2024年9月26日木曜日

回転窓/世界の名建築を訪ねて

 ヨーロッパには歴史的価値の高い建築が数多く存在する。先日、ベルギーの首都ブリュッセルと2024年五輪・パラリンピック大会の興奮冷めやらない仏パリを旅した▼ブリュッセルではアール・ヌーヴォー様式を初めて建築デザインに取り入れたとされる建築家ヴィクトール・オルタが設計した自宅を訪問。1898年竣工の邸宅は内装だけでなく家具にまで細かな装飾が施され、オルタのこだわりが感じられる▼パリ近郊の住宅地にあるラ・ロッシュ=ジャンヌレ邸(1924年竣工)は、近代建築三大巨匠の一人であるル・コルビュジエが設計した。吹き抜けのある邸内は2、3階の部屋をスロープでつなぎ、くすんだ紺と白の壁を配置。当時は最先端だったに違いない▼時代は違えど二つの建築物には共通点もある。装飾性であったり、素材を鉄筋コンクリートに変えたりするなどそれまでの常識にとらわれず、独自の視点で建築デザインを試みている▼小規模建築は部屋の隅々まで見ることができるため、建築家の意思を体感しやすい。世界には何度も訪れたくなる建築がたくさんある。そんな名建築にまた出会いたい。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=167359
via 日刊建設工業新聞

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