2016年1月29日金曜日

【回転窓】頑張れ国内農業

四国で農家を営む親戚から野菜が詰まった宅配便が届いた。東京で野菜が高騰していると聞き、送ってくれたそうだ▼近所のスーパーではレタスが298円、小松菜が198円と暖冬で安かった昨年末の数倍。先日、列島を広く覆った今冬一番の寒波の影響で、供給量が極端に減ったことが高騰の原因らしい▼14年2月に関東を襲った大雪では農業用ハウスの倒壊が相次いだ。これを教訓に東日本ではハウスの柱や梁を鉄骨に変え、屋根に積もる雪を溶かす暖房機を増設した農家も少なくない。今回の寒波は普段は温暖な西日本の各地にも大雪をもたらした。今後は東日本と同様の対策も求められそうだ▼スーパーでもう一つ目を引いたのが、120円と安いオマーン産のサヤインゲン。日本とは季節が逆のオマーンに着目した日本の商社が開拓。この時期に販売されるサヤインゲンの多くがオマーン産という。季節の違いを生かした農産物の輸出は日本の農業にも可能だろう▼TPP(環太平洋経済連携協定)による貿易自由化で危機が叫ばれる国内農業だが、教訓を生かし、知恵を絞って体質強化を図ってほしい。

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