2025年12月26日金曜日

政府/26年度予算案で公共事業6・1兆円、補正予算2・5兆円と一体執行

 政府は一般会計総額122兆3092億円の2026年度予算案を25年12月26日に決定した。公共事業関係費は前年度比0・4%増の6兆1078億円で、前年度を220億円上回った。25年度補正予算で確保した公共事業関係費2兆5420億円と一体で切れ目なく事業執行に当たる。
 公共事業関係費には国土強靱化関係として4兆1106億円が含まれる。25年度補正予算には第1次国土強靱化実施中期計画の初年度分として「推進が特に必要となる施策」に充てる予算を前倒しで計上しており、それ以外の分が26年度予算案に盛り込まれた。
 公共事業関係費の25年度補正と26年度当初を合わせた額は8兆6498億円。24年度補正と25年度当初を合わせた額からは2・5%増となっている。国土交通省によると、建設工事費デフレーターは直近1年ほどで2、3%の伸びとなっており、それに相当する水準の予算を追加的に確保したことになる。
 事業分野別に特に伸びが大きかったのは「上下水道」で、前年度比15・8%増の1602億円を配分した。重要な管路の更新やリダンダンシー(冗長性)強化のための個別補助事業を創設し、計320億円を充てる。従来は社会資本整備総合交付金の枠内で措置されていたが、交付金から切り出すことで政策目的を明確化し重点的な支援に当たる。
 26年度予算案の国交省分は一般会計総額が前年度比2・1%増の6兆0749億円。うち公共事業関係費は0・4%増の5兆2950億円で、前年度を198億円上回った。
 施工時期の平準化などを目的とした国庫債務負担行為(国債)は、国交省分で2カ年以上の国債8071億円、当該年度の支出がゼロで年度内に発注できるゼロ国債1628億円、5か年加速化対策に基づく事業などの執行を促進する事業加速円滑化国債2313億円を設定した。
 独立行政法人などに充てる財政投融資には総額で1兆3709億円を計上した。




from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180457
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回転窓/建築の21世紀が始まる

 21世紀の最初の四半世紀が終わりに近づき、新たな時代の幕開けを迎えようとしている。この25年で技術革新やグローバリゼーションが急速に進展。私たちの生活は劇的に変わった▼建築はその時代の社会、文化、技術、政治的価値観を映し出す鏡であるといえよう。単なる機能的な構築物ではなく、人々の生活様式や思考様式に影響を与え、またそれらによって形成される存在だ▼大阪・関西万博で会場デザインプロデューサーを務めた藤本壮介氏は「標準化されたものを繰り返すという近代から、多様なものが多様なままさまざまな関係を結ぶという時代へと大きく変化し始めている」(『新建築』2025年12月)と時代を読む。「変化の最初の時代にわれわれはいる」とも▼モダニズム建築の巨匠ル・コルビュジエは近代建築の五原則を1926年に提唱。近代建築の方向が定まり建築の20世紀が始まった。21世紀にふさわしい建築も、間もなく姿を現すのだろう▼社会課題が複雑化、高度化する中、どのようにして境界を越え、多彩で柔軟な協働や連携から共創をどう生み出していくのか--。建築界の動きに注目したい。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180438
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国交省建設業政策勉強会/建設業の働き方どう変える/担い手3法の次の検討課題に

 建設業政策の次なる展開を模索する国土交通省の有識者会議で、現行の労働法制への対応や、日給月給制に代表される建設業の働き方の課題が議論になっている。建設業が労働市場で評価され、多様な人材を呼び込むためには、現状の問題点に目をつぶるわけにはいかない。国交省は、重層下請構造などの業界構造上の課題とともに「第3次担い手3法では必ずしも十分に対応しきれていない検討課題」(楠田幹人不動産・建設経済局長)と認識し、重点的に対応する考えを示している。
 25日に東京・霞が関の国交省内で開いた「今後の建設業政策のあり方に関する勉強会」の第5回会合で問題提起した。非公開で行われた議論の前に楠田局長は、時間外労働の上限規制など働き方の諸制度や、日給月給などの給与制度、一人親方のフリーランス的な働き方などを例に挙げて議論を呼び掛けた。他産業で当たり前とされる働き方とは異なる文化が温存されている建設業の現状を、改めて見つめ直す狙いがある。
 楠田局長は「実際の若者の声も踏まえ、建設業ならではの面白さなどをPRし、業界のイメージアップを図る取り組みの方向性を議論したい」とも話した。高校生や大学生、保護者などに国交省が行ったアンケートやヒアリングの結果を紹介した上で、有識者から意見を聴取した。
 前回の会合に続き、建設業の人的資源の在り方をテーマに議論を深めた格好だ。人材の確保にとどまらず、教育や配置、就労環境整備を含めた人的資源のマネジメントの最適化を目指す意図がある。前回は重層下請構造や仕事量の繁閑差、中小零細企業の多さなどが問題の根っこにあるとの指摘があった。
 こうした業界構造や働き方の課題は以前から指摘されてきたが、第3次担い手3法でも主要なテーマになることなく、実際のところ棚上げされてきたと言える。楠田局長は「今回の議論を受け、残された課題への対応の方向性について、今後さらに検討を深めたい」と話し、継続的な議論と改善策の検討に意欲を示した。




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大阪府/青少年海洋センター(岬町)など公有地活用で市場調査開始

 大阪府は府立青少年海洋センター(岬町淡輪)などの公有地活用を見据え、民間事業者へのヒアリングによる市場調査を始める。参加申し込みは順次受け付け中。ヒアリングは2026年1月30日までに実施する。海洋センターの敷地や隣接する淡輪ヨットハーバーを対象に、集客機能の導入可能性や事業条件に関する意見を聴取し、公有地活用方針の策定に生かす。
 対象施設は南海本線淡輪駅から徒歩約10分の海岸部で、海洋センターは1975年開設、敷地面積11万2486平方メートル、延べ床面積1万7356平方メートル。宿泊管理棟などを備え定員は300人、ファミリー棟(海風館、休館中)は80人規模。淡輪ヨットハーバーは84年開設で水域が10万平方メートル、陸域が2万2000平方メートルを有し、海上係留は208艇、陸上保管が166艇に及ぶ。
 府は民間の創意工夫で府南部に新たな人の流れを生み、周辺の魅力向上と交流人口増につなげたい考え。詳細な時期は未定だが、短期では29年度ごろ、中長期では35年度ごろの事業化を想定している。
 ヒアリングは「府立青少年海洋センター公有地等活用検討業務」を受託したPwCアドバイザリー・中央コンサルタンツJVが実施する。オンラインまたは対面で企業単独に加え複数社のグループ参加も可。府はヒアリングで得た民間の知見を踏まえ、施設の将来像と利活用の方向性を探る。




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清水建設/材料噴射型3Dプリンティングシステム構築/鉄筋入り大型部材も可能に

 清水建設は、鉄筋を組み込んだ大型曲面コンクリートを施工できる「材料噴射型3Dプリンティングシステム」を構築した。九つの自由度を持つガントリーロボットに、噴射後の材料挙動を事前に検証できる噴射シミュレーターを組み合わせた。材料押出型の3Dプリンティングでは困難だった鉄筋入り構造部材や、複雑な形状を持つ大型部材を高精度で自動造形できる。
 システムを構成する噴射シミュレーターは、米カーネギーメロン大学機械工学科の嶋田憲司教授が主宰する計算工学・ロボティクス研究室(CERLAB)と共同開発した。噴射シミュレーターで最適なノズル経路や噴射距離・角度・速度、材料吐出量などを導き出し、プリンティング制御のパラメーターを設定する。これにより、プリンティングの高精度化と不良率の最小化を図る。
 プリンティングに使うガントリーロボットは、門型フレーム上部に配置したXY方向(2軸)の移動機構に、七つの自由度を持つロボットアームをつり下げるように接続している。
 造形範囲は奥行き6メートル、幅4メートル、高さ3メートル。アーム先端のノズルから多方向に広範囲へ材料を噴射し、配筋の内側までコンクリートを充填する。実証試験では、下層と上層が中心部から張り出したねじれ形状の曲面壁(高さ2・5メートル)を、4時間で造形できた。
 今後は、建設3Dプリンティングのさらに高度化する技術開発を推進。コンクリート施工の完全自動化を目指す。




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2025年12月25日木曜日

回転窓/2025年の「3」と無限未来

 2025年は「3」を巡る話題が多かった。3人組女性音楽ユニット、Perfumeが26年からの活動休止を表明した。ファンの中には、新曲の歌詞から休止を予感していた人もいたと聞く▼スポーツではサッカーのジェフ千葉を挙げたい。J2リーグで3位ながら、3度目の出場となったプレーオフ決勝を制し、J1昇格を決めた。来年のJ1は、現存する開幕当時のオリジナル10がそろう▼建設業界では、改正建設業法などから成る第3次担い手3法の完全施行がある。「労務費に関する基準(標準労務費)」を行き渡らせるための実効性確保策が講じられる▼施行の狙いの一つは働く人の処遇を改善し、若い担い手を確保・育成し続けることだ。見積もりや契約に新たなルールを設け、技能者の経験や技能を処遇に結び付ける建設キャリアアップシステム(CCUS)を生かす▼話を戻すとPerfumeは、観客が数人だった結成当時から積み重ねてきた努力と3人の絆が、ファンにとって尊い存在に昇華した。働く人々の努力を正当に評価するCCUSのある建設業。担い手3法がつくる無限の未来は、きっと明るい。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180381
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住友電設/デフアスリート3人の健闘たたえる/大阪本社で報告会

 住友電設は23日、東京2025デフリンピックでメダルを獲得した同社所属のデフアスリート3人を祝う祝賀・報告会を大阪市西区の本社で開いた。役員や社員ら約60人が出席し、手話による拍手で世界の舞台で活躍した選手らを迎えた。
 祝賀・報告会では女子バレーボールで金メダルに輝いた東京総務部の長谷山優美選手、卓球女子団体で銀メダルを獲得した東京総務部の亀澤理穂選手、男子サッカーで銀メダルを獲得した人事部の古島啓太選手が登壇。大会を振り返り、印象に残った試合や応援の力について語った。
 長谷山選手は準決勝のウクライナ戦を「最大のヤマ場だった」と振り返り、「チーム全員で流れを取り戻し、全勝優勝につなげることができた」と語った。前回大会の悔しさを糧に目標として掲げていた金メダルをつかみ取った。
 亀澤選手は「会場を埋め尽くす応援が本当に力になった」と述べ、女子団体で強豪国を相手に勝利を重ねた経験を振り返った。5大会連続となるメダル獲得にも触れ「支えてくれた多くの人の思いを感じながら戦えた」と感謝の言葉を口にした。
 古島選手は準々決勝のイギリス戦を挙げ「負ければ終わりの試合で逆転できたことが強く印象に残っている」とコメント。大会では準決勝進出を果たし、日本デフサッカー史上初となるメダル獲得につながった。
 同社は大会に「トータルサポートメンバー」と「ゲームズサポートメンバー」として協賛し、運営支援や選手サポートを展開。大会期間中は社員が各会場で応援に駆け付けるなど、全社を挙げて競技と仕事を両立する社員アスリートの挑戦を後押しした。
 谷信社長はあいさつで「日頃の鍛錬の成果を世界の舞台で存分に発揮してくれた。3人の果敢な挑戦は勇気と感動を与えてくれた」と称賛。今後のさらなる活躍とデフスポーツを通じた共生社会の実現への期待を述べた。最後は花束贈呈と記念撮影が行われた。




from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180376
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東京都/05年9月豪雨から20年/基本方針の改定重ね模索

 東京都が「豪雨対策基本方針」を策定するきっかけとなった2005年9月豪雨から今年で20年が経過した。杉並区や中野区などを流れる妙正寺川や善福寺川の上流部を中心に1時間当たり最大100ミリ以上の降雨が発生。2区を中心に約6000棟が浸水被害を受けた。07年の基本方針策定後はこれまでに2回改定。安全・安心なまちの実現に向け、模索が続く。
 05年9月4日、日本上空で停滞中の前線に台風14号が南東方向から接近。暖かく湿った空気が関東地方上空に流れ込み、積乱雲を誘発した。都内では昼過ぎから続いた雷雨が、日暮れごろに激しくなり、4日夜から5日未明にかけて局地的な大雨に見舞われた。
 1時間当たりの最大雨量は下井草観測所(杉並区)で112ミリ、石神井観測所(練馬区)で109ミリ、鷺ノ宮観測所(中野区)で104ミリを記録。妙正寺川、善福寺川など8河川の流域で洪水が発生した。
 都は1時間当たり50ミリの降雨に対処できるよう、河川や下水道の整備を推進してきた。並行して調節池の建設や流域で雨水流出抑制施設の設置も進めた。
 07年8月に策定した最初の「豪雨対策基本方針」は、1時間当たり50ミリ降雨までは川で流下し、プラス25ミリは貯留施設にためる方向を示した。さらにプラス10ミリ程度は流域対策を視野に入れた。「まずは50ミリの流下能力を確保するために川幅の拡大や川底の掘削、護岸をかさ上げするなどの工事を進めた。工事が難しい場合は貯留施設の設置と組み合わせながら治水対策に取り組んだ」(都担当者)。
 その後、08年、10年、13年に1時間当たり100ミリ超の降雨が続発。それぞれ数百棟が浸水し、深刻な被害を受けた。07年に基本方針を策定した時には100ミリの降雨がここまで頻発化することは想定していなかったという。
 14年6月に基本方針を改定。目標降雨を1時間当たり区部で75ミリ、多摩部は65ミリに設定した。50ミリまでは川で流下し、プラス15~25ミリは調節池で対応。流域対策も明確に打ち出した。
 その後23年12月に行った改定の背景にあったのは気候変動の脅威だ。同3月に開かれた気候変動に関する政府間パネル(IPCC)では将来の気温上昇の切迫性が改めて示された。降雨量の増加や台風の強大化に備え、目標降雨を都内全域でプラス10ミリに設定。区部は85ミリ、多摩部で75ミリに対応する。
 小池百合子知事は改定前の同10月の会見で「引き上げた目標降雨量は主に地下河川や雨水の調整池などで対応する。公共施設や住宅の敷地内に設置する雨水浸透施設も増やし、浸水被害を防ぐ」と具体策を説明した。
 都の担当者は「公共だけでなく民間企業、都民も現状を踏まえ、将来の高まるリスクに備えないといけない」と話す。今後さらなる激甚化が予想される水害。官民が一丸となった流域対策が被害低減の鍵を握る。




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札幌市/次世代型太陽電池実証実験業務プロポ2件公告/YKKAPとAGCに

 札幌市は24日、「札幌市次世代型太陽電池実証実験業務(札幌市役所本庁舎)」「同(駒岡清掃工場)」の2件の公募型プロポーザル審査結果を公表し、市役所本庁舎はYKKAP、駒岡清掃工場はAGCをそれぞれ契約候補者に選定した。
 札幌市は2050年ゼロカーボン達成に向け、再生可能エネルギーの導入導入拡大に取り組んでいるが、全国的に導入が進む太陽光発電については、積雪のため冬期間に十分発電できないことや、建築基準法上の積雪荷重に関する基準を考慮すると設置困難な場合があるなど課題が多い。
 一方でペロブスカイト太陽電池と建材一体型太陽光発電設備などの次世代型太陽電池がこれらの課題解決策として期待されており、公共施設を活用した実証実験を行う。
 両業務とも実験項目は▽次世代型太陽電池を用いた発電性能の検証▽積雪の反射などによる発電性能への影響の検証▽垂直設置を原則とし、平置き太陽光発電設備(既存データ活用可)との差の検証・考察▽市有施設への実装方法の検討・考察。市役所本庁舎は19階展望回廊南面窓2面、駒岡清掃工場は1階南面窓と3階東面窓にそれぞれ次世代型太陽電池を設置する。履行期間はいずれも26年3月31日まで。




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清水建設ら/平常時と非常時両方で活躍するロボット開発、27年度末までに社会実装

 清水建設と早稲田大学、三菱電機の3者は、平常時と非常時の垣根をなくした「フェーズフリー」ロボットの研究開発を始める。平常時は製造や建設といった場面で活用。非常時には被災者検知や救援物資の配布などの作業に転用する。2027年度末までに開発。研究成果を部分的でも実用化し、検証を繰り返す。同年度末までに社会実装を目指す。
 自然災害発生時の被災者支援などに活用できるロボットの実現には、非常時だけでなく平常時から活用できる「フェーズフリーロボット」を社会実装しておくことが有効となる。だが平常時にも使える災害対応ロボットなど、フェーズフリーな防災技術の導入は十分に進んでいないのが実情だ。
 3者は平常時と非常時の両方で活躍するフェーズフリーロボットの研究開発を進める。早大がハードウエアとAIに関する要素技術の研究開発を担当。清水建設と三菱電機は事業活動を通じてフェーズフリーロボット活用ソリューションの社会実装を担う。
 活用場面として平常時は製造、物流、建設、オフィス、介護施設など。非常時は被災者検知、救援物資配布、巡回、清掃などの作業を想定している。
 早大の理工学術院教授で次世代ロボット研究機構長を務める菅野重樹氏は「これまでも内閣府ムーンショット型研究開発事業などで、スマートロボットのマニピュレーション技術やAI実装などの研究開発に取り組んできた」と説明。今回はこれまでの研究開発成果を高度化するとともに「成果をフェーズフリーロボットに実装し、被災地支援で活用するロボットの実現に貢献したい」とした。




from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180379
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2025年12月24日水曜日

回転窓/スタートラインに立った君へ

 派手な服を着た若者が闊歩(かっぽ)し、洋服店などが軒を連ねる東京・原宿の竹下通り。久しぶりに訪れてみたが、相変わらず多くの人でにぎわっていたものの、一昔前とは雰囲気が変わった気がした▼単に外国人旅行者が増えたからではない。流行の発信地だけに、行き交う人々はおしゃれなのだろう。似たようなファッションになるのは仕方がないにしても、どことなく個性が感じられない▼似たようなことは、教育の現場でも起きている。大学教員をしている知人によれば、大勢がいる教室で1人の学生をほめるのは、あまり良い行為とはされないという。学生にとっては、皆の前で注目を集めたくないからだそうだ▼個性とは、他人と違った性格や性質を意味する。人から「個性的だね」と言われてうれしくなるのは、自分のセンスや在り方が評価されたと感じるからではないか▼新聞記者は、競合紙よりも優れた記事を書くために最大限の努力をする。取材先に「顔を売る」のも仕事のうちで、ある意味では営業職に似ている。社会人としてスタートを切った若者には、ぜひ個性を丹念に磨き続ける人間になってほしい。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180343
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国交省/夏季休工実現へ試行着手/猛暑対策で支援策、経費充実や技術実装促進も

 国土交通省は、夏場の猛暑対策に取り組む建設業者を支援する「建設工事における猛暑対策サポートパッケージ」を策定した。施工時期・時間の柔軟な設定や人力作業回避につながる技術実装の促進、熱中症対策の費用充実など、施工者の工夫を引き出す仕掛けづくりに取り組む。2026年夏に備え、まずは直轄土木工事の工事発注で各施策を実行。猛暑期間を休工可能とする工期設定や必要な費用・取り組みを検証する試行工事などに乗り出す。
 建設業団体との意見交換を踏まえ、各施策をまとめた=表参照。猛暑の期間・時間の現場作業を避ける対策が中心になる。発注者が主体となり夏場の現場作業を避けた工期設定に取り組みつつ、受注者の判断で夏場を休工可能にする仕組みづくりに向け試行工事を行う。
 試行は25年度補正予算に基づき発注する比較的工期が長い工事を対象とする予定。通常より工期を長めに設定し、一定期間の休工が可能な余裕期間を設ける。効果の検証や、必要となる費用や取り組みの調査を目的とし、この結果を当初発注時の追加費用の明示や積算の仕方の検討に生かす。
 当初工期など契約条件の枠内で猛暑期間の現場施工を回避する取り組みは、発注時の特記仕様書に受発注者間の協議で可能だと明記することを全国の出先事務所に展開する。先んじて試行する関東地方整備局宇都宮国道事務所などの様式を参考にしてもらう。
 年間で労働時間を柔軟に設定できる「変形労働時間制」の運用上の課題解決にも乗り出す。現行制度は1カ月前にシフトを組むなどの制約がネックとなり、建設業界の猛暑対策として活用が難しいとの指摘がある。そこで制度運用に積極的な建設会社や厚生労働省とも連携し、課題の洗い出しや改善に取り組む。
 効率的な施工や作業環境の改善に向け、直轄土木工事の総合評価方式の「技術提案評価型S型」で猛暑期間・時間の作業回避や人力作業の削減につながる施工方法や施工計画の提案を求める仕組みもつくる。定置式水平ジブクレーンや作業員のバイタルチェック機器などの有用な技術・製品の実装を促す。
 猛暑対策に追加的に必要な費用計上は、年度末の積算基準改定を見据え現場の実態調査を進めている。諸経費動向調査を踏まえ熱中症対策に充てる現場環境改善費の計上費目を見直しする予定。夏場の施工性や休憩時間を確認し、歩掛かりの改定も視野に入れる。




from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180350
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エナジーO&M、関電工/グリーン電力支える風車メンテ、人材育成の大切さ問いかけ

 国内にある発電用風車を、これから誰が支えていくのか--。関電工グループのエナジーO&M(東京都墨田区)の大塚豊社長は「風車のメンテナンスに関わる人材の育成には時間がかかる」と指摘し、現在直面している人手不足の深刻さを訴える。風力発電の単年導入量は2024年に過去最高を記録した。設備が拡大する一方で、「国の補助や援助がなければ、メンテナンス要員が本当に足りなくなってしまう」と警鐘を鳴らす。
 千葉県銚子市は風況が安定しており、風力発電の適地として知られる。市内の農地には風車が点在する。日々回り続ける風車を支えているのが、運営・保守(O&M)を担う技術者たちだ。風車は厳しい自然環境の中で稼働し続けるため、定期的な点検や予防保全が欠かせない。同社は銚子市をはじめ、全国の風力発電所や太陽光発電所の保守を担っている。
 風車のメンテナンスは危険と隣り合わせだ。高所作業では、わずかな油断が重大事故につながる。重い工具を持ってはしごを登り、時には頂上部からロープで降下し、数時間ぶら下がった状態でブレードの点検や補修を行うこともある。現場では「落ちることは絶対に許されない」(同社担当者)として、安全第一の作業を徹底している。
 こうしたO&M事業の実態を知ってもらおうと、関電工とエナジーO&Mは11月、報道機関向けに風車の登頂体験会を開いた。参加者は事前に安全装備の説明を受けた後、ハーネスなどを装着し、銚子市内のキャベツ畑にそびえ立つ高さ約60メートルの風車に登った。
 タワー内部には垂直に伸びるはしごが設けられている。登る際は、足で体を支えることが求められ、慣れない姿勢では体への負担が大きい。頂上部からは、眼下に広がるキャベツ畑や太平洋の水平線が見渡せる。同社担当者は「この風景が忘れられず、当社を志した若手もいる」と話す。登頂体験は、現場への理解を深める機会にもなっているという。
 同社の技術者は、風力発電専門の研修施設「FOMアカデミー」(福島市、渡辺誠理事長)で、高所作業や救助訓練、国際基準に基づくトレーニングを受けている。風車のメンテナンスは「ゼロから学ぶ必要がある分野だ」と大塚社長は話す。既存の資格だけでは対応できない点も多く、一人前になるまでに年数を要することが、担い手確保の難しさにつながっている。
 「やりたいからといって、すぐにできるわけではない。どのように人材を育成していくかが、今の課題だ」と大塚社長は強調する。
 地域の風景に溶け込む風車は、過酷なメンテナンスを担う技術者の活躍と、担い手を育てようとする努力の積み重ねによって、グリーン電力を生み続けている。風力発電の導入が進む中、足元を支えるO&Mと人材育成の大切さが、改めて問われている。




from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180338
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東京・世田谷区/総合評価方式、26年2月に本格導入

 東京・世田谷区は、公共工事の入札契約手続きで試行導入している独自の総合評価方式を、2026年2月から本格導入に移行する。一定価格を下回ると価格点が減少するため、過度な低価格入札を抑制する効果がある。年間発注件数の4割が対象になる。変動型最低制限価格制度の試行導入も継続して、ダンピングを防止し競争性を高めていく。
 区は施工能力審査型総合評価方式を改定した「世田谷区建設工事総合評価方式」を22年度から試行導入している。過度な低価格入札を抑制する価格評価手法を採用し、労働者が働きやすい環境整備などの観点から評価している。JV案件は24年度から試行導入しているが、1者応札が多く検証が不十分なため、今後の制度適用は個別に判断する。
 最低制限価格を開札後に設定する変動型最低制限価格制度は、23年度から試行導入している。参加者が3者以上の場合は入札額の平均値に一定の係数を掛けて最低制限価格を設定する。2者以下の場合は予定価格の60%が基準額になる。
 従来は予定価格200万円以上の建物清掃や公衆トイレ清掃などに最低制限価格制度を適用していた。変動型は予定価格の制限を撤廃し、対象案件も拡大している。今後も試行導入を維持し、入札結果の動向を分析する。




from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180349
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2025年12月23日火曜日

回転窓/硬い石と柔らかな風のあいだで

 古い常識は思考を縛る鎖になる--。昭和的な職場は、まるでほこりをかぶった石造りの建物のようだ。重い扉を押すと、冷たい空気が肌を刺し、古い石の匂いが鼻を突く。薄暗い廊下には足音だけがこだまし、風はほとんど通らない▼梁や柱には歴史の重みが刻まれ、触れれば冷たく硬い感触が手に伝わる。頼れる先輩=尊敬できる上司という幻想は、さびた鎖のように自由を縛り、心を奥へ押しやる。アインシュタインは言った。「同じことを繰り返しながら、違う結果を期待するのは狂気だ」▼スキルは自然に育つ魔法ではなく、負荷だけでは芽がつぶれる。人を伸ばすのに必要なのは、寄り添う水と突き放す火の絶妙な塩加減。リーダーは石の重みを抱えながら、窓から光と風を通す柔軟さを忘れてはならない▼その手で扉を開けば、薄暗い廊下に柔らかな光が差し、ほこり混じりの空気に新しい風が吹き込む。小さな光が柱や影を照らし、閉ざされた空間に希望が静かに満ちていく▼石の重みは安定を与え、柔軟さが内部に命を吹き込む。光と風がゆっくり建物の隅々まで行き渡る情景こそが、静かに、長く心に残るのだろう。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180309
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ひと/小林興業職長・ファム・バン・ナンさん/定年まで日本で働きたい

 ベトナムで電工として働いていたが、26歳の時に「日本で稼ぎたい」と思い、技能実習生として来日した。就職先は埼玉県戸田市にある鉄筋工事会社の小林興業(小林正人社長)。「7月に入り、1カ月間日本語を勉強し、その後すぐに現場に出た。とにかく暑かった」というのが、現場の第一印象だった。
 ◇技能実習生から国内初の登録鉄筋基幹技能者に
 ベトナムではRC造の建物が少なく、鉄筋工という職種もない。初めての鉄筋作業に戸惑いながら、見よう見まねで働いた。3年間の技能実習を終え、建設就労制度に移行。その後、特定技能1号となった。特定1号の2年目に経験年数が7年となり、1級鉄筋技能検定に初挑戦して合格した。
 「実技試験は仕事後、先輩の教えを受けながら組み立てを練習した」。筆記試験は、社長からもらったベトナム語に翻訳された過去問題集を読み込み、日本語の過去問題集も繰り返し勉強した。その後、施工図試験にも合格。特定技能2号となり、来日12年目の今年、念願の登録鉄筋基幹技能者になった。
 「日本はきれい。いろいろな町を散歩するのが好き」。今は母国にいる妻と3人の子どもたちと、携帯電話でやりとりするのが楽しみだ。いずれは家族を呼び寄せたいとも話す。
 「仕事は楽しい。鉄筋を担ぐのは大変だけど、組み立ては好き。定年まで日本で働きたい」。日本語はまだまだ勉強中だが、言葉に力強さと頼もしさを感じた。
 (ベトナム出身、38歳)




from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180310
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日建連/遠藤敬首相補佐官を表敬訪問/働き方改革、制度整備の転換期

 日本建設業連合会(日建連)の宮本洋一会長ら幹部が日本維新の会の遠藤敬首相補佐官(連立合意政策推進担当)を19日に表敬訪問した。国土強靱化や人材不足、働き方改革などで意見を交わした。日建連側からは宮本会長のほか、押味至一副会長(土木本部長)、蓮輪賢治副会長(建築本部長)、中原淳事務総長、金井甲専務理事、岩崎福久常務執行役が出席した。
 遠藤補佐官は、「防衛、安全保障という観点からも、日本列島強靱化の取り組みとして必要だ」と国土強靱化に意欲を示した。道路や建物、上下水道などのインフラを次世代に残していくことを前提に「道路のメンテナンスに必要な費用は、その利用の状況に応じて負担いただくなど、将来のためにしっかり財源を確保していかなければならない」と述べた。
 人材不足が建設業界の課題になっていることに対して「現状で外国人の方々の力を借りて仕事をしている中で、一律に外国人はダメと言う外国人排除論というのは今の日本の現状を理解していないのではないか」と苦言を呈した。一方、「外国人から日本を選んでいただくためにも、一生懸命まじめに働く外国人の方々とそうでない外国人を分けて考えなければいけない」と、議論が必要との見解を示した。
 働き方改革は「働きたい方が働ける環境をつくることは、建設業界だけではなくてタクシー業界などでも話を聞く」と他業界の話題を引き合いに出し、「無理して働くのではなく、働きたい人が働ける制度を整備する転換期ではないか」と述べた。




from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180316
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岩手県宮古市、日本国土開発ら/夜間連系太陽光発電所が竣工

 日本国土開発と岩手県宮古市、アジア航測、復建調査設計が出資する合同会社・田老発電の「夜間連系太陽光発電所」が20日に竣工した。昼間に太陽光で発電した電力を蓄え夕方~夜間に放出し、安定した電力供給が可能になる。
 2015年に運転を始めた田老太陽光発電所の隣に太陽光発電所と蓄電池を増設した。所在地は宮古市田老向山13の1。パネル容量は2969キロワット、蓄電池容量は7987キロワット時。市民参加型の事業として、市民ファンドも募集する予定だ。
 同日に竣工式を実施。参加した日本国土開発の林伊佐雄社長は「発電所の竣工が宮古市の電力地産地消の取り組みが進展し、脱炭素社会の進展に寄与するだろう」と期待を寄せた。




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愛知県/美術品等共同収蔵庫整備基本計画など公表/26年度に事業者公募/BTO採用

 愛知県は22日、県美術館と県陶磁美術館、県立芸術大学が活用する全国初の共同収蔵庫整備の基本計画と基本的な考え方を公表した。施設の整備・運営にはPFIのBTO(建設・移管・運営)方式を導入する考えで、2026年度に事業者を公募し選定する予定だ。30年度の完成が目標。
 各地にある美術関連施設・大学はそれぞれ収蔵・保存機能を有しているが、収蔵スペースに余裕がなくなってきたため以前から共同収蔵庫の検討を進めていた。施設の規模は延べ8000平方メートル程度とし、収蔵面積は5700平方メートル程度を確保する。効率的に収蔵スペースを確保するため中2階(ロフト)を設置。建物の高さは利便性を考慮し3階建て相当(20メートル程度)を想定している。建設地は元県立常滑高校敷地(常滑市奥栄町1の168ほか)。敷地面積は約5・9ヘクタール。
 施設計画は、使用に支障を来さない強度と剛性を確保。断熱性や気密性を十分に考慮し、壁や天井、床などは二重構造を基本として環境抑制と保護性能を強化する構造計画とする。
 事業期間は設計・建設期間が3年9カ月程度(27~30年度)を想定。共同収蔵庫の一部では、県立美術館の収蔵環境を活用した収益事業を付帯業務とすることも想定している。維持管理・運営期間は20年。
 「美術品等共同収蔵庫整備基本計画」と「美術品等共同収蔵庫整備等事業に関する基本的な考え方」は、今後の実施方針などに反映させるために公表した。民間企業からの意見を踏まえ、26年4月以降に実施方針の公表、特定事業の選定、入札説明書の公表、落札者の決定に関する手続きを進める。
 事業者選定は総合評価一般競争入札(WTO対象)の採用を想定している。参加資格は単体か企業グループ。選定後にSPC(特別目的会社)を設立する。問い合わせ先は県民文化局文化部文化芸術課(電話052・954・6703)。




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西松建設/袖壁付きRC柱部材で鉛直スリット不要に/建物全体で半減

 西松建設は共同住宅建設の生産性向上策として、鉛直スリット不要の袖壁付きRC柱部材「スマートスリット構法」を開発した。部材に目地を設け、水平スリットだけを採用して従来の鉛直スリット併用時と同等の耐震性を確保する。15階建ての共同住宅で試設計したところ、鉛直スリットが必要な複雑形状の袖壁付きRC柱を除き、建物全体の鉛直スリットを約50%削減。現場作業を大幅に効率・省力化する同構法を積極提案していく。
 スマートスリット構法は、秋田県立大学の西田哲也、菅野秀人両教授と日本大学の高橋孝二教授の指導を受け開発した。日本建築総合試験所から建築技術性能証明を取得した。
 一般的な袖壁付きRC柱部材は、袖壁と柱の間に鉛直スリット、袖壁脚部と梁の間に水平スリットを設け、地震発生時にはスリットで設けられた隙間が揺れの力を分散させる。施工には多くの時間と工程、人員を必要とし、複数の目視検査や検査記録表の作成も必要とする。
 そこで建物の耐震安全性の確保を最優先してスリット使用が減らせる構法を研究してきたところ、水平スリットだけを使用するスマートスリット構法を開発した。
 スマートスリット構法による施工ではまず袖壁と柱の間に目地を設ける。袖壁内の鉄筋のうち、縦方向の鉄筋は上階の梁の中に定着する。横方向の鉄筋は振れ止め筋を除き目地があるため、柱には定着しない構造になる。目地の形成も含め従来のRC造の施工手順とほとんど変わらずに作業できる。
 構造実験では解析検討を繰り返し実施。一般的な設計で想定される約4倍の変形状態に至っても建物に脆(ぜい)性的な破壊は生じないことを確認した。




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2025年12月22日月曜日

大成建設、日本将棋連盟/大成建設杯第7期清麗戦就位式開く/福間香奈清麗が防衛

 大成建設と日本将棋連盟(清水市代会長)は、女流棋戦「大成建設杯第7期清麗(せいれい)戦」で防衛を果たした福間香奈清麗の就位式を、18日に東京都千代田区のホテルニューオータニで開いた。福間清麗に清水会長が就位状を授与。大成建設の相川善郎社長が賞杯と賞金目録、土屋弘志副社長執行役員が副賞を贈った。
 清麗のタイトルを争う五番勝負では、予選・本選を通過した渡部愛女流四段が挑戦。福間清麗が3勝0敗でタイトルを防衛した。福間清麗のタイトル保持は通算6期になった。
 就位式で相川社長は「女流棋士のトップとして福間清麗は強さを存分に発揮された。棋士の皆さんが清麗戦の舞台で活躍されるようこれからも応援していく」と話した。清水会長は「皆さんの注目を集める熱戦だった」と評した。
 福間清麗は「相川社長とチームラボの猪子寿之代表の対談動画を見て、相川社長の『考えないで感動しちゃえばいい』という言葉が心に残った。その言葉を思い出しながら、自分なりに工夫できたシリーズ戦になった。これからも高みを目指して精進したい」と語った。




from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180257
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回転窓/音で楽しむ食

 おせち料理には縁起のいい食材が使われる。その一つが数の子。多くの卵が連なっていることから子孫繁栄の象徴とされ、見た目もきれいな黄金色がおめでたい料理を引き立たてる▼芸術家で希代の美食家として知られた北大路魯山人は、数の子を正月に限らず好んで食べた。著書から引くと、水にもどしてやわらかくなったものをよく洗い、適当の大きさに指先でほぐす。花がつおか粉がつおを少し余計めにかけ、この上にかけたしょうゆが卵にあまり染み込まないうちに食べる。これが一番の食べ方だという▼数の子は「歯の上に載せてパチパチプツプツと噛(か)む、あの音の響きがよい」と魯山人。「もし数の子からこの音の響きを取り除けたら、到底あの美味はなかろう」(『魯山人味道』中公文庫)とも書いている▼来春にNHK衛星放送チャンネル(BSP4K)でドラマ「魯山人のかまど」が放送される。魯山人を演じるのは俳優の藤竜也さん。どのような魯山人像を見られるのか、全4回の放送が待ち遠しい▼魯山人の食べ方に倣い、数の子のおいしい味を堪能したい。「パチパチプツプツ」と噛む音も一緒に。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180272
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凜/石井工業営業部係長・北田望美さん/信頼は差し出された一本に

 先輩社員の机には、いつも缶コーヒーが並んでいた。コーヒー好きなのだろうか--。入社して間もない頃、そんなふうに思っていた北田さんは、後にそれが現場の職人からの差し入れだと知る。自分にはまだ、そうしたやりとりがなかった。
 発注者側の業務を経験した後、「造る側に立ちたい」と思い転職した。初めは事務作業が中心で、現場との距離を感じる場面に少しだけ焦りもあった。
 転機はBIMへの取り組みだった。操作は独学。モデルを作成するために図面を読み込むうち、施工図の見方などが自然と身に付いた。打ち合わせでモデルを示すと、「分かりやすい」との反応が返ってきた。「自分も現場に貢献できていると実感できた」と話す。
 現場に通い、多くの人と顔を合わせる機会が増えていった頃のことだ。職人から「何か飲むか?」と声を掛けられ、缶コーヒーを手渡された。何げないやりとりだったが、現場の仲間として受け入れられた気がして「すごくうれしかった」。その出来事は今も心に残っている。
 信頼関係は目に見えない。だが、日々の業務や現場での小さな積み重ねが、確かな形となって表れる瞬間がある。現在は営業部に所属し、BIMモデルの作成などを通じて工事を支えている。「今やれることをしっかりやりたい」。あの缶コーヒーが象徴する現場との距離感が仕事と向き合う心の支えになっている。
 (きただ・のぞみ)




from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180270
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日建連会員/25年度上期、6割超が4週8閉所達成/建築で大幅な伸び

 日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)の調査によると、2025年度上期(4~9月)に会員企業の現場で「4週8閉所」の取り組みが順調に進んでいることが分かった。4週8閉所以上を実現した割合は前年同期と比べ5・3ポイント上昇し、66・4%となった。調査した現場の3分の2が4週8閉所を達成。建築、土木ともに4週8閉所が広がり、特に建築では8・1ポイント上昇した。日建連は「この2年間で大きく伸びた。4週8閉所を前提とした受注が進んでいる」と分析している。
 調査は、日建連が策定した週休2日実現行動計画のフォローアップの一環として実施した。調査期間は4~9月で、土木5717現場、建築5873現場の計1万1590現場を対象に調べた。
 作業所の閉所率を見ると、25年度上期に4週8閉所以上を実現した割合は66・4%(前年同期比5・3ポイント上昇)だった。土木・建築別では建築の伸びが大きかった。土木は4週8閉所以上が75・8%(2・8ポイント上昇)、4週7閉所が10・7%(0・5ポイント低下)、4週6閉所が7・2%(0・2ポイント低下)だった。日建連は「土木は4週8閉所の割合が微増で頭打ちになりつつあるが、改善は進んでいる」としている。
 建築は4週8閉所以上が57・4%(8・1ポイント上昇)、4週7閉所が12・3%(1・1ポイント低下)、4週6閉所が11・6%(1・4ポイント低下)だった。
 日建連が「夏季4週8閉所推進強化活動期間」に位置付ける7~9月に限ると、4週8閉所以上は70・2%と、前年同期を5・4ポイント上回った。6月まで涼しい日が続いたことや梅雨が短かったことから、7~9月に工程が想定以上に進み、余裕のある工期設定ができたとみられる。




from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180273
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恵比寿ガーデンプレイス/スタートアップが集積するまちに/サッポロ不開発

 複合都市のパイオニアとして1994年に誕生した東京都渋谷区の「恵比寿ガーデンプレイス」が、「ひらめきが生まれるまち」をコンセプトにした街区に生まれ変わろうとしている。施設内にスタートアップを支援する拠点を新設し、企業同士の出会いや交流を後押しする。恵比寿駅周辺に建てた主にスタートアップ向けのオフィスビルと組み合わせ、街の価値を高める。
 恵比寿ガーデンプレイスを運営するサッポロ不動産開発が「恵比寿まちづくり戦略」で示した。同社の担当者は「スタートアップをさまざまな面で支援し、恵比寿でビジネスチャンスを創出する」と説明する。
 ポイントは企業の成長を促進するのに必要な拠点の整備だ。12月にはガーデンプレイスにある「グラススクエア」1階で、イベントスペース「エビス・ザ・スポットライト」の運用を始めた。交流や共創が生まれる場所に位置付けている。
 オフィスビルの建設も推進。2026年3月には「Sreedシリーズ」の6棟目が渋谷区東3に完成する。会議室や家具などをあらかじめ配置したセットアップオフィス。S造10階建て延べ1972平方メートルの規模で、設計・監理はジャイロアーキテクツ、施工は新井組が担当している。
 ガーデンプレスにある既存マンションも積極的にリノベーションする。築30年の「恵比寿ガーデンテラス弐番館」は、隣り合う1LDKの住戸で壁を取り除き2LDKの間取りに変更。広さが100平方メートルを超えるファミリー向け住戸として提供する。1LDKを維持する住戸は在宅ワークやプライベート時間がより快適に過ごせる環境を整えた。
 ガーデンプレイスの施設は新陳代謝が進む。三越恵比寿店が入っていた建物は「センタープラザ」になり、アパレルショップや飲食、食料品など26店舗が入っている。ビアレストランがあった建物は、音楽と食事を楽しむ「ブルーノート・プレイス」に生まれ変わった。




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飛島建設、第一カッター興業/床版急速撤去工法で新タイプ初実装/馬蹄形ジベル対応

 飛島建設と第一カッター興業は、阪神高速道路会社と共同開発した鋼合成鈑桁橋床版の急速撤去工法に新タイプを追加した。コンクリート床版と鋼桁のずれ止めとして利用する棒型のスタッドジベルだけでなく、コの字形の馬蹄(ばてい)形ジベルにも対応できるようにした。両社は鋼合成鈑桁橋全般をターゲットに急速撤去工法の適用範囲を広げていく。
 鋼合成鈑桁橋床版を急速撤去する「Hydro-Jet RD工法」は、床版下側から超高圧水を噴射し鋼桁と床版を分離する。通行止め前に接合部のコンクリートを除去しずれ止めを露出させ、通行止め後の作業を最小限に抑える。一般車両の通行も確保する。これまでは馬蹄形ジベルに未対応だった。
 飛島建設らは、スタッドジベルで培った知見も生かし、馬蹄形ジベルに対応した解析モデルを作成。安全を確保しながら分離できるコンクリートの切削高さや幅、日当たり量の条件を有限要素法(FEM)解析で整理した。さらに大型モックアップの模擬施工や載荷試験で事前解析との整合を検証。狭いスペースに設置した馬蹄形ジベルの切断作業にも大きな問題がないと確認した。
 馬蹄形ジベルに対応したHydro-Jet RD工法は、施工中の「東北自動車道胆沢川橋床版取替工事」(発注者・東日本高速道路会社、岩手県一関市~花巻市)のうち、石田橋上下線の鋼合成鈑桁橋部で初めて実用化した。




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2025年12月19日金曜日

建築へ/フランクミュラーハウス01/設計・施工は諸戸の家(三重県桑名市)

 ◇ブランドの美学を表現 世界で唯一の邸宅誕生
 東京都目黒区の閑静な住宅街に、スイスの高級機械式腕時計ブランド「フランク ミュラー」の美学を建築空間に落とし込んだ邸宅「フランク ミュラーハウス01」が完成した。フランク ミュラーが監修し、高級住宅を手掛ける「諸戸の家」(三重県桑名市、松本浩二代表取締役)が設計・施工を担当。外壁に配したウオールクロックが象徴的で、ブランドの世界観を余すことなく表現している。現地で同社の吉川政弘常務に話を聞いた。

新社長/栗原工業・栗原祥浩氏/可能性で開く次の成長軸

 創業106年の歴史を受け継ぎつつ、国内で培った工場・ビル設備の実績とシンガポールを中心とした東南アジアでの経験を生かし、さらなる成長を図る。創業以来重視してきた「人間尊重」「誠実と信用」「技術研さん」を基軸に置きつつ、利益の確保を通じた堅実経営と社員教育への投資に、これからも力を注ぎ続ける。

鹿島ら/USJ近くで外資系ホテルの建設プロジェクトが本格始動/延べ10万平米

 ◇設計・施工は鹿島
 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の隣接エリアで延べ10万平方メートル規模の外資系ホテルを建設するプロジェクトが本格始動した。三つのブランドが一つの建物に入る。設計・施工は鹿島。2029年の完成を予定している。ホテルの東側を流れる安治川との間に広場などを整備。ウオーカブル体験を提供する。

大気社、日立ら/蓄電池製造設備産業強化へ新会社設立/工場の次世代モデル実現へ

 大気社は蓄電池製造設備産業の基盤を強化するため、電池サプライチェーン協議会(BASC、好田博昭会長)に加盟する設備関連8社と新会社を設立する。建屋と設備、生産装置、システムを網羅する枠組みで開発や設計に関わり、製造ラインの統合ソリューションを提供する。2026年4月をめどに新会社を立ち上げ、電池工場の次世代モデルとなる「圧倒的に短期間・低コストでありながら、高品質を高次元で両立できる電池製造拠点」を目指す。

大林組/アルミスクラップを水平リサイクル/技研新築建物に初弾利用

 大林組は解体工事で発生するアルミスクラップの水平リサイクルフローを構築した。不二サッシや伊藤忠メタルズ(東京都港区、中谷次克社長)と連携。アルミの選別・回収や加工、管理、再利用など役割を分担し、トレーサビリティー(追跡可能性)を明確にした。水平リサイクルしたアルミサッシは新築建物に利用可能。新材だけを使った場合と比較して製造時の二酸化炭素(CO2)排出量を大幅に削減できる。

2025年12月18日木曜日

回転窓/幸せなスタジアム

 サッカーJリーグのジェフ千葉が来年、17年ぶりに最上位カテゴリーのJ1に復帰する。13日のプレーオフ決勝を制し、J2からの昇格を決めた▼決戦の日、J2の千葉を見てファンになった若者や、16年前の降格を見届けた夫婦など、大勢のサポーターがホームスタジアムの通称フクアリことフクダ電子アリーナを埋め尽くした。「長い間、お待たせしました」と叫んだ米倉恒貴選手に送られた拍手には、16年分の思いが込められているように聞こえた▼昇格に導いた小林慶行監督のインタビューが語り草だという。強豪ぞろいのJ1では苦戦が予想され「難しい時間がある。そんな時に本当にクラブをそのまま愛してもらえますか」と、戦い抜く覚悟をサポーターに問い掛けた▼チームカラーの黄色に染まったスタンドを見渡し、「皆さんと共に、ずっとこういうスタジアムで戦い続けることができたら、やっぱり幸せだなと思います」とも話し、「みんなで作っていきましょう」と締めくくった▼スタジアムやアリーナの建設計画が各地にある。笑顔があり涙もある。人の心を動かす地域のシンボルが増えるのはうれしい。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180148
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清水建設/AIがZEB計画支援/資産価値・投資効果を最大に

 清水建設はAIを活用し、最適なZEB計画を立案する「脱炭素コンサルティング事業」に乗りだす。400棟以上で採用実績がある自社開発のZEB設計ツール「ZEB SEEKER」を機能拡張し、新たに開発したコスト検討機能を搭載。顧客の資産価値や投資効果を最大限高める観点から省エネ性能と建設コストを評価し、建て替えや改修での最適なZEB計画を提案する。

国交省/自治体は適正労務費確認を/補正予算円滑執行で要請

 政府の2025年度補正予算が16日成立したことを受け、国土交通省は国の各省庁と地方自治体に公共工事の円滑な施工の確保を要請する文書を17日付で発出した。12日に全面施行した改正建設業法・公共工事入札契約適正化法(入契法)など公共工事を巡る最近の動向を踏まえ、ダンピング対策の強化や工期設定の適正化、夏場の猛暑対応に重点を置く。国交省が作成した「労務費ダンピング調査」の公共発注者向けガイドラインも参考に、建設業者が提出した入札金額内訳書で労務費が適正な水準かどうか確認の徹底を求めた。

福島県大熊町/JR大野駅西口に宿泊施設整備へ/事業者選定プロポを公告

 福島県大熊町は「大野駅西町有地宿泊施設整備事業」の委託先を決める公募型プロポーザルを17日に公告した。JR大野駅西口の町有地(敷地面積約9700平方メートル)を民間事業者に貸し付け、宿泊施設の建設・運営を委ねる。建物の構造や階数、規模などは提案を受け協議。町の本格復興に向け宿泊施設不足を解消し、来訪者の受け入れ機能を強化する。参加申請を2026年2月2日まで受け付ける。企画提案書の提出期限は同2月17日。審査会を経て同3月27日にも審査結果を通知する。

2025年12月17日水曜日

回転窓/師走の薬局、見送った背中のその先

 毎週欠かさず見ているテレビ番組の一つが、金曜日の午後10時に放映されるNHKの「ドキュメント72時間」だ。一つの現場を3日間定点観測し、偶然居合わせた人たちの人生模様に迫る▼12日の放送回では、東京・秋葉原の老舗メイドカフェに密着した。男性客中心のイメージと違い、女性客が意外に多く、メイドに仕事の悩みを相談する社会人1年生や、子どもが生まれたことを報告する母親らのやりとりが放映された▼体調を崩しやすい師走の季節。小欄が立ち寄った薬局でも、人間ドラマが垣間見えた。多くの人で混雑する待合スペースで、サラリーマンらしき人が急に立ち上がり、スマートフォン越しに「本日は欠席して大変申し訳ございません」と、平身低頭の様子だった。大切な取引先との懇親会を、直前でキャンセルしたのだろうか▼処方箋を受け取ったその人は「少し飲んでから寝るか」とつぶやいたが、薬剤師から「水か、ぬるま湯で服用してください。室内での電話はだめですよ」と注意され、寂しそうに薬局を出ていった▼その背中を見送り、反面教師にせねばとの思いと、言い知れぬ同情が静かに交錯した。




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自民党/メガソーラー新規事業者を補助対象外に/支援策規制強化へ提言案

 自民党は、経済産業部会や国土交通部会などの合同会議を15日に開き、メガソーラーに対する支援策の規制強化を盛り込んだ提言案をまとめた。2027年度からの新規事業者を補助対象から外すよう求めた。環境影響評価(環境アセス)の義務付けの対象拡大や、FIT/FIP制度の廃止を含めた検討などが柱。メガソーラーから屋根置き型や、次世代型太陽電池などへの重点化を進める方向性を打ち出した。

日鉄興和不ら/築地に延べ5・6万平米ビル建設/西松建設で27年2月着工

 東京都中央区の東京メトロ築地駅の近くで延べ5・6万平方メートルのビルの建設工事が2027年2月に始まる。西松建設が施工を担当。新たなオフィス空間を整備することで周辺地域の業務機能を高める。まちの魅力向上につながる歩行者ネットワークやにぎわい交流空間も形成する。竣工は31年1月を予定している。

東急建設/1時間耐火木造柱が大臣認定取得/施工性向上と環境配慮両立

 東急建設が開発した1時間耐火木造柱「モクタスWOOD(HC耐火)」が国土交通大臣認定を取得した。同社が手掛ける中大規模木造・木質建築ブランド「モクタス」の木造技術として展開。燃え止まり層に2種類の被覆材を用いることで、耐火被覆に強化石こうボードを使用する従来と同等の耐火性能を確保。燃え止まり層の重量を約40%軽量化し、二酸化炭素(CO2)排出量を約34%削減した。

2025年12月16日火曜日

回転窓/へそ曲がりと臆病さ、終点なき旅を記者と呼ぶ

 新聞記者という生き物はつくづく不思議だ。へそ曲がりな感覚とほんの少しの臆病さがないと、この仕事は務まらない気がしている▼組織に属しながらも、胸の奥でははみ出し者の血がたぎっている。そのくせ、自由の重さに押しつぶされそうになる日もある。“責任なき自由はただの逃避”と強がりながら、自分の影にうんざりする瞬間も。そんな時こそ、矜持(きょうじ)という言葉を思い出す▼気恥ずかしい響きだけれど、それがないと記者は風に舞う落ち葉のようにどこへでも運ばれてしまう。真実は気まぐれ。こちらの意図などおかまいなしに、思わぬ方向へ転がっていく。でも風が吹けばおけ屋がもうかるみたいに、何げない情報が突然すべてを動かすスイッチになる。その一瞬がたまらない▼だからこそ、尽きない興味が記者の命綱だ。能力が本当に顔をのぞかせるのは、石を積むような努力の先。書き手が磨かれれば、言葉も自然と光る。皮肉をひと粒、比喩も少し。読者の眉が少しでも動けば勝ちだ▼記者とは世界のざわめきを拾う職人--きょうも耳を澄ませ、風を読む。自分を高め、もがき続ける旅に、終点なんていらない。




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東京都港湾局/お台場でアマモ種まき会開く、小学生らが播種シート作成体験

 東京都港湾局は13日、港区のお台場海浜公園でアマモ種まき会を開いた。ブルーカーボン創出を目的とした藻場創出活動の一環。地元小学生や東京港藻場創出活動パートナー企業の関係者、一般参加の都民ら約160人が参加。タネを塗り込んだシートを海底に沈める「播種(はしゅ)シートによるアマモ場造成法」を体験した。2024年12月の「東京港藻場創出の活動方針」策定後、初の種まき会開催となる。

鹿児島県/スポーツ・コンベンションセンター整備、CM業務導入を検討

 鹿児島県は鹿児島港本港区エリア(鹿児島市)で計画するスポーツ・コンベンションセンターについて、2026年度に着手する設計からコンストラクション・マネジメント(CM)業務の導入を検討している。今夏に行ったサウンディング(対話)型市場調査で民間事業者から建設費抑制に効果的であるため、導入を求める意見が出ていた。委託費は総額1億円程度を見込んでいる。

産総研/建機の操縦室設計が容易に、デジタルツインシステム開発

 □試作品の操作データ解析、改善策を可視化□
 産業技術総合研究所(産総研)は、建設機械の操縦室設計で、開発者がリアルタイムに試作品を体験しながら設計作業が行えるデジタルツインシステムを開発した。仮想空間上で操縦室内の様子を再現し、解析やシミュレーション結果を即座にフィードバックしながら、試作品の改良が可能になる。

2025年12月15日月曜日

東建/建設系高校生作品コンペ/会長賞に田無工科高校3年・原島楓さん

 東京建設業協会(東建、乘京正弘会長)は、都内の建設系学科で学ぶ高校生を対象にした「東京都建設系高校生作品コンペティション2025」を開いた。7部門で計130点の応募があり、全部門を対象に選ぶ最優秀の東建会長賞に、原島楓さん(田無工科高校建築科3年)の「共に生きる 自然に合わせた家」(製図部門)を選んだ。出品作は11~13の3日間、新宿駅西口広場イベントコーナで一般公開。12日には乘京会長が会場を訪れ作品を見て回った。

回転窓/21世紀の第2Qへ

 2025年も残すところ半月余り。21世紀最初の四半世紀が終わる今年、政治や経済などを巡ってさまざまな変化が見られた▼建設業界では需要が堅調に推移したものの、地域建設会社が仕事量の減少で厳しい経営環境下に置かれた1年に。業界再編が進むことを予感させる企業の経営統合なども相次いだ▼先週12日には改正建設業法等が全面施行された。適正な労務費・賃金の確保と行き渡りを図り、「労務費に関する基準(標準労務費)」が核となる新たな取引ルールを導入。今後、契約当事者間で運用し、技能者の処遇改善につなげていかなければならない▼ちょうど四半世紀前、建設業を取り巻く環境はどうだったのか。本紙が01年12月末に掲載した「01年を振り返る」を電子版で検索すると、「急激にしぼむ建設市場」「建設産業界の企業連携活発化」「不況で企業淘汰の荒波迫る」「収益の確保へ新事業分野開拓」「再編促進策中間まとめを公表」などの見出しが並ぶ▼持続可能な建設産業の実現には、担い手確保が欠かせない。来年始まる今世紀の第2クオーターで、その取り組みの成果が問われていく。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=180051
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凜/建設コンサルタンツ協会九州支部女性技術者委員会委員長・木村有花さん

 ◇男女問わず働きやすい環境を
 福岡県出身。大学では建築を志していたが、建築と土木の両方を学ぶうちに河川分野に興味を抱き、土木の道へ進んだ。専門性を生かそうと東京建設コンサルタントに入社し、以来、九州支社で九州の河川に関わってきた。

ヒロセ/12月19日にインターネットテレビ番組に登場/事業内容が紹介

 ヒロセの事業内容が、19日にインターネットテレビ・ABEMATVで放送される「カンニング竹山のイチバン研究所」で放送される。番組では、社会・経済活動を見えないところから支える「重仮設」をクローズアップし、“イチバン”を目指す専門工事会社として同社を紹介する。

日合協/合材工場減、災害時の影響懸念/需要対策求める

 アスファルト合材の需要低迷に伴い、合材工場が減っていることで、災害復旧に対する影響が懸念されている。搬送距離や製造能力の都合で緊急工事の現場に十分な合材を届けられなくなる事態になりかねない。日本アスファルト合材協会(日合協)は、安定操業に必要な工場の稼働率を確保するため、工事発注をはじめとする需要対策を求めるとともに、道路管理者に対する搬送距離を伸ばせる中温化合材や、保存が可能な高耐久常温合材の情報発信を強化する方針だ。

産総研/北海道千歳市に次世代半導体研究拠点整備/29年度稼働目指す

 赤沢亮正経済産業相は12日の閣議後会見で、産業技術総合研究所(産総研)が北海道千歳市に最先端半導体の研究拠点を整備する計画を明らかにした。同市には次世代半導体の量産化を目指すラピダスが研究・製造拠点を構えている。同社などの半導体企業、製造装置や素材の企業、大学などに利用してもらい、高度な研究開発を促す。=4面に関連記事

大成建設、三菱電機/マイクロ波ワイヤレス給電を実証/オフィスの環境センサー送受電

 大成建設と三菱電機は、マイクロ波を使ったワイヤレス給電システムによる建物内での安全な非接触給電の実証に成功した。両社は実験で人体や建物に影響を与えず、室内の環境センサーに離れた場所から効率良く給電できることを確かめた。今後も実証を続け早期の実用化を目指す。

2025年12月12日金曜日

大林道路JV/徳島県阿波市の新プラント操業開始/廃食油採用でCO2排出量削減

 大林道路・佐々木建設JVが運営する阿讃アスコン(徳島県阿波市吉野町柿原原167)の施設建て替えが完了し、11日に新しいアスファルトプラント設備が本格稼働した。カーボンニュートラルに向け、アスファルト混合物の製造プロセスで使用するバーナーの燃料に、従来用いていたA重油に替え、二酸化炭素(CO2)排出量が実質ゼロの廃食油を使用する。年間約1300トンのCO2排出量削減が可能という。廃食油の使用は徳島県内のプラントで初めて。

建築家・六鹿正治氏/AIA名誉フェローを授与/これからも社会と建築界に一層貢献

 建築家の六鹿正治氏が米国建築家協会(AIA)から2025年名誉フェロー会員の称号を授与された。個人の業績だけでなく、建築界や社会の発展に貢献した会員に与えられる称号で、AIAの受章理由によると六鹿氏は「日本の建築家たちの意識を持続可能性へさらに向ける努力をし、建築家、市民、行政、国際的パートナーたちと積極的に関係を構築しつつ、気候変動対策という喫緊の共有課題への取り組みに貢献した」ことが高く評価された。

愛知建協、中部整備局/一目でわかる伝える工事メッセージ大賞を創設/全国初

 愛知県建設業協会(高柳充広会長)と中部地方整備局は、全国で初となる「一目でわかる伝わる工事メッセージ大賞」を創設する。工事の目的や内容が一目で伝わる優れた看板メッセージを工事関係者から募集したたえる取り組み。17日に第1回の選定委員会を開き設立趣旨や選定要領、応募要件、選定基準、今後の進め方などを確認する。その後募集を開始し、2026年4月中旬まで受け付ける。同4月下旬の第2回委員会で表彰者を選定する。

東映/丸の内TOEI(東京都中央区)/中橋工務店で解体

 7月27日に65年の歴史に幕を閉じた映画館「丸の内TOEI」(東京都中央区)の解体工事が始まった。施工は中橋工務店(東京都墨田区)。建物の規模は延べ約9600平方メートルの規模で、工期は2026年11月30日までを予定している。跡地にはホテルや店舗を中心とした商業施設を建てる。開発期間は25~29年を予定している。

前田建設/風力発電の廃棄ブレード再利用し発電/超小集電技術を活用

 前田建設は、風力発電設備の廃棄ブレードを再利用して電力を生み出すプロジェクトを開始した。あらゆる自然物を媒体に、集電材(電極)を介して微小な電気を収集する「超小集電技術」を活用。茨城県取手市にあるICI総合センターで実証試験を行い、発電した電力を使って照明を点灯させ、歩道や植栽周りの夜間照明としても活用できる3ルクス程度の明るさを確認した。

2025年12月11日木曜日

回転窓/教訓を生かす歩み

 青森県東方沖を震源とした8日深夜の地震では、発生直後から沖合津波の情報が相次いだ。防災科学技術研究所(防災科研)や気象庁など複数機関の観測機器がデータを集め、分析結果が即時の警戒に直結した▼防災科研は日本海溝海底地震津波観測網(S-net)として、北海道沖から千葉房総沖にかけて海底に地震計や水圧計を配備し、光海底ケーブルで膨大な情報を送信する。いずれも東日本大震災後に整備された体制だ▼気象庁は9日に「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を発表。政府は警戒態勢を緩めず、今後1週間は「特別な備え」や「備えの再確認」に万全を期してほしいと、国民に訴えている▼日本海溝・千島海溝沿いでは、モーメントマグニチュード(Mw)7級の地震が起きた後、Mw8を超える巨大地震が発生した例がある。内閣府によれば確率は100回に1回だが、海溝型地震が起これば、社会基盤が一気に機能を失われる可能性もある▼地震対応の最前線で、国土交通省幹部は「家屋やインフラが損傷した。次が来るかもしれない。全員で備える」と語った。沈着な声の奥に、強い危機感が満ちていた。




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TACが知事許可取得/26年春本格始動へ体制整備進む/合同研修で高度な教育機会も

 東北アライアンス建設(TAC、福島県郡山市、陰山正弘社長)が11月に建設業の知事許可を取得した。来春の本格始動に向け、運営ルールの整備や人員配置、営業・施工体制の構築を急ぐ。新会社の設立発表後は「想定を上回る協業の打診や、大手企業からの相談が寄せられた」(陰山社長)といい、まずは東北エリアの民間建築を中心に受注獲得を狙う方針だ。人材育成では来春、出資各社の入社1~5年目の若手を対象に合同研修会を開き、スキル向上と共通マインドの醸成を図る。

島根県/外国人向け建設業PR動画制作/ベトナム人技能者らが魅力発信

 建設産業の担い手不足が深刻化する中、外国人材を増やそうと、島根県は外国人向けのPR動画を制作した。県内の工事現場で働くベトナム人のインタビューを通じ、外国人にとって働きやすい職場であることを発信している。

船堀四丁目地区再開発(東京・江戸川区)/民間棟整備の特定業務代行者再公募へ/組合

 東京都江戸川区の「船堀四丁目地区市街地再開発事業」で、再開発組合が民間棟の特定業務代行者を再公募する意向を固めた。手続き中の公募は工事費高騰などの影響で建設会社と条件が合わなかったため中止する。条件を精査した上で2026年度以降の再公募を予定している。再公募に伴い、再開発エリアにある既存施設の解体工事が遅れるため、同エリアに建設予定の江戸川区新庁舎も建設時期が先送りになる見込みだ。

飛島建設/自律四足歩行ロボ現場巡回点検システム開発/道路トンネルで動作を確認

 飛島建設は、四足歩行ロボットが自律移動で工事現場を巡回・点検するシステムを開発した。ロボットは写真や映像、3D点群データの取得、双方向の音声通信が可能。担当者は遠隔制御で高頻度な場内巡回が可能になり、施工管理の効率化と高度化に役立つと期待する。10月に同社が施工する高速道路トンネルの補修・補強工事で検証。想定通りに動けると確認した。

2025年12月10日水曜日

回転窓/国土づくりの立役者

 あおぞら、愛らんど、はるかぜ--。これは国土交通省の各地方整備局が保有する防災ヘリコプターの名称で、順に関東、四国、九州の各整備局に所属する。最も歴史があるのは、初代あおぞら号で建設省(現国交省)が1988年に導入した▼先日、機体のメンテナンスを行っている東京都内の駐機場を取材した。高い天井の格納庫には民間を含め3、4機が所定の位置で待機していた▼2018年に運航を開始した2代目あおぞら号は最大航続距離が約540キロ。空撮映像を配信するための機材を積み込んだ機内は秘密基地のよう。能登半島地震や台風が猛威を振るった東京・八丈町など、さまざまな災害現場で活躍した▼緊急要請にも対応できるよう、格納庫では整備士が黙々と機体を点検していた。自動車と同様に定期点検があり、厳しい審査をクリアするまで整備士は気が抜けないそうだ▼万全の準備があればこそ、災害時に素早く対処できる。復旧・復興活動に対応するため日々の訓練に励む職員、防災ヘリの安全な飛行に向け、たゆまぬ努力を継続している整備士。目立たないことろで国土の安全は守られている。




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清水建設江東ブルーシャークス/創立50周年、1部昇格を/攻めのラグビーで勝利を

 ラグビー・リーグワンの2025~26年シーズンが13日に開幕する。ディビジョン2(2部)に所属する清水建設江東ブルーシャークス(BS)は、基本に忠実な攻めのラグビーで勝利を狙う。1976年のラグビー部創立から来年で50周年。節目のシーズンで1部昇格に挑む。来年5月まで各地で熱戦が続く。

国交省/公共約款に変更協議円滑化規定/受注者の不利益懸念解消

 国土交通省は、2日に中央建設業審議会(中建審)が勧告した公共工事標準請負契約約款(公共約款)の改定を踏まえ、請負代金や工期の変更に関する新たな規定を適切に運用するよう公共発注者などに周知する。新たな規定は変更協議で受注者が申し出た意見の考慮と、協議が整わず紛争処理手続きに移った場合の不利益な扱いの禁止といった、公共発注者として取るべき姿勢を明確化した。不利益な扱いなどを恐れる受注者の懸念を解消し、円滑な協議を促進する目的を強調する。

兵庫県芦屋市/環境処理センター再整備の環境アセス結果公表/30年度に中継施設供用

 兵庫県芦屋市は、再整備に向けて基本計画の取りまとめを進めている環境処理センター(浜風町、約2万3700平方メートル)について実施した環境影響調査(環境アセス)の結果を公表した。2030年度以降の可燃ごみ処理広域化に向けて神戸市と締結した協議書に基づき、ごみ焼却を行わない中継施設と資源化施設に再編する。中継施設は30年度、資源化施設は33年度の供用開始を目指す。

2025年12月9日火曜日

災害現場の切り札「スパイダー」/国総研が操縦訓練/能登でも道路啓開に威力発揮

 国土技術政策総合研究所(国総研)は1~5日、茨城県つくば市で4脚4輪走行が可能な多関節型作業機械(通称スパイダー)の操縦訓練を実施した。独立した4輪が生む高い機動力や着脱可能なアタッチメントを備え、災害現場での迅速な道路啓開などで活用が期待される。油圧ショベルなど通常の建設機械よりも高度な操縦技術が必要なため、NPO団体の運転技術者ら8人を対象に5日間の訓練を行った。

四国整備局/野村ダム改良事業(愛媛県西予市)堤体貫通式開く

 四国地方整備局は7日、野村ダム改良事業の堤体貫通式を愛媛県西予市野村町野村の現地で開いた。放流設備を既設より低い位置に増設し、洪水調節能力を増強させる工事の一環。清水建設が施工を担当し、山岳トンネル工事用の自由断面掘削機を使い堤体を削孔し貫通孔を設けた。貫通孔は幅と高さが各5・4~9・0メートル、延長は31・5メートル。

回転窓/便利さの皮肉--魔法の杖は自分の手に

 師走の街角で、「マウスの日」と聞いてパソコンを思い浮かべる人は、どれくらいいるだろう。12月9日は、便利な道具に囲まれて暮らしていることを、あえて思い出す日でもある。まるで、魔法のつえを手にしながら「魔法って本当にあるの?」と首をかしげる子どものように▼パソコンなしでは、仕事も遊びも情報のやりとりも成り立たない。指先ひとつで世界とつながれる便利さはまさに魔法だ。だが、便利さに慣れ過ぎると、考えることや覚えることまで丸投げしてしまう危険がある。その姿は、つえを振るばかりで自分の足で歩くのを忘れた魔法使いのようだ▼検索に頼り、記憶はクラウド任せ。指先で交わす言葉は、ぬくもりを失いがちだ。知らぬ間に便利さが人間の感覚を薄く包み、無意識のうちに判断力や想像力までむしばむ▼パソコンは今や不可欠な道具だ。だが、便利さに頼り過ぎて、道具に使われていることに気づかない人は案外多い▼年の瀬、少しだけ画面から目を離してみるのも悪くない。便利さはありがたい。けれどもほどほどが大事。魔法のつえを振るのは、自分自身であることを、どうか忘れずに。




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国交省建設業政策勉強会/人材確保・育成へ、業界慣習見直し求める声/直用化促進など

 建設業で働く「人材」の確保や定着に向けた政策的対応を議論した国土交通省の有識者会議で、旧来からの業界の慣習・制度を見直す必要性を指摘する声が挙がった。技能者の月給制や退職金の定着、現場の朝礼の見直しなど提案は多岐にわたる。重層下請構造や零細企業の多さがネックとなっているならば、技能者の直接雇用の促進などに「ルール(規制)、インセンティブ(誘導)、働き方の多様化のそれぞれの観点からアプローチできるのでは」との意見があった。

西松建設、ホテルオークラ/神奈川・箱根に高級リゾートホテル/投資額は100億円超

 西松建設とホテルオークラは、2029年に「オークラリゾート箱根強羅」を開業する。ロビーや客室、大浴場など館内各所の開放的な窓から箱根の自然が感じられる。強羅で上質なリトリート体験を提供する。

知立蔵福寺土地区画整理組合/2街区で事業者募集/26年1月8日まで受付

 愛知県知立市の知立蔵福寺土地区画整理組合は8日、生活利便施設街区と沿道施設街区を開発する事業者の公募手続きを開始した。2026年1月8日まで参加表明を受け付け、同1月19、20日に詳細の募集要項を配布する。提案書の提出期限は同3月11日。プレゼンテーションを経て同3月27日に審査結果を通知する予定。

2025年12月8日月曜日

東京主職5団体/年末年始災害防止大会開く/安全管理の徹底呼び掛け

 東京都鉄筋業協同組合(新妻尚祐理事長)、東京都左官組合連合会(阿嶋一浩会長)、東京建物解体協会(藤井誠会長)、東京建設躯体工業協同組合(岸田敏弘理事長)、東京建設工業協同組合(荒井和浩理事長)の5団体は5日、東京都中央区の浜離宮朝日小ホールで2025年度主職団体年末・年始災害防止大会を開いた=写真。

回転窓/伝言板の気付き

 地元の自治体が発行する広報誌を愛読している。好きなコーナーは「伝言板」。地域のサークル活動や催し物などさまざまな掲載情報の中で、先日はある体験会の案内に目が止まった▼それは話の内容をその場で素早く要約して伝える「要約筆記」体験。手話では情報が取れない聴覚障害者にとって重要なコミュニケーション手段の一つだが、多くの地域で要約筆記者が不足しているという。体験会の開催にはそうした背景もあるようだ▼聴覚障害者のための「第25回夏季デフリンピック東京大会」が先月開かれ、12日間の会期中に約28万人が来場した。過去最多となるメダル51個を獲得した日本勢の活躍もあり、大会は大きな盛り上がりを見せた▼大会運営委員長の久松三二氏は閉幕を迎えて「大成功と言える。共生社会を築くための大きな一歩」(時事)と述べた。障害者スポーツや環境整備に対する社会の関心も高まったと言われ、これをどう持続させるかが課題だろう▼要約筆記について調べるきっかけになるなど、伝言板コーナーで得られる「気付き」は少なくない。伝言板は人と人、人と情報を優しくつないでくれる。




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凜/西松建設北日本支社・藤本永香さん/成果が見える仕事に魅せられて

 入社後、初めての配属先は、学生時代から憧れていたダム工事の現場だった。現在は夜間のコンクリート打設を含む施工管理を担当する。「体力的に大変な日もあるけれど、学ぶことが多く、毎日が充実している」と笑顔を見せる。勤務する川内沢ダム本体工事(宮城県名取市)は仙台市から近く、見学者も多い。「現場に触れてもらうことで建設業の魅力も伝えたい」と語る言葉には、技術者としての誇りと責任感がにじむ。

堺市/樹木管理業務の入札要件見直し/26年度から取り抜け方式導入

 堺市は土木部と公園緑地部が発注する樹木等管理業務の一般競争入札について、2026年度発注分から事後審査要件などを見直す。過大受注や品質低下の防止、受注機会の公平化を図るため、新たに「取り抜け方式」を導入するほか、業務責任者の資格要件や従業員数基準を強化する。

上大岡C北地区再開発(横浜市港南区)/30年にも着工/準備組合

 横浜市港南区の上大岡C北地区市街地再開発準備組合(渡辺聡理事長)は、延べ8万平方メートル規模の超高層ビルを建設する再開発プロジェクトで、2030年にも建設工事に着手する。京浜急行・横浜市営地下鉄上大岡駅前一帯で進行する大規模再整備の集大成となる。27~29年を基本・実施設計に充て、関係行政機関との協議を経て30年の着工、35年の工事完了・供用開始を目指す。コーディネーターは松田平田設計、事業協力者として大林組が参画している。

清水建設/ダムの洪水調整能力を増強/トンネル掘削機でダム堤体に削孔

 清水建設がダムの洪水調整能力を増強する工事で、山岳トンネル工事用の自由断面掘削機を使って堤体を削孔し貫通孔を設けた。放流設備を既設より低い位置に増設し、貯水位が下がっても放流でき、洪水調節容量を最大限確保した状態で洪水調節が可能となる。同社は今後、現場で得た知見を基に技術提案を推進。豪雨災害の軽減に向け洪水調整能力を増強する工事の受注につなげていく。

2025年12月5日金曜日

回転窓/カキフライ、1粒400円

 近所のとんかつ店に、毎年恒例の大粒カキフライが並ぶ季節となった。先日訪ねてみると、1粒400円という値段に思わず驚いた。店主によれば、瀬戸内海を中心に養殖カキが例のない不漁に見舞われているという▼国内最大産地の広島では、一部海域で最大9割が死滅し、対岸の四国地方でも被害が報告されている。海水温の上昇に加え、今年は梅雨明けが史上最速だったことで、降雨量が激減したことも要因だ。気候変動が地域産業に深刻な影を落としている▼広島県は対策を検討する庁内連絡会議を立ち上げた。横田美香知事は、養殖業だけでなく、観光業や飲食業にも影響が及びかねないとして、全庁を挙げた対応を指示した▼「東日本大震災の時、瀬戸内の支援で三陸のカキ養殖は復活した。今度は三陸が瀬戸内を支える番だ」。こうした投稿がネットで注目されている。復興の象徴となった三陸のカキは、瀬戸内にとって心強い支援だろう▼被害の拡大を抑えるには、被災地以外にいる人々が適切な時期に適切な形で支援できるかが鍵。災害時に遠隔地支援が円滑に機能するよう、平時の備えを改めて点検したい。




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全圧連/24年度経営実態調査結果/労務費率が上昇、設備更新費用賄えず

 全国コンクリート圧送事業団体連合会(全圧連、佐藤隆彦会長)は、会員企業を対象に実施した2024年度経営実態アンケートの結果をまとめた。1社当たりの年間完成工事高(圧送売上高)は1億9244万円で、前年度調査に比べ999万円増加した。圧送料金の引き上げが奏功した格好だが、社員の給与アップなどで圧送売上高に占める労務費率が43・7%に上昇しており、「ポンプ車の設備更新に必要な資金は確保できてない」(全圧連)という。

東京ガス/デジタル技術で業務革新/AIで設備の異常検知

 東京ガスが業務にAIなど先端技術を積極導入している。液化天然ガス(LNG)ポンプの異常を高精度に検知したり、地域冷暖房などで使う熱源機器を最適制御したりなど、取り組みは多種多様。LNGの調達から顧客への販売まで全プロセスにAIを活用。次世代の価値を創造する「AIネーティブ企業」を実現する。2030年にはGXやDXの領域で500億円の利益確保を目指す。

広島県府中町/揚倉山健康運動公園整備Park-PFI/12月25日まで参加受付

 広島県府中町は1日、Park-PFI(公募設置管理制度)を導入する「揚倉山健康運動公園整備等事業」の公募設置等指針を公表した。25日まで参加申し込みを受け付ける。設置計画や提案の提出期間は2026年2月2~27日。同3月ごろに事業予定者を選定する。指定管理者制度も採用する。

リバスタ/建設現場の購買燃料データ基にCO2排出量を効率算定/業務負担を軽減

 リバスタ(東京都江東区、高橋巧代表取締役)は、建設現場の購買燃料データを基に二酸化炭素(CO2)排出量を効率的に算定するクラウドサービス「TansoMiru(タンソミル)燃料」の提供を4日に始めた。元請会社が登録した現場情報と、燃料配送会社が現場内で給油した燃料データが連携し、車両や重機などが排出するCO2を算定。元請会社、燃料配送会社の両方で業務負担軽減を支援する。

2025年12月4日木曜日

キッザニア東京にパビリオンオープン/マンション建設現場再現/長谷工コーポが出展

 東京都江東区にある子どもの職業・社会体験施設「キッザニア東京」に、マンション建設現場のパビリオンが3日に登場した。長谷工コーポレーションがスポンサーとなり、マンションに見立てた現場を再現。排水管の点検やエントランス工事などの仕事が体験できる。建物のメンテナンスの大切さだけでなく、ものづくりの面白さも子どもたちに伝える。

回転窓/ぷちぷちが教えてくれる発想の力

 ぷちぷちぷち--見かけると、ついつい指でつぶしたくなる気泡緩衝材。その用途は幅広く、大切な物を守るだけでなく、例えばアウトドアでは、断熱材や包帯代わりにも使えるという▼つぶす時のほどよい弾力や弾ける音の心地よさ。ある時、小学生が遊んでいた人気の携帯ゲーム機を離し、気泡緩衝材に夢中だった幼児に駆け寄る姿を見て、その魅力にあらためて感心した▼芝浦工業大学と東京都市大学の研究チームが、この破裂音を利用して管路内の異物を検知するシステムを開発したと聞いた。破裂音の周波数成分には再現性があり、非破壊検査で高価な音源装置の代替になるそうだ▼厚さを調整して破裂音の強度や方向を制御し、解析技術と組み合わせることで、異物の位置が精度良く特定できた。欠陥や異常検出にも対応できるよう改良していく予定だそうだ▼関係者によると、この研究は「ついぷちっとつぶす」という身近な行為に着想を得て始まった。「素材の中に社会を支える技術のヒントがある」との声も。ぷちっと弾ける一瞬の音が、社会に役立つ次の技術を呼び込み、どこまで広がるのか静かに見守りたい。




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阪神高速道路・上松英司社長が会見/脱炭素技術の開発に意欲/低炭素コンクリ実装など

 阪神高速道路会社の上松英司社長が2日、大阪市北区の本社で会見し=写真、カーボンニュートラル(CN)に関連する技術開発を加速する考えを示した。高速道路事業での脱炭素化を目指し、二酸化炭素(CO2)を貯蔵したカーボンネガティブコンクリートやペロブスカイト太陽電池などの実装に意欲を見せた。

海建協会員、25年度上期受注62・6%増/アジア・北米がけん引、過去最高

 海外建設協会(海建協、佐々木正人会長)の会員企業の2025年度上半期(4~9月)海外建設受注実績(速報値)は、前年同期比62・6%増の1兆6178億8300万円だった。上半期としては過去最高を記録。22年度から1兆円規模で推移している。アジアが前年同期比85・2%増の1兆円越えとなるほか、北米も62・7%増で4000億円を超え、全体を押し上げた。

財政審建議/老朽化対策、国土強靱化推進を/上下水道は広域・一体化必要

 財政制度等審議会(財政審、財務相の諮問機関)が2日、2026年度予算編成に向けた建議(意見書)をまとめた。社会資本整備はインフラの老朽化や自然災害の激甚化・頻発化が進む中、国土強靱化を着実に進める必要があると提言した。上下水道事業を巡っては、埼玉県八潮市の道路陥没事故を受け事業の広域化・一体化、ウオーターPPPの導入推進が必要だと指摘した。

全建・今井雅則会長、高市早苗首相を表敬訪問/地域建設業の現状説明

 全国建設業協会(全建)の今井雅則会長らは3日、東京・永田町の首相官邸に高市早苗首相を表敬訪問した=写真(全建提供)。首相就任を祝い、激務をいたわる言葉を今井会長が伝えた。続けて、地域建設業の施工余力や柔軟な働き方として変形労働時間制など、地域建設業の現状を説明。成長投資による強い経済実現には、公共事業予算の十分な確保が必要と訴えた。山崎篤男専務理事と石田信夫常務理事が同行した。

関東整備局/PFI活用し道路照明をLED化/26年2月に実施方針

 関東地方整備局は脱炭素社会の実現に向け、既存の蛍光灯による道路照明をLEDに付け替える事業を始動する。管内にある直轄国道のうち、都心部を通過する16号と20号の2路線を皮切りに工事を進める計画だ。通常の債務負担行為は事業費の平準化が図りにくいため、償還期間を長期に設定できるPFIを採用する。2026年2月を目途にPFI事業の実施方針を公表し、事業者の公募手続きを開始する。

国交省/技能者を大切にする自主宣言制度、12月12日開始/相互に優先取引など

 国土交通省は、建設技能者の処遇改善に取り組む企業を可視化し評価するため検討してきた「技能者を大切にする企業」の自主宣言制度をスタートする。改正建設業法の全面施行と同日の12日に申請の受け付けを開始する。適正な労務費の確保と賃金の支払い、建設キャリアアップシステム(CCUS)の活用などを宣言する仕組み。宣言企業間の優先的な取引を促し、受注機会の確保につなげる。宣言企業は経営事項審査(経審)で加点する。

竹中工務店ら/疲労寿命10倍の制振ダンパー/一般鉄骨製作工場で製作能に

 竹中工務店と物質・材料研究機構(NIMS、宝野和博理事長)は、長周期地震動の対応技術として「H形断面ブレース型」の制振ダンパーを開発した。疲労特性と座屈耐性に優れた「FMS合金」を採用。H形断面の芯材を補剛鋼管で覆ったシンプルな構成を実現した。適切な溶接条件の範囲も確立し、一般的な鉄骨工場で製作できる。一般的な鋼材ダンパーに比べ約7~10倍の疲労寿命を確保した。

2025年12月3日水曜日

神奈川労働局/児屋野文男局長らが安全パトロール/中区海岸通計画現場で

 神奈川労働局の児屋野文男局長らは、横浜市中区で施工中の「(仮称)中区海岸通計画工事」を1日にパトロールした=写真。建設業年末年始労働災害防止強調期間(1日~2026年1月15日)に合わせた活動。転落・墜落災害防止などの啓発が目的。児屋野局長は、年末年始の繁忙期に向けて安全意識を高めるよう呼び掛けた。

回転窓/知る権利の危機と報道の責任

 トランプ米政権がホワイトハウスの公式ウェブサイトに、「偏向している」と見なした報道機関や記者を名指しで非難するページを設けた。レビット大統領報道官は1日の会見で「メディアに責任を取らせる」と述べた▼国際ジャーナリスト団体・国境なき記者団の2025年版「世界報道自由度ランキング」によれば、対象180カ国・地域のうち米国は昨年より二つ順位を下げ57位となった▼世界では戦争や紛争が相次ぎ、各国で政治的圧力も強まっている。環境の悪化が報道の自由度を押し下げ、民主主義の根幹である「知る権利」が脅かされつつある▼報道の自由は公正で正確な情報を伝える責任を前提に保たれる。だが不都合な事実を避けたり、批判対象に過度に攻撃的になったりする姿勢が見受けられることも否めない。日本の報道自由度は米国を下回る66位で、先進7カ国(G7)中最下位▼国際情勢を巡る報道でも、根拠の乏しい主張を繰り返すことで、それがいつの間にか「真実」として受け止められる危険がある。言論弾圧は論外だが、報道機関は自らの信頼性を支える倫理意識をより研ぎ澄ます必要がある。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=179707
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住友電設/デフリンピックで所属アスリート3人がメダル獲得

 11月15~26日に開かれていた「東京2025デフリンピック」で、住友電設所属のデフアスリート3選手が卓球、サッカー、バレーボールの各競技でメダルを獲得した。

堺市/東工場跡地に新清掃工場/総事業費786億円、26年度からアセス・調査

 堺市は老朽化が進むクリーンセンター東工場とリサイクルプラザの更新に向け、新たな清掃工場を東工場構内(堺市東区石原町1)の第一工場撤去跡に建設することを決めた。概算事業費は786億円。11月26日に「堺市一般廃棄物処理施設整備基本計画案」を公表した。今後、市民意見募集を経て、2026年度末ごろに策定する。
 新工場は焼却施設と破砕施設、資源化施設を一体化した複合施設として計画。関連施設を含めた総建築面積は約1万8000平方メートルを見込み、可燃性残渣(ざんさ)処理を含むごみ処理工程を敷地内に集約し、運搬効率と運営コストの最適化を図る。
 排ガス管理値は既存より厳格な基準(窒素酸化物〈NOx〉50ppm以下など)を設定し、廃棄物発電による熱回収も拡充。災害廃棄物は年間2000トンの受け入れ能力を確保する。
 また環境啓発の核と位置付け、内部構造を学べるAR(拡張現実)投影やアトラクション型シアターなどの展示機能も導入。学校見学に対応した専用ルートやホールを配置し、循環型社会の理解促進にもつなげる。
 概算事業費の内訳は第一工場など既存施設の解体と新工場建設費が約778億0300万円、PPP/PFI導入可能性調査や環境影響評価(アセスメント)、測量・土壌調査、PFI可能性調査、事業者選定アドバイザリーといった調査関連費が7億9700万円。算定条件は日量で焼却350トン、破砕55トン、資源化20トン。
 現東工場には第一工場(休止中)と第二工場があり第二工場は新工場の稼働後に休止するが、今回示した総事業費に第二工場の解体撤去費は含まれていない。
 今後は26年度に環境アセスに着手し、測量・土壌調査などの事前調査を順次実施する。これらの必要な関連費用は26年度当初予算に計上する方針。27~29年度に要求水準書作成、事業者選定、30年度に着工し、36年度の完成を目指す。供用開始時期は今後の詳細設計とアセス手続きを踏まえて確定する。




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国交省/コミットメントや契約変更協議/標準約款に規定、活用へ

 国土交通省は、改正建設業法の全面施行を踏まえた建設工事標準請負契約約款(標準約款)の改定内容を提示した。「労務費に関する基準(標準労務費)」の実効性確保策の一つとして、契約当事者間で労務費・賃金の支払いに関する約束や情報開示を行う「コミットメント」条項を新設する。改正業法で契約変更協議の円滑化ルールを規定したことを踏まえ、契約変更の請求・申し出や誠実協議に関する規定を追加。契約変更で物価変動の内容を考慮し、適切な価格転嫁を図る必要があることも明確化する。 =1面参照

話題の技術/丸高工業/消音工事技術「サイレントシステム」

 ◇工事騒音低減し改修需要照準
 建築物の改修を手掛ける専門工事会社・丸高工業(東京都品川区、高木一昌社長)が開発した消音工事技術「サイレントシステム」の引き合いが増えている。工具の改良や仮設消音壁の設置で工事騒音を低減し、振動や粉じんも抑制。これまで利用者の少ない土日に限られていた作業時間が大幅に拡大でき、現場の労働環境や作業生産性を大きく向上させる。建築費の高騰や老朽化した建物の増加を背景に、改修需要の取り込みが期待される。

2025年12月2日火曜日

広島市/競輪場再整備/バンクと選手宿舎兼ホテル棟が完成、施工はNIPPOと奥村組

 広島市が再整備を進めている広島競輪場(南区宇品海岸3)に新たなバンクと選手宿舎兼ホテル棟が完成し、11月28日に竣工式が行われた。6月に先行オープンしたスタンド棟に続く第2弾。11月30日に競輪レースを再開した。引き続きBMXなどが楽しめるエリアなどの整備を進め、2026年4月に全面オープンする。施工はバンクがNIPPO、選手宿舎兼ホテル棟は奥村組が担当した。

回転窓/ひとりの夢も、みんなで描けば光になる

 仲間とは、不思議な存在だ。家族ほど近くはないのに、他人よりずっと心が寄り添う。思いやりは暖かな風。けれども、ぬるま湯のような安らぎだけでは帆が立たない。優しさの中に、厳しさを忍ばせることが大切だ▼若い人は軽やかに未来を描き、年上は経験という地図を広げる。考え方がぶつかることもあるが、それは船の左右にかかる風のようで、揺れがあるからこそ帆は立つ。違いは、前へ進むためのかすかなうねりだ▼世代の差を「壁」と感じる日もある。しかし、耳を澄ませば言葉の奥に思いが潜む。視点を少しずらせば、壁は静かに橋に変わる。相手の地図を借り、波間をそっと覗きながら進むのが鍵だ▼厳しいひと言に胸が痛む日もある。でも、それは「仲間だと思っている」証かもしれない。優しさは背中を温め、厳しさは足元を固める。どちらかだけでは、長い航路を乗り切れない▼同じ船に乗った仲間が、思いやりと厳しさをほどよく混ぜ合わせたとき、チームは前へ進む。一人で見る夢は小さくても、みんなで描けば光となり、波間に揺らめきながら夜明けを告げる--仲間は、そんな力を届けてくれる。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=179681
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八潮道路陥没事故対策検討委/金子恭之国交相、法改正に言及/最終提言を手交

 埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故を受け、国土交通省が設置した有識者会議は1日、第3次提言を金子恭之国交相に手渡した=写真。家田仁委員長らが東京・霞が関の国交省を訪れ、提言書を提出。金子国交相は「法令を含む諸制度の見直しの検討を加速化するとともに、補正予算も含め、国土強靱化実施中期計画に基づき、必要な予算をしっかり確保する」と応じた。

竹中工務店/米オートデスクとMOU/建築全工程でDX

 竹中工務店は建設DXの推進に向け、米オートデスク(カリフォルニア州サンフランシスコ)と包括連携の覚書(MOU)を交換した。世界各国で建築・エンジニアリング・運用のソフトウエアソリューションを提供するオートデスクの知見を導入。2021年12月に発表した「建設デジタルプラットフォーム」のデータ基盤構築を強化する。建築プロジェクトの全工程でAI活用を推進し、意思決定プロセスや作業などに要する時間や負担の軽減とともに品質の向上を目指す。

東京都/日比谷公園大音楽堂改築/延べ7100平米、27年春着工へ

 東京都は日比谷公園大音楽堂(野音)の改築で、新たな音楽堂建設を2027年春に着工する方針を固めた。老朽化やバリアフリーへの対応のため、客席や周辺と一体的に再整備する。ステージの向き変更や防音壁の追加により、周辺への音漏れ低減にも配慮する。規模は3階建て延べ約7100平方メートル程度となる。30年春の完成を目指す。基本・実施設計は翔設計が担当している。

2025年12月1日月曜日

中堅世代-それぞれの建設業・424/仕事猫係長、番頭になる

 人呼んで「仕事猫係長」こと佐藤慶祐さんは、あふれんばかりの情熱を抑えきれず、2025年春、四半世紀に及んだ国家公務員生活に区切りをつけ、「くまみね工房」の番頭役へ思い切って転身した。

凜/ピーエス・コンストラクション経営企画室・牧村彩さん

 ◇迷った時こそ、自分の軸を大切に
 経営企画室に配属されて3年目を迎えた。組織の橋渡し役として多岐にわたる業務を担い、2025年度に始動した中期経営計画の進捗に細やかに目を配っている。経営陣の意向をくみ取りつつ、現場にも寄り添い、確かな成長につなげることに心を砕いている。

東京都国分寺市/旧庁舎跡地施設、2棟総延べ1・3万平米に

 東京都国分寺市が計画する「旧庁舎跡地活用事業」で、新たに建設する2施設の総延べ床面積が1万3200平方メートル規模になることが分かった。地域の拠点として複合公共施設と民間施設を整備する。大日本土木が代表のJVが事業を担う。

25年度補正予算案/経産省関係2・7兆円/浮体式洋上風力製造事業など支援

 経済産業省関係の2025年度補正予算案は2・7兆円、国庫債務負担行為の複数年度分を含めた規模は3・1兆円となった。工業用水道の強靱化、データセンターの地方拠点整備、中小企業支援などに取り組む。経済成長と脱炭素の両立を促すGXの取り組みとして、浮体式洋上風力発電設備の製造事業者支援などを進める。

前田建設/下水管路劣化診断・空洞点検技術を現場実証/26年3月に実用化めざす

 前田建設は、自社開発した下水管路の劣化診断・空洞点検技術を現場実証する。硫化水素の生成から劣化までをシミュレーションで診断可能な「硫化水素劣化予測診断技術」と、無人で管路内から周辺の空洞を調査できる「空洞点検ロボット技術」の有効性を確認する。2026年3月ごろの実用化を目指す。

2025年11月28日金曜日

昭和学院/秀英小学校・幼稚園新築が起工/設計は日建設計、施工は錢高組

 昭和学院(千葉県市川市、山本徹理事長)が千葉市美浜区の幕張新都心文教地区で計画している「昭和学院秀英小学校・幼稚園新築工事」が着工を迎え、27日に現地で地鎮祭が開かれた。設計は日建設計。錢高組の施工で2028年4月の開園・開校を目指す。

回転窓/ウクライナの吉報

 23日に千秋楽を迎えた大相撲九州場所は最終盤でまさかの展開が続き、新関脇で臨んだ安青錦が初めて賜杯を抱いた。優勝決定戦で両手両膝をついた横綱豊昇龍の姿に勝負の世界の厳しさを感じながら、改めてその魅力を再確認した方も多かろう▼ウクライナ出身では初の大関が誕生。26日の伝達式で「大関の名に恥じぬよう、さらに上を目指して精進します」と口上を述べた。シンプルな言葉だからこそ、純粋な思いが伝わった▼ロシアによる母国への軍事侵攻を受け、2022年4月に来日。安治川部屋に入門後、戦火が続くウクライナには帰省していない。「帰りたい気持ちはある。友達と会いたい。自分の街で散歩したい」。故郷への思いは心にある▼初優勝後、ドイツに住む両親と電話で話した。涙を流して喜んでくれたという。母国に関して多くを語らないが、胸に秘めた望郷の思いは出世への意欲、角界で生き抜く覚悟につながっているのだろう▼日本や大相撲の文化をひたむきに学び、己や技を磨いてきた21歳がウクライナに吉報を届けた。建設産業界も災害現場など磨いた技術と知見で復興を支えられるはずだ。




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国交省/直轄業務にスライド条項、26年度から試行導入/技術者単価改定に対応

 国土交通省は、2026年度以降に新規契約する設計や調査、測量などの業務でスライド条項を試行導入する。まずは実地で行う点検や調査のように出来高が明確に把握でき、変更額を算出しやすい案件に適用する。建設コンサルタント関連3団体が26日に行った要望活動で、金子恭之国交相が試行導入の方針を明らかにした。=2面に関連記事

太平洋セメント/12月1日から上白石萌音さん出演の新CM放映

 太平洋セメントは俳優の上白石萌音さんを起用したテレビCMを12月1日から放映する。キーメッセージは「スゴイよセメント」。上白石さんがさまざまなものに形を変え、生活を支えているセメントのすごさを伝える。15秒と30秒の2バージョンを制作。テレビ放映以外に同社のホームページや公式ユーチューブで公開する。

大阪府豊中市/旧庄内さくら学園中学校跡地活用/三菱倉庫グループに

 大阪府豊中市は、「旧豊中市立庄内さくら学園中学校跡地活用事業」の公募型プロポーザルで、三菱倉庫を代表とするグループを優先交渉権者に選定した。プロポーザルには4者(うち1者が失格)が参加した。2026年春~27年春に解体・開発工事を行い、同夏~28年夏に建築工事を実施。同秋の開業を想定している。

大成建設/浮体式洋上風力発電、コンクリ製セミサブ型浮体式基礎で基本設計承認取得

 大成建設は、浮体式洋上風力発電設備に活用するコンクリート製セミサブ型浮体式基礎「OO-STAR」の基本設計承認(AiP)を、日本海事協会(菅勇人会長)から取得した。15メガワット級の風車に対応可能な浮体式基礎。AiP取得で今後事業の拡大が見込まれる浮体式洋上風力発電の本格導入に貢献する。

2025年11月27日木曜日

回転窓/夕焼けの島、クルーズ船の影

 今月はじめの宮古島(沖縄県)では、平良港に着岸したクルーズ船と、島内を行き交う観光バスが目を引いた。宮古そばから白濁の豚だしそばまでそろう名店や量販店は、観光客で活気に満ちていた▼晴れ渡った日は、夕日スポットの漁港に多くの訪日旅行者が訪れる。きらきら光る海の向こうで雲に沈んでいく太陽。次は「日本の夕焼けはどう映りますか」と感想を聞いてみたくなる▼その島の風景が変わるかもしれないと、配信記事が伝えていた。中国国営系の大型クルーズ船が着岸を避け始めたという。台湾有事を巡る高市早苗首相の発言に対する、中国政府の姿勢が背景にあるとされる▼宮古島の域内観光客は昨年度、過去最高の119万人に達した。欧米や中国以外のアジアからの来訪者も増えている。特定の国に依存しない経営を掲げる宿やツアー会社もあり、島内にはクルーズ船の影響は限定的との声も▼総合経済対策の裏付けになる補正予算案を、政府が28日にも決定する。国力や経済を外交カードに使う国に、自らの立場を明確に示すことも求められる。国土強靱化や観光振興を盛り込んだ対策への期待は膨らむ。




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日建連首脳が会見/労働時間規制の柔軟運用を/画一的な規定合わず、多様な働き方追求

 日本建設業連合会(日建連)の宮本洋一会長ら幹部が26日に都内で記者会見し、高市早苗首相が厚生労働相に指示した労働時間規制の緩和検討について「建設産業は一品生産で天候の影響も受けやすい。画一的な規定はそもそも合わないという側面がある」と述べ、現行制度の限界を指摘した。

名古屋市/日光川公園整備運営事業/ホーメックスグループに

 名古屋市緑政土木局は、公募型プロポーザルを実施した「日光川公園整備運営事業」の優先交渉権者にホーメックスを代表とする企業グループを選定した。ホーメックスグループは今月中に市と基本協定を結ぶ。2029年3月までに設計と工事を終え、同4月に指定管理者として管理運営を開始する。

大成建設/デジタル点検を本格運用/建築物ニューアルに対応

 大成建設は、建設現場でデジタル点検の本格運用を開始した。ドローンと3Dスキャナーで取得した3Dデータを活用して点検記録を共有。現地調査や立ち会いで対応していた点検業務の省力化や効率化に効果を発揮する。建築物のリニューアルなどをターゲットに需要を取り込んでいく。点検の精度をさらに高め、業務に従事する熟練技術者の不足も補う。

2025年11月26日水曜日

全建/都内で技術研究発表会開く/好事例11件を共有

 全国建設業協会(全建、今井雅則会長)は、2025年度「技術研究発表会」を東京都中央区の鉄鋼会館で21日に開いた。会員企業が現場で実践した施工の工夫や改善に関する98事例のうち、特に優れていた11件(高度技術部門6件、創意工夫部門5件)を各社の担当者が発表。高度技術と創意工夫の2部門でそれぞれ最優秀賞を選出した。98事例の内訳は高度技術部門34事例、創意工夫部門64事例だった。=1面参照

回転窓/かつての食堂はいずこへ

 〈今日は麺類か定食か、どちらにしよう〉。庁舎やオフィスビルには福利厚生のため、たいてい食堂が入っている。先日、とある官庁施設で、職員と思しき数人がトレー片手にメニューを眺めながら、そんな相談をしていた▼外食店を指す「食堂」という言葉が広まったのは明治期とされ、各地で庶民においしい食事を提供してきた歴史がある。そばやうどん、カレーなどの定番に加え、地域の名物や旬の野菜、魚を使った料理も人気だった▼働くサラリーマンにとって、食堂は小さな憩いの場でもある。ところが平日営業だけでは採算が取りづらく、移動販売の弁当が人気を集めたこともあって、官公庁の食堂が相次いで撤退した時期もあった▼物価や人件費の高騰が重なり、小欄が利用する食堂のランチも、今や一般の飲食店と大差ない値段になった。早くて安くておいしい。そんな“食堂の黄金時代”ははるかかなたに遠のき、今は値段だけでなく味も問われる時代だ▼栄養バランスの取れた食事を提供してくれる食堂は、仕事の合間にそっと寄り添うありがたい存在。財布を気にせず気軽に利用できたあの頃が、少し恋しい。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=179490
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労政審分科会/占有部以外の墜落危険防護など了承/安衛法等施行の省令改正案

 労働政策審議会(労政審、厚生労働相の諮問機関)の安全衛生分科会は25日、改正労働安全衛生法などの施行に伴う関係省令改正案の要綱を審議し、了承した。安全衛生対策を強化する対象建築物の範囲が広がることで、占有部分以外の災害防止措置として「墜落危険箇所の防護」や「安全な通路の保持」などが新設される。機械関係の労災防止の規定も見直しされることになる。

ミライト・ワンら/NTN活用しダム管理/石川・能登で実証

 NTTドコモビジネスとミライト・ワン、国際航業の3社は、石川県珠洲市の小屋ダムで非地上系ネットワーク(NTN)を活用し、ダム堤体の変位や貯水池周辺設備のひび割れなどを遠隔点検する手法を実証したと25日発表した。地上から約20キロの成層圏に滞空させる航空機を基地局に使う広域通信サービス「HAPS」を利用。「ダム管理DX手法」と銘打ち、現地に足を運びにくいダムの維持管理を省人化しつつ質を高める。

2025年11月25日火曜日

国交省/25年秋の褒章伝達式開く、104人・8団体に栄誉

 国土交通省関係の2025年秋の褒章伝達式が21日、東京・霞が関の中央合同庁舎3号館で開かれた。受章者は104人・8団体。金子恭之国交相の代理で廣瀬昌由技監が褒章を伝達した=写真。

回転窓/街道と街の魅力

 天下統一を果たした徳川家康は、多くの大規模インフラ事業を行ったことでも知られる。江戸を起点にした「五街道」もその代表格であり、物や情報の流通に大きな役割を果たし、街道の要所に設けられた宿場は人と地域がつながる交流拠点であった▼五街道のうち江戸と日光(栃木県日光市)を結ぶ日光街道で、最初の宿場「千住宿」(現在の東京都足立区)が今年、開宿400周年を迎えた。地元ではさまざまな記念イベントが展開されている▼千住宿は陸運と舟運の結節点としても栄えたものの、明治維新を迎えると宿場制が廃止に。これで活気を一度失うが、1896年に日本鉄道土浦本線(現JR常磐線)北千住駅が開設されて地域のにぎわいを取り戻す。そして、現在の北千住駅には4社5路線が乗り入れ、全国のターミナル駅でも上位の乗降客数を誇る▼リクルートが調査した「SUUMO2025年穴場だと思う街(駅)ランキング首都圏版」の1位は8年連続で北千住。交通の利便性が高いだけでなく、下町情緒を残しつつ駅前開発などが進み、物価の割安感もあり、暮らしやすい街には人を引き付ける魅力がある。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=179458
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横浜市、AGC/公共建築物の廃棄窓ガラスを水平リサイクル/全国初の実証実験へ

 横浜市とAGCは、公共建築物の廃棄窓ガラスを水平リサイクルする実証実験を共同実施する。従来は埋め立て処分が主流だったが、窓ガラス製品の原料として再利用できるかどうか可能性を探る。

東京・葛飾区/スケートボード広場基本計画素案/26年2月に基本計画

 東京・葛飾区は21日、都立水元公園に整備するスケートボード広場の基本計画素案を公表した。スケートボードの滑走エリアは約2700平方メートルを予定する。2026年2月に基本計画を策定し、同6月~27年7月を基本・実施設計に充てる。同7月~9月に施工者を選定し、10月~29年1月に整備工事を実施する。

前田建設ら/通気性保ち遮音する装置開発/屋外コンサート会場周辺の騒音課題を解決

 前田建設は、ピクシーダストテクノロジーズ(PxDT、東京都中央区、落合陽一代表取締役、村上泰一郎代表取締役)と共同で、通気性を保ちながら低周波騒音を遮断する装置を開発した。PxDTが保有するメタマテリアル(自然界にない特殊な性質を持つ人工材料)をベースとした独自の音響制御技術を応用。シミュレーションや実物大実験で基本性能を確認した。屋外コンサート会場周辺などの低周波騒音が低減できる。

2025年11月21日金曜日

九州整備局苅田港湾/地域連携のアートイベント開く/地元中学生が巨大ケーソンに絵

 九州地方整備局苅田港湾事務所は18日、福岡県苅田町の同港新松山地区で、地域連携イベント「巨大ケーソンに絵を描こう!」を開催した。同日の土木の日の一環で実施。国際物流ターミナル整備事業に伴う岸壁整備のために製作されたケーソンをキャンバスに見立て、地元中学校の美術部に所属する生徒が海の中をイメージし、マンボウやクラゲなどを描いたアートケーソンを完成させた=写真。

回転窓/文化交流は絶やさない

 今年は話題の映画が多く公開され、劇場によく通った。中でも日本映画が豊作で、アニメ映画「鬼滅の刃」は全世界での累計興行収入が1063億円を超え、「名探偵コナン」は上半期で唯一100億円を超える興行収入を記録した▼歌舞伎をテーマにした実写映画「国宝」は歴代実写日本映画で2位の興行収入を達成。180分という今の時代にしては圧倒的に長尺となる実写映画だが、多くの人に支持された。これらは観客の心を掴み、名作と呼ぶにふさわしい作品といえよう▼中国メディアが、中国で間もなく予定されていたアニメ映画「クレヨンしんちゃん」の最新作など邦画の公開が延期となったと報じた。高市早苗首相の台湾有事発言を巡る摩擦が娯楽産業にも飛び火した格好だ▼中国では今月14日に鬼滅の刃の映画が公開されたばかり。わずか4日間で興行収入が4億元(約87億円)に迫るヒットとなっているが、今後、日本映画をボイコットする動きが広がる可能性もあるだろう▼日中両政府の歩み寄りがない中、対立の長期化を懸念する声も上がる。だが相互理解につながる文化の交流は絶やしてほしくない。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=179405
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国交省、総務省/改正業法・入契法施行踏まえ、入札金額内訳の対応要請

 国土交通、総務両省は、12月12日に全面施行する改正建設業法・公共工事入札契約適正化法(入契法)を踏まえ、地方自治体発注工事での入札金額の内訳の取り扱いを周知する文書を出した。改正法で労務費や必要経費を明示した入札金額内訳書の提出が義務化され、公共発注者に書類内容の確認が求められることに対応を促す。土木工事や建築工事で用いる内訳書の様式例も参考として示した。

関東整備局/25年度建設技術フォーラム開く/国土強靱化テーマに8件を発表

 関東地方整備局は、東京・東池袋のサンシャインシティ展示ホールCで19日に2025年度「建設技術フォーラム」を開いた=写真。テーマは「強靱な国土が私たちの暮らしを守る」。関東整備局や教育機関が防災・減災関連施策、最新の研究事例8件を発表した。

2025年11月20日木曜日

建設技術展2025関東が開幕/200者超が出展、未来を共につくる機会に

 日刊建設工業新聞社が主催する「建設技術展2025関東(C-Xross2025)」が19日、東京・東池袋のサンシャインシティ展示ホールC・D(文化会館ビル2、3階)で開幕した。200者超の企業・団体が出展。「ともに創る建設の未来」をテーマに最先端の技術・工法やサービスを紹介する。会期は20日まで。入場無料。

回転窓/新しいおいしさ、新しい働き方

 先週、同僚の記者が江崎グリコのポッキーを買い込んでいた。聞けば形も色も味もすぐ思い浮かぶ、多くの人に愛されるチョコ菓子。4本手にした同僚が「お一人さまの日とも言われる11月11日は、ポッキーの日でもありますよ」と教えてくれた▼同社は定番の「ポッキーチョコレート」と「ポッキー極細」を10年ぶりに刷新した。「今の時代のおいしさ」を探り、材料や製法を見直して味を変えたという。その判断と挑戦する姿勢には賛否があると聞く▼夏の工事現場の働き方も話題だ。健康や生産性を考慮し、長期休暇の定着などを求める声が国の委員会や与党から出ている。全国建設業協会と国土交通省の地域懇談会・ブロック会議でも議論された▼実現には工期や納期、労働時間規制など多くの課題がある。それでも「建設業のイメージが変わり、若い担い手の確保につながる」という業界団体幹部の声にうなずける▼慣習や常識に縛られず、新たな挑戦を求める姿勢は工事現場にも商品開発にも共通する。記者の仕事も同じ。これまでと違う取材や原稿作りを心掛けたい。より良い紙面を届けるためにさらに精進したい。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=179381
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全建/自民党・鈴木俊一幹事長らに要望/強靱化実施中期計画の予算確保など

 全国建設業協会(全建)の今井雅則会長ら首脳が自民党の鈴木俊一幹事長や梶山弘志国会対策委員長、永井学国土交通大臣政務官らを18日に訪ね、「第1次国土強靱化実施中期計画」に関連する公共事業費として少なくとも2兆円以上の確保などを要望した。
 要望活動には今井会長、錢高久善(大阪建設業協会会長)、千葉嘉春(宮城県建設業協会会長)、石井源一(静岡県建設業協会会長)、西村裕(徳島県建設業協会会長)の各副会長らが参加。自民党の見坂茂範参院議員も同行した。
 全建の要望に対し、鈴木幹事長は「建設業界は災害対策などに活躍していただいており、必要なところに必要な予算を付ける」と応じた。自民党の「公共工事品質確保に関する議員連盟(品確議連)」や国土強靱化推進本部長も務める梶山国対委員長は「実施中期計画に関連する20兆円の強靱化予算はどういう積み方をするべきか、当初予算も含めてしっかり検討する」と話した。
 永井政務官は地域の守り手としての活動などに感謝しつつ、「担い手確保のために処遇改善や生産性向上を確実に進める」と述べた。逢沢一郎自民党総務会長代行は「災害発生時に対応する建設業者がいなくなってしまうのは大きな問題だ。現場で起きていることをよく見ていかないといけない」と語った。
 要望項目は10項目。全国9地区で開いた国土交通省との地域懇談会・ブロック会議の意見を集約した。予算確保以外では、直近の実勢価格を適切に予定価格へ反映することや、予定価格の上限拘束撤廃などを盛り込んでいる。




from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=179378
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仙台市/国際センター駅北地区複合施設/基本設計中間案/建設費548億円に増額

 仙台市は、青葉区青葉山に整備する「(仮称)国際センター駅北地区複合施設」の基本設計中間案をまとめた。案では建設工事費を基本構想(2023年6月公表)で示した350億円から200億円増額の約548億円と試算。今後の物価上昇を踏まえ、変動する可能性も示唆した。27年度の着工、31年度の完成、開館を目指す。
 基本設計は藤本壮介建築設計事務所が担当している。建設場所は青葉山2の1、4、5(敷地面積約1万8700平方メートル)。施設規模はRC、S造地下2階地上4階建て延べ2万7400平方メートル。音楽ホールや東日本大震災のメモリアル拠点となる複合施設を整備する。2000席規模の大ホール、350席程度の小ホールを備える。1階はワークショップや工作など市民活動の場、2階は災害に関する常設展示、多目的スペースなどを配置。3階は災害の知見を発信する展示場、4階はフリースペースとする。
 設計コンセプトは「たくさんの/ひとつの響き」。多様な目的を持った人々や活動が交わり、共鳴することで、新たな文化を創造する土壌を生み出す。外観は屋根材をさまざまな方向に折り重ね、施設の高さや大きさに伴う圧迫感を低減するデザインとする。庇(ひさし)を深く張り出し、日光を遮るとともに屋内と屋外が連続する開放的な環境を確保する。
 今後、11月下旬以降に音楽関係者や市民活動団体などと意見を交換する。寄せられた要望などを踏まえ中間案を修正し、本年度中に基本設計をまとめる。




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大林組ら/ダム本体工に3D流体解析技術/BIM・CIMデータ基盤に

 大林組と日立パワーソリューションズ(茨城県日立市、安藤次男社長)、日立製作所の3社は、ダム本体工事に3D流体解析技術を導入した。現地状況を正確に再現したBIM/CIMデータを解析基盤とし、ダムの放流状況を高精度にシミュレーションする。現実世界をデジタル空間に再現するデジタルツインの活用で、設計・施工方法の検討期間が従来の1年程度から3カ月程度に短縮。施工時の安全リスク評価も高度化できる。
 3D流体解析技術を導入した現場は、岐阜県八百津、御嵩両町で施工する「新丸山ダム本体建設工事」(発注者・国土交通省中部地方整備局)。既設ダムの機能を生かしながら堤体を約20メートルかさ上げして新設ダムを構築する。既設ダムと新設ダムの一部が重なる国内では初の構造形式のダム再開発プロジェクトになる。
 現場では新技術を用いて既設ダムの放流設備から下流の河道をモデル化し、放流時流量を想定した解析を実施した。ダム下流の施工現場付近の最大水位ととも被災リスクを高精度に予測。BIM/CIMで河床形状を詳細に解析し、放流時の流れを分析する。上流からの流れが護岸に衝突して生じる渦を巻く流れの様子とともに、同じ場所でも水面と川底で流れの速さが異なる状況などを断面図で把握できる。
 ダム湖から下流に通じる新設ダムの仮排水トンネルもモデル化し、所定の水位を想定して解析。トンネル吐口部で水の勢いを弱める状況や跳ね返る流れを再現し、流量や放流状況が確認できる。
 大林組によると、ダム建設現場は施工の進展に応じて現地状況が大きく変化する。設計段階で施工時の現地状況を加味した放流後の状況予測は困難。縮小模型を使った水理模型実験で設計・施工方法を検討するケースが多かった。
 同社は新丸山ダム本体建設工事で得た新技術の知見を踏まえ、デジタルツインによる現場管理をさらに高度化する。日立パワーソリューションズ、日立製作所とともにダム再開発工事への展開を目指す。




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2025年11月19日水曜日

回転窓/日進月歩の技術、建設業にも通じる視点

 父から届いた写真が妙に鮮明だった。理由を聞くと最新機種の「iPhone17シリーズ」を購入したという。最先端の技術進化を身近で実感した瞬間だった▼前モデルよりメインカメラの画素数は向上し、超広角レンズも強化。フロントカメラには自動ズーム機能が加わった。父が撮影し送ってきた写真の精細さも増した、ように感じる▼この最新カメラを支えるのは、ソニーグループや京セラなど日本企業の部品だ。米アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は「心臓部を支えているのが日本の技術」と語る。横浜市港北区の「横浜テクノロジーセンター」で生まれた協業が進化に寄与している▼技術は常に前へ進み、気付けば時代遅れになることもある。ある建設会社の幹部は「時代を先取りし、多様な価値を創造しなければ勝ち残れない」と話していた。ものづくり全般に通じる視点だ▼最先端に触れ、その流れを確かめる場がある。「建設技術展2025関東」(日刊建設工業新聞社主催)が19、20の両日、東京・東池袋のサンシャインシティで開かれる。ぜひ、建設産業の未来を考えるきっかけにしてほしい。




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国交省/労務費内訳明示の見積書、書き方ガイドと様式例作成/中小下請にも普及促す

 国土交通省は、改正建設業法に基づく労務費や必要経費を内訳明示した見積書の「書き方ガイド」と「様式例」を作成した。元請などに見積書を提出する下請の専門工事会社が活用することを想定。様式例はエクセル形式で作成されており、各社の使い勝手が良いように編集することも可能だ。業種・職種ごとの特性に対応し、各専門工事業団体が用意する「標準見積書」の作成・見直しにも活用してもらう。 =1面参照
 意見募集中の「労務費に関する基準(標準労務費)」の運用方針の案に「別紙」として付けた。12月上旬に公表する。  
 これまで労務費や必要経費を内訳明示した見積書を作成する習慣がなかったような中小規模の建設会社にも適正な見積もりを普及させるのが目的だ。改正法で特に内訳明示が求められる▽材料費▽労務費▽法定福利費(事業主負担分)▽建設業退職金共済(建退共)掛け金▽安全衛生経費-の五つの額を記載する様式となる。簡易版と詳細版の2パターンを用意した。
 書き方ガイドでは、様式例を用いた見積書の作成手順、労務費や必要経費の算出方法などを分かりやすく解説する。様式例は「見積書作成支援ツール」として、エクセルのシートに単位・単価・数量などの必要項目を入力することで見積書を作成できるようになっている。作成の利便性が高いことに加え、当初・最終見積書の比較やデータ蓄積もしやすいため、このまま電子媒体で作成することを推奨する。
 各専門工事業団体には、様式例を業種別にカスタマイズした標準見積書の作成・活用を働き掛ける。法定福利費や安全衛生経費を内訳明示する既存の標準見積書がある場合は内容をアップデートしてもらい、まだ標準見積書を用意していない団体には新たに作成してもらう。




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東京都/神田川に31万立方メートルの調節池整備へ/20年に一度の豪雨に対応

 東京都が神田川に大規模調節池を整備する。約31万立方メートル、標準的な25メートルプール約820杯分の雨水を一時的にため込み、都心部の治水安全度を高める。場所は高戸橋(新宿区西早稲田3)~駒塚橋(文京区目白台1)付近を想定。地下トンネルにする方針で整備ルートや立坑の場所、主要施設の概要・配置、概算工事費、スケジュールなどを詰める。
 都財務局は、18日に関連業務として「神田川における調節池基礎調査委託(その5)」業務の希望型指名競争入札を公告した。参加申請を21日まで電子入札システムで受け付ける。12月2日の指名通知を経て、同10日に開札する。都入札参加資格に営業種目「土木・水系関係調査業務」取扱品目「河川・水理調査」で登録されているA等級認定者が参加できる。履行期限は2026年3月13日。
 地下トンネル式で約30・9万立方メートルの大型調節池を設け、気候変動を踏まえた年超過確率20分の1の豪雨に対応する。ルートは過去の検討業務で候補とした案に4案程度を加え、ピーク流量カット量や貯留量を加味して検討する。立坑は4カ所程度を設ける。
 ケースごとに取排水施設、換気施設、監視制御施設などの諸元、配置などを整理。施工性や周辺環境、関係法令などを考慮して概略検討を行い施工計画、概略事業費、スケジュール案などをまとめる予定だ。




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大成建設/半導体製造装置向け高性能免震装置を改良/大小地震に機能発揮

 大成建設は、半導体製造装置向けの高性能機器免震装置を改良した。最大震度6弱程度までの大規模地震に加え、同3~5弱程度の揺れでも性能が発揮できるようにした。より広範な地震に対応し、半導体製造装置の重要部品や製造途中の半導体製品が地震で受ける被害を低減。半導体製造の生産性向上に貢献する。
 高性能機器免震装置は「TASSユニット」として、2009年に免震装置の製造などを手掛けるエーエス(東京都墨田区、森明広社長)と共同開発した。車輪とレールが一体になった転がり支承をユニット化した免震装置。水平2方向の免震構造で地震の揺れを効果的に減衰する。22年には免震装置の共通ユニット化と設置架台を合理化した新型を開発。国内や台湾で従来タイプと新型合わせて約4000台の採用実績がある。
 半導体デバイスの素子をより小さく加工する技術が高度になり、半導体は微細化が進展している。発生頻度の高い中小規模地震で製造中の半導体製品が破損するリスクに対処するため、製造装置用の免震装置を改良した。新型の転がり支承の車輪部分に摩擦抵抗を切り替える新技術を導入。さまざまな規模の地震に対応できるようになった。
 新たに摩擦抵抗の異なる2種類の車輪とクランク形状のレール(切り替え型レール)を組み合わせた構造を採用した。大規模地震への対応を想定した従来の標準摩擦タイプの車輪に加え、より摩擦抵抗の小さい車輪も併用。新たに搭載した切り替え型レールの働きで、地震の揺れの大きさに応じて支承ユニットを使い分け、半導体と製造装置を揺れから守る。
 基本構造は従来タイプを踏襲し、導入コストも従来型と同等にとどめた。免震装置の設計条件など情報の事前提示があれば、最短1カ月で納品可能だ。さまざまな半導体製造装置に対応しつつ、主に縦型炉の半導体製造装置向け免震装置としての販売も視野に入れる。




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2025年11月18日火曜日

千葉市/土木の日イベント開く/千葉生コン工組らが出展、土のうで文字づくりも

 千葉市は、土木の日(11月18日)の特別イベント「はたらくくるまみんなあつまれ2025」を16日、中央区にある市役所で開いた。千葉県生コンクリート工業組合(千葉生コン工組、勝呂和彦理事長)らが協力。子どもたちがモルタルで「ミニモアイ像」の製作体験を行った。千葉市建設業協会(田中秀典会長)は土のうづくり体験コーナーを用意。土のうで「千葉開府900年」の文字を作った。

回転窓/均衡を失った組織は静かに崩れる

 「自覚と無自覚」「責任と権限」「評価と処遇」--この均衡が崩れたとき、組織は静かに劣化を始める。自覚だけを求め、権限を与えぬのは、かじを渡さずに船長を責めるようなものだ。責任だけを押し付け、処遇で報いないのは、火中の栗を拾わせて笑う商人に似ている▼管理職を「都合の良い便利屋」として扱う企業は、一見効率的に見える。だが「無自覚の搾取」は組織の魂を衰えさせる。人は、評価されぬ努力を続けられるほど強くない。責任を背負う覚悟は、正当な報いと信頼で支えられる▼静かな搾取は、燃料を補給せずにエンジンを回す車のようだ。最初は走るが、やがて熱を持ち、止まる。エンジンを酷使すれば、いずれ駆動は静かに失われる▼ピーター・ドラッカーは言う。「権限なき責任は、無責任と同じである」。管理職とは命令を下す者ではなく、矛盾を抱えながら人と成果を守る存在。その覚悟を都合よく使う組織は、いずれ“自覚ある人材”を失う運命だ▼組織の成熟とは、従順な人を増やすことではない。自覚ある人を守り抜くことにこそある。その時に初めて、血が十分に通い、生命が宿る。




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相模原市/リニア駅周辺まちづくりイノベーション戦略/研究開発都市への進化など

 相模原市は、「リニア駅周辺まちづくりイノベーション戦略」を14日に公表した。JR・京王線橋本駅南口(緑区)で建設中のリニア中央新幹線神奈川県駅(仮称)開設を好機と捉え、東京圏と名古屋圏も視野に入れた広域的なプロダクトイノベーションハブの形成を目指す。企業誘致や研究機能集積を促進し、研究開発都市への進化を図る。今後は神奈川県と連携して研究開発拠点整備の検討や可能性調査、民間開発事業者が入居するオフィスなど業務施設の整備・設置などへの支援を検討する考えだ。

飛島建設/乙川亮司氏が南極観測第67次夏隊に参加/建築土木の現場監督

 飛島建設の乙川亮司氏=写真=が国立極地研究所(極地研)の第67次南極地域観測隊(夏隊)に参加する。第66次隊(夏隊)に続き2回目の派遣。主に建築工事の現場監督として、昭和基地に建設している夏期隊員宿舎やコンクリートプラントの運用など、5件の工事に携わる計画だ。現地滞在は35日と例年の夏隊より2週間ほど短い予定。乙川氏は「絶対に事故を起こさないようにしたい。難しい作業は早めに実施の可否を判断するのも仕事だ」と意気込む。

2025年11月17日月曜日

回転窓/「土木の日」に寄せて

 あす11月18日は「土木の日」。国民に広く土木の意義と役割を理解してもらおうと、土木学会が1987年に制定した。18~24日の「くらしと土木の週間」に合わせ、各地でさまざまなイベントが開かれる▼土木が市民工学でありながら、市民やマスメディアに直接語りかける姿勢に欠けていたのではないか。制定当時は、こうした問題意識が高まっていたようだ▼中国前漢時代の思想書『淮南子』に書かれた「築土構木」が土木の語源とされる。土木の漢字を分解すると「十一」「十八」になるため、11月18日が土木の日に。土木学会の前身「工学会」創立が1879年の同日だったこともあり、制定の議論は一気にまとまったという▼土木の記念日が制定されると小欄が知ったのは学生時代。大学で土木系学科の指導教授が「社会資本整備はパブリックリレーションズに始まり、これはヒューマンリレーションズに始まる」と話していたのを思い出す▼社会資本の新規整備や維持更新に国民の理解と協力は欠かせない。土木学会広報委員長を務めた恩師は鬼籍に入ったが、これからも40年近く前に聞いた言葉の大切さは変わらないだろう。




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凜/パシフィックコンサルタンツ・末松菜々子さん/人と社会をつなぐ懸け橋に

 「人と人をつなぐ力」が自分の強みだと感じている。さまざまな分野に関わりながら、手早く確実に業務を進めるデジタル部門で、その力を発揮してきた。「人の長所を掛け合わせ、よりよい仕事を生み出す橋渡しになりたい」と話す。
 昨年は、国土交通省の地域交通DX推進プロジェクト「Project LINKS(プロジェクト・リンクス)」に参加。公共交通の時刻表やルートを規格化したGTFSデータや乗降実績データを使って地域交通を「見える化」し、EBPM(根拠に基づく政策立案)を後押しする取り組みに携わった。自治体や交通事業者と進める大規模なプロジェクトだ。
 複雑化する交通分野の課題に向き合い、現場の聞き取りや実態把握、データ標準化、関係者との調整などに取り組み、情報技術にとどまらない幅広い力を身に付けた。
 こうした経験と成果が評価され、9月の社内技術者発表会で優秀賞を受賞した。発表では技術力だけでなく伝え方も問われる。日頃業務で磨いてきた説明力が実を結び、自信にもつながったという。
 さらに「会社の外からも土木を知りたい」との思いから、土木技術者女性の会にも参加。現場見学会の企画や働き方を紹介する冊子づくりにも携わり、現場と社会の両面から土木分野に貢献し続けている。
 (パシフィックコンサルタンツ情報事業部空間情報室)(すえまつ・ななこ)




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全国知事会/学校施設環境改善交付金/国に予算確保を緊急提言

 市区町村による学校改築・改修費の一部を国が補助する2025年度の「学校施設環境改善交付金」に関して、全国知事会が確実な予算確保などを求める緊急提言を行った。同年度は採択保留になる事業が依然多く、計画的な施設整備に支障が生じているという。25年度同交付金の当初予算額は24年度に比べ約115億円減っていた。
 緊急提言は14日に全国知事会子ども・子育て政策推進本部長の熊谷俊人千葉県知事が、文部科学省の福田かおる政務官に行った。
 学校施設環境改善交付金は、災害発生時に避難所としての役割も果たす公立学校施設の安全性を確保するため、改築や補強、大規模改造などの事業に対し国が一部費用を市区町村に交付する制度。市区町村の申請を都道府県が取りまとめて国に提出する。
 提言では25年度に地方自治体が計画している全ての改修・改築を確実に行えるよう、迅速な追加採択を要望。補正予算の確保も必要だとした。26年度当初予算でも十分な金額を充てるべきだとした。
 千葉県では学校施設環境改善交付金の2次内定時(6月20日時点)で県内自治体が行う35事業が不採択だった。仙台市の4月時点の採択数は例年の半分以下。建設会社からは先行きを不安視する声が上がっていた。
 文科省は26年度予算の概算要求で、学校施設環境改善交付金を1384億円(25年度予算62億円)とし、大幅に増額している。
 全国知事会は、教員の負担軽減や専門性向上などを目的にした「教育支援体制整備事業補助金」に対しても提言。26年度当初予算で十分な予算確保や、地方自治体への採択・内定の通知を早期に行うことなどを求めた。




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インフロニアHD/成長投資に2700億円/建築・土木の事業利益目標も大幅増加

 インフロニア・ホールディングス(HD)は14日、三井住友建設との経営統合を反映した改訂版の中期経営計画を公表した。最終年度に当たる2027年度までに実施する成長投資は2300億~2700億円とし、当初計画から100億~200億円上積みした。施工体制の補完効果を見込む建築、土木両分野を中心に、事業利益(IFRS、営業利益)の目標値も上方修正した。=1面参照
 成長投資の内訳は、再生可能エネルギー1230億~1330億円、海外180億円、官民連携150億~350億円、蓄電池500億~600億円、IT・DX投資200億円、人的投資40億円。再エネは30億~130億円、IT・DXは50億円、人的投資は10億円増額し、その他は据え置いた。
 事業利益目標は、建築287億円(当初134億円)、土木347億円(178億円)、インフラ運営71億円(92億円)、舗装262億円(247億円)、機械27億円(26億円)とした。
 株主資本利益率(ROE)は資産の効率化と収益性の向上で、9・0%を12・0%に引き上げる。
 請負事業では、三井住友建設のプレキャスト(PCa)技術を活用し、超高層建築案件の受注を狙う。海外事業は建築でインド、土木でフィリピンやバングラデシュをターゲットに、大型政府開発援助(ODA)案件の拡大を目指す。前田建設のインフラ運営ノウハウと三井住友建設の実績を融合。ODAとコンセッションを組み合わせた新たな事業モデルも視野に入れ、収益基盤の強化につなげる方針だ。




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札幌市/新スケート・カーリング場整備にDB採用/2026年4月に入札公告

 札幌市は13日、「新スケート・カーリング場整備事業」の実施方針と要求水準書案を公表した。東区にある美香保体育館の後継施設として、同区の全天候型コミュニティードーム「つどーむ」敷地内に、延べ床面積約9500平方メートルを上限とする施設を整備する。事業方式は設計施工一括発注(DB)方式を採用する予定で、2026年4月上旬にも総合評価一般競争入札の公告を予定している。
 東区にある美香保体育館はRC一部S造2階建て延べ6655平方メートルの規模。夏は卓球、バスケットボール、バドミントンなど、冬はフィギュアスケート、ショートトラックのほか、カーリングリンク(4シート)として利用されている。1972年の札幌五輪に合わせて71年に建設され、30年ごろに更新時期を迎える。
 新施設の建設地は、東区栄町885の1にあるつどーむの敷地内(敷地面積13万3329平方メートル)。通年型のスケート・カーリング場としてスケートリンクの維持・強化とカーリング機能の拡充を図るとともに、各種競技大会などに対応できる観客席を確保した施設として整備する。
 施設内容はスケートリンクが約2500平方メートル、カーリングリンクが約1600平方メートルとし、共用部などを含めた延べ床面積は9000~9500平方メートルを想定。事業期間は27年2月を予定する契約締結日から30年11月29日までとする。
 参加資格は設計、建設、工事監理の各業務を担当する複数企業で構成するグループ。設計企業と工事監理企業は市の競争入札参加資格者名簿で建設関連サービス業(建築設計・監理業)に登録されている1級建築士事務所など。建設企業は市の建築工事の入札参加資格を持ち、客観的評定点が1200点以上であることなどが要件となる。
 参加表明書などの資格審査書類は26年5月ごろに受け付け、同6~7月に入札説明書に関する対話を実施する。提案書の提出は同9月ごろに受け付け、ヒアリングを経て同11月に事業者を決定・公表する。
 実施方針に関する現地見学会を12月1~2日、個別対話を同3~5日に予定しており、参加申し込みをそれぞれ25日まで受け付けている。
 担当はスポーツ局スポーツ部スポーツ都市推進課・施設整備担当(電話011・211・3077)。




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関東整備局/3Dプリンターで護岸ブロック製作/荒川第2調節池建設で試行導入

 国土交通省関東地方整備局は、埼玉県内で進む「荒川第2調節池」の建設工事で、護岸ブロックの製作に3Dプリンターを試行導入している。対象は調節池の排水門付近に整備する護岸のうち、加工が難しい曲線部分。設計図通りに成形できるため、省力化や危険作業の軽減が期待されている。
 3Dプリンターで作ったブロックは、関東整備局が工事発注する同調節池の排水門池内水路付近に設置される。施工は飛島建設。建設用3Dプリンターなどを手掛けるPolyuse(ポリウス、東京都港区、岩本卓也代表取締役、大岡航代表取締役)が納入。護岸全体(約600平方メートル)のうち、72平方メートル相当のブロック製作を自動化する計画だ。
 プリンターは横3・7メートル、縦3・4メートル、高さ2・8メートル。曲線部のブロックサイズは横幅が約0・7~1・8メートル、縦が1メートル。16センチの厚さで1日に4枚程度が製作できる。プリンターは3DCADのデータを読み込み、モルタルと水を混ぜた材料をノズルから吹き出して型枠を製作。空洞に生コンクリートを流し込んで仕上げる。型枠に使用する二つの材料はポリウスの独自配合で、現場環境に応じて調整する。
 護岸は所々で微妙にカーブしている。これまでは作業員が回転工具で設計通りに成形していた。作業は多くの労力が必要で、工具の使用はけがのリスクもあった。関東整備局の米沢拓繁荒川調節池工事事務所長は3Dプリンターを「省力化に貢献する新たなツール」と評価している。
 14日に国交省や埼玉県の職員、15日には土木学会関東支部(杉山太宏支部長)主催の親子見学会で実機を披露した。




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2025年11月14日金曜日

建専連が都内で全国大会開く/処遇改善へ「勇気を持って」

 建設産業専門団体連合会(建専連、岩田正吾会長)は13日、2025年度全国大会を東京都港区のニッショーホールで開いた。「職人たちの未来予想図-職人の価値を正当に評価する未来へ-」をテーマに建設業の担い手確保の現状を赤裸々に描いた寸劇と、有識者による討論が行われた。冒頭あいさつした岩田会長は、改正建設業法の全面施行を契機に、若者などが夢を描けるような処遇改善に向け「勇気を持って取り組もう」と呼び掛けた=写真。

回転窓/不安取り除く活動を

 新潟県内に暮らす伯母が、隣町でクマが出没したと、取り乱した口調で電話をしてきた。自治体が発表する警報などに注意を払い、一人で行動しないようにと助言をしたが、不安を和らげるような言葉をかければよかったと、電話を切ってから後悔した▼クマによる人身被害が各地で相次いでいる。5日時点で、過去最多だった2023年度の2倍となる13人が犠牲になった。うち半数は10月以降に発生している▼冬眠を前に餌を求めて人里や街中に出没するクマが急増している。過疎化や高齢化で耕作放棄地が増えた上、管理も行き届かなくなり、人間の管理下にあったはずの場所がクマの活動圏になってきていることも、人里に近づく原因だという▼箱わな不足が問題になる中、自衛隊が支援に乗り出す事態となった。だが現行法に縛られ、民間人の猟友会が最前線に立ち、自衛隊は後方支援に回っている。秋田県での支援活動は災害派遣ではなく、「土木工事等の受託」という任務での出動だそうだ▼活動に制限があろうとも、住民の安心など心理的な側面は大きい。少しでも不安が取り除けるような生活環境を整えてほしい。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=179215
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関東整備局/首都直下地震想定し防災訓練/2会場で道路啓開、支援物資輸送など

 関東地方整備局は13日、首都直下地震を想定した防災訓練をさいたま市中央区と東扇島(川崎市川崎区)の2会場で行った=写真。訓練には総務省消防庁や北関東防衛局など国の機関、東京都、民間企業を含む11者が参加。防災ヘリコプターを使った被災調査や道路啓開、緊急物資海上輸送訓練を行い、災害時に取るべき行動を確認した。

登戸駅前地区再開発(川崎市多摩区)/26年2月にも着工、29年9月竣工へ/組合

 JR・小田急登戸駅の南側(川崎市多摩区)で超高層複合ビルの建設を計画する登戸駅前地区市街地再開発組合が2026年2月の着工を目指している。権利変換計画の認可を市に申請。竣工は29年9月を計画する。延べ約6・5万平方メートルの商業、住宅、子育て支援施設などを備えた複合施設を建設。資材価格や人件費の上昇、高止まりを受け、工事費は24年11月の事業計画決定時点から約27%増の453億3200万円になる見通しだ。参加組合員として東急不動産と小田急不動産、東急の3社が参画している。

東洋建設/小径ループ継ぎ手で桟橋上部工構築/施工省力化や工期短縮に効果

 東洋建設は13日、組み立て式桟橋の上部工構築で、小径ループ継ぎ手を採用し鋼管杭とRC製プレキャスト(PCa)を接合する「TM-LOOP工法」を開発したと発表した。海上での溶接作業を省き、桟橋上部工の施工省力化や工期短縮につなげる。現場打ちコンクリート工法と比べ海上施工の工期を約50%、作業員数も約75%削減できると確認した。

2025年11月13日木曜日

伊藤組土建/札幌市で現場写真展開幕/若い感性で建設業の魅力発信

 伊藤組土建が北海道内の学生と協力して実施している建設業PR企画「撮ろう!建設現場#北海道の学生が写し撮る建設の今、そして未来」の作品展が11日、札幌市中央区の大通ビッセ1階ロビーで開幕した。学生5人が撮影した同社工事現場写真を展示し、建設業の魅力を発信する。会期は17日まで(開催時間午前7時から午後11時まで、最終日は午後9時まで)。

回転窓/大阪・関西万博のお礼

 セルビアの名物料理の一つにパイ(ピタ)がある。ジューシーなひき肉をサクサクの生地で包んだピタ・サ・メソムや、チーズたっぷりのピタ・サ・シロムは、大阪・関西万博の同国レストランで人気を集めた▼同国は世界有数の冷凍ベリー供給国でもある。レストランのメニューには8月にベリータルトも登場。ポータルサイト「食べログ」では外国パビリオンの評価で1位になったこともあった▼同国政府が「2027年、ベオグラードでお会いしましょう!」とSNSで呼び掛けている。首都で同5月15日に始まるベオグラード万博への招待告知だ▼こちらの万博のテーマは「人類のためのあそび」で、スポーツや音楽を扱う。分断の様相を深める懸念が世界で高まる中、テーマには人とのつながりや手を携える大切さを伝えたい思いが込められたという▼経済産業省がベオグラード万博の日本館や展示の基本計画をまとめた。テーマは「日本のあそび心」。受け継がれてきた日本の遊びの諸相を紹介し、「ともにあそび、つながる」思いを表現する。セルビアの関係者も多く訪れた大阪・関西万博、そのお礼ができたらいい。




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福祉共済団/現場のクマ対策呼び掛け/保険金支払い事例も

 建設業福祉共済団(茂木繁理事長)の調べによると、2024年度の建設共済保険の保険金支払いで、クマによる労災事故により保険金を支払った事例があることが分かった。

三井不、鹿島/東京都中央区のオフィスビル竣工/12階建て延べ1・4万平米

 三井不動産と鹿島が東京都中央区で建設していたオフィスビル「日本橋本町M-SQUARE」が12日に竣工した。両社の共同開発事業で、設計と施工は鹿島。ビルの規模は延べ1万4222平方メートルとなる。緑豊かな外構空間も備え、都心でありながら自然に憩える。宇宙・ライフサイエンス分野の複数企業が入居する。

鳥取県/鳥取空港第2期コンセッション(鳥取市)/JPiXグループに

 鳥取県は鳥取空港(鳥取市)で導入する第2期コンセッション(公共施設等運営権)事業の優先交渉権者に日本共創プラットフォーム(JPiX)とオリエンタルコンサルタンツによる企業グループ(JPiX・OCコンソーシアム)を選んだ。空港や航空保安施設などの維持管理のほか、円滑な空港運営につながる事業を実施する。月内に基本協定を締結し、2026年2月の県議会に関連議案を提案。同3月に運営権を設定し、27年4月から20年にわたって事業を実施する。

清水建設ら/高精度な滞在人口推定モデル開発/時間帯別や来街者の属性別に分析

 清水建設は位置情報データの活用支援などを行うGEOTRA(東京都千代田区、陣内寛大社長)と共同で、機械学習を使って都市開発エリアに滞在する人口の変化を高精度に予測できるシミュレーションモデルを開発した。計画エリアの滞在人口分布の変化を平日・休日別、時間帯別、来訪者の属性別に分析。まちづくりや都市開発の計画初期段階で定量的な根拠に基づく合意形成に活用できる。

2025年11月12日水曜日

公共建築協会/都内で公共建築賞表彰式開く

 公共建築協会(藤田伊織会長)などは11日、第19回「公共建築賞」の表彰式を東京都中央区の東京証券会館ホールで開いた。佐々木紀国土交通副大臣が行政、文化、生活の各施設部門の同賞受賞者に表彰状と銘板を授与した=写真。特別賞の受賞者には、佐藤由美国土交通省官房官庁営繕部長が表彰状と銘板を手渡した。

回転窓/踊る笑顔に誘われて

 先日、カルチャースクールで社交ダンスを習う知人の発表会に足を運んだ。10年以上続けているだけあって、動きはまさに見事。何より、心から楽しそうに踊る姿に、こちらまで笑みがこぼれた▼社交ダンスの起源は約900年前のヨーロッパ。もとは宮廷で輪になって踊る舞踊だったという。1990年代には、周防正行さんが監督・脚本を務め、役所広司さんや草刈民代さんが出演した映画が大ヒットし、社交ダンスがブームを巻き起こした▼知人と同じチームの男性は「仕事以外で夢中になれる趣味を見つけた」と語る一方で、「メンバーの高齢化が悩み」ともこぼしていた。若手の勧誘に力を注いでいるそうだ▼教養を深めつつ、ストレスも発散できるカルチャースクールは幅広い世代に人気だ。小欄の住む自治体でも、ボクシングやスイミングなど40を超える講座が開かれている▼SNSでのやりとりが当たり前になった今、井戸端会議のような光景はすっかり見かけなくなった。カルチャースクールは人と人とが出会い、つながる貴重な場かもしれない。社交ダンスの入会案内を取り寄せようか、少し心が揺れている。




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日本道路/福岡県東峰村と森づくり事業で協定締結

 日本道路は10日、福岡県東峰村と森づくり事業に関する協定を結んだ。今後、村内の森林での植樹活動への協力、同社のPRイベント、間伐材を用いた商品や教材づくりなどに取り組む。同日、村役場で開かれた協定式には、小楠直彦執行役員九州支店長や真田秀樹村長らが出席し、協定書を交わした。協定期間は2028年3月31日まで。

松山市/中央配水本管と送水管を一体施工/シールド設計を順次発注

 松山市は、市之井手浄水場(溝辺町65)から市内中心部に水を配るための中央配水本管の建設を計画している。中央配水本管と送水管を一体的に整備する。工事では管径2950~3000ミリ規模のトンネルをシールド工法で構築。市之井手浄水場と新たに整備する新竹原浄水場を結ぶ延長約6000メートルを3工区に分けて発注する見通しだ。シールド工事の詳細設計業務を順次発注している。

JS/卵形消化タンク築造の現場公開/大型型枠で施工性向上、工期短縮

 日本下水道事業団(JS)は、長野県松本市の両島浄化センターに建設している「卵形消化タンク」の工事現場を報道関係者に10日公開した。下水汚泥を細菌消化で減量し、発生したメタンガスなどを取り出す施設。タンクは卵のような形状で、大型型枠を使った工法で施工性向上や工期短縮を実現している。施工は守谷商会。

上場ゼネコン大手4社/25年4~9月期決算、全社増益/国内建築で採算改善

 上場ゼネコン大手4社(鹿島、大林組、大成建設、清水建設)の2025年4~9月期連結決算が11日に出そろった。豊富な手持ち工事を順調に消化し、2社が増収。採算管理や施工段階のリスク管理を徹底し、追加・設計変更工事の獲得や原価低減も進展した。全社が増益となり、単体の完成工事総利益(粗利益)率は建築を中心に改善した。26年3月期は利益率の一段の好転を見込み、3社が通期業績予想を上方修正している。

2025年11月11日火曜日

回転窓/肩書きより影の知恵

 職業とは肩書ではなく、社会という劇場で演じる役割を指すのだと思う。だが、自分がキャスティングされた意味や使命に気付ける人は意外に少ない▼気付く人は、自分という俳優が舞台でどこに立つべきかをよく確認し、周囲の声に耳を澄まし、場の空気を敏感に察知する。気付けない人は、舞台の中央で拍手を独り占めした気になり、客席の所々が空いていることに気付かない▼職場という名の劇場では、その差が周囲への影響となって現れる。自覚ある者は連鎖反応の触媒となり、場を温める。無自覚な者は、知らぬ間に場を冷やす。まるで歩く冷蔵庫のように▼評価とは、その場の空気を読む感度を測る、ささやかなセンサー。皮肉なことに、高評価を得ても自己認識の薄い人は、他人の賛辞を栄養に勘違いの機を必死に育てようとする。成長力とは、自己認識の芽に水をやれる人の特権である▼結局、肩書の重さより、立場を知り、周囲に影響を与え、学び続ける力が重要だ。照明は平等でも、スポットライトを浴びて輝くのは、自分の影を笑い飛ばせる人。万雷の拍手に酔いしれる人ほど、客席が静まり返っているものだ。




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財務省/生産性向上見込んだ予算に/社会資本整備で見解

 財務省は、建設業の人手不足を「他産業以上に構造的な課題」と指摘し、公共投資の増大が民間投資を圧迫するという趣旨で同省が懸念する「クラウディングアウト」を引き起こさないよう留意が必要だと改めて主張した。人手不足の影響が公共・民間のさまざまな事業の延期などにつながっており、何よりも生産性向上の重要性を強調。「公共事業関係費も国土交通省の掲げる生産性向上の目標を織り込んだ水準としていくべきだ」と説いた。

建機大手3社/25年4~9月期決算/3社とも減収に

 建設機械大手3社(コマツ、日立建機、コベルコ建機〈神戸製鋼所建設機械部門〉)の2025年4~9月期決算が10日に出そろった。前年同期と比較し円高になった影響もあり、コマツと日立建機は減収営業減益。米国の関税政策は「需要への影響は明確には見られない」(コマツ)、「北米での独自展開事業は底堅く推移している」(日立建機)とし、懸念していた需要減速は軽微だった。

吉村建設工業、ポリウス/重力式擁壁を3Dプリンター施工/オンサイトで実演

 ◇京都市発注の中山石見線道路改築現場
 吉村建設工業(京都市中京区、吉村良一社長)と建設用3Dプリンターなどを手掛けるPolyuse(ポリウス、東京都港区、岩本卓也代表取締役、大岡航代表取締役)は、京都市内で国内最大規模の建設用3Dプリンター施工を行っている。6日に現場見学会を開催し、日本で初となる重力式擁壁を現場で直接印刷するオンサイトプリンティングを実演した。

2025年11月10日月曜日

回転窓/おいしいミカンでひと息

 ビタミンCとクエン酸が豊富に含まれ、秋から冬にかけておいしく健康にもいい果物がミカン。今年も10月ごろから収穫時期の早い極早生(ごくわせ)ミカンが店頭に並び始めた▼ミカンの生産量は今年、不作だった昨年と比べて回復する見通しという。ただ一昨年よりは少なめとの予測もある▼不思議なのは多くの実が付く表年と、少ししか実らない裏年が交互に巡ってくること。こうした現象は「隔年結果」と呼ばれる。気温や降水量の変化、前年に実を付けた枝には花が咲かないなどの理由が推測されるが、詳しい原因は分かっていないとも言われる。生産者は対策を講じて安定収穫に努めている▼先日行った青果店で「ミカンの選び方」が掲示されていた。形は扁平(へんぺい)で重みがあり、果皮のつやが良くてフカフカしていない。こんなミカンがお勧めだという▼ミカンは極早生の収穫時期が終わると、早生、中生(なかて)、晩生(おくて)へと移っていく。冬に向かうこれからの季節は風邪の予防に役立つだけでなく、色と香り成分でリラックス効果も得られる。忙しい仕事の合間にも食べてほっとひと息つきたい。




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凜/アズビル・服部里奈さん/変化を楽しみ、自分らしく

 技術者として、建物の省エネルギー診断や改修を行うESCO事業に携わり、全国の病院や商業施設を訪れて設備の状況を確認している。電力やガスの使用量や二酸化炭素(CO2)排出量を分析し、どの程度削減できるかを試算して最適なシステムを提案する。自分が設計した制御システムが実際に稼働し、遠隔監視でその成果が見られると、大きなやりがいを感じる。

大阪府/発注標準を全体的に引き上げ/物価・人件費上昇に対応

 大阪府は建設工事の入札参加資格審査に用いる等級区分の工事金額(発注標準)を全体的に引き上げる。土木一式、建築一式、電気、管、舗装の各工種を対象に、発注規模の実態や物価・人件費の上昇傾向を踏まえた対応。おおむね1~2割の増額改定とし、より現行市場に即した基準に改める。新区分は2026年度の公告案件から適用する。

岐阜県多治見市/新庁舎基本設計案/市民が主役の施設目指す

 岐阜県多治見市は7日、市役所新庁舎の基本設計案を公表した。「『市民が主役』人とまちをつなぎ、にぎわいを発信する新庁舎」を目指し、広場に面した1階は多世代が交流する多目的空間「市民リビング(仮称)」の整備などを盛り込んだ。概算建設費は73億7000万円(税込み)を見込む。2026年度に実施設計を完了し27年度に着工、29年度の完成を予定する。基本・実施設計は安井建築設計事務所が担当。

ジャパンパイル/高支持力杭の杭頭接合構法開発/定着筋の本数削減、設計手法も確立

 アジアパイルホールディングス(HD)の事業会社ジャパンパイルは、高支持力杭工法の性能を最大限に引き出す新しい杭頭接合構法を開発した。「Smart-PILECAP構法」は、パイルキャップに杭を埋め込み、杭頭接合部の耐力を高める。過密になりがちな杭頭部の定着筋の本数を削減できる。実験データに基づき埋め込み部の配筋の設計手法も確立。日本建築総合試験所の建築技術性能証明を取得した。

伊藤工業とカナモト/建機の遠隔操縦技術を実証/電波不感地帯での施工性確認

 伊藤工業(北海道室蘭市、伊藤豊社長)とカナモトは、建設機械遠隔操縦の実証実験を行っている。バックホウにカナモトの遠隔操縦システム「KanaTouch」(カナタッチ)を組み込み、衛星通信サービス「スターリンク」を使用して電波不感地帯での施工性を検証している。伊藤工業の荒雅秀工事課長は「遠隔地からもタイムラグがなく臨場感のある操作ができると確認できた」と今後の本格導入への手応えを話した。

2025年11月7日金曜日

回転窓/ガウディの塔、百年越しの完成へ

 子どもや一般に建設現場を開放する見学会は夏休みの恒例行事だが、最近は工事が佳境を迎える時期に合わせて開かれることも多い。ものづくりの奥深さを伝え、建設業とそこで働く人への理解を深めてもらう貴重な機会となっている▼着工から140年以上が過ぎてもなお工事が続くスペイン・バルセロナのサグラダ・ファミリアは、もはや見学の域を超えた世界的な観光名所だ。未完の聖堂では、高さ172・5メートルの主塔「イエスの塔」が2026年に完成し、主要部分が仕上がる見通しという▼この年は設計者アントニ・ガウディ(1852~1926年)の没後100年にも当たる。聖堂へとつながる巨大な階段など外構の仕上げは、34年ごろに完了予定とされる▼歴史的な節目を迎えるに当たり、ガウディ没後100年の公式展覧会が日本で開催されることになった。聖堂の図面や手記など、これまで公開されてこなかった資料も多数並ぶそうだ▼26年1月10日~3月15日に東京・寺田倉庫G1(品川区)で開幕し、春には大阪へ巡回予定。ガウディの夢を今に伝える貴重な機会。巨匠の息づかいに触れる日が待ち遠しい。




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パシコン/先端技術センター内にオプション創造室がオープン/ラボ型開発の拠点に

 パシフィックコンサルタンツは、社外に専属チームを置いて新技術を生み出す「ラボ型開発」を始動する。同社先端技術センターに10月1日付で設けた「オプション創造室」を拠点に社外リソースを活用した技術開発に力を注ぐ。

国交省/インフラ分野DPF利活用促進へ/AI共創パートナー募集

 国土交通省は、所管各分野のデータ連携基盤となる「国土交通データプラットフォーム(DPF)」の利活用促進に向けた新たな試みとして、インフラ分野でのAI活用に関心がある民間事業者などが協働して議論・実証を行う場を設ける。参加者を「インフラAI共創パートナー」として募集する。インフラ整備・管理に関するデータの保有者や、AI技術の保有者を対象とし、成果物となるデータの一部は国交DPFで検索・表示やダウンロードを可能にする。

国交省/女性用トイレ行列解消へ協議会初会合/設置数基準の見直し着手

 国土交通省は、鉄道駅や大規模商業施設などで問題化している女性用トイレの行列を改善する方策を検討する一環で、トイレの設置数に関する基準の点検・見直しに着手する。公共空間のトイレに関係する施設管理者や建築設計者、メーカーなどに学識者を加えたメンバーで協議会を立ち上げ、6日に初会合を開いた。年度内に点検・見直しの共通事項や基本方針をガイドラインにまとめる。

高知県内建設業/給与や賞与引き上げ/就職希望者のニーズ対応

 高知県内の建設会社が社員の待遇改善に力を入れている。新技術やICT機器を積極的に導入し生産性を高め、賃上げや労働時間短縮などの成果につながっている。少子高齢化とともに人材獲得競争は一段と激しさを増している。学生が就職先に求める要素のトップに給与や賞与が高いとの調査結果がある中、各社は採用数の確保とともに、どうすれば新人が定着するか知恵を絞っている。

電設協/広島市で会員大会開く/働き方改革と担い手確保へ総力結集

 日本電設工業協会(電設協、文挾誠一会長)は6日、広島市中区のリーガロイヤルホテル広島で2025年度会員大会を開いた。全国の会員約520人が参加。本年度は「働き方改革を深化させ担い手確保に向けて業界の総力をあげて取り組もう!」を大会決議として採択した。働き方改革や多様な人材確保などを柱とする第4次アクションプラン(24~27年度)の着実な実行で機運を高めた。

国交省建設業政策勉強会/人的資源の在り方に焦点/教育・配置や重層・繁閑解消も議題

 建設業政策の次なる展開を模索する国土交通省の有識者会議で、企業経営の目線から建設業の人的資源の在り方に焦点を当てた議論が始まった。処遇改善や働き方改革を通じ担い手確保を目指す従来の取り組みにとどまらず、建設業で働く人材の「教育」「配置」「就業環境整備」などに視野を広げ、政策的対応の方向性を模索する。人的資源の有効活用という観点で、重層下請構造や仕事量の繁閑差も課題に挙げる。これらの業界特性に起因する弊害を軽減する経営の在り方も議題となりそうだ。

奈良県、橿原市/医大新駅周辺まちづくり/事業エリア拡大、商業施設など一体整備

 奈良県は近鉄橿原線新駅の西側(橿原市四条町)に新アリーナを建設するPFI事業について、対象区域に駅東側の3ヘクタールを加え、民間提案施設を併せて整備する方針を固めた。県と橿原市が4日、県庁で開いた第5回「まちづくり協議会」で決定した。事業名を「(仮称)医大新駅周辺まちづくり」として2026年度に実施方針の公表と事業者募集を行い、27年度に整備に着手する。

前田建設、ダイハツ/発電・蓄電・使用の小規模電力網、茨城県取手市で実証実験開始

 前田建設とダイハツ工業は6日、茨城県取手市にある前田建設のICI総合センターで、複数施設向けのマイクログリッド(小規模な電力網)システムの実証実験を始めると発表した。太陽光発電で電気をつくり、移動可能なコンテナにためて、複数施設で使う仕組み。実験データとノウハウを基に、実効性のあるサービスに展開する。実証期間は12月から2年を予定している。

2025年11月6日木曜日

回転窓/コスモスのような論戦に期待

 小高い丘の上にある公園で、今年もコスモス祭りが開かれている。色とりどりの花々が入り交じる畑が幾重にも広がり、花弁の外側と内側で色合いが異なる品種もあちこちに咲く▼前年と同じように花が密集するよう植えられており、幼児なら顔のすぐ横に花が寄り添う高さだ。見頃を迎え、陽気に恵まれた週末には多くの人が花畑を訪れている▼国会で高市早苗首相の所信表明演説に対する各党の代表質問が始まった。自維連立政権として初の国会論戦になる。経済政策や安全保障、裏金問題に関係した議員の要職起用など注目点は尽きない▼防災・減災や国土強靱化のように、多くの政党が大切さを認める政策もある。一方で安全保障、外国人政策、議員定数削減といったテーマでは、与野党間だけでなく与党内でも意見が分かれている。少数与党を率いる高市首相は、難しい判断を迫られる場面が続くだろう▼コスモスの花言葉の一つに「調和」がある。思惑は交錯しても、国をより良くしたいという願いは各党に共通するはずだ。一輪では風に揺れる花も、群れ咲けば景色となる。多様な声が響き合う国会であってほしい。




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インフロニアHD/Bリーグ冠試合で地域に新風

 ◇仙台市で参加型イベント/スポーツ通じインフラの魅力発信□
 プロバスケットボールBリーグとイノベーションパートナー契約を結ぶインフロニア・ホールディングス(HD)は、10月29日に仙台市太白区のゼビオアリーナ仙台で行われた「仙台89ERS」のホーム戦(冠試合、対滋賀レイクス)で参加型イベントを開催した。アリーナには4000人を超えるブースターが詰めかけ、熱気に包まれた空間の中で、スポーツを通じてインフラの魅力や社会を支える力を楽しく発信した。

東北6県企業/建設業の8・7%が外国人労働者雇用/帝国データ仙台

 帝国データバンクは、東北6県企業における外国人労働者の雇用と採用に関する動向調査の結果をまとめた。外国人を雇用している企業は全業種で10・5%。建設業は業種別で4番目に高い8・7%となった。建設会社からは「働き手が少なくなってきており、外国人の採用を検討しなければならない」「貴重な人材だ」などの声が寄せられたという。人口減少に歯止めが効かない中、担い手不足解消に向けた一つの方策として外国人材の雇用、活用が進んできていることが浮き彫りになった。

滋賀県/医療福祉拠点人材養成機能の看護職系大学(大津市)設置事業者を再公募

 滋賀県は5日、大津市で計画している医療福祉拠点のうち「人材養成機能」について、看護職系大学を設置する事業者の再公募を開始した。任意参加の説明会を11日に開催する。説明会の申し込みは10日まで、企画提案書などは12月25日まで受け付ける。プレゼンテーション審査を2026年1月上旬に実施し、同1月中旬に事業候補者を決定する。看護学部・学科は29年4月以降の早期の設置を目指す。

西松建設、五洋建設ら/立坑深部で面的誤差20ミリの高精度出来形データ取得

 西松建設と五洋建設、KDDIスマートドローン(東京都千代田区、博野雅文社長)は、地下トンネルの工事で構築する立坑の出来形を高精度で測量する技術を確立した。現場内に常設した自動充電ポート付きのドローンで遠隔から3D測量を実施。GNSS(全球測位衛星システム)の信号が届きにくい立坑深部の施工箇所でも、面的誤差が20ミリ程度にとどまる高精度な出来形のデータ取得に成功した。

2025年11月5日水曜日

国交省/労務費・賃金の実態把握/試行参画促進へ、受注者に丁寧に説明

 国土交通省が直轄土木工事で今月中旬に開始する労務費や技能者賃金の実態を把握する試行では、受注者に日報入力や契約書の提出などの対応を求める。直接の契約関係にある元請だけでなく、下請にも契約書や技能者の賃金情報の提出に協力してもらう。試行対象工事では労務費と賃金の適正さを判断する「達成率」を算出するが、当面は何らかのインセンティブやペナルティーは設けない。国交省は試行への積極的な参画を促すため、その目的などを「受注者に丁寧に説明する」(官房技術調査課)考えだ。=1面参照

関東整備局利根川ダム統合管理/25年夏の渇水で八ッ場ダムが整備効果発揮

 ◇8ダム+貯水池で取水制限回避
 関東地方整備局利根川ダム統合管理事務所が1級河川・吾妻川中流部にある八ツ場ダム(群馬県長野原町)を報道陣に10月24日公開した。塩谷浩所長が放流設備などを案内。2025年夏の渇水期に取水制限を回避できた要因などを説明した。

東京都/島しょ部での浮体式洋上風力/早期実装目指し施策検討

 東京都は、伊豆諸島での浮体式洋上風力発電の早期実装を目指す。専門家を交え、メリットや課題などを整理。地域研究会や検討会を通じて、実現に向けた施策を検討していく。伊豆諸島沖では5海域が国の再エネ海域利用法に基づく準備区域に指定されている。都は脱炭素だけでなく、島しょ部のエネルギー地産地消にもつながるとして、長期計画「2050東京戦略」にも位置付け、実現を急ぐ。

東急建設/可搬型木造建物を自社建設現場に設置/災害時に応急仮設住宅を迅速供給

 東急建設は開発した可搬型木造建物「モクタスキューブ」を、自社の建設現場に設置した。作業所の仮設事務所として使用。平時は事務所、震災などの有事には応急仮設住宅として被災地へ迅速に供給することを想定している。今後も自社の建設現場へ設置し、災害時の要請に迅速対応できる「社会的備蓄」を増やしていく考えだ。

香川県/丸亀病院整備検討委が初会合開く/25年度中の基本計画策定目指す

 香川県は、医療関係者らで組織する「香川県立丸亀病院整備検討委員会」(委員長・久米川啓香川県医師会長)の初会合を10月31日に高松市の県庁で開き、老朽化に伴う現在地での建て替えに向けた議論を開始した。2025年度中の基本計画策定を目指す。

鹿島道路/空気だけでアスファルト微細気泡作るフォームドアスファルト技術開発

 鹿島道路は、中温化アスファルト合材の温度低減効果や施工性をさらに高める技術を開発した。空気だけで微細な気泡を作る世界で初めてのフォームドアスファルト技術。水を添加する従来方法に比べ、生成される気泡は粒径が非常に小さく数も多いため消えにくい。アスファルトの流動性を高めるベアリング(摩擦軽減)効果を長期間発揮し、締め固め性能が向上。製造温度の低減や二酸化炭素(CO2)排出量の削減に貢献する。

2025年11月4日火曜日

25年秋の叙勲/旭日中綬章に三好武夫氏/旭日小綬章は鹿内雄二氏、石川利勝氏ら

  政府は2025年秋の叙勲受章者を決定し、3日付で発令した。大綬章と重光章の受章者は11日に皇居で親授式と伝達式を行う。中綬章以下の受章者は各省が伝達式を開く。国土交通省の伝達式は12日午前11時から東京都港区の東京プリンスホテルで行われる。=2面に建設・不動産関係の受章者一覧

広島市/広島城復元検討会議開く/天守群の復元図を提示、工事費は最大194億円

  広島市は10月30日、老朽化した広島城天守の復元に関する検討会議(座長・三浦正幸広島大学名誉教授)を開き、小天守を含む天守群の復元図を示した。小天守はかつて大天守の東と南にあったが、明治期に取り壊されており、指図や絵図に加え、古写真を解析して寸法などを検討した。工事費は東側から資材を搬入する場合が178億2000万円(税込み)、北側の堀を横断する場合が194億7000万円(同)と試算。設計などを除く工期は9年を見込んだ。

政府経済対策の国交省施策案/国土強靱化で強い経済実現/物価高踏まえ規模確保

  政府が策定する「総合経済対策」で、国土交通省関係施策の方向性が明らかになった。高市早苗首相の検討指示を踏まえ、経済対策の三つの柱のうち「危機管理投資・成長投資による強い経済の実現」の具体施策で防災・減災、国土強靱化の推進を打ち出す。与党に意見聴取を始めた段階で、国土強靱化を含む公共事業全体で規模・事業量の確保を求める声が強くある。足元の物価高への対応として労務費確保の必要性や資材価格高騰の影響を考慮する考えを明記。建設業や物流業の賃上げ環境の整備も施策メニューに盛り込んだ。

2025年10月31日金曜日

建設技術展2025近畿/大阪市で開幕/本社、近畿建設協会

 ◇過去最多239者・282ブースが出展
 「ええもん(技術)使こて、ええモン創ろ!」をテーマに掲げた「建設技術展2025近畿」(主催・日刊建設工業新聞社、近畿建設協会)が30日午前、大阪市住之江区のインテックス大阪で開幕した。今年は行政や企業、大学・高専・高校など過去最多の239者が計282ブースを出展。9分野約650件の先進技術や研究成果を披露し、2日間にわたって産・学・官の幅広い交流の場となる。入場無料。=1面参照

回転窓/失われゆく春と秋、二季化バテにご注意を

 ここ数日、東京も朝晩の冷え込みが一段と強まった。つい先日まで夏日を記録していた地域もあっただけに、気温の急降下に慌ててセーターや上着を取り出した人も多いだろう▼日本の「夏の期間」が1982~2023年の42年間で3週間ほど長くなったと、三重大学の研究グループが報告した。「冬の期間」はほとんど変わらず、夏の日数だけが増える傾向にある。春と秋が短くなり、夏が長引くことで、季節は「夏と冬」の二つに近づきつつある。いわゆる「二季化」と呼ばれる気候変動だ▼研究グループは、地球温暖化による海面水温の上昇を主因に挙げる。熱帯域の積乱雲の活発化や、太平洋高気圧とチベット高気圧の二重の覆い、ラニーニャ現象なども、夏を一層長く、厳しい季節にしている▼春と秋が短くなると、暑さや寒さに体を慣らす時間が減る。熱中症のリスクが増し、風邪も引きやすくなる。急な気候の変化が心身に影響する「二季化バテ」という言葉さえ生まれた▼明日から11月。年末年始の足音が近づく、何かと慌ただしい時期だからこそ、寒さに気を配り、心も体もぬくもりを大切にして過ごしたい。




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JAC/CCUS現場運用費用支援/元請向けに新制度、11月4日から申請受け付け

 建設技能人材機構(JAC、三野輪賢二理事長)は、建設キャリアアップシステム(CCUS)の就業履歴の蓄積環境を整える元請企業を支援する制度を新設し、11月4日に申請受け付けを開始する。日本建設業連合会(日建連)、全国建設業協会(全建)、全国中小建設業協会(全中建)の会員企業を対象に、CCUSの事業者登録料と管理者ID利用料、カードリーダー購入費用、現場で従事する外国人技能者のカードタッチ費用を支援する。

大和ハウス工業/住友電設を子会社化へ/TOBなどで全株式取得

 大和ハウス工業は30日、住友電設を買収すると発表した。両社と住友電設の親会社、住友電気工業の3社が同日に業務提携契約を結んだ。

東京都国分寺市/旧庁舎用地利活用事業/大日本土木グループに

 東京都国分寺市は30日に「国分寺市旧庁舎用地利活用事業事業者選定公募型プロポーザル」の結果を公表し、大日本土木を代表とするグループを優先交渉権者に決めた。跡地北側を民間に貸し付け、南側には複合公共施設を整備する。大日本土木グループは北側の活用方法に温浴施設を提案した。事業では南側の公共施設の設計・施工も担う。1月の新庁舎移転から1年未満で、跡地全体の活用が具体化してきた。

竹中工務店らゼネコン4社/建設ロボシステムの汎用性向上へ標準化技術開発

 竹中工務店と鹿島、大林組、フジタは、特定用途に特化した建設ロボットシステムの汎用(はんよう)性を高める標準化技術を開発する。建設現場で使う資材自動搬送や風量測定、耐火被覆吹き付け、汎用移動の多機能化を研究開発・実証。これらのロボットシステムで共通して使えるプログラム部品の「システムインテグレーション(SI)モジュール」を開発する。ロボットシステムの開発・運用コストを削減し、業界全体の担い手不足を補完していく。
 4社はロボット分野などでゼネコンらが技術連携する「建設RXコンソーシアム」の枠組みを活用。共同提案体として、ソフトウエアの標準化技術を活用した建設ロボットシステムを研究開発する。期間は2027年度末まで。28年以降の実装を目指す。
 竹中工務店は資材自動搬送ロボットシステムとして、刻々と変化する現場環境で高精度な自律走行を目指す。鹿島は風量測定ロボットシステムで、BIM連携による自律走行型の検査・帳票作成技術を研究開発する。
 大林組は耐火被覆吹き付けロボットシステムとして、環境認識ロボットとの連携による吹き付け作業の計画修正を目指す。フジタは汎用移動ロボットの多機能化に向け作業アタッチメントを研究開発する。
 従来の建設ロボット開発は、個別用途に特化したハードとソフトが一体化されたシステムが中心。開発した技術を他のロボットに転用できないなど汎用性が低く、さまざまなロボットシステムを効率よく開発することが難しいなどの課題があった。
 4社は研究開発を推進し、新たに開発する多用途なSIモジュールを組み込んだ建設ロボットシステムの幅広い活用を目指す。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/ロボティクス分野におけるソフトウエア開発基盤構築」とも連携し、より効率的で高性能なロボットシステムを目指す。新たに開発するSIモジュールを建設以外のサービス分野にも展開していく方針だ。




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2025年10月30日木曜日

中部整備局/大鹿村塩川床固め工群完成式・鹿塩川渓流保全工着工式開く

 中部地方整備局天竜川上流河川事務所は25日、大鹿村塩川床固め工群の完成式、鹿塩川渓流保全工の着工式を大鹿村交流センター(長野県大鹿村)で開いた。國友優国土交通省水管理・国土保全局砂防部長や森本輝中部整備局長、新田恭士副知事、熊谷英俊村長、地元関係者ら約100人が出席。事業の進展を祝うとともに、今後の工事の推進を祈念した。

回転窓/ガラス戸の向こうの夢

 近ごろ観光名所のようになったパン屋で働いていた知人が、その隣でカフェを始めた。コーヒーやレモン飲料、「ぜひ食べてほしい」という自慢のケーキとエビカレーを提供する▼祖父母の邸宅にあったガラスの引き戸や花柄の透けガラスを取り付け、好きな調度品を並べた。夢を形にした空間で、おいしい飲み物と料理を一人で切り盛りする姿が輝いて見えた▼人気が出るほど、思わぬ悩みも増える。パン屋もカフェも片側1車線の国道沿いにある。専用の駐車場を備えてはいるが、遠方からも客が訪れるため、初めての人が路上に車を止め、近隣の住民とトラブルになることがある▼自家栽培の小麦でパンを手作りするのがモットーの店だが、4人も入ればいっぱいの小さな店構え。駐車場を借りるコストは無視できず、それゆえ、十分な駐車スペースを確保するのが難しい現実もある▼小さな繁盛店の駐車場問題はどこにもある。クレームの矛先は店でなく、まずはドライバーの側に向けられるべきだろう。店を繁盛させるのも、守るのも結局のところはお客次第。マナーと善意で知人の夢が長く続いてほしいと願ってやまない。




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九州戦略会議/半導体産業集積/産学官拠点整備で政府に支援要望へ

 九州と沖縄、山口の9県の知事と関連経済団体でつくる九州地域戦略会議は28日に沖縄県名護市で会合を開き、半導体産業などが集まる産学官連携の拠点整備に向けた特区制度創設を政府に要望する方針で一致した。産学官連携の拠点は2029年度までに域内に5カ所整備することを目標に掲げる。進出企業に対する税制支援などを政府に求める考えで、「新生シリコンアイランド九州」の実現への取り組みを加速させる。

2025年10月29日水曜日

回転窓/“我田引鉄”でない鉄道整備を

 他人のことを考えずに自分だけが利益を得ようとする行動を我田引水という。この言葉をもじり、かつてのマスコミは選挙区に鉄道を誘致しようとする政治家を“我田引鉄”と批判した▼その人物として有名なのが田中角栄元首相だろう。彼は故郷の新潟から東京に人や物が行き来しやすいよう上越新幹線や関越自動車道などのインフラ建設を進めた▼明晰(めいせき)な頭脳と行動力から〈コンピューター付きブルドーザー〉と呼ばれた角栄氏。だが大都市と地方にある隔たりをなくすため、インフラ整備に全身全霊をささげた姿と行動は賛否両論あるだろうが、日本の将来を本気で考えた政治家の一人だったのではないか▼東京都は都営大江戸線の終着駅から、さらに北西へ4キロ延ばし、練馬区の土支田、大泉町、大泉学園町の3駅を新設する延伸案を公表した。長年〈陸の孤島〉と呼ばれた地域。住民にとって、このニュースは吉報だったはずだ▼鉄道の開通は街に新たな価値をもたらす。国内には鉄道空白地域がたくさんある。我田引鉄ではなく、地域の声に耳を傾け、真に必要な鉄道整備が進められる政治家を待ちたい。




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大林組、JFEエンジら/160億円でインドネシアの下水処理場建設工事を受注

 大林組とJFEエンジニアリングは、両社が参画するJVがインドネシア・ジャカルタで下水処理場の建設工事を受注したと28日発表した。受注金額は約160億円。同国公共事業省が政府開発援助(ODA)で行うジャカルタ下水整備計画のうち、最も人口密度が高い第6工区で下水処理場を整備する。同じJVが2023年に第1工区の下水処理場も受注しており、段階的な下水道整備で現地の生活環境改善を目指す。

中建審WG/標準労務費最終案固まる/個別現場への浸透が鍵に

 改正建設業法に基づき中央建設業審議会(中建審)が勧告する「労務費に関する基準(標準労務費)」の最終案が、27日に開かれた中建審のワーキンググループ(WG)で固まった。標準労務費の設定水準や作成方法に加え、見積もり慣行の定着や労務費・賃金支払いの確認といった実効性確保策も明記。12月初旬の中建審総会を経て勧告され、実際の運用が始まる。発注者を含めた建設工事のサプライチェーン(供給網)全体に新たなルールを周知し、現場の個々の取引まで浸透させる段階に今後入る。

石原環境相/メガソーラー抑制も必要

 石原宏高環境相は27日、日刊建設工業新聞社など専門紙の就任インタビューに応じた=写真。地域との共生が社会問題化しつつあるメガソーラーについて、「地域との共生に懸念が生じている」と指摘した上で、「再生可能エネルギーの推進は地域と共生しながらの促進、抑制するところは抑制が必要」と述べ、共生が課題となっている事業に対する規制の必要性を強調した。

リバスタ/ICT機器ソリューションに新機能/プッシュ配信と縦型モニタ投影

 リバスタ(東京都江東区、高橋巧代表取締役)は、建設現場に特化したICT機器ソリューション「BANKEN(バンケン)」のデジタルサイネージで新機能の提供を始めた。「プッシュ配信」と「縦型モニター投影」の2機能。プッシュ配信機能で災害速報などをすべての現場へ迅速、確実に伝える。縦型モニター投影機能によって、既存コンテンツを最適にレイアウトし表示できる。

首都高速会社/羽田線更新下り線工事完了/大規模更新事業の初弾案件

 首都高速道路会社が2016年度から実施していた首都高速1号羽田線・東品川桟橋・鮫洲埋立部(東京都品川区)下り線の大規模更新工事が完了した。首都高大規模更新の初弾案件。プレキャスト(PCa)ボックスや高架橋を再整備し、幅員を17メートルから18・2メートルに拡大した。地震などの災害に備え、耐久性を高め、維持管理のしやすさにも配慮した。29日に走行ルートを切り替え、供用を開始する。

2025年10月28日火曜日

イケフェス大阪2025/多くの建築ファンらでにぎわう

 日本最大級の建築イベント「生きた建築ミュージアムフェスティバル(イケフェス)大阪2025」が25、26日に開かれた。普段は一般公開していない建築物や、建築団体やゼネコン・設計事務所の展示、ワークショップ(WS)を目当てに多くの建築ファンが訪れ、建築の魅力に触れていた。

回転窓/文鎮と経験則の関係とは

 仕事をしていると蓄えた知識や積み重ねた経験が自分を助けてくれる瞬間がある。経験則に従って行動すれば大きな間違いは回避できる。今まではそうだった。でも、それがずっと通用するかどうかは正直言って分からない▼ベテランの話は重みがある。たしかに。けれど時々、その重みは“鉄アレイ”というより“文鎮”に近くなる。机の上では頼りになるけど、持ち歩けば無用で役に立たない荷物でしかない▼「俺の経験ではね」と始まる言葉は、たいてい時代遅れの取扱説明書みたいなもの。10年前、20年前のパソコンのマニュアルを堂々と渡されても、もう電源の入れ方から違っていたりする▼もちろん、経験が知恵になる場面もある。でも往々にして、「自分の成功体験」という名の土産話を“普遍的な真理”として手渡してくる。それを受け取る若手の心境は、修学旅行のお土産で木刀をもらった時のようだ。正直、使い道も飾る場所にも困る▼経験が未来を照らすこともある。でも過去の武勇伝を繰り返すだけなら、照らしているのは自分だけ。若手としては「ライトの向き、逆ですよ」と心の中でつぶやくしかない。




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JR東日本/執行役員建設工事部長・井料青海氏に聞く/羽田空港アクセス線に注力

 東京都心部と羽田空港を結ぶ新路線の整備や、渋谷、東京など主要駅で改良工事が進む。6月に就任した井料青海執行役員建設工事部長は「駅が使いやすくなることで東京全体の魅力向上につながる」と語る。国鉄時代から培われた技術とノウハウを継承する技術者集団を率い、顧客の利便性向上に挑む。

地域建設業の災害対応、地域を越えて経験共有/石川と徳島、若手経営者らが対話

 地域建設業に期待される「地域の守り手」としての役割を果たそうと、地域を越えて災害対応の経験や教訓を共有する動きがある。主体となっているのは各地の建設業界を支える若手の経営者らだ。自らが被災した場合や、近隣の被災地を支援する場合に備え、事前に何を準備すればいいか、どう初動対応するのが適切か。具体的な実体験を伝え、直接対話することが、それぞれの地元を守ることにつながる。

渋谷区神南一丁目再開発/ビルは延べ10.8万平米/準備組合

 東京都渋谷区の神南一丁目地区で計画している民間再開発で、建設を予定するビルの高さが約145メートル、延べ10・8万平方メートル規模で検討していることが分かった。神南一丁目地区市街地再開発準備組合が区に施設規模などを提案した。低層部に商業・情報発信施設が入り、中層部は事務所、高層部が宿泊施設になる計画。2026年度の都市計画決定を想定し、建設工事を含めた事業期間は29~33年度を予定している。準備組合には東急不動産が参画している。

鹿島/電気不要の環境配慮型オイルダンパー開発/世界最高レベルの制震効率

 ◇超高層プロジェクトに積極提案

 鹿島は、システム制御に電気を使わない建築物用の環境配慮型オイルダンパーを開発した。わずかな電力で振動エネルギー回生システムを制御する自社開発のセミアクティブ型制震オイルダンパーを改良。従来を大幅に上回る世界最高水準の制震効率も確保する。超高層ビルの建築プロジェクトに積極提案・適用していく。

2025年10月27日月曜日

回転窓/「あくび」の教え

 眠いときなどに出る「あくび」には四季折々の種類があるらしい。古典落語が好きな方ならお分かりだろう。人気の演目「あくび指南」で、江戸っ子の熊公はあくび指南処(どころ)に行き、師匠から季節ごとのあくびを教えてもらう▼例えば夏は川で舟遊びに興じるうちに退屈となり出るあくび。秋は名月を見ながら出るあくび。はなし家の見事な話芸でそれぞれの情景が目に浮かんできて面白い▼秋は春とともに眠気を誘う季節でもある。寒暖差が大きいと自律神経が乱れ、眠気やだるさが生じやすい。寝不足でないのに何度もあくびが出るのは、体調悪化のサインかもしれない▼時と場合によってはあくびも不謹慎で失礼な行為とされてしまう。政策審議中に大きなあくびをする議員が写真や映像に撮られ、批判を浴びることも。必要な政策を実施してくれるなら、審議に疲れて出るあくびの一つや二つは大目に見られてもいい。あくびには緊張やストレスの緩和効果もある▼さて、落語の「あくび指南」で熊公より器用にあくびができたのは誰か…。指南を受けるまでもなく、意識せず普通に出るあくびに勝るものはない。




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凜/ボルテックス・清水南生子さん/対面での会話を大切に

 長野県軽井沢町で別荘の管理・運営を担っている。何より大切にしているのは、顔を合わせて言葉を交わすこと。週に1、2回は東京の本社から軽井沢に足を運び、現地スタッフに自分の思いを直接届けている。

CCUS能力評価基準/「石材施行技能者」追加/対象46分野に

 建設キャリアアップシステム(CCUS)の登録技能者に対する能力評価(レベル判定)基準に、石材の加工、築造工事、取り付け工事などの「石材施工技能者」が追加され、24日から能力評価が行われることになった。能力評価の実施は全国建築石材工業会が担う。この結果、能力評価は46分野で実施されることになった。

JASM/熊本県菊陽町の第2工場本体着工へ菊陽町と立地協定/27年12月稼働へ

 半導体受託生産最大手の台湾積体電路製造(TSMC)子会社のJASMは24日、熊本県菊陽町原水に建設する第2工場の本体着工に向けた立地協定を同町と締結した。第2工場の投資金額は約139億ドル(約2兆1128億円、1ドル=152円換算)。第2工場の建築面積は6万8941平方メートル。延べ床面積や設計者、施工者は公表していない。2027年12月の稼働開始を目指す。
 同日に県庁で木村敬知事の立ち会いの下、JASMの堀田祐一社長と吉本孝寿町長が協定書に調印した。
 第2工場の建設地は24年12月に稼働を開始した第1工場の東側で、本体着工に向けた造成工事などが進められていた。建築面積は第1工場と比べ9260平方メートル広く、第1工場と合わせると12万8622平方メートルとなる。第1工場の設計・施工は鹿島が担当した。
 第2工場では回路幅6ナノメートル(ナノは10億分の1)の先端半導体などの生産を計画している。従業員は約1700人を予定し、第1工場と合わせると約3400人の規模となる。当初は24年中の着工予定だったが、着工時期を先送りしていた。
 堀田社長は県道大津植木線の拡幅事業など、県などが行う周辺インフラ整備への感謝を伝え、「地域振興や地元雇用、環境保全、自然との調和に改めて協力すると約束する」と述べた。第1工場に引き続き、「環境に配慮した生産設備の導入や、水資源の効率的な利用にも取り組む」とした。
 木村知事は「この大きなチャンスを生かし、持続的な発展、子や孫の世代まで豊かな熊本を残せるよう全力で取り組む」、吉本町長は「建設が計画通りに進むよう、県をはじめ関係者と連携してしっかりと支援したい」とそれぞれ語った。




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大林組/木造中規模建築の燃えしろ深さ自動計算ツール開発/算出時間8割短縮

 大林組が中規模木造建築物の準耐火構造提案を支援する計算ツールを開発した。建物の設計情報を入力したBIMモデルと連携。構造データの自動抽出で、火災時に燃える木材表面の炭化深度「燃えしろ深さ」が短時間で算出できる。中規模建築物の建て替えをターゲットに、木造実現評価を効率化する計算ツールを使った純木造ビルを提案していく。

2025年10月24日金曜日

大建協/第71回野球大会決勝戦/奥村組が優勝、5年ぶり8度目

 大阪建設業協会(大建協、錢高久善会長)が主催する第71回野球大会(後援・建設業福祉共済団)の決勝戦が22日、大阪府吹田市の万博記念公園スポーツ広場で行われ、8対4で竹中工務店を制した奥村組が5年ぶり、通算8度目の優勝を果たした。

回転窓/小さな努力の積み重ね

 2020年10月26日に、当時の菅義偉首相が「50年カーボンニュートラル宣言」を掲げてから5年を迎える。当時は国内外で大きな期待が寄せられ、エネルギー転換への議論が一気に加速した。けれども現在は、宣言したものの実行が難しく、息切れ感が漂っている▼化石燃料依存からの脱却の難しさ、技術的・経済的な負担、そして再生可能エネルギー導入の停滞など、課題は山積している。これらが背景にあり、宣言通りに進んでいない現状が浮かぶ▼それを裏付けるかのように、気象庁は16日、大気中の温室効果ガス(二酸化炭素〈CO2〉、メタン、一酸化二窒素)の濃度が増加し続け、24年の世界平均濃度が最高を更新したと発表。特にCO2は前年からの増加量が最大という▼世界気象機関(WMO)は、24年は地球の広い地域で高温と乾燥が続き、大規模な山火事が頻発。CO2排出を押し上げたとしている。この状況が続けば、温暖化はさらに深刻になっていくだろう▼宣言の目標年まで残り25年。増加傾向を反転させるには、国や産業界の取り組みだけでなく、日常の中で、国民一人一人の工夫と努力も欠かせない。




from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=178630
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ANION/機能性吸着材製造工場(福島県南相馬市)の開業式典開く

 日本国土開発の全額出資子会社であるANION(東京都港区、大野睦浩社長)が福島県南相馬市に建設していた「機能性吸着材製造工場」が完成し、23日に現地で開業披露式を行った。関係者約60人が出席し、代表によるテープカットで開業を祝った。投資額は約10億円。設計・施工は中里工務店(南相馬市)が担当した。

高市新政権発足、新国交相就任/宮本日建連会長がコメント

 高市内閣発足と金子恭之国土交通相の就任を受け、日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)がコメントを発表した。

四国整備局/山鳥坂ダム本体建設1期(愛媛県大洲市)/安藤ハザマJVに

 四国地方整備局は、6日に一般競争入札(WTO対象)を開札した「令和7-11年度山鳥坂ダム本体建設(第1期)工事」の落札者を安藤ハザマ・熊谷組・淺沼組JVに決めた。落札金額は220億8391万円(税抜き、以下同)。予定価格は239億5150万円で調査基準価格は220億3538万円だった。ほかに清水建設、鹿島・飛島建設・鴻池組JV、大成建設・日本国土開発JV、大林組・佐藤工業JVが入札に参加したが4者とも無効となった。

戸田建設ら/AIで工事車両検知・制御/現場周辺の交通災害ゼロへ

 戸田建設とGRIFFY(東京都千代田区、入澤拓也社長)は、AIで工事車両を即時に検知し、建設現場の出入りを制御するシステムを開発した。道路を走る全車両から工事車両が特定できる「特定マーカーAI検知モデル(AIカメラモデル)」を導入。救急車など緊急車両のサイレン音を検知し、工事車両の出入りを制御する「音声AI検知モデル(AIマイクモデル)」と組み合わせて運用する。交通量が多い幹線道路付近の現場などで適用し、交通災害ゼロを目指す。

2025年10月23日木曜日

回転窓/時が経っても姿勢は変わらずに

 土木や建築などの施工管理技士は、受験資格がたびたび見直されてきた。その一つが学歴による制限である。現在は学歴差を撤廃した受験資格の適用で、受験者が増えた資格もある▼学歴制限の問題は、1998年5月の衆院決算行政監視委員会でも取り上げられた。当時、ある議員が見直しを強く求めた。背景には、江戸時代の目安箱にも通じる“声に耳を傾ける政治”の姿があったと思う。時が流れても、民意をくむ制度の大切さは変わらない▼日本の政治は新たな局面に立つ。自維連立政権が発足し、国土交通大臣には自民党の金子恭之衆院議員が就任。公明党の離脱を経て、自民党からの起用は16年ぶりとなった▼高市早苗首相の政権運営は、維新との連立合意書をどう生かすかが焦点となる。課題山積の状況で手腕への期待は高まるばかりだ▼合意書には議員定数の削減も盛り込まれた。多いか少ないかは議論の余地があるにせよ、議員が減れば民意をくむ機会も減ることになる。学歴制限の見直しを求めたのは、当時まだ当選2回の高市氏だった。民意と政治の折り合いをどうつけるか--新政権の歩みに注目したい。




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スコープ/日立建機/重機ファンの交流を業界の活性に

 重機ファンと一緒に業界を盛り上げる--。日立建機の公式ファンクラブが作った「重機好き」が集まるコミュニティーには、建設以外の業種や学生も多く参加している。ファン同士が業種や年齢を超え、親交を深め本音で語り合う。そんな中から、建設業界の課題解決のヒントが浮かび上がることも少なくない。同社は活動を通じて建設を仕事にする仲間を増やし、社会と会社の持続的成長を目指す。

東京・台東区ら/上野3地区で取り組み、歩きたくなる空間実現へ

 東京・台東区や地元団体が、上野地区でウォーカブルなまちづくりに取り組んでいる。上野公園や博物館などの自然・文化施設と駅・まちが回遊しやすい環境を整えるため、2023年から不忍通りなどで車道を歩行者空間にする社会実験を展開。居心地が良く歩きたくなる空間の実現を目指す。

兵庫県姫路市/新美化センターDBO実施方針/26年1月に入札公告

 兵庫県姫路市は、DBO(設計・建設・運営)方式で行う「姫路市新美化センター整備・運営事業」の実施方針を公表した。現行の可燃ごみ処理施設「市川美化センター」(東郷町)を、旧南部美化センター跡地(飾磨区今在家1351の27、敷地3万6877平方メートル)に移転する。特定事業の選定を受けた後、2026年1月下旬に事業者を決める総合評価一般競争入札を公告する予定だ。事業期間は52年3月まで。

三井住友建設/産業副産物添加の地盤改良材、適用範囲を拡大/杭孔埋め戻しに初適用

 三井住友建設が、産業副産物を添加した地盤改良材「サスティンGeo(ジオ)」の適用範囲を広げている。東京都内の再開発現場で、解体後に残された地中杭の撤去に伴い発生した杭孔の埋め戻しに初めて採用。セメント系固化材を用いる従来工法に比べ、埋め戻し体積当たりの二酸化炭素(CO2)排出量を約8割削減した。既に建築物の場所打ち杭施工で発生する掘削土の改良にも適用しており、今後は多様な用途やより深層の地盤改良工事への展開を目指す。

2025年10月22日水曜日

回転窓/「サナエノミクス」に期待

 高市早苗首相率いる新内閣が21日に発足した。憲政史上初の女性首相。日本維新の会が閣外協力で連立に加わり、久々に政治が安定へと向かう兆しも見えてきた▼「サナエノミクス」と称される高市内閣の経済政策は、安倍晋三元首相の「アベノミクス」が掲げた積極財政の路線を一段と鮮明にする。株価の上昇は政策への期待を映した動きとも言えよう。金融緩和と財政出動の両立をどう持続させるか、早くも真価が問われる▼建設業界も公共投資の動向を注視している。今年も各地で台風や豪雨による災害が相次ぎ深刻な被害が出た。災害に強い国土を築き、持続可能な成長を支える基盤を整えることは、いつの時代も政治の最も重い責務だ▼国土強靱化対策の事業費は補正予算に大きく依存してきた。災害対応を迅速、確実に進め、施工体制を確保するには、当初予算での計上が不可欠だ。計画的な財政運営で担い手の確保や技術継承にもつなげていくべきだろう▼2026年度には第1次国土強靱化実施中期計画が始動する。高市首相が掲げる「強い日本」の実現に向け、現場に寄り添った実効性ある政策を示してほしい。




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大豊建設/能越道復旧工事現場で女性技術者現場研修開く/11人が震災対応学ぶ

 大豊建設は20、21の両日、2024年に地震や豪雨に見舞われた石川県能登半島の被災地で、女性土木技術者を対象に復旧工事現場の研修会を開いた。全国の拠点から11人が参加し、同社が施工に携わる能越道や海岸堤防の復旧工事現場を視察。国土交通省北陸地方整備局金沢河川国道事務所による震災復旧事業に関する講話などを通じて災害対応への理解を深めた。

名古屋市/宿泊施設の客室バリアフリー化基準示す/26年9月ごろ条例施行、義務化へ

 名古屋市は、「宿泊施設の客室のバリアフリー化基準に関する基本的な考え方」の案を公表した。一定規模以上の宿泊施設を新築する場合に、客室内の通路幅など事後の改修で対応が困難な項目について条例で基準を定め、義務化する。11月18日まで市民意見を募集する。2026年2月議会に条例案を示し、議決されれば同3月に条例を公布、同9月ごろの施行を見込んでいる。

NTT、産総研/陥没リスクの早期検知可能に/地盤モニタリング技術を開発

 NTTと産業技術総合研究所(産総研)は21日、光ファイバーを使った地盤モニタリング技術を開発したと発表した。これまで探査が難しかった地下3~30メートルの地盤が遠隔調査でき、空洞発生リスクを早期検出することが可能になる。実証実験で地盤特性変化の把握と空洞形成の予兆を推定することに成功した。自治体や上下水道事業者と連携し、2026年度に実際の都市環境で実証実験を行う予定だ。

兵庫県/新庁舎基本構想案/整備費650億円、12月に基本計画・基本設計プロポ公告

 兵庫県は21日、「県庁舎のあり方等に関する検討会」(会長・嘉名光市大阪公立大学大学院教授)を開き、県本庁舎(神戸市中央区下山手通5ほか)の現在地建て替えに向けた基本構想案を提示した。3月に閉館した交流拠点「県民会館」との合築などで施設のコンパクト化を図り、新たな整備面積を約6万4000平方メートル、整備費を約650億円に圧縮。2021年に事業中断していた従前計画では、現在の物価水準で1010億円まで膨らむとされていた。今後、12月にも基本計画策定支援と基本設計の委託先を一括で決める公募型プロポーザルを公告する予定だ。

2025年10月21日火曜日

回転窓/プリクラ進化論「本物よりも自分らしく」

 1995年に登場したプリクラ(プリント倶楽部)が30周年を迎えた。開発のきっかけは、ゲーム会社の社員がこぼした「ゲームセンターに来る女の子に楽しめる機械がない」という一言とか▼ゲーセンの片隅に置かれた“思い出の自販機”は、女子中高生たちの心を射抜いた。撮って、シールにして、交換する。ささやかな儀式に、笑顔と友情、そして少しのときめきが詰まっていた▼浮き沈みを経ても「かわいい文化」の象徴として海外にも知られるプリクラ。技術の進歩で「写す機械」は「より魅力的に映す装置」に変わり、今やAIが最適な私を提案してくれる。自分らしさを引き出す演出装置と言えるかもしれない▼現実と少しの工夫がほどよく混ざり合い、プラスアルファの「かわいさ」が評価される時代。価値観の変化は自然に広がり、SNS全盛の今、プリクラは証明写真ではなく、自己表現の大切な一部となった▼プリクラの前でポーズを決める私を、気の利くAIが魅力的に仕上げる。「新たな自分」はどこまでが加工で、どこからが現実なのか--。そんなはかない錯覚を、きょうも静かにプリントし続けている。




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日建連/PR動画公開/最先端の技術で社会支える未来の建設業描く

 「未来をつくるのは、きっと私だ」--そんな言葉で締めくくられる日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)の新しいPR動画が20日に公開された。未来の建設業を舞台に、若い世代に夢と希望を届けるドラマ仕立ての作品だ。

大林組/シンガポール事業60周年で式典開く/人材育成とイノベーションに注力

 大林組がシンガポールへの建設事業進出60周年を記念し、現地ホテルのマリーナベイ・サンズで9月4日に式典を開いた。大林剛郎会長兼取締役会議長や佐藤俊美社長兼最高経営責任者(CEO)ら役職員、ステークホルダーの関係者に加え、来賓のチー・ホン・タット国家開発相や石川浩司駐シンガポール特命全権大使ら約620人が出席。同社のサステナビリティーやDXの取り組みを紹介する動画上映や日本らしい和太鼓や鏡開きなども行い、節目を盛大に祝った。

JR東日本、JR東海/検測車や新技術の開発推進/AI使い地上設備の状態把握

 JR東日本とJR東海が新幹線のレールや架線などの状態を調べる検測車や技術の開発に取り組んでいる。JR東日本は先端技術を使い、高速走行での調査が可能な車両を造る。東北や上越を含め全方面の路線に2029年度導入する。JR東海は1月に引退した検測車(ドクターイエロー)に代わり営業車へ新たなシステムを設置。27年1月の運用開始を見込んでいる。

2025年10月20日月曜日

回転窓/「BUSHIDO」に学ぶ

 カナダのブリティッシュコロンビア州の州都ビクトリアは「花の都」と呼ばれ、多くの観光客でにぎわう。この市と日本の盛岡市が姉妹都市となり今年で40周年を迎えた▼盛岡に生まれ育ち、教育や農業振興、国際平和活動に尽力した新渡戸稲造(1862~1933年)の終焉(えん)の地がビクトリア。こうした縁から、両市は85年に姉妹都市提携を結んだ▼新渡戸の代表的な著書『武士道』は、日本人の精神文化を世界に広く紹介した。『現代語訳 武士道』(ちくま新書)の訳者・山本博文氏は「日本人が外国人に向けて書いた初めての日本文化論」であり、武士道の解説だけでなく「日本人の拠(よ)って立つ道徳意識や思考方法を明らかにしている」と書いている▼満州事変で悪化した日米関係の改善などに努めた新渡戸の没後、日本は太平洋戦争へと突入する。世界にいまだ戦火が絶えない中、かつて国際社会の調整に奔走した偉人の功績をたどる意義は大きい▼米国で刊行された初版『武士道』のタイトルは『BUSHIDO~The Soul of Japan』。大切にしたい〈日本人の魂〉とは何かが分かる。




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凜/国土交通省関東地方整備局企画部企画課施策分析評価係・梅野朱里さん

 ◇仕事の内容や魅力を広く発信
 企画部企画課で職員採用活動に関連したイベント運営などを担当する。SNSを使った広報、上司や同僚と協力しながら建設現場の見学会や採用面接の案内役を担う。整備局の仕事内容や魅力を丁寧に伝える努力を重ね、学生に寄り添った対応を心がける。

東急不ら/ビル管理業務を最適化/AI使いデータ分析

 東急不動産ら4社は、東京都渋谷区にある東急不動産の本社ビル「渋谷ソラスタ」で、AIなどを使ったビル管理業務実証を2026年に始める。IoTセンサーや防犯カメラで来館者の人数、行動、トイレの利用状況などのデータを取得しAIで分析。清掃や警備、エネルギー管理などを最適化し、来館者、ビル管理者とも快適な空間の提供を目指す。

九州整備局九州技術/UAV人材育成の新組織始動/国家資格取得も支援

 九州地方整備局九州技術事務所は17日、ドローンなどUAV(無人航空機)の操縦人材の確保や、関連技術の開発に取り組む「UAV調査技術試験飛行隊」を本格始動した。隊員は国土交通省航空局からUAV操縦の許可・承認を受けた同事務所の職員26人で構成。災害現場の実地調査でのUAV活用に向けた同局職員の人材育成や、必要に応じたUAVの試験飛行などを担っていく。

京都市/次期クリーンセンター(西京区)整備/施設規模は日量220~350トン

 京都市は17日、市廃棄物減量等推進審議会の次期クリーンセンター整備等検討部会で、西京区の旧西部クリーンセンターで計画している次期クリーンセンターの施設規模を日量220~350トンとする算定結果を報告した。今後バイオガス化施設を併設した場合の焼却施設規模の減少などを踏まえ、決定する。次期クリーンセンターの供用開始は2037年度を予定している。

熊谷組/AI活用で最適なトンネル発破パターン提案/迅速に支援情報提供

 熊谷組はトンネル発破工事でAI技術を活用し、地質評価に基づき発破仕様を自動設計するシステムを開発した。切羽を観察し、地質条件に応じた最適な火薬量や発破パターンを提案。施工結果のデータ化や視覚的表示といった見える化機能も備える。アプリケーションでの簡単な操作で、リアルタイムに支援情報を提供する。今後、現場で実証実験を行い、導入効果を確認する予定だ。

2025年10月17日金曜日

土木伝道師デミー博士/土木の日(11月18日)にSNSへ投稿呼び掛け

 土木の魅力を楽しく広めようと、「土木伝道師」として知られるデミー博士(長崎大学工学博士・出水享氏)が中心となり、「teamどぼイチ」が11月18日の「土木の日」に合わせたSNSキャンペーンを企画している。合言葉は共通ハッシュタグ「#土木の日2025」。当日は日付にちなんで、午前11時18分をピークに投稿を呼び掛ける。X(旧ツイッター)やインスタグラムで「土木」をテーマに、写真やイラスト、動画、思いなどで自由な投稿を促している。投稿数に制限はなく、何件でもOK。公式サイトでは、撮影時に使えるデザインシートが無料でダウンロードできる。

全建ブロック会議・近畿地区/受注機会の拡大要望、猛暑時期の歩掛り見直しも

 全国建設業協会(全建、今井雅則会長)と2府5県の建設業協会による近畿建設業団体協議会(幹事・中井賢次和歌山県建設業協会会長)、国土交通省などによる2025年度地域懇談会・ブロック会議が16日、和歌山市で開かれた=写真。業界側は国土強靱化を第一に、受注機会の拡大を訴えた。冒頭、中井会長は「建設業者の安定経営維持には事業量確保が最優先課題」と主張した。

門前仲町駅前地区再開発(東京・江東区)/周辺まちづくり方針提案/準備組合

 東京・江東区の門前仲町駅前地区市街地再開発準備組合は「まちづくり提案門前仲町駅前地区事業エリア別まちづくり方針」をまとめ、区に提出した。東京メトロ門前仲町駅周辺の再開発の一環として、門前仲町2丁目に事業エリア(再開発エリア)を設け、新たな駅前拠点を形成する。整備方針として歩行者ネットワーク形成や防災性強化などを掲げた。区は2026年3月に方針素案をまとめ、6月に方針を決定する。

大阪府泉佐野市/りんくう中央公園用地買い戻し/MICE誘致は白紙、需要調査へ

 大阪府泉佐野市は、MICE(国際的なイベント)関連施設の整備用地として2018年6月、マレーシアの不動産開発会社SP Setiaに売却していた「りんくう中央公園用地」(りんくう往来南6、約2ヘクタール)を買い戻すことを決めた。9月補正予算に買い戻し費10億88百万円を計上。MICE誘致計画は事実上の白紙となり、今後は関西の玄関口・りんくうタウンの立地特性を生かし、用途を限定しない柔軟な活用策を検討する。

道路舗装各社/ハイウェイテクノフェアで多機能舗装や床版補強PR

 道路舗装会社が高速道路の老朽化対策や長寿命化などに貢献する技術開発に注力している。高速道路関連の最新技術を発信する「ハイウェイテクノフェア2025」(主催・高速道路調査会ら)が16日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開幕=写真。施工や維持管理の作業効率を高めつつ、高耐久で環境負荷が低減できる舗装や橋梁床版の取り換え・補強技術を各社がPRしている。会期は17日まで。

2025年10月16日木曜日

回転窓/創業150年の現実に目を

 空港行きの列車に電子機器を置き忘れた友人が、帰国後に鉄道会社から「見つかった」との連絡を受け、喜んでいた。車内にはなかったが、折り返し先の駅に届けてくれた人がいたという▼鉄道各社の落とし物検索サービスの充実ぶりに驚かされる。落とし物やなくし物の情報とともに写真データを登録できる会社もあり、その恩恵にあずかった人も少なくないだろう▼鉄道の日の10月14日、今年は新橋~横浜間の初の鉄道走行を記念する多くの事業が行われた。国土交通省は32回目となる鉄道関係功労者表彰で、「鉄道関係事業の特別功労関係」として鉄道百五十年史編集委員会を選んだ▼年史は、わが国の鉄道創業から150年目となる2022年に、国内初の総合鉄道史として刊行された。国交省は「鉄道を巡る国民活動の知的基盤の構築」を理由に挙げ、関係者の功績をたたえた▼鉄道会社からはデジタル技術を生かした豊富なサービスが提供され、整備中や計画中の新路線も複数ある。ただ地方に目を向けると、廃線や路線維持の議論が紛糾する地域もある。鉄道の恩恵と課題、その両方にこれからも、しっかり目を向け続けたい。




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契約書に「変更条項」設定を/改正業法で義務化、施行直前で6割対応/国交省調査

 改正建設業法で新設された契約変更協議の円滑化ルールが2024年12月に施行してから初めての運用実態調査の結果を国土交通省が公表した。改正法では価格転嫁や工期変更のための協議を円滑に行うため、契約上の義務として請負代金や工期の「変更方法」を契約書の法定記載事項とした。25年1月時点で契約済みの民間工事を対象に、契約変更条項が「あった」と回答した建設会社は6割にとどまる。法施行を踏まえ、今後締結する契約では契約変更条項を必ず設け、これに基づき受発注者間で協議を行う確実な対応が必要だ。

竹中工務店ら/都市型自動運転船を実証実験/観光事業などでの社会実装めざす

 竹中工務店らが開発を進める都市型自動運転船「海床(うみどこ)ロボット」の第5回実証実験が、7~9日に大阪城公園(大阪市中央区)の東外堀で行われた。同ロボットは3メートル四方の床状の水上モビリティで、純国産制御システムを搭載。実験ではLiDAR(ライダー)センサーを使った位置制御と自動運転が可能なことを実証し、今回で技術面の検証を終えた。今後は観光事業などでの社会実装を目指す。

「軍艦島」保存へ研究拠点施設/清水建設の木造仮設・デジタルツイン結集

 「軍艦島」の通称で知られる長崎市沖の端島(はしま)で、清水建設が老朽建物の保存に全面協力する。同社の木造仮設技術を導入し、組み立てや解体が容易な研究拠点施設を新設する。島内での新築は55年ぶり。デジタルツインを活用し、AIや遠隔臨場による劣化・被災度の自動診断システムの開発も目指す。2015年に登録された世界文化遺産の維持と継続に貢献する。=1面参照

2025年10月15日水曜日

回転窓/時間管理の心構え

 新聞記者は常に締め切り時間と格闘しながら原稿を書いている。取材メモを基に内容を整理し、限られた時間でふさわしい表現方法や言葉を吟味し記事を仕上げる。どんなに重要な情報でも、締め切りを過ぎれば翌日の紙面には載らない。小欄もかつて、その現実を痛感した一人である▼締め切りが毎日あるわけではないにせよ、多くの仕事には納期が伴う。期日を守れなければ取引先や関係者に迷惑をかけるばかりか、信頼関係を損ねかねない▼ビジネスの世界には〈段取り八分、仕事二分〉という言葉がある。日頃から準備を怠らなければ、ミスも最小限に抑えられる。さらに言えば、予期せぬトラブルにも柔軟な対応が可能になる▼もちろん能力には個人差があり、どんな仕事でも一人で完璧にこなすのは難しい。負担を分散し、チームで支え合う工夫が求められる。そのためには日常的なコミュニケーションが欠かせない▼そして何より大切なのは〈締め切りを必ず守る〉という自己認識だ。時間は有限であり、使い方は結局、自分次第。賢い時間術は誰かに教わるものではなく、自らの経験で磨くものだと肝に銘じたい。




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大阪・関西万博/閉幕式開く/建設技術を結集した会場、未来社会の実験場として次代へ

 2025年大阪・関西万博(テーマ=いのち輝く未来社会のデザイン)は13日、大阪市此花区夢洲の万博会場・EXPOホール「シャインハット」で閉幕式を開き、4月の開幕から半年にわたる会期を終えた。世界158カ国・地域と七つの国際機関が参加し、2800万人超(関係者含む)が来場。大屋根リングをはじめとした先進木造建築やインフラ整備など建設技術の粋を結集した会場は、未来社会の実験場として次代へと受け継がれる“レガシー(遺産)”を残して幕を閉じた。=1面参照
 式典は「Countdown to the Futures(未来へのカウントダウン)」の映像で幕を開け、日本国際博覧会協会の石毛博行事務総長が開式を宣言。大阪すみよし少年少女合唱団による国歌斉唱の後、十倉雅和会長が「世界は多様でありながら一つであることを再認識できた。万博で得た感動を次代につなげていく」とあいさつした。
 万博の歩みを振り返る映像「Moments of All Lives in EXPO2025」ではパビリオンの建築美や来場者の笑顔が映し出された。
 続いて吉村洋文知事が「夏の暑い日も雨の日も頑張ってくれた3万人のボランティア、会場の安全を守った警備員、命と健康を支えた医療従事者、そして来場者すべてにありがとう。皆さんのおかげで世界が一つになれた」と感謝を述べた。石破茂首相は「開幕前は準備への懸念もあったが、参加者と関係者の力で乗り越えられた。連帯と寛容を体現した博覧会は新しい日本の幕開けを示した」と締めくくった。
 その後、BIE(国際博覧会事務局)のアラン・ベルジェ総会議長が「大阪・関西万博は逆境を跳ね返すレジリエンスの象徴となった」と称賛し、30年リヤド国際博覧会などへの旗の引き継ぎが行われた。
 秋篠宮皇嗣殿下は「多くの人々がここ夢洲に集い、共通の課題を考える機会となった。体験が次世代へ受け継がれることを願う」とお言葉を寄せられた。最後に伊東良孝国際博覧会担当大臣が「大阪・関西万博宣言」を発表し、成果の継承を誓った。
 同日、万博公式キャラクター「ミャクミャク」は内閣総理大臣賞を受賞した。
 閉幕後、大屋根リングは一部保存と残り部材の再利用を予定。木材の一部は能登半島地震の被災地の災害公営住宅に活用される。




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2025年10月14日火曜日

北陸整備局国営越後丘陵公園/アーバンバイクパークがオープン

 北陸地方整備局国営越後丘陵公園事務所が公園内に建設したマウンテンバイク(MTB)やバイシクルモトクロス(BMX)などが楽しめる施設「かわべの里ながおかアーバンバイクパーク」が9月27日にオープンした。

回転窓/日傘とアイデンティティー

 東京都が9月に約8350人の男女を対象に実施した「日傘利用に関する都民アンケート」で、この夏に約7割の人が日傘を利用していることが分かった。男性でも4割以上が利用し、このうち今年から使い始めた人は半数近くに上る▼日傘男子を世代別に見ると、30代以下では2人に1人が利用。厳しい暑さへの対策として若い世代を中心に利用者が増えているようだ▼日本では江戸時代に青紙を張った日傘が男女を問わず流行し、人混みで邪魔になるなどの理由で幕府から使用禁止のお触れが出されるほどの人気だった。中でも男性が使用することには厳しかったという▼ビニール傘と呼ばれるビニール生地の雨傘が広く使われるようになって久しい。値段が手頃で扱いやすく、急な雨でもコンビニなどですぐに手に入れられる。そうした便利さの半面で使い捨てが大きな問題となってきたが、用途は広がり晴雨兼用の商品も売られている▼日傘は夏の猛暑を乗り切るために欠かせないグッズとなっている。かつてのようにおとがめを受ける心配はなく、男性も自分好みの日傘を選んで差す人がもっと増えていくに違いない。




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