2025年12月26日金曜日

政府/26年度予算案で公共事業6・1兆円、補正予算2・5兆円と一体執行

 政府は一般会計総額122兆3092億円の2026年度予算案を25年12月26日に決定した。公共事業関係費は前年度比0・4%増の6兆1078億円で、前年度を220億円上回った。25年度補正予算で確保した公共事業関係費2兆5420億円と一体で切れ目なく事業執行に当たる。
 公共事業関係費には国土強靱化関係として4兆1106億円が含まれる。25年度補正予算には第1次国土強靱化実施中期計画の初年度分として「推進が特に必要となる施策」に充てる予算を前倒しで計上しており、それ以外の分が26年度予算案に盛り込まれた。
 公共事業関係費の25年度補正と26年度当初を合わせた額は8兆6498億円。24年度補正と25年度当初を合わせた額からは2・5%増となっている。国土交通省によると、建設工事費デフレーターは直近1年ほどで2、3%の伸びとなっており、それに相当する水準の予算を追加的に確保したことになる。
 事業分野別に特に伸びが大きかったのは「上下水道」で、前年度比15・8%増の1602億円を配分した。重要な管路の更新やリダンダンシー(冗長性)強化のための個別補助事業を創設し、計320億円を充てる。従来は社会資本整備総合交付金の枠内で措置されていたが、交付金から切り出すことで政策目的を明確化し重点的な支援に当たる。
 26年度予算案の国交省分は一般会計総額が前年度比2・1%増の6兆0749億円。うち公共事業関係費は0・4%増の5兆2950億円で、前年度を198億円上回った。
 施工時期の平準化などを目的とした国庫債務負担行為(国債)は、国交省分で2カ年以上の国債8071億円、当該年度の支出がゼロで年度内に発注できるゼロ国債1628億円、5か年加速化対策に基づく事業などの執行を促進する事業加速円滑化国債2313億円を設定した。
 独立行政法人などに充てる財政投融資には総額で1兆3709億円を計上した。




from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180457
via 日刊建設工業新聞

回転窓/建築の21世紀が始まる

 21世紀の最初の四半世紀が終わりに近づき、新たな時代の幕開けを迎えようとしている。この25年で技術革新やグローバリゼーションが急速に進展。私たちの生活は劇的に変わった▼建築はその時代の社会、文化、技術、政治的価値観を映し出す鏡であるといえよう。単なる機能的な構築物ではなく、人々の生活様式や思考様式に影響を与え、またそれらによって形成される存在だ▼大阪・関西万博で会場デザインプロデューサーを務めた藤本壮介氏は「標準化されたものを繰り返すという近代から、多様なものが多様なままさまざまな関係を結ぶという時代へと大きく変化し始めている」(『新建築』2025年12月)と時代を読む。「変化の最初の時代にわれわれはいる」とも▼モダニズム建築の巨匠ル・コルビュジエは近代建築の五原則を1926年に提唱。近代建築の方向が定まり建築の20世紀が始まった。21世紀にふさわしい建築も、間もなく姿を現すのだろう▼社会課題が複雑化、高度化する中、どのようにして境界を越え、多彩で柔軟な協働や連携から共創をどう生み出していくのか--。建築界の動きに注目したい。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180438
via 日刊建設工業新聞

国交省建設業政策勉強会/建設業の働き方どう変える/担い手3法の次の検討課題に

 建設業政策の次なる展開を模索する国土交通省の有識者会議で、現行の労働法制への対応や、日給月給制に代表される建設業の働き方の課題が議論になっている。建設業が労働市場で評価され、多様な人材を呼び込むためには、現状の問題点に目をつぶるわけにはいかない。国交省は、重層下請構造などの業界構造上の課題とともに「第3次担い手3法では必ずしも十分に対応しきれていない検討課題」(楠田幹人不動産・建設経済局長)と認識し、重点的に対応する考えを示している。
 25日に東京・霞が関の国交省内で開いた「今後の建設業政策のあり方に関する勉強会」の第5回会合で問題提起した。非公開で行われた議論の前に楠田局長は、時間外労働の上限規制など働き方の諸制度や、日給月給などの給与制度、一人親方のフリーランス的な働き方などを例に挙げて議論を呼び掛けた。他産業で当たり前とされる働き方とは異なる文化が温存されている建設業の現状を、改めて見つめ直す狙いがある。
 楠田局長は「実際の若者の声も踏まえ、建設業ならではの面白さなどをPRし、業界のイメージアップを図る取り組みの方向性を議論したい」とも話した。高校生や大学生、保護者などに国交省が行ったアンケートやヒアリングの結果を紹介した上で、有識者から意見を聴取した。
 前回の会合に続き、建設業の人的資源の在り方をテーマに議論を深めた格好だ。人材の確保にとどまらず、教育や配置、就労環境整備を含めた人的資源のマネジメントの最適化を目指す意図がある。前回は重層下請構造や仕事量の繁閑差、中小零細企業の多さなどが問題の根っこにあるとの指摘があった。
 こうした業界構造や働き方の課題は以前から指摘されてきたが、第3次担い手3法でも主要なテーマになることなく、実際のところ棚上げされてきたと言える。楠田局長は「今回の議論を受け、残された課題への対応の方向性について、今後さらに検討を深めたい」と話し、継続的な議論と改善策の検討に意欲を示した。




from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180444
via 日刊建設工業新聞

大阪府/青少年海洋センター(岬町)など公有地活用で市場調査開始

 大阪府は府立青少年海洋センター(岬町淡輪)などの公有地活用を見据え、民間事業者へのヒアリングによる市場調査を始める。参加申し込みは順次受け付け中。ヒアリングは2026年1月30日までに実施する。海洋センターの敷地や隣接する淡輪ヨットハーバーを対象に、集客機能の導入可能性や事業条件に関する意見を聴取し、公有地活用方針の策定に生かす。
 対象施設は南海本線淡輪駅から徒歩約10分の海岸部で、海洋センターは1975年開設、敷地面積11万2486平方メートル、延べ床面積1万7356平方メートル。宿泊管理棟などを備え定員は300人、ファミリー棟(海風館、休館中)は80人規模。淡輪ヨットハーバーは84年開設で水域が10万平方メートル、陸域が2万2000平方メートルを有し、海上係留は208艇、陸上保管が166艇に及ぶ。
 府は民間の創意工夫で府南部に新たな人の流れを生み、周辺の魅力向上と交流人口増につなげたい考え。詳細な時期は未定だが、短期では29年度ごろ、中長期では35年度ごろの事業化を想定している。
 ヒアリングは「府立青少年海洋センター公有地等活用検討業務」を受託したPwCアドバイザリー・中央コンサルタンツJVが実施する。オンラインまたは対面で企業単独に加え複数社のグループ参加も可。府はヒアリングで得た民間の知見を踏まえ、施設の将来像と利活用の方向性を探る。




from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180432
via 日刊建設工業新聞

清水建設/材料噴射型3Dプリンティングシステム構築/鉄筋入り大型部材も可能に

 清水建設は、鉄筋を組み込んだ大型曲面コンクリートを施工できる「材料噴射型3Dプリンティングシステム」を構築した。九つの自由度を持つガントリーロボットに、噴射後の材料挙動を事前に検証できる噴射シミュレーターを組み合わせた。材料押出型の3Dプリンティングでは困難だった鉄筋入り構造部材や、複雑な形状を持つ大型部材を高精度で自動造形できる。
 システムを構成する噴射シミュレーターは、米カーネギーメロン大学機械工学科の嶋田憲司教授が主宰する計算工学・ロボティクス研究室(CERLAB)と共同開発した。噴射シミュレーターで最適なノズル経路や噴射距離・角度・速度、材料吐出量などを導き出し、プリンティング制御のパラメーターを設定する。これにより、プリンティングの高精度化と不良率の最小化を図る。
 プリンティングに使うガントリーロボットは、門型フレーム上部に配置したXY方向(2軸)の移動機構に、七つの自由度を持つロボットアームをつり下げるように接続している。
 造形範囲は奥行き6メートル、幅4メートル、高さ3メートル。アーム先端のノズルから多方向に広範囲へ材料を噴射し、配筋の内側までコンクリートを充填する。実証試験では、下層と上層が中心部から張り出したねじれ形状の曲面壁(高さ2・5メートル)を、4時間で造形できた。
 今後は、建設3Dプリンティングのさらに高度化する技術開発を推進。コンクリート施工の完全自動化を目指す。




from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180442
via 日刊建設工業新聞

2025年12月25日木曜日

回転窓/2025年の「3」と無限未来

 2025年は「3」を巡る話題が多かった。3人組女性音楽ユニット、Perfumeが26年からの活動休止を表明した。ファンの中には、新曲の歌詞から休止を予感していた人もいたと聞く▼スポーツではサッカーのジェフ千葉を挙げたい。J2リーグで3位ながら、3度目の出場となったプレーオフ決勝を制し、J1昇格を決めた。来年のJ1は、現存する開幕当時のオリジナル10がそろう▼建設業界では、改正建設業法などから成る第3次担い手3法の完全施行がある。「労務費に関する基準(標準労務費)」を行き渡らせるための実効性確保策が講じられる▼施行の狙いの一つは働く人の処遇を改善し、若い担い手を確保・育成し続けることだ。見積もりや契約に新たなルールを設け、技能者の経験や技能を処遇に結び付ける建設キャリアアップシステム(CCUS)を生かす▼話を戻すとPerfumeは、観客が数人だった結成当時から積み重ねてきた努力と3人の絆が、ファンにとって尊い存在に昇華した。働く人々の努力を正当に評価するCCUSのある建設業。担い手3法がつくる無限の未来は、きっと明るい。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180381
via 日刊建設工業新聞

住友電設/デフアスリート3人の健闘たたえる/大阪本社で報告会

 住友電設は23日、東京2025デフリンピックでメダルを獲得した同社所属のデフアスリート3人を祝う祝賀・報告会を大阪市西区の本社で開いた。役員や社員ら約60人が出席し、手話による拍手で世界の舞台で活躍した選手らを迎えた。
 祝賀・報告会では女子バレーボールで金メダルに輝いた東京総務部の長谷山優美選手、卓球女子団体で銀メダルを獲得した東京総務部の亀澤理穂選手、男子サッカーで銀メダルを獲得した人事部の古島啓太選手が登壇。大会を振り返り、印象に残った試合や応援の力について語った。
 長谷山選手は準決勝のウクライナ戦を「最大のヤマ場だった」と振り返り、「チーム全員で流れを取り戻し、全勝優勝につなげることができた」と語った。前回大会の悔しさを糧に目標として掲げていた金メダルをつかみ取った。
 亀澤選手は「会場を埋め尽くす応援が本当に力になった」と述べ、女子団体で強豪国を相手に勝利を重ねた経験を振り返った。5大会連続となるメダル獲得にも触れ「支えてくれた多くの人の思いを感じながら戦えた」と感謝の言葉を口にした。
 古島選手は準々決勝のイギリス戦を挙げ「負ければ終わりの試合で逆転できたことが強く印象に残っている」とコメント。大会では準決勝進出を果たし、日本デフサッカー史上初となるメダル獲得につながった。
 同社は大会に「トータルサポートメンバー」と「ゲームズサポートメンバー」として協賛し、運営支援や選手サポートを展開。大会期間中は社員が各会場で応援に駆け付けるなど、全社を挙げて競技と仕事を両立する社員アスリートの挑戦を後押しした。
 谷信社長はあいさつで「日頃の鍛錬の成果を世界の舞台で存分に発揮してくれた。3人の果敢な挑戦は勇気と感動を与えてくれた」と称賛。今後のさらなる活躍とデフスポーツを通じた共生社会の実現への期待を述べた。最後は花束贈呈と記念撮影が行われた。




from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180376
via 日刊建設工業新聞

東京都/05年9月豪雨から20年/基本方針の改定重ね模索

 東京都が「豪雨対策基本方針」を策定するきっかけとなった2005年9月豪雨から今年で20年が経過した。杉並区や中野区などを流れる妙正寺川や善福寺川の上流部を中心に1時間当たり最大100ミリ以上の降雨が発生。2区を中心に約6000棟が浸水被害を受けた。07年の基本方針策定後はこれまでに2回改定。安全・安心なまちの実現に向け、模索が続く。
 05年9月4日、日本上空で停滞中の前線に台風14号が南東方向から接近。暖かく湿った空気が関東地方上空に流れ込み、積乱雲を誘発した。都内では昼過ぎから続いた雷雨が、日暮れごろに激しくなり、4日夜から5日未明にかけて局地的な大雨に見舞われた。
 1時間当たりの最大雨量は下井草観測所(杉並区)で112ミリ、石神井観測所(練馬区)で109ミリ、鷺ノ宮観測所(中野区)で104ミリを記録。妙正寺川、善福寺川など8河川の流域で洪水が発生した。
 都は1時間当たり50ミリの降雨に対処できるよう、河川や下水道の整備を推進してきた。並行して調節池の建設や流域で雨水流出抑制施設の設置も進めた。
 07年8月に策定した最初の「豪雨対策基本方針」は、1時間当たり50ミリ降雨までは川で流下し、プラス25ミリは貯留施設にためる方向を示した。さらにプラス10ミリ程度は流域対策を視野に入れた。「まずは50ミリの流下能力を確保するために川幅の拡大や川底の掘削、護岸をかさ上げするなどの工事を進めた。工事が難しい場合は貯留施設の設置と組み合わせながら治水対策に取り組んだ」(都担当者)。
 その後、08年、10年、13年に1時間当たり100ミリ超の降雨が続発。それぞれ数百棟が浸水し、深刻な被害を受けた。07年に基本方針を策定した時には100ミリの降雨がここまで頻発化することは想定していなかったという。
 14年6月に基本方針を改定。目標降雨を1時間当たり区部で75ミリ、多摩部は65ミリに設定した。50ミリまでは川で流下し、プラス15~25ミリは調節池で対応。流域対策も明確に打ち出した。
 その後23年12月に行った改定の背景にあったのは気候変動の脅威だ。同3月に開かれた気候変動に関する政府間パネル(IPCC)では将来の気温上昇の切迫性が改めて示された。降雨量の増加や台風の強大化に備え、目標降雨を都内全域でプラス10ミリに設定。区部は85ミリ、多摩部で75ミリに対応する。
 小池百合子知事は改定前の同10月の会見で「引き上げた目標降雨量は主に地下河川や雨水の調整池などで対応する。公共施設や住宅の敷地内に設置する雨水浸透施設も増やし、浸水被害を防ぐ」と具体策を説明した。
 都の担当者は「公共だけでなく民間企業、都民も現状を踏まえ、将来の高まるリスクに備えないといけない」と話す。今後さらなる激甚化が予想される水害。官民が一丸となった流域対策が被害低減の鍵を握る。




from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180385
via 日刊建設工業新聞

札幌市/次世代型太陽電池実証実験業務プロポ2件公告/YKKAPとAGCに

 札幌市は24日、「札幌市次世代型太陽電池実証実験業務(札幌市役所本庁舎)」「同(駒岡清掃工場)」の2件の公募型プロポーザル審査結果を公表し、市役所本庁舎はYKKAP、駒岡清掃工場はAGCをそれぞれ契約候補者に選定した。
 札幌市は2050年ゼロカーボン達成に向け、再生可能エネルギーの導入導入拡大に取り組んでいるが、全国的に導入が進む太陽光発電については、積雪のため冬期間に十分発電できないことや、建築基準法上の積雪荷重に関する基準を考慮すると設置困難な場合があるなど課題が多い。
 一方でペロブスカイト太陽電池と建材一体型太陽光発電設備などの次世代型太陽電池がこれらの課題解決策として期待されており、公共施設を活用した実証実験を行う。
 両業務とも実験項目は▽次世代型太陽電池を用いた発電性能の検証▽積雪の反射などによる発電性能への影響の検証▽垂直設置を原則とし、平置き太陽光発電設備(既存データ活用可)との差の検証・考察▽市有施設への実装方法の検討・考察。市役所本庁舎は19階展望回廊南面窓2面、駒岡清掃工場は1階南面窓と3階東面窓にそれぞれ次世代型太陽電池を設置する。履行期間はいずれも26年3月31日まで。




from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180387
via 日刊建設工業新聞

清水建設ら/平常時と非常時両方で活躍するロボット開発、27年度末までに社会実装

 清水建設と早稲田大学、三菱電機の3者は、平常時と非常時の垣根をなくした「フェーズフリー」ロボットの研究開発を始める。平常時は製造や建設といった場面で活用。非常時には被災者検知や救援物資の配布などの作業に転用する。2027年度末までに開発。研究成果を部分的でも実用化し、検証を繰り返す。同年度末までに社会実装を目指す。
 自然災害発生時の被災者支援などに活用できるロボットの実現には、非常時だけでなく平常時から活用できる「フェーズフリーロボット」を社会実装しておくことが有効となる。だが平常時にも使える災害対応ロボットなど、フェーズフリーな防災技術の導入は十分に進んでいないのが実情だ。
 3者は平常時と非常時の両方で活躍するフェーズフリーロボットの研究開発を進める。早大がハードウエアとAIに関する要素技術の研究開発を担当。清水建設と三菱電機は事業活動を通じてフェーズフリーロボット活用ソリューションの社会実装を担う。
 活用場面として平常時は製造、物流、建設、オフィス、介護施設など。非常時は被災者検知、救援物資配布、巡回、清掃などの作業を想定している。
 早大の理工学術院教授で次世代ロボット研究機構長を務める菅野重樹氏は「これまでも内閣府ムーンショット型研究開発事業などで、スマートロボットのマニピュレーション技術やAI実装などの研究開発に取り組んできた」と説明。今回はこれまでの研究開発成果を高度化するとともに「成果をフェーズフリーロボットに実装し、被災地支援で活用するロボットの実現に貢献したい」とした。




from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180379
via 日刊建設工業新聞

2025年12月24日水曜日

回転窓/スタートラインに立った君へ

 派手な服を着た若者が闊歩(かっぽ)し、洋服店などが軒を連ねる東京・原宿の竹下通り。久しぶりに訪れてみたが、相変わらず多くの人でにぎわっていたものの、一昔前とは雰囲気が変わった気がした▼単に外国人旅行者が増えたからではない。流行の発信地だけに、行き交う人々はおしゃれなのだろう。似たようなファッションになるのは仕方がないにしても、どことなく個性が感じられない▼似たようなことは、教育の現場でも起きている。大学教員をしている知人によれば、大勢がいる教室で1人の学生をほめるのは、あまり良い行為とはされないという。学生にとっては、皆の前で注目を集めたくないからだそうだ▼個性とは、他人と違った性格や性質を意味する。人から「個性的だね」と言われてうれしくなるのは、自分のセンスや在り方が評価されたと感じるからではないか▼新聞記者は、競合紙よりも優れた記事を書くために最大限の努力をする。取材先に「顔を売る」のも仕事のうちで、ある意味では営業職に似ている。社会人としてスタートを切った若者には、ぜひ個性を丹念に磨き続ける人間になってほしい。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180343
via 日刊建設工業新聞

国交省/夏季休工実現へ試行着手/猛暑対策で支援策、経費充実や技術実装促進も

 国土交通省は、夏場の猛暑対策に取り組む建設業者を支援する「建設工事における猛暑対策サポートパッケージ」を策定した。施工時期・時間の柔軟な設定や人力作業回避につながる技術実装の促進、熱中症対策の費用充実など、施工者の工夫を引き出す仕掛けづくりに取り組む。2026年夏に備え、まずは直轄土木工事の工事発注で各施策を実行。猛暑期間を休工可能とする工期設定や必要な費用・取り組みを検証する試行工事などに乗り出す。
 建設業団体との意見交換を踏まえ、各施策をまとめた=表参照。猛暑の期間・時間の現場作業を避ける対策が中心になる。発注者が主体となり夏場の現場作業を避けた工期設定に取り組みつつ、受注者の判断で夏場を休工可能にする仕組みづくりに向け試行工事を行う。
 試行は25年度補正予算に基づき発注する比較的工期が長い工事を対象とする予定。通常より工期を長めに設定し、一定期間の休工が可能な余裕期間を設ける。効果の検証や、必要となる費用や取り組みの調査を目的とし、この結果を当初発注時の追加費用の明示や積算の仕方の検討に生かす。
 当初工期など契約条件の枠内で猛暑期間の現場施工を回避する取り組みは、発注時の特記仕様書に受発注者間の協議で可能だと明記することを全国の出先事務所に展開する。先んじて試行する関東地方整備局宇都宮国道事務所などの様式を参考にしてもらう。
 年間で労働時間を柔軟に設定できる「変形労働時間制」の運用上の課題解決にも乗り出す。現行制度は1カ月前にシフトを組むなどの制約がネックとなり、建設業界の猛暑対策として活用が難しいとの指摘がある。そこで制度運用に積極的な建設会社や厚生労働省とも連携し、課題の洗い出しや改善に取り組む。
 効率的な施工や作業環境の改善に向け、直轄土木工事の総合評価方式の「技術提案評価型S型」で猛暑期間・時間の作業回避や人力作業の削減につながる施工方法や施工計画の提案を求める仕組みもつくる。定置式水平ジブクレーンや作業員のバイタルチェック機器などの有用な技術・製品の実装を促す。
 猛暑対策に追加的に必要な費用計上は、年度末の積算基準改定を見据え現場の実態調査を進めている。諸経費動向調査を踏まえ熱中症対策に充てる現場環境改善費の計上費目を見直しする予定。夏場の施工性や休憩時間を確認し、歩掛かりの改定も視野に入れる。




from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180350
via 日刊建設工業新聞

エナジーO&M、関電工/グリーン電力支える風車メンテ、人材育成の大切さ問いかけ

 国内にある発電用風車を、これから誰が支えていくのか--。関電工グループのエナジーO&M(東京都墨田区)の大塚豊社長は「風車のメンテナンスに関わる人材の育成には時間がかかる」と指摘し、現在直面している人手不足の深刻さを訴える。風力発電の単年導入量は2024年に過去最高を記録した。設備が拡大する一方で、「国の補助や援助がなければ、メンテナンス要員が本当に足りなくなってしまう」と警鐘を鳴らす。
 千葉県銚子市は風況が安定しており、風力発電の適地として知られる。市内の農地には風車が点在する。日々回り続ける風車を支えているのが、運営・保守(O&M)を担う技術者たちだ。風車は厳しい自然環境の中で稼働し続けるため、定期的な点検や予防保全が欠かせない。同社は銚子市をはじめ、全国の風力発電所や太陽光発電所の保守を担っている。
 風車のメンテナンスは危険と隣り合わせだ。高所作業では、わずかな油断が重大事故につながる。重い工具を持ってはしごを登り、時には頂上部からロープで降下し、数時間ぶら下がった状態でブレードの点検や補修を行うこともある。現場では「落ちることは絶対に許されない」(同社担当者)として、安全第一の作業を徹底している。
 こうしたO&M事業の実態を知ってもらおうと、関電工とエナジーO&Mは11月、報道機関向けに風車の登頂体験会を開いた。参加者は事前に安全装備の説明を受けた後、ハーネスなどを装着し、銚子市内のキャベツ畑にそびえ立つ高さ約60メートルの風車に登った。
 タワー内部には垂直に伸びるはしごが設けられている。登る際は、足で体を支えることが求められ、慣れない姿勢では体への負担が大きい。頂上部からは、眼下に広がるキャベツ畑や太平洋の水平線が見渡せる。同社担当者は「この風景が忘れられず、当社を志した若手もいる」と話す。登頂体験は、現場への理解を深める機会にもなっているという。
 同社の技術者は、風力発電専門の研修施設「FOMアカデミー」(福島市、渡辺誠理事長)で、高所作業や救助訓練、国際基準に基づくトレーニングを受けている。風車のメンテナンスは「ゼロから学ぶ必要がある分野だ」と大塚社長は話す。既存の資格だけでは対応できない点も多く、一人前になるまでに年数を要することが、担い手確保の難しさにつながっている。
 「やりたいからといって、すぐにできるわけではない。どのように人材を育成していくかが、今の課題だ」と大塚社長は強調する。
 地域の風景に溶け込む風車は、過酷なメンテナンスを担う技術者の活躍と、担い手を育てようとする努力の積み重ねによって、グリーン電力を生み続けている。風力発電の導入が進む中、足元を支えるO&Mと人材育成の大切さが、改めて問われている。




from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180338
via 日刊建設工業新聞

東京・世田谷区/総合評価方式、26年2月に本格導入

 東京・世田谷区は、公共工事の入札契約手続きで試行導入している独自の総合評価方式を、2026年2月から本格導入に移行する。一定価格を下回ると価格点が減少するため、過度な低価格入札を抑制する効果がある。年間発注件数の4割が対象になる。変動型最低制限価格制度の試行導入も継続して、ダンピングを防止し競争性を高めていく。
 区は施工能力審査型総合評価方式を改定した「世田谷区建設工事総合評価方式」を22年度から試行導入している。過度な低価格入札を抑制する価格評価手法を採用し、労働者が働きやすい環境整備などの観点から評価している。JV案件は24年度から試行導入しているが、1者応札が多く検証が不十分なため、今後の制度適用は個別に判断する。
 最低制限価格を開札後に設定する変動型最低制限価格制度は、23年度から試行導入している。参加者が3者以上の場合は入札額の平均値に一定の係数を掛けて最低制限価格を設定する。2者以下の場合は予定価格の60%が基準額になる。
 従来は予定価格200万円以上の建物清掃や公衆トイレ清掃などに最低制限価格制度を適用していた。変動型は予定価格の制限を撤廃し、対象案件も拡大している。今後も試行導入を維持し、入札結果の動向を分析する。




from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180349
via 日刊建設工業新聞

2025年12月23日火曜日

回転窓/硬い石と柔らかな風のあいだで

 古い常識は思考を縛る鎖になる--。昭和的な職場は、まるでほこりをかぶった石造りの建物のようだ。重い扉を押すと、冷たい空気が肌を刺し、古い石の匂いが鼻を突く。薄暗い廊下には足音だけがこだまし、風はほとんど通らない▼梁や柱には歴史の重みが刻まれ、触れれば冷たく硬い感触が手に伝わる。頼れる先輩=尊敬できる上司という幻想は、さびた鎖のように自由を縛り、心を奥へ押しやる。アインシュタインは言った。「同じことを繰り返しながら、違う結果を期待するのは狂気だ」▼スキルは自然に育つ魔法ではなく、負荷だけでは芽がつぶれる。人を伸ばすのに必要なのは、寄り添う水と突き放す火の絶妙な塩加減。リーダーは石の重みを抱えながら、窓から光と風を通す柔軟さを忘れてはならない▼その手で扉を開けば、薄暗い廊下に柔らかな光が差し、ほこり混じりの空気に新しい風が吹き込む。小さな光が柱や影を照らし、閉ざされた空間に希望が静かに満ちていく▼石の重みは安定を与え、柔軟さが内部に命を吹き込む。光と風がゆっくり建物の隅々まで行き渡る情景こそが、静かに、長く心に残るのだろう。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180309
via 日刊建設工業新聞

ひと/小林興業職長・ファム・バン・ナンさん/定年まで日本で働きたい

 ベトナムで電工として働いていたが、26歳の時に「日本で稼ぎたい」と思い、技能実習生として来日した。就職先は埼玉県戸田市にある鉄筋工事会社の小林興業(小林正人社長)。「7月に入り、1カ月間日本語を勉強し、その後すぐに現場に出た。とにかく暑かった」というのが、現場の第一印象だった。
 ◇技能実習生から国内初の登録鉄筋基幹技能者に
 ベトナムではRC造の建物が少なく、鉄筋工という職種もない。初めての鉄筋作業に戸惑いながら、見よう見まねで働いた。3年間の技能実習を終え、建設就労制度に移行。その後、特定技能1号となった。特定1号の2年目に経験年数が7年となり、1級鉄筋技能検定に初挑戦して合格した。
 「実技試験は仕事後、先輩の教えを受けながら組み立てを練習した」。筆記試験は、社長からもらったベトナム語に翻訳された過去問題集を読み込み、日本語の過去問題集も繰り返し勉強した。その後、施工図試験にも合格。特定技能2号となり、来日12年目の今年、念願の登録鉄筋基幹技能者になった。
 「日本はきれい。いろいろな町を散歩するのが好き」。今は母国にいる妻と3人の子どもたちと、携帯電話でやりとりするのが楽しみだ。いずれは家族を呼び寄せたいとも話す。
 「仕事は楽しい。鉄筋を担ぐのは大変だけど、組み立ては好き。定年まで日本で働きたい」。日本語はまだまだ勉強中だが、言葉に力強さと頼もしさを感じた。
 (ベトナム出身、38歳)




from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180310
via 日刊建設工業新聞

日建連/遠藤敬首相補佐官を表敬訪問/働き方改革、制度整備の転換期

 日本建設業連合会(日建連)の宮本洋一会長ら幹部が日本維新の会の遠藤敬首相補佐官(連立合意政策推進担当)を19日に表敬訪問した。国土強靱化や人材不足、働き方改革などで意見を交わした。日建連側からは宮本会長のほか、押味至一副会長(土木本部長)、蓮輪賢治副会長(建築本部長)、中原淳事務総長、金井甲専務理事、岩崎福久常務執行役が出席した。
 遠藤補佐官は、「防衛、安全保障という観点からも、日本列島強靱化の取り組みとして必要だ」と国土強靱化に意欲を示した。道路や建物、上下水道などのインフラを次世代に残していくことを前提に「道路のメンテナンスに必要な費用は、その利用の状況に応じて負担いただくなど、将来のためにしっかり財源を確保していかなければならない」と述べた。
 人材不足が建設業界の課題になっていることに対して「現状で外国人の方々の力を借りて仕事をしている中で、一律に外国人はダメと言う外国人排除論というのは今の日本の現状を理解していないのではないか」と苦言を呈した。一方、「外国人から日本を選んでいただくためにも、一生懸命まじめに働く外国人の方々とそうでない外国人を分けて考えなければいけない」と、議論が必要との見解を示した。
 働き方改革は「働きたい方が働ける環境をつくることは、建設業界だけではなくてタクシー業界などでも話を聞く」と他業界の話題を引き合いに出し、「無理して働くのではなく、働きたい人が働ける制度を整備する転換期ではないか」と述べた。




from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180316
via 日刊建設工業新聞

岩手県宮古市、日本国土開発ら/夜間連系太陽光発電所が竣工

 日本国土開発と岩手県宮古市、アジア航測、復建調査設計が出資する合同会社・田老発電の「夜間連系太陽光発電所」が20日に竣工した。昼間に太陽光で発電した電力を蓄え夕方~夜間に放出し、安定した電力供給が可能になる。
 2015年に運転を始めた田老太陽光発電所の隣に太陽光発電所と蓄電池を増設した。所在地は宮古市田老向山13の1。パネル容量は2969キロワット、蓄電池容量は7987キロワット時。市民参加型の事業として、市民ファンドも募集する予定だ。
 同日に竣工式を実施。参加した日本国土開発の林伊佐雄社長は「発電所の竣工が宮古市の電力地産地消の取り組みが進展し、脱炭素社会の進展に寄与するだろう」と期待を寄せた。




from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180300
via 日刊建設工業新聞

愛知県/美術品等共同収蔵庫整備基本計画など公表/26年度に事業者公募/BTO採用

 愛知県は22日、県美術館と県陶磁美術館、県立芸術大学が活用する全国初の共同収蔵庫整備の基本計画と基本的な考え方を公表した。施設の整備・運営にはPFIのBTO(建設・移管・運営)方式を導入する考えで、2026年度に事業者を公募し選定する予定だ。30年度の完成が目標。
 各地にある美術関連施設・大学はそれぞれ収蔵・保存機能を有しているが、収蔵スペースに余裕がなくなってきたため以前から共同収蔵庫の検討を進めていた。施設の規模は延べ8000平方メートル程度とし、収蔵面積は5700平方メートル程度を確保する。効率的に収蔵スペースを確保するため中2階(ロフト)を設置。建物の高さは利便性を考慮し3階建て相当(20メートル程度)を想定している。建設地は元県立常滑高校敷地(常滑市奥栄町1の168ほか)。敷地面積は約5・9ヘクタール。
 施設計画は、使用に支障を来さない強度と剛性を確保。断熱性や気密性を十分に考慮し、壁や天井、床などは二重構造を基本として環境抑制と保護性能を強化する構造計画とする。
 事業期間は設計・建設期間が3年9カ月程度(27~30年度)を想定。共同収蔵庫の一部では、県立美術館の収蔵環境を活用した収益事業を付帯業務とすることも想定している。維持管理・運営期間は20年。
 「美術品等共同収蔵庫整備基本計画」と「美術品等共同収蔵庫整備等事業に関する基本的な考え方」は、今後の実施方針などに反映させるために公表した。民間企業からの意見を踏まえ、26年4月以降に実施方針の公表、特定事業の選定、入札説明書の公表、落札者の決定に関する手続きを進める。
 事業者選定は総合評価一般競争入札(WTO対象)の採用を想定している。参加資格は単体か企業グループ。選定後にSPC(特別目的会社)を設立する。問い合わせ先は県民文化局文化部文化芸術課(電話052・954・6703)。




from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180304
via 日刊建設工業新聞

西松建設/袖壁付きRC柱部材で鉛直スリット不要に/建物全体で半減

 西松建設は共同住宅建設の生産性向上策として、鉛直スリット不要の袖壁付きRC柱部材「スマートスリット構法」を開発した。部材に目地を設け、水平スリットだけを採用して従来の鉛直スリット併用時と同等の耐震性を確保する。15階建ての共同住宅で試設計したところ、鉛直スリットが必要な複雑形状の袖壁付きRC柱を除き、建物全体の鉛直スリットを約50%削減。現場作業を大幅に効率・省力化する同構法を積極提案していく。
 スマートスリット構法は、秋田県立大学の西田哲也、菅野秀人両教授と日本大学の高橋孝二教授の指導を受け開発した。日本建築総合試験所から建築技術性能証明を取得した。
 一般的な袖壁付きRC柱部材は、袖壁と柱の間に鉛直スリット、袖壁脚部と梁の間に水平スリットを設け、地震発生時にはスリットで設けられた隙間が揺れの力を分散させる。施工には多くの時間と工程、人員を必要とし、複数の目視検査や検査記録表の作成も必要とする。
 そこで建物の耐震安全性の確保を最優先してスリット使用が減らせる構法を研究してきたところ、水平スリットだけを使用するスマートスリット構法を開発した。
 スマートスリット構法による施工ではまず袖壁と柱の間に目地を設ける。袖壁内の鉄筋のうち、縦方向の鉄筋は上階の梁の中に定着する。横方向の鉄筋は振れ止め筋を除き目地があるため、柱には定着しない構造になる。目地の形成も含め従来のRC造の施工手順とほとんど変わらずに作業できる。
 構造実験では解析検討を繰り返し実施。一般的な設計で想定される約4倍の変形状態に至っても建物に脆(ぜい)性的な破壊は生じないことを確認した。




from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180318
via 日刊建設工業新聞

2025年12月22日月曜日

大成建設、日本将棋連盟/大成建設杯第7期清麗戦就位式開く/福間香奈清麗が防衛

 大成建設と日本将棋連盟(清水市代会長)は、女流棋戦「大成建設杯第7期清麗(せいれい)戦」で防衛を果たした福間香奈清麗の就位式を、18日に東京都千代田区のホテルニューオータニで開いた。福間清麗に清水会長が就位状を授与。大成建設の相川善郎社長が賞杯と賞金目録、土屋弘志副社長執行役員が副賞を贈った。
 清麗のタイトルを争う五番勝負では、予選・本選を通過した渡部愛女流四段が挑戦。福間清麗が3勝0敗でタイトルを防衛した。福間清麗のタイトル保持は通算6期になった。
 就位式で相川社長は「女流棋士のトップとして福間清麗は強さを存分に発揮された。棋士の皆さんが清麗戦の舞台で活躍されるようこれからも応援していく」と話した。清水会長は「皆さんの注目を集める熱戦だった」と評した。
 福間清麗は「相川社長とチームラボの猪子寿之代表の対談動画を見て、相川社長の『考えないで感動しちゃえばいい』という言葉が心に残った。その言葉を思い出しながら、自分なりに工夫できたシリーズ戦になった。これからも高みを目指して精進したい」と語った。




from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180257
via 日刊建設工業新聞

回転窓/音で楽しむ食

 おせち料理には縁起のいい食材が使われる。その一つが数の子。多くの卵が連なっていることから子孫繁栄の象徴とされ、見た目もきれいな黄金色がおめでたい料理を引き立たてる▼芸術家で希代の美食家として知られた北大路魯山人は、数の子を正月に限らず好んで食べた。著書から引くと、水にもどしてやわらかくなったものをよく洗い、適当の大きさに指先でほぐす。花がつおか粉がつおを少し余計めにかけ、この上にかけたしょうゆが卵にあまり染み込まないうちに食べる。これが一番の食べ方だという▼数の子は「歯の上に載せてパチパチプツプツと噛(か)む、あの音の響きがよい」と魯山人。「もし数の子からこの音の響きを取り除けたら、到底あの美味はなかろう」(『魯山人味道』中公文庫)とも書いている▼来春にNHK衛星放送チャンネル(BSP4K)でドラマ「魯山人のかまど」が放送される。魯山人を演じるのは俳優の藤竜也さん。どのような魯山人像を見られるのか、全4回の放送が待ち遠しい▼魯山人の食べ方に倣い、数の子のおいしい味を堪能したい。「パチパチプツプツ」と噛む音も一緒に。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180272
via 日刊建設工業新聞

凜/石井工業営業部係長・北田望美さん/信頼は差し出された一本に

 先輩社員の机には、いつも缶コーヒーが並んでいた。コーヒー好きなのだろうか--。入社して間もない頃、そんなふうに思っていた北田さんは、後にそれが現場の職人からの差し入れだと知る。自分にはまだ、そうしたやりとりがなかった。
 発注者側の業務を経験した後、「造る側に立ちたい」と思い転職した。初めは事務作業が中心で、現場との距離を感じる場面に少しだけ焦りもあった。
 転機はBIMへの取り組みだった。操作は独学。モデルを作成するために図面を読み込むうち、施工図の見方などが自然と身に付いた。打ち合わせでモデルを示すと、「分かりやすい」との反応が返ってきた。「自分も現場に貢献できていると実感できた」と話す。
 現場に通い、多くの人と顔を合わせる機会が増えていった頃のことだ。職人から「何か飲むか?」と声を掛けられ、缶コーヒーを手渡された。何げないやりとりだったが、現場の仲間として受け入れられた気がして「すごくうれしかった」。その出来事は今も心に残っている。
 信頼関係は目に見えない。だが、日々の業務や現場での小さな積み重ねが、確かな形となって表れる瞬間がある。現在は営業部に所属し、BIMモデルの作成などを通じて工事を支えている。「今やれることをしっかりやりたい」。あの缶コーヒーが象徴する現場との距離感が仕事と向き合う心の支えになっている。
 (きただ・のぞみ)




from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180270
via 日刊建設工業新聞

日建連会員/25年度上期、6割超が4週8閉所達成/建築で大幅な伸び

 日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)の調査によると、2025年度上期(4~9月)に会員企業の現場で「4週8閉所」の取り組みが順調に進んでいることが分かった。4週8閉所以上を実現した割合は前年同期と比べ5・3ポイント上昇し、66・4%となった。調査した現場の3分の2が4週8閉所を達成。建築、土木ともに4週8閉所が広がり、特に建築では8・1ポイント上昇した。日建連は「この2年間で大きく伸びた。4週8閉所を前提とした受注が進んでいる」と分析している。
 調査は、日建連が策定した週休2日実現行動計画のフォローアップの一環として実施した。調査期間は4~9月で、土木5717現場、建築5873現場の計1万1590現場を対象に調べた。
 作業所の閉所率を見ると、25年度上期に4週8閉所以上を実現した割合は66・4%(前年同期比5・3ポイント上昇)だった。土木・建築別では建築の伸びが大きかった。土木は4週8閉所以上が75・8%(2・8ポイント上昇)、4週7閉所が10・7%(0・5ポイント低下)、4週6閉所が7・2%(0・2ポイント低下)だった。日建連は「土木は4週8閉所の割合が微増で頭打ちになりつつあるが、改善は進んでいる」としている。
 建築は4週8閉所以上が57・4%(8・1ポイント上昇)、4週7閉所が12・3%(1・1ポイント低下)、4週6閉所が11・6%(1・4ポイント低下)だった。
 日建連が「夏季4週8閉所推進強化活動期間」に位置付ける7~9月に限ると、4週8閉所以上は70・2%と、前年同期を5・4ポイント上回った。6月まで涼しい日が続いたことや梅雨が短かったことから、7~9月に工程が想定以上に進み、余裕のある工期設定ができたとみられる。




from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180273
via 日刊建設工業新聞

恵比寿ガーデンプレイス/スタートアップが集積するまちに/サッポロ不開発

 複合都市のパイオニアとして1994年に誕生した東京都渋谷区の「恵比寿ガーデンプレイス」が、「ひらめきが生まれるまち」をコンセプトにした街区に生まれ変わろうとしている。施設内にスタートアップを支援する拠点を新設し、企業同士の出会いや交流を後押しする。恵比寿駅周辺に建てた主にスタートアップ向けのオフィスビルと組み合わせ、街の価値を高める。
 恵比寿ガーデンプレイスを運営するサッポロ不動産開発が「恵比寿まちづくり戦略」で示した。同社の担当者は「スタートアップをさまざまな面で支援し、恵比寿でビジネスチャンスを創出する」と説明する。
 ポイントは企業の成長を促進するのに必要な拠点の整備だ。12月にはガーデンプレイスにある「グラススクエア」1階で、イベントスペース「エビス・ザ・スポットライト」の運用を始めた。交流や共創が生まれる場所に位置付けている。
 オフィスビルの建設も推進。2026年3月には「Sreedシリーズ」の6棟目が渋谷区東3に完成する。会議室や家具などをあらかじめ配置したセットアップオフィス。S造10階建て延べ1972平方メートルの規模で、設計・監理はジャイロアーキテクツ、施工は新井組が担当している。
 ガーデンプレスにある既存マンションも積極的にリノベーションする。築30年の「恵比寿ガーデンテラス弐番館」は、隣り合う1LDKの住戸で壁を取り除き2LDKの間取りに変更。広さが100平方メートルを超えるファミリー向け住戸として提供する。1LDKを維持する住戸は在宅ワークやプライベート時間がより快適に過ごせる環境を整えた。
 ガーデンプレイスの施設は新陳代謝が進む。三越恵比寿店が入っていた建物は「センタープラザ」になり、アパレルショップや飲食、食料品など26店舗が入っている。ビアレストランがあった建物は、音楽と食事を楽しむ「ブルーノート・プレイス」に生まれ変わった。




from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180267
via 日刊建設工業新聞

飛島建設、第一カッター興業/床版急速撤去工法で新タイプ初実装/馬蹄形ジベル対応

 飛島建設と第一カッター興業は、阪神高速道路会社と共同開発した鋼合成鈑桁橋床版の急速撤去工法に新タイプを追加した。コンクリート床版と鋼桁のずれ止めとして利用する棒型のスタッドジベルだけでなく、コの字形の馬蹄(ばてい)形ジベルにも対応できるようにした。両社は鋼合成鈑桁橋全般をターゲットに急速撤去工法の適用範囲を広げていく。
 鋼合成鈑桁橋床版を急速撤去する「Hydro-Jet RD工法」は、床版下側から超高圧水を噴射し鋼桁と床版を分離する。通行止め前に接合部のコンクリートを除去しずれ止めを露出させ、通行止め後の作業を最小限に抑える。一般車両の通行も確保する。これまでは馬蹄形ジベルに未対応だった。
 飛島建設らは、スタッドジベルで培った知見も生かし、馬蹄形ジベルに対応した解析モデルを作成。安全を確保しながら分離できるコンクリートの切削高さや幅、日当たり量の条件を有限要素法(FEM)解析で整理した。さらに大型モックアップの模擬施工や載荷試験で事前解析との整合を検証。狭いスペースに設置した馬蹄形ジベルの切断作業にも大きな問題がないと確認した。
 馬蹄形ジベルに対応したHydro-Jet RD工法は、施工中の「東北自動車道胆沢川橋床版取替工事」(発注者・東日本高速道路会社、岩手県一関市~花巻市)のうち、石田橋上下線の鋼合成鈑桁橋部で初めて実用化した。




from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180264
via 日刊建設工業新聞

2025年12月19日金曜日

建築へ/フランクミュラーハウス01/設計・施工は諸戸の家(三重県桑名市)

 ◇ブランドの美学を表現 世界で唯一の邸宅誕生
 東京都目黒区の閑静な住宅街に、スイスの高級機械式腕時計ブランド「フランク ミュラー」の美学を建築空間に落とし込んだ邸宅「フランク ミュラーハウス01」が完成した。フランク ミュラーが監修し、高級住宅を手掛ける「諸戸の家」(三重県桑名市、松本浩二代表取締役)が設計・施工を担当。外壁に配したウオールクロックが象徴的で、ブランドの世界観を余すことなく表現している。現地で同社の吉川政弘常務に話を聞いた。

新社長/栗原工業・栗原祥浩氏/可能性で開く次の成長軸

 創業106年の歴史を受け継ぎつつ、国内で培った工場・ビル設備の実績とシンガポールを中心とした東南アジアでの経験を生かし、さらなる成長を図る。創業以来重視してきた「人間尊重」「誠実と信用」「技術研さん」を基軸に置きつつ、利益の確保を通じた堅実経営と社員教育への投資に、これからも力を注ぎ続ける。

鹿島ら/USJ近くで外資系ホテルの建設プロジェクトが本格始動/延べ10万平米

 ◇設計・施工は鹿島
 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の隣接エリアで延べ10万平方メートル規模の外資系ホテルを建設するプロジェクトが本格始動した。三つのブランドが一つの建物に入る。設計・施工は鹿島。2029年の完成を予定している。ホテルの東側を流れる安治川との間に広場などを整備。ウオーカブル体験を提供する。

大気社、日立ら/蓄電池製造設備産業強化へ新会社設立/工場の次世代モデル実現へ

 大気社は蓄電池製造設備産業の基盤を強化するため、電池サプライチェーン協議会(BASC、好田博昭会長)に加盟する設備関連8社と新会社を設立する。建屋と設備、生産装置、システムを網羅する枠組みで開発や設計に関わり、製造ラインの統合ソリューションを提供する。2026年4月をめどに新会社を立ち上げ、電池工場の次世代モデルとなる「圧倒的に短期間・低コストでありながら、高品質を高次元で両立できる電池製造拠点」を目指す。

大林組/アルミスクラップを水平リサイクル/技研新築建物に初弾利用

 大林組は解体工事で発生するアルミスクラップの水平リサイクルフローを構築した。不二サッシや伊藤忠メタルズ(東京都港区、中谷次克社長)と連携。アルミの選別・回収や加工、管理、再利用など役割を分担し、トレーサビリティー(追跡可能性)を明確にした。水平リサイクルしたアルミサッシは新築建物に利用可能。新材だけを使った場合と比較して製造時の二酸化炭素(CO2)排出量を大幅に削減できる。

2025年12月18日木曜日

回転窓/幸せなスタジアム

 サッカーJリーグのジェフ千葉が来年、17年ぶりに最上位カテゴリーのJ1に復帰する。13日のプレーオフ決勝を制し、J2からの昇格を決めた▼決戦の日、J2の千葉を見てファンになった若者や、16年前の降格を見届けた夫婦など、大勢のサポーターがホームスタジアムの通称フクアリことフクダ電子アリーナを埋め尽くした。「長い間、お待たせしました」と叫んだ米倉恒貴選手に送られた拍手には、16年分の思いが込められているように聞こえた▼昇格に導いた小林慶行監督のインタビューが語り草だという。強豪ぞろいのJ1では苦戦が予想され「難しい時間がある。そんな時に本当にクラブをそのまま愛してもらえますか」と、戦い抜く覚悟をサポーターに問い掛けた▼チームカラーの黄色に染まったスタンドを見渡し、「皆さんと共に、ずっとこういうスタジアムで戦い続けることができたら、やっぱり幸せだなと思います」とも話し、「みんなで作っていきましょう」と締めくくった▼スタジアムやアリーナの建設計画が各地にある。笑顔があり涙もある。人の心を動かす地域のシンボルが増えるのはうれしい。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180148
via 日刊建設工業新聞

清水建設/AIがZEB計画支援/資産価値・投資効果を最大に

 清水建設はAIを活用し、最適なZEB計画を立案する「脱炭素コンサルティング事業」に乗りだす。400棟以上で採用実績がある自社開発のZEB設計ツール「ZEB SEEKER」を機能拡張し、新たに開発したコスト検討機能を搭載。顧客の資産価値や投資効果を最大限高める観点から省エネ性能と建設コストを評価し、建て替えや改修での最適なZEB計画を提案する。

国交省/自治体は適正労務費確認を/補正予算円滑執行で要請

 政府の2025年度補正予算が16日成立したことを受け、国土交通省は国の各省庁と地方自治体に公共工事の円滑な施工の確保を要請する文書を17日付で発出した。12日に全面施行した改正建設業法・公共工事入札契約適正化法(入契法)など公共工事を巡る最近の動向を踏まえ、ダンピング対策の強化や工期設定の適正化、夏場の猛暑対応に重点を置く。国交省が作成した「労務費ダンピング調査」の公共発注者向けガイドラインも参考に、建設業者が提出した入札金額内訳書で労務費が適正な水準かどうか確認の徹底を求めた。

福島県大熊町/JR大野駅西口に宿泊施設整備へ/事業者選定プロポを公告

 福島県大熊町は「大野駅西町有地宿泊施設整備事業」の委託先を決める公募型プロポーザルを17日に公告した。JR大野駅西口の町有地(敷地面積約9700平方メートル)を民間事業者に貸し付け、宿泊施設の建設・運営を委ねる。建物の構造や階数、規模などは提案を受け協議。町の本格復興に向け宿泊施設不足を解消し、来訪者の受け入れ機能を強化する。参加申請を2026年2月2日まで受け付ける。企画提案書の提出期限は同2月17日。審査会を経て同3月27日にも審査結果を通知する。

2025年12月17日水曜日

回転窓/師走の薬局、見送った背中のその先

 毎週欠かさず見ているテレビ番組の一つが、金曜日の午後10時に放映されるNHKの「ドキュメント72時間」だ。一つの現場を3日間定点観測し、偶然居合わせた人たちの人生模様に迫る▼12日の放送回では、東京・秋葉原の老舗メイドカフェに密着した。男性客中心のイメージと違い、女性客が意外に多く、メイドに仕事の悩みを相談する社会人1年生や、子どもが生まれたことを報告する母親らのやりとりが放映された▼体調を崩しやすい師走の季節。小欄が立ち寄った薬局でも、人間ドラマが垣間見えた。多くの人で混雑する待合スペースで、サラリーマンらしき人が急に立ち上がり、スマートフォン越しに「本日は欠席して大変申し訳ございません」と、平身低頭の様子だった。大切な取引先との懇親会を、直前でキャンセルしたのだろうか▼処方箋を受け取ったその人は「少し飲んでから寝るか」とつぶやいたが、薬剤師から「水か、ぬるま湯で服用してください。室内での電話はだめですよ」と注意され、寂しそうに薬局を出ていった▼その背中を見送り、反面教師にせねばとの思いと、言い知れぬ同情が静かに交錯した。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180115
via 日刊建設工業新聞

自民党/メガソーラー新規事業者を補助対象外に/支援策規制強化へ提言案

 自民党は、経済産業部会や国土交通部会などの合同会議を15日に開き、メガソーラーに対する支援策の規制強化を盛り込んだ提言案をまとめた。2027年度からの新規事業者を補助対象から外すよう求めた。環境影響評価(環境アセス)の義務付けの対象拡大や、FIT/FIP制度の廃止を含めた検討などが柱。メガソーラーから屋根置き型や、次世代型太陽電池などへの重点化を進める方向性を打ち出した。

日鉄興和不ら/築地に延べ5・6万平米ビル建設/西松建設で27年2月着工

 東京都中央区の東京メトロ築地駅の近くで延べ5・6万平方メートルのビルの建設工事が2027年2月に始まる。西松建設が施工を担当。新たなオフィス空間を整備することで周辺地域の業務機能を高める。まちの魅力向上につながる歩行者ネットワークやにぎわい交流空間も形成する。竣工は31年1月を予定している。

東急建設/1時間耐火木造柱が大臣認定取得/施工性向上と環境配慮両立

 東急建設が開発した1時間耐火木造柱「モクタスWOOD(HC耐火)」が国土交通大臣認定を取得した。同社が手掛ける中大規模木造・木質建築ブランド「モクタス」の木造技術として展開。燃え止まり層に2種類の被覆材を用いることで、耐火被覆に強化石こうボードを使用する従来と同等の耐火性能を確保。燃え止まり層の重量を約40%軽量化し、二酸化炭素(CO2)排出量を約34%削減した。

2025年12月16日火曜日

回転窓/へそ曲がりと臆病さ、終点なき旅を記者と呼ぶ

 新聞記者という生き物はつくづく不思議だ。へそ曲がりな感覚とほんの少しの臆病さがないと、この仕事は務まらない気がしている▼組織に属しながらも、胸の奥でははみ出し者の血がたぎっている。そのくせ、自由の重さに押しつぶされそうになる日もある。“責任なき自由はただの逃避”と強がりながら、自分の影にうんざりする瞬間も。そんな時こそ、矜持(きょうじ)という言葉を思い出す▼気恥ずかしい響きだけれど、それがないと記者は風に舞う落ち葉のようにどこへでも運ばれてしまう。真実は気まぐれ。こちらの意図などおかまいなしに、思わぬ方向へ転がっていく。でも風が吹けばおけ屋がもうかるみたいに、何げない情報が突然すべてを動かすスイッチになる。その一瞬がたまらない▼だからこそ、尽きない興味が記者の命綱だ。能力が本当に顔をのぞかせるのは、石を積むような努力の先。書き手が磨かれれば、言葉も自然と光る。皮肉をひと粒、比喩も少し。読者の眉が少しでも動けば勝ちだ▼記者とは世界のざわめきを拾う職人--きょうも耳を澄ませ、風を読む。自分を高め、もがき続ける旅に、終点なんていらない。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180083
via 日刊建設工業新聞

東京都港湾局/お台場でアマモ種まき会開く、小学生らが播種シート作成体験

 東京都港湾局は13日、港区のお台場海浜公園でアマモ種まき会を開いた。ブルーカーボン創出を目的とした藻場創出活動の一環。地元小学生や東京港藻場創出活動パートナー企業の関係者、一般参加の都民ら約160人が参加。タネを塗り込んだシートを海底に沈める「播種(はしゅ)シートによるアマモ場造成法」を体験した。2024年12月の「東京港藻場創出の活動方針」策定後、初の種まき会開催となる。

鹿児島県/スポーツ・コンベンションセンター整備、CM業務導入を検討

 鹿児島県は鹿児島港本港区エリア(鹿児島市)で計画するスポーツ・コンベンションセンターについて、2026年度に着手する設計からコンストラクション・マネジメント(CM)業務の導入を検討している。今夏に行ったサウンディング(対話)型市場調査で民間事業者から建設費抑制に効果的であるため、導入を求める意見が出ていた。委託費は総額1億円程度を見込んでいる。

産総研/建機の操縦室設計が容易に、デジタルツインシステム開発

 □試作品の操作データ解析、改善策を可視化□
 産業技術総合研究所(産総研)は、建設機械の操縦室設計で、開発者がリアルタイムに試作品を体験しながら設計作業が行えるデジタルツインシステムを開発した。仮想空間上で操縦室内の様子を再現し、解析やシミュレーション結果を即座にフィードバックしながら、試作品の改良が可能になる。

2025年12月15日月曜日

東建/建設系高校生作品コンペ/会長賞に田無工科高校3年・原島楓さん

 東京建設業協会(東建、乘京正弘会長)は、都内の建設系学科で学ぶ高校生を対象にした「東京都建設系高校生作品コンペティション2025」を開いた。7部門で計130点の応募があり、全部門を対象に選ぶ最優秀の東建会長賞に、原島楓さん(田無工科高校建築科3年)の「共に生きる 自然に合わせた家」(製図部門)を選んだ。出品作は11~13の3日間、新宿駅西口広場イベントコーナで一般公開。12日には乘京会長が会場を訪れ作品を見て回った。

回転窓/21世紀の第2Qへ

 2025年も残すところ半月余り。21世紀最初の四半世紀が終わる今年、政治や経済などを巡ってさまざまな変化が見られた▼建設業界では需要が堅調に推移したものの、地域建設会社が仕事量の減少で厳しい経営環境下に置かれた1年に。業界再編が進むことを予感させる企業の経営統合なども相次いだ▼先週12日には改正建設業法等が全面施行された。適正な労務費・賃金の確保と行き渡りを図り、「労務費に関する基準(標準労務費)」が核となる新たな取引ルールを導入。今後、契約当事者間で運用し、技能者の処遇改善につなげていかなければならない▼ちょうど四半世紀前、建設業を取り巻く環境はどうだったのか。本紙が01年12月末に掲載した「01年を振り返る」を電子版で検索すると、「急激にしぼむ建設市場」「建設産業界の企業連携活発化」「不況で企業淘汰の荒波迫る」「収益の確保へ新事業分野開拓」「再編促進策中間まとめを公表」などの見出しが並ぶ▼持続可能な建設産業の実現には、担い手確保が欠かせない。来年始まる今世紀の第2クオーターで、その取り組みの成果が問われていく。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180051
via 日刊建設工業新聞

凜/建設コンサルタンツ協会九州支部女性技術者委員会委員長・木村有花さん

 ◇男女問わず働きやすい環境を
 福岡県出身。大学では建築を志していたが、建築と土木の両方を学ぶうちに河川分野に興味を抱き、土木の道へ進んだ。専門性を生かそうと東京建設コンサルタントに入社し、以来、九州支社で九州の河川に関わってきた。

ヒロセ/12月19日にインターネットテレビ番組に登場/事業内容が紹介

 ヒロセの事業内容が、19日にインターネットテレビ・ABEMATVで放送される「カンニング竹山のイチバン研究所」で放送される。番組では、社会・経済活動を見えないところから支える「重仮設」をクローズアップし、“イチバン”を目指す専門工事会社として同社を紹介する。

日合協/合材工場減、災害時の影響懸念/需要対策求める

 アスファルト合材の需要低迷に伴い、合材工場が減っていることで、災害復旧に対する影響が懸念されている。搬送距離や製造能力の都合で緊急工事の現場に十分な合材を届けられなくなる事態になりかねない。日本アスファルト合材協会(日合協)は、安定操業に必要な工場の稼働率を確保するため、工事発注をはじめとする需要対策を求めるとともに、道路管理者に対する搬送距離を伸ばせる中温化合材や、保存が可能な高耐久常温合材の情報発信を強化する方針だ。

産総研/北海道千歳市に次世代半導体研究拠点整備/29年度稼働目指す

 赤沢亮正経済産業相は12日の閣議後会見で、産業技術総合研究所(産総研)が北海道千歳市に最先端半導体の研究拠点を整備する計画を明らかにした。同市には次世代半導体の量産化を目指すラピダスが研究・製造拠点を構えている。同社などの半導体企業、製造装置や素材の企業、大学などに利用してもらい、高度な研究開発を促す。=4面に関連記事

大成建設、三菱電機/マイクロ波ワイヤレス給電を実証/オフィスの環境センサー送受電

 大成建設と三菱電機は、マイクロ波を使ったワイヤレス給電システムによる建物内での安全な非接触給電の実証に成功した。両社は実験で人体や建物に影響を与えず、室内の環境センサーに離れた場所から効率良く給電できることを確かめた。今後も実証を続け早期の実用化を目指す。

2025年12月12日金曜日

大林道路JV/徳島県阿波市の新プラント操業開始/廃食油採用でCO2排出量削減

 大林道路・佐々木建設JVが運営する阿讃アスコン(徳島県阿波市吉野町柿原原167)の施設建て替えが完了し、11日に新しいアスファルトプラント設備が本格稼働した。カーボンニュートラルに向け、アスファルト混合物の製造プロセスで使用するバーナーの燃料に、従来用いていたA重油に替え、二酸化炭素(CO2)排出量が実質ゼロの廃食油を使用する。年間約1300トンのCO2排出量削減が可能という。廃食油の使用は徳島県内のプラントで初めて。

建築家・六鹿正治氏/AIA名誉フェローを授与/これからも社会と建築界に一層貢献

 建築家の六鹿正治氏が米国建築家協会(AIA)から2025年名誉フェロー会員の称号を授与された。個人の業績だけでなく、建築界や社会の発展に貢献した会員に与えられる称号で、AIAの受章理由によると六鹿氏は「日本の建築家たちの意識を持続可能性へさらに向ける努力をし、建築家、市民、行政、国際的パートナーたちと積極的に関係を構築しつつ、気候変動対策という喫緊の共有課題への取り組みに貢献した」ことが高く評価された。

愛知建協、中部整備局/一目でわかる伝える工事メッセージ大賞を創設/全国初

 愛知県建設業協会(高柳充広会長)と中部地方整備局は、全国で初となる「一目でわかる伝わる工事メッセージ大賞」を創設する。工事の目的や内容が一目で伝わる優れた看板メッセージを工事関係者から募集したたえる取り組み。17日に第1回の選定委員会を開き設立趣旨や選定要領、応募要件、選定基準、今後の進め方などを確認する。その後募集を開始し、2026年4月中旬まで受け付ける。同4月下旬の第2回委員会で表彰者を選定する。

東映/丸の内TOEI(東京都中央区)/中橋工務店で解体

 7月27日に65年の歴史に幕を閉じた映画館「丸の内TOEI」(東京都中央区)の解体工事が始まった。施工は中橋工務店(東京都墨田区)。建物の規模は延べ約9600平方メートルの規模で、工期は2026年11月30日までを予定している。跡地にはホテルや店舗を中心とした商業施設を建てる。開発期間は25~29年を予定している。

前田建設/風力発電の廃棄ブレード再利用し発電/超小集電技術を活用

 前田建設は、風力発電設備の廃棄ブレードを再利用して電力を生み出すプロジェクトを開始した。あらゆる自然物を媒体に、集電材(電極)を介して微小な電気を収集する「超小集電技術」を活用。茨城県取手市にあるICI総合センターで実証試験を行い、発電した電力を使って照明を点灯させ、歩道や植栽周りの夜間照明としても活用できる3ルクス程度の明るさを確認した。

2025年12月11日木曜日

回転窓/教訓を生かす歩み

 青森県東方沖を震源とした8日深夜の地震では、発生直後から沖合津波の情報が相次いだ。防災科学技術研究所(防災科研)や気象庁など複数機関の観測機器がデータを集め、分析結果が即時の警戒に直結した▼防災科研は日本海溝海底地震津波観測網(S-net)として、北海道沖から千葉房総沖にかけて海底に地震計や水圧計を配備し、光海底ケーブルで膨大な情報を送信する。いずれも東日本大震災後に整備された体制だ▼気象庁は9日に「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を発表。政府は警戒態勢を緩めず、今後1週間は「特別な備え」や「備えの再確認」に万全を期してほしいと、国民に訴えている▼日本海溝・千島海溝沿いでは、モーメントマグニチュード(Mw)7級の地震が起きた後、Mw8を超える巨大地震が発生した例がある。内閣府によれば確率は100回に1回だが、海溝型地震が起これば、社会基盤が一気に機能を失われる可能性もある▼地震対応の最前線で、国土交通省幹部は「家屋やインフラが損傷した。次が来るかもしれない。全員で備える」と語った。沈着な声の奥に、強い危機感が満ちていた。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=179930
via 日刊建設工業新聞

TACが知事許可取得/26年春本格始動へ体制整備進む/合同研修で高度な教育機会も

 東北アライアンス建設(TAC、福島県郡山市、陰山正弘社長)が11月に建設業の知事許可を取得した。来春の本格始動に向け、運営ルールの整備や人員配置、営業・施工体制の構築を急ぐ。新会社の設立発表後は「想定を上回る協業の打診や、大手企業からの相談が寄せられた」(陰山社長)といい、まずは東北エリアの民間建築を中心に受注獲得を狙う方針だ。人材育成では来春、出資各社の入社1~5年目の若手を対象に合同研修会を開き、スキル向上と共通マインドの醸成を図る。

島根県/外国人向け建設業PR動画制作/ベトナム人技能者らが魅力発信

 建設産業の担い手不足が深刻化する中、外国人材を増やそうと、島根県は外国人向けのPR動画を制作した。県内の工事現場で働くベトナム人のインタビューを通じ、外国人にとって働きやすい職場であることを発信している。

船堀四丁目地区再開発(東京・江戸川区)/民間棟整備の特定業務代行者再公募へ/組合

 東京都江戸川区の「船堀四丁目地区市街地再開発事業」で、再開発組合が民間棟の特定業務代行者を再公募する意向を固めた。手続き中の公募は工事費高騰などの影響で建設会社と条件が合わなかったため中止する。条件を精査した上で2026年度以降の再公募を予定している。再公募に伴い、再開発エリアにある既存施設の解体工事が遅れるため、同エリアに建設予定の江戸川区新庁舎も建設時期が先送りになる見込みだ。

飛島建設/自律四足歩行ロボ現場巡回点検システム開発/道路トンネルで動作を確認

 飛島建設は、四足歩行ロボットが自律移動で工事現場を巡回・点検するシステムを開発した。ロボットは写真や映像、3D点群データの取得、双方向の音声通信が可能。担当者は遠隔制御で高頻度な場内巡回が可能になり、施工管理の効率化と高度化に役立つと期待する。10月に同社が施工する高速道路トンネルの補修・補強工事で検証。想定通りに動けると確認した。

2025年12月10日水曜日

回転窓/国土づくりの立役者

 あおぞら、愛らんど、はるかぜ--。これは国土交通省の各地方整備局が保有する防災ヘリコプターの名称で、順に関東、四国、九州の各整備局に所属する。最も歴史があるのは、初代あおぞら号で建設省(現国交省)が1988年に導入した▼先日、機体のメンテナンスを行っている東京都内の駐機場を取材した。高い天井の格納庫には民間を含め3、4機が所定の位置で待機していた▼2018年に運航を開始した2代目あおぞら号は最大航続距離が約540キロ。空撮映像を配信するための機材を積み込んだ機内は秘密基地のよう。能登半島地震や台風が猛威を振るった東京・八丈町など、さまざまな災害現場で活躍した▼緊急要請にも対応できるよう、格納庫では整備士が黙々と機体を点検していた。自動車と同様に定期点検があり、厳しい審査をクリアするまで整備士は気が抜けないそうだ▼万全の準備があればこそ、災害時に素早く対処できる。復旧・復興活動に対応するため日々の訓練に励む職員、防災ヘリの安全な飛行に向け、たゆまぬ努力を継続している整備士。目立たないことろで国土の安全は守られている。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=179901
via 日刊建設工業新聞

清水建設江東ブルーシャークス/創立50周年、1部昇格を/攻めのラグビーで勝利を

 ラグビー・リーグワンの2025~26年シーズンが13日に開幕する。ディビジョン2(2部)に所属する清水建設江東ブルーシャークス(BS)は、基本に忠実な攻めのラグビーで勝利を狙う。1976年のラグビー部創立から来年で50周年。節目のシーズンで1部昇格に挑む。来年5月まで各地で熱戦が続く。

国交省/公共約款に変更協議円滑化規定/受注者の不利益懸念解消

 国土交通省は、2日に中央建設業審議会(中建審)が勧告した公共工事標準請負契約約款(公共約款)の改定を踏まえ、請負代金や工期の変更に関する新たな規定を適切に運用するよう公共発注者などに周知する。新たな規定は変更協議で受注者が申し出た意見の考慮と、協議が整わず紛争処理手続きに移った場合の不利益な扱いの禁止といった、公共発注者として取るべき姿勢を明確化した。不利益な扱いなどを恐れる受注者の懸念を解消し、円滑な協議を促進する目的を強調する。

兵庫県芦屋市/環境処理センター再整備の環境アセス結果公表/30年度に中継施設供用

 兵庫県芦屋市は、再整備に向けて基本計画の取りまとめを進めている環境処理センター(浜風町、約2万3700平方メートル)について実施した環境影響調査(環境アセス)の結果を公表した。2030年度以降の可燃ごみ処理広域化に向けて神戸市と締結した協議書に基づき、ごみ焼却を行わない中継施設と資源化施設に再編する。中継施設は30年度、資源化施設は33年度の供用開始を目指す。

2025年12月9日火曜日

災害現場の切り札「スパイダー」/国総研が操縦訓練/能登でも道路啓開に威力発揮

 国土技術政策総合研究所(国総研)は1~5日、茨城県つくば市で4脚4輪走行が可能な多関節型作業機械(通称スパイダー)の操縦訓練を実施した。独立した4輪が生む高い機動力や着脱可能なアタッチメントを備え、災害現場での迅速な道路啓開などで活用が期待される。油圧ショベルなど通常の建設機械よりも高度な操縦技術が必要なため、NPO団体の運転技術者ら8人を対象に5日間の訓練を行った。

四国整備局/野村ダム改良事業(愛媛県西予市)堤体貫通式開く

 四国地方整備局は7日、野村ダム改良事業の堤体貫通式を愛媛県西予市野村町野村の現地で開いた。放流設備を既設より低い位置に増設し、洪水調節能力を増強させる工事の一環。清水建設が施工を担当し、山岳トンネル工事用の自由断面掘削機を使い堤体を削孔し貫通孔を設けた。貫通孔は幅と高さが各5・4~9・0メートル、延長は31・5メートル。

回転窓/便利さの皮肉--魔法の杖は自分の手に

 師走の街角で、「マウスの日」と聞いてパソコンを思い浮かべる人は、どれくらいいるだろう。12月9日は、便利な道具に囲まれて暮らしていることを、あえて思い出す日でもある。まるで、魔法のつえを手にしながら「魔法って本当にあるの?」と首をかしげる子どものように▼パソコンなしでは、仕事も遊びも情報のやりとりも成り立たない。指先ひとつで世界とつながれる便利さはまさに魔法だ。だが、便利さに慣れ過ぎると、考えることや覚えることまで丸投げしてしまう危険がある。その姿は、つえを振るばかりで自分の足で歩くのを忘れた魔法使いのようだ▼検索に頼り、記憶はクラウド任せ。指先で交わす言葉は、ぬくもりを失いがちだ。知らぬ間に便利さが人間の感覚を薄く包み、無意識のうちに判断力や想像力までむしばむ▼パソコンは今や不可欠な道具だ。だが、便利さに頼り過ぎて、道具に使われていることに気づかない人は案外多い▼年の瀬、少しだけ画面から目を離してみるのも悪くない。便利さはありがたい。けれどもほどほどが大事。魔法のつえを振るのは、自分自身であることを、どうか忘れずに。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=179877
via 日刊建設工業新聞

国交省建設業政策勉強会/人材確保・育成へ、業界慣習見直し求める声/直用化促進など

 建設業で働く「人材」の確保や定着に向けた政策的対応を議論した国土交通省の有識者会議で、旧来からの業界の慣習・制度を見直す必要性を指摘する声が挙がった。技能者の月給制や退職金の定着、現場の朝礼の見直しなど提案は多岐にわたる。重層下請構造や零細企業の多さがネックとなっているならば、技能者の直接雇用の促進などに「ルール(規制)、インセンティブ(誘導)、働き方の多様化のそれぞれの観点からアプローチできるのでは」との意見があった。

西松建設、ホテルオークラ/神奈川・箱根に高級リゾートホテル/投資額は100億円超

 西松建設とホテルオークラは、2029年に「オークラリゾート箱根強羅」を開業する。ロビーや客室、大浴場など館内各所の開放的な窓から箱根の自然が感じられる。強羅で上質なリトリート体験を提供する。

知立蔵福寺土地区画整理組合/2街区で事業者募集/26年1月8日まで受付

 愛知県知立市の知立蔵福寺土地区画整理組合は8日、生活利便施設街区と沿道施設街区を開発する事業者の公募手続きを開始した。2026年1月8日まで参加表明を受け付け、同1月19、20日に詳細の募集要項を配布する。提案書の提出期限は同3月11日。プレゼンテーションを経て同3月27日に審査結果を通知する予定。

2025年12月8日月曜日

東京主職5団体/年末年始災害防止大会開く/安全管理の徹底呼び掛け

 東京都鉄筋業協同組合(新妻尚祐理事長)、東京都左官組合連合会(阿嶋一浩会長)、東京建物解体協会(藤井誠会長)、東京建設躯体工業協同組合(岸田敏弘理事長)、東京建設工業協同組合(荒井和浩理事長)の5団体は5日、東京都中央区の浜離宮朝日小ホールで2025年度主職団体年末・年始災害防止大会を開いた=写真。

回転窓/伝言板の気付き

 地元の自治体が発行する広報誌を愛読している。好きなコーナーは「伝言板」。地域のサークル活動や催し物などさまざまな掲載情報の中で、先日はある体験会の案内に目が止まった▼それは話の内容をその場で素早く要約して伝える「要約筆記」体験。手話では情報が取れない聴覚障害者にとって重要なコミュニケーション手段の一つだが、多くの地域で要約筆記者が不足しているという。体験会の開催にはそうした背景もあるようだ▼聴覚障害者のための「第25回夏季デフリンピック東京大会」が先月開かれ、12日間の会期中に約28万人が来場した。過去最多となるメダル51個を獲得した日本勢の活躍もあり、大会は大きな盛り上がりを見せた▼大会運営委員長の久松三二氏は閉幕を迎えて「大成功と言える。共生社会を築くための大きな一歩」(時事)と述べた。障害者スポーツや環境整備に対する社会の関心も高まったと言われ、これをどう持続させるかが課題だろう▼要約筆記について調べるきっかけになるなど、伝言板コーナーで得られる「気付き」は少なくない。伝言板は人と人、人と情報を優しくつないでくれる。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=179844
via 日刊建設工業新聞

凜/西松建設北日本支社・藤本永香さん/成果が見える仕事に魅せられて

 入社後、初めての配属先は、学生時代から憧れていたダム工事の現場だった。現在は夜間のコンクリート打設を含む施工管理を担当する。「体力的に大変な日もあるけれど、学ぶことが多く、毎日が充実している」と笑顔を見せる。勤務する川内沢ダム本体工事(宮城県名取市)は仙台市から近く、見学者も多い。「現場に触れてもらうことで建設業の魅力も伝えたい」と語る言葉には、技術者としての誇りと責任感がにじむ。

堺市/樹木管理業務の入札要件見直し/26年度から取り抜け方式導入

 堺市は土木部と公園緑地部が発注する樹木等管理業務の一般競争入札について、2026年度発注分から事後審査要件などを見直す。過大受注や品質低下の防止、受注機会の公平化を図るため、新たに「取り抜け方式」を導入するほか、業務責任者の資格要件や従業員数基準を強化する。

上大岡C北地区再開発(横浜市港南区)/30年にも着工/準備組合

 横浜市港南区の上大岡C北地区市街地再開発準備組合(渡辺聡理事長)は、延べ8万平方メートル規模の超高層ビルを建設する再開発プロジェクトで、2030年にも建設工事に着手する。京浜急行・横浜市営地下鉄上大岡駅前一帯で進行する大規模再整備の集大成となる。27~29年を基本・実施設計に充て、関係行政機関との協議を経て30年の着工、35年の工事完了・供用開始を目指す。コーディネーターは松田平田設計、事業協力者として大林組が参画している。

清水建設/ダムの洪水調整能力を増強/トンネル掘削機でダム堤体に削孔

 清水建設がダムの洪水調整能力を増強する工事で、山岳トンネル工事用の自由断面掘削機を使って堤体を削孔し貫通孔を設けた。放流設備を既設より低い位置に増設し、貯水位が下がっても放流でき、洪水調節容量を最大限確保した状態で洪水調節が可能となる。同社は今後、現場で得た知見を基に技術提案を推進。豪雨災害の軽減に向け洪水調整能力を増強する工事の受注につなげていく。

2025年12月5日金曜日

回転窓/カキフライ、1粒400円

 近所のとんかつ店に、毎年恒例の大粒カキフライが並ぶ季節となった。先日訪ねてみると、1粒400円という値段に思わず驚いた。店主によれば、瀬戸内海を中心に養殖カキが例のない不漁に見舞われているという▼国内最大産地の広島では、一部海域で最大9割が死滅し、対岸の四国地方でも被害が報告されている。海水温の上昇に加え、今年は梅雨明けが史上最速だったことで、降雨量が激減したことも要因だ。気候変動が地域産業に深刻な影を落としている▼広島県は対策を検討する庁内連絡会議を立ち上げた。横田美香知事は、養殖業だけでなく、観光業や飲食業にも影響が及びかねないとして、全庁を挙げた対応を指示した▼「東日本大震災の時、瀬戸内の支援で三陸のカキ養殖は復活した。今度は三陸が瀬戸内を支える番だ」。こうした投稿がネットで注目されている。復興の象徴となった三陸のカキは、瀬戸内にとって心強い支援だろう▼被害の拡大を抑えるには、被災地以外にいる人々が適切な時期に適切な形で支援できるかが鍵。災害時に遠隔地支援が円滑に機能するよう、平時の備えを改めて点検したい。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=179786
via 日刊建設工業新聞

全圧連/24年度経営実態調査結果/労務費率が上昇、設備更新費用賄えず

 全国コンクリート圧送事業団体連合会(全圧連、佐藤隆彦会長)は、会員企業を対象に実施した2024年度経営実態アンケートの結果をまとめた。1社当たりの年間完成工事高(圧送売上高)は1億9244万円で、前年度調査に比べ999万円増加した。圧送料金の引き上げが奏功した格好だが、社員の給与アップなどで圧送売上高に占める労務費率が43・7%に上昇しており、「ポンプ車の設備更新に必要な資金は確保できてない」(全圧連)という。

東京ガス/デジタル技術で業務革新/AIで設備の異常検知

 東京ガスが業務にAIなど先端技術を積極導入している。液化天然ガス(LNG)ポンプの異常を高精度に検知したり、地域冷暖房などで使う熱源機器を最適制御したりなど、取り組みは多種多様。LNGの調達から顧客への販売まで全プロセスにAIを活用。次世代の価値を創造する「AIネーティブ企業」を実現する。2030年にはGXやDXの領域で500億円の利益確保を目指す。

広島県府中町/揚倉山健康運動公園整備Park-PFI/12月25日まで参加受付

 広島県府中町は1日、Park-PFI(公募設置管理制度)を導入する「揚倉山健康運動公園整備等事業」の公募設置等指針を公表した。25日まで参加申し込みを受け付ける。設置計画や提案の提出期間は2026年2月2~27日。同3月ごろに事業予定者を選定する。指定管理者制度も採用する。

リバスタ/建設現場の購買燃料データ基にCO2排出量を効率算定/業務負担を軽減

 リバスタ(東京都江東区、高橋巧代表取締役)は、建設現場の購買燃料データを基に二酸化炭素(CO2)排出量を効率的に算定するクラウドサービス「TansoMiru(タンソミル)燃料」の提供を4日に始めた。元請会社が登録した現場情報と、燃料配送会社が現場内で給油した燃料データが連携し、車両や重機などが排出するCO2を算定。元請会社、燃料配送会社の両方で業務負担軽減を支援する。

2025年12月4日木曜日

キッザニア東京にパビリオンオープン/マンション建設現場再現/長谷工コーポが出展

 東京都江東区にある子どもの職業・社会体験施設「キッザニア東京」に、マンション建設現場のパビリオンが3日に登場した。長谷工コーポレーションがスポンサーとなり、マンションに見立てた現場を再現。排水管の点検やエントランス工事などの仕事が体験できる。建物のメンテナンスの大切さだけでなく、ものづくりの面白さも子どもたちに伝える。

回転窓/ぷちぷちが教えてくれる発想の力

 ぷちぷちぷち--見かけると、ついつい指でつぶしたくなる気泡緩衝材。その用途は幅広く、大切な物を守るだけでなく、例えばアウトドアでは、断熱材や包帯代わりにも使えるという▼つぶす時のほどよい弾力や弾ける音の心地よさ。ある時、小学生が遊んでいた人気の携帯ゲーム機を離し、気泡緩衝材に夢中だった幼児に駆け寄る姿を見て、その魅力にあらためて感心した▼芝浦工業大学と東京都市大学の研究チームが、この破裂音を利用して管路内の異物を検知するシステムを開発したと聞いた。破裂音の周波数成分には再現性があり、非破壊検査で高価な音源装置の代替になるそうだ▼厚さを調整して破裂音の強度や方向を制御し、解析技術と組み合わせることで、異物の位置が精度良く特定できた。欠陥や異常検出にも対応できるよう改良していく予定だそうだ▼関係者によると、この研究は「ついぷちっとつぶす」という身近な行為に着想を得て始まった。「素材の中に社会を支える技術のヒントがある」との声も。ぷちっと弾ける一瞬の音が、社会に役立つ次の技術を呼び込み、どこまで広がるのか静かに見守りたい。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=179754
via 日刊建設工業新聞

阪神高速道路・上松英司社長が会見/脱炭素技術の開発に意欲/低炭素コンクリ実装など

 阪神高速道路会社の上松英司社長が2日、大阪市北区の本社で会見し=写真、カーボンニュートラル(CN)に関連する技術開発を加速する考えを示した。高速道路事業での脱炭素化を目指し、二酸化炭素(CO2)を貯蔵したカーボンネガティブコンクリートやペロブスカイト太陽電池などの実装に意欲を見せた。

海建協会員、25年度上期受注62・6%増/アジア・北米がけん引、過去最高

 海外建設協会(海建協、佐々木正人会長)の会員企業の2025年度上半期(4~9月)海外建設受注実績(速報値)は、前年同期比62・6%増の1兆6178億8300万円だった。上半期としては過去最高を記録。22年度から1兆円規模で推移している。アジアが前年同期比85・2%増の1兆円越えとなるほか、北米も62・7%増で4000億円を超え、全体を押し上げた。

財政審建議/老朽化対策、国土強靱化推進を/上下水道は広域・一体化必要

 財政制度等審議会(財政審、財務相の諮問機関)が2日、2026年度予算編成に向けた建議(意見書)をまとめた。社会資本整備はインフラの老朽化や自然災害の激甚化・頻発化が進む中、国土強靱化を着実に進める必要があると提言した。上下水道事業を巡っては、埼玉県八潮市の道路陥没事故を受け事業の広域化・一体化、ウオーターPPPの導入推進が必要だと指摘した。

全建・今井雅則会長、高市早苗首相を表敬訪問/地域建設業の現状説明

 全国建設業協会(全建)の今井雅則会長らは3日、東京・永田町の首相官邸に高市早苗首相を表敬訪問した=写真(全建提供)。首相就任を祝い、激務をいたわる言葉を今井会長が伝えた。続けて、地域建設業の施工余力や柔軟な働き方として変形労働時間制など、地域建設業の現状を説明。成長投資による強い経済実現には、公共事業予算の十分な確保が必要と訴えた。山崎篤男専務理事と石田信夫常務理事が同行した。

関東整備局/PFI活用し道路照明をLED化/26年2月に実施方針

 関東地方整備局は脱炭素社会の実現に向け、既存の蛍光灯による道路照明をLEDに付け替える事業を始動する。管内にある直轄国道のうち、都心部を通過する16号と20号の2路線を皮切りに工事を進める計画だ。通常の債務負担行為は事業費の平準化が図りにくいため、償還期間を長期に設定できるPFIを採用する。2026年2月を目途にPFI事業の実施方針を公表し、事業者の公募手続きを開始する。

国交省/技能者を大切にする自主宣言制度、12月12日開始/相互に優先取引など

 国土交通省は、建設技能者の処遇改善に取り組む企業を可視化し評価するため検討してきた「技能者を大切にする企業」の自主宣言制度をスタートする。改正建設業法の全面施行と同日の12日に申請の受け付けを開始する。適正な労務費の確保と賃金の支払い、建設キャリアアップシステム(CCUS)の活用などを宣言する仕組み。宣言企業間の優先的な取引を促し、受注機会の確保につなげる。宣言企業は経営事項審査(経審)で加点する。

竹中工務店ら/疲労寿命10倍の制振ダンパー/一般鉄骨製作工場で製作能に

 竹中工務店と物質・材料研究機構(NIMS、宝野和博理事長)は、長周期地震動の対応技術として「H形断面ブレース型」の制振ダンパーを開発した。疲労特性と座屈耐性に優れた「FMS合金」を採用。H形断面の芯材を補剛鋼管で覆ったシンプルな構成を実現した。適切な溶接条件の範囲も確立し、一般的な鉄骨工場で製作できる。一般的な鋼材ダンパーに比べ約7~10倍の疲労寿命を確保した。

2025年12月3日水曜日

神奈川労働局/児屋野文男局長らが安全パトロール/中区海岸通計画現場で

 神奈川労働局の児屋野文男局長らは、横浜市中区で施工中の「(仮称)中区海岸通計画工事」を1日にパトロールした=写真。建設業年末年始労働災害防止強調期間(1日~2026年1月15日)に合わせた活動。転落・墜落災害防止などの啓発が目的。児屋野局長は、年末年始の繁忙期に向けて安全意識を高めるよう呼び掛けた。

回転窓/知る権利の危機と報道の責任

 トランプ米政権がホワイトハウスの公式ウェブサイトに、「偏向している」と見なした報道機関や記者を名指しで非難するページを設けた。レビット大統領報道官は1日の会見で「メディアに責任を取らせる」と述べた▼国際ジャーナリスト団体・国境なき記者団の2025年版「世界報道自由度ランキング」によれば、対象180カ国・地域のうち米国は昨年より二つ順位を下げ57位となった▼世界では戦争や紛争が相次ぎ、各国で政治的圧力も強まっている。環境の悪化が報道の自由度を押し下げ、民主主義の根幹である「知る権利」が脅かされつつある▼報道の自由は公正で正確な情報を伝える責任を前提に保たれる。だが不都合な事実を避けたり、批判対象に過度に攻撃的になったりする姿勢が見受けられることも否めない。日本の報道自由度は米国を下回る66位で、先進7カ国(G7)中最下位▼国際情勢を巡る報道でも、根拠の乏しい主張を繰り返すことで、それがいつの間にか「真実」として受け止められる危険がある。言論弾圧は論外だが、報道機関は自らの信頼性を支える倫理意識をより研ぎ澄ます必要がある。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=179707
via 日刊建設工業新聞

住友電設/デフリンピックで所属アスリート3人がメダル獲得

 11月15~26日に開かれていた「東京2025デフリンピック」で、住友電設所属のデフアスリート3選手が卓球、サッカー、バレーボールの各競技でメダルを獲得した。

堺市/東工場跡地に新清掃工場/総事業費786億円、26年度からアセス・調査

 堺市は老朽化が進むクリーンセンター東工場とリサイクルプラザの更新に向け、新たな清掃工場を東工場構内(堺市東区石原町1)の第一工場撤去跡に建設することを決めた。概算事業費は786億円。11月26日に「堺市一般廃棄物処理施設整備基本計画案」を公表した。今後、市民意見募集を経て、2026年度末ごろに策定する。
 新工場は焼却施設と破砕施設、資源化施設を一体化した複合施設として計画。関連施設を含めた総建築面積は約1万8000平方メートルを見込み、可燃性残渣(ざんさ)処理を含むごみ処理工程を敷地内に集約し、運搬効率と運営コストの最適化を図る。
 排ガス管理値は既存より厳格な基準(窒素酸化物〈NOx〉50ppm以下など)を設定し、廃棄物発電による熱回収も拡充。災害廃棄物は年間2000トンの受け入れ能力を確保する。
 また環境啓発の核と位置付け、内部構造を学べるAR(拡張現実)投影やアトラクション型シアターなどの展示機能も導入。学校見学に対応した専用ルートやホールを配置し、循環型社会の理解促進にもつなげる。
 概算事業費の内訳は第一工場など既存施設の解体と新工場建設費が約778億0300万円、PPP/PFI導入可能性調査や環境影響評価(アセスメント)、測量・土壌調査、PFI可能性調査、事業者選定アドバイザリーといった調査関連費が7億9700万円。算定条件は日量で焼却350トン、破砕55トン、資源化20トン。
 現東工場には第一工場(休止中)と第二工場があり第二工場は新工場の稼働後に休止するが、今回示した総事業費に第二工場の解体撤去費は含まれていない。
 今後は26年度に環境アセスに着手し、測量・土壌調査などの事前調査を順次実施する。これらの必要な関連費用は26年度当初予算に計上する方針。27~29年度に要求水準書作成、事業者選定、30年度に着工し、36年度の完成を目指す。供用開始時期は今後の詳細設計とアセス手続きを踏まえて確定する。




from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=179701
via 日刊建設工業新聞

国交省/コミットメントや契約変更協議/標準約款に規定、活用へ

 国土交通省は、改正建設業法の全面施行を踏まえた建設工事標準請負契約約款(標準約款)の改定内容を提示した。「労務費に関する基準(標準労務費)」の実効性確保策の一つとして、契約当事者間で労務費・賃金の支払いに関する約束や情報開示を行う「コミットメント」条項を新設する。改正業法で契約変更協議の円滑化ルールを規定したことを踏まえ、契約変更の請求・申し出や誠実協議に関する規定を追加。契約変更で物価変動の内容を考慮し、適切な価格転嫁を図る必要があることも明確化する。 =1面参照

話題の技術/丸高工業/消音工事技術「サイレントシステム」

 ◇工事騒音低減し改修需要照準
 建築物の改修を手掛ける専門工事会社・丸高工業(東京都品川区、高木一昌社長)が開発した消音工事技術「サイレントシステム」の引き合いが増えている。工具の改良や仮設消音壁の設置で工事騒音を低減し、振動や粉じんも抑制。これまで利用者の少ない土日に限られていた作業時間が大幅に拡大でき、現場の労働環境や作業生産性を大きく向上させる。建築費の高騰や老朽化した建物の増加を背景に、改修需要の取り込みが期待される。

2025年12月2日火曜日

広島市/競輪場再整備/バンクと選手宿舎兼ホテル棟が完成、施工はNIPPOと奥村組

 広島市が再整備を進めている広島競輪場(南区宇品海岸3)に新たなバンクと選手宿舎兼ホテル棟が完成し、11月28日に竣工式が行われた。6月に先行オープンしたスタンド棟に続く第2弾。11月30日に競輪レースを再開した。引き続きBMXなどが楽しめるエリアなどの整備を進め、2026年4月に全面オープンする。施工はバンクがNIPPO、選手宿舎兼ホテル棟は奥村組が担当した。

回転窓/ひとりの夢も、みんなで描けば光になる

 仲間とは、不思議な存在だ。家族ほど近くはないのに、他人よりずっと心が寄り添う。思いやりは暖かな風。けれども、ぬるま湯のような安らぎだけでは帆が立たない。優しさの中に、厳しさを忍ばせることが大切だ▼若い人は軽やかに未来を描き、年上は経験という地図を広げる。考え方がぶつかることもあるが、それは船の左右にかかる風のようで、揺れがあるからこそ帆は立つ。違いは、前へ進むためのかすかなうねりだ▼世代の差を「壁」と感じる日もある。しかし、耳を澄ませば言葉の奥に思いが潜む。視点を少しずらせば、壁は静かに橋に変わる。相手の地図を借り、波間をそっと覗きながら進むのが鍵だ▼厳しいひと言に胸が痛む日もある。でも、それは「仲間だと思っている」証かもしれない。優しさは背中を温め、厳しさは足元を固める。どちらかだけでは、長い航路を乗り切れない▼同じ船に乗った仲間が、思いやりと厳しさをほどよく混ぜ合わせたとき、チームは前へ進む。一人で見る夢は小さくても、みんなで描けば光となり、波間に揺らめきながら夜明けを告げる--仲間は、そんな力を届けてくれる。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=179681
via 日刊建設工業新聞

八潮道路陥没事故対策検討委/金子恭之国交相、法改正に言及/最終提言を手交

 埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故を受け、国土交通省が設置した有識者会議は1日、第3次提言を金子恭之国交相に手渡した=写真。家田仁委員長らが東京・霞が関の国交省を訪れ、提言書を提出。金子国交相は「法令を含む諸制度の見直しの検討を加速化するとともに、補正予算も含め、国土強靱化実施中期計画に基づき、必要な予算をしっかり確保する」と応じた。

竹中工務店/米オートデスクとMOU/建築全工程でDX

 竹中工務店は建設DXの推進に向け、米オートデスク(カリフォルニア州サンフランシスコ)と包括連携の覚書(MOU)を交換した。世界各国で建築・エンジニアリング・運用のソフトウエアソリューションを提供するオートデスクの知見を導入。2021年12月に発表した「建設デジタルプラットフォーム」のデータ基盤構築を強化する。建築プロジェクトの全工程でAI活用を推進し、意思決定プロセスや作業などに要する時間や負担の軽減とともに品質の向上を目指す。

東京都/日比谷公園大音楽堂改築/延べ7100平米、27年春着工へ

 東京都は日比谷公園大音楽堂(野音)の改築で、新たな音楽堂建設を2027年春に着工する方針を固めた。老朽化やバリアフリーへの対応のため、客席や周辺と一体的に再整備する。ステージの向き変更や防音壁の追加により、周辺への音漏れ低減にも配慮する。規模は3階建て延べ約7100平方メートル程度となる。30年春の完成を目指す。基本・実施設計は翔設計が担当している。

2025年12月1日月曜日

中堅世代-それぞれの建設業・424/仕事猫係長、番頭になる

 人呼んで「仕事猫係長」こと佐藤慶祐さんは、あふれんばかりの情熱を抑えきれず、2025年春、四半世紀に及んだ国家公務員生活に区切りをつけ、「くまみね工房」の番頭役へ思い切って転身した。

凜/ピーエス・コンストラクション経営企画室・牧村彩さん

 ◇迷った時こそ、自分の軸を大切に
 経営企画室に配属されて3年目を迎えた。組織の橋渡し役として多岐にわたる業務を担い、2025年度に始動した中期経営計画の進捗に細やかに目を配っている。経営陣の意向をくみ取りつつ、現場にも寄り添い、確かな成長につなげることに心を砕いている。

東京都国分寺市/旧庁舎跡地施設、2棟総延べ1・3万平米に

 東京都国分寺市が計画する「旧庁舎跡地活用事業」で、新たに建設する2施設の総延べ床面積が1万3200平方メートル規模になることが分かった。地域の拠点として複合公共施設と民間施設を整備する。大日本土木が代表のJVが事業を担う。

25年度補正予算案/経産省関係2・7兆円/浮体式洋上風力製造事業など支援

 経済産業省関係の2025年度補正予算案は2・7兆円、国庫債務負担行為の複数年度分を含めた規模は3・1兆円となった。工業用水道の強靱化、データセンターの地方拠点整備、中小企業支援などに取り組む。経済成長と脱炭素の両立を促すGXの取り組みとして、浮体式洋上風力発電設備の製造事業者支援などを進める。

前田建設/下水管路劣化診断・空洞点検技術を現場実証/26年3月に実用化めざす

 前田建設は、自社開発した下水管路の劣化診断・空洞点検技術を現場実証する。硫化水素の生成から劣化までをシミュレーションで診断可能な「硫化水素劣化予測診断技術」と、無人で管路内から周辺の空洞を調査できる「空洞点検ロボット技術」の有効性を確認する。2026年3月ごろの実用化を目指す。