2025年6月9日月曜日

回転窓/瀬戸内国際芸術祭の地から

 2025年は瀬戸内の島々や沿岸部を舞台とした「瀬戸内国際芸術祭」の開催年に当たる。3年に1度開かれる現代アートの祭典だ▼春・夏・秋の3会期に分かれ、季節ごとに瀬戸内とアートの魅力に触れられる。今年の春会期(4月18日~5月25日)には国内外から約32万人が来場した

▼公式ガイドブックでは総合ディレクターの北川フラム氏が瀬戸内の歴史や文化、これまでの開催で見えてきたことなどを解説していて興味深い。実行委員会会長の池田豊人香川県知事は、世界中から人々が集い交流することで「当初から掲げてきた『海の復権』につながることを期待しています」と寄せている▼豊かな自然に恵まれた瀬戸内地方だが、豪雨に見舞われて土砂災害などが起きることも多く、南海トラフ巨大地震に伴う津波被害も想定される。災害に強い地域づくりが進み、世界が注目する芸術祭を開く地から広く発信されていく意義は大きい▼政府は26年度からの「第1次国土強靱化実施中期計画」に114の「推進が特に必要な施策」を盛り込んだ。地域防災力の強化などに向けた施策の継続的な実施に大きな期待がかかる。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=174586
via 日刊建設工業新聞

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