2024年7月10日水曜日

回転窓/被災地の漁港復興へ

 石川県漁業協同組合によると、能登半島の北から南には年間100種類以上の魚がやってくる。同組合は甲殻類なども含めた県産水産物を「石川の四季のさかな」と呼んで観光客らにアピールしている▼その「夏のさかな」の一つがスルメイカ。刺し身はもちろん、煮ても焼いても甘みと弾力があっておいしい。内臓と塩を漬けて発酵させた「いしる(いしり)」は万能調味料として日本三大魚魚醤(ぎょしょう)に数えられている▼1月1日の能登半島地震では、石川県内の60漁港が被害を受けた。同下旬には一部の漁港で定置網漁が再開され、組合関係者は当時を「再建の一歩になった」と振り返った上で、今も各地で復旧工事を続ける建設会社に「とても感謝している」と話す▼先週5日、水産庁は被災した漁港を復旧する技術的な考え方をまとめた。地盤隆起の被害などに対しての復旧計画を立案する自治体に役立ててもらうのが狙いだ▼被災地では機能が停止したままの漁港がまだ多い。県外漁船の寄港が制限されるなどスルメイカ漁への影響も続く。「復興は先の長い話ですよ」と組合関係者。建設業の担う役割はこれからも大きい。

source https://www.decn.co.jp/?p=165257

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