働き手にとってきつく、汚く、危険な場所や環境を言い表す「3K」。これまで建設業の職場環境を端的に示す言葉として使われるケースが多かった▼そういう面は否めないが、だからこそ現場の美化や安全対策など環境改善への意識は、他業界よりも高いと言える。建設業界では「新3K(給与・休暇・希望)」を合言葉に、魅力ある職場づくりが進む。さらに“かっこいい”を加えた「新4K」をアピールする▼技術者・技能者は災害発生時に被災地での啓開、復旧作業の最前線に立つことも。旧3Kのイメージを拭い去るのは容易でないが、地域のために過酷な現場で働く姿は頼もしく、多くの人が共感を覚えるのではないか▼1月に能登半島地震の復旧現場を取材した際、大変お世話になった現場関係者が先月の豪雨災害で亡くなられた。発災直後から休む間もなく懸命の作業が続く中、懇切丁寧に取材対応いただいた方の訃報に言葉を失った▼「被災地での経験を成長の糧にしてほしい」。復旧現場の若手技術者らへの優しいまなざしが思い浮かぶ。かっこいい現場技術者の遺志は、悲しみを越えて後進に受け継がれるだろう。
from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=167737
via 日刊建設工業新聞
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