2024年2月20日火曜日

回転窓/皆が共生しやすい国へ

 歴史的に海に囲まれた島国で暮らす人々は外部との交流が少なかったためか、視野が狭く閉鎖的な考え方になりやすいと言われる。この「島国根性」はあまり良い意味に捉えられない言葉だが、日本の国民性や社会性に少なからず通じるものはあるだろう▼先進国の中でも日本の在留外国人比率は低い水準だ。少子化に伴う人口減少に歯止めが掛からず、持続的成長のためにも外国人材の積極的な受け入れは欠かせない。国家間では人材の獲得競争が激化しており、関連法制の見直しが喫緊の課題との指摘もある▼外国人技能実習制度を廃止し、新制度の「育成就労」を創設する政府方針が9日決定された。人材確保に重点を置き、3年間で一定の技能水準に育成し中長期的な在留につなげるのが狙い。事実上無期限の滞在や家族の帯同が可能な「特定技能2号」取得者の増加も促す▼2023年の名目GDP(国内総生産)が世界3位から4位に転落した日本。円安などの影響もあるが、人口減少により経済規模はさらに縮むとの見方が強い▼外国人材から選ばれ皆が共生する国へと転換していけるのか。国民の意識改革も求められる。

source https://www.decn.co.jp/?p=161141

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