2026年2月2日月曜日

回転窓/これからも当たり前で

 漫画家・きくち正太さんの作品に、「食」をテーマにしたコミックエッセー『あたりまえのぜひたく。』(全11巻、幻冬舎コミックス)がある。「定番、国民食は玉子焼き。」とサブタイトルの付く一冊に書かれた卵焼きの話が好きで、読むたびに食欲がそそられる▼そのレシピで使う卵は4個。軽く混ぜた後に、めんつゆや長ねぎのみじん切りなどを加えてよくかき混ぜ、たっぷりの油をなじませて熱した卵焼き鍋に、まずはおたま一杯分を流し込む▼表面が半熟となったら、鍋の手前半分に折り畳んで奥に油を引き、そこに卵を寄せて空いた手前のスペースにまた油を引きもう一杯。ざっとこうした手順で焼いていくのだが、きれいな見た目に仕上げるのはなかなか難しい▼卵の価格が上昇し、2023年当時に続く「エッグショック」が再来している。鳥インフルエンザの流行による供給不足などが高値の要因だという。供給量の回復が待たれる▼ちなみに、卵焼きをきれいにおいしく作るには、中途半端な味付けにせず、油をけちらないで油料理と割り切ることだとも。これからも当たり前であってほしいぜいたくな一品だ。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=181273
via 日刊建設工業新聞

凜/熊谷組土木技術本部土木技術統括部・小松花穂里さん/やりがい伝えたい

 トンネルの切羽を掘り進めると、岩盤の隙間から一筋の光が差し込む。工事の苦労が一気に吹き飛ぶような瞬間は、「ものづくりの最前線だからこそ味わえる」と目を輝かせる。現場勤務を経て、現在は本社で測量などの現場支援や展示会の説明員を担当。「仕事のやりがいを伝えたい」と、リクルート活動や新入社員研修にも足を運んでいる。
 入社後、初めて配属されたのは、熊本地震で崩落した斜面の対策工事だった。当時は右も左も分からず、言われるがまま仕事をこなすのが精いっぱい。7年後、旅行で熊本を訪れ、地震の教訓を後世に伝える震災ミュージアムを見学する機会があった。「ここの復旧工事をやっていた」。そう職員に声をかけると、返ってきたのは「ありがとう」という感謝の言葉。「携われて本当によかった」。心の底からそう思った。
 トンネル工事の現場も強く印象に残っている。外界から閉ざされた環境は、「シャンプーが泡立たず、髪を洗うのもひと苦労」という過酷さ。崩れやすい地山に遭遇すると、1日に1メートルも掘り進めない。自然は人間の都合に合わせてくれず、臨戦態勢が求められる。でも、そんな環境に慣れてくると、「計画通りにいかないのが、だんだん面白くなってくる」から不思議だ。
 モットーは「何でも挑戦してみる」。「目の前の仕事に一生懸命取り組み、チャンスがあれば所長もやってみたい。いつか大きな現場に挑みたい」と話す。
 (こまつ・かおり)




from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=181274
via 日刊建設工業新聞

東京都/建設産業支援にソフト面でも注力/26年度予算に関連経費計上

 東京都は1月30日に公表した2026年度当初予算案に、物価高や人手不足に直面する建設業への支援策を盛り込んだ。資機材価格や労務単価の上昇に「最優先で着実に措置する」との方針を示し、対応に必要な額を確保。人手不足対策では都立工科高校での建設系学生確保に向け、業界団体と連携していく。自治体のまちづくり人材確保として、人材バンクの創設や働く女性の環境改善に関連する新たな補助金も盛り込んだ。
 積算単価の引き上げは、施工中の案件で物価スライドを着実に実施し、円滑な価格転嫁を後押しする。今後発注する案件でも工事単価や労務単価を適正に引き上げる。インフレに直面する都民支援と合わせて、都内建設事業者も着実に支援する。工事単価と労務単価の引き上げ分として504億円を確保した。
 人材確保策は、「Neo工科高校改革プロジェクト」と銘打ち、新規事業で理工系生徒の底上げに動く。企業と連携した最先端技術の体験、実践的な技術や技能の習得を通じ、建設・デザイン系の生徒確保を目指す。26年度予算案に5億円の経費を計上。最新機材の導入や専門家から直接学べる講座の開設、業界団体と連携したロールモデル紹介などに取り組む。
 都内自治体でも建設専門人材の不足が課題となっていることから、東京都都市づくり公社が人材バンク事業を始める。新規事業として3億円を盛り込んだ。まちづくりの計画段階から携わる専門人材を登録。都市づくり公社が人材バンクを通じて各自治体を支援する。
 7月から女性活躍推進条例が全面施行されることを受け、26年度当初予算案では働く女性の支援を重点分野と位置付けた。その一環として、働く女性のための施設環境改善事業を新たに創設。女性が働きやすい環境整備の啓発や女性専用トイレカー、レストカーの導入に3分の2(最大500万円)の補助金を出す。女性専用仮設トイレのリースでも3分の2(最大90万円)まで補助する。




from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=181280
via 日刊建設工業新聞

竹中工務店・丁野成人次期社長が会見/伝統と技術で魅力向上

 竹中工務店の社長が交代する。3月26日付の就任が内定した丁野成人取締役兼専務執行役員が1月29日に東京都内で会見し、方針を語った。丁野氏は「社会に貢献できる魅力ある竹中グループとしてさらに発展する」と表明。「信用と品質を第一とする伝統を守りながら、技術革新を推進して生産性向上や生き生きと働ける職場づくりに注力する」と力を込めた。=3面に一問一答
 同社の社長交代は2019年3月以来7年ぶり。3代続いて創業家以外からの就任になる。同席した佐々木正人社長は「経営状況が比較的落ち着いてきた現状で若返りを図った」と経緯を説明した。丁野氏を「皆のやる気を引き出し結束させるリーダーシップがある」と評価した。
 今期から「竹中グループ経営ビジョン」と「中期経営計画2030」が始動した。丁野氏は、経営理念に掲げる最良のものづくりとサービスの提供に徹し、「品質を重視した経営で量(売上高)を増やす」と基本的な姿勢を説明した。ビジョンで提唱した「リジェネラティブ(再活性)」を実践。地球環境を維持する従来の考え方から向上を目指すポジティブな姿勢に転換し、脱炭素や資源循環、自然共生の施策に取り組む。
 デジタル技術を活用した生産システムの変革も追求する。設計・施工一括案件を念頭に、丁野氏は「施工の課題を設計段階から織り込めばプロジェクトをさらに合理化できる」と展望した。
 BIMモデルに時間やプロセス・工程、コストなどの4D・5Dの情報も追加し、「技術の最先端を走り、魅力ある新4K(給与、休暇、希望、かっこいい)実現を目指す」と述べた。




from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=181271
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DeNA、京急電鉄ら/新アリーナ(川崎市川崎区)屋上に公園/30年10月開業予定

 ディー・エヌ・エー(DeNA)や京浜急行電鉄らは1月29日、京急川崎駅の隣接地(川崎市川崎区)で計画する新アリーナの屋上にルーフトップパークを整備すると発表した。1万人以上収容可能なアリーナとしては世界初となる。
 プロジェクト名を「Kawasaki Arena-City Project(カワサキ・アリーナシティ・プロジェクト)」に改称した。新たに味の素と三菱化工機をパートナーに加えた。施設は2027年に着工し、30年10月の開業を予定。川崎市とも連携して持続可能なまちづくりを推進する。
 4者は1月29日にパートナーシップ協定を締結した。1・5万人収容規模のアリーナを含む複合エンターテインメント施設を建設する。宿泊施設、商業施設など総延べ6万平方メートル規模を想定。川崎市を本拠地とし、DeNAが運営するプロバスケットボールBリーグ・川崎ブレイブサンダースのホームアリーナになる。
 アリーナを含む施設を核とした周辺一帯のまちづくりプロジェクトになる。近接する多摩川河川敷の整備や開発とも連携する。アリーナシティは年間330万人の来場を見込む。パートナー企業との共創を通じて課題解決に挑む社会実装型サステナビリティプラットフォームと位置付け、次世代都市モデルの世界的ベンチマークを目指す考えだ。
 計画地は川崎区駅前本町25ほか。区域面積は約1万5360平方メートル。内訳はアリーナ敷地約1万3640平方メートル、三角地敷地約830平方メートル、道路用地約890平方メートル。
 これまでの計画で建物はアリーナ・商業棟はS造17階建て延べ5・8万平方メートル規模などを想定していた。設計は久米設計、米オーバーランド・パートナーズ、仏モロークスノキ建築設計の3社が担当している。




from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=181281
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熊谷組/トンネル覆工、シート接着工にロボット導入/下地処理工と塗布工を自動化

 熊谷組は、トンネル覆工を補強するシートの接着工でロボットを導入する。下地処理とプライマー・接着剤塗布の両工程を機械化する技術を開発。トンネル補強工事の現場で適用性などを確認し、実工事への展開にめどを付けた。2026年度にも、計測センサーとロボット動作の連携をシステム化し現場に投入。人力による作業工数や苦渋作業を軽減していく。
 同社はケー・エフ・シー(東京都港区、田村知幸社長)、日進機工(名古屋市守山区、水野英市社長)と共同で、「トンネル覆工等シート接着工の機械化施工技術」を開発した。
 下地処理工は、粉じんの発生を抑える「同時吸引式ウオータージェット」を採用。装置自体を軽量化するとともに、トンネルの壁面に密着して施工できるようキャスターやスプリングを取り付けた。塗布工は材料を混練・供給する「2液混合ディスペンサー」、供給された材料を塗布する「特殊加工ローラー」を使う。
 産業用多軸ロボットのアームでウオータージェット装置やローラー装置をつかみ、センサーを活用しながらロボットの姿勢や作業位置を制御。LiDAR(ライダー)で3D計測した結果を基に、自己位置を検出・管理している。
 高速道路トンネルの覆工補強工事現場で施工実験を実施。トンネルの半断面で行い、片側車線規制の下、下地処理工とプライマー塗布工の2工種で施工性を確かめた。
 規制内で▽トンネル点検車の準備工▽作業位置への移動▽ロボット施工ポジションの調整▽覆工面への施工▽次の作業位置への移動-といった工程を繰り返した。実験の結果、2工種とも一定の品質が確保できると実証。事前の模擬トンネル実験で接着剤塗布の施工性も確認済みだ。
 開発や実証実験は、熊谷組が試験体や機械装置の製作、実験データの解析・検討を担当。ケー・エフ・シーはシート接着補強工法の材料や施工法、日進機工がウオータージェット装置について、知見と実験装置の提供、実験の評価・検証などを担った。




from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=181285
via 日刊建設工業新聞