2026年1月5日月曜日

回転窓/力強く駆ける、躍進の一年に

 相模国一之宮の寒川神社が鎮座する神奈川県寒川町で5日、「新春獅子舞町内めぐり」が行われる。新年の無病息災と五穀豊穣(ほうじょう)を願うとともに、地域の伝統文化を守り伝えようと、寒川獅子舞の会が1995年から続けている▼新春の風物詩として定着し、商工会や町役場、寒川神社など町内9カ所で勇壮な獅子舞が披露される。おちゃめなおかめさんやおめでたい大黒様も登場し、見る人たちを笑顔にしてくれる▼きょう5日は二十四節気の「小寒」。一年で最も寒さの厳しい時期となる寒の入りであり、今年は多くの企業や官公庁、団体が仕事始めを迎える。午(うま)年にあやかり、力強く駆けていく躍進の一年としたい▼建設需要は堅調と言われるものの、働く人たちの処遇改善が進まなければ、持続可能な建設業への道のりは遠のいてしまう。昨年12月に全面施行となった改正建設業法など、第3次担い手3法が適切に運用され、明るい未来につながる歩みを確かなものにしなくてはいけない▼獅子舞に使われる獅子頭は、大きな口で邪気を食べてはらうという。獅子がかみ付くと「神が付く」とも。この一年、どうぞご安全に。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180498
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金子恭之国交相に聞く/国土強靱化「待ったなし」/賃金原資確保の仕組み実践を

 金子恭之国土交通相は昨年末に日刊建設工業新聞など建設専門紙の新春共同インタビューに応じた=写真。埼玉県八潮市の道路陥没事故を教訓にインフラの老朽化対策に当たる姿勢を示すとともに、国土強靱化は「待ったなし」の課題として重点を置く。今年を「第3次担い手3法の事実上の初年度」と位置付け、自らが先頭に立って「新しい時代の建設業をつくり上げていく」と強調した。
 --八潮市の事故を踏まえた対応は。
 「インフラの的確な維持管理や更新の重要性が増している。『予防保全型メンテナンス』の考えで取り組み、さらに対策の優先順位付けやドローンなどの新技術の導入で効率化を図る。『地域インフラ群再生戦略マネジメント(群マネ)』も推進する。八潮のような事故を二度と起こしてはならないという強い決意で、インフラ全般の効率的・効果的な老朽化対策に向け、必要かつ十分な公共事業予算の確保に努める」
 --第1次国土強靱化実施中期計画の初年度分の事業執行への意気込みを。
 「国民の安全・安心を守る国土強靱化の取り組みは『待ったなし』の課題だ。ライフラインの強靱化などを通じて力強い経済成長を実現するものであり、危機管理投資の大きな柱でもある。25年度補正予算から始まる実施中期計画の目標を達成できるよう、早期執行に努める」
 --改正建設業法の全面施行を受け、受発注者に期待することは。
 「国が『労務費に関する基準(標準労務費)』を作成し、現場で働く技能者の方々に適正な賃金を支払うための原資をしっかりと確保する仕組みを整備した。発注者、受注者の方々には、この仕組みについて理解を深め、積極的に実践してもらうとともに、実効性が確保されるようサプライチェーン(供給網)全体で協力しながら取り組みを前に進めることを強く期待する」
 --建設分野のDX、生産性向上にどう取り組む。
 「建設現場のオートメーション化に取り組むi-Construction2・0を推進している。国土交通データプラットフォームを整備し、これまで埋もれていた膨大なインフラデータを『使える資源』として産官学連携によるオープンイノベーションを創出する。インフラ分野でもAIの利活用をより促進し、生産性向上やサービスの高度化を進める」。




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東京都内の26年注目プロジェクト/幹線道路沿いの都有地活用/多様な人材呼び込み

 2026年も東京都内では、都心部を中心に大規模開発を巡る活発な動きが続きそうだ。幹線道路沿いの都有地ではマンションやホテルが入るビルを建設し、国内外から多様な人材を呼び込む。沿道の別のエリアでは新たなスポーツ施設の建設がスタート。交流人口を拡大する。物価高騰のあおりを受けてスケジュールや投資規模を見直すプロジェクトも目立つ。建設業の働き方改革、契約の在り方にどう対応するかも問われている。
 都内でも有数のファッション感度の高い店舗や会社が集まる青山エリア(港区)では、2棟総延べ約18万平方メートルのビルを建設する工事が6月にスタートする。建設地は港区北青山3の301で、大部分が都有地。都営住宅が立っていた場所で、千代田区から渋谷区までを通る青山通り沿いに位置する。
 再開発ビルにはオフィスやホテル、交流機能を入れる。建物内外を活用した歩行者通路も整備する。
 青山通り沿いの神宮外苑エリアでは「神宮外苑地区第一種市街地再開発事業」が進んでいる。25年12月には都が権利変換計画を認可した。2月に秩父宮ラグビー場を移転・建て替える工事を始める。建設地は近くにある神宮第二球場の解体跡地。収容人数は約1万5000人を見込む。
 青山一丁目交差点付近では、「Honda青山ビル」が解体中だ。ホンダの自社ビルで、本社として使っていた。ホンダは青山ビルと土地の所有権の一部を三井不動産レジデンシャルに譲渡。同社と共同で建て替える。
 浜松町駅(港区)から大井町駅(品川区)までの都内南側エリアでも大規模プロジェクトが進行中だ。
 大井町駅の隣接地では複合施設「OIMACHI TRACKS(大井町トラックス)」が3月下旬にまち開きする。賃貸住宅やオフィス、商業施設などで構成。総延べ約25万平方メートルに及ぶ。歩行者デッキを中心に、人や情報、モノなど新たな交流を生み出す。
 大井町トラックスの西側では品川区が新庁舎を施工中だ。建物は地下SRC・地上S一部RC造地下2階地上14階建て延べ約6万平方メートルの規模。新庁舎の3階レベルで歩行者デッキを造る。地上に降りることなく、大井町駅から庁舎に入ることが可能だ。
 総延べ約126万平方メートルの建物群を建設する予定の築地市場跡地(中央区)では土壌汚染対策工事や既存基礎などの撤去工事を行っている。都有地で、都が民間事業者に貸し付ける。準備工事が完了後は約5万人を収容する大規模集客施設などを設ける。敷地全体に人工地盤を構築。1階は車路、2階は歩行者とすみ分け、ウオーカブルなまちをつくる。
 再開発の足かせになっているのが上がり続ける建設費だ。江戸川区では、船堀駅近くで新たに建てる延べ5・8万平方メートルの民間棟の建設を担う特定業務代行者の選定手続きが中止になった。工事費高騰などにより、再開発組合と建設会社との間で条件が合わなかった。26年度以降の再公募を計画している。隣接地に建てる約6・1万平方メートルの区の庁舎棟も着工時期を最大2年5カ月遅らせる。
 再開発が白紙になった中野サンプラザ(中野区)。区は区民や団体との意見交換や民間事業者向けのサウンディング(対話)調査を踏まえ、再整備事業計画修正素案や事業スキームの方向性をまとめる考えだ。




from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180510
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ゼネコン各社/M&Aで持続的成長探る/人材・技術相互補完でシナジー創出

 2026年がスタートした。大型のM&A(企業合併・買収)が相次いだ前年の流れを受け、業界再編の加速を予感させる一年になりそうだ。ゼネコン各社のトップは、M&Aや資本・業務提携などのアライアンスを推進する姿勢を示す。旺盛な建設需要に対し、人材や技術の相互補完で対応し、持続的な成長へと導く将来像を描く。
 25年は大成建設が東洋建設と、インフロニア・ホールディングス(HD)が三井住友建設と経営統合した。フジタを傘下に持つ大和ハウス工業が住友電設をグループに迎えた。いずれも業界再編の流れを印象付ける大型のM&Aで、今後本格化するシナジー(相乗効果)施策の行方が注目される。
 多くのゼネコンは豊富な手持ち工事を抱える。今期の中間決算では過去最高の売上高や営業利益を更新し、通期業績予想の上方修正も相次いだ。
 鹿島は、安定した需要が見込まれる医療・教育分野に着目し、24年に米建設会社ロジャース・ビルダーズ(ノースカロライナ州)を買収した。現中期経営計画では、M&Aを通じた事業拡大を推進する。天野裕正社長は「相乗効果による収益力強化が期待でき、市場性や成長性のある分野に強みを持ち、企業文化を共有できる相手先とのM&Aやアライアンスは、成長に大きく寄与する」と前向きに語る。
 大林組は本年度、米建設会社GCON(アリゾナ州)を買収した。データセンター(DC)や半導体製造施設の集積地である同州で、AIの普及を背景に急拡大する新設・改修需要を取り込む。国内では、水やエネルギー、食料といった分野にも注視する。佐藤俊美社長は「M&Aは有力な手段の一つになる」とした上で、「エンジニアリングからO&M(運転・維持管理)まで、建設プロセス全体が事業機会になり得る」と展望し、ゼネコンの枠にとらわれない経営統合の可能性を示唆した。
 大成建設は、エンジニアリング事業の強化を最重点課題に位置付ける。相川善郎社長は製薬や食品、半導体といった生産施設の受注拡大に向け、「グループ内に専門会社を持たない電気工事会社を照準に、M&Aを検討する。強みであるエンジニアリング事業で他社との差別化を図りたい」と意欲を示す。東洋建設との経営統合については、洋上風力発電関連などの海洋土木分野や、フィリピンでの事業展開に期待を寄せる。
 清水建設は、これまでにシンガポールの高級内装工事会社や、米国の建築物改修・内装工事会社を買収した。グループ会社の日本道路を完全子会社化し、受注や技術開発でシナジーを発揮しやすい体制を整えた。新村達也社長は「相乗効果の創出や不得意分野の補完につながるM&Aやアライアンスには、前向きに取り組んでいきたい」と語る。
 竹中工務店は、竹中土木などのグループ会社や、協力会社組織である竹和会との連携強化を重視する。佐々木正人社長は「洋上風力をはじめとする環境・カーボンニュートラル(CN)対策、デジタル化による建物の維持管理・運営の高度化、人材活躍をグループ全体で推し進めたい」と強調した。竹和会会員との関係では、施工体制の確保や事業承継を見据え、「場合によっては資本面での協力も必要になる」との認識を示した。
 準大手ゼネコンも同様に、ほとんどの企業が成長戦略の一環としてM&Aやアライアンスに前向きな姿勢を打ち出す。多くのトップは30年ごろまで旺盛な建設需要が続くと見通す一方で、人口減少による中長期的な市場縮小も見据える。
 ここ1、2年で適正な価格や工期を反映した契約が着実に浸透し、受注時の採算管理徹底によって収益性も改善している。こうした追い風を持続的成長につなげるためにも、生き残りを懸けた業界再編の動きは、今後さらに加速しそうだ。




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2025年12月26日金曜日

政府/26年度予算案で公共事業6・1兆円、補正予算2・5兆円と一体執行

 政府は一般会計総額122兆3092億円の2026年度予算案を25年12月26日に決定した。公共事業関係費は前年度比0・4%増の6兆1078億円で、前年度を220億円上回った。25年度補正予算で確保した公共事業関係費2兆5420億円と一体で切れ目なく事業執行に当たる。
 公共事業関係費には国土強靱化関係として4兆1106億円が含まれる。25年度補正予算には第1次国土強靱化実施中期計画の初年度分として「推進が特に必要となる施策」に充てる予算を前倒しで計上しており、それ以外の分が26年度予算案に盛り込まれた。
 公共事業関係費の25年度補正と26年度当初を合わせた額は8兆6498億円。24年度補正と25年度当初を合わせた額からは2・5%増となっている。国土交通省によると、建設工事費デフレーターは直近1年ほどで2、3%の伸びとなっており、それに相当する水準の予算を追加的に確保したことになる。
 事業分野別に特に伸びが大きかったのは「上下水道」で、前年度比15・8%増の1602億円を配分した。重要な管路の更新やリダンダンシー(冗長性)強化のための個別補助事業を創設し、計320億円を充てる。従来は社会資本整備総合交付金の枠内で措置されていたが、交付金から切り出すことで政策目的を明確化し重点的な支援に当たる。
 26年度予算案の国交省分は一般会計総額が前年度比2・1%増の6兆0749億円。うち公共事業関係費は0・4%増の5兆2950億円で、前年度を198億円上回った。
 施工時期の平準化などを目的とした国庫債務負担行為(国債)は、国交省分で2カ年以上の国債8071億円、当該年度の支出がゼロで年度内に発注できるゼロ国債1628億円、5か年加速化対策に基づく事業などの執行を促進する事業加速円滑化国債2313億円を設定した。
 独立行政法人などに充てる財政投融資には総額で1兆3709億円を計上した。




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回転窓/建築の21世紀が始まる

 21世紀の最初の四半世紀が終わりに近づき、新たな時代の幕開けを迎えようとしている。この25年で技術革新やグローバリゼーションが急速に進展。私たちの生活は劇的に変わった▼建築はその時代の社会、文化、技術、政治的価値観を映し出す鏡であるといえよう。単なる機能的な構築物ではなく、人々の生活様式や思考様式に影響を与え、またそれらによって形成される存在だ▼大阪・関西万博で会場デザインプロデューサーを務めた藤本壮介氏は「標準化されたものを繰り返すという近代から、多様なものが多様なままさまざまな関係を結ぶという時代へと大きく変化し始めている」(『新建築』2025年12月)と時代を読む。「変化の最初の時代にわれわれはいる」とも▼モダニズム建築の巨匠ル・コルビュジエは近代建築の五原則を1926年に提唱。近代建築の方向が定まり建築の20世紀が始まった。21世紀にふさわしい建築も、間もなく姿を現すのだろう▼社会課題が複雑化、高度化する中、どのようにして境界を越え、多彩で柔軟な協働や連携から共創をどう生み出していくのか--。建築界の動きに注目したい。




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国交省建設業政策勉強会/建設業の働き方どう変える/担い手3法の次の検討課題に

 建設業政策の次なる展開を模索する国土交通省の有識者会議で、現行の労働法制への対応や、日給月給制に代表される建設業の働き方の課題が議論になっている。建設業が労働市場で評価され、多様な人材を呼び込むためには、現状の問題点に目をつぶるわけにはいかない。国交省は、重層下請構造などの業界構造上の課題とともに「第3次担い手3法では必ずしも十分に対応しきれていない検討課題」(楠田幹人不動産・建設経済局長)と認識し、重点的に対応する考えを示している。
 25日に東京・霞が関の国交省内で開いた「今後の建設業政策のあり方に関する勉強会」の第5回会合で問題提起した。非公開で行われた議論の前に楠田局長は、時間外労働の上限規制など働き方の諸制度や、日給月給などの給与制度、一人親方のフリーランス的な働き方などを例に挙げて議論を呼び掛けた。他産業で当たり前とされる働き方とは異なる文化が温存されている建設業の現状を、改めて見つめ直す狙いがある。
 楠田局長は「実際の若者の声も踏まえ、建設業ならではの面白さなどをPRし、業界のイメージアップを図る取り組みの方向性を議論したい」とも話した。高校生や大学生、保護者などに国交省が行ったアンケートやヒアリングの結果を紹介した上で、有識者から意見を聴取した。
 前回の会合に続き、建設業の人的資源の在り方をテーマに議論を深めた格好だ。人材の確保にとどまらず、教育や配置、就労環境整備を含めた人的資源のマネジメントの最適化を目指す意図がある。前回は重層下請構造や仕事量の繁閑差、中小零細企業の多さなどが問題の根っこにあるとの指摘があった。
 こうした業界構造や働き方の課題は以前から指摘されてきたが、第3次担い手3法でも主要なテーマになることなく、実際のところ棚上げされてきたと言える。楠田局長は「今回の議論を受け、残された課題への対応の方向性について、今後さらに検討を深めたい」と話し、継続的な議論と改善策の検討に意欲を示した。




from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180444
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大阪府/青少年海洋センター(岬町)など公有地活用で市場調査開始

 大阪府は府立青少年海洋センター(岬町淡輪)などの公有地活用を見据え、民間事業者へのヒアリングによる市場調査を始める。参加申し込みは順次受け付け中。ヒアリングは2026年1月30日までに実施する。海洋センターの敷地や隣接する淡輪ヨットハーバーを対象に、集客機能の導入可能性や事業条件に関する意見を聴取し、公有地活用方針の策定に生かす。
 対象施設は南海本線淡輪駅から徒歩約10分の海岸部で、海洋センターは1975年開設、敷地面積11万2486平方メートル、延べ床面積1万7356平方メートル。宿泊管理棟などを備え定員は300人、ファミリー棟(海風館、休館中)は80人規模。淡輪ヨットハーバーは84年開設で水域が10万平方メートル、陸域が2万2000平方メートルを有し、海上係留は208艇、陸上保管が166艇に及ぶ。
 府は民間の創意工夫で府南部に新たな人の流れを生み、周辺の魅力向上と交流人口増につなげたい考え。詳細な時期は未定だが、短期では29年度ごろ、中長期では35年度ごろの事業化を想定している。
 ヒアリングは「府立青少年海洋センター公有地等活用検討業務」を受託したPwCアドバイザリー・中央コンサルタンツJVが実施する。オンラインまたは対面で企業単独に加え複数社のグループ参加も可。府はヒアリングで得た民間の知見を踏まえ、施設の将来像と利活用の方向性を探る。




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清水建設/材料噴射型3Dプリンティングシステム構築/鉄筋入り大型部材も可能に

 清水建設は、鉄筋を組み込んだ大型曲面コンクリートを施工できる「材料噴射型3Dプリンティングシステム」を構築した。九つの自由度を持つガントリーロボットに、噴射後の材料挙動を事前に検証できる噴射シミュレーターを組み合わせた。材料押出型の3Dプリンティングでは困難だった鉄筋入り構造部材や、複雑な形状を持つ大型部材を高精度で自動造形できる。
 システムを構成する噴射シミュレーターは、米カーネギーメロン大学機械工学科の嶋田憲司教授が主宰する計算工学・ロボティクス研究室(CERLAB)と共同開発した。噴射シミュレーターで最適なノズル経路や噴射距離・角度・速度、材料吐出量などを導き出し、プリンティング制御のパラメーターを設定する。これにより、プリンティングの高精度化と不良率の最小化を図る。
 プリンティングに使うガントリーロボットは、門型フレーム上部に配置したXY方向(2軸)の移動機構に、七つの自由度を持つロボットアームをつり下げるように接続している。
 造形範囲は奥行き6メートル、幅4メートル、高さ3メートル。アーム先端のノズルから多方向に広範囲へ材料を噴射し、配筋の内側までコンクリートを充填する。実証試験では、下層と上層が中心部から張り出したねじれ形状の曲面壁(高さ2・5メートル)を、4時間で造形できた。
 今後は、建設3Dプリンティングのさらに高度化する技術開発を推進。コンクリート施工の完全自動化を目指す。




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2025年12月25日木曜日

回転窓/2025年の「3」と無限未来

 2025年は「3」を巡る話題が多かった。3人組女性音楽ユニット、Perfumeが26年からの活動休止を表明した。ファンの中には、新曲の歌詞から休止を予感していた人もいたと聞く▼スポーツではサッカーのジェフ千葉を挙げたい。J2リーグで3位ながら、3度目の出場となったプレーオフ決勝を制し、J1昇格を決めた。来年のJ1は、現存する開幕当時のオリジナル10がそろう▼建設業界では、改正建設業法などから成る第3次担い手3法の完全施行がある。「労務費に関する基準(標準労務費)」を行き渡らせるための実効性確保策が講じられる▼施行の狙いの一つは働く人の処遇を改善し、若い担い手を確保・育成し続けることだ。見積もりや契約に新たなルールを設け、技能者の経験や技能を処遇に結び付ける建設キャリアアップシステム(CCUS)を生かす▼話を戻すとPerfumeは、観客が数人だった結成当時から積み重ねてきた努力と3人の絆が、ファンにとって尊い存在に昇華した。働く人々の努力を正当に評価するCCUSのある建設業。担い手3法がつくる無限の未来は、きっと明るい。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180381
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