琵琶湖の水止めたろか--。出張先の滋賀県内で立ち寄った土産物店の一角に、このようなフレーズを使ったグッズが数多く並んでいた▼聞き慣れない言葉の由来を店員に尋ねたところ、琵琶湖の水を利用している大阪や京都など近隣の人たちから滋賀のことをばかにされた際、相手に言い返す定番文句だそう。治水・水利を巡る地域間の歴史的背景がユーモアたっぷりに表現されていて人気の商品という▼日本最大の淡水湖である琵琶湖は、およそ400万年もの歴史を有する日本最古の湖。管理者である滋賀県のホームページによると、一般的な湖は土砂の堆積の影響を受けて1万年ほどで消失するが、10万年以上の歴史をもち、固有種がいる湖(古代湖)は琵琶湖を含めて世界に約20しかない▼近畿圏1450万人の生活や産業に欠かせず、貴重な自然環境を育む国民的資産は現在、渇水が危惧されている。降雨量の減少で琵琶湖の水位が下がり、このままでは取水制限を検討する水位に達する恐れも▼恵みの雨に期待しつつ、日頃の節水対策が重要だ。定番文句が現実にならぬよう、みんなで協調した対応が求められる。
source https://www.decn.co.jp/?p=159078
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