2025年10月7日火曜日

鉄建建設ら/汎用重機のMG技術実用化へ/非GNSS環状下でも施工状況を把握

 鉄建建設らが汎用(はんよう)重機の遠隔・自動化施工の実現に向け、独自の自動検出システムによるMG(マシンガイダンス)技術の実用化にめどを付けた。撮影カメラと可搬式LiDAR(ライダー)一体の装置(エッジシステム)と自動検出システムが、トンネルや地下などGNSS(全球測位衛星システム)信号を受信できない環境でも施工状況をリアルタイムにガイダンスできるか検証。実現場に導入できることを確認した。


 CalTa(カルタ、東京都港区、高津徹代表取締役兼最高経営責任者〈CEO〉)、マップフォー(名古屋市中区、田中一喜代表取締役)の2社と共同開発している。
 重機に特殊なセンサー類を設置せず、非GNSS環境下で汎用機のガイダンス施工を可能にする。LiDARが取得した点群データを処理して掘削などの形状変化を自動検出し、重機コックピット内のモニターに設計モデルとの差異をリアルタイムにヒートマップ表示。1センチ単位で施工状況を可視化する。
 モニターには掘削断面映像と平面映像を個別に表示。オペレーターは任意の視点で掘削形状を確認できる。丁張りの設置が不要になり、測量作業を大幅に削減。施工の効率化と省人化につなげる。
 模擬トンネル内で汎用機(バックホウ)を使った掘削作業の実証実験を行った結果、設計掘削高さに対し平均20ミリ(余掘り側)程度の出来形を実現。丁張りがない状態でもオペレーターは所定の掘削ができることを確認した。これにより稼働重機に近接した場所での作業員による掘削深さの確認作業が不要。作業の安全性向上にも寄与することを確認し、現場適用の有効性を実証した。
 3社は今後、MG技術の適用現場や適用作業を精査し、実施工現場でのエッジシステム設置方法や運用手順を決める。遠隔操縦による実証実験も計画している。




from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=178098
via 日刊建設工業新聞

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