2024年2月9日金曜日

回転窓/中間管理職の不満は?

 若手社員が管理職になりたがらないのは必然--。みずほリサーチ&テクノロジーズの河田皓史主席エコノミストが調査リポートで指摘している▼賃金水準が低下する一方で負担は増えており、管理職という立場のコストパフォーマンスが悪いことを問題の本質と分析。管理職が不足する事態は近い将来の現実的なリスクと警鐘を鳴らす▼働き方改革と称して一般社員の労働時間を減らす裏側で、宙に浮いた業務を管理職が引き取る安直な対応が行われているとも。マネジメント負担への対価の適正化が重要と河田氏は説く▼日本建設業連合会(日建連)の会員企業労働時間調査報告書(2022年度)によると、非管理監督者の総実労働時間がおおむね減少しているのに対し、管理監督者は21年度まで上昇基調だった。22年度は管理監督者も改善したが、23年度はどうか▼若手に無理強いできず、幹部からは成果を求められる日本の中間管理職の実情。しわ寄せが目立つようでは、若手が上を目指す健全な組織にはならない。「周りの管理職は今の処遇に満足していますか?」。どきりとした経営者は早めに手を打つべきなのだろう。

source https://www.decn.co.jp/?p=160883

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