2025年3月13日木曜日

鹿島ら/大気中CO2活用しコンクリ製造に成功、大阪・関西万博に舗装ブロック導入

 鹿島と川崎重工業は、大気中の二酸化炭素(CO2)を吸収・固定するコンクリートの製造に成功した。1日5キロ以上のCO2を99%以上の高純度で回収できるCO2分離・回収装置と、コンクリートにCO2を吸収・固定させるための炭酸化養生槽を組み合わせたシステムを構築。実証実験の結果、所定のCO2固定量と十分な曲げ強度を確保した。
 大気中のCO2を直接回収するDAC(ダイレクト・エア・キャプチャー、直接空気回収技術)を、CO2を吸収・固定する環境配慮型コンクリート「CO2-SUICOM」の製造に利用。開発したDAC装置は、付帯設備も含めコンテナに収納し、大気から1日5キロ以上のCO2を分離回収して高濃度CO2を完全自動で供給できる。
 コンテナ型とすることで搬送や設置が容易になるため、さまざまな利用先に適用可能。大気中の約400ppmのCO2を回収・濃縮し、約99%と高純度なCO2を生成する。新システムをプレキャスト(PCa)コンクリート製品工場に設置して実証実験した結果、製造した舗装ブロック「CUCO-SUICOMブロック」が、CO2-SUICOM製のブロックと同等のCO2固定量と曲げ強度があることを確認した。
 両社はCUCO-SUICOMブロックを製造し、大阪・関西万博の「CUCO-SUICOMドーム(通称サステナドーム)」のエントランスに敷設した。
 両社は今後、PCaコンクリート製品工場でのCO2-SUICOMの本格的な製造に向けて、必要なCO2量を踏まえたDAC装置の検討を進める。システムの高度化を図り、コンクリートに吸収・固定させるCO2の地産地消を目指す。




from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=172111
via 日刊建設工業新聞

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