鹿島の元代表取締役副社長で土木学会会長を務めた田代民治(たしろ・たみはる)氏が13日、千葉県内の病院で病気のため死去した。76歳だった。通夜・告別式は近親者で済ませた。喪主は妻の睦美(むつみ)さん、長男の一洋(かずひろ)氏。福岡県出身。
1971年に東京大学工学部土木工学科を卒業し鹿島に入社した。川治(栃木県日光市)、厳木(佐賀県唐津市)、宮ケ瀬(相模原市)、温井(広島県安芸太田町)の各ダムで建設工事の最前線に立ち、技術指導の立場で7カ所のプロジェクトに関わるなど、ダム建設に精通する技術者として活躍した。
執行役員東京土木支店長、常務執行役員土木管理本部長、取締役兼専務執行役員、2010年代表取締役副社長執行役員、常任顧問を経て21年顧問。
経営幹部として重責を担いながら16年3月には「コンクリートダムにおける施工の高速化に関する研究」で東大から博士(工学)の学位を取得。同6月、土木学会の第104代会長に就任した。「国土の安全・安心の確保は土木技術者が担う大事な役目」とし、若い世代や女性が活躍できる環境を整えるため「生産現場のイノベーション」に心血を注いだ。長い現場経験をベースに生産性と安全性の向上にも取り組み、日本建設業連合会(日建連)の公共工事委員長としてプレキャスト(PCa)工法などの採用拡大に尽力した。
大胆な行動力と繊細な心遣いを兼ね備えた“胆大心小”のリーダーとして多くの人に慕われた。
from 人事・動静 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=173285
via 日刊建設工業新聞


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