2025年10月6日月曜日

戸田建設/シールド仮壁切削補強材にバサルトロッド国内初適用/安価で引張強度2倍超

 戸田建設は、シールドトンネルの仮壁切削工事に使う補強材として、玄武岩を原料とする無機系繊維で製造した「バサルトロッド」を国内で初適用した。鉄筋の2倍以上の引っ張り強度を持ちながら、炭素繊維やガラス繊維材に比べて大幅にコストが抑えられる。ニューマチックケーソン工法では国内最大級の深さ約110メートルに達するリニア中央新幹線シールドトンネルの立坑工事に採用し沈設を終えた。


 バサルトロッドは玄武岩を高温で溶融して繊維にした素材を束ね、耐アルカリ性に優れたエポキシ樹脂で硬化させた補強材。表面を凹凸に処理してコンクリートとの付着力を高めた。直線型に加えて90度や180度のフック状にも加工できる。シールド機の切削試験では、炭素繊維ロッドと同等以上の性能を確認している。
 バサルトロッドを採用した立坑は、工事完了後にリニア中央新幹線の非常口として活用される予定。シールドトンネルの発進・到達立坑に設ける仮壁には、高い耐圧強度と確実な切削性が求められる。炭素繊維ロッドは性能に優れる一方、コストの高さが課題だった。同社は経済性と安定供給を兼ね備えた新素材として、バサルトロッドを今後も積極的に利用する考えだ。




from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=178075
via 日刊建設工業新聞

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