国土交通省は、能登半島地震で発生したRC造建築物の転倒被害を踏まえた既存建築物の検証・改修方法の指針を近く公表する。杭基礎の耐震設計が義務付けられた2001年以前に建てられた建築物を対象に、設計図書や実測から転倒につながるリスク要因があるかどうかを絞り込むプロセスを提示。転倒の可能性がある場合、地盤や基礎杭を詳細に調査し、必要に応じ増し杭や地盤改良、減築などの対策を講じてもらう。
9日に開かれた社会資本整備審議会(社整審、国交相の諮問機関)建築分科会建築物等事故・災害対策部会で、指針内容をほぼ了承した。国交省は策定・公表前に広く一般に意見を募集することを検討している。
能登半島地震での転倒被害は現地調査や有識者会議の議論を経て、基礎杭の損傷や軟弱な地盤の傾斜、柱の配置の偏りなどが要因になったと分析されている。有識者会議は現行の耐震基準は有効だと結論付けたが、それ以前に建てられ転倒を招いた条件が合致する建築物の安全性確保に取り組む必要性を指摘していた。
近く策定する指針では、最初にリスク要因があるかどうかを簡素に判断するスクリーニングの方法を提示する。基礎と上部構造の二つの観点でリスク要因を挙げ、すべて該当する場合に詳細な調査に進む。基礎は杭の耐震設計や靱性がある杭の実施・使用状況、上部構造は建物形状や柱の偏りなどから判断する。
詳細な調査では、地盤調査や基礎ばりの状況から杭が破壊されても地盤で支持力を確保できるかどうかを算出。地震時の杭そのものの性能も詳細に検証する。この結果、転倒の可能性があると判断されれば、施主と設計者が相談しながら地盤や杭を改修する対策を検討してもらう。
同部会では複数の有識者から、指針の活用を促すための周知方法で注文があった。設計者などの専門家だけでなく、一般のビルオーナーへの「呼び水」となるようなアプローチ方法を求める声があった。
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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188381
via 日刊建設工業新聞


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