2025年1月24日金曜日

回転窓/うなぎと梅の地のまちづくり

 ラムサール条約の登録湿地としても名高い福井県の三方五湖。若狭町と美浜町にある塩分の異なった五つの湖の呼称で、そこで捕れる天然ウナギは地域内外から「口細青うなぎ」として珍重されてきた▼若狭町は果肉が多いながら種が小さい「福井梅」の産地でもある。湖畔には、うな重に梅干しを添える店が少なくない。その食べ合わせについて、ある店主の話では梅干しから胃酸の分泌が促され、脂分の消化を助けてくれるのだという▼若狭町は官民連携による道の駅「三方五湖」周辺の再編整備を検討中。国土交通省の官民連携支援事業に採択され、民間活力の導入可能性調査を行っている▼同町は異なる施設の管理者がまとまる事業スキームなどを検討したい考え。大学とも調査研究に熱心に取り組んでおり、16日にはPPPのノウハウが豊富な岩手県紫波町の担当者と意見を交わした▼江戸時代、若狭のうなぎはいけすを街道沿いに置き、当時としては画期的な手法で京の都に送られた。北陸新幹線敦賀駅までの延伸開業からまもなく1年。多方面からさまざまなアイデアを呼び込み、地域を潤す新たな一手を期待したい。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=170828
via 日刊建設工業新聞

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