国土交通省は、中東情勢の不安定化による建設資材の調達難や価格高騰の影響を建設Gメンが重点的に調査した結果を公表した。通常調査の延長で6、7月に建設会社172社に聞き取りした。中東情勢を理由とした価格転嫁や工期変更の協議拒否の事例はなかったが、必要な材料費や労務費を内訳明示していない見積書、請負代金や工期の変更条項がない契約書などを多数確認。価格転嫁協議を注文者に申し出る際の根拠を整えておく意味でも、見積もり・契約段階で建設業法の規定に沿った適切な対応の必要性を訴える。
重点調査は地方整備局の「駆け込みホットライン」への通報などを端緒情報に展開。主要な建設業団体や労働組合の県単位組織に通報窓口を周知し、協力を呼びかけた。協議拒否の事例があれば元請などの注文者と具体的な内容を確認する手順を想定し、現在も継続している。
6、7月分の集計結果として、中東情勢の影響の有無にかかわらず業法に照らして不適正な行為があったのは約8割の138社。指導内容は1社で複数該当のケースを含めて「見積もり(材料費などの内訳明示や見積もり条件提示の不備など)」が115社、「契約書(法定記載事項15項目の不備や書面なし契約など)」が69社、「価格転嫁(契約書の法定記載事項のうち金額変更条項の不備など)」が22社だった。
昨年12月全面施行の改正業法で努力義務化された見積書での内訳明示に対応できていない会社が依然多い。当初見積もりで材料費などをどの程度見込んでいたかを提示できれば、物価高騰後の価格転嫁の協議材料として有効だと考えられる。契約変更条項が反映された契約書の活用や、契約前の「恐れ(リスク)情報」の適切な通知を含め、価格転嫁には事前の対応が重要だと国交省は注意喚起する。
調査結果は政府が10日開いた「賃上げに向けた中小企業等の活力向上に関するWG」で報告した。国交省には価格転嫁を阻害する商習慣の見直し、取引適正化に向けた業界団体との連携強化の指示があった。
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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=187698
via 日刊建設工業新聞


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