五洋建設と積水化学工業は、二酸化炭素(CO2)を吸収してコンクリート構造物の劣化を防ぐ表面被覆シートを開発した。五洋建設のコンクリート構造物の維持管理技術と、積水化学工業の粘着配合技術やシート加工技術を一体化。貼り付けるだけで施工できるようにした。シートは透明なため、コンクリートの表面状態を目視で確認できる。インフラなどの長寿命化事業で採用を目指す。
コンクリートの劣化を防ぐには、原因になるCO2や塩化物イオンの侵入を止める必要がある。これまでは有機系塗料を塗布する方法などが主流だった。塗料の乾燥に時間が必要な上、塗装後の劣化状況の判断が難しくなったり、コンクリート自体が持つCO2吸着能力が低下したりする問題があった。両社はこうした問題に対処するため表面被覆シートを開発した。
劣化によるひび割れなどを目視できるようにするため、透明のシートを採用した。施工後10~20年にわたってCO2を吸収し続ける材料で、塩分を遮る性能や耐久性能にも優れている。
五洋建設技術研究所にある守衛室のRC壁に試験施工し経過を調査した。貼り付け作業が容易で透明性も維持できると確認。今後は表面被覆シートを土木や建築のコンクリート構造物に取り入れ、長寿命化対策に活用していく。
from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=176662
via 日刊建設工業新聞


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