2026年10月22日木曜日

新社長/日建設計・勝山太郎氏/AIとの共創で提供価値拡大

 AIの普及や進化で設計業務が大きく変化する中、AIとの共創で提供価値の幅を広げていく。同時に「人だからこそ生み出せる価値」も追求し、それを支える人材の育成にも注力する。2030年までの5カ年経営計画では受託額1050億円を目標に掲げている。建築設計を取り巻く環境の変化を背景に、今後の報酬の在り方も模索する。
 --就任の抱負を。
 「126年にわたり築いてきた伝統と信頼を受け継ぎ、次の時代につないでいく重要性を改めて認識している。これまでの蓄積を未来へつなぐ役割を担いたい。日建設計を次の成長ステージへ進めるため、全身全霊で取り組む。社員個人の成長意欲と、経営陣が考える組織の志や未来像を強く共鳴させたい。社員と対話する機会も増やしていく」
 --注力する取り組みは。
 「AIの徹底活用による業務の効率化・高度化と、『人だからこそ生み出せる価値』の追求に取り組む。社会はAIで大きな転換期を迎えている。AIとの共創で専門性を磨きながら、多様な専門領域の知を結び付け、社会に提供する価値を広げる。周辺環境の分析や情報収集といった作業をAIで効率化していく」
 「AIの活用で削減できた時間を使い、当社で経験のない課題に挑戦する。人々の思いを束ね、一つの方向に導く合意形成力も、これからの設計者に求められる重要な力の一つだ。関係者の気持ちをくみ取り、プロセスの体験価値をクライアントや社会に提供できるような仕組みを考えていく」
 --価値を生み出せる人材をどう育成する。
 「AIによってさまざまな手法がコモディティ化(平準化)する中で、人間だからこそできる課題解決力、発信力、デザイン力を磨くことが重要だ。建築や都市というリアルな現場から得られる経験は大きい。大型プロジェクトなど、さまざまな挑戦を通じて、若手や中堅社員の成長を後押しする仕組みを整備する。設計者としての熱意や論理的な対話力を磨き上げる組織を目指す」
 --設計業務に対する報酬の在り方をどう考える。
 「設計がもたらした成果に対する成功報酬がしっかり得られる在り方を模索したい。設計のアウトプットが大きく変化する可能性がある。こうした動きをチャンスにして、われわれが提供する価値をアピールしていく。例えば、プロジェクトマネジメント(PM)の重要性が非常に高まっているように、設計の周辺領域や、プロジェクトを進める上でのコアとなるプロセスに着目し、一つの価値として提供していく仕組みを考えていく」。
 (2027年1月1日就任予定)
 (かつやま・たろう)1990年早稲田大学大学院修士課程修了、日建設計入社。2020年執行役員、24年常務執行役員、25年取締役。京都府出身、61歳。何度も見に行く建築が「東大寺南大門」(奈良市)、感銘を受けたのは「ルイジアナ近代美術館」(デンマーク)、建築を志すきっかけが「新宿NSビル」(東京都新宿区)という。


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from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=188618
via 日刊建設工業新聞

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