2026年4月8日水曜日

回転窓/地域資源を守るには

 さて問題です。10月10日は何の日?答えは体育の日だけではない。東京都内に限って言えば「銭湯の日」でもある。1964年10月10日に開幕した東京五輪にちなみ、銭湯経営者で組織する東京都公衆浴場業生活衛生同業組合が制定した▼若者の間でもブームになりつつある銭湯。小欄の近所にも銭湯があり、通い始めて3年以上がたつ。壁に描かれた風景画を眺めながら、ぼーっと湯船につかり、水風呂で引き締める。これを繰り返して日頃のストレスを発散している▼地域とともに歩んできた銭湯は、当然ながら湯を沸かすのに燃料を使う。エネルギー価格の高騰はダイレクトに入浴料へ跳ね返り、値上げが繰り返されてきた▼現在はおおよそ550円だが、中東情勢がどう料金に影響するかが心配だ。懐を気にせず利用できる時代は終わってしまったのだろうか。とはいえ、採算を無視して営業を続ければ立ち行かなくなる。銭湯経営者は苦境に立たされている▼銭湯は単なる入浴施設ではなく、人とのつながりを育む場でもある。地域の大切な宝物が失われるのは忍びない。銭湯ファンとして妙案がないか、知恵を絞りたい。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183141
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大阪府、大阪市、堺市/中東情勢踏まえ中小企業支援強化/相談窓口や制度融資を拡充

 中東情勢の緊迫化や原油価格の上昇を受け、大阪府域でも骨材業界など一部で収益圧迫の影響が出始めている。こうした状況を踏まえ、大阪府、大阪市、堺市は中小企業の資金繰りや経営支援に向けた対策を相次いで打ち出した。相談窓口の設置や制度融資の拡充により、影響の長期化に備える構えだ。
 大阪府は1日に制度融資「経営安定サポート資金(オールラウンド型)」の受け付けを開始した。中東情勢や原油高など多様な要因による業績悪化に対応するもので、売上高や利益率が前年同月比で減少した中小企業を対象とする。融資限度額は2億円(うち無担保8000万円)とし、幅広い資金需要に対応する。
 大阪市は、大阪産業創造館を拠点にワンストップの支援体制を構築。専門家による無料の経営相談や資金繰り相談、セーフティーネット保証の認定申請、制度融資の受け付けを一体的に提供する。中東情勢や原油価格高騰、米国関税措置など複合的な外部要因に対応し、事業継続を後押しする。
 堺市も同様に、産業振興センターや商工会議所に特別相談窓口を設置。資金繰りに支障を来す事業者に対し、制度融資の案内や専門家による経営支援につなげる体制を整えた。燃料費や原材料価格の上昇といったコスト増への対応を支援する。
 建設関連でも骨材や輸送コストの上昇が利益率を圧迫する動きが出ており、今後の情勢次第では影響の広がりも懸念される。行政は早期の相談・活用を呼び掛けており、企業側にとっては資金繰り対策と情報収集を並行して進める重要性が高まっている。
 相談窓口は次の通り。
 ▽大阪府中小企業支援室金融課(電話06・6210・9508)▽大阪産業創造館経営相談室(電話06・6264・9838)▽堺市産業振興センター金融支援課(電話072・255・8484)。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183138
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宮崎県延岡市/リサイクル複合施設整備基本計画案を公表/27年度に事業者公募

 宮崎県延岡市は、長浜町のクリーンセンター敷地内にある粗大ごみ処理施設とリサイクルプラザゲン丸館を複合施設として現在地で建て替える「延岡市リサイクル複合施設整備基本計画」の案を公表した。事業手法はDBO(設計・建設・運営)方式の採用を基本とし、施設整備費は約72億3000万円(税込み)と試算した。2026年度は基本設計に着手。27~28年度に事業者選定を行う。
 26年度一般会計当初予算に基本設計や生活環境影響調査委託費、既存施設解体費など2億5702万2000円を計上した。基本設計は指名競争入札を予定している。
 1日当たりの処理能力は17・5トンで、内訳は燃やさないごみと粗大ごみが9・8トン、びん・缶が3・5トン、古紙・古布が4・2トン。31年度の完成、32年度の供用開始を目指す。管理運営期間は20年。
 事業手法は従来方式、DBO方式、DB+O(設計・建設の一括発注、運営の別途発注)方式、BTO(建設・移管・運営)方式のPFIを比較検討。VFM(バリュー・フォー・マネー)の試算では、DBO方式を採用した場合、従来方式に比べ2・67%の削減と最も割合が高かったことなどから、DBO方式の導入を前提に手続きを進める。
 基本計画は27日まで意見募集を行い、5月の策定を目指す。
 基本計画策定等業務はパシフィックコンサルタンツが担当。


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from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183140
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西松建設/コンクリひび割れ調査効率化アプリを開発/点検調書作成を省力化

 西松建設は、コンクリート構造物のひび割れ調査を効率化するアプリケーションを開発した。画像開析ソフトで出力した膨大なひび割れの点検結果データを取り込み、一括して整理・分析する。従来は手作業で対応していた点検調書の作成作業が大幅に省力化できる。インフラ老朽化対策の生産性を高めるツールとして、効率的な点検・調査や適切な補修・補強の実施判断に役立てていく。
 ひび割れの点検結果に関する膨大で多様なデータをアプリに取り込み、一括管理やデータ間の連携を可能にする。情報を選別して表示を自動制限するひび割れの「フィルタリング機能」、色の濃淡で健全度を可視化する「ヒートマップ機能」も搭載している。
 フィルタリング機能では、ユーザーが指定したひび割れの幅や長さ、方向の値に応じて対応可能とした。把握したいひび割れだけを即時に抽出し、高精度な点検データを効果的に活用できる。
 ヒートマップ機能では、単位面積当たりのひび割れ長さに基づく展開画像を色分けして表示する。ひび割れの発生を可視化し、コンクリート構造物の健全性評価が可能だ。分析結果と周辺の地形・地質情報、過去の補修・補強実績を重ね合わせることで、個別の施設特性に応じたひび割れの発生傾向を明らかにする。今後は、アプリの積極活用やさらなる機能向上を目指す。


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from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183134
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2026年4月7日火曜日

回転窓/強火だけでは、組織は焦げる

 4月に入り、職場で上司という役を与えられた人もいる。だが、役に就いても中身は自動で備わらない。ここで戸惑う管理職は少なくない。部下との距離、マネジメントの加減、ハラスメントとの境界。どれも曖昧で、一歩間違えれば信頼を失う▼「俺の背中を見て学べ」は、もはや時代にそぐわない。火加減を誤れば料理は焦げるだけだ。米組織心理学者ケン・ブランチャードが提唱した「シチュエーショナルリーダーシップ」は、その加減を見極めよと説く。部下の段階をしっかり見定め、手を貸すか任せるか。現場では判断が問われる▼経験が浅い段階では、迷わせない指示が必要だ。火の通り具合を見て対話で考えさせる。任せられるようになれば手を引く。同じ料理法をあてがうのは思考停止にほかならない▼厳しさは欠かせない。だが、それが「指導」か「圧力」かは紙一重だ。部下の成長よりも自分の評価を優先した瞬間、その境界は崩れ、ハラスメントが顔を出す▼問われているのは目の前の一人に合わせて変われるか。その一歩を踏み込めるかどうかで、肩書は意味を持つ。覚悟がなければ、看板倒れで終わるだけだ。


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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183114
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ヤマコン/創立60周年感謝祭開く/100億円企業を決意

 コンクリート圧送業界トップのヤマコン(山形市、佐藤隆彦社長)が創立60周年を迎え、グループ会社で創立55周年となる車両整備を担うサニックス(佐藤啓社長)との合同感謝祭を4日、山形市のパレスグランデールで開いた。会社を支える社員に感謝を伝える記念事業として、両社の社員をはじめ佐藤孝弘山形市長、地元金融機関の頭取ら約430人が出席し、節目の年を祝うとともに、さらなる飛躍へ決意を新たにした。
 佐藤隆彦社長は「さまざなま困難の中でも会社が歩みを止めることなく続いているのは、現場の最前線で汗を流し、知恵を絞り安全と品質を守り抜いている社員の皆さんの力があってこそ。その積み重ねこそがヤマコンの誇りであり、最大の強みだ」と強調。ヤマコングループとして売上高100億円を目指す目標を掲げ「夢を持つことが理想となり、計画となり、着実な行動を通じて大きな成果へとつながる。ともに未来を築いていこう」と力を込めた=写真。
 式典では、創業者・佐藤勝彦名誉会長のDNAを原点に大きく成長するため、ヤマコングループを統括する「SHО-Kアライアンス」のロゴマークを発表。山形市にレンタルの電動アシスト自転車7台、市内循環バス停ベンチ4基を寄贈。佐藤山形市長は「社会インフラの建設に不可欠なコンクリート圧送技術のパイオニアとして、ますます発展し、力添えをお願いしたい」し語り、感謝状を贈った。
 同社は1966年3月に前身の山形コンクリートサービスとして、山形の財界人12人が株主としてコンクリートポンプ車を購入し創業。コンクリート圧送業として建設現場への安定供給の一翼を担い、赤をコーポレートカラーに「燃える赤いポンプ車軍団」として確固たる地位を築いてきた。


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from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183102
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政府WG/26年度官公需中小向け目標案61%、契約額6・5兆円

 ◇プランで実効性確保
 経済産業省は6日、中小企業の賃上げに関する関係省庁のワーキンググループ(WG)に、官公需法に基づく2026年度の「中小企業者に関する国等の契約の基本方針」の案を示した。中小企業者向けの契約目標は前年度と同じ61%、契約額は約6・5兆円(前年度約5・9兆円)。26年度は官公需に関するプランに基づく取り組みを推進。プランには27年度までにすべての工事発注の契約書にスライド条項を定め、その運用基準を策定することなどを盛り込んだ。
 6日に「賃上げに向けた中小企業等の活力向上に関するWG」を開いた。基本方針の案は、設立10年未満の中小企業者向けの契約目標を3%以上と定めた。価格交渉時には一方的に価格を決定せず、迅速・適切に協議を行うことや、受注者が交渉時に提示した公表資料を合理的な根拠として尊重すること、入札からの契約でも実勢価格が変化した場合に再協議できることなどを明確にする。
 地方自治体は国に倣って必要な施策を講じることに努める。25年9月はコストアップに対して価格転嫁できた割合を示す価格転嫁率が52・1%(25年3月52・3%)に低下していた。
 官公需を巡っては初めて策定した「価格転嫁・取引適正化加速化プラン」に基づいて対策を講じる。プランには、作成するすべての予定価格に需給、原材料費、人件費、エネルギーコストなどの実勢価格を反映し、複数年度契約でも期中の価格変動を適切に反映する取り組みを行った割合を26年度末までに100%(24年度実績90%)にする。すべての工事契約を対象に、受注者から請負契約の変更の申し出があった場合に、変更の実績がないことを理由に協議に応じないようなことをせず、誠実に対応する割合も100%(78%)にする。
 工事発注については、27年度末までに契約書にスライド条項が100%設定され、運用基準が策定されているようにする。24年度の実績は、スライド条項の設定が59%、再協議条項の設定が51%、年1回以上の協議の実施が2%になっているという。24年度の活用割合が97%になっている低入札価格調査制度または最低制限価格制度の活用も100%にする。


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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=183115
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JFEHD、三菱商事/川崎・扇島に受電容量60MWの大規模DC

 JFEホールディングス(HD)と三菱商事が、川崎市川崎区の臨海部にある製鉄所跡地に受電容量60メガワットの大規模データセンター(DC)を建設する。敷地面積は5ヘクタールの予定。隣接地に立つJFEHDの自家発電所から電力を受ける。2031年度に稼働し、将来的には規模を拡大したい考え。AIの普及に伴い、急拡大しているDC需要に応える。
 DCの建設地を含めた周辺エリアは「京浜扇島地区」で、JFEスチールの東日本製鉄所京浜地区だった。23年9月に高炉の稼働を休止した。
 両社は6日、電力事業とDC事業の共同実施に向け、3月末に基本合意書を交換したと発表した。60メガワット級のハイパースケールDCは世界のトップを走る大手IT企業が利用する規模で、数万平方メートルの延べ床面積が必要になることが想定される。
 三菱商事とJFEHD、MCデジタル・リアルティ(MCDR、三菱商事と米国企業が出資した会社)は今後、クラウドやAI計算の基盤構築が可能なDC設計を含めた具体的な計画策定を推進する。
 将来的に土地利用転換の進展やDC事業の拡大に合わせた発電所の増強も見込まれる。三菱商事とJFEHDは水素基地が計画されている扇島地区の特性を生かし、グリーン電力の供給も目指す。


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鹿島/外ケーブル補強工法をUFC道路橋床版交換に国内初採用

 鹿島は、高速道路橋の既設RC床版を「超高強度繊維補強コンクリート(UFC)道路橋床版」に取り換える工事に、外ケーブルで鋼桁を補強する工法を採用した。RC床版に比べ軽量なUFC道路橋床版と鋼桁補強による上部工の重量増加を最小限に抑え、耐震性の大幅な向上と工期の短縮にも貢献する。UFC道路橋床版を用いる高速道路橋の大規模リニューアル工事で導入を拡大するため、技術をさらに改良していく。
 外ケーブル補強工法と組み合わせたUFC道路橋床版への交換は、中日本高速道路名古屋支社が滋賀県彦根市で進める「名神高速道路(特定更新等)河内橋他1橋床版取替工事」の現場で、2025年6月と11月にそれぞれ採用、施工した。鋼単純合成鈑桁橋長29・1メートルにわたる範囲で、UFC道路橋床版に44枚(上下線各22枚)取り換えた。鹿島によると国内で初の事例になる。
 UFC道路橋床版は、阪神高速道路会社と共同開発した。既設RC床版を現行設計基準に対応したプレストレストコンクリート(PC)床版に取り換える場合、鋼桁補強や耐震補強が必要になる場合がある。ただフランジの増厚や補強部材を追加する従来工法は重量が大きく工費もかさむ。そこで鋼桁補強を最小限に抑え、取り換え期間中の補強作業が不要になる外ケーブル工法を組み合わせることにした。
 外ケーブル工法は、ケーブルを鋼桁下部に配置して定着部や偏向部を介しケーブルを緊張することで、鋼桁上部からの負荷に対する耐力を向上させる。PC橋に用いられることが多い補強工法になる。


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2026年4月6日月曜日

回転窓/考・コミュニケーションスキル

 新入社員の皆さんは、きょうも研修に臨んでいるだろうか。入社式を終えてから5日ほど。社会人生活が始まり、慣れない環境での緊張と不安も、これから少しずつ和らいでいくに違いない▼社会人に求められる力の一つに、コミュニケーション力がある。単に人と会話を交わせればいいわけではない。お互いの距離を縮め、信頼し合える関係を築くのに必要なスキルと言えよう▼米国の心理学者アルバート・メラビアンは1971年、視覚、聴覚、言語がコミュニケーションに与える影響を数値化した。感情や態度を伝える場面で、最も影響の度合いが大きいのは視覚からの情報。表情やしぐさ、視線によって相手に与える印象は大きく変わるという▼逆に相手の表情などに目を向ければ、その気持ちを読み取る手がかりになるかもしれない。ただし、見た目の印象がすべてではない。声のトーンや話す速さ、言葉がうまく組み合わさり、はじめて意思を伝えられる▼まずは相手の目を見て話し、そして相手の話に耳を傾けてうなずく。「なんだそんなことか」と思える小さな積み重ねが、コミュニケーションスキルの向上につながる。


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