丹青社がデザインや演出、施工など空間づくりのノウハウを生かし、新事業の創出に注力している。これまでにコワーキングスペース「point 0 marunouchi」(東京都千代田区)で資料共有システムやアートレンタルサービスなど16件を実証してきた。今後、ウェルビーイングやサステナビリティなどを対象に、従来の事業領域を拡張したクライアントの課題解決に挑戦する。
異業種企業間の協創を通じた新しい価値創造を目的に、ダイキン工業らが出資したpoint0(ポイントゼロ、東京都千代田区、石原隆広社長)が10日に都内で開いたカンファレンス「point0 ignite2024」で、丹青社の小林統社長が新事業創出について説明した=写真。小林社長は「さらに新しい取り組みを創造していきたい。ウェルビーイングやサステナビリティ分野の社会課題は単独でクリアできない。ポイントゼロと一緒に展開して、社会に対して提言できるように取り組みたい」と意気込んだ。
ポイントゼロは、ダイキン工業らが出資し現在17社が参画している。参画企業らはpoint 0 marunouchiで112件の実証実験を行い、25件を事業化している。丹青社は空間づくりのノウハウを、参画企業の最新技術やデータなどと掛け合わせ、多様な働き方に合わせたより豊かなオフィス空間づくりの実現を目的に参画している。
資料共有システム「saguroot」は実証実験を経て2023年5月にサービス化。同7月に生成AIを使った要約機能を付加しアサヒビールのR&D部門に試験導入した。アートレンタルサービスは、アートなどの美術作品がオフィス内で働く人にどう影響するかを実証したエビデンスを基に、22年3月から展開している。23年から拡充に向けた検証を進めている。
小林社長は「空間づくりの技術を蓄積しているが、プラスアルファの要素を各メーカーがプロダクトアウトでシーズを生み出している。ジョイントさせてもらい顧客ニーズとマッチングすることが必要不可欠だ」と指摘。その上で「デジタルソリューションやインターネットサービスなどの分野を始めているが、さらに広い領域と分野をポイントゼロを通じていろいろな企業と一緒に広げ、事業拡大していきたい」と述べた。
from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=167836
via 日刊建設工業新聞
0 comments :
コメントを投稿