入社9年目。地滑り対策やのり面調査の結果分析や取りまとめを中心に取り組んでいる。出産を機に、仕事のスタイルが現場から内業中心に変化。それをきっかけに「女性技術者が希望を持てる働き方って、どんな形だろう?」と模索するようになった。
現場に出る機会が減り、もどかしさを感じることもあった。「実地で見てこその調査」という考え方が揺らぐようで、すぐには割り切れなかった。保育園へのお迎えまでに仕事を終えるため、細かく分けて進めたり、できる部分は人に任せたり。必要に迫られて工夫を重ねるうちに「内業だからこそできる仕事はたくさんある」と気付いた。
印象に残っているのは、地方整備局で初めて発注された道路の地質リスク調査業務に携わったときで、誰にとっても未知の業務だった。他地域で経験のある同僚に助言をもらい、ガイドラインを頼りにしながら、乗り越えた。チームで動き工夫して前に進む経験が、今の仕事への姿勢につながっている。
大学と大学院で地層のプランクトン化石を研究し、地質の奥深さにすっかり夢中になった。「この面白さを誰かに伝えたい」という思いは今も変わらない。「働き方に一つの正解はない」。これからの女性技術者が、ライフスタイルに合った形で前向きに働けるように--。そんな未来を自分なりに描こうと思っている。
(ささき・えみ)
from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=178077
via 日刊建設工業新聞


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