2023年12月19日火曜日

回転窓/だるまのような1年に

 地元の神奈川県小田原市にある飯泉山勝福寺(飯泉観音)で17、18の両日、だるま市が開かれた。関東地方で一番早いだるま市の御利益にあやかろうと、商売繁盛や家内安全を願う多くの人たちでにぎわった▼鎌倉時代初期に源頼朝の発願で開設された坂東三十三観音の五番札所である飯泉観音。周辺は生活用品などを販売する門前町として栄えた。正月準備の時期になると、数々の物品を求めて人々が訪れ、江戸時代に縁起物のだるまが市に並ぶようになったものが今に続く▼起き上がり小法師のだるまが作られるようになったのも江戸時代だそう。禅をインドから中国に伝えた達磨(だるま)大師をモチーフにしただるまは、赤い服が疫病よけのまじないになると爆発的に売れたという▼達磨大師にまつわる言葉の「七転八起」は、何度失敗しても諦めずに挑戦を続けるといった意味を持つ。倒れても起き上がるだるまの姿は、まさに言葉の通りだ▼コロナ禍でつらいことが続いた世の中も落ち着き、恒例の行事やイベントが通常通り行われるようになった。先行きが見通せず、浮き沈みの激しい社会情勢だが、新年もくじけず進んでいこう。

source https://www.decn.co.jp/?p=159531

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