7日付で東北地方整備局長に就任した小島優氏が19日、仙台市内で会見を開いた=写真。震災伝承と事前防災、地域の発展を支えるインフラ整備、担い手確保に注力する。いずれの施策も「地域住民や建設産業の声にしっかり耳を傾け、関係者が一体で取り組めるように力を尽くす」考えを表明した。
--初の東北勤務に当たり、就任の抱負を。
「山に囲まれた広大なエリアに約800万人が分散して暮らしている。各地の安全性を確保しつつ、相乗効果を発揮するため、点在する盆地や平地を結び付けるインフラのネットワークを構築する必要がある」
「新たな広域地方計画と社会資本整備重点計画が決定されたことを踏まえ、エネルギー分野や半導体といった産業集積の強みを発揮できる基盤を整える。『4縦貫7横断』の骨格道路ネットワークや洋上風力発電基地港湾の整備を着実に進める。安全・安心と地域発展をインフラで支える」
--激甚化する大雨被害や地震に備え、事前防災にどのような考えで臨むか。
「防災・減災と国土強靱化の取り組みをしっかり前進させる。本省で災害の初動対応を担う部署に勤務していた時、かつて働いていたエリアで豪雨による甚大な被害が生じ、忸怩(じくじ)たる思いに駆られた。事前防災の重要性を痛感した。この経験を胸に、整備局長として住民の生命と財産を守る大役を果たしていきたい」
--震災伝承の取り組みについては。
「東日本大震災から15年がたち、記憶が風化しないように関係者と連携を取りながら伝承に取り組む。インフラに関しては復旧・復興事業で確実に整備効果が生まれている。一方で福島県の復興は道半ばだ。第3期復興・創生期間に、F-REI(福島国際研究教育機構)をはじめ新たなまちづくりを力強く支援する」
--労務費や資材の高騰で予算確保の重要性が高まっている。
「単価の上昇により、従来と同じ予算では発注量が抑制されてしまう。これまでの金額をベースにした上で、物価上昇に見合った予算を確保できるよう、現場のニーズをきちんとくみ上げて中央に伝える」
--喫緊の課題となっている担い手確保に向けた考えは。
「東北は人口減少が他地域より速く進行しており、危機感は強い。建設業界は使命感を持って献身的に仕事をしている。地域に根差し、魅力とやりがいがある仕事だと認識してもらえるように、給料や休日など処遇改善の施策を展開することはもちろん、関心を持ってもらうためにも情報発信に力を注ぐ」
「『東北未来働き方・人づくり改革プロジェクト』の取り組みを発展させるため、建設産業との意見交換の場を重要視している。将来にわたってインフラサービスを提供できるように、持続可能な建設業界をつくるため官民が一体になって力を尽くす覚悟だ」。
(こじま・まさる)1992年東北大学工学部卒、建設省(現国土交通省)入省。水管理・国土保全局河川環境課長、官房審議官(技術、水管理・国土保全)などを経て現職。愛知県出身、58歳。
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via 日刊建設工業新聞


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