2026年3月19日木曜日

回転窓/緊急事態宣言の中で入学した子どもたちへ

 定年退職される小学校の先生が、子どもたちに話をする場に立ち会えた。分厚い辞書を数冊抱え、スマートフォンを手に話し始めた▼「先生が苦労して見つけてきた答えを、小さな電話がすぐに教えてくれます。便利だけれど、その答えが正しいのか、自分で考えないといけません。学びを続けてください」と。たくさんの情報を苦もなく入手できるようになった世界を生きる上で、大切なことを伝えていただいた気がした▼近所の小学校は昨日が卒業式。6年生が入学したのは、新型コロナウイルスの流行に伴う史上初の緊急事態宣言が発令された2020年。延期されて6月になった入学式では、名前を呼ばれてもマスクを着けたまま、返事をしなければならなかった▼中学校の制服や正装で卒業式に臨んだ子どもたち。仲間とはしゃいだり、担任の先生の涙にもらい泣きしたりと、記憶に残る日を素顔で過ごせた▼子どもたちは、便利なAIがさらに身近になる時代と向き合う。将来、別の感染症が流行するかもしれず、発生が懸念される巨大な災害もある。知識と知恵を養い、自分を大事に、勇気を持って歩みを進めてほしい。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182573
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ネクスコ東日本エンジ/群馬県高崎市にテクニカル・トレーニングセンター開設

 ネクスコ東日本エンジニアリング(東京都荒川区、良峰透社長)は17日、群馬県高崎市に、新たな「テクニカル・トレーニングセンター」を開設した。道路構造物の保守点検人材を育成する実習型の研修施設。床面積が旧施設の1・2倍になり、最大受講者数が50人から120人に増加した。実物の道路設備を移設し、より実践的な研修ができるようになった。
 17日の開所式には良峰社長や東日本高速道路会社の由木文彦社長、関連会社や協力会社の役員らが出席した。良峰社長は「座学研修と実際の設備を使った訓練を組み合わせることで、専門知識と技術を体系的に習得できる」と施設の狙いを説明。由木社長は「現場を支える力をしっかりと養うことを期待している」と新施設の門出を祝った。
 メイン棟にはセミナー室や電気実習室、施設制御実習室などを整備。電気実習室には古いETC施設から移設した受配電設備を配置し、操作方法の確認や故障時の対応方法などを学べる。
 野外には実際の道路設備を用いた訓練ヤードを整備した。実物の遮音壁やコンクリート防音柵などを移設した延長50メートルの本線路上設備実習ヤードでは、設備の機能・構造点検や故障対応を実習できる。ETC施設を再現したETC実機ヤードも整備した。
 別棟にはトンネル非常用設備を整備し、スプリンクラーの放水を訓練できる。実物の橋の供試体などを展示した土木展示室では、床版や道路舗装の劣化具合などを学べる。
 施設所在地は群馬県高崎市高崎町380。敷地面積は1万2781平方メートル。施設はS、RC造陸屋根2階建て延べ3434平方メートルの規模。イーマックエンジニアリングが設計し、田中建設が施工。2024年6月に着工し、26年3月10日に竣工した。
 同市内にある旧トレーニングセンターは、周辺住居に近接していた。研修内容の拡張や高度化に制約があるため、新施設の整備に踏み切った。




from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182574
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国交省/上下水道の脱炭素化で方向性/官民連携・広域化を推進

 国土交通省は、上下水道事業の脱炭素化と資源利用の促進に向けた今後の取り組みの方向性を示した。少人数で施設を管理している小規模自治体など地域ごとの実情を踏まえ、官民連携や広域化の推進が重要と指摘。脱炭素化や資源利用を進める上で、事業の経済合理性を確保するため、国による経済的インセンティブ制度の構築の必要性も示した。
 同省が18日に開催した「上下水道政策の基本的なあり方検討会」(委員長・滝沢智東京都立大学特任教授)で議論した。官民連携は事業期間の長期化や、建設・更新を含めた対象施設・業務範囲の拡大により、受注者による脱炭素化などの創意工夫の発揮が期待される。
 官民連携の手法はDBO(設計・建設・運営)方式やPFI以外に、施設の更新と運営を民間が一体的に担う「更新実施型」、更新計画案の策定やCM(コンストラクションマネジメント)で自治体を支援する「更新支援型」、コンセッション(公共施設等運営権)方式などを例示した。
 脱炭素化・資源利用は初期コストが大きいものの、省エネルギー化によるランニングコストの低減で、経営改善につながることが多い。持続可能な経営の観点からも推進する必要があると確認した。委員からは「小規模自治体は事業の進め方に悩んでおり、後押しする仕組みや支援が必要」「国が大きなビジョンを示すことで企業の参画を促せる」などの意見が出た。




from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182579
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三菱地所ら/「ザ・ランドマーク名古屋栄」31日に竣工/施工・監理は竹中工務店

 三菱地所ら5者が名古屋市中区の栄地区で建設を進めていた超高層複合ビル「ザ・ランドマーク名古屋栄」=写真=が31日に完成する。S、SRC、RC造地下4階地上41階建て塔屋1階延べ約10万9700平方メートル、高さ約211メートルで栄エリアでは最も高いビルとなる。設計は三菱地所設計と竹中工務店、施工と監理は竹中工務店が担当した。
 6月11日にTOHOシネマズとJフロントリテイリングが運営する商業施設「HAERA」が開店する。「HAERA」は地下2階~地上4階、TOHOシネマズは5~9階に入る。オフィスは12~30階で1フロア1600平方メートル。31~40階にコンラッド・ホテル&リゾーツの「コンラッド名古屋」が入る。客室は170室。共用機能として10~11階に最新設備を備えMICE(国際的なイベント)に対応した180人を収容可能な宴会場と、五つの小・中会議室、宴会場を設ける。開業日は決定次第発表する。
 事業者は三菱地所のほか、Jフロント都市開発、日本郵政不動産、明治安田生命保険、中日新聞社。場所は中区錦3の25の1。敷地面積は4886平方メートル。地下鉄栄駅や栄地下街とつながる。




from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182565
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鹿島/太径鉄筋を全自動配筋/現場内で大型ユニット製造効率化、歩掛かり5割向上

 鹿島ら4社は、太径鉄筋を全自動で配筋する工法を開発した。多関節型ロボットと専用ツールを活用し現場内に設けた工場で、大型鉄筋ユニットを全自動で製造する。重量物の人力作業を大幅に削減して安全性を高めるだけでなく、従来工法に比べ鉄筋ユニット製造の歩掛かりが50%程度高まる。原子力関連施設や火力発電所などを想定し、太径多段配筋が必要な工事に展開していく。
 「鉄筋自動プレファブ工法」として、カジマメカトロエンジニアリング(東京都港区、池田邦彦社長)やスターテクノ(愛知県大口町、塩谷陽一社長)、岡部と共同開発した。宮城県女川町の東北電力女川原子力発電所の工事に採用し、安全性と生産性の向上効果を確認した。
 ロボット技術と制御システムを組み合わせ配筋・結束作業を全自動化する。大型で高重量な鉄筋の全自動製造が可能になった。鉄筋ユニットの自動組み立て工場を建設現場に設ける。
 天候に関係なくユニットが製造できる。配筋ロボットが自動で鉄筋束から1本ずつハンドリングし、鉄筋ユニットの運搬台車と連動して格子状に配筋する。
 機械結束が難しかった太径鉄筋に対応し、開発したフック式結束金物を使って結束ロボットで鉄筋交差部を自動結束する。対応可能な鉄筋は直径30ミリ超の「D38」と「D35」の2種類。最大で寸法12メートル×12メートル、重量13トンの鉄筋ユニットが製造可能だ。
 配筋・結束作業の全自動化で、必要な人力作業は鉄筋束の投入や完成ユニットの移動、結束金物の供給などに限定できる。熟練鉄筋工の負担を大幅に軽減。担い手不足の補完にも期待する。




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2026年3月18日水曜日

回転窓/スポーツ中継の転換期

 野球世界一の国を決める2026年ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が佳境を迎えている。侍ジャパンは準々決勝でベネズエラに逆転負けしたが、ゲームセットの瞬間まで勝利を信じていた▼今大会で目立ったのがホームランだ。長距離打者をそろえた日本は計10本と、ベスト4だった17年大会の11本に次いで2番目に多かった▼ホームランのたびに、外野フェンスを埋める企業の広告が目に入った。大谷翔平選手がイメージキャラクターやアンバサダーを務める企業が多く、世界トップクラスの発信力と経済効果を持つアスリートの力に改めて感心した▼今回のWBCでは、米動画配信大手ネットフリックスによる独占配信も日本のファンを驚かせた。地上波では生中継されず、商用利用も禁じられているため、スポーツバーなどの飲食店で視聴できない。過去の大会に比べると視聴者が減り、やや盛り上がりに欠けるように感じたのは気のせいか▼無料視聴が当然という常識を変えなければならないことは理解している。それでも、資本力で優位な海外メディアに対抗するための放映スキームの再構築を期待したい。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182526
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若築建設/社長に長廻幹彦氏、4月1日就任

 若築建設は17日に開いた取締役会で、長廻幹彦取締役兼常務執行役員が4月1日付で社長に昇格する人事を決定した。烏田克彦社長は代表権のない会長に就く。
 長廻 幹彦氏(ながさこ・みきひこ)1987年京都大学工学部土木工学科卒、若築建設入社。2020年経営管理部門経営企画部長、22年執行役員、24年常務執行役員、25年取締役。島根県出身、61歳。




from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182523
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中国整備局/26年度入札契約制度対応方針案を了承/SII型、評価基準の点差拡大

 中国地方整備局の総合評価審査委員会が17日、広島市中区の同局で開かれ、2026年度の入札・契約制度の対応方針案が了承された。工事では技術提案評価型(SII型)の配点を見直し、評価基準の点差を拡大するほか、新たにチャレンジII型を試行する。生産性の向上を目的に省人化チャレンジ工事も始める。業務では業務チャレンジ型を拡充し、同一県内の事務所や県、政令市との災害支援協定締結を判断基準に加える。このほか、工事、業務ともに若手優秀技術表彰者を評価する。
 対応方針案によると、技術提案評価型(SII型)は優れた提案をより優位に評価するため、評価基準(秀・優・良・可)の点数を拡大。秀(計60点)と可(計0点)の配点は現行のままで、優は計52点を30点、良は計44点を20点にそれぞれ引き下げる。
 チャレンジII型は直轄工事の施工実績がない企業が受注機会を確保できるよう難易度II以下で7000万円程度までの一般土木工事を対象に実施する。チャレンジ型と同様に企業や技術者の同種工事の実績は求めないが、企業と技術者の近隣地域での施工実績の配点はそれぞれ1点減らし、新たに「企業の能力等」の評価に「過去5年間に直轄工事の受注無」を追加し、2点を加点する。
 省人化チャレンジ工事は施工能力評価型(II型)の分任官工事が対象で、参加申請時に提案を求める「省人化A型」と、契約後に受注者が提案する「省人化B型)」に分類。A型は発注者が求めるテーマの提案を評価し、総合評価で1点を加点する。B型は加点がない。
 担い手の確保を目的に、配置予定技術者の評価基準に「若手優秀技術表彰」を追加。施工能力評価型だと加算点は0・7点になる。業務の評価基準にも追加し、総合評価方式簡易型の場合、受賞経験がある技術者に0・6点を配点する。
 造園やのり面処理、塗装など一部工事では工事成績の期間を延ばし、企業は過去2年間を4年間に、配置予定技術者は過去8年間を10年間に変更する。
 業務では、総合評価方式(簡易型・標準型)で発注する調査設計業務の技術評価点を見直し、簡易型では12点の配点を現行の80点以上から81点以上に引き上げる。10・8~1・2点の配点も79~71点を80~72点に見直す。
 地元企業の受注機会を確保するため、業務チャレンジ型に「同一県内の事務所および県、政令市との災害協定の締結」を追加する。




from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182535
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大成建設/環境配慮コンクリを下水道管渠に初適用/土木学会指針案に準拠

 大成建設は大阪府内で施工した下水道管渠の新設工事に、二酸化炭素(CO2)排出量を大幅に減らした環境配慮型のコンクリートで製作したシールドセグメントを導入した。必要な耐久性を確保しつつ、土木学会(池内幸司会長)が示すコンクリート構造物の設計・施工指針案に準拠するよう、材料配合を調整した。従来のセグメントと同様に製作し、組み立て、据え付けが可能。環境配慮型コンクリートの普及を加速する考えだ。
 下水道シールド工事でのカーボン・リサイクル・コンクリートの適用は国内初という。普及が進めば、従来品と同程度の単価で供給できると見込む。同社の環境配慮コンクリートシリーズ「T-eConcrete」4種類のうち、高炉スラグの活用や炭酸カルシウムの混合によるCO2固定で、CO2排出量の収支をマイナス(100%以上削減)とした「Carbon-Recycle」を使用した。
 材料設計を土木学会指針案に沿うように改良し、セグメントに求められる強度や耐荷重性に加え、下水道に必要な耐摩耗性と耐硫酸性を確保した。材料製造時のCO2排出量は、普通のコンクリート製セグメントに比べ84%削減している。実験では、硫酸による質量減少が大幅に抑えられる効果も確認した。セグメントを長く使った場合の耐硫酸性は、従来型の数倍になると期待する。
 府が発注した「寝屋川流域下水道門真守口増補感染(第2工区)下水道管渠築造工事」に適用した。工期は2022年10月7日~25年7月31日。大成建設・村本建設・中林建設JVが施工した。泥土圧式シールド工法で延長1672・6メートルの管渠構築で、計1431リングを設置。環境配慮型コンクリ製のセグメントは、10リング分の区間(外径3・25メートル、延長12・0メートル)に採用した。CO2削減量は実質約5・7トンに相当する。




from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182528
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2026年3月17日火曜日

近畿整備局/平城宮跡歴史公園第一次大極殿院復原整備の東楼が完成

 ◇奈良時代の楼閣建築を再現
 近畿地方整備局が奈良市の国営平城宮跡歴史公園で進めている「第一次大極殿院復原整備」で、東楼が完成し、14日に完成披露式典が行われた。2022年に復元された大極門(南門)の東側に位置し、伝統木造技術と最新の施工技術を融合して奈良時代の楼閣建築を忠実に再現した。規模はW造2階建て延べ525平方メートル。設計は文化財建造物保存技術協会と近畿整備局国営飛鳥歴史公園事務所、施工を竹中工務店が担当した。
 第一次大極殿院は宮都「平城宮」の中心的な施設だったとされる。東楼は西楼とともに、南正面の大極門を挟んで東西対称に建てられ、730年前後に築地回廊の一部を解体し、増築されたと考えられている。
 「続日本紀」には聖武天皇が南楼で宴(うたげ)を開いた記述があり、東楼・西楼は儀式や宴席に使用されていた可能性がある。東楼は1973年に奈良文化財研究所の発掘調査で確認された。外周に太い掘立柱を立て、内部の礎石建ち柱で上層床を支える特殊構造で、現存古建築に例のない形式とされる。
 復元工事は2022年4月に着工。吉野ヒノキなどの厳選材を用い、品質管理を徹底し工事を進めた。23年3月に外周柱の設置を始め、仮設の素屋根内で木組みを本格化した。同11月に長さ12メートルの大梁を架設し24年3月に上棟。屋根工事などを進め、25年9月に素屋根を西側へ移動し、東楼の外観が姿を現した。BIMなどの3D技術も積極的に活用。伝統木造の施工手順や鴟尾(しび)の形状検討などを効率化した。
 式典には奈良県の山下真知事や国会議員ら来賓を含め約150人が出席。近畿整備局の齋藤博之局長は「往時の建造物を忠実に再現するとともに、伝統技能の継承にも取り組んだ。今後も関係機関と連携し、第一次大極殿院の復元整備を進めていく」と話した。山下知事は「東楼に続き西楼などの復元が進めば、国内外からの観光客増加が期待される」と述べ、公園南側の県有地を活用したにぎわい創出にも意欲を示した。
 近畿整備局京都営繕事務所の西田誠所長が工事経過を報告後、国営飛鳥歴史公園事務所の柳澤秋介所長が「26年度から東面回廊整備に向けた地盤整備などを本格化する。将来的には西楼なども含め、往時の景観を復元した第一次大極殿院の姿を示したい」と今後の整備方針を説明。最後に関係者がテープカットを行い完成を祝った。




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回転窓/やさしい春の圧力

 春が近づくと、街は忙しそうな顔をする。桜は律義に咲き、人々も新しい季節を待っていたそぶりをする。けれど当の本人はというと、どうも気分が乗らない。心が軽くなるはずの季節が、どうやら花粉と一緒に、妙な怠惰まで運んできたらしい▼考えてみれば、春は「変わりなさい」と優しく背中を押す季節でもある。入学、異動、新生活。世の中はまるで大規模な模様替えだ。家具を動かし、壁紙を張り替え、昨日までの景色を新しくする▼その騒ぎの中で、心だけが古い部屋のまま取り残されていることもある。もちろん、変化は悪いものではない。むしろ停滞こそが退屈の温床だ、と人はもっともらしく言う。ただ、その「変わるべきだ」という空気が、時に親切な圧力になる▼春風は穏やかな顔をしているが、背中を押す力だけは案外しっかりしている。だから時々、思う。もしかすると憂鬱(ゆううつ)なのは春のせいではなく、「変わらなくてもいい」と言ってくれる人が少ないからではないかと▼満開の桜の下で、つぼみのままでいる勇気も、案外悪くない。まあ、そんな空想とは関係なく、花は散り、季節もきちんと前へ進むのだが。




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東京建設コンサルタント/新社長に杉浦達巳取締役兼常務執行役員昇格/3月8日付

 東京建設コンサルタントの社長に、杉浦達巳取締役兼常務執行役員が8日付で就任した。大村善雄社長が7日に死去し、8日に開いた取締役会で杉浦氏の社長就任を決めた。
 杉浦 達巳氏(すぎうら・たつみ)1988年名古屋工業大学工学部土木工学科卒、東京建設コンサルタント入社。2021年執行役員中部支社長、22年取締役、23年常務執行役員。愛知県出身、61歳。




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北海道開発局/26年度完了工事からAI活用試行工事実施/工事成績評定で加点評価

 北海道開発局は、北海道の建設業でのAI活用の意識醸成を図ることを主な目的として「北海道インフラ分野のAI活用試行工事」を実施する。施工、データ連携、施工管理のいずれかの段階で判断を伴うAIの活用が確認された場合、工事成績評定で加点評価する。2026年度完了工事から原則すべての工事を対象に実施する。
 北海道の人口減少・高齢化は全国平均を上回っており、全国に先駆けて公共事業での省人化と生産性向上を進めていく必要がある。さらにi-Contsruction2・0で掲げる三つのオートメーション化でもAIの活用を推進していることから、道内建設業での意識を醸成し、AI活用を推進する。
 対象は26年度完了工事から原則すべての工事で、25年度に完了する工事は対象外。既に公告済みまたは契約済みの工事についても、受発注者協議により試行対象とすることができる。
 評価対象は発注者がAI活用に関する費用を計上していない工事で、施工、データ連携、施工管理のいずれかの段階で判断を伴うAIを活用した場合。文章整理などでAIを活用するものは含まない。
 施工計画書に「インフラ分野におけるAI活用」の項目を設けて取り組みの内容や期待される効果を明記し、完成検査時までに実施内容と効果を報告した場合に、工事成績評定で原則1点を加点する。複数の取り組みを実施した場合でも、加点は原則1点とする。技術提案したものでも、評価対象の条件を満たせば加点対象となる。




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松山市/JR松山駅周辺のまちづくりプラン公表/5000席アリーナ、31年度供用へ

 松山市は、JR松山駅周辺の具体的な整備イメージや今後の進め方を示す「松山駅周辺まちづくりプラン」をまとめた。JR四国車両基地跡地(南江戸1、敷地面積約9250平方メートル)に計画する多目的アリーナは、公設民営の場合に5000席で整備費約200億円と想定。2031年度の供用開始を目指す。にぎわい施設と一体的に整備する。
 多目的アリーナで想定される事業手法として、民設民営と公設民営(BT〈建設・移管〉+コンセッション〈公共施設等運営権〉)を提示した。整備費の内訳は交付金・補助金54億円、市負担73億円、民間資金73億円。公設民営の場合、26年度に事業者公募に入る。27、28年度の設計を経て29年度に着工する。
 駅東口のにぎわい施設は立体道路制度を活用し、1階に駅前広場や集約型公共交通ターミナル、2階以上に商業・飲食、ホテル、駐車場などを配置する。伊予鉄道路面電車の引き込みなどにより交通結節機能を強化する。集約型公共交通ターミナルを除き、26年度に事業協力者を公募、27年度に開発事業者を公募し、28~30年度に設計などを進め31年度に着工する。33年度の供用開始を目標に定めた。
 27年3月31日までの履行期間となる「松山駅周辺施設整備等アドバイザリー業務委託」は日本総合研究所・安井建築設計事務所JVが担当している。




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2026年3月16日月曜日

回転窓/民話と滝と国立公園

 古くから信仰を集めてきた熊野の「那智大滝」(和歌山県那智勝浦町)には、「クジラとモグラ」の民話が伝わる▼お坊さんが荒行のため滝へ向かう途中、困っていたクジラとモグラを助ける。滝に着いたものの滝つぼの水が多くて近寄れずにいると、今度はそのクジラとモグラが助けてくれるという話だ。南紀熊野ジオパーク推進協議会が作成した絵本に収められている▼国立公園制度は2031年に100年を迎える。これを記念し、財務省は24年から国立公園ごとの図柄が付いた銀貨幣の発行を始めた。26年度前半に販売される一つが「吉野熊野国立公園」。那智大滝のほか「オオダイガハラサンショウウオ」「シロヤマザクラ」が描かれている▼生物多様性の損失を反転させるネイチャーポジティブ(自然再興)の実現に向け、国立公園は中核拠点となる。地域からの取り組みも注目され、1月には那智勝浦町とJESCOホールディングス、日本自然保護協会の3者が連携協定を結んだ▼クジラは「水」、モグラは「土」を連想させ、どちらも生物多様性には欠かせない存在だ。民話が語る共生の大切さは、これからの時代を思わせる。




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仙台市/市役所本庁舎建築工事で報道向け見学会/鉄骨建て方の状況など公開

 仙台市は「市役所本庁舎整備第1期建築工事」の現場で報道機関向けの見学会を13日に開いた。施工は大林組・鉄建建設・仙建工業・深松組JV。工事の進捗状況を説明するとともに、2月17日に始まった鉄骨の建て方などが進む現場を公開した。
 新庁舎の建設地は青葉区国分町3の7の1ほか。地下2階地上15階建て(免震構造)延べ約6万平方メートルの規模。1期の工期は2027年11月30日までで、13日時点の進捗率は約30%。現在は地上3階フロアまで鉄骨が建ち上がり、11月末の上棟を目指す。地下では免震装置設置が完了し、駐車場の車路の躯体工事が進んでいる。さらに、仙台市地下鉄勾当台公園駅から市役所にアクセスする地下連絡通路もボックスカルバートの敷設(延長57メートル)を終え、内装作業などを行っている。
 仙台市の藤田孝一本庁舎整備室長が工事概要や進捗状況を説明した後、浅野英樹所長(大林組)の案内で現場を見学した。藤田室長は「順調に工事が進んでいる。一大プロジェクトで期待も大きいため、総力を尽くして無事完了を迎えたい」と力を込めた。




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凜/木部建設管理本部総務部・黒川季里さん、菊地菜々子さん/Z世代が会社に新風!

 トンネルやダムなど山岳土木工事を手掛ける木部建設(東京都武蔵野市、木部哲実社長)に、ちょっと変わった経歴の若手社員がいる。総務で採用を担当する黒川季里さん=写真左=と菊地菜々子さんは、かつて都内を中心に同じグループで活躍していた元アイドルだ。
 2024年9月、事務職を志望していた黒川さんが先に入社し、7カ月後の25年4月には菊地さんも加わった。いわゆるZ世代の2人は、ステージで培った度胸を武器に、入社早々からSNSを駆使した新しい広報戦略を次々と提案。オフィスに新しい風を吹き込んだ。
 だが、最初から順風満帆だったわけではない。黒川さんは「ベテランの方が多かったため、最初は理解を得られず、丁寧な説明が必要だった」と振り返る。そこで菊地さんが「一度きちんと説明しよう」と提案。上司とも相談を重ね、パワーポイントを駆使した社内プレゼンを行うなどして、少しずつ理解の輪を広げていった。
 今では、若者の目に留まりやすいショート動画のTikTokが、2人の新たなステージだ。リポーター役として現場を駆け回りながら、会社や建設業の「知られざる魅力」をリアルに発信している。
 入社から約1年。毎日が刺激と発見の連続だ。将来の夢はそろって「女性初の役員」。会社というステージのセンターを目指し、2人はきょうも躍動している。
 (くろかわ・きり)(きくち・ななこ)




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全建/26年度事業計画、賃上げや働き方改革に注力/将来ビジョンの策定も

 全国建設業協会(全建、今井雅則会長)は13日、都内で開いた理事会で2026年度事業計画を決めた。事業費の確保や生産性向上、働き方改革、処遇改善を引き続き推進。賃上げや下請契約への反映などに取り組み、来年以降の設計労務単価の引き上げも目指す。28年に迎える設立80周年に向け「(新)地域建設業の将来ビジョン(仮称)」の策定も進める。総合企画委員会の下に専門委員会を設け、「地域建設業将来展望(全建70周年展望)」をフォローアップする。=2面に事業計画要旨
 冒頭、今井会長は「建設技能者の処遇改善は、地域建設業が担い手を確保し、地域の守り手として社会的使命を果たしていく重要課題の一つだ。持続的な引き上げが技能者の賃金に適切に反映され、好循環が生まれるよう取り組む。賃上げができる環境づくりが大事だ」と述べた=写真。
 国土交通省が公表した設計労務単価改定は全国平均で4・5%となった。26年度も賃上げや設計労務単価の上昇、適正利潤の確保、さらなる賃上げの好循環を促す。現場の実態とマッチした歩掛かりの設定、地方公共団体への普及、週休2日工事の補正係数の継続など、技能者の賃金の引き上げに必要な措置も訴える。労務費・資材価格の円滑な価格転嫁に向けては「全建価格転嫁相談室」の活用を促進する。
 第1次国土強靱化実施中期計画の事業規模は、5年で20兆円強となったが、引き続き当初予算で別枠確保を求める。資材価格の高騰や人件費上昇の影響が予算編成過程で適切に反映されるよう求めていく。急増が見込まれる防衛関係施設の整備や維持管理に関連し、工事への参画と円滑な施工のため、防衛施設強靱化推進協会と連携。地方防衛局と各都道府県建設業協会の意見交換の場を設ける。
 人材育成の推進は、建設技能者向けの教育訓練体系を構築するため、建設産業人材確保・育成推進協議会(人材協)に設置された「新たな教育訓練体系構築検討会」に参画する。生産性の向上は、ICT活用工事で中小規模の会員企業も取り組みやすい環境が整備されるよう、積算基準の見直しや工事手引の作成、人材育成や設備投資への負担で課題を解決する。




from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182439
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農水省、清水建設/建築物木材利用促進協定を締結/中高層建築推進、技術開発深化

 農林水産省と清水建設は13日、都市木造化推進法に基づく「建築物木材利用促進協定」を締結した。同社は毎年2~3件の中高層木質建築の施工実績を積み上げ、耐火性と耐震性に優れた自社開発の木質建築技術を深化する方針を表明した。新村達也社長は「協定締結は官民連携で脱炭素社会への歩みを確かなものにする大変意義深い節目になる」と述べ、森林循環に貢献する木質建築の展開加速に意欲を示した。
 同日、東京・霞が関の農水省で協定の締結式が開かれ、山下雄平副大臣と新村社長が協定書に署名した。山下副大臣は「これまでに中高層ビルの木造化に大変貢献されてきた」と清水建設の実績を評価。その上で「協定締結を契機に、清水建設と共に都市の木造化をさらに加速したい」と話した。
 新村社長は「当社は建設事業の使命として、森林循環に貢献する木質建築を推進していく」と表明。さらに「協定締結を新たな出発点とし、顧客とのパートナーシップをより深め、全社の総力を結集して取り組んでいきたい」と力を込めた。
 協定の期間は2031年1月末まで。清水建設は農水省から技術的助言や補助事業の情報提供などを受け、ハードとソフトの両面で木質建築の拡大に向けたさまざまな取り組みを展開する。
 清水建設はこれまで、自社の設計・施工で約30件、他社設計の施工物件も含めると約60件の中大規模木質建築を手掛けてきた。協定締結を機に、都市部で大空間を備えた中高層から低層まで、幅広い用途の木造建築で事業拡大にアクセルを踏む。国産材の活用や木質建築のPRにも力を入れる。
 東京都江東区の自社施設も活用する。イノベーション・人財育成拠点「温故創新の森NOVARE(ノヴァーレ)」の旧渋沢邸や、先月建て替え工事が竣工した東京木工場などで、木の文化や木造技術の継承を目的に、住民や子ども向けの活動も展開する考えだ。
 担当者によると、今後は都市部を中心に毎年2~3件程度の中高層木造建築を手掛けていく方針。技術開発では木質建築技術「シミズ ハイウッド」をブラッシュアップし、「鉄骨を木で被覆したり、内装に塗膜をつくって燃えにくくしたりする技術開発を推進する」(設計本部設計企画室木質建築推進部)としている。




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鹿児島県/スポーツ・コンベンションセンター整備/4月にCM業務プロポ公告

 鹿児島県は鹿児島港本港区エリア(鹿児島市)で計画するスポーツ・コンベンションセンター整備に、建設費の抑制を目的にコンストラクションマネジメント(CM)業務を導入する。2026年度に着手する設計段階から業務の対象とし、4月上旬にCM委託先選定の公募型プロポーザルを公告。5月中旬まで企画提案書を受け付け、同月末までの選定を目指す。履行期限は28年度を予定する。
 26年度当初予算案ではCM業務の委託費として、27、28年度の限度額9863万1000円の債務負担行為を設定した。
 25年夏に行ったサウンディング(対話)型市場調査では、参加した建設事業者やCM事業者などから建設費抑制に効果的であるため、導入を求める意見が出た。
 近年完成した沖縄アリーナ(沖縄県沖縄市)、SAGAアリーナ(佐賀市)の整備でも導入実績があり、コスト縮減を図るためにも設計段階からの導入可能性を庁内で検討した。
 同センターの事業用地は本港新町、泉町、住吉町(敷地面積約3ヘクタール)。スポーツ振興と交流拠点の機能を併せ持つ延べ3万平方メートル程度の施設で、メインアリーナ(必要面積3726平方メートル以上)やサブアリーナ(1564平方メートル)、武道場(841平方メートル以上)、弓道場(852平方メートル程度)、会議室、VIP室、事務室などを設ける。
 設計者は公募型プロポーザルで、梓設計・SUEP.・東条設計JVを最優秀提案者に選定し、月内の契約締結を目指している。設計業務の履行期限は28年7月31日。
 事業手法は当初、BTO(建設・移管・運営)方式のPFIで行う計画だったが、建設費高騰などに伴い事業者選定の入札が不調となり、設計と工事を分割発注する従来方式に変更した。




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2026年3月13日金曜日

回転窓/博物館・美術館の経営

 JR両国駅近くの江戸東京博物館(えどはく、東京都墨田区)が4年間の大規模改修工事を終え、31日にリニューアルオープンする。明治期の銀座の象徴とも言える服部時計店を原寸大で再現。建築家の重松象平氏が館内外の空間デザインを監修した。館の再開を心待ちにしていた人も多かろう▼開館から約30年で初の大規模改修は老朽化への対応や機能改善にとどまらず、新たな空間演出や大型模型の新設など館内の装いを変えた。展示やコンテンツの魅力を高め、集客増につなげる狙いもあろう▼文化庁と文部科学省は所管する独立行政法人の国立美術館と国立文化財機構(国立博物館など)を対象に、2026年度から5年間で達成すべき中期目標を策定した。自己収入の数値目標も初めて示した▼未達成の館は社会的な役割を十分に果たせていないとみなされ、再編対象にするとも。SNSでは「#文化庁による博物館美術館潰(つぶ)しに反対します」という抗議の声が広がった▼博物館や美術館が自律的に稼ぐ組織に変わるよう求められている。文化の公共性と経済的自立をどう両立させるか。各館の経営手腕が問われている。




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三井不ら/BASEGATE横浜関内、商業棟など公開/19日オープン

 三井不動産ら8者で構成するコンソーシアム「KANNAI8」は12日、開業を目前に控える大規模複合街区「BASEGATE横浜関内」(横浜市中区)の報道機関向け発表会・内覧会を開いた。タワーやホテル、商業棟など全面が公開された。三井不動産の植田俊社長、ディー・エヌ・エー(DeNA)の南場智子代表取締役会長、星野リゾートの星野佳路代表らが参加し、トークセッションなどを行った。施設は一部を除き、19日に開業を迎える。
 植田社長は「近代日本をリードしてきた横浜の象徴的なエリア・関内で、歴史文化に敬意を払いながら事業を行う。同街区が関内復活の起爆剤になれば」とあいさつ。南場会長は、横浜スタジアムに隣接する同街区が「野球の試合がない日にも関内を訪れる目的となる」よう、新たな体験を提供すると決意表明した。
 建設地はJR関内駅南口から徒歩すぐの旧横浜市役所跡地(中区港町1の1の1ほか)。総延べ床面積は約12万8500平方メートル。中央の建物「ザ ライブ」にはエンターテインメント施設や飲食店が入る。33階建てのタワー(設計施工は鹿島)は上層がオフィスで、下層はスーパーマーケットやクリニックとなる。複数立ち並ぶ低層の商業施設には中華料理店やバル、カフェなどが入居する。
 建築家・村野藤吾(1891~1984年)が設計した旧横浜市役所の行政棟(1959年竣工)は星野リゾートの都市型ホテルブランド「OMO」に生まれ変わる。設計・施工は竹中工務店。市役所時代の建築意匠を極力生かし「新旧融合」のコンセプトで改修した。星野代表は、「日帰り旅行客が多い横浜の現状を打破する。関内全体が一つのリゾートになる」と話した。
 コンソーシアムは▽三井不動産▽鹿島▽京浜急行電鉄▽第一生命保険▽竹中工務店▽ディー・エヌ・エー▽東急▽星野リゾート-の8者で構成する。




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新社長/オリエンタル白石・照井満氏/パッケージでLC需要取り込み

 主力のプレストレストコンクリート(PC)橋梁やニューマチックケーソン工法で技術力や提案力に磨きをかける。設計から製造、施工、維持補修まで幅広い需要にワンストップで対応。新設橋梁の発注が減る中、ライフサイクル(LC)全体の需要をパッケージで取り込み、安定した経営基盤の構築につなげる。
 --就任に向けた抱負を。
 「経営理念である『人と技術を活かし、常に社会から必要とされる集団』の具現化が使命だ。原点に立ち返り、安全に厳しく品質の高い施工を通じ、『真の安全文化』をグループ全体に浸透させる。そのためにも量だけを追い求めるのではなく、付加価値の高い仕事にこだわり、利益と社会貢献度を同時に高める強靱な企業体質をつくる」
 --市場環境をどう見る。
 「能登半島地震の復興や首都圏の流域治水対策、高速道路の更新など、維持補修・補強の需要は高まっている。当社はこれらの工事に適したPC橋梁やニューマチックケーソンといった特殊工法を武器に、設計から製造、施工、維持補修までワンストップで対応できるのが最大の強みだ。パッケージとして標準化すれば、長期視点でより質の高い提案や施工が提供できる。将来のLC需要を確実に取り込むことで、市場の変化に左右されない安定した経営基盤を築きたい」
 --注力する取り組みは。
 「特殊工法の深掘りに加え、日本橋梁などグループ各社とより強力に連携し、シナジー(相乗効果)を最大化する。PC橋や鋼橋など橋梁全般の上下部工に対応しつつ、港湾事業や重機土工なども推進する。防衛施設関係のケーソン需要やプレキャスト(PCa)化したPC建築も拡大が見込まれる。国内外での半導体工場の動向も注視している。ニューマチックケーソン工法でAIやICTを活用した掘削機の自動運転や超遠隔操作の開発も推進する」
 --業績の目標は。
 「2026年度に次期中期経営計画が始動する。31年3月期に連結売上高で900億円(26年3月期目標730億円)を達成するため、少しずつ業容を広げたい。完成工事総利益(粗利益)の安定と経営リソースの最適な配分が不可欠だ。今期はOSJBホールディングスの発足以来、最大の手持ち工事を抱えている。来期も同程度を見込んでおり、業績の下支えになるだろう」
 --M&A(企業合併・買収)やアライアンスは。
 「技術ポートフォリオを補完し、周辺領域への進出を加速させる戦略として柔軟に検討する。道路舗装や地盤改良などの業種と連携できれば、特殊工法などと組み合わせてより幅広いLC需要が取り込める」。
 (4月1日就任予定)
 (てるい・みつる)1987年東北大学工学部卒、三井建設(現三井住友建設)入社。2000年オリエンタル白石入社、22年取締役兼執行役員、23年常務執行役員。仕事のモットーは「現場に答えがある」。「目の前の仕事から逃げず、ベストを尽くす」大切さを説く。休日は仲間と組むバンドでベースを担当する。岩手県出身、62歳。




from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182390
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東京ガスネットワーク/初の女性社員インストラクター誕生

 東京ガスの子会社でガス導管事業などを手掛ける東京ガスネットワーク(東京都港区、沢田聡社長)は、設備などの維持管理業務で技術や顧客対応が優れている社員に付与する「インストラクター」に、女性社員を初めて認定した。今後は女性社員への技能承継に力を入れ、スキルアップを後押しする。安心して働ける環境も整える。
 インストラクターに選ばれたのは遠藤麗さん。工業高校を卒業後、2010年に入社した。ガスの圧力を調整する機械のメンテナンスなどを担当している。今後は工事本支管や工事供給管、設計、保全などに関する技術を伝える「導管インストラクター」として、後進の育成なども担当する。
 入社後は女性として初めて供給分野に配属された。周りは男性社員ばかりで、工事に使う機具はどれも重かった。作業を遅らせないため「週3回くらいジムに通って体力をつけた」という。
 現在でも後輩を指導する機会は多い。同じことを伝えても人によって理解度に違いがある。このため、「どういう風に伝えたら伸びるのかを考え、日ごろから接する」ことを心掛けている。導管インストラクターとして研修センターの講師を務めることになる。「今まで関わらなかった女性の後輩にも教える機会が増えると思うので頑張りたい」と話している。
 同社は社内認定として「マイスター・インストラクター制度」を設けている。ベテラン社員のスキルや技術、経験を若手に伝えるのが目的。認定級は上から順にS級、A~C級。マイスターとインストラクターはS級保有者から推薦・審査で選んでいる。
 マイスターは自ら手を動かして行う保安分野などが対象で、03年に認定を始めた。インストラクターは05年にスタートした。女性社員の認定は両資格で初めて。同社の女性社員は現在約400人在籍している。
 9日に東京ガスネットワーク本社で開いた認定式で、沢田社長は「遠藤さんに続くマイスターやインストラクターが誕生するように、安心して生き生きと働き、キャリアを重ねられるよう会社として支援していきたい」と述べ、女性が活躍できる環境整備を加速する方針を示した。




from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182400
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大阪府・大阪市/大阪城公園接続デッキ整備/28年春供用へ26年夏に本体着工

 大阪府と大阪市は大阪城東部地区の歩行者ネットワーク強化を目的に「大阪城公園接続デッキ整備事業」を進めている。JR大阪城公園駅と第二寝屋川左岸沿いの歩行者空間を結ぶデッキを整備し、周辺の観光・交流拠点との回遊性向上につなげる。宿泊税を財源に2026年度当初予算案にデッキ部の本体工事費など約14億円を計上した。今夏にも本体工事に着手し、28年春の供用開始を目指す。
 計画ではまずデッキ部として、JR大阪環状線・大阪城公園駅の改札から東に向けて、JR車両基地(吹田総合車両所森ノ宮支所)の引き込み線をまたぐ形で鋼構造の単径間橋梁を架設する。橋長は約60メートル。渡りきったデッキ先端は北向きに階段を設け、地上へ降りる。そこから先は地上部として北側を流れる第二寝屋川左岸へ、さらに左岸沿いを東に向けて豊里矢田線に至る延長約320メートル区間に歩行者空間を設ける。
 デッキ部はJR西日本の財産区に位置するため、大阪府・市とJRとで協定を結び、同社が設計・施工を担当。現在、詳細設計をジェイアール西日本コンサルタンツで進めている。25年度はこのほか、地下探査(不発弾調査)や準備工事も実施。準備工事は25年12月に大鉄工業の施工で着手しており、今年7月ごろまでに完了させる予定だ。デッキ本体工事は別途発注により今夏の着工を見込む。
 一方、地上歩道部は大阪メトロによる設計・施工を軸に調整を進めており、大阪公立大学森之宮キャンパス周辺で進む1・5期開発の進捗も見据えながら具体化を目指す。
 同事業は大阪城東部地区で進むまちづくりの一環。府市は20年9月に「大阪城東部地区のまちづくりの方向性」を策定し、大阪公立大学森之宮キャンパスを核に多世代・多様な人が集う国際色豊かな拠点形成を進めている。これを踏まえ、24年5月に「同地区1・5期開発の開発方針」を定め、歩行者空間のネットワーク化と世界的観光拠点形成につながるインフラとしてデッキ整備を位置付けた。




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JFEスチールら/南渡田北地区北側開発研究棟A着工(川崎市川崎区)

 JFEスチールとヒューリックは、11日に「(仮称)南渡田北地区北側開発 研究棟A」(川崎市川崎区)の新築工事に着手した。JFEスチール東日本製鉄所京浜地区の跡地を利用するプロジェクトの一環。JFEスチールのスチール研究所が入り、GXやDXに向けた研究開発機能を強化する。「開かれた研究開発拠点」と位置付け、棟内に社内外の関係者の交流を促す「共創スペース」を設ける。大和ハウス工業の設計・施工で2028年1月の竣工を目指す。
 建設地は南渡田町13の1ほか。建物は8階建て延べ約1万3000平方メートルの規模。両社が事業パートナーとして共同開発する南渡田北地区(開発面積5・6ヘクタール)の北側で、気候変動関連の課題解決に役立つ「クライメートテック」の実用化を後押しする施設群の一つになる。
 スチール研究所は、製造現場で得られる膨大なデータとシミュレーション技術、AIを連携させ、製造工程をデジタル空間で再現する。品質向上や安定操業、自然環境への影響の抑制につながる研究などに取り組む方針だ。
 設計では、環境性能と機能性の両立に配慮した。主要な鉄骨部材約1120トン全てにJFEスチールのGXスチール「JGreeX」を採用。構造部材の一部には、木材と鋼のハイブリッド構造で耐火被覆と意匠性を備えた同社の「アーキテツト」を導入する。




from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182395
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2026年3月12日木曜日

回転窓/被災地と戦地の軍隊

 15年前、東日本大震災が発生した。取材で被災地に入った際に出会ったイスラエル軍の隊員が「必要な空間を整えてもらえた。パーフェクト」と話していた。大津波が襲った宮城県南三陸町の避難所に軍の医療チームが仮設診療所を設け、被災者を支援した▼診療所は緊急対応として、建設会社が運搬・設置したプレハブ平屋を使った。医療関係者が半数を占める約60人が活動し、内科、小児科、産婦人科などの機能を担った。日本と縁のある隊員もいて、幼児に向けた笑顔が心に残っている▼中東で再び戦火が上がった。イスラエルがパレスチナ自治区ガザで大規模な軍事作戦を開始してから、7日で2年となった。2月28日に始まったイランに対する米国との軍事行動も、和平への道は見通せない▼外電によると、イラン攻撃に伴いガザの和平計画を巡る協議が中断している。ガザでは人口の9割に当たる190万人が避難生活を余儀なくされているという▼南三陸町で活動した部隊は今、作戦行動のさなかだろうか。隊員と遊んだ幼児は成人式を迎える年頃だろうか。被災地で見た優しい笑顔と、戦争への複雑な思いが交錯する。




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戸田建設ら/国際女性デーに合わせ講演会/TODAビル入居企業3社が共催

 戸田建設とパイロットコーポレーション、コスモエネルギーホールディングス(HD)は10日、国連が制定する「国際女性デー」(3月8日)に合わせた講演会を開いた。イベントは戸田建設が2024年から開催。今回は本社を置くTODAビル(東京都中央区)の入居企業3社で共催した。会場とオンラインで約220人が参加した。
 冒頭、戸田建設の大谷清介社長は「多様な視点が尊重され、誰もが持てる力を最大限に発揮できる社会を(TODAビルがある)京橋から形にしたい。今日の学びを、一人一人のキャリアや組織の成長、新しい価値を生み出す活力にしよう」と呼び掛けた。パイロットの藤崎文男社長は「ここでの気付きや対話が、皆さんの職場でのアクションにつながればと思う」と話した。
 ガザやシリアといった紛争地で兵士の武装解除に向けて活動するNPO法人REALsの瀬谷ルミ子理事長が講演した。瀬谷氏は「女性が参画した和平プロセスは合意が15年以上続く確率が35%高まる一方、実際に女性が参画している和平プロセスは全体の9%にとどまる」と指摘。女性が意思決定に積極的に参加するためのマインドの在り方を説いた。
 続いて、戸田建設の愛宕和美執行役員(コーポレート本部執務)とコスモエネルギーHDのルゾンカ典子常務執行役員兼最高デジタル責任者(CDO)、パイロットの小城真志保執行役員海外営業本部長が登壇。女性活躍や海外事業をテーマにパネルディスカッションした。
 閉会に当たって、コスモエネルギーHDの山田茂社長が多様性を尊重する社会を目指すと決意表明した。




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建研ら/フィジカルAI実現へロボ2台連携実験/被災後の家屋調査想定

 建築研究所(建研)は、災害時を想定しAIを使って二足歩行と四足歩行のロボット2台を自律制御で動かす実証実験を10日に公開した。被災時の家屋調査を想定し、ロボットが柱や壁に近づき傾きや損壊状況を判定した。ロボットなどを自律制御する「フィジカルAI」実現の第一歩に位置付ける。人の操作する部分も多く残るが、AIが自律的に判断、行動できる部分を増やしていく方針だ。
 茨城県つくば市の建研敷地内で実証実験を公開した。ポケット・クエリーズ(東京都新宿区、佐々木宣彦社長)と共同で技術開発している。ロボットは市販品で、ソフトウエア部分などを独自開発した。操作や運用にはMR(複合現実)を使い、AIへの指示は音声で行う。
 ロボットの身体制御と画像からの損傷判定の両方をAIが担う。操作者はロボットのカメラ画像を離れた場所から見ながら、適宜ロボットに音声で指示を出す。カメラ画像から自動的に帳票を作成することもできる。
 現段階で四足歩行ロボットは二足歩行ロボットを自動追尾する機能しかなく、建物へ入ったり壁に近づいたりなどの動作は、人が操作している。二足歩行ロボットの制御も人が介在する部分が多い。モノを握るといった機能もない。
 ただロボットやAIの技術は急速に進歩しており、建研の宮内博之上席研究員は「人が大まかな指示を出したらロボットが自分で考え、センサーを使って状況を判断して自律的に動くのが最終的に目指す姿だ」としている。
 将来は、人の指示でロボットが被災家屋に近寄り、被災状況を自律的に調査する仕組みを目指す。1台の二足歩行ロボットが複数の四足歩行ロボットを率いることも想定する。災害時だけでなく平時の維持管理も活用対象にしたい考えだ。




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東京都/伊豆諸島のホテル跡/撤去・跡地活用を検討、アビームコンサルに関連業務委託

 東京都は、伊豆諸島に残る大規模ホテル跡地について、建物の撤去と跡地活用を検討する。伊豆諸島にはバブル期に建てられ、その後廃業したホテルが複数ある。都は島しょ部の観光でブランド化に注力している。景観や治安に悪影響を及ぼす観点からも、廃虚の撤去を検討することにした。撤去や跡地利用の主体となる自治体を伴走支援する。民間企業とも連携し跡地利用の具体化を目指す。
 3日に「令和8年度東京島しょ地域における廃ホテルの撤去・跡地活用等支援業務委託」の希望制指名競争入札を開札し、アビームコンサルティングを委託先に決めた。落札額(税込み)は1947万円だった。入札には4者が参加した。履行期限は2027年3月31日。
 伊豆諸島には「八丈ロイヤルホテル」や「エルフィエスタ神津島」など大規模なホテル跡地がある。廃ホテルは建物自体が老朽化している上、不法侵入が後を絶たないなどの課題を抱える。観光面でマイナスとなる廃ホテルの撤去と跡地活用に向け、都は専門家による自治体向け相談窓口を設けるとともに、民間企業と連携した課題解決にも取り組む。パートナー企業の選定や跡地活用計画策定、伴走支援などを通じた支援を提供する。対象は1自治体とする。
 民間企業との連携では、跡地活用の具体化に向け関連分野に強みを持つ民間企業をリストアップし、ヒアリングする。3業種程度に絞った上で、島しょ部の特徴を考慮し収益性の高い事業が可能と見込まれる企業を選定。卓上調査やヒアリングを通じて廃ホテル跡地活用に関心がある企業を抽出し意見交換などを行う。
 町村には跡地活用計画を策定してもらう。都はロードマップの具体化や必要経費の精査、実施体制の検討、合意形成などを支援するほか、伴走支援として業務遂行に必要な助言、調査を適宜実施する。民間企業と町村とのマッチングも行い、パートナー企業を選定。パートナー企業と町村、都が連携して計画策定を目指す。




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安藤ハザマ/ダム堤体のコンクリ締め固め機の遠隔化・自動化システム開発

 安藤ハザマは、ダム堤体のコンクリート打設に使用する油圧ショベル型バイブレーター(バイバック)の遠隔操作と自動運転を可能にするシステム「RABV(ラ・ビブ)」を開発した。遠隔操作、自動走行、自動締め固めの三つのプログラムで構成。RABVを組み込んだ専用端末でバイバックを操縦する。打設作業で特に熟練を要するバイバックによる締め固めの省人化、省力化を図る。模擬材で実験し、適切に締め固められることを実証した。
 RABVの開発では、同社はバイブレーターの旋回や振動の開始・停止が遠隔操作できるプログラムを制作した。汎用(はんよう)の遠隔操作装置と組み合わせ、バイバックに適用している。車体の自動走行は、堤体コンクリートを打設する順序を示す「レーンスケジュール」をプログラム上に再現し、打設箇所を選択することで可能にした。
 打設箇所に対し、バイブレーターの差し込み位置と順序を設定し、バイバックの位置と姿勢を自動認識することで計画通りに締め固める。バイバック本体に取り付けたLiDAR(ライダー)で打設箇所にあるコンクリートの形状を把握。バイブレーターの差し込み位置や順序の修正、コンクリート表面の高さに応じた引き抜きの判断も自動で行う。
 同社は、さらにRABVの実証実験を重ねる。国土交通省の「自動施工における安全ルール」に適合させて信頼性を高め、将来的に自社で施工するダム建設現場に導入する方針だ。




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2026年3月11日水曜日

矢作建設工業/独大学生の学外研修受け入れ/シーカ・ジャパンに協力、社会貢献の一環

 矢作建設工業は9日、社会貢献活動の一環としてドイツのベビラッハ応用科学大学の学生の学外研修を受け入れた。学生29人と教授2人が愛知県長久手市にある同社のエンジニアリングセンターを訪れ、実験施設や建設用3Dプリンターのデモンストレーションなどを見学した。
 同社と取引がある、建設資材などを扱うシーカ・ジャパンが推進する「教育のサポート事業」に賛同し協力した。田口孝副センター長は「最先端の技術開発や大学との共同研究も行っている。1月からは建設用3Dプリンターで省人化などの検証も行っている」と説明し、研修を通じ知見を深めてほしいとした。
 シーカ・ジャパンの担当者が同社の概要や日本の土木業界の動向などを説明した後、施設を見学した。エンジニアリングセンターは研究棟と実験棟で構成する。断熱機能の強化や太陽光発電の導入、執務環境改善などの施設改修が2025年8月に完了し、建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)の五つ星を超えるZEB認証と、建築環境総合性能評価システム(CASBEE)のウエルネスオフィス認証でSランクを取得した。
 実験棟では、反力壁や反力壁、試験体に力を加えるアクチュエーターなど地震を再現した大規模で実物大に近い検証実験が可能な設備を見学。ポリウス社製の建設用3Dプリンターで、花壇用のプランターを製作するデモンストレーションも見学した。




from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182320
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回転窓/梅の季節に思うこと

 埼玉県越生町は、首都圏でも有数の梅の産地。偕楽園(水戸市)、曽我梅林(神奈川県小田原市)とともに関東三大梅林に数えられる越生梅林には1000本以上の梅が植わっている▼小欄も2月末に梅林へ足を運んだ。目に鮮やかな白と赤の花は気温差も影響してかほぼ満開。園内は多くの花見客でにぎわっていた▼桜と同様、梅は日本人にとって身近な存在だろう。学問の神様として太宰府天満宮(福岡県太宰府市)にまつられている菅原道真も梅をこよなく愛した。身に覚えのない罪で京都から太宰府に左遷された道真は、庭に咲く梅への愛着と都を去る寂しさから、〈東風(こち)吹かば、匂ひおこせよ梅の花、あるじなしとて、春な忘れそ〉と詠んだとされる。切ない心情を見事に言い表している▼寒さにも強い梅。目を凝らすと幹が曲がりくねっていたり、裂けていたりしている。それでも花を咲かせている梅の生命力に驚かされる▼人生は思い通りにならないことが多く、時に残酷な結果をもたらす。だが明けない夜はなく、乗り越えた先に希望という名の光が射すはずだ。けなげに咲く梅のように、たくましくありたい。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182314
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東日本大震災から15年/建設各社がBCP対策強化/広域支援体制構築に最重点

 大手ゼネコン各社がBCP(事業継続計画)の対策を強化している。東日本大震災以降、大きな被害が発生した自然災害での教訓を踏まえ、通信手段の確保や広域での復旧支援体制を整備してきた。前例のない被害規模の拡大が懸念される南海トラフ地震や首都直下地震を想定し、「国土の守り手」として事業継続と迅速な災害復旧支援を可能にする持続可能な経営体制を構築していく。
 東日本大震災では、被災地で事業所や施工現場を持つ多くの建設会社が被災した。広域にわたり停電や電話回線の不通・混乱が発生。社員や家族の安否確認や復旧支援の初動対応に手間取るなどの事態が起こった。支店単体での支援体制構築が困難だったこともあり、各社は広域被害を想定した体制整備に最優先で力を注いでいる。
 鹿島は、通信インフラの代替手段や非常用電源を確保し、防災用品と燃料の備蓄も進めている。本社と支店の広域連携を含む訓練も定期的に実施する。大林組は、災害対応に当たる部門長の携帯電話を災害時優先電話に切り替え、拠点間通信の複線化に向けて低軌道衛星ブロードバンドサービス「スターリンク」も導入した。
 清水建設は、震災後に緊急対策の在り方を詳細に見直し、さまざまな地震や風水害などの危機管理を想定した対策要綱を定めた。地域と連携した共助体制も強化している。大成建設はスターリンクや公共安全モバイルシステムを導入。バスなどの緊急車両や宿泊施設を確保するための災害協定も拡充してきた。
 国が2025年に見直した被害想定も踏まえ、建設各社は南海トラフ、首都直下の対策強化を急ぐ。BCP対策に関連する技術やシステムの開発、設備投資も進めている。鹿島は、リアルタイム災害情報共有システム「BCP-ComPAS」を被災地への輸送方法の検討やルート決定などに活用する。大林組はこれまでに開発してきた土砂災害や震災対策関連の多くの技術にBCM(事業継続マネジメント)の要素を取り入れた。
 清水建設は、地震発生直後に応急危険度判定士ら専門家の出動が難しいケースを想定し、顧客自身が安全確認できる点検ツールを提供している。今後はデジタル化し、システムを介した安全確認のサポートを目指す。大成建設は、自社施工物件に建物健全性評価システム「測震ナビ」を導入。スターリンクを搭載したキャンピングカー型の災害復旧支援車を派遣する準備も進めている。
 各社は巨大地震に加え、さまざまな風水害や火山噴火なども想定した訓練にも力を入れている。竹中工務店は、グループの従業員が参加する巨大地震のシミュレーション訓練を展開中。衛星通信やIP電話アプリも導入している。今後は協力会社などの外部人材、作業員も含めた安否確認の範囲拡大や、さらなる迅速化などを課題に挙げる。
 ある社の担当者は「実際の業務で携わっている人とそうでない社員では、BCPに対する意識に大きな開きがある」と話す。別の社の担当者は「協力会社なども含めた全役職員が『自分事』としてBCPに向き合えるようになってこそ、持続可能な経営体制が構築できる」と展望する。




from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182310
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金子恭之国交相/東日本大震災15年、教訓を風化させない/閣議後会見で所見

 11日で東日本大震災から15年。金子恭之国土交通相ら閣僚が10日の閣議後会見で所見を述べた。金子国交相は「『福島の復興なくして東北の復興なし、東北の復興なくして日本の再生なし』との強い決意の下、被災地のにぎわいと笑顔を一日も早く取り戻すため、復旧・復興に取り組んできた」と振り返った。公共施設の復旧や復興まちづくりが進展しながらも、福島県は原子力災害の影響が残っているとして、「避難者の帰還、生活環境の整備、産業・生業の再生などの取り組みを一層進める必要がある」と話した。=各面に震災関連記事
 金子国交相は「震災の大きな犠牲の上に得られた教訓を決して風化させてはならない」とも指摘。若い世代に被災当時の状況や災害伝承の取り組みを伝える動画を11日から公開すると明らかにした。国交省の公式ユーチューブチャンネル、公式Xで公開し、国民へのメッセージも発信するという。
 石原宏高環境相は、除染から出た除去土壌などの県外最終処分、復興再生利用を課題に挙げた。処分、利用を巡っては「閣僚会議、幹事会で関係省庁に対して取り組みへの協力を依頼しているが、具体的に話せる案件は今のところない」と状況を説明した。政府が2025年8月に決定したロードマップに基づき、処分、利用に向けた取り組みを進める考えを表明。「県と国民の理解醸成などを着実に進めていくことが重要」と話した。
 赤間二郎防災担当相は「被災者に寄り添いながら、被災地、特に福島の復興に向けて政府一丸となって全力で取り組む」と話した。その上で防災庁設置法案の閣議決定を踏まえ、「牧野京夫防災庁設置準備担当相と連携し、年内の設置に向けた準備を進める」と述べた。




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広島県呉市/幸町地区整備基本計画案/美術館・ホールなどの複合施設建設

 広島県呉市は、青山クラブや入船山記念館など旧海軍ゆかりの施設が立地する幸町地区の整備基本計画案をまとめた。青山クラブはすべて解体し、外観デザインを継承した複合施設を建てるほか、美術館本館や入船山記念館は現在の配置のままで一部機能の移転などを検討する。地区内の移動をスムーズにする空中回廊も整備する。整備・運営手法はPPP/PFI手法など民間活力の導入を検討する。
 幸町地区は呉駅や大和ミュージアム(呉海事歴史科学館)、商店街に近く、市は回遊性を向上させ、多くの観光客が訪れるにぎわいの創出や市民が普段から利用できるまちづくりを目指している。有識者会議からの提言を踏まえ、同地区の総合整備基本計画案を作成した。
 複合施設は2階建てを想定し、美術館やホール、音楽活動練習室、情報発信コーナー、物販・飲食スペースなどを備える。延べ面積は約5900平方メートル。うち美術館が約4900平方メートルを占め、展示・収蔵エリアなどを設ける。ホールは講演会やコンサートが開ける小規模な広さにする。
 桜松館を解体したエリアはオープンスペースとして活用し、既存の美術館本館や同別館、入船山記念館は現在の配置のままで機能の移転を検討する。美術館本館は耐震改修を行い、歴史展示エリアや収蔵庫、多目的スペースなどを整備する計画だ。
 全体の事業費は約85億円を見込み、複合施設関連は約64億円、美術館本館の改修は約7億円と試算している。
 整備スケジュールによると、青山クラブと桜松館は26年度に保存・活用する部材の調査や解体設計を進め、27年度に取り壊す。複合施設は26年度に新美術館の基本計画をまとめた後、29年度の着工を予定。オープンスペースや中庭、空中回廊などは複合施設と同じ31年度の供用を目指す。26年度当初予算案には関連事業費として8100万円を計上している。




from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182323
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安藤ハザマ/山岳トンネル内で次世代通信基盤を実証実験/大容量データ円滑伝送

 安藤ハザマは、岐阜県内で施工している高速道路の4車線化工事で、トンネル坑内の大容量データ伝送実験を実施している。NTTの次世代情報通信基盤「IOWN(アイオン)」を活用。坑内で映像や点群データといった大容量データを円滑に伝送できるかを検証する。定量データと運用の知見を蓄え、技術要件や評価基準、導入ガイドラインの整備につなげる。
 実証実験は東海北陸自動車道椿原トンネル(岐阜県白川村)の4車線化工事(中日本高速道路会社発注)で行っている。期間は2~17日。工事で複数箇所の同時遠隔監視や点群データの即時分析、高精細の映像による遠隔臨場といった使い方を見据え、情報基盤と通信環境の確立を目指す。
 閉鎖空間に粉じんや湿気、振動が発生する過酷な現場で、通信の実効性と運用上の課題を明確にする。光信号で大容量の高速通信を実現する次世代型通信網「IOWN APN」に接続する坑内専用ネットワークを構築した。8K解像度の360度カメラやレーザースキャナー、ダミーデータ発生装置を用い、実運用を想定した高負荷をかけて性能を評価する。
 山岳トンネルの延長1500メートル区間とトンネルから1000キロ離れた拠点間との遅延再現なども検証している。通信の帯域や遅延、信号のずれや揺らぎ、パケットロス、エラー率など技術要件を定量的に計測する。
 実験は安藤ハザマが統括し、NTT、富士通の全額出資子会社「1FINITY」(川崎市中原区、森林正彰社長)が協力している。安藤ハザマは実証した技術やノウハウを、他の工事に水平展開したい考えだ。




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2026年3月10日火曜日

近畿整備局/京奈和道大和御所道路橿原高田IC(大阪方面接続ランプ)が3月8日開通

 ◇交通渋滞の緩和期待
 近畿地方整備局が奈良県橿原市で進めている京奈和自動車道大和御所道路の整備事業で、橿原高田IC(大阪方面接続ランプ)が8日午前6時に開通した。東西に走る大和高田バイパス(BP)と高架で接続し、広域道路ネットワークの機能強化が期待される。開通を前に7日午後、同市の奈良県立医科大学畝傍山キャンパス内で記念式典が行われた。

回転窓/感情の先にある言葉

 理解の仕方と、思いの伝え方。似ているようで、実はまったく別の力だ。取材現場に立つと、それを痛いほど思い知る。事実は一つでも、受け止め方は無数にある

東日本大震災15年/日本建築学会・小野田泰明会長に聞く/安全な環境が次への希望に

 建築計画学の専門家として、東日本大震災や能登半島地震などの被災地で復興事業に携わってきた。物理的復興を最優先した東北での経験は、その後の復興の在り方に大きく影響。復興事業の最前線で被災地を見つめ続ける中、「能登ではなりわいの復興に力を入れている」という。
 --東日本大震災から15年がたつ。

東日本大震災15年インタビュー/アースデザインコンサルタンツ・菊池透社長

 東日本大震災からの復旧・復興を語る上で、地域建設業が果たしてきた役割は欠かせない。震災から15年が経過し、記憶の風化が危惧される中、教訓を次世代に継承する重要性は増している。地域再生の最前線を担った建設会社・コンサルタントに大規模災害への備えを聞いた。

 ◇東北の復興をモデルケースに

東京都町田市/稲垣康治新市長が就任会見/市民病院の機能強化を

 2月15日投開票の市長選で初当選した東京都町田市の稲垣康治新市長が9日に就任会見を開いた=写真。市長交代は20年ぶり。市民病院の機能強化を通じ「断らない医療」の実現を目指す。にぎわい創出に向けては駅周辺の開発に注力し、「稼げるまちづくり」を推し進めていく。

大和ハウス工業、フジタら/再生材料50%以上のコンクリート補強PP短繊維開発

 大和ハウス工業とフジタ、バルチップ(岡山県倉敷市、萩原佳明社長)、関西化学工業(奈良県大和高田市、志野一弥社長)は、コンクリートを補強する再生ポリプロピレン(PP)短繊維「アミチップ」を開発した。廃プラスチックなどの再生材料を50%以上含み、二酸化炭素(CO2)の削減効果が期待できる。より施工しやすくするため、大和ハウス工業とフジタはコンクリート補強用PP短繊維の散布工法「マクチップ工法」も開発した。
 アミチップは、大和ハウス工業の工場で発生する引っ張り強度が高い網戸端材と、原糸の生成しやすさを表す製糸性に優れた再生材料、成型処理されていない状態のバルチップを混ぜ合わせている。従来のコンクリート補強用PP短繊維と同程度の引っ張り強度と製糸性を実現した。大和ハウス工業が一戸建て住宅・賃貸住宅向けの部材を生産している全国8カ所の工場では年間で約2トンの網戸端材が発生している。2トン全てを利用した場合、約2500立方メートルの繊維補強コンクリートを製造できる。
 網戸端材はこれまで、燃焼して再利用するサーマルリサイクルにより再利用されてきた。アミチップの材料とするマテリアルリサイクルへと切り替えることで、環境負荷の低減が期待される。2トンの網戸端材をサーマルリサイクルからマテリアルリサイクルに変更すると、約8100キロのCO2を削減できる。
 マクチップ工法は、打設されたコンクリート床にPP短繊維などを散布してひび割れを防ぐ。現場作業の省力化やコストダウンが期待できる。表層のみに繊維を使用するため、従来の混練工法に比べて繊維使用量を減らすことができ、材料費の削減にもつながる。




from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182271
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2026年3月9日月曜日

凜/兵庫県西播磨県民局龍野土木事務所道路課主査・増田のりこさん

 ◇不安を越えて、橋を架ける
 幼い頃から、関西国際空港や明石海峡大橋の建設を見て育ち、気が付くと巨大な社会インフラが形づくられていく姿に心を奪われていた。「いつか大規模なものづくりに携わりたい」。その思いをかなえるため工業高等専門学校に進学した。入庁は2006年。以来、道路事業を中心にキャリアを重ねてきた。
 現在は、JR網干駅西側の踏切渋滞解消に向けたバイパス新設事業を担当している。最大の難所は、JRの線路をまたぐ橋の架設だ。近接する網干総合車両所との関係で1日の作業は終電から始発までのわずか1、2時間。架設計画について鉄道事業者との綿密な調整が欠かせない。
 産休・育休の取得後、しばらく工事から遠のいて最初の担当工事。「自分に務まるのか」と不安だった。それでも上司や同僚に支えられながら、一歩ずつ前進してきた。インフラは、多くの人の力があってこそ形になる。「自分の役割は、事業の流れを止めず、次へとつないでいくこと」と語る瞳に、強い責任感がにじむ。
 住民の意見や要望とも誠実に向き合う。「相手の立場に立って考える。それが信頼につながる」。事業完了は約6年後。地域課題の解決に貢献し、完成した道路を喜んで使ってもらえる姿を思い描きながら、「いつか胸を張って子どもに見せたい」とほほ笑む。前向きさと笑顔を忘れず、きょうも現場に立ち続けている。
 (ますだ・のりこ)




from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182217
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震災15年企画/次世代へつなぐ震災伝承/担い手確保、活動の深化を

 未曽有の被害をもたらした東日本大震災から、まもなく15年。ハード事業が完了する一方、教訓を伝える伝承活動が難局を迎えている。震災伝承団体「3・11メモリアルネットワーク」の調査では岩手、宮城、福島の被災3県で増加してきた伝承団体・施設の来訪者が2024年に初めて減少。震災学習プログラム実施団体の96%、伝承施設の69%が継続に不安を抱える。担い手不足も深刻で、30年後の語り部確保を見通せる団体はゼロだ。3・11伝承ロード推進機構の研修会に積極的に参加するとともに、経験や知見の社内伝承に力を入れるゼネコンの取り組みを紹介する。

 ◇鹿島東北支店/建設会社が果たす使命を再確認
 鹿島東北支店は、新入社員や他支店から転勤してきた若手社員を中心に、震災の記憶をたどる研修を行っている。高田松原や気仙沼伝承館、南三陸震災復興祈念公園、大川小学校遺構などを見学し、語り部の話を通じて東日本大震災の被害と教訓を学ぶ。震災対応に当たった職員の体験も新入社員研修で共有し、建設業の使命や社員として働く上での心構えを伝えている。
 東北支店管理部総務グループの貝沼光治さんは「震災を経験していない世代が増える中で災害時の判断力や使命感を育むには、実体験に沿った学びが必要だ」と話す。震災伝承を通じて「『人々の生活を守る建設業』としての使命感を強めたい」と、社員のさらなる意識改革を促す構えだ。

 ◇清水建設東北支店/「自分事」としての意識を醸成
 清水建設東北支店は、2022年から継続して伝承研修に参加し、これまで大川小学校や立請戸小学校などを見学してきた。「しっかりと向き合い、命を守る行動を考えるきっかけになった」「語り部の話を直接聞くことで、自分事として捉えることができた」などの声が寄せられ、新たな意識の芽生えにつながっている。大規模災害の発生時に建設会社としての社会的使命を果たすため、全社員参加の「震災訓練」も実施している。
 東北支店総務部庶務グループの河村南穂さんは「防災に対する知識や意識を向上させることが大切だと思う。災害に強い社会の形成と地域の活性化に貢献するため、伝承教育に力を入れたい」と話している。

 ◇大林組東北支店/防災意識向上で災害への備えを
 大林組東北支店は、研修ツアーを2022年から継続して開催している。福島国営追悼・祈念施設(浪江町、双葉町)では25年3月11日に「追悼の会」を開き、発注者や工事監理者らとともに地震発生時刻に黙とうし、祈りをささげた。福島県内の被災地で施工する工事では、被災対応に当たった福島県警OBを講師に招き、社員や作業員を対象に震災の教訓などを伝えている。
 東北支店総務部総務課の林光院龍さんは「復興状況に触れ、防災意識を高めることで、頻発する大規模災害に備えたい。職員が復興工事を担う建設会社としての社会的意義を認識する機会にしたい」と力を込めた。

 ◇西松建設北日本支社/若年層社員へ教訓伝える
 西松建設北日本支社は、震災の教訓を新入社員などに伝えるため、2024年度から研修ツアーに参加している。東北出身者以外や、震災を直接経験していない若手社員にとっては、震災の初期対応や復旧・復興の姿を確かめる貴重な機会となっている。外国籍の新入社員の関心も高く、語り部や施設担当者に熱心に質問していたという。
 北日本支社総務部採用育成課の山野邉恭一さんは「災害が起こった後、社会基盤を早期に復旧するのは建設会社の社会的使命だ。要請にしっかり応えなければならない。震災遺構の見学などを通じて『西松建設の職員』としての誇りと自覚を醸成したい」と語る。




from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182219
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日建連/女性技能者の「リアル」紹介/10週連続でショート動画を公開

 電工や重機オペレーターなど、建設現場の第一線で活躍する女性技能者に焦点を当てた約30秒のショート動画を、日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)が公開している。
 現場で“かっこよく”働く女性のリアルな仕事ぶりを、学生に届ける。
 ユーチューブの「けんせつ小町チャンネル」で、初回の6日を皮切りに10週連続で公開する。
 更新は毎週金曜日の午後4時を予定している。
 公開日とテーマは△6日=電工女子△13日=重機女子△20日=クレーン女子△27日=サッシ女子(熊本の夫婦)△4月3日=塗装女子△同10日=ビルメン女子△同17日=足場女子△同24日=工務女子△5月1日=解体女子△同8日=土木女子。




from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182227
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福岡県/国内最高峰のトレーニングセンター整備検討/26年度に基本計画、設計委託も

 福岡県は、国内最高峰のトレーニングセンター整備に向けた検討を本格化する。スポーツ科学情報センター(福岡市博多区)の改修または増築を想定し、2025年度中に必要な機能などをまとめた基本構想を策定する。26年度は基本計画を策定し、同年度内に設計業務の委託まで完了したい考えだ。
 26年度一般会計当初予算案に基本計画策定と基本・実施設計に関する経費として1億7322万9000円を計上。予算成立後、速やかに基本計画策定支援の委託先を選定して26年度前半の策定を目指す。その後、基本・実施設計の委託先選定手続きを進めたい考えだ。選定方法はいずれも未定としている。
 基本構想では対象とする競技や必要な機能などをまとめる。基本計画では、必要面積や整備手法、民間活力導入可能性なども検討する。
 スポーツ科学情報センターは1995年完成で、RC一部S造4階建て延べ2万3656平方メートル。バスケットボールコート2面分のメインアリーナ、同1面分のサブアリーナ、柔道場4面分の多目的アリーナなどがある。
 隣接する県立総合プールRC一部S造地下1階地上3階建て延べ1万2746平方メートルも対象施設とするか検討する。




from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182216
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鹿島/森林の地下水かん養機能の評価技術を開発/データ実測で高精度実現

 鹿島は、森林が雨水や雪解け水を地下水として蓄えるかん養機能を高精度に評価する技術を開発した。森林に設置した新型センサーで降水量や水分蒸発散量のデータを取得。森林の状態をデジタルツインで仮想空間に再現する。森林構造を解析し、人による手入れが地下水量に与える効果をシミュレーションし、定量的に検証できるようにした。同社は地方自治体や森林事業者と連携し、科学的な根拠に基づく森林管理の拡大を進める。
 新技術では水源のかん養機能を正確に把握するため、算定に必要なデータを継続的に計測するシステムを構築した。センサーで木の間を通過する降雨量や樹木の幹を伝わる雨水量、水分蒸発散量、土壌水分量、照度、風向・風速を把握する。算定を効率化するため、同社の森林経営支援サービス「Forest Asset.」(フォレストアセット)を基盤に採用。自律飛行するドローン技術などを活用し樹木の密度や高さ、地面から約1・2メートルの高さの直径、地面に届く日光量の目安となる開空率などの解析技術も向上させた。
 適切に間伐した森林では、管理されていない森林に比べ、地下水のかん養量が最大で3倍以上となる事例を新技術で確認した。
 鹿島は、地下水を利用する企業などに採取量と同量のかん養対策を求める熊本県で、地下水保全条例に適合する形で新技術の普及を図る。今後、国内の他の自治体にも、新技術を生かした水源かん養の支援策を展開していく。




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主要ゼネコン35社の24年度採用社員/8社が退職者ゼロ/本社調べ

 日刊建設工業新聞社が主要ゼネコン35社を対象に実施したアンケートによると、2024年度に採用した社員のうち、25年3月末時点で退職した人の割合は平均4・2%だった。企業別に見ると24社が平均を下回った。大林組、熊谷組、前田建設、淺沼組、ピーエス・コンストラクション、竹中土木、ナカノフドー建設、松井建設の8社は退職者が出なかった。研修の充実やきめ細かなフォロー体制の構築、処遇改善などが成果に結び付いたようだ。
 アンケートは2月に実施し、企業別で22~24年度に採用した社員の退職状況(同時点)などを調べた。
 各社は一人一人に寄り添った姿勢を重視する。熊谷組は、入社前に社風や業務への理解を深めるための座談会を開き、入社後に直面する現実とのギャップをできるだけ埋めるように配慮する。ピーエス・コンストラクションや松井建設らは、積極的なコミュニケーション機会の創出に力を注ぐ。
 研修制度を一段と充実させる動きも相次ぐ。前田建設は、入社後約10カ月間を集合教育・実習に充て、基礎から実務まで体系的に学べるようにしている。研修期間中に個々の特性を把握し、キャリア希望を確認した上で配属先を決める。ナカノフドー建設は、特に入社5年目までの技術社員向け研修を充実している。
 初任給やベースアップなど処遇改善も推進して定着率の改善や向上につなげようようとする企業も少なくない。大林組は、賃金のベースアップや賞与の支給額増分を中堅・若手に厚く配分。竹中土木は、初任給を含めた給与の増加によりエンゲージメント向上を掲げる。両社の処遇改善は働き方改革の推進を前提にしている。
 大部分の企業が対応しているのがメンター制の導入・拡充だ。直属の上司ではない年齢の近い先輩社員が親身になって仕事の相談や指導に応じ、前向きな気持ちで仕事に取り組めるよう心のケアにも配慮。淺沼組はフォローアップツールも導入している。定期的に人事担当者や上司らとの面談機会を設け、仕事の悩みやキャリアの希望といった状況の把握に努める企業も多かった。
 佐藤工業や飛島建設などは、定期的に若手や同期が集まって意見交換や懇親する場も設けている。西松建設は赴任地を配慮し、年齢制限付きで独身者向けの帰省交通費を年3回支給する。日本国土開発は「転勤なし期間」を検討している。




from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182210
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2026年3月6日金曜日

回転窓/新しい名称のいらない夏に

 2月下旬から気温が大きく上下し、季節が行き来するような天候が続いている。寒暖差が激しく、体調を崩している方も多いのではないか▼気象庁が2月末に発表した春(3~5月)と夏(6~8月)の予報によると、平均気温はほぼ全国的に平年より高く、夏の猛暑に早めの備えが必要という。日本付近は上空の偏西風が北寄りを流れ、暖かい空気に覆われやすく、太平洋高気圧が本州付近にやや強く張り出す見込みだ▼昨年は8月5日、群馬県伊勢崎市で国内統計史上最高の41・8度を観測し、夏の全国平均気温も史上最高を記録した。気候変動の影響で35度以上の猛暑日が増え、40度超や40度に迫る地域が相次いだ▼気象庁は最高気温が40度以上になった日の名称を定めるため、「超猛暑日」「炎暑日」「酷暑日」など13の候補を挙げた。同庁のホームページで29日までアンケートを実施し、結果と有識者の意見を踏まえて5月末までに決定する▼40度以上は熱中症のリスクが極めて高く、意識障害やけいれんなど命に関わる危険な暑さだ。新しい名称など必要のない夏に戻れないのなら、生活や仕事の在り方を変えていくしかない。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182175
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日建連ICT部会/IoT活用状況調査/施工管理や進捗管理最多

 日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)ICT推進部会の調査で、施工進捗や安全管理でIoTを使用しているゼネコンが多いことが分かった。現場内の環境や人、機材、車両などの位置をモニタリングしている事例も多く、モニタリングして得た情報を分析・判断し活用している。機器制御を自動化している例もあった。
 調査は、2025年12月~26年1月。対象企業は▽安藤ハザマ▽大林組▽奥村組▽鹿島▽熊谷組▽鴻池組▽五洋建設▽清水建設▽大成建設▽竹中工務店▽東急建設▽戸田建設▽西松建設▽フジタ▽前田建設▽三井住友建設-の16社。IoTツールの導入状況と実装上の課題、効果を聞いた。
 IoTの活用目的として「施工管理・進捗管理」が15社で最多。次いで「安全管理」14社、「測量・検査」12社、「資材・工具の管理」10社、品質管理9社、環境管理8社となった。
 具体的な導入事例では、ネットワークカメラやサイネージに活用しており、16社全てで導入している。作業所の規模や工事条件に左右されにくい技術が標準化され、施工管理と進捗管理、安全管理に役立っている。特にネットワークカメラなどを活用した進捗管理で現場への移動時間が削減され、「現場の安全性向上」(14社)に効果を実感している企業が多く、「作業効率向上・省人化」(13社)につながっている。作業所職員が特別な教育を受けなくても使用できる点も導入の要因に上がる。
 他の導入事例では「山留め傾斜計」13社、「騒音・振動計」13社、「車両運行管理」11社、「バイタル」10社、「物の位置情報」10社、「気象計」8社、「コンクリート温度管理」8社などがあった。
 導入課題には、「運用・保守の負担」が14社、「初期導入コスト」が13社となり、上位を占めた。管理業務負担やコストが導入や全社展開の課題になっている。9社が「社内人材のスキル不足」として専門知識を持つ人材不足も課題に上がった。導入で安全性や作業効率が向上する一方、初期導入コスト、運用・保守の負担が大きく直接的なコスト削減にはつながっていないことも分かった。日建連は、IoT導入には「導入コストが安価、運用の手間がかからないことを重視したシステムが望まれる」と分析する。




from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182182
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鴻池組/業界初の包括的酷暑対策ロードマップ策定/夏季連続休暇や週休3日制導入が柱

 鴻池組は、建設業で深刻化する熱中症問題に対応するため、「包括的酷暑対策ロードマップ」を策定した。社内で展開する「建設現場を一番幸せな職場にする」活動の一環。酷暑期を前提に働き方や現場環境を抜本的に見直す中長期的な施策を盛り込み、安全確保と処遇改善の両立を目指す。夏季の連続休暇や週休3日制の導入などが柱。ロードマップの策定は業界初という。
 自社施工現場をモデルケースに業界全体への波及を促す。発注者との協議を通じて工期や契約条件への反映も視野に入れる。ロードマップは、国土交通省や厚生労働省との意見交換なども踏まえ策定した。1年単位の変形労働時間制を活用した夏季連続休暇や週休3日制の導入、サマータイムの設定などを予定。酷暑期の作業負荷を軽減するため、年間を通じた労働時間の配分を見直す制度改革に踏み込む。
 現場対策では水分補給や休憩を徹底するウオータータイムを設け、暑さ指数(WBGT)が一定値(33度超で検討)を超えた場合、作業を中止する方針を明確化。休憩スペースの充実や冷却機器の導入など現場環境の整備も進める。
 2026年度にモデル現場で変形労働時間制を中心に試験導入し、27年度以降は対象現場や施策を拡大する方針だ。今後はロードマップに基づき、協力会社や関係機関との連携を強化する。現場では科学的データの蓄積や効果検証を進めるとともに、DXやICTを活用した熱中症対策の高度化を目指す。
 背景には建設業で熱中症による死傷災害が高水準で推移している実態がある。気候変動に伴う猛暑日の増加で作業効率が大幅に低下するなど、生産性への影響も懸念されている。同社は労働環境の改善を通じて人材確保や定着率の向上にもつなげていく考えだ。




from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182176
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浜松市/中央卸売市場再整備事業/3月下旬にもWTO入札公告

 浜松市は、DBM(設計・施工・維持管理)方式を採用する「浜松市中央卸売市場再整備事業」について、早ければ3月下旬に総合評価一般競争入札(WTO対象)を公告する予定だ。当初スケジュールでは参加表明書は5月まで、提案書類は9月まで受け付ける。12月に事業者を決定、公表する予定。
 基本計画によると、再整備後の施設の総延べ床面積は現状の2割減とし約5万5000~5万7000平方メートルを見込んでいる。内訳は青果物施設が延べ2万7000~2万8000平方メートル、水産物施設は約1万9000平方メートル、管理事務所・エネルギー関連などその他施設が約9400平方メートル。所在地は中央区新貝町239の1、敷地面積は約16万5000平方メートル。
 PFIに準じた手法を採用することで、民間事業者のノウハウや創意工夫を活用し効率的に施設を整備する。整備期間は2027年3月に予定する本事業契約締結から9年間。青果、水産の各部門とも2期に分けて整備するが、工区や整備手順、解体手順など整備期間を短縮する提案は認める。
 概算事業費は、新設に関する調査・設計費が約10億円、工事費は約223億~233億円、解体費(調査設計、工事、工事監理)は約37億円と試算している。アドバイザリー業務は地域計画建築研究所・地域経済研究所JVが担当。
 施設の集約などに伴い生み出される北側の余剰地活用については別途、検討する。




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竹中工務店/DCに特化した設計支援ツール開発/基本情報入力だけで作業大幅短縮

 竹中工務店がデータセンター(DC)に特化した設計支援ツールを開発した。これまで蓄積してきた豊富な知見をデータベース(DB)として活用。DC建設で最も大事になるIT容量(受電容量)を効果的に確保するため、立地条件や必要設備などの基本情報を入力するだけで、事業化検討に必要な設計プランが作成できる。従来は数カ月程度かかっていた作業期間を約2~3週間に短縮し、迅速な提案が可能になる。
 同社によると、DC特化型設計支援ツールの開発は建設業界で初。プロジェクト初期段階の基本計画立案も補助する。約2年前から開発に着手し、昨年12月から社内で展開している。
 主な機能は▽設備の仕様・容量作成▽施設規模(ボリューム)検討・作成▽3D画像作成-の三つ。DC設計の標準手法・事例と最新の技術動向などを体系化し、基本情報の入力だけで施設規模や内部の設備配置図を効率良くまとめる。
 設備の仕様・容量作成では、DCに不可欠な受変電設備や発電機、無停電電源、熱源、空調機器などの仕様や容量を自動作成する。ボリューム検討では、データホール(サーバールーム)と関連諸室に必要なスペースが自動で作成できる。3D画像作成では、建物全体の規模や内部構造・設備配置などの可視化が可能だ。
 同社は成長するDC市場を取り込むため、営業本部を中心とする対応チームを設置。関係部門と連携し、IT容量を効果的に確保する観点から施設規模(延べ床面積・高さ制限・階数など)や設備要件(電源密度・空調冷却能力・必要機器台数・冗長構成など)を勘案しながら対応していた。設計支援ツールの開発で作業期間を大幅短縮。国内の大都市圏や海外での展開を見据える。
 今後は、国内外で拡大が見込まれるAI処理に特化したDCの普及動向にも目を向ける。従来施設に比べ高度な冷却システムなどが必要になるため、設計支援ツールの改良も視野に入れる。




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2026年3月5日木曜日

大阪府/おおさか気候変動対策賞特別賞/5件を選定、3月27日に表彰式

 大阪府はヒートアイランド現象の緩和や省エネルギー性能に優れた建築物を表彰する「おおさか気候変動対策賞特別賞」(“涼”デザイン建築賞)の2025年度受賞建築物を決定した。ZEBスタイル2件を含む計5件を選定。府内での環境配慮型建築のさらなる普及と質の向上を促す。表彰式は27日に大阪府咲洲庁舎咲洲ホールで開催する。
 同賞は19年度に創設。「大阪府気候変動対策の推進に関する条例」や「大阪市建築物の環境配慮に関する条例」に基づき届け出された延べ床面積2000m2以上の建築物のうち、建築環境総合性能評価システム(CASBEE)のヒートアイランド現象の緩和対策で一定の評価基準を満たした物件から選考する。今回は24年度中に完成した建築物が対象で、府が書類審査や必要に応じた現地確認を経て決定した。
 屋上・壁面緑化や高反射材料の活用に加え、断熱性能や1次エネルギー消費量削減など省エネ性能も重視。都市部での温熱環境の改善と脱炭素化を両立した建築物が評価された。
 受賞建築物は次の通り。△建築物名(所在地)=〈1〉建築主〈2〉設計者。
 【ZEBスタイル】
 △大阪公立大学森宮学舎(大阪市城東区)=〈1〉大阪公立大学〈2〉安井建築設計事務所、竹中工務店
 △グラングリーン大阪南館(大阪市北区大深町)=〈1〉三菱地所、大阪ガス都市開発、オリックス不動産、関電不動産開発、積水ハウス、竹中工務店、阪急電鉄、うめきた開発特定目的会社〈2〉三菱地所設計、日建設計、大林組、竹中工務店
 【一般部門】
 △グラングリーン大阪北館(大阪市北区大深町)=〈1〉三菱地所、大阪ガス都市開発、オリックス不動産、関電不動産開発、積水ハウス、竹中工務店、阪急電鉄、うめきた開発特定目的会社〈2〉日建設計、竹中工務店
 △シャルマンフジ パーク&リンクス(堺市堺区向陵東町3)=〈1〉フジ住宅〈2〉長谷工コーポレーション
 △吹田市総合防災センター(吹田市佐竹台1)=〈1〉吹田市〈2〉あい設計。




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回転窓/報連相や生産性よりも大事な話

 この時期になると地元ではさまざまな「花まつり」が開かれる。白いスイセンの咲く池の次は、ピンクの河津桜と黄の菜の花が映える広場が舞台。もう少しすればソメイヨシノの公園が会場になる▼幼なじみが「今、子どもと花まつりに行ってきた」と話していた。どの花とどこの会場かが分かり、他愛のない話が続くのは、お互いが背景を知っていてほどよい付き合いができているからだろう▼会社のような組織を回すのに欠かせない報告・連絡・相談。報連相と呼ばれるこれが難しいのは、内容も範囲も伝え方も問われるからだろう。立場が異なるなら、どれか一つ誤っても人間関係に影響してしまうことがある▼「報連相を密に」。どの立場の人でも密であってほしいだろうし、密であるほど組織の強さや力になる。だからこそ密にするための工夫と気遣いが必要になるのだと思う▼お互いの立場や背景を知り、信頼を築いていくには、報連相と同じくらい、他愛のない会話も大切なように感じる。冬から春に変わる三寒四温の日々が続く。生産性のない話と分かっていても、すてきな花の咲くお勧めを周囲に聞いてみよう。




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国交省/自動施工普及へ事例周知/近く指針策定、市販建機活用や一部工程導入

 国土交通省は、直轄土木工事で取り組む建設機械による自動施工の普及に向け、実現場での活用事例などをまとめたガイドラインを年度内にも作成する。市場にある汎用(はんよう)的な自動化建機を活用した簡易に導入方法を周知。地域を基盤とする中小規模の建設会社を対象に活用を促す。自動施工の導入現場は大規模なダム工事だけでなく、河川や道路の工事やCランク企業が受注する工事にも広がっている。活用事例のバリエーションも増えている。
 直轄工事での自動施工の実績は、2024年度に4件(ダム工事3件、砂防工事1件)だったのが25年度に11件(ダム工事1件、河川工事6件、道路工事3件、海岸工事1件、2月時点の実施予定を含む)に拡大している。今までは大手ゼネコンが手掛けることがほとんどだったが、25年度は半分以上の7件がCランク企業の受注工事となる。公共工事で幅広く自動施工を実施可能にする環境整備の一環で、当面はガイドラインのような形で基準類の整備に取り組む意向だ。
 国交省は、複数工程が連携した全自動施工だけでなく、ダンプによる運搬や、バックホウによる積み込みといった要素技術に絞って自動施工を実装する手法も後押ししている。独自の自動化システムを開発しなくても、一般的なシステムを用いることを前提にして導入のハードルを下げる。汎用的な自動化建機を「自動施工モジュール」と位置付け、既存の施工計画に組み込むことで実装を促す。
 現場の土砂運搬を行うクローラーダンプなどは単純作業のため自動化に比較的適している。中小建設会社が手掛けた事例ではダンプ運搬だけを自動化し、複雑な動作があるバックホウの積み込みを遠隔操作することで両方の作業を連動させた。土砂積み込み作業を基本的に自動化しつつ、一部の難しい作業だけを遠隔施工に切り替えて行った事例もある。市販の自動化システムの開発が進展し、現場に合わせてカスタマイズして導入することも容易になってきており、中小建設会社の導入機運を高める。




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東京都/多摩都市モノレール延伸で新駅デザインコンペ実施/5月22日まで参加受付

 東京都は、多摩都市モノレール延伸事業で設ける新駅のデザインを一般公募する。参加エントリーを5月22日までインターネットの専用フォーム、提案書を同29日まで郵送で受け付ける。1次(書類)審査の結果は7月ごろ通知、10月に2次(プレゼンテーション)審査を実施する。最終選考結果は12月に都都市整備局ホームページで公表する。審査委員会は永山祐子建築設計の永山祐子主宰(委員長)、岩瀬諒子京都大学助教(副委員長)らで構成する。
 対象は、延伸事業で新設する7駅のうち武蔵村山市に設ける(仮称)NO.3駅と瑞穂町の(仮称)NO.6駅の2カ所。駅側壁やコンコース、連絡通路外装、軒天部、ホーム屋根外周立ち上がり部・連絡通路屋根部などがデザイン可能範囲になる。
 デザインコンセプトはNO.3駅が「さまざまな施設が集まる沿線の核としての風格を備え、にぎわいや楽しさを感じる」、NO.6駅は「狭山丘陵の風景と調和しながら、未来を感じさせる」。応募作品を審美性、独創性、景観・環境、実現性、メンテナンス性などの観点から審査。各駅1者を選定する。賞金は50万円。




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鹿島/山岳トンネルの切羽性状評価システム開発/独自ソフトで定量分析

 鹿島は、山岳トンネル工事で切羽の性状を定量的なデータに基づき評価するシステムを開発した。スマートフォンで撮った写真や掘削ブレーカーに取り付けた加速度センサー、コンクリート吹き付け機に設置したLiDAR(ライダー)などから必要なデータを素早く取得。独自の分析ソフトで岩盤の風化具合などを算出する。評価結果は帳票として自動出力できる。国内の現場で検証し、技術者や技能者と同等レベルの正確な結果が得られると確認した。
 「切羽評価システム」は計測機器で収集したデータを基に▽風化変質▽割れ目性状▽走向・傾斜▽圧縮強度▽湧水量-の5項目で分析し、状態を評価する。走向・傾斜の評価はAIを活用し、LiDARで取得した大量で複雑な点群データを効率的に処理する。他の4項目は直接あるいは物理的な計測データを使って客観的に判定。多種多様な地質に対応できる。
 山岳トンネル工事では1日1回の頻度で切羽を観察し、性状を確かめる。これまでは技術者や技能者が切羽に近寄り目視などで確認していた。作業に時間がかかり、切羽の剥落など事故のリスクもあった。評価システムで切羽付近に立ち入らず、確認作業の時間も短縮できる。
 今後はデータの取得から分析・評価、帳票作成まで各工程の完全自動化を目指す。自社開発した別の施工システムとの連携も視野に入れ、トンネル工事の安全確保や生産性向上につなげる。




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2026年3月4日水曜日

ひびきウインドエナジー/国内最大規模、北九州響灘洋上風力発電の営業運転開始

 北九州市若松区沖で国内最大規模の洋上風力発電所「北九州響灘洋上ウインドファーム」が、営業運転を2日に始めた。2023年3月13日に着工。広さ約2700ヘクタール(南北1~10キロメートル、東西11キロメートル)、水深約8~30メートルの海域に、着床式大型風車25基を設置した。総事業費は約1700億円。国のFIT(固定価格買い取り)制度を活用し、20年間の発電事業を計画する。
 北九州市が事業者を公募し、17年2月に▽九電みらいエナジー▽電源開発▽北拓▽西部ガス▽クラフティア-の5社によるコンソーシアムを選定。SPC(特定目的会社)の「ひびきウインドエナジー」(北九州市若松区、水町豊社長)を設立し、プロジェクトを推進してきた。
 愛称は「Wind KitaQ 25(ウインド・キタキュウ・ニジュウゴ)」。風車1基当たりの設備容量は9600キロワットで、最大出力は計22万キロワット。年間発電量は一般家庭約17万世帯に相当する約5億キロワット時を見込む。二酸化炭素(CO2)削減効果は年間約27万トンを見込む。ローター直径は174メートル、ブレードの最高地点は海水面から約200メートルとなる。
 風車の供給・据え付け工事をべスタス・ジャパン、風車基礎・海洋工事を五洋建設・日鉄エンジニアリングJV、陸上電気工事をJ-POWERハイテック、運転・保守拠点港工事を五洋建設・若築建設JV、作業員輸送船運航管理を東京汽船が担った。
 施工用のSEP(自己昇降式作業台)船を五洋建設と鹿島、寄神建設(神戸市兵庫区、寄神裕佑社長)が共同出資する「PKYマリン」が運航した。




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回転窓/海は広いな大きいな

 海は広いな大きいな--。日本人の心に響く、聞きなじみのある童謡のワンフレーズだ。四方を海に囲まれた国土で生まれ育ったからこそ、長く大切に歌い継がれてきたのだろう▼海という漢字が、もともと「〓(さんずいに母)」だったことを知っている人は、意外と少ないのではないか。1947年に現在の字体に変わるまでは、「母」という字を使っていた。海がすべての生命の源であったことの表れといえる▼海は自由の象徴でもある。国際法によると、公海はすべての国に開放され、航行や飛行、一定の条件下での漁獲などが自由に行える。貿易量の99%以上を海上輸送が占める日本が発展してきたのは、海と深く関わってきたからにほかならない▼だが、世界の覇権を争う大国の思惑や傍若無人な振る舞いによって、さまざまな地域で海の自由と平和が脅かされてきた。日本近海では領海侵犯が頻発。直近では、世界の石油消費量の2割が通過するホルムズ海峡も封鎖された▼本来であれば、自由に行き来し、世界とつながる道でもある海。地球の母が与えてくれた人類共有の財産を守るためにも、過度な振る舞いは慎むべきであろう。




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国交省/能登半島地震復旧復興/無人化施工や3Dプリンター活用

 国土交通省は3日、能登半島地震の復旧・復興工事に導入した技術や技術的な取り組みを社会資本整備審議会(国交相の諮問機関)の道路分科会道路技術小委員会に報告した。遠隔操縦による無人化施工、AI制御の不整地運搬車、3Dプリンターの活用や、4月から適用となる「道路土工構造物技術基準」を先取りする格好の排水材整備を説明。現地の状況に応じた対応を進めていることなどを紹介した。
 被害が集中した能登半島の道路復旧現場は、重機で混雑し、安全な施工環境の確保が課題になっており、土砂崩落現場などで使われる遠隔施工が行われている。石川県輪島市では、河川災害の復旧工事で遠隔操縦装置による無人化施工を実施。千葉県内の操縦席から重機を遠隔操作した。1人のオペレーターがバックホウを遠隔操作しながら、AI制御された不整地運搬車2台を管理。自動走行技術も駆使することで、土砂の積み込み場所から受け入れ地まで自動運転させた。
 作業ヤードに制約のある道路復旧現場では、現地合わせの構造物を早く施工するための3Dプリンターを多く使用。3Dプリンター製の集水ますや、特殊な形状の一品部材の製造に生かした。専門性の高い型枠工の確保が難しい状況でも、モルタルを練り混ぜた材料の造形を自動で行った。
 4月からは2025年6月改定の道路土工構造物技術基準が適用になり、地震の教訓を踏まえて排水施設が原則設置となる。半島内ののと里山海道のような多段盛り土が大規模崩壊した箇所の復旧では、基準の改定を先取りして盛り土構築時に水平排水材(板状排水材)を設置する対応などを進めている。




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佐伯綜合建設/集中管理センター開設/建設DX推進とイメージの刷新取り組む

 佐伯綜合建設(岐阜県川辺町、佐伯敏充社長)は、建設現場の遠隔管理機能や地域交流スペースなどを設けた「集中管理センター」(岐阜県美濃加茂市古井町)を4月1日に開設する。建設DXの推進や建設業のイメージ刷新に取り組む。工事費は約7億5000万円。 
 遠隔管理機能は大型モニターとウエアラブル機器を活用し、工程進捗管理、安全管理、品質管理を統合的に行う。現場映像やデータをリアルタイムで共有することで社内にいながら全国の建設現場の状況を把握し、迅速な意思決定と指示を可能にする。現在は年間20現場程度の遠隔管理を予定。
 1階には地域交流スペースを設置。市行政や近隣の教育機関との連携、施設見学の受け入れなどで建設業への理解促進と若い世代に魅力を発信し、イメージの刷新を図る。
 災害時でも機能を維持するため蓄電池とモバイルバッテリーを常設するほか、Nearly ZEBを取得し脱炭素にも配慮した。
 佐伯佳優取締役は「美濃加茂から全国へ、地方企業として持続可能な建設モデルを発信する」とコメントした。




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大成建設/シールドマシン掘進時の振動低減/常時計測と低摩擦高性能滑材組み合わせ

 大成建設は、シールドマシンの掘進時に発生する振動の低減技術を開発した。振動を常時計測して要因を定量的に把握・可視化するモニタリングシステムを活用。マシンの外殻と地山の摩擦で振動が発生した場合、新開発の低摩擦高性能滑材で抑制する。住宅やインフラが近接する都市部での工事を対象に、現場標準技術として確立を目指す。
 複数技術を組み合わせてシールド掘進時の振動を低減する「サイレントシールド」として開発した。鹿児島市の市街地で施工する「鹿児島3号東西道路シールドトンネル(下り線)新設工事」(発注者・国土交通省九州地方整備局)の現場で効果を確認した。
 振動モニタリングシステムの「サイレントナビ」や、低摩擦高性能滑材の「サイレントゲル」などで構成する。シールドマシンに設置した加速度計や変位計、圧力センサーなどを活用し、サイレントナビで掘進時の振動を収集・解析する。
 掘削部や後胴部の付近といった複数箇所の振動などをモニターにトレンドグラフで常時並列表示し、トリガー振動が可視化できる。振動発生の要因が地山掘削か周辺摩擦かを即時に判定し、カッターの回転数を調整するか、必要箇所にサイレントゲルを投入するなど最前線の判断に役立てる。
 サイレントゲルは、独自配合で高潤滑性や低粘性による充填のしやすさ、低浸透性の効果を同時に満たす。マシン外殻と地山の間で生まれる摩擦でマシンが静止と滑りを繰り返す現象が抑制可能だ。室内模擬実験では、従来品に比べ振動加速度を約50%低減。現場でも振動加速度レベルを7デシベル減らせた。今後は、シールドマシン掘進時の姿勢自動制御など新たな対策技術の開発を目指す。




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2026年3月3日火曜日

回転窓/自分を小さくしない配慮のかたち

 気遣いは、時に静かな力を持つ。改めて言うまでもない。相手の立場を思う言葉やほんの少し身を引く態度が場を和ませ、人間関係を前に進めてきた。忖度(そんたく)も使い方次第で潤滑油になる▼衝突の手前で減速する判断を否定はしない。ただ、度を越せば景色は変わる。与え続けられる優しさに慣れた相手は、それを特別な配慮ではなく、当然の権利のように受け取るようになる▼水を与えられ続けた鉢植えが、枯れまいとしながらも根を深く伸ばす力を失っていくように、関係もまた自立の機会を奪われる。次第に均衡は崩れ、静かな重さが積もっていく。やりとりを目にする周囲は、気遣いの温度よりも、自分を小さくしているような振る舞いに違和感を覚える▼配慮は本来、静かな自信と隣り合うものだ。けれど行き過ぎれば、見えない圧力になることもある。心遣いで掛けた柔らかな毛布が、いつの間にか身動きを鈍らせてしまうように▼だからこそ、時に立ち止まりたい。気遣いは、自分を擦り減らして差し出すものではない。輪郭を保ったまま、そっと手渡す。その方がきっと長く、心地よく、相手に響き続ける。




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日板協、全板連/富士教育訓練センターで全国建築板金競技大会開く/52人が腕前披露

 日本建築板金協会(日板協、野溝年成会長)と全日本板金工業組合連合会(全板連、同)は1日、静岡県富士宮市の富士教育訓練センターで第48回「全国建築板金競技大会」を開いた。制限時間内で銅板加工の出来栄えを競う技能競技の部(ZIC)に32人、施工図の完成度を競う建築技術の部(NYAC)に20人が出場。計52人が日頃鍛えた腕前を披露した。
 2月28日の開会式で、野溝会長は「業界の将来を背負う皆さんが自らの技能を磨き、周りに広めてもらうための大会だ。練習の成果を最大限に発揮するとともに、大会を通して仲間をつくり仕事の楽しみを見つけてほしい」と呼び掛けた。
 ZICの課題は、4時間30分以内に銅板1枚から手おけとひしゃくを製作すること。選手たちは展開図を描いた上で指定工具や自作のこてを駆使し、銅板を切り出して作品を形にした。NYACでは「学生寮新築工事」を想定し、4時間以内で条件を踏まえた屋根と外壁の施工図を作成した。
 大会は日本の伝統的な建築板金の技能・技術を伝える後継者を育成するため、1979年から毎年開催している。過去の大会優勝者を除き、建築板金に興味がある人物であれば、学生を含め誰でも参加できる。今回の審査結果は3月中旬に発表予定。各部の上位者は5月28日に札幌市で開く両協会の全国大会で表彰する。




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国交省/港湾技術基準在り方検討/有識者委が初会合

 国土交通省は、2日に「港湾技術基準のあり方検討委員会」の初会合を省内で開いた=写真。防災・減災、国土強靱化の対応や、脱炭素の取り組みの進行といった社会の動きを考慮。施設整備や維持管理に伴う「港湾の施設の技術上の基準」(港湾技術基準)の見直しで方向を議論する。委員長は東京科学大学大学院の岩波光保教授が務める。
 港湾技術基準は2018年の全面的な改定から約7年が経過している。気候変動を考慮した設計手法の導入といった部分的な改定を行ってきた。国土強靱化に加えて、カーボンニュートラル(CN)に向けた港湾のGXなど、基準の在り方が問われるようになっている。
 同検討委は学識者や研究機関、建設関係団体で構成する。基準を巡るニーズと現状、課題を踏まえ、在り方を議論する。整備や維持管理の担い手減少を受け、さまざまな話題に議論が発展する可能性もある。初会合では委員が自由に意見交換した。
 冒頭、港湾局の大岡秀哉官房参事官(技術監理・情報化)は10年、50年先を見据えた課題の検討を要請した。同時に「(整備を急いだ)今までと違うのは人口減少社会に確実にきている」と指摘し、対応の検討を求めた。




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東京建物/東京駅前にトフロムヤエスタワーが完成/規模は延べ22・5万平米

 東京建物が東京駅前で建設していた延べ約22・5万平方メートルの大規模ビル「TOFROM YAESU TOWER(トフロムヤエスタワー)」が2月28日に完成した。オフィスや商業施設、劇場などが入る。大林組・大成建設JVが施工した。隣接街区に整備している延べ約1・2万平方メートルのビルが7月に竣工すると、トフロムヤエス街区全体が完成する。
 トフロムヤエスタワーの整備事業は「東京駅前八重洲一丁目東B地区市街地再開発組合」が施行した。東京建物は再開発組合の一員として参画している。
 同タワーの所在地は中央区八重洲1の6の1(敷地面積約1万0600平方メートル)。S・RC・SRC・CFT造地下4階地上51階建て延べ22万5000平方メートルの規模で立っている。基本設計は日本設計、実施設計を大林組が担った。
 ブレーキダンパーとオイルダンパーを併用したハイブリッド制震構造を導入。超高層建築物の構造計算基準で定められた地震動の1・5倍の揺れに耐えられる。災害時に1800人が一時滞在できる約3000平方メートルの帰宅困難者受け入れスペースも確保した。
 今後は3月20日に「バスターミナル東京八重洲」の2期エリアが開業する。都市再生機構が整備し、京王電鉄バスが運営する。約800席規模の劇場・カンファレンス施設も今春オープンする。
 隣接街区に竣工するビルは「TOFROM YAESU THE FRONT(トフロムヤエスザフロント)」。地下2階地上10階建て延べ1・2万平方メートルの規模になる。設計・施工は大成建設が担当している。




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名古屋市上下水道局/AIで上下水道管データ照査効率化/庁内公募プロジェクトに採択

 名古屋市上下水道局は、KKGeneration(KKG、東京都渋谷区、藤田浩之介社長)が開発したAIを活用した管設計データの照査業務を試験導入している。これまでは基準への適合や数量計算ミスの有無を職員が確認し多くの時間を要していたが、自動で確認できるシステムを構築し、効率化に取り組んでいる。
 「AIを活用した上下水道管データの照査業務の効率化」は、2025年度の実証実験では費用や時間に制約があるため、水道、下水ともに管の延長や口径、マンホールの規格など基本的な9項目の照査業務に絞ってシステムを開発。図面と書類をアップロードするだけで整合性を確認できるシステムとした。また、明文化されていない市独自のルールもあるため、KKGが職員にヒアリングした内容も組み込んだ。
 2月27日に開いた説明会=写真=で管路部配水設計課の福井紀行課長補佐は「人間では350秒かかっていた図面の確認が、AIでは35秒で終わった事例もある」と説明する一方で、「25年度は比較的シンプルな工事で採用し、一定の成果が確認できたが、情報が多いものや複合的な工事での導入はできていない。確認項目も一部にとどまっており、今後さらなる検討が必要だ」とした。
 市上下水道局では毎年300件超の上下水道管工事を発注している。図面作成者とは別の担当者が照査業務を行うが、1件につき1~2日かかる上に1カ所でも誤りがあれば公告取り消しとなるケースもあるなど、心身ともに負担のかかる業務となっていた。
 同プロジェクトは経済局の庁内公募プロジェクト「ハッチテクノロジーナゴヤ2025」に採択された。限られた人数で多くの業務を、質を落とすこと無く遂行するために取り組んだ。26年度は既存システムのブラッシュアップなどに取り組む。




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2026年3月2日月曜日

凜/エイト日本技術開発橋梁事業部中国支社保全部・岡崎陽香さん

 ◇インフラ守る実感が仕事の原動力
 中学校の社会見学でトンネルの建設現場を訪れたことをきっかけに、土木の仕事に憧れを抱くようになった。「皆の当たり前を守るインフラ」に魅せられ、大学ではトンネル工学の道へ進んだ。入社後は橋梁の修繕設計を担当。大学で学んだトンネルと少し距離はできたが、「維持管理には新設と違う奥深さがある。今の仕事を続けたい」と穏やかに語る姿に、仕事への誠実な思いがにじむ。
 修繕設計を担当しながらも、「自分の目で見て、触れて、確かめることが大切」と頻繁に現場へ足を運ぶ。古い橋は図面がそろっていないことも多く、細かな寸法や鉄筋の状態を一つ一つ確認していく。新設と違い「華やかな仕事ではない」が、「裏で人々の生活を支える欠かせない仕事」と静かな誇りを胸に秘める。
 入社直後は部署で唯一の女性技術者だった。現場出張も多く、体力面など女性ならではの苦労も少なくなかった。それでも「狭い場所や高いところに入る仕事」を進んで引き受け、着実に経験を重ねてきた。3年前に初めて後輩を迎えてからは先輩としての自覚も自然に芽生えた。「後輩が何でも相談できる空気をつくりたい」と話す言葉からは、周囲への思いやりと責任感が伝わってくる。
 休日は大好きな韓国旅行で心身を整える。2カ月に一度は現地を訪れ、日常会話もマスターするほどの熱中ぶり。オンとオフを上手に切り替え、日々をしなやかに歩んでいる。
 (おかざき・のどか)




from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182039
via 日刊建設工業新聞

国交省/積算基準改定、一般管理費等率引上/猛暑対策拡充、週休2日補正は完全廃止

 国土交通省は直轄土木工事で2026年度から適用する新しい積算基準を公表した。受注企業の本社経費の実態を踏まえ、予定価格の算出に用いる一般管理費等率を引き上げる。週休2日は直轄現場で定着したとの判断から試行扱いの運用を終了し、労務費と共通仮設費、現場管理費の補正係数を完全に廃止する。夏場の猛暑対策として現場環境に応じて積み上げ計上できる金額の枠を増やし、細かに設ける休憩時間を考慮し歩掛かりも見直す。=2面に関連記事
 一般管理費等率の改定は22年度以来4年ぶり。工事原価に対し10・63~25・13%(現行9・74~23・57%)の率を適用する。直接工事費1億円の河川工事の場合は1・21ポイント増となり、予定価格を160万円押し上げる効果がある。国交省は本社経費の実態調査に加え、25年11月から試行している労務費・賃金や労働時間の実態調査を強化する姿勢を示す。適正な利潤の確保を後押ししつつ、現場従事者への適正な賃金の行き渡りを促す。
 週休2日は過去2年で「質の向上」を目指し、月単位や週単位の週休2日を試行。土日休みの完全週休2日を含めて実施可能な状況を確認したことから、補正係数を設ける試行の完了を決めた。地域の実情や現場の状況に応じ、多様な働き方の実現を支援する方向にシフトする。
 猛暑・防寒対策のうち現場の施設・設備関係の費用は、共通仮設費の中で率計上する「現場環境改善費」とは別枠で積み上げ計上する仕組み。計上額は現場環境改善費の50%以内と上限を設けていたが、これを100%以内に拡大し設計変更の対象とする。一方、現場環境改善費は以前より実施内容を絞り込み、率の設定をやや引き下げる。
 熱中症予防などで施工中に作業休止時間が発生している実態も、歩掛かりの改定で初めて反映する。腰痛予防や振動作業対策も含め、作業休止時間の増加で実作業時間・日当たり施工量が減少していることを考慮した。26年度は鉄筋工や仮囲い設置撤去工など6工種の歩掛かり改定に反映する。
 「快適トイレ」の費用計上は1基当たりの上限額を月5万7000円(現行5万1000円)に見直す。男女別で計2台までの費用計上を認める制限を撤廃し、現場ごとに必要な分を柔軟に設置できるようにする。




from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182032
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竹中工務店/25年12月期決算/増収増益、価格転嫁進み着実に回復

 竹中工務店の2025年12月期の連結決算は増収増益となった。売上高は前期比0・9%増の1兆6147億99百万円。建設資材価格や労務費の上昇が続く中、「(上昇分の)価格転嫁に対する顧客、社会の理解が進み、手持ち工事の採算性が改善した」(森田章裕財務室長)。この結果、営業利益は929億36百万円(前期比75・0%増)、経常利益が1082億81百万円(52・7%増)、純利益が1030億11百万円(83・4%増)となった。
 単体は減収増益だったものの、完成工事総利益(粗利益)率が2・9ポイント上昇し10・5%と2桁に回復した。過年度に受注した不採算工事の消化と損益の回復、新規受注工事の採算性の改善が進んだ。
 業績の先行指標になる単体受注高(建設事業)は前期比80・9%増の1兆8120億円。大型案件を複数受注した。地域別では近畿圏と関東圏がけん引。建物種別ではホテルや興行・娯楽、店舗・百貨店などの受注が大幅増となった。連結の建設受注高は2兆円を超えた。
 26年12月期は連単ともに減収減益を予想する。連結は売上高1兆4550億円(前期比9・9%減)、営業利益900億円(3・2%減)、経常利益970億円(10・4%減)、純利益680億円(34・0%減)を見込む。
 単体の粗利益率は13・2%(2・7ポイント上昇)を予想する。単体の建設受注高は前期比47・0%減の9600億円を見込む。前期の反動減で、「27年は受注を抑える計画となっている。不採算工事の消化と新しい受注に向け施工体制を整える」(岡田恒明経営企画室長)という。




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北海道開発局/札幌第4合同庁舎I期が完成間近/札幌軟石など地域材を活用

 北海道開発局は2月26日、完成を間近に控えた札幌第4地方合同庁舎I期工事の現場を報道関係者に公開した。内装に北海道産のカラマツや札幌軟石などの地域材を使用。災害時の帰宅困難者の一時受け入れなど防災拠点としての役割を担うとともに、地域住民らを含めた懇談会を開き、地域のまちづくりに寄与する運用を検討してきた。札幌市内での合同庁舎建設は32年ぶり。地域に愛される開かれた施設を目指す。
 同庁舎は北海道開発局営繕部が発注。札幌市中央区北2西19の7ほかの北海道開発局札幌開発建設部の敷地内で建設が進む。庁舎はSRC一部S造9階建て延べ1万3458平方メートルの規模で、完成後は北海道農政事務所と北海道運輸局が入居する。
 設計・監理は梓設計と北海道建築総合研究所、建築工事は五洋建設、電気設備工事は末廣屋電気、機械設備は新菱冷熱工業、エレベーター工事は三菱電機ビルソリューションズがそれぞれ担当。建物は2月中に完成し、外構工事を経て連休明けの23日ごろから順次業務を開始する予定だ。
 2024年1月に着手した庁舎建設工事では、発注者指定でさまざまな生産性向上技術を試行した。配筋検査やガス圧接検査には、タブレットやスマートフォンを用いてデジタル化し計測から策定、帳票までを一元管理。3次元マシンガイダンスを用いたICT建築土工を実施し、測量や丁張りにかかる作業人員の削減につなげた。
 新庁舎の内部は、庁舎の顔となる南北の入り口をつなぐエントランスコリドーのルーバーには北海道産カラマツの集成材を使用し、エレベーターホールは札幌軟石で覆うなど、地域になじみのある素材で利用者に親近感を持たせる。一般の利用も可能な1階の食堂には自家発電対応コンセントを設置し災害発生時の帰宅困難者一時避難スペースにもなるなど、防災拠点施設としての役割も果たす。
 建設に当たっては地域の有識者や住民、高校生、大学生も参加する地域懇談会を数回開催して、検討。共有スペースに高校生が制作したアート作品を展示するなど地域のにぎわい創出につなげる取り組みも展開される。
 北海道開発局営繕部の齊藤公治保全指導・監督室長は「合同庁舎は利用者の方の利便性の向上や災害時の活動拠点施設としての防災機能、合築によるコスト縮減など大きな目的があるが、近隣の皆さんとの関係も重要になる。長い間愛され、いろいろな方に使っていただける施設になることを願っている」と話した。




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鹿島、カナデビア/浮体式洋上風車基礎の複合構造設計手法確立

 鹿島とカナデビアは、浮体式洋上風車の基礎に採用する複合構造の設計手法を確立した。日本海事協会(菅勇人会長)による風車支持構造物技術審査を基にした認証で、証明書が発行された。セミサブ(半潜水)型浮体の中央コラムに鋼とコンクリートの複合構造を適用し、コストを合理化する。
 浮体式を対象とした技術認証は国内初になる。技術認証に伴い、浮体式洋上風力事業で認証された今回の設計手法が、法令に基づく許認可条件の「ウィンドファーム(風力発電所)認証」に適合する技術と認定された。今後、各プロジェクトのウインドファーム認証を対象に、風車支持構造物の設計審査プロセスでの活用を想定している。
 両社は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業を活用して同構造を共同開発。国内の特許を取得した。引き続き同事業の一環として、愛知県沖で同構造を用いたセミサブ型浮体の実証を予定している。




from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=182042
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