不安定な中東情勢は道路舗装業界にも大きな影響を与えている。難しい局面で経営のかじを取る。工事発注が減少する状況に対処しつつ、地域ネットワークの深耕・拡大によって持続的な成長を目指す。健康経営にもより力を入れ、社員がパフォーマンスをフルに発揮できる環境づくりを模索する。
--就任の抱負を。
「短期と長期の両面を大事にしたい。短期的には中期経営計画などで示した定量的な目標の達成と、そのための環境づくりを目指す。会社を成長させるには、数値だけで表せない要素も必要だ。長期的な視点として10年、20年先を見据えた社員教育や学生へのアプローチなどを考えていく。将来的に道路舗装業界にとってプラスとなる要因が見つけにくい状況にある。M&A(企業合併・買収)や事業領域の拡大も視野に入れる」
--足元の経営環境は。
「中東情勢の影響で原油価格が上昇している。緊急措置として4月からアスファルト合材を値上げして対応している。顧客には値上げに理解をいただけている状況だ。今回の危機が収束すれば直ちに値下げをすると約束している。原油価格に影響する中東情勢は常に注視しているが、中東の動向にかかわらず国内の人口は減り続ける。道路づくりの仕事は人口に比例するため、仕事量が減少することへの危機感が常にある」
--人口減少に歯止めが掛からない状況で、成長の道筋をどう描く。
「営業所と合材工場を合わせて約200カ所ある拠点は当社にとって強みだ。4月に鹿児島と金沢に営業所を開設した。道路舗装工事という市場規模の拡大が難しい事業で持続的な成長を実現するには、各地でシェアをさらに高める必要がある。地域の合材工場とのJVも検討する」
「現状では当社が参入できそうな包括委託の発注は少ない。複数の自治体が連携するようになれば件数も増えるとみている。まずは、自治体の道路管理業務の支援を行いながら、インフロニア・ホールディングス(HD)が持つインフラ運営事業の知見と、当社のネットワークを融合することで、仕事の幅を広げていきたい」
--社員が仕事に打ち込める環境も重要だ。
「休日の確保では昨年、全現場で完全週休2日制を達成した。健康経営の一環として、社員の配偶者も含め、がん検査の一つであるPET検査の費用負担を始めている。親などの介護に対する手当も創設した。経営目標を達成するために、みんなが働きやすい環境とは何かを突き詰めて考えている。社員はもちろんその家族と、さらに協力会社まで大切にする会社でありたい」。
(4月1日就任)
1993年前田建設入社。2020年前田道路執行役員、21年取締役兼常務執行役員、23年同兼専務執行役員、24年代表取締役兼専務執行役員。休日は小学生の息子と遊ぶなど、家族の時間を大事にする。座右の銘は「慎独」。他人が見ていない時こそ、自分の行いを律する。山口県出身、58歳。
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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185045
via 日刊建設工業新聞


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