大林組とAGCは19日、建物の解体工事で発生した廃棄窓ガラスを建築用フロート板ガラス製造原料の一部に使い、建設現場で活用する「水平リサイクル」の仕組みを構築したと発表した。三菱UFJ銀行本館(東京都千代田区)解体工事に初適用。回収した窓ガラスで製造した板ガラスを、大林組施工の建設現場で利用する予定。解体現場由来の窓ガラスを原料の一部にし、フロート法で板ガラスを製造するのは国内初という。
水平リサイクルはまず、大林組が請け負った解体工事で発生する廃棄窓ガラスを回収し、中間処理工程でカレット(再生原料)に加工する。茨城県神栖市にあるAGC鹿島工場に搬入し、原料の一部に使用。高い原料品質が求められるフロート法で製造した透明なフロート板ガラスを、大林組が施工する建設現場で再利用する流れだ。
三菱UFJ銀行は、2025年2月に三菱UFJ銀行本館の解体工事に着手。大林組らが解体施工を手がけた。26年4月には「MUFG本館」建設が着工。大林組・戸田建設・錢高組・大末建設・鉄建建設JVの施工で、30年10月の完成を予定している。
本館解体工事では149トンの廃棄窓ガラス(グラスウール再生分含む)をリサイクルし、81トンの板ガラスに再生した。水平リサイクルによって二酸化炭素(CO2)排出量が49トン削減と試算している。
従来のガラスリサイクルは、廃棄ガラスを型板ガラスや網入りガラスにリサイクルしている。今回の取り組みにより、汎用(はんよう)性の高い透明フロートガラスの原料の一部として活用するリサイクルを実現し、建築用板ガラス全体への展開が可能となった。これにより、ガラスリサイクルのさらなる拡大や高度化を後押しするとともに、資源の循環利用促進と、製造・輸送に伴う環境負荷低減につながるサプライチェーン(供給網)構築が期待できる。
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