安藤ハザマは3日、宇宙開発分野での技術革新と事業拡大の一環として、月に建設する「宇宙シェルター」と「ルナ・ジオフロント」の構想を発表した。月面や月の地下空間で人類が安全に作業し滞在できる環境を整備するために必要な技術を検討し、2030~40年代にかけて実現を目指す。構想は産学官連携による共同研究などを通じ、さらに具体化していく方針だ。
24年10月に設けた宇宙技術未来創造室を中心に進める。同社の強みである地下空間の構築やトンネル建設技術を応用する。
宇宙シェルターは月面で活動するための仮設作業所や休憩所、一次避難所と位置付ける。月面に届く大量の放射線を遮蔽(しゃへい)する防護装置について研究する。用途に応じて目標となる遮蔽性能を定義した上で遮蔽材料の構成や厚さを設計し、構造材や施工方法を開発する。銀河宇宙線や太陽フレアが人間や機器に及ぼす影響を評価し、警報を出す仕組みも検討する。
ルナ・ジオフロントは月の地下に確認されている溶岩でつくられた地下空間を活用し、構造物を設置する。人類が居住し、研究や生産活動を行う拠点として想定する。空洞の広さや形を調べるロボットや空洞の安定性評価技術を考え、結果に基づいて空間を掘削、補強する技術を確立する。
安藤ハザマは7月30日~8月1日に東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれる展示会「国際宇宙ビジネス展SPEXA」に出展し、詳細を紹介する予定。
from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=174440
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