えてきた。近現代建築は時代の変化とともに、日本の社会や文化を映し出してきたといえよう▼近現代建築の記録と保存に取り組む学術団体「DOCOMOMO japan(ドコモモ・ジャパン)」が1920年以降の国内建築を対象に、歴史的・文化的に価値ある建築を00年から選定している。25年には選定建築が300件を超えた▼第1号の「一連の同潤会アパートメントハウス」(26~34年竣工)は現存していない。300件のうち4分の1近くの約70件が文化財や景観形成建造物などとして保存されている。だが、残念ながら40件ほどは姿を消している▼将来にわたり継承すべき魅力あふれる建築を広く伝えようと、300選選定記念展覧会が国立近現代建築資料館(東京・湯島)で始まった。2部構成で約100件を図面や模型などで紹介する▼時代の変化に応じ再生・継承された選定建築もある。近現代建築をどのように使い続け、その価値を次代へいかに伝えるか考える機会にしたい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187378
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ロッテHD/新大阪駅近くの社有地にライブハウス整備/多拠点化視野

 ◇エンタメノウハウ、新球場に展開も
 ロッテホールディングス(HD)は社有地を活用したライブ・エンターテインメント事業に乗り出す。初弾は野村不動産と組み、新大阪駅(大阪市淀川区)近くにスタンディング時の収容人数が1590人のライブハウスを建設。2028年3月のオープンを予定する。新大阪を起点に主要都市の社有地にライブハウスなどを自社開発する。その後は他社資本やライセンス契約などを活用し、施設数を増やす。
 3日に大阪市内で開いた会見で、ロッテHDの玉塚元一社長兼最高経営責任者(CEO)が明らかにした。ライブハウス「BEAT PARK OSAKA(ビートパーク大阪)」は、大阪市東淀川区西淡路1の3の7ほかに建設している。敷地面積は1727平方メートル。新大阪駅の東側、徒歩3分の場所に位置する。ロッテHDが保有する土地に、同社と野村不がライブハウスを開発し保有する。建物はRC一部S造4階建て。設計は日建設計。前田建設が施工する。
 ロッテの集客力やコンテンツ力と、野村不の開発・運営力を組み合わせ、エンタメ業界で新たな価値を生み出す。施設の運営を担う共同出資の「BEAT PARK OSAKA」も設立した。
 ライブ・エンタメの市場規模はコロナ禍で一時落ち込んだものの、その後は回復し、35年に1兆円を超える見込みだ。玉塚社長は「ビートパークでトライアルし、行けるとなれば、大きく展開したい」と話した。傘下の千葉ロッテマリーンズは今後、本拠地のスタジアムを移転する。新スタジアムには多くのエンタメ要素を盛り込む方針で、「新スタジアムに向けたさまざまなノウハウも蓄積したい」と、ライブ・エンタメ事業に進出する狙いを説明した。
 野村不は、拡大するエンタメ・プロスポーツ市場を取り込むため、ホールやアリーナの整備・運営に力を入れている。京都駅近くに4月、エンタメ施設を開業した。同社の松尾大作社長は「新大阪を文化やエンタメの発信拠点にすることで、新たな人の流れを生み出し、活性化につなげたい」と話した。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187379
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修成建設コンサルと九電ドローンサービス/倒木の未然防止技術で業務提携

 修成建設コンサルタント(大阪市北区、木村浩幸社長)と九電ドローンサービス(福岡市中央区、本田健一社長)は、枯れ木調査と倒木診断技術の高度化、社会実装を加速するため、業務提携を結んだ。九電ドローンサービスのドローン運用とAI解析の技術、修成建設コンサルタントのインフラ維持管理やCIM活用のノウハウを融合し、通行止めや事故の要因となる倒木を未然防止するための新たな点検・診断技術の全国展開を目指す。
 2日に業務提携に関する覚書を交換した。
 九電ドローンサービスはドローンの空撮映像から可視画像と、植物の葉が持つ光の反射特性を利用して植物の量や活性度を表す指標「NDVI」画像を取得し、AI解析システムと組み合わせることで枯れ木を検知する「枯れ木検知AIサービス」を開発。
 修成建設コンサルタントは2025年度に近畿地方整備局奈良国道事務所管内の道路防災点検業務の一環で、九電ドローンサービスの枯れ木検知AIサービスを組み合わせた調査を実施。調査データを活用して伐採優先度の検討や維持管理計画の立案、GIS(地理情報システム)データの連携なども行った。修成建設コンサルタントによると同業務では目視で行うのに比べ作業時間やコストが最大30%程度削減できたという。
 インフラの維持管理に有効な技術であることが確認できたため、両社では技術の確立や高度化、社会実装、技術を活用する業務での体制構築、広報活動などに連携して取り組むための業務提携を締結した。
 今後、システムの構築やマニュアルの作成を進め、おおむね2年程度での国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)への登録を目指す。
 福岡市内で取材に応じた本田社長は「倒木によって道路や鉄道といったインフラの機能が停止することが社会問題化している。両社の技術を組み合わせて社会課題の解決に貢献したい」と話した。木村社長は「災害や事故を未然に防ぐという観点で建設コンサルタントとしての使命を果たしていきたい」と述べた。


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国交省/ICT導入補助拡充へ/27年度予算で要求、復興期の建築現場も支援

 国土交通省は、地域建設業の災害対応力の強化や生産性向上につながるICT機器の導入を補助する「建設市場整備推進事業費補助金」の関連経費を2027年度予算の概算要求に盛り込んだ。従来は災害時の応急復旧段階でのICT活用を前提としたが、復興段階の住宅建築現場での取り組みも支援する方向で補助対象を拡充する。過去2回の交付申請時は予算額を上回る応募があった。業界側のニーズの高さを踏まえ、さらなる増額確保を目指す。
 補助制度は24年度補正予算で創設され、25年度補正予算でも続けて措置された。各年度の計上額は24年度2億50百万円、25年度3億円。政府全体で「補正予算依存からの脱却」を掲げる中、当初予算化を視野に制度継続への経費を要求した。
 地域の建設業団体や個々の中小建設会社が行う防災訓練でICT機器を導入する費用や、ICT機器の研修の実施費用の2分の1を上限に補助する。復旧作業に複数社が交代で入る場合の円滑な情報共有や、二次災害リスクの高い被災現場の安全確保などへの活用を想定。ICT活用の習熟度を高め、平常時の現場での生産性向上につなげる狙いもある。
 過去2回より補助対象を拡充する予定。建設業団体・個社に限定せず、測量や設計、地質調査など建設関連業の団体・個社が災害対応でICTを活用する場合も対象に加える。災害からの復興を支える地域業界の体制構築に向け、復興段階の住宅建築現場でのICT活用を想定した訓練にも充てることを可能にする。
 間接補助事業の方式を採用し、団体・個社からの補助申請を受け付ける民間の執行団体を選定する。過去2回は全国建設業協会(全建、今井雅則会長)が執行団体となった。補助対象となる業種の拡大を踏まえた執行団体の選定方法も別途検討する。


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東北整備局/FーREI本部棟外建築(福島県浪江町)/大林組に

 国土交通省東北地方整備局は「F-REI(26)本部棟外建築その他工事」の施工者を91億5000万円(税抜き、以下同)で大林組に決めた。8月25日に一般競争入札(WTO対象、総合評価方式技術提案評価型S型、見積もり活用方式)を開札していた。福島県浪江町に整備する「福島国際研究教育機構(F-REI)」のうち、本部棟と本部機能支援棟〈1〉の建築本体を施工する。工期は2028年12月15日まで。
 工事場所は川添中ノ目ほか。施設規模は本部棟がRC一部S造地上4階塔屋1階延べ7874平方メートル、本部機能支援棟〈1〉がRC一部S・W造2階建て延べ3999平方メートル。外構とエレベーター設備を含む。
 予定価格は99億4200万円。入札には同社以外に五洋建設、西松建設、鹿島が参加した。電気設備と機械設備の一般競争入札(WTO対象)は28日に開札する。
 F-REIは創造的復興の中核拠点として、JR浪江駅西側の敷地約16・9ヘクタールに施設群を整備する。復興庁からの支出委任を受け東北整備局が建屋の整備を担当。今後、本部機能支援棟〈2〉、講堂・ホール棟、研究実験棟、エネルギーセンター棟、固有実験施設などの工事を発注する。
 基本・実施設計は、本部棟など固有実験施設以外を日建設計・日本設計・パシフィックコンサルタンツJV、固有実験施設は山下設計・日本工営都市空間JVが担当している。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187386
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2026年9月3日木曜日

回転窓/地域を守る観測・予測技術

 夏休みを終えて久しぶりの学校に向かう小学生が、通学路を楽しそうに、でも慎重に歩いているのを見かけた。先日降った大雨で歩道が損傷してしまい、鋼製のガードレールで仕切った車道が仮の通学路になっているためだ▼今までの歩道は、水路のふたになっていたコンクリート板が陥没し、通行止めのまま。雨水に運ばれて堆積した砂が風に舞うこともあって、通学路は大雨の爪痕がいまだに残る▼2027年度予算概算要求で、気象庁は線状降水帯と台風の予測精度の向上などに11・4億円を盛り込んだ。重要分野の経費を計上する「『強く豊かな日本』投資枠」からの要求や、金額を示さない事項要求もある▼次期の静止気象衛星や、陸上・海上の水蒸気観測などで得た情報の処理能力も高める。予測技術をレベルアップすることで、線状降水帯なら半日前に大雨の可能性が高い市町村を把握するような環境を整えていく▼日本の南海上で発生した台風24号が北上してきた。日本列島上空の秋雨前線に湿った南風が入りやすく、大雨が続く予報が目立つ。観測・予測の取り組みに期待しつつ、この週末も地域の安全を願いたい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187346
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愛知建協、中部整備局と意見交換/価格転嫁の徹底を

 愛知県建設業協会(高柳充広会長)は2日、中部地方整備局との意見交換会を名古屋市中区のホテル名古屋ガーデンパレスで開いた=写真。協会側は、価格転嫁の徹底と実効性確保では市町村や民間事業者へのルールの周知徹底、実効性のある労務費等の確保では建設Gメン等による適切な調査と指導などを要望した。
 冒頭、高柳会長は「地域の守り手としての使命を将来にわたって果たすためには、地域建設業が健全経営を継続し必要な技術者を確保・育成できる環境づくりが必要だ」と述べるとともに「持続可能な地域建設業を実現するためには公共事業予算の確保に加え適正な予定価格の設定、実効性のある労務費確保、円滑な価格転嫁が必要。総合評価方式は品質を確保しつつ、地域建設業が技術力を十分に発揮し過度な負担とならない制度となることをお願いしたい」とあいさつした。
 西村拓局長は「第1次国土強靱化実施中期計画に基づいた事業を推進する。国土交通省の2027年度概算要求は26年度当初予算の1・44倍、25年度補正予算と26年度当初予算の合計との比較では1・35倍となる総額8兆7694億円となった」と説明。第3次担い手3法についても労務費の確保など着実に取り組むとした。
 建設産業は社会の安全・安心を確保し、経済活動を支える基幹産業であるとし「将来の担い手確保、働き方改革、生産性向上は喫緊の課題。建設業に携わる全ての人がやりがいと誇りを持って仕事ができる環境づくりは、発注者である国交省の使命。若者が建設業に魅力を感じ、将来の担い手として参入できるよう協会と連携し、より良い労働環境の実現に向け取り組む」と強調した。その取り組みの一環として「一目でわかる伝わる工事メッセージ大賞」の取り組みを紹介し「小さな一歩だが建設業への理解、人材獲得につながることを期待している」と述べた。
 意見交換のテーマは、▽公共事業予算と事業量の確保▽価格転嫁の徹底と実効性確保▽労務費等の確保に向けた実効性の確保▽総合評価方式の制度改善-の4項目。価格転嫁の徹底と実効性確保について中部整備局は、自治体等の発注機関に対し中部ブロック発注者協議会や入札契約適正化キャラバンなどを通じて周知していると説明。民間発注者に対しても説明会を積極的に開催しているとした。実効性ある労務費確保では「本年度から体制を強化し、適切な価格転嫁など5項目を重点的に調査している」と説明した。総合評価方式についても継続的に見直しを進めているとした。受注後に若手技術者を管理技術者として配置しやすくする「専任補助者制度」を活用し、若手技術者を育成していく考えも示した。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187338
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国交省・松本健官房技術審議官に聞く/多様な働き方と生産性両立

 国土交通省の松本健官房技術審議官が日刊建設工業新聞など専門紙各社の取材に応じ、直轄工事の発注行政を統括する立場から「防災・減災、国土強靱化などに必要な公共事業予算の確保、災害に強い国づくりの担い手となる建設産業が活躍できる環境づくりに積極的に取り組みたい」と抱負を語った=写真。
 インフラ整備・管理や災害対応を担う建設産業の役割を果たし続けられる環境整備に重点を置き、直轄工事で「多様な働き方の実現と生産性向上の両立」に向けた取り組みを先導する考えを示す。
 猛暑の常態化や地域ごとの施工条件の違いを踏まえ「働き方改革も新たな段階に入る」と強調する。週休2日の定着に取り組んできた成果を基礎としながら、多様な働き方の実現に向けた支援に注力。猛暑期間・時間帯の作業を回避する働き方、AIなどのデジタル技術を活用した効率的な働き方など「地域や現場の状況に応じた選択肢を広げていく」と展望する。
 インフラ分野のDXやi-Construction2・0は直轄工事で先導的な役割を果たしつつ、「地域の建設業や中小規模の工事でのICT活用やデータ連携の普及促進、人材育成に注力する」。地方自治体への出向経験から「地域を支える建設業の実情も見させてもらった。生産性向上をしっかりサポートしたい」と話す。AI活用の重要性も指摘した。
 各施策を進める上で建設業界との連携を重要視する。業界から求める声が強い公共事業予算の確保は、2027年度予算の概算要求を踏まえ、資材価格や労務費の上昇分も見込んだ「事業量の確保」を目指す。円滑な予算執行は「発注者だけでなく受注者と連携して取り組むべき課題だ。生産性向上へのDXの取り組み、施工の平準化などの発注の在り方などで(受注者から)意見をもらっている。コミュニケーションを取りながら対応したい」と語った。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187347
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FOMアカデミー(福島市)/風力発電「国際標準」の人材養成/安全なO&M実現へ

 風力発電を支える人材育成の拠点が福島市にある。技術者・技能者を養成する専門訓練施設「FOMアカデミー」だ。風力発電施設の安全訓練や緊急対応について国際基準を定める国際団体の認証を受け、国内外の風車メーカーや設備工事会社から訓練生を受け入れている。実際の現場を再現した設備で実践的な訓練ができるのが特徴だ。トップインストラクターの吉田敏光氏は、安全に働ける風力産業の実現に向け「トレーニングプログラムを広げ、標準化したい」と語る。
 FOMアカデミーは、世界の風車メーカーや風力発電事業者でつくる非営利組織「GWO」(本部・デンマーク)の国内3カ所目の認証施設として、22年6月に開校した。福島県内の建設関連企業13社などで構成する「ふくしま風力O&Mアソシエーション」(渡辺誠理事長)が整備し、吉田氏がゼネラルマネジャーを務める風凜(福島市)が運営を受託している。
 発電設備が高く狭い場所に設置される風力発電所では、傷病者の搬送などに特別な知識や技能が求められる。アカデミーでは、基本的な「BST」と発展型の「ART」という、二つの国際ライセンスが取得できる。日本では風力発電が推進される一方、国内メーカーが市場から撤退しており、建設やO&M(運営・維持管理)を担う人材に国際資格が求められる場面が増えている。
 山あいにある校舎は、福島市から公有財産活用事業で譲り受けた旧茂庭小学校を改装した。旧体育館には、脱出訓練用の高さ約10メートルのトレーニングタワーがそびえる。校庭には消火訓練設備や実際の風車を模したモックアップを備え、発電機の構造などが学べる。設備の充実ぶりについて、吉田氏は「日本一」と胸を張る。
 設立から4年で延べ約900人が訓練を修了した。吉田氏は、世界標準と日本の安全文化の違いについて「まず事故が起こることを想定する」と指摘する。緊急事態が起きた際、現場の担当者が冷静に対処できるよう、平時から備えておく必要性を強調する。
 関電工の子会社で再生可能エネルギー発電設備の運営・保守を手がけるエナジーO&M(東京都墨田区)の大塚豊社長も、アカデミーに大きな期待を寄せる一人だ。政府は陸上風力発電について30年に17・9ギガワットの導入目標を掲げる。O&M人材の確保は急務といえる。「一人前の技能者になるには5年はかかる。時間が限られる中、アカデミーは大切な存在だ」と、大塚社長は力を込める。
 日本風力発電協会の集計によると、福島県は25年の都道府県別風力発電実績で、新規導入量が全国1位の274メガワットとなった。累積導入量でも全国4位の544メガワットに上る。
 県も風力発電のO&Mを安定的な雇用を生む「次世代産業」と位置付け、生徒・学生向けの案内冊子を県内の学校に配布するなど、産業振興を後押ししている。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187333
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クラフティア/初の技人国新卒社員が入社/モンゴル出身の2人

 クラフティアは1日、専門的な知識や技術がある外国人が日本企業で働くための在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」ビザを持つモンゴル出身の社員2人の入社式を佐賀県基山町のクラフティアアカデミーで開いた=写真。日本国外の高等教育機関を卒業後、日本の企業への就職や教育機関への進学をせず、新卒で入社する技人国社員は同社では初めて。空調管部門の技術職として施工管理に携わる予定だ。
 新入社員は20歳のトブシンサイハン・マンライバヤル氏、19歳のバトバヤル・ラハグワスフ氏。モンゴルコーセン技術カレッジを卒業した。
 昨年のインターンシップに参加し、安全第一の姿勢や整理整頓された工事現場に感銘を受け、「日本の技術はすごい」「知識をたくさん身に付けられる」と思い、入社を決めたという。
 クラフティアアカデミーの大石雅和学長から辞令を交付された後、新入社員らは「日本語や日本の文化を学び、専門知識を身につけられるよう一生懸命頑張りたい」と話した。今後、同アカデミーや本社での研修を経て福岡支店の現場に配属される。
 同社では多様な人材確保の一環として今後はモンゴルに加え、ベトナムからも技人国社員を採用していくとしている。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187344
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青森大雨/鯵ケ沢地域8カ所で土砂崩れ/地元3社が撤去作業

 青森県内で2日未明、線状降水帯が発生した。鯵ケ沢町では午前9時までの12時間の雨量が225ミリと観測史上最多となった。県道弘前鯵ケ沢線で土砂流入が発生するなど、各地で被害が確認された。午前11時時点で死者と負傷者は確認されていないが、鯵ケ沢町、五所川原市、つがる市、板柳町、鶴田町の5市町で59件の床上・床下浸水も報告された。鯵ケ沢町は災害対策本部を設置した。
 県西北県土整備事務所鰺ケ沢道路河川事業所によると、管内8カ所で土砂崩れが発生。維持管理業務を担当している丸重組、ストヨネ、雁金建設(いずれも鯵ケ沢町)の3社が崩落土砂の撤去作業に当たり、通行を確保した。今後、青森県建設業協会などと調整した上で本格的な対応を検討する。
 宮下宗一郎知事は「県が支援できることはないか確認したい」と鯵ケ沢町で被害状況を視察。町側と情報交換した。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187349
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JAXA/次世代スペースチャンバーシステム整備/日揮に調査業務委託

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)が宇宙空間の過酷な環境を再現するスペース・チャンバー・システムを新たに整備する。既存の同システムは直径13メートルのトンネル型で、国内最大級の大きさだ。運用開始から長期間が経過し、新たな施設が求められていた。日揮ホールディングス(HD)の事業会社、日揮(横浜市西区、山口康春代表取締役兼社長執行役員)が27年度までに設備や建屋仕様、整備計画などを検討する。
 既存のスペースチャンバーはJAXAの筑波宇宙センター(茨城県つくば市)に設置している。高真空や極低温、太陽光による高温といった宇宙空間の厳しい環境を再現。宇宙機に必要な性能を確認できる。直径13メートルあるため大型の宇宙機1機をまるごと搬入し、試験を行える。大型の宇宙機試験ができる施設は世界でも少ないという。
 人工衛星や宇宙望遠鏡など宇宙機の開発が国内外問わず活発化している。打ち上げ前に機械の品質や信頼性の確認は重要で、熱真空試験設備のニーズは高まっている。次世代スペースチャンバーは今後の日本の宇宙開発を支える重要な研究開発インフラになることが期待されている。
 JAXAは企画型競争入札「次世代スペースチャンバシステム整備フィージビリティスタディ」事業の実施者に日揮を選んだ。大型真空容器を柱とした試験設備の建設に向け、必要な機械は何かを検討する。整備計画を練り、経済性も考慮する。実現可能性を多面的に検証する。
 日揮グループは今回の事業を通じて蓄積した知見や成果を将来的にはプラント・施設のEPC(設計・調達・建設)事業につなげ、実装まで完結することを目指す。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187340
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2026年9月2日水曜日

建築家・隈研吾氏/国際団体CDAの生涯功労賞受賞/日本人で2人目

 建築家の隈研吾氏が、建築分野などの卓越した業績をたたえる国際団体「クレアトゥール・デザイン協会(CDA)」の最高位の賞を受賞する。フランスを代表するデザイナー、アンドレ・プットマン(1925~2013年)の名前を冠した生涯功労賞を授与するとCDAが1日に発表。世代や大陸を越えて建築・都市環境に影響を与えてきたキャリア全体をたたえた。27年1月にパリで授賞式が行われる。
 アンドレ・プットマン生涯功労賞は、CDAが授与する二つのレガシー・アワードの一つ。これまでに英国のノーマン・フォスター氏、安藤忠雄氏、フランスのクリスチャン・ド・ポルザンパルク氏が受賞。日本人で2人目の栄誉となる。
 隈氏は「設計活動で自分自身を長距離ランナーだと考えている。最も大切なのは、一つの目標を心に持ち、長い時間をかけて走り続けることだと信じている。その目標とは、人間と自然の調和を実現することだ。私が行っているすべての活動全体を評価するものとして、この生涯功労賞をいただけることを光栄に思う」とコメントしている。
 CDAは受賞理由を、「(隈氏が)30年以上にわたり建築がいかにして自然界との関係を取り戻すことができるのかを問い続け、その答えを世界各地で示してきた」と説明している。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187311
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神奈川県、厚木市/合同訓練「ビッグレスキューかながわ」実施/150機関参加

 神奈川県と厚木市は「防災の日」に合わせ、1日に合同防災訓練「ビッグレスキューかながわ」を神奈川県総合防災センター・消防学校で開いた。警察や消防、政府など約150の関係機関が参加。最大震度7の地震が首都圏を襲ったことを想定し、参加機関がライフラインの応急復旧や救出救助訓練を通じて初動体制を確認した。会場に設けた展示コーナーには44者が防災グッズなどを紹介した。
 同日は東京、埼玉、千葉、神奈川を含む9都県市と連携した防災訓練も開催した。最大震度7の「大正型関東地震」が発生したことを受け、訓練では通信施設やガス管といったライフラインの被災状況を確認した。その後、移動式無線基地局車を使用した臨時基地局の開設や漏えいしたガス管の応急復旧を連携して行った。
 救出救助訓練では、警察と消防、自衛隊の3者が連携。土砂崩れで埋もれた家屋や車両からの人命救出、災害救助犬や航空自衛隊の警備犬を投入して倒壊したビルから被災者を救助する訓練を行った。
 タワーマンションなどの高所に救援物資を届けることを想定したドローン輸送、無人のヘリコプターによる展開訓練も実施した。災害時の対応方法を共有した。
 展示・体験コーナーでは、厚木市消防本部による心肺蘇生法体験や、横浜地方気象台が地震と気象に関連した資料を展示したブースを設置=写真。多数の参加者が見学した。
 閉会式では黒岩祐治知事が「ロボットが活躍し、最新のテクノロジーによって情報が届くようになった。こうした訓練を続けることで災害に強い神奈川、日本を皆さんとつくっていきたい」と総括した。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187315
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極東開発工業/テクニカルセンターが本格稼働/研究開発の質とスピードアップ

 極東開発グループの新たな研究開発拠点が完成し、本格稼働を開始した。自動車関連企業が集積する愛知県豊田市に開設した「極東開発グループテクニカルセンター」で研究開発の質とスピードのアップ、グループのシナジー(相乗効果)最大化を図る。極東開発工業の布原達也社長は「研究開発能力を飛躍的に向上させ、革新的な製品開発で社会貢献し、世界をリードする特装車・トレーラーのメーカーに成長していく」と意気込む。
 ◇世界リードする特装車メーカーに
 同センターの所在地は豊田市御船町山ノ神56の4(敷地面積17・4ヘクタール)。大型のテストコースを中心に、三つの試験棟、試作・検査を行う工場棟、開発・品質保証部門が集う事務所棟で構成。各棟の構造はS造、総延べ床面積は5582平方メートルとなる。総投資額は107億円。設計・施工は矢作建設工業が担当した。
 建屋の前面に広がるテストコースの規模は全幅50メートル、全長600メートル。舗装はミリ単位の平たん度で施工された高い剛性の多層構造で、中央部には延長100メートルの特殊試験路(ベルジアン路・長波形路・可変突起路)を設置した。車両の走行・制動試験のほか、トレーラーの認証取得にも活用する。
 試験棟Aでは、腐食や温度・湿度など実使用時の環境条件を再現する各種設備、油圧製品の性能・耐久性を評価する油圧試験室により、製品や部品の各種試験を高精度に実施できる。
 試験棟Bには大小3台の振動試験機を配備。最大荷重1000キロまで対応し、より実車に近い状態での耐久性評価を短期間に行う。
 国内初の大型ロードシミュレーターを配備予定の試験棟Cでは、中・大型トラックに加え、トレーラーを実車状態で振動評価する。車輪間隔と軸間距離を車両に合わせて調整できる3軸対応の加振台、トレーラーの連結部を支持・加振する第5輪加振機を設置し、2027年4月までに稼働させる。
 工場棟には製品の試作設備や完成車両の法規対応検査設備を配備。設計・試作部門がより密に連携し、業務の効率化につなげる。技能検定ブースやテストコース全域を見渡す監視ルームも設け、試作・検査・安全管理を一体的に支援する。
 事務所棟は研究に集中できる執務空間、多分野の技術者が知見を交わす交流空間を創出。エントランスホールには可動状態までレストアした3輪ダンプトラック(1964年製)を展示し、将来の技術発展につなげるレガシーとして、創業当時の設計思想やものづくりの精神を学ぶ。
 現地で8月20日行われた竣工記念式典には官民の関係者らが多数出席。県の川出仁史経済産業局長は「この拠点が日本の産業と暮らしを支える技術革新の中核となることを期待する」と祝辞を述べた。
 極東開発工業の千々岩伸佐久執行役員技術本部長は「各拠点の技術者らが研究により集中できるセンターに集い、開発スピードが驚くほど速まる」と強調。グループの研究拠点にとどまらず、社会課題の解決拠点として外部連携や施設機能の拡充も見据える。


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from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187301
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静岡市/インターナショナルスクール設置・運営事業/優先交渉権者にアイ・テック

 静岡市は、公募型プロポーザルを実施した「インターナショナルスクール設置・運営事業者」の優先交渉権者に、鋼材製品の加工・販売を手掛けるアイ・テック(静岡市清水区、大畑大輔社長)を選定したと発表した。今後、事業提案書の提出を受けて内容を協議し、基本協定を締結する。現時点では2028年9月の開校を目指している。
 学校は幼稚園、小学校、中学校、高校で構成し、1学年100人程度を想定。建設地は旧県果樹園センター跡地(清水区駒越西2)。敷地面積は約6・8ヘクタール。現在は市土地等利活用推進公社が所有しており、同公社が事業者に土地を貸し付ける。貸付期間は35年10月31日までで、同日以降は貸し付けか時価譲渡を協議することになる。
 清水区は海洋分野の研究開発や次世代産業の発展が見込まれるほか、果樹センター跡地は富士山や駿河湾の眺望に優れ県内外、国内外からの入学を誘引するとしており、国際教育を提供する施設の早期実現を目指す。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187319
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清水建設/山岳トンネルの切羽を3D点群データで常時計測/生産性と安全性向上

 清水建設は、山岳トンネル施工の新たな切羽計測システム「S-LiRT」を開発・実用化した。従来、切羽付近で目視に頼っていた施工精度の計測・確認作業を見直し、3D点群データを利用。リアルタイム計測による掘削精度のアップに加え、作業員のさらなる安全確保と生産性向上につなげる。今後、システムを山岳トンネル工事の標準技術に位置付け、現場実装を推進していく。
 システムは、トンネルの両側面に設置して周囲の形状を精緻に捉える3Dライダー2台と、ライダーを移動させる2本のレールで構成する。ライダーは常時、両方向から3D点群データを計測し、切羽形状の絶対座標をリアルタイムで取得する。
 掘進に伴い、掘削機の運転席モニターに、設計断面からの出っ張りである「アタリ」や、掘り過ぎた状態の「余掘り」が即座に表示される。オペレーターはモニターを確認しながら操作することで、アタリや余掘りの発生抑制につなげる。
 2本のレールは、切羽天端から45度範囲の立ち入り禁止区域外にある側壁部にボルトで固定し、トンネルの掘進に合わせて最後尾の部材を取り外して前方に盛り替える。ライダーは計測作業時にレールの最先端に移動させ、発破やズリ出し作業時にはレールの最後尾に移し、作業に起因する破損を防ぐ。
 システムの実用化に向け、清水建設・河津建設・小田開発工業JVが施工する「日田山国道路1号トンネル本坑(1工区)工事」(大分県発注)と、清水建設・竹中土木JVが施工する「米子自動車道三平山トンネル工事」(西日本高速道路会社発注)の現場で性能などを検証。使い勝手に優れ、安全性や生産性が向上することを確認した。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187307
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2026年9月1日火曜日

回転窓/静寂の向こうに

 東北に勤務していた時、東日本大震災の復興祈念施設を何度か訪れた。整然と整備された公園、立派な建物。そこに身を置くと、復興の歩みを感じた。その一方で、言葉にできない戸惑いが、いつも心にあった▼公園や建物は、静かで、きれいで、荘厳だった。だが、その静寂の向こうには、かつて確かに人の暮らしがあり、突然それを奪った津波があった。鎮魂の場に身を置くと、悲しみだけでなく、失われた日常の重さまで浮かび上がる▼目の前の穏やかな風景が、「あの日」を想像させる。立派な施設を批判したいのではない。むしろ、後世に記憶を伝えるために必要な場所だと思う。それでも、整えられた景色と、そこで起きた現実との間には、簡単に埋まらない距離がある。そのギャップに戸惑い、自分がその場にいていいのか迷った▼きょうは防災の日。災害を「過去の出来事」にしないために、記者としてもう一度、恐怖や悲しみと向き合いたい▼静かな場所に立った時こそ、そこにあった暮らしを考える。突然奪われた日常に思いを巡らせる。あの日の風景を想像し続けることが、災害を「過去」にしないための一歩なのだと思う。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187272
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大阪府泉佐野市/泉佐野丘陵東地区造成が起工/施工は大本組JV

 大阪府泉佐野市が関西空港自動車道上之郷IC周辺の丘陵地帯(日根野、上之郷ほか)で計画する「泉佐野市丘陵東地区造成工事」が起工し、8月31日に安全祈願祭が開かれた。未開発状態が続いていた旧泉佐野コスモポリス用地の東地区(34・4ヘクタール)に新たな産業集積用地を創出する。設計・監理をURリンケージ、施工を大本組・豊成建設JVが担当。工期は2030年3月31日まで。
 東地区は西隣で上之郷IC、南側で阪和自動車道に囲まれ、府有地など構成する。土地区画整理事業として同意施行者の泉佐野市が一体的に開発を行う。
 計画によるとA用地(約9ヘクタール)とB用地(約5・5ヘクタール)、C用地(約2・5ヘクタール)、D用地(8265平方メートル)の各区画を整備。区画道路や調整池2カ所、緑地帯を設ける。南西側のB用地は、泉佐野市と大阪府田尻町、熊取町の広域ごみ処理施設の整備用地に設定。造成の完了後、別途工事を進める予定だ。
 工事概要は地盤改良工と切り土工(128万立方メートル)、盛り土工(123万立方メートル)、土砂運搬工(45万立方メートル)、のり面工、調整池施設工、防災施設工、道路施設工、市道改良など。
 神事ではURリンケージの太田潤取締役兼専務執行役員西日本支社長が鎌、千代松大耕泉佐野市長が鋤、大本組の三宅啓一社長が鍬を入れ、工事の無事完了を祈願した。
 神事後、千代松市長は「長く未利用だった旧コスモポリス用地で、関西国際空港に近い立地特性を生かし、産業集積を再び図る。市の将来の発展につながる地域にしていきたい」と話した。太田取締役は「地域産業の未来の骨格を築く重要なプロジェクト。事業完了に向け、技術的な支援に努めていく」、三宅社長は「安全と品質、コンプライアンスを確保し、円滑な施工に努める。地域との交流や現場見学会にも取り組みたい」と語った。
 □伊賀文彦所長(大本組)の話□
 「安全第一に、地元と共存共栄できる現場にしたい。土砂運搬では周辺への安全対策を徹底する」。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187276
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国交省/リスキリング支援に本腰/27年度概算要求で、建設業団体を伴走支援

 国土交通省は、建設業従事者の処遇改善や入職促進、リスキリング(学び直し)、DX推進に取り組む建設業団体を伴走支援する新たな事業を立ち上げる。2027年予算の概算要求に関連経費を盛り込んだ。特に、政府全体で重要施策に位置付けるリスキリングに向けた教育プログラムの開発などを後押しする。不動産・建設経済局と住宅局が連携し、建築生産分野では計画作成から実証・加速化までを一貫して支援する体制を整える。
 政府が成長投資などを促す17の戦略分野全体の設備投資を下支えする建設産業の「供給力強化事業」と銘打つ。団体主導の担い手確保や生産性向上の取り組みをトータルで支援する枠組みをつくる。
 現状は団体や個社がリスキリングに取り組むにも経営体力やノウハウ、投資余力が不足している。各団体が中長期的な戦略を持って持続的に取り組むことができるよう、調査・分析や中長期計画の作成をコンサルティングや専門家の派遣で支援する。
 リスキリングへの支援は、建設キャリアアップシステム(CCUS)の職種・レベル別の教材・カリキュラム作成、講師育成などを想定する。職種ごとの取引慣行に応じた見積書作成や価格交渉の支援体制を構築するなど、労務費・賃金の行き渡りによる処遇改善を目指す団体も支援する。入職促進に向けた業界PRや魅力発信、設計・施工の効率化やバックオフィス業務の合理化などの計画作成も対象とする。
 建設業行政を所管する不動産・建設経済局が計画作成段階の支援、住宅・建築行政を担う住宅局が計画を踏まえた取り組みの実装段階の支援に当たる予定だ。必要経費として不建局は建設業関係の別事業と一体で19億82百万円、住宅局は10億円を要求した。
 支援先の公募・選定手続きなどは各局で別々になる見通しだが、計画作成から実装までステップを踏んで支援を受けることが実質的に可能となる。実装段階では、作成した教育プログラムに沿った研修の実証、既存の中長期的な計画の加速化に向けた支援などを想定する。


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デベロッパー/長周期地震動抑制へ先端技術導入

 1923(大正13)年に発生し、死者・行方不明者が推定10万5000人に上った関東大震災から1日で103年が経過する。犠牲者は阪神・淡路大震災、東日本大震災をはるかに上回り、国内の都市防災を考える上で原点とも言える出来事だった。まちづくりを担うデベロッパーは、高い確率で発生が予想される首都直下地震に備え、ビルや設備などの性能を強化。エネルギーセンターも設け、停電対策にも取り組んでいる。
 地震と共に発生する「長周期地震動」は、高層ビルを長時間にわたりゆっくり大きく揺らす。ビルを建てるデベロッパーにとって対策が欠かせない。三井不動産は高さ210メートルの新宿三井ビルディング(東京都新宿区西新宿)屋上に超大型制震装置を6基設置している。振り子式の重りを使い、振動エネルギーを吸収する。
 東京千代田区で高さ385メートルの「Torch Tower(トーチタワー)」を建設中の三菱地所は、高層部の外周にブレース(斜材)を採用している。ダンパーなども使い変形を効率的に吸収。外周を強靱な構造にすることで建物の「太さ」を生かして揺れを抑える。森ビルはオイルダンパーや座屈拘束ブレースといった高度な制震装置を複数組み合わせることで超高層ビルの揺れを軽減している。
 BCP(事業継続計画)の実効性の向上や在館者の安全確保には停電対策も重要になる。森ビルは主要ヒルズに都市ガスを利用した自家発電エネルギープラントを設置。六本木ヒルズ(東京都港区)では自家発電に加え、系統電力によるバックアップ機能や灯油のストックも用意し、3重の対策を立てている。
 三井不動産は建設中の「東京ミッドタウン日本橋」(東京都中央区)で、高さ約284メートルのタワー棟の地下にエネルギーセンターを整備する。コージェネレーションシステムや中圧ガス発電を採用し、停電時でも事業継続を可能にする。周辺地区へのエネルギー供給も検討する。
 丸の内エリア(東京都千代田区)の地下30メートルには三菱地所が全長250メートル、内径約3メートルの耐震性に優れた洞道を20年に構築した。従来各ビルを経由していた地域冷暖房用の熱供給配管を洞道内に集約。非常用電力自営線や通信ケーブルも敷設している。
 今後30年以内に70%の確率で発生する首都直下地震。ビルの整備を含めたまちづくりを担うデベロッパーが果たす役割は大きい。今後も先端技術の活用に加え、防災訓練などによる人材育成に注力し、災害対策の実効性を高めることが求められる。


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