関東地方整備局荒川調節池工事事務所が、洪水予防を目的に整備を進めている荒川第二調節池の工事で低炭素コンクリートを試行導入している。高炉スラグを混ぜた製品を排水門工事などに使用する根固めブロックや護岸ブロックとして使用。二酸化炭素(CO2)排出量を半分に低減する。同事務所は導入効果を踏まえ、今後発注する工事でも低炭素コンクリを使用する考えだ。
低炭素コンクリは、▽R4荒川第二調節池排水門及び囲ぎょう堤新設工事(施工=飛島建設)▽R6荒川第二調節池池内水路整備その1工事(戸邊建設)▽同その2工事(ユーディケー)▽同その3工事(ケージーエム)-の計4工事に適用している。工期は排水門工事が2026年3月、水路整備がいずれも25年3月まで。
排水門工事では現場で製作する根固めブロック約5300基に対して低炭素コンクリを約400基使用している。水路整備は3件とも護岸用の連結ブロックが約3100平方メートルで、うち約130平方メートルで低炭素コンクリを用いる。
コンクリを構成するセメントは製造時に焼く工程があり、大量のCO2が発生する。脱炭素化を推進する一環で建設現場でもフライアッシュや高炉スラグを使用した低炭素コンクリが普及している。同事務所によると、従来品に比べて高炉スラグを75%配合したコンクリを使用するとCO2排出量を40~52%削減できるという。
荒川第二調節池は治水安全度の向上を目的に第三調節池と一体で整備している。計画地はさいたま市、埼玉県川越、上尾の各市。全体事業費は約1670億円、治水容量は約5100万立方メートルを見込む。30年度の完成を目指している。
from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=170759
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